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音楽日誌

秋の空。どこだっけ?

●2008年9月某日

昨夜、職場揃っての研修で外出、風習によりそのまま酒席は馴染みのJR尼崎「大黒」です。ここはみんなのお気に入り。薄着が過ぎて、ちょっと風邪ひいたかも、気を付けなければ。お仕事は当面の延髄仕事も半分完了せず、ましてや知能を絞り出すことなど思いもよらない。本日朝残り一気に終わらせて、昼過ぎ金沢出発までに智慧を形にしないと(んなものどこに?)。ちょっとお仕事ピンチ!やなぁ。細かい宿題目白押しだし。本日の予想によると金沢のほうが暖かいらしい。

DG 00289 477 5808 2枚組950円あんまり音楽は聴いていないんだけれど、少々落ち穂拾いを。Mozart ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459(クララ・ハスキル(p)/フリッチャイ/ベルリン・フィル1955年)/第12番イ長調K.414(マルグリット・ウェーバー(p)/バウムガルトナー/ルツェルン音楽祭弦楽合奏団1958年)・・・2005年に出たDGの歴史的録音集の2枚組より一部。後者は初耳だけれど、ハスキルはLP時代の愛聴盤回復、懐かしさで思わず購入(2枚組950円)。フリッチャイのバックが思い入れたっぷり湿度高く歌っていて、こりゃ滅多にないセクシー。ハスキルのピアノはソロ中心の昔風収録だけれど、誠実と清楚、音色の研ぎ澄まされた美しさは記憶通りでした。ウェーバーは既に忘れ去られた人だけれど、瑞西の古典的別嬪はんなんです。1960年前後DGにかなりの録音を残していて、ワタシはテクニシャンとのイメージだったが、快活でモダーンなセンスは時代を感じさせません。残り一枚半分も楽しみに聴きましょう。

さて、せっかくの金沢往復だから、しっかり音楽を選曲しましょう。すっかり、完全に秋だ。

(在金沢ホテル)商品調達トラブル発生。ワタシの責任です。まだ解決しておりません。サンダーバード中、ケータイで一報が入るから動きようがない。残った者にお願いするしかないんだけれど、残念ながらというべきか、正直なところ信頼できなくて、結果(そのトラブル発生先へ訪問の用事だったから)”こどものお使い”程度の初期対応になってしまうのも自業自得。到着後、ようやく関係部署と次善の策を遣り取りしたが、本日中に解決は付きません。なんとかなってくれ!祈る。

打ち合わせは小一時間ほど、成果はあったが鬱陶しいなぁ、なんとなく。いつも駅中ホテルばかりなので、試しに違うところを予約しました。う〜む、ちょっと5分ほど駅から歩くこと、周りになにもないこと、建物部屋はきれいだけれど、設備がやや安っぽい(テレビが安物)。次回はいつものホテルだな。昨日呑んだので、晩飯は駅中の寿司のみ・・・激旨!

移動中音楽を聴いても全然楽しくない。Holst 組曲「惑星」〜作曲者/ロンドン交響楽団(1926年)・・・うむ、悪くないがオーケストラが上手くない。音質はこの時期にしては出色だと思うが。併録はVaughan Williams 交響曲第4番ヘ短調〜作曲者/BBC交響楽団(1937年)・・・こちらはいっそう厚みと深みのある音質となって、ちょっと暗い、劇的な作品の様子がちゃんと理解できます。

Haydn オラトリオ「四季」〜カール・ベーム/ウィーン交響楽団/ウィーン楽友協会合唱団/ヤノヴィッツ/シュライヤー/タルヴェラ(1967年)・・・これCD化失敗じゃないの?ずいぶんと刺激的なカタい音。激しくも厳しい表現であって、ウィーン響には甘さが足りない。でも、この作品の素朴な喜びは好きなんです。でも、これを聴いている最中にトラブル連絡があったから、ちっとも愉しめない・・・

寿司が旨かった・・・ということで、救いとしましょう。鬱々とした9月が終了しました。


●2008年9月某日

本日の最高気温予測、なんと18度。服装に気を付けなければ。先週末ずっと職場にいなかったし、昼から出掛ける用事があるし、で、朝一番でどれだけ精力的に宿題を(優先順位で)消化していくか、がポイントでしょう。明日も考えるべき(本日は延髄仕事に近いが、たまには前頭連合野酷使)お仕事締め切り午前中であって、夕方には金沢に到着しなくてはいけない(また。飽きた)!いったい何往復?来週はもっと酷いスケジュールとなります。お仕事を与えてくださる運命に、感謝。

昨夜、1960年代独逸系(瑞西?)録音のイタリア・バロックに感慨があったが、1975年録音のBach 録音にもいろいろと考えさせられることが・・・Bach オーボエ・ダ・モーレ協奏曲イ長調(ニール・ブラック)/3台のヴァイオリンのための協奏曲ニ長調(ケイン/トーマス/シュトゥッド)/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ニ短調(ミラー/ケイン)/オーボエ協奏曲ヘ長調(ブラック)〜ネヴィル・マリナー/ジ・アカデミー・・・名曲揃い、このコンビの最盛期であり、メンバーにはクリストファー・ホグウッドのの名前も。溌剌明快なアンサンブルと推進力は記憶通り。でもね、妙に健全すぎるといった印象は、英DECCAの録音印象だけではないでしょ。ワタシの嗜好ドンピシャの作品だけれど、この前向きな表情一辺倒って時代ですか?聴き手の精神がどこかへんな方向に行ってしまったのか。

Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜オットー・クレンペラー/コンセルトヘボウ管弦楽団/フェリアー(con)/ヴィンセント(s)(1951年ライヴ)・・・71:42記憶では史上最速の「復活」だったか?体感的に咳いた印象ありません。ワタシの所有CDはDOCUMENTSの怪しげ復刻だけれど、意外と聴きやすい音質であり、クレンペラーの統率力、オーケストラの濃さ上手さが明快に理解可能です。こんな太古録音でも、全曲聴き手を惹き付けて緊張感集中力が途切れない凄さ。彼のMahler (に限らぬが)モダーンと大時代が同居しているようであり、無用に重くなく、どこか乾いているような印象を受けますね。

では、今朝は急ぐのでここまで。


●2008年9月某日

ちょっと調子に乗ってたくさんCD買い過ぎたな、売る方は反応さっぱりだし。昨夜、高橋英樹扮するところの十津川警部二時間ドラマは酷い出来で、筋立てのムリムリな安易さ、容疑者にすぐ結論を持っていく心理的遣り取り皆無、トリック設定の説得力のなさ、登場人物の個性発揮もなっていない!こういうのが時間のムダなんです。音楽でも聴けば良かった。最悪。

ARCHIV POCA-3044 総経費込400円ほど昨日到着したCDのうち3枚は”ARCHIV”なんです。小学生以来の刷り込み(先入観!)で、このレーベルは高尚であり高価であり、無視できない存在、西ドイツ直輸入盤!銀色レーベル!学究的であり演奏録音とも優秀!当時所有していたMozart の協奏曲には「マンハイム楽派の研究」となっていて、我らがヴォルフガングはマンハイム楽派の流れを受けているのか、と感心した記憶有。でもね

そんな誤解で音楽を聴いても仕方がない、でも「3枚1,000円!」(送料振込手数料別)だったら(だれもオークション入札ないし)締め切りぎりぎり迄待ってとうとう入札/競合なしで落札しちゃいました。早速一枚拝聴、Telemann 「食卓の音楽」(抜粋)〜アウグスト・ヴェンツィンガー/バーゼル・スコラ・カントルーム・・・ソロが凄くてリンデ(fl)、ピゲ(ob)、ブランディス(v)なんて言う名前も出てくる古楽器演奏の老舗(1964/5年録音)。フルート2本が活躍する第1集の序曲ホ短調、第2集よりフルート(トラヴェルソ)が活躍する四重奏曲ニ短調、第3集よりオーボエ・ソナタト短調、そしてラストは第2集より(著名な)3台のヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調、選曲も配慮されております。

じつはLP時代、この団体によるブランデンブルク協奏曲(モノラル)を苦労して入手した挙げ句、音質演奏水準とも失望した経験があったんです。古楽器演奏は質的技術的に大きな飛躍を遂げていて、現代の過激に躍動するリズムに慣れた耳にはなんともユルい・・・この「食卓の音楽」はけっしてヘロ演奏ではないが、キビキビとした軽快な推進力、ノリとは(やはり)評価できない。(BRILLIANTに全曲4枚組ムジカ・アンフィオン2003年録音の素晴らしい録音が存在する)そんなこと、わかって購入したんだけれど。

TelemannはBach によく似て、もっと大衆的だけれど、類型的で飽きが来ないこともない。いえいえTelemannの神髄はここだ!とばかり新鮮な切り口を示してくださる演奏ではない、ということです。でも、愛とはけっして後悔しないこと。

じゃ、20年後はどうなんだ、ということでGluck 歌劇「中国人」(「中国の娘たち」が正しいかな?筋はこちらでご参照お願い)〜ルネ・ヤコブス/バーゼル・スコラ・カントルーム/アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(1985年)・・・コミカルな筋立てだそうで、旋律構成まことにわかりやすいCD一枚分の作品。手練れの歌い手を揃えて、古楽アンサンブルは躍動と精緻が同居して、先人先生筋の演奏とは天と地ほどの違いでした。現代楽器だったら太古SP録音でも(音質ともかく)比較拝聴すべきものは多いけれど、古楽器研究はメンドーなものです。

ワタシは新ウィーン楽派が(かなり以前より)大好きで、じつはMahler 嗜好もその延長線上。昨日、ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデンのBerg、Webern計2枚届いたけれど、その関連で驚くべき事実を発見(って、自分の在庫のことだけど)!1980年代、当時はまだまだLPもCDも高くて、ワタシは熱心にFMエア・チェックをしていたものです。既にカセット処分し、大切なもののみMDにて保存済。小澤征爾とか若杉弘とかサロネンのライヴ、ブーレーズのもあったな、いずれCDを購入しなくっちゃ、という意識維持したままの今回の購入です・・・が、お気に入り作品をワタシが買っていないはずがない!

NAXOS 8.554841 購入金額も、いつどこで買ったのかも記憶なし棚中次々と発掘進む!ここ数年購入CD中、かなり上位順で気に入っているWebern作品集〜湯浅卓雄/アルスター管(2000年)静謐で妖しくて官能的で・・・とのコメント(「音楽日誌」2004年6月)さえ発見!カラヤン/ベルリン・フィルの新ウィーン楽派3枚組はおそらく購入10年なんじゃないか。ヘルベルト・ケーゲル15枚ボックスにもちゃんと収録される・・・まだ記憶から抜け落ちているものがあるかも知れない。「いつか買わなくっちゃ」って、購入した途端、その満足感のみで存在を忘れてしまうのだね。

Berg「叙情組曲」より3つの小品/「ヴォツェック」より3つの断章/「ルル」組曲〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン(1997/98年ライヴ)、Webern パッサカーリア/弦楽のための5つの異版 作品5/6つの小品 作品6/5つの小品 作品10/交響曲 作品21/変奏曲 作品30〜湯浅卓雄/アルスター管弦楽団(2000年)、いずれも静謐甘美な旋律にノーミソ痺れました。

「音楽でない日誌」・・・どこの家庭でも経験してるだろうが、家電製品はどれか壊れると次々と壊れていく(購入時期がだいたい一緒だからね)、転居すると寿命が縮まる、というった経験則がありますね。我が家の昨年転居に伴って購入した洗濯機は一年経たずに故障して修理。一番保っているのは電子レンジおそらく20年もの(日立)、それと布団乾燥機かな。オーディオ・アンプ(DENON)は12年ほど、スピーカーは15年か。先日言及した食器洗機は1996年製で、いよいよ危うくなってきているが、なんとか、まぁ、使えないことはなくて毎日奮闘いただいております。そろそろお釈迦な印象はあるけれど。

32型ディジタル・ハイビジョン・テレビは絶好調だけれど、リモコンがやや不調(by-Designには市販のリモコン流用不可)。CDプレーヤーはDVDプレーヤー+ビデオ(BSチューナー付き/全然使用していなかった)で代替しております。音質的に不満はないけど、トレイ開閉の反応がずいぶんと遅い〜故障でもないらしくて、もともとそんな仕様みたいです。不便なのは、現在どのトラックなのかが表示されない、リモコンで狙ったトラック一発選曲できないこと。CDレヴューには必須機能なんだけど、なんせちゃんと動いて、音楽は流れますから。

