Debussy 「イベリア」(ホルヴァート/オーストリア放送交響楽団)
映像 第1集
管弦楽のための「映像」より「イベリア」
パゴダ、夢
亜麻色の髪の乙女、アナカプリの丘
ヴァイオリン・ソナタ ONYX CLSSICS 66032 録音年不明 演奏者の顔ぶれから見て元PILZ辺りの音源 ? ホルヴァートは「海」がいくつかの怪しげなレーベルで出ていて、私はMEDIAPHONというレーベルで買いましたが、この録音も「さまよえる音源」のひとつでしょうか。500円で購入。個人的には、こういう寄せ集め的なCDは好きです。ONYXは録音が悪いものも多いのですが、このCDはピアノもオーケストラもとびきりの上質な録音。 まずスペインの熱いリズムが素敵な「イベリア」から。ホルヴァートは廉価盤にしか登場しないけれども、どの録音もしっかりとオーソドックスで、マイナーなオーケストラを率いながらもアンサンブルの水準は高いと思います。「復活」のライヴや「マラ6」は燃えるような名演奏でしたが、このスタジオ録音ではややおとなしい感じ。 全体に爽やかにオーケストラを鳴らせて、透明な響きですが、木管などもう少しコクが欲しいところ。このオーケストラは誠実ながら、大人しくて個性が少々足りない。弦の響きなんかは軽く繊細で、気怠い雰囲気が出ていると思います。アンサンブルの水準は高くて、録音もいいし、立派な演奏と思いますね。 Debussyのピアノ曲は全集を二組も持っているのに、なぜか縁遠い気分。LP時代はハースの1枚もの(グロリア・シリーズ?)を持っていて、それが一番気にいってました。 この寄せ集めCDで出会ったゴールドマンの演奏は、ほんとうに久々の震えるような感動でした。やや浪漫的な歌わせぶり、細部までじゅうぶん神経の行き届いた美しい演奏、しかも鮮明な録音。「夢」におけるゆったりとした、引きずるようなテンポの劇的な効果。ギーゼキングより2分も長い演奏時間です。(ゴールドマンは実在しないピアニスト、との情報もあり!) グヴォツディクというピアニストはまったくの初耳ですが、深夜にひっそり聴くような幽玄な音楽を、正攻法でしっかりとした技巧で聴かせてくれます。 エキゾチックな旋律が魅力なヴァイオリン・ソナタにおける、コルベンソンのヴァイオリンも、かなり即興的で切れ味の鋭い演奏です。名曲。
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