●2007年3月某日
無事、荷物を送り出し、岡山のホテルに入りました。疲れ果てましたね。箪笥や冷蔵庫裏、8年間の埃と汚れ相当だし、要らぬ物品多過ぎ。それなりに捨てたつもりだけれど、いざ運び出す段になるといやはや、その物量に感嘆するばかり・・・次の(一部屋減った)マンションにはおそらく絶対に入り切らない〜とにかく、搬入してじわじわ捨て減らしするしか道は残されていませんね。未だ使えるけど買い換え〜と思っていた洗濯機は、裏が錆びてかなりの剥落が!既に腐って寿命寸前でありました。
昨夜来、ド残業で帰らぬ女房尻目にいくつダンボール荷造りし、掃除をしたことか!今朝は6時定時起床し、作業継続〜7時には女房とご近所”焼きたてパン屋さん”にモーニング・セットを喰いに行った(既に昨夜来炊事不可能なため)ら、「禁煙席なし」(つまりこちこち紫煙上がって)で閉口しました。岡山には最後の最後まで喰いもんで苦労させられますな。(夜、更に飲み行くけど)
明日、大阪でもう一泊。マンションに行って配置を検討しましょう。すったもんだの「2007年3月度音楽日誌」これにて終了。Yahoo!BBからは数日後の機器送付連絡がありました。昨日、断ったSo-netだけれど、また「キャンセルされていない」(前回と同じパターンだ!)とメールが来ました。
●2007年3月某日
転居荷物出しは明日朝9時であって、「光」関係の機器は本日夕方には取り外してしまいます。転居ホテル二泊での「音楽日誌」更新は可能だけれど、ポータブルCDプレーヤーも既に昨夜梱包済み故、手持ちCD聴取のコメントもできません。数日、音楽から離れるのもたまには良いでしょう。荷物梱包は大詰めであって、今朝朝食を摂ったら、食材食器関係は完全処分〜本日昼夜明日朝は外食。本日、持病のお薬もらってきてそのまま神戸行きのつもりです。それまで荷造り継続〜ダンボール足りるか?
ほんま、”大詰め”やなぁ〜って、ここ数日、こてこての大阪弁+神戸弁ばかり聴いていて、けっこう(エセ関西人としては)快感ですな。信号を守らない(車が来なければさっさと渡る)、地下鉄の切符売り場で(全然知らぬおっさんより)絶妙の突っ込みが入る、歩くスピードが世界一速い(既に岡山駅ではワタシは速度が合わない)、そして物価が安い・・・いよいよ本拠地移転が迫ってきております。
岡山ラストサイト定例更新済み。この間の”ネット契約トラブル”にて、転居先ではしばらくサイト更新不如意。辰巳渚「『暮らす!』技術」(宝島新書)・・・話題のベストセラー続編だけれど、冒頭筆者が親元を離れて”暮らし”の自在なる創造性に目覚めるところはおおいに期待させた・・・が、あとは(あちこち学ぶべき、読むべきところはないでもないが)どうもオモろくない。文書がこなれていない?例示に説得力がない、単なる細切れの”ノウハウ”に過ぎない印象を受けて、愉しめない一冊。残念。もうすっかり春で、桜が目に付くようになってまいりました。
●2007年3月某日
明日は本来「転居前日」準備休みだったが、どーしても神戸へ東京本丸のエラいさん来訪の同行があって、直行直帰します。事務所に出るのは本日今週ラストであって、しかも数日(転居でやむなし)空けるので、一生懸命お仕事やりましょう・・・って、いったいなにをこなしたら良いのか?が、未だ完全にわかっていないし、ましてやその作業を高水準に、作業合理化して、というのは不可能。なんせ、職場の共有データ・ファイルのどこになにが入っているのか、もわからないし、派遣さんのお仕事分担もわからないどことか、顔と名前が一致しない。全体の流れは朧気に見えてきたかな?これはヴェテランにとって凄いストレスなんです。
でも、ま、仕方がない。慣れるしかない。昨夜遅く、米がないことに気付いて24時間営業のディスカウント・ストアに買いに出ました。そろそろ冷蔵庫を空にしないと。
メインの真空管コンポは既に荷造りしているので、TEACのCDプレーヤー一体型+KENWOODのスピーカーで音楽聴いているが、これはあくまで”聴き流し”用であって、低音もリアル感も弱くて散漫です。Mozart 交響曲第19/24番〜パウル・カントシーダー/カペラ・ストロポリターナを聴いても特別な印象なし。これは匿名演奏家じゃないですよ。
とにかく本日も元気で出掛けましょう。
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まともにお仕事も出来ず、取引先に書類を届けに行くついでに帰宅しました。やはり新幹線は座れませんでした。この間のネット回線契約の件、またNTT(昨日話した部署と異なるところらしい)より問い合わせがあり、更にSo-netからも申し込みの案内が来ちゃう。(女房のケータイを連絡先にしていたので、そうとうに失礼な電話来ていたらしい)全然キャンセル出来ていない。いったい何度メールを出し、電話で話したことか。つまり、内部連絡が全然出来てない。日本の大企業病は深刻ですな。つまりYahoo!BBの回線確保はまったく出来ていないはずで、転居は明後日に迫っているのに、ネット環境整うのは一ヶ月後くらいか?マイったね。
いよいよ冷蔵庫の電源落とし、最終片付けに入りましょう。通勤往復で聴いた音楽はMozart 交響曲第21/25/28/31/33/35/41/29番(計CD3枚)〜エルネスト・ブール/南西ドイツ放送交響楽団・・・ややカタく金属的な音質がキツいが、クールでテンション高い交響曲集也。第25番ト短調の切迫感、第35番ニ長調の推進力に感服しました。優雅な第29番イ長調は少々堅苦しいか。第41番ハ長調は厳しい表情が立派な演奏でした。
●2007年3月某日
体調良好で本日も大阪まで出掛けます。とにかく”音楽を聴ける”状況でもないが、今朝からMozart のピアノ協奏曲聴いております。全然、集中できず、新幹線内で再トライしましょう。転居に伴う、なにもかもがストレスになりつつあります。8年前との一番の違いは「ネット関連」だな。液晶テレビも「商品を出荷しました」と画面ではなっているが、肝心の「お問い合わせ番号」が(未だ)表示されず、運送業者に連絡しようもありません。
昨日のYahoo!BBより、カスタマーサービスのアンケートが届いたのは嫌がらせか?電話窓口の人は誠実でしたよ。会社の基本姿勢はなってないが。
では行って来ます。
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午前中通常業務(見習い)、昼から神戸の取引先へ会議二発(あくまで員数合わせ)出席。12年前ご担当だった親しい人がエラくなって再会(自分は変わらんなぁ)夕方迄〜そのまま新神戸経由で帰宅しました。通勤定期購入したが、生まれて初めて「ICOCA」とやらを手にしました。都会にはいろいろ珍しいものがありますなぁ。でも大阪地下鉄分定期未だ購入していないし、ICOCAとの互換性があるらしいし、失敗したのかな?女房は仕事遅くなるとの連絡あったので、三宮でラーメン喰ったが大失敗のマズさ也。神戸はラーメン文化圏じゃなかったな。
今朝聴いたMozart 再聴しました。ピアノ協奏曲第7番ヘ長調K.242「ロドロン」/第10番 変ホ長調K.365〜カルメン・ピアッツィーニ/アルフレッド・パール(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・この全集一連の録音は、オン・マイクで残響少な目、オーケストラは小さな編成であることがよくわかるもの。ところが、この一枚のみ残響豊かでオフ・マイクっぽいのが印象を変えます。ピアッツィーニの演奏は元気で明るいのが身上だけれど、やや散漫な印象なのは、聴き手の集中力低下が問題なのでしょう。
引き続き、Mozart ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調K.482/第24番ハ短調K.491〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・これぞ、”元気で明るいのが身上”であって、溌剌と躍動しております。個人的にはK.482の第2楽章「アンダンテ」に於ける管楽アンサンブルこそ”聴きどころ”だと確信するが、ガントヴァルクのバックでは(残念ながら)そうは聞こえない。これも聴き手の精神の散漫さ故か。
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帰宅し、郵便受けにNTTより「Bフレッツ申し込み」の案内が・・・やはりキャンセルできていない。おそらくSo-netにも契約キャンセルの連絡が行っていないし、(おそらくは)Yahoo!BBの回線確保も出来ていないということになってますね。即、NTTに連絡してキャンセル手続きいたしました。こりゃ、ネット回線の手続きはかなり遅れるのは間違いない。
ネットで注文した液晶テレビの件は、無事運送業者に連絡付きました。ちゃんと転居日に届くみたいです。さすが、お仕事がこなれている。
●2007年3月某日
女房は深夜ご帰還。ま、最後だからね。ワタシは酒席の回数も多いし、二次会には絶対に行かないという哲学なので、飲み過ぎ、睡眠時間削って〜というのは10年ほど前に(ほぼ)卒業しております。一昨日注文した「液晶テレビ」はもう出荷した、というメールが届いて、これが(未だ転居していないから)困るんです。その旨メールで連絡したら、その件は運送業者に相談してくれ、とすげない返答。佐川急便問い合わせ用の「番号」未だ表示されず、出次第最寄りの営業所に連絡入れなくっちゃ。メールではムリなんだろうか。
転居まで一週間を切ったが、ネット環境問題は少々ピンチ!So-netとモメて、乗り換え検討したのが遅かったか?転居と同時にネット環境整備はムリみたいです。Yahoo!BBもトラブルの噂はないでもないから、はたしてどーなるか?未だ、日程連絡来ず。この時期、転居も多いだろうし、きっと作業混雑しているでしょうね。でも、ネット環境なければメールも使えません。(職場ではウェブ・メール使えず/情報漏洩阻止のため)
で、今週あと4日新幹線通勤継続・・・また混んでいるんだろうな。左足首〜膝痛いです。歩行距離+階段上る距離が毎日長いからか?靴が合っていないのか。(帰宅後、その靴捨てました)
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お仕事は”想定の範囲内”での苦渋続き。新しい職場に数日ですべて易々とこなせるなんて、あり得ませんよ。でも、ヴェテランだし、期待値高いですよ。7時15分頃職場辞去して、自宅に帰り着いたのは9時過ぎです。ま、フツウのサラリーマン水準でしょう。転居手続き関係で、またいくつかトラブル、そして自らのちょんぼ発覚。セブン銀行から電話いただいたけれど、送付書類またミスで3度目(あほ)。もう諦めました。転居後、住民票移して速やかに手続きしましょう。現在の地方銀行口座は、大阪にも支店があって解約手続きできるそうだし。(転居先)食器洗い機用の蛇口増設したら、台所上の棚に引っ掛かって取り外したとのこと。退去の際は現状維持で、とのメール来たので、狭い部屋に巨大な棚保存するのかよ、文句言ったら、こちらで管理しますとの不動産屋さんの返事ありました。
本部ソーム部に、転居後の通勤定期申請したら「却下」〜つまり、自宅から最寄りの駅までの(直線)距離がバス通勤の条件を充たさないとのこと。せっせと歩け、というありがたい健康への配慮ですな。左脚が痛むんだけれど。で、極め付きがYahoo!BBでして、昼休み試しに電話入れてみたら、転居先の番号が未だワタシの名義でつながっていない件で、連絡付かなかったから申し込みはストップしている(10日間も!)とのこと。エエ商売しているなぁ、信じられん。順調にいっても転居後10日はネット使えないそうだし、もしNTTとの関係(契約解除など)でトラブればまだまだ遅れる可能性有。ま、長い人生だからこんなこと屁でもないっすよ。
つまりサイト更新は(転居後)しばらくお休みが確定いたしました。「音楽日誌」書き貯めて、まとめて更新すっか。エエこともありましたよ。大阪の昼飯は安くて旨い!その飲み屋はメニューが豊富でサカナが新鮮で、酒がすっかりカラダから抜けたら、ゆっくり行きたいな。
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いよいよ心身共に煮詰まってきて、ゆるゆると音楽を愉しめません。Mozart 協奏交響曲 変ホ長調K.364(320d)/コンチェルトーネ ハ長調K.190(186e)〜ヤープ・シュレーダー(v)/マリリン・マクドナルド(va)/スティーヴン・ハマー(ob)/ケネス・スロウィック(vc)/スミソニアン室内管弦楽団(1986年)・・・稀代の名曲だし、名手シュレーダーを先頭に古楽器の名手がバリバリ弾いております。でも、ちょっと硬派な古楽器というか、乾き気味なサウンドに感じてしまいました。スティーヴン・ハマーのオーボエが活躍するんですね(K.190)、これは聴きものです。
Mozart コロネーション・ミサ ハ長調K.317/証聖者の荘厳晩課 ハ長調 K.339〜ゲルハルト・シュミット-ガーデン/コレギウム・アウレウム/テルツ少年合唱団/ハンス・ブッヒエル/アンドレアス・ステイン/テオ・アルトマイヤー/ミヒャエル・ショッパー(1973年)・・・ボーイ・ソプラノの無垢で頼りない声は好みだし、穏健派古楽オーケストラもしっとりしているが、聴き手の集中力が続かないんです。元后、童貞聖マリアのためのリタニア 変ロ長調 K.109(74e)だけはロルフ・ラインハルトの指揮で1963年の録音。かなり音質もアンサンブルもラフな感じでした。この人はコレギウム・アウレウム初期に指揮を担当していたとのこと。(VOXに録音が残っております)
●2007年3月某日
さて、新しい一週間の始まり。俄(にわか)新幹線通勤も本日含めあと5日間で、その翌日引っ越し荷物出し〜女房もワタシもずっとお仕事だから、昨日までに7割ほど荷造りが終了しております。メインのオーディオ・セットは梱包済みで、ダイニングでMozart 交響曲第38番ニ長調「プラハ」〜カール・シューリヒト/パリ・オペラ座管弦楽団(1963年)を少々・・・記憶以上の音質の改善+峻厳清涼疾走する音楽に感銘深いですね。
荷物をつぎつぎと片づけているうちに、テレビの厚みが気になってきて〜なんせ、こんどのマンションは一部屋少ないし〜ええいっ!とばかり、液晶ハイビジョン32型(だからそう大きな画面ではないが)注文しちゃいました。未だ、ちゃんと映るテレビ差し置いて(処分しないと)贅沢極まりないが、衝動買いです。ほんまは直販でアウトレットを注文したかったが、カードが使えないので別通販にて発注・・・もう、半ばヤケクソです。
能登半島地震で被害を受けた人々には、心よりお見舞いを申し上げます。震度の大きさの割には被害は少ないほうかも知れないが、いずれご当地の方々は不安でいっぱいのことでしょう。液晶テレビを衝動買いしたのは(理屈に合わないが)この地震のこともあったんです。元気で無事であれば、少々の出費はエエでないの、と。いつ、どうなるかわからない。ちょうど12年前、阪神大震災の直後に大阪を出たことを思い出しました。
では、行って来ます。
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未だ見習い中で役に立たないこと、昼からお取引先と商談(引継中/顔合わせ)〜そのまま早々に直帰させていただいております。転居まではこんな感じ。今朝も岡山駅で全力疾走したら、左足に痛み出ました。時、折しも春休み+転勤時期ということもあって往復とも新幹線超満員であります。本日は暖かくて、ジャケットのみでOK〜ずっとこんな天候ならありがたいが、そうも行かないでしょう。荷出し日は雨らしい。本日女房は職場のお別れ会、夫婦揃って各々の職場を仕切ってましたからね。こんな夢のような生活も、もう終わりです。(ワタシは既に実質終わっているが)
職場往復で聴いた音楽は、Mozart 交響曲第38番/第40番/第41番〜カール・シューリヒト/パリ・オペラ座管弦楽団(1963/64年)〜少年時代「プラハ」「ジュピター」はこの演奏で出会ったんです。録音は良いはずもないが、記憶にあった”朦朧とした音質”に迄至らず、これはイアン・ジョーンズのマスタリングの勝利ですか?「プラハ」は対向配置ですか?ヴァイオリンの左右掛け合いがじつに楽しい。飄々として、爽やかな熱気に溢れ、ノリノリであって、しかも峻厳。細部まで表情豊か。低音が弱いのは録音故か、オーケストラの特質か、それでもアクセント、リズムが明確で弱さを感じさせません。いや、まったく素晴らしい。とくに「プラハ」はヴェリ・ベストか。
もう一枚、Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団(1970年)・・・じつは昨日、引っ越し荷造りしつつ聴いていたけれど、こりゃ全然集中できませんでしたね。で、しっかりヘッドホンにて再聴。結論的に、まったく真っ当で、飾り少なく、旋律に雄弁の欠片もない、つまりは”全然オモロない”と言われても仕方がない演奏か。でもね、オーケストラがシミジミ柔らかく、美しいのは間違いなし、少々個性不足でも作品の味がそのまま表出しております。こういうのが飽きないんです。
●2007年3月某日
睡眠不如意継続。でも体調悪くないし、暖かいから睡眠不足/免疫後退からくる風邪ひきもないでしょう。コタツを捨ててしまったから、昼寝もできません。転居まで一週間分のCDを(枚数多めに/主に薄い紙パックであることを基準として)選定済み。例えば昨日の「ヨハネ」追体験をしたいが、既に段ボールの中なのは残念です。聴ききれないCD収集の意味合いは、こんなところにあるのかな?
残したCDは、Mozart 、Mahler 、Bruckner、シューリヒトとなります。我が儘言わなければ、ごっそりありまっせ、聴くべき音楽は。さて、メインのオーディオ・セットも仕舞って、ダイニング用+ポータブルCDプレーヤーのみで過ごしましょうか。サイトのほうはスキャナ梱包済みなので、CD画像更新できなくなっております。
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早瀬圭一「人はなぜボケるのか」(新潮文庫)・・・既に10年前の出版であって、入手不可とのこと。引っ越しで本棚整理していたら、購入したまま未読であることに気付いたもの。「はじめに−他人になった夫と妻」〜ここから泣けますねぇ。1990年、アルツハイマー症で夫を認識できなくなった(年上の)妻との離婚が初めて法的に認められた判決が出ております。字面だけ見ると非情な判決に見えるが、そうじゃないんです。壮絶な介護や、年老いた母親を抱え、さらに離婚後もできるだけの援助を惜しまない、人間的にも誠実な人の話題でして、判決でも報道でも「これが一般化されてはいけない」と警鐘を鳴らしております。
あとは、アルツハイマー症の研究に没頭した人々の感動的な、科学的記録です。但し、ラストの介護問題の記事はさすがに少々旧聞となってしまいました。それにしても・・・当時は新品の本を一杯買っていたんだな。巻末の「新潮文庫のノンフィクション」23冊中、過半は読了した記憶がありました。
●2007年3月某日
女房を駅まで送っていく都合もあって、スポーツクラブは中止。朝起床時の腹筋体操はいつも通り継続しております。いつまでも片付かないので、PC/オーディオ部屋の一斉整理を決意〜つまり、デスク・トップマシンを梱包し、台にしているテーブル廃棄、カーペットも廃棄、そうすると床面積が空くので(膨大なる)CDダンボール詰めが本格化するんです。あと、残り少ない岡山でのサイト更新はノートパソコンでやりましょう。データをいくつか移行しなくっちゃ。オーディオ・セットはどうするか、それと一週間分のCD選定も悩みます。
サイト定例更新ネタは完全に行き詰まっていて、仮になんとか次回岡山ラスト更新しても、次々回転居後一回目の更新が大ピンチ!本日明日で4本原稿書き貯めはおそらく難しいでしょう。ほんま転居はストレスですな。衣食足りて音楽を識る、といういのは大原則だから、毎日の安寧なる生活こそ基盤となるんです。
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メインのデスク・トップマシンを梱包済み、捨てるべくカーペットを剥がし、CD箱詰めも半分くらい進行して激疲れ、コーヒーブレイクの最中です。あと二時間ばかり、音楽会に出発する迄になんとか仕上げましょう。Mozart 歌劇「フィガロの結婚」〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィル/シュヴァルツコップ/ゼーフリート/クンツ(1950年)・・・レシタティーヴォなしだからCD2枚に治まりました。音質が良好だし、若々しい躍動が溢れます。この辺りの歌い手はいつも”時代の貫禄”を感じさせるものだけれど、まったく旧さを感じさせない。大好き作品だけれど、これほど爽快なる「フィガロ」は初体験か?
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素晴らしき「ヨハネ」を体験して参りました。これで「マタイ」「クリスマス・オラトリオ」に続いてのBach ナマ感動であります。幸せです。女房は結局、息子のところに泊まるとのこと。CDはほぼ全部段ボール詰めが終了しました。
●2007年3月某日
さて、一日一日着実に前進したいものです。おそらくはストレスはあるのだろうが、精神的にはとても落ち着いております。ノーツやメール、パソコンの設定やらワリとスムースに行ったこと、少なくともお仕事作業の大きな流れ(+様々なイレギュラーが存在する)がぼんやり見えていること、あとは実際のご担当の出会い(クセのあるひとはいっぱいいるだろうな、これは岡山での経験が生かされるであろうか?)、自分のお仕事力量の精査、向上、ポイントの狙いを正確にすることですな。本日は、息子が一緒に新幹線に乗るとのこと。
流石に自宅では音楽を聴く時間は限られ、しかも集中できません。Brahms 交響曲第3番ヘ長調〜イシュトヴァン・ケルテス/ウィーン・フィルハーモニー(1973年)・・・いままで数多く聴いてきた作品だけれど、出色の明晰さと希望と推進力に溢れた演奏と確信(全曲消化できず)。Mussorgsky組曲「展覧会の絵」〜シューラ・チェルカスキー(p)(1987年)・・・これもお気に入り作品故、聴く機会の多い作品となるが、盤石の貫禄と余裕、重量感と旋律のタメがじつに説得力深い・・・
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午前中、少々お仕事のマネごと・・・ワタシが残してきた引継もそうとうエエ加減かつ複雑なものだったが、こちらは”物事の所為”抜きの実務作業モロ(きっと引継者が理解できていない)があって、ワタシはそいうのは苦手なんです。丸暗記できんのです。おおきな流れはぼんやり見えてきたような気もするが、まだまだお客様との”ツボ”はわからない。本日昼から、前担当(若く誠実です)同行で新しいご担当二人分(マネジャー+ご担当)ご挨拶したが、少なくともお一人は相当にクセがあって様子見必要です。でもさぁ、今時あの仏頂面はないっしょ・・・ま、ワタシが8年前岡山に来たときも(お客様より)そんな印象受けたから、どう変わるか(変えるか)それともチカラ及ばずか?ぼちぼちやりましょう。早々に出先より直帰しました(戻っても役に立たないので)。
職場では、非常に組織的に工夫され先進的な事例を作り上げていることに感心する一方、数年間東京の会議で一緒だった先輩(かつての上司でもある)の実態を見てしまいました。(今度はワタシが交代して東京の会議出席)そこでの発言はまったく現実を反映しておらず(わずか二日で理解できるほど)若い者に高圧的であり、そしてバカにされておりました・・・情けない。
神戸のお取引先へ行く途中、転居先近くの銀行で口座を作ろうとしたが果たせず(書類が足りない)、更に帰宅するとセブン銀行より「書類不備」(2度目だ)で返送〜もう転居に間に合わないのでは?と不安になりました。で、女房といろいろ考えた末、現在岡山で口座作っている地方銀行の支店が大阪なり、神戸にあることを発見!だったら、そこで転居後、ゆっくり平日に時間作っていろいろやったらエエではないの。仮に完全解約できないとしても、ほとんど現金を下ろしたり、他へ振り込んだりすることは可能ですから。ひとつ難題が解決した気分です。
なぜか更に1kg体重減って不思議です。朝、しっかり喰って、昼はフツウに外食(お付き合いなので)、夜もさほどにダイエットを意識していないが・・・それとも都会はけっこう歩数が多いせいか(公共交通機関乗り換え頻繁故)。エエ感じ。酒で草臥れきった肝臓も、じょじょに癒えてくることでしょう。明日、ラストのスポーツクラブを決意。演奏会も有。女房は、息子大阪引っ越し荷物受けに出掛けます。
移動中聴いた音楽は今朝の再聴確認。Brahms 交響曲第3/4番〜イシュトヴァン・ケルテス/ウィーン・フィルハーモニー(1973/72年)・・・颯爽と若々しい演奏で気持ちがよろしいが、国内盤故か?サウンドが少々キンキンとしませんか。ここ最近、シュターツカペレ・ベルリンの渋い音に痺れていたので、やや贅沢な不満を漏らしたくなりました。シューラ・チェルカスキー(p)は、なんど聴いてもやや粘性を感じさせ、まったりした”往年のヴィルティオーゾ”ぶりが愉しい。「展覧会の絵」に続いて、Schubert ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 作品120 D.664/Bernstein 「ピアノのためのタッチ」/PABST「エフゲニ・オネーギン・パラフレーズ」(1987年)・・・どれも貫禄充分。テクニックが表層を流れることもなく、ひたすら味わい深い。
●2007年3月某日
さて、”人生の正月”(=新しき出発)であります。変化を楽しめるか、がポイントでしょう。思わぬこと、不自由不如意なこと、それを新鮮に受け止められるかどうか。まずは体調万全にて新しい職場に臨みましょう。通勤時間ではしっかり音楽を持参いたします。
昨日一昨日聴いた音楽よりいくつか。Shostakovich チェロ協奏曲第1番は苦手系音楽だけれど、ヤーノシュ・シュタルケル(vc)/マルク・アンドレーエ/スイス・イタリア語放送管弦楽団(録音データ不明ライヴ)なら、リリカルで乾いた情感と冴えた技巧に支えられ、しっかり愉しめました。Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番変ロ短調〜ヴァン・クライバーン(p)/ピエトロ・アルジェント/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1962年ライヴ)・・・これは著名なるスタジオ録音と何ら変わらぬ若き躍動、明るい希望が弾けます。フィル・アップの幻想序曲「ロメオとジュリエット」〜レオポルド・ストコフスキー/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1968年ライヴ)も絶好調の熱気溢れる演奏。
Mozart ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488は二種。クララ・ハスキル(1953年)/アルトゥール・ルービンシュタイン(1961年)/オトマール・ヌシオ(ヌッジオ?)/スイス・イタリア語放送管弦楽団のバックは同じ。前者の奥床しい気品、後者の明快でグラマラスな表情、どちらも大好きです。
では、行ってきます。さすがに少々緊張します。
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シュミレーション通りぎりぎりで予定の新幹線に乗り込みつつ、無事新しい職場に到着いたしました、といっても12年前まで毎日通ったところだけど。新大阪はやたらと人並みが凄いこと、西中島南方界隈には滅多やたらと飲み屋が多いこと(昔からそうだったハズだけれど)に驚愕しましたね。本日のレクチャーは、ま、”雰囲気のみ”だけれど、お仕事は想定の範囲内での複雑さ困難さであり、大阪の職場でも画期的な成果(取引先との信頼関係)水準を作り上げていることを初めて知りました。皆、あちこちの部署で地味で着実な努力をしているんだ。こちらの派遣さんもばりばりよう働くこと!岡山に負けまへんな。
初日と言うことで、上司+昔馴染みの中心メンバーと一緒に昼食ご馳走になりました。これが、12年前ラストに”お別れ会”やった馴染みの飲み屋でして、二階の小部屋であることも同じ。因果は巡る。ああ、それと月一回の東京での会議は、(引き続き)ワタシが出席することになりました。同じ会議にこんどは”大阪代表”として出席〜札幌にも仙台にも行きまっせ、例年通り。
通勤片道一時間半、しっかり音楽聴けました。Bruckner 交響曲第4/7/5番〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリンにて。最高。先日「復活」のふくよかなる奥行きに深く感動したが、こちらBrucknerだって、まったく同様。地味渋系の極北であり、シミジミと各パートがエエ音で鳴っております。それはゾクゾクするほど自然体であり、音楽は表層を流さず、聴き手の胸に浸み込みます。3曲ともまったく同様。テンポも表現も中庸であって、派手な煽りなど皆無。これはほんまに11枚組買うてよかった!
明日、神戸のお客様(ワタシの担当)に初お目見え〜でも、けっこうたくさん担当はいるみたいだから、来週に掛けて徐々に会議対応が続きます。未だ五里霧中状態。明日より息子は大阪・八尾に向かいます。散々飲み会の連続だったが、先ほど体重計ったら2kg減ってます。よろしい兆候でしょう。
●2007年3月某日
息子転居荷物無事送り出し、夜、ラスト11回目”お別れ会”無事終了・・・昨日、ノートパソコン持参忘れたので更新できておりません。息子はかなりクルマ運転できるようになっており、高速道路の練習含め過半運転任せて帰宅し、酒席の待ち合わせ場所まで送らせました。昨日〜本日とじっくり息子とお話しできたし、息子を運転手にするなんて、贅沢ですね。ラストの”お別れ会”は6年に及ぶお付き合いの集大成のような、そんな気分です。これにてしばらく”禁酒”〜健康回復目指します。明日よりいよいよ新幹線通勤開始しばらく。新しい職場にデビュー(少々草臥れた新人だけれど)となります。
広島山中移動中聴いた音楽の件は、また後ほど・・・
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やかましい軽自動車中、しかも高速道路走行だから騒音酷く、ほぼ聴き流し状態の音楽だけれど、まずLiszt ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調(1949年ソヴィエット国立交響楽団)/Chopin ピアノ協奏曲第1番ホ短調(1962年)/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ(1952年)〜エミール・ギレリス(p)/キリル・コンドラシン/モスクワ・フィルハーモニー・・・Chopin ピアノ協奏曲はLP時代聴いていたものと同じ音源かも。硬質でクリアな響きが新鮮で、良く聴かれる甘美なる演奏方向とは少々異なる世界が快感でした。音質はこれが一番よろしい。残り2曲は音質的にやや厳しいが、剛腕Liszt、「アン・スピ」は伴奏付きがありがたいが、少々デリカシーを感じにくい状況でしょうか。(BRILLIANT 92615/10)Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調/Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜エミール・ギレリス(p)/キリル・コンドラシン/ソヴィエット国立交響楽団(1949年)・・・は、以前聴いた通り。
他、「GREAT CONCERTOS」(DOCUMENTS 223603/10枚組)より、ヤーノシュ・シュタルケル/ヴァン・クライバーン/クララ・ハスキル/フリードリヒ・グルダ/アルトゥール・ルービンシュタイン・・・これだけ聴いたけれど、コメントする余力なし。
明日より大阪出勤開始(未だ転居せず)です。
●2007年3月某日
昨夜、チーム・バカス(バカでカスの意)お別れ会(10回目)。気持ちありがたく楽しくないことはなかったが、あいつら最後まで”バカス”であって、(中心となるべき)次期チーム・リーダーがドタ・キャン(得意技〜他メンバー呆れ顔)、場所取りした”バカス”野郎が非常識に安い金額設定をしていることを発見!(ガンガン追加注文したが/結局、そいつが一人で全部支払った!感謝の気持ちだそうです)、勝手にしゃべって全体配慮や、相手の会話を聞いて盛り上げられない・・・でも、もういいや。9時過ぎタクシーにて帰宅。ラスト・引継レクチャー(自主活動ボランティアですよ/ほんまは休みだから)+ご挨拶して8年間の職場にお別れです。普段使わないロッカーから小さな(昼寝用?)枕とパソコン・キーボード出てきました。
現行So-netすったもんだした挙げ句ようやく当月解約出来。おそらく4月からの契約解除も大丈夫でしょう。NTT→So-netへの連絡が未だ来ていないようで、状況情報交換少々曖昧で要領得ないが。転居先でのスムースなネット環境整うよう祈るばかり。本日、これから広島山中息子宅へ(長駆ドライブ/スーパー軽セルボ・ノン・ターボNoDOHCも最後のお務め也)引っ越し作業点検+支払い+部屋引き払い〜帰宅へ。明日、なんとか夕方迄に戻ってラスト”お別れ会”(11回目!)・・・これにてしばらく禁酒したいです。飲み疲れしました。頭痛あります。本日引っ越し荷物中より出現したWindows98(+95)送付して、既にオークションは店仕舞いしております。
こんなドタバタ状態でも音楽は楽しい・・・Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン/合唱団/プリュウ(a)/ハヨーショヴァ(s)((p)1985)・・・マイルドで艶消しな味わい深いオーケストラのしっとり自然な色彩、奥行きある音質含め、これほど全曲78分安らかな気持ちで聴ける演奏は初体験でしょう。リキみとか、煽りとか無縁の爽快さがあって、ワタシがかつて体験した「復活」ヴェリ・ベストに間違いない。
Bruckner 交響曲第8番ハ短調(1887年版)〜ゲオルグ・ティントナー/アイルランド・ナショナル交響楽団(1996年)・・・(身の毛もよだつ、できれば封印したい)かつてのコメントが残っております。第1楽章の旋律担当楽器、旋律そのものもかなり耳慣れたものと違って”粗野な”音楽となっております。演奏はゆる〜いアンサンブルが味わい深く、弱音ではオーケストラの鳴らないことが説得力を弱めます。先のスウィトナーとは意味が異なるが”リキみとか、煽りとか無縁の”〜的世界はあって、ワタシはとても感動いたしました。但し、白眉であるべき第3楽章「アダージョ」(30分に及ぶ)に圧倒的感銘を期待できない(集中力が続かない/静謐な奥行きある響きではない)のは、オーケストラの限界か、と思います。ここも旋律の姿が異なって、はっとしますね。(24分辺りの大盛り上がりのところ)終楽章はゆるゆるとした味わい+時に弱いオーケストラを叱咤激励して、これはこれは熱演でありました。
今朝、Ravel 「シェヘラザード序曲(Ouverture de feerie)」「ラ・ヴァルス」〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)・・・この人は生粋の仏蘭西系指揮者のはずだけれど、雰囲気で聴かせる方向ではない。明晰明快でありながら、粋な味わいはちゃんとキープしております。パリ管は絶好調。ワタシのは2枚組(EMI 7243 4 76960 2 2)だけれど、Debussyも含めた完全収録8枚組は欲しいですね。Debussyも中途半端に2枚のみ購入済みなんです。落ち着いたらオークション大阪場所で処分/再購入検討しようかな?
今晩は息子居住地側のホテル宿泊予定〜なんか疲れそう。ドライブのお供CD選定しなくっちゃ。ほとんど聞こえないけど。
●2007年3月某日
数日後より月末まで新幹線通勤だけれど、最寄りの駅から職場までの最短計算が、ネットの自動検索ではどうも思惑と異なっております。で、休みである本日(ヤミで出勤するが)試しに岡山駅までの計測を(これから)行います。岡山駅在来線〜新幹線出発まで”4分間”というのが、おそらくはプログラム計算外となっているらしくて、間に合うハズなんです。(走れば)これを逃すと職場に9時までは入れない〜入れなくてもフレックスだから問題ないんだけれど、初日から遅れるのはいやですから、精神的に。
人形供養の長福寿寺からは即返信メールが届きました。まことに有り難い法話が載っていて、曰く「ぬいぐるみや人形には、持ち主であるで皆さまが愛情を持ち、可愛がった瞬間に魂が宿るものです。それは他ならぬ、あなた自身そのものです」〜なるほど。迷信と嗤うことなく、人形と過ごした想い出を大切にせよ、ということですな。ご供養料添えて送付させていただきます。コンピュータ/ネットワーク/ソフトウェアを媒介として、現代の宗教の在り方を深く考えさせられる事象です。人間には失ってはならぬ原点みたいなものがあるんです。
昨日来聴いていたのはBeethoven 荘厳ミサ曲ニ長調〜ギュンター・ヴァント/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団(1965年)/交響曲第3番変ホ長調「英雄」(1956年)・・・ワタシはこの作品云々出来るほど聴き込んではいないが、馴染みではあるんです。LP時代はベーム/ベルリン・フィルにて、エア・チェックではエッシェンバッハ/プラハ交響楽団(ライヴ)でなんども聴いておりました。Mozart のレクイエムは、冒頭から聴き手のココロを鷲掴みにする魅力溢れるが、Beethoven はもっと知的で理論的な構成を誇ると思います。もちろん音楽も美しい・・・おっと、時間です。
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いったん帰宅しました。早朝通勤シュミレーションは 1) 最寄りの駅までかなり早足で15分(天気が悪かったら女房車で送ってもらわないと間に合わない) 2) 瀬戸大橋線は2分くらい平気で遅れる 3) 従って、岡山駅にて在来線〜新幹線までそうとうダッシュしないと間に合わない、ということが判明いたしました。エエ運動ですよ。職場に(一番にヤミで)出勤して、メール、ノーツ確認、書類受け取り、経費処理精算。資料印刷で引き継ぎ準備〜引き継ぐべき相手がかなり遅く出勤ということが判明したので、夕方の再来を約束して辞去いたしました。若い者が、高級な商品(サンプル分)を大量にくれました。
書籍のダンボール詰めを始めたが、これが難物。一冊一冊に思い入れがあって、そう簡単には処分できない〜それに2週間分の読書分残さないといけない+ダンボールが超・重いので置き場所にも難儀しております。池波正太郎、古代史関係、椎名誠、藤原新也、林望、開高健、東海林さだお、医療ドキュメント、食材関係・・・ 等々絶対に手放せない。ソルジェニーツィン「収容所群島」はカバーなしの文庫本でもとより処分不可だけれど、入手困難だから手放せない(内容重すぎて、読了苦しいが)はっきり自覚したが、時間と精神的集中力が(もっと)あれば、書籍関係のサイトを作ることは可能だ!ということです。
昼休み、女房の会社の人が「ゴミ」を引き取りに来て下さるとのこと。(土建屋関連なので)それまでに一区切り付けないと。音楽のコメントは、あとで余裕があれば、ということで。
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Beethoven 荘厳ミサ曲ニ長調〜ギュンター・ヴァントの件、ワタシは「サンクトゥス」に於けるヴァイオリン・ソロに「天上の声」を聴くんです。未だ”巨匠”として著名になる前、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団(歌劇場の管弦楽団)は、色気とか奥行きの余裕という点では不足かも知れないが、硬質なリズムと集中力は全曲たっぷりと聴き手を楽しませて下さいます。音質も声楽陣も快調ですね。「英雄」はかなり昔の音源だけれど、こちらトスカニーニをいっそう実直に、一生懸命演じているような味わいがあって、並み居る歴代名盤に存在感を披瀝しております。音質も悪くない。
●2007年3月某日
いつも通りの睡眠不如意状態也。困りましたね。体調さえ悪くなければ気にしないことです。転居に伴うネット回線問題だけれど、現在NTTの「光」をSo-netで使用していて、転居先に「光回線」はなくて「Bフレッツ」とやら・・・で、よく理解せずSo-net継続(というか新規契約)したが、これってADSL?契約変更の手続きはNTTは懇切丁寧対応だったが、So-netのほうは返答未だに要領得ず、どーもダブり請求(使ってもいない現行プロバイダ契約一ヶ月分)が出そうな予感です。これが(しょーもない些細なことだけれど/金額的にも)気になって仕方がない。もうこの際、新規契約キャンセルをメールで連絡しました(未だ返事は来ない)。つまり、NTTの電話番号のみの移転ということで。この際、少々ネット環境整うのに間が空くこと覚悟で、元々のYahoo!BBと再契約しました。ナントカ?電話(安いやつ)も付いておるし。
息子のasahi-netは無事契約解除の通知が届きました。こちらIDも忘れていたのに、ちゃんと処理して下さいましたよ。こうでなくっちゃ。ぐずぐず継続していたオークションの岡山場所は閉店へ。落札されずに残っていたCD数枚すべて早期終了させ、引っ越し整理で出現した「Windows98」のみ明日終了(入札は有)送付で完全店仕舞い。音楽のほうはCDダンボールに6箱分(1/3ほどに当たるか?)荷造り済みだけれど、日常聴きに不足することまったくなく、いかに無用に貯め込んでおるか・・・と感慨無量であります。転居後は、少なくともこれ以上増やさない〜新規購入分量だけ処分することを旨としましょう。できれば在庫もう少し精査して減らしたいもの。落札ならなかったラスト4枚はこれもなにかのご縁、しっかりありがたく再聴させていただきます。
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おそらくは1989年、新宿駅地下の”駅売海賊盤屋”にて表スリーブなし処分@350で購入した(当時相場の1/8)のが、Ravel 管弦楽曲集〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(SKC SKCD-L-0078)〜EVEREST正規ライセンス盤韓国製・・・だけれど、どうも音源的に怪しいものが混じっているらしい。「ダフニスとラ・ヴァルスのみが本物、ボレロとスペイン狂詩曲は別人のもの、と推測」とのご示唆でした。なるほど、「ダフニス」「ラ・ヴァルス」の音質は乾いて残響少ないところがよく似ております。それにしても(p)1987つまり20年経て、なんの問題もなく再生できる!という事実だけでも少々感動もの。
「ボレロ」(誰の演奏やら?)はさっぱりとした風情がなかなか明瞭で、色気は足りないが誠実に盛り上がりました。「ダフニス」(これはきっと真性バルビローリ)はややテンションに欠け、「ラ・ヴァルス」(これもおそらくバルビローリ)はタップリとした表情付けが愉しめました。「スペイン狂詩曲」は、ま、フツウっぽい演奏〜別にムリして売り払わなくても、これはこれとして存在感はある・・・てなこと言っているとCD処分などできない。(オークション落札なかったCDだけれど)
Mozart 交響曲第40番ト短調(クラリネット入り)/第41番ハ長調〜ヤープ・テル・リンデン/アムステルダム・モーツァルト・アカデミー(2002年)・・・BRILLIANT「大全集」中、どうも話題とか評価に乏しい交響曲録音だけれど、ワタシはとても気に入っております。”エキセントリックで過激な古楽器演奏”〜そんな時代を越え、技術的にスムースに洗練され、ひとつの演奏個性として確立した録音。解釈そのものはオーソドックスであり、リズムの躍動にも古雅な響きにも不足しないスケールを感じます。座右に置き、永く聴き続けるに足る価値有。
さて、こんなパソコンの前に座りっきりだと女房に叱られるので、引っ越し荷造りやりましょう。
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いよいよ(女房指示により)台所食器から段ボール詰めをスタート。4箱くらい進んだところで、台所収納上の棚を開け始めると驚愕の事実が!8年前転居時に仕舞ったままの箱入り高級食器次々と出現。なんでボロボロの安物食器ばかり日常使っているんだよ。箱開け直して、もうどんどこ捨てました。息子の秘密の箱も発見して、萌え系エロ・アニメ本(やはり)大量出現・・・こんなことだから希望の大学に落ちるのだよ(もう卒業就職だけれど)。他未使用のフルートとかいろいろ出てきて、”萌え系エロ・アニメ本”ともども売りさばきに行きました。でも二束三文もエエとこ。でも、ちゃんとお金になるんですねぇ。
困ったのは五月人形でして、ウチはお人形の類は少ないほうながら場所取りで困ります。ワタシは無神論者だけれど、人形をそのままうち捨てるような罰当たり行為はできず、仕方がなくネット検索で「人形供養」のお寺探してメールを出しました。きっと幾ばくか「供養代」振り込んで送ることになるんだろうな。付属品は廃棄するが、本体は感謝の気持ちも込めて宅急便で送りましょう。嗚呼、疲れ果てた。
数日後の息子転居には、結局(女房指導により)ワタシが立ち会うことに。クルマで3時間ですよ。で、前日出来るだけキレイさっぱり掃除して、息子とともにホテル泊〜翌日荷物出し、家主立ち会い後、岡山迄連れて帰る予定となりました。その日はワタシ、ラスト「お別れ会」(嘆息・・・11回目)であり、更に翌日は新幹線にていよいよ新しい職場に出勤なんです。タフでなければ生きていけない。
荷造りしながらずっと音楽を流していたけれど、コメントする気になれんくらい疲れております。
明日、ラスト引き継ぎ(+経費精算)職場ご挨拶。我らがバカス(バカでカスの意)・チームで”お別れ会”(もう、エエって)開いて下さるそう。しかも、他のチームから数人のゲスト+もちろん派遣さんも出席します。
●2007年3月某日
これから(岡山ラストか)スポーツクラブへ。風邪とか痛風とかで一ヶ月くらい空いたかな?転居先ではいつから生活のリズムが落ち着けるでしょうか。あと転居まで2週間だけれど、3/22より大阪へ新幹線通勤(7日間程)となります。職場が変われば職場風土が異なるし、お仕事実務はもちろん取引先の個性も全部違うので、どのくらいで熟達できるか勝負であります。とにかく、過去の要らぬ記憶/クセぜ〜んぶ捨てて真っ新(さら)な気持ちで新境地目指しましょう。息子は転居引っ越し手続きできたようだけれど、費用は自分持ちなんですね。就職先では支度金は出ないのか?
こんな時には音楽に集中できないものだけれど、妙な精神的解放感はあって、タップリ愉しんでおります。全部で6箇所に配置しているCDだけれど、ぼちぼち箱詰め始めているのと、ベニヤ板買ってきて棚板増設したり、ズラしたりしております。(一番デカい本棚は廃棄/専用ラック注文済み転居先に到着)この作業も愉しい。Mahler 交響曲第7番ホ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ゲヴァントハウス管弦楽団(1969年頃?)先日待望の入手したもので、この時代のノイマンをワタシは大の贔屓にしております。BRILLIANT全集には彼の第5/9番が含まれるが、第7番はマズア担当だったんです・・・(がっかり)。Mahler 中もっとも不人気な作品であり、エキセントリックなイメージある作品だけど、ワタシは大好きなんです。
これがしっとりジミなオーケストラの響きを生かして、オーソドックな味わい絶品。この作品の白眉とされる第2/3/4楽章の「夜の歌」(=セレナード/Scho"nbergを連想させる)の落ち着いた雰囲気はもちろん、怪しい第1楽章、ノーテンキな終楽章さえバランス良く瑞々しく鳴り渡って過不足がない。これだったら(ワタシにとって)掟破り1,055円でも後悔ありません。
中途半端収集となってしまった(第1〜5番+6番のみ)ガリー・ベルティーニのMahler 交響曲集より第6番イ短調〜ケルン放送交響楽団(1984年)・・・エエですね。飛び散る汗!的熱狂からは遠い、クールで知的な構成を誇る演奏。アンサンブルの緻密さ、集中力に文句はないが、読者レビューでは賛否割れてます。先のノイマン盤同様”やかましくない”Mahler であり、それは非力さを意味しません。色気だってちゃんとあるんだから。(以上昨夜〜今朝に掛けて聴取)
今朝、もう一発。Schubert 交響曲第9番ハ長調〜チャールズ・マッケラス/エイジ・オブ・エンライトゥンメント(啓蒙時代管弦楽団とでも訳せば良いのに1987年)・・・ワタシはBeethoven 、Schubert の交響曲は古楽器がエエな、と感じるんです。各パートはユーモラスで粗野な音色だけれど、瑞々しい情感と躍動にに溢れ、リズムは過激に過ぎません。最終楽章を繰り替えてしていて、これは新鮮ですよ。かなり速いテンポだけれど15:22也。全楽章繰り返されると少々聴き手にとって難物へと至るが、ここでは爽快。逆に第2楽章「アンダンテ」が13:59というのはかなりさっぱりしているでしょうか。録音極上。
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スポーツクラブでしっかり汗をかいたのも久々。昼食摂ってから、電気屋で(転居先用)エアコン、洗浄トイレ、洗濯機、ガスコンロなどを購入。更に「眼鏡市場」にて、お洒落でモダーンな眼鏡あっと言う間に新調しました。かつての7万円、11万円、しかも一週間待ちってなんだったの?あくどい商売しちゃいけんよ。更に棚板(30円の端材です)購入して、CD棚増設+黒のペイントでスプレーしたら(シンナーで)頭痛します。夜、職場の飲み会中止になった女房が帰ってきたから、やはり眼鏡新調してそのまま中華料理屋で外食しました。
結局、息子の引っ越しを手伝ったり、布団を注文したりすることになって、いつまでも手の掛かる奴ですな。
●2007年3月某日
さて、本日は夕方出勤・・・というか、引継+お別れ会(!?)のため来客有(もう酒はしばらくエエから・・・)。書籍とCDの整理箱詰め+女房から依頼を伺いましょう。バカ親ありてバカ息子有〜昨夜投函したセブン銀行口座開設申込書に(肝心の)捺印忘れました。ネット関係(自分、息子の分とも)契約解除変更に苦戦。情けない。今朝、なんとかかんとかサイト定例更新・・・その気にになれば継続できるものですな。久々、しっかり眠り早朝気持ちよく起床。
Stravinsky 「エボニー・コンチェルト」(ジョン・ブルース・イェー(cl))・・・(数少ない)更新ネタだから先行でコメント出来ないが、鮮明な音質、正確・超絶無比の自在なるクラリネットだ、という結論です。ウディ・ハーマンのLP以来お馴染みの作品だけれど、数年ぶりの聴取は”眼からウロコ”状態の作品の魅力発見でした。Rachmaninov 「パガニーニ変奏曲」〜作曲者(p)/ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団(1934年)・・・自演というのは概して”さっくりした”風情が多いものだけれど、これは存分に濃厚で鮮やかなテクニック表現を堪能可能。この全集、バックをオーマンディとストコフスキーで振り分けているが、横流れの旋律節回しに「ああ、これはストコフスキーだね」と即理解可能でした。時代相応以上の音質であって、資料的価値に止まらない”熱”を感じ取ること、間違いなし。
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午前中、病院へ行って血液検査の結果伺い(思ったよりマシじゃないか?)、昼から図書館へ行ってCD(60枚ほど?)寄付行為〜職場へ。通常業務(未だあるのかよ!)こなしつつ、机の中の整理、次の職場へ送付、パソコンデータの保存、消去作業。引き継ぎ作業ぼちぼち語り合い、取引先到着〜飲みに行きました・・・本日は赤ワインにしました。若い者に後を任せて、8時半には帰宅しました。
(業務用)ケータイはそのまま継続+メールも変わらない。異動先のスケジュールが飛び込んできて、早速ハードだし、現在のお取り引き知り合いが大阪訪問のスケジュールを連絡してくるから、いや、困ったものです。引っ越し作業はまだまだなんですよ。さて、明日はラスト(馴染みの)スポーツクラブに行こうか。
●2007年3月某日
在高知ホテル。相変わらず睡眠不如意。本日は酒席なし(お仕事有/当たり前じゃ)。明日の酒席は避けられないが、残り3回・・・できるだけ節制を心掛けないと、体調そうとうヤバいです。明日、いよいよ荷物整理、ノーツ/メール設定やら、業務用パソコンのデータも全部クリアしましょう。昼からの出勤で良いだろうね。そろそろ銀行口座の移転準備とか、いろいろ一気にやっちまわなくっちゃ。セブン銀行辺りを検討しておりますが、いかがでしょうか。
伊東順子「病としての韓国ナショナリズム」(洋泉社新書)・・・かなり強烈な隣国ご批判だけれど、右翼的思想の産物ではなくて、韓国を愛し、言葉を話し、現地で暮らし、冷静に現状を分析しております。ワタシには(浅はかなる)差別意識はないつもりだけれど、彼女の詳細レポートを見ると現地におけるアメリカ人への厳しい対応(在韓米軍問題もある)、在外同胞(例えば在日韓国人)への”差別”など根深いものがあるようです。「反日意識」は官製刷り込みのステレオタイプ、底の浅いものだとも。いずれ、隣国とは無条件に、まず”なんとか”仲良くしなくちゃいけないのと、日本の厳密な(頑迷な)国籍の扱いをなんとかせんとあかんな。1992年(だっけ?)ロサンゼルス・サウスイーストの暴動は一般に知られている、報道されている内容とはずいぶん異なる(韓国系住民をターゲットにしたものではなかった)ことに驚きました。
戦前の「日韓合併」は多くの禍根を残したのは間違いないだろうが、ナチスの「民族浄化(殲滅)」と違って「民族同化」を目指したのは、ちょっとマシだったか?と妙なところでほっとしたのも正直なところ。
さて、ご当地午前中視察引率〜昼から岡山に戻って一本商談です。いやぁ、ツラいですね、体力的に少々。
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無事お務めを果たし、直帰しました。ラスト商談は5年間みっちり担当された方で、月2回くらいは会っていたから、計400回以上は商談した計算となります。感慨無量。かなり激疲れ状態也。明日の「会議」はむこうのご担当と口裏を合わせて「中止」とさせていただきました。ゆっくり休んで、夕方より業務引継〜更にお取引先とお別れ会(9回目!)・・・本日一回お休みで空くから大丈夫でしょう。
ラスト高知(少なくともお仕事では)ということで、土佐文旦、黄金柑他いくつか(自分への)お土産としました。またプライヴェートで遊びに行きたいな。あと2回くらいは職場に顔を出すけど、基本的にはもう終わり〜的自覚があってぼんやりしております。どんどん大詰めになっていく。
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就職決まった息子はやはりバカ息子であって、来週大阪行きが決まっているのに(会社との連絡悪く)転居先情報曖昧、引っ越し手続きな〜んもしていないことが判明。ま、離れた親がやきもきしても仕方がないんだけれど、女房の機嫌が悪いんですよ。で、とにかく引っ越し見積もりと、必要スケジュールのみ指示いたしました。こんな押し迫って、便取れるんだろうか?いざとなればレンタカーでっせ、自分で。
●2007年3月某日
ちょっと空気が乾燥してよく眠れておりません。でも大丈夫!元気です。本日午前中、高知へ移動。昼から会議対応、というか主催というか、司会段取り担当自分本人。じつは愛する高知でこのお仕事も、お別れ会もラスト、というのが構想だったんです・・・が、明日視察の帰り、岡山での商談入ったし、翌日の会議対応追加になったし、その後にお別れ会未だ3本あるし、体制変更発表が遅れたから、引越し準備休みの合間を縫って「引継ぎ」に出てこないといけません。最後まで充実して、ありがたいことですな。
昨日聴いた音楽コメントの残り・・・「Contorabasso con bravura」〜ヨルマ・カトラマ(cb)/マルギト・ラーコネン(p)((p)1990)・・・コントラバスによるソロ小品集だけれど、ゆったりとした旋律での甘美な表現はチェロに接近しております。ワタシ個人としてはこの楽器の不器用な無骨さを愛するので、「熊蜂の飛行」の超絶技巧にコントラバスの魅力が逆に表出されている(だって、さすがにちょっとだけ苦しいから)と感じました。なんせ、作品が作品ですから。けっこう楽しいでっせ。
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高知での会議を(ちょんぼ2件ありつつ・・・もう、自分はフォローできず)滞りなく終了し、これから酒席(=ワタシのお別れ会)です。地元の馴染みの連中も駆けつけて下さるとのこと。まことにありがたいが、流石に少々草臥れてまいりました。でも、本日は広島より3人やってきていて、バリバリ飲る気になってますからね。受けて立たないと。
明日、午前中視察〜夕方戻って更に一件商談。高知の黄金柑ひと箱北海道の両親に送りました。
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結局、9時でアウト。地元・高知の連中合流が遅れたため、短気なワタシは酒席打ち切り宣言!金を払って外に出たら、件の連中に数人遭遇〜またまたネクタイいただきました。ワシってそんなにいつもヘボいネクタイしてました?閑話休題(それはさておき)おいしかったなぁ、高知の料理。馴染みの「あまからさん」予約して、おいしくいただきました。でも、二次会は(いつも通り)ご遠慮しました。さすがに体力の限界で、”通風”再発も危ぶまれる状態です。
さて、ここの職場のお仕事も大詰めです。もう少しだ。
●2007年3月某日
ラスト・ハード出張本日より二泊三日。商談三本、会議三本、酒席二本(昨夜から三夜連続)+ご挨拶様々。睡眠不如意で体調もイマイチだけれど、気持ち引き締めていきまっしょい。店仕舞いオークションは、昨夜また2本入札入ったので早期終了本日送付。あと3枚のみ残してあるけど、様子見て終わらせましょう。落札なかった「ケースなし」20枚くらいは図書館で引き取ってくれるかな?出張は移動距離時間膨大(本日、岡山〜広島〜徳島へ)で、前半は公共交通機関使用単独行故、音楽読書三昧。後半は社用車みんないっしょ帰還(というか地元・岡山の取引先商談)となります。
今朝、R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜ギュンター・ヘルビッヒ/BBCフィルハーモニック(1985年ライヴ)・・・ワタシはこの人を贔屓にしておりまして、穏健かつ余裕のスケール表現を愛します。オーケストラはヴィルトゥオーゾ系ではないから、少々地味な印象だけれど、慌てず、騒がず、激昂せず、呼吸の深い迫力をちゃんと愉しめます。予想以上の完成度昂揚感。臨場感溢れる録音だってなかなか。フィル・アップは交響詩「死と変容」〜ジョン・プリッチャード/BBC交響楽団(1980年)・・・これまた英国保守本流の地味な指揮者による、これはスタジオ録音。こちらはオーケストラの響きがしっとりと美しい。厚みもあります。
では、行ってきます。夜、徳島のホテルで更新できると思います。
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広島〜徳島の大移動を経てホテルに入りました。ここはお気に入りなんだけど、もうラストですな。広島でのラスト商談はほんの短い時間だったが、むしろ多くの人々とのご挨拶に時間を費やしました。昨日は9時前には帰宅していたし、そんなに飲んだわけでもないが頭痛に少々苦しんでいて、朝から鎮痛剤2回服用。高松の乗り換えが40分あったので「ウコン」を飲んで、タリーズ・コーヒーで気分転換〜これからご当地にて酒席です。音楽はたっぷり聴けました。
Smetana交響詩「モルダウ」〜リボル・ペシェク/チェコ・フィルハーモニー/Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」(Ravel 編)〜エルネスト・ブール/バーデンバーデン南西ドイツ放送交響楽団/R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜フェルディナント・ライトナー/バーデンバーデン南西ドイツ放送交響楽団・・・豪華な演奏陣による多彩な収録、しかも演奏録音とも極上。これは10年ほど前博多時代の駅中本屋で購入した記憶有。このサイト初期からのコメントが残っているが、まったく何言っているんだか?状態でした。「モルダウ」しみじみ美しく、今回ヴィオラの地味だけれど効果的な役割を発見。「展覧会の絵」は全編クールな炎を感じさせるような、無駄を省いた表現がまったく素晴らしい集中力。「ツァラ」は、ここ最近劣悪音源ばかり聴いていた(クーセヴィツキー2種、カラヤンのライヴなど)せいか、嗚呼やはりR.Straussはクリアな音質でこそ(うんと)愉しめるものだな、と感慨深い。ライトナーってけっこう雄弁じゃないか。南西ドイツ放響は滅茶苦茶上手いじゃないか、と感激新たにしたものです。
Bartok 歌劇「青ひげ公の城」〜ヤーノシュ・フェレンチーク/ハンガリー国立歌劇場管弦楽団合唱団/エフゲニ・ネステレンコ(b)/エレーナ・オブラツォヴァ(ms)(1980年録音)・・・ワタシはこの作品を非常に気に入っておりまして、旋律のエキゾチックな美しさはBartok中屈指の魅力を誇ると思います。清涼で奥行きのある録音極上で、歌い手の説得力に比類がない〜ネステレンコはオーソドックスに貫禄があり、オブラツォヴァの硬質でクセのある声質にはゾクゾクしちゃいます。録音が少ないし、ましてや廉価盤は貴重!でも、これもトラック分けがないんです。こんな長時間出張移動にピタリ!音源なんです。最高。
Tchaikovsky 幻想序曲「ロメオとジュリエット」/交響曲第4番ヘ短調/イタリア奇想曲〜カルロス・パイタ/モスクワ新ロシア管弦楽団(1994年)・・・これぞ”爆演”であって、オーケストラが(とくに金管)ばりばり鳴って、爽快なほどお下品であります。ワタシの安物イヤホンでは最高潮で音が割れます。これは精神状態がハイであればとことん愉しめるものであって、頭痛気味のワタシも本日は大丈夫。ま、年に一回聴けばよいか。怪しげなオーケストラはけっこうちゃんとしたアンサンブルでした。
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ご当地の取引先の幹部と、かなり詰めた論議をしました。7年前はご担当だったんですけどね。でも話題はほんま楽しく盛り上がりました。フツウに酒席を付き合ったが、体調OKです。気になるのはダイエットのみ。明日、ホテルまでお迎え付き(しかもお客様の、ですよ)で高知行き。
●2007年3月某日
さて、いよいよ岡山の職場最終週〜とは言っても、明日、明後日と広島(商談ご挨拶)〜(大移動)徳島(泊)〜高知(会議主催泊)ラスト(ハード)出張でほとんどいないけど。最後までいつもと変わらんなぁ。ラスト出張高知を入れたのは純粋に個人的嗜好です。しかも、ほぼ通常商談している全取引先集合!本日、職場お別れ会(もうエエって、ば)、先々で連続お別れ会有。朝昼食の節制+朝の腹筋体操でダイエット体重体調維持しなければ。結局、金曜日に会議対応と(追加)お別れ会(ラスト)入ったから、今週もみっちりお仕事となりました。(当たり前だけれど、キモチが・・・)
昨日、荷造り用ダンボール大量到着・・・早速(難題の)CDを試しに3箱くらい詰め込むが、こりゃ足りまへんなダンボール。重いし。数百枚処分したくらいで事態は改善していないか。オークションは全部早期終了させようかな、と思ったら昨夜また一件入札有。しぶとく売れております。今朝送付して、今晩締め切りの分終了したら、ほんま”岡山店店仕舞い”へ。尼崎で落ち着いたら、また店開きしましょう。
昨日喰ったものを忘れたらボケの始まり〜とのことだけれど、昨日聴いた音楽を既に思い出せない・・・(汗)Shostakovich 交響曲第5番ニ短調(1961年)/Tchaikovsky 大序曲「1812年」(1965年)〜カレル・アンチェル/チェコ・フィルハーモニー・・・苦手作品のワリに長い付き合いのCDであって、かつてのコメントもエエ加減なこと書いている〜良い意味で粗野な、というか素朴な味わいのオーケストラの響きが素敵です。作品に対する嫌悪感もありません。見栄を張ったような演奏ばかりの「1812年」だって、これはこれで味わいあるじゃないか。音質あまり良からず。
(ああ、思い出してきた)Mozart ピアノ協奏曲第9/25番+ロンド ニ長調K.382〜ダニエル・バレンボイム(p)/イギリス室内管弦楽団(1967-74年)・・・全集10枚組BOOK・OFFにて2,500円購入できて狂喜したのは5年程前?ワタシはこの全集を処分するつもりはないけれど、全面賛同の演奏か?と問われれば少々躊躇するでしょう。ピアノ・ソロにピュアさが足りない。やや浪漫方面に振りすぎていて、大柄にし過ぎ、動かし過ぎ・・・というのはまったく個人的嗜好であります。それでも作品的には大好き!楽しい。ロンド ニ長調はゆったりテンポで主題提示をしたあと、けっこうテンポは動くんです。「LPでは素晴らしい音質」と伺ったが、ワタシのヘロ・デーディオを聴く限り、それなりフツウの音質であります。
Haydn 交響曲第22番変ホ長調「哲学者」/第55番変ホ長調「校長先生」/第64番イ長調「時代は変わった」〜ハルトムート・ヘンヒェン/C.P.E.バッハ室内管弦楽団・・・このオーケストラはシュターツカペレ・ベルリンの室内版でしたっけ?マイルドで端正、しっとりエエ音で朗々と暖かく鳴ってますよ。表現的には最近の古楽系ほど過激ではなく、往年のスタイルからはかなり離れて引き締まった響きのもの。題名も愉しいが、馴染みの作品旋律がこれほどしっくり胸に浸みたのも初めてかも知れません。録音極上(録音情報不明)。
さて、きょうは忙しいなぁ。実質的な引継ラストだし、残業できんし。元気で行って参ります。
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う〜む、これほど詰めて働いたのも久々か。自分が、ということじゃなくて、回りの皆が「もう自分でやらなくっちゃ」という緊張感が快いですね。甘えと信頼のバランスというか、いつもとは別な意味で忙しかったですね。午前中の残務処理、いつもの資料は”実務作業と意味合いの抽出”を引き継ぎ、ミーティングも助言に回り、昼から先週の東京会議の報告(いつもと皆の集中力が違うね)、夕方から新メンバーも含め、上司も同行して「全体引き継ぎ」のレクチャー詳細報告。ウケましたね、引き継ぎさえ。論文なんと20本也。
職場のお別れ会にそのまま突入〜ドラマはありましたね。自分の後継者を上司に数人推薦していたけれど、皆断って、某後輩に決まったが、断った本命が「林(はやっ)さんに一言説得されたら受けてましたっ!」って、遅いぜ、今更。早よ一声掛けてくれよ。でもちょっと泣けたね。赤い花束もらって、二次会の誘い振り切ってさっさとタクシーに乗って帰りました。なんせ本日、更に2本「お別れ会」追加入りましたからね。もう、引っ越し休み、祝日まで動員して飲み会連続合計11本〜残り5本であります。嬉しいなぁ。
明日、いつもより早いのでここまで。
●2007年3月某日
オークションは店仕舞いに入っているが、締め切り直前になるとぼちぼち入札が入るのは【♪ KechiKechi Classics ♪】の読者力のようです。今朝、ご近所コンビニで切手買って投函してきました。住処も決まって、なんかほっとしたな。あとは来週お仕事締めて(四国ツァー木曜高知でラスト、と思っていたら、その日夕方、岡山で追加商談。更に翌日の会議対応+追加「お別れ会」入っちゃう/あと4回か・・・)、ノーツやメールの設定保存、出金の締め、職場身の回り最低限の資料を新しい職場に送付、ご挨拶、岡山の職場とはお別れです。3./22より新幹線通勤一週間ほど、その間、引っ越し準備ですな。転居先住人より「尼崎はゴミ袋が市で決まっている方式です」との有り難き情報有。ご近所のようです。
「エミール・ギレリス Recordings 1930-84」という一枚があって(MELODIA MCD166)、彼のデビュー当時からラスト辺りの録音を集めた貴重盤なんだろうが、冒頭Liszt/Busoni編「フィガロの二つの主題による幻想曲」から、んもう気に喰わない。どーしてヴォルフガングの優雅な旋律素材を、ここまでぐちゃぐちゃ滅茶苦茶に味付けしちゃうの?的腹立たしさで、続くScriabinも他小品集も気持ちよく聴けません!こういうのがオークション行きになるのであろうな。絶対に欲しい人はいるでしょ。
「スウェーデン管弦楽名曲集」〜オッコ・カム/ヘルシンボリ交響楽団(1994年)・・・SO"DERMAN/STENHAMMER/Larsson/PETERSON-BergER/ALVE'N/Wire'nの小品集だけれど、名前を知っている〜程度が半数か。(NAXOS 8.553115)かなり以前に購入(値札類確認しても、中古ではないみたい)したようで、ワタシってほんまマニアック道を歩んできたのですね。ここ最近の百家争鳴状態”クラシック系ブログ”を拝見していると、その自覚を深めました。作品旋律も、演奏も素朴実直でワタシ、こんな懐かしいユーモラスな雰囲気大好きです。お隣りノルウェイ出身のGriegに一脈通じ、イギリス音楽の含羞も連想させるジミジミ系音楽であります。ALFVE'N「真夏の徹夜祭」が一番有名作品かな?
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午前中、野菜を買いに行ったついでに、液晶ディスプレイも購入〜だって安かったんだもん。滅茶苦茶画面が広くて見やすい(字もデカくて目にもよろしい)が、横長が気になりますね。岡山でのコンサートは先日で終了かな、と思っていたら、3/24(土)のO.E.金沢(ペーター・シュライヤー指揮)岡山公演Bach 「ヨハネ受難曲」招待券本日届きました。ありがたい。既にこのときは大阪勤務(転居は未だ)だけれど、なんとかお仕事都合付けましょう。最後の最後まで岡山生活は贅沢だ。音楽仲間に深く感謝。
●2007年3月某日
さて、本日は再び大阪に”安くてエエとこ”転居先(んなもの、あるかい!)探しに再び訪問。もう、転居が迫っているので贅沢言ってられません。早く落ち着かなくっちゃ。昨日、オークション落札なったCDをそれなりの量送付終了して、実質店仕舞い宣言したが、未だ入札残ってます。昨日は高松で最終商談、少々(話題の商業施設の見学などして)時間ツブして、そのままご当地でお別れ会。岡山の人には悪いが、対岸・高松のほうが飲み屋や喰いものは充実している感じ。楽しかったですよ。遅く瀬戸大橋線で最寄りの駅まで〜十数分意欲的に歩いて帰宅しました。
CD送付して着々と在庫が減っている・・・はずが、Griegのピアノ作品全集〜アイナル・ステーン=ノックレベルグ(ノックレベリ)(p)14枚一気到着。昨年末注文したもので、ずいぶん入荷に時間が掛かって、お陰様でダブり(既存所有)分2枚オークション処分もできました。まさに送付日に新品到着也。運命のいたずらです。さっそく朝から聴いて・・・いなくて、同じNAXOSのGrieg「叙情小曲集」だけれど、バラーシュ・ショコライ(p)で第2集(1991年)取り出しました。1990年代CDを集めだした頃にはNAXOSを熱心に購入していて、なんでも「1,000円以下」で珍しい作品を容易に入手できるようになった・・・というのは当時、画期的だったんです。前・大阪時代ですな。まさに珠玉。懐かしく、ちょっと切ない短編が延々と続いて、大好きな作品。ショコライは1961年ハンガリー出身の中堅ピアニストらしいが、素直な味わいで、作品の素朴さを壊していないと思います。
昨日、移動中愉しんだ音楽・・・Ravel 「ラ・ヴァルス」「マ・メール・ロワ」〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1964年)・・・暖かさ、緻密さと自然な呼吸が一体化した、まさに至芸。録音も良好。Delius「フェニモアとゲルダ」間奏曲/春、初めてのカッコウを聞いて/河の上の夏の夜/夜明け前の歌/「イルメリン」間奏曲〜ヴァーノン・ハンドリー/ロンドン・フィルハーモニー(1977年)・・・この奥床しい端正な世界は、知名度低い録音だけれどワタシのお気に入りであります。ビーチャムやバルビローリに負けない魅力。
Sibelius 交響曲第3番ハ長調/組曲「ベルシャザールの饗宴」作品51/組曲「クリスティアン王二世」作品27〜ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団(1989年)・・・まったく市場に出ていない(後年のライヴに比して評価が低い)RCAのスタジオ録音であって、(3年ぶりの再聴でも)これは立派な、充実した演奏に思えました。交響曲の明快な弦のリズムであり、後半管弦楽作品に於ける延々としたフルート・ソロは艶やかではなく清涼だからこそ、この作品の味わいにフィットしていると感じました。
R.Strauss 「アルプス交響曲」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1982年ライヴ)・・・出会って20年以上の作品は流石に最近、旋律に馴染みが出て(ライヴでの体験が大きいな)こんな劣悪音質でも壮麗なサウンドを類推、愉しめるように。カラヤンはMahler より、こんな音楽のほうが似合っているんじゃないか。フィル・アップはHindemith「ウェーバーの主題による交響的変容」〜セルジウ・チェリビダッケ/ケルン放送交響楽団(1970年)・・・こちら音質的にもマシで、こんな明快でわかりやすく、この作品を解きほぐして下さる演奏も珍しいか。
Mussorgsky/Ravel 「展覧会の絵」「ボレロ」〜エド・デ・ワールト/ロッテルダム・フィル((p)1975)・・・聴取数回、けっして悪い演奏ではないが、いまいちか(?)と感じてきた演奏だけれど、とうとう本質へ接近か。オーケストラの特質か、指揮者の個性なのか、やや抑制の利いた、いかにもヴィルティオーゾ!方面に振らない表現が(ボンヤリ聴いていれば)物足りない印象を残すかも。しかし、これは緻密な集中力、細部迄ていねいに精神(ココロ)の行き渡った誠実な表現、無駄なリキみを排した立派な演奏です。色彩豊かなオーケストラではないが、シミジミと味わい深い。Saint-Sae"nsの交響曲第3番ハ短調も欲しいところですね。
さて、意気軒昂にて出掛けて参ります。
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”怪我の功名”か、煩(うるさ)いソーム部のせいで転居直前に再訪問となった大阪だけれど、阪急沿線・武庫之荘というか、JR立花駅の北側というか、その辺りに良いマンションをみつけました。ご当地には縁が薄くて初訪問の街、でも肌が合う印象(直感)ありましたね。通勤もまぁまぁ便利だし、ご近所買い物、外食も至極便利で閑静な住宅街というか、マンション街でした。帰宅して、電話回線とプロバイダの(再)変更手続きなど実施。(これがじつにメンドイ)引っ越し業者にもメールで連絡したが、あのご担当の(少々妙齢の)お姉さまはメールを見る風習があるだろうか?少々心配です。嗚呼、一区切り、ほっとした!転居まであと20日也。
大阪往復では、R.Strauss 歌劇「ばらの騎士」〜クレメンス・クラウス/バイエルン州立歌劇場/ヴィオリカ・ウルスレアク(s)/ルートヴィヒ・ヴェーバー(b)/ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィク(ms)/ect(1942年)・・・全部は消化できず。「エレクトラ」を聴いたときに「全編ソプラノが絶叫しているような?」的感慨があったが、こちら「絶叫」ともかく「とにかくだれか歌い続けてまっせ!」的雄弁多弁な作品ですなぁ。音質的にはかなり厳しくて、やはり(初心者には)良質な音質で愉しむべき作品だろうが、歌い手の圧倒的貫禄と濃厚な管弦楽はたしかに伝わります。10枚組1,700円某で文句言っちゃいけない。
帰宅して気分も朗らかに、R.Strauss「アルプス交響曲」〜ルドルフ・ケンペ/ロイヤル・フィルハーモニック(1966年)・・・これは1971年のEMI全集とは別の録音であって、それこそLP時代「超・豪華見開き壮麗ジャケット」以来のお付き合いです。おそらくは絶好調時ロイヤル・フィルの涼やか、かつ豪放な金管爆発の融合が気持ちヨロしい録音であります。音質だって極上。ようやく難題ひとつ乗り切った(たかが転居先の確定だけれど)爽快な心情にぴたり!でございます。唯一の弱点は「トラック分けなし=ひとつだけ」(一度聴き出したら最後まで聴けよ!)のみ。
●2007年3月某日
新しい生活確立(転居)、お仕事の後始末、先行き(これは如何ともし難いが)不安で睡眠が極端に浅くなっております。でも、体調回復で大丈夫。とにかく元気でさえあれば、すべてクリアできるんです。ワタシの状況なんて、客観的に見れば順調なほうですよ。サイト(なんとか)定例更新。別にこんなサイトの定例更新なんてどーでもエエようなもんだけれど、自分なりの生活のリズムというか、精神衛生というか・・・しがないこだわりでございます。あと、岡山で3回定例更新を残して(原稿在庫とうに尽きて)おり、そろそろゆっくりと、音楽聴きつつ執筆時間を確保することも難しくなってきているが・・・ま、なんとか!
この間、移動中に聴いた音楽の落ち穂拾いを〜Elgar エニグマ変奏曲/「威風堂々」5曲〜ノーマン・デル・マー/ロイヤル・フィルハーモニック(1975年)・・・これはメジャー・レーベル録音なのにほとんど知られていない名盤であります。豊かな残響に充たされ、奥床しい抑制と瑞々しい叙情横溢します。こんなに慈しむように、ていないな仕上げの「エニグマ」には滅多に出会えない。ロイヤル・フィルは清涼なる響きに+時に荒々しい金管が爆発して、それは特に「威風堂々」に於ける前のめりの熱狂にて最高潮に達しました。お好み作品故、大量のCDを抱え込んでいて、各々個性を発揮して楽しめるが、音質演奏トータルでこれが一番愉しめるか?
Mozart ピアノ協奏曲第22/23番〜マルコム・ビルソン(fp)/エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1987年)・・・全集を数種所有しているため、この間(オークションにて)単品CDは結構処分した(快く入札有)が、これは残しました。ワタシは古楽器の頼りなくて、雅(みやび)な響きも大好きなんです。これはガーディナーのバックの溌剌とした姿勢が好ましい(K.482の第2楽章の管楽アンサンブルが秀逸)し、フォルテピアノの素朴で不器用なソロも新鮮に感じます。
Bach 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ ト短調BWV1004/ソナタ ハ長調BWV1005/パルティータ ホ長調BWV1006〜千住真理子(v)(1994年)・・・大好きな作品だけれど、これほど豊かな(とくに低音!)音色に聴き惚れた演奏は初体験でしょう(3〜4年前から聴いていたはずだけれど)。鮮やかなる技巧の”冴え/キレ”を表面に出さず、シミジミと旋律の深みを感じさせる味わいある演奏。激昂せず、走らず、まさに宇宙を脳中に出現させる恐るべきマジック。真理子ちゃん、ちょっと見直しました。
Bach ヴァイオリン・ソナタ第4〜6番(BWV1017〜19)〜ルイス・オタヴィオ(v)/ペーター・ヤン・ベルダー(cem)(1999年)・・・バロック・ヴァイオリンもここまで来た!という洗練の極北。最低限のヴィヴラート、豊かな響きは蠱惑的でさえあってセクシーであります。まるで二胡(胡弓)を連想させるような、鼻に掛かった美音であって、古楽器演奏の多様性、可能性を一気に広げるような官能の世界を堪能させて下さいました。録音極上。
●2007年3月某日
在東京ホテル。このホテルともしばらくお別れ。別に感慨もなにもありませんよ。空気は乾燥しているが、体調改善方向です。これから終日会議。こうして、異動とか転居(現在もめている最中だけれど)とか、いろいろあってそれに対処しているウチに自分のスタンスが定まっていくのだろうな。リキまず、自分なりの”スタイル”で粛々と、元気で暮らしたいですね。誠実に、毎日過ごしていたら道は拓けるだろうか。我流ではなく、ありもしない哲学(狭い先入感)に固執せず、視野は広く持って柔軟でありたい。まず、日常生活の安定+健康ですな。
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帰宅しました。会議内容の宿題が重苦しいというか、はっきり言って直接の(既に)自分の担当でないという精神的緩みからか、自分なり内容具体化のためのノーミソ駆動(全然)できておりません。(見た目、ともかく)「マンション基準外宣言ソーム部」の件、じつは昨年着任した(55歳独身偏屈)部長が基準を引き締めたことによるもので、昨年来、当然今年も、あちこちでトラブル続発しているそうです。さて、どう乗り切るか?明日一日だけゴネてやるか、試しに。「どーして入札ないのか?」と文句言っていたGriegのピアノ作品集無事にオークション入札あったが、やはり【♪ KechiKechi Classics ♪】読者でした。ありがたいねぇ。もう(いったん)店仕舞い近く、残りカスばかり。入札あった分、早期終了させちゃったので入札者もありません。
帰りの新幹線、なぜか読書も、音楽にも集中できました。3連続泊出張だったし、不快な事件、重苦しい会議だったが、体調快復が要因かな?長薗安浩「きょうも命日」(中公新書ラクレ)・・・こんな本の書き方もあるんですね。優秀な行動する編集者、作家として著名人の「死」を通り一遍の追悼ではなく、自分の関係による深い洞察、現在生きている我々にとって学び取るべき成果を、深く分析した書籍なのでしょう。真摯に襟を糺して読むべき一冊。
是永美恵子「生体肝移植を受けて〜癌告知から八四〇日の闘い」(光文社新書)・・・彼女は同世代であることに親近感があるし、行間から彼女の溌剌とした明るさ、聡明さ、女性としての可愛らしさが伝わります。でも、元・看護師(どうもこの呼び名はなじめない/ナースですな)で、夫は医師というのは途中まで読み進まないとわかりません。ワタシの最近の闘病生活など”屁”みたいなものだったが、重い病に倒れたときの患者の不安、情報の伝え方など深く考えさせられます。健康こそ!すべてなんだ。
●2007年3月某日
・・・じつは誕生日。感慨深いなぁ。鬱々と落ち込んでおります。10歳は覚えていないが、学生時代20歳の朝の眩しい光は鮮明に覚えております。30歳はもう息子が生まれていたけど、自分の不甲斐なさに嘆息しました。40歳に至った遣る瀬なさは、筆舌に尽くしがたかった。で、50歳の大台を迎えた本日、夜眠れず、朝山口のホテルで寝坊して慌てて湯田温泉の駅まで急いで岡山へ。自宅までタクシーで戻って着替えて(再出張準備)〜バスにて職場に向かっている最中にソーム部よりケータイに連絡有(出られず)。
職場で掛けなおすと、先日選定した大阪の新しいマンションは”基準外”でアウト、との厳しいご宣告。そうだよなぁ、息子はもういないワケだし。もっと狭くて安いところを探せ、とのこと。慌てて業者にファックスを流して、週末再び大阪に参ります。電話回線とか、ネットとか、CDラック注文とか、もう一回連絡しなくっちゃ。冷静に考えれば、大阪〜博多〜岡山と、地方都市で新築(ワリと豪華)物件が比較的安い家賃で住めた、というのが例外なのであって、んな上手い話しは続かんわな、と自覚いたしました。買うか、快適なマンション。とにかくいったん引っ越して。
転居先がきちんとしないと、落ち着きません。風邪はほぼ癒え、右足の痛みも回復。体調が戻ったのがせめて幸いです。昼間素早く諸作業こなした後、ゆっくり居眠りしつつ夕刻、東京着。BOOK・OFF五反田西店ではCD出物なし(物欲もない)、書籍三冊購入。酒は(ここ連続しているので)なし。ホテルでおとなしくしてます。明日の会議は、既に引退が決まっているワタシが出席すべきものでもないが、他のメンバーが既にスケジュール埋まっていたから仕方がない。東京もこれでしばらく見納めです。5年以上毎月訪問していたけど、東京はもともと好きじゃありませんから。未練ないですよ。
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三浦展「下流社会〜新たな階層集団の出現」(光文社新書)・・・これはじつに”不快なる”一冊、というのはこの書籍のことではなくて、分析される詳細なる事実、現実が、ということです。ぎらぎら”出世狙い”もいやらしいけど、ハナっからやる気なし、これで、ま、エエやんというのもね、困ったもんです。「もっと良い暮らしを!」意欲なしで、階層が固定しちゃうんですね。年収が一定以上ないと結婚もできない(しない)し、自由恋愛の時代なのに、実際は階層が固定しちゃって「出会い」がないという現実。ちょっと背筋が寒いですな。団塊ジュニアの分析が主だけど、ワタシ等”ポスト団塊”はどーなのか?ワタシは”ハイ・クラス”ですか?エエもん着ていないし、ディスカウント・ストアも大好きだけど。ブランド、クルマ一切興味ないけど。商売のターゲット鮮明化には絶対必要な一冊。
一昨日から2枚続けて聴いたのは、Mozart 嬉遊曲K.439B(追加229)第1〜6番・・・2本のクラリネットとファゴットによるノンビリした、眠くなるように楽しい作品であって、演奏はヘンク・デ・グラーフ/ジャン・ジャンセン(cl)/ジョン・スタインマン(fg)(2001年)。「フィガロ」「ドン・ジョヴァンニ」の馴染みの旋律も聴かれます。ワタシはトリオ・アヴェナで早々に入手はしていたけれど、世間では珍品のほうでしょ。正確な技巧、息遣いまで感じられる鮮明な音質。BRILLIANTの全集にいとも簡単に収録してくださって、しかも「Mozart 40枚」にも含まれております。
Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団/ハーパー(s)/ワッツ(a)(1966年)・・・Mahler 好きなワタシだけれど、この間、アブラヴァネル全集、インバル全集、テンシュテット全集をオークション処分〜ワタシには幾種類もの全集を楽しむ時間は残されていないんです。ほとんど”駅売海賊盤”で揃えたほぼ全集は処分はできないし、しっかり聴いております。明快、強面、後年のシカゴ響との完成度にはやや及ばず、荒削りっぽいところもあるけど、存分にパワフル系の演奏を楽しめました。ま、正直なところ陰影のない馬力演奏は好みじゃないんですけどね、ちょっと暗鬱なキモチを吹っ飛ばすにはこんな演奏もよろしい。
●2007年3月某日
ずいぶんとお世話になったこのホテルもラスト。珍しく良く眠れました。睡眠不如意はいつものことだけれど、風邪を契機に改善しているのかな?昨夜、残りもの的状況に至ったオークションは意外と落札ありました。数日前「入札ないのは残念」といったGriegも落札有(この記事を読んで下さったのか?)ちゃんと売れました。ありがたいですね。でも、送付は今週末になります。風邪症状も、右足もかなり改善。体調悪ければ、精神的にも後ろ向きになりがちだけれど、キモチ引き締めていきまっしょい。
松山商談後〜山口まで移動します。
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朝一番、松山でのラスト商談早々に終え、松山観光港へ。昼前の便に乗れたので広島でゆっくりお好み焼きをいただく時間が取れました。体調改善。余裕で山口に移動、上司と合流して地元取引先へ。二三本実務的な打ち合わせ+儀礼的なご挨拶受けて(ワタシはお別れのご挨拶)酒席へ。流石、地元のご推奨の店、味にはうるさいワタシにも満足の料理(自分が支払ったが、金額的にも!)終え、ホテルに戻ろうとしたが、6年のお付き合いの方々故拉致され、数年ぶりの二次会へ。一番親しい人と散々激論して一時間で逃げ出してホテルです。
ま、元気ですよ。明日、早朝決起して帰岡。着替えて出張荷造りして、即、出勤残務処理して(ラスト?)東京へ。いろいろ音楽聴いたけれど、コメントするほど余裕ありません。よく眠れてますよ。大丈夫。
●2007年3月某日
(在松山ホテル)昨夜〜今朝は体調悪化で大変なピンチ!風邪もグズグズ引き続いていて、既にヤクは切れているのに、今朝は朝起きられない〜こんなことは”機械のように正確に起床”するワタシにとっては稀有な事象であって、しかも、通風症状の右足甲の腫れもたいへんで身動き取れぬ・・・とにかく、なんとか運転して(一年半前にお世話になったご近所)整形外科に到着。膏薬とヤクをいただき、這うように(やや遅れて)出勤、ミーティングに参加し、メールやらファックス用件を処理し、昼一番の高速バスに乗車。
二時間半、居眠りしつつ、音楽聴きつつ休んでいたら体調回復してきました。足の腫れも引いてきて、これならご当地”お別れ会”も大丈夫!まず、ゆったりするためにMozart 「アダージョ/ホルン・デュオ」(BRILLIANT全集Vol.3-CD16〜詳細は帰宅してから)クラリネット、バセットホルン、声楽の透明で抑揚の少ない世界が快感です。快い眠りに・・・
Mahler 交響曲第1番ニ長調〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1977年/「花の章」1984年)・・・DGの旧録音でして、これは出戻り買い。LPを泣く泣くあきらめて、CDを集め出した1990年初期に購入〜そのあまりの”蒸留水のような”味気なさに辟易(当時は)したものです。やがて幾星霜経て、ワタシは若い頃の小澤の生真面目几帳面精緻なスタイルが快感と感じるように。”味気ない”のではなく、”ピュア”なんです。あの喧しい最終楽章が、かみ締めるような味わいに変貌しているは初体験か。
R.Strauss 歌劇「ばらの騎士」(抜粋)〜カラヤン/ウィーン・フィル(1982/84年)・・・これ、まったりとして、脂粉が舞い踊るような甘い空気が充満して美しい世界ですね。(個人的にはやはり”黄昏”を感じちゃう)ちょっとレトロなウィンナ・ワルツの世界に陶酔させられます。(全曲欲しい。そういえばクレメンス・クラウス/バイエルン歌劇場1942年は未聴であった)但し、これ録音が不自然ですね。鮮明な音質なのに、奥行きとか各パートの定位が全然よろしくない。
さて、松山最後のお別れ会楽しんで、明日朝一番で商談〜松山観光港〜宇品(広島)〜山口へ。なんとか体調しっかり喰い留めて乗り切りまっしょい。
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ご当地の担当と楽しく、名残惜しく地元のおいしいものをいただきました。(いつものように)おみやげいただき(どっちが客だよ!)異動を惜しんでいただき、実家の蜜柑(というか特殊な種類らしい)を送っていただくことに。いやぁ、ほんまに幸せなサラリーマン人生だ。朝、ゆっくりして一発商談して瀬戸内海を渡りましょう。
●2007年3月某日
風邪はかなり軽快方向だけれど、こんどは女房に伝染ったらしい。ひっくり返ってます。ワタシはこの調子なら、明日からの第2次お別れ会(含むハード出張)シリーズ乗り切れそうな感じだけれど、問題は右足痛風でして、激痛復活して困っております。にっちもさっちもいかない。身動き取れない。今回は長引いていて、落ち着いたらちゃんと病院へ行かないと。オークションは店仕舞い間近落ち拾い的状態だけれど、昨夜けっこう落札ありましたね。ワタシは”最低価格”で一件のみ入札あれば(つまりどこかに引き取ってさえいただけば)満足だけれど、意外なものが競合して(ちょっとだけ)値段上がって驚きます。世間の好みは予測不能ですな。今朝一番で連絡あったぶん郵送してきました。
ずいぶんと長い付き合いなのに、馴染んでいない作曲家というのがありまして、ワタシにとってNielsenが代表例か。NAXOSのエイドリアン・リーパー盤で交響曲全集を揃えたのが間違いだったか(既に処分済み)、フルート協奏曲〜ベイカー(fl)/バーンスタイン/ニューヨーク・フィルも愉しめず、このサイト上でも言及はとても少ない・・・最高の交響曲全集と評されるオーレ・シュミット盤をオークションに出品しているのは、全集はいくつも必要なし、ダグラス・ボストック/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1999〜2001年)のがひとつあれば良いか、といった趣旨でした。
昨夜来Nielsen 交響曲第1番ト短調(2001年)聴いてまして、これが古典的な構成に劇的な(少々暗い)旋律が絡み合って、とてもエエ感じです。アンサンブルやテンションに不足はなくて、劇的重量感を求める方向じゃないのも似合っていると思います。
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転居までとうに一ヶ月を切っているが、体調問題やら日常生活もあって引っ越し準備な〜んもできておりません。(夫婦揃って体調もよろいくないし)昨日、引っ越し業者さんがきて見積もり終了。洋箪笥二棹(旧くなったのと、背が高すぎて次のマンションに治まらない)+本棚ひとつ(CDの重みで歪んでいる)+旧式エアコン(25年選手)ひとつ+洗濯機(騒音が甚だしい)を処分予定。ネットで特大CDラック注文しました。(きっと組み立てに苦慮するでしょう/それにしても高い!四萬円也)あと、断続的に画像が消えるコンピューター・ディスプレイ購入という大物が残っております。
Beethoven ピアノ協奏曲第1番ハ長調〜フェリシア・ブルーメンタール(p)/ロベルト・ワーグナー/インスブルック交響楽団(録音年不明)・・・ブルーメンタールは1918年生まれ、フランスで活躍して藤田嗣治の描いた肖像画で有名だけれど、実際の録音を聴く機会は少ないか、と思われます。(CONCERTOROYAE 206209ー360/CD1)VOX録音かな?例の如しのぱっとしない音質だけれど、残響豊かで雰囲気はあります。技術的にかっちりとしたスタイルではなくて、やや細部表現甘く、雰囲気で聴かせているような・・・あまり得意の作品じゃないし、体調問題もあってちゃんと集中できておりません。
フィル・アップはピアノ・ソナタ第1番ヘ短調〜アルフレッド・ブレンデル(p)・・・これは一番最初の若い頃の全集からの収録であって、古典的明快端正なるスタイルに引き込まれます。「ピアノの新約聖書」は、「旧約聖書」(Bach の平均律)ほど馴染んでなくて、聴く機会も少ないんです。こんな素敵な旋律だったのか・・・と感銘深く、(仕舞いっ放しになっていた)アルトゥール・シュナーベル(p)全集から同曲取り出しました。(1934年録音)
第1楽章「アレグロ」が快速軽快であって、逆に第2楽章「アダージョ」がゆったりタップリしていて、ブレンデルより表情濃いですね。こうやって、音楽に対する見聞を広げていくのであった。
●2007年3月某日
足の痛みも風邪も山を越えたか?昨夜のお別れ会は楽しかったな。6年に及ぶ長いお付き合いで、こんなに親しくなるとは予想でもできなかったメンバー+実質上昨年からお仕事上の関係ができたマネージャーまで参加。今朝は早朝覚醒也。佳き睡眠の件、よく考えたらヤクのせいなんだな、昨日薬局で「眠くなる副作用はいかがですか?」みたいなことを言われ、「助かってます」と頓珍漢なる返事しちゃいました。さて、定例のエアロ・ビクスに行くべきか、さすがにお休みすべきか。オークションは3サイクル回って”入札なし”終了増えてきました。それでもジワジワ売れておりますが。これで良しとしましょう。転居前に(散々世話になった)図書館に寄付するか。
アイナル・ステーン=ノックレベルグ(p)(ノックレベリ)のGrieg2枚(第4/12巻)出品しているのは、半年前くらいに注文していた全集入荷を確認したため(未着)であって、仮にワタシが未入手買い手の立場だったら真っ先に入札すべき素晴らしいCDなんです。馴染みの管弦楽作品(例えば「ホルベアの時代より」)のピアノ版を始めとして、珠玉の旋律が繊細に表現されておりました。しかし、入札もちろんなし、閲覧数さえ他CDより極端に少なくて、あまりに好みが渋すぎますか?これは読者からの心温まる情報をいただいたあと、入手した一枚でもありました。
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足の痛みは軽快しているが、風邪症状怪しいため床で横になっておりました。(ヤクが効いて眠い)ワタシは在宅中ほとんど音楽三昧だけれど、部分流し聴きBGM的に聴いていることも多くて、集中してばかり、ということでもありません。だから全部が全部、音楽日誌コメントしていない、というか、忘れちゃうものもたくさんあるんです。体調よろしくないと、いっそうそんな感じ。
こんな時にはウィンナ・ワルツが気楽でよろしい・・・(そういえば4年ほど前、集中的に聴いていたなぁ(1)/(2)/(3)/(4)/(5)/(6))先々月、Strauss喜歌劇「こうもり」〜クレメンス・クラウス/ウィーン・フィル(1950年)購入したら、余白に「ウィーンの森の物語」「我が人生は愛と喜び」「とんぼ」「騎手」「クラップェンの森で」「ハンガリー万歳」「ピツィカート・ポルカ」「エジプト行進曲」「観光列車」収録されてました。これが想像以上に(所謂本場もんは避けていたので、聴いたことがなかった)素晴らしい。
で、今週、もう広島BOOK・OFFへ行くのもラストということで、クレメンス・クラウスの「The Complet New Year Concerts」(Archipel ARPCD 0225)入手。英DECCA原盤の海賊流用だろうか。これが1952/53/54年となっていて、先のDECCA正規盤収録では「1951年9月録音」となっているから違う録音?まさか。極上の音質(人工的な広がりが”自然に”付加されている)でこれはライヴではない。録音情報の混乱でしょうね。英DECCAのスタジオ録音が全部収録されております。(だから音源ダブり)
演奏は恐るべき端正、背筋が伸びてメリハリたっぷりのスタイルに驚きます。基本、ウィーン風の優雅なリズムから外れているワケでもないが、ヤワで軟弱な演奏じゃありません。気品があって筋が通ったもの。驚くべき感銘深い体験でありました。
●2007年3月某日
風邪は快方なのかなぁ?よく眠れたが、咽が痛い。ヤクが切れたので、とにかく朝一で病院へ、そして通常業務〜夜地元取引先とのお別れ会です(完全ご招待)。ここしばらく酷い睡眠不如意状態続いていたから、結果的に「風邪でもひいてたっぷり眠れ」という天の配慮(無神論者だけれど)か、ホメオスタシスなのか。とにかく昼も夜もこんなに眠いのって滅多に経験できない。なんとか(綱渡り状態で)サイト定例更新済み。
そんなこんなで長時間音楽聴けません。すぐ眠くなったり、横になってしまったり、で。断片的に、休み休み、集中できずに聴いております。Beethoven 交響曲第5/6番〜ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(1986-89年)・・・2年前に購入したっきり、ちゃんと聴けていない存在也。この間、ハノーヴァー・バンド全集ダメ(涙)になり、ザンデルリンク、クリュイタンス、ケーゲル、シューリヒト各全集をオークションにて処分してしまって、ようやく”聴く機会を得た”(ちゃんと、ね)音源であります。
古楽器演奏を嫌う人が多いことはちょっと驚くけれど、「古楽器」「現代楽器を使った古楽器系演奏」ともかく、様々な個性で一律に語れないと言うことですな。ノリントンの再録音は聴く機会を得ないが、穏健派の素朴な味わいであって、耳目を驚かすようなリズムの強調やら、アクセントの強烈さではない、ということです。第5番ハ短調交響曲は、両端楽章の繰り返し有り難く、さっくりとバランス良い。「田園」は快速テンポだけれど、急いた印象は少なくて、ものものしいスケール感を強調しないところに共感が持てました。じわじわ、長くお付き合いするに足る演奏でしょう。
(ほんの前半部分のみだけれど)Bach 「マタイ受難曲」〜フリッツ・ヴェルナー/プフォルツハイム室内管弦楽団/シュッツ合唱団/ロバート・マイエル学校少年合唱団/ギーベル/ギュンター/クレブス/ケルヒ/ヴェルダーマン(1960年頃?)・・・いわゆる”昔”のスタイルによる豊かなBach だけれど、声楽陣+管楽器群(フランス系往年の名手ばかり)に人を得て、冒頭「来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け」の合唱からいきなり聴き手の胸をつかんで、ぐりぐり揺さぶるんです。言葉の意味合いとか、使用楽器のスタイルを超越して、敬虔無垢なる精神がダイレクトで聴き手に伝わる・・・所謂一昔前の穏健派演奏そのものだけれど、合唱のふくよかなふくらみ、充実、管楽器のシミジミとした美しさ、暖かさにココロ充たされます。コンマスは名手バルヒェット、オルガンはマリー・クレール・アランなんです。
このCD3枚組税込5,562円也。エラいことですな。負け惜しみ含めて、高いともなんとも思わない。既に15年程前の購入か。
●2007年3月某日
予定変更有。昨夜は広島でしみじみ”お別れ会”(なんと餞別もらっちゃった!)、本日は山口へ転戦の予定だったが、相手ご都合で中止(正直助かった)、風邪症状の悪化(発熱)もあって遅く帰宅、本日休みです。回復に務めましょう。
中山あゆみ「病院で死なないという選択」〜在宅・ホスピスを選んだ家族たち(集英社新書)・・・数頁進んだだけで泣けました。残された短い時間を、家族と過ごす濃密さ。その意味合い、建前論ではなく具体的な方法。詳細なる取材による10人のケースと、ラストには「ホスピスケア情報」が掲載されます。こんな本を読むと、嗚呼、自分はなんと無為無策に時間を無駄に浪費していることか、と切なくなりました。
移動時間に聴いた音楽は、Berg ヴァイオリン協奏曲(ロジェストヴェンスキー/モスクワ放送交響楽団1967年)/Prokofiev ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調(1956年)/Vieuxtemps ヴァイオリン協奏曲第5番イ短調(コンドラシン/ソヴィエット国立交響楽団1952年)〜以上レオニード・コーガン(v)にて。なんやらやたらとオン・マイクで収録音量が高く、なまなましい印象が強調されます。コーガンは熱血漢ですね。クールにさらさらと・・・系じゃなくて、どの音にも魂込めて!濃厚な集中力を誇ります。作品的にはBerg大好き!なんと妖しく、美しい旋律か。
お次はEMIのコンピレーション・ボックス「20th century classics」より、Prokofiev ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 作品19(フランク・ペーター・ツィマーマン(v)/マゼール/ベルリン・フィル)/Shostakovich 交響曲第5番ニ短調 作品47より「ラルゴ」(ヤンソンス/オスロ・フィル)/Prokofiev 「ロメオとジュリエット」より4曲(ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団)/Khachaturian 「仮面舞踏会」より「ワルツ」(クルツ/フィルハーモニア管弦楽団)/Enescu ルーマニア狂詩曲第1番(プレヴィン/ロンドン交響楽団)・・・先の第2番もそうだけれど、ワタシはProkofievをあまり好んで聴いておりません。それでもツィマーマンの神経質で繊細な表現を(おそらくは初めて)堪能いたしました。ほかではムーティ/フィラデルフィア管弦楽団が圧巻のオーケストラの馬力大爆発でありました。
ダグラス・ボストック/カールスバード交響楽団(カルロヴィ・ヴァリ交響楽団)のDvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界より」(1996年)〜一年ぶりの再聴となります。たしか、欧州初演を担当したオーケストラですよね。メカニック的には少々厳しくて、いかにも鳴らないが、素朴で鄙びた味わいがなんとも言えぬ個性であります。あまりに有名になりすぎた作品だけれど、これはこれで新鮮!このあとに、ロマンス ヘ短調 作品11〜ヴラディスラフ・リネツキィ(v)が収録され、しみじみと優しい旋律がエエ感じです。こういった小品のほうが似合った演奏かと思います。