抜本的に故障していないし、いまや大型家電を処分するにもカネが必要ですからね。故障しないうちに中古屋に売る、といった選択枝(もちろん修理することも)も有だけれど、エコなワタシには既に自家用車はありません。だから運べない。微妙な不満と「いや、もったいない」という気持ちが錯綜して、電気製品に明るい技術系の人がうらやましい。ワタシはせいぜいパソコン分解して、ラスト壊すくらいが関の山ですから。

贅沢は敵だ!動くうちは見捨てないぞ。

終日外出せず。二時間ドラマの再放送もないから、藤沢周平読み進めつつ音楽など。やや不調なる自動食器洗機は内部清掃し、外れている部品発見し接着。するとエラーは出ない〜と思ったら、夕方またエラー出ちゃいました。上手くいかんね。旧型メビウス(セレロン400mh)は、指紋?手脂?付いた部分がムラになったし、一部マスキング不充分だった部分を削って再度ペイント・・・ま、こんなこんなもんでしょ。

Vivaldi 管楽器のための協奏曲集〜ピッコロ・ブロックフレーテのための協奏曲 ハ長調RV443(リンデ/ホフマン/エミール・ザイラー室内管弦楽団1962年)/フルート協奏曲ト短調「夜」RV439(リンデ/ザッヒャー/チューリヒ・コレギウム・ムジクム1968年)/2本のホルンのための協奏曲ヘ長調RV538(ノイデッカー/シュバッハ(hr))/フルート、オーボエ、ファゴットのための協奏曲ヘ長調「海の嵐」RV98(リンデ(fl)/シュマールフス(ob)/クレバック(fg))/2本のオーボエ、2本のクラリネットのための協奏曲ハ長調RV559(ヴィンシャーマン、シュマールフス(ob)/ミヒャエルス、シュネーベルガー(cl))/2本のホルンのための協奏曲(ノイデッカー/シュバッハ(hr)以上ハンス・シュッタトルマイヤ/ミュンヘン室内管弦楽団1969年)

・・・これも学究的”ARCHIVE”であって、1960年代独逸では珍しい録音だったんじゃないか。寄せ集めっぽいが、名手揃ってますね。ハンス・マルティン・リンデ、ヘルムート・ヴィンシャーマン、ヨースト・ミヒャエルス。初耳奏者だけれど、ホルンも超絶技巧也。

現代楽器による、現在では珍しくなった演奏は、生真面目で集中力あるもの。録音も良好だけれど、前所有者が処分した気持ちは理解できる〜上手いが、軽快さ、愉悦感に欠けるんです。ちょっとだけ堅苦しいかな?良い演奏なんだけどなぁ、時代は変わりました。もっと軽妙さを!


●2008年9月某日

完全に秋の空気であって、爽快です。先行きキツいスケジュールが待っているので、有意義な休日を過ごしたいもの。パソコンネタだけれど、GRANIの機能について、少しずつ習熟していて、検索バーとページ内検索の連動など、またタブバーの使い方でいっそう画面が広く活用できることがわかってきました。旧部品寄せ集め(VISTAに手が出せない)デスクトップマシンはハードの整理+OSの再セットアップ以来ますます快調、ミニノートAcer Aspire One AOA150-Bbはディプレイ表示が美しく、ややキーボード配列の使いにくさは、フリーソフトにて修正しました。セレロン旧型ノートは、じつは剥げたシルバーに黒でペイントして(ムラが出ましたが)しぶとく活用・・・ちゃんと動いてまっせ。

昨夜、Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜レオニード・コーガン(v)/パーヴェル・コーガン/ソヴィエット国立アカデミック交響楽団(1980年ライヴ)・・・シゲティの深い精神性に裏打ちされた静謐なる演奏を聴いたばかりだけれど、こちらヴィヴィッドな躍動とキレ味たっぷり、硬派の表現に、聴き手をアツくして下さること必定。ロジェストヴェンスキーとの1970年録音は、暴力的なティンパニ(が目立つバランス悪い音質)に閉口したが、こちらぐっと状態はよろしいですね。YedangClassicsはフィル・アップが(ほぼ常に)ビミョーであって、Tchaikovsky なつかしい土地の思い出「瞑想曲」「スケルツォ」「メロディ」/憂鬱なセレナード/ワルツ・スケルツォ〜ヴィクトール・トレチャコフ(v)/マリス・ヤンソンス/ /ソヴィエット国立交響楽団(1981年ライヴ)・・・ヴィヴラートたっぷり効いて、懐かしくも少々クサい旋律を颯爽と表現して下さっておりました。でも、Beeやんと一緒、というのはいかがなものか。

DELOS DE3279 2枚組300円Bach ゴールドベルク変奏曲〜ジョリー・ヴィニコー(cem)(2000年)・・・Jory Vinikourなんて初耳であって、読み方が正しいかどうかも不明。2枚組300円ならでは冒険購入であって、結果、じっくり腰を据えた遅いテンポ、正確明快雄弁なる技巧、変奏曲ごとに微細なニュアンス、音色の変化の配慮も素晴らしい名演奏也。Bach のチェンバロ演奏は棚中に一種あればよいかな?とは、一昨日の「パルティータ」で言及したばかりだけれど、ピーター・ヤン・ベルダー(1999年)のゆらゆらとした繊細な味わいとはひと味違ってエエ出会いであったと確信いたしました。(レオンハルト1976年の厳格なる演奏を忘れておりました)

今朝、Honegger 交響曲第4番「バーゼルの喜び」/第5番「三つのレ」/機関車パシフィック231/夏の牧歌/喜びの歌〜セルジュ・ボド/チェコ・フィル(1960/63年)・・・最近チェコ・フィルばかり。彼はもう80歳なのだね。ここ最近ようやくHoneggerのややハードな作風に馴染んできて、(彼にしては)牧歌的な第4番、暗い世相を反映した第5番もたっぷり愉しめるように。「機関車」はこどもの頃から大好きであって、「夏の牧歌」はホルンが高原の涼風のように響き渡ります。「喜びの歌」は大きな編成による(それこそ)ハードな大爆発。チェコ・フィルの素朴なサウンドは作品を選ぶでしょう。ボドはお得意のレパートリーを自在に表現しております。音質も悪くない。

散歩がてら隣町の甲子園口(西宮市/我らが尼崎とは大違い!)のHARD・OFFへ。女房は食器を購入。更に西宮BOOK・OFFまで足を延ばして藤沢周平+CD2枚組(Mozart )購入。帰宅したらオークション落札分更に計5枚到着しちゃって、金沢収穫と併せててんこ盛りになっちまった・・・ので、CD総量抑制計画(完全に破綻しているが)思い出して、3枚ほどオークションに出しておきました。

最近、売れ行き悪いんだよなぁ、何故か。


●2008年9月某日

(在金沢ホテル)雨模様、深夜風呂で洗濯したワイシャツが乾かなくて困っております。これから会議対応(主催者自分)準備も報告も。占いも血液型性格もいっさい信じないワタシだけれど、偶然見たテレビでいきなり自分の星座が最悪!とは気持ちの良いものでもない。本日は昼で終了だから帰宅は遅くならないでしょう。無事定例サイト更新済。9月ももう少し。秋ですね。

DG 289 469 184-2  2枚組300円今朝、ちょっとだけ聴いたのはおととい購入したCDより、Ravel 「ボレロ」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1965年)・・・LP時代が懐かしい録音だけれど、記憶では”盛り上がらん演奏やな”と。ずいぶんと久々、もしかして20年ぶりくらいの再聴か。冒頭の小太鼓の響きから繊細で正確、各パートもじつに上手く流麗だけれど、結論的に、やはり”盛り上がらん演奏”〜ラストのツメが甘いのと、作品に対する情愛が薄いような?但し、音質はかなりよろしい感じ。

オムニバス・アルバムなので次は「ラ・ヴァルス」〜ピエール・ブーレーズ/ベルリン・フィル(1994年)・・・独逸のオーケストラが粋なRavel に似合っているかは疑問だけれど、ブーレーズの統率力は洗練と艶を引き出して、オーケストラの重さ厚みに違和感を感じさせません。30年を経、ベルリン・フィルがモダーンになったのか、それともブーレーズの手腕なのか。最高です。

あとは帰宅してから。

想定の範囲内での宿題をいただき、期待より旨くない昼食をとって金沢を出ようとしたら・・・トラブルの連絡有。起きてしまったこと、どうしてもフォローしなくてはいけないことは理解するが、ワタシのミスのように云々されるのは心外です。ま、あとで先方のご担当からお詫びが来ていたけれど。なんとか、辛くもクリア〜職場に寄らずに早々に帰宅いたしました。来週もキツいなぁ。ゴロゴロしてばかりじゃなくて、体調維持に気を付けなければ。

移動中音楽追加。Ravel のオムニバス・アルバムの一枚目残り。ピアノ協奏曲ト長調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/アバド/ロンドン交響楽団(1984年)・・・新録音の方は初耳。ベルリン・フィルとの旧録音(1967年)も素敵だったが、所謂おフランスした雰囲気たっぷり!の演奏ではありません。もっと明快、強靱であり、躍動と推進力溢れるヴィヴィッドなもの。両者甲乙付けがたい魅力有。

スペイン狂詩曲/逝ける女王のためのパヴァーヌ〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1974/75年)・・・おお、懐かしいのぉLP時代2枚組持っておりました。精緻で精密、間が足りなくて、蒸留水のように味がない・・・とは当時の印象です。ま、十数年経、こういうのもエエではないか・・・そんなことを感じるように。

昨日、ぱっとしないコメントをしたイーゴル・キプニスだけれど、帰宅して(残り分)Bach パルティータ第6番ホ短調を拝聴。彼は2002年に亡くなっているんですね。ま、チェンバロ演奏だったらピーター・ヤン・ベルダー(1999年)だけあったら充分かな、録音も新しいし、とは思ったが、この演奏もなかなか感慨深いものですな。イヤホンでは少々頑固な表現、音質の古めかしさが気になったが、オーディオの相性か部屋に音を響かせると、Bach の床しい旋律が映えて愉しめました。

オークション落札分CD3枚届いておりました。


●2008年9月某日

(在金沢ホテル) 体調ともかく、精神的にすっきりしないなぁ、毎日。なんだろうね、この若干の憂鬱感は。昨夜は駅中のスーパーで弁当を買っておとなしく部屋で過ごしました。今夜もこれでいきましょう。朝涼しいが、天気予報ではかなり気温は戻るらしい。睡眠相変わらず断続的。夜中に目覚めて読書。藤沢周平「闇の傀儡師」(文春文庫)読了〜エエですね。一筋縄ではいかぬ複雑な筋立て(味方敵がくるくる入れ替わる)、心の隅に闇を持つ主人公、精緻を極めた剣劇の詳細描写の見事さ、津留の可愛らしさ。2冊分あっという間。

昨日購入分より一枚早速拝聴。Bach パルティータ第3番イ短調/第5番ト長調〜イーゴル・キプニス(cem)((p)1979)・・・正直なところ、ピアノによる表現より幅が狭いかな?ワタシの慣れの問題なんだろうが、楽器そのものの音色+リズムの問題であって、強弱微細なタッチの変化は期待できない。@300だったし、急ぎ購入したがムリして購うべきものだったのか・・・作品旋律の馴染みはたっぷりなんだけど。

昨日移動中音楽続き。Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調/Schumann ピアノ協奏曲ニ短調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/カジミエーシュ・コルド/ワルシャワ・フィル(1980年ライヴ)・・・購入数年、なぜか未聴だったか?聴いた記憶がない。危惧されたオーケストラの弱さは感じられなくて、アツく、ヴィヴィッド、凡百なる演奏の水準ではない。でも、同年、コンドラシン/バイエルン放送交響楽団との録音に比べればやや”小さくまとまった”印象か。Schumannのほうは文句なしのノリ、熱でしょう。技巧の冴えを気付かせない、無機的なパッセージ皆無。アンコールの小品集はどれもGood!

一日、商談及び会議対応終えました。明日、午前中の会議対応で今月のサイクル終了。疲れているなぁ・・・朝食喰い過ぎ、昼食ちょっとだけ抑制したが、全然空腹となっていない。晩飯、どうしようかね。明日の資料読み込み終わったし、あとは趣味のサイト更新用原稿執筆だけですな。

来週再来週の会議出張打ち合わせ日程がぴちぴちに詰まってきて、憂鬱です。日常定例業務とプラスα(じつは既に3:7の比率となっている)をどう消化していくか・・・”やり貯め”ができない都度作業なんだよな。出張しちゃえば、机仕事(がちがちの固有システム使用)はできないし。


●2008年9月某日

お彼岸を過ぎ、一気に秋の空気へ。金沢の最高気温予測は23度とのこと。クールビズ終了まであと一週間だけれど、昨年の記憶とは大違いのエエ感じの気温ダウンであります。出張には上着が必要かも。昨夜は(どーも悪い風習が定着して、土日祝日恒例となりつつある)外食で寿司屋(回らない少々高級なところ)へ。でも、女房殿は不機嫌が治りません。睡眠不如意継続だけれど、体調は悪くありません。

あまり音楽も聴いていなくて、サイト更新用原稿もままならず、真面目に本日明日の出張先での執筆を検討しなくては。

Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィル(1938年ライヴ)・・・とことん甘美で危うく濡れた響き充満の入念表現(しかもけっこう音質良好)に痺れた〜とは、昨日記憶をたどってコメントしたものだけれど、いや、まさにその通り。記憶印象に寸分の狂いなし。戦争へ、ファシズムへと向かう不安な世相を感じちゃうのは、あながち知識優先の先入観とは言えぬ切迫。やや前のめりであり、当時のウィーン・フィルの凄みのある鮮やかな音色が響き渡ります。まさに奇跡のライヴ。コロムビア響(1961年)との一番の違いは”激しさ”でしょう。

今朝、Delius 「パリ〜大都市の歌」「夏の庭園にて」「夏の夜の庭」「天国への歩み」「夏の歌」〜アンソニー・コリンズ/ロンドン交響楽団(1953年)・・・購入4年ほどのCDだけれど、こうしてみると「夏」で括った選曲なのだね。地味な存在の録音だけれど「アマオケホルン吹きの音盤中毒日記」に言及がありました。落ち着いて味わい深い、オーケストラも雰囲気たっぷりのもの。起伏の少ない、情感の盛り上がりの少ない旋律は聴き馴染みが必要でしょう。日本じゃ人気出ないだろうな。じつはオークション落札にて2枚Deliusの到着を待っているところ。

さて、出張の準備しなくては。出発ギリギリまで職場にて資料作成印刷、諸宿題が待っております。

(在金沢ホテル) 予想よりスムースに資料準備は進んで宅急便にて送付、狙いのサンダーバードに間に合う〜って、どーしていつも大阪駅改札通過が出発2分前なの?運動不足+ややメタボ化ボディ叱責全力疾走で間に合うが、激しい発汗、心臓にもよろしくない。でも、ちゃんと商談前に(遅い)昼食摂れました(駅中の刺身定食最高!毎度)待ち時間に顔見知り数人とお仕事情報交換。一発目の商談は、ここのところいつもぱっとしないが・・・でも、人間関係を崩すほどでもない。

ご当地BOOK・OFFに寄ったら出ました!2年に一度計算の【Kechi力】大爆発。CD出物有13枚3,000円也。現地音楽愛好家のために半分は買い残した、というのはウソで、既に持っていたり、苦手作品だったり、ということです。

移動中音楽は、Bartok 管弦楽のための協奏曲〜アンドルー・デイヴィス/ストックホルム・フィル(1996年)・・・昨年2007年11月頃購入したものだけれど、緻密精緻な演奏なのに?いまいちぴん!と来ないな、と常々感じていたもの。で、聴取幾度重ねて本日気付きましたね。オーケストラの鳴りがよろしくない、線が細い、響きがジミである・・・ストックホルム・フィルの色なのかもしれないが、A.デイヴィスはVaunghan Williamsでも似たような印象だったから彼の個性かも。ま、ノーミソには強面ノリノリのライナー爺さんが刷り込まれておりますから。

Bartok ディヴェルティメント〜チャバ&ゲザ・シルヴァイ/ヘルシンキ・ストリングス・・・これはクールで集中力あるアンサンブルが立派であって、続くラプソディ第1番〜アルト・ノラス(vc)/ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団・・・チェロの超絶技巧!堪能いたしました。いずれ、もの凄い名曲揃いだ!


●2008年9月某日

昨夜「音楽日誌」わずか3行の更新を旧型メビウスにて。この時、一字の誤字を発見、思いつきでファイルを「編集」にしたらMS-WORDが立ち上がって修正保存〜今朝エラいことを発見。タグが「WORD仕様」となって、要らぬゴミだらけテキスト・ソースが魑魅魍魎状態!読者には与り知らぬことながら、ワタシゃ耐えられない、我慢できない!たった「一字修正」でっせ、タグ分量10倍以上にふくれあがってどーしょーもない・・・今朝、愛用のエディターでタグを全部取り去って、プレーンなテキスト・ファイルだけにしてから、タグ、リンク全部付け直し。所要時間一時間半。馬鹿野郎!って自責也。マイクロソフトはOSと(お仕事で使う)OFFICE以外絶対使いたくない。せっかくの休みが朝から不快極まりない。

(ここでちょっと休憩)

サイト更新用原稿締め切りデッド・ラインは本日・・・だけれど、明日明後日の金沢は夜の約束を入れていないので、基本資料とCD現物を持ち込めばホテルで執筆可能かも。出先でやった経験はないのだけれど。ほんのド・シロウト・ヘロ原稿だけれど難行苦行なんです。

SONY SMM5054072  5枚組3,760円にて購入したウチの一枚半Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(1961年)・・・再度拝聴。Mahler は第1番を除いて、ほとんど大人になってからの出会いでして、「第九」はこのワルター盤のFMエア・チェックが初体験。だから、自らのリファレンスであり刷り込みでもある。その後、CD時代に至ってウィーン・フィルとの1938年ライヴを聴いたけれど、とことん甘美で危うく濡れた響き充満の入念表現(しかもけっこう音質良好)に痺れたものです。こちら、最晩年(亡くなる前年85歳)の穏健豊満表現であって、どの楽章も例外なく計10分ほど遅いテンポを採用。おそらくコロムビア交響楽団は絶好調であって、オーケストラの技術的不足も音質的な不満もほとんどありません。

美しく、落ち着いたMahler 。懊悩とか切迫感とか咳いた危機感ではない、生活(人生)に充足してバランス良い、幸福な世界が広がりました。戦前のウィーン・フィル(しかもナチス占領前夜の)と比較するからコロムビア交響楽団に不満が出るのでしょう。メリハリが足りない、響きが明る過ぎる(オーケストラの各パートに技量的な不足はないにせよ、痺れるような深みは期待できない・・・)、との評価はもっともでしょう。しかし、休日の爽やかな朝に相応しい、快い演奏也。


●2008年9月某日

いつまでも部屋でごろごろしていても仕方がない、雨模様が気になったがバスにて塚口のBOOK・OFFへ。ちょっとだけ気になったCDはあったが、ムリして買うこともないや、書籍も目的のものはなくて、阪急にて移動して園田店へ初訪問。経験則的に「クラシックCDの量と質=地域文化の雰囲気」を表現していて、正直なところ我らが尼崎は少々厳しいか。欲しかった本はありました。

明日、祝日だけれど、明後日より月一回の金沢出張ウィークリィでして、これがハードなんです。出張そのものも、いえ、それ以上に前後、準備と後始末に・・・本日、定例のミーティングに加えてその準備がどこまで進められるか・・・って、デッド・ラインは(実質)目前。正直なところ、サボって”やり貯め”していないことも有・・・反省〜しても遅い。嗚呼、出勤が鬱陶しいな!秋の色濃い季節だけれど。昨夜、オークションにて2件(前日に早期終了で2件終了済)売れて下さり、一件はプリムローズ(va)の2枚組が思わぬ金額へ跳ね上がり、もう一件はポータブル液晶テレビ(アナログ)が引き出しの中で眠っていたため格安にて放出・・・だって、あと数年の命でしょ、アナログ放送は。落札もCD2件、シノーポリの新ウィーン楽派。

昨日、ぼんやりサイトを眺めていて、「パフューム」の動画に行き当たりました。彼女らの個性を生かすスタッフが揃っているんだろうな、無機的な旋律+懐かしいテクノポップ系の電子音楽旋律/リズムがまさに”ツボ”。黒髪+ちゃらちゃらしないファッション+ビートに乗らない振り付けもGood!古典的アイドルのパターンも日々変化しておるのですね。

Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団/合唱団他(1990年)第2部・・・先日第1部はは中途半端な聴き方になってしまったので、再聴必要でしょう。おとといノイマン盤の思わぬ美しさを堪能したが、やや遅めのテンポ、入念なる細部描き込み+スケールを誇って、いかにも音楽の巨大さを実感させて下さる演奏に仕上がっておりました。クールな声楽の扱いの上手さはノイマンと甲乙付けがたい・・・ 今朝、Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(1961年)・・・1938年ウィーン・フィルとのライヴに比べると、最近話題に上ることも少なくなっているが、これは演奏録音とも立派なもの・・・だけれど、言及する時間がなくなりました。

いやぁ、よう仕事しましたな。たまにこんなこともあるんですよ、これで明日の休日出勤はなくなりました。人に頼んでいた資料の数値チェック・ミスも無事発見して、明後日出発に修正間に合いそうです。明日休みだなぁ、ちゃんと真面目に音楽聴きましょうね。読者はとっくに気付いているんだろうが、明らかに更新原稿手抜きというか、行き詰まってますもん。


●2008年9月某日

小さい頃から粗忽者で、神経質で努力秀才型の兄にいつも比較され、母親は不出来な次男坊を嘆いておりました。基本、乱暴者でものを大切にしない、すぐ壊してしまう、飽きっぽい性格・・・だったはずが、いつから粘り強い【KechiKechi】になってしまったのか?昨日のみでメビウス(セレロン400mh)ノートは3回分解し、元に戻したが、もともと「Designed for Windows98」のロゴも床しい十年もの、メモリ128mb迄増やしてXPを載せているが所詮ヘロマシンは、ちゃんとこうして(物理的に壊れもせず)堅牢に稼働しております。

自動食器洗機は2代目、現在の松下電器製も幾度修理し、十年経過し、ついにはスイッチ・オン!一度目はエラーの警告音が鳴り、元電源を切って再稼働すると(ほぼ)無事に役割を果たす状態に・・・残念無念、寿命が迫っていること自覚せざるを得ません。(修理代が高く付くし、クルマがないから修理屋迄運べない)オークションを覗いたら「電気を使わない自動食器洗器”ニュークリーナー”」4,000円載っておりました。想像するに水道水の勢いでファンを回して洗う(「水圧洗浄」とのこと)?ネットで調査しても出現せず、怪しい!メーカー名も明示されず。おそらくは水道水流し放しだからエコとは言い難いし、食器だけに風呂の残り湯を使うわけにもいかない・・・でも、欲しい!電気製品じゃないから故障もないんじゃないか。 しかし、ブランドメーカーを気にする女房の賛同を得られません。ま、機能的にも予測類推ビミョーだけれど。

先日、再確認比較必要としたMahler 交響曲第10番 嬰ヘ短調「アダージョ」「煉獄」〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(1958年)・・・5年ほど前の言及となるが、じつはその後、かなりの酷評をネット上で拝見し、曰く「楽譜に正確なセルは、未確定な作品では実力を発揮できない」と。へぇ、そうだっけ?その後、あちこち、あれこれ(クック全曲版含め)聴いてきた耳での再評価に(微塵の)揺るぎなし。怪しくも妖しい、破天荒なる濃厚浪漫の旋律は、正確に、明快に、メリハリたっぷりに表現されて、ヴェリベスト!也。オーケストラは上手いなぁ、アンサンブルの集中力も凄い。珍しく録音も良好。(残り2作品も最高)

Bach 管弦楽組曲第1/2番〜コレギウム・アウレウム/リンデ(fl)(1969年)・・・古楽器演奏の嚆矢となった録音だけれど、使用楽器が折衷的であるとか、このようなまったりとしたリズムはひと昔前のもの、とのコメント可能だろうが、素朴で暖かい、瑞々しい響きはまったく魅力褪せておりません。むしろ、せかせかした落ち着きのない表現より(一周回って)こちらのほうが新鮮じゃないのか?名手ハンス・マルティン・リンデのフラウト・トラヴェルドは、いままで聴いたどのソロより滋味深い味わいを誇りました。残響豊かな優秀録音。

Beethoven ピアノ協奏曲第1/2番〜ウィルヘルム・ケンプ(p)/フェルディナント・ライトナー/ベルリン・フィル(1961年)・・・苦手中の苦手作品のひとつだけれど、数日前交響曲第7番を楽しく聴けたので、トライヤル。ま、ケンプは生粋独逸系の人であり、生真面目一方だけれど、少なくとも強面豪放ではないんです。ばりばりと技巧を誇る人ではないが、切れ味あるスタインウエイの響きが美しく、この時期少なくともメカニックの不足は感じない。ライトナー率いるベルリン・フィルは厚みと清潔が同居していて、緻密なサウンドでした。

録音はかなり優秀。但し、駅売海賊盤のせいかやや埃っぽさはないでもない・・・が、気にしておりません。


●2008年9月某日

一日休んだけれど、お仕事意欲的にこなして(それなり、けっこう)消化。来週は定例の出張ウィークリィであって、しかも前準備段階ギリギリで祝日が入っているから苦しい・・・なんとかなるっしょ、きっと。昨夜、職場の仲間3人(ヴェテラン同士)で呑みに行ったが、ワタシ以外の二人が激論になってしまって、その間を取り持つのもキャラ的に似合わない。散財相当、ダイエットの道遠し・・・返せ!CD購入の財源を。これが”お付き合い”なのだろうな、オトナの。最悪。挙げ句、早朝、あほバイクの騒音で覚醒しちゃいました。

CBS/SONY FDCA554 購入価格失念500円くらい?昨日通勤には音楽を持参しなかったので、今朝から聴いているのは、Bartok 弦、打楽器、チェレスタのための音楽/Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1911年版)〜ピエール・ブーレーズ/BBC交響楽団(1967年)・・・いつ入手したのかも価格も記憶なし、どこのBOOK・OFFでも@250にて見掛ける”歴史的名盤”也。これがLP収録のオリジナルであって、その時代からのお付き合いの一枚。しばらく、もしかして10年くらい聴いていなかったか?「弦打チェレ」は、こんなアツい演奏だった?的感触があって、記憶では怜悧冷静精緻といった方向だったのが、切迫と緊張に溢れて少々驚き。今朝の”ちょろ聴き”では全面的な共感に至りません〜というか、期待が”怜悧冷静精緻”だったから。

珍しい1911年版「火の鳥」(「カスチェイ王の手下による凶暴な踊り」にて終了する)だけれど、これは記憶通りの正確かつセクシーなもので、BBC交響楽団の極上のアンサンブルやら、色彩的な響きが期待通り。序曲が、これほど的確なリズムに刻まれる演奏は意外とないんです。ジョージ・セルくらいかな?

寝不足(二日酔いに非ず)にて終日自宅に籠もりっ放し、音楽も聴いていなくて、ひたすらメビウス(セレロン400mh)のHD乗せ換えを画策しておりました。現状6gbのを分解取り出して、外付けとして使っている20gbにあらかじめ「Me」セットアップディスクをコピーしておいて交換。(懐かしの)FD起動させて無事完了。但し、ドライバが足りなくてディスプレイは16色しか出現しない・・・で、外付けCDRドライブにて「2000」を導入・・・できません。

途中再起動すると2度と立ち上がらない。3年前中古で購入したときにはこれで上手くいった(最終XP迄入れたのは、非力マシンにはやり過ぎだった)んだけれど・・・同じことを三度繰り返して夕方に至る・・・贅沢な時間の消化をしました。結局もとのHDに戻し、そのマシンで更新しております。

SUPRAPHON SU 3880-2  11枚組6,581円(ポイントも活用)にて入手Mahler 交響曲第8番変ホ長調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル(1982年)第2部を再聴。巨大壮大威圧感抜群のイメージ(バーンスタイン/ショルティ辺りの刷り込み?)作品だけれど、ノイマンに掛かるとなんと優しい!美しくマイルドな作品に変貌しちゃうのか。先日、音の粒が粗いかな?なんて感じたものだけれど、チェコ・フィルのしっとり瑞々しいサウンドに惚れ惚れしちゃいました。こんな鋭くない、しかも朗々トランペットは久々に聴いたような気がする・・・

しばらく棚中隠れていた駅売海賊盤発見。Haydn トランペット協奏曲 変ホ長調〜アラン・ストリンガー(tp)/マリナー/ジ・アカデミー(1967年)・・・じつはこの作品はお気に入りであって、ところがオークション処分で売ってしまったかな?どこかで買わないと、と思っておりました。演奏云々にこだわりはありません。ウィンストン・マルサリスは昔、FMエア・チェックで楽しんでいて、キレのある技巧と朗々たる艶に驚いた記憶有・・・ストリンガーだって、立派なもんだと思います。いかにもマリナーらしい、バランスの良い演奏でした。


●2008年9月某日

さて、久々の職場、しかも週末月末の締め切り連続残宿題膨大の結末や如何。なんとかなるでしょ、きっと。よく眠れたのはヤク(痒み止めの副作用)のせいでしょう。台風接近しております。風は涼しいがなんやら蒸し暑く不快也。今朝、定例サイト更新実施、なんとか。

今朝、更新分はVaughan Williams ロンドン交響曲(第2番)〜ハンドリー/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1992年録音)だったが、昨夜、同作品をオウェイン・アーウェル・ヒューズ/フィルハーモニア管弦楽団(1988年)にて確認。再コメントが必要です。適度な残響と奥行き、繊細な弱音と低音が効いた打楽器の迫力と相まって、フィルハーモニア管弦楽団がセクシーなんです。知名度低いウェールズの指揮者は実力相当と見込みました。知名度低いIreland「ロンドン序曲」も、Elgar「コケイン」序曲に負けぬ魅力溢れる名曲でした。

DOCUMENTS 223602-321/F  10枚組1,700円ほど今朝、(珍しく)Beethoven 交響曲第7番イ長調〜トーマス・ビーチャム/ロイヤル・フィル(1957年アスコーナ・ライヴ)・・・こどもの頃は大好きだったのに、苦手系Beeやんでも極めつけの苦手へと至って、音にして聴いたのは数年ぶりか・・・じつは昨日「のだめカンタービレ」で何度も”部分聴き”していて、嗚呼悪くないな、ちゃんと聴いてあげなくっちゃ・・・と思い直したもの。エキセントリックなテンポ設定や表現ではない穏健派スタンダードであり、激し過ぎず、力感にも不足しない・・・ロイヤル・フィルは優雅ですね。ビーチャムはバランス感覚とメリハリ、細部の描き込みニュアンスの徹底に優れ、(いつもだったら絶対に耐えられない)終楽章も”やかましい”とは感じない。

久々にBeeやんを堪能いたしました。


●2008年9月某日

昨夜遅く名古屋より帰還。滅多に会話の機会がない他部署の若い者とか、岡山時代の仲間との再会も楽しいが、体調がよろしくない。ホテルの枕が合わなかったのか?首筋が痛く、もちろん、いつものように睡眠不如意でもあります。疲れが溜まると左上奥歯が鈍く痛むのは何度も経験済(歯医者に行っても異常なし)、今朝は左耳まで痛いので休みを取って通院しましょう。お仕事なんて、どーとでもなるんです。

名古屋からの戻り便新幹線中不思議な体験を・・・Mahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調〜モリス/ニュー・フィルハーモニア管の最終楽章を再確認(あの、大太鼓の断続的な響きが衝撃的!)しつつ、居眠り・・・これが約26分。その後、交響曲第8番 変ホ長調〜エドゥアルド・フリプセ/ロッテルダム・フィル/合唱団(1954年ライヴ)の第1楽章(これも26分弱)が収録されるが、京都通過に気付かず、新大阪着直前に目覚めたが、なんと!第10番フィナーレ未だ途中?あの騒々しい「千人の交響曲」の記憶がないのは睡眠中だった可能性はあるが、もしかしてCDプレーヤーの設定が「繰り返し」かなにかになっていたのか?

いずれ、ウィン・モリス盤は弦が薄く頼りない感じであり、サウンド全体に密度が足りないような・・・もう、想い出ばかり追いかけるのはやめようか。第10番クック版だったら、ザンデルリンク、ウィッグルスワースのが棚中にあるはずだし。(バルシャイのもあったっけ)

CAPITAL TOCE-8851総経費込758円也帰宅したら、オークション落札CD一枚到着。Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)/「ペトルーシュカ」(短縮版)〜レオポルド・ストコフスキー/ベルリン・フィル(1957年)・・・待望の入手でした。ま、カネさえ掛ければいつでも入手できたんだけどね。総経費込758円也。ストコフスキーは旧くフィラデルフィア時代、そして晩年ロンドンの楽団辺りとの録音ともかく、意外なほど力量あるオーケストラとの競演が少ない・・・というか、ずばりヘロヘロなアンサンブルとのお付き合いが存在します。(アメリカ交響楽団とか)ベルリン・フィルとの顔合わせは唯一の録音だろうが、低音+厚み+重量級ゴージャスな響きで、いや、もう最高っす。どーして全曲ちゃんと録音して下さらなかったの?「春の祭典」もついでになんとか!録音も驚くべき鮮明を誇ります。いつまでも歴史的録音でマニアックに喜んでもあきまへんな。

併録はBartok 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」(1959年と今回のCD表記)でして(既にこのCDを処分済みだからダブりではない)「彼の管弦楽団」は、相当によれよれのアンサンブルでありました。

ちなみにデスクトップ・マシン不調は、USBハブの本体へのケーブルが抜けていた!という古典的な要因を昨夜遅く発見しました。睡眠時間一時間消耗いたしました。

一日サボって、明日のお仕事は少々苦しいでしょう。自業自得だけれど、耳(外耳炎でした)と、ついでに昔年の不調である咽の違和感をカメラで診ていただきました。声帯がやや腫れていて、もちろん悪性ではなく、ムリして治療すべきものでもない、とのこと。やはり漢方での処方は正しかったのか。更に皮膚科に寄って、いつものお薬と背中のイボを取ってもらいました。

余録でなんとかサイト更新用原稿執筆出来。ケーブルちゃんと接続したデスクトップ・マシンは快調であり、旧女房マシン(メビウス/セレロン400mh/メモリ128mb)の”遅さ/不自由さ”は(やはり)やや苦痛に。ウイルス対策ソフトは常駐させると実用に耐えないので、都度スキャンのフリーソフトを導入・・・これがいつまでも終わりません。用途を限定してスケベ根性を出さないように使いましょう。

夕方、「のだめカンタービレ」再放送しておりました。ま、千秋の指揮ぶりがぱっとしないが、楽しい青春模様で若いって素晴らしい、と思います。上野樹里ちゃんが可愛い!シュトレゼーマンが怪しい!ワタシは(この作品の)熱心なファンじゃなくて、ちょろっとしか見ておりませんが。

藤沢周平「凶刃〜用心棒日月抄」(新潮文庫)・・・筋が難解複雑で(愉しみつつ)再読が必要でしょう。前作より16年後の設定、登場人物は皆中年を迎え、老いの影が漂います。切ないなぁ、佐知との中年の恋も。細谷はアル中(酒毒との表現)になっちまうし。世代交代して立派な若者も出てくるし。このシリーズのラストに相応しい圧巻の盛り上がりがありました。もう、”用心棒”じゃないけどね。


●2008年9月某日

昨夜、疲れるお仕事の一日を終え、名古屋のホテルに入ったのは夜8時半頃。FTP設定が上手くいかず、今朝ようやく接続できて「音楽日誌」更新です。昨夜は(職場のほかのメンバーは到着が遅く)一人で名古屋こてこての喰いもんを少々(かな?なにがダイエットだ)枕がよろしくなかったようで、首が凝っております。リーマンブラザースはエラいことになってますね。いやおうなく世界経済はつながっていて、北京五輪のあとは不況だろうな、とは思っていたけれど、アメリカが日本の「バブル崩壊」にこれほど学んでいなかったとは・・・ガソリン(やや)値下げは僥倖だけれど、原油相場の下落=景気後退の挙証の可能性もある・・・ま、専門外だけれど、個人消費の冷え込みこそ我が商売に一番影響を与えるんです。

SCRIBENDUM SC010(短い)移動時間はMahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調〜ウィン・モリス/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1973年)・・・クック版第3稿第1版による最初の録音(1972年初演もしている)であって、LP時代より愛聴していたもの。2003年CD復刻して即購入していたけれど、久々の再聴となりました。隅々まで馴染みの旋律であります。

記憶としては「濃厚」「緻密」〜だったが、ここ数年さんざん多種多様な演奏を聴いたせいか?アンサンブルがやや怪しい、響きが散漫で薄いような・・・手練れのオーケストラだろうが、当時まだ手探りだったんだろうか。「煉獄(プルガトリオ)」は、短くも巨魁な妖しい美しさを誇る楽章のはずだけれど、現在の耳ではこの演奏がその魅力を全面的に実現しているは思えない。

帰宅したら、(世間では評判の悪い)お気に入りジョージ・セルで聴いてみなくては。


●2008年9月某日

今朝、いつものようにデスクトップマシンを起動しようと思ったら「キーボード・エラー」表示。USBつなぎ直して起動させたら、無線LANを認識しない(おそらくプリンタもスキャナも)〜どうもUSBのハブそのものがおかしいらしい。これも無線LANのみとにかくつなぎ直して、ドライバ入れてなんとか当面の危機回避したが、朝の貴重な時間20分ほど消耗しました・・・本日夜から名古屋だから、帰宅したらセッティングやり直しだ。これで今週のサイト更新作業(原稿執筆)はますます遠のいた感じ・・・

昨日は(ハラ回り問題で)梅田に出てズボン購入。あとは読書と二時間ドラマ三昧という有意義(!?)な一日也。藤沢周平「刺客〜用心棒日月抄」(新潮文庫)読了。青江は三度脱藩、前2作よりいっそう激しい剣劇切り結び連続して、黒幕との対決も劇的。

聴いた音楽はDvora'kの管弦楽作品(ビエロフラーヴェク/プラハ響)+管楽セレナード ニ短調(プラハ・コレギウム・ムジクム)、交響曲第3番 変ホ長調/スケルツォ・カプリチオーソ/「謝肉祭」序曲(リボル・ペシェク/チェコ・フィル)、Saint-Sae"ns 交響曲第1/2番(ジョルジュ・プレートル/ウィーン交響楽団)、Purcell「ファンタジア」集(カペラ・フィディチニア)等々・・・コメントする時間も気力も萎えました・・・行って来ます。


●2008年9月某日

ま、休みだし、ということで女房と映画へ。先日、「最高の人生の見つけ方」を自分だけ見てしまったので、再度どこかで演っていないかな、ということで湊川公園(初訪問/パルシネマ)まで。先に、「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」〜トム・ハンクス主演。アフガニスタンのソ連侵攻をひっくり返した下院議員の実話だそうで、酒と女とヤクにだらしがない非スーパーヒーローと、ハクい姉ちゃんいっぱい登場!で、よくはできているんだけれど、題材的に?それとも亜米利加帝国主義の手口に対して?結果的に爽快感も、にやりとするようなウィットも感じない。これがタリバーン育成の要因になるのだね。ああ、そういえばマスードの名前も出ていたな。

「最高の人生の見つけ方」は、二度見ても最高だったな。死にかけ爺さん二人のおとぎ話。モーガン・フリーマンの奥様役は素敵だったが、世の中の女房族の性癖は日米を問わず共通している、と思わせる説得力有。一回目に見たときに気付かなかった伏線なんかもかなり理解できるようになりました。所謂、感動の名作也。ほんまの。

遅い昼を三宮で摂ろうと目に付いた「餃子屋」に入るが、焼いている様子から既に「?」状態で、出てきた現物もマズくはない(熱々だし)が、あまり味がない。ビールと一人前だけ喰って、インドカレー屋に行き直しました。中途半端な時間になったので、甲子園口で途中下車、マンションのモデルルームを冷やかし。営業マンは素晴らしい説明で、地勢と相場、地域競合の様子、マンションそのもの建築品質問題、中古物件の出方もお勉強になりましたね。現在出回っているのは”10年目”だそうで、住宅金融公庫が(これ以降)金利が一気に上がったり、税金の控除がなくなったりする時期に当たっているそう。

それにその辺りの物件はちょうど”偽装”時代の産物なのだね(ほんまに偽装しているものは淘汰されているだろうが、品質があまりよろしくない・・・らしい)。と、いうことはあと5年待てば中古物件で良いものが出てくる可能性がある、ということだ。

SUPRAPHON COCO-7812→15 総経費込1,320円ほど一昨日到着したCDは「Dvora'k全集」からの管弦楽作品計8枚であって、2枚ほど拝聴。Dvora'k 伝説曲 作品59(第1〜10番)〜イルジー・ピンカス/ブルノ国立フィル((p)1974)・・・意外なほど音源は少なくて、著名なのはクーベリックくらいか。小編成のオーケストラによる、優しくも懐かしい旋律の連続(全曲で40数分)であり、予想通りブルノ・フィルは野暮ったい、洗練からほど遠いサウンドでありました。ま、これで良いんです。期待通り。もう少し聴き込まなくては。

Dvora'k 弦楽セレナード/チェコ組曲 作品22〜プラハ室内管弦楽団((p)1977)・・・この団体は”指揮者なし”で一時話題になりました。残響少なくオン・マイクな音質は小編成オーケストラには少々厳しい・・・演奏はさっぱりとして潔いものだけれど、乾いて優雅さに不足します。数少ない手持ちCD中でもベストは言い難い。残念。

ヴァーノン・ハンドリー逝去/追悼という意味で、Elgar オルガン・ソナタ第1番ト長調(ジェイコブ編)/「こどもの魔法の杖」組曲第1番/第2番〜ヴァーノン・ハンドリー/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1988年)・・・この人は(英国内ともかく)海外で、日本でも人気が出なかったが、その膨大なる録音の一部を聴いた限りでは、どれも”外れ”がない。この演奏も、驚くべき充実したアンサンブル!英国音楽にしてはやや濃厚なる旋律を見事に表現して、師匠であるボウルトを思い起こせば、剛直より繊細モダーンを狙っている風情が感じ取れます。響きは良い意味で淡彩だけれど、迫力にもメリハリにも不足せず。合掌。

オークションは、ようやく落札者より連絡有。ちょっとだけ追加出品しておきました。


●2008年9月某日

メジャー嫌いを徹底している人生(じゃ、Windowsはなんなんだよ!ってか)なので、インターネットエクスプローラーは絶対に使わない。話題のGoogle Chromeは一通り使って、「お気に入り」が使いにくいのと、編集(またはソース表示)で好みのエディターが起動できないこと以外はまぁまぁと評価(検索機能は秀逸)して、いちおう今回は削除。MAXTHONをずっとメインで使ってきたが、バージョン・アップしたら気に喰わない(使いこなせないだけ?)ことだらけで、検索バーのアドレス表示が異常だったり、ページ検索がうまく行かなかったりで不満が出ました。

GRANIは、ノートの方に入れて活用していたけれど、かなり慣れてきてこちらの方が良いか?との判断に。唯一の不満は「オフ・ライン」(サイトの更新でトップページでカウンターが作動しないようにしたい)ができない(やりかたがわからないだけかも)ことのみ、スキンの変更をしたらアイコンも小さくなって画面が広く使えます。MAXTHONを削除し、こちらをメインとしました。

CD購入を自粛していたけれど、昨日合計8枚分到着(総経費込@330計算)。売る方は一通り終了したが、落札者(ちゃんとした評価の方なんだけど・・・)から連絡がありません。新たな出品に少々逡巡しております。オークションにてCDプレーヤー(DVDプレーヤーで代替中)、SDRAMのメモリ(メイン・マシン用)物色するが、現状とにかくなんとかなっているし、劇的な変化が望めそうな感触でもないので抑制しております。

Mussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」/「ダフニス」第2組曲/ラ・ヴァルス〜ジャン・クロード・カサドシュ/ロイヤル・フィル・・・一連の「駅売RPO」音源であって、数年前岡山時代に315円(新品)で購入したもの。今だったら買わねぇな、似たような作品音源いっぱいあるし。CD・ケースの作りもしっかりして、録音は優秀。天下のロイヤル・フィルの爽やかサウンドに不満のあろうはずもない・・・が、ライナー/シカゴ交響楽団の刷り込みなのか?少々迫力不足に聞こえぬこともない。むしろ、後半2作品の繊細な味わいに感心するのはカサドシュの個性故でしょうか。(ややリズムにもたつき有)いずれ廉価盤の価値を凌駕して、けっこう愉しめます。


●2008年9月某日

今期担当になってから6度目?の福井だけれど、泊まったのは3回目かな。さすが地元の人とご一緒すると、安くておいしくてエエ店に案内して下さいますねぇ、またメタボ状態加速で深く反省。こちらで支払うつもりで上司の了承も得ていたけれど、なんとあちら持ち、どっちが客なんじゃい。雨模様だけれど、こちら大阪より3度ほど気温が低いようで空気もよろしいが、ホテルがボロでした。水回り最悪。次回は別なホテルにしましょ、安かったが。電池と制汗剤買いました。

これから午前中打ち合わせ。できるだけ早々に帰宅希望。

藤沢周平「孤剣〜用心棒日月抄」(新潮文庫)再読。最高。登場人物の性格風貌が完璧に描き込まれて、眼前に情景が浮かびます。佐知は怜悧でエエ女みたいですね(真木よう子でどうか)。細谷のユーモラスな風貌行動もエエ感じ。(佐藤二郎で)。主人公の青江は誰が良いか・・・思いつかない。

EMI 0777 7 54493 2 7 @500昨日移動中音楽続編。R.Strauss 歌劇「ばらの騎士」(抜粋1990年)〜ベルナルト・ハイティンク/ シュターツカペレ・ドレスデン/テ・カナワ(公爵夫人)/オッター(オクタヴィアン)/ヘンドリックス(ゾフィー)・・・ま、ワタシにオペラ云々は無理だけれど、例えばカラヤン盤の記憶に比べてずいぶんジミ(オーケストラの音色も表現も)な感じ。歌い手女性陣もスムースで素直な歌唱と感じます。R.Straussの作品って、”歌い放し”、”饒舌”といったイメージだけれど、この演奏はそう感じませんね。ま、いずれもう少しお勉強しないと。

思わぬアツい商談で当初予定の特急を一本逃して、とにかく昼過ぎに帰阪。毎度のことだけれど、北陸トンネル抜け、福井県からやがて滋賀県に入り、琵琶湖の水が見えると救われるような気持ちとなります。列車中、時に居眠りし、音楽を聴き、弁当を使い、そして読書をしたいが、藤沢周平は読み終わり、あちこち再々読しつつ、結局は居眠りへ〜

帰宅し、二時間ドラマ再放送を眺めつつ、サイト定例更新はほとんどアリバイ作りの水準也。帰りの音楽は、Debussy ヴァイオリン・ソナタ/フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ、シランクス(フルート・ソロのための)、チェロ・ソナタ、ラストは「ビリティスの歌」〜ナッシュ・アンサンブル+デルフィーヌ・セイリグ(1989年)・・・ナッシュ・アンサンブルはホンワカとした雰囲気で聴かせない、すっきりかなり明快、しっかりとした技巧で、逆に妖しい旋律を際だたせます。「ビリティスの歌」はナレーターの呟きが〜まったく意味が理解できなくても〜セクシーな世界が纏綿と広がる・・・(女性を口説くには最高の音楽じゃないの?チャンスはないが)

ツアー・ラストの音楽は、「ニュー・イヤー・コンサート1989年」〜カルロス・クライバー/ウィーン・フィル・・・月並みな賞賛だけれど、快速(これは体感的に)躍動推進熱気ノリノリ、すべて揃った勢いを感じて痺れます。馴染みのアツい「こうもり」序曲、粋で颯爽とした「芸術家の生活」、晴れやかで華やかな「春の声」、リズムに乗った「美しく青きドナウ」・・・でも、収録の過半数はポルカなんですね。それがいかにもクライバーに相応しい。


●2008年9月某日

なんとなく鬱々として心身共に調子はよろしくない。理由はかなりはっきりしていて、決算悪化にともなう、お仕事仕立て直し(かなりご無体/本音を言えば前任者のツケ)+相変わらずチームメンバーの無理解(以前はいちいち怒っていたけれど、最近は笑って済ませている)。体調のほうは体重増だな。ほとんど”開高健”状態だったから、最近。定例サイト更新、なんとか一本のみ実施。【♪ KechiKechi Classics ♪】なんてどーでもエエようなものだけれど、自分なりのケジメというか、ここで止まればずるずるになっちまいますから。

本日(当面宿題の)残務資料整理、上司面接、そして福井まで出張(泊)。残暑厳しくて、疲労しております。

edel 0002832CCC/CD7 10枚組1,962円にて再購入昨日通勤音楽。Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調 作品30(1978年録音)/第4番ト短調 作品40(1980年録音)〜ペーター・レーゼル(p)/ザンデルリンク/ベルリン交響楽団・・・たまにはBeeやんでも、とボックスから取り出して持参したら誤ってこのCDが・・・今気付いたけれど、既にコメントしておりました。これは”濃霧のような浪漫表現”からは遠いところにある、重厚明快な表現が作品イメージを覆して新鮮!こどもの頃より馴染みの甘美第2番に比べて、イマイチ馴染めなかった第3番に開眼!させて下さった立派な演奏であります。ちなみに第4番も同様に深い感銘が・・・ザンデルリンクのバックも立派なんです。

(在福井ホテル)これがミニノートAcer Aspire One AOA150-Bb出張デビューとなります。エエですね、Atomマシンは非力との評価だけれど、グリグリ出先で使うわけじゃなし、デザインと使いやすさ、軽さが大切なんです。じつはここ最近、旧女房マシン(メビウス/セレロン400mh/メモリ128mb)の”遅さ/不自由さ”をたっぷり愉しんでおりました。気温が高く、蒸し暑い、サンダーバード中でもいやな汗をかいて、体調あまりよろしくありません。お仕事は予定通りすすめて、上司との面談も終えたが、どーも心身共にやや不快也。これから、取引先ご担当と酒席(お誘い有)。う〜む。

出張の達人のつもりだけれど、出張セットを開けてびっくり!制汗剤が切れている、ひげ剃りも電池切れ・・・最低。こんなしょーもないことでややヘコみ、移動中のケータイ(緊急連絡!)の無内容に脱力・・・ホテルの鏡に映った自らの顔色の悪いこと・・・

移動中の音楽。Saint-Sae"ns 交響曲第3番ハ長調〜エド・デ・ワールト/サンフランシスコ交響楽団/ギュー(or)(1984年)・・・若い頃はけっこうお気に入りの作品だったのに、最近滅多に聴かぬ・・・以前はスケルツォ的な緊迫感のある第2楽章第1部が好みだったが、第1楽章第2部に癒されるのは最近の緩徐楽章嗜好のせいでしょう。19世紀後半としてはずいぶんと保守的な作風で、”多彩なるBrahms ”といった風情か。デ・ワールトは端正で爽やかなサウンド(エエ音ですよ、オーケストラは)で、煽ったり、壮絶な!という方向ではないバランスの良いもの。けっこう愉しめました。WIDORのオルガン交響曲なんてバカにして、まともに聴いていなかったが、悪くないですね。

持参CDが中途半端になってしまって後悔したが、Mahler 交響曲第7番ホ短調〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団・・・第4/5楽章。先日、ノイマンの思わぬ清楚な美しさに驚いたが、こちら妖しい艶に痺れます。美しさの質とか意味が違う。ドキドキするような隠微な湿度の高さを感じさせ、でも、フィルハーモニア管弦楽団のサウンドはあくまで明快・・・続く、交響曲第8番 変ホ長調の第1楽章も見事なスケールであった・・・と思うが、車中の揺れに意識を失いました。


●2008年9月某日

酒席が続くので自粛したいところだけれど(CD購入費用確保のこともあるし)、職場の仲間より相談事があってお付き合い。下期人事異動があって、鬱病より回復過程なのに、後任としてメジャーなポスト打診を上司より告げられたらしい。あと2ヶ月で完全回復なるか、お仕事はできる奴だけれど、病の再発を起こさない程度の抑制が可能かが問題でしょう。ま、旧い知り合いなので勝手なことを言っていて「うらやましい」と。がりがりと出世とか、収入増を求めずに、それなりに楽しんでお仕事しているワタシが。そう言われれば給与明細など気にしたことはないし、既に一人息子は独り立ち、財産はないが、借金もない。不眠不休で血が出るほど!お仕事に掛けようと思ったことはない。取引先と楽しくやれれば良いんです。

ちょっと後輩たちは、結婚が遅くてこどもの扶養は10年ほど残っているし、バブル時期に家とかマンション買っているんですよね。可処分所得はけっこう厳しいでしょ、きっと。

昨日通勤音楽。Brahms チェロ・ソナタ第1番ホ短調/第2番ヘ長調〜ヘレ・ヤン・ステゲンガ(vc)/フィリップ・アントルモン(p)(2000年)・・・室内楽ながら特異なスケールと+暗鬱な官能を感じさせる名曲。ステゲンガとは見知らぬ名前だけれど、着実な技巧で、煽りとか昂揚を強調しない。昔なじみの作品(歴史的録音で聴いていた)だけれど、これほど作品をわかりやすく、しっかり味わえたのは初めてでした。ヴェテラン・アントルモンが背骨を支えているようであり、抜群の安定感と陰影ニュアンスを作り出しております。音質は重要ですね。

今週お仕事デッド・ラインは明日午後3時。現在宿題進捗60%で本日が勝負となります。明日の定例サイト更新は極めて困難に。ああ、そういえば数日ぶりに新・ケータイ到着〜旧機からのデータ転送不能でした(リサイクルに)。SONY/エリクソン製でして、最新型らしいがまったく使いこなせません。電話が鳴るとちょっとパニック状態なのが情けない。


●2008年9月某日

昨夜はどういうワケか9時過ぎには眠くなって、10時には就寝〜熟睡とは言いかねるが朝まで途中覚醒なし、珍しいことです。疲れが溜まるほどお仕事していないんだけれど。遊び過ぎか?今朝、すっきりしていないのは”寝過ぎ”かな。

CCC 0002822CCC 13.5枚組1,990円昨夜、Brahms パガニーニの主題による変奏曲 作品35〜ペーター・レーゼル(p)(1974年)・・・重心が低く、しっかりとした技巧+ジミだけれど明快な表現・・・これこそがBrahms にフィットする方向であって、しっかり確固たる歩みに感銘ひとしお。細部流したり、走ってしまうことはあり得ぬ重厚な〜ではないな、着実なる安定というべきか。音質も良好。

今朝、Mahler 交響曲第7番ホ短調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィル(1994年ライヴ)〜前半第1/2楽章のみ。あの温微でつかみどころのない第1楽章が美しく、朗々爽やかに歌ってスケール大きいことに驚きます。穏健派ムリのないの表現はハイティンクに似るが、この人は若い頃からもっとのびのびと歌って、そして、あまりオーケストラに恵まれない。サンフランシスコ響時代が一番良かったかな?あとミネソタ響、オランダ放送フィル、シドニー響のあと、香港フィル、サンタフェ・オペラでしょ。来年からミルウォーキー響・・・って、どーして(一般に歴代オランダの指揮者は)メジャーどころから声が掛からないのか。

Mahler の全集には第10番と大地の歌を欠き、しかもRCAがSONYに吸収されちゃったから、この音源そのものが中古でしか購(あがな)えない。残念。


●2008年9月某日

大きなトラブルもないし、体調的にもそう悪くはない。昨夜は涼しかったし、今週あと5日(実働3日半)で当面の宿題の目処を付ければ良いんだけれど、どーもすっきりしない、うん!と楽しくないと感じるのは我が儘か。ま、自分の性格的にスタートダッシュが大切で、後ろに溜めてなんとかギリギリ・・・というのはイヤなんです。しばらくあちこち、わずかに不調であったデスクトップマシンも、再セットアップ+部品入れ替え後快調であります。

Beethoven 交響曲第1番ハ長調〜ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤー(1986〜89年)・・・数日前の「英雄」には少々違和感あったが、こちら作品の個性もあってか、素朴粗野な響きが愉しめます。シュトゥットガルト放響との新録音をちゃんと聴いたワケじゃないが、こちら旧録音は未だ手探りというか、旋律表現上旧来の手法を完全否定して新しい地平を切り開く〜という点でちょっと不足なんじゃないか。古楽器としての奏法表現、アンサンブルの精査は、最近の技術的向上から考えると発展途上だったのか。それでも、威圧感のなさは買えます。「英雄」も半分ほど再聴して、前回ほどの違和感はなし。

おっと、ここで時間切れ。

いつものように早々に帰宅〜それはともかく、トータルで営業上の予算は達成しているのに、諸事情で決算対策がエラいことになりそう。先行き動きが取れなくなってきたのと、年末一時金はまともに出ないだろうなぁ、予想していたけれど。おおいにやる気を削がれるが、仕方がない。こりゃ我がお仕事の辻褄合わせの話題じゃないな。愚痴っても仕方がない。

この間の音楽”落ち穂拾い”(定例サイト更新分原稿もできていないのに)。Grieg ピアノ協奏曲イ短調〜パーシー・グレインジャー(p)/ストコフスキー/ハリウッド・ボウル交響楽団(1945年ライヴ)・・・ピアニストとしてのグレインジャーは。この作品が十八番(おはこ)だったんですね。63歳の録音だけれど、精気に溢れ、輝かしい技巧と華やかな空気に包まれた演奏。続いてSibelius 交響曲第4番イ短調〜レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団(1932年)・・・まだ、この作品が”現代の音楽”だった時代の録音か。難解であり、特異な個性を誇る作品だけれど、太古SP(?)録音で聴くべき音楽ではないでしょ。ちょっと重苦しい印象ばかりなのは、聴き手の集中力問題もあります。

本日の通勤音楽は、Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィル(1992年ライヴ)・・・しばらく聴いておりませんでした。

オーケストラには少々不満がある。ホルンの音色に深みが足りないとか、オーケストラが全力で鳴ったときの威圧感はもっと欲しい・・・(これは数ヶ月前に聴いたアバド/シカゴ響のド迫力がイメージとして脳裏に残っている)。 しかし、デ・ワールトは誠実に、ていねいに歌っていて、曲が進むに連れ納得と快感が押し寄せます。これほんまにライヴ?アンサンブル的には抜群の完成度で、強面ではないMahler でよく歌う・・・バルビローリ方面かな?と思いきや、有名なる「アダージエット」はサラサラさっぱり清楚なこと!
とは4年前の感想です。

ほとんど印象変わらぬが、嗜好はいっそう穏健派へと移行しておりました。


●2008年9月某日

よく遊び、無為無策怠惰に過ごした3日間を消費、昨夜はご近所焼鳥屋に。日曜連続ドラマ「Tomorrow」・・・筋書き的に期待したほどでは・・・「医龍」にて北洋病院の院長だった志賀廣太郎は似たような役柄だったが、悪役だった岸部一徳はエエ役の元・事務長ではどーも座りがよろしくない。竹野内 豊は可も不可もなし、菅野美穂の役作りがイマイチ。緒川たまきはクールで美人な悪役ぶりが最高だったが、ラストでエエ先生になっちまうのは残念。エド・はるみは思わぬ名演技ぶりだったが、なぜか手術室に一度も入らない。「白い巨頭」で冷静な病理教授を務めた品川 徹は、ここでは非情なる代議士を演じて秀逸でした。

それよりなにより、米倉涼子の「氷の華」最高!(途中からになってしまったが)筋書きの安易さ、謎解きの説得力少々弱いが、旬の別嬪勢揃い!の説得力圧巻。涼子さん「月光ソナタ」はほんまに弾いてましたね。気の強い冷徹な美人は大好きです(緒川たまきも)。鈴木杏樹、葉月理緒奈(久々の登場)、前田美波里の位置付け個性発揮が今ひとつだったのは時間的な制限か。ともさかりえにはもう少々アクを求めたいところ。高岡早紀はエエ感じの汚れ役悪役が似合う女優さんに育ちました。堺雅人の影の薄い悪役ぶりもハマっております。

藤沢周平「用心棒日月抄」(新潮文庫)・・・先に「孤剣」を読んでしまったが、別に違和感なく、一方で(「孤剣」)再読を決意させるに値するオモロい一冊。赤穂浪士の仇討ちに絡めて、上手いですね。生活に困窮し、精神も萎えていく様子が超人!一方ではない登場人物の描き方として説得力有。残り2冊も購入済みであります。

音楽の件に言及する時間がなくなりました。今週は先行き提案書の執筆と週末北陸に訪問して、その件で具体化打ち合わせとなります。物理的にはそう忙しくないはず。

う〜む、しばらくぶりだと出勤の足取りが重いのぉ。今週中に(自分で決めた)宿題をこなせるかな?

通勤音楽は、Mahler 「大地の歌」〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン/フェルミリオン(con)/ルイス(t)(1996年)・・・フィルハーモニア管弦楽団との演奏も充実していたけれど、ドレスデンの響きはクールなブルー系でいっそう奥行きが深い。シノーポリはいつもながら細部をよく歌わせて、緻密かつ陰影豊かな響きを誇ります。歌い手は二人とも知的で雄弁、聖ルカ教会の音響も最高!こんな素晴らしい「大地の歌」は久々、ワルターで出会った頃の感動が久々に蘇りました。


●2008年9月某日

9月に入ってスポーツクラブのメニューが変わってしまいました。できれば朝一番で、”初心者向け”メニューが欲しいところだけれど、なんか時間が中途半端〜結局、無為無策、ぼんやり音楽聴き流しつつ、藤沢周平読みつつ、実際はほとんど居眠りしておりました。贅沢な時間の使い方だ。

Bach フランス組曲第3/4/5番〜ピーター・ヤン・ベルダー(cem)(1999年)・・・CD一枚80分弱たっぷり収録。Bach の鍵盤作品はピアノとチェンバロとではイメージ一新!馴染みの確固とした旋律がやや頼りなく、ゆらゆらと自由な雰囲気が漂いました。ベルダーは旧知のスタイル(例えば現代チェンバロによるヴァルヒャとか)と大違いの、もっとモダーンでスリムなリズム感有。音質最高〜だけれど、実物はもっと音量小さいものですよ、ナマで聴けば。(でも半分眠っておりました)

Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版)/「春の祭典」〜作曲者/コロムビア交響楽団(1960年)・・・音質的にも、オーケストラの技量的にも思わぬ高水準だけれど、どことなく素朴で味わい深い、愉しめる演奏也。ベタ付いた感傷もなく、かといって抜け殻のようにやる気のない干上がった表現でもない。技術的正確さだけではない、大切なる要素は、この原点に戻って確認すれば食傷することもない。(でも半分眠っておりました)

Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤー(1986〜89年)・・・最近滅多にBeeやんは聴かない・・・古楽器系は好みなんだけど、リズムの躍動、アンサンブルの精緻、いずれも不足に感じます。但し、威圧感が少ないのはOK。(でも半分眠っておりましたから、再聴しなくては)

飽きもせずパソコンの設定を楽しんでおります。旧女房ノートでFFFTPでサーバー側のファイル表示ができない件の修復とか、ネタは尽きません。


●2008年9月某日

昨日、休みをいただいたけれど11時半に(集合場所である)職場に顔を出して、メールチェックしたり(なんせケータイ不如意中だし)他部署の連中にメールや電話で相談したり、派遣さんの質問受けたり、で、ま、ありがたいものです。必要とされて。予定通り有志(中年むさ苦しい親父6人)で12時半出発。猛暑。”あこがれの昼ビール”に相応しい不快な湿度であります。職場ご近所では気分転換にならぬので、天神橋筋6丁目迄移動〜大阪名物(メタボ系)串カツ屋へ突入(初訪問)。「昼はカルくね」なんて言っていたけれど、揚げたてアツアツの串カツ+きんきんに冷えたビールは、”んもうっ!どーにも止まらない”ふだんビールは飲まないワタシだけれど、ぐいぐい呑ってしまって、いきなり経費予算オーバーの予感(月曜日精算/不足分は割り勘)。

夕方より酒、ではいつもの情景と変わらないので、映画を予定に組み込みました。(ここで親父更に一人合流)平日昼は絶対空いているんですよ。ホクテンザ(初訪問)をネット検索したのは、映画選定からであって「最高の人生のみつけかた」〜予告編もなにもなく、いきなり潔く始まって、皆ビールで前半15分ほど眠ってしまったから、どーして見ず知らずの二人が仲良く旅行しているの?が理解できない。死に掛け爺さん二人が主演のジミな映画だからな、セクシーな女優さんとの濡れ場とか、派手なアクションシーン皆無。大ヒットにはならんでしょ、そりゃ。でも、けっこう”泣ける”映画です。ハリウッド映画にしてはカネを掛けていないんじゃないか。

場所を京橋のビジネスパーク(初訪問)に移して、夕方より酒宴アゲイン。ネットで飲み放題を予約したが、昼にかなり呑んだし、店の構えほど料理も旨くない(って、串カツのほうが性に合っているのか)8時過ぎには店を辞去。東西線で尼崎方面に帰宅したが、かなりヘロヘロ、体重増間違いなし。女房は実家に行って不在、出掛けにバルサン3個仕掛けていった成果、ゴキブリが一匹命尽き果てておりました。

数ヶ月間にCDプレーヤーを破損してしまって、毎日使うものだからさっさと買えば良いんだけれど、ご近所量販店にはミニコンポしか売っておりません。以前ならHARD・OFFで選んだものだけれど、クルマがありませんから。で、滅多に使わないテレビ用のビデオ/DVD再生専用+BSチューナーを外して代用しております。性能的に充分なんだけど本日「リモコン」が探せない・・・

x Warner 2564 61730-2/6枚組1,990円Vaughan Williams 海の交響曲(第1番)〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団/合唱団/ルークラフト(s)/ハンプソン(br)(1994年)・・・合唱が華々しく盛り上がって、威圧感のない”千人の交響曲”風壮麗なる、祝祭的雰囲気溢れる爽やかな名曲(ややジミ)。第1楽章〜第3楽章迄朝食とともにダイニング・コンポにて確認して。終楽章はオーディオ部屋にて〜と思ったらリモコンが見あたらない(どこに置いた?)から、摘み聴きは許されない、最初から聴き直すしかない。これも運命(さだめ)なのでしょう。彼の交響曲中、唯一歌詞を伴う声楽入りの作品であり、実体はカンタータですね。

このコンビは数種音源を入手しているが、いずれもジミ(過ぎ)な印象(BBC響の音色か?)があって、この作品だったらヴァーノン・ハンドリー盤に慣れ親しんだ先入観か。けっして嫌いじゃないですよ。アメリカの詩人ウォルト・ホイットマンの詩集「草の葉」をテキストにしており、それでも第4楽章「探求する人々」(The Explorers)に至って、圧巻の感銘深いピークがやってきます。声楽は(ソロ合唱とも)まことに立派であって、一時間を超える長丁場を飽きさせません。

「PC日誌」アゲイン。今や売り物にならぬデスクトップマシンのCDROMドライブ更新〜ま、新品で購入しても安いものだけれど、それではワタシの美学が許さぬ・・・お隣の駅まで運賃往復240円、運動不足解消を兼ねて徒歩往復約一時間ほど、HARD・OFFへ。ジャンク品の現状と相場も見たかった。ジャンク品PCは実用に耐えないメモリ搭載であり、それなりのVISTAマシンが参萬円ほどで入手可。スキャナが数百円で置いてあることに安心。これで現在使用中のが壊れても大丈夫。で、肝心の目的物は「DVD-ROMドライブ」315円を入手。(あとで調査したが、DVDビデオは見られない/後述;フリーソフトを入れたら見られるようになりました

帰宅して久々の分解、内部も掃除機ですっかり清掃。既に殺していたFDDを取り外し、ガムテープでぶら下げていた増設HD一丁をそこに収納、調子の悪いCDRドライブを取り外してDVD-ROM搭載〜こんな作業ほんま楽しい!昔年のケーブル類魑魅魍魎を整理してつなぎ直し。死んだと思っていたUSB一穴分、なぜか回復しておりました。(ここの部分、旧女房マシンであるメビウス/セレロン400mh/メモリ128mbにて執筆。こうした旧式マシンをいじって案配するのも楽しいもんです)


●2008年9月某日

午前中休み。昨夜女房に背中をマッサージしてもらって早々に就寝したが、寝苦しく睡眠不足甚だしい・・・が、昨日より体調改善の手応え有。今朝、なんとか定例サイト更新済。毎週苦戦です。毎週2本ずつ、一年で104本、十年で1,040本の原稿執筆也(「音楽日誌」除く)、棚中在庫CDかなり処分したとはいえ、まだまだネタは尽きまへんな。代替ケータイ(支給品)届くのが手続き上ちょっと先となり、理想的な状況(ケータイ・レス生活)生まれております。ヒモ付き生活はいやだ。

我が家の無線LAN構築は激安(既に存在しない怪しげ)メーカー品(たしか3,000円程度/11Mpbs/じつはこの速度のことをあまり理解していない)+中古1,000円〜1,400円の子機各種メーカー寄せ集めで出来上がっており、ケーブルテレビのネット環境と合わせて”速い!”とは言えぬ・・・どころか、時に接続不能になるほど遅いのは?です。(電源を一度落とすと改善されるみたい)メインのデスクトップはP-4/2.4ghだから現代水準ともかく個人的には充分だと思うが、メモリ合計768mbが不足気味・・・SDRAMのメモリ増設は(今時)かえって高く付くんです。HDは60gbに+60gb+40gb増設(つまり以前所有していたものを温存)して、これが旧態としたATA接続のせいか、動きが鈍いんです。半年ぶりにOS(XP)をクリーンで入れ直したが、そう状態は変わらない。

女房が以前勤めていた(岡山の)会社のが故障した、とのことでワタシがHDからデータ全部取り出してあげて、本体をもらい受けた「パソコン工房」のショップブランドでして、既に(ウチに来てから)3年経過。USBが1/4死んでおり、コンボ・ドライブは「読み取り専用」(時に不安定)に至っております。(外付けを利用しております)同水準の機能マシンで、オークション相場を調べたらせいぜい3,000円!(ジャンク扱いだから、もっと安いか)どーすりゃエエの?最新VISTAマシンは数万円で入手可能だけれど、この愛用マシンは捨てられないじゃないの、抜本的に壊れたわけじゃなし、ちゃんと動くし。

テレビ宣伝で「まだ使えるけど、エコ替えしよ」みたいなのがあるけれど、まだ使えるものを捨て去るという行為が”エコ”なの?〜と、言いつつ昨夜オークションに(それなりの機能のもの)入札参加してみたけれど、一時間ほどで他の方に上回られました。

OA機器は生鮮食料並に鮮度が急速に落ちます。じつは以前所有して壊れたり、自分の楽しみで購入したジャンク・ノート(散々いじった挙げ句捨てた1,000円ほどのマシンの)HDが数個残っており、これが捨てられないので「外付け化」するケースを購入したのが(やはり)3年ほど前、たしか980円で激安でした。けっこうお仕事で使っておりました。ところが!世間では既にジョーシキなんだろうが、USBのメモリみたいのが売っているでしょ?これが2gbで870円也。キーホルダーに付けて常に携帯しております。それこそケータイ電話のストラップにしても良いくらい。便利でっせ。こうなると2.5インチサイズ+USBケーブルはいかにもジャマ臭い。でも、捨てられない〜使えるから。まだ壊れていないから。

以上、”PC日誌”でした。ブログではない、ホームページを開いているおじさん連(含むワタシ)は、たいていパソコン好きですよね。

昨日聴いた音楽。体調不良分を差し引いて評価しなくては。Bach 管弦楽組曲第2番変ロ短調/第3番ニ長調〜ペーター・シュライヤー/C.Ph.E.バッハ室内管弦楽団/イレーナ・グラフェナウアー(fl)(1991年)・・・颯爽として快速、集中力あるアンサンブル、繰り返し有、グラフェナウアーのフルートは豊かで朗々として技巧に優れ、第3番に於ける金管は抑制が利いてバロックとしての違和感なし。ベルリンの団体は上手いですね。でもね、きっちりとして正確、生真面目、四角四面なリズムの刻みが徐々に窮屈な印象を強めます。モダーンなんだけど、やはり独逸の伝統か。脳裏にはイル・ジャルディーノ・アルモニコの変幻自在ノリノリの演奏が木霊しました。

午前中ヒマなので、更に追加。Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ベルナルト・ハイティンク/ベルリン・フィル(1987年)・・・ここ数日なんども繰り返し聴いており、都度集中できない不思議な演奏也。オーケストラとの個性相性か?穏健派で暖かく、オーソドックスな魅力に溢れる(はず)のハイティンクが妙によそよそしい。録音良好、正確で上手いんだけどなぁ、オーケストラもエエ音で鳴っているんだけどなぁ、どこか求めているものと違う、違和感ばかり。終楽章はそうとうの完成度なんだけど。

Mahler 交響曲第8番変ホ長調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル/マグダレーナ・ハヨーショヴァー(s)/インガ・ニールセン(s)/ダニエラ・ショウノヴァー(s)/ヴィエラ・ソウクポヴァー(a)/リブシェ・マーロヴァー(a)/トマス・モーザー(t)/ヴォルフガング・シェーネ(br)/リハルト・ノヴァーク(b)/キューン児童合唱団/チェコ・フィルハーモニー合唱団/プラハ放送合唱団(1982年)・・・これぞ全集購入の勘所。LP時代(だったかな?)FMエア・チェック(カセット)で散々聴いて、著名なるバーンスタイン盤(1966年)より(バランス感覚に於いて)ずっとエエではないか!と記憶していたもの。久々の、10年以上経ての再会となりました。

再聴イメージちょっと変わりましたね。第1部はもっと、いっそう清涼クリアだったはずが、けっこう音の粒子が粗く、迫力も(やや)威圧もあります。FM+安物ノーブランド・カセットによる音質劣化印象が”マイルド感”を増加させていたのか。いずれ第1番から順繰り聴いてきたが、”穏健”、”牧歌”より峻厳さが勝って、しかも相も変わらずチェコ・フィルは味わいあるサウンドで楽しませてくださいます。第2部の柔らかいサウンド〜自然体の盛り上がりはほぼ記憶通り。声楽扱いのうまさはぴかいち!言語明快(意味理解できず)で急がない、明快なる歌声。全78分だから、テンポは標準的か。


●2008年9月某日

見た目元気なんだけど、ここ数年の”疲労”の自覚有。前向きに遊びに出掛ける意欲減退しております。心身共に重いんだな。本日は涼しいですね。昨日のお仕事もほんまはもう宿題2発ほど消化すべきだったが、矛盾を後回しにして早々に職場を出ました。来週以降のスケジュールを組んでいたらゲンナリしちゃって。本日は午前から、いろいろ締め切りあっぷあっぷ状態を予測。岡山時代より支給されていたケータイ、壊れてしまいました。充電部分のソケットがアウトだそうで、昨日電池が切れて静かに息を引き取りました・・・即代替品到着するのかな?防災訓練?とかで取引先より”連絡網”届くことになっているので。どうしましょう。

昨夜、Mozart ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488〜クリフォード・カーゾン/ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1980年ライヴ)・・・無条件幸福ヴォルフガング中、極めつけのお気に入り作品+敬愛するカーゾンの演奏であります。スタジオ録音(たしか2種?もっとあったっけ)より、表情が濃厚で”揺れ”頻出の表現也。いずれ個性的であり、清楚とかストレート系飾りの少ない方面(それだって悪くないが)とは縁遠いものでしょう。浪漫方面と評しては誤解を受けますか。むしろ強靱であり、それはデリカシーを失う結果になっていないのは貫禄であります。さらさらと流さないMozart 〜手応え充分であります。

ARTE NOVA	74321 85710 2/再コメントしなくては今朝、(カラヤンでちょっと目覚めた)R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(2001年)・・・こうして比較するとカラヤンは濃厚重厚であって、こちらさっぱり素朴、やや素っ気ないくらいの世界に感じました。オーケストラは上手いが、低音が軽いのは表現上の狙いか。雄弁な旋律末尾をさらり!と終わらせるのはモダーンな印象を与えます。朝食時、ダイニングの安物コンポで聴いた印象だから、ボリューム上げて再確認しましょう。(既存更新分には再コメント必要)

話題のGoogle Chrome使ってみました。とてもシンプルで動きも軽快なタブ・ブラウザでして、閲覧用としては極めつけと評してもよろしいでしょう。使い方に習熟していないからなんともいえないが、画像にマウスを持ってきたときにコメントが表示されない、編集モードで好みのエディター起動の仕方がわからない(できない?)、ソース表示でHTMLエディターを出すワザもわからなくて、専用のソフトにて表示されます。「お気に入り」が使いにくいが、検索のアイデアは秀逸だと思いました。サイト更新時のみ従来の「MAXTHON」「GRANI」を使って、日常はこれにしようかな?

ここ数日(珍しく)朝起きるのがツラいなぁ、と思っていたら風邪だったのだね。滅多にない肩こり症状、胃腸の調子も悪い。昼過ぎ体調最悪に〜自ら講師で職場の業務改善実務作業の説明直前、んもう倒れそうでした。小一時間パソコン前にしてお話し、実践して見せたらちょっとだけ元気出ました。明日は職場有志による「厚生企画」(映画見て酒呑むだけ)なのに、この体調はどーしょーもない・・・しかも幹事だから絶対に休めない。とにかく早々に帰宅しました。一見元気そうに見えているから、みんな不審の眼で見たろうなぁ。

こんな体調だったら、どんな音楽を聴いても愉しめるはずがない・・・


●2008年9月某日

不快な天候に逆戻り。なにごとも一本調子でコトは進まぬのが世の習い。残暑はいつまで続くのでしょう。雨模様で湿度たっぷり。(いつもの)睡眠不如意で出勤したくない気分だけれど、本日明日と(自分だけのお仕事消化以外の)約束、行事があるのでサボれない・・・ま、サラリーマンだから当たり前。ま、大トラブルは(いまのところ)ないみたいだし、週末のサイト更新用原稿をなんとかしなくっちゃ。オークション出品CDはご常連が(おそらく義理で)入札してくれております。感謝。

Mahler 交響曲第7番ホ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル(1977/78年)・・・全曲で81分を越え、第3番に次いで長丁場はCD一枚に収まらない。第1楽章の印象から”怪しい”作品と感じていたけれど、ノイマンは健全で明快、よくできた穏健牧歌な作品〜のように聴かせます。各パートがとても美しく(ホルンなど絶品!)鳴り響いて、聴き手を安寧な世界に連れて行って下さいました。白眉は第4楽章「夜の歌」(2)だな。ゆったりとしたテンポで静謐に、ていねいに歌っております。これぞ正統的セレナードだ。(難しい)終楽章との全体バランスも良好。

Mozart 交響曲第39番 変ホ長調K.543〜ハンス・グラーフ/モーツァルテウム管弦楽団(1990年)・・・朝のぼんやりとしたノーミソで拝聴。オーソドックスで安定した演奏は、まさに全集としてのリファレンスたるものだけれど、あまりに当たり前すぎて聴き手の集中力が続きません。そういえば我らがヴォルフガングの交響曲は最近、さっぱり聴いていないなぁ。古楽器演奏に馴染む機会も多いし、アーノンクール辺りの刺激的な演奏を聴きすぎたか。


●2008年9月某日

毎週月曜日、とくに月末出張を終えたあとの月曜日は(溜まった)宿題の整理となります。上司会議用資料は本日午前締め切り、ほんまは昨夜残業してできんことはなかったが、精神的な余裕がありませんでした。職場にて「セクハラ学習会」(DVDにて)があり、古典的な男性→女性のありがちなパターンは思い当たったが、女性→女性、女性が「あの人頭髪方面がかなり厳しい」などと噂するのも”セクハラ”であるとのこと。帰り掛けに、同方向同路線の職場の仲間(鬱病より復帰中)に誘われ酒少々。職場お仕事分析はまったく鋭い。彼は現在出張はないし、久々の酒なのだろうが、ワタシは先週より連続ですから。でも、お話聞いてあげなくっちゃ、永い友人だし。

オークションは動き鈍いですね。BRILLIANTの寄せ集めMahler 全集パーツなんだけど。

TESTAMENT SBT12 1281/5 12枚組7,000円購入(2006年)昨日通勤音楽は、帰りはお話しながらだったから、行きのみ聴取。Mozart 序曲集「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」「魔笛」「イドメネオ」/「 アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」〜ルドルフ・ケンペ/フィルハーモニア管弦楽団(1955年)・・・この時期でちゃんとしたステレオ、但し、楽曲によって音質個性のバラ付きがあって、最初の2作品はいかにも低音が弱い。珍しい顔合わせだけれど、颯爽とした推進力と爽やかなサウンドを誇る演奏です。とくに「アイネ・ク」が出色の清潔と躍動を誇るりっぱなもの。

昨日朝、あわててサイト更新したので、職場で「音楽日誌」確認したら写真は抜けているし、「近況」は先月旧ファイルのままで更新漏れ。昨夜あわてて再更新しました。

とにかく締め切りのお仕事資料仕上げ、この間の(咽に刺さった小骨のような)残務を次々と消化〜まだいっぱい残っているが、今週あと二日で全部消化できるでしょう。金曜日は「厚生企画」とやらでお仕事はないんです。ちょっと気温が戻ってきて、しかも湿度が高い。世間ではフクダが辞めたとかなんとか・・・でも、問題はオークション出品無事落札されたミニノートが、じつはワタシのスペック勘違いでHDが80gb(誤)→40gbであった、というド・チョンボ発覚・・・無事、値引きで決着付きました。よかった! 

池波正太郎「仕掛人梅安」全部読了〜4回目くらいかな?何度読んでも鮮度たっぷり、というか、ほとんど忘れております。梅安さんはマツケンのイメージだな。彦次郎はやっぱり、田村高広か。

通勤音楽は、R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1974年)・・・これはほんま余裕の演奏であって、シュヴァルベの甘美なヴァイオリンを先頭に、シルクのように輝く弦が驚くべき効果を上げておりました。金管の技量迫力に不足はないけれど、常に”余裕余力”を感じさせて喧しさ皆無のマイルドさ。カラヤンは是々非々で聴いているけど、これは最盛期の記録だなぁ。緩みのかけらもない。

BRILLIANT 99549-7/8帰り、時間が余ったのでMahler 交響曲第6番イ短調「悲劇的」〜ハルトムート・ヘンヒェン/オランダ・フィルハーモニー(1989年)の最終楽章。けっこう奥行きがあって鮮明な音質は、オーケストラの非力さを明快に捉えて下さいました。(ベルリン・フィル聴いた直後だし)トランペットはへろへろ、弦は薄く、ずしんと響くハンマーもよそよそしい。各パートが勝手に演奏しているみたい。(現在オークションにて処分中です)


●2008年9月某日

昨日久々のスポーツクラブの筋肉痛を全身に感じつつ、湿度ややありながら秋の風を実感できる9月となりました。今週もお仕事宿題は重いんだけれど、昨夜はあまり気に病まなかったのは、精神的余裕か。本日は締め切り分クリアしつつ、先行き見通しの整理だな。昨夜のオークション入札(CD)は早々に敗退。出品を足しておきました。ゆったりと音楽を堪能して、サイト用の原稿執筆を愉しめる境地でありたい・・・

Bruckner 交響曲第3番ニ短調(1889年版)〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィル(1965年)・・・夏はMahler だけれど、秋はBruckner、というイメージに裏付けなし。シューリヒト最晩年の録音であり、世評としては既にテンションが落ちてしまっている、とのこと。たしかにさらさらで、脂っけが抜けたような淡彩サウンドに、ラフなアンサンブルの仕上げ・・・だけれど、清潔清涼な風が吹き抜けるような、威圧暴力とは無縁な颯爽世界も悪くない。さっぱり味のウィーン・フィルというのはシューリヒトの成果か、それともEMI録音の個性なのか。第2楽章「アダージョ」にひときわ感銘深いのは、ここ最近の緩叙楽章嗜好の流れでもあります。

VOXBOX CDX5031 2枚組2,000円ほど?Ravel をたっぷり〜ピアノ協奏曲ト長調(アビー・サイモン(p)/ルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団)/スペイン狂詩曲/道化師朝の庭/ボレロ/高雅で感傷的なワルツ/古風なメヌエット/逝ける女王のためのパヴァーヌ(スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ミネソタ管弦楽団)/弦楽四重奏曲ヘ長調(新ハンガリー弦楽四重奏団)・・・アビー・サイモン(サイモン?)は期待通りの正確クールな世界が見事なソロ。フロマンのバックも(珍しく)好調であります。スクロヴァチェフスキは精緻を極めたアンサンブルであり、色気艶色彩には欠けるが、これまた”正確クール”な完成度が聴き手の感興をたっぷり呼び起こして飽きさせない。(ここ最近ミュンシュの「ボレロ」みたいな危うくも熱狂的な”煽り”ばかり聴いていたし)録音優秀。

ラスト、妖しくも複雑なる魅力に溢れた弦楽四重奏で締め括って、2枚セットとしてよく考えられた、見事な構成となっておりました。1970年代の録音かな?

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi