●2007年2月某日
よく眠れているが、風邪諸症状改善しないまま、本日昼より第1次連続お別れ会シリーズ(二泊三日広島山口岡山)へ突入。しかも間に悪いことに右足に痛風っぽいもの発症していて、痛いんです。なんでかなぁ、酒はしばらくほとんど飲っていないし、連日の豆乳攻め(サンプルがあった)のせいか?とにかく、朝昼のダイエット意識、ビタミンC、食物繊維(これはいつもだ)を摂って、ホテルは咽の乾燥に充分気を付けなくっちゃ。ま、基本、ご挨拶と酒席のみですから。
オークションは、”大物”は本日で終了。岡山場所出品は昨日で終わり。あとは残務整理となります。一昨日、誤って送付してしまったCDは上手いこと転送お願いできました。よかった!一気に10件以上送付作業があると、間違えてしまうのだね。未連絡分、本日以降落札分は週末まとめて処理となります。音楽にはあまり集中できていないが・・・
Elgar 交響曲第3番(ANTHONY PAYNE版)〜ポール・ダニエル/ボーンマス交響楽団(1999年)・・・残されたスケッチによる再構築版だそうで、いかにも”それ”らしい雰囲気いっぱいの意欲的作品!著名なる第1/2番の魅力に負けないと思いますね。全55分ほどの大掛かりな交響曲でして、例の如しのちょっと憂鬱なる旋律がジミジミと懐かしく、雄弁であり、延々と継続いたしました。BBCのCDで「スケッチ」(管弦楽とピアノにて)が存在していて、今回それはオークションで処分しちゃったんだす。(どちらかあれば良いかな?と)未知の作品にチャレンジ!という基本だけれど、このCD(NAXOS 8.554719)はBOOK・OFF@250入手のもの。
断続的にジワジワ愉しんでいる「Mozart 40枚組」は、行ったり来たり(同じもの何度も、とか)で、ピアノ協奏曲第27/1/2番〜カルメン・ピァッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・こんな組み合わせって、他にもありますよね。最初期の作品とラストの協奏曲はなんの違和感もなく、楽しげに継続されました。
さて、二泊三日分の出張準備+CDと書籍+ヤクを準備しなくっちゃ。これにて激動の2007年度2月「音楽日誌」は終了です。
●2007年2月某日
じわじわと風邪、悪化してあまりよく眠れていない・・・免疫力が下がって、ますます症状悪化への道〜本日休み取って(休んでばかりだけれど、クサるほど残っているのも事実)病院へ行きましょう。終日、横になっているつもり。一昨日の夜NHKスペシャル「脳は何歳からでも鍛えられる」〜これは再放送のはずで、以前拝見した記憶あります。脳(前頭連合野)は使わなければダメになり、使えば劇的に回復する!よくこどもに「オマエは頭がよいのに勉強しないから」というのは激励の意味だろうが、「エエ大学出たのに・・・」とか、逆に「こどもの頃はちっとも勉強なんてできんかったのに、立派になって」みたいなことと同じ理論じゃないか?
脳味噌を、まるでクルマやパソコンのCPUみたいにスペックが(あらかじめ)決まっているみたいな幻想って(未だ)あるみたいで、使わなければ(努力しなければ)ダメになる=機能は落ちる、ということですよ。認知症のご老人が、簡単な計算とか音読を通じてどんどん表情が豊かになってくる。自分で歩こうとするようになる!歩行と脳の機能はつながっているんですね。そして笑顔とは高度な知的成果なんだ〜感動しました。
もうオークション岡山場所は店仕舞いのつもり(転居の関係で)だけれど、もうちょっと出そうかな?杉谷昭子さんのBeethoven ピアノ協奏曲全集3枚(ヴァイオリン協奏曲ニ長調のピアノ版含む)は、ワタシの原点のような存在であり、今朝、第1番ハ長調/第3番ハ短調を再確認しました。自然で作ったところのない音質が極上の暖かさで、あまり上手くはないが味わいあるバック(ジェラルド・オスカンプ/ベルリン交響楽団〜旧西側)+静謐でリキみのないピアノも極上の癒しであります・・・でも、処分しようかな?
ひとつは第2番+ヴァイオリン協奏曲ニ長調(ピアノ版含)収録される一枚に、不注意から傷を付けてしまった(再生に影響有/このCDは処分できない)ことと、なによりこの作品自体を聴く機会が少ないんです。(ほかに聴くべき同曲CDが存在する)CD処分は”よりいっそう音楽を聴く幅を広げる”という趣旨でした。つまりは買いすぎた、ということですな。
ほか、体調問題(集中力が続かない)もあって、”摘み聴き”状態。R.Strauss 「アルプス交響曲」〜ハルトムート・ヘンヒェン/オランダ・フィルハーモニー(1999年/極上の会場残響が愉しめます/オーケストラはやや薄いか)、Tchaikovsky 交響曲第1番ト短調「冬の日の幻想」〜リッカルド・ムーティ/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1975年/懐かしい旋律がとてもわかりやすい/初期交響曲から完成された魅力有)、Schubert 交響曲第9番ハ長調〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィル(1946年/まさに颯爽とした若手の演奏。スタイリッシュだけれど、後年の”シナ”の欠片もない)・・・こんなところです。
大人しく回復に務めましょう。
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12月に咳で苦しんだときに行った病院へ。前回は「咳のみ」の気管支炎だったが、今回はオーソドックスに咽も少々腫れ、鼻水も出てます。倦怠感と頭痛はあるが、発熱はあまりありません。早々に帰宅して大人しく横になってました、というか起きあがれない。それでも、音楽は静かに流してました。Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ/ワシントン・ナショナル交響楽団(1990年ライヴ)・・・以前SONYで出ていた「里帰りコンサート」ですよね。ワタシのは米PIPELINE原盤のYEDANGCLASSCSだけれど、どういうルートで入手した音源なんだろうか。第3楽章の熱狂的スケルツォが終わったら感極まった聴衆の喝采があって、それにかまわず(途切れず、思い入れタップリに)終楽章に突入しちゃうのがおもしろい。
ここしばらく、引き締まって緻密なムーティの演奏ばかり聴いていたせいか、粗削りで熱気と馬力が目立つ演奏ですね。ナショナル交響楽団の響きは素っ気ないというか、色気も艶も足りなくて、濃厚骨太なる旋律表現と少々アン・マッチあるでしょうか。これは一期一会的記録でして、日常繰り返し聴くには少々厳しいと思います。暑苦しいというか、噎せ返るような空気を楽しむべき記録か。
フィル・アップは、Bach 「G線上のアリア」(ニコライ・アノーソフ/ソヴィエット国立交響楽団1952年)/Rachmaninov 「ヴォカリーズ」(アミタエーヴァ(p)1964年)/Debussy「月の光」(デデューキン(p)1957年)・・・ちょっと寄せ集めっぽい旧い音源だけれど、達者で雄弁なロストロポーヴィチのチェロがたっぷり愉しめます。熱血「悲愴」交響曲のフィル・アップにはちょうどよろしいようで。
Debussy 「こどもの領分」「夢」「レントより遅く」「月の光」「アラベスク第1番」「亜麻色の髪の乙女」「花火」〜ジャック・ルヴィエ(p)(1982-87年)・・・抑制され、動きの少ない落ち着いた味わいです。静かにほんのり鳴らしていると、気怠く朦朧とした風邪症状に似合っておりました。
●2007年2月某日
ちょっと寒いですね。時々咳状態続いております。夜眠れないこともないが。すっきり回復目指したが、抗生物質の多用止めて自然治癒目指したほうが良かったかな。明後日から”連続お別れ会”スタートなので、場合によっては明日休みという選択も有。いずれ本日は集中したお仕事作業必要でしょう。嗚呼、お仕事テンション上がらねぇ!昨夜は大量のオークション落札有〜金額の多寡ともかく、ほとんど入札あるのがありがたい。昨夜中にほとんど住所返事が来たが、いつまでも連絡来ない・・・という方には少々閉口気味・・・きっと、「メールを確認する」頻度が低いんでしょうね。残りは「大物」除いて「残りカス」ばかりになりつつあります。
昨日断続的に聴いていた音楽を思い出すと・・・Rachmaninov 「パガニーニ狂詩曲」〜アルトゥール・ルービンシュタイン(p)/フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1956年)・・・信じられないほどの良質なる録音、肉厚で明るいタッチのピアノは技巧ばかりが先立たず、たっぷり甘美な旋律を堪能させて下さいます。ライナーのバックの充実ぶりも出色で、技術云々じゃなくて、後年ショルティ以降のシカゴ響とはなにかが違う・・・?あんなスポーティな明るさではない。
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調(1941年)/Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調(1940年)〜ウラディミール・ホロヴィッツ(p)/トスカニーニ/NBC交響楽団・・・一般にトスカニーニの録音は残響少なく、乾いてヒステリックな印象が強いが、それを乗り越えこの圧巻の推進力、燃えるような情熱に深い感銘を受けます。ピアノの技量、トスカニーニの集中力云々する前に手に汗握る臨場感(音質が望ましい水準でもないのに)グイグイ迫って、後者は第1楽章終了時に”感極まって、思わず喝采”の聴衆の気持ちも理解できます。(いずれもHISTORY)
Mozart 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲(RIAS管弦楽団1950年)/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466(ルツェルン音楽祭管弦楽団1959年)〜オットー・クレンペラー/クララ・ハスキル(p)・・・音質厳しいし、もっとエエ音のがあるでしょうが、的音源ながら、稀有な感銘保証いたします。前者は演奏会用終結部であって、その濃厚たる味わいは比類がない。協奏曲に於けるハスキルは、楚々と哀しみが背後から迫るような”自然な切迫感”が、じわじわと聴き手を捉えて放さない。なんという声高に叫ばない雄弁、包み込むような(明快なる)バック。
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熱はないし、痰が少々絡んで時に咳き込むくらいだけれど、やや不快な症状です。お仕事はいつも通りだけれど、朝出掛けに昨夜大量にオークション落札されたCDを送付すべく準備していたら、出勤直前にもう一通メール有〜これが大間違いの元でして、あわてて準備・投函直後に「!」・・・そのCDではなかった!ことに気付きました。(似たのがあったんです)帰宅してから、送付先に再送付と転送のお願いをメール(厚かましいが・・・)さて、どうなることでしょう。音楽愛好家同士としての良心を祈るばかり。人生、いろいろです。本日締め切り分は3本だけれど、入札人気ないですね。うっかり送付ミスの反省ともかく、オークションは愉しみつつやりたいものです。
なんにせよ、ミスの後の誠実なフォローが勝負なんです・・・と、自分で自分を鼓舞!(というか、言い訳)
転居の手続きで苦戦しております。転居先(賃貸)マンションには「光」(NTT)が来ていないことが判明。CATV(ネット)からは詳細案内が届いていないが、どうも初期費用がバカ高い(数万円!)みたいです。当然、関西電力の「光」も来ていないだろうし、Yahoo!BBだったらもっとダメでしょう。結局通常固定電話+So-netのADSLになっちゃうのか。電話回線絡みの費用は経費で出るみたいだけど。ああ、そういえば食器洗い器用の蛇口も確保を頼まないと。
今朝(爽やかなる朝には少々重苦しい)Mahler 交響曲第6番イ短調〜エーリヒ・ラインスドルフ/ボストン交響楽団(1965年)・・・ちゃんと全曲聴きましたよ、落ち着かなかったが。押し出しの良い、オーケストラの力量も非常に立派な、ていねいなる演奏に間違いない。ホルンも木管も深いもんですよ。しかし、どうも素っ気ないというかクール、不機嫌で愛想の良くない演奏に聞こえます。これが作品の風情に妙にフィットしているかも。この人の第3番のみ未聴なんです。興味有。
帰宅して(いくつかの自分のミスやら、思い通りに運ばない思いを胸に)Mozart 嬉遊曲第17番ニ長調K.334(320b)〜ウィーン八重奏団(1950年)・・・ボスコフスキーを中心に往年のウィーン・フィルが馥郁と香る名盤中の名盤であります。(英DECCA録音)オフ・マイク気味だけれど、自然なる空間を感じさせる清涼なる音質であり、演奏。柔らかく、特有の”タメ”が上品なヴァイオリンは、とろけるようであります。著名なる「メヌエット」こそ絶品でありましょう。2本のホルンが野太い音で時に存在感を示すのも嬉しいな。(でも、これ駅売りならぬ通販海賊盤)
●2007年2月某日
少々時に咳き込んでいるが、ま、体調なんとか土俵際にとどまっております。昨夜から今朝に掛けて、オークションで既に落札されているのに連絡が来なかった(メールが届かなかったみたい)り、逆にいただいているのに送付失念しているものを発見!冷や冷やものです。商売じゃないから、ということじゃなくて、趣味だからこそ、いえいえなんにせよ誠実に実務作業はこなさないと・・・深く反省して、朝一番でポストに入れて発送しました。朝8時集荷だそうです。本日はなんとしてもサイト用原稿を仕上げないと。できれば一ヶ月分くらい・・・ムリか。その半分でも・・・風邪もなんとか治したいですね。オークション出品は7日*3サイクル・ラストで落札あることを勘案すると”岡山場所”はそろそろ打ち止めです。(ま、入札有り無しにかかわらず、早期終了すれば良いんだけれど)
お恥ずかしいが、オークションに出すべきCDひっくり返していると、おお!こんなものもあったのだね、と感心いたします。改めて音に流しているみるとけっこう感動しちゃう・・・つまり、すべての行為は”音楽を愉しむために”ある〜自明の理(ことわり)であります。Mozart ピアノ協奏曲第12番イ長調K.414〜エフゲニ・キーシン(p)/スピヴァコフ/モスクワ・ヴィルトゥオージ(1988年)・・・このCD懐かしくて、1999年大阪の中古屋にて「500円!安いじゃん」(当時はスイート・スポットであった)と購入したら、1曲しか収録されない「CD SINGLE」でありました・・・この度BRILLIANTで再発されるもの(だと思う)。バックがごく少人数の現代楽器であり、さっぱりスリムでエエ感じであります。
キーシン17歳のピアノは例えばShostakovichのテンションを前提に置くと、拍子抜けなほど肩の力が抜けております。この若さにして、この完成度!淡々とバランス良く、落ち着いて瑞々しく、しかもけっしてダルな演奏ではない・・・流れにムリがない。第2楽章「アンダンテ」には内省的な気配さえ漂い、終楽章は名残惜しげに立ち止まる・・・もうしばらくCD(とくにボックスもの)は購入やんぴ!と考えているが、脳裏には新しいセットの存在を記憶しておきましょう。
みごとにダブってしまっている(しかし結果的に交響曲全集が揃うけど)、Schubert 交響曲第3番ニ長調/第4番ハ短調〜ペーター・マーク/フィルハーモニア・フンガリカ(1969年)・・・この人は日本で人気ありますね。今回落札されたベルン響との「スコットランド」も圧巻の人気でした。(ワタシにはマドリード交響楽団との録音があれば充分ですから)閑話休題(それはさておき)
ご多分に漏れずSchubert の交響曲もあまり得意としていないワタシ。第3/4番もすっかりお馴染みの旋律だけれど、あまり愉しめたことはない〜ここでのマークはのびのびと楽しげ。あまり器用なオーケストラではないようで、響きに少々洗練が足りないようではあるが、シミジミと滋味深い。スタイリッシュとは無縁であって、牧歌的な部分(例えば第3番第2楽章「アレグレット」/第4番第2楽章「アンダンテ」)に於ける、ていねいな歌のニュアンスに聴き惚れます。音質的にはやや不満だけれど、ヒステリックに薄い響きということはありません。第4番ハ短調「悲劇的」もしっとりと、急いた印象はない。ちょっと、開眼かな?
●2007年2月某日
休み。途中覚醒あったが、朝寝坊しました。これから定例エアロ・ビスクへ。大阪でもご近所で継続できることが判明したので、ひとまず安心です。ジョギングはしないほうだけれど、さすがに大阪の下町ではそんな環境ではないような・・・”やや風邪”状態継続で、抗生物質効いているみたいです。しっかり汗かいて、悪化させずに回復させたいもの。なんせ来週から超・ハードですから。週半ばからスケジュールもの凄くキツい。
あまり音楽に集中できておりません。「衣食足りて音楽を識る」というのは大原則でして、日常生活の安定(+健康)がすべての前提であります。なんせあと一ヶ月で現在の生活をすべて引き払って、大阪ですから。新しい土地、職場、取引先にしっくり馴染むかどうか、なんせ若くないですからね。柔軟性というか、適応性、行動力、執着心、体力・・・全部落ちてますからね。体調もそうだし、ココロの病(ストレス耐性も弱っているか?)にも気を付けないと。
「オークションに出すべきものは?」という視点で棚中漁っていると、懐かしいCDが出て参ります。「MUSIC FROM FRANCE」〜Ravel 「ダフニス」第2組曲/Honegger交響曲第3番「礼拝」/Debussy「小組曲」/Massenet「タイスの瞑想曲」〜ロベルト・サタノフスキ/ワルシャワ国立歌劇場管弦楽団(1988年)・・・OLYMPIA OCD318、値札はナント!1,225円(おそらく税抜)十数年前、とにかく珍しい演奏家には目がなくて、作品収録の配慮にも感動して購入したCDのはず。価格もこれで充分安かったです、きっと。この知名度水準では、おそらくオークションにだしても入札はないでしょう。
で、どんな演奏かというと、オーケストラが鳴らない、響きに芯が不足して、なんとも言えぬほんわか曖昧な雰囲気充満・・・聴く人によっては”スカみたいな”と評されるかも。色彩豊とも言えず、ジミな響き(というか、ひたすら弱い感じ)であり、技巧的な冴え、アンサンブルの集中力も足りな(ユル)いが、”ヘロ演奏”ではない。これがきっと、欧州日常のオペラ・ハウス・オーケストラの音なんでしょう。購入した時期に、ずいぶんと愉しんだなぁ、と回顧しちゃいました。
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やや体調悪化〜でも食欲継続。そういった風邪の症状ありますから。スポーツクラブから帰って、昼からコタツに籠もってぼんやり、引っ越し業者とかNTTに連絡してました。(寒いので)ほとんど音楽聴かず、夕方ようやくオーディオ/パソコン部屋に行ってWeber 歌劇「魔弾の射手」〜ロヴロ・フォン・マタチッチ/ベルリン・ドイツ・オペラ(1967年)・・・再度。ちょっと粗野なオーケストラの響きもこの作品なら似つかわしく、歌い手の旋律はほとんど馴染みであります。独逸民衆の旋律〜WBERってどれを聴いても大好き。ちょっと不自然ながら奥行き残響充分なる音質も満足すべきもの・・・名曲でっせ。
Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」〜バイロン・ジャニス(p)(1961年)・・・これは爽快なる若者の音楽になってますね(当時33歳)。キラキラ輝くような、技巧だけとは言い難い浮き立つような(ちゃんとした)昂揚あります。じつは先日、往年の巨匠であるベンノ・モイセヴィッチ(p)の録音(1945年)を聴いたけれど、どうもどんより愉しめなかったのは音質故か、それとも聴き手の集中力or機嫌の問題だったのか・・・?Chopin 2曲はまるでアンコールであり、CDは後半戦のRavel 管弦楽編曲(アンタル・ドラティ/ミネアポリス交響楽団 1959年)へ。
やや速めのテンポ、グラマラスではない手堅い演奏だと思います。merucuryの骨太な録音は効果的であって、ピアノ版との対比も楽しい一枚。但し、思いっきり上手いオーケストラか?と訊かれれば、そうとも言えないが。(p)1994のUSA盤だけれど、プラケース頑強でずっしりとした作りであります。(434 346-2)
夕方より、またオークション出品してしまいました。ところが「これは出品しましょう」と考えていたものが(棚中より)探せないのが(相変わらず)情けない。サイト原稿は尽きており、今週定例更新分がピンチであります。もちろん来週以降も。
●2007年2月某日
少々体調怪しく、風邪ひき掛けかも知れない。なんとか今日一日(職場〜大阪〜新職場〜帰宅)乗り切って、明日、がっちりスポーツクラブで汗かいて健康戻しましょう。なんたって来週〜再来週(いえ最終週迄)「お別れ会」連続ですから。そういえば、エアロ・ビクス仲間のおっさん達にも挨拶しなくっちゃ。今朝やっとこさ、なんとかサイト定例更新・・・んもう、なんかたいへん。
Tchaikovsky 交響曲第5番ホ短調〜モーリス・アブラヴァネル/ユタ交響楽団(1972/73年)拝聴。以前から苦手意識が抜けなかったTchaikovskyだけれど、急速に状況緩和改善しております。”聴かず嫌い”だったのか、それともたまたま出会った音源との相性悪かったのか。ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団(1978年)より、やや緩く、やや重く、そして瑞々しい情感に溢れました。いずれ脂っこさとか、威圧感の薄い、旋律の甘さ優しさを実感させて下さる演奏です。ムラヴィンスキーとか、フェドセーエフ、ロジェストヴェンスキーが棚中に(長く)眠っているから、そろそろ取り出すべき時期が来たのか。
数日前(凝りもせず)通販購入到着した大物もうひとつ・・・R.Strauss10枚組でして、ナント1,731円(税送料込)也。「家庭交響曲」〜シューリヒト/ミラノ・スカラ座管弦楽団(1941年)+「英雄の生涯」〜メンゲルベルク/コンセルトヘボウ管弦楽団(1941年)が既存手持ち分とダブります。前者にはトラック分けがないのが情けないが、軽妙な表情が楽しく再聴できましたし、後者のアクと押し出しの強い豪快な演奏も悪くない・・・というか、なんと言っても作曲者に献呈された作品ですから。でも、音質どんより気味なのは怪しげ復刻のせいですか?ちゃんとしたものだったら、もっと鮮明ですか?
「ドン・ファン」〜クレメンス・クラウス/ウィーン・フィル(1950年/妙な音の広がりが付加されていて、金属的かつ腰のない音になっている)、「死と変容」〜作曲者/ウィーン・フィル(1944年/これは音質乗り越えて、全体構造がとてもわかりやすい)など、ぼちぼち聴いているが、目的は全曲収録される歌劇「ばらの騎士」(クレメンス・クラウス/バイエルン歌劇場1942年/これは未聴)、「エレクトラ」(ディミトリス・ミトロプーロス/フィレンツェ五月祭管弦楽団/合唱団1950年)でして、さっそく後者前半を聴きました。
アニー・コネツニ(s)(エレクトラ)が全編絶叫しっぱなし!的強烈な音楽ですな。音質かなり厳しい(cetraで出ていた音源ですよね)が、それを乗り越えてミトロプーロスの激しい集中力推進力に圧倒されます。ギリシア悲劇に題材を取った陰惨なる内容らしいが、体調整え、自宅に誰もいない時を狙って部屋に音を充満させて愉しむべき激しい音楽みたいです・・・
では、行ってきます。
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朝一番でメールなどの諸作業を消化、上司出勤とともに(ラスト)面接〜実際は次期体制の相談だけれど、正直ワタシには他人(ひと)事です。精緻に積み上げた”実務”のみ引き継がせていただきます。「それを何故生み出したのか?」という所以まで引き継げないし、引き継ぐべきでもないでしょ。評価は最高点をいただきました。(当たり前だ)そういえば、もう一回お別れ会増えちゃいました・・・で、急ぎ女房と岡山駅で待ち合わせ〜新大阪へ。(新幹線中でゆっくり、おいしい豪華多彩弁当をいただきました)
ところが不動産屋さんと日程調整を間違えたみたいで、すったもんだ遣り取りあって、かなり遅れて物件見学・・・しかし、ネット上で見たものとは大違いで「20年前は最新鋭のデザイナーズ・マンションであった」と類推させる古臭さ満載、とくに水回りは完全にアウト!(←東三国)事務所に戻って物件検索練り直し、もう一駅遠くまで足を延ばし、物件そのものは悪くないが、駅(江坂)からも、スーパーからも遠いのが難点也。御堂筋線諦めて阪急沿線で攻めるか、本日はもう時間切れでもう一泊しようか、と悩みつつ夕刻の上新庄へ・・・ああ、これは駅から至近、買い物も便利、間取り、日当たり、水回りもOKと女房のお墨付き出ました。(風水上の問題あるそうだけれど〜女房分析による)
引っ越しはたいへんだな。一部屋減るし(息子がもういないんだから仕方がない)家財道具の処分買い換え、騒音盛大なる洗濯機の変更、カーペットもサラへ。スーパー軽セルボ・ノン・ターボNoDOHCも諦めます。都会は交通充分便利ですから。駅前にコナミ・スポーツ・クラブ発見。あとはBOOK・OFFとディスカウント・ストアを探せば良いんです。職場まで30分で到着できそうだから、現在とそう変わりない。江坂で女房と祝杯上げてから帰宅しました。
オークションは順調なる落札状況・・・どころかちょっと法外な価格が付いたものもあって驚いているが、「とにかくまとめて在庫処分!」がなくなりません。上手くいかんね。金額の多寡じゃないんだけれど、問題は。
●2007年2月某日
数日ぶり、よく眠れて早朝覚醒。昨日は職場で頭痛酷く、早々に帰宅したが回復しております。本日は朝(いつにも増していっそう)ゆっくり、地元取引先へ直行。終日そこで会議/商談対応〜職場に戻りません。
昨日来聴いた音楽。Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜カール・ズスケ(v)/マズア/ゲヴァントハウス管弦楽団(1987年)・・・いつの間に購入したCDだっけ?と内容確認すると、先月、広島BOOK・OFFにて大量購入のクレジット・カード控えが封入されておりました。(BOOK・OFFでカード使う人も珍しいっしょ!4,950円也/そのうち1,000円は既にオークションにて980円処分済〜Mahler 交響曲第9番〜カラヤン盤)非常に端正で真面目、クールでありながらどこか古風でジミな響きのヴァイオリンであります。お気に入り作品だけれど、ちょっとスランプであって、正直そんなに愉しめておりません。嗜好回復させて下さるような音盤棚中から探さないと。
1951年コンセルトヘボウ・ライヴの続き、Mahler 「さすらう若人の歌」〜ヘルマン・シャイ(br)/クレンペラー/コンセルトヘボウ管弦楽団・・・ヘルマン・シャイは1939年にもメンゲルベルクとの録音があるから、この作品は十八番(おはこ)だったのかな?先のMozart よりずっと雰囲気もあって、なによりヘルマン・シャイの現代では聴かれない粗削りというか無頼というか、途中ファルセット・ヴォイスも怪しく”いかにも大時代!”的濃密さが漂います。この後収録されるde Falla「スペイン庭の夜」(アンドリーセン(p))/Bartok ヴィオラ協奏曲(プリムローズ(va))は、XXCM10枚組と更にはMUSIC&ARTS盤でもダブってしまって(正確には不注意によるトリプル購入)後者はオークションに出品中也。
Tchaikovsky 交響曲第5番ホ短調〜リカルド・ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団(1978年)・・・効果的な管弦楽技法、劇的な旋律を誇る名曲だし、古今東西名演奏に不足はない演目でしょう。線が細く、中低音が甘いEMI録音(悪い音ではない)の印象に加えて、ムーティの清潔なフレージングによる爽快な表現は、例えばベルリン・フィル辺りの厚みに比べればいかにもカルい〜そんな評価になるのでしょうか。ワタシは第6番同様、若々しく清冽な響き、時に旋律の優雅な歌(カンタービレ)にとても好感を持ったものです。Tchaikovsky特有の”アク”がとても少ない演奏〜これは純粋に嗜好問題なんです。
今朝、引き続き交響曲第4番ヘ短調(1979年)前半を確認するが、華やかに金管爆発する作品故、いっそう都会的な洗練を感じさせて快感有・・・で、ここで思い出しました。カラヤンの「悲愴」(1964年)のモウレツなる迫力にやや違和感があったこと、それとTchaikovsky 交響曲全集の”自分なりリファレンス”はモーリス・アブラヴァネル/ユタ交響楽団(VOVBOX CD5X3603/5枚組1,990円也/2002年購入の記録有)のややユルく、牧歌的な演奏であったこと・・・早速、交響曲第2番ハ短調「ウクライナ(小ロシア)」(1972/73年)を再聴してみたけれど、まさに”ややユル”気味、明るいアンンサブル、懐かしい旋律がしっとり、押しつけがましくなく、素朴に響き渡りました。(アブラヴァネルの顔写真は往年の棟方志功か、芸能プロの石井光三社長にも似ている)
朝日新聞朝刊の高橋源一郎の「憲法」論議〜読ませますねぇ。矛盾に充ちた素晴らしい存在であると。上手い具合に「第9条」を使って日本国は生き抜いている、と。吉田秀和さんも元気そうで良かった。やはり人間とは矛盾に充ちた、魅力的な存在であることを絶賛されております。
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朝、ちょっと距離のあるバス停まで歩いて地元取引先迄。午前の会議ラスト(ワタシが司会)、「じつは異動なんです」と。会議室に衝撃波有。そのあとの予定会議は中止となり、一旦自宅へ帰って、しばらく休んで自宅のクルマを使って夕方再度通常商談へ。もう5年のご担当でして、その商談ラストに「じつは異動なんです」・・・ふたたび衝撃走り、知り合い関係者一同集めて急遽「お別れ会」スケジュール調整。来週は三連続お別れ会です。サラリーマンとして、これ以上の幸せあるでしょうか。
ちょっと体調怪しくて、風邪かな?商談帰り、馴染みのディスカウント・ストアで総菜購入して早々に帰宅〜買い置きのワインをガンガン飲んじゃいました。明日、大阪です。
●2007年2月某日
睡眠不調悪化〜でも、体調悪いワケじゃないので気にしないようにしましょう。訪問先・山口でいよいよ転勤の挨拶開始。昨夜は中華料理屋にて会食、9時半には帰宅しておりました。女房の職場の所長が外出気味で、退職の相談できず、転居の日程が定まらないので不機嫌であります。帰宅したら計19枚分のCD到着〜なんのために棚在庫処分しているんだか・・・安いし、スペースも取らないんだけど。昨夜締め切りのオークションは全部落札有。やはり、このサイト読者がいらっしゃいましたね。連絡メールでわかりました。ありがたいこと。がんがん入札して下さい。
山口までの新幹線往復、睡眠不足でウツラウツラしていたとはいえ、けっこう音楽聴けました。Mozart ピアノ・ソナタ第9/12/13/16番〜カルメン・ピアッツィーニ(p)・・・彼女の明快なスタイルは作品にとても似合っておりますね。それにしても刻々と変化、転調するなんと素晴らしき名曲!音質良好。どうしてこんな素晴らしいソナタ全集(協奏曲だって)が話題に上らないのか?
R.Strauss 「ドン・ファン」「ティル・オイレンシュピーゲル」(1960年)「サロメ〜七つのヴェールの踊り」「死と変容」(1961年)〜オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団・・・クレンペラーの貫禄ある”タメ”と、オーケストラの清涼明快なる響きがマッチしてなかなかよろしい・・・が、録音が気に喰わない。ひとつひとつの音は明快なのに、広がり奥行き中低音の厚みが足りない(個人的イメージによる)「典型的EMI録音」也。「ドン・ファン」に於けるド迫力ホルンが響き渡る・・・そんなイメージはカラヤン盤(ウィーン・フィル1960年)の刷り込みですか?先月も同じような感想でした。
Bruckner 交響曲第1番ハ短調(リンツ版)〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン((p)1991)・・・作品的に”未整理なWagner”的印象だけれど、演奏の充実ぶりに文句なし。後期の洗練された旋律じゃないから、演奏が中途半端だとそればかり気になるものです。このオーケストラは弦も管も暖かくて、響きが濃密でヒステリックだったり、やかましくならない。”聴かせる演奏”です。
Stamitz クラリネット協奏曲第7/10/11番〜カール・シュレヒタ(cl)/イルジー・マラート/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団(1994年)・・・1999年頃?購入した「マンハイム楽派」5枚組(ARTENOVA 74321 37327 2)だけれど、Mozart へとつながる素朴な旋律がお気に入りであります・・・が、聴取数年、シュレヒタのキツ過ぎる音色(技巧完璧)、鮮明な録音なのに奥行きが不足し、トゥッティで音がダンゴになる(というか、響きが分離しない)、サウンドが全体にカタいのが(ずっと)気になっておりました。あくまで個人的嗜好です。だからこの方向を愛する人に引き取ってもらおう・・・とオークションへ出品しちゃいました。潮時だと思います。
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新しい音源を求める、という煩悩は消えません。もっと意欲的に”在庫入れ替え”をしたい・・・件(くだん)の40枚組中、ラスト迄ダブりで残っていた弦楽四重奏曲4曲分2枚(厳密に言うとミラノ弦楽四重奏曲K.155〜160はダブらない/でも、ソナーレ弦楽四重奏曲のを持ってますから)も無事処分送付済み。新たに届いたCDは(まず)Weber 歌劇「魔弾の射手」全曲〜ロヴロ・フォン・マタチッチ/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団/ニコライ(br)/オレンドルフ(b)/ワトソン(s)/シャードル(s)他(1967年)・・・前月「良く知った作品だけれど、CD所有がない」と気付いたものです。欲しい、と思えば即購入できる”オトナ買い”の世界か・・・2枚組929円也。
今朝、さっそく序曲から前半を聴いてみたけれど、非常に恰幅の良い、物々しい雰囲気に溢れて立派です(歌手も)。序曲のトレモロはまるでBrucknerでっせ。ワタシはWeberの素朴に躍動する(民衆の?)旋律が大好きで、しかも、どこも良く知ったものばかり・・・FMエア・チェックで随分と以前から楽しんでいた(探せばMDに残っているかも・・・フォルクスオーパーのライヴでした)んですよ。ホルンが森の奥深く木霊する〜そんな序曲だけれど、ベルリン・ドイツ・オペラは好演していて、著名オーケストラの演奏に引けを取りません。録音も充分現役水準。
Tchaikovsky 交響曲全集〜リッカルド・ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団(7枚組2,354円也)・・・先月、ムーティのCDを数枚入手して見直した流れで注文+HMVの読者レビューでは、フィラデルフィア管弦楽による管弦楽作品の賞賛に対して、交響曲(とくに著名なる後期作品)の評価が低かったのが気になったため。ま、断定的な口調はほとんど(経験的に)信ずるに足りませんから。
さっそく交響曲第6番ロ短調「悲愴」(1979年)・・・颯爽と明快、軽快、ティンパニが強烈アクセント(全編に渡って聴きもの!)であって、良く歌う旋律の”タメ”がなんとも若々しい。本場・露西亜風粘着質とも、剛腕・優秀オーケストラを率いて独墺風交響曲にガッチリ雄弁に構成させる世界(カラヤン/フルトヴェングラー辺りが代表か)とも異なって、もっと爽快スポーティな演奏であります。まるでイタリアの陽光が照らすような眩しさ。こりゃ、エエ買い物だ。フィル・アップは幻想序曲「ロメオとジュリエット」(1977年)
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眠れぬままにグズグズ長文になりました。本日は集中して二週間先の(自分で決めた)締め切り資料一気仕上げ。バカス(=バカでカス)相変わらず、ちょんぼ連続で反省なく、ま、内部問題だし久々思いっきり説教しておきました。「オマエ、もう誰も相手してくれないぞ。一ヶ月後はワシはいないんだぞ、誰も説教もフォローもしてくれないぞ」と。ぼちぼち”異動”の情報が漏れだして(誰だ?)電話などいただくようになりました。明日は地元で、一番大きな、そして親しい取引先と定例会議(=ラスト会議)になるので、否応なく異動報告しなくっちゃいけません。様々なる「林システム・マニュアル」を毎日執筆してはいるが、引き継げるのは乾いた実務のみで、哲学やら思想、情熱は引き継げません。
明後日上司と(最後の)面接〜そのまま女房と大阪へ家捜しへ。夕方新しい職場へご挨拶へ。週末はゆっくりしつつ転居段取り考えて、来週は一週間みっちり”お別れ会の旅”広島〜山口となります。身辺整理、そろそろしなくっちゃ。先ほど、So-net登録確認のために押し入れ開けたら、旧いACケーブルとかFDとか出てきたのでごっそり捨てました。CDはオークションでどんどこ減っている(というか、スリム紙パックに入れ替わっているだけか)し、書籍も整理して、大阪転居時にはCD専用ラックを購入するつもり。今度のマンションは一部屋減らすつもりだし。
●2007年2月某日
別に悩んでもいないし、感慨深いわけでもないが、睡眠不如意状態継続、というか悪化。でも、元気に目覚めております。朝一番の腹筋/体操は効きますね。本日はこれから山口へ定例商談(お別れ会に非ず)とんぼ返りで夕方から、専務のありがたいご法話拝聴〜酒席。もんの凄く口悪くて、本音バリバリ、取引先のことクソミソ(悪口じゃなくて本音で心配している)で楽しいんですよ。けっこう期待しております。昨夜締め切りのオークションはけっこう落札ありました。全体としては快調かな?一件でもあれば、それでエエんです。
昨夜聴いた音楽。R.Strauss 交響詩「ドン・キホーテ」〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団/フルニエ(vc)(1967年ライヴ)・・・数日前の「家庭交響曲」集中聴き以来、ちょっとR.Strauss開眼っぽくて、”ようワカらん!”状態から脱却しつつある〜「アルプル交響曲」ともパターンは似ていて、全体の様子が少しずつ見えてきております。厳父セルのアンサンブルは引き締まって、しかもライヴならではのノリと情熱がひしひしと伝わりました。スタジオ録音に於けるクールな表情も大好きだけど、ライヴの熱気も聴きものですね。どちらも堪能すべき個性だ。ピエール・フルニエだって、気品を保ったまま、熱気が上乗せされてまったく素晴らしい。余白にMartinのチェロ協奏曲・世界初演が収録されます。エキゾチックでエエ作品だ。
Mozart 交響曲第25番ト短調K.183〜オットー・クレンペラー/コンセルトヘボウ管弦楽団(1951年ライヴ)・・・これは音質問題と、超・快速な設定がヒリヒリするようなインパクトがあって・・・ちょっと楽しめません。例の40枚組中の弦楽四重奏曲第16番 K.428/第17番 K.458「狩」〜ザルツブルク・モーツァルテウム弦楽四重奏団の穏健なる、やや地味な表現に癒される・・・おっと時間です。
●2007年2月某日
精神的に緩んでいる、というか、ほとんど”切れ”ていて、結局日曜も一度も外出せず。昼過ぎから赤ワインを飲んで呆然としておりました。CD棚整理進行中であって、かつて未知の作品に対する意欲的だった音楽生活が自覚できますね。Bloch/Feinbergとか、それと同じレーベル(CONSONANCE)で、Glie'reの自演による交響曲第1番/第2番が出てきて、嗚呼随分と聴いていないなぁ、処分しようか、と念のため聴いてみたら、これがじつに楽しい。
Glie're 交響曲第1番 変ホ長調 作品8〜グリエール/全ソヴィエット放送管弦楽団(1950年録音)・・・このオーケストラの実態は?懐かしく、親しみやい泥臭い旋律連続で、録音だって想像よりずっとよろしい。38分ほどのけっこうなる大曲であって、噎せ返るような濃厚な味わい(ホルンの強烈なるヴィヴラート!)タップリ楽しめます。棚中に放置しちゃあかんなぁ・・・オークションの入札も自粛しないと。なんて言いつつ、本日HMVより20枚ばかり届くけど。その枚数以上処分しないと。
今朝、Mozart 交響曲第36番ハ長調「リンツ」/第38番「プラハ」〜エルネスト・ブール/バーデンバーデン南西ドイツ放送交響楽団(録音年不明)・・・例の40枚組中、この交響曲集は必ずしも全面賛同でもなくて、ややリズムが窮屈であったり、響きが金属的っぽく感じられる(これは最近の録音でも時に感じる)ことがあるんです。前者がとくにそうであり、後者はその方向が集中力を生み出したアツい演奏、と言えるでしょう。繰り返しも(ワタシ個人的には)とてもありがたい。
さて、では行ってきましょう。現借り上げマンションの退去一ヶ月前設定との関係で、本日明日中に「転居か、新幹線通勤か?」の最終判断必要なんです。お仕事に身が入らんなぁ。
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”さらば!岡山”〜本日正式に連絡があり、新幹線通勤アウト、とのこと。それどころか単身赴任もアウト、つまり息子は今年より扶養ではなくなり、この借り上げマンションは女房しかいなくなる(やはり扶養ではない)から、全額家賃負担になっちゃう。ま、岡山でマンションでも買えば理論的に単身赴任可能だけれど、そんなことは考えなかったなぁ。丸8年、お世話になりました。女房もお仕事辞めなくっちゃ、もう年齢(とし)だから”それなりやりがいあるお仕事”というのは難しいだろうな。経済的にもややキツくなるが、息子は卒業だからそうでもないか。
未だ”異動”情報は外に出ていなくて、本日5件ほど「じつは重要な相談ごとありまして・・・」と酒席約束取りました。これがじつは「お別れ会」なんですね。広島、山口、徳島、高知、松山・・・ああ、地元・岡山忘れてました。これから一ヶ月、ばたばた慌ただしくなります。
●2007年2月某日
薄ら寒い雨模様でして、昨日昼は家族3人で沖縄料理を喰いにいったが、夜は出ていくのがメンドーなので(酒が入るからクルマ使えず)自宅で”鍋”〜暖冬で知名度低いメーカーの鍋つゆが激安!処分中でしたので。牡蠣も安かったですよ。たいへんおいしくいただきました。どうも1kg分体重が戻らないので、きょうはちょっと気を付けましょう。オークション落札はぼちぼちかなぁ。いくつか入札しているほうは、競合して相場が上がってくると簡単に諦めました。でも、HMV通販でまた注文しちゃった・・・なかなかCD在庫は減少しません。
今朝、いつものように早朝決起してパソコン(メインのデスクトップ)に電源を入れると・・・つきません。すったもんだしつつ、(いちおう)回復しているが、寿命は時間の問題かも。要らぬ出費続きそうですなぁ。
在庫尽きてしまったサイト更新用原稿をなんとかすべく悪あがき中〜R.Strauss「家庭交響曲」〜シューリヒト/ミラノ・スカラ座管弦楽団(1941年)は先行ネタ出しできないが、比較対照した数枚のうちルドルフ・ケンペ/シュターツカペレ・ドレスデン(1972年)の件、少々。ワタシはこの作品に馴染んでいなくて、ちょっと疑問があってなんども聴き直しているうちに、作品の美しさ/愉しさがじょじょに見えて参りました。全編途切れず演奏され(「アルプス交響曲」と同じパターン)「第3部」アダージョはエッチな描写なんですってね。
作品表現的にはいろいろ方向があるようでして、勇壮豪快にメリハリ付けても良いらしい。(シューリヒト盤は違う〜よろしからぬ録音印象の問題もあるか)ケンペは練り上げられた涼しげなサウンド駆使して、あくまで穏健派であり、激昂せず余裕のバランスであります。弦木管しみじみ美しく、金管だって・・・これが音質印象上奥行きが足りない。つまり強烈な大爆発場面でクリアに響かなず、濁っちゃう。Deutsche Shallplattenとの共同録音のはずで、ヨッフムとのBruckner全集と同じですね、音質的にも似たようなパターンか。録音スタッフの技量問題かな。「第3部」アダージョはエッチじゃなくて清涼なる情感を感じさせ、ラストは文句なく歓びが溢れました。素晴らしいオーケストラだ。(EMI 5 73614 2 CD4/BRILLIANTでも同様の内容で出ている)
一発目に聴いたBeethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調(1981年)でミソ付けて以来、印象悪くしている「レオニード・コーガン10枚組」(BRILLIANT 93030)は、ようやく半分消化・・・CD5へ。これがなかなかオモロい。演奏も作品も、収録時期も、オーケストラもバラバラ。まずはCHUASSON「詩曲」〜パーヴェル・コーガン/ソヴィエット国立交響楽団(1980年)・・・濃厚深淵。1982年58歳で亡くなっているから最晩年の録音となるが、技巧的な衰えは感じさせず、(いくつか聴いた印象では)線が太く、表情いっそう豊かに、少々音色に陰りを感じたものです。Sarasate「カルメン幻想曲」〜ヴァシリー・ネボリシン/大交響楽団(1950年GRAND SYMPHONY ORCHESTA ボリショイ劇場のこと?違うか)・・・26歳の響きはスリムで、唖然とする技巧を誇ります。ハイフェッツみたいに涼しげなる表情じゃなくって、もっと熱血漢だ。
Wieniawski伝説 作品17〜アレクサンドル・ガウク/国立放送大交響楽団(1952年 GRAND SYMPHONY ORCHESTRA OF STATE RADIO COMITEE)・・・モスクワ放響のことかなぁ?ビロビロ甘美なホルンに痺れますね。これは中低音が豊かに響いて、雄弁なるヴァイオリンであってSarasateとは少々印象異なります。ゆったりとした旋律での豊かな表情が、この人の真骨頂かも知れません。音質ばらばらだけれど、いずれそう悪いものでもない。
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巡り合わせが悪いのか、それともまるっきり聴き手のテンション問題か、音楽が楽しくない。Mozart 交響曲第34番ハ長調K.338〜セルゲイ・クーセヴィツキー/ボストン交響楽団(1940年)・・・録音が悪いせいかなぁ、ということでBartok 管弦楽のための協奏曲〜クリストフ・フォン・ドホナーニ/クリーヴランド管弦楽団(1988年)・・・音質もアンサンブルも立派なもんだけれど、この演奏は何度聴いても楽しめない。どーしてですか?
人生の転機、という感慨もあってCD棚を整理しております。かつて大量に棚を占有していた書籍はご近所(もう移転してしまったが)BOOK・OFFへ移動し、替わりに膨大なる(激安)CDになっております。つまり専用ラックじゃないので、二重陳列すると奥が見えない〜すると存在を忘れるんです。時々虫干ししないと棚も重みで撓(たわ)みがち・・・もし転居に至れば、専用ラックを購入しましょう。それにしてもこの物量はなんたることか・・・で、空しさを感じてしまって、「このCDはもっと音楽を愛する人に聴いてもらわなくっちゃ」と、どんどこオークションに送ってしまいました。別にヘロ演奏とか、気に喰わない録音じゃないけれど。
金額の多寡じゃなくて、全体量を増やしたくない、棚を空けたいという思いもあります。
引き続いて、Gershwin 「パリのアメリカ人」「ラプソディ・イン・ブルー」〜リッカルド・シャイー/クリーヴランド管弦楽団/ラベック姉妹(p)(1985年)・・・こちらご機嫌、ノリノリの演奏ですね。先の「管弦楽のための協奏曲」のフィル・アップだけれど、不思議なコンピレーションであり、違和感ありますね。後半2曲だけ(33分)でも充分だと思いますけどね。(LONDON DCI 81987)
Bartok 舞踏組曲/弦、打楽器、チェレスタのための音楽/バレエ組曲「かかし王子」(サラステ編)〜ユッカ・ペッカ・サラステ/トロント交響楽団(1997年)・・・ややオーケストラが非力っぽいというか、色気に不足するが、リズムのキレとか集中力に於いて、ドホナーニよりずっと楽しめました。(FINLANDIA WPCS-6305)
息子は広島山中に帰っていきました。
●2007年2月某日
昨夜息子帰還。就職先は大阪勤務みたいだ・・・とのこと。親父といっしょですな。今晩飲みにでも行って、バイトの様子(就職先の、現在居住地側の店に見習いに行っている)でも訊きますか。新幹線通勤の可否はとうとう本部より連絡来ず(職場の連中に自宅メール連絡依頼していたけれど、音沙汰なし、と)困りましたね。月曜には連絡あることを望みましょう。仕事ばかりか、私生活でも身動きできんじゃないか。昨夜締め切りだったオークション出品分も(残り物寄せ詰め所分的出品故か)やはり入札なし(再出品へ)。でも、前回入札なしで、試しに再出品したものは競合して値が上がってるものもあります。巡り合わせかな?
鈴木輝一郎「もしも義経にケータイがあったなら」(新潮社新書)・・・題名で損をしていると思います。内容的には当時の朝廷と平家政権、源氏の再興の経過に於ける”義経”の行動、位置付けを独自の視点で立体化したもので、真面目な歴史書と言えるでしょう。所謂”高度成長型”イケイケどんどん型先陣切って営業は、いよいよ大企業となって組織を動かすには相応しくない・・・って、まるで自分のことか?わかりやすくするために、「ケータイがあったら」みたいなノリ(兄ちゃん=頼朝への通話も再現してある)は不必要かと思います。現代の企業戦略やら、サラリーマンの行き方に結びつけたことは秀逸であって、けっして不真面目でエエ加減なものじゃないですよ。
昨日は終日部屋を出ず、しっかり昼食やら(+少々間食も)摂ったので1kgほど増えてますね。これから定例エアロ・ビスクに行きましょう。転居となれば、この習慣もダメになっちゃう。左膝が調子悪いので、油断すると一気に運動不足となるんです。先日、ミュンシュ/コンセール・ラムルーで感銘あったRousselの交響曲、棚中を探ると交響曲第1番ニ短調「森の詩」〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立文化省交響楽団(1989年)出てきました。各楽章は四季を表現してるそうで、「冬の森」「春」「夏の夕べ」「牧神と森の精」と名付けられております。初期の穏健作風であり、牧歌的でやすらぎに充ちた、素敵な作品でした。演奏だって(これしか聴いたことがないし)けっこう繊細でエエではないか。
ダブり分ほど処分終え、満を持して「オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン11枚組」(0002702CCC/2003年発売)楽しんでおります。数年前買い方が悪くて、ダブり5枚ほど出てしまったので購入躊躇しているウチ、HMVに注文してもなかなか(数ヶ月)入荷しない・・・で、なんとか常識的価格でオークション落札出来(途中いきなり千円上げた競合者が恨めしい)先日聴いた、Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調(1990年)には感銘深く、今回は交響曲第7番ホ長調(1991年)へ。Brucknerだったら、ドレスデンのほうかな?的イメージはあるけど、シュターツカペレ・ベルリンだって極上の響きでっせ。涼やかブルー系の前者に比べ、もっと暖かくてマイルド、しかも少々古風なサウンドがたまらぬ魅力。
演奏は第5番の印象と変わらず、中庸のテンポで旋律をけっして煽らない。どこにもムリのない流れと、最低限のテンポの揺れ、オーケストラの魅力を自然に引き出す方向で、しかも”弱く”ない。「マイルド、少々古風」(ベルリン・フィルのような華やかさは存在しない)な暖かさ充満して、陶然といたしました。立派過ぎないのがエエですね。こんな素敵な演奏聴いちゃうと、私的ちょっとBrucknerルネッサンス到来の予感有。
「Mozart Pemium Edition 40枚組」ここ最近聴く機会(引用も)が多いので、一応全貌を掲載しておきました。(通販先の情報は売り切れれば消えるので)エエ買い物だったと思いますね。40枚でかつてのCD一枚分ねぇ・・・感慨深い。
その中から、ピアノ協奏曲第18番/21番〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ(1990年)・・・ピアッツィーニは(ソナタも同様)歯切れ良く、明るく、軽快な勢いが個性であって、手練手管的作為がほとんど表出しない。さらさらと流れよく、無造作なようで、じつは表現に粗さの欠片もありません。清潔だけれど、硬さ皆無。瑞々しい情感がウキウキ溢れます。ここ一ヶ月ずっと彼女の協奏曲を聴いてきたが、K.467ハ長調協奏曲は絶品じゃないか?第2楽章「短くも美しく燃え」(名訳!)の淡々とした表現こそ白眉!作品的には、K.456変ホ長調協奏曲の第2楽章「アンダンテ」の哀しみに胸打たれます。
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昨夜はよく眠り、今朝は定例スポーツクラブへ。初心者エアロは膝に負担が掛からず、左膝を庇った結果無理した部位の思わぬ痛みを自覚できます。プロの指導を受けないと、下半身の鍛錬は難しいものですね。(上半身だったらダンベルでも可能〜最近さぼっているが)爽快也。
(門外漢である)オーディオの件、少々。今朝のMozart ピアノ協奏曲第18番 変ホ長調K.456は食堂のミニコンポ+(先日購入した)KENWOOD(中古3,100円)スピーカーで聴きました。現在メインで使用しているTEACのスピーカー+真空管アンプ(エレキットTU-894もらいもの)より、かなり音質が落ちるというか、少々スカみたいにカルく腰のないものとなります・・・が!”様子”やら録音の性向はちゃんと理解できるもんですね。朝食終えて、第21番 ハ長調K.467はメインのオーディオで続きを聴きました。
中低音の重心や集中力に差が出るのは当たり前だし、感動はいっそう深い〜が、カルメン・ピアッツィーニ(p)の個性は両者とも理解できないことはない。オーディオは時に音楽のイメージを一変させることがある(特に歴史的録音の復刻条件にも左右される)けれど、たしか五味康祐さんの「音楽巡礼」だったか?「オーディオ条件に左右されるような音楽は、所詮それだけものしかない」ということでしょうか。
●2007年2月某日
本日休暇の消化〜というか、4月度以降のスケジュール調整取りようがないので、お仕事身動きできんのです。3月中旬までの予定を埋め、身辺整理し(美しくなりました)、日常小トラブル粛々と処理し、チーム内独自システム作業の「手順書」書き始め。先行き心配なチーム内日常作業の件で、辣腕派遣さん+若い者と早々と飲み会へ。なんせ、お願い事、お願いしちゃいけないこと、”筋”をわかった上で作業依頼・・・その基本が伝わっていないからね。ヘタすると全部派遣さんの責任になっちまう。若い者が「手書き感謝の手紙」付きでブランド物高級ネクタイ(レジメンタル)下さいました。持ち帰ったら女房感激。
今朝、なんとか(青息吐息で)サイト定例更新。じっくりサイト用原稿を書き貯めたいが、身辺不安でそんな状況でもないか。
昨日、出勤途中(わずか20分ほどだけれど/帰りはタクシーだったし)〜夜、今朝に掛けて聴いているのはBizet 歌劇「カルメン」全曲〜イヴァン・マリノフ/ソフィア歌劇場管弦楽団・合唱団/アレクサンドリナ・ミルシェヴァ=ノノヴァ(カルメン)/ニコライ・ニコロフ(ドン・ホセ)/ニコライ・ギウシェレフ(エスカーミリョ)・・・1985年録音。数種所有している(珍しく)馴染みの歌劇であって、残っている納品書によると2001年5月2,240円(フランス・オペラ集8枚組BRILLIANT 99544)にて通販購入しております・・・が、どんな演奏だったか記憶はとんとない、というか、もとより歌劇にコメント云々不可能ですから、ワタシ。
例えば、マルオ・デル・モナコの”滂沱(ぼうだ)の涙”的ドン・ホセとか、毒婦は鼻歌で誘惑する・・・的マリア・カラスの世界とは異なって、もっと日常のオペラ・ハウスのレパートリー然とした(想像だけど)良い意味で手慣れた、しっかり破綻なく聴かせる立派な演奏だと思いますよ。管弦楽に不満はないし、カルメンは充分にセクシーであって、ドン・ホセも端正で貫禄充分なる歌唱であります。合唱は非常に上手い。CD2枚分しっかり楽しみました。音質良好なのもありがたい。
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昨日聴いた関連で、Mahler 歌曲集「こどもの不思議な角笛」〜ジョージ・セル/ロンドン交響楽団/フィッシャー・ディースカウ(br)/シュヴァルツコップ(s)(1968年)・・・第13曲目「原光」が含まれず12曲しか録音されていないのは残念。フィッシャー・ディースカウの表情は変幻自在であり、シュヴァルツコップには深い官能を感じます。ジョージ・セルのバックが明快鮮明この上ない。録音良好。まさに名盤ですな。プロハスカ盤の端正で、オーソドックスなスタイルが(この対比で)よく理解できました。
Bartok 2台ピアノと打楽器のためのソナタ〜ジェルジ・シャンドール/ロルフ・ラインハルト(p)/オットー・スカッド/リヒャルト・ソーム(打楽器)(1965年)・・・大好きな作品なのに、これしかCD持っていないんですよね。(p)(c)1992となっているから、そのころ買ったんだろうな(値札1,850円)。このサイト初期に更新していて、それ以来の再聴となりました。ぼんやりとした音質で悩まされるVOX録音だけれど、意外と鮮明でありました。リズムと色彩前面で、優雅な旋律が存在しない、エキゾチックなサウンドに陶然とします。なんと激しい、鮮烈な音楽であることか!”色彩”って言ってもピアノと打楽器だけですからね、粗野で野蛮で、そして魅力的な世界。なんとなくぱっとせん演奏だったかな、といった記憶のはずが、そんなことはない。切れ味鋭いピアノと的確なるリズムを刻む打楽器が美しいですね。
ほか、先日ダブり処分(NAXOS復刻分)したBrahms ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調(なぜか一楽章のみ収録)〜ハイフェッツ(v)/フォイアマン(vc)/オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1939年)・・・1960年のステレオ録音があれば、ムリして聴く必要のない音源でしょう。資料的価値かな?引き続き、ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜フリッツ・クライスラー(v)/バルビローリ/ロンドン・フィル(1936年)・・・これは同じTIM(現DOCUMENTS?)のXXCM「バルビローリ」10枚組に含まれます。演奏は優雅なものだ(ろう)が、音質的には少々厳しく、ちょうどお昼寝時間とかち合って、ちゃんと聴けておりません。
●2007年2月某日
転居の有無やら、オークション出品で「違反商品」として申告を受けたり(そりゃANFのライヴ・クラシックスは”海賊盤”に間違いはないな/でも、他の方もいっぱい出品されているのにこれだけ”狙い撃ち”とは・・・)とか、全然気にしていないつもりだけれど、睡眠不如意続いております。でも、大丈夫。元気です。本日は当面切羽詰まった用事はなくて、机上机下阿鼻叫喚状態資料積み上げ(身辺)整理+職場チーム(そして自らの行く末)スケジュール調整となります。明日は代休やら指定休の消化予定。息子帰還とのこと。
オークションのほうは、昨夜締め切り分数点3週間再出品でとうとう人気なくアウト。これは予想通りでした。Smetana4枚組は同じ音源が含まれる激安10枚組を購入すべく処分狙ったが、果たせず。ま、そんな不埒な考え捨てて、ちゃんとあるものを聴け!という神(ビンボー神?)の啓示か。数年前、ボックス物が続けて出たオトマール・スウィトナーは、収納ダブり分(簡易紙パックのみ収納なのに)ちゃんと入札ありました。人気あるんですね。でも、落札者一人(2枚分)丸一日過ぎても連絡ないのが少々気掛かりです。
昨夜、ちょっとