●2009年4月某日
肌寒い4月ラスト。毎日毎週は長くツラく、一ヶ月も遠い昔のよう。でも、一年はとても早い。本日は午前中、いろいろと作業段取りとトラブル処理して、昼には金沢へ〜夕方より打ち合わせ。お仕事準備できておりません。日帰りだから、夜遅くなります。めぼしい演奏会でもあれば、自主的に宿泊しても良いんだけれど、明日は通常出勤ですから。
昨日は断続的に音楽聴きつつ、昼前にコナミ・スポーツ尼崎へ。左膝は動かさないとかえって痛みが治まらない、との自己判断強行”シンプリー・ステップ”だったが、低い台を使った45分間はけっこうムズかしく(ほとんど所作に付いていけない/女房殿も同様)、かなりの汗。いつもの大浴場は爽快。阪神・尼崎より難波直行便ができたのでそのまま乗ってみました。ミナミ〜心斎橋は凄い賑わい(100年に一度の不況って、ほんまか?)で、なにも喰ったり買ったりしなかったが、庶民の街ですね。いろいろ価格相場が安いと思います。
ずいぶんと歩いたので、かえって左膝は悪化したような・・・?いずれ日常生活に不自由なし。階段の上り下りも大丈夫。ゆっくりだったら痛みもなし。
Mozart 交響曲第38番K.504「プラハ」/Mahler 交響曲第4番ト長調〜ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィル/ヒルデ・ギューデン(s)(1955年ライヴ)・・・これはゆったり豊満な響きを前提として、ライヴならでは感興と細部の練り上げた表現が徹底され、ウィーン・フィルの美点が充分表出された素晴らしき演奏。「プラハ」は最近、古楽器で聴く機会が多いけれど、こんな旧き佳き時代の豊かな希望に溢れたスケールだって悪くない。というか、かつてはこれが標準でした。続く、Mahler も同様。交響曲全集中、唯一つかみ所がないような印象の作品だったが、細部の入念なる描き込みと、濃厚優雅な歌に痺れます。(女性に年齢は失礼だけれど)ギューデン(s)38歳、柔らかくも優しい発声が素敵。
Bach フーガの技法(第1〜9番)〜グレン・グールド(or)(1962年)・・・若い頃、LP時代以来の再聴、わずか30分ほどの収録。う〜む、これは全部録音して欲しかった!と悔やまれるほどの、クリアで音楽の骨格が素っ裸になったような明快さ。ピアノでもオルガンでもグールドは変わらないね。続けて、ルイス・バッガーによるチェンバロ版(1981年)を聴いたけれど、グールドのあとに聴いたせいか、音質問題か、少々がちゃがちゃした、落ち着かない印象を受けました。
いずれ名曲中の名曲。出勤時間が迫ったので、途中省略、他に聴いたものも来月「音楽日誌」へ。
●2009年4月某日
いつもの早朝覚醒だけれどお休み。ほんまにありがたい。これでオークションが動いて下されば文句ないんだけれど・・・相変わらずの大苦戦中であります。もう潮時かな?それこそ、気に喰わないCDはBOOK・OFF行きという手もある(かつてはそうしていた)。先週届いた貢ぎ物CDのお返しとして、駅売海賊盤(出目が怪しいし、傷物でオークションに出せないし)2枚送っておきました。ダブらないと良いのですが。
音楽ちょろ聴き。Scho"nberg 管弦楽のための5つの異版 作品16〜ロバート・クラフト/ロンドン交響楽団(1994年)・・・Mahler を聴けば、新ウィーン楽派が聴きたくなる・・・わずか数分の小品連続の所謂”無調”音楽であり、静謐繊細かつ不気味、ハードな不協和音であります。「予感」「過去」「色彩」「急転」そして「助奏付きレチタティーヴォ」と表題も意味深也。クラフトは思いっきり鮮明で洗練されたアンサンブルを誇って、音質奥行きも極上。
Bach トッカータとフーガ ニ短調(1960年)/主よ、人の望みの喜びよ(1969年)/小フーガ ト短調(1968年)/G線上のアリア(1959年)〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団・・・オーマンディ編曲らしい。久々の聴取だけれど、音質印象か?ストコフスキーよりいっそう派手で華やかな印象有。この類の編曲ものは若い頃から好きだっただけれど、どーも集中できず、聴き流し状態。
今朝(珍しく)Brahms 交響曲第4番ホ短調〜ジョン・バルビローリ/ウィーン・フィル(1966年)・・・Diskyのライセンス盤故か?音質ややぼんやりとしており、CD製品としての作りも安易だけれど、久々の聴取は聴き進むほどに感銘ひときわ深いもの。縦線のリズムを犠牲にしても、纏綿とした旋律横流れの味わいを前面に据えた、粘着質甘美濃厚な歌はウィーン・フィルとの相性にピタリ!遅いテンポで纏綿と細部まで描き込んで、諦念の詠嘆が凄い説得力。第3楽章「スケルツォ」でもそれは例外ではない。若い世代は”散漫”と感じるかもね。かなり以前に素っ気ないコメントを残しちゃったから、こりゃちゃんと再び聴いてあげないと。
●2009年4月某日
昨日はまぁまぁエエ感じの一日だったか?お仕事進捗サッパリだけれど、当面こなすべき作業見えてきているし、明日は休み。GW前の出張日程少々変更となって、中途半端な半日(実質)休み続きます。夜の新人歓迎会(既に到着初日に”自主”歓迎会終了しているが)も楽しく、料理も旨かった(生もの存在せず、凝った料理ではなかったが、身の丈に似合ったもの)し、白ワインを沢山呑んだけれど、体調は悪くない。(体重増は問題だけれど/左膝傷めてスポーツもできないし)ワタシは西日本一周してこの職場に戻った感じだけれど、家庭の関係で異動できない女性同僚と話していたらナント、出会いは18年前!とのこと、う〜む。光陰矢の如し。
昨日、聴いた音楽。Mahler 大地の歌〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン/ルイス(t)/フェルミリオン(con)(1996年)・・・一連のザ・フィルハーモニアとの(素晴らしい)交響曲全集録音後、唯一オーケストラを替えて録音されたもの。”怪しさ”は後退したが、なんといってもオーケストラの艶、洗練、キレ、練り上げられた奥深い響きが素晴らしい。残された時間はあと5年だったのか・・・ルイスは端正な美声、フェルミリオンもほのかな官能を感じさせてシノーポリとの相性も抜群。表現としてはぐっとまともというか、オーソドックスに接近しているが、出来上がった音楽の成果たるや!この方向で成熟が進んでいったんだろうな、元気だったら。残念なほどの完成度、音質。
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大苦戦!いろいろと不運と不注意が重なって、商品が調達できぬ・・・半日掛けて、すべてを放り投げてそのフォローに没頭してやや残業、あとは物流部門に引き継いで、明日休日出勤せずに済みそうです。もうひと山、越えなくてはいけない難題が来週に控えておる・・・コトはお客との関係で発生しているからね。さすがに職場の周りの連中(上司含む)も尋常ならざる雰囲気を察知して、皆気を遣ってくださいます。なんとかなってくれ!この1月に発覚した大ちょんぼ+数ヶ月に渡る艱難辛苦の日々に比べれば”屁”でもないか。
通勤音楽は(闘争心に溢れ!でもないか)Beethoven 交響曲第5番ハ短調/第7番イ長調〜チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1992年)・・・あまり話題にならなかったが、これぞ正真正銘ベーレンライター版による意欲的な全集録音であります。(デイヴィッド・ジンマンは指揮者の恣意的な解釈がかなり入っているらしい)快速テンポ、切れ味ある軽快なリズム感、明快なアクセント(ティンパニの粗野な迫力)と推進力、管が主体で薄く響く弦・・・独墺的重厚伝統サウンドに慣れた耳には新鮮そのものだけれど、それだけですべてOK!とならぬのが音楽のオモロいところ。
リヴァプール・フィルの清涼な響きは英国音楽だったら相性抜群だけれど、天下のBeeやんには少々響きに色気が足りぬ印象有。アンサンブルに不足はないのだけれど、弦、管、すべてに”弱い”といった印象がつきまといます。これはノーミソ奥にシュターツカペレ・ドレスデンとかベルリン・フィルが残響しておるのかも。両作品とも両端楽章で繰り返して下さるのは、おおいに共感しております。でも、ちょっと”面白味”が足りぬ印象だな。悪くない演奏なんだけど。デイヴィッド・ジンマンを”恣意的な解釈”と書いたのは、悪い意味ではなくて、あくまで楽譜でのこと。あちらのほうがオーケストラもずっと上手くて、”オモロ”く感じます。
●2009年4月某日
土曜夕方ノーミソ疲労大きく、週次報告書断念した関係で自宅作業していたら、保存を誤ってアウト。再度トライしたら(珍しく)ノートパソコンでEXCEL落ちました・・・3度目はGoogleメールに何故かファイル添付できず(サイズでか過ぎ?)→USBメモリへ。本日は昼から職場全員で出掛ける研修行事があるし、午前は打ち合わせだし、残った作業をこなす時間はほとんどなし。優先事項を明確にして作業進めましょう。なんかうすら寒い数日だったが、GWは暖かいらしい。本日明日を乗りきれば、(当面)先は見えてくる・・・はず。左膝の調子は相変わらず。十年前の経験で、動かしていないと固まる〜エアロビクスはムリでもエアロ・バイク(自転車こぎ)くらいはしないとリハビリにならぬのでしょう。いずれ日常生活に、そう不自由はありません。
オークションCDは相変わらず動き鈍いなぁ・・・落札された分、一件返事がこないのも気になります。先ほど英国アマゾンを眺めていて、購入抑制自粛に苦労いたしました・・・昨夜はご近所焼鳥屋へ。若い夫婦もんがやっていて、お客も老若中年いろいろすべてカップルでした。ああ、そういえば妙齢女性がひとり入ってきたっけ。おいしかったですよ。珍しく”当たり”の外食也、馴染みのところだけれど。
Debussy イベリア/牧神の午後への前奏曲/夜想曲〜ジャン・フルネ/オランダ放送フィル(1973年/合唱団クレジットなし)・・・かなり以前に入手したもので、当時の印象記憶では”オーケストラが弱いな”と〜久々の再聴は、いったい何を聴いておったのか!と反省しきり。明快であり、アンサンブルの統率に優れ、粋な香りもある・・・音質もかなり良好(記憶では「フェイズ4」録音だったと思うが、そう不自然さや劣化はない)。母国では不遇だった巨匠の貴重な音源であります。
Haydn 交響曲第82番ハ長調「熊」/第83番ト短調「雌鳥」/第87番イ長調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1980年)・・・カラヤンも鬼籍に入って既に20年、”アンチ・カラヤン”も死語となりました。彼にしてはずいぶんとすっきりとしたサウンドに仕上げているが、微妙な各パートの(わざと、意識した)ずれが独特の厚み重みを作り出して、これが時に”響きの濁り”に感じないこともない。(実際は違うんだけれど)Haydnには清潔さが不可欠だし、どーかな?と思ったが、厚みのあるゴージャスな推進力が圧巻!清貧なる生活ではなく、金持ち喧嘩せず的、立派な驚くほど説得力ある演奏でした。古楽器演奏の洗礼を受け、かえってこんな演奏が新鮮に感じられる今日この頃です。
●2009年4月某日
左膝一晩湿布して朝明けたら魔法のように快復!するはずもなく、スポーツクラブ断念。女房殿もそれを言い訳にサボり。昨夜はオークションCD2件落札あって、残りは見事に反応ありません。ご近所Syuzo師匠も「オークション苦戦!」を嘆いていらっしゃったから、これは普遍的な趨勢なのでしょう。つまり消費不況。まちがいない。ワタシの場合、金額どーでも良くて、とにかく全国の音楽ファンに安く譲りたい、という趣旨であって、だって愛する、そして散々世話になったCDは捨てるわけにはいかんでしょ。かといってBOOK・OFFというのもなぁ〜過去、数百枚持ち込んだはずだけれど、ほんまに二束三文で空しくなっちゃう・・・でもいいか。考えておこうかな。
早朝覚醒して(至福の二度寝も)音楽聴いておりました。Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1967年)・・・じつは数日前、ウィーン・フィルとの1954年録音を(かなりの期待を以て)拝聴したが、いまいちぴん!と来なかったんです(慣れの問題かも知れない。また聴きましょう)。で、馴染みの音源再聴へ。ストレートで虚飾のない表現路線そのまま、成熟を重ね、バイエルン放響(暖かくも素朴な響き)との相性も良く感銘深い世界に至る・・・音質的な改善も寄与しているのかな?いずれ、この演奏こそマイ・リファレンス(参照の基準)なんです。(蛇足追加;ウィーン・フィル盤3度目の拝聴にて、ちょっと目覚めるものがありました。穏健路線そのまま、柔らかすぎる感はあるけれど)
Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/ロンドン・フィル(1989年)・・・昨年2008年2月にオークションで格安入手、しかもご近所の方が(送料節約で)直接届けていただいた有り難いボックス(7枚組)より。この辺りはここ最近、ずっと避けていたんだけれど、御大カラヤンの音源も遠路はるばる英国より届いたし、苦手と避けてばかりはいられない。
虚飾も過不足もない穏健派明快表現、この方向が嗜好ど真ん中であり+クリアな音質になんの文句あろうか!といったところだけれど、”オーケストラが薄い”といった感触が拭い去れない。ま、その辺りをさっ引いても充分感銘はあった〜でも、次収録の交響曲第3番ヘ長調(1991年)を続けて聴く気力は残りませんでした。
●2009年4月某日
さて、雨模様のなか出掛けましょう。嗚呼、鬱陶しい。昨夜のオークション締め切りは、現代売れっ子売れ筋のヒラリー・ハーンは当然の人気競合、ジョシュア・ベルは一件のみの入札、バルビローリは来週繰り越しでした。先日のロリン・マゼール2枚も全然人気なかったな。とにかく今年に入ってから急速に落札率悪化しております。不況かな?それと”データ・ダウンロード”深化と理由両方でしょう。安くしても売れないというのは、状況深刻です。一枚追加出品(マニア狙い)しておきました。なんとか売れてちょうだい、なんせ、続々CD入荷予定なので。
昨夜、深夜拝聴音楽。Elgar「コケイン」(1976年)/交響曲第1番 変イ長調(1972年)〜ジョージ・ショルティ/ロンドン・フィル・・・これが世間の主流であり、人気なのでしょうか。英国音楽には一種落ち着いた品のある味わいが不可欠だと思うんだけれど、なんかぎらぎらしてメリハリ強く、前のめりに元気良いんです。個人嗜好としては違和感バリバリなんだけど、要らぬ先入観なのか。ムキムキの筋肉質演奏も、Elgar表現のひとつとして”有”なのかも。「コレ、好き」という方もいらっしゃることでしょう。
今朝、Mozart ピアノ・ソナタイ短調K.310/ヘ長調K.533/ハ長調K.545/変ロ長調K.570/ニ長調K.576〜クララ・ヴュルツ(p)(1998年)・・・ヴュルツ姉さんの録音はどれも外れがないけれど、BRILLIANT専門なので世評は高くないでしょう(時に、廉価盤レーベルに録音=三流演奏家、といった図式を信じ切っている方が存在しますから!)。正確清潔な技巧を前提に、瑞々しくも柔らかいタッチでムリのない表現。Mozart はこうじゃなくっちゃ。
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・・・う〜む・・・な一日。朝一番で耳鼻科に行き、意外と早かったので、そのまま整形外科で左膝の診断へ。骨には異常なし、ということなので、靱帯を伸ばしたのかな?ちょっとだけ。11時に出勤、予定では午後2時頃には全体お仕事の見込みを付けて(さっさと)帰宅予定が、意外と大苦戦!しっかり5時過ぎまで掛かってしまって、しかも机上宿題まったく手つかず。上司の資料(八割くらい)その他少々。とにかく宿題をメモソフトに書き込んで、作業を伴うメールは印刷して残務点検に、更に自宅へもメール。職場からの帰り、頼まれた大資料のCDROMをヤマトさんの営業所に届けつつ、床屋さんに寄って帰宅しました。ほっとして飯喰っていたら、ケータイに商品納品トラブルが〜そんなのは専門部署に電話してくれよ!(なんとかなりました、が)
散々だね。達成感がまったくない休日出勤也。
で、帰宅したら、驚くなかれカラヤン38枚英国より到着。わずか一週間でっせ。オークションでさえ(もちろん国内)一週間以上掛かって届くことはあるのに、たいしたものです。CD在庫総量抑制計画、またまた破綻の道へ。どーする。どーやって聴きましょうか。すべて込み5,182円@136。この中にはベルリン・フィルとの第2回目のBeethoven 交響曲全集(1970年代)が含まれております。2002年くらいだったか?BOOK・OFFのセールで1960年代の(ほぼ)全集入手いたしました。隣国・韓国製駅売海賊盤@166激安だった記憶が・・・それより正規盤がずっと安い。
先週(ダブるから、と)オークションに出した「第九」は100円で入札有、落札者は緩衝材付き160円で送付してくれとの希望でした。なんか、来るところまで来ちゃったな、時代は。感慨無量。
昨夜〜今朝聴いた音楽。Chopin 幻想曲ヘ短調 作品49/スケルツォ第2番 変ロ短調 作品35/ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調/Liszt スペイン狂詩曲/愛の夢 第3番 変イ長調/ポロネーズ第2番ホ長調/半音階的大ギャロップ/ハンガリー狂詩曲第6番 変ニ長調〜ジョルジュ・シフラ(p)(1963年ライヴ)・・・噂ばかりで”音として”聴くのは初めてじゃないか?噂に違わぬ切れ味たっぷりの妖刀・正宗であって、Chopin 辺りは細部装飾音を足しているかも。技巧ばかり先走って味がない〜などと若手を窘めることはあるけれど、これは技巧に+クサみも臭いもたっぷりあって、クセもの演奏であります。オモロいやないの。
帰宅して、Chopin 12の練習曲 作品25/Schumann ダヴィッド同盟舞曲集 作品6/Schubert ピアノ・ソナタ第13番イ長調D664/作品120〜ゲーザ・アンダ(p)(1965年ライヴ)・・・なんと輝かしいタッチ、美しくも躍動する音色、ある時はのびのびと歌い、密やかに呟き、疾走し、変幻自在なる素晴らしきピアノです。作品収録も立派。満足。
●2009年4月某日
これより福井→金沢移動(というか、逆戻り)。午前中の会議資料は先週に作成送付済で、車中読み込みしないと内容忘れております。昼から場所移動して(いつもの)商談、更に夕方より場所を変えて(ちょっと重い?)商談、というか打ち合わせ。なんとかなるっしょ、きっと。今朝、事前にデータを上げてあったので、無事、サイト定例更新済。
ホテルで借りたノートパソコンはVISTAだったので、いろいろと初体験。しかしねぇ、「パソコン」=パーソナル・コンピューターとはよく言ったもので、まず、キーボード配列が気に喰わない。日本語変換はATOK一筋なので設定をいじれないマシンだとイライラ感が募ります。ブラウザからHTMLエディターを呼び出すのはかなり高度な設定だからあきらめるが、クリップボードの履歴(QTclipにて)が取れないのは相当なストレス。
操作性は慣れなのかな?細かい設定がぜんぜんわからない。XP迄だとほとんど右クリックで設定できるんだけれど、ダメみたい。やれ”重い”とか、周辺機器やら慣れたフリーソフトが使えないことはさておき、もし、この流れでOSが進んでいくのなら、専用マシンを(勉強のために)購入してしてもよいかも。
本日はなんとか乗り切るとして、明日の(休日)出勤の宿題が盛りだくさんで憂鬱です。ストレスで自棄喰いしそう。
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いつにも増して重い出張を終え、宿題をいっぱいいただき、しかも明日は出勤というオマケ付き。天候は大荒れというではないか。左膝はますます悪化して、病院へ行かなくっちゃいけないかも。でも、各々のお客との対応はほとんど好調でした。精神的に追いつめられておりません。でもねぇ、ゆっくり休みたい。来週からGWだ。休みが多いと月次で進める作業が苦しくなる、ということはあるんだけれど。とにかく明日を乗りきりましょう。
北陸より帰り便の音楽。Beethoven ホルン・ソナタ ヘ長調 作品17(アルバート・リンダー(hr)/インゲマール・ベルクフェルト(p))/六重奏曲 変ホ長調 作品81b(ヤーノシュ・ケヴェハジー/イェノー・ケヴェハジー(hr)/イーディコ・ヘギー/ペーター・ポーパ(v)/ギョーゾ・マテ(va)/ペーター・ザボ(vc))/フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲 ト長調 WoO37(グニラ・フォン・バール(fl)/クヌート・ソステヴォルト(fg)/ルチア・ネグロ(p))・・・ホルン・ソナタ以外は未聴であり、かつ珍しい作品也。NAXOS原盤で、演奏者の知名度ともかく腕はたしかと見ました。いつもの”眉間に皺”的Beeやんを想像すると、ずいぶんとくつろいで伸びやかな作風であり、愉悦感さえ感じさせる(意外なる)名曲でした。ごっそり87枚組購入すると、こんな素敵な出会いがあるのだね。苦手を克服するには、”たっぷりたくさん音楽を喰う”ということが大切なんです。
音楽の貢ぎ物拝聴。Mahler 交響曲第9番ニ長調〜クルト・マズア/ニューヨーク・フィル(1994年)・・・ライヴとは思えぬ端正なるアンサンブル、かつてのバーンスタイン時代を思い起こせば、信じられぬほどの整然たるサウンドであり、オーケストラの技量は上々であり・・・そして全然、ツマらない。リズムが躍動せず、旋律の歌に懊悩が感じられず、さっぱりとそっけなく”音を置きにいく”演奏か。官能とか、セクシーとか、暴力、諦念〜すべてに欠けている。空虚。じつは出張前に第1番ニ長調(1992年ライヴ)も拝聴したが、(ここまでの失望は感じないにせよ)路線としては同じ印象でした。
せっかく送っていただいて申し訳ない気持ちで一杯だけれど、クルト・マズアには失望ばかり。先入観は禁物だけれど、Beeやん然り、ゲヴァントハウス時代のMahler 然り。ちゃんと読者よりの助言はいただいておるのですが〜ごめんなさい。(ワタシがここまでクソミソ言うのも珍しいでしょ)
R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(1989年)「ドン・ファン」(1986年)〜クラウス・テンシュテット/ロンドン・フィル・・・これが凄い。これほど重苦しくも、暗く、詠嘆の表情付けたっぷりの「ツァラ」は聴いたことがない。ニーチェの著作は読んだこともないが、もしかして人生の根元に迫る哲学的内容かも知れぬ・・・と想像させるような入魂のヴィヴラート(デヴィッド・ノーランか?)、タメ、迫力。録音も良いですね。彼のMahler でも同じことを感じたが、こちらのほうが細部指示が徹底されいるんじゃないか。ロンドン・フィルは一流のオーケストラだけれど、こんな激しい表現を聴いていると(何故か?)”響きが薄い”といつも感じて不思議です。
●2009年4月某日
これより金沢だけれど、いつものように早朝出立!ということでもなく、むしろ通常出勤時間より壱時間余裕有。昨夜はついに夕方5時過ぎに所定の宿題すべてクリア出来、書類関係を宅急便で会場に送付、通常の週次作業も残っているものはない(はず)。本日、夜遅くまでの現地(金沢→福井へ移動)ダブル・ヘッダー、明日、3次に渡る会議商談で帰宅は遅くなります。ま、本番には強い!といった自覚ありますから。土曜はいつもの耳鼻科に通って、そのまま出勤、(上司用)資料を仕上げないといけない。休日出勤なので、さっさと終了させて床屋に行きたいな。
昨夜は早々に帰宅しようと思ったら、職場同僚が呑みに行こう、と。仕方がないな。ちょっと年下だけれど、つき合いが長くて優秀、本丸で活躍していたけれど鬱病を発症して単身赴任解除、既に快復して我が職場の中心メンバーであります。上司への立ち居振る舞いがヘタクソだとご批判いただき、もっともだと〜納得しても反省しておりません。彼には中学生の娘がいて凄く愛しているんだけれど、LDなんですね。彼が酔っぱらって帰ってフロに入ると、いっしょに入ってくる〜哀しくも切ない、この娘が(まともに働けないだろうから)一生それなりに喰っていけるような財産を残さなくっちゃ、と決意しているそうです。
人生って、いろいろだ。
昨日の通勤音楽はVaughan Williams 「海の交響曲」〜アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団/合唱団/ヘザー・ハーパー(s)/ジョン・シャーリー・カーク(br)(1967〜72年/いつもながらこのシリーズには詳細録音クレジットが付かない)・・・録音30年余を経、さすがに少々全体合唱で響きが濁る(冒頭など/充実しているけど)ところがあるが、壮大なる音楽のスケール、爽快で明るく希望に充ちた旋律、サウンドが快い名作。Mahler の交響曲第8番を連想させ、それ以上の効果的な作品と思います。プレヴィンは”その後”の虚飾のない自然体演奏のイメージが強いけれど、この時期壮年の迫力、勢い、アツさが充満して意欲充分。エイドリアン・ボウルトと同時期の録音(1968年)だけれど、老練と盤石の表現を誇る演奏とは好対照の”若々しい”魅力横溢、甲乙付け難し。最初っから最後まで壱時間余、たっぷり堪能いたしました。
帰宅すると、某ヴェテラン読者より”音楽の貢ぎもの”CD到着。クルト・マズア、ニューヨーク・フィル時代のMahler 2曲、じゃ、出張中にゆっくり拝聴いたしましょう。
さて、福井のホテルにはいるのはいった何時になるんだ?
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(在福井ホテル)思ったよりコトは順調でそれなり成果も上がり、本日会議2発消化済。今朝、自宅を出る時、どーもカバンが軽いなと思ったらミニノート・パソコンを忘れました。幸いホテルで500円レンタル・パソコンがあって、FTP設定はUSBメモリに仕込んであるからこうしてサイト更新は可能となりました。でもね、慣れぬIME設定、OSはVISTAというのも鬱陶しい。標準ブラウザも同様好きになれない。けっこう高級カッコDELLマシンなんだけどね。
移動中音楽。Bach ゴールドベルク変奏曲 BWV 988〜ブルーノ・カニーノ(p)(1993年)・・・この作品といえば、グレン・グールドの研ぎ澄まされた神経質な世界・・・だけれど、こちらなんと伸びやかで軽快、リズミカルな歌に溢れた明るさか!洗練されたピアノのタッチも、技巧の冴えも文句なし。音質だって極上です。
Bach ミサ曲 ヘ長調 BWV.233/イ長調 BWV.234〜マルティン・フレーミヒ/ドレスデン・フィル/ドレスデン木の十字架合唱団/クラーマー(s)/ブルマイスター(a)/シュライヤー(t)/アダム(b)(1972年)・・・来週のGWには生演奏があるので予習のつもり。いろいろ処分してBRILLIANT155枚購入したが、いまさら現代楽器なんて、きっと四角四面じゃないのか〜との心配をよそに、生真面目、誠心誠意な演奏が胸をど〜んと打ちます。初耳旋律なのか、かつてなんどか聴いていたのか記憶にないが、いきなり聴き手の魂をわしづかみにして離さない。なんたる名旋律。”ケーゲルのドレスデン・フィル”とはガラリとイメージが違います。合唱の充実が素晴らしい。
●2009年4月某日
さて、本日余裕でさまざま諸作業クリアしたいもの。毎月のことだけれど、月末がキッツいな、諸資料締め切り目白押し。これがサラリーマン人生だ。失業中お仕事不如意な方、たった今理不尽、驚くべき非合理的、職場運営で苦しみ悩んででいる方、そのことにさえ気付かず鬱々としていらっしゃる人々、日本中に蔓延していることでしょう。自分なんて幸せ、お気楽なサラリーマンですよ。でも、夏の一時金は相当厳しいらしい。4月も全国トータルで予算割れだし。もちろん、ワタシの持ち分もだけれど。
昨夜、Beethoven 交響曲第1番ハ長調〜オイゲン・デュヴィエ/北ドイツ・フィル/交響曲第6番ヘ長調「田園」〜エドゥアルド・リンデンバーグ/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団・・・前者は幽霊指揮者+幽霊オーケストラ(音源の実体不明)であり、散漫なるアンサンブルには(音質的にも)聴くべきところはあまりないかも知れないが、興味は後者であります。Brahms の交響曲などで馴染みのリンデンバーグだけれど、フォルクスオーパーのオーケストラも快調であって、落ち着いた牧歌的味わい、雰囲気たっぷりの洗練されたアンサンブル也。音質良好。数日前、プロハスカのオーケストラを”ウィーン・フィルか?”と類推したが、これだったらフォルクスオーパーである可能性も大かと思います。
昨日締め切りのオークションは、一枚のみ落札有。ブルーノ・ワルターの「英雄」(1957年追悼演奏会)だけれど、盤面小傷有とのコメントしてあるが、いざ送付準備していると、気にされる方もいらっしゃるだろうな、と不安になりました。到着後、トラブルとならぬことを祈りましょう。相変わらず、不調続き。
●2009年4月某日
左膝は靱帯を伸ばし過ぎか?と類推。今朝方、いつもの左足ふくらはぎが攣って困りました。明日が定例月末出先会議の資料締め切りなんだけど、自分としては一日早く本日デッド・ラインを設定〜昼一番に上司との面談があって、”自己目標”を書かなくっちゃいけない。正直なところ、自己目標なんてあるわけなくて、毎日誠実に約束を守ること、発生してしまった問題から逃げないこと、お仕事の作業段取りを常に工夫合理化していくこと、それだけを考えていて、指定された文言など空念仏に過ぎない・・・それを朝一発で執筆目標20分ほど見込み。あとは遣り過ごすだけ。とにかく当面、種々の作業が膨大なもんで。
昨日、通勤音楽。Chopin ピアノ協奏曲第1/2番〜アレクシス・ワイセンベルク(p)/スクロヴァチェフスキ/パリ音楽院管弦楽団(1967年)・・・世間では既に話題にならなくなった音源でしょう。でもこれ、独墺系愛好者には支持があるんじゃないか。強烈でテンション高いタッチが連続、表情はクールだけれど正確な打鍵がどこまでも疾走する・・・男性的というよりサイボーグのような味わい。”粋”の欠片もない。抜いて流したり、ちょっとセクシーに歌ったり、詩情とか、そんな姿勢は微塵も感じられず、ひたすらバリバリ猪突猛進に弾き進む(ある意味)恐るべき完成度。オーケストラのバックも万全。
でも、こりゃChopin じゃないな。全然別なもの。鮮明だけれど、オン・マイクで奥行きが感じられない音質もワイセンベルクには似合っているかも。
今朝、Chopin の夜想曲を数曲〜ニキタ・マガロフ(p)(1974年)でリハビリテーション。上記と対極の世界があるんです。
では、行ってきます。
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お仕事はほぼ狙い通りに消化できたが、どうも細部(仕上げが)気に喰わない。明日、当初狙いの水準に迄宿題をクリアできることは見越せる(明後日より激しいスケジュールの出張だから)し、土曜臨時出勤で資料を仕上げることも、そう苦痛ではない。連休前に出張もう一発入れたことも、連休明けに東京出張連続することも悪くはないが、いまひとつスッキリしておりません。なんだろう?この不足感は。わかりまへんな。鬱陶しい雨模様で、蒸すからかな。左膝はますます痛いし。
通勤音楽はBach 管弦楽組曲第1〜4番(1966年)+ゴールドベルク変奏曲のアリアによる種々のカノン BWV1087(1976年)〜パブロ・カザルス/マールボロ音楽祭管弦楽団・・・まず余談だけれど、”festival”を「祝祭」と訳しているのが多いでしょ。あれは趣旨から考えて「音楽祭」が正しいと思う。実際、ほぼ100%音楽祭のための管弦楽団なんだから(一部、ウィーン・フェスティヴァル管弦楽団なんつうのもあるけれど、あれは録音用変名団体の例外、いずれ祝祭ではない)閑話休題(それはさておき)
弦を主体として悠然と、スケール大きく歌って、ゆったり揺れるリズムが巨魁なる演奏。高鳴るトランペットでさえ弦のレガートに埋もれます。第2番ロ短調はこども時代17cmLP以来の再会みであり、CD再購入当時(2005年12月12日岡山駅前groovin'にて購入とのメモ有/ここは閉店したそう)あまりに時代遅れ、フルート(オルヌルフ・ガルブランセン)が上手くない〜などと不遜な感想を抱いた記憶もあるけれど、本日は感動の渦に呑み込まれました。たしかな足取りは軽快とは言い難いが、鈍重に非ず。充実しきって、ハズまないリズムにも説得力有。たしか通奏低音(ピアノ)はピーター・ゼルキンのはずだけれど、時代遅れと言うなかれ、今となっては新鮮(滅多にない録音)です。
最近の小編成古楽器のノリに慣れていると、一見異様だけれど、どのパートにも味わい深い”重さ”たっぷりであります。(先日、全然似てないよ!と強弁した)Villa-Lobosが脳裏に木霊してマイった!しちゃいました。
●2009年4月某日
昨日のエアロ・ビクス以来、左膝が痛い。壱年半ほど前に経験した"痛風症状"とは違って、力むと痛いが何もしてないときにはなんともない。十年前に傷めた靱帯断裂の後遺症か?このまま治まって下さることを祈りましょう。昨夜は、ここずっと連続して"マズいもん"ばかり出会ってきた捲土重来で(贅沢にも)武庫之荘の居酒屋へ新規開拓。おいしかったし、従業員の教育は行き届いていたけれど、いかんせん料理が出てくるのが遅すぎる。おそらくは注文漏れ2件。板場との連絡、運営が上手く行っていないのか。ま、基本的に安い店狙いなかりだけれど、丁寧なお仕事をしている料理に最近出会いませんね。時代か。もともと大阪(尼崎も)滅茶苦茶料理が旨い、ということはなかった気もするが・・・若くて元気、カネのない頃はなにを喰っても呑んでも旨かったもんだけれど。
さて、これからいろいろと悩ましい3日間。木金曜と金沢〜福井〜金沢(行ったり来たり)〜(遅く)戻り、連続会議商談対応の本番ともかく、その前の資料準備(これが膨大)、日常業務(一本のみ大きなものが残っているはず)+上司との定期面談・・・これが鬱陶しい。ワタシが順調に出世しないのは現場に固執していること、実力のなさ、お仕事よりプライヴェート重視ということが基本だけれど、面談準備に手を抜く、自己評価を低くすることが(おそらく)大きいのでしょう。(キライなんです。面談が)ま、それでも充分現状に満足しているんだけれど。
Debussy 「遊戯」「管弦楽のための映像」「春」〜ジャン・マルティノン/フランス国立管弦楽団(1973/74年)・・・サウンドの洗練、さらりと粋なニュアンスに於いて、ほぼ理想の演奏でしょう。低音奥行き不足のEMIを時に批判するワタシだけれど、ここでは奥行き定位の確かさに不足はなく、低音の弱さは作品にとって自然な味わいと感じたものです。今月はBeeやんを聴く機会も多かったが、やはり本懐は英仏ものかな、との自覚有。
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(帰宅後)Beethoven 「25のアイルランドの歌」 WoO152 より
第3曲「再びあなたを祝おう」/第4曲「朝の空気が私の顔にたわむれ」/第7曲「彼の小船は日の輝く時に来る」/第9曲「兵士の夢」/第12曲「イングランドの牡牛」/第14曲「ダーモットとシェラー」 /第16曲「つらさをかくすな」/第18曲「ダーモットなんか相手にするなと皆は言う」/第22曲「幸福な我が家、ガーヨンから」 /第25曲「おお、アイルランドのハープ」 /「20のアイルランドの歌 」WoO 153 より第2曲「彼の貧しいたくわえからは何も出ない」 /第3曲「英国軽騎兵」 /第6曲「悲しく不幸な時節」/第12曲「聖者たちをたたえよう」/第13曲「ついに日は昇る」 /第14曲「パディー・オーラッファーティー」/第18曲「もはや、メアリーよ」/「12の各国の歌」 WoO 157 より第5曲 三重唱「ディー川の水車屋」(イギリス) /第6曲 二重唱「勇者に杯を上げよ」(アイルランド)/第7曲 二重唱「ロビン・アデア、偽りの女よ、お前のすべての誓いは」(アイルランド) /第8曲 「シャノン川のほとり」(アイルランド)/第11曲 合唱付「さすらう吟遊詩人」(アイルランド)〜フライブルク音楽院アンサンブル/オディリア・ヴァンデルクリュイッセ(s)/ミヒャエル・プフラム/ミン・ウー・リン(t)/フレデリック・バルドゥス(br)/セシル・ステファヌス/ムジア・ジャジャニーゼ(p)/ロサリー・アドルフ/マルティン・ヤヴリヤン(v)ルジーネ・アラカリヤン(vc)
・・・87枚組オトナ買いしなかったら一生出会えなかった、平易で上機嫌なBeeやんの姿也。ワタシの縄張りとは異なるが、歌ものが好きな人にはたまらぬことでしょう。
遅く帰宅。22歳、息子より若い新人君を歓迎してきました。お仕事は段取り準備のみ。帰宅したら英国アマゾンより、なんやらメールが届いて、発注不備か?と思ったが、そうでもない単なる宣伝らしい。ま、届かなくてもそれはそれでかまわないが。
●2009年4月某日
最近、カラダが重く、スッキリとした寝覚めではない。(リズムでいつもの時間に起きてはいるが)ほんまの体重増もたしかな事実なので、反省しなくては。本日これから新大阪のコナミ・スポーツへ。昨夜、オークションはそれなりに入札あって(ま、基本ライン@300ですから)計11枚本日送付予定。1枚分未だ連絡なし。要らぬ衝動買い38枚分注文したから、最低限その枚数は棚中より減らさないと、といった計算だけれど、前途多難です。出品残16枚中入札あるのは1枚のみ。
昨夜、Mozart 交響曲第40/41番+「アイネ・ク」+序曲「ドン・ジョヴァンニ」(演奏会用終結)「フィガロ」「魔笛」〜フェリックス・プロハスカ/ウィーン国立歌劇場管弦楽団、拝聴・・・おそらく初耳ではない、LP時代廉価盤音源として聴いているはず。これが凄い。1960年代の録音だけれど、記憶よりずっと音質がよろしい。この時期のVANGUARD、WESTMINSTERに登場する「ウィーン国立歌劇場管弦楽団」(名前を信じれば、ほぼウィーン・フィル)は難物でして、時にフォルクス・オーパーのオーケストラである場合もあるから要注意。ここではプロハスカの経歴から後者か、と類推します。(VANGUARD一連のVivaldi録音にはボスコフスキーが参加するから、まずは"ウィーン・フィル"だ)
ところが虚心に、この力みなく歌うアンサンブルに耳を傾けると、ウィーン・フィルかも・・・といった立派な演奏なんです。先日、アンセルメの太古録音に思わぬ鮮度を感じたが、なんせ馴染み過ぎの作品故(いくら無条件幸福Mozart !であっても)敬遠気味になりがちだけれど、力感に不足はなく、流れは自然、ムリな表現がどこにも存在しない。特異な個性を発揮しているわけじゃないんだけれど、快く流れ、音楽の姿が素直に柔らかく伝わります。まさに(素人考えの)"ウィーン風"か。歌劇畑一筋の人だけれど、けっこう録音は残っております。日本じゃまったく人気も知名度もないが、実力派でしょう。
1970年前後、LP時代廉価盤音源侮るべからず!
もう一発、Mahler 歌曲集「こどもの魔法の角笛」〜フェリックス・プロハスカ/ウィーン・フェスティヴァル交響楽団/モーリン・フォレスター(con)/ハインツ・レーフス(bbr)(1963年)・・・再確認。更新記事(リンク先)では、ジョージ・セル/シュヴァルツコップ/フィッシャー・ディースカウ盤との比較云々しているが、リアルな音質(Mozart よりいっそうよろしい)、アンサンブルの集中度、サウンドの艶、歌い手の濃い表情含め、これは一級品の演奏だと思います。声楽ソロは、ここ最近見られぬような無頼な雰囲気さえ感じさせて、これは時代なんでしょう。
さて、サイト更新用原稿をなんとか執筆しないと。来週はお仕事キツいぞ。
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いつもの如く青息吐息で、永遠の初心者エアロ・ビクスで汗みずくになり、その後の大浴場は極楽です。これで昨夜の揚げ物焼き物(いまいちな味)分クリアできたか。健康的、というか、気持ち的な問題です。不調なるオークションCDだけれど、いくつか出品追加しておきました。じつは数日前、Bach 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ/パルティータ〜ルドルフ・ゲーラー(v)(1998年)・・・湾曲弓を使用して4つの音を同時に鳴らすことが可能になった、という(けっこう有名な)録音だけれど、たしかに「その通り」。
でもねぇ、楽器は現代楽器だし、表現としてはけっこうフツウというか、棚中何種も揃っている同曲音源中に、特異な個性を発揮するほどのものではない、と感じての出品です。
R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜ズデニェク・コシュラー/スロヴァキア・フィル(1989年)・・・NAXOS初期の音源で、あちこちけっこう現役で見かける録音也。これが非常に涼やか、威圧感のないクリア・サウンドを実現して、さすがコシュラーは手練れでの職人であります。じつは数日前、(BBSの書き込み関連で)Deliusの「春の朝」が手許にないことに気づき、ネットで検索/試聴いたしました。
ジョン・ホプキンス/スロヴァキア・フィル(Marco Polo 8.220452/1987年録音)による演奏(しかも同時期)だけれど、これが、情けないほど散漫なるアンサンブルであってガッカリ〜それとは天と地ほど違う充実・・・ジョン・ホプキンスさん(オーストラリア辺りの指揮者か?)にはなんの恨みもないが、統率者によってこれほどオーケストラのサウンドって変わるんですね。驚きました。
●2009年4月某日
お休み。いつもの耳鼻科に行って(毎週)、4月メニュー改変を受けてコナミ・スポーツの西宮へ(初心者向)計画。昨夜、オークションに出品していたBeethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱付き」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1977年)@250(送料80円/裏面スリーヴなし)3週回って、入札なし(ウォッチ・リストにさえ!)で終了。これは予想していて、なんせそれも含まれる38枚組が8,000円強で送料込み入手可能だし、実際よう売れておるんでしょう。一枚@250でっせ。初心者向けとして誰か買うかな?との期待空しく、大不況はオークションから初心者を追い出しているようです。
いちおう100円で再出品しておきました。これでダメだったらしっかり聴いてあげましょう。再度。本日終了分は、ディスカウント効果もあって入札それなり。それでもSchubert 交響曲第9番ハ長調(レオ・ブレッヒ/RIAS交響楽団1950年)は知名度問題かな?アクセスそのものが少ない。大不況は稀少盤を狙うマニアも追い出しちゃうのか。(2月に600円で他の方がちゃんと売っているんだけれど)
Dvora'k 交響曲第8番ト長調 作品88〜ブルーノ・ワルター/ニューヨーク・フィルハーモニック(1948年ライヴ)・・・棚中歴史的録音大半処分(その代わりBach 、Mozart 、Beethoven 、Schubert など歴史的音源.mp3収録DVD4枚分1,000円入手済)したが、このワルター、アンセルメ、クレンペラー、メンゲルベルク、ベイヌム、ビーチャム、クナッパーツブッシュのボックスものは残してあるんです。(ベイヌムのBruckner交響曲集など、部分的処分はかなりしたが)ワルターだって、歴史的ではないステレオ録音中心のMahler は処分済。これは全集が5種ほどあるからですね。閑話休題(それはさておき)
もともとお気に入り作品だけれど、優雅で豊満なる(晩年の)ワルター、とはちょっとイメージ違って聴き応え有。ワルター72歳、まだ元気だったんでしょう。歌心に溢れているが、推進力+テンポやや速め、キビキビとして明快、アツく骨太硬派なる表現になっております。音質だって、思わぬ水準で日常聴きに問題なし。続く、Smetana 交響詩「モルダウ」(ニューヨーク・フィル1941年)も同様の熱気有。歌劇「売られた花嫁」(NBC交響楽団1940年ライヴ)はちょっぴり音質の粒が粗いが、例のトスカニーニの音質を想像するとずいぶんとマシか。これも迫力充分。
ラスト、Tchaikovsky 幻想序曲「ロメオとジュリエット」(ロサンゼルス・フィル1942年)・・・これは少々音質水準が落ちるけれど、やはり"優雅で豊満なる"イメージではなく、かなり切迫感+緊張に充ちた、荒々しくも激しい(落ち着かない)演奏でした。当時、このオーケストラのアンサンブル水準はあまりよろしくなかったみたい。
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結局、スポーツクラブは明日(いつもの)新大阪となり、漫然と、ぼんやり二時間ドラマの再放送などハシゴしつつ過ごす休日。聴くべきCDは溜まりに溜まっているし、著作(隣接)権切れ歴史的音源の自主CD化も進んで、もうCDを買うのを止めよう、と考えている今日この頃(売る方はさっぱりだし)、いろいろとネットを辿っていたら英国アマゾンに行き着きました・・・一般に日本は輸入盤が安いとされているんだけれど、例えばStravinsky自作自演ボックス22枚組が、送料込みでおそらくは2,000円は安い。
件のカラヤン交響曲集38枚組だったら、3,000円安いんです。ほんまです。だって注文して確認したから・・・屋上屋を重ねる未踏峰ミチョランマ状態悪化を招く自殺行為だけれど、10日程で届くのではないか。(Brucknerの交響曲全集が欲しかった、というのが主眼)
夜、女房殿とJR尼崎駅付近の新規開発の店へ。焼き物揚げ物中心で、刺身はイカがダメ。味付けコテコテで名古屋風であり、若者向け、かつビールに合う店でありました。安かったけど。
今週の落ち穂拾いいくつか〜火曜日NHK放送「プロフェッショナル」は、血管外科医・大木隆生。動脈瘤処置の世界的権威であり、外来は朝4時まで!激しい疲労を頸椎?方面への注射で誤魔化しながらすべてを患者に捧げ尽くしている、凄い医者です。手術は成功したが、思わぬトラブルで亡くなったお婆さんも登場して、キレいごとではないリアルさが光ります。お爺さんもどこか悪いらしくて、治ったらまた面倒を見るんだ、と手術に臨んだのに残念な結果に・・・それでも遺族はその誠心誠意な対応に感謝しておりました。
道を究めるとはこのことなんだな。自分にはとてもマネできない。
堀秀彦「石の座席」(朝日文庫)・・・先の著作の続編ではない、とのこと。同時期のあちこちに書いた文章の集成(3年後)となります。もう入手困難かも。硬派で気骨もあるが、頑迷ではない。愛に溢れて柔軟です。既に十年以上前他界された奥様への思いを、夫婦愛として人類共通の真理にまで高めて胸を打つ文書が続きます。老いるとはどういうことなのか、安楽死は許されるのか・・・平易で美しい、地に足のついた表現で読み手を厭きさせない。
「銀の座席」と併せて、ここ数年拝読した著作中のヴェリ・ベスト!ほんまの名著は20年や30年くらいで旧くならないんです。
●2009年4月某日
さて、週末。明日出勤の順番に当たっているが、上手く調整してお休みさせていただきましょう。今朝どんより曇っているが、やがて晴れて気温も上がるらしい。昨日夕方、商品トラブル連絡が来て、関係各所に連絡をしておいたけれど、大事にならぬことを祈ります。昨日でほぼ実務作業の目処が付いているので、あとは月次締め関係の作業+来週会議2発分の資料が残るのみ(もう一発分は昨日送付済)。
サイトは(なんとか)定例更新済。最近、音楽に対する集中力が落ちている自覚あるので、しっかり週末で聴き込んでおきたいもの。本日明日締め切りのオークションはほんまに不調です。不況か。買い控えか。それとも出品CDに魅力がないのか。
今朝、Ibert 「エスカーレ」(寄港地)/Ravel 「スペイン狂詩曲」〜ポール・パレー/デトロイト交響楽団(1962年)・・・もっともお気に入りの演奏家によるものだけれど、昨夜の酒が過ぎたか?睡眠不調が影響しているのか、今朝に限って音楽の様子がつかめない、姿が見えない。
Haydn 交響曲第94番ト長調「驚愕」〜ピエール・モントゥー/ウィーン・フィル(1959年)・・・84歳爺さんの音楽とは思えぬ、ヴィヴィッドな躍動に驚きます。生前レコードの売り上げは芳しくなかった、と伺ったが、この人のエレガントな表現はほんまに素敵。
では、行ってきます。
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頭痛に悩まされ、総務にてバファリンをいただいたけれど、終日苦しみました。お仕事は進捗順調で、来週の残宿題を明確にして定時終了(油断すると連続3ヶ月残業制限オーバーを、更に更新してしまうので)。とにかく一週間終えました。疲れたなぁ・・・でも、精神的には余裕。
通勤音楽は、Beethoven 弦楽四重奏曲第15番イ短調 作品132〜コダーイ弦楽四重奏団・・・ズスケSQ(ほぼ)全集をオークションにて処分したのは、87枚組ボックス入手を視野に入れていたから。コダーイ弦楽四重奏団による全集(NAXOS原盤)+α(珍しい作品)が収録されます。(録音情報不明)この作品は数少ない馴染みでして、演奏も端正で悪くないんじゃないか。第2楽章「アレグロ」にはまるでバグ・パイプのよなサウンドが聴かれ、長大なる第3楽章「リディア旋法による、病より癒えたる者の神への聖なる感謝の歌」の神々しいスケールには息を呑むばかり。
第4楽章はHaydn風に健全なる行進曲〜やがて詠嘆へ。終楽章、弾むような哀愁の旋律は緊張感たっぷり、一度聴いたら忘れられぬ魅力に溢れました。ワルツでしょうか。名曲。
●2009年4月某日
いろいろ短期的(即実行)+中期的(手続きもめている)悩みありつつ、出勤です。純実務的にはクリアできるんじゃないか。明日はもう週末じゃないか。オークション出品CDのほうはディスカウント効果も出て、ちょっとだけ入札有。ほんまにここ最近苦戦気味でして、マニアは選択厳選、新規参入者少なく、もともと試し買いしていた人々は完全自粛状態に至っているんじゃないか。クラシック各分野毎出品数(売れ残り在庫と見るべきか)は概ね半年前の1.5倍であり、一方で出品者の単価は上昇気味(不況だからねぇ)。
昨夜聴いた音楽。Villa-Lobos 「ブラジル風バッハ」〜アンドルー・モグレリア(第1番)/ケネス・スカーマーホーン/ナッシュビル交響楽団/ロザーナ・ラモサ(s)・・・あちこち摘み聴き全体の1/3ほど聴取。なぜかモグレリアが第1番のみ担当しているのは、スカーマーホーンが2005年に亡くなったため。いくつか馴染みの旋律が存在するけれど、かつて所有した自演盤(処分済)は音質問題で少々苦しみました。音質がちゃんとしている、というのは大切なことであって、エキゾチックな雰囲気たっぷり愉しめました。
著名なる第5番などを聴くと、オーケストラが弱い(8本のチェロの表情付けが弱い)とか、ロザーナ・ラモサ(s)のヴィヴラートが細く神経質だな、などとコメント可能だけれど、"まず、ちゃんと聴ける"というのが前提ですから。これから根性据えて全部聴きましょう。
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いろいろと小さなトラブル(自分が起こしたものではない)有、それをいくつかクリアし、先週来溜めていたお仕事ほぼクリアして、チームメンバーと酒(奢ってあげました)。で、帰宅すると女房不在、フロ入ってしばらくすると遅く帰宅〜わずか一ヶ月半、あまりの職場の腐敗ぶりに辞めてきたとのこと。おお!エエではないか。どーせ暮らしに困っているワケでなし。どうしてもオトコ世界は狭い自分の職場を価値観としていて、いろいろと不満が募るが、いくつか職場を転々とした女房の経験からして、どーしょーもない会社が多いのではないかな。遊んでな〜んもせず、それがお仕事だと信じ切っている人々。今回は粉飾決算ではなく、ちゃんとお仕事をやると(他部署遊んでいるのを後目に)次々と集中させてくるとのこと。マネジメントの不在、責任の欠如。
通勤音楽は(しつこく)Villa-Lobos 「ブラジル風バッハ」〜アンドルー・モグレリア(第1番)/ケネス・スカーマーホーン/ナッシュビル交響楽団/ロザーナ・ラモサ(s)・・・1/2枚目しっかりと。要らぬ保留条件付けたりしたが、哀愁に満ちた旋律が連続して、多彩なる楽器編成含め、日本人であるワタシにはまさにツボであります。わかりやすい音楽ですね。他の演奏を入手するつもりもないから、これで満足。アンサンブルは洗練されていると思いますよ。作曲者はチェロが好きなのかな?中低音中心の妖しくも暗い旋律、躍動するリズム、最高です。
(情報付記)第1番 (チェロの管弦楽のための/2005年録音)/第2番 (室内管弦楽のための)/第3番 (ピアノと管弦楽のための)/第4番 (1941年管弦楽編曲)/第5番 (声楽と8つのチェロのための)/第6番 (フルートとファゴットのための)/第7番 (管弦楽のための)/第8番 (管弦楽のための)/第9番 (弦楽のための/以上2004年録音)ロザーナ・ラモサ(s)/ホセ・フェガーリ(p)/アンソニー・ラマルキーナ(vc)/エリック・グラットン(fl)/シンシア・エスティール(fg)
●2009年4月某日
これから朝一番で金沢行き日帰り。12時半くらいまでには終える予定なので、ゆっくり昼飯喰って(もしかしたらサンダーバード飛び乗って弁当、といういつもの流れになるかも*後述;まさにその通りに)直帰、そのまま持病通院(ヤクをもらうだけ)予定。さて、急いで出掛ける準備しないと。
歴史的音源は大量にオークション処分したが、お気に入りはかなり残しております。Ravel 「ラ・ヴァルス」(1947年)「シェヘラザード」(1948年アンセルメ/パリ音楽院管弦楽団/シュザンヌ・ダンコ(s))/de Falla 「スペイン庭の夜」(ブンランカール(p))/Honegger 交響詩「夏の牧歌」(1942年 /スイス・ロマンド管弦楽団)・・・アンセルメはたいてい旧い録音でも音質かなり良好だし、馥郁たる雰囲気とか、色彩を感じさせます。ステレオ録音ではかなり技術的な危うさを感じることもあるんだけれど、この一枚はそんなことはない。(かなりお気に入りばかりで、「スペイン庭」はこれが一番じゃないか?)収録多彩、お気に入りの一枚です。
では、行ってきます。
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大小さまざまなトラブル、宿題が残り、発生し、金沢の取引先との雰囲気は悪くないんだけれど、本来お仕事である"売り込み"には少々苦戦気味〜ワタシのスタイルは「ぜひ!なんとか!お願いします!」的土下座じゃなくて、信頼関係醸成のなかでじわじわ、いつの間にか入り込む、というスタイルでして、交代して2ヶ月、まだまだ未熟であります。もちろん弾薬(売れ筋商品)不足、組織との関係悪化(・・・上司がねぇ〜)というのも有、というのは言い訳です。
金沢駅から取引先へは、朝は時間厳守でタクシーは仕方がないんだけれど、せめて帰りくらいはバスで、と思ったら、事務所に呼び込まれ、数人に声を掛けられ、対応し、時間が過ぎゆきます。バス停まで徒歩10分弱だけれど、急な階段あり、それでも間に合うかなギリギリ〜ところが、無情にも時間2分前にバスは先に行き過ぎました・・・ゲロ出そうなほど走ってバカみたい。次の時間までたっぷりあるので、結局タクシー呼びました。
ところが金沢駅に到着したら、サンダーバード出発まで約2分。回数券持っているので、改札そのまま通って(またまた)走りましたよ。間に合いました、入った途端ドアが閉まりました。乗り遅れたら一時間後ですから。車内販売の駅弁は高めで、あまり上質とは言えぬ・・・でも、ハラ減っていたのでおいしかった。しっかり歯を磨いて昼寝しつつ帰阪〜そのまま自宅近所まで移動して、病院2件。余裕です。(ケータイ3件、メールは多数追いかけてきたが)
移動中音楽。まずWagner 舞台神聖祭典劇「パルジファル」残り2枚分〜ジェームス・レヴァイン/バイロイト音楽祭(1985年)・・・BBSでのご指導によると「第1幕は舞台転換まで、お経のようですからねえ…。第2幕、第3幕をお楽しみに」とのことで、そうかクンドリー(ヴァルトラウト・マイアー)が活躍すると女性の華やか(かつ強靱)な声が全体の雰囲気を変えるんですね。合唱とオーケストラの充実は文句なくて、深く、エエ音で鳴っていると思います。旋律もドラマティック。ペーター・ホフマン(パルジファル)はやや元気がないかも。
Mozart 交響曲第40番ト短調K.550/第41番ハ長調K.551〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1942年)・・・時代相応の音質だけれど、低音は充実しております。妙なレパートリーっぽいが、意外と正統派の演奏であって、やや前のめりでアンサンブルが乱れるくらいの推進力もよろしい。あまりに著名な作品であり、古今東西名盤ひしめく中、その個性を注目させるには少々旧すぎる録音だけれど、けっこう感動いたしました。エクスルターテ・ユビラーテ K.165〜 ジャニーヌ・ミショー(s)/パリ音楽院管弦楽団(1948年)もフィル・アップされます。美声。
Delius 「ブリッグの定期市」「夜明け前の歌」「天国への歩み」「夏の歌」「夏の庭園にて」「川の上の夏の夜」〜オーウェイン・アーウェル・ヒューズ/フィルハーモニア管弦楽団(1988年)・・・この人はVaunghan Williamsの交響曲でエエ感じだったけど、期待の入手はどーも数回聴き返して(本日も)納得できない。アンサンブルもサウンドの洗練にも文句ないんだけれど、妙に印象が薄い。旋律のキモ、焦点の当てかたツボを外しているのか?ビーチャムとかバルビローリ、そしてハンドリー辺りの圧倒的な感銘に至らない。未だ、謎解きは残っている感じ。
Grieg 3つのピアノ曲 EG105/2つの悲しき旋律 作品34「傷ついた心」「過ぎゆく春」/ノルウェイの旋律EG108より第6番「ヴィーニェの跳ね飛び舞曲」第22番「エステルダーレンのハリング」/2つの旋律 作品53「ノルウェイの旋律」「はじめての出会い」/自作の歌曲によるピアノ曲 作品41/2つのノルウェイの旋律 作品63/3つのピアノ小品(EG110-112)〜アイナル・ステーン・ノックレベルグ(p)(1994年)・・・彼のGriegピアノ作品全集14枚組(NAXOS)はワタシ所有CD中の宝物です。このピアノのサウンドはなんでしょ?床しくも地味な音色、粛々とつとつとした表現、なんと美しい珠玉の小品達。技術的な弱さはないが、テクニックの切れを売り物にしない。いくつかの作品は管弦楽版があるけれど、その魅力は甲乙付けがたし。
●2009年4月某日
明日金沢日帰り(今月3度目、ちなみに来週にも出張有)なので、本日がお仕事実務上の区切りを付けてしまわないと。珍しく少々溜め込んでおるので、憂鬱です。本日一気呵成に消化なるか?メンドーなジャマは入らないと思うんだけれど。土日しっかりと休んだけれど、先週金曜〜昨日月曜、どーも思うように作業が進まないんです。仕事量の問題ではなく、会議連続で時間取れないということだけでもなく、自分のお仕事段取りとして本意ではない。
あまりの入札不調、この間の大量CD購入(オークション落札もいくつか)、ネット入手音源よりの自家製CDの作成・・・もっと棚中在庫を減らさないと!ということでオークション出品に追加しておきました。少しは動きが出るかな?
先日エエ加減な聴き方をした、と反省して、Beethoven ディアベルリの主題による33の変奏曲 作品120〜コンスタンティン・シェルバコフ(p)(NAXOS原盤)・・・マリア・ユーディナ盤は速めのテンポ、アツい推進力演奏(しかもニュアンスが変幻自在)だった、と比較して気付くのも音楽の愉しみ方也。44分(トラック分けなし)に対し、シェルバコフは56:30全33のトラックに分かれます。機能的には後者のほうが便利だけれど、ユーディナ盤"一気全曲聴き強要"は、音楽聴取の姿勢として正しい。閑話休題(それはさておき)シェルバコフ盤は(当然、もちろん)音質極上だし、冒頭ディアベルリの主題は生真面目かつ牧歌的に演奏されます。
各変奏の表情付けは厳格で、細部まできっちり立派に仕上げないと!といった神経質が個性であります。やはりユーディナ盤とは別作品を聴く思い。少々肩がこる感もあるし、スムースな流れや推進力はもっと欲しい(ユーディナ盤を先に聴いちゃったから)が、いかにもBeeやんらしい、風格とスケールが立派でした。(こうして87枚組分、何度も聴き返しながら進むから、なかなか"消化"に至らず/これが正しい"音楽道"也)
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鬱陶しい雨模様だけれど、宿題をいくつか残しつつ、70%以上はお仕事宿題は進捗したんじゃないか?机上阿鼻叫喚魑魅魍魎も今週で決着付けられるか?今週、土曜出勤当番だけれど、なんとか休みを取りたいな、と。新しく増えた作業手順が、既存作業を更に合理化する方向でアイディアが出たことに(自己)満足。実務をやって下さる派遣さんと打ち合わせ済み、上司の了承は得られていないが、勝手に起案から作業手順も含め案内しちゃいました。
Wagner 舞台神聖祭典劇「パルジファル」弐枚目〜ジェームス・レヴァイン/バイロイト音楽祭(1985年)・・・言語はもちろん、筋とか流れも全然ワカラんが、徐々にサウンドやら旋律に馴染んできて、管弦楽やら合唱の壮絶な響きの充実に(もちろん声楽ソロにも)ココロ奪われます。BBS書き込みによると季節は「春」らしい。「リング」を初めてちゃんと聴いたときには、台本(当然和訳付き)+ライトモティーフでしっかり聴いたんだけど。例えば、Stravinsky バレエ音楽「火の鳥」(全曲)なんて、45分ほど一気聴きしてもなんの苦もないように、ようはするに"慣れ、馴染み"なんでしょう、キモは。
けっこう快く楽しんで聴き進んでおります。
オークションは(先週売れ残った)歴史的音源ボックス10枚組が、無事売れて下さいました。出品最低価格でエエんです。満足。
●2009年4月某日
久々の動きの激しい運動に、睡眠も充分、カラダがきしむようにあちこちが鈍く痛んでおります。快き疲労。でも、残念ながらブルー・マンディがやってきて、本日連続会議の直前に資料の仕上げと、残務の処理があります。また、上司のご無体な罵倒があるのだろうな、早よ転勤しろ!っちゅうに。もっと酷いのが来る可能性、ないでもないが。
音楽は(今朝含め)断続的に聴いているが、どれも集中できず、まとまった印象が持てずにおります。あちこち、"ちょろ聴き"、"摘み聴き"〜これが棚中溢れかえる大量のCDの弊害か。更に、著作(隣接)権切れ音源のデコード作業、自主CD化したりして聴くべき音源を勝手に増やしたりするから、どーしょーもない。ま、複数のソフト(フリーソフト計5本!順列組み合わせ)を活用して、いろいろ複雑なる作業の経過を愉しんでいる、というのが実体なんだけど。自分なりのストレス解消法なんです。ノーミソの使う場所が違うんだな。
Wagner 舞台神聖祭典劇「パルジファル」壱枚目〜ジェームス・レヴァイン/バイロイト音楽祭(1985年)(アンフォルタス)サイモン・エステス/(ティトゥレル)マッティ・サルミネン/(グルネマンツ)ハンス・ゾーティン/(パルジファル)ペーター・ホフマン/(クリングゾール)フランツ・マツーラ/(クンドリー)ヴァルトラウト・マイアー/(第1の聖杯騎士)ミヒャエル・バプスト/(第2の聖杯騎士)マティアス・ヘレ/(第1の小姓)ルートヒルト・エンゲルト・エリー/(第2の小姓)ザビーネ・フエス/(第3の小姓)ヘルムート・ハンプフ/(第4の小姓)ペーター・マウス/(花の乙女)デボラ・サスーン、スーザン・ロバーツ、モニカ・シュミット、アリソン・ブラウナー、ヒルデ・ライトラント、マルギッテ・ノイバウアー/(合唱指揮)ノルベルト・バラチュ・・・クナッパーツブッシュの1951年録音を長く所有したが、ついに歯が立たず、この作品ばかりは前奏曲にもあまり馴染みとは言えぬし、若い頃のFMエア・チェックも未経験。粗筋も知らない。この33枚組も、流れ的に言うと1961年クナッパーツブッシュの録音を収録すべきだけれど、賛否割れ、ペーター・ホフマンの衰弱甚だしい、レヴァインのテンポの異様なる遅さ、との噂(要らぬ先入観)ばかりの(比較的新しい)音源。
バイロイトのオーケストラの深みのあるサウンドはたっぷり愉しめたし、歌い手の好不調はワタシ如きド・シロウトが云々する縄張りに非ず。ま、"ちょろ聴き"の世界ですから。どこかでどっぷり休みでも取って、根性入れて聴いてあげないと・・・ムリか。
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いろいろとトラブルもあり、罵倒もされず、職場の雰囲気も悪くないが、一日中会議計3本、終わったのは7時過ぎでっせ。昼休みもない。な〜んも実務作業がデケん!ではないか。金曜以来、机上机下阿鼻叫喚混沌の世界に陥って、最低限のメールお返事、電話のみして終了。すべては明日に勝負を掛けましょう。
しかも、昨日ネットにて振り込んだゆうちょ銀行が、なんかワタシがちょんぼしたみたいで、入金不可。お金は戻ったが、振り込み料200円ほど無駄に。ま、さしたることもないが、とても(精神的に)悔しい!たまに通勤定期忘れることってあるじゃないですか、それなんて、んもうモウレツにもったいないな、と思いますもん。金額の多寡ではなく、気持ちの問題です。
通勤音楽はGrieg 劇音楽「ペール・ギュント」第1/2組曲//IPPOLITOFF-IVANOFF「コーカサスの風景」作品10(ハリウッドボウル交響楽団)Debussy 小組曲/Delius 「春、初めてのカッコウを聞いて」(コンサート・アーツ管弦楽団)〜フェリックス・スラットキン(1952年)・・・親父スラットキンの見事な演奏であります。明るく躍動する歌、雰囲気たっぷり、オーケストラは上手いっすよ、間違いなく聴かせ上手。音質も意外と悪くない。けっこう珍しいレパートリーでしょ。ワタシ、この辺りの録音に目がないんです。
●2009年4月某日
昨日、天気も良いし、朝一番の(激混み)耳鼻科は早々に受診できたし、ゆったりと音楽を・・・と思ったが、アト・ランダムに棚中より取り出すCDとの相性が悪いこともあります。しかも相次いで。ワタシが(こんなにしつこく、マメに)「音楽日誌」を継続しているのも、記憶から消えゆく"音楽の感銘"を刻印しようとしているため。サイトやブログで"音楽の悪口"を状態化させている方も散見されるが、そんなことはコメントする必要はない・・・某英国音楽を東欧の地方オーケストラ(それなり知名度有)が演奏したものだったが、あまりのアンサンブルの野暮さに閉口気味・・・
親父用20年ものワープロは無事北海道まで到着したとのこと。興奮気味で電話が来ました。80歳過ぎて新しいテクノロジーを身に付けるのはムリでしょ(ワタシがノートパソコンを、兄がプリンタとデジカメをプレゼントしたが使いこなせない)。ワタシが未だパソコンに着手する以前、ワープロの黎明期〜全盛期時代、わずか6行表示のマシンを譲り、お仕事引退、田舎に隠棲した親父は技術系人間として解説書を穴が開くほど熟読し、身に付け、そして初めて本体の電源を入れたそうです。
爾来20年弱、ここ数年手が震える症状で(かつて)達筆を誇った親父には、このワープロしかないんです。しかし、エエ時代になった。インクリボンもネット検索したらちゃんと入手できたし(それにしてもバカ高い)、本体にしたって「機種名+CASIO ワープロ」で検索したら、親父愛用マシンはオークション出物を発見できました。検索から落札、支払い、わずか数日で親父の元へ。ネット時代以前だったら、大変な手間と経費が掛かったはず。
昨夜は"小夏"を手配しておきました。これも親父の好物であります。
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墓参りに行っていた女房と、伊丹のイオンモールにて夕方待ち合わせ。夏用のジャケット一着購入。そこでコ洒落た居酒屋に入ったが、食材の質の悪さに閉口。「清酒 銀嶺立山」(カップ)を注文したが、製造日付はことし1月、保存状態もよろしくなかったらしく、香りがかなり抜けている感じ。なにやっても、イマイチな日というのもあるものです。
今朝、Haydn 交響曲第101番ニ長調「時計」(1970年)/第94番ト長調「驚愕」(1971年)〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック・・・ヴィヴィッドで明るく、荒削りな推進力迫力は、まさにHaydnにぴたり!の個性。凄い12枚組が出ますね。(こちらのほうが安いか)この時期、既にブーレーズ時代になっていたこのオーケストラも、バーンスタインだったらこんな演奏になるんですね。Ravel の緻密な演奏とは大違いだ。
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先週、母親来阪で土日はつぶれたので、今週は真面目にコナミ・スポーツ新大阪へ。やや自宅より距離はあるが、電車一本ですから。初心者エアロビクスを休日午前中にやっているのはここだけなんです。気温も上がってエエ季節になって、たっぷり汗かきました。フロも気持ちヨロシ。ほんまは週に2〜3回行くとよろしいのだけれど。
Mozart レクイエム ニ短調K.626〜ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィル/ウィーン国立歌劇場歌劇場合唱団/エリーザベト・シューマン(s)/ケルスティン・トルボルイ(ms)/アントン・デルモータ(t)/アレクザンダー・キプニス(b)(1937年パリ・シャンゼリゼ劇場ライヴ)・・・史上初の録音とのこと。いままで聴く機会はなくて、初耳。ずいぶんと音質は良好ですねぇ、驚きました。遅いテンポ、粘り着くような壮絶な重苦しい表現が歴史を感じさせます。ティンパニなんてあきらかにリズムが遅れます。合唱は充実して厚みタップリだけれど、声楽ソロの大見得を切って睥睨するような、まるでWagnerの楽劇を連想させる濃厚なる表情に驚かされます。ホルンの味の濃さも同様。
現代だと、軽快にリズムが弾むようなJ.E.ガーディナー辺りが標準なのだろうな。あまりの凄みに、日常聴くような演奏ではないが、貴重な歴史的遺産だと思います。
●2009年4月某日
昨日もド・残業ということはなかったが、誰もいない職場に早朝一番出勤、みっちりいろいろ(ノーミソも使う)作業しつつ70%程のお仕事進捗にて退散、限界に疲れました。懸案の宿題一件残したのは、参照資料が異常値になっていたのと、記入すべきフォーマットに不備があったため。あとは「ほんまはやっておいたほうが、後が楽なんだけど・・・」的、かなりの集中力と時間が必要な作業が残ってしまいました。とにかく一区切り。本日休み。
昨日の通勤音楽をそのまま、昨日定例更新不足分として更新しちゃいました(手抜き作業/夜、二時間ドラマを眺めつつ)。けっこう感銘深かったので。オークションCDは一件のみ落札され、なんやかんや言いつつNAXOSのはけっこう売れるんだな、と感心しきり。本日、ワルターとゼルキンの締め切りを迎えるけど、相変わらず全然人気なし。ワルターのBeethoven は全集が安く出品されていて、そちらの影響かも。そういえば親父愛用のの"20年ものワープロ"(と同じ型式のもの)無事落札出来、本体100円、振込料108円、送料1,500円也。本日には届くでしょう。
寝る前にBeethoven 7つのバガテル 作品33(中島皇恵(p))/11の新しいバガテル 作品119/6つのバガテル 作品126/プレスト(バガテル)ハ短調WoO52、アレグレット(バガテル)WoO56(イエネー・ヤンドー(p))、バガテル イ短調WoO59「エリーゼのために」(シルヴィア・カポヴァ(p))・・・"眉間に皺"的Beeやんではなく、優しくも可憐なる珠玉の旋律が続きます。中島皇恵さんの録音は貴重だろうし、NAXOS音源で定評あるイエネー・ヤンドー(この人の生演奏は聴いたことがある)は手堅い演奏を誇ります。ラスト、馴染みの「エリーゼ」(シルヴィア・カポヴァはPILZ音源にて馴染みだけれど、実在でしたっけ?)が流れてきたら、こんな甘美で寂しげな名曲をCDで所有したことはなかった、と気付きました。深夜に相応しい音楽也。
今朝、Mozart ピアノ協奏曲第12番イ長調K.414(1954年)/第24番ハ短調K.491/第26番ニ長調K.537「戴冠式」(1955年)〜ロベール・カサドシュ(p)/ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・著作(隣接)権切れ音源ならば、ネットでデータ入手可能、こんな自家製CDも違法ではない(売る訳じゃありませんし)。もともと正規スタジオ録音だから、音質かなり良好。やや速めのテンポ、引き締まって硬質かつ明快な(素っ気ない)表現は、最晩年のセルのイメージからちょっと離れます、というか、本来こちらのスタイルだったのか。カサドシュも基本そのラインに乗って颯爽流麗に進めていくけれど、こちらコロコロとちょっと明るい色気を感じさせて、このテンポだって悪くない。
ま、無料というか、CDR代一枚20円+手間暇のみといった時代に至った、ということです。CD製品(LPでも良いが)の衣装仕上げも含めて"製品"を愉しむ、といった基本ラインは崩れないが、時代は変遷いたしました。
●2009年4月某日
今朝、体調は悪くないが、爽やかに起床、といった感じではない。たいしたお仕事はしていないんだけれど、かなりの疲労感があります。なんとかお仕事は、本日中にいろいろ決着を付けなくっちゃ。母親が出てきていた関係で日常生活リズム破綻、サイト更新用原稿執筆まま成らず、本日定例更新は(在庫分で)一本のみ。本日明日締め切りのオークション出品CDは、きっと全部売れ残ることでしょう。次の出品を検討しなくては。
昨日の移動中音楽続き。Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜オイゲン・ヨッフム/ベルリン・フィル(1964年)・・・ベルリン・フィルのサウンドが洗練され、快く、なんの記憶もない・・・のは、気付いたら最終楽章ラストでほとんど眠っていたからです。反省。シュターツカペレ・ドレスデンとの新全集より音質が良好なこと、旧全集ではバイエルン放響との成果が好ましかった、とのユルい記憶があるばかり。Mozart ピアノ協奏曲第17番ト長調K.453/第5番ニ長調K.175/第6番 変ロ長調K.238〜デレク・ハーン(p)/ポール・フリーマン/フィルハーモニア管弦楽団(1992年)・・・廉価盤の雄・BRILLIANT全集中の安易な埋め草、との先入観は大間違い。音質、練り上げられた表現とも極上の(ソロ、バックとも)全集となります。
我らがヴォルグガングのピアノ協奏曲はすべて(間違いなく、自信を以て)名曲だけれど、ト長調K.453は楽しげに野山を散歩するような、ウキウキとした冒頭から素敵です。控え目で静謐、清潔、とつとつとした自然体のピアノが奥床しい。どこでも、誰にも評価されぬのが不思議なほど。(たしか、デュッセルドルフ・こんの氏が絶賛していたはず/題名は未だ「ベルリン日記」だけれど)
●2009年4月某日
朝一番で(転送しておいた)メールにていくつかお仕事作業/返答済。ホテルの部屋で音楽を聴く習慣はないので、新しい日誌ネタはなし。
週刊誌は病院でしか見ないが、昨夜珍しく「日経ビジネスAssocie'」購入。これがけっこうオモロい。ジビネス・エリートになろうという野望は一度も持ったこともなく、この先もあり得ない(とにかく目先の宿題を誠実に、粛々とこなしていくだけ)が、例えば"「朝活」で人生を変える!"・・・これ自分はずいぶん以前から実践していて、早朝決起即体操(腰と腹筋がポイント)、ちゃんと朝食(with music)、「音楽日誌」更新、早めの出勤、昼間集中して(昼休みお仕事も辞さず)、仕事段取り工夫して、できるだけ早く帰宅する。ケータイはどーしても追いかけてくるが、基本オン/オフのケジメをはっきり付けて、休みはちゃんと取る(長い連続休みはムリだけれど)。出張は多いが、ホテルのネット環境を生かして、消化できるお仕事はケリを付けてしまう。(厳密にはいけないことなのだけれど、データ・マスターをUSBメモリにて持ち出している)
大切なのは、音楽を、おいしいものを愉しむこと。喰い過ぎ、呑み過ぎ、で体重増〜体調不良だけは気を付けないと。ああ、そういえばビジネス雑誌も女性対象の記事が増えてますね。時代ですな。それと「不況だから、大企業狙いと資格取り、という発想は無意味だ」との警鐘には大いに納得しました。まず、実際に働いて(アルバイトでもなんでも)実績を作ることだ。
夕方職場に戻ってうち合わせ、お仕事デッド・ラインである明日への段取り再確認。そして歯医者へ。
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エエ一日だったんじゃないか。取引先の内部会議に月一回の出席にも違和感なし。昨夜も行った魚菜屋で昼食(すっかり馴染みでおばちゃんが挨拶して下さる/料理は絶品。安いし)、ご当地BOOK・OFFで購入した文庫本も絶品で帰りの道中も陶然。職場に戻って一件打ち合わせ、残務いくつか処理したが、その中に取引担当からの(メールにて)原稿チェックがあって、手書きで修正してスキャナ→PDF化→メール送信でも良いのだけれど、ニュアンスが伝わらないと考えてダイレクト電話。ワタシ電話嫌いなので、珍しいんですよ。
この女性担当は、昨年末チームメンバーの大チョンボで関係悪化、ワタシがお詫びフォローして結局、自ら担当に替わった、という経緯だったんです。きっちりしているというか、几帳面な性格でして、ワタシ(ま、エエやん。おおよそ合っていれば)とは大違い。でも、ほぼ2ヶ月ほど経過して、お電話での打ち合わせも雰囲気良く、有意義で和気藹々でした。で、とにかく目に付く残務やっつけて(机上阿鼻叫喚のまま)職場を出、歯医者へ。
半年以上違和感あって、とうとうかぶせ直した左上奥歯無事治療完了、ちなみに歯石取りも完了・・・あとは減量だけだ。暑くて、汗まみれの春がやってきました。(ウールのジャケットなんて着ていくからだよ/帰りの電車は恥ずかしくなった)
堀 秀彦「銀の座席」(朝日文庫)・・・いちおうリンク先を探したが、1984年の文庫、もともとは1980年頃の朝日新聞の連載だったらしい。吹っ切れて枯れた(?違うか)老人の独白であって、神も仏も信じぬ、葬式も要らないといった気骨ある明治人の素晴らしきエッセイ。なんて美しい日本語なんだ。比べちゃ行けないが、昨夜の一冊とは大違いの爽快さ有。連載中から大反響だったらしくて、続編「石の座席」も購入済み。
人の文体を云々するほどの技量はないが、「〜と考えるのは私だけだろうか」(昨日の書籍に多用される)という俗っぽい言い回しが続くと、(お主だけだよ!)と思わずツッコミ入れたくなります。
移動中音楽は、R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」/「四つの最後の歌」〜ネーメ・ヤルヴィ/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/フェリシティ・ロット(s)(1986年)・・・カラヤンの豪快なる圧巻演奏が脳裏にあるが、ワリと非力なオーケストラを率いて父ヤルヴィの統率力、集中力はそうとうなもの。艶のある響きにも欠けない。立派なものですよ。「四つの歌」は大好きな作品だけれど、シュヴァルツコップのアクのある深さに馴染むと、ロットは少々キレイ過ぎか。ちょっと贅沢な感想だけれど。両曲とも充分、感動いたしました。
●2009年4月某日
これより一日みっちり宿題(机仕事)をこなして、また夕方より金沢へ出張。明日、職場に戻って打ち合わせ一発(合間に机仕事)歯医者予約で残業できない(通院最優先)し、あっという間に一週間終了で今週お仕事デッド・ラインいくつか有。きょうが勝負か。体調悪くないのが救いです。但し、音楽に集中するような気分でもない。昨夜、いくつかオークション終了。処分継続している歴史的録音は、横綱フルトヴェングラー10セット2組分は(激安だし)ちゃんと売れて下さいました。他は相変わらず、不人気売れ残りばかり。不況だな。それともCD時代の終焉を(いよいよ)予見しているのか。
Beethoven ディアベルリの主題による33の変奏曲 作品120〜コンスタンティン・シェルバコフ(p)・・・NAXOS原盤とのこと。この87枚組にも知名度のある人が時々収録されます。名うての技巧派、との噂だったが、意外とフツウというか、先日聴いたマリア・ユーディナとは別作品を聴くかのような印象でした。もっと個性を!アクを!
Percy Grainger 管弦楽作品集〜リチャード・ヒコックス/BBCフィルハーモニック・・・(ここで時間切れ)
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(在金沢いつもの、馴染みのホテル)お仕事は・・・どーなのかな?メーカーさんとは滅多に商談しないんだけれど、今日だけで2件訪問有(約束したっけ?記憶薄い)産業医との一年ぶりの面談もあり、体重増傾向、肝臓諸数値、血圧やや高、などいろいろ相談。「でも、このくらいなら大丈夫ですよ」との御神託。ワタシ的には、コレスレロールが標準値(これは魚好き、肉、揚げ物ほとんど口にしない食生活が効いている)、但し、中性脂肪が標準値を超えた自覚はありました。自制せねば。(と、言いつつ先ほどいつもの呑み屋で一杯済)
夕方早めにサンダーバードへ。黒川伊保子「日本語はなぜ美しいのか」(集英社新書)・・・右翼系の"神の国賛美"か?と思ったが、そうでもあり、ま、そんなんじゃなかったですね。日本語の音韻とその意味合い、美観、触感が一致していること、英語早期教育の危険性(これはまったく同感!ウチのチームのメンバーは、英露二カ国語堪能だけれど唯一日本語が・・・)への警鐘、ほとんど納得できる主張です。でも、ごめんなさい!肝心の文章が美しくない、と思う。(自分を棚に上げ・・・)切り口は好きですよ、日本人は虫の音を「言語」として聴いている、というのは素晴らしい。お隣・韓国人は違うそうです。
(今朝の続き)Percy Grainger 管弦楽作品(小品)集〜リチャード・ヒコックス/BBCフィルハーモニック・・・英国音楽好きを自認しつつ、数年前にいただいたピアノ作品以来Graingerは聴いたことはない。今回もほんの聴き流しなんだけど、平穏穏健を基本としつつ"POP"みたいな印象です。もっとちゃんと、真面目に聴かなくては。
移動中音楽。Wagner 歌劇「さまよえるオランダ人」〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/バイロイト音楽祭(1961年ライヴ)(オランダ人)フランツ・クラス/(ゼンタ)アニヤ・シリヤ/(ダーラント)ヨーゼフ・グラインドル/(エリック)フリッツ・ウール/(マリー)レス・フィッシャー/(舵取り)ゲオルク・パスクダ/(合唱指揮)ヴィルヘルム・ピッツ・・・先月、素晴らしきコンヴィチュニー盤を聴いたけれど、これもざわついたライヴ感、最終盤の圧巻の盛り上がりが素晴らしい。オランダ人はこちらのフランツ・クラスのほうが存在感が太い。アニヤ・シリアはたった今現在でも現役なんです。何度も言うが、当時二十歳前後、天才。激しい肉体労働、50年続ける体力気力に感服。
Shostakovich 8つのプレリュード 作品34(1983年)/映画音楽「司祭とその下男バルダの物語」組曲(全6曲) 作品36(1979年)/A.プーシキンの詩による4つの歌曲 作品46(1983年)/劇音楽「リア王」 作品58a(1984年/ナターリャ・ブルナシェヴァ(s)/エフゲニー・ネステレンコ(b))/映画音楽「コルジーンキナの出来事」 作品59(1984年)〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/ソビエト国立文化省交響楽団/合唱団・・・どーして小品集ばかりだと、こんなにたっぷり愉しめるんでしょう?どれも怪しくて(ピアノがとくに)、豪快、無遠慮な金管が壮大なるエグっぽい雰囲気醸し出して最高。
親父の20年ものワープロは、ACケーブル替えても稼働せず、との報告。当面、単一電池(だったら動く)をごっそり婆さんに持たせたので大丈夫だけれど、同じ機種をオークションで入札しておきました。たいして高いものではないが、いろいろ手間が掛かるものです。
●2009年4月某日
会議が長引いて、なんとか飛び乗った新幹線はN700系とやらで、各席に電源が付いているんです。(無線LANは契約していないから使用不可)名古屋から席が空いたのでパソコンを立ち上げたが、こりゃ酔うな、あかん。おとなしく本でも読んでいましょう。
(無事帰宅)いやぁ、ほぼ同じ時間だけれど金沢行きのサンダーバードとは大違いの快適さ。南淵明宏「心臓外科医の挑戦状」(中公文庫)・・・最高。医療界への悪口罵詈雑言、クソミソ。医者なんてアホばっか。ま、日本一の心臓外科医だけに許された、歯に衣着せない物言いが爽快です。ウカツに医者にはかかれませんぞ。職人を目指すこと、このシニカルなものの見方、現状の打破〜実体と実力、世評は正反対だけれど、誰かにヒジョーに似ている・・・って、ワタシの同世代じゃないの。
帰り便の音楽。Stravinsky バレエ音楽「妖精の口づけ」(1963年)/「レナルド」(4人の歌手とアンサンブルのための1964年)〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団/ジェラルド・イングリッシュ(t)/ジョン・ミッチンソン(t)/ペーター・グロソップ(br)/ジョセフ・ルルー(b)/ジョン・リーチ(ツィンバロン)・・・これもエエですね。作品の個性か?オーケストラのアンサンブル云々は気にならず、アルカイックな風情を上手く表現していると思います。「レナルド」はどんな作品かよう知らん、というか、作曲者の自演22枚組に収録されていなかったんじゃないか?でも、シャルル・デュトワ盤でかなり以前から馴染んではいて、筋とか内容が全然ワカラんということであっても、旋律やら歌い手の表情はとても楽しいもの。
ラスト一枚は、de Falla 「スペイン庭の夜」(セルジュ・コミッシオーナ/スイス・ロマンド管弦楽団1970年)/Khachaturian ピアノ協奏曲(デ・ブルゴス/ロンドン・フィル1973年)/Ravel 左手のためのピアノ協奏曲(ローレンス・フォスター/ロンドン・フィル1974年)〜アリシア・デ・ラローチャ(p)・・・最高。最初の「スペイン」は「スイス・ロマンド管も指揮者が変わればずいぶんと巧いもんだ」と妙な感想を抱いたけれど、Khachaturianは終楽章の強靱なテクニックに痺れ(第2楽章の特殊楽器"フレクサトーン"も無事登場)、「左手」は綿密緻密に計算されたピアノの効果と、管弦楽の絡み合いを初めて発見した思いです。ラローチャのピアノは華やかで、瑞々しいタッチが美しい。その容姿同様なんて気高いんだ・・・
●2009年4月某日
(在東京ホテル)母親は明日北海道に帰るので、明日夜帰宅時より通常生活リズムに戻る予定。昨日は音楽はほとんど聴いておりません。昨日、京都は相国寺〜鴨川付近で花見。美しかったが、じつは体調はあまりよろしくない。やたらと眠い、節々があちこち痛い。それでもサラリーマンは出勤すれば、そんなことは言っていられない・・・それなりに諸作業進捗させ、月次定例会議で(例の如し)大量の宿題を背負わされ、とにかく6時の新幹線に乗り込みました。なぜか空いてましたね。文句タレ・ヴェテランのチーム・メンバーは先週来体調を崩して断続的に出勤、ただでさえ遅いお仕事が机上に溜まっております。気付かれないよう最低限のフォローをしているつもりだけれど、ちょっと先行き心配です。
移動中音楽。Mahler 交響曲第9番ニ長調〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル(1991年)・・・並み居る名盤中、ひときわ知名度評価も低い(しかも激安!)全集より。久々の再聴4年ぶり。←エエ加減なコメントやなぁ。これ、優秀録音だったんですね。自然な空間と残響、定位。ティンパニの低音の迫力充分。弦がやや薄いとか、金管のラッシュが足りない(ホルンの音色が素っ気ない)な、などとケチを付けることも可能だけれど、恐るべき集中力と、研ぎ澄まされたアンサンブルと評してよろしいでしょう。ゆったりとしたテンポで呼吸深く、この作品の絶望、混乱、諦念を表現して感銘深い。堪能いたしました。第10番 嬰ヘ長調(1987年)「アダージョ」は、聴き手の疲労かな?先ほどの終楽章の溢れ出る思いが蘇らない。
「モンテヴェルディと同時代のマドリガーレ集」〜カルロ・ファリーナ「カプリッチョ・ストラヴァガンテ/アントニオ・イル・ヴェルゾ「私を死なせて下さい」/
モンテヴェルディ「アリアンナの嘆き」/「タンクレーディとクロリンダの戦い」/ガスパーロ・ザネッティ「カラヴァッゾ候のイントラーダ」ギウリーノ・ムッシ「アマルティア」〜スキップ・センペ(cem)/カプリッチョ・ストラヴァガンテ(1991年)・・・もちろん初耳作品。練り上げられた古楽器の響きに酔いしれました。
Stravinsky ピアノと管弦楽のための協奏曲/カプリッチョ(1955年)/組曲第1/2番/4つのエチュード(1962年)/ロシア風スケルツォ(1963年)〜ニキタ・マガロフ(p)/エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団・・・(録音情報は帰宅してから)正直、笑ってしまうほどオーケストラが上手くない。音質も妙なオン・マイクでデリカシーに欠けるもの。でもね、マガロフのピアノともども人間くさいというか、味わい深いのだね。以前、レーゼル(p)/ケーゲル盤を聴いてあまり愉しめなかった記憶があるけれど、こうしてみると凄く緻密であったな、と懐かしく思い出しました。(この項加筆。組曲以降はなかなかの出来ですよ、クールで無機的で)
●2009年4月某日
母親が出てくると日常生活のリズムはガタガタに。パソコン/オーディオ部屋は占拠されて自由に音楽は聴けないし、パソコンも然り(ここ数日ほとんどコタツにてノートパソコン活躍)深夜とか早朝覚醒で音楽を楽しむこと不可。もちろんサイト更新用原稿執筆には、集中力とそれなりまとまった時間が必要だから、な〜んもできまへん。ま、年に一回のことだし、母親が元気であちこち遊びに行ける、というのも幸せなことだ、と自覚いたしましょう。これより京都へ。ワタシが学生時代(大昔)より、母親は上洛を楽しみにてしおりました。
オークション出品CDが絶不調なのはなんどか触れたが、一昨日昨日落札分計3件、こちら(落札者)から先に住所支払い方法等連絡しているのに、出品者からの連絡がありません。土日お仕事の方なのかな?せっかくのお客様(=ワシ)なのに!
音楽は断片的、ダイニングのミニ・コンポでの聴取となります。音量も抑え気味。Tchaikovsky 「ポロネーズ」(歌劇「エフゲニ・オネーギン」より)/序曲「1812年」/イタリア奇想曲(以上1965年)/Sibelius 交響詩「フィンランディア」/Vaunghan Williams「雀蜂」序曲/「トーマス・タリスの主題による幻想曲」(以上1967年)〜コンスタンティン・シルヴェストリ/ボーンマス交響楽団2001年4月4日渋谷タワーにて5,239円(税込)という法外なる価格にて入手した10枚組より。(その一ヶ月後、HMVにて1,990円の処分を見掛けてショック!人生にはありがちなこと/人気ないんだろうな)ほんの聴き流しだけれど、一見、無定見なるコンピレーションに見えて、〜「雀蜂」まで躍動作品ばかりで、骨太で元気良く、ラスト「タリス幻想曲」で名残惜しくたっぷり締めくくり、といった流れが悪くない一枚也。
メリハリある表現、豪快な爆発が"爆演"と評されることが多いけれど、粗雑ガサツなる演奏ではない、と思いますよ、ちょろ聴きだけれど。「タリス幻想曲」の神妙なる仕上げも意外と上質。
Delius 「北国のスケッチ」(1949年)/「夏の庭園にて」(1951年)/「アパラチア」(1952年)〜トマス・ビーチャム/ロイヤル・フィル・・・これはステレオ録音2枚分(EMI)には含まれていなかったんだな。モノラルながら意外とよろしい録音であり、ロイヤル・フィルって絶好調じゃないですか。ホルンは未だデニス・ブレイン在籍時期じゃないの?穏健安寧な旋律、淡彩で洗練されたサウンド、時に確信を以て爆発する金管の深い響き・・・どれをとっても最高。先月聴いたバルビローリ濃厚濃密なる表情の「アパラチア」に唯一無二?なる感銘を受けたものだけれど、こちらもっとサラリとして薄味自然体、しかも存分に滋味深い。
「アパラチア」はロンドン・フィルとの1938年録音も絶品でした。(当然オークション処分対象に非ず)懐かしいアメリカ民謡の旋律が次々と変奏され、諄々とした説得力で迫りました。ラストに向け合唱、ホルンや弦の歌が入ると感慨無量。
●2009年4月某日
お休み。せっかくの週末桜満開時だけれど、お天気がいまいちで残念賞。これから耳鼻科だけれど、歯の不調原因が解決したので、ひとつ悩みは消えました。長く愛読している朝日新聞が4月よりリニューアルして、「オピニオン・異議あり」という開き直った、新聞でしかできない、がっちり一面主張ばかり、といったコーナーを設けております。断片的な、表層のみ、週刊誌の電車中吊り広告のような記事だったらネットで充分。これが毎日楽しみでして、官僚代表としての石原信夫さん(都知事選にも出て敗退しましたね)の"天下り擁護(再就職だ、という主張)"論。主張理論には違和感いっぱいなんだけど、論議の切り口は多彩なほうが深まるに決まっている。日常、ワタシは結論のみで、すっぱり走る性癖があることへの反省でもあります。それにしても、(またまた)年金記録ごっそり放置・・・とは!
「悩みのるつぼ」の回答者は岡田斗司夫。泊まりに来た彼氏のケータイを盗み見したら、明らかに怪しいメールがあり、問いつめたら"おまえを試したんだ"と開き直られて破綻。回答は、悩みの質が混乱していると。終わったのなら悩む必要はない。騙されても相手を信じることができなかったことなのか、それとも見え透いたウソに逆切れされてハラが立ったのか。揺れ動き"アラサー女性"の心情をクールに分析して、先ほどの記事とは対局にあってオモロいでっせ。
こうして新聞記事に興味があるウチは、まだ鬱の兆候はない、と自覚しておきましょう。
Stravinsky バレエ音楽「火の鳥」(1910年全曲4管編成版)〜ロバート・クラフト/フィルハーモニア管弦楽団(1996年)・・・世界初録音の完全オリジナル版とのことだけれど、ド・シロウトにはようでけた緻密正確クール!であることしか理解できまへん。昨日のメータ「春の祭典」のアンチ・テーゼみたいな演奏でして、非情なる現代音楽として余計なる情感は一切盛り込まない!でも、それこそが作品の神髄を浮かび上がらせるといった確信に満ちた演奏です。オーケストラは上手いし、リズムは正確無比硬派〜だけれど、我らがピエール・ブーレズとなにが異なるのか?洗練か。柔軟性か。どちらも大好き。
引き続き、Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年3管編成版)〜ロバート・クラフト/フィルハーモニア管弦楽団(1997年)・・・ネット検索をしていて、自らのあまり芳しからぬ評価を発見。曰く、技術的には上々だけれど、"味が足りない"印象〜う〜む。ま、音楽は嗜好品だし、聴き手の勝手な楽しみかたなんだけど、緻密正確クール!いやドライかな、こんな演奏も悪くないではないか、と感じたものです。
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売る方はさっぱりなのに、またオークションで落札しちゃいました。先日、Beeやん87枚ボックス届いて"もう買わんぞ"と決意したばかりなのに・・・入札基準は厳しく自戒していて、競合したら諦める。つまり、自分一人のみの入札以外買わない(もちろん、もともと安い。興味あるものというのは前提)。でもね、偏ったマニア(=ワシ)なので、けっこう該当する物件あるんですよ。
そういえば、朝日新聞記事話題の流れだけれど、インターネット・エクスプローラーの新バージョンの説明が載っておりました。ワタシは"あれもできる、これもできる、なんでも、いろんなことができる"というのが、パソコン周り、ソフト関係の混迷を招いていると思っていて、あらゆる機能はシンプル必要最低限であることが望ましいと考えます。(電気製品も同様)職場では、異動して一年くらい経つと"もっともパソコンに詳しい"という評価になるんだ(おそらくは誤解)が、ワタシはEXCELのマクロも、フクザツなる関数もほとんどわからない(興味はない)し、ネットワーク辺りに至ると埒外も甚だしい。
なのに、どーしてそんな評価に至るのかというと、"困った時の解決策を知っている"、人にパソコン周り(実際はソフト運用)のことを教えるときに"これしかできない"(ほんまはできる)とわかりやすく教えることかな?と思います。もうひとつ!"これはパソコンにはできない、不得意(または手作業の方が速いし正確)"ということを明確にできる、ということでしょうか。あとは、"マジック"でっせ。職場のパソコンは雁字搦めに制限が付いていて、勝手にソフトは入れられない。そこでレジストリをいじらない、単体で稼働するフリーソフトをがんがんぶち込んで、目の前で作業をやってみせるんです(十年選手でっせ、マネできるわけがない)。それにACCESSを(ちょっとだけ)使えるというのが強みか。
目的があってこそのパソコン。お仕事でこうしたい、ということが前提です。"青春時代にはなにもなかったが、すべてがあった"とは、ワタシの迷言だけれど、"パソコンはなんでもできるが、使い手の技量次第でな〜んもでけん"、という新語録を作っておきましょう。
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今朝一番で耳鼻科に行き、小雨模様の夙川へ。桜を見てからご当地のお好み焼き(出てくるのが遅かった!)を喰ってからHARD・OFFへ。親父の20年ものワープロのACケーブル(同じ形状+電圧)を探して購入。もしかして本体側の問題かも知れないから、ダメだったらオークションで探さなくっちゃ。
本日締め切りのオークションは全滅。ブルーノ・ワルター、ルドルフ・ゼルキンのBeethoven ってそんなに人気ないのか。また、別途一枚落札しちゃいました。
●2009年4月某日
昨夜帰宅は夜11時。日帰りはキツいっすよ。本日は遅れ気味の月次定例資料作りの一気進捗を狙います。いずれ本日夜、明日(休み)午前にて今サイクルの"歯石除去"を終わらせるつもりだし、母親も出てきているのでド残業するつもりはありません。昨夜、往復「雷鳥」中にて聴いた音楽〜
Wagner 楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜カール・ベーム/バイロイト音楽祭(1966年)/(イゾルデ)ビルギット・ニルソン/(トリスタン)ヴォルフガング・ヴィントガッセン/(クルヴェナール)エーベルハルト・ヴェヒター/(ブランゲーネ)クリスタ・ルートヴィヒ/(マルケ王)マルッティ・タルヴェラ/(メロート)クロード・ヒーター/(牧童)エルヴィン・ヴォールファールト/(舵手)ゲルト・ニーンシュテット/(若い水夫)ペーター・シュライヤー/(合唱指揮)ヴィルヘルム・ピッツ・・・壱枚目再聴もふくめ、全3枚一気。こういった長丁場に出張列車はぴたり!拍手とか、会場雑音やら歌い手、管弦楽アンサンブル・ミスがないのは、複数回の録音から編集しているせいでしょうか。ニルソンの貫禄圧巻!(凄い体力だと思う)、ヴィントガッセンも絶好調じゃないですか。ベームのオーケストラは"噎せ返るような濃厚浪漫"ではなくて、細部明晰緻密な表現だと思います。バイロイトって、なんか曖昧模糊とした響き、みたいな先入観あったが、音質含め、クリアなわかりやすい音楽だと思います。ラスト3枚目が迫力の盛り上がりでして、馴染みの「愛の死」が流れると万感胸に迫ります。
Wagner 歌劇「ローエングリン」〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/バイロイト音楽祭(1962年)/(ローエングリン)ジェス・トーマス/(エルザ)アニヤ・シリヤ/(オルトルート)アストリッド・ヴァルナイ/(テルラムント)ラモン・ヴィナイ/(国王ハインリヒ)フランツ・クラス/(軍令使)トム・クラウゼ/(貴族)ニールス・メーラー/ゲルハルト・シュトルツェ/クラウス・キルヒナー/ゾルタン・ケレメン/(合唱指揮)ヴィルヘルム・ピッツ・・・これは2枚分出張帰りに聴いて、残り一枚を今朝聴いたもの。ローエングリンはCD全曲を聴いたのは(恥ずかしながら)初めて?でも、けっこうあちこち馴染みなのは、若い頃バイロイトのFMライヴ・エア・チェックの成果だと思います。前奏曲の旋律が全編を支配して、わかりやすいし、ジェス・トーマスは若々しく、例の如しでアニヤ・シリアは(おそらく二十歳前後)天才です。音質も臨場感があって悪くない。サウンド作りはタンホイザーと同印象のクリアなもの。
一昨日到着の(「火の鳥」に非ず)「春の祭典」(メータ)は返金となり、誤納品となったCDもそのままで良いとのこと。なんか悪いような、そんな感じ。
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なんかグズグズしてお仕事一日終えた感じ。歯医者に行ったら、先日染みたところ、以前から浮いた感じがあった左上だけれど、穴が開いて、かぶせがダメになっていることが判明。取り外して型を取ってもらいました。約一週間後完治予定。それまでに出張が2回ある。
通勤音楽は、(誤って納品された)Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ズービン・メータ/ニューヨーク・フィル(1977年)・・・おそらくは話題にもならなくなった録音だけれど、予想外によろしい感じ。まず音質最高。数々聴いてきたこの作品だけれど、この鮮明さは頭抜けております。ニューヨーク・フィルは絶好調のアンサンブルであり、分厚く、明るく、骨太で迫力充分。クールな現代音楽の走り、としてではなく、指揮者の個性をはっきり色付けしたような、ちょっと山っ気のある演奏なんです。意外と悪くない。
帰りは、Beethoven ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」〜ミンドゥル・カッツ(p)/ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1959年)・・・やや音質劣化が進んでいるが、ワリと聴きやすい。カッツのピアノがブリリアントでゴージャス、光り輝くようなノリノリの技巧であります。バルビローリも盤石のバックで支え、燃えるような感銘深い演奏に仕上がりました。超・苦手「皇帝」で感動するなんて!なんかワシ、ちょっとヘンです。
●2009年4月某日
これより職場によって、残務点検。即、金沢行きです。出席して話を伺うのみなので、特別な準備は必要ないが、机仕事を消化する上では"やっかいなる"出張。昨日は朝、JRの人身事故で列車が大幅遅延、挙げ句間引き運転で駅ホームは人で溢れかえり、結局バスで阪急まで移動、いつもより30分遅れで職場へ。昼から神戸空港へ行くつもりだったが、念のため少々早めに職場を出たがやはり大幅列車遅延、間引き運転変わらず、なんとか母親お迎えに間に合いました。なんだか、未だ肌寒いっす。
夜、息子も呼んでJR尼崎の飲み屋へ。北海道で留守番の親父も含め、元気であることが幸せです。親父より"愛用の20年もの?ワープロ"用インクリボン所望有、さっそくネット検索して注文しておきました。手が震えて字がちゃんと書けないから、ワープロが必須なんです。(パソコンはさすがにムリらしい/ノートパソコンをあげたんだけれど)
安く見かければ購入するようにしているピエール・ブーレーズのCDだけれど、Stravinskyバレエ音楽「火の鳥」(ニューヨーク・フィル旧録音)を、オークション落札、無事到着いたしました。で、今朝、早速確認すると〜流れてきてのは「春の祭典」・・・あわてて取り出すとズービン・メータ/ニューヨーク・フィルじゃないの。善後策相談の連絡を取ったが、ワタシも2回ほど誤って送付した経験あるので、出品者の心痛想像できます。売る方はさっぱりです、相変わらず。
●2009年4月某日
北海道の母親が出てきてパソコン/オーディオ部屋を占有したので、音楽を聴くこと、サイト更新もままなりません。しばらく断続的となります。明日は日帰りで金沢行き、帰りは終電予定。
●2009年4月某日
4月はサラリーマンや学生さん、いや学校に行っているすべてのこども達にとっての"お正月"かな?暖かくなって季候も良くなるし、桜の時期だし、気分一新して、元気で一ヶ月を乗りきりましょう。本日昼からお休みいただいて、来阪する北海道の母親のお迎え。夜には息子も来るとのこと。昨夜、取引先のご担当より遅くメールが来ていて(ケータイに転送される)その内容や対応方法に即見込みが付く、というのは精神的に快いもの。時に、とんでもない絶望的なことだったりするものもありがちなので。お仕事というのは、ほんま日常の積み重ねがやがて成果を出す、ということなのでしょう。
ここのところ絶不調なるオークションに追加出品しておきました。(月が変わると無料出品枠が更新されるので)例の如しの「歴史的録音」中心であって、ムリして劣悪音質で音楽聴かんでも(定期的にこんな症状が出ちゃう)、それに先日入手した「膨大なる歴史的音源(.mp3)収録DVD4枚組」もあるし、ということです。皮肉なもので、出品検討するため、かえって歴史的録音を聴く機会が増える、けっこう感動したりすることも多い、という事象が生まれております。
毎日、アト・ランダムに棚中よりCDを取り出しているが、当たり外れはあるもの。昨日のノイマン、クリップスは良かったが、その後、寝る前に聴いたのがあまりよろしくなかった・・・Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466〜アルトゥール・ルービンシュタイン(p)/アフレッド・ウィーレンシュタイン/RCAヴィクター交響楽団(1961年)・・・明るくヴィヴィッドな表現はいつものルービンシュタインなんだけど、どうもデリカシーに欠け、表現が粗いような(音質良好)・・・ウォーレンシュタインのオーケストラの印象もあるのかな?数日前、クララ・ハスキル(p)/スヴォボダ/ヴィィンタートゥール響(1951年)で聴いていて、あまり芳しからぬ音質乗り越え、明晰かつ清涼なる浪漫に痺れたものです。
Schubert 交響曲第8番ロ短調「未完成」〜セルジュ・チェリビダッケ/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1963年ライヴ)・・・「未完成」交響曲は難物でして、納得できる演奏に滅多に出会うものではない。これも、音質が期待ほどでもなく(そこは主眼じゃないが)非力なオーケストラを叱咤激励した緊張感を期待したんだけれど、一連の旋律末尾で"力尽きる"印象があるんです。どーも説得力を感じないのは、聴き手の精神の弛緩か。
早くもオークションに送り出したワインガルトナー全集より、もともと購入の主眼だったBeethoven ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 作品106「ハンマークラヴィーア」(ワインガルトナー編)〜フェリックス・ワインガルトナー/ロイヤル・フィル(1930年)・・・名残惜しく再聴。音質相当厳しいことはさておき、これはほとんどBrahms の巨大浪漫に至っているんですね。どなたか再録音して下さらないか。NAXOS辺りが取り上げそうな作品なんだけど。三重協奏曲ハ長調 作品56〜ワインガルトナー/ウィーン・フィル/オドノポゾフ(v)/オーベール(vc)/モラレス(p)(1937年)・・・これが優雅で、戦前の名手達の妙技(甘美なテイスト)がたっぷり愉しめました。(オドノポゾフはステレオ時代まで活躍したが)