●2009年3月某日
さて、3月もラスト。毎度のことだけれど、一ヶ月が異様に長く、いろいろ苦しかったが都合の悪いことは忘れてしまいました。(感触だけは残るもの)今週締め切りのオークション出品(売れ残り)CDは、とうとう一件の入札なく次週繰り越しか?もちろん”ブツ”の価値問題もあるんだけれど、巡り合わせみたいものもあるんでしょう。3週間買い手が付かず、しばらく間を置いて再出品したら、あっという間に競合入札あって値が釣り上がったこともありましたし。今月もたっくさんCDを売り、購入し、そして聴いて楽しみました。映画2本、スポーツクラブ3回か。金沢には何回行ったのか?毎週だったような・・・
Chopin ポロネーズ 変イ長調 作品53「英雄」/ハ短調 作品40-2/嬰へ短調 作品44/変イ長調 作品61/アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ 変ホ長調 作品22〜アルフレッド・ブレンデル(p)(1968年)・・・インタビューでは”Chopin ”は範疇ではない、とのことで、珍しいVANGUARD録音(優秀録音)であります。知性が勝って、よく考えられ、入念に細部表現され、クールで洗練された美しい演奏。リズムの揺れや味付けに不足はないんだけれど、感興の高まりとか色気、雰囲気を狙ってなくて、やや異質なのかも知れないが、これは特異な価値を持ったものでしょう。あとは相性問題か?なんせ、ワタシのリファレンスはルービンシュタインの陶酔ですから。
Beethoven ピアノ・ソナタ第11番 変ロ長調/第12番 変イ長調〜フーゴー・シュトイラー(p)再度確認。Beeやん苦手と公言してきたワタシが、ピアノソ・ソナタを堪能できるようになるなんて!(冒頭第1小節抜け収録、しかもタイミング表示ミスの)第11番 変ロ長調ソナタは、まるでHaydnの躍動です。いろいろ処分して棚中標準装備として残したアンネ・エランド(p)全集と比較(2001年)したが、こちらヴィヴィッドな速めのテンポ、素朴に微笑んだような音色(なんの楽器でしょう?スタインウエイでないことは間違いなし)が魅力的(エランドはもう少し落ち着いた味わい有)。第2楽章「アダージョ」の深遠なる安らぎは、Haydnの枠を飛び越えている名曲。第3楽章「メヌエット」も牧歌的な味わいを突き抜けて時に激しく、終楽章は「スプリング・ソナタ」にテイストに似た憧れが広がりました。
第12番 変イ長調ソナタ「葬送」は安寧に充ちで開始されます。第1楽章は多彩なる変奏曲なのだね。すっかりBeeやん個性前面で、やや強面硬派の雰囲気たっぷり、第3楽章「アンダンテ」が「葬送行進曲」也。後、管弦楽に編曲され、例のChopin のソナタにも影響与えた(なるほどクリソツ!)とのこと。シュトイラーは作品に相応しい力感溢れる演奏ぶりだけれど、”強面硬派”作品は(さすがに)少々苦手意識があります。
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トラブルも喧しい上司もいない一日。ちょっと精神的には緩んだけれど、”次へ”の作業いろいろと着手出来。なんせ毎日やっつけ仕事ばかりで、(職場全員分の)先を考慮した作業はできないもんです。自宅近所の歯医者に行くため、早々に職場を出、歯石を取ってもらいました。あと3回残。いよいよ桜満開の時期か、北海道の母親は喜ぶことでしょう。
通勤音楽は、Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ゲヴァントハウス管弦楽団(1967年)・・・ずいぶんと久々の再聴となりました。”中音域の豊かな響きがが聴きもの。渓谷を流れる大河に遊ぶ舟が、水墨画に描かれるよう”とは10年ほど前の感想だけれど、まさにその通り。練り上げられた”燻し銀”サウンドとはこのことか。艶を失い、鈍く深く輝いて、精神にひりひり刺さるようなことはないんです。弦の高音も、高らかな金管もすべて同様。10年ほど前、若かったワタシはおとなし過ぎると感じたものです。
いまなら、この地味渋サウンドがちょうどフィットすべき、華麗なる加齢に至りました。全76分、中庸なテンポで粛々と音楽は進み、諄々と説得されてひたすら感銘深い。音質だって悪くない。
帰宅して、いや増す未踏峰ミチョランマ制覇!〜せずに、あちこち寄り道。Beethoven 交響曲第2番ニ長調〜ヨーゼフ・クリップス/ロンドン交響楽団(1960年)・・・昨年だったか、”缶入1,000円”の全集で再発されたが、ワタシのは立派なEVERESTオリジナルです。じつは今月一気聴きしたワインガルトナーの全集で連想したのは、まさにこれ。クリップスは弟子筋だったかな?穏健でどこにもムリのない表現、暖かく柔らかいサウンド〜だったら針音も相当厳しい太古録音で聴かなくても、それなりのステレオ録音(LP時代はもっと鮮明じゃなかったっけ?)があったじゃないの、と。
(これもずいぶんと)久々の聴取となりました。躍動し、微笑み、肩の力が抜け、軽妙であり、絶妙な優しさに溢れます。気品もあり、上品でもある。けっして叫ばない。もともと交響曲第2番ニ長調はワリと好み(第2楽章は極上の安らぎ)だったし、若い作品に似合う風情だ・・・と、交響曲第6番ヘ長調「田園」始まりました。
”苦手Beeやん交響曲”中、第6/7/9番をもっとも敬遠している〜第7番イ長調はもう何年も聴いていないと思います。クリップスの演奏は、小学生が胸時めかせて田園風景に思いを馳せたこと(ウィリアム・スタンバーグ/ピッツバーグ交響楽団のLP)を思い出させて、ひたすら懐かしく、抑制と歌に溢れて原点を確認いたしました。弱いんじゃないんですよ、ムリがないんです。優しい。この時代のロンドン交響楽団は必ずしも絶好調ではない〜そんなことはどーでもエエんです。
●2009年3月某日
月末の取引先会議(その準備がたいへん)を終え、上司の会議資料(本日出発ギリギリ迄いろいろあるだろうな)作成乗りきると一段落。翌月の作業段取りの準備が準備が始まります。大きなトラブルでもない限り、相対的に余裕です。ここ数ヶ月、取引先への大ちょんぼフォロー、逃げまくる上司と罵声に悩まされてきてきたが、少々肌寒い春の到来であります。さすが昨夜は激しい運動の成果、よく眠れました。朝、もう少し眠っていたい、と感じるのは年に数回のみ。珍しく左上部分の歯が染みて、歯科医に行かなくっちゃ。熱心な歯磨き、定期的な通院(歯石除去)してもこんな事象はあり得るんですね。
他の巨大ボックスもの気になりつつ、Beethoven 87枚組ぼちぼち聴いているが、後ろ向きのお仕事一段落したせいか?晴れやかな気分で苦手Beeやんもちゃんと聴けます。このボックスの未聴分を消化しよう、ということではなく、棚中膨大なる在庫(かなり処分しても)を取り出す気分へ〜Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜パウル・クレツキ/チェコ・フィル(1967年)・・・2000年4月30日徳島での購入とのメモ有。(5枚組3,990円)これがとても良い。草の香りがするようなオーケストラの素朴な響き(ここ最大の眼目!)、威圧感のないしみじみ表現、隠し味のように微妙に揺れるテンポ。ホルンは控え目だけれどヴィヴラート豊かに鳴り渡って痺れます(ティルシャルですか?)。こどもの頃から馴染みの「英雄」は、滅多に聴く機会はなくなったが、ほんまに痺れました。久々9年ぶりに、ちゃんと全曲聴かなくっちゃ。
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歯医者に行く、とのことで早退(といってもフレックスタイムなので3時で上がったってかまわない)、しばらく(歯石除去に)行ってなかったと思ったら一年ぶりだったんです。(途中、”歯が浮く感じ”と2度ほど訪問しているはず?だけれど)原因は歯の付け根の摩滅によって神経が染みるのではないか、とのこと。当該場所をコーティングしていただきました。お仕事はひとまず(上司の資料訂正含め)予定通り。溜まった定例作業もキレイさっぱりと処理いたしました。
通勤音楽はMozart !DVD入手した.mp3音源からの自家製CDより、ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノーム」(パウル・ザッハー/ウィーン交響楽団1954年)/ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459(ヘンリー・スヴォボダ/ヴィンタートゥール交響楽団1950年)〜クララ・ハスキル(p)・・・彼女のMozart はかなり集めたつもりだけど、この2曲(前者はPHILIPS、後者はWESTMINSTER録音)は未入手でした。表情やタッチはしっかりと明朗明快であり、デリケートなニュアンスたっぷり、柔らかく、優しく甘く歌うが、けっして”弱い”音楽ではない。芯の強さを感じさせ、気分が浮き立つようなピアノであります。ワタシのひとつの理想也。音質は(もともと)いまひとつ。
Mozart ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595〜ヴィルヘルム・バックハウス(p)/カール・ベーム/ウィーン・フィル(1955年)・・・これは英DECCAのステレオ録音でしたっけ?もともと。LP板起こし.mp3(モノラル)音源ながら、歴史的音源と考えればかなり良好なもの。ハックハウスはBeethoven の印象からするとずいぶんと抑制的であり、端正であります。ハスキルに続けて聴けば生真面目であり、甘さ控え目な落ち着きがあって、この人生を達観したような作品に似合った表現でした。
●2009年3月某日
多くの余暇時間を音楽(但し自宅室内にて)に費やしている、とは言っても、いつもいつも集中できるわけでもなし。いや、ほとんど”聴き流し”または”ちょろ聴き”かな?本日これらコナミスポーツ新大阪、先週に続き再トライで初心者エアロに。昼から映画「相棒」を予約いたしました。夫婦で華麗なる加齢世代に至ったので料金は安いんです。
ようやくダブり抜粋盤が売れて下さったWagner 楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜カール・ベーム/バイロイト音楽祭(1966年)/(イゾルデ)ビルギット・ニルソン/(トリスタン)ヴォルフガング・ヴィントガッセン/(クルヴェナール)エーベルハルト・ヴェヒター/(ブランゲーネ)クリスタ・ルートヴィヒ/(マルケ王)マルッティ・タルヴェラ/(メロート)クロード・ヒーター/(牧童)エルヴィン・ヴォールファールト/(舵手)ゲルト・ニーンシュテット/(若い水夫)ペーター・シュライヤー/(合唱指揮)ヴィルヘルム・ピッツ・・・壱枚目拝聴。で、気付いたけれど、管弦楽作品としての「前奏曲と愛の死」意外は、このベーム(抜粋)でしか(まともに)聴いたことがない。ラインスドルフ/メトロポリタン歌劇場(1943年)は処分済みだけれど、記憶がまったく残っていません。(FMエア・チェックでは、なんどか部分聴きをしていたはず)
ワタシ、オペラ・ド・シロウトなので世評を参照すると、評価割れてますねぇ。賞賛一辺倒じゃないんだ。ワタシには馴染みのニルソンが強靱な声質で、凄い説得力がびんびん。たしかにベームは”噎せ返るような浪漫”表現じゃないかもね。「マイスタージンガー」「タンホイザー」「オランダ人」に比べると少々難解で、お勉強が必要な作品なんでしょうか。あと2枚、楽しみに聴きましょう。
Beethoven クラリネット三重奏曲 変ロ長調 作品11「町の歌」〜バンベルク・トリオ/七重奏曲 変ホ長調 作品20〜ミュンヘン・ソロ・アンサンブル・・・件の87枚組より。Mozart (40枚)でもそうなんだけど、この辺りになると演奏団体調査の意欲を失います・・・おっと時間です。新大阪まで行かなくっちゃいけないので。
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行ってきました!スポーツクラブ、そして映画。相変わらず初心者コースでもなかなか付いていけず、たっぷり汗(+冷や汗)かきました。そのまま伊丹に移動して、「相棒シリーズ鑑識・米沢守の事件簿」・・・けっこうお客は入っていたけれど、わりとお金が掛かっていない映画だな、と。六角精児という、ジミでマニアックな人を主役に据えて、ほぼ美男美女が登場せず(唯一例外は染五郎のみ)筋書きで勝負!といったところか。怪優・片桐はいり、伊武雅刀の存在感はたっぷり。馴染みの主役連はほとんど登場せず、まるで飛車角抜きの将棋みたい。相変わらず悪態ばかりの川原和久が登場するとほっとしました。
Beethoven クラリネット三重奏曲 変ロ長調 作品11「町の歌」〜バンベルク・トリオ/七重奏曲 変ホ長調 作品20〜ミュンヘン・ソロ・アンサンブル・・・どれもいつものBeeやんらしからぬ、上機嫌で晴れやかな表情の作品です。バンベルク・トリオって、けっこう録音があるようだけど、ここではヴァイオリンがクラリネットに変わっているんです。(もちろん演奏者不明)馴染みの「七重奏曲」と併せて、これは嬉遊曲やらセレナードの世界でっせ。やや柔軟性に欠け、硬質な感じないでもないが、演奏も悪くなく、音質も同様。まるきり知らぬ作品でもなく、棚中を探れば出てくるとは思うが、こうして主要ほとんどの作品を揃えて下さるからこその楽しみであります。
Vaughan Williams コンチェルト・アカデミコ ニ短調/「雀蜂」序曲〜ジェイムズ・バスウェル(v)/アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団(1967〜1972年)・・・先日の「ロンドン交響曲」の余白に収録されるもの。前者は初耳じゃないのか?棚中かなりのコレクションを誇る英国ものだけれど、不覚でありました。擬バロック的であり、ラプソディックなテイストもある楽しくもヴィヴィッドな作品です。バスウェルさんは英国のヴァイオリニストだと思うが、来日もしていたんですね。かなり豪快に朗々とスケールの大きな表情でした。「雀蜂」は躍動し、爆発し、そしてエレガントなスタイルを崩さない。壮年期プレヴィンって絶好調だったんじゃないか?
●2009年3月某日
いつもの早朝覚醒。でも、常識的な範囲内で病的ではない、単なる”としょり”状態か。若い頃からそんな感じあったけど。よく眠れたほうです。本日は、女房のお友達の娘さん(大学の後輩)が我が社を受けるとのことで、お話を伺いたいとやってきます。さて、どー接したらよろしいのか?ワタシは20年前に人事交流で移籍しただけ(無試験)だし、当時はアホでも入れたし(現在は超・難関!)、一方、”コネ入社”というのはあり得ないところなんです。現・人事採用担当の二人は九州時代ウチに遊びに来ていた連中だし、当時の弱みで恫喝することは可能だけれど・・・ま、気休め程度だな。息子の嫁候補(同世代)として観察しておくか。
心境の変化著しく、Beeやんが楽しい。しかも著名な作品で。Beethoven ピアノ協奏曲第4番ト長調〜エルンスト・グレシェル(p)/ハンスペーター・グミュール/南ドイツ・フィル+第5番 変ホ長調「皇帝」〜中島皇恵(p)/ゾルト・デアキー/ニュルンベルク交響楽団・・・前者はPILZ音源でしたっけ?ハンスペーター・グミュールはスイスの指揮者で、録音はよく見掛けます。グレシェル(p)も歌曲伴奏の録音がありますね。でも、”南ドイツ・フィル”というのが変名なのだな、それこそ南ドイツのどこかで寄せ集めた録音用オーケストラなのでしょう。これが音質も良好、グレシェルのピアノは輝かしくも迫力、スケールもあるもの。明るく元気過ぎて、作品的にはもう少し抑制があったほうが・・・との感想もあります。オーケストラも良好。バカにできませんぞ。
「皇帝」の中島皇恵さんは、このボックスセット購入動機のひとつになったもの。LP時代見掛けたのはチュップ指揮だったから表記間違いか?と思ったら、別録音はたしかに存在するとの情報有。そうとうショボい音質との噂だったが、それなりまともな録音です。これは恐るべき貫禄と陰影、深みのある立派な演奏です。先のグレシェルはガンガン明快に弾き進んでいくタイプだったのに対して、時に抑制が利いて表情が豊かで柔軟。テクニックに不足はなくて、オーケストラも(けっこう)ちゃんとしたもの。デアキーはニュルンベルク響と録音を残していて、1970年代かな、と類推します。
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Beeやん継続。一昨日の「第九」(オイゲン・デュヴィエ盤)一部再確認しながら、先日入手の「膨大なる歴史的音源(.mp3)収録DVD4枚組」よりCD化をしておりました。ボックス購入とは違うので、気が向いたもの取り出して、(当たり前だけれど)聴いてしまうまで次のは焼かない。Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱付き」〜フルトヴェングラー/バイロイト音楽祭管弦楽団/合唱団(1951年)・・・言うまでもなく初出以来、様々な復刻が存在し、もしかして現在でも世評No.1の地位揺るがぬもの。個人的嗜好では”そんなにエエの?”的感触を(ずっと)抱いていて、CDも処分済み(駅売海賊盤だけれど)。世間には驚くべき収集をして熱心に音源比較をしている方も存在するが、ワタシ、この”エエ加減自家製CD”にて充分満足でございます。オーディオマニアではないし。せいぜい嗤って下され。
デュヴィエさんには悪いが、サウンドに魂が宿っている!という点で決定的に違うのですね。終楽章壮絶な疾走はモウレツにアツい(声楽の充実は筆舌に尽くしがたい)が、第1〜3楽章は意外と精密に完成された演奏なんですね。変幻自在なるテンポの揺れ、各所微妙なニュアンスを込めて、深淵。それは(おそらくは/間違いなく)あまり良好復刻ではないであろう、この音源でもしっかり聴いて取れます。(かつて所有の駅売海賊盤よりやや曖昧模糊としているが、残響は豊か)
作品そのものの嗜好はさておき、痺れました。朝からしっかり聴いちゃいました。
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母校の後輩21歳の娘さんは可愛いし、しっかりしておりました(ぜひ、ウチのヘロ息子の嫁に!)。就職無事に通るかも。お昼にパスタをご馳走して帰っていきました。昨夜、落札された「トリスタン」(ベーム抜粋盤)は、ナント1,000円也。全曲含む33枚組が5,990円でっせぇ、こりゃ法外だな〜とは思ったが、じつはこの著名なる音源の抜粋は廃盤であって欲しい人もいるワケだ。
Beethoven ピアノ協奏曲第1番ハ長調〜中島皇恵(p)/ラト・チュップ/ニュルンベルク交響楽団・・・これが昔LPで噂になっていた音源なのだね。(先の「皇帝」とは違い)噂通りで音質はややラフでぱっとしない感じ。オーケストラのアンサンブルも散漫だけれど、ピアノはやはり華麗なるスケールを誇って、期待に違わぬ立派な演奏に間違いありません。日本では知名度低いが、こりゃそうとうの実力者。
昨日終了したオークションはすべて送付済みだけれど、本日締め切り分完全敗退再出品。ブルーノ・ワルターは既に人気ないのか。持っている人は持っておるのか。
●2009年3月某日
朝一番で商談を終え、サンダーバードに飛び乗って帰阪、そのまま職場へ。上司のご無体なる資料変更を粛々とこなしつつ、最低限の日常作業対応、明日休むために週報なども仕上げて(少々、やや残業)帰宅。いやぁ、ほんま疲れたな。くたくた。帰宅したらちょうどオークションの締め切り時間で、それなりに入札有。(明日以降はのはほんまに売れ残りです)Wagner 楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜ベーム/バイロイト音楽祭(1966年ライヴ抜粋一枚)全曲が33枚組に含まれていたので、ダブり出品してみたけれど、全然反応なし。ウオッチリストさえ入らなかったんだね。ところが二廻り目締め切り最終日に数件競合しております。不思議なもんだ。これで心置きなく全曲聴けます。
Vaughan Williams 音楽へのセレナード(1969年ロンドン・フィル+歌い手達)/イギリス民謡組曲(1970年ロンドン交響楽団)/ノーフォーク狂詩曲第1番(1968年ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)/グリーンスリーヴスによる幻想曲(1970年ロンドン交響楽団)/沼沢地方にて(1968年ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)/雲雀は飛んでいく(1967年/ヒュー・ビーン(v)/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)〜エイドリアン・ボウルト・・・いや、んもう、こりゃあきまへんな。骨太でわかりやすい表現と、繊細抑制が同居しておるんです。どんな弱音表現も、音楽を弱くさせない。しっかり楷書の表現が基本となります。爽快。豪放。確信。静謐。最高。
Chopin /DOUGLAS編 バレエ音楽「レ・シルフィード」〜ロバート・アーヴィング/フィルハーモニア管弦楽団+原曲をサンソン・フランソワ(p)+(おまけで)舟歌 嬰ヘ長調 作品60(アルフレッド・コルトー)・・・なかなかの企画ものCDですな。フランソワの演奏も甘美な揺れがあって味わい深いが、各曲ごとに音質バラ付きありすぎで、少々落ち着かない感じ。アーヴィングは上手いもんですよ。たしかニューヨーク・シティ・バレエの指揮者だった人でしょ。カラヤンよりツボを押さえているんじゃないか。バレエ音楽としての。コルトーの表現はノーコーです。少々の音質劣化なんのその。
ANGERER おもちゃの交響曲/L.Mozart 嬉遊曲ヘ長調「そり乗り」/Mozart バレエ音楽「レ・プティ・リアン」K.229b〜ローラ/フランツツ・リスト室内管弦楽団/SU"SSMAYER カンタータ「命名祝日」〜Laszlo Csanyi(読めん)/ブダペスト交響楽団/ハンガリー放送少年合唱団+ソロイスツ・・・「おもちゃの交響曲」は、その昔Haydn作と言われ、その後しばらく父Mozart 、ところが1992年にEDMUND ANGERERの作と判明したしたもの。意外とCDはないものです。こどもの頃、カラヤンのレコード聴いていたなぁ、懐かしい。演奏はすこぶる硬質なリズム感に溢れ、ノリノリであって、おもちゃのソロは超絶技巧です。親父の作品はツマらんな。われらがアマデウスの作品が始まったら、雲間から光は射し込むような清々しい気持ちとなります。
SU"SSMAYERのカンタータは素直(平凡?)な旋律であり、少年少女合唱団の無垢な声が心を打ちました。1987年HUNGAROTONのCDは、SANYO製だそうです。
●2009年3月某日
(在金沢昼休み執筆)早朝、気分も重く北陸路へ。福井県内は雪で真っ白だけれど、金沢は雨ですね。寒の戻りでコートが必要です。午前中の会議一発乗り切って、昼ラーメンを喰ってきました。
今朝一番(早起きなので)音楽は、Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱付き」〜オイゲン・デュヴィエ/スロヴァキア・フィル/ブラティスラヴァ国立歌劇場合唱団・・・Beethoven 87枚組の一枚。PILZ時代から馴染みの音源(聴いたのは初めて)であり、デュヴィエは(おそらく)幽霊変名指揮者。かつて「フィルハーモニア・スラヴォニカ」と表記されたこともあったが、合唱団の名前を信じるのならスロヴァキア・フィルというオーケストラ表記も一理有。(声楽ソロのクレジットなし)さっくり、こぢんまりとした演奏であり、スケールとか個性とか、緻密なアンサンブル!みたいなものでもないが、音質が悪くない、というのは(作品を楽しむという点で)やはり価値なのでしょう。全63分はエラく短いが、快速テンポではないのでどこか繰り返しを省略しているのか(真剣に聴いていない証拠)歴史的録音をすべて否定するわけじゃないし、先日のワインガルトナーも悪くなかったが、やはり”日常聴き”には大切なポイントのひとつ。
但し、珍しい音源集成したボックスとして「やはり交響曲は外せない」という趣旨だったら、収録される音源としては意味はあまり感じない。おそらく聴き手はマニア(含むワタシ)でしょうから。もうPILZ音源は卒業しております。Mozart 40枚組と併せて、揃えるべきものは揃えた、という手応え有。
移動中音楽はBach 「フーガの技法」〜ヘルマン・シェルヘン/ウィーン交響楽団/ウィーン放送管のメンバー(1965年)・・・最初、管楽器のみ/弦楽のみと繰り返され、前者は新ウィーン楽派を連想させる硬派な響きであり、後者は纏綿とした表情の濃い浪漫派であります。両者が合体すると激しい爆発があり、時に挟まるチェンバロは(今時には珍しい)金属的でしっかりとしたサウンドがまるでシンセサイザー。それでもBach はBach 、音楽の骨格には微塵の揺らぎもない。ラスト、敬虔なるコラール「我ら神の御前に進み出で」が収録されます。やや左右分離を強調しすぎるが、かなり鮮明なる音質。
Beethoven 歌劇「レオノーレ」(1805年)〜ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン/ライプツィヒ放送合唱団/(レオノーレ)エッダ・モーザー(s)/(フロレスタン)リチャード・キャシリー(t)/(ドン・ピッツァロ)テオ・アダム(br)/(ロッコ)カール・リッダーブッシュ(b)/(マルツェリーネ)ヘレン・ドナート(s)/(ヤッキーノ)エーベルハルト・ビュヒナー(t)/(ドン・フェルナンド)ヘルマン・クリスティアン・ポルスター(b)/(囚人1)ライナー・ゴルトベルク(t)/(囚人2)ジークフリート・ローレンツ(b)(1976年)・・・歌劇「フィデリオ」改訂前の姿であり、このボックスセット購入眼目のひとつ。お恥ずかしいが「フィデリオ」にもしっかり馴染んだとはいえず、クナッパーツブッシュ盤も既に処分済み。だから、どこがどう違うのか?ようわからん。ずいぶんと違うらしい、渋いオーケストラの響き、錚々たる歌い手の朗々たる押し出し(台詞も同じ人なのか不明)序曲はレオノーレ第2番であり、その演奏から魅了され、全CD2枚分しっかり飽きさせない・・・
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(在金沢ホテル)昼からのメイン会議を乗り切り、それからの”トラブル処理残り二割”最終決着は、上司から同席を求められたが、偶然(上手い具合に)商品トラブルが2件もケータイに飛び込んで、その処理にとまどっているうちに終了。上司は日帰りで去っていったが、ワタシは明日の商談もありもう一泊。すると、取引先幹部より「はやっさん、泊まるの?」と。ホテルに入ってうつらうつらしていると、ケータイに連絡が入り、片町へ。
よーやくすべてが治まって、矢面に立ち続けたワタシへの慰労でした。嗚呼、たまらんな。職場人事考課で上司からボロカス言われても、大ご迷惑を掛けた当の取引先に接待されるなんて!サラリーマン冥利に尽きますね。
こんなことがあるから、シガないサラリーマン生活、もう少し頑張ってみようか、そんな気持ちになります。極上の料理でした。(おみやげまでいただいた!)
●2009年3月某日
早朝覚醒。昨夜は早めに寝たからね。精神的に泡立つものがあるのはお仕事要因が主であり、働きだした女房殿が不機嫌なこともある。オークション送付上のちょっとした行き違いや、北海道の母親来阪の空港便手配の心配(手続き問題や、ちゃんと届くか?間に合うか)も。いずれたいしたことはない。本日でいろいろ(すべて)クリアしないと、明日早朝には金沢に出発となります。本番には強い、と自負しているのでなんとかなるでしょう。
VAUGHAN WILLIANS 交響曲第2番「ロンドン交響曲」〜アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団(1967〜1972年/相変わらずこのRCAボックス・シリーズには詳細録音情報クレジットがない)・・・この全集は6枚組で3,000円を切って入手可能。オークションで2,000円即決は安いな、と思って落札したが、送料+手数料を考慮するとさほどに変わらない。いずれ入手の言い訳ですから。ここ10年ほどのプレヴィンは円熟を加え、自然体のスタイルに接近していると感じるが、この時点40歳前後ハンサムな指揮者は著名なる女優と浮き名を流していた頃・・・颯爽と明るく、カッコ良い演奏です。茫洋と浪漫の残り香漂うヘンリー・ウッドも骨太で良かったが、モダーンで洗練され、溌剌とした旋律表現、リズムが快感。音質も良いですね。
Beethoven ピアノ協奏曲第3番ハ短調〜クララ・ハスキル(p)/スヴォボダ/ヴィンタートゥール交響楽団(1950年)・・・往年のWESTMINATER録音のはずだけれど、これはANDOROMEDAの3枚組、記憶よりやや音質が荒れている印象(LP板起こしか?)だけれど、瑞々しい彼女のピアノはよく捉えられておりました。さすがに一昨日聴いた歴史的録音は少々キツかったな。昔馴染みのこの演奏は、力みや強面とは無縁であり、充実して説得力存分也。(いつもの)Beethoven を忘れさせる優しさもあります。クララ・ハスキルは晩年の写真ばかり見掛けるが、素敵な美少女だったんですね。
今週締め切りのオークションは売れ残りばかり。フランス往年の歴史的録音3枚分は稀少価値なので、さすが慧眼の入札者数人来ているが、BRITRENの地味な作品集(鎮魂交響曲とか)に一件入札あるのも感慨深いもの。次の出品追加予定は4月に入ってからの予定。一昨日投函したゆうメールが翌日京都に届いたのはあり得るスピード(しかも喜んでいただいた、とのこと)だけれど、クロネコメール便が東京まで中一日で到着したのには驚きです。
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明日、朝早いので夜のうちに一筆啓上。上司は腰痛(とか)で休み、明日の金沢会議合流もどんなことになるのか。最後の大問題を抱えているんだけれど。とにかく資料を午前中に仕上げて宅急便にて送付(重いのと、忘れるとマズいので)、昼から当面の(膨大)日常実務をすべてやっつけ、(来週の)上司会議用資料に着手。あとは金曜夕方に職場に戻って残務整理とその資料のこりを仕上げて、さて帰ろうか、という時にお隣のチームの同僚が「呑みに行こう」と。心身+金銭的にも勘弁してよ、状態だったんだけれど、相談があるということなのだろうし、ちょっとだけだよ、と2時間ほど。ま、サラリーマンの愚痴です。これが精神衛生上はよろしい。
母親用の切符は旅行会社より電話が来て、チケットレスだから大丈夫、とのこと。オークション送付関係の(ちょっとした)もめごとも、ま、許していただきました。帰宅したら、件のBeethoven 87枚組到着しておりました。
今朝、Brahms 間奏曲集 作品76-6/7、作品116-4、作品117-1/2/3、作品118-1/2/6、作品119-1〜グレン・グールド(p)(1960年)・・・この一枚は彼の遺した録音中、おそらくはもっとも評価が高いものらしい。初耳。ルービンシュタインの演奏で昔馴染みの作品だけれど、グールドの表現は予想外に浪漫のしっとり雰囲気溢れ、遅めのテンポで纏綿と聴かせます。どこかのコメントに”青春の息吹を感じさせる”といったものがあったが、瑞々しい感性であることは間違いないが、むしろ老熟して落ち着いた味わいか、と感じます。これはたしかに素晴らしい。座右に置いて、なんどでも繰り返し聴きたい一枚也。
ちょっと眠いので簡単にコメント。通勤音楽はBERKLEY 弦楽のためのセレナード 作品12/Holst セント・ポール組曲 作品29/TippetT 弦楽のための小品集/Britten Bridgeの主題による変奏曲 作品10〜ジョン・ファーラー/イングリッシュ・シンフォニア(録音年不明)・・・Holstの作品は終曲に「グリーンスリーヴス」の主題が絡む馴染みの作品だし、Brittenの作品も前衛的ハードな旋律が素敵だけれど、他は初めて聴くもの。地味で華がないサウンドは、いかにも英国風であり、アンサンブルの集中力や洗練の水準は見事なものです。
早速先ほど届いた巨大ボックスから一枚拝聴。Beethoven ピアノ・ソナタ第11番 変ロ長調/第12番 変イ長調〜フーゴー・シュトイラー(Hugo Steurer 1914〜?)(p)・・・冒頭一小節抜けているといった編集ミスのある一枚より。素朴で飾らない音色、飄々として健全な流れ+勢いのある演奏であって、バカにしたもんじゃありません。けっこう、たっぷり堪能しましたよ、音質も良好だし。これはもともとPILZ音源なのだろうか。
●2009年3月某日
本日明日と東京本丸提出資料+金沢取引先用の資料完成待ったなし。昨日は何故か上司は抑制的でおとなしくしておりました。ここ数ヶ月のもめ事の処理(カネのこと)も最終段階へ。いちおう八割ケリが付いて、残りの二割決着が残っております。昨夜は十数年担当して下さったメーカー取引先担当の個人的お別れ会実施。合流すべき職場のメンバーがトラブルでアウト、結局ワタシがほとんど奢ってあげました。なんかここ数週間、3月はやたらと出費が多い。せっかくのオークション処分代、こつこつ小金もあっという間に雲散霧消状態に。それに呑み過ぎだ。ちょっと抑制しなくては。
昨日書き掛けだったのは、Schubert 交響曲第9番ハ長調〜ウィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1951年)・・・こどもの頃、LPレコードで痺れた、静謐かつ白熱した完成度の高い(スタジオ)演奏です。おそらくは数十年ぶりの再聴、じつは著作(隣接)権切れ、ということで歴史的音源たっぷりDVD4枚分収録したもの(オークション入手)からデータ・コンバート→自家製CD化したもので、(こどもの頃の記憶だから怪しいが)彼の一連の録音中ではとても良好音質だったはず。ディジタル・データの知識がないからようワカランが、入手した.mp3音源はどうも処理エエ加減らしくて(圧縮優先?NAXOSより落ちるのかも)ややスカのような、少々気が抜けたような、そんなサウンドか。
それでも(ノーミソ中にて補正しているのか)一連のフルトヴェングラーのライヴのように”熱血命!アンサンブル総崩れ辞さず!”みたいなことはなくて、バランス感覚のある、雄大な歌に溢れた演奏です。こども時代の刷り込みは永遠であって、これぞヴェリ・ベストの手応え充分に有。
歴史的録音7枚組ラストは、Beethoven ピアノ協奏曲第3番ハ短調〜マルグリット・ロン(p)/ワインガルトナー/パリ音楽院管弦楽団(1939年)・・・音質相変わらずの怪しさであり、伝説的ピアニスト(初耳?だったかな)は意外とラフ(ワインガルトナーのバックも)で大柄、ヴィヴィドで表情豊かな演奏でした。戦前のスタイルって、こんなんだったのか?65歳当時の録音は技術的な衰えは感じさせず、時代の熱気と勢いを充分感じさせます。残りは「フィデリオ」序曲/「献堂式」序曲(以上ロンドン・フィル1938年)/「アテネの廃墟」(ロンドン交響楽団1940年)/「エグモント」序曲(ウィーン・フィル1937年)/「レオノーレ」序曲第2番(ロンドン交響楽団1938年)こちらアンサンブル充実して、パリ音楽院とはかなり印象が異なります。
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いくつか、いろいろ発生。今朝出る時間を勘違いして、エラく早く職場着。お仕事は着々と進捗して、おそらくは明日(本番前日で)で無事決着付きそうな感じ。ここ数ヶ月苦しんで、”あと二割”迄こぎ着けたトラブル決着だけれど、やはり残りわずかで大問題発生〜上司が先送りした分、そんなことは聞いてないぞ!と先方の怒りのメール有。これは先週職場の数人に予言していたんですよね、やっぱりそうなった。勝手に自分で思いこんで、相手との調整をしないからこうなる。最後の詰めを誤るとは・・・知らんで、ワシ。迷惑被って、ケツ拭うのは自分になりそうだけど。メールを上司に転送して、さっさと(逃げるように)帰宅しました。
HMV通販よりメール有。昨年11月頃注文していて、ずっと待っていたBeethoven 87枚組、とうとう入荷したと。う〜む、未踏峰ミチョランマ状態屋上屋を重ねる愚挙であり、注文したときの熱も醒めているし・・・次に入荷遅れの案内来たらキャンセルしようか、と考えていた矢先でした。もともとこのボックス購入を視野に入れて、弦楽四重奏曲とかヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ、ピアノ・ソナタ、「フィデリオ」等を処分していたのだね。まぁ金額的には辻褄は合っているんだけれど、そんな問題じゃない。
もうCD購入はしばらく打ち止めだな。この間激しくオークションにてCD処分したから(継続中)総在庫は減勢傾向だと思います。
通勤音楽は自家製CDである、Schubert 交響曲第9番ハ長調〜ウィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1951年)・・・再度。ディスクマン/イヤホンにて音質を再度確認したかったため。ま、その筋のオーディオ通にはバカにされるかも知れないが、ま、それなりにちゃんと聴ける、ということです。第1楽章の深遠さ、第2楽章は途中、異様にテンポを落として陶酔境に至る感激蘇りました。第3/4楽章のリズム感の良さも特筆すべきでしょう。”これで出会った”というだけではなく、ほんまにこの演奏は図抜けた魅力に溢れて、作品の価値を高めておりました。
●2009年3月某日
昨夜はご近所安物居酒屋で女房殿と夕食。さすがによく眠れたのは初心者エアロビスクの成果でしょう。今週は木曜日早朝出立会議対応2発、金曜商談、本日より3日間で会議資料の準備(+おそらく年度末決算の大もめごと処理)となります。なんとかしなくては。
昨夜、テレビドラマ「黒部の太陽」二夜連続拝見。自然破壊とか環境問題とかは、衣食足りて礼節を識る、ということのなのか。未来は必ず豊かになる、といった希望に充ちた時代であり、戦争の深い傷跡を引きずっていた時代の物語。土建業が賄賂とか、景気対策が主眼ではなく、ほんまに必要であった時代なのでしょう。女性が自分の意思で結婚を決められなかったり、公娼制の名残があったりするのも感慨深いもの。不況に呻いている現代日本に必要な物語だ、との考えなのでしょう。配役は人を得ていて、香取慎吾や深田恭子(美しい!)も立派な演技でした。でも、ちょっとだけ「プロジェクトX」風であって、美化しすぎなのかな?とも。
Mahler さうらう若人の歌〜フィッシャ・ディースカウ(br)/フルトヴェングラー/フィルハーモニア管弦楽団(1952年)・・・一昨日の「オランダ人」絡みで久々取り出したもの。フルトヴェングラーのMahler はとても珍しく、歌唱ともども緻密で正確、クールで細部までニュアンスに富んだ演奏であります。いつもの熱狂的な巨匠のスタイルを想像すると、おどろくほどの違いであって、(刷り込みもあるんだけれど)これ以上の演奏はなかなか聴けない。音質も驚くほど良好。
もうひとつ、フルトヴェングラー・・・時間切れです。
●2009年3月某日
薄ら寒い雨模様の日曜、こんな時期は気温の変動が頻繁で、かえって体調崩したりするので要注意。これから”初心者メニュー”求めてコナミスポーツの新大阪まで脚を伸ばそうかと。JRだったらすぐなので。昨夜のオークション締め切りは締め切りギリギリに2本追加で入札有、来週締め切り分2本もまとめて早期終了させて連絡いたしました。年に一度くらい入札して下さる女性でして、通信欄でマメに前回落札分の感想などを書いて下さいます。で、じつはこの方も【♪ KechiKechi Classics ♪】 の読者であったことが判明。今晩締め切り分は、往年の女流ピアニスト、ギオマール・ノヴァエス4セット計9枚分であって、これは既に入札があります。このCDも大阪で購入して西日本一周(転居)してご当地に戻ってきた、懐かしいもの。ここ最近、聴く機会はめっきり減りました。もう珍しい存在の音源になっているかも。
Beethoven 交響曲第4番(ロンドン・フィル1933年)/第7番イ長調(ウィーン・フィル1936番)〜フェリックス・ワインガルトナーの交響曲もこれで全曲聴破。残りはマルガリット・ロン(p)のピアノ協奏曲第3番ハ短調(1939年)+序曲集の一枚のみとなりました。演奏印象は、穏健端正バランス感覚方面で変わらず〜これがワタシの嗜好なんでしょう。こどもの時、クリュイタンスの演奏で聴いた第7番第2楽章の痺れるような感動は蘇らないが、いつもの”アンチ”な気分には襲われない・・・それにしても、これは音質が一層酷い。
さて、ここでいったん出掛けましょう。
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行って来ました新大阪!北側方面に出るのはけっこうムズかしいんですね。施設は狭めで、女房情報によると女性風呂も狭いとのこと。初心者エアロをたっぷり堪能して、心臓が口から飛び出そうになるほど苦しかった!エエ運動になりました、ほんまに。
「バイロイト33枚組」は、「マイスタージンガー」(ヴァルヴィーゾ1974年)→「タンホイザー」(サヴァリッシュ1962年)と聴いてきて、次は「さまよえるオランダ人」(サヴァリッシュ1961年)を検討していたけれど、ちょっとフェイントで・・・
Wagner 歌劇「さまよえるオランダ人」〜フランツ・コンヴィチュニー/ベルリン州立歌劇場(1960年)/ダーラント(ゴットロープ・フリック)/ゼンタ(マリアンネ・シェヒ)/エリック(ルドルフ・ショック)/マリー(ジークリンデ・ワーグナー)/舵手(フリッツ・ヴンダーリヒ)/オランダ人(ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ)・・・驚異的な鮮明なる音質、オーケストラの響きサウンド音色が渋くて、コクがあって最高!これって「パイレーツ・オブ・カリビアン」の筋ですよね。フィッシャー・ディースカウの声は若々しくハリがあって、語り上手。専門筋によると「軽すぎる」とのことだけれど、ド・シロウトには充分な説得力ありました。
いやぁ、まず音質が良いというのは当たり前の効果として、(それこそ極東のド・シロウトが想像する)”独逸的”といったサウンドとはこれだ!といった手応え有。痺れました。
●2009年3月某日
睡眠状態ますます悪化で途中覚醒連続。こりゃ真剣に激しいスポーツしないとヤバいか。昨夜は外食もせず、自宅でありもの(ほぼ茶漬け)を喰ったのみ。「相棒」を降りた寺脇康文主演の「警視庁三ツ星刑事・佐々木丈太郎・相棒を狙う卑劣なワナ!殺害予告に隠された巧妙なトリック」が、筋書きも凝っていてエエ味出してました。消臭剤の殿様役で有名になった今井朋彦も役どころを押さえ、妻役の横山めぐみがとても可愛い。吉行和子はいつまでも若いですね。
数年間、通販でお世話になっていた金沢「ヤマチク」倒産していたとのこと。HMVより安くて、けっこう利用していたんだけれど昨年辺りから通販は中止になっておりました。時代の流れなんだろうが、ムズかしい時代になったもんだ。残念。
そういえば、昨日出勤して新たに支給された19インチディスプレイを設置したが、タッチタイピングできぬ自分としては、視線が上下に動いてわずか15分でギブ・アップ。もとの17インチに戻しました。おそらくはタッチタイピング云々ではなく、机や椅子が視線を見下ろす高さになっていないことが原因でしょう。なんのためにデカいディスプレイ導入なのか。せっかくなのでパソコン回り、キーボード・マウスも含めぴかぴかにキレイにしておきました。
オークションは今夜締め切り分、半分の入札もない。昨日聴いた音楽の記憶蘇らせて・・・
引き続き、Beethoven 交響曲第1番ハ長調(ウィーン・フィル1937年)/第6番ヘ長調(ロイヤル・フィル1927年)〜フェリックス・ワインガルトナー・・・音の状態相変わらずだけれど、さすが戦前のロイヤル・フィル(現在のロンドン・フィルの前身)は一番録音が古く、ポルタメント頻出の弦、アンサンブルの質も少々甘いが、年代を考えると出色の音質か。こうして聴き進むと、ウィーン・フィルとの演奏が充実しておりますね。ノーミソ中では「また、こんなん劣悪音質CD買っちゃって、どーせ聴かないんだから」と思いつつ、けっこう端正な演奏を愉しめております。既に4/7枚迄進捗。馴染みの作品だし、脳内で細部類推再構成して聴いているのかも。
Wagner 歌劇「リエンツィ」序曲/ジークフリート牧歌/歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(第3幕前奏曲/徒弟達の踊り/第1幕前奏曲)〜カール・シューリヒト/バイエルン放送交響楽団(1961年)・・・懐かしいコンサート・ホール・レーベル録音の復刻、久々拝聴。これはワリと聴きやすい音。シューリヒトは世代にしては珍しくオペラ出身の人じゃないんだけれど、オーケストラとの相性も抜群で渋く、暖かいサウンドに乗って、コクのある演奏繰り広げております。どれも颯爽として精気に充ちた表情であり、ラスト「マイスタージンガー」の再構成も成功しております。
引き続き、Mozart 交響曲第38番ニ長調「プラハ」/ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調/交響曲第41番ハ長調「ジュピター」〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィル/ボスコフスキー(v)(1960年ライヴ)・・・著名なるザルツブルクでのライヴであり、素っ気なくもサラサラした(薄味?)演奏だけれど、この軽妙さ、流れの自然さは賞賛すべき味わいでしょう。ライヴ故か少々散漫な印象もあるが、ウィーン・フィルの美しさ、ボスコフスキーのソロも貴重。
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早朝より耳鼻科の予約に行って参りました。41番目ですよ。相変わらず混んでいて、しかも昨日は祝日でしたから。
Beethoven 序曲レオノーレ第2番(ロンドン交響楽団1938年)/交響曲第9番ニ短調「合唱付き」(ウィーン・フィル/国立歌劇場合唱団1935年)〜フェリックス・ワインガルトナー・・・盛り沢山のCD収録に感謝。レオノーレともかく、第九は音質もかなり良好(耳が麻痺した?)であって、静謐なる巨大変奏曲である第3楽章「アダージョ」も充分鑑賞に耐える水準(ワリと低音もある)であり、もちろん演奏も気品があってオーソドックス、間違いなく美しい。センスは大時代的ではない。第1楽章には少々テンポの揺れが不自然で、ストコフスキー経験の再来か?と心配になったが、やがて自然な呼吸リズムに立ち直って、ニュアンス豊かな表情が愉しめました。やや速めのテンポはSP収録の加減か。
声楽陣はルイゼ・ヘレッツグルーバー(s)/ロゼッテ・アンダイ(a)/ゲオルク・マイクル(t)/リヒャルト・マイア(b)〜管弦楽同様、明晰な歌唱で違和感はありません。合唱の充実も文句なし。
●2009年3月某日
体調も夢見も悪く、途中覚醒。ま、疲れも溜まっているし、こんなもんでしょう。雨模様だし、昨日より気温は下がっているようだし、服装に気を付けて出勤しましょう。今サイクルのオークション出品は過去最悪の結果かも、ま、多分に観測気球的な出品でもあるんだけれど。「バイロイト33枚組」にてダブった「トリスタン」(ベーム1966年)抜粋盤に至っては「ウォッチ・リスト」にさえ一件も入っていない。駅売海賊盤数枚は100円でも売れんのか、エエ内容(のつもり)なんだけど。
Beethoven 交響曲第2番ニ長調(ロンドン交響楽団1938年)/第5番ハ短調(ロンドン・フィル1933年)〜フェリッスク・ワインガルトナー・・・常日頃Beeやん苦手と公言し、ここ数ヶ月。歴史的音源の音質に耐えられず処分を繰り返してきた反動か?劣悪音質(ハイ上がりヒステリック/低音弱すぎ)ものともせず、ちゃくちゃくと聴き、愉しんでおります。先のウィーン・フィルに比べるとややアンサンブル的に落ちるような気がするが、いずれその辺りは評価対象に非ず。どこにもムリのないオーソドックス、かつ集中力のある演奏であり、戦前の巨魁なる巨匠時代の表現とは大きく異なります。異様なデフォルメ表現はどこにもないのだけれど、リズム感の良さとか、裏地隠し味的微妙な表現の付加が味わいを深める・・・こんな方向は馴染みだな、と数日考えていたけれど、弟子筋のヨーゼフ・クリップスが思い当たりました。SP時代収録なのに、第5番第1楽章提示部繰り返し有。
今朝、定例サイト更新済。ワタシのような市井のシガないサラリーマン音楽愛好家は、せめて継続して更新するくらいしか能はありませんから。
Sibelius 交響詩「大洋の女神」/組曲「カレリア」〜「間奏曲」「行進曲」/歴史的情景第1番/交響詩「タピオラ」/交響詩「フィンランディア」/セレナード第1/2番〜パーヴォ・ベルグルンド/ボーンマス交響楽団/イダ・ヘンデル(v)(1972/75年)・・・この人のシベリウスは明晰であり、骨太であり、曖昧模糊とした表現を許さぬ力感があります。かなり以前、20年ほど前にはボーンマス響が粗いんじゃないか、との印象を持ったものだけれど、こうして改めて聴き直すとそんなことは(まったく、微塵も)ない、神経質ではないが緻密であり、おおらかなサウンドはあくまで清涼。音質も悪くない。(ここ最近、EMI系の音質見直しです。出会いがよろしかったのか、それともオーディオ環境との相性か)
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午前中で当初予定の資料作りも、データ送信も終わったし、何人か職場に出てきたので昼から帰宅。ゆっくり昼寝しつつ、二時間ドラマ再放送堪能(ウソ/半分寝ていて筋不明)。断続的に音楽を聴いていたけれど、集中力失っております。ヤケクソ気味でオークションに出品追加しておきました。
ええっと、なんとかノーミソ絞って聴いた音楽思い出しましょう。R.Strauss 「薔薇の騎士」〜管弦楽組曲〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/モスクワ・フィル(1966年ライヴ)・・・ちょっとぼんやりとした音質だし、アンサンブルも少々ラフだけれど、濃厚な雰囲気+ホルンの激甘ヴィヴラートが病みつきになりそうな魅力有。
Britten セレナード 作品31〜ピーター・ピアーズ(t)/デニス・ブレイン(hr)/ブリテン/ボイド・ニール弦楽アンサンブル(1944年)・・・こりゃエエなぁ、ピアーズの端正というか、きまじめ一本な歌+豪放磊落なブレインのホルン最高!とは昨年2008年12月「音楽日誌」のコメントでした。(ネット検索で偶然に発見)このホルンのスケールは桁違いです。
R.Strauss メタモルフォーゼン〜ルドルフ・ケンペ/シュターツカペレ・ドレスデン(1973年)・・・ワタシのリファレンスは、クレンペラーの明晰な演奏(正規盤も購入済)となります。ケンペの表現は23のパートがマイルドに混合して、濃紺のような色合いに至って作品イメージが変わります。これでもう少し録音が良ければ!残念。
Berlioz 幻想交響曲〜アンドレ・クリュイタンス/フランス国立放送管弦楽団(1955年)・・・後年のステレオ録音の陰になって話題にならんが、これも色彩的で柔軟でバランス感覚有、上品に歌うエエ演奏だな。馴染みすぎて食傷気味の作品と思っていたけれど、これは充分に新鮮・・・これでコルネットが入っていれば文句ないんだけれど。
●2009年3月某日
本日はエア・ポケットみたいな日で、但し稟議書一件必須なので休めないが、午前中半休しても良いくらい・・・だけれど、いずれ出ていくのなら、通常出勤して昼から帰った方がマシ。苦しいことは先送りしちゃいかんのです。ま、出たら出たでいろいろあって、通常勤務になる可能性大だけれど。体調の良いときに休む、サボるというのがサラリーマンの醍醐味なんです。
昨日金沢往復音楽。Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィル(1963年ライヴ)・・・5年ぶり?の再聴。収録年代から考えるとモノラル録音は残念だけれど、歴史的(しかも出目怪しい)録音と考えるとずいぶんと聴きやすい音質也。演奏は基本、清涼なるクリアサウンドを基調としつつ、けっこうテンポが濃厚に揺れ動いて、”サラサラと速いテンポ”をイメージして聴くと、大いなる予想外の個性的表現に驚かされる・・・シューリヒト晩年の録音だけれど、コントロールに優れ、細部まで指揮者の意向が行き渡って凄い説得力であります。同じオーケストラのクナッパーツブッシュを想像すると、ずいぶんと様子は異なって、威圧感とか茫洋とした素朴さとは異なった側面を堪能できました。名演。
ここで時間切れ、出勤時間となりました。
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いざ出勤してみると、けっこう宿題満載というか、締め切り一杯抱えていて、じつは忘れていたのだね。来週の作業も含め、かなり先行消化。明日は(よう引き継がん)データ送信系作業+来週の会議資料準備いくつか。基本留守番だし、遊んでいるみたいなもんですよ。世間では3連休なのだな、女房殿は実家に婆さんの様子を見に行くとのこと。
通勤音楽は、Beethoven 交響曲第8/3番〜フェリックス・ワインガルトナー/ウィーン・フィル(1935年)・・・こんな太古(しかもよろしからぬ)録音でBeeやんにちょっぴり目覚めるなんて・・・昨日の「ハンマークラヴィーア」と同様であって、”針音盛大残、ハイ上がりの刺激的な音質”に耐えつつ、演奏は”オーソドックスで穏健優雅”を基本として、けっこう峻厳なる勢いも感じさせて、端正だけれど燃えております。大時代の表現方向ではなく、現代に通用するセンスであります。でも、音質がなぁ・・・けっこう感動しましたがっ!
昨日金沢ツアーの音楽続編。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(おそらく1964年)再聴・・・極上の音質、ややゆったりめのテンポ、明晰なサウンドが驚くほどの完成度也。フィル・アップはMussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」〜ロリン・マゼール/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・これもLP時代が懐かしいな。かなりの良好な音質であり、マゼール当時32歳の青年指揮者であり、後年の(私見では)かなりアクとクセを感じさせる演奏ではなくて、オーケストラ・コントロールに優れ、爽快で素直な演奏となります。馴染みの作品だけれど、これも新鮮です。
Britten 「青少年のための管弦楽入門」作品34/カナダの謝肉祭 作品19/アメリカ序曲 作品27/イギリス民謡組曲「過ぎ去りし時…」作品90/シンフォニア・ダ・レクイエム 作品20 〜サイモン・ラトル/バーミンガム・シティ交響楽団(1982〜1995年)・・・中3曲が初耳。「青少年のための〜」は名曲であって、そのワリに入手しにくい作品なんです。ご存じ(別名)「ヘンリー・パーセルの主題による変奏曲とフーガ」、オーケストラも上手いね。他の作品はもう少々聴き込んでからコメントを。
オークションは動き鈍いっす。なんとかならんか。
●2009年3月某日
昨夜は、単身赴任を終え東京に帰る親しい異動者に(出勤ラストということで)奢ってあげました。帰りのJR、尼崎で乗り換えるべきが居眠りしてしまって、気付くと塚口、福知山線に入ってしまったんですね。戻るのに30分ほど掛かってしまった。初体験だ。偶然に座れたのがマズかったか。本日はこれから金沢日帰り。(大阪に戻って、メーカーのご担当異動お別れ会有)お仕事はそれなり一区切りで、あとは来週の月一回の資料を完成させるだけ。そういえば、年度末(金額)巨大伝票切り作戦があったか。商品トラブルはなんとか決着付きそうな感じ。
昨日の通勤移動音楽。Delius 「ブリッグスの定期市」(1970年)/「夏の庭園にて」(1968年)/「アパラチア」(1956年)〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団/アンブロジアン・シンガーズ/アラン・ジェンキンズ(br)・・・予想通り、想像通り。彫りが深く、弱音に頼りすぎない表現。テンポは遅めで、旋律表現は常に明晰、勢いより横流れの濃厚叙情を旨とする、いつもの”バルビローリ節”は、ビーチャム辺りとは個性を異にする魅力であります。途中、「アパラチア」のリハーサル風景がちょっとだけ収録されるが、低弦の迫力を執拗に指示して繰り返すこと、団員との温かい人間関係が聴いてとれました。
では行ってきます。
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今朝、左足ふくらはぎが攣って目覚め、一日中痛みが消えない。金沢は(異様に)暖かく、商談も順調だったが、昨夜の酒が安物だったのか?頭痛がひどく、帰りのサンダーバード中も耐え難い苦しみ有。夕方、帰阪して薬局で「ウコンなんとか」といったドリンクを服用した成果か、もしくは時間の経過か、酒席が始まる前には治まりました。ご招待を受けて文句を言っては罰が当たるが、刺身の鮮度悪く、揚げ物メニュー多く、鍋物の具材も安物っぽい・・・が、楽しかったですよ。8時には抜けて「相棒」後半だけでも見ようとの画策は失敗して、最後までしっかりお付き合いしました。
大阪に到着して酒席まで小一時間あったので、梅田タワーレコードを訪問(数年ぶり)。おお、やはりネット情報では漏れている激安物件あるものですね、買わんが。更にワルティ訪問は一年ぶり、100円のCDなんてゴロゴロしているんですね、買わんが・・・と思ったが、とうとう誘惑に負け一件のみ購入。フェリックス・ワインガルトナーのBeethoven 交響曲全集+α(7枚組)。←リンク先では3,960円だけれど、なぜか998円でした。歴史的録音は盛大に処分中だし、苦手Beeやんだし、わざわざ劣悪太古録音を聴かんでも、といったところだけれど、「ハンマークラヴィーア」管弦楽版が聴きたかった。(安かった、という理由も大きい)
Beethoven ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 作品106「ハンマークラヴィーア」(ワインガルトナー編)〜フェリックス・ワインガルトナー/ロイヤル・フィル(1930年)・・・針音盛大に残して、しかもハイ上がりの刺激的な音質がやや(かなり)苦しいが、表現はオーソドックスで穏健優雅であり、この耳新しい(しかし旋律は馴染みの)作品は、まるでBrahms の交響曲のように浪漫に響いて美しい作品也。イヤホンでの近接音で聴くのは少々ツラいかな?フィル・アップは三重協奏曲ハ長調 作品56〜ワインガルトナー/ウィーン・フィル/オドノポゾフ(v)/オーベール(vc)/モラレス(p)(1937年)・・・こちら音質はかなり改善され、ずっと聴きやすい。戦前大時代の表現とは思えぬ、まっとうな演奏です。ソロは充分美しく、上手く、センスとしてモダーンなものと思います。
ワタシは青春真っ最中二十歳の頃、バイトしてステレオ・コンポを購入してFMエア・チェックを始めました。最初に録ったのは笠井紀美子の「トウキョウ・スペシャル」、そして、ワインガルトナーのBeethoven 交響曲第8番ヘ長調であった〜はず。そんな思い入れでの購入も許して下さい。
移動中音楽に触れる余裕がなくなりました。
●2009年3月某日
相も変わらず不快なる上司の態度を無視しているが、件のトラブル処理、東京本丸決済分とは別の我が部署決済分をどーも先送りするらしい。ま、経理処理上の問題なんだけど、たしかお上は「今年度中決済せよ」と言っていたはず(自分は直接打ち合わせに参加していないので、実体はわからない)。趣旨はわかっていて、自分在任中の決算に傷を付けたくない、どーせ6月くらいで降りる(在任2年となる)し、といったところか。
閉口するのは、気に喰わない、思うようにならぬ取引先の、担当実務責任者であるワタシを代理としてイヤミを言う(「おまえの借金だぞ」と、執拗に/うるさいっ!個人のミスじゃないって)こと。取引先との間を取り持つワタシは気分悪いんだな、毎日。上司は全然信頼関係はないんです。すべてワタシに連絡が来ちゃう。さすがのチーム・メンバーも食傷気味。
こんなことは言っちゃいけないんだけれど、来年度は絶対に予算行きませんよ。諸事情様々+不況+信頼関係の崩壊+営業の実力不足(含むワタシ)で。そんな時もあります。2005年だったかな?連戦連勝だった岡山時代だって一年だけ”ドツボ”ありました。発生してしまった事象を言い訳評論しても仕方がないし、凄い天才営業はそれでも予算をクリアするかも知れない。でも、与えられたメンバーとか、振り当てられた営業担当の事情もありますから。じっとコラエて種をまく時だってあるんです。いまがそうでしょ。上司のご無体な言い種の尻馬に乗るバカもいないわけじゃない(約一人)が、職場での立ち位置が、異動2年を経てしっかり出来上がりつつある手応えはあります。
来週の定例取引先との会議準備に手は付いていないが、昨夜年に一回の公式「酒席」ごご案内がきました。正直、勘弁してよ、状態。どーせウチが持つんでしょ?新年度は大幅経費予算削減なのに。なにより、上司の横で、取引先の切ない視線を受けるのがツラい。苦しい数時間だ。
・・・てなことで、音楽をゆったり愉しむような心情に非ず。本日でいちおう種々の作業は一区切りでしょう。職場異動者は先週〜本日で出勤ラスト。親しい人と個別お別れ会するヒマもなかったな。取引先メーカー担当者との(個人的)異動お別れ会も明日あります。オークションは出品を足しておいたけれど、動き鈍いっすね、相変わらず。
歌劇「タンホイザー」〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/バイロイト音楽祭(1962年ライヴ)はラスト参枚目へ。タンホイザーがエリーザベトの犠牲により目覚め、救われるといったラストだけれど、やはりヴィルヘルム・ピッツの合唱が馴染みの旋律で流れると感銘ひときわ深いもの。サヴァリッシュの表現は明晰であって、とてもわかりやすい。やはり、歴史的録音でヤセ我慢していたのは誤りであった、といった満足たっぷりでした。
●2009年3月某日
じつに鬱陶しい、いつものブルーマンディ来る〜サラリーマン人生続く限り。きょうは宿題は少ないといった自覚あるんだけれど、どんなご無体なる仕打ちが待っているかわからんからね。油断禁物。今週は日帰り金沢出張一発(但し、大阪に戻ってそのままメーカーご担当異動者お別れ会)、20日祝日は年度末伝票の締めで出勤です。春は近い。
音楽にはあまり集中できていなくて、サイト用原稿執筆ともかく、他はちょろ聴き状態。Borodin「中央アジアの高原にて」「だったん人の踊り」(アンドレ・クリュイタンス/パリ音楽院管弦楽団1958/59年)とか、Scho"nberg 弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲 変ロ長調(ロバート・クラフト/フレッド・シェリー弦楽四重奏団/21世紀クラシック・アンサンブル2002年)など・・・聴き手は弛緩し、ま、聴いたよ、みたいなことです。
今朝、Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜アンレクサンドル・ガウク/ソヴィエット国立放送交響楽団(1957年ライヴだそうな)・・・旧ソヴィエット・ロシアの録音は一般に厳しいけれど、これはちゃんとした音質ですよ。提示部繰り返しをして下さらないのは残念(終楽章には繰り返し有/満足)。中庸のテンポ、ホルンの異様にセクシーなヴィヴラートを除いてはオーソドックスに安定した演奏であって、引き締まって集中力たっぷりのアンサンブルであります。所謂、露西亜風異様に脂っこい演奏を想像すると大違いで、ちゃんと独墺系伝統の流れがある、ということでしょうね。終楽章に向かって白熱する、さすがライヴ(実演故の乱れもない)の効果。
では、行ってきます。
●2009年3月某日
昨夜、オークションCDは、2枚再出品になったが、それなりに入札有、昨夜のうちに無事全員より連絡もありました。本日送付。駅売海賊盤@100出品も含め、一枚物有名どころを追加出品しておいたけれど、ありきたりなものばかりなので、動きは鈍いかも知れませんね。オークションは難しいところがあって、適度にマニアなものが売れ筋なんでしょう。しかし、往年巨匠のスタンダード録音が、若い人には新鮮な場合もあるから油断できない。
昨日夕方、女房殿が「梅田のユニクロに行きたい」とのご意向でヨドバシ・カメラへ。凄い混みようで、不況?ゴジョーダンでしょ、的熱気です。家電は一人暮らしを始める人々、転居買い換えの需要期なのか。ユニクロの一人勝ち状態は有名だけれど、お隣の「スーツ・カンパニー」では若者(きっと新社会人)が群れておりました。紀香のGパン購入後、レストラン街で「円高差益還元特別メニュー」外食してきました。酒席連続だったし、来週以降も続くのでアルコールは抜き。
ようやく、来週サイト更新分原稿仕上がり、これで心置きなく自由自在奔放に音楽が愉しめる・・・フクザツなる心境?音楽への集中と、お気楽な聴き流し、両方バランスをとらないとね。
歌劇「タンホイザー」〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/バイロイト音楽祭(1962年ライヴ)は弐枚目へ。第2幕の歌合戦は圧巻の熱気と盛り上がり。歌い手評価はワタシの縄張り外だけれど、ヴィットガッセンの貫禄は充分理解可能。アニア・シリアは当時20歳くらいでしょ?天才ですよね。バイロイトのオーケストラは南ドイツ系の暖かくも厚みのあるサウンドですね。ヴィルヘルム・ピッツの合唱が、涙が出るほどカッコ良い(「巡礼の合唱」)。先の「マイスタージンガー」でもそうだけれど、ホルンがキモなんじゃないの?ここ最近、仏蘭西英国を聴く機会が多くて、”独墺的サウンド/表現は勘弁して!”と思ったりしたが、音楽にはその個性に似合った表現方向があるんです。
Mozart ピアノ協奏曲第20/21番〜アルフレッド・ブレンデル(p)/マリナー/ジ・アカデミー(1973/1983年)・・・着々と聴き進んでおりまして、感動無限大。じつはこの全集ともう一本、管楽器アンサンブルの作品(エド・デ・ワールトが欲しかった)10枚組と両方入札していて、こちらは”ついで買い”本命じゃなかったんです。で、結果競り負けて(性格的に絶対に深追いしない)これのみが無競合で到着・・・昨年だけで全集2セット購入しているし、オークションで3セットほど処分済みだし〜なんてウジウジしていたけれど一聴、いやぁ、こりゃ凄い。ブレンデルのピアノは知的方向であって、官能的美音とは無縁だけれど、微に入り細を穿った絶妙表現の説得力が有無を言わせぬ・・・ニ短調K466のカデンツァはブレンデル自作、ハ長調K.467は(なんと)ラドゥ・ルプーでっせ。
20〜30年も経って、しかもLP時代からお気に入りでした。旋律次々と登場して、めくるめく感動保証。ネヴィル・マリナーもこの辺りが一番脂が乗っていた時期か。使用楽器とか、古楽器系リズムが、とか、そんなコメントが空しくなるほど生き生きと躍動し、変幻自在なるオーソドックス(矛盾してますか?)演奏であります。
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朝、女房殿協議の上、スポーツクラブではなく、尼崎の郵便局(ゆうメール出し)経由、JR塚口まで(日差しも暖かく)散歩、伊丹迄行って映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」拝見。これはオモロいでっせぇ、空いていたけど。竹内、阿部の二人はちょっと今回は影が薄い。堺雅人が実質主人公であり、宣伝に出てこない高嶋政伸の冷静な悪役がエエ味出してます。羽田美智子がちょっとキモなんです。
●2009年3月某日
本日休み。昨日も(いつも通り)終日ばたばたとお仕事に追われたが、過ぎてしまえばいったい何をしたのか?記憶もない。パソコンを立ち上げると出てくる「メモソフト」+ディプレイに貼り付けてある付箋紙の宿題はほぼクリア、更に商品大トラブル(勘弁してよ・・・)のギリギリ土俵際での納品クリアを画策して一日が終わりました。お別れ会は(大人数宴会苦手だけれど)まぁまぁ楽しかった。当然、もちろん二次会には参加せず早々に帰宅、でも二日続けての酒は良くないな。体重増勢傾向を反省しましょう。
オークションCDは、締め切り最終日を迎えて入札徐々に、といったところ。出品時のボケで、ひとつだけ終了が朝の5時過ぎというのがあり、これが少々競合して値が上がっておりました。自分は”相場”(あるべき姿/自分だったらこのくらいで買う、といったもの)を考慮して値付けしているつもりだから、最低価格でキレイに売れて下さるのがありがたい。それでもセットものは割安になるので動いているが、一枚物@300は全然入札がない状態です。どーしてかな?充分安いはずなんだけど。やはり不況か。
Shostakovich 交響曲第3番 変ホ長調「メーデー」〜キリル・コンドラシン/モスクワ・フィル(1972年)・・・一連の管弦楽作品(初耳)が、無慈悲かつ乾いたリリカル風に感じとれたせいか、馴染みの(苦手)交響曲も”そのような、管弦楽断片の連続として”受け取ればちゃんと愉しめることに気付きました。所謂”ソヴィエット・ロシア国策”音楽だけれど、21世紀の現在なら皆ニコニコして素直にユーモラス、かつ勇壮なる旋律を素直に受け取ればよろしい。曰くありげな露西亜語合唱も(どーせ意味はわからん)”強靱なる響き”としたサウンドを堪能。アンサンブルは定評あるテンションの高さ。(ちなみに本サイトで「Shostakovich」検索掛けてみたら、なんと11本の更新記事=独立したものがありました/驚き)
Wagnerバイロイト33枚組は、歌劇「タンホイザー」壱枚目へ。ヴォルフガング・サヴァリッシュ/バイロイト音楽祭(1962年ライヴ)タンホイザー:ヴォルフガング・ヴントガッセン/
領主ヘルマン:ヨーゼフ・グラインドル/
エリーザベト:アニヤ・シリヤ/
ヴォルフラム:エーベルハルト・ヴェヒター/
ワルター:ゲルハルト・シュトルツェ/
ハインリッヒ:ゲオルク・パスクダ/
ビテロルフ:フランツ・クラス/
ラインマル:ゲルト・ニーンシュテット/
ヴェーヌス:グレース・バンブリー/
牧童:エルゼ・マルグレーテ・ガルデッリ/
バイロイト音楽祭合唱団/合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ・・・先の「マイスタージンガー」(1974年)よりひとまわり録音が古いが、臨場感や歌手の動きが理解できる音質であります。もちろん艶々の新録音風ではないが、自然な雰囲気充分有。
最初、朝食時にA4サイズミニコンポで聴いていたら、序曲がずいぶんとショボい感じで訝しい。そのまま通勤のディスクマン(今時珍しい)のイヤホンで集中したら、明晰でクリアな熱気が押し寄せて、当時サヴァリッシュ39歳新進気鋭若手の意欲が伝わって参りました。途中カスタネットが入るから「パリ版」?かと思ったが、そうでもないらしい、とはネット検索の結果です。あとは「マイスタージンガー」とほぼ同じ感想でして、序曲の旋律に馴染んでいればそのままの延長で、あとは歌い手の熱気をしっかり受け止めるだけ。ま、もとより(FMエア・チェックで/記憶ではバレンボイム)馴染みの作品ですし。ヴィットガッセンの入れ込みはたいしたもんじゃないでしょうか。ホルンの重奏の深々とした響きに痺れました。
いずれ、”佳き音佳き音楽”でエエ買い物との手応え(たっぷり)あります。
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上記は超早朝覚醒時更新。少々(至福の)二度寝して朝食、持病(+ついに”やや花粉症”発症)2軒通院(血液検査はモロに体重増警告!反省)、雨模様で意外と空いていて、更に床屋さんへ。未だ昼前でございます。お向かいの(かなり流行っていた/あまり旨いとは思えず2度ほどしか行っていない)うどん屋廃業でチェーン店に身売りしたらしく工事真っ最中。マンション階下のコンビニ閉店後、怪しげ健康食品店(としょり集めてなんか熱心に勧めていた)2回短期で止めてしまい、この度自転車屋がオープンするそうです(やはり工事中)。ちょうど女房殿の自転車がダメになりつつあるので、よかった。
サイト用原稿はぼちぼち準備しております。今朝、この間熱心に聴いている”バイロイト”絡みで、Wagner 歌劇「さまよえるオランダ人」序曲/歌劇「タンホイザー」序曲/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲/楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1972年〜76年)・・・輝かしくも引き締まったオーケストラの響き、厳しいアンサンブルの精華、優秀華麗なる録音、それだけ揃っても”何か”が足りない。この間聴いたバイロイト・ライヴ(「マイスタージンガー」と「タンホイザー」)にあった、素朴な熱気とか独逸民衆の生活(んなもの極東片隅のド・シロウトの勝手な想像の産物だろうが)みたいなものが、まったく感じられない。よくできたサイボーグのようであり、やや前のめりの落ち着かない表現もワタシの嗜好に非ず。
これはサイト原稿ネタにはできないな。
●2009年3月某日
勤めだした女房から「きょうは外で夕食摂ってきて」とのメールが運の尽き、ストレス溜まっているチームメンバーと呑んできました。ま、半分以上ワタシが払うことになるんだけれど、お姉ちゃんのいるような店に二次会に行くわけもなし、むしろ酔って喰い過ぎることが問題。(本日もお別れ会であった・・・)お仕事進捗はほぼ見込み通りだったが、昨日朝出勤してパソコン立ち上げて驚愕!出張中に業務用の共用サーバーを入れ替えたそうで、自宅で増設ハード・ディスクを入れ替えたみたいにドライブ番号が合っていればOK、みたいな単純なものじゃないらしく、フリーズ+怪しげアラート連続出現。ワタシのパソコンにはデスク・トップ上にゴミ箱+マイ・コンピューター(+ネットワーク)以外出現せず、必要な作業リンクはすべて「スタート・メニュー」に整理してあるんです。(自宅でも同様)
その「必要な作業リンク」が全部使えない、というか、スタート・メニューをクリック段階でアカンのです。東京本丸よりリモート・アクセスで修復していただいたけれど、朝一番の作業時間予定モロ狂い。どーしてシステム系の連中は、使用者側の問題発生を予見できぬのか。自分用(=職場共用)の検索システムなんて、やたらとスピードが遅いのが気になります。ま、なんとか日常生活に戻ったが。
オークション出品CDは本日明日と締め切りが来るけれど、前回前々回とはがらりと様相を変え絶不調。ウォッチ・リストにけっこう入っていても入札がほとんどありません。クラシックCDオークション全体も似たような状況であって、もともと売れない時期(もの要りだし、転居時期でもある)なのか。それとも不況の深化か。
通勤音楽は、Shostakovich E.ドレッセルの歌劇「コロンブス」のための2つの小品から序曲(レニングラード・フィルハーモニー/1979年)/終曲(ソビエト国立文化省交響楽団&合唱団/1984年)/映画音楽「女ひとり」作品26(ソビエト国立交響楽団/1982年)/映画音楽「黄金の丘」組曲作品30a(ソビエト国立文化省交響楽団/1985年)/劇音楽「ハムレット」組曲(全13曲)作品32a(モスクワ・フィルハーモニー/1962年)〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー・・・最高。なんとなくユーモラスで抱腹絶倒の賑々しい音楽連続技。交響曲だと、妙に堅苦しかったり、ありきたりな盛り上がりが立派すぎたり、時に辛気くさかったりの印象があるんだけれど、これが小品集だと(言語まったく理解できぬ)露西亜語声楽含め、平易で変化に富んで楽しいものです。もちろんすべて初耳。ロジェストヴェンスキーの明快な、白黒はっきり付けた演奏ぶりも唯一無二の魅力と感じます。
こりゃエエものを入手できた、と実感有。なんとかサイトは定例更新済。
●2009年3月某日
さて、明日デッド・ラインのお仕事2本、それとは別格で朝一番で取引先トラブル資料再作成(所要時間15分と計算)+ワタシが作業を先週失念していた締め切り実務30分。机上週次作業たっぷりこれは午前中一杯、昼からチーム打ち合わせ、ということは本ちゃんの着手は夕方からか。なんとかなって下さるか、ビミョー。ま、体調OKだし、”やや花粉症”程度はひどくはないし。明日は、歓送迎会(経費ではラスト/エエことだと思いますよ、ワタシ大人数宴会は苦手なので)で残業不可。眠りは浅いが、不眠状態ではない。
Wagner 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ/バイロイト音楽祭(1974年)ラストまで、一気・・・ヒジョーによろしい。馴染みの旋律が次々と楽しげに流れて、CD残2枚分まったく厭きさせない。BBS外野の野次では「カラヤン/コロ/アダム/ドナート盤の破壊力に比べると、ヴァルヴィーゾ盤なんて「へ」みたいなもん」とのことだけれど、聴いたことありませんもん。たしかによく聴き知った第1幕前奏曲/ラスト近くのの「徒弟達の踊り」〜前奏曲の旋律が回帰する部分、往年の巨匠達の管弦楽作品集に馴染んだ耳には、やや地味というか大人しい感じはあるけれど、全体サウンドの明晰さ、歌い手の充実、バイロイト会場の熱気雰囲気がひしひし伝わって音質も良好。ド・シロウトの冷や水はあきまへんな、彼(か)の歴史的音源のせいじゃないが。
宣言通りVaughan Williams 交響曲第3番「田園」〜ベルナルト・ハイティンク/フィルハーモニア管弦楽団(1996年)再聴・・・うむ、「サンーダーバード」より振動のきつい「雷鳥」ではこの静謐繊細なるサウンドは聞き取れなかったか。(聴き手は深い眠りに入っていたし)英国紳士の「田園」は、Beeやんとは個性が異なって、どこまでも静謐であり、幻想的に美しい作品であります。ヴァイオリン・ソロが囁き、ソプラノのモノローグが遠くより響き渡る・・・激しい起伏はないけれど、いつまでも続く安寧が存在します。ハイティンク/フィルハーモニアの組み合わせは極上ですね。洗練され、繊細で、しかも自然体の集中力有。
●2009年3月某日
我が上司がまたやってくれまして、例のトラブル処理最終版に差し掛かっているのに、先日お上と東京本丸で取引先と確認した金額意向が違った(ケチった)らしい。ワタシはそんなこととはつゆ知らず「だいたいこんなもんで」と相手幹部に提示したら、ダイレクトにお上に抗議が行ったらしく、こんどは上司から「オマエはなにを話したんだ?」とお叱りのメールが・・・って、指示通りですよ。唖然呆然、そして不快。昨日呑みすぎたせいか(やや)胃腸の調子が悪いし、会議打ち合わせ対応後、さっさと帰りました。職場には寄りません。んもう、エエ加減にせい!(これを執筆後、ケータイに連絡有。明日朝一番でデータ資料を再仕上げすることで決着)
椎名誠「ニューヨークからきた猫たち」(朝日文庫)・・・この人の著作はできるだけ全部読むようにしているつもりだったが、これは初めて。こどもが二人とも一人前となってアメリカに在住、奥様はチベットに生き甲斐をみつけている。行動し、躍動し、激しく遊んでいた著者も既に還暦を過ぎ、信じられぬほど静謐な味わいが漂う短編が並びます。小説なんだろうが、ほとんど実話のようでもあり、ありきたりな日常風景はどれも味わい深く、ココロが洗われるような・・・そんな一冊。しょうもないことで拗ねちゃいかんぞ!サラリーマン(=ワシ)。
Vaughan Williams 南極交響曲(第7番)〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団/パトリシア・ロザリオ(s)(1996年)・・・この曖昧模糊茫洋とした幻想的作品も、数をこなせば全貌は徐々に見えてくるもの。繊細を基本として引き締まって、颯爽とメリハリあるスリムな演奏です。テンポはやや速め。ウィンド・マシンは控え目だけれど、もっと盛大に鳴らせても良いのじゃないか。Elgarほどの素朴なサウンドではなく、洗練され、迫力も充分。オフ・マイクっぽいがかなりの優秀録音でした。第2楽章「スケルツォ」の爽快でスケールある爆発が全曲中のツボかな。第1楽章や第2楽章中のキラキラしたところはオーロラの描写ですか?第3楽章「レント」(「シャモニー渓谷の日の出前の讃歌」)に於ける絶望的な歩み、オルガンが荘厳なる大自然の厳しさを表現して響き渡るところなど、慄然たる感銘有。
(同じく)Vaughan Williams 交響曲第4番ヘ短調(1968年)/第6番ホ短調(1967年)〜エイドリアン・ボウルト/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団・・・この2曲は両者とも不協和音が轟いて、暗く激しい作品となります。CDの組み合わせとしては筋が通っている。この演奏は凄い。録音年代的に先のA.デイヴィス盤に比べ先度とか細部の肌理はやや落ちだけど優秀録音、剛直、骨太の自信に溢れたストレートなド迫力には、有無を言わせぬ説得力がありました。流石の貫禄。
ま、独墺系作品とは全然”語法”が違いますから、馴染むのにはけっこう時間がかかります。ワタシはこどもの頃からのお付き合いでしたが。(プレヴィンの「南極交響曲」にて)
●2009年3月某日
眠りは浅いがそれなりに良く休めました。さて、本日は諸処様々宿題を一気進捗させて目処を立てないと。順調に(早めに)金沢に入れるでしょうか。今週末締め切りのオークションCD出品は、なんと一件の入札もなし。苦戦です。買い手のおじさん達はおカネがない時期なのか。
先日オークション落札したShostakovich管弦楽作品集(ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー5枚組/市販半額以下無競争にて落札、しかも送料込/人気ないんだな)は、秘曲集と呼んで良いほどの収録であって、交響曲に比べてずっと愉しめます。第1枚目を再聴・・・エエですね。Stravinskyのあまり著名でない作品を連想させ、いっそう乾いて、無骨なるユーモアみたいなものを感じさせます。旋律も変化に富んで多彩。こどもの頃に読んだ露西亜民話のような作品ばかり。ロジェストヴェンスキーは自信に溢れた語り口が上手いもの。
では、行ってきましょう。
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(金沢ホテル)かなり、それなりのお仕事進捗があり、昨日の不快も(やや)修復し、夕方早々に北陸路を目指し出発。途中、特急「雷鳥」は遅れたが、もし余裕があれば、との約束の取引先ご担当はちゃんと待っていて下さいました。呑みましたよ、自腹で、楽しく。これが人生の醍醐味だな。
じつは(恥ずかしながら/BBSでのご批判ありながら)アンドレ・プレヴィンのVaughan Williamsの交響曲全集オークション落札しちゃったので、棚中在庫をきちんと再聴しております。交響曲第3番「田園」/第4番ヘ短調〜ベルナルト・ハイティンク/フィルハーモニア管弦楽団(1996年録音)・・・車中、眠っていたこともあって「田園」は(良く知った、馴染みの作品なのに)なんの感慨もない、というかわからない(あとで再聴しましょう)。ところが、第4番ヘ短調はアンサンブルの切れ味といい、激しい音楽の姿が明確に表現されて、そのド迫力に説得力有、感銘深いものでした。で、いまネット検索して気付いたけれど、この全集廃盤なんですね。
de Falla 「恋は魔術師」/Turina「ロシオの行列」作品9/「セビーリャの歌」作品37/「幻想舞曲集」作品22/「闘牛士の祈り」作品34〜ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ/マドリード交響楽団(1953年)・・・最高!ちょっと知名度の低いポルトガル往年の巨匠(1896-1963)だけれど、ノリノリのリズム、明るいサウンドが素晴らしい。朝、CDを抜き出したんで、たった今ネット検索でオーケストラを確認したんだけれど、けっこう上手いじゃん。お国もの侮るべからず。
●2009年3月某日
毎週のブルーマンディ也。ここ2ヶ月くらい、これ以上ない!といった苦境を遣り過ごした(乗り切ったのに非ず)ので、なんとかなるのでしょう、きっと。「こんな人もいるのか!」と驚かされたチームメンバー(年齢だけはヴェテラン)は、お仕事はていねいだけれど、作業量が異常に少なく、遅く、営業として取引先の都合に合わせる気がない。追いつめられてくると、締め切り近くで”そもそも論”(=キレイ事)が飛び出しちゃう。他人への説教(弱点や穴を見つけるのに敏である)も多い。最近は、さすがにワタシのお仕事量が尋常ではない、と気付いたのか、ちょっと文句は減ったが、そんな切羽詰まったお仕事状況そのものがおかしい、と言っております。
ま、人生観だからね、人それぞれ。ワタシは楽〜なサラリーマンのほうに分類される、と勝手に思っております。そういえば、土曜日事情通の同僚から、ワタシの異動はなくて、続投は決まっている、とのこと。ま、お仕事は最低2年は同じものを続けるべきであって、もう一年金沢通い。そういえば明日夜から金沢入りが決まっていたっけ。新年度は諸経費節減が通達されているが、自分の意志で会議参加は決められませんから。以上、お仕事愚痴でした。
やがて流れて消えてしまうので再掲しておくが、BBSにてクラシック音楽廉価盤化に対して厳しい警鐘有。曰く
世の中CDが超廉価になって未聴積んどく状態が増える傾向にあるようですね。どちらのブログでもそれを告白している記事を多く見かけますが、何だか入院患者の病気自慢みたいで端から見ている者には滑稽に思えてきます。むしろもうCDは要らないんだという状況の一歩手前の状態にあるのでしょう・・・音源が気軽に買えない時代の飢餓感をどうしても捨てきれないところに目を付けて、この豊かな時代にジャンク化された廉価盤に中高年が踊らされている感が見えてきてしまいます。舌足らずで申し訳ないですけれど、高級路線で稼いできた音楽業界だからこそ芸術を大事にしてきた(大事なフリも含む)のに、自ら叩き売りを始めるのはまるでジャンク債の売買で運用するハゲタカなんとかの姿とだぶって私には気分が悪いのです。
馴染みのブログでも切り口は全然違うんだけれど、同根であると類推される記事が更新されておりました。畢竟、音楽とは単なるディジタル・データに行き着くんだけれど、世代にとっての郷愁やら、カタチってあるんですよね。目的が達成されれば、速くて安いほど良い、ということにならぬのが人間でしょう。プロセスや想い出を愉しんでなにが悪い。
一方で「この豊かな時代にジャンク化された廉価盤に中高年が踊らされている」のは事実でしょうし(結果、聴ききれないほどの音源を購入してしまう)「高級路線で稼いできた音楽業界だからこそ芸術を大事にしてきた(大事なフリも含む)」には少々胡散臭いもの、不当な利益を得てきた(LP時代日本は世界で一番値段が高かった)ような気もするし、「自ら叩き売りを始めるのはまるでジャンク債の売買で運用するハゲタカなんとか」というのも一理あるような気もします。「もうCDは要らないんだ」というのは、魅力的新録音の激減、データ運用の普及、競合の結末なのでしょう。
一方で、経済的に支障のない範囲で、おじさんが楽しみでCDを山のように購入する(含むワタシ)のもエエじゃないか、と思います。ワタシはすさまじい勢いで棚中在庫を処分しているが、それは(千度書いたけれど)聴くべき音源の精査なんです。生演奏を敬遠していることには深く反省。でも、体調とか時間とか、いろいろ言い訳はあるんです。
おっと出勤時間が迫っちゃいました。
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ビミョーに不快であり、お仕事進捗もできなかった一日。(理由は言いたくもない)お仕事デッドラインはまだ10日ほど余裕があるけれど、自分なりの計算があって、本日の滞留を鬱陶しく感じております。精神的に逃げていて、あまりに残業管理云々が煩いので、さっさと帰りました。明日で逆転なるか。いろいろと目処を付けて早めに金沢に入りたいもの。
聴き手の精神状態とは関係なく、エエ音楽はエエもんです。今朝からウィンナ・ワルツ聴き始めて、3枚組中通勤で2枚目まで終了、現在3枚目を拝聴中。●CD1枚目/ウィーン気質/アンネン・ポルカ/朝刊/ハンガリー万歳/美しく青きドナウ/浮気心/愛の歌/常動曲/宝のワルツ〜アルフレッド・ショルツ(変名指揮者)/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団●CD2枚目/皇帝円舞曲/ピツィカート・ポルカ/もろ人手をとり/ラデツキー行進曲/加速度円舞曲/オーストリアの村つばめ/トリッチ・トラッチ・ポルカ/ウィーンの森の物語〜ペーター・ファルク/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団●CD3枚目/芸術家の生活/電光と雷鳴/南国のバラ/観光列車/酒・女・歌/入場行進曲「いざ、ともの戦いに」/レモンの花の咲くところ/ペルシアの行進曲/春の声〜カール・ミヒャルスキ/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団・・・1989年ご近所ジャスコの専門店街にて購入、との記録が残っております。(PILZ CD 160 303-5 3,600円!で購入)
当時はこれでも激安だったし、久々の聴取にシミジミ感慨深い・・・ずいぶん聴いたんだろうな、どこを聴いても馴染みで、懐かしくて・・・20年前でっせ!ワタシは生意気盛りの30代前半、息子は未だ赤ちゃんだったんじゃないか。オーケストラの響きも録音も鄙びて素朴で、しかもゆったりしたリズムのノリがちゃんとある。テンポのタメも適度であって、これはこれで優雅な気分たっぷり味わえます。
クレメンス・クラウスもアーノンクールも、カルロス・クライバーも素敵でした。でも、なんかコレ特別。まさにヴェリ・ベスト。これって、音源が気軽に買えない時代の飢餓感をどうしても捨てきれない、この豊かな時代にジャンク化された廉価盤に踊らされている中高年の郷愁なんでしょうか。
そう言われてもいいや。巡り巡って元に戻っちゃったかな?原点かも。
●2009年3月某日
金曜日の帰宅が(やや)遅くなり、土曜日午前中出勤しちゃうと、体感的に週末休みがほんまに短い。本日もスポーツ・クラブへ行きましょう。オークションには引き続き出品しておいたけれど、肝心のサイト用原稿に苦慮しているのはいつものことです。昨日辺りから少々鼻水状態で、とうとう本格的花粉症か?目もちょっとだけカユい。昨夜は女房と尼崎大黒にて誕生日を祝いました。北海道の婆さんからも電話が来たが、両親とも未だ元気で、大丈夫みたいです。
先日メモリ増設した関係で余った256mb、300円で売れました。しかも入札一件のみ。4年ほど前にいくらで購入したか忘れたが、おそらくは1/10以下。そもそもDDR PC2100で今時256mbだったら必要ないでしょ。1gb以上が標準の時代だし。モーリス・アブラヴァネルのTchaikovsky交響曲全集、5枚1,000円が相場だろうと出品したら、1,600円で終了。送付準備すべく現物確認したら1,990円の値札が残っておりました。けっこう聴いたから満足すべき結果と自覚しております。出品意図は、全集はリッカルド・ムーティがひとつあれば良いかな、と。
Corelli 合奏協奏曲集 作品6/1〜7〜ピーター・ヤン・ベルダー(cem)/ムジカ・アンフィオン/レミー・ボデ/山縣さゆり(v)(2004年)・・・この作品はLP時代、そしてFMエア・チェック以来のお気に入りであって、躍動するソロの掛け合いにドキドキ。この古楽器演奏は21世紀に相応しいキレのあるリズムと素晴らしき技量、暖かいアンサンブルを聴かせて下さいます。録音も極上。通奏低音にはオルガンも入っているのか、色彩豊か、バロックのキモはここなんです。2005/6/16 3,602円10枚組一気買い!とのメモが残っていて、棚中在庫をつぎつぎと整理しているのは、このような名盤にしっかり集中する時間を作るため。
一方で、グレン・グールドの80枚組とか、数日前に到着した「バイロイト33枚組」(HMVより1,600円ほど安く入手したことに満足)とか、やや”メジャー指向”が強まったか?と反省しております。それとも、”往年のメジャー”も時代が一巡りして世間一般にはマイナーになりつつあるのかも。違うか。
Wagner 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ/バイロイト音楽祭(1974年)弐枚目拝聴。マイスタージンガー:カラヤン/コロ/アダム/ドナート盤の破壊力に比べると、ヴァルヴィーゾ盤なんて「へ」みたいなもんねと外野から野次が飛んだが、ますますワタシは感銘深く、ノーミソで馴染みの旋律鳴り続けております。録音も艶々のディジタル録音に比べるとやや地味、と昨日書いたけれど訂正します。会場の臨場感溢れる自然体極上の音質である、と。比較対照が少ないからなんとも言えぬが、ザックス役のカール・リッダーブッシュはほんまに立派、ヴァルター役のジーン・コックスは録音の少ない人だけれど、マイスターを目指す若者の雰囲気を良く出していると思います。
ま、著名なる前奏曲に馴染んでいれば、全曲あちこち知っている旋律が出てきてわかりやすい、明るい音楽です。
さて、サイト用原稿執筆しなくては。(長く)苦戦している理由はわかっていて、候補として上げているCDを文書とするとき、再聴する気がおきるか、がポイント。ああ、これ良いじゃない、と感じてから、実際に執筆するまでタイム・ラグがあるんです。その間にちょっと醒めちゃうんだよね、熱が。
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阪神尼崎のスポーツクラブは半年ぶり。シェイプ・エアロとかに(試しに)行ってみましたが、西宮に比べると年齢が上がっているし、人数も少ない、服装も”いかにもオカネ持ち!”的雰囲気皆無(含む自分)〜だけれど、じつはコレ中級コースで皆手練れの人々だったんです。つまり、夫婦共々まったく所作に付いていけない、ついに(恥ずかしながら)途中退出いたしました。ま、ゆったりとフロに入って良い気分転換になった、ということで。
落札されたモーリス・アブラヴァネルのTchaikovsky交響曲全集は連絡があって、やはり【♪ KechiKechi Classics ♪】の読者でした。ありがたいことです。このサイトにはいちおうトップページにカウンターは付いているけれど、ブログみたいにどの記事にアクセスしてもカウントされる、ということはないんです。だから、せいぜい毎日300〜400アクセスくらい。こんなもんかな?と思っているが、けっこう見て下さっているもんですね。嬉しい。
●2009年3月某日
誕生日。同い年の女房殿は、数ヶ月の間ワタシを年寄り扱いするんです(すぐ追い付くで)。純実務的にお仕事が残って、週末出勤しなくっちゃいけないのもMy記念日に相応しい。でも、モウレツ・スピードで消化して午前中で終わらせるぞ!取引先との大きな懸案事項がほぼケリ付いた(あとはワタシが実務作業をするだけ)ので、精神的には一段落、ま、来週辺り、肩叩きあるかも知れないが、望むところだ。ちょっと遅いんだけれど、昨日より(ほんまの)新年度の大仕事着手した感じ。
先々週大量にオークション落札されたCD、とうとう一件のみ連絡が来なくて(4回連絡して一週間待ったんだけれど)次の方に繰り上げ連絡、喜んでいただきました。本日送付。さて、つぎは何を出品しようかな?ちょっと脱力しております。
昨日到着CDを早速拝聴(累積ミチョランマが少々気になる・・・)。Mendelssohn 劇音楽「真夏の夜の夢」(4曲)/Schubert 「ロザムンデ」(序曲+3曲)〜ジョージ・セル/コンセルトヘボウ管弦楽団(1957年)・・・もう一枚、シュヴァルツコップとの声楽作品(もちろん正規盤)を入札していたんだけれど、何週か再出品されていて誰も入札ないだろう、と最低価格で放っておいたら締め切りギリギリでさらわれました、閑話休題(それはさておき)。セルとコンセルトヘボウとの相性を全面賞賛しないし、収録も中途半端な感じだけれど、これはメリハリと躍動に溢れてエエ演奏です。前者はもっとたくさん聴きたい!と思うし、後者は(優雅な間奏曲〜室内楽にも引用される〜別格として)初めて”名曲”を実感させて下さいました。ツマらん作品、と思っていたんですけどね。
エエ買い物だった。「真夏の夜」はクリーヴランド管との録音(1967年)と比較してみないと。
昨夜、Wagner 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ/バイロイト音楽祭(1974年)早速壱枚目拝聴。2006年に亡くなった、オペラ一筋!スイス人指揮者であって、この録音はしばらく廃盤となっていたもの。ま、大きなCD市場のひとつである日本では全然知名度ありませんもんね。オペラそのもののコメントできる(とくに歌い手)ほどの知識も経験もないが、著名な前奏曲は大仰ではない手堅い表現で、歴史的著名指揮者の”管弦楽作品集”とはイメージが異なります。録音も艶々のディジタル録音に比べるとやや地味、いかにも劇場の雰囲気を伝えて悪くない。ワタシのようなド・シロウトは会場(バイロイト)の荘厳な雰囲気空気を愉しめればそれで良いんです。そうだな、奥深く響き渡るホルンとか。シミジミ(まず)一枚分堪能いたしました。
(ザックス:カール・リッダーブッシュ/
ヴァルター:ジーン・コックス/
ポーグナー:ハンス・ゾーティン/
フォーゲルゲザング:ヘリベルト・シュタインバッハ/
ナハティガル:ヨゼフ・デネー/
ベックメッサー:クラウス・ヒルテ/
コートナー:ゲルト・ニーンシュテット/
ツォルン:ローベルト・リッヒャ/
アイスリンガー:ヴォルフ・アッペル/
モーザー:ノルベルト・オルト/
オルテル:ハインツ・フェルトホフ/
シュヴァルツ:ハルトムーツ・バウエル/
フォルツ:ニコラウス・ヒルデブラント/
ダーフィト:フリーダ・シュトリッガー/
エーファ:ハンネローレ・ボーデ/
マグダレーネ:アンナ・レイノルズ/
夜警:ベルント・ヴァイクル/
バイロイト音楽祭合唱団/ノルベルト・バラチュ)
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とにかく朝一番、早めに出勤して机の上の伏魔殿を次々と制覇、週次の決められた報告書をでっち上げ、メールに返事をし、急な上司の資料提出を仕上げ、(遅く出てきた)職場同僚と馬鹿話をしつつ午前で(とにかく/ムリヤリ)終了。帰宅してぼんやりして、ネットを見ていたけれど、どうも接続がおかしい・・・騙し騙し、オークションに出品追加してきました。サイトの更新をしようとFTPソフトでアクセスすると、接続不可。借りているサーバー不調か。こんな時もあります。
Elgar 「愛の挨拶」*/「愛の言葉」/「南国にて」〜「月光に」*/「ため息」/「夕べの歌」*/「朝の歌」/「6つのやさしい小品」*/ ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品82〜ナイジェル・ケネディ(v)/スティーヴン・イッサーリース(vc)*/ピーター・ペッティンガー(p)(1984年)・・・ありきたりの「名曲集」に非ず、Elgarのおいしいところだけ取り出した一枚也。ソナタはいままで聴いた中でもっとも端正であり、高貴な演奏です。
●2009年3月某日
ここのところ”自棄喰い”気味でハラ周りがヤバいが、体調は大丈夫。ホテルでカッターを洗ったので、加湿器を使わなかったのは失敗でした。雨模様なんですけどね、けっこう空気は乾燥しております。定例サイト更新の日程なんだけど、事前準備するヒマがなかったので、帰宅後の作業となります。これより、現地取引先と打ち合わせ。大阪へとんぼ返りで引継作業。
(昨夜移動中音楽続編)Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466/第16番ニ長調K451〜ルドルフ・フィルクシュニー(p)/エルネスト・ブール/南西ドイツ放送交響楽団・・・バックのアンサンブルの集中力、贅肉(筋肉も骨も?)を削ぎ落としたようなクールさ(清涼ではない。非情冷酷方面)にまず驚きます。フィルクシュニーに甘さはなくて、こちらには細部感情の微妙な揺れは存在します。いずれ、華やかな演奏ではなくて、厳しい集中力を感じさせ、それもMozart の魅力はキチンと感じられる・・・とは5年前の感想です。なるほど。フィルクシュニーは厳しい姿勢を崩さない。
Elgar ミュージック・メイカー〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団/合唱団・・・馴染みの「エニグマ」主題が登場して、シミジミとした声楽が絡んだら・・・もう泣けます。最高。A.デイヴィス/BBCって、録音の加減か?とても地味なサウンドなんです。これじゃ(音楽込みで)人気出ないだろうなぁ、これは万感胸に迫る音楽+この表現こそ英国音楽なんです。
さて、出撃。
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ようやく帰宅。金沢での打ち合わせはけっこう充実していて、トラブルはトラブルとして一段落、(取引先に人気のない上司抜き、自腹で)一杯呑りましょう、と誘われました。組織的な巨大トラブルだったが、個人的に恨まれたわけでもなく、信頼を失ったわけでもない、と信じたい。不規則かつ(昨夜来)連続弁当の苦しみありつつ、サンダーバードで夕方までに職場入り、残務は全然終わる目処なく机上魑魅魍魎状態のまま、引継壱時間ほど。明日出勤するんなら、本日夜のうち耳鼻科に行かなくっちゃ、との判断は大誤算でした。
ここの医師はまたテレビに出たらしい、折からの花粉症時期と重なってモウレツに混んでいて、診察が始まったのは夜9時でっせ。女房に連絡して先に、超・重い出張鞄+季節外れとなった厚いコートを引き取りにきてもらいました。これだったら明日朝一番のほうがマシだったか?それとも結論は同じか。明日は午前中で当面の実務は終わらせるつもり。なんせ(嬉しくもない)誕生日なので。疲労は極致だけれど、精神的には充実しております。
帰宅して、ようやくサイト定例更新成。
帰りの音楽は引き続き、Elgar 「夢のこどもたち」/弦楽のためのエレジー/「ため息」/「夜の歌」/「朝の歌」/「愛の挨拶」〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団/合唱団(1981-85年)・・・「愛の挨拶」はなぜか有名だけれど、「朝の歌」も泣ける旋律です!アンドルーは慈しむように、ていねいに、静かに歌っておりました。更に「南国にて」も聴いておりました。R.Straussに負けない近代管弦楽の精華だと思うんだけれど、知名度は低いですね。BBC交響楽団って、なんて地味で質実なサウンドなんでしょうか。きらきらしないから、ちょっと通向けの音かも。
Ravel 「逝ける女王のためのパヴァーヌ」/「スペイン狂詩曲」/「ダフニスとクロエ第2組曲」〜マニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管弦楽団(1957-59年)+「水の戯れ/スカルボ」(ジャン・ドワイヤン(p))「マ・メール・ロワ」(フェヴリエ/タッキーノ(p))・・・昨夜のDebussyも凄かったが、作品の精密緻密さに於いて、こちらのほうがいっそう効果的。非常に繊細デリケートで線が細い、響きに芯がなく、薄っぺらく、粋で、儚げなサウンド〜その印象変わらず、たとえば「ダフニス」に於ける細かい音型はしっかり正確に表現されているんだけれど、それは機械的な精緻を意味しなくて、仕上げられたサウンドは常に幻想的な脂粉を感じさせるもの。最近、こんなのはないんじゃないか。
帰宅したら、先日オークションに落札したCD一枚到着(2枚まとめて送料安く仕上げるつもりが、締め切りギリギリでさらわれた)。そして「Wagner33枚組」到着。BBSではさっそく「ちゃんと聴け」との恫喝が入りました。
●2009年3月某日
(在いつもの金沢ホテル)東京での会議を終え、(もう一本あったらしいがサボって)東京駅より上越新幹線で越後湯沢へ、〜ほくほく線経由で金沢迄。遠いねぇ。上越新幹線はかなり以前、新潟出張の帰り、東京経由で乗った記憶はあるけれど、ほくほく線というのは初めて。見知らぬ駅名過ぎて、やがて魚津辺りにくると少々馴染み有〜富山はワタシの縄張りです。なんか疲れ果てているな、明日ご当地でうち合わせ、大阪まで戻って事務所で残務。明日、出勤当番です。明日のサイト定例更新は夜となります。
移動時間は長かったし(暖房は不快だった)しっかり音楽聴きました。Bach 平均律クラヴィア曲集第1巻全曲〜アンドラーシュ・シフ(p)(1982-91年)・・・いろいろブツクサ文句を付けつつ聴き続けている12枚組より。ワタシゃこの優しい、曖昧模糊としたタッチが苦手です・・・が、これは意外と2枚分ちゃんと愉しめました。表現が浪漫寄り、という点ではリヒテルが徹底していて、その強靱な表現がわかりやすかった。こちらも浪漫っぽいが、ゆらゆらと頼りないというか、なんというか・・・好みの世界なんでしょう。世評高いし。(グールドの再聴に期待しましょう)
Debussy 「牧神の午後への前奏曲」「海」「遊戯」〜マニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管(+ピアノ作品少々〜ジャック・フェヴリェ(p))・・・1960年前後の録音。これは不思議な演奏だなぁ、オフ・マイクで残響豊かな音質印象(悪くないと思います)故か、非常に繊細デリケートで線が細い、響きに芯がなく、薄っぺらく、粋で、儚げなサウンド。スイス・ロマンド管とは、また個性が異なるモロ”お仏蘭西”臭い演奏です。ま、こんな作品でがっちり演奏しちゃツマりませんわな。
●2009年3月某日
本日夜より東京前泊(新幹線にて)。寒いのだろうか?以前は激安輸入CD入手や、都会のBOOK・OFFに行くのを楽しみにしていたんだけれど、なんの感慨もありません。いかんなぁ、なんでも”愉しみ”に変えないといけないのに。かつてはそうだったのに。2ヶ月にわたって処理を続けてきた大トラブルは、決着点が見えてきました。職場異動は期日ギリギリまでわからないが、少なくとも処分=お咎めはないらしい。しかし、上司からの人事考課はサイテー(マイナス)となって、ただでさえ激減すると予想される一時金は査定最低ランクとなるでしょう。ま、降格になるわけじゃなし、これ以上の出世も望んでいないし、借金もないし。発生したことに対する現場責任は納得するが、ミスでも努力不足でもない、というのことには内心忸怩たる思いはある。
昨夜は、お仕事プライヴェート(女性関係)とも苦境に陥っているチームメンバーと酒。自分の立ち位置を確認することと、彼のガス抜きです。
昨日の通勤音楽。Mozart 21曲の歌曲集〜白井光子(ms)/ハルトムート・ヘル(p)(1985/6年)・・・中低音に瑞々しい清潔な潤いがあって、ココロ洗われるような一枚也。1990年に購入した(当時衝撃の激安)新星堂の1000円シリーズで入手したもの。夫君の控え目な伴奏も味わい深い。「春への憧れ」K.596はピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595の終楽章主題だけれど、どんなに厳しい冬も、やがて春は来る、という暖かい希望を感じたものです。
週末発送した膨大なるオークションCD、次々、到着報告が届いております。一件のみ入札者連絡なし、経歴から見ておそらくはYahoo!からのメールが「迷惑」に分類されているだけでしょう。でも、困った。選定する時間と余裕がなくて、次の出品はほとんどしておりません。
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(在東京ホテル)昨夜それほど呑んだワケでもないが、夜にケータイに飛んできた取引先の宿題をこなしている夢を見ちゃって眠りが浅かったか。お仕事は(それなり)順調だったが、昼からモウレツに眠い。夕方、ようやく新幹線の人になったが、やや気分悪くほとんど眠っておりました。ちょっと時期外れの幹部人事発表があって、なんどか一緒に仕事をした同僚が大出世しておりました。負け惜しみじゃないが、責任の重圧とか、労働時間対比収入で考えるとどーなんだろうか。そりゃ、認められる、というのは誇りなんでしょうが。我が上司はモロ、処世術とネゴシエーションでここまできた、という感じだけれど。
Gershwin 「ラプソディ・イン・ブルー」「パリのアメリカ人」〜アンドレ・プレヴィン(p)/ロンドン交響楽団(1971年)・・・彼も当時まだ50歳そこそこで元気だったんだな。冒頭、クラリネット(ジェルヴァーズ・ド・ペイエ)から素敵で、ロンドン交響楽団はノーブルなサウンド、ピアノも粋。三種ある彼の「ラプソディ」ではこれが一番じゃないか。久々の聴取だったが、音質もなかなかでした。
Dvora'k 交響曲第8番ト長調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル(1982年)・・・先日聴いた強烈なジョージ・セルに比べると、ずいぶんとソフトでおとなしい、要らぬ虚飾など微塵も存在しない、聴き方によってはヘロ演奏に聞こえないこともない。録音もほとんど作ったところのない、茫洋とした奥行きのあるもの。でもねぇ、さわさわとした弦の囁き、ヴィヴラートが甘いホルンの響き、優しいサウンドを聴いていると、これはこれで別種の魅力というか、じわじわと奥深い、薄味の滋味みたいなものが伝わりました。
五反田で刀削麺を喰いました。スープは酸辣湯。明日、終日会議。夕方上越経由金沢迄、遅くに入ります。ああそうだ、忙中閑有、職場のネット環境はウェブ・メール、商売のサイトは開かないんです(試したことはないが、アダルトもダメでしょう)。いつも愛用しているHMVの通販はダメで、ところがタワーレコードが開ける。で、屋上屋を重ねる”ミチョランマ”覚悟の上、昼休みに注文しちゃいました「Wagner33枚組」。
ワタシはオペラ・ド・シロウトなので、(いくら安いからといって)音質のよろしくない歴史的録音ではちょっと苦しかった。購入当時は”名曲は揃えること、とにかく聴くことが大切”と思っておりました。この度、歴史的録音2セット(計29枚分)が意外な価格でオークション落札されたので、その財源を流用したもの。ほぼ同額で、定評あるステレオ録音の音源が33枚分入手できるなんて!
数日後、到着したらちゃんと聴かないと。
●2009年3月某日
さて本日より、次の月次サイクルお仕事の開始。上司の怪しげなる視線を類推すると、これで一年間に渡るフクザツ膨大なる作業はラストかな?当てずっぽうの予測だけれど、次の配置はすべて通勤圏内のお取引先で、出張がないのは残念。ま、一年間法外なる出張手当(泡銭)いただきましたから。我が亡き後に洪水よ来たれ!ってな気分だ。ちゃんと引き継ぐが、後任はタイヘンでしょ、きっと。
昨夜、映画「チーム・バティスタの栄光」拝見。封切りの時に見に行っているから、テレビで再確認となるが、いくつかカットがある。テレビ・ドラマはちょっとだけ見て、あまりのオモロナさに愕然、こちらのほうが配役、筋書きの整理、凝縮度がずっと充実しております。原作では主人公は男なんだけど、映画では竹内結子になっていて、全然筋に関係ないソフトボール場面も含め、エンターティメントに優れた表現になっております。配役もツボを得ていて、ココリコ・田中はエエ味出してましたね。続編も見に行かなくては。
Bach イタリア協奏曲/パルティータ第1番 変ロ長調/第2番ハ短調〜グレン・グールド(p)(1959年)・・・オリジナルはこの収録でわずか40分。イタリア協奏曲は(駅売海賊盤などで)何度も聴いていたけれど、滋味深い音色を初めて認識できました。終楽章快速表現に以前は違和感あったが、知的明快な表現に納得。パルティータも正規盤初聴取(駅売海賊盤ばかりだ!すべて処分済)だけれど、音楽の構造が丸裸になったような明快な姿が見て取れました。情感を込めないタッチ、要らぬ感性の揺れを込めない表現〜どれもワタシの標準基準であります。
更にBach パルティータ 第3/4/5番〜ヴォルフ・ハーデン(p)(1985年)・・・このCDもお付き合いが長い、1990年代初頭、LP→CDに切り替える最初辺りの入手となります。地味だけれどアルカイックで暖かい、虚飾のない音色と表現、沈静した雰囲気に溢れます。既に廃盤だろうが、NAXOSはデータでの提供を行っているのが立派。
●2009年3月某日
また憂鬱なる月曜がやってきました。毎週だな。先週先々週来のシステム系残務はどーなるのか、当面の締め切り(上司用会議用強制提出資料+自主的なもの)をこなして、更にプラスαで先行きの目処をつけたいもの。たしか今週は東京会議→そのまま金沢打ち合わせ有。昨日のボディー・ヒーリングの成果でよく眠れ、予想通りカラダ中が鈍く痛い・・・いかにふだん運動不足であるか!自覚できます。本日より女房殿は出勤開始。
土曜日に終了した出品オークションのワンクール終了して、連絡なしは一件のみ。Yahoo!からのメールが”迷惑”に分類されているのか、それとも職場メールを使っていて、週末は見る機会がないのか?ちょっと、心配。それと次の出品を逡巡しております。かなりCD棚中在庫は厳選されてきた成果なのか。あまりに一気出品したので、その反動脱力感か。
昨夜は「ミッション・インポッシブルV」を見ていたので、音楽はなし。最高です。どちらかというか”スパイ映画”ではなくて、”アクション映画”か。先週見た某日本(アクション)映画とは天と地ほど違う。巨乳系セクシー女優は出ないんですね、皆知的美人ばかりなのは時代かも。
今朝、Schubert ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ集(幻想曲ハ長調D.934/ソナタ ニ長調D.384/イ短調D.385/ト短調D.408)〜ドン=スク・カン(v)/パスカル・ドヴァイヨン(p)(1990年)・・・昔馴染みのお気に入り作品であり、購入15年ほどの?CDであります・・・(時間切れ)
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所定の作業は着々と消化しているんだけれど、例のシステム系の作業が(諸問題はクリアしているんだけれど)とにかく時間が掛かってどーしょもない。専用の端末を(勝手に、いや本丸システムの了承を得て)作ったが、日常作業をこなしつつ、定例会議に出席しつつ、別宅の様子を時々覗かないといけない。とにかく遅々として終わらんのです。明後日、東京出発までにケリ付いてくれんか、なんとか。
例のお仕事お仕事大チョンボは、東京本丸との関係でようやくケリ付きそうです。上司はブツクサいやみを言っているが、(基本)無視。処分を受けたらしい。どーも、ワタシもこのフロアを追われる予感があって、それはそれで別に望むところであります。もう金沢は厭きたぜ。
今朝方のSchubert ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ集(幻想曲ハ長調D.934/ソナタ ニ長調D.384/イ短調D.385/ト短調D.408)〜ドン=スク・カン(v)/パスカル・ドヴァイヨン(p)(1990年)・・・まず、作品が大好き。幻想曲ハ長調は、深い眠りから覚醒するかのような幻想を覚えます。クレーメルのような”濡れたような瑞々しい”ヴァイオリンではないが、端正な歌心に不足はない。ニ長調も歌謡的で剽軽な旋律が素敵だし、残りの短調2曲もシミジミと静謐安寧で美しい。ドン=スク・カンは韓国出身の実力派であり、NAXOSに多くの録音が存在します。この人の演奏に外れなし。
通勤音楽は往復でちょうどCD一枚分。Dvora'k 交響曲第8番ト長調(1958年)/第9番ホ短調「新世界」(1959年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・こういうのを聴いちゃうから、棚中在庫CDごっそり整理する衝動が生まれるんです。これは凄い!厳しいリズム、テンションの高さ、研ぎ澄まされたアンサンブル、時に見せるテンポの揺れの効果的なこと、そして・・・各パートはけっして”美しくない”事実。仏蘭西系オーケストラの例を引くまでもなく、技術的に優劣付けがたいシカゴ交響楽団との個性の違いも一目瞭然であって、表現の気高さ、懐かしいエモーションはアンサンブル・トータルから生まれるのであって、腕利き団員の”色”に頼らない、ということです。ホルンやティンパニ(クロイド・ダフ)は素晴らしいが、フルートの音色は好みではない。弦だって(録音の加減か?)けっして艶やかに鳴り響かない。
でも、圧巻の、押し寄せる情熱とクールな統率が同居して、これほど凄い「第8番」「新世界」はそう聴けるものではない。終楽章は驚くようなアッチェランドがアツく、そして大見得を切ってテンポにタメを作ります。魂を揺さぶる演奏也。提示部を繰り返さないのが唯一の不満でした。
●2009年3月某日
一昨日が睡眠不如意、昼寝もほとんどできなかった。二日酔いは昼過ぎには治まり、夜オークションの締め切りを待っていたら、眠くて仕方がない。よう眠れましたよ。結論的に二日間でCD合計163枚全部売れてくれて、ここのところ連続して、ごっそり”オトナ買い”して下さるお得意がいらっしゃるんです。ま、ワタシの出品金額はもともと激安ですし、送料を考慮すると沢山まとめたほうがお得、市場に溢れかえる廉価盤ボックス相場をちゃんと勘案した出品になっているんです。これくらいまとめて棚から消えると、精神的な爽快感有。
これで、また音楽にちゃんと対峙できる準備が整った、といったところ。あとお二人、CD2枚分連絡が来ていないのが気になります。
数日前、Brittenの(柄にもない)更新をしたけれど、オペラの筋を検索していて某ブログに行き当たりました。女性らしいが、作品の取り上げ方がマニアックであり、最新の更新はSibelius なんです。曰く、”BrucknerとSibelius はダメ”とのこと〜なるほど。
Brucknerは女性にまったく人気がない、おっさんの音楽(=ワタシとかお友達)であるという定理はかねて有名だし、Sibelius も嗜好が分かれる音楽なんでしょうね。この方は、かなりマニアックに広く音楽を聴かれているようだし、ほんま嗜好なんでしょう。ワタシだってBEETHOVENBRAHMS(とくに交響曲系)がちょっぴり苦手ですから。その絡みで・・・
Sibelius 交響曲第4/5番〜ペトリ・サカリ/アイスランド交響楽団(1997/8年)・・・昨年2008年の来日公演予定が、世界的金融危機にてキャンセルになったのは残念でした。ワタシはこの演奏をずっと贔屓にしていて、記憶では清涼かつアツい表現に感動していたはず〜だけれど、なぜか久々聴取の印象イマイチ。録音ボリュームが低いのか、それとも、もともとが”鳴らない”オーケストラなのか、作品が交響曲中もっとも難解な作品である故か?”弱い、線が細すぎ”といった感触で、どーもココロの琴線が震えない。
どこかのサイトで、コリン・デイヴィスを聴いちゃうと、との比較があったけれど、ワタシはよく鳴るオーケストラ=Sibelius 指向ではないと思うんです。数日前、ロジェストヴェンスキー/モスクワ放送交響楽団の熱血大爆発(1971/73年少々カンチガイ)演奏に耳を病られたか。ちゃんと再トライしましょうね。
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半年ぶりにスポーツ・クラブへ。ボディ・ヒーリンクを壱時間なんとかお付き合いしてきたが、その後異様にカラダ中が重い。不快ではないんだけれど、まるで病に倒れたかのよう。滅多やたらと鼻水が出るのは花粉症?初体験か。けっこう暖かくて、長時間外を歩きましたし。
Tchaikovsky バレエ音楽「眠れる森の美女」〜スヴェトラーノフ/ソヴィエット国立放送交響楽団(1980年)・・・ラスト3枚目まで聴了。骨太豪快なる「美女」というのもなんだけど、全部続けて聴け!というと少々厳しいけれど、あまりムツかしいことを考えず、あちこち甘い旋律やら、金管の咆哮を愉しむにはエエもんでしょう。ワタシ、じつはけっこうバレエを見るのは好きなんです。おそらくは聴き手の問題なんだろうが、ラストがいつの間にか終わってしまった〜そんな印象はありましたが。
Malipiero「沈黙の休止」/Webern 「管弦楽のための6 つの小品」 作品6〜ブルーノ・マデルナ/イタリア放送トリノ管弦楽団(1961年ライヴ)+Dallapiccla 「パルティータ」〜セルジウ・チェリビダッケ/イタリア放送トリノ管弦楽団/ブルナ・リッゾーリ(s)(1968年ライヴ)・・・まるで太古戦前の歴史的録音のような音質(おそらくは本場イタリアの海賊音源?)だけれど、なかなか歯応えがあって、甘美静謐なる旋律が続きます。Webernの作品は聴く機会はけっこうあるけれど、MALIPIERO/Dallapiccla(この作品は巨魁で怪しく、激しい/意外と保守的な作風)辺りはなかなか聴けませんよ、250円じゃないと。ブルナ・リッゾーリ(s)は、落ち着いたメゾ・ソプラノであって、ラスト「Naenia Beatae Mariae Virgins」って、きっと宗教的敬虔な内容なんでしょう。