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(忘れ物)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜補遺


 子供の頃から注意散漫だから、忘れ物ばかり。先日、このCD買ったばかりなのにね。


クレーメル/グート(v)カシュカシアン(va)ヘルトナーゲル(cb)(PHOLIPS  PHCP-9558  1982年録音 380円)

Lanner 円舞曲「求道者」、マリアのワルツ、シュタイアー風舞曲
JOHANN T 
ポルカ「アイゼレとパイゼレ」、吊り橋ワルツ、アンネン・ポルカ、円舞曲「ウィーン情緒」、シュヴァルチェ・バル舞曲
KLAUSER ナツィオナル・レントラー

 こういったスタイルの演奏は、LP時代から知識としては知っていたが買う機会を得ませんでした。チェロがないんですね。これはロッケンハウス音楽祭のメンバーじゃないかな?(JOHANN U以降の)メジャーどころを外した、いわば「クラシック・ワルツ」の姿を再現したスタイルであり、レパートリーなんでしょう。こういった作品は、最初っからフル・オーケストラで演奏されていた訳じゃないらしいから。

 例えば、お正月にコタツに入って蜜柑を食べながらぼんやり「ニューイヤーコンサート」のテレビを見たりするものとは違うでしょ。もちろん正装して演奏会に行ったり、とは雰囲気違いますね。もっと気楽で、安直な酒場でバカ騒ぎしながら酒でも飲んで、ジャンクフード(というか、あまりカラダにはよろしくない、カロリー塩分高めだが、止められない少々お下品なる旨さ、みたいなもん)喰いつつ、みたいな音楽でしょうか。

 演奏は技術的にに高度なんじゃないかな。本場モンとか、他のものを聴いたことはないのでなんとも判断付かないが、もっとラフでくだけてるんじゃないの?クレーメルのヴァイオリンがぞっとするくらい、艶っぽいのはいつも通り。高音は鋭すぎず、無機的にならず、中音域は幅広く、低音は蠱惑的に鳴り響く・・・歌い回しがじつにお見事!ほとんど彼のソロのみ+ブンッチャッチャのリズム伴奏だけなんですね。時に見せるリズムのタメ、なんかもアンサンブルがピタリ!と決まっちゃう。

 「アンネン・ポルカ」(息子の作品117とは別作品)におけるリズムのキレ、ノリ。「ウィーン情緒」って、題名から想像されるとおりの優雅で粋な作品でしたね。ハナ歌まじりのお散歩、みたいな味わいもある。Lannerの「マリアのワルツ」は、もっと上品で切ない感じ。(このCD一枚中もっともお気に入りです)マリアってマリア様のことか。それとも一般女性の名前?

 KLAUSER(クラウザー)は調べてみたけどわからない、当然初耳。軽快なるヴァイオリン二重奏みたいです。

 Lannerの「シュタイル風舞曲」って「ペトルーシュカ」に出ている(第三景「バレリーナとムーア人のワルツ」)旋律と一緒、ということだね。(先日のスイトナー盤コメントは曲名間違いでした。修正済)これはヴァインマンという人の編曲だそうで、(おそらく)オリジナルのスイトナー盤より親密で、懐かしい味わいが溢れました。録音は鮮明。(2003年12月5日)


ワルツ・フリーク B女史からのご意見です。(転載)

登場しましたね! ワルツ王のお父さん世代の曲たち わたしはワルツではこのあたりを最も好んでいます ご紹介のディスクは聴いたことがありませんが(^^;; クレーメルのワルツはちょっと意外な感じ・・・・?

ヴィーナーリートで 少し前を回想する場に Die Walzer von Lanner und Strauss ランナーやシュトラウスのワルツ という歌詞が出てきたりします

父ヨハン「ケッテンブリュッケ(吊橋)ワルツ」の出だしは 何だかむしろランナーな感じがしますけど 途中に「こうもり」中のアデーレの歌によく似た箇所があり やっぱりワルツ王のお父様の作なんだなぁと納得

ご懸念?の ランナー Marien Walzer(マリアのワルツ)は ディスクの解説によると
ロシア皇太子妃マリアを迎えて開催された舞踏会で初演され 妃の名前を題名にして献呈されたそうです

これは本当にいい曲ですね(2003年12月16日)


<"ウィンナ・ワルツ覚え書き"シリーズ既出>

● ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続々)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (益々)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜独逸編
● (とうとう)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜亜米利加編(これにて完結)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi