川崎記念管弦楽団第8回演奏会
2007年1月28日(日)14時開演 Mozart
歌劇「劇場支配人」序曲 川崎記念管弦楽団 指揮 伊豆丸 健 川崎記念管弦楽団は川崎医大室内管弦楽団のOB団体であり、学舎兼病院のロビーで演奏会というのも趣深いもの。少々の音質不備、こどもの泣き声も微笑ましいものです。選曲抜群。もの凄くデッドで至近距離で演奏されるから、生々しい迫力と各楽器むき出しの奮闘が眼前に!という滅多に経験できない感激があります。 躍動する序曲開始。各パートは響き合わず、溶け合わない。高域弦が薄く(真ん前に座ったためか)チェロ/コントラバスが存在感強く、そしてティンパニ、管楽器が(前面に)目立ちます。伊豆丸さんはリズムを明快に刻んで、全体を引き締めておりました。 ホルンの杉本さん登場、先週も聴いたから2週連続で彼の妙技を楽しめるワケですね。数年前、ホルン五重奏曲 変ホ長調K.407の素晴らしい、迫力あるホルンを楽しませて下さったものです。(ヴィオラも凄かったが)で、今回はもっとも有名なる協奏曲の第3番〜ホルンっていかにも難物な楽器みたいでしょ。 雄壮というか、豪快というか、しかも細部まで旋律を曖昧にせずに演じ抜く技量。彼は岡山交響楽団の指揮者でもあるけれど、本職は別にあるからアマチュアなんですよ。ナマでホルン協奏曲最高の名曲を味わえる幸せ。こうして実体験すると、「Mozart ホルン協奏曲全曲聴き!」が正しくないことを理解しましたね。一曲吹けば体力相当消耗しますよ、きっと。
休憩中、チェロの福島先生(医師)より声を掛けていただき、岡山交響楽団の次の演奏会の出席をダメ押し(藤原さんがElgar演るって?)されつつ、メインの「プラハ」へ。以前、河田先生が学生オーケストラを叱咤激励して、もの凄い集中力を作ったことを思い出します。ここでも(河田先生同様)両端楽章繰り返して、しっかり全曲楽しませていただきました。ティンパニの赤澤さん、相変わらず決まってます。ヴァイオリンが少々乱れたり、オーボエが音をちょっと飛ばしちゃうことくらい”屁”みたいなもんですよ。粗削りの推進力というか、音の鮮度を肌に直接感じ取ることができました。 余談だけれど、伊豆丸さんは小さなポケット・スコアを使っていました。なんか、微笑ましい。昨年同様、ロビーには点滴を付けたままの患者とか、制服のままの病院関係者とか、何とも言えぬ暖かい雰囲気の演奏会でした。
(2007年1月28日)
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