●2008年11月某日
土日連休。来週の土曜は(何故かまた)留守番に当たってしまって、なんせ他職場全員休みのため。いつもの睡眠不如意、体調悪くないが、背中腹部裏辺りが鈍く痛んで、結石?か。女房殿少しずつ腰は快復みたいだけれど、出歩けるような、風呂洗いできるような状況に非ず。本日、ご近所演奏会に久々行こうか、逡巡しております。演目に興味あるんだけれど。マチネだし。昨日出品したオークションに、まだ大きな動きはありません。Bach の声楽作品とか、鍵盤作品辺りはワタシ的にはツボなんだけど、一般には人気薄いんでしょうか。今回、BRILLIANTのBach 155枚セット(再)入手して到着を待っているところだけれど、Mozart 170枚も壱万円を切る価格でオークション出品されていて、さすがにこちらは再購入不可。既にバラ買いで(再購入)含めて完了していて、Bach 以上にダブりが出ますので。収納場所的には理想的だし、出費だって知れているんだけれど・・・既存所有分の処分にも苦労する(なかなかBRILLIANTが売れないのは経験済)でしょうし。
なんでもそうだけれど、”少しずつ、じわじわ集める”というのが醍醐味なんでしょう。価格相場がここまで下がれば、思わず”オトナ買い”したくなっちまう。自制しなくては。音楽を大切に、有り難く感謝の気持ちを込めてじっくり聴かなくては。
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米山 公啓「沈黙野」 (講談社文庫)・・・ 一昨日の出張往復にて読了。現代版「白い巨頭」であって、時代は世知辛くなり、一流とは言いかねる医大の教授戦に絡む利権、権力争い、新薬開発データの偽装、そして家庭崩壊が描かれます。ライヴァルの医大も経営困難を抱え、財前教授は病に倒れるが、こちらは大学そのものが存亡の危機に・・・一気に読ませるおもしろい筋書きと、登場人物の個性表出の上手さ(俳優の顔が浮かぶ)はあるが、例えば主人公の長女自殺(冒頭部分)のラスト解明がいまいちクリアではない、など詰めの甘さはちょっとありました。
この間聴いてコメント漏れていた音楽の落ち穂拾いを。Schubert 交響曲第9番ハ長調〜フランス・ブリュッヘン/18世紀オーケストラ(1992年)・・・2007年8月オークション入手700円(総経費込)とのメモ有。購入時に聴いていて、正直なところガッカリした記憶有。かつてはお気に入り作品だったんだけれど、最近敬遠気味なんです。マッケラスの古楽器演奏に久々目覚めたのは記憶に新しいが。久々の聴取は、印象一変!シンプルで茫洋とした旋律が爽快に、ふくよかに表現されて新鮮であります。スリムで軽快なリズム〜みたいな古楽器イメージではない、かなりダイナミックな熱血演奏。楽譜通り繰り返すと、それこそ”天国的な長さ”になるそうで、どの楽章を実行するか、がひとつのポイントでしょう。おおよそ一般的には、楽章順に15分/15分/10分/10分みたいな構成になっているが、ここでは全楽章おおよそ15分前後、つまり第3/4楽章を繰り返しているみたい。ま、楽譜とは縁が薄いから、間違っているかも知れませんが。
ここ最近Ravel に入れ込んでいて、ジャン・マルティノンの新旧録音とか、ブーレーズとか、クリュイタンス、デュトワ、アバド・・・連続して聴いて飽きないが、ワタシのリファレンスはスクロヴァチェフスキ(ミネソタ管弦楽団1974年)でありました。1990年代前半LPをとうとうあきらめて、基本レパートリーを廉価盤CDで揃える時、VOXの4枚組(音源的には3枚分を担当/他はピアノ協奏曲2曲+弦楽四重奏曲)が一番安かったんです。だから、新しいRavel 音源が届いたら、これとの比較は必須。
これが音質、アンサンブルの洗練、集中力、どれをとっても定評ある録音と比べてなんら遜色がない。指揮者の個性、アメリカのオーケストラから類推して”色気が足りないんじゃないか?”と思ったら大間違い。どれも繊細緻密な気品に溢れます。迫力も充分。Debussyじゃなかったのは、レコード会社の都合(VOXではルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団が担当)だろうが、”スイスの時計職人”と評されたRavel の個性にスクロヴァチェフスキが似合っていると思います。購入既に15年、2枚組1,550円(タワーレコードの値札が残っている)は現代の相場としてはバカ高いが、長く愛聴すれば価格云々など空しいこと。
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演奏会に久々、行って参りました。演目が貴重ですから。新鮮な経験をさせていただきました。11月もラストになって、気分転換ができました。明日からまた、試練の毎日。
●2008年11月某日
お休み。要らぬケータイ(最新型/でも機能ほとんど使えず)よ、鳴るな、と祈るばかり。(結論的に2本ほど・・・)朝パンが切れていたので、徒歩(速歩)往復20分で購入。今週終了していたオークション落札された方、ようやくラスト連絡揃って下さいました。ワタシのお客はほとんど良心的な方々ばかり(酷かったのは一人だけ/その方からも無事債権回収出来)だけれど、連絡が来ないのは精神的によろしくない。次は12月だな。不況の影響は出るだろうか?一般にクラシック部門出品の相場が(無定見に)上がっているのは、シロウト参入が増えているからでしょうか?ほとんど入札はないが。
昨夜深夜、MONNou 密やかなる音楽(全28曲)〜フェデリコ・モンポウ(p)(1974年)・・・これは不思議な透明感を持った音楽であって、ある時はBartok、ある時はSatie、Debussyも連想される静謐シンプルなもの。作曲者のピアノは80歳で枯れきっているが、技術的な不満を感じさせません。味わいどこまでも深淵也。
今朝、Dvora'k チェロ協奏曲ロ短調/Saint-Sae"ns チェロ協奏曲第1番イ短調〜ロストロポーヴィチ(vc)/ジュリーニ/ロンドン・フィル(1977年)・・・数多い彼の録音中、やや存在感の薄いもの。じつはオークションにて、ボウルトとの1957年録音が出現して、入札逡巡している関係で再聴しました。カラヤンとの一世一代、燃えるような演奏(1968年)に比べると、ずいぶんと冷静でクール、大人しい演奏に聞こえるかも。それはジュリーニの落ち着いた、というか、ロンドン・フィルとベルリン・フィルとの違い(厚み/迫力)を明確に示している影響も大きいでしょう。若い頃ならともかく、日常聴きするにはこちらのほうが良いかも。技術的にはロストロポーヴィチが安定していたラスト録音か。かつての”色気”は抑制されつつあります。
Beethoven ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」/第14番 嬰ハ短調「月光」/第23番ヘ短調「熱情」(1962年)/第24番 嬰ヘ長調「テレーゼ」(1973年)〜ルドルフ・ゼルキン(p)・・・1985年定価3,000円だったものが、BOOK・OFF@250入手したのはいつだったろうか・・・この「月光」は、小学校低学年に兄の持っていた17cmLPにて馴染んでいたもの(ちなみに「悲愴」はバックハウス)。かつて高名だったゼルキン父、”一家に一枚”的名曲名盤を避けていた(苦手系作品だし)ワタシだけれど、先人の遺した偉大なる作品は襟を糺して拝聴いたしましょう。「テレーゼ」はCDになってからの収録おまけでしょう。
結論的に、「熱情」の抑制された激情、「テレーゼ」の可憐な世界に感銘深くいたしました。演奏のじっこうす質云々は、たくさん作品を聴き込んでいないのでなんともコメントできず。落ち着いて安定した味わい、そして「テレーゼ」の華やかで軽快なタッチに不満はありません。
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12月1日付けの「近況」など執筆し、その内容は殊勝で謙虚なものだったが、ぼんやりネットを眺めていてBRILLIANTのBach 全集155枚が壱萬円(実際は送料諸経費で+1,500円ほど)でオークション出現!・・・壱時間ほど悩んで即決しました。衝動買い也。悩んだ理由は、ダブりが半分ほど(以上)ある、ということ。スリムで収納に便利なんですよね。で、オークションに出品しておきました。どーかなぁ、安くしておいたんだけれど。年末に相応しいものだと思うんだけれど。
●2008年11月某日
さて、きょう一日なんとか乗り切らなくては・・・そういえば、先日の健康診断結果が出たが、コレステロール関係はセーフだったが、中性脂肪もとうとう基準値越え、肝臓数値も前回より悪化、血圧も昨年辺りより少々高め・・・散々です。ダイエット必要なのはわかっているんだけれど。尿酸値も相変わらずやや高くて、これはヤクを服用してもこうなんだから、気を付けないと。ま、華麗なる加齢とストレスなんだろうな、ワタシは毎日飲酒の風習はないし。本日、定例サイト更新済。なんとか。
この間、オークションにて2枚ほど落札到着していて、いずれもRavel の管弦楽作品。ジャン・マルティノンのシカゴ交響楽団時代の録音は既にサイトに上梓していて、半分ダブりなんだけど、ボレロ、逝ける女王のためのパヴァーヌが初CD化ということで。序奏とアレグロ 変ト長調のみダブらないが、処分しようかな。パリ管との再録音も水準高いが、なんせシカゴ交響楽団は強靱です!濃密な集中力と粋が同居して、華やかさの質が異なって爽快な味わい有。
もう一枚、有名なものだけれど、Ravel バレエ音楽「マ・メール・ロワ」「海原の小舟」「道化師の朝の歌」「スペイン狂詩曲」「ボレロ」〜ピエール・ブーレーズ/ベルリン・フィル(1993年)・・・一連の再録音を「鬼才ブーレーズもマルくなったもんだ」と評価する向きもあるみたいが、ワタシは(Mahler 以外を)絶賛していて、自然体、ほとんど飾りのない表現、オーケストラの自力をそのまま生かした極上のセクシーであります。4Dオーディオだかなんだか知らんが、静謐につぶやくような印象ばかりで、しかも細部に曖昧さがない。ラスト、ボレロはミュンシュの熱血掟破りアッチェランドとは対局にある表現ながら、存分の盛り上がりで感銘を受けました。いや、とにかく、ベルリン・フィルが極上。フランスものには合わないと思っていたんだけれど・・・
では、行ってきます。なんとか乗り越えましょう。憂鬱だ。
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いろいろ難しい宿題をいただきつつ、昼の空いた時間に床屋に行きつつ、なんとか商売を終えたが、ご無体上司のガミガミ電話到来ですっかり不快な気分に。取引先のミスというか、トラブルなんだけど、その対応が甘いといった内容でした・・・ああ、喧しい。帰宅したら女房殿腰痛で苦しんでおりました。カルいぎっくり腰みたい。せっかくの休み、どこにも出かけられないじゃないですか、せっかくワシの風邪が治ったのに。
昨夜〜今朝、そして列車移動中の音楽へのコメント少々。順不同にて。Brahms 交響曲第1番ハ短調/ハイドンの主題による変奏曲〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/ロンドン・フィル(1990/91年)・・・ことし2008年2月に単品3枚処分して7枚ボックス(オークションにて1,600円)を入手したのは、クセのないオーソドックスな演奏を求めたから。録音が良好なのもポイントでしょう。夏場はずっとBrahms を聴く気になれなくて、ずいぶんと久々となりました。これが粛々として威圧感もなく、味わい深いもの。これはEMI特有の自然体というか、薄目の響きの印象もあるかと思います。これは座右に常備するに相応しい・・・と思いつつ、最終楽章に至ってやはり”オーケストラの響きが薄い”〜そんな感想が出ちゃいました。「ハイ・バリ」は、その方向で成功しております。(悲劇的序曲は聴かなかった)
Dvora'k レクイエム 作品89〜モルテン・トップ/アカデミスク合唱団/管弦楽団(1997年コペンハーゲン・ライヴ)・・・DOCUMENTSの激安10枚組セット中のものだけれど、こりゃ、う〜む・的出来だな。ライヴ故の音響問題(残響過多)なのか、茫洋としてサウンドに芯がなくて、音楽の姿が非常にわかりにくい。アカデミスク合唱団/管弦楽団って、どんな団体か知らぬが、技術的にやや問題有か。せっかくCD2枚分聴いたのに、ついぞ発見がなかったのは残念!
Ravel 「ダフニスとクロエ」第2組曲〜クラウディオ・アバド/ボストン交響楽団/ニュー・イングランド音楽院合唱団(1970年)・・・アバド37歳の若さ、これ精緻で集中力があってエエ演奏ですねぇ。考えてみればボストン響は、ミュンシュ、小澤、アバド、ハイティンク、いろいろ録音して、いずれ優秀な演奏を残しております。「夜のガスパール」〜マルタ・アルゲリッチ(p)(1974年)・・・この人とは長いおつきあいだけど、一種独特の鮮やかで奔放な個性をどう評価してよいか悩みます。大好きですけどね。ピアノ・トリオ〜ボーザール・トリオ(1966年)・・・彼らには特異なレパートリーのような気もするが、ちゃんと雰囲気豊かに、というか、少々雰囲気で聴かせているような?ラスト「ツィガーヌ」〜サルヴァトーレ・アッカルド(v)/クラウディオ・アバド/ロンドン交響楽団(1987年)・・・この作品は、あまり好かんのです。あっ!と目覚めさせてくださる演奏はないのか。
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リチャード・ヒコックス急逝!参ったなぁ、英国の俊英が次々と亡くなっちゃって。彼の音楽はこれからじっくり聴こうと思っていたのに。残念。
●2008年11月某日
昨夜、修理成ったAspireOne届いたけれど、ようはするにクリーンでセットアップしたということみたいで、設定すべて、OFFICEも含め吹っ飛びました。それは覚悟の上なんだけど、起動すると「云々のセットアップ」といういうわけワカランものが出てきて、困っちゃう。無線LANの設定(修理中に自宅の環境が変わっていた)は数時間悩んだ挙げ句、深夜解決いたしました。でも、出張に持っていける環境には至らない。昨夜はAVGを入れたのみ。オークションは昨夜、かなり大量に、しかもケーゲル辺りがちょっぴり値が釣り上がって終了いたしました。感謝。次は12月だな。
と、いうことで本日北陸前泊断念(職場の専用マシン、ホテルでのネット接続できないものを持参して前泊する気にはなれない)、明日早朝決起日帰りとしましょう。本日は膨大なるお仕事目白押しだ。作業優先順位を熟考して乗り切らないと。
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未だ、明日の会議対応+大きな打ち合わせ控えているのに、(煩い)上司不在とか、思ったより諸作業が消化でき(いつの間に?記憶がない)、夕方で緊張感が切れました・・・で、さっさと帰宅。(=サボりともいう)少々ご無体な要望メールで追い掛けてくるが(今週の会議で使った文書をデータで取引先に送れ、と。どこに保存したか記憶を絞って、ケータイで遠隔指示して送付済)危機はひとまず脱しました。あとは、早起きして、到着までに資料を読み込んで、様々なる攻撃に耐えるだけ。明日の運勢はどうだったか?
珍しく通勤に音楽持参したが、ほとんど集中できず。体調快復しても精神がアカン。Dvora'k 伝説曲 作品39B122〜イルジー・ピンカス/ブルノ国立フィル((p)1974)・・・懐かしい旋律連続、良い意味で洗練されない、鄙びた素朴な味わいのサウンド。でも、シミジミとした悦びに至りません。先日、しがない一文更新しているが、リボル・ペシェクの交響曲全集は(悩んだ挙げ句)処分してしまいました。交響曲全集はイヴァン・アンゲロフのがあるし、管弦楽作品は4枚組*2種(この伝説曲、スラヴ舞曲も含まれる)入手済み。交響曲声楽曲協奏曲もほぼ揃って、残るは歌劇のみ・・・だけれど、これはワタシの縄張りではありません。
じつは、NAXOSの17枚組入手を視野に入れていた(オークションにてかなりの値段で出現)が、演奏の質(予測)や、手持ち在庫勘案して止めました。最初に購入するのなら、有、かも。
●2008年11月某日
無事、諸行事+翌日の商談3発、小さな傷トラブルそれなりに抱えながら終了して帰宅。大きな山を越えたが、明日一日でかなりの宿題一気消化、夜には(再び)北陸へ会議対応2発。ちょっと憂鬱ですな。体調はほとんど快復して、咳による不眠→フツウ(馴染み)の不眠へ、といった感じ。この間、コタツでは女房のマシンを借りたり、一昨日はホテルでレンタルしたパソコンだけれど、やはりあれは”パーソナル”なのであって、人様の設定は(自分が案配した女房マシンでさえ)隔靴掻痒状態甚だしい感じ。いらいらが募ります。修理に行っているAspireOneは昨日出荷とのメールが届きました。
出先諸行事で借りた施設にて、雑誌が置いてあって、休憩中に熟読・・・「クロワッサン・プレミアム」〜50歳代の女性のための雑誌だそうで、まさに我らが夫婦世代であって、若い頃に愛読していたから(いっしょに)そのまませり上がっていったのか。戸田恵子、竹内まりや辺りが現代売れっ子の有名世代代表選手なんだけど、例えば四角佳子なんて30年以上前の記憶しかない。吉田美奈子もねぇ・・・懐かしい。ちょっと上の”フォーク世代”かな?元気で美しいですね、皆。とくに女性は。おっさんはどーもお疲れ気味で、影が薄い。
オークションはかなり入札入ってくださって、本日いくつか締め切り。どーしても入札ないものもあるけど、上出来です。
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移動中音楽・・・Beethoven 交響曲第9番ニ短調〜ウィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィル/ブルーノ・キッテル合唱団/ブリーム(s)/ヘンゲン(a)/アンダース(t)/ワッケ(br)(1942年録音)・・・ま、100円ショップに怪しく並んでいる(た?)一枚だけれど、これぞ劣悪音質(しかも、非良心的CD復刻/挙げ句、冒頭がちょっと切れている)乗り越え、戦時中の壮絶なる緊張感と熱気+美しさに溢れた凄演であります。フルトヴェングラーといえば、1951年のバイロイト・ライヴが有名だけれど、ワタシがかつて聴いた音源がエエ加減だったのか?そんな大騒ぎするような演奏なのかな、とずっと疑問に思っておりました。こちらは若い頃LP時代に出会ってから、仰け反ってばかり・・・
が、やはり音質だなぁ、問題は。いつもいつも聴けるような世界じゃないっすよ。ま、もうじき12月だし、今年はナマを聴きたいですね。
Dvora'k スラヴ舞曲集全曲〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル(1985年)・・・前後3度録音したノイマンだけれど、この2度目は評判よろしくないようですね。クーベリックもジョージ・セルも(全曲じゃないけどカラヤン、ライナーも)優秀なオーケストラでテンション高い演奏が刷り込みなっていて、この演奏は少々牧歌的でユルい感じはありますね。でも、嫌いな演奏じゃない。一種素朴な、柔らかい響きがあって、とくにゆったりとしたテンポの作品が聴きもの。
Webern 「夏風の中で」/パッサカーリア 作品1/管弦楽のための6つの小品 作品6(残りは時間切れ)〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン(1996年)・・・なんじゃ、この妖しい、まるで背徳のような甘美は。Mahler に似て、爛熟が進んで、ほとんど腐り落ちる寸前か。ドレスデンは好きなオーケストラだけれど、こんなモダーンな作品もブルー系のクールなサウンドに仕上がるんですね。最高。
●2008年11月某日
まだ完調ではないんだけれど、咳き込まずに朝を迎えられました。本日夕方より北陸へ。一昨日、送付依頼して帰宅した資料荷物が上手く集荷されているか確認しなくては。今週は職場に出るのは木曜のみで、金曜は再び北陸(朝一番より会議対応/連続二発)へ。一日だけであらゆる宿題(大量)をこなさなくっちゃ、前泊すると翌日がラクなんだけど・・・体調は一本調子で快復できるだろうか・・・修理に送ったパソコンはと
うとう出張に間に合わず。
今朝、Bach パッサカーリアとフーガ ハ短調BWV582〜ウルリヒ・ベーメ(or)・・・(c)1999で録音情報不明。Bach 縁の聖トマス教会のオルガンであります。巨大で深遠なる作品に魂が揺さぶられるよう・・・じつは、昨夜、Respighi編をアルトゥーロ・トスカニーニ/NBC交響楽団(1947年)で聴いていて、多彩かつ厳粛な音楽に感銘深く、ストコフスキー編曲ものは当時(20世紀初頭)の流行だったのか、と思い至りました。それとの比較です。音質ワリとマシ。
続いて、Mozart 交響曲第40番ト短調K.550(1937年ライヴ)・・・スタジオ録音は1950年であって、それとテンポはほとんど変わりません。ワタシの刷り込みは、優しく柔らかく、というスタイルであって、トスカニーニの強靱なるテンション+素っ気ない風情にはちょっと耐えられない。もちろん(例の如しの)乾いた音質印象もありました。しかし、速いテンポ、一見ドライな表現に、”歌”、”揺れ”がちゃんとあるのですね。この方向が嗜好ではないにせよ、拝聴すべき個性と認識できました。それにしても終楽章は強烈なスピードだ。なんと4分也。NBC響の技量に舌を巻く思い。
Cherbini 交響曲ニ長調〜トスカニーニ/NBC交響楽団(1952年)・・・初耳ではないはずだけれど、現代のレパートリーからは消えてしまった名作。スタジオ録音と同じ音源流用かも。これは忘れ去られるにはもったい、美しくも牧歌的な旋律の連続であります。シロウト的には”イタリアのWeber”と評したいくらい、素朴で躍動する音楽が(例の如く)キビキビとした引き締まった歌で表現されております。
購入既に6年のボックスものだけれど、ちゃんと聴けてないなぁ。発見は続きます。オークションのほうは、かなり入札来た(ご常連さんの支援)が、大物は動きませんね。予想していたけれど。
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これより2泊3日の出張へ。出張持参用ノートパソコンが修理中なので、2日間更新がストップします。
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(在小松ホテル)ホテルでパソコンをレンタルしました(1,000円)。サイト関係のデータはUSBメモリーで常に携帯しております。体調不良で約一ヶ月くらい酒は止めて(というか、全然呑みたくない)いたけれど、久々のご当地でのおいしいお酒でした。(職場でのお付き合い。二次会はご遠慮してこうしてホテルにこもっております)昼前に自宅を出て、ゆっくり昼食でも、と思ったが、サンダーバードは混んでいるようで早々に乗り込みました。上手く(なんとか)座れて、車中では死んだように(断続的に)眠ってしまいました・・・
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー(1990年録音)・・・何度も聴いていて、そのたびに評価が揺れ動く演奏であります。オーケストラは上手いし、アンサンブルの集中力も充分、だけれど強烈な個性を誇るような演奏ではない。しかし、今日は充分にこの演奏を堪能いたしました。清潔で、たっぷりうたって、呼吸が深い。色気はないけれど。
BRITISH LIGHT CLASSICS 2〜バリー・ワーズワース/ロイヤル・フィル(2004年)・・・再度。聴くべき音楽のノーミソの部位が異なるのか、それとも眠ってしまったせいか・・・どうも楽しめない。昨夜、エリック・クラプトンの「Change The World」を聴いていて(意味は全然違うんだけれど)似たような感慨がありました。痺れました。
●2008年11月某日
昨夜、土曜ドラマ「ジャッジU」最終回拝見。西島秀俊は正統派、生真面目二枚目で、女性には凄い人気でしょうね。戸田菜穂も素敵な奥様役だけれど、個人的には彩菜ちゃんのクールな書記官ぶりが好みです。真の悪人は出現せず、南国の美しい風土、風習、お国言葉、人々のふれあいが素晴らしい。富良野が舞台の「風のガーデン」とは対局にある自然環境であって、人間の嗜好も性格もそれに左右されるであろう・・・と想像できます。
で、目眩が酷い。原因不明。ヤクは切れてしまって服用していないし。早々に床に付きましたが、深夜咳き込んでいったん起きて、咳止めシロップ服用は毎日のこと。
なんせ小学生以来すれっからしの”クラ・オタ”だから、あまりに馴染みすぎた音楽には敬遠気味なんです。例えば「悲愴」「幻想」「運命」「合唱」「皇帝」「未完成」「四季」〜「新世界」「春の祭典」みたいな例外(じつは他、たくさん有)はあるけれど、精神的鮮度を以て音楽に対峙することが難しい作品。人気作品だから、油断すると激安入手いくらでも可能で、棚中にどんどん貯まっていく・・・それでも、ある日、ノーミソ中に旋律(第3楽章「野辺の風景」〜かつてもっとも苦手なところだった)が鳴り響いて、やがてその作品が聴きたくなることも・・・
Berlioz 幻想交響曲/トリスティア〜ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団/合唱団(1996年)・・・苦手と言いつつ「幻想」は十数種ほど棚中に眠っているかも。ロンドン交響楽団との1967年録音(←なんと素っ気ないコメント!)がワタシのリファレンスであり、ブーレーズの再録音がネット上格安で出現すれば入札、しかも競合なしで落札できました・・・人気ないんでしょうか、意外と。
入手時2008年6月の印象は、自然体であり、表現アンサンブルも、録音も洗練の極地。クリーヴランド管弦楽団はシカゴ交響楽団のような硬派で輝かしいサウンドではないが、正確な技術とバランスで指揮者の意向に応えます。コルネットなしは残念だけれど、繰り返し有は嬉しい。こんな著名なる音源に感心しても仕方がないか?と。かつての過激は影を潜め、精密緻密な表現にバランス感覚があり、オーケストラの個性を生かした洗練演奏に仕上がっております。激情したり、急いた表現皆無。知的で冷静、そして常に極上に美しい。旧録音では第4楽章「断頭台への行進」に於けるテンポの遅さが話題になったものだけれど、考えてみれば牧歌的な時代だったものです。
「トリスティア」は初耳の(3曲系20分弱の美しい)合唱作品であり、こうした新しい作品に出会えることも大切な経験でした。
オークションの売れ行きさっぱりだけれど、また一本落札してしまい(あまり安くないんだけれど・・・)、更にいくつか入札済み。あまりムリしません。聴くべき音源は棚中に溢れております。
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自宅にておとなしく静養しております。オークション入札検討絡みで、手持ちダブりを再確認。Mussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」(1938年)/Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」(1947年?)〜アルトゥーロ・トスカニーニ/NBC交響楽団・・・HISTORYレーベル10枚組3巻に渡るボックスセットは、一部DOCUMENTSにて再発されているようだけれど、音源情報的にかなり怪しいものが含まれます。「展覧会の絵」のほうは1953年とは別録音が存在するのは間違いなく、冒頭、トランペットの乾いた残響のない音に驚くが、作品が進むにつれ峻厳な集中力、ストレートで飾りのない表現に満足できる立派な演奏。
問題は「悲愴」でして、ネットで検索する限り「1947年2月17日」(ライヴ?)の音源情報は存在しない。11月24日のRCA録音はあるけれど、他には1954年のステレオ録音、1938年、1941年のNBC交響楽団との録音があるらしくて、それの間違い(流用)では?と思われます。たいした音質ではないが、少なくともライヴの雰囲気ではない。トスカニーニの「悲愴」は必ずしも世評高いものではないようだけれど、メリハリある(やはり)ストレート系の迫力ある推進力に魅了されました。
最近、どーも贅沢になっちまって、音質問題にうるさいですからね。安物オーディオなのに。反省しております。
●2008年11月某日
平日休んだため、土曜はメインのお留守番出勤となりました。体調イマイチ、なんとかやっとこさ通常出勤勤務、遊びや呑みに行ったりする状況でないまま11月も終わりそう。(ヤクは切れました)本日は結婚記念日だけれど、おとなしく(おみやげもなく)帰宅いたしました。いつにも増してお仕事ぱつんぱつん状態のまま明後日夜より北陸ツァー突入、でも本日で(風邪ダウン克服して)当初予定の宿題消化に至りました。人間やればできる!ま、予算数値対比はボロボロなんですが・・・
音楽は断続的に聴いていて、Debussy 「海」(1956年)/「牧神の午後への前奏曲」(1962年)/「管弦楽のための映像」(1957年)〜シャルル・ミュンシュ/ボストン交響楽団・・・音質は時代相応にややどんよりとしているが、メリハリ+燃えるような推進力が鮮やかなる快演也。今や危機を迎えているアメリカだけれど、当時希望と繁栄に満たされた勢いがあったのでしょう。ボストン響の威力は充分、これはナマが聴きたくなる演奏だなぁ。きっと凄い人気だったんでしょうね、地元では。
Bach 2声のインヴェンション/3声のインヴェンション(シンフォニアBWV772〜801)/4つのデュエット BWV802-805/半音階的幻想曲とフーガ BWV903〜アンドラーシュ・シフ(p)(1985年?録音情報が不備だ)・・・うーむ。これも先に聴いたゴールドベルク変奏曲同様、”揺れる”演奏也。作品的に意外と馴染んでいないので、自分のノーミソ中に基準が確立していないせいか、違和感や反発はありません。シフの柔らかいタッチは好きなピアニストだけれど、Bach ってもっと清潔で、シンプル明快なものじゃないでしょうか。ピアニストの色たっぷりの世界かな、と感じます。あとは好き嫌いの問題だな。「インヴェンションとシンフォニア」は、初めて”美しい旋律”を体感できました。現在、チェンバロでの演奏は手許にないはず。
そういえば、オークションの入札さっぱりで、久々の送付作業のない週末です。
●2008年11月某日
昨夜は咳込んで起き出したのは一回のみ、睡眠不足はいつものことだけれど、かなりマシな状況と言うべきでしょう。このまま、一気に快復へ向かって欲しいもの。本日が当面お仕事作業の山場、なんせ実質二日間休んでますから。なんとかしなくちゃ。今朝、ちゃんとサイト定例更新済、風邪で休んだ余録也。
昨夜、Debussy 遊戯/管弦楽のための映像/春(BU"SSER編)〜ジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団(1973/4年)・・・洗練と粋とキラキラとした華やかな輝きに溢れ、Debussy演奏の規範となるべき演奏。「春」は初耳であり、2台のピアノを伴う初期作品とのこと。ラスト、少々音質的な濁りが気になりました。
余談だけれど、シャルル・ミュンシュのDebussyが聴きたくて、フランス国立放送管弦楽団との録音(「海」「イベリア」「牧神」1966年)所有の自覚はあったが、往年のボストン交響楽団との録音は機会があればぜひ聴いてみたい・・・たしか、Ravel しか購入していなかったはず・・・とオークションの検索などしておりました・・・が、別件のサイト内検索をすると、出ました!今年2008年8月東京にて購入して、ちゃんと聴いてます。おお、危ない。危うくダブり買いするところだった。
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いったい一日なにをしていたのか?気付くとほぼ狙い通りの資料作成や作業進捗していて、一見元気だけれど体調まだまだなのと歯が一部欠けたので(治療のため)早々に職場を出ました。明日でようやく戻れるかな?当初予定水準に。ほんまは昼からサボってやろうと画策していたけれど、お仕事量もそうとうだし、夕方の作業分担が割当たったのでフルでお仕事〜ま、途中休んじゃったから仕方がない。
昨夜見た「風のガーデン」〜エエですね。筋書きの練り込み具合、舞台設定(2年掛けて庭を造ったとのこと)が凝っていること、そして緒形拳さんのラスト勇姿。家庭でおじいさんを看取る場面が美しく、秀逸でした。かつてないドラマじゃないか?「生と死」がありきたりじゃなくて、深淵に表現され、更に緒形拳の最期の姿が感慨を深くするのは、少々見方としては邪道でしょう。
倉本聰といえば「北の国から」を思い出すが、あれは短気で咳いた一発芸時代の対局にある、異様に長い「間」が特徴でした。Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(1993年ライヴ)・・・久々の聴取はそんなことを連想したものです。超スロウ・テンポ、間、細部まで(趣向個性が)明晰な表現・・・聴き手に著しい集中力を強要し、音楽は悠然と流れます。ミュンヘン・フィルという暖かい、強烈なサウンドを誇らないオーケストラとの相性も良かったのか。107分の長丁場は、辺りの景色を楽しむように、多彩で飽きさせない。異形だし、好き嫌いは分かれる演奏だろうな。
●2008年11月某日
症状変わらず。夜半の咳込み続き、ほとんど睡眠取れず。今朝、気分最悪だけれど、とにかく出掛けましょう。外は寒そうだな。
深夜、何度も咳が止まらなくなると起き出して、音楽を(低い音量にて)聴きました。Beethoven ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」〜アンネ・エランド(p)(2002年)・・・Beethoven の作品は、単発分かなり処分してしまって、ピアノ・ソナタだったらこの全集ボックス(DOCUMENTS 220865 321/10枚組)+αの在庫となっております。45分に及ぶ大曲、LP時代はこれだけで一枚だったなぁ、という感慨のみ。よく聴き知った旋律であり、演奏云々のコメントはありません。デンマークの人で、マガロフの弟子筋らしい。
ちゃんといつもの時間に起床して、朝食を摂って、Smetana「高い城」「モルダウ」(ノイマン/ゲヴァントハウス1967年)、Mahler 交響曲第1番ニ長調の第1楽章(アンチェル/チェコ・フィル1964年)聴いて、いつものように出勤いたします。
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朝、駅まで到着したら列車がストップしておりました。例の如しでバス経由阪急へ乗り換え。おおよそいつもの時間に到着出来。体調快復傾向なのか、緊張感からか、なんとか一日保ちました。ちょっと悩ましい事象発生(いつものことだ)したが、お仕事デッドラインあと二日、明日が山場で、土曜はできれば昼から帰りたいもの。来週は月曜夜から北陸への旅となります。寒いだろうな、きっと。
帰宅して、久々ちゃんと音楽と対峙。Beethoven 交響曲第1/5番〜ヨーゼフ・クリップス/ロンドン交響楽団(1960年)・・・久々の聴取となります。最近、激安全集復活したらしいが、これはEVERESTの正規盤、だけれどLP時代より音質が落ちるような?そんな気がしないでもない。演奏はアタックが柔らかい穏健派バランスの極北であって、Beeやん的威圧感皆無。軽快であり、良く歌ってスケールはあまり大きくはないが親密なんです。声高にヒステリックに叫ばない、肩の力が抜けている演奏。低音を強調しないのは録音印象か。
こういうのが聴き飽きしないんですよ、きっと。
●2008年11月某日
昨夜、激しい咳込みで一睡もできず、本日出勤を断念。大きな会議、行事直前の準備、月次の締めで一番キツい時なんだけど、仕方がない。終日、テレビなどを眺めながら伏せっておりました。昼過ぎ、上司より商品トラブルの連絡有、自分の見落としといえば見落としなんだけど、全国担当関係者全員見落としだから責められはしないで、事後処理のみ自宅よりケータイで連絡処理。昼間じっとしている分には問題ないんだけれど、明日、通勤電車に揺られ諸作業詰めて実施(午前中完了必須)、昼から内部打ち合わせ会議、そして来週会議行事の準備・・・なんとか保ってくれ!体調。
音楽はほとんど聴いておりません(耳鳴りがひどい)。ヒマに任せてオークションへ出品強化しておきました。
ちょろ聴きは、Schubert さすらい人幻想曲/Schumann 幻想曲ハ長調 作品17〜マレイ・ペライア(p)(1986年)・・・なぜか、知名度のワリに聴く機会の少なかった人(=廉価盤での出現が少ない)であって、Mozart の協奏曲第26/27番はとても清涼明快で良かった記憶有。「さすらい人」は緩急自在、瑞々しいニュアンスを付けて、基本光り輝くように希望に溢れた表現となっておりました。暗鬱静謐なる楽章との対比もお見事。久々に聴いたけれど、名曲だなぁ、これ。Schumannのほうは、ほとんどお気に入り連続ピアノ作品中、もっとも大好きな作品(ルービンシュタイン1965年での出会いが幸せだった)。
揺れ動くように自在なる旋律が漂う、まさに”幻想曲”。甘美繊細な劇性に溢れ、Schubert より時代は進んでいると実感できます。管弦楽作品じゃなかったら、ほんまに愉しめるんだけれど・・・(交響曲は苦手)刻々とデリケートな心情や気分が変化していくのが良く理解できる演奏です。後半に向かうほど安らぎが広がり、ラストに希望の光が見えました。ペライアは表情付けが入念。穏健派イエルク・デムスの演奏はどうなっているのかな?こんなときに全集が揃っていると、比較対照に便利ですね。
もう一丁ちょろ聴き。Mozart 交響曲第40/41番〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1942年)・・・意外とまともではあるが、時にかなり”煽った”演奏であり、テンポの揺れが雄弁であったり、走ったり、で少々落ち着きがありません。アンサンブルの仕上げはややラフであり、音質もそう悪くないが、どーしてもこれじゃなくっちゃ、という演奏でもない・・・ファンに叱られるかも。
なんとか明日より日常生活に戻れますように。
●2008年11月某日
ヤク投与も万全にワリとまぁまぁ眠れたし、朝少々の不調(「音楽日誌」の執筆もできず)ともかく、出勤強行。定例の作業机上に溜まっていたし、チームメンバーの来週に迫った行事準備のフォロー(夢まで見た)もして、粛々と作業進捗・・・しません。いつもだったら壱時間で終える作業が、2時間経っても終わらないどころか、先ほどメモした意味がわからなくなっている・・・トイレに行って我が顔を鏡で見ると真っ青で、回りの皆が帰れ!染すな!と声を揃えるので、半分(当面作業残して)昼からの会議、夕方の打ち合わせキャンセル。食欲もまったくなし。
帰宅して横になっておりました。う〜む、なってこったい。
夕方、ちょっとラクになったのでこうしてパソコンに向かっております。オークションへの入札絶不調。音楽もほとんど聴けておりません。
●2008年11月某日
さて、憂鬱なる月曜+体調不良+会議連続+αで悩ましい週の開始。月一回の某会議は、先月風邪でダウンして欠席しているから、さすがに本日は休めないでしょう。とにかく出席して、冒頭に報告させていただいて途中退出の方向で行きましょう。こんな状態じゃ、音楽もまともに聴けない。昨年も年末に向けて酷い咳に悩まされたっけ。(吸入初経験)ここ数日一気に悪化したものの、結局一ヶ月ずっと体調不良続いていた計算か。
とにかく出勤しましょう。ウィルスまき散らしてしまう結果になるのか。
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朝から最低限の諸実務(全部はとうていこなせない)、会議2本、打ち合わせ、ラストの会議は冒頭報告させていただいて、途中退席〜病院へ。ワタシが最近通っているご近所医院はいつも空いていて、即順番が来るのに、本日は混んでましたね。風邪(インフルエンザ?別な病なんだそう)が流行っているんですな。職場では一人ダウン、もう一人はワタシより壱時間早く早退・・・診察の時体温を計ったら37度で昨夜と変わらない・・・が、体感的にずいぶんとラクになっていて、万全のヤクもいただいて(漢方含む)今週一週間乗り切るぞ!
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この間聴いた音楽の落ち穂拾いを。Chopin ノクターン第1〜10番〜アルトゥール・ルービンシュタイン(p)(1965年)・・・マガロフで後半戦を聴いてすっかり痺れてしまったので、前半は馴染みの録音でいってみましょう、と。ああ、なるほど、ルービンシュタインの音楽は微笑んで豊か、甘い色気がありますね。このスタイルで馴染んできたんだけれど、さすがに少々”昔風”かな?往年の昔映画の色男みたい。マガロフのほうが、ずっとバランス感覚+端正でモダーンな印象でした。ま、これは嗜好問題だな。
●2008年11月某日
おとといより症状はマシでなんとか眠れたが、本日せっかくの演奏会ご招待、咳込んでは聴衆にご迷惑を掛けるし、肌寒い小雨模様も気になります。どーしましょ。熱は36.6度ほどなんだけど、たった今ご招待いただいたヴィオラの方にお詫びのメールを入れたところ。ほんまに体力落ちております。終日おとなしく籠もっていましょう。
オークションの入札状況は売れ残りばかりで不調だけれど、先週落札され既に送付したCDの到着報告が嬉しいものでした。曰く「探していた曲が見つかり、とても満足しています」と。NAXOS初期のCDは300円に相応しい価値だけれど、これは立派演奏だったし、聴取頻度的に別の「全集」(古楽器演奏)を購入してしまったので、整理した一枚だったんです。金額の多寡ではない、棚中に死蔵させても仕方がない、音楽を愛する人に聴いていただければ、という趣旨であります。
本来であればナマで本日聴くべきだった作品を(せめて自宅にて)聴取。Beethoven 交響曲第1番ハ長調〜ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(1986〜88年)・・・ヴィヴィッドではあるが、粗野でラフな印象(そう悪い意味ではない)の演奏、これは全集全部に言える感触であって、ハノーヴァー・バンドを先頭に、その後数多く出現した古楽器または古楽器系演奏全集に比べて特異な個性を感じます。貧相で痩せたサウンドではないが、メカニック的にはまた感性途上といった感じか。Haydnの影響を受けた作品は、苦手交響曲全集中でも聴く機会の多いものです。
Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜ウラディミール・フェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団(1991年)・・・ソヴィエット〜ロシアのオーケストラの団体名表示は難物でして、YedangClassics辺りでは「ソヴィエット国立放送交響楽団」となっているし、正式には”チャイコフスキー記念”とか、アカデミック交響楽団とか、もう様々でようわからん!状態也。世評抜群に高い演奏と記憶するが、体調最悪のワタシには(もともと苦手作品でもあるし)ああ、良く整ったアンサンブルだ、力のあるオーケストラだね、といった感想以外思い浮かばず。
罰当たりものです。休暇は体調万全で遊べる状況を作らんと、ほんまムダ。
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発熱37度へ(たった今計ったらもっと上がっている)。夕方二時間テレビをコタツにて見ていたけれど、体調最悪〜休日診療所がご近所なので、行ってまいりました。咽もさほどの悪化ではなく、肺の音も悪くないそう。一日分しかヤクをいただけないので、明日、午前午後の会議を乗り切ったら早退(と言ってもほんまはフレックスなんだけど)して、再度病院に行きましょう。身動き取れん。空しい休みじゃ。ぼんやりしております。インフルエンザか。職場で皆に染しちゃうかも。
この間、音楽ちょろ聴き(罰当たり!)した分について・・・Bach マタイ受難曲BWV 244〜フリッツ・レーマン/ヘルムート・クレプス(t)/ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ(br)/エルフリード・トロッシェル(s)/ディアンナ・エストラーティ(a)/フリードリヒ・ヘルテル(b)/ベルリン聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団/ベルリン放送合唱団/ベルリン放送交響楽団(1949年)一枚目のみ拝聴・・・これライヴだそうですね。音質かなり上々。こんな入魂の大曲を何種も集めても仕方がないんだけれど、冒頭「来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け」に於ける複雑な合唱の絡みが始まったとたん、怒濤の感銘の渦に叩き込まれて言葉も出ない・・・体調万全だったら3枚全部聴くんだけどね。この作品ばかりはやれ古楽器がどうの、とか一切望まない。なんでもエエんです。この演奏には時代とか、旧さとか全然感じさせません。フィッシャー・ディースカウの声が若いですな。
金融問題で国家存亡の危機にあるアイスランドを(精神的に)支援(でもないが)、Sibelius 交響曲第6/7番/テンペスト組曲第2番 作品109-3〜ペトリ・サカリ/アイスランド交響楽団(2000年)・・・11月の来日公演が中止になったとのこと。残念。NAXOSは、時にこんな隠れた実力者を発掘してくださって嬉しくなります。驚くべき熱気とクールな響きが融合して、アツい演奏なんです。素晴らしく清涼で清潔なサウンドに充たされ、知名度っていったいなんだ?と不思議に思います。「テンペスト」って、他の演奏のCD持っていたかな?元気だったら探して比較するんだけれど・・・
●2008年11月某日
咳は出ていないんだけれど、鼻水が咽奥に溜まるので結果全然眠れず、もともと睡眠不如意だけれど、ちょっぴりうちらうつらしただけ。いつになったら体調快復するんだ?明日は演奏会にご招待されているのに、大丈夫だろうか。さて、今日明日はサイト更新用原稿執筆しなくては。出品オークションには全然入札なし、ウォッチリストにも誰も登録なし、ま、こんなこともありますよ。
少しずつ収納棚には隙間は空いてきたが、なんせ追加購入もしているしトータル枚数大幅削減とはいえません。ちゃんと数えたことはないんだけれど、おおよそ3,000〜4,000枚じゃないか。最盛期の半分くらいであり、ちょうど処分直前のLP時代の水準だと思います。「アマオケホルン吹きの音盤中毒日記」さんに「コツコツ集めたLP、CD約2万枚。日々の購入記録と視聴音盤の備忘録」となっていて、ブログを日々拝見すると意欲的に購入を続けていらっしゃるから、まだまだ増加傾向なのでしょう。ワタシなど可愛いもの〜なぜこんなことを書いたか、というと”行方不明”事件発生のため・・・
今週東京で購入したMozart 2枚組に、バレエ音楽「レ・プティ・リアン」K.App.10(229b/バレエ音楽「イドメネオ」K.367が入っていて、BRILLIANT全集と聴き比べしましょ、と決意したものです。ところが!それが発見できない。サイト内検索をすると、以前ちゃんと聴いております。リンク先のジャケットのCDは処分した記憶があって、つまり、ダブりで全集を購入しているはず・・・でもどこだっけ?しばらく逡巡した挙げ句、ネットで検索結果から歌劇「イドメネオ」K.366(イッセルシュテット盤)に併録されるとの情報が・・・そうか、歌劇全集のところにあるんだ。ようやく発見。
Mozart 英雄劇「エジプトの王タモス」のための合唱と幕間音楽K.345/336a〜イエルク・フェルバー/ヴュルテンベルク室内合唱団/管弦楽団(VOX原盤録音年不明)/バレエ音楽「レ・プティ・リアンズ」K.299b/「イドメネオ」からのバレエ音楽K.366〜クリサ/スロヴァーク・シンフォニエッタ(2002年)・・・以前にも書いたけれど、LP時代より良く聴いていて(PHILIPSの全集に含まれていた〜2巻しか購入していなかったが/演奏者失念)、我らがヴォルフガングに駄作なし、未完で筋書きもようわからん「タモス」はヴィヴィッドな躍動する音楽だし、後半、タラス・クリサの新しい録音だって、しっとりとしたアンサンブルで聴かせます。ま、このコンビはBRILLIANT全集中の地味な作品を一手に引き受けていて、その筋に詳しい人によると学術的には少々怪しいらしいが、音楽は音に出して聴いてこそ、まず第一歩ですから。たっぷり70分以上愉しめました。
Ravel ボレロ/ラ・ヴァルス/ダフニスとクロエ第2組曲/逝ける女王のためのパヴァーヌ/古風なメヌエット〜アンドレ・クリュイタンス/パリ音楽院管弦楽団(1961/62年)・・・あまりに有名で評価の高い演奏であり、個人的にはこども時代からの愛聴盤であり、1990年代初頭(当時1,000円だった)駅売海賊盤にて入手したもの。久々の聴取だったが、音質が記憶よりずっと優れていること。気品と粋と官能、そして軽快多彩でアンサンブルがやや緩い(?)かな。これで良いんです。デュトワもマルティノンも素晴らしいけど、原点はこれだったんですね。しっくり掌中に納まる感触有。
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女房と再度ヨドバシカメラに行って、54mbps対応のUSB無線LAN子機を購入、ノートパソコンも抜群に速くなりました。無線LAN高速化は全部で4,000円程の出費で完了。個人消費に若干の寄与いたしました。あとは修理に出しているAspireOneが帰ってくるのを待つのみ(これは無線LAN内蔵です)。ちゃんこダイニング若(初訪問)にて昼食〜ま、原価の安い材料を上手に、高級な雰囲気で喰わせていると思いますよ。女性ばかり、またはカップルでいっぱいでした。
Chopin ノクターン第12〜21番〜ニキタ・マガロフ(p)(1974年)・・・再度。何度聴いても、聴けば聴くほどしっとり甘美な憂愁に包まれて絶品。繊細で美しいタッチが飾り過ぎず、素っ気なくなり過ぎず絶妙なニュアンスに充ちて、しばし陶然・・・
Wagner 楽劇「ヴァルキューレ」より「ウォータンの別れ」/「魔法の火の音楽」(ストコフスキー編)/舞台神聖祭典劇「パルシファル」より「聖金曜日の音楽」(Wagner編)/「第3幕の音楽」(ストコフスキー編)〜レオポルド・ストコフスキー/ヒューストン交響楽団(1960年)・・・「リング」の管弦楽も良かったが、これもゆったり余裕があってゴージャスな雰囲気で聴かせ上手、なにより録音が最高(往年のEVEREST)。分厚い爆発!みたいな感じではないが、この時期のヒューストン響は想像以上に優秀なアンサンブルでした。歴代錚々たる顔ぶれのシェフを揃えて、きっと財政が豊かだったのでしょう。
で、全然サイト更新用原稿に手が着いておりません。どーしよう。
●2008年11月某日
眠り浅く早朝覚醒、昨日のノートパソコン不調、無線LAN初期不良みたいな事象も精神的ストレスになるかも。体調イマイチ、なんせ煩悩の固まりなので。本日お休みです。大阪府下で働いている一人息子がインフルエンザでひっくり返っているそうで、女房は嬉々として毎日通っております。いつまでも子離れできんね、母親は。サイト定例更新済み、数週間前書き貯めたサイト用原稿はあっという間に在庫尽きました。ああ、そういえば今週はじめに送付したオークションCDは、全員より到着連絡がありました。
昨夜見た「風のガーデン」絡みで、Chopin ノクターン第12〜21番〜ニキタ・マガロフ(p)(1974年)・・・第20番 嬰ハ短調 遺作の旋律が主題歌になっていて、これがじつに素晴らしい出来。マガロフの「Chopin 全集」(13枚組)を入手したのが2005年3月17日BOOK・OFF西五反田店(レシートが残っている)でして、ナント2,550円也。ルービンシュタインは別格として、これを購入してから他のChopin 演奏を聴く機会が激減しました。(NAXOSでかなり集めていたビレット盤を大量処分した)優雅で端正、エキセントリックな個性を表出させず、安定した技術はあくまでオーソドックス。しかし適度に甘さ控えめな歌がありました。音質も極上。
BRITISH LIGHT CLASSICS 2〜バリー・ワーズワース/ロイヤル・フィル(2004年)・・・これはWernerだけれど、NAXOSにも同様の趣向のシリーズがあって、英国にはこんな音楽の伝統があるんですね。KETELBY辺りが「文部省選定」だった(なんとマニアック!)から日本では有名か(「ペルシアの市場にて」。ここでは「牧場を渡る鐘」)ま、どれも短くて肩の凝らない”軽音楽”(=死語)であります。「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ) 」は誰でも知っている旋律でしょう。でも、売れないだろうな、日本では。(BOOK・OFFで250円でした)衣装が素敵なCD。
先日の「Mozart 2枚組」より2枚目へ。Mozart 歌劇「フィガロの結婚」序曲〜カール・ベーム/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団(1963年10月23日東京・日生劇場のライヴかな?)/ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219〜ヤン・ウク・キム(v)/エッシェンバッハ/ロンドン・フィル/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466〜岡田佳子(p)/マレック・セヴェン/ワルシャワ室内管弦楽団・・・岡田桂子の音源はポーランドのレーベルで出ていたのを目撃したが、いったいどういう選定なのか?Ikegamiという医療機器(?)メーカーが創立45周年記念の引き出物をPONYに依頼したらしい(1991年)。それが巡り巡ってBOOK・OFF2枚組500円で処分されるのも何かの縁、入手困難なる音源ばかりになってしまって(ベームの「フィガロ」ライヴは全曲入手可能)音質も良く、楽しませていただきました。
全体として寄せ集めなのに、演奏の質に於いて同質性、一貫性があって、選曲もGood!ヤン・ウク・キムは何度も来日して馴染みの存在だろうが、ここ最近音源としてはあまり見掛けません。繊細入念なる表現は、やや神経質に朗々と歌います。岡田佳子のピアノは第27番同様瑞々しいタッチで芯があり、流麗に流さない。並み居る名演奏に存在感を主張しうる立派なもの。
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やっちまいました・・・「初期不良じゃ!」と無理矢理交換してもらった無線LANルーターは、じつはケーブル・テレビ接続のもともとの電源を一度落とさないとつながらないことが判明。で、結果ちゃんとつながりました。でも対応する子機が一台しかないので、当面はデスクトップ・マシンのみの高速化となりました。そのうち女房用ノートのカードを買ってこなくっちゃ。
問題は取り外した無線LANルーター(11mbps)+残った子機3つ(カード一枚/USB2台)でして、こりゃ売れんわなぁ、機能が旧すぎて。外付けのCDRドライブ(USB)もあるんだけれど、これもオークションの様子を見ると誰も入札なし。HARD・OFFで引き取ってくれないだろうか?
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行ってきました(お隣の駅迄)HARD・OFF。往復交通費240円(+かなりのウォーキング)也。上記+有線HUB+有線LANカード付けて計210円の売り上げ〜赤字と言うなかれ、家で死蔵させたり、捨ててしまえばそれまでだけれど、市場に流通すれば激安ジャンク品として若い人が買っていくかも知れない。これは社会還元なんです。
インフルエンザで寝込んでいる息子のところから帰還した女房とJR尼崎にて合流。いつもの居酒屋・大黒でおいしいお魚いただきました。体調いまひとつなので、味の感激は薄かったがクエの季節となりました。
●2008年11月某日
風邪気味、睡眠不如意状態続くが、明日お休みをいただく予定なので、本日一日頑張りましょう。昨夜、帰宅したらオークション落札した”チタン腕時計”到着(仙台よりメール便)〜人生に於いてまともな腕時計を入手したのは、高校時代以来か。女性にも使えそうなやや小ぶりのもの。月曜送付のパソコンは宅急便だから翌日到着、メール便尼崎→浜松は中一日、東京方面は本日中二日で配達予定、さすがに札幌はまだネットで到着情報が取れません。沖縄は中一日で届いたことはありますけどね。クロネコ・メール便を信頼しない方もいらっしゃるが、ワタシは未着トラブルをほとんど経験しておりません。(遅れたことはある)たしかに、ゆうメールのほうが確かで速い印象はありますけどね。ポストに投函できるサイズだと扱いに至極便利だし。
昨夜、帰宅までの音楽落ち穂拾い。Britten 戦争レクイエム(後半)/Penderecki「広島の犠牲者に捧げる哀歌」/Berg ヴァイオリン協奏曲〜ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィル/マンフレッド・シェルツァー(v)・・・再聴。「戦争レクイエム」はすっかり掌中に納まった感じ。高貴でわかりやすい旋律が続いて陶然といたします。「哀歌」は断末魔の呻きのような不快なサウンドが連続して、聴き応えたっぷりの魅力的な現代音楽。(先日、眠ってしまった)Bergは、研ぎ澄まされたケーゲルのバックが緊張感に充ちてもの凄い。マンフレッド・シェルツァーはネット検索すると自らのサイトが出て来ちゃいました。そこでの印象は”線が細く、神経質”とのことだけれど、ここではオーソドックスでしっかりとした、むしろ地味でクールなヴァイオリンでしょう。立派なバックとはやや齟齬有。LP時代の初体験はたしか、ヨゼフ・スーク/アンチェル盤だったはずだけれど、異様で甘美な緊張感に驚いたものです。
では、行ってきます。
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意欲的に(ウソ/いやいや)お仕事こなしつつ、当初狙いのお仕事消化して早々に帰宅・・・梅田のヨドバシカメラに(思いつきで)寄ったのが運の尽き、新品無線LANルーターを購入しちゃいました。ポイント使うと3,000円でお釣りがくる!嬉しがって帰宅、即、接続して先日購入のAspireOneにて設定しましょう、と思ったら〜起動しない。サポートセンターは即つながったが、ご指導通りやっても回復せず修理に送る決意を固めました。がっかり。
で、現在女房が使っているノートパソコンで設定を試みるが、3時間ほど悪戦苦闘して(有線でも)とうとうつながらない・・・もしかして初期不良か?現在使用して丸4年の(激安)無線LANも、たしかその前に購入したものが初期不良だった記憶(返品して再購入)があって、これは巡り合わせでしょう。元の環境に戻しました。明日、返品しに行くが、これは”買うな/贅沢を戒めよ”という(kechi之)神の声か。ちょっと遅いけど11mbpsで満足せよ、という天の啓示か。
いずれ購入意欲を失いました。巡り合わせですな。
明日、休みを取ったのでゆっくりしましょう。
●2008年11月某日
(在東京ホテル)一昨日のバリウム以来、胃腸の調子がいまいち、睡眠不如意はいつものことだけれど、空気が乾燥して咽もやや不調。本日は重苦しい会議が終日続きます。なんせ業績芳しくないからね、この会議は年2回なんだけど、いつも内容の選定や集中に不満があって、ようはするに詰め込み過ぎ。夜まで耐えましょう。
昨夜の音楽の続き。Bach ロ短調ミサ曲(BWV 232〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン楽友協会管弦楽団/合唱団/フィルハーモニア管弦楽団/シュヴァルツコップ(s)/ヘフゲン(a)/ゲッダ(t)/レーフス(b)(1952/53年)・・・ラスト迄。ワタシのお気に入りはジョシュア・リフキンの”各パート一人”のスリムで躍動する古楽器演奏(ま、異端なんだけど)だけれど、(テンポ設定の違いもあり)まるで別な作品に聞こえますね。前回前半聴いた印象と寸分違わず、若々しく溌剌として清冽です。歌い手も絶好調(ゲッダの声が甘い)だけれど、ヴァイオリン・ソロ(マノウグ・パリキアン)は絶妙、オーボエが美しく(シドニー・ザットクリフ/ペーター・ニューベリーか)、そしてトランペットが少々たどたどしい(これはウィーン響のメンバーかな)。音質もモノラルながら充分現役で通用する分離の良さ。
昨夜、筑紫哲也さんの追悼番組拝見。充実した人生だったんだな。最近、自民党にも鳩派の議員はいなくなってしまったし、民主党だって同様でしょう。日本の悪しき右傾化に警鐘を鳴らす良心がどんどん消えていく寂しさ。若手で骨のあるジャーナリストは出現してますか?
オークションのほうは売れ残りのみ。誰か入札してくれぬか。
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(ツマらん会議後、羽田空港にて執筆。但し、フレッツ・スポッツなど契約していないので更新は帰宅後)納光弘「痛風はビールを飲みながらでも治せる!」(小学館文庫)拝読・・・尿酸値が上がるメカニズムを詳細、自分が実験台となって科学的に分析しており、所謂医者の俗説を否定する(というか、もう少し神髄に近づいた)内容となっております。ワタシはもう10年くらい尿酸値が高く、痛風発作も数回、ヤクを常用しております。結石発作も経験済み、プリン体が多いものが原因と言うより、体重のコントロール、適度な飲酒量に抑えること(ビールがとくに悪いワケでもないらしい・・・いずれワタシはあまりビール好きではないが)+ストレスが大きな要因らしい。つまり、楽しい飲酒で適度な摂取量であれば、むしろ尿酸値は下がるらしい。
でも、前回ダイエット時には酷い痛風症状が出ちゃって、急激なダイエットもあかんらしいね。でも、まず減量だな。旨いものを少量いただくクセを付けなくては。腎臓が心配です。たくさんお茶とか水をのむのは良いらしい。
昨夜の五反田BOOK・OFF購入のCDのうち一枚拝聴。メーカーの配布物らしいMozart 2枚組より一枚目。これがよくできていて、寄せ集め音源なんだけど、いずれ音質やら演奏の質が揃っていて極上・・・バレエ音楽「レ・プティ・リアン」K.App.10(229b)より「序曲」「パントマイム」、バレエ音楽「イドメネオ」K.367〜ジェーン・グラヴァー/ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ・・・この指揮者/団体は初耳だけれど、瑞々しい現代楽器アンサンブルの精華と呼びたいくらいしっとりと美しいアンサンブル。LP時代より馴染みの作品(誰の演奏だったか記憶なし/PHILIPS)だけれどこれほど美しい作品だったとはっ!帰宅したらBRILLIANT全集と比較しなくては。
ホルンと管弦楽のためのロンド 変ホ長調K.371〜ギュンター・ヘーグナー(hr)/ホルスト・シュタイン/ウィーン交響楽団・・・この音源も珍しいもので、ワタシは初めてその存在を知りました。豪快で少々ぶきっちょな感じのソロ(じつは演奏が難しいんだろうな、ウィンナ・ホルンだし)が最高。
ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595〜岡田佳子(p)/マレック・セヴェン/ワルシャワ室内管弦楽団・・・デリカシーに富んで、タッチが繊細に美しい。作品に相応しい清潔さも溢れます。バックが予想以上の好調であって、ワルシャワ・フィル辺りの鳴らないオーケストラを想像すると、全然姿が違う・・・ココロ洗われますな。無条件幸福ヴォルガング作品中、秀でて好みのピアノ協奏曲であり、連日欠かさず聴いているが、これほどの静謐と潤いを感じさせる演奏に出会えるとは・・・どれも優秀録音也。
帰宅は神戸便ラストで遅くなります。やや風邪気味。
●2008年11月某日
昨日は健康診断、朝飯抜き、というのはツラいし、バリウム飲んで終わったら下剤というのも不快です。健康診断が健康増進に、寿命の延長に寄与しているかの統計情報は存在しない・・・らしい。もう2ヶ月近く体調あまりよろしくなくて、ま、あちこち、微妙に検査数値が悪いけれど、抜本的な理由はわからない。運動不足か。毎朝の腹筋、通勤ではできるだけ早足で、4階の職場には歩いて上がっていても距離が短いからな。本日東京入り、列車に長く座るのは飽きているので往復飛行機取りました。昼からの打ち合わせが終わったら早々に出掛けちゃいます。東京ではなんの約束も、目的もなし。BOOK・OFF覗くくらいか。数年前までは酒席が待っていたり、CDを漁ったりしていたんだけれど・・・まるで仙人みたい。ああ、スポーツクラブで汗を流すのも良いかも。
そういえば、昨日冬の賞与が決まり、なんと!前年実績通り!不祥事、事件続き、実質上初の赤字が見込まれるのに、経営陣は凄い英断をしたものだ。
Ravel スペイン狂詩曲/道化師の朝の歌/マ・メール・ロワ/序奏とアレグロ/ダフニスとクロエ 第2組曲〜ジャン・マルティノン/シカゴ交響楽団(1964/68年)・・・6年ぶり再聴。前任のライナーとも、後任のショルティともまったく様子が異なる、強靱と繊細、粋、デリカシーの幸せなる融合。1963年〜1968年のシカゴ響との関係はいろいろと難しかったらしいが、人気いまいちだったのは独墺系レパートリーが少なかったせいもあるでしょう。リズムの切れ、軽快軽妙なサウンドはヴィヴィッドに躍動しております。後年のパリ管との録音とは甲乙付けがたい魅力。
Bach ゴールドベルク変奏曲〜アンドラーシュ・シフ(p)(1982年)旧録音・・・途中まで。彼のライヴ・エアチェックを以前(20年前?)愛聴しておりました。やがて幾星霜、記憶とはずいぶんと異なった感触有。素朴な呟きのような音色なんだけど、けっこう細部表現がゆれて(いじって?)浪漫的な演奏方面か・・・ロザリン・テューレックの細部明晰、盤石な表現が耳に残っているせいか、どうも”作り込み”が鬱陶しい・・・途中で(いったん)止めました。再挑戦しなくっちゃ。
では、行ってきます。
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(在東京ホテル)東京はずいぶんと久々。昨年まで毎月通っていたのが夢のようであり、五反田指定宿辺りは様子変わらず。そういえば前回は豪雨で新幹線動かず、もう一泊したっけ。ワリと充実したお仕事+チーム打ち合わせを経、昼から早々にスカイマークの人に。ずっとうつらうつらして到着、品川駅構内で「QBハウス」に寄りました。ホテル到着後、即馴染みのBOOK・OFFへ。CDちょっぴり、そして健康系の書籍数冊入手。夕食は刀削麺で。酒抜きです。体調いまいち。
朝、自宅出発から音楽しっかり聴けました。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜アンタル・ドラティ/デトロイト交響楽団(1981年)・・・サイト内検索すると2回聴いていて、”バランスとリズムの的確さ、各パートの優秀な技術とアンサンブルの集中に於いてひとつのヴェリ・ベストに間違いなし。爽快です”とまぁ、エエ加減なコメントですな。こうしてイヤホンで集中すると、滅茶苦茶上手いオーケストラでもない。よくまとまって、迫力もあるが、(今更)ドキドキする鮮度は感じない。所謂、”職人的”な巧さみたいなものかな。英DECCAの名録音だけれど、細部思わぬ声部旋律が聞こえるような驚きはない・・・かも。
神戸空港迄〜羽田空港から五反田迄でもう一発。Bach ゴールドベルク変奏曲〜アンドラーシュ・シフ(p)(1982年)最初から最後迄全部拝聴・・・彼特有の”揺れ”、”歌”、”節回し”があって、一見呟くような、素朴なタッチだけれど、じつは相当味付けがしてある演奏表現。”素朴”ではない。一般受けするのかも知れないが、ワタシの嗜好からはちょっと外れるかも。安易な判断はしたくないが、ラスト極上に美しいアリアが回帰しても、Bach よりシフを色濃く感じさせる演奏か。でも、なんせ12枚組買っちゃったからしっかり聴かないと。
●2008年11月某日
肉体的には疲労の自覚有(なんせ富山は遠いっすよ、それに肉体系労働で運動不足の身にはあちこち痛い・・・)、精神的にはそうでもない。今週東京出張が(珍しく)あって、どこかでお休み取りたいね。富山も休暇で行くのだったら、もっと楽しいのだろうが。オークション昨夜で一段落、旧女房メビウスも3年のお役目果たして、とうとうもらわれて行くことになりました。(2,000円梱包済)故障もせず、よう働いてくださいましたね。CDもそれなり順調な入札があって、本日送付予定。それと三度目の挑戦にて、とうとうチタン腕時計落札成〜総経費込1,178円。なくさないようにしなくっちゃ。富山での女房おみやげ”ぶり寿司”含め、散財続いて、財布が少々寂しい・・・いえ、コンビニで現金補充する手間だけですけど。
昨夜、移動中音楽。Britten 戦争レクイエム〜ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィル(1989年)ラストまで。昨日のコメントは(半分居眠り聴取ということもあって)エエ加減だけれど、終盤に向けて悲痛な旋律とクリアなサウンドに感動いや増すばかり。ラスト「我らとともに眠ろう」の幻想的美しさは筆舌に尽くしがたい〜名曲やなぁ・・・続くPenderecki「広島の犠牲者に捧げる哀歌」は息苦しいような、いらいらする弦楽合奏が、なぜか馴染みで旧知。クラスターって言うんですかね。作品詳細はネットで参照いただきましょう。Bergの美しいヴァイオリン協奏曲(マンフレッド・シェルツァー(v))は完全に眠りに落ちて記憶なし。この2枚再聴必須宿題。
Dvora'k 交響曲第7番ニ短調/第8番ト長調〜リボル・ペシェク/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1987〜1996年)・・・馴染みの作品であり、全集を分担しているチェコ・フィルとの録音よりずっと状態はよろしい・・・が、演奏は如何かな?ワタシはこのオーケストラの素直で淡彩さっぱりとしたサウンドを愛していて、作品によっては(例えば英国音楽)その個性がぴたり!似合うことも経験しております。ペシェクの演奏は自国の名曲の誇りを感じてかなりリキが入っていて、メリハリはっきり迫力も一杯だけれど、どうも非力なオーケストラを叱咤激励〜的印象がありました。けっしてヘロ演奏ではないが、なんせ名曲故競合が多いですよ。チェコ・フィルもリヴァプール・フィルもお気に入りだから、ということで入手した全集だけれど、全8枚分少々苦戦気味であります。Dvora'k交響曲全集は入手に易く、処分に苦しいのは経験済み・・・つまり、人気ないのだね、全然。
Elgar オラトリオ「生命の光」作品29〜チャールズ・グローヴス/ロイヤル・リヴァプール・フィル/合唱団/マーシャル(s)/ワッツ(con)/レッゲイト(t)/シャーリー・カーク(br)(1980年)・・・件の30枚組ボックスからの一枚であり、当然初耳、というか、作品存在そのものも知らんかったもの。こりゃ2ヶ月連続”マイ・ヴェリ・ベスト”受賞確実なる、(初耳でも)聴き手の魂を揺さぶる名作也。但し、ネットで検索してもテキストの意味合いなど探せない〜けれど、この感動の質は「ミュージック・メイカーズ」と出会ったときと同質です(あちらは知った旋律が一杯登場するが)。おそらくは言葉の意味などわからなくても、高貴な精神を感じること可能。
グローヴスの入念なる表情付けは、先のペシェクと同じオーケストラとは思えぬ成果であって、やがて最初の合唱の導入に鳥肌が立つくらい神聖さ。どえらい作品に出会ってしまいました。こうだから音楽の趣味は止められぬ。
●2008年11月某日
(在富山ホテル)これで2週連続(休日)お仕事かよ・・・富山駅北は再開発され、立派なビルが建ち並んでいるが、飲食街やらショッピング街がほとんど見あたらない。オフィス街なのか、とくに日曜早朝はほぼ無人状態です。やや高級ホテルは朝食が高いし、好みのメニューかどうかも不安なので、コンビニで買ってきました。これから一日中肉体系労働なのでしっかり喰わないと、経験的に昼食もムズかしいのはほぼ確実なので。まぁまぁ眠れました。
昨日移動中音楽の続き。Britten 戦争レクイエム〜ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィル/ライプツィヒ放送合唱団/カリ・レヴァース(s)/アンソニー・ローデン(t)/テオ・アダム(bb)(1989年)・・・購入そろそろ10年に近いし、単品(2枚組)処分してボックス入手後もしばらく(ちゃんと)聴いておりませんでした。ケーゲル自死直前の録音であり、悲惨で沈痛な雰囲気が伝わる・・・のは当たり前だけれど、これ楽器編成はどうなってますか?どの部分も響きが散発というか、室内楽のようにあちこちのパートが鮮明であって、ドッカーン!みたいな爆発がない。旋律が哀しく、美しいですね。2枚目含め、もう少し聴き込みましょう。
本日の行事を無事乗り切れますように。
●2008年11月某日
本日明日と富山にて行事対応。寒くなるらしいですね。基本、事務所にこもっているより出掛けるほうが性にあっているんだけれど、休みがないのはツラいし、ここのところ対立を深めている上司と一緒というのも気詰まり。最近、出張がツラいっすよ、体力的に。オークションでは、とうとう旧女房マシン激遅メビウス(でも堅牢に動いている)入札入りました。(ご常連さんみたい)3年ほど前に中古本体のみ25,000円にて購入したもので、OS自分で入れ、在庫のメモリを足してちゃんと働いてきました。状態も良好ですよ。でもね、eMachines辺りで実売5万円台の時代でっせ、2,000円でも引き取ってくださればありがたい。動いているものを捨てることはできませんから。
それと、金属アレルギーであるワタシ用チタン腕時計三度目の入札挑戦中・・・懐中時計をずいぶん長い間使ってきたが、ケータイで足りるかな?と数年前より(壊れたのを契機に)止めたが、やはり不便なので。
HMVより到着したCDより、Bach ロ短調ミサ曲(BWV 232〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン楽友協会管弦楽団/合唱団/フィルハーモニア管弦楽団/シュヴァルツコップ(s)/ヘフゲン(a)/ゲッダ(t)/レーフス(b)(1952/53年)・・・10枚組ボックス購入の眼目はこれであって、実体はウィーン交響楽団にモリス(fl)とかブレイン(hr)とかフィルハーモニア管弦楽団(往年)の名手が加わった録音。音質良好。耳あたりの良いマイルド・サウンドであって、最近の引き締まった古楽器系を連想すると少々流麗過ぎるんだけれど、なんせ彼(か)のフルトヴェングラーの「マタイ」の時代でっせ。現代の耳にも充分”まとも”であって、後年のムーディとはほど遠い清潔感もあります。但し、”厳しい”のではなく、あくまで”美しい”Bach 。あまり評判のよろしくない合唱団にも違和感なし。
まだ壱枚目のみの拝聴です。さて、出張の準備しなくては。
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(在富山ホテル)朝のお仕事は予想よりずっと早く終わったので、早々にサンダーバードへ。予約が遅れたため、少々高級ホテル(場所が駅北口で便利ではない)しか取れなかったが、ヒジョーによろしい部屋であります。明日の行事準備のため、会場で(年の数回の)肉体労働終了。酒は(当面)止めようと思っていたけれど、肉体疲労には酒が必要と勝手に決めて、タクシーの運転手おすすめの店に行って小一時間ほど。まぁまぁだな。期待ほどではないでしょ。
車中快適でした。おそらくは精神的なものでしょう。永井明「適応上手」(角川ONEテーマ21)・・・リンク先の読者レビューは辛口だけれど、ワタシはほとんどピタリ!の感触を得ましたね。但し、永井さんは結果であって、ワタシは目標、心掛けの水準か。内容は読者各々読んでいただくとして、例えばクルマなんかなくて良いじゃん、忙しいことが自慢じゃないでしょ、カネなんかあるだけで暮らせば良い・・・デリバティヴとか、投資とか株とか、マネーゲームとか、あれは自分が働いた成果じゃないでしょ。悪質公務員は、サラリーマンから搾り取った現金がそこに存在するから感覚が狂う。(要らぬ)プライドを捨てよ!
R.Strauss 交響詩「死と変容」〜作曲者/ウィーン・フィル(1944年)/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜セルゲイ・クーセヴィツキー/ボストン交響楽団(1947年)/「ファイアースノート」〜愛の場面〜トマス・ビーチャム/ロイヤル・フィル(1947年)・・・歴史的録音寄せ集め10枚組だけれど、どれも音質の不備を乗り越え、説得力強いですね。作曲者の自作自演集のCDセットはとっくに処分してしまったが、こんなにウィーン・フィルが美しかったのか・・・もっと素っ気ない演奏かと記憶しておりました。クーセヴィツキーの「ツァラ」は1935年録音とは別物でして、アンサンブルの傷は少々あるけれどこちらのほうがヴィヴィッドで、オーケストラは充分上手い。ビーチャムは眠っていて記憶がありません。
マルティノンのDebussy再聴。いかに自分はエエ加減な聴き方をしているかを自覚いたしました。「海」は絶品・・・淡い色彩が刻々と、微細に変化して、素晴らしいオーケストラ、そしてアンサンブルに細部まで曖昧さがない。おお、そういえばマルティノンはシカゴ交響楽団(ユルいコメントだ)の指揮者だったのではないかっ!(評判評価別にして)テミルカーノフの隈取りの濃い演奏に安易に逃げていたかな?一見、ヤワな演奏に見えてじつは緻密で明快、刻々とニュアンスが変化することに気付きました・・・最高。
●2008年11月某日
本日は上司含め、代休取得が多くて、お留守居役出勤(残務整理)・・・なのはエエが、明日明後日も休日出勤でお休みのメドが立たぬ・・・先月風邪で休んだからな、二日も。昨夜もワリと途中覚醒なく眠れ、それは酒をストップしているからか?今朝、なんとかサイト定例更新、在庫原稿で更新済。オークション出品のほうはぼちぼち?で明日夜が締め切りです。
昨日帰宅するとHMVよりCD届いておりました。前回(ポイント期限切れでムリヤリ)購入が5月であって、シノーポリとかノイマンのMahler 全集やら、Scarlattiのソナタ全集とか大物ばかりごっそり(二万円分)到着して以来。ジャン・マルティノンのDebussy/Ravel 8枚組は、各々2枚ずつ中途半端に購入したが、それが結構気に入ったので処分して全曲録音再購入を画策・・・のまま、半年経過してしまったもの。(Debussyはいろいろ処分しすぎて、所有していない作品がけっこうあったし)衝動買いは(最近)極力避けるようにしているが、逡巡しているウチに廃盤・・・という事例もありますから。(それも巡り合わせというか、運命なんだけど)
早速、Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)拝聴・・・Debussyがフランス国立管弦楽団起用に対して、Ravel はパリ管でして、こちらの方が出来は良いのではないか・・・との個人的感想であります。以前ほどEMI録音をクソミソに言わなく(思わなく)なったが、ここでは各パート自然な定位、奥行き広がりも鮮明良好〜ながら、低音の弱さ、強奏での若干の濁りはワタシの(安物)オーディオ機器の再生限界なのでしょうか。音質印象か、非常にクール、スマート、繊細緻密な表現であって、メルヘンとか情感の昂揚とはちょっと異なる感じ。それでも、極上一流の演奏に間違いなし、もう少し聴き込みましょう。
今朝、同曲をピエール・ブーレーズ/ニューヨーク・フィル(1975年)・・・購入既に6年を経、あまり聴いていないが、これがあのバーンスタインのニューヨーク・フィル?と驚くばかりに精密であり、驚異のアンサンブル集中力であり、そして壮年のブーレーズの熱気に溢れる・・・おっと、出掛ける時間です。
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少なくとも当面の宿題はクリアした、と見込んで昼から半日休みへ。いくつかケータイにメールが飛んできたが、たいしたトラブルもなくて良かった。我が家のパソコンが非力である自覚はあったが、無線LANの「11mbps」というのが時代遅れである、ということをじわじわ(最近)自覚したため、最近のものをヨドバシカメラで確認・・・ふむ、54mbpsのルーターが新品6,000円台なのか。ま、一万円出せばぐっと機能は高くなる〜帰宅して(ツマらん)二時間ドラマ再放送を横目で眺めつつ、オークション検索するが、激安なのは皆「11mbps」なのだね・・・
昨日到着のCDより、Debussy 「海」「夜想曲」「牧神」「スコットランド風行進曲」「英雄的子守歌」「リア王のファンファーレ」「リア王の眠り」〜ジャン・マルティノン/フランス国立管弦楽団(1973/4年)・・・盛り沢山の収録(73分)が嬉しいが、最近集中力が続かないので「牧神」以降は一休みして聴かなくては。結論的には再聴必要でして、印象としてはいまいちフツウ、当たり前。良くできたアンサンブルであり、クリアなサウンドだけれど、馴染みの旋律に新機軸を発見できません。「スコットランド」以降は新鮮に聴けたから、ヘロ聴き手責任か。
で、耳直しにDebussy 「雲」「祭」(1980年)/「海」/「小組曲」(1976年)+Enescu「ルーマニア狂詩曲第1番イ長調」(1968年)〜ユーリ・テミルカーノフ/ソヴィエット国立交響楽団/国立アカデミック交響楽団・・・すべてライヴ。別に受け狙いでマイナーな演奏を取り出したわけでもないが、ちょっと粒の粗い音の感じもリアルで骨太で(ちょっぴり)粗野。やや粘着質かつ雄弁だけれど、会場の空気感も臨場感たっぷりでわかりやすい演奏なんです。正直なところ、マルティノンより愉しめました・・・あくまで現時点で。
先日音質の悪さに閉口したDvora'k 交響曲第2番 変ロ長調 作品4〜リボル・ペシェク/チェコ・フィル(1995年)・・・再々聴。意地ですよ、こうなりゃ。序曲「我が家」も一緒に聴きました。ぼんやりとした音質と穏健派の表現はメリハリが足りず、馴染みの少ない旋律を理解するには少々説得力不足かな。世間では知名度低い初期交響曲や、管弦楽作品は、著名な作品に負けず懐かしい旋律に溢れているんです。何度も聴いていると、徐々に薄皮が剥がれるようにそれが見えてくる・・・チェコ・フィルの牧歌的なサウンドの様子に気付いてくるんです。
●2008年11月某日
(在金沢ホテル)これから朝一番でご当地取引先の会議出席。逆に言うと午前中でお役ご免で、留守番の人々には”どーしても!”ということがあれば連絡してね、戻るから、と伝言してあって、基本さっさと帰宅予定〜ずっと休みないですからね。今週末/日曜も富山へ。代休を消化せよ、とのご神託があったが、土曜午前休みは”誰も留守番がいない”状況でワタシが出ることに・・・
まぁまぁ眠れ、体調大丈夫でしょう。体調良好にてサボる、というのが理想なんです。昼に旨いもんでも喰って帰るか。BOOK・OFFで書籍を仕入れないと。
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早々に帰宅。違和感なく取引先の会議に出席して、合間に個別ご相談いくつか有。ケータイにいくつかメール飛び込むが、トラブルではなく処理指示できました。昼には(ご当地)BOOK・OFFにて書籍購入、ゆっくり金沢駅で旨いもんでも〜と思ったらサンダーバード到着が迫っておりました。キヨスク安物弁当+お茶での車中昼食は少々残念・・・だけれど、仕方がない。
玉村豊男「田舎暮らしができる人できない人」(集英社新書)・・・へぇ、この人も団塊の世代で、もう還暦なのか・・・若い頃から玉村さんの著作は大好きで、田舎に遷った経緯も存じ上げております。そうか、自分だってもう50過ぎたから、当たり前か。極めてリアルな、裏表描写わかりやすい「指南書」であって、結論的にワタシは「田舎暮らし」はムリだと自覚できました。自由業と、シガないサラリーマンの老後とは少々異なるだろうが、いずれこれから先の”身の振り方”をシミジミ考えてしまいました。時々、遊びに行くのなら信州の大自然も良いではないか。ワタシは大きな蛾出現!だけでもーダメ。
帰りの車中は、ロザリン・テューレックの「ゴールドベルク」残りと、CLEMENTIのソナタ集〜ウラディミール・ホロヴィッツ(p)(1950年代)・・・彼の魔術に掛かると、練習用作品とは看過できぬ魅力に溢れます。目隠しで聴けば誰の作品か予想できるでしょうか。
Mozart ピアノ協奏曲第17番ト長調K.453〜ワルター・クリーン(p)/スクロヴァチェフスキ/ミネソタ交響楽団(1978年)/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466〜イングリット・ヘブラー(p)/カール・メレス/ウィーン交響楽団(1958年)・・・昔懐かしいVOX録音(ステレオ)であり、前者はLP時代からお気に入りでした。で透明であり、それはソロ・バックとも共通しております。夢見るような旋律を充分に生かして、この作品のヴェリ・ベストのひとつ。音質も(VOXにしては)充分美しい。
後者は後のPHILIPS全集の前に録音されたもので、少々オーケストラの響きが大味でしかも音が割れます。(VOXにしては上々でしょう)録音印象か、ヘブラーのピアノはかなり濃厚に浪漫であって、それでも、ま、充分清潔感もあります。良く歌う素敵な演奏でした。カール・メレスとは知らぬ名前だけれど、ハンガリーの人でバイロイトにも登場(1966年)しておりますね。
この5枚組ボックスはVOXの魅力ある音源満載だけれど、ブレンデルの(旧々)録音が2曲ほど収録される・・・で、ちょっと余談を。じつは、BRILLIANTにてVOX時代のブレンデルを集成していて、なんと35枚。ここには残りの協奏曲録音やら、Scho"nbergなんかの録音も含まれてちょっと欲しいな、と。Beethoven のピアノ協奏曲全集、ソナタ4枚ほどは処分済み、VANGUARD録音(6枚)とSCHUBETのほとんどは未だ棚中にあって、かなりのダブりとなります。で、じっくり考慮の挙げ句、Beeやんは聴かないから処分したんでしょ、Lisztは苦手だし、仮にダブりぶん処分できても結局聴かないであろう・・・と予測、あきらめました。
●2008年11月某日
いろいろ気分の転換が難しい時期だな。とにかく自分が決めた宿題や締め切りをちゃんと守って、粛々とお仕事進めましょう。昨日、人事発令で若い女性がウチの職場に中途採用されることを知ったが、同時に昔お世話になった先輩二人(引退数年前だろうか?直前か)の異動が出ていて、立派な人(お仕事も人格も)だったんだけどな、それに相応しい職場じゃないな、と苦い思いで眺めたものです。ワタシなんて、まだメジャーなお仕事させていただいていますよ、きっと。本日より金沢へ、明日朝一番の会議対応。
あまりCDは(以前ほどバリバリと)買わなくなっているんだけれど、明日HMVより大量到着予定。昨日は、先週オークションにて落札した2枚組届いておりました。Elgar「コケイン」/交響曲第1番 変イ長調〜ジョージ・ショルティ/ロンドン・フィル(1976/1972年)・・・世評高いものであり、たしかにロンドン・フィルはいつになく朗々と、明快に鳴り渡って好調ぶりを印象付けます。さすが英DECCA、音質もいつも通り艶々。でもね、嗜好は人様々でして、穏健上機嫌なる「コケイン」が、どうもムキムキの筋肉質であって情感に不足します。交響曲の方はメリハリ強烈であって、わかりやすさ抜群!であること間違いないが、シミジミとした(地味な)情感みたいなものはもっと求めたいところ。元気良すぎ、おそらくはナマでの受けは最高でしょう。
では、行って来ます。
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(在金沢ホテル)夜9時半到着かよ・・・細かいトラブルは残っているんだけれど、ま、事態は動いているというか、昼から飛び込んだトラブル(先週のデータ送信が不足していた?)フォロー辛くもクリアして、ようやくサンダーバードの人に。体調ようやくフツウに戻りつつあり、久々に弁当が旨く、書籍も音楽も極上に楽しい・・・
木村晋介「長崎ルパン物語〜キムラ弁護士大熱血青春記」(角川文庫)・・・椎名誠絡みで、けっこう馴染みの人だけれど、団塊の世代なんですね。もう還暦。若い頃から現在に至るまで夢とか遊び、熱意とかいたずら、矜持〜良い意味で全然変わってないのだね。奥様は高校時代、行きつけの学校前のパン屋の娘であり、同級生には椎名誠夫人(渡辺一枝/彼の紹介で結婚したらしい)もいるとは・・・人間関係を大切に育ててきたんだな、自分にはとても真似できない。人生を(とことん)愉しむ達人でした。感動した。
ジャン・フルネ逝去。享年95歳。Debussy 「イベリア」「牧神の午後への前奏曲」「夜想曲」〜ジャン・フルネ/オランダ放送フィル(1973年)・・・オーケストラの技量は(アンセルメの)スイス・ロマンド管弦楽団辺りとどっこいどっこいだけれど、このオーケストラはいかにも線が細く、そして色気がない。フルネはクールで知的であり、むせ返るような色彩やリズムではない。彼の個性は充分拝聴するに足るが、自分の嗜好ではない・・・音質は良好。
Beethoven 交響曲第7番イ長調〜ピエール・モントゥー/NBC交響楽団(1953年ライヴ)・・・これは燃えるような早めのテンポ、硬質でテンションの高い集中力、日常聴くべき音楽じゃないと思うが、滅多に聴かぬワタシにはアツい爆発を思う存分届けてくださいました。全曲あっという間。音質はそこそこ。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜モントゥー/ボストン交響楽団(1957年ライヴ)・・・ラストに拍手が入っているけれど、ほんまでっか?LP時代からお気に入りでした。1年RCA録音の偽装じゃないでしょうね。パリ音楽院管弦楽団よりオーケストラはずっと上手く、しかも(交響曲第7番に負けず)モーレツにアツい。音質はそれなりだけれど、低音がよく効いて迫力も充分。
とんでもない作品の組み合わせを敬遠して、続けて聴いたのは初めてだけれど、興奮いたしました。
Bach ゴールドベルク変奏曲〜ロザリン・テューレック(p)(1998年)・・・83歳最晩年の録音。まだ半分のみ(帰りに全部聴きましょう)。ゆったりした、噛みしめるようなテンポとタッチは高齢故だろうが、メカニックの不安皆無。どれも中太の楷書で、きりりとした佇まいを崩さない。細部曖昧な雰囲気で聴かせることの拒否。低音部の旋律が全体を支えていることは明確であって、盤石のリズムは聴き手の胸を揺さぶり続けます。
●2008年11月某日
さて、憂鬱なる出勤日の朝。先週までのお仕事上の失敗を正直に詳細報告を上げていたから、散々罵倒されるだろうな、慣れてるが。一方で膨大なる諸作業は継続するから、そんなものに耳を貸しているヒマはないんです。本日明日は本来出張(取引先同行)があって、上司の不機嫌で決済されなかった(正直なところ体調、お仕事進捗の関係で助かった!)ので丸壱日分余裕有。一気に消化しましょう。今週中盤には本丸エラいさん全体会議、そこで上司の去就が(実質上)決まります(発表はされない/いずれ引退は決まっている/一ヶ月先の間違いでした)。どこかで代休を取らなくっちゃ・・・ムリっぽいが。
昨日はBOOK・OFFにて書籍大量処分(女房と二人分バス代で終わり/でも本を捨てるわけにいきませんもんね)、梅田に回って郵便局(年賀状も購入)〜讃岐うどん屋(旨かったっすよ、絶品)・・・昼から、久々見応えある二時間ドラマ(再放送)+「相棒」の再放送も最高!夜は焼鳥屋(安い、馴染みのチェーン店)で満足・・・浅い感じだけれど、よく眠れました。音楽ほとんど聴かず。オークションはかなり入札が進んだけれど、旧女房ノート・パソコンはいくら安くてもダメみたいですね。
今朝、2ヶ月前に入手した。Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)/「ペトルーシュカ」(短縮版)〜レオポルド・ストコフスキー/ベルリン・フィル(1957年)・・・カラヤン時代初期のベルリン・フィルであり、驚くべき響きの厚みと機能性を発揮して強烈な華やかさ。残響豊かで音質もかなり極上。「ペトルーシュカ」が短縮版なのが残念無念、それにフィル・アップの「弦・打・チェレ」(1959年)は不要です。オーケストラがヘタ過ぎて。
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本日も散々でした・・・今は耐える時だな。こなすべきお仕事は(ずっと大量に)継続中だけれど。来週、中途採用で若い女性が我が職場に来るそうで、定員的に誰かが追い出されるのは確実〜自分じゃないわな。お隣の部局が消えることも確実で、来春はずいぶん職場の雰囲気も変わるでしょう。
小室哲也逮捕。フツウにしていりゃ、毎月まとまったカネが入ってくるでしょうに。投資に失敗したか、一度贅沢を覚えると止められないんだな、おそらく。アメリカ大統領はどーなるのかな?いずれ、自分には関係ないが。
●2008年11月某日
久々の休み(のハズ)。いちおう朝一番で出掛けられるよう待機必要だけれど、状況から見て大丈夫でしょう。オークションで落札されたCDの郵送(ポスト投函不可の厚みだから大きな郵便局に出掛けなくては)+書籍の整理処分(BOOK・OFFにて)をしようかな?転居してから自家用車処分済みのため、棚中溜まりがちなんです。整理すると奥から、同じもの、未読なものが出現するのはCDによく似ている・・・あれだけ肉体疲労していたのに、眠りは浅く断続的に覚醒し、いつもの時間に起床しました。
昨夜、Mahler 交響曲第9番ニ長調〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル(1991年)を第1楽章のみ・・・お気に入りの作品(全集すべて)のため、テンシュテット、アブラヴァネル、インバル、そしてBRILLIANT寄せ集め全集(の大半)を処分しても、手許には未だ7種ほどの箱が陳列されている・・・この全集は4年ほど前にちゃんと、全部、聴いていたことに(先ほど)気付きました。凄い値段ですよね、15枚組2,817円(送料込)。オーケストラの技量やらサウンドの洗練具合に相当問題有なんだけど、けっこう誠実であり、遅いテンポでじっくり歌うタバコフの表現もたいしたものです。けっこう怪しいというか、重厚、ノーテンキな演奏とは即断し難い味わい・・・
今朝、LASSUS(オルランド・ラッスス)モテット「音楽は神の最良の贈り物」/ミサ曲「途方にくれて」/「シオンよ、汝の救い主を讃えよ」〜ブルーノ・ターナー/プロ・カンツォーネ・アンティクァ(1975年)・・・メンバーにはポール・エスウッドらの名前も見えて、ア・カペラの神髄を聴かせて下さるような感銘有。合唱はまったく埒外なんだけど、充分清涼なサウンドながらヴィヴラートが少々多い?のは時代でしょうか。馴染みの薄い旋律だけれど、この辺りはワタシの”ツボ”との自覚はあって、一週間くらい続けて聴けば完全に身に付く予感有。
●2008年11月某日
本日これから終日出先で行事対応、正直なところ員数あわせの要員で、全貌理解できておりません。あと数ヶ月、状況の変化を期待して雌伏(←これは差別用語?反対語は飛雄でしょ)しましょう。先日、職場の友人と呑んでいて「長いサラリーマン生活、自分の好きな仕事ができる期間なんて、ほんまちょっとだけ。逆にどんなに苦しくたって5年は続かない」と言っていたっけ。
とくに「音楽日誌」に言及がなくても、Mozart のピアノ協奏曲は聴いております。空気みたいなもの、それも良質の。昨夜はピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537「戴冠式」(1986年)、今朝は第17番ト長調K.453/第20番ニ短調K.466(1985/86年)〜マルコム・ビルソン(p)/ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ・・・古楽器派のワタシだけれど、この全集は驚くほど、聴く度、印象評価が揺れ動きますね。エエなぁ、フォルテピアノの素朴な響きが決然と、細かいニュアンスを伴って溌剌と歌います。ガーディナーのバックは”伴奏”という水準を超え、素朴かつ繊細な奥行きとリズムを誇ります。3曲ともお気に入りだけれど、現代楽器とはまったく異なった切り口で新鮮に聴かせて下さいました。
では、行って来ます。
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終日大きな行事の要員を務め、たいへんな肉体疲労だけれど精神的には良好、体調も上々です。ちなみに(どーでもエエが最近不機嫌だった)上司も上機嫌。問題は昨夜深夜、新たな商品トラブルが(三週連続)発生しており、幸いワタシの担当エリアにはほとんど影響ないが、お隣のチームがヒットしてしまって、その応援が必要とのこと。明日、終日そのフォローを覚悟し、行事終了後職場に向かったが、結論的に明日は休みになりそう。よかった。
職場の連中と呑みに行きたかったが、残念無念、明日のためにレンタカーで帰宅するとのことでアウトでした。オークションはそれなりに入札があり、追加出品しておきました。ご近所アマオケの方より演奏会のご招待をいただきました。日曜のマチネ、ホールも近所なのでお言葉に甘えることに。久々。感謝。
最近、ノーミソ中に音楽が鳴り響くことがあります。先日はBrahms 交響曲第1番ハ短調の終楽章が・・・(カール・シューリヒト/スイス・ロマンド管弦楽団1953年で充足)、そして本日お仕事中はWagnerが・・・帰宅後、楽劇「ジークフリート」〜「森のささやき」、楽劇「神々の黄昏」〜「夜明けとジークフリートのラインへの旅立ち」「葬送行進曲と終曲」(1968年)、楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲(1965年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・全部一枚分聴きたかったんだけどね、時間切れ。これこそ、中学生だったワタシが出会ったWagnerであります。まさに峻厳、筋肉質に引き締まって完璧なアンサンブルの集中力。強靱でしなやかなサウンドを誇って、スケールも大きい。痺れました。満足。
●2008年11月某日
心身、お仕事とも苦境続きのまま、今年もあと2ヶ月に。じわじわ薄皮が剥がれるように良い方向にいかないものか。お仕事の楽しさ数年前より6割減!体感なのは年齢(とし)か、情勢の悪化か、それとも巡り合わせか。いずれ健康こそ要諦、と自戒しましょう。本日、明日も休日出勤。でも、明後日は祝日ですから。
昨夜遅く、Chopin ピアノ協奏曲第1番ホ短調〜アレクシス・ワイセンベルク(p)/スクロヴァチェフスキ/パリ音楽院管弦楽団(1967年)・・・この人のピアノは難物でして、テクニックが切れるのにどうも細部が粗いような気がする。技術云々じゃなくて、タッチや旋律の歌が無機的な印象が(時に)感じられます。”詩情”みたいなものとは無縁な冷徹な勢いは支持者があるかも。作品的に特別な思い入れはないので、こんなのも有かな、とけっこう楽しんで聴けました。珍しい顔合わせだ。
今朝、Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜ワイセンベルク(p)/ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団(1984年)・・・この時点、ワイセンベルクの技巧に翳りはなくて、Chopin と似たような印象〜だけれど、なんといってもムーティのバックが充実して立派。ジョージ・セルに引けを取らないが、ソロはクリフォード・カーゾンの深淵に遠く及ばない。表層の華麗に走る感触があって、アクロバティックな快感を否定しないが、作品よりピアニストの個性を強く感じさせる演奏でした。(フィル・アップは後述/午前でお仕事メドが付くだろうか?)
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職場の留守番とトラブル処理を兼ねて午前中出勤、ほぼ狙い通りのお仕事消化(かなり大量に)をしたが、上司からの(ご無体罵倒)メール有、もうひとつ取引先との関係で板挟みになっている案件が解決に至らず・・・どーしよう。期日は迫っているのに。いずれ個人の努力ではどうにもならん・・・明日の大きな行事の会場を見学してから帰宅。すっきりせんなぁ、心身共に。テンション下がるばかり。
オークションは大物が売れて下さって(良心価格だからね、ちょっと値が釣り上がっちゃったが)、更に追加出品。ものは試しと旧女房ノートも出品してみました。売れるかな?遅いがちゃんと動いているんですが。
ワイセンベルク(p)は今朝の続きを。Brahms 間奏曲イ長調 作品118の2(1971年)/Franck 前奏曲、フーガと変奏曲 作品18/Bach コラール「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659(1969年)/CZERNY 変奏曲「リコルダンツァ」(1950年)/Ravel ピアノ協奏曲 ト長調(小澤/パリ管1971年)/「クープランの墓」(1971年)/高雅で感傷的なワルツ/Stravinsky 「ペトルシューカ」からの三章(1964年)・・・Ravel 含め、先の協奏曲ほどの違和感や反発はなし。Ravel は意外と、まぁまぁ粋かな。Stravinskyはいかにも彼に相応しい”腕が鳴る”ような作品だけれど、やや硬質で”テクニックが先に立つ”印象有。ほんまの技巧は、技巧を感じさせないものですよ。いずれ、楽しく聴けました。