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音楽日誌

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●2006年11月某日

昨夜、広島での講演(一時間半)も好評でした。自分では焦点の絞り方、結論が曖昧だった(もとより明快なる解決策はないから仕方がない)と思うが、終了後数人の反応はきわめて好意的なもの・・・風邪を押して行った甲斐もあったものです。そういえば、直接対象でない顔見知りが「張り紙で林(はやっ)さんのお話聞けると知ったので」と、わざわざ参加下さいました。遅くに帰宅、痰と咳でほとんど眠れない・・・本日、朝一番で月一回の膨大なるデータ出力作業(+α溜まったお仕事消化)、そのまま即高松へ。若い者の同行で、要望された新ご担当レクチャーへ。準備した資料が彼(初対面)のご意向に合うかどうかは、出掛けてみるまではわからない。様子や言い分を良く伺ってから、資料を出しましょう。そのまま帰宅して、明日の高知行きは(お客にお詫びして)出張中止・パス予定。とにかく休まないと・・・

昨日、広島へは少々早めに到着したので、BOOK・OFF広島大手町店へ。本数冊+CD2枚購入し、駅まで電車で戻ったらその袋を忘れました・・・やや後に気付いて慌てて事務所に行ったらちょうどそれが到着したところ・・・助かった!移動中聴いた音楽は、Bach 「音楽の捧げもの」〜オランダ・バッハ・アンサンブル(1999年)・・・古楽器系の研ぎ澄まされた集中力を誇る演奏です。3声/6声のリチェルカーレが冒頭に配され、それがチェンバロ・ソロであることもワタシの好みの基本であります。トリオ・ソナタは星の数ある名曲中、もっともお気に入りの名旋律・・・フルートのジミで内向的な音色(マリケ・シュニーマン)が印象的。ロッテルダム辺りの演奏家でしょう。

PECO SSCD003 3枚組1,790円Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜クリスチャン・フェラス(v)/ヨゼフ・カイルベルト/フランス国立管弦楽団(1967年ライヴ)+ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調(ピエール・バルビゼ(p)1962年ライヴ)・・・お気に入りの作品であり、ほとんどの演奏に好意を以て楽しむこと可能だけれど、この演奏には稀有の熱気を感じます。カラヤンとのスタジオ録音はこんなんだったっけ?(LP以来聴く機会がない)うねうねと音楽が躍動し、どこを切り取ってもアツい血が滾(たぎ)るような”ノリ”に溢れました。美しい音色だけれど、小綺麗にまとまらない。粗野な勢いはあるけれど、雑ではない。聴き手の胸を文句なく打ち続ける凄演か。

(当日BOOK・OFF購入物件)Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜ジュリウス・カッチェン(p)/ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1959年)・・・冒頭、管弦楽怒濤のラッシュが少々濁るものの、その後全体として年代より聴きやすい水準の録音でした。カッチェン(1926-1969)はBrahms のスペシャリストだけれど、やや忘れ去られた存在でしょうか。同時期同レーベル同オーケストラでカーゾン盤という立派な録音があるけれど、その魅力完成度に一歩も引けを取らない。ピアノは(カーゾンより)ずっと華やかであって、余裕の技巧を誇るもの・・・管弦楽に至っては!・・・おっと、時間切れです。

無事、高松の新担当へのレクチャーを好評のウチに終え、直接帰宅しました。とにかく、時々咳き込んで眠れないのがツラい。昨日来、読了出来た本は田上幹樹「懲りない患者/快適習慣の落とし穴」(NHK生活人新書)・・・前所有者は2006年2月19日BOOKGARDENディラ東京にて@735購入、そしてワタシは2006年11月8日BOOKOFF西五反田店にて@400購入。幸いワタシは糖尿病に縁は(いまのところ)ないみたいだけれど、遺伝体質的、そして生活習慣の結果、その病で苦しんでいらっしゃる人は多いんですね。「生活習慣」だから三楽病院に20数年永く勤めて、患者の生活と永くつき合うことになって逸話は尽きない・・・ワタシはおいしいものをたくさん食べたいから、食事制限は味気ないだろうな。糖尿→アルツハイマーへ、糖尿→ガンへ、様々なるパターンがあるんですね。ダンディな○ーさん系の患者の経緯なんか興味津々でした。

姜信子「ごく普通の在日韓国人」(朝日文庫)・・・隣人である朝鮮半島の国々、人々、そして「在日」の人々との関係は難物であります。在日三世である彼女は日本人と結婚して、既に母国の習慣を(言語も含め)ほとんど失ってしまっております。曰く言い難い就職差別、そこから生まれる生活格差の事実。日本が歴史的に犯してきた隣国への罪を”アイデンティティ”として、戦う人々。一方で、日本に同化していく事実・・・ワタシは差別意識はいっさいないつもりだけれど、見た目も風習も日本人と変わりない人々と、どうつき合っていくのか?少々悩みます。

DECCA 436521-2 中古2枚組1,000円夕方うつらうつらするが、咳き込んですぐ目覚めてしまって体調悪い。とにかくヤクでもなんでも使って夜ちゃんと眠らないと。今朝のBrahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜カッチェン(p)/モントゥー/ロンドン交響楽団の続き・・・モントゥーのバックが細部まで配慮と繊細に彩られ、稀有なる美しい水準。カッチェンのピアノは鮮やかなスムースな技巧が文句なく流麗であって、しかも皮相な表現に走らない。つまり、”地味渋”系Brahms ではない、ということです。体調も悪く部屋で再聴しているが、それでもこれだけ楽しめるのだから、体調万全で再度確認したいものです。この時期のロンドン交響楽団は最盛期じゃなかったのか。

フィル・アップは「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ ニ短調」作品24(1965年)であって、暖かく微笑んだような音色は、スタインウェイではないような?(違ったらごめんなさい)Brahms のピアノ・ソロ作品はお気に入りであって、手持ちマーティン・ジョーンズ全集(NIMBUS NI 1788)が、必ずしも万全でないと感じていたこもあって、その渇きを癒すに存分なる存在でありました。大きな広がりをキラキラと感じさせ、技巧がとても洗練されておりました。


●2006年11月某日

風邪症状悪化。ことしは痰(時々咳)と倦怠感か。食欲はあります。熱もあまりない。昨夜は咳止めを飲んで寝たが、このような症状の時はな〜んもせずに、(一時的に症状を抑えるだけの)売薬なんかのまずに休んだほうが良いんだろうな。午前中、おとなしくして、昼から広島へ。深夜帰宅予定。明日までなんとか保たせるぞ!

DECCA 417 760-2 @500Mozart 行進曲ニ長調K.408-2/交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」/第36番ハ長調K.425「リンツ」〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エインシェント・ミュージック(1979年)・・・乾いたティンパニの連打から衝撃的な響きで始まる行進曲〜「ハフナー」「リンツ」へ。著名なるニ長調交響曲は、新全集(1970年)では旧来の表記誤りを全面的に修正したそうで、ワタシが出会った(刷り込みでもある)カール・ベーム/ベルリン・フィル(1959年)は、作曲者の姿を正しく伝えていない・・・とのこと。ま、1970年以前の録音はすべてクリティカル・エディション(決定稿)ではない、ということになります。

でもね、ワタシはエエ加減なる市井の音楽愛好家だし、もちろん「正しい」とこも重要だけれど、溌剌としたアンサンブル、躍動するリズムが(まず)欲しいところ。素朴で粗野な古楽器の響きは新鮮であり、魅力的であることに間違いはない。が、いまひとつしなやかな推進力とか、ノリも洗練も足りなような・・・まだ手探りだったのか、技術的熟練が足りなかったのか。音質(もちろん)良好。

で、比較対照品を棚中より・・・交響曲第32/35番〜ペーター・マーク/パドヴァ・エ・デル・ヴェネトー管弦楽団(1996年)・・・これが凄い。短いシンフォニアであるト長調交響曲から、アクセント明確で、リズムのタメが説得力深い。現代楽器だけれどまさに古楽器的粗野な躍動に溢れて、味が濃いじゃないの。「ハフナー」に至っては、千変万化する微妙なる色彩、テンポの大幅な揺れ(恣意的ではない、じつに自然)、呼吸の深さに於いてここまでの感銘は滅多にない。これが「クリティカル・エディション」に基づく演奏なのかどうかは知らぬが、知名度低いオーケストラを率いて個性的かつスケールの大きな演奏を繰り広げておりました。


●2006年11月某日

風邪です。熱はないから脱力感はないけれど、痰が絡んで呼吸やや苦しく眠りづらい。朝一番の体操+腹筋+屈伸は効いているみたいで、これで肩こり回避しているかも。午前中サボって、昼からのお取引先との協議会議打ち合わせ商談3発分に直行しましょう。自宅メールより職場へお仕事指示2通連絡済み。これでケータイ開けておけば、当面の実務はなんとかなるもの。本日、職場には戻らずそのまま自宅に帰ります。明日の広島行きの帰宅は深夜なので。

児童虐待の発覚は連続しております。なんとかわいそうなこども達!あくまで「発覚」だから、その何倍も、たった今現在、苦しみ、悩んでいるこどもが存在するということですね。教育の”いじめ”は、家庭や大人社会の反映なんでしょう。胸痛む事実であります。日本はどうなっておるのか。

ERATO 0630-18971-2Saint-Sae"ns 交響曲第3番ハ短調/死の舞踏〜ジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団/マリー・クレール・アラン(or)(1966年)・・・LP時代廉価盤として馴染みであり、世評高い音源だけれど、昨日の第1番(第2番も有)含め、実質上5年以上棚中に放置していたもの。基本、”馴染み”ということが大きいのだろうが、やはりこの作品は名曲ですなぁ。先日のRavel 管弦楽作品でも感じたが、この人はゆらゆらと雰囲気で聴かせたりしない。脂質の多い響きとは異なるが、かっちり構成感もあって、アンサンブルの集中力、雄弁なる推進力はたいしたものです。ちょっと感動しましたね。音質も良好。

このCDは2枚組*3のボックス(1,480円)だけれど、この第3番の価値を認めつつ、やはり交響曲は全部プレートルで揃えて欲しかったところ。”売れ筋”を意識しているのか。

ヤクの使用でボンヤリしており、昼前に地元取引先へ。予定通り粛々と約束をこなして、そのまま帰宅しました。出掛ける前にMozart など少々聴いたけれど、ほとんど集中できておりません。明日、広島夜まで体調が保つか心配です。なんとか明後日の高松(資料は出先の空き時間に作成済)迄、這ってでも出ていかないと・・・金曜日の高知行きはパスしようかな?


●2006年11月某日

日曜つぶしてお仕事、7時に終了後、寒いし疲れたし、ということで、チームメンバーと酒(+いつもの大説教)。一週間は滞りなく終了したが、今週金曜迄連続ワザお仕事です。山はいつか・・・明日の地元取引先の会議+打ち合わせ+商談か。明後日の広島での講演か。その次の日の高松での初対面のご担当へのレクチャーか。青息吐息で、なんとか乗り切りましょう。体調維持に気を付けないと。

関川夏央「中年シングル生活」(講談社文庫)・・・若い頃に離婚して以来の「懲役十八年」はとっくに過ぎ、寂寥感ばかりの中年シングル生活の味気ない実態、かといって結婚生活に憧れているともいえず、期せずして”人間の暮らしの本質”みたいなものが見える・・・興味深い一冊。新聞の連載かなんからしいが、巻末、阿川佐和子さんとの対談で「作り話ですよ、小説」みたいなことを言ってはいるけれど、実生活は色濃く反映しているでしょう。題名から想像されるより、ずっとさばさばした内容です。

今朝、NAXOSの「ENGLISH STRING MINIATURES」(第1集)〜ロイド・ジョーンズ/ロイヤル・バレエ・シンフォニア(1996年)・・・残りDAVID LYON「短い組曲」、ROY DOUGLAS「カンティレーナ」、PHILIP LANE「パントマイム」・・・初めて聴いても懐かしい〜そんな音楽です。Brahms 交響曲第1番ハ短調〜オットー・クレンペラー/ベルリン州立歌劇場管弦楽団(1928年)・・・音質乗り越え(そう悪いものではない)、がっしりと構築された厳つい、堂々たる演奏です。

Saint-Sae"ns 交響曲第1番 変ホ長調〜ジョルジュ・プレートル/ウィーン交響楽団(1990年)・・・途中迄。著名なる「第3番」に比べ、ずいぶんと知名度低いが、古典的な佇まいの作品みたいです。じっくり味わえる時間を作りましょう。

よくもまぁ、これだけ・・・というくらい連続でトラブルが発生して、どやしつけ、クソミソに叱り続けて、お客にお詫びして、フォローして・・・疲れ果てました。新月度が25%推移時点、最終見込みは(今のところ)順調な実績だけれど予断を許さない。昨日のレポート作成という知的労働も行って、なんとなく充実しているような錯覚もあります。睡眠不調、やや風邪気味ながら、快復の手応えも感じて”左上奥歯鈍い痛み”(所謂、歯が浮く、といった症状)もほぼ消えました。昼の熱いラーメン+頭痛薬が効いたかな?腹筋もダンベルも継続中。

明日地元会議、明後日広島といずれも昼からの対応だけれど、午前中サボらせていただきましょう。これ以上ムリすると、がっくり来そうなのと、煩いワシはあまり職場にいないほうが回りは喜ぶからね。帰宅してSaint-Sae"ns 交響曲第1番 変ホ長調〜ジョルジュ・プレートル/ウィーン交響楽団(1990年)を聴いております。ははぁ、第3楽章「アダージョ」の繊細で優しげな風情は、メルヘン甘美なバレエ音楽みたいですね。演奏云々は初耳作品だから言及しようがない。これはこれで良いんじゃないの?


●2006年11月某日

さて、正真正銘の休日出勤(自覚がないものも有)、地元県下12ヶ所訪問夜迄。(岡山転居後、一度たりとも休んだことのなかった岡山交響楽団の定期演奏会断念/残念)さすがに疲れが溜まってきたか、左上奥歯が鈍く痛い。たしか虫歯はなかったか、少なくとも発見されていないので、風邪気味になると出る症状であります。こういうのは気持ちの張り方が問題でして、明日より来週金曜までスケジュール目白押しであります。(土曜は休み)ま、営業=”温泉芸者”理論だから、お座敷が掛からなくなったら引退であります。

ロイド・ジョーンズ/ロイヤル・バレエ・シンフォニア1996年 8.554186NAXOSの「ENGLISH STRING MINIATURES」は、同名のシリーズ第4集迄入手、ほぼ初耳の作曲家、作品ばかりながら、その地味で滋味深い味わいをジワジワ楽しんでいるが、完全に掌中に入りきらないうちに「第5集」が出ました!とのメールが(かなり以前に)有。ところがHMVのサイトを眺めていたら第6集も出ているんですね。とにかく第1集(ロイド・ジョーンズ/ロイヤル・バレエ・シンフォニア1996年 8.554186)から、心を落ち着けて再(々)聴しております。John Rutter / Frank Cordell / George Melachrino / Roy Douglas / Cecil Armstrong Gibbs・・・これも”どこかで聴いたような?懐かしさ”に溢れます。

思い出せば「ロイヤル・バレエ・シンフォニア」という団体に興味津々で購入したCDだったかな?2005年6月16日購入924円というメモも残っております。けっして激昂しない、激情を表出させない、官能に高ぶらせない、恬淡とした穏健に充たされ幸せです。アンサンブル、音質にもなんらの不満を感じない。

では、行ってきます。


●2006年11月某日

ちょっと寒い朝ですね。眠りは浅いが、今朝も元気。休みなしウィークも明日迄〜って、来週も似たようなもんでお仕事継続するが。ことしもあと5週間になりました。なんとか途切らせずにサイト更新したいが、継続的な原稿蓄積ままなりません。

LONDON  DCI 81987Bartok 管弦楽のための協奏曲〜クリストフ・フォン・ドホナーニ/クリーヴランド管弦楽団(1988年)/Gershwin パリのアメリカ人/ラプソディ・イン・ブルー〜リッカルド・シャイー/クリーヴランド管弦楽団/ラベック姉妹(p)(1985年)・・・この間、なんどか「音楽日誌」上にて言及し、正直”なんじゃ?こりゃ”的印象ばかりのBartokだし、演奏すこぶるノリノリのGershwinとの組み合わせも「?」状態の一枚だけれど、中古250円にて購入(LONDON  DCI 81987)したものだから、文句言っちゃ罰当たるか。これも出会いです。

音楽聴取百遍、意自ずから通ず〜それを信じて繰り返し聴きましょう。機能的で完璧なるアンサンブル、音質に不満などあるはずもない(数々聴いた中でも最高峰か)。強面に過ぎず、クールで淡々とした、過不足ない表現。集中力。嗚呼、Bartokってこんな音楽なのかも。先日聴いたスクロヴァチェフスキには、”どんな旋律にも意義と意味が感じられ”たし、先人であるフリッツ・ライナー、ジョージ・セルには、ある種強烈なる”灰汁(あく)”が感じられたものです。それを求めるのか、求めないのか、という価値観の違いか。

でも、小澤征爾/シカゴ交響楽団(1969年)の生真面目/神経質/緻密な世界とも異なるから、これはこれでしっかりとした”個性”(線は細くない)なのでしょう。意外と楽しめました。

今朝からBach フーガの技法(全曲)〜ヘルマン・シェルヘン/ベロミュンスター放送管弦楽団(1949年)聴いております。このオーケストラは1970年バーゼル放送管弦楽団に改組され、更に1997年バーゼル交響楽団と合併したとのこと。この作品は所謂「バロック音楽」を想像すると、それは全然印象異なって、音楽理論の実践書(教科書的な・・・ということではなく、充分楽しい!)のような感じですか?シンプルな基本旋律が、様々に変容され、リズムを変え、しかも楽器指定がないからシェルヘンの思うがまま、弦プラス木管の色彩が付加されます。なんと知的な作品!ワタシはこれを、20世紀前半の”怪しくも非情なる現代音楽”のような印象として受け取りました。ほとんどScho"nberg!?(HISTORY 204583-308)一枚目、コントゥラプンクトゥス(対位法?)第1〜11迄(56分)のみ聴取。

これから洗濯、お掃除(自分の部屋のみ)、そしてスポーツクラブへ。ギリギリでJRにて講演会場へ滑り込み予定。

しっかりエアロビクス(いつも下半身鍛錬不足を思い知らされる/足下がしんどい)、急ぎ岡山駅迄バスにて、そしてJR倉敷駅〜タクシーで会場へ。いやぁ、講演は大受けでした!大好評。休みつぶした甲斐もありました。帰りはタクシーでJR茶屋町へ出て、自宅最寄りの駅へ・・・十数分歩いて帰宅いたしました。

Mozart セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1988年 BRILLIANT 92627/8 NOVALIS原盤)再聴しました。ヴォリュームしっかり上げて、集中しましたよ。ヘラクレス・ザールでの録音ですか?極上の奥行き残響感たっぷりの瑞々しい音質。そうだよな、このオーケストラ特有の暖かく、懐深い響きを素直に楽しめば良いんだ。個人的な好みとしてはいっそうのリズムの躍動が欲しいところだけれど、オーソドックスで、コンサーヴァティヴ(最近聴いた、シャンドール・ヴェーグ盤より)で、そして滅茶苦茶上手い管弦楽。Mozart でエキセントリックを期待しても仕方がないか。先日、”ツマらん!”と思ったのはなんだったのか?

deutche harmonia mundi BXVCD-8827 2枚組中古10,50円Beethoven 交響曲第7番イ長調〜コレギウム・アウレウム(1981年)・・・これはまったく素晴らしい。1976年録音の「英雄」が、所謂古楽器によるBeethoven 録音の嚆矢として話題となったのに比べて、こちらは忘れ去られた存在か。わずか32人による演奏だけれど、キルハイム/フッガー城「糸杉の間」の豊かな残響に充たされ、極上の音質に「小編成」の不足感は微塵もなし。(harmonia mundi初のディジタル録音、とのことだけれど、マシンより何より会場サウンドが素晴らしい)コンラート・ヒュンテラーの涼やかなフルート大活躍には痺れますね。(「英雄」ではバルトルド・クイケン担当であった)時にリズムと激しい推進力を強調する演奏スタイルだったら少々敬遠気味の作品だけれど、こんな柔らかい響きにひたすら快感・・・でありました。


●2006年11月某日

(在高知ホテル)意外とよく眠れました。本日午前中視察ご案内終了後、バスで帰岡へ。週末/日曜もお仕事だけれど、酒はストップします。体調OK、この時期の出張はホテルで咽をやられることが多いんだけれど、大丈夫。ここ最近報道されている「近未来通信」の件、ここ数年断続的に新聞に広告が出ていて、どうも怪しいな、と思ってました。だって、「IP電話」は広範囲に広がっているけれど「近未来」って名前も聞いたことないですもの。著名なプロバイダの下請けの可能性もないでもないけれど、それなら広告中に明記されるはずですからね。はっきり言うが、働かずして儲けるような、そんな甘い話しは絶対にあり得ない。(後で調べると、プリペイド式の格安電話というふれこみであった・・・とか?)

昼過ぎに高知を辞去し、バスにて帰宅。明日も一仕事(一時間ほどの講演)だけれど、時間を再確認すると、朝一番のエアロビクスに参加しても間に合うかな?といった見込みです。帰りのバス中もかなり居眠りをしたが、いつになく眠り深い・・・昨夜はそんなに飲んでいないし、よく眠れたし、で、理由はわからない。昼は喰いすぎで、夜少々節制しております。明日も節制しましょう。

音楽は昨日の続編・・・Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調〜サヴァリッシュ/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1964年ルガノ・ライヴ)・・・おそらくはモノラル録音だけれど、人工的に広がりを付加したみたいで、奥行きもあって瑞々しい音質也。なにより若々しい勢いがアツく連続して、これほど鮮烈なる印象をいただける演奏は稀有なものでしょう。Beeやんをこれほど楽しんだのも久々・・・サヴァリッシュはこの辺り、PHILIPSでウィーン交響楽団と録音をいろいろ残していたはずで、いずれ入手したいものですね。

VOXBOX CD3X 3015  大慈恩寺の玄奘三蔵像ですBartok 弦楽のための嬉遊曲/組曲「かかし王子」〜スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ミネソタ管弦楽団(1976/77年)・・・数日前聴いた新録音と比較です。結論的に、その集中力、緊張感に於いてなんらの遜色もない・・・但し、後半は熟睡しておりました。Mozart セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(1990年 CAPRICCIO 10 334)・・・行進曲ニ長調K.249が前後に含まれるのも(無条件に)嬉しい。演奏は、意外にも軽妙流麗方面ではなく、ティンパニの存在感しっかりとして、リズム感を強調したもの。微妙に厳格であります。耳当たりが悪い、ということではなくて、アンサンブルの精度や洗練に不足しません。歯応えがあって、楽しめる「ハフナー」。(ぴん!と来なかった、コリン・デイヴィス盤再聴必要です)


●2006年11月某日

本日、これから高知へ。広島のお客様8名見学ツァーのコーディネートでございます。日曜日まで休みなしの苦行は未だ半分に達しません。昨夜は女房と「想作居酒屋 河忠 柳町店」にて特別コースをいただいたけれど、期待ほどには?価格ほど・・・といった感想。すっかり贅沢になりました。連続外食で体重増が心配です。本日も続く・・・少々ツカれが溜まって参りました。

OEHMS OC 306 中古@300にて購入昨日の山口往復も音楽聴けました。Bartok 管弦楽のための協奏曲/弦楽のための嬉遊曲〜スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送交響楽団(2002年)・・・ミネソタ管弦楽団(1976/77年)以来の新録音であります。極上の録音と相まって、細部まで配慮され、どんな旋律(冒頭、弦のトレモロから!)にも意義と意味が感じられる深い演奏。一連のBruckner(これも名演奏!)では、オーケストラの個性の薄さみたいなものが(時に)気になったが、各パートの”色”を強調しない行き方は、この作品では絶妙なる成果を上げ、素晴らしい集中力に感銘を受けました。この作品に痺れたのは久々か。

Ravel 管弦楽作品集〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)・・・定番のいつも作品+「シェヘラザード」序曲+海原の小舟(ボックスに含まれる協奏的作品含まれず)2枚組。この人のシカゴ交響楽団時代の録音は好んで聴いているが、フランスに帰ってからのものはあまり聴く機会を得ておりませんでした。まず、録音が不思議でして(悪くはない)、オフ・マイクの奥行き空間豊かだけれど、線がとても細く、頼りない印象が・・・これはパリ管の個性そのものですか?美しいニュアンスに充ちていること、管楽器の響きが(良い意味で)薄っぺらく、粋な感じはたしかにありますね。でも、ミュンシュとの録音(剛直!熱情!)とはずいぶん印象が異なります。

マルティノンの解釈もかつてない個性的なもので、ふわふわとしたメルヘンな雰囲気ではなく、かなりかっちりとした主張のある、切れ味さえ感じさせるもの。硬派ですな。お仏蘭西風管弦楽団に相応しい”それ”ではない。でも、凡百の演奏ではなくて、星の数ほど存在する古今東西の名演に比する存在と確信しました。ヘッドホンでの印象だから、高級オーディオだとがらり印象変える可能性有。

DG 419 059-2 中古@300昨日/今朝連続でMozart ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595/2台のための協奏曲 変ホ長調K.365(K.316a)〜エミール&エレーナ・ギレリス(p)/カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー(1973年)・・・ワタシが入手したCD(DG 419 059-2)では一般的なデザインになっていたけれど、LP時代はギレリス父娘(そっくり!)の微笑ましい写真が載っていた記憶もあります。ワタシはギレリスが大好きでして、とくに晩年は、硬質で重みのあるタッチそのままに自在な陰影、深みを加えていた、と思います。「ギレリスでMozart ?」的先入観はありつつ、実際の成果は明快で躍動する精気が溢れます。K.365に至っては、愉しさ、悦びが溢れました。

では、高知に向かいましょう。たしかホテル(初めてのところ)にはネット環境があったはず。

昼過ぎ、高知にてお客様群と合流、無事案内を勤め上げて、夜カルく酒席。早々に終えてその後更に誘われたが、連続しているし、体調問題も心配なので、失礼してホテルで休んでます。久々のJRでの高知行きは快適(社用車かバスを使うことが多い)であって、気持ちよく読書、居眠り、そして音楽。芹沢常行「完全犯罪と闘う〜ある検死官の記録」(中公文庫)・・・1985年だから少々旧聞で、さすがに現役本ではないですね。最初のほうの大学助教授が女子大生を殺害した挙句、家族で心中するという話には記憶があります。もしかして「二度買い?」と思ったが、それ以降には内容に記憶がない。「変死」が自殺か、他殺か、思わぬ分析ポイントがあるみたい。経験則で「他殺であるべき死体の姿勢」というのが理解できるようになる・・・一見、他殺風であっても自殺であった、という事象ももちろん有。いずれ「先入感」は、実態解明のおおいなる妨げになるんだそうです。

音楽もしっかり聴きました。Debussy 交響的素描「海」/「夜想曲」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・エエですね。まったりとタメのある味わい深く、上品なるアンサンブル。しっかりと細部迄、明快に歌い込んだ旋律。クリアな音質。一般に思い浮かべるDebussyの響きとは異なるだろうが、ワタシはこの表現をとても気に入りました。

SERAPHIM CDE 7243 5 69034  670円で購入Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調/交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜レナード・ペナリオ(p)/エーリヒ・ラインスドルフ/ロサンゼルス・フィルハーモニー(1960年頃)・・・ストレートで甘さのない、乾いて馬力ある、荒々しい響きが楽しめます。微妙なるニュアンスとか、絶妙なる旋律の歌とか、そんなものとは無縁。明快明晰明瞭、バリバリ腕が鳴るようなテクニック披瀝のピアノ、余韻の欠片もないラインスドルフ率いるオーケストラのドライさ。時代ですなぁ、時にこんな世界も楽しみましょう。

Bach ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV1050/Schubert 交響曲第3番ニ長調D200〜サヴァリッシュ/スイス・イタリア語放送管弦楽団(ルガノ)/コンベス(v)ツッピガー(fl)スグリッツィ(cem)(1964年ライヴ)・・・これはずいぶんと久々ですな。単品はオークションで処分して10枚組セットで再購入いたしました。ブランデンブルクは小編成なんだろうが、現代の耳ではかなり豊かな響きで、かえって新鮮です。余裕の清涼なる響きで、ソロは非常に上手い。とくにスグリッツィの躍動するチェンバロに心奪われます。Schubert も勢いがあって、若々しいですね。41歳の記録。

さぁ、明日もなんとか乗りきりっましょい。


●2006年11月某日

今朝も早くに目覚めました。体操、腹筋して元気に起床。本日は結婚記念日であって、山口出張から戻って女房と会食であります。「なんか買え」とのご神託だけれど、思いつきません。それと、スケジュール管理のミスで、じつは日曜日も(終日)お仕事であることに気付きました。(楽しみにしていた演奏会ご招待没に・・・)見事に今週、みっちり連続お休みなしハード・ウィーク(に間違いなし)だけれど、あまり自覚ありません。課題は体調維持であります。

DG 429 079-2 9枚組昨日の広島往復時、けっこう音楽に集中できました。Bruckner 交響曲第8番ハ短調/第9番ニ短調〜オイゲン・ヨッフム/ベルリン・フィルハーモニー(1964年)・・・第8番はフィルハーモニーでの録音、第9番はベルリン・イエス・キリスト教会(ダーレムかな?)とのことで、たしかに音質が異なります。(前者はややドライな感じ)第9番はLP以来というか、ワルターの第4番と並んでワタシの”Bruckner経験”草創期の懐かしいもの。第8番は、速めのテンポ、テンションと推進力に溢れたもので、朗々荘厳タイプではなく、むしろモダーンで引き締まった響き、乾いた印象が強いものでした。連想したのはハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団(1985年)だけれど、緻密さではこちらが勝り、カラヤン時代のオーケストラとは思えぬ甘さを廃した厳しい姿勢を堪能したものです。

交響曲第9番のほうは、豪放であり、明快なる「間」の取り方もぴたり!決まってベルリン・フィルは厚みと瑞々しい響きを誇ります。この作品に出会った感動がまざまざと蘇ります。シュターツカペレ・ドレスデン(1978年)より音質的にはずっと上質であって、ストレートな表現も好ましい。でも、しばらく聴いていないので後年の録音も再確認したくなりました。個人的には旧全集との録音のほうが好ましいか。そして、バイルン放送交響楽団との録音(第2/3/5/6番)にいっそうの好感を持っております。

シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・モーツァルテウムによる「セレナード/嬉遊曲集第7集」(CAPRICCIO 10 333)は、先日東京のBOOK・OFFで出会った「旧ボックス不足分4枚」の一枚。嬉遊曲ニ長調K.131/メヌエット 変ホ長調K.122/音楽の冗談 ヘ長調K.522/嬉遊曲 変ホ長調K.113(1990年)・・・この中では「音楽の冗談」(なんという典雅な演奏!ヴァイオリン・ソロ)以外は知名度低いかな?涼やか軽快なアンサンブルであって、二つの嬉遊曲は思わぬスケールを誇って木管群が大活躍の楽しさ。

オルフェウス室内管弦楽団は1972年に創設された、指揮者を持たない、各パートのリーダーを交代するアンサンブル。一時より録音が減ったように思えるのは、時代なんでしょう。Prokofiev 古典交響曲/Vaunghan Williams「グリーンスリーヴスによる幻想曲」/Mozart アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525/Rossini 歌劇「セヴィリャの理髪師」序曲/Haydn 交響曲 嬰ヘ短調「告別」(いずれも1980年代の録音)・・・とても機能的というか、クールな表情の美人、といった風情で色気はないんです。「グリーンスリーヴス」はずいぶんと地味な(?色気のない)演奏であって、このアンサンブルに似合っていない。Rossiniの躍動と推進力は最高です。いかにも(良い意味で)アメリカの団体、といった個性ですね。嫌いじゃありません。


●2006年11月某日

さて、連続出張スタート。本日、広島(日帰り)、明日、山口(日帰り)、そして高知(一泊)、最後は倉敷〜ま、これは外出だけど。(途中結婚記念日挿む)体調大丈夫でしょう。今週は暖かいみたいです。今朝は起きるのがラク。

BRLLIANT 6366/2昨夜〜今朝に掛けて聴いた音楽は、R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストゥラはかく語りき」「変容(メタモルフォーゼン)」〜ハルトムート・ヘンヒェン/オランダ・フィルハーモニック(1996年)・・・この人(1943年ドレスデン生/来日もしている)はディジタル時代に入って、かなりの量の大曲を録音しております。馬力、強靱、威圧、艶には縁が薄い演奏であって、肩の力が抜けてエエ感じです。時に”虚仮威し(!?)”的作品に感じてしまうこともある「ツァラ」も粛々と流れよく、「変容」に至ってはもともとお気に入り作品だし、穏健派の表現ながら細部明快、諦念に充ちた作品を瑞々しく表現して下さいました。

この作品はクレンペラー(1961年)で馴染んできたが、録音ではこちらが上だろうし、アンサンブルに不備は感じさせません。少々緩い?いえいえそういう表現なんです。ちょっとジンワリしちゃいました。

Mahler 交響曲第1番ニ長調〜コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1988年)・・・このCDは数年前に購入し、爾来、”どーも気に喰わん”との不遜なる感想に至って「オークション処分」へ・・・でも、人気ないのか300円でも売れなかったんですね。これもなにかの縁でしょう。しっかり再聴させていただきます。第1楽章を聴き終わったところでは、極上の暖かくも練り上げられた響き、細部配慮の行き渡った表現に不満はない。自然体の奥行き感じさせる録音も極上・・・

かつてのワタシはどこが不満だったのか。青春のひりひりするような切迫感、憧憬、焦燥感の不足なのか。狂気を求めていたのか。わずか数年で聴き手の求めるものが変化したのか。(NOVALIS NOV-16 定価3,200円!中古420円購入)

では行ってきます。

広島へいつもの商談(明後日皆に再会するんだけどね)後、早々に岡山に戻りました。粛々とお仕事して、夜、安田さん(高知からのお仕事帰り)来訪。3年ぶりかな?しっかり飲んで、音楽の話一切せず。お仕事後輩の悩み、家族のこと、世代的に親の介護問題について、熱気を以て話し合うこと2時間ほど。ワタシは結婚が早くて、息子はもう独り立ちだけれど、彼はまだまだですもんね。お互い、身体(からだ)を大切にてがんばりましょう、ということで名残惜しくお別れしました。ほんま、ポスト団塊の悩みだ。


●2006年11月某日

さて、いろいろどんよりしているブルーマンディの朝。20日締めの職場では今月実績が確定し(予想では2%不足〜5ヶ月で怒濤の進撃は止まった)、明日より連続出張(土曜は地元で行事有)であり、合間を縫っての日常業務、諸準備、既に発生しているトラブル(チームの若いもん)の尻拭い(こういうのは、ていねいに対応しないと禍根を残す)・・・体調維持に気を付けましょう。

オークション終了しました。突然逝ったノートパソコン、翌日ジャンクを購入したがそれは所詮ジャンクでしかなかった無駄ノートパソコン、計2台、「ジャンク部品取り用」と明示、少なくとも合計で無駄ノートパソコン料金を上回りました。9ヶ月で”突然逝った”ほうは4万円損失だったけど。それと、かなり以前から気になっていた「ケーゲル」ボックス注文した(Scho"nbergが聴きたかった)関係で、既存所有”完全ダブり”計6枚分出品完売いたしました。なんせ@300良心価格宣言!ですから。(一部ダブりはそれなりに存在しているが・・・)

決済が終われば、Yahooから完全に足を洗います。

昨日の流れで、Sibelius 交響曲第5番 変ホ長調 作品82(1990年)/交響詩「伝説」作品9(1989年)/演奏会組曲「ベルシャザールの饗宴」作品51(1990年)〜リーパー/スロヴァキア・フィルハーモニー(NAXOS 8.550200)・・・NAXOSにはペトリ・サカリ/アイスランド交響楽団という”北国の氷も溶けよ!”的熱演新録音があるから、既に廃盤かな?北欧の荒涼とした雰囲気たっぷりとあり、残響豊かで寂しげだけれど、やや散漫なるアンサンブル印象もあります。あまり器用ではないオーケストラは、作品に似合っていると思います。

「RULE BRITANIA〜LAST NIGHT OF THE PROMS」〜ポール・ダニエル/イギリス北部フィル/リーズ・フェスティヴァル合唱団(1996年)・・・所謂”企画もの”=「なんちゃって・プロムス」だけれど、バカにできん!盛り上がりと熱気に満足。詳細は帰宅後に・・・

朝から我がチームの「バカス」(バカ+カス)が新たなトラブルを発生させたことを発見、その調整/後始末に苦慮。それでも営業数値締めてみたら、ナント!前年も予算も辛くもクリア、良かった。先週の追い込みが大きかったんですね。今週、来週(倉敷/広島)と続く講師用の粗筋しっかり仕上げてメールにて送付、後で再確認すると内容欲張りすぎで、かなり削除すべきであることを自覚いたしました。まずは順調なる今週のスタートでしょう。

NAXOS 8.553981 中古@500「RULE BRITANIA〜LAST NIGHT OF THE PROMS」〜ポール・ダニエル/イギリス北部フィル(1996年)の件、収録はWalton 行進曲「王冠」/Parry「イェルサレム」/Elgar「ニムロッド」/Wood「イギリスの海の歌による幻想曲」/Arnold序曲「タモシャンター」/Parry「我、喜べり」/Walton 行進曲「王の宝玉と杖」/Elgar行進曲「威風堂々」第1番・・・となります。「なんちゃって・プロムス」(それらしい作品コンピ盤)だけれど、バカにできん水準でっせぇ。オーケストラも熱演。

Walton の2曲の行進曲が、荘厳で”それ”らしい堂々たる貫禄と落ち着き有。Parry2曲と「威風堂々」に合唱が入って万感胸に迫ります。Arnold序曲「タモシャンター」は飄々としてユーモラス自由なる作風で、これが一番オーソドックスから遠くてオモロいか(途中のバグ・パイプ風+メリーゴーラウンド風サウンドが楽しい。「パリのアメリカ人」ならぬ「ロンドンのイギリス人」か)。「RULE BRITANIA」(ブリタニアよ世界を治めよ)とは、著名なる旋律ばかり集めたHenry Woodの幻想曲ラストからの超・愛国ソングであります。ま、昔日の栄誉回顧だから許してやってよ。録音もGood!

入江敦彦「京都人だけが知っている」(洋泉社新書y)・・・今年2006年5月に続編を先に読んでいて(なんせBOOK・OFFで順繰り@105で買っていくから)、その元本です。「具体例を細部にこだわって徹底的に抽象化分析して、本質を象徴的にえぐり出しちゃう。お座敷ごとには縁がなかった人生だけれど、土地勘やら行事、味、食材、そして京都人(とくに女性)には痛いほどの実感を以て、リアルに没入出来る一冊!陶然」・・・いや、そのままです。恐るべき博覧強記、雄弁。(正)でこれだけ語って語り尽くせぬ思いを(続)に込めたのでしょう。”よそさん”の学生だったワタシは、京都に対して曰く言い難い憧れと恐れがあります。「八つ橋」進化論が非常に興味深い。ワタシ、生八つ橋大好きです!(「ほんまに京都人だけが知っている」というのもあるそうですな)

小泉武夫「不味い!」(新潮文庫)・・・「パパはなんだかわからない」で読者を泣かせる、山科けいすけのイラストが(不味さの苦悶を余すところなく表現して)秀逸。世の中に「美味」を追求した書籍は星の数ほど存在するが、「不味」をここまで詳細に言及し、分析し尽くした名著があったろうか?ワタシが時に経験する「あまりおいしくはないな」「期待ほどじゃない」どころの騒ぎではない、いったいどうしたらこんな悲惨な経験できるんだろう、と疑念に思うほどの「迷著」。「味わい尽くすべきものは、すべて味わった」と悟りきった真のグルメに捧げる一冊。ぜひ、読んで!


●2006年11月某日

昨夜は神戸で行事参加、22歳から10年間お世話になった職場のトップやら同僚数人に懐かしく再会(同僚は老けましたな)、そのあと職場の若い者と3件ほど訪問見学、試食・・・夜から「浜の大将」にて、初対面酒席(飲みすぎました!反省)見事に同世代3人+若い31歳(関西フィル事務局/彼とは数年前に飲んだことがある)にてわいわいと。クラシック音楽サイトの老舗を立派に運営されているSyuzoさん(知的強面系の方かな?と想像していたけれど、関西剽軽系でした)、コーチングの名人、某有名システム設計企業の部長さんと。深夜、へろへろになって帰宅しました。

本日はプリンタ他お買い物予定。

プリンタ買ってきました。女房実家用年賀印刷済み。旧のプリンタも生き残っております。(ジャンクものをだましだまし使う楽しみ有)ようやく音楽を楽しめる気分に(二日酔い癒えつつあり)なって、ちょっとだけ聴きました。ARTE NOVA 74321 51629 2  中古@300Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調/交響曲第5番 変ホ長調〜ステファニー・ゴンリー(v)/エイドリアン・リーパー/グラン・キャナリア・フィル(1996年)・・・交響曲は再録音(1990年スロヴァキア・フィルが存在する)。明るく、清涼、素直なヴァイオリンであり、オーケストラの響きだと思います。

Sibelius は大好きで、けっこうたくさんのCDを(安く目に付くたび)購入しているが、正直コメントが難しい。というか、かなり「無条件幸福」に近く、しかし、Mozart よりこだわりなく聴いていると思います。陰影とか凄み、地の底から沸き上がるような怒濤の迫力・・・とは縁の薄い演奏かも知れないが、安定して、清潔明瞭で、作品の良さを充分引き出したスタンダード演奏に間違いなし。スロヴァキア・フィルより洗練されております。(ほか交響曲第1/6番の再録音有)

久々、Bach 無伴奏チェロ組曲(ギター版)〜アンドレアス・フォン・ヴァンゲンハイム(1999年)を堪能いたしました。コレ、ジンワリ染みますねぇ。静謐で、粛々と疲れた精神(こころ)を癒します。チェロでは時に立派すぎ、深刻すぎると感じることもないではないけれど、ひたすら柔らかく、深く響き渡るギター。これは出色の出物だ。


●2006年11月某日

昨日はな〜んもせんかったなぁ。先日購入した小さいVAIOは、有線LANさえつながらなくなった(あとで考えれば再起動すれば良かっただけ?)ので、「2000」を別途起動するようセットアップしたが、ドライバの不足で画像表示できず・・・結局、「Me」を最初っからクリーンで入れ直すことになって、(終日深夜まで)膨大なる時間を喰いました。年賀状シーズンとなり、両方の両親からの年賀状依頼の関係で新プリンタを物色するが、替えのインクの関係含めてどうも気に入ったものがみつからない。50円で購入した中古EPPSON MJ-810Cは給紙状態がよろしくなく、しかも黒インクが切れて(ご近所では)どこにも売ってない。(旧過ぎて)年賀状ともかく、日常メモ印刷程度ならこれで充分なんですけどね。(ジャンク放出を探すか?)

だからまともに音楽聴いてません。「グリーンスリーヴス」棚卸しの関連で、LILY GL-501(RCAの海賊盤)  1956〜67年録音  250円Ketelbey「ペルシアの市場にて」〜アーサー・フィードラー/ボストン・ポップス管弦楽団を・・・「もの凄い超哲学的作品で、いくらでも深読みできる摩訶不思議中近東方面旋律」〜どーしてこんな珍妙なる作品が「(旧)文部省」推薦なのか?録音演奏とも素晴らしく充実したもので、弦パートによる「合唱」(不思議な指示)も鮮明に収録されております。もちろんお目当ての「グリーンスリーヴス」(この演奏が少年だったワタシの出会い)は厚みのある響きを堪能いたしました。

今朝、Saint-Sae"ns組曲「動物の謝肉祭」〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/パリの名手達/エッセール/ポストニコーヴァ(p)(1990年)・・・「グリーンスリーヴス」も「動物の謝肉祭」も学校で聴いて気に入って、レコード(17cm)を買ってもらった記憶有(エフレム・クルツ/フィルハーモニア管弦楽団/もしかしたら兄の持ち物だったか。ちなみに「中央アジア」「禿山」も同様であります)。これはナレーターが入らず、しかも各パート一人担当で”音楽の姿”がまるで違いました。直截で、親密で躍動に充ちております。亀が「天国と地獄」の旋律であることは知っていたけれど、像のワルツがBerlioz「ファウストの劫罰」の引用であることは解説で初めて知りました。(って、言われてみれば何度も聴いていて、なるほど状態だけれど)「化石」は「死の舞踏」にそっくりですよね。

引き続き、VIERNE(1870ー1937) ピアノ5重奏曲 作品52〜ジャン・ユボー(p)/ヴィオッティ弦楽四重奏団(1983年)・・・知名度低い作品だけれど、Franck に負けない暗鬱で濃厚な甘美を湛えた作品であります。この人は目が不自由なオルガニストだったそうです。

さて、これから神戸行き。行事へ顔見せ〜移動して、数ヶ所見学〜夕方より私的酒席有。昨日夕方ケータイ入り、一週間後の土曜に講師(というか、参加者が元気になるプレゼンテーション)依頼入りました。対応は難しくはないが、内容検討(ようはするに”ウケ”狙い)呻吟していると、夜ほとんど眠れませんでした。来週はほとんど出張連続状態なので、準備はとこかの深夜にする(自宅かなぁ)ことになるでしょう。体調は大丈夫。


●2006年11月某日

昨夜の女子バレーは中国に完敗、でも全員素晴らしい活躍でした。胸躍る娯楽であります。「Dr.コトー診療所」・・・これは荒廃した現代のお伽噺なんですね。あんな(美しい!)離島に、こども達や若者、壮年の働き盛りが沢山いるだろうか?(もちろん名医も、美人もだけれど)泉谷しげるは名優です、間違いなく。泣かせます。

PILZ/EGR 44 2056-2 これはスウィトナー数日前に言及したWagner 「ジークフリート牧歌」・・・棚から(更に)出てきました。オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(PILZ/EGR)、ハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団(旧東1978年)、なんども聴いて、楽しんだ記憶もあります。まだ出てくるかもね。Mozart セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1988年 BRILLIANT 92627/8)ようやく聴きました。

Mahler 交響曲第1番ニ長調(バイエルン放送交響楽団1988年)→Dvora'k 交響曲第7/8番(コンセルトヘボウ管弦楽団1975/78年)→そして、これ「ハフナー・セレナード」、聴き手の精神的不調故かどうも連続ピン!と来ません。Stravinsky バレエ音楽「火の鳥」(コンセルトヘボウ管弦楽団 1978年)には痺れたんですけどね。嗜好が変わっているんでしょうか。フツウに聞こえて、おもしろさを感じない。聴くべきポイントを外しているのか。

今朝、Ravel 「逝ける女王のためのパヴァーヌ」「水の戯れ」「ソナチネ」「夜のガスパール」「クープランの墓」〜モニク・アース(p)(1968年ERATO WPCS-21081)・・・こんな明快でしっかりしたタッチを聴くと全集欲しくなるなぁ(なんども中古屋で見掛けたのに)、しかも鮮烈さを失わない。雰囲気で奏せず、それでいて雰囲気に不足はない。Debussy(旧録音)も久々聴きたくなりました。本日も、エエ天気です。


●2006年11月某日

ワタシの職場は労働条件に恵まれ、残業だって出張だって、お休みだって自在で(自分で調整して)仕事は可能です(もしかしてワタシだけか?)じつは、ワタシはその辺りに疎くて、先月「代休取れよ」との上司メールがあったので、パソコン端末上で「代休取得」しようと思ったら・・・「ありません」と。こんなことは以前に何度もあって、ウチのチームの連中に訊くと「林(はや)っさん、代休は当月中に取らないと買い取りになるんですよ」とのこと。知らんかった。給与明細なんか真剣に見たことないし。それと、今年度から祝日概念はなくなって「年間指定休」となったそうで、それも知らず、気付いた時点では絶対に消化できない日数が貯まっている!で、(仕方がないので)明日急遽代休取ります。本日、朝一番でチームの「バカス」(バカ+カス野郎=愛情表現のつもり)に説教(罵倒とも言う=やはり愛情表現のつもり)して、居残りさせ、残りのメンバーと津山へ行事対応。

昨夜、女子バレーは巨人軍団・オランダとの戦いに勝利!小山!悩むな、もっと自信持て。彼女らの全力の奮闘には元気一杯もらっちゃいました。

DUTTON CDSJG 1017 2枚組1,490円昨日、岡山市内バスで移動中聴いた音楽は、Elgar 序奏とアレグロ/エレジー/交響曲第1番 変イ長調〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1956年)・・・いちおうステレオ収録だけれど、質感というか量感に不足する音場であります。57歳既に円熟の詠嘆たっぷりであって、「序奏とアレグロ」がこれほど名曲であった!と気付かされたのはこのCDのお陰だったか。弦楽四重奏がゆったりと名残惜しく歌い、全合奏でテンポは揺れ、時に爆発し・・・交響曲だって、まるで英国の憂鬱なる曇天が覆い尽くすような、肌にまとわりつくような湿った情感が支配しました。オーケストラが全力で(盤石の自信を以て)歌うと、東洋の片隅のマンションの一室も茜色に黄昏ました。録音云々など屁みたいな問題ですよ。(DUTTON CDSJG 1017 2枚組1,490円)

更に、Vaughan Williams「トマス・タリス幻想曲」「グリーンスリーヴス幻想曲」〜これはハレ管との1948年録音。一昨日聞いた1962年録音は文句なしの美しい情感だけれど、この少々旧い録音だって(音質乗り越え)横流れ纏綿とした粘着質表現に迷いはない。いやっ、何度聴いてもエエ曲ですな!(DUTTON CDSJG 1022 2枚組935円、こちらずいぶんと安いではないか/新品でっせ)

今朝、同作品をエイドリアン・ボウルト/ウィーン国立歌劇場管弦楽団にて(1959年)。この人の表現はもっと剛直で骨太であって、これもひとつの個性でしょう。イギリス民謡組曲も楽しく、元気の出る作品です。

では、行ってきます。

なんとか一日終わったな、というところ(お仕事内容的にはやや不満)。津山は山がかなり色付いておりました。明日休みだし、ぼんやりしております。ボジョレ・ヌーボー解禁の日だけれど、ワイン買ってません。じつは、オークションに出品しておりまして、この間ダメになった2種のノートパソコン(ジャンク部品取りとして)+ヘルベルト・ケーゲルのボックスを注文した関係で、単品ダブりを処分。良心価格であります。ぼちぼち入札も入っております。

通勤時間を使ってBrahms 交響曲第1番ハ短調〜レオポルド・ストコフスキー/ロンドン交響楽団(1972年ライヴ)・・・ロンドン・デビュー60周年記念コンサートであります。90歳とは思えぬ矍鑠ぶりだけれど、まず音質に不満有。更に付け加えるなら、ややテンションが低く感じられる場面ないでもない。でもさ、第2楽章「アンダンテ」のヴァイオリン・ソロなんて万感迫りますよ。音楽の大衆化、普及に人生を捧げた巨匠に対して敬意を捧げるに吝かではありません。

明日はゆっくりサイト用原稿でも書き貯めたいですね。


●2006年11月某日

朝一番で取引先に行かないといけないので、直行します。午前中そこで会議。同時にちょっと先行きの相談とか、状況伺いをしなくちゃいけない。昼からの高松行きはちょっとご遠慮したいところだけれど・・・なんせ二日職場を空けているので、メールとかファックスとか伝票処理とか、いろいろ溜まっているはずなので。明日は朝から津山行き、夕方戻って内部会議。

そういえば昨日、東京本丸にてメーカーさんのご担当に10年ぶりに再会〜十数年前の大阪時代、連日のように激しいお仕事と酒を飲んでいた知人であって、その場でケータイにて(別会社の)当時の仲間に連絡、ワタシは年齢(とし)いっても偉くもならず、お仕事パターンも(場所部署お相手は変わったが)全然変わらない。仲間とおもしろおかしく、楽しく過ごしております。「林っさん、全然老けませんね!」と。成長してないなぁ、ワシ。

Brahms 交響曲第4番ホ短調/大学祝典序曲〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1958年)・・・こども時代に購入したLPは大学に行くときに処分してしまって、その後再購入する機会もなく、しかし、FMエア・チェックで再聴してはおりました。ま、いずれ、ずいぶんと久々の集中であって、ワタシは素晴らしき演奏でこの作品に出会った、という再確認をいたしました。中庸のテンポ、あくまで甘く、柔らかく、懐の深い響き。無理のない自然な流れ、恣意的でない旋律の歌。内声部のピツィカートが明快であって、録音年代を感じさせない音質(鮮明とは言い難いでしょうが)も嬉しい。

DG 429 183-2 中古315円Smetana「わが祖国」全曲〜ラファエル・クーベリック/ボストン交響楽団(1971年)・・・著名なる録音であって、噂通りの激しい、情熱がひしひしと伝わる熱演でしたね。「高い城」「モルダウ」の彫りの深い表現はもちろん、知名度で劣る残り4曲も渾身の力で表現され、聴き疲れするほど!根性の入れ方がちゃいまっせ、フツウの演奏とは。数々の演奏で楽しんできた作品だけれど、その格調高さで群を抜く存在であり、安易に日常聴きできるものではない。但し、ボストン交響楽団との相性(ちょっと切れ味あり過ぎか)、録音には少々不満ないでもない・・・って、いえいえ、1958年のベイヌムと同列に語るつもりはありませんよ。でも、やはり奥行きが足りない気がします。(DG 429 183-2)

Vaughan Williams「トマス・タリス幻想曲」「グリーンスリーヴス幻想曲」/Elgar「エニグマ変奏曲」/「威風堂々」第1番〜ジョン・バルビローリ/シンフォニア・オブ・ロンドン/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・いやぁ、泣けました。(再び)これぞ”老舗レーベルの見識!”の収録CD也(SERAPHIM TOCE-8921)。横流れ粛々纏綿と甘い旋律の謡い、濃厚な表情の連続〜唯一無二バルビローリでしか表現できない個性の連続を見せつけられて、好き嫌い別れますなぁ、コレ。録音が良いとか悪いとか、そんなことはどーでもエエんです。

じつは、このCDダブっていたかなぁ〜と悩んでおりました。「グリーンスリーヴス」は自覚してましたよ。問題は「エニグマ」でして、DUTTONの「エニグマ」(ハレ管弦楽団)は1947年5月12日/10月23日(二種)のモノラル録音であることは間違いないが、同じくSERAPHIMで「フィルハーモニア管弦楽団」を持っていたかも?時々あるんです、買っただけで安心して仕舞ってある・・・帰宅後慌てて棚中探ったら、それはボウルト/ロンドン交響楽団(1971年)でした・・・良かった。

BVCD-8803/4 2枚組中古1,155円Bach 管弦楽組曲(全曲)より第1/2番〜コレギウム・アウレウム/ハンス・マルティン・リンデ(ft)(1969年)・・・待望の入手でありました。(BVCD-8803/4 2枚組中古1,155円)柔らかい残響に充たされ、瑞々しく、穏健なる無理のない表現。湧きい出る愉悦感。これほど耳当たりの良い、快い、息の合った楽しい演奏って滅多にあるものではない。最近流行の古楽器系演奏の先駆けだろうが、使用楽器や表現的に”折衷”であるとの評価さておき、適度に素朴であり、穏和なリズムであり、極上の録音でもあります。

今朝、Debussy 交響的素描「海」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・こんな録音あったんですね。ロサンゼルス・フィル(1976年)との録音より、出来は良いんじゃないの?明快で、細部ゆったりとした歌を感じさせて入念です。フランス系の雰囲気重視演奏やら、ブーレーズの超・クール演奏とも異なる、暖かい、微妙な(良い意味での)粘着質を感じさせてとても気持ちが良い。録音も思いっきり鮮明でした。


●2006年11月某日

秋田の幼児死亡事故はやはり虐待の果てであった・・・世の中には憎むべき犯罪はたくさんあるけれど、なんの判断能力も生活力もない、逃げることもできない”児童虐待”こそもっとも許せない行為であります。(怒涙)「いじめ問題」が表面化し、教員も含め自殺者が相次いでいるが、これは以前から存在した問題なのでしょう。関係者は誰でも知っていて、”お上には報告しない”ことが(おそらく)常識であった。世界史履修問題も然り。公務員の裏金然り、公共事業の談合、連続休暇働かない公務員の存在然り、途切れない飲酒運転然り・・・但し、それが「内部世界では常識/多数派」であって、世の中のしきたりに従う、ということだったんじゃないか。

で、いったんマスコミで話題になると”おかしいよ、それ”が一気に多数派になってしまって、矛盾が噴出してしまう。それは、こどもの自殺という悲劇でしか表に出なかったのか。校長の自殺(履修問題/いじめ問題対応で)というのは、”いままでの身内の常識(前提)が崩れた”ショックだったんじゃないか。たった今現在毎日学校に行っているこども達(行っていないこどもだって)試練だろう(親はもっと頑張らないと!)し、現役の熱心なる教員はたいへんでしょうね。たんなる教育現場バッシングだけでも解決しないし、ましてや教育基本法で「愛国心」を強要したところで、それになんの意味があるのか。

教員の給与見直し(下げる)動きがあるそうだし、教員希望はますます減るんじゃないか。どうして、安直に短絡に当事者バッシングばかりするのか。産科、小児科医が不足するのも、商売になりにくい(少子化)ことと、医療事故で訴えられることが多いからだそうです。

これから終日会議。遅くに帰宅します。帰りの新幹線でも たくさん音楽が聴けると思います。

夕方、詳細に言うと自分の持ち分類じゃないので(サボって)早退して新幹線に乗りました。夕方、地元取引先から明日の会議連絡漏れのケータイが入って、スケジュールぼろぼろ・・・で、会議はもうヤんぴ!帰りもしっかり音楽を聴き、本も読み、帰宅しました。(音楽の件は明日へ)講談社文庫「完全犯罪証明書」(ミステリー傑作選39) ・・・時にはこんな肩の凝らない本もエエですね。唯川恵「過去が届く午後」〜傑作です。この短編には記憶あるな、と思ったら解説に「病む月」(集英社)収録とのこと。売れっ子女性デザイナーが、かつてライヴァルであって現在専業主婦になった同僚から「過去に貸したもの」を次々と返却される〜それはエスカレートし、最後には驚くべきものが!・・・「病む月」って、女性の情念みたいなものを象徴する凄い題名ですね。


●2006年11月某日

よく眠りました。今週も東京(一泊)、津山(当然日帰り)、そして週末は神戸(含む私的酒席)と続いて、それなりにハードであって、体調維持に気を付けなければ。一気に冬が近づいた、といった気候の変化真っ最中です。これが本来の季節感なのでしょう。昨夜、女子バレー対イタリア戦、残念でした。でも、ほんまに熱戦が素晴らしい。高橋のスパイク最高です。この昂揚感はなんだろう?野球にも相撲にも、かつてはそんな熱気を感じたものだけれど・・・

竹内一郎「人は見た目が9割」(新潮社新書)・・・これは題名の勝利というか、「美容整形のススメ」という趣旨でもなくて、非言語コミュニケーションの重要性を説いた真面目なる一冊。「ボロは着てても心は錦」という昔の歌があったが、心から発せられるオーラとか、目力とか、そんな説得力はあるんだろうと思います。好きな人の話だったら、一生懸命聞くじゃないの。漫画を実例とした、(登場者の)姿勢とその精神的意味合いはわかりやすいし、日本での隆盛と伝統との関係に言及して、なるほど、と思います。ま、ありがちベタなパターンは誰でも好きですもんね。

BRILLIANTの「Mozart  EDITION」より「CANONNS」(99738/6)BRILLIANTの「Mozart EDITION」より「CANONS」(99738/6)〜ニコル・マット/ヨーロッパ室内合唱団/ヴュルテンベルク・フィルハーモニー(2002年)・・・こんな珍しい作品が、新しい優秀録音、安価で入手できるようになるとはなんと素晴らしいことかっ!って、全収録41曲、透明で正確な合唱アンサンブルにココロ奪われ、言語の意味合いが理解できないことさておき、ケッヘル番号から作品名を割り出す(なんせドイツ語なんて縁がないから)のがたいへん。(未だ2曲は?状態)"俺の尻をなめろ、きれいにきれいにね"辺りは有名かな?こんな下ネタを日常交わす風習は当時あったそうです。(Mozart のお母さんの書簡が残っていたはず)

では行ってきます。午前中資料作り、(時間に余裕があれば内部打ち合わせ)、会議出席、昼から東京です。先週購入したVAIO初出張となります。

(在東京ホテル〜ヒマです。ホテルの一室でワイン飲みながら二時間テレビ眺めております)もう10年ほど使っている指定のホテルは、この度改装なってネットが部屋で使えるようになりました。それにしても、数日前に来たばかり、こんなスケジュールもたまにありますよ。本日朝一番で資料提出、40分ほどチーム打ち合わせ、山口方面で(やや大きな)トラブル発生、その後処理作業粛々・・・と、お手本を見せました(が、学んでくれたかどうか)。(ほとんど信じていない、ポータルサイト、テレビ番組ごとに評価が異なる)星占いで「ちょっとしたトラブル有」というのはこのことだったか、と思ったら、予約した新幹線に乗り遅れました。事前予約フィックスの大幅割引運賃チケットだったが、女性車掌さんが見逃してくださいました。

新幹線移動中3回ほどケータイ呼び出しはあったけど、しっかり音楽には集中できました。まず、先に言及したMozart 「CANONS」再度繰り返し、トラック9の合唱(作品明細は持参せず/だから曲はわからない)がジュピター交響曲の終楽章「フーガ」に似ている。Bruckner 交響曲第9番二短調〜ヴラディーミル・デルマン/エミリア・ロマーニャ"アルトゥーロ・トスカニーニ"交響楽団(1994年ライヴ)・・・じつはこれ10年ほど前に購入して、一度聴いて処分した記憶が・・・「GERAT CONDUCTORS」(DOCUMENTS 223602/10枚組)に含まれていたもの。

新しい録音だけれど、奥行きがほとんどなくデッドでオン・マイク。舞台の前面一列に少ない人数で演奏しているような、そんな感じですな。”厚みのないBruckner”って致命的であって、しかも、木管、金管は妙にふわふわと歌って(?)座りが悪い。こりゃアカン〜で、同じく「GREAT CHAMBER MUSIC」(DOCUMENTS 224074/10枚組)より、Mozart 弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421/Dvora'k 弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 作品96「アメリカ」/Ravel 弦楽四重奏曲ヘ長調〜イタリア四重奏団(1968年9月10日アスコーナライヴ)じつは初期不良で、冒頭がちゃんと再生できない〜改善品はあとから届くそうです。

これは驚くべき熱血演奏であって、モノラル/粒子の粗い音質ながらぐいぐい迫るような圧巻の推進力。泣き。詠嘆。雄弁。技巧。やわで緩い室内楽なんてもう聴けないっす。各々3曲、まったく個性が異なる馴染みだけれど、作品に媚びず、負けず、切れ味鋭いかりっとした響きで最初っから最後まで押し通して、これほどの感銘はめったに味わえない。これは凄い一枚です!

FINLANDIA WPCS-4913/5Sibelius 交響詩「タピオラ」/交響曲第2番ニ長調〜ロベルト・カヤヌス(Robert Kajanus 1856-1933)/ロンドン交響楽団/交響楽団(1930/32年)・・・ 演奏も凄い(亡くなる直前!)が、この時代でこの音質だったら文句ないですよ(さきほどのデルマンのBrucknerより素直に楽しめる・・・)。(FINLANDIA WPCS-4913/5)驚くべき貫禄と押し出し存在感に溢れるが、演奏そのものは前時代的大仰なのものではない。いや、むしろ節回しをしっかりしたいところでさっぱり、ストンと表現してストレートでさえあります。なんというわかりやすさ。熱気。この音楽を広げよう、という使命感さえ感じさせます。ワタシはSibelius 大好きだけれど、これほどの感銘・感興の高まりは久々の経験でした。「交響楽団」って実態はわからないが、技術的にはまったく素晴らしい。ありきたりな表現だけれど「民族の誇り」みたいなことを感じました。

DECCA UCCD-7111Dvora'k 交響曲第9/8番〜ズービン・メータ/ロサンゼルス・フィルハーモニー(1975/76年)・・・数ヶ月前に入手したCDだけれど、おそらく4回ほど聴いていて、その度ワタシは「?」状態だったんです。結論的に、聴き手の体調、精神状態によって印象は変わる、ということですね。ワタシにとっての「新世界」の原点はバーンスタイン/ニューヨーク・フィル(1962年)であって、荒々しくも「新世界」(USA)に於ける勢い最高潮の熱気を堪能したものです。その後、徒に馬齢を重ねた不損なるリスナーであるワタシは、その魅力に不感症になっていたかも。

たしかに若きメータの表現に、語り口の巧さはないかもしれないし、繊細さにも欠けるかもしれない、エレガンスなリズムではない。でも、西部の馬力あるオーケストラは瑞々しい響きを誇って、厚みある推進力、勢いはやはり貴重なのでしょう。アナログ最盛期の英DECCAの録音も賞賛されるべきでありましょう。

ま、不正なる切符にてなんとか東京に到着し、そのままラーメン喰ったり、酒を飲んでも良いんだけれど、せっかくの東京だし、ということで新宿・中古屋迄行きました。聴くべきCDは手許にたくさん残っているんですけどね。で、結局6枚購入〜これはワタシにとって出会うべきものだったと思います。充分に安かったが、価格の問題ではない。

例えば、ワタシが中学生の時に900円で購入したPHILIPSのグロリア・シリーズ(相場は2,000円であった)一枚目は、Brahms 交響曲第4番ホ短調/大学祝典序曲〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1958年)・・・PHILIPS17CD-109(525円)は待望の入手でした。


●2006年11月某日

思いっきり早く目覚めてしまって、テレビみたり(ほとんど番組やっていない)ネットを見たりしたが、手持ちぶさたでコーヒーを入れて、一息ついてから一時間ほど2度寝。ちゃんと腹筋+体操しました。体調は悪くないと思います。断続的にサイトの細部修正(読者は誰も気付かない)、間違い探し修正、未更新原稿の校正をしておりました。ヲタクな趣味ですな。

Beethoven 交響曲第2/4番〜イシュトヴァン・ケルテス/バンベルク交響楽団・・・1950年代の貴重な録音(他序曲「レオノーレ第3番」「エグモント」「コリオラン」も含まれる/CONCERTOROYALE206207-360 3枚組680円)であり、HMVお勧めに従って通販購入したもの。音質問題は(作品の個性か?)あまり気にならず、若々しい颯爽とした演奏であることは理解できたが、”Beeやん苦手”のワタシ故、さほどの感銘というか、新たな発見ができない粗忽者。第4番終楽章にて2ヶ所ほど”針飛び”(?)というか、編集ミスらしき音飛び、音切れがありますね。やはり話題のみで飛びつくのは(いくら安くても)あきまへんな。

VIRTUOSO 94008  4枚組1,790円自分の好みの殻のみに閉じこもって保守化するのもいやだけど。ああ、そういえば女子バレー、昨夜強敵セルビア・モンテネグロに逆転勝利!興奮しました!

引き続き、Mozart セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜カール・シューリヒト/シュトゥットガルト放送交響楽団(1959年)・・・モノラルだけれど、音質はワリと聴きやすいもの。いつもながらの涼風が吹き抜けるような、軽妙爽快なる世界が繰り広げられ、リキみはどこにもないんです。リズムが重くならない。粘らない。でも素っ気なくならない。繊細で流れがとてもよろしい。Mozart の愉悦感と陰影がちゃんと存在します。テンポは適正であって、特異なる表現はどこにもありません。

この作品も大好きだけど、何種類くらい手許にあるのかな?お休みの特権として、自宅棚中棚卸しをしてみましょうか。

終日どこにも出掛けず。購入したばかりの小さなVAIOの設定をしていたけれど、どうしても無線LANが(認識して、電波も来ているのに)つながらない。どうも、風邪がぶり返したみたいで咽が少々痛いです。明日から(再び)東京なのに、ヤバいですな。Mozart セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」の在庫棚卸し・・・「ウチにはいっぱいあるよ〜ん。お金持ちだよ」という意味ではなくて、(千度繰り返すが)漫然と「貯まったなぁ」ではなくて、しっかり聴くための自覚作りであります。反省行為でもであります。記憶減退のため、記録をサイトに残すという意味もあります。では、録音旧い順に〜

■ギュンター・ヴァント/ケルン・ギュルツニヒ管弦楽団(1954年 TESTAMEBT SBT 1302)
■カール・ミュンヒンガー/ウィーン・フィルハーモニー/ボスコフスキー(v)(1960年 英DECCAの海賊盤FIC ANC-46)
■フェルディナント・ライトナー/ヴュルテンベルク州立管弦楽団/ラウテンバッヒャー(v)(録音年不明 CONCERTORYALE 206238-360)
■カール・シューリヒト/シュトゥットガルト放送交響楽団(1962年 VIRTUOSO 94008 CD4)
■セルジウ・チェリビダッケ/イタリア放送ナポリ”アレッサンドロ・スカルラッティ”管弦楽団(1968年 CETRA CDAE 2017)
■コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1988年 BRILLIANT 92627/8)*未聴
■トン・コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団(1988年 ERATO WPCS-21106)○
■シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(1990年 CAPRICCIO 10 334)*未聴○
■ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1999年 BRILLIANT 99314)

・・・こんなもんか。シャンドール・ヴェーグ盤を購入したのは数日前だから未聴なのは仕方がないが、コリン・デイヴィスは購入既に数ヶ月ですよ。いかんなぁ。○印は行進曲ニ長調K.249付き〜これはぜひとも収録して欲しいですよ、楽隊の入退場だから。きょうは、ヴァント/ケルン・ギュルツニヒ管弦楽団(1954年)で聴きました。

硬派、かっちり集中力ある演奏。テンポはかなり速く、メリハリ充分、やや愉悦感には欠け、生真面目なる演奏でしょうか。美しいオーケストラ、というわけでもないが、アンサンブル、推進力はなかなか立派なものでしょう。ヴァイオリン・ソロが細かい音型でくるくる歌うと至福の世界が広がりました。


●2006年11月某日

雨模様〜これをきっかけに本格的な冬に向かうのでしょうか。睡眠時間は短いが、体調回復との自覚はあってこれからスポーツクラブへ(久々)行きましょう。その前に洗濯物を乾燥しに行かないと。小銭が切れているな。困った。

昨夜、「(ジークフリート)牧歌」は実質上ワタシはショルティ/ウィーン・フィル(1965年)でしか聴いたことはなくて・・・と書いたけれど、クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル(1963年)とか、クレンペラー/シュターツカペレ・ベルリン(1927年)を聴いてましたね。他、Mozart セレナード第4番ニ長調K.203他/自動オルガンのための幻想曲K.608(弦楽合奏版/名曲!)〜シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・モーツァルテウム(ザルツブルク)(1990年)・・・待望(残4枚)入手10枚組中9枚目であります。エエですね。躍動して溌剌、すっきり涼やかなる残響の快感。

LANGE=MU"LLER(1850-1926)「昔むかし」/RIISAGER(1897-1974)「カルトシルニ」作品36〜ヨハン・ヒュエ・クヌートセン/デンマーク王立歌劇場管弦楽団(録音年不明だけれど「戦時中の録音」とのこと。1940年代か)・・・聴いたことのない作曲家(デンマークか?)作品、指揮者だけれど、けっこう楽しい旋律だし、資料的価値に止まらない音源だと思います。未知の作品に接する喜び。

ちょっと出掛けてきましょう。

久々、というかここ最近月一回という情けないサイクルのエアロビクスは雨模様のためか少人数でした。担当のハシモト先生はいつも元気一杯だけれど、風邪声でしたね。自宅でも腹筋とかダンベルを欠かさないようにしているつもりだけれど、下半身/足下の鍛錬が不足している自覚あります。やはり最低週一回、しっかり汗を流さないと〜筋トレ系だけではダメですな。

池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」は、ラスト7冊目「梅安冬時雨」へ。残念ながら断筆であって、平尾要之助は右腕の筋を切られ、左腕を梅安にへし折られ一歩後退、但し、彼についておしまは音羽の半右衛門を裏切ってしまった。梅安は長い付き合いのおもんに別れを告げ、つけ狙う切畑の駒吉の刺客・三浦十蔵との最終決戦は未だ始まっていない・・・彦さんが好きな湯豆腐が食べたくなりました。

MCA MCAD2-9811-A 中古@150Wagner 歌劇「リエンツィ」序曲/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲/ジークフリート牧歌/楽劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲〜クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル(1963年)・・・「オランダ人」「ローエングリン」はこどもの頃に17cmLPにて親しんだものです。社会人になって30cmLPにて買い直したが、CD入手は今年2006年5月新宿中古屋にて。有名な音源だし、いつでも買えるわい、と油断していたら10年以上ご無沙汰になったものです。

こどもの耳には素朴すぎる響き(録音状態の責任もある)、整わないエエ加減なるアンサンブルが気に喰わなかったものです。「リエンツィ」はなんとなくテンションが低く、「ローエングリン」には天国的な官能に不足する?・・・かも知れないが、「ジークフリート牧歌」のたっぷりとした深さ、暖かさに癒されること間違いなし。クレンペラーより1分長くて18:58。現在のワタシの耳には「ローエングリン」の”飾らない深み”を感じることができるようになりました。録音はLP時代の印象より改善されております。


●2006年11月某日

風邪は完全に治っていないのか、昼過ぎからどうも体調よろしくなく、あらかじめ決めたお仕事消化して、昼から取引先へ外出〜出先から直接帰宅しました。こんな倦怠感はずいぶんと久々。今晩は早々に就寝しましょう。明日はなんとかスポーツクラブへ行きたいものです。

昨日、帰りの新幹線中で読んだ本は嵐山光三郎「死ぬための教養」(新潮新書)・・・読者レビューは賛否割れてますね。重病の床にあって、彼はずいぶんとたくさんの書籍を読んでいるが、自分の”死”を意識したときには、読み方・姿勢も変わることでしょう。(彼お勧めは、偶然にワタシはかなり読んでおりました)理論書じゃないのだし、気軽に読んだらエエのじゃないの?現在に至るまで数回あった”生命の危機”にあって、先人の残した生命観を深く理解できるようになる・・・そのようにワタシには読めました。彼はよく働き、よく遊んでますね。ルポルタージュじゃなくて、内面の発心なのでしょう。だから少々わかりにくいか。

端から見ればバカみたいなもんですよ。松山にて5,980円入手したジャンク・パソコンは、ほんまに”ジャンク”(ゴミ)で(無駄で)あり、わざわざ秋葉原で(デスクトップ+大型ノート有、そして出張用のための小型をもう一台!)中古で購うなんて・・・その設定で睡眠時間削るなんて。出費も含め、贅沢というかなんというか・・・でも各々、当人の考え方、立場(ワタシの場合は密かなる楽しみ)はあるでしょう。天と地ほどの話題の差だけれど、病気腎移植は手続き問題とか、倫理問題、情報公開問題山積なのは理解できるけれど、「瀬戸内グループの医師はなに勝手に恐ろしいことやっているんだ!」一色の報道はいかがなものでしょうか。

常識的に考えて、病気摘出した腎臓をまた使う(しかも密かに、仲間内で)というのはおかしいけれど、当の患者にしてみれば”福音”なのかも知れません。自分はたまたま健康だけど、透析で苦しんでいる人々の視点も確保しておくべきなのでしょう。その医者を「守る会」みたいな団体もできたらしい。(画一的なマスコミ報道にはいつも辟易しております。いつも)

Schubert 弦楽四重奏断章ハ短調D703/第15番ト長調D887〜ブランディス弦楽四重奏団(1995年)・・・SCUBERTの室内楽は至福の旋律の連続であります。「断章」は青ざめ、不安げなる暗澹たる細かい音型から、やがて破顔一笑、のびのびとした旋律が軽やかに、高らかに、ゆったり歌い出します。太陽が顔を出すようか?ト長調は、他の室内楽同様40分を越える長大なる作品であります。そっと静かな序奏から、劇的朗々たる哀愁旋律が延々と・・・って、これいつもパターンじゃないですか、幸せなる。カラヤン時代ベルリン・フィルの代表的コンマスであるトマス・ブランディスは、その深さ、瑞々しさ、重心の低さ、高潔さ、奥行きに於いて比類がない。カラヤンを想像するとはぐらかされるように、気品があって荘厳でもありました。長大なる音楽は、いつまでも終わって欲しくない。(BRILLIANT 99599-2)

EMI 7243 5 67036 2 9Wagner「ジークフリート牧歌」(1961年)/Mahler 交響曲第9番ニ短調(1967年)/R.Strauss「メタモルフォーゼン」(1961年)〜オットー・クレンペラー/(ニュー)フィルハーモニア管弦楽団(EMI 7243 5 67036 2 9)・・・これぞ”クラシックの老舗”たる見識あるコンピレーションでありましょう。「第9番」のみで充分2枚分のCDとして成り立つが、音楽の連関性、聴き手の精神的葛藤を考慮した素晴らしきフィル・アップ。「牧歌」は実質上ワタシはショルティ/ウィーン・フィル(1965年)でしか聴いたことはなくて、これはずいぶんと明晰で落ち着いた・・・感想を持ちました。EMI録音は個々の演奏者が明快に捉えられているのに、奥行きやら位置関係、残響、つまりは”会場の空気感”が足りないと(いつも)感じるが、そんな聴き手の戯れ言どこ吹く風、粛々とケレン味なく進む音楽の説得力。

Mahler /R.Straussは、数度聴く機会を既に持っていて、盤石の歩みというか、骨太であり、剛直であり、巨魁であり、そしてアンサンブルは文句なく繊細であります。”泣き”、”節回し”的なもの(バルビローリか?あれもGood!)とは無縁であって、虚無を突き抜けた説得力に慄(おのの)くばかり。「メタモルフォーゼン」は、まるで感極まった聴き手をクールダウンさせるような諦念に充ちた世界であります。


●2006年11月某日

一昨日午前中、お仕事らしいお仕事もできず(正確に言うとやる気起こらず)、日常諸作業調整を粛々・・・珍しく職場では皆(自分も)上機嫌で和気藹々とし談笑つつ、昼から早々に東京へ。風邪も癒え体調良好です。新幹線の出発迄時間がちょっとあったので、岡山駅前中古屋Groovin'へ。LP時代からお気に入りでした。しい音源をCDで発見!安かったし、割引券もあったので(出発前の荷物増えることを気にしつつ)2枚購入。

新幹線東京まで移動中、極上の贅沢時間を過ごしました。岡山駅にオープンした新しいスーパーで購入した赤ワイン+惣菜(味見の意味で)+池波正太郎「仕掛人梅安」(二冊)+素敵な音楽+時々居眠り・・・最高です。幸せです。

東京ではいつもなら新橋辺りで輸入盤漁ったりするんだけれど、この度は"アキバ"でっせ、目指すは。昨日の大失敗(ムダ出費)ものともせず、"出張用(小型)パソコン"〜そりゃ、大枚叩いて新品探せばありまっせ、いくらでも。で、約二時間悩みぬいて買いました中古四万円也。SONY VAIO PCG-C1VS/BW、OSはMeが入っていて、メモリ192mb/HDは15gb、CPUはCrusoe600mhは少々遅いが元より速さは求めておらず、とにかく小さく軽いのが嬉しい。電力消費の少ないのがウリだったはずだけれど、残念ながらバッテリーは完全に死んでます。(しばらく使っても熱くならんのが嬉しい)

東京のホテル深夜迄、うざったらしいサービスのソフトをばんばん削除しました。モーション・アイとか、メモリースティックとか付属しているが、使いませんよ。外付けCD(RW)D+バックアップCD全部揃ってます。ムリしてOSをバージョン・アップしません。WORD/EXCEL付いているが、ワタシが主に使うのはACCESSだから、ゆっくり入れましょう。ネットの接続もこれから。大切に、できれば3年くらい使いたいところ。ムリか。

少々ムダ使い(回り道)したが、満足できるものが入手できたと思います。(帰宅後、ちょっとだけ設定作業しました)

新幹線中の音楽〜Gershwin ラプソディ・イン・ブルー/パリのアメリカ人/Grofe 「グランド・キャニオン」〜レナード・ペナリオ(p)/フェリックス・スラットキン/ハリウッド・ボウル交響楽団(1955年)・・・ワタシはGershwin大好き!でして、そりゃプレヴィンだって、バーンスタインだって素敵でっせ。なんでもエエかな?これはオーケストラもピアニストも滅茶苦茶上手くて、信じられないほど録音もGood!(「ラプソディ」にカットがないのもありがたい)

くつろいで、ゴージャスな雰囲気いっぱい、いかにもお金持ち!豊か!余裕!的憧れのノリいっぱい、華やかさきらきらでございます。

EMI SAN-36/2DJ-4412 中古2枚で710円也早速、出発直前に購入したCDを早速聴きました。Kabalevsky 組曲「道化師」〜エフレム・クルツ/フィルハーモニア管弦楽団(1961年)+Borodin 「だったん人の踊り」「中央アジアの草原にて」/Mussorgsky「禿山の一夜」/Rimsky-Korsakov「スペイン奇想曲」〜ジョルジュ・プレートル/ロイヤル・フィルハーモニー(1960年代前半)・・・「中央アジア」「禿山」は小学生の時、17cmLPで楽しんだ音源です。(真空管ラジオにプレーヤーつないで聴いてました。当時はステレオフォニック、という概念さえ知らなかった)

「道化師」は幼稚園/保育所の運動会用のユーモラス溌剌とした音楽ですね。演奏録音ともすこぶる良好で、躍動しております!プレートルが特別にロシア音楽を得意としているワケじゃないだろうが、なんせこの演奏で覚えた曲ですから。無条件で、文句なく、楽しい。どう考えてもツマらん2作品(「だったん人」「スペイン奇想曲」は大好きですよ)だと思うが、こども時代の刷り込みは絶対でして、ワタシは幸せな気分になるんです。録音は予想より良好で、アンサンブルも整っていて(記憶よりずっと)充実して悪くないと思いますよ。(EMI SAN-36/2DJ-4412)

Saint-Sae"ns 交響曲第3番ハ短調〜ジョルジュ・プレートル/パリ音楽院管弦楽団(1964年)・・・これもLP以来の再会の音源入手。オルガン担当はモーリス・デュリュフレ。やや残響過多で、細部が鮮明でないような録音だけれど雰囲気たっぷりだし、既に存在しないこのオーケストラの、セクシーな金管ヴィヴラートにはゾクゾクしまっせ。LP時代の記憶では、低音不足が気になったはずだけれど、そうでもない。

プレートルは、旋律強調をデフォルメする(内声部を省略しがちな)癖があったり、時に落ち着かない、粗いアンサンブル、素っ気なくも乾いた前倒しのリズムを刻むこともあるけど、ここでは磐石の自信を感じさせて意外とアツい演奏に仕上がっております。この作品演奏のベストを争うか?収録これだけは少々ケチ臭いが。(EMI SAN-9/2DJ-3720 2枚で710円にて購入)

Mahler 交響曲第6番イ短調〜ガリー・ベルティーニ/ケルン放送交響楽団・・・これは日本でのライヴ(1984年)でしたっけ?録音スタッフがEMIなのかはわからないが、奥行き感が少々不足し、腰がややカルい(馴染みの)音質です。演奏は引き締まった集中力、過不足のないバランスの取れた速度と力感、スケールを伴って長大なる作品を飽きさせない。この人の解釈はオーソドックスですね。久々にじっくり聴いたら、このオーケストラは特別にセクシーなサウンドでもない感じ。もっぱらベルティーニの統率力成果か。

五反田のホテルに荷物を置いて、ご当地BOOK・OFF新幹線帰り用の書籍3冊購入。CDは購入意欲を失っていた(ノートパソコンに支出済だし)が、シャンドール・ヴェーグのMozart セレナード/嬉遊曲集未入手分(激安10枚組ボックス発売が悔しい!)残4枚分@500だったので(思い切って、割高だけれど)購入。更に、Mahler 交響曲第9番ニ短調/Wagner「ジークフリート牧歌」/R.Strauss「メタモルフォーゼン」〜オットー・クレンペラー/(ニュー)フィルハーモニア管弦楽団(2枚組950円)待望の入手。

Mahler は駅売海賊盤2枚目しか持っていないんです。この演奏の深遠さは限りない。(ここまでホテルにて、VAIOのWORDPADにて執筆〜まだなんのソフト設定もしていないので)・・・昨日、夜遅く帰宅しました。帰りに聴いた音楽の件は、また後ほど。一晩寝ても疲れがとれず、本日出勤が億劫であります。


●2006年11月某日

昨日、松山日帰り出張(強風で瀬戸大橋JRは通行止め、バスは行けました)〜後半より体調の回復実感〜これなら東京出張も無事乗り切れそうです。ところで、なんとか本日からの出張にはパソコン持参したい!という焦りが悲劇(5,980円ドブに・・・)を招きました。人生、なにごともあきらめが肝心・・・意外とハラが据わっているのには理由があって、池波正太郎「梅安蟻地獄」「梅安最合傘」「梅安針供養」松山往復バス中一気読みして、眼前に往事の江戸の風情浮かんじゃって、気持ち入れ込んじゃって、まるで自分がすっかり梅安さんになった気分・・・なんだよ!たかが6.000円くらい!と、すっかり太っ腹(最近、ずいぶんと凹んだけれど)に。

梅安さんはイメージとしてマツケンじゃないか。坊主頭も決まっているし、体格もでかいし、威圧感もあるし。昨夜、(クソ)パソコンいじりながら、二時間ドラマ「検事 霞夕子SP」見たが、真矢みきは大ファンです。筋立てに少々ムリはあるけれど、今までのシリーズと設定がすっかり変わって(以前は、お寺さんの娘でお婿さんがいた)いて独身飲んだくれだし、事務官役の井上和香も意外と演技上手だし、犯人役の小柳ルミ子の存在感抜群!やはりドラマは悪役だね。

出張往復ではバルビローリのSibelius (交響曲第2/3/5/6/7番+管弦楽作品数曲)をしっかり聴きました。細部までていねいに、慈しむように描き込んで痺れたが・・・パソコン関係の片付け+出張準備あるのでこれにて本日終了〜。せっかく改装なって部屋でLANが使えるようになったホテルだけれど、肝心のパソコンがありません。残念。


●2006年11月某日

相変わらず睡眠の質はよろしくないが、体調回復傾向か、と自覚できます。朝、9時半のバスで松山出張だから、職場のノートパソコン仕込んで出掛けようかな?だったら、30分早く出勤しないといけない。昨日の「ノートパソコン突然死事件」意外と気にしていなくて、正直「これでまたまたパソコンが選べるワイ」といった楽しみができました。(少々の出費は痛いが)この間、ちゃんとしたもの(お店でリストアされたものとか)買っていた(結果として早逝したが)ので、エエ加減なる安物(ジャンク)を探して、自分でいろいろ設定を楽しもうと思います。それが自分には似合っている。

HISTORY 205162-302一昨日来のエドウィン・フィッシャー(p)の続編、Mozart ロンド 長調K.382〜エドウィン・フィッシャー室内管弦楽団(1936年)・・・ワタシのお気に入り作品である変奏曲だけれど、これがゆったりと始まって、じっくり語りかけるような、噛み締めるような、少々しつこいくらいの味わいがしっとり深い。テンポは変奏曲毎に揺れ、動きます。続く、ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503〜バックはヨーゼフ・クリップス/フィルハーモニア管弦楽団(1947年)・・・これはクリップスの軽快で自然体のスケールが喜ばしく、テンポの極端なる変化も少なく(走ろうとするピアノをオーケストラが諫めている感じ)、指揮者の解釈に従ったのか、それとも時代が進んでピアニストの感じ方が変わったのか。いずれ、これは熱のこもったノリのある演奏です。(HISTORY 205162-302)

今朝、Mozart 交響曲第33番 変ロ長調K.319〜ジョン・バルビローリ/ニューヨーク・フィルハーモニック(1936年ライヴ)・・・やや粒の粗い、乾いたアンサンブルであって、(彼にしては)きりりとメリハリある表現であります。時代故、弦のポルタメントが顔を出すのも微笑ましく、溌剌とした(時に少々乱暴なる)表現が楽しめました。(XXCM 205634-3-3)

では、行ってきます。松山往復5時間。持参すべき本は決まっている(「仕掛人梅安」!)が、CDはこれから選定しましょう。


●2006年11月某日

どこにも出掛けず大人しくしていたのに、体調徐々に悪化。今朝、そうとうに咽が痛いし、カラダが重くて状況厳しいです。明日、松山、明後日東京だし・・・連休後の月曜で、資料作成、急ぎの諸作業は、フツウの体調だったら屁でもないが、とにかく乗り切らなくっちゃ。そういえば、内部打ち合わせももやっていないか。午前中で帰る、といった選択肢はないなぁ。ここのところ、職場でどやしつけているばかりだったので、しばらく大人しくしておけ、という天の啓示か。

XXCM 205634-3-3昨日女子バレー対ポーランド戦圧勝!大砲不在で苦しんでいるようだけれど、粘り強いですね。(ありきたりだけれど)菅山は別嬪さんです。素晴らしい溌剌プレイに痺れました。(それにしても視聴率を上げるため、話題作りのためのアイドル動員、応援はやかましい)音楽にもあまり集中できず・・・それでも、この連休でサイト用原稿少々貯まりました。12月迄は保つかな?Mozart ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595〜ロベール・カザドゥシュ(p)/バルビローリ/ニューヨーク・フィル(1941年)・・・この前に収録される第22番 変ロ長調K.482のリキみかえったバック(エドウィン・フィッシャー(p))とはとはうってかわって、優雅で良く歌うオーケストラとなりました。

ピアノ・ソロが優しく、透明な落ち着きがあってこの作品にぴたり!でした。今朝、歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜ヨーゼフ・クリップス/ウィーン・フィル(1955年)のCD2枚目聴いております。第1幕終わり辺り、シエピの貫禄たっぷりの歌声が響き渡りました。

明日から出張が連続するので、お仕事の実務的目処が立った時点で職場を辞去(ケータイは追っかけてきたが)。11月数値進捗苦戦であります。職場でも流行ってますね、風邪。お仕事をしているときには精神の緊張故か、体調はそう気にならないが、完全に寝込まないうちに快復を目指しましょう。テレビで見た関係で、池波正太郎「殺しの四人/仕掛人藤枝梅安」(講談社文庫)一気読み!十年以上ぶりかな?いやぁ、痺れますね。岸谷五郎には悪いが、やはり小説のほうがずっとイメージとか情緒、情景が広がりますよ。喰いもんの描写もそ食欲をそそります。じつは池波正太郎の本はずっと(処分せずに)棚中に大切にしております。なんど読んでも新鮮のもの!

早々に帰宅したので、昨日「彼の美点を未だ探せません」と不遜なる感想を抱いたMozart ピアノ協奏曲第22番 変ロ長調K.482〜エドウィン・フィッシャー(p)/バルビローリ/室内管弦楽団(1935年)じっくり再聴(って、かつてなんどか聴いているけど)・・・まず、「Mozart DELUXE」(HISTORY40枚 6,590円)中205161-302でダブっていることを発見(というか、ぎょうさんダブっているんですよ、このボックス)閑話休題(それはさておき)まず音質(わりと)良好であることに気付きましたね。(この時期としては出色の聴きやすさ)

(先に書いたように)バルビローリのバックはリキみがあるし、テンポも総じて速く、落ち着きなくテンポが揺れます。でもね、エドウィン・フィッシャーのピアノはころころと流麗に勢いづいて、夢見るように進みました。急いて間が足りない印象も、その”勢い”に免じて許してあげましょう。ゆらゆらとしたテンポの変化はニュアンス細かく、最近では見られなくなったスタイルか。ちょっと”旧き佳き時代”的感慨もあります。第2楽章「アンダンテ」が出色の哀愁也。当時、49歳。

で、同作品をデンマーク王立歌劇場管弦楽団(1954年ローマ・ライヴ)で、再確認。こちら68歳の弾き振り。やはり「交響曲ほどの特別な感慨はありません」との不遜なる感想を書いているが、こちら盤石の貫禄と安定があって、バックとの微妙なるアンサンブルのズレも楽しめました。テンポはゆっくりとなって、ずっと余裕があるけれど、旧い録音のほうが怪しい揺れがいっそう好ましい。

ここまで音楽聴きながら、床でノートパソコンを開いて更新しておりました。で、明日の出張に向けてデータを更新しようかな、と外付けHDをつないだ途端・・・すべてが終わりました。FMV-650MC8C/Wはわずか9ヶ月の命。4万円は高かったのか、充分元は取ったのか?悩みます。気分は(意外と)爽やかでした。


●2006年11月某日

ここ一年、ダイエットや筋トレをするようになってから風邪で寝込むことはなくなったが、時に体調不良となります。ま、世間のサラリーマンに比して残業はずいぶんと少ない方だと思うが、出張は多いし、なんせお客と接触する機会が(おそらくは異様に)多い。いつも知らず、気を遣っているのか。熱はなくて、咽が鈍く痛むくらいだけれど、これはやはり、”疲れているぞ、ちょっとゆっくりしようや”という信号なのでしょう。いつも、まとまった休みの時に症状がでるのも精神的な緩みなのでしょう。どこにも出掛けられない。最近、休みの日はほぼ”引き隠り”状態。それでも、ダンベル、腹筋、体操は欠かしません。

定番時代劇である「仕掛人梅安」〜久々13年ぶりのドラマ化であって、梅安さんは岸谷五朗・・・「北の国から」以来の坊主頭は、できればもっと短く刈って欲しかったところ。小林圭樹とか、緒形拳、渡辺謙に比べるとやや線が細い(凄みが足りない)かも知れないが、これは時代でしょう。元締めである藤田まことの存在感は圧倒的。彦次郎役の小日向文世(田村高廣さん、亡くなりましたね)、浪人・小杉十五郎役の原田龍二もはまり役だと感じたが、おもん役の高岡早紀が素晴らしい。水商売女のしどけなさ、色艶は出色でした。石橋蓮司は盤石の悪役ぶり!出てこい、若手悪役。本田博太郎も大ヴェテランだし。ひさびさ、ていねいな作りの時代劇を堪能いたしました。ちょっと、馴染みで安易な筋書きを楽しんじゃいました。原作が読みたくなりました。(何度読んだろうか?)

PHILIPS 438 533-2 2枚組中古1,050円音楽のほうは、アルド・チッコリーニの協奏曲演奏とか、ジョン・バルビローリの1940年代の録音など楽しんだけれど、これもサイト用原稿準備なので、音楽日誌先行発表不可。Beethoven 交響曲第7番イ長調〜パウル・ファン・ケンペン/ベルリン・フィルハーモニー(1953年)・・・最近、この作品避けているんですよねぇ、どーも苦手で。まだ、フルトヴェングラー存命中のベルリン・フィル(もちろん後年の甘口サウンドではない)だけれど、引き締まってモダーンなセンスだと思います。世代的に巨匠時代の巨魁なる演奏スタイルを想像していたけれど、中庸のテンポで整った、しかも力強いアンサンブルはオーソドックスな迫力であります。馴染みの作品過ぎて、敬遠していたけれど、こんな方向なら素直に楽しめました。

池田健「人はこんなことでウツになるのか」(中公新書ラクレ)・・・これ今年2006年2月の発売ですね。もうBOOK・OFF105円で処分とは・・・読者レビューにあるように、「いろんな人がいるなぁ」といった意外とカルい本です。鬱も珍しい症状ではなくなって、軽重取り混ぜて前向きに語るようになってきた、ということですか。難しい理論展開でもなし、安易なる解決方法の提示でもなし。でも、こんな実例一杯が読み手には良いのでしょう。ワタシは商売関係で年に数回(いや、もっとか)人前で話すこともあるけど、こんなパターンでっせ。聞き手がわかったような気分になったら、希望が見えたらそれでエエんです。

昼、1.4mmのパスタを茹でて、トマトホールでソース作りました。作り過ぎて喰い過ぎ。風邪気味の時はダイエット気にしたらあかん。時々うつらうつら昼寝。音楽もほんの少しだけ・・・Mozart ピアノ協奏曲第22番 変ロ長調K.482〜エドウィン・フィッシャー(p)/バルビローリ/室内管弦楽団(1935年)・・・”自由闊達、自由奔放、即興的気ままさ”と絶賛されるサイトを発見したが、ワタシは彼の美点を未だ探せません。CDもいっぱい持っているけど、ようワカらん。36歳のバルビローリはリキみが過ぎて、少々乱暴なる推進力であります。その対比は、ちゃんと感じ取って、まだまだお勉強であります。手許のCD在庫はムダではありません。


●2006年11月某日

昨夜は床屋に行き(例の如しで短く刈り込んじゃって)、HARD・OFF覗いて(欲しいものなし)、昼はそばを茹でて、2時間ドラマの再放送を見て・・・音楽聴いて、本をちょっとだけ読んで・・・ちょっと風邪気味なんです。(でも体調悪くない/体操腹筋ダンベルやってます)それに、一昨日出先の高松駅で慌てて昼飯を食っているときに「なんや、硬いものが・・・」というのは、じつは歯の詰め物だったらしくて、本日歯医者にいかなくっちゃ。スポーツクラブは(またまた)休止かな?それと、ここ一週間行方不明だった小銭入れ、洗濯済みのズボンより(乾いて)出現!いろいろあるような、なにもないような平々凡々なる連休であります。

昨夜、期待のノン・フィクション番組「泣きながら生きて」・・・奥さんがアメリカにいる娘に会うため、72時間のトランジットを利用して、日本にいる夫に再会する場面で女房は涙を流しておりました。ワタシが学生時代まで続いていた「文化大革命」は、中国の人々の人生に大きな影を落としているんですね。バブル時代の思いつきでできた北海道阿寒町の「日本語学校」は現在廃墟となっておりました。異国の地で、ビサを失って結果的に「不法滞在」になりながらも、昼も夜も働いて(資格もいっぱい取ってました)仕送りする夫。バブル崩壊後の一番景気が悪かった時期ですよ。大学進学という叶わなかった夢を次世代の娘に託す、という強靱なる意志。嗚呼、人間根性あればどうやっても暮らしていける。ふつう、気持ちが萎えてしまいますよ。

ワタシも含め、日本人はダメだ。戦争やったら絶対負けます。(だからやっちゃいけない)日本は酷い国になりつつあるみたいだけれど、それでも”出稼ぎ外国人”には日本がいいですか?貧困が固定しつつある日本に、激しい問題提起をしていただいたような・・・自らの怠惰なる精神に喝!を入れられました。

今朝の朝日新聞「アルスト発売」・・・女性の穿くパンストは最盛期の1/3だそうで、メーカーは苦慮しているそうです。で、じつはファースト・フードの女性アルバイトには「パンスト着用必須」なんだそうで、忘れたり、伝線しちゃったりするとコンビニで購入〜ところがこれで「一時間給」吹っ飛んじゃう・・・という嘆きを(きっと)聞いたんでしょう。アルバイト用パンスト=アルスト発売、一着あたり@150とのこと。きっと売れますよ。アルバイターだけでなく、もっと広がりがあるでしょう。パンストの価格破壊、二極分化へ。商売の工夫、ネタはいくらでもあるんです。

音楽は断続的に聴いております。GershwinとかRachmaninov とか。でも、苦戦しているサイト更新用ネタなので、音楽日誌先行発表できませんよ。ネタ切れ気味なんだから。ああ、ロベルト・シュトルツ/ウィーン交響楽団(ベルリン交響楽団旧西)のウィンナ・ワルツ集(1966年〜1971年しつこく)聴いておりました。先月も書いたが、数年前集中して聴いておりました。関連CDはその後ほとんど処分していなくて、むしろ増加気味・・・あまり洗練されず、むしろ少々安易でクサい演奏のほうが好みなんです。

Prokofiev 組曲「三つのオレンジへの恋」/Haydn 交響曲第100番ト長調「時計」〜ニコライ・マルコ/デンマーク王立歌劇場管弦楽団(1951年)・・・このオーケストラは爆発的な迫力と粗野な響きが特徴ですか?それともたまたまか、(あまりよろしからぬ)音質印象か。それにしては10枚組ボックス中、けっこうそんな方面の音源目立ちます。硬派で、激しい演奏です。優雅ではないけれど。

VOXBOX CDX2 5513BBS書き込み関連で今朝、Chopin ピアノ協奏曲第1番ホ短調〜ギオマール・ノヴァエス(p)/ヨネル・ペルレア/バンベルク交響楽団(1950年代録音)・・・久々。以前は少々苦手系の作品だったんだけどな、少々野暮ったいくらい豊満で甘めの味付けが揺れて、エエ感じです。VOX録音だからそれなりの(あまりよろしくない)音質だけれど、芯をしっかり感じさせるむしろ骨太なる味わいが快感でした。続く、ピアノ・ソナタ第3番ロ短調も同様。なんか、往年の定番恋愛映画を懐かしく拝見してるかのような、そんな感慨に襲われます。

ああ、それと先日Berg 歌劇「ルル」で聴いた、テアトロ・マッシモ(パレルモ)は2007年初来日するんだそうです。

歯医者に行って、家でおとなしく音楽など聴いていたら、うたた寝してしまって〜風邪症状悪化。明日、ご招待の音楽会も断念します。まいったなぁ、こんなところで体調崩すなんて。


●2006年11月某日

昨日は朝からチームメンバーをがみがみ怒鳴って、あまりに連日だから回りも引いてましたね。反省します。昼から高松へ〜新しいご担当は”現場一筋”だったそうで、いかにも人が良さそうだけれど、果たして実務的には器用でしょうか・・・現代のお仕事はコンピュターやらオン・ライン、複雑なシステムを前提とした”血の通った”人的つながり配慮が大切だから、早いとこ慣れて欲しいものです。なんぼでも相談に乗りまっせぇ。高松駅で数人と落ち合って、2時間ばかり某重大案件の分析対策を協議・・・どうも肝心の当事者の危機感が薄いような・・・端が気をもんでも仕方ないんだな。

もっと、うんと遅くなると思っていたけれど、夜6時過ぎには岡山駅に到着〜女房には「遅くなるよ」と言ってあったので、連絡入れて(明日休みだし)馴染みの焼鳥屋にて落ち合い。お仕事愚痴合戦勃発。早々に帰宅したが、「Dr.コトー診療所」途中で眠くて眠くて・・・今朝早朝に目覚めて、サイト定例更新済み。

高松迄にCD一枚半聴取。Carl Orff 舞台形式によるカンタータ「カルミナ・ブラーナ」〜ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団/合唱団/少年合唱団/ヴルピウス(s)ロッチュ(t)レーム(br)ヘーベントール(b)(1960年)・・・ワタシはこの作品が大好きです。ほんのこどもの頃からストコフスキー/ヒューストン交響楽団(1958年)の演奏で楽しんでおりました。(CD未購入)「1960年代の怪獣映画で、南洋の現地の人たちの踊りに使用されていたようなイメージのある音楽」〜とは数年前の自らのコメントです。こどもの頃に聴いたナツメロ「イヨマンテの歌」(放送禁止の替え歌に非ず)の朗々とした雄叫びを彷彿とさせます。(誰もわからんか?)なんとわかりやすい!血湧き肉踊る、冷酷な絶叫に痺れました。こんな元気な音楽聴けるのは、やはり精神状況が前向きだからか。

BerlinClassics 0093062BCVivaldi オーボエ協奏曲ニ短調P259/シンフォニア ハ長調P Sinf.9/ファゴット協奏曲イ短調P72/協奏曲イ長調P231/フルート協奏曲ニ長調「イル・キャルデリーノ」P155/シンフォニア 変ロ短調「アル・サント・セポルクロ」P Sinf.21〜ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(1970年)・・・例の如しで”狂気の〜”的論評(ワン・パターンな!)で語られる音源だけれど、Vivaldiとしては選曲も、演奏スタイルとしても異形なことはたしかでしょう。バロック音楽に於いて、粗雑なるアンサンブルだったら聴くに堪えないが、たいした集中力であります。でも、表情が深刻・・・なのではなく無表情なまま、ごりごり辺りをなぎ倒していくような推進力!う〜む、たしかにバロックだけれど、別種の辛口テイストに変質しちゃってますね。

Mozart 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜ヨーゼフ・クリップス/ウィーン・フィル/ウィーン国立歌劇場合唱団/チェーザレ・シエピ(b)/シュザンヌ・ダンコ(s)/リーザ・デラ・カーザ(s)/フェルディナンド・コレナ(b)/アントン・デルモータ(t)/ヒルデ・ギューデン(s)/ワルター・ベリー(b)/クルト・ベーメ(b)(1955年)・・・うわぁ、まさに豪華キャスト集合ですな。以前から駅売海賊盤抜粋で楽しんでいたが、待望の全曲入手したのが先月(2006年10月)。断続的に楽しんでおりました。

オリジナル音源ではないけれど、音質が想像以上にエエですねぇ。クリップスといえば、穏健優美なる表現、といった印象が強いけれど、けっこう強靱なんじゃないの?強面とか硬質ではなく、強靱。これは往年のオールスター達の圧倒的貫禄+存在感故でしょうか。ワタシはオペラを多数聴き込んでいないので、なんとも詳細コメントしようはないけれど、馴染みの旋律を心より楽しんだものです。こんな激安価格ボックスが出てしまうと、おそらくは大枚はたいて正規盤を購入していた、大先輩は悔しい思いをしていることでしょう。

矢幡洋「自分で決められない人たち」(中公新書ラクレ)〜一年半ぶりの再読でして、何度読んでもその衝撃的分析(思い当たることばかり!)に慄然とし、背筋が寒くなります。PTAお母さんの”自己卑下ご挨拶”って、なんど社会的再生産され、繰り返されているんだろう。クラシック系のサイト・ブログでも「独断と偏見で」とか「妄想」とか、あらかじめ宣言しておいて、攻撃やら責任を避ける手法は使われますね。「世間様」は嘘っぱち(一説によると3人分の意見だそう)だけれど、「お天道様は見ているよ!」(寅さんみたい)は正しいような気はします。


●2006年11月某日

本日は昼から高松へ。ワタシのご担当が異動となって、なんと今年3人目。どんな人なんでしょうね、面識はないんです。その後そのまま、某重大案件で数人と落ち合ってうち合わせ有〜(おそらくは)遅くまで。で、連休です。

岩平佳子「ブラック・ジャックになりたくて」(生活人新書)・・・彼女はワタシと同世代ですね。形成外科という(やや)耳慣れぬ専門医だけれど、ドラマ満載。お医者は経済的に恵まれているのだろうが、激務であって、医者になった友人は「給料半分でエエから、お仕事時間半分にして欲しい」って言っておりました。彼女は、例えば乳房再建とか、先天的な欠損のあるこどもの形成とか、そりゃ命に別状はないだろうけど、本人にとっては豊かな生活を取り戻す重大なる大問題に真正面から取り組んでおります。仕事には生活できるだけの給料も(もちろん)重要だけれど、天職とか、使命とか、そんなことが大切なんでしょう。幸せな人だ。

NAXOS 8.550728  中古420円にて購入Tchaikovsky 組曲第3番ト長調 作品55〜ステファン・ザンデルリンク/アイルランド・ナショナル交響楽団(1992年)・・・交響曲に比べると知名度は低いし、録音もあまり多くないと思います。しかし!これは間違いなく、美しい旋律宝庫の名曲。有名なる「アンダンテ・カンタービレ」(弦楽四重奏曲第1番ニ長調 作品11)って、あるじゃないですか。あの甘美な旋律を彷彿とさせ、交響曲にも匹敵する大きな規模と多彩を誇ります。

きっと、もっと分厚い響きのオーケストラだったら、迫力あるだろうと想像されますね。艶も少々不足気味。でも、この演奏で充分楽しめます。究極の名演奏!ばかり追い求める前に、幅広く音楽を聴くべきなんでしょう。そんなことを考えました。オードレイ・パークのソロ・ヴァイオリンは鮮やかにもの哀しく、21分に及ぶ「主題と変奏」は多様であって「怒りの日」も登場しました。この楽章のみ収録されたCDが存在するし、ナマでも聴いたことがあります。

健康診断の件で忘れてました。契約している健康診断専門の診療所が大改装終了して一年ぶり(半年前は古くさ〜い別な関連施設にて)に訪問して驚愕!1階入り口に客室乗務員か?見まがうばかりの制服美しい女性数人が配置され、口臭予防のヤク使用も香(かぐわ)しく、4階受付へと進むと、まったく同じ匂いだったから口臭予防薬は指定か?フロア設備一新、高級感たっぷりであって、例えばスリッパは使い捨ての強化紙仕様、スタッフはごく一部(検診の医者、レントゲン技師)除きすべて女性〜それにほとんどが(かなり)若い!(受診する女性は安心でしょうね)本人確認のためのカードが渡され、すべてオン・ラインにてデータ収集されます。(途中システム不調で、5分ほどワタシのデータが出てこなかった場面があったが)

先ほどの客室乗務員風のお姉さんはあちこちに配置され、スムースな運用を推進しておりました。心臓血液胃透視等々すべて終え、20分ほど待つとその場で結果説明聞けるんですね。(別途郵送での希望可)数値評価をお医者に伺うことができるのは貴重ですよ。バリウム飲むでしょ?あれが暖めてあるんだなぁ。飲みやすくする工夫か。で、帰りの受付で下剤をもらうんだけれど、ワタシは「結果説明」を待っていて時間が余ったから、「客室乗務員」に「先にもらえないの?」とお願いしたらちゃんと受付につないで下さいました。

そうそう、そのラストの待ち時間には畳のエリアがあって、ロハスな雑誌を腹這いで読みました。改装前から、ちょっと素敵なサンドイッチセット+コーヒーは出ていた(前日夜9時から絶飲食だからね)が、今回は多種多様なる飲料が選べて(無料の自販機風)、サンドイッチセットは「有機原料」素材に変更されておりました。ガン検診は実施してもしなくても死亡率に変化はない、「健康診断は商売だ」的論議は一面真理だろうが、健康診断の度に”健康”についてけっこう真剣に考えるし(テストのための勉強するみたいだ)、まさに「商売に徹して」カスタマー・サービスの深化を目の当たりにしました。

時代は進んでおります。旧態とした、ションベン臭いお化け屋敷風病院で健康診断は受けたくないな。


●2006年11月某日

昨日、一年に一度の本格的健康診断。春のは簡単なやつだからね。ナント!体重はターゲット・ポイントに戻っていて(最減少到達点より1kg+)ま、例えば血圧の最低点がやや、ほんの少し高い、総コレステロールは基準内だけれど悪玉比率が高い。肝臓はγ-GTP(γグルタミルトランスペプチダーゼ)〜これはアルコール原因だけれど、まったく正常。GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)とGPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)は、軽度の増加評価であって、やはり下がり続けているのは減量+定期的な運動の成果でしょう。まだ、ダイエットは継続しないと。ラーメン好きだし、飲むとノーミソ前頭連合野が麻痺しておもわずたくさん食べてしまうことを反省・・・心臓、肺、胃腸、大腸、血糖値、腎臓、いずれも健全です。

昼からゆっくり論文というか、この間の出張視察報告書をノンビリ書いたりしていたけれど、11月末の大企画を点検したらどうも??状態で不安〜急遽、地元の取引先へ対策協議へ出掛け、数日間の猶予をいただき調整作業・・・職場に戻って、ま、健康診断も終わったことだし、明日も休みだし、ということで久々”痛飲”〜遅く、へろへろになって帰宅し、そのまま眠ってしまいました。昨夜は職場の若い者分も含め、全部奢りました。(CDたくさん買えたなぁ・・・仕方がない)

エエ天気ですな。秋晴れ。昨日の酒でやや頭痛残。ゆっくり音楽を聴いて、サイト用の原稿執筆したいと思います。

Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(1970年または1975年)をPILZ 442063-2久々に聴きました。←ま、自らの昔のコメントは見るのも恥ずかしいが、ワタシは不遜にもこの演奏を”美しくない・・・”と感じてしまいました。ハイティンクのナマ体験以降かな?この名作は美しくあるべき、という固定概念が出来上がったかも知れません。オーケストラの響きが薄い、アンサンブルに緻密さ、集中力を欠いている、余裕のない金管の絶叫、不要なる弦の煽り〜もしかして、聴き手の方が”緻密さ、集中力を欠いている”のか、それとも嗜好の変化か?(録音の印象もあるかも)最近例えば、ルドルフ・ケンペ/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(1971年 SOMM CD 016-2)の、穏健清涼なる演奏を好んで聴くようになっております。

Britten 戦争レクイエム〜ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィルハーモニー/レファース(s)ローデン(t)アダム(bb)/ライプツィヒ放送合唱団/ドレスデン礼拝堂少年合唱団(1980年)・・・これは7年前岡山に転居し、購入した初めてのCDだったか?(2枚組税込2,000円也/たしか、カイルベルトの国内盤数枚といっしょに)・・・これこそ”美しい”・・・恐るべき集中力と切れ味、迫り来る悲劇、不安、そして安寧・歓喜へ。録音極上であり、時に声楽・管弦楽の大爆発にて思わずアンプのヴォリュームを下げなくてはいけない程。この作品が初めて掌中に入りつつある、そんな実感に幸せな気分となりました。

DOCUMENTSレーベルの「GREAT CHAMBER MUSIC」(224074/10枚組1,790円)とうとう届きました。これは既存手持ち3枚ダブりでして、2枚オークションで売れて、一枚は(オークションで売れ残り)BOOK・OFFへ。計算的には元は取ったな、というところ。その売れ残りとは、Schubert 八重奏曲ヘ長調D.803〜ウィリー・ボスコフスキー/ウィーン八重奏団(1953年ライヴ)でして、大のお気に入り作品です。手許には、ベルリン・フィルハーモニー八重奏団(1998年)/パスカル弦楽四重奏団+ランスロ(cl)クールジェ(hr)オンニュ(fg)ロジェロ(cb)(1961年)/アントン・カンパー(v)レオポルド・ウラッハ(cl)ほか、ウィーンの名手達によるモノラル録音(録音情報不明PREISER盤)・・・ベルリン、パリ、ウィーンの名手達のCDはいずれも素敵な演奏ばかり。(ちなみにエア・チェックMDにてアムステルダム・コンセルトヘボウ・ソロイスツ〜1994年10月10日 オーチャード・ホール・ライヴも)いろいろ個性の違いを楽しんでおります。

室内楽だけど、まるで大ハ長調交響曲を連想させて大きく、美しい旋律(歌)が湧き出るように延々と続きました。長大な作品(46分ほど)だけれど、いつまでも終わって欲しくない・・・音質良好であり、ふくよかでゆったり暖かいアンサンブル。この作品だったら、特異なる個性を誇る表現は必要ないでしょう。どれか一枚あればよさそうなものだけれど、ワタシは順繰りに楽しんでおります。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi