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岡大響OB管/保科洋常任指揮者就任40周年記念演奏会


2006年2月11日(土)PM 3:30〜岡山シンフォニー・ホール

WAGER 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
Beethoven 交響曲第1番ハ長調 作品21
R.Strauss アルプス交響曲

保科 洋/岡山大学交響楽団/OB管弦楽団

ご招待いただきました。感謝。

 ”光陰矢の如し”。前回のOB管演奏会は5年前であり、いつの間にかワタシは(しばらく)岡山に腰を落ち着けてしまいました。(自分の意志ではないが)こうして(光栄にも)ご招待いただけて幸いであります。しかし、学生オケ指導にに40年ねぇ・・・パンフレットがオモろくて、その昔の蛮勇的逸話がいろいろ載っております。立派です。これこそが充実した、幸せな人生なのでしょう。音楽の喜びを広げる仕事、若い人々を育てる仕事。全国からOBが駆けつけ、出演希望者が多いから、どうしても大編成の作品となる・・・そうです。

 まず、現役学生との合同演奏で「マイスタージンガー」。その編成の大きさ、4管編成、コントラバスだけで11台!?ワタシはここ最近、大仰なる音楽、強い音楽、ガ〜ン、とかドッシャーンとかいう音楽は聴けなかったんです。よく知っている作品でしょ。そんなに好きな作品じゃありません。でもね、ワタシ痺れました。ゆったり、時に自然なるタメをつくりながら、会場に、たっぷり、目一杯、響きが混じり合って快感であります。なんという余裕、カラダを揺らせて音楽を心底感じて演奏する姿。自分の出番では”とことん美しく演奏しよう”という決意が伝わります。

 これほどの感動は、いかなるCDの名演奏でも再現されません。ラスト、シンバルの一撃で感極まりました。

 2曲目はBeethoven であり、2管編成になって(弦はともかく)管楽器が少々寂しいですね。この作品は、岡山大学交響楽団の第1回演奏会の演目だったそうです。溌剌とした立派な演奏に間違いないが、さすがBeeやん、ごまかしもはったりも効かない(いえいえ、そんな演奏じゃないですよ、もちろん)。つまり、弦の細かいパッセージが、保科さんの煽りに微妙に付いていけない・・・なんせ、全国から集まって練習もたいへんだったでしょうから。

 前後にそうとう派手派手しい作品が並んでいたし、ちょっとジミだったか。

 で、ふつうアマオケではまず演らない「アルプス交響曲」です。いやはや、人数が(ますます)凄い。ホルンが15人(くらいか)+現役学生が2階席から別働隊で支援体制を整えます。(コレ、冒頭にしか出てこないんですね。可哀想に)ワタシ、R.Straussが”よう、ワカラン!”状態続いていまして、それはこの作品でも例外ではありません。

 でも、(Wagner以上に)圧倒的多彩な響き、音量にたじろぎますね。チューバが3人でっせ。打楽器にはティンパニ2台、大太鼓、シンバルはもちろんタムタム+サンダーマシン(実体は一畳くらいの鉄板)トドメはウィンドマシンでしょう。管楽器だってやたらと人数多くて数え切れない。Wagnerでも同じだったが、木管の朗々とした歌に、金管が怒濤の響きで被さっていくと、んもうそれだけで快感なんです。それにオルガンが加わるから、申し分なし。

 それにR.Straussって、同じテーマが何度も出てきてわかりやすいんですね。ま、打楽器、金管の爆発は誰でもわかりやすいが、厚みのある弦、時に弱音での微妙なニュアンスがまったく見事でして、これは演奏技量とともに、作品そのものの効果性なのでしょうか。ワタシは(散々録音で聴いてきた)この作品を、初めて”理解”したのでした。

 どんどん静謐さを深めて全曲を終わります。「拍手は指揮者が手を下ろしてから」まさにの通り、観衆は息を飲んで拍手の機会を伺いました。「フライング・ブラーヴォ」などあり得ない。アンコールはWagner 歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲。引き続く、音の圧迫感にぐうの音も出ませんでした。

(2006年2月11日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi