PILZ/Acanta/Point/ONYX/MEDIAPHON/ZYX闇鍋的レーベルの怪しい魅力詳細は知りませんが(社長が投獄?)、□PILZ/ACANTAというレーベルは倒産してしまったようです。数年前の話しですが、ときどき在庫をまだおいてあるお店も見かけます。 ○POINT、△ONYXは、PILZの怪しげな音源が流出したらしく、似たような演奏家が見られます。◇MEDIAPHON▽ZYXは、裏面表示の社長(?Dr.Udo Unger)がPILZと同じであるレーベル。 すべて価格の安さは出色。でも、素人(!?)は手を出さない方がいいかも。POINTの音源は本屋さんにおいてある980円くらいの「クラシック・コレクション」で簡単に購入できます。お薦めしますが、責任はとれません。1999年頃から、もっと安いレーベルがいろいろ出てきましたので、歴史的役割は終了したと言えるかも知れません。(詳しくは以下) □ Orff 舞台形式によるカンタータ「カルミナ・ブラーナ」(エルンスト・ヒンライナー/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/合唱団) □ Mozart 交響曲 変ロ長調K.74g (Anh.216/Anh.C11.03)/音楽の冗談K.522/交響曲第33番ニ長調K.202 □ Mozart ホルン協奏曲集(ヨジェ・ファロウト(hr)他)オーボエ協奏曲ハ長調(ボゾ・ロジェリァ(ob)) □ Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界より」(アントン・ナヌート/リュブリャナ放送交響楽団)/スラヴ舞曲第1/2/3/4/5番 □ Debussy 牧神の午後への前奏曲(ベルトランド/パリ放響)交響的素描「海」(パンテルリ/スラヴォニア・フィル)+ピアノ作品集(シュマルフス) □ Cherbini レクイエム ハ短調(ムニッヒ/ベオグラード放送管弦楽団/合唱団) □ Bach ブランデンブルク協奏曲第3/4/5番(カレル・ブラズダ/スラヴォニア・フィルハーモニー) □ Brahms 交響曲全集(スワロフスキー/南ドイツ・フィルハーモニー) ▽ Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」ハ短調(ホルヴァート/スロヴェニア・フィルハーモニー) □ Paganini ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調(カペク/ミュンヘン交響楽団/チェルコフ(v)) □ Telemann「食卓の音楽」より(カメラータ・ロマーナ) □ Hummel ピアノ五重奏曲 変ホ短調/ヴィオラ・ソナタ 変ホ長調/マンドリン協奏曲ト短調 □ Brahms ハンガリー舞曲全曲(ショルツ/ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団) □ Berg 「ルル」組曲/Scho"nberg 室内交響曲第2番/Hindemith ヴァイオリン・ソナタ □ Bruckner 交響曲第4/5番(ケンペ/ミュンヘン・フィルハーモニー) □ Bruckner 交響曲第4/2番(フィルハーモニア・スラヴォニカ) □ Beethoven ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための協奏曲ハ長調 (ボンドュリヤンスキ(v)ユトキン(vc)イワーノフ(p)) △ Bruckner 交響曲第5番(ショルツ/南ドイツ・フィルハーモニカー) □ Haydn 交響曲「朝」「昼」「晩」(リッツォ/ムジチ・デ・サンマルコ) ◇ Chopin ピアノ協奏曲第1番(チェルネッカ)/演奏会用アレグロ(管弦楽伴奏版 ポンティ) ▽ Haydn 交響曲第104/22番+Mozart 「不協和音」 □ Schubert 弦楽四重奏曲ニ短調「死と乙女」(Caspar da Salo) □ Mendelssohn/Bizet(ピターミック/ショルツ) ▽ Mahler 交響曲第1番(ナヌート/リュブリャナ交響楽団) ▽ Mahler 交響曲第5番(ナヌート/リュブリャナ放送交響楽団) ○ Schumann ピアノ協奏曲イ短調(トムシック/ムニッヒ/リュブリャナ放送交響楽団) ○ Grieg ピアノ協奏曲イ短調(トムシック/ナヌート/リュブリャナ放送交響楽団) □ 北欧名曲集〜北欧名曲集〜Grieg「ホルベアの時代から」(ペシェク)/ Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調(ツヴィッカー) □ Brahms 名曲集(ヴァイオリン協奏曲/交響曲第2番ニ長調) ◇ Mahler 交響曲第6番(ホルヴァート/フィルハーモニカ・スラヴォニカ) ◇ Debussy/Ravel 名曲集(マルケヴィッチ/ホルヴァート) △ Debussy 「イベリア」(ホルヴァート/オーストリア放送交響楽団) ○ Respighi 「ボッティチェルリの3枚の絵」/Martinu シンフォニエッタ「ラホヤ」 □ Beethoven 「かんらん山上のキリスト」(ブローザー/シュトゥットガルト・フィルハーモニー) □ Paganini ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調(チェルコフ) □ 珠玉の序曲集(アルフレッド・ショルツ/南ドイツ・フィルハーモニー) □ Mozart 交響曲第40番/Brahms 交響曲第2番(ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団) □ Bruckner 交響曲第8番ハ短調(ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団)
いまは亡きドイツ「PILZ」は、私のような廉価盤愛好家にとって掛け替えのないレーベルのひとつでした。もう新シリーズが出ないかと思うと寂しさいっぱいです。 CDがまだまだ高価で、私がLP一本で頑張っていた1988年頃、近所のジャスコに(当時としては格安の)1,200円で売っていました。その時買ったのはモーツァルト、ハイドン辺りの室内楽と交響曲。 無名の演奏家ばかりで、パッとしない銀色というか、灰色のジャケットも安っぽさ抜群。私にとっては遠い贅沢品だったCDが、急に近く感じられたものです。でも、音はあまり良くなかったなぁ。奥行きが足りなくて、硬く刺激的な音。当時は「PILZ」よりも「PMG」という表記が目立ち、レーベル名は意識していませんでした。解説らしい解説がほとんどないのも特徴でしょう。
その後、円高が進んだのと、廉価盤なりに競合が進んだこともあって、PILZのCDはどんどん安くなりました。価格が魅力だったので、めぼしいものは機会ある毎に買ったものです。 演奏や録音水準は、聴くに耐えないヒドイものもあり、なかなかの(たまにとてつもない)名演もあり、闇鍋状態。
PILZのCDはさまざまなルートで輸入されたらしく、日本語表示のものもあります。 2枚組で薄い1枚分の厚さのケースに入ったシリーズは、シートが東南アジアのどこかで印刷されたらしく、へんな日本語の区切りとなって理解に苦しむこともしばしば。復刻物を除いたら録音年月日や、録音場所は見たことがありません。 PILZ/ACNTAの倒産後、まだ店頭では少々在庫があって売っております。私自身も98年に20枚(99年に入っても2枚購入)は買っている計算。どれも安いから買っておいて損はない。最近買ったものはいずれも復刻ものか、放送録音のCD化ですが。 大きく分けて、(1) 相対的に最近録音された無名演奏家(音質は相当に硬い)、(2) 旧東ドイツの放送用録音(これは有名な演奏家がほとんど。音も良い)、(3) 歴史的録音の復刻(著作隣接権の切れた海賊盤クサイ)の3つに分けられます。どれも価格は格安(絶対1,000円以下であるべき! 500円で正当)。 演奏家やオーケストラは実在しないことも多い、との情報を得ました。まるで推理小説のような、不可思議な音源の行方。わたしが、ずっと気にしていた「フィルハーニア・スラヴォニカ」も録音用の幽霊オーケストラらしい。 ACANTAも同じ会社で、これは録音が新しく、それなりの演奏家を揃えていますね。(価格は一緒)私の記憶違いかも知れませんが、ARTSの経営者はPILZと縁続きじゃなかったかな。
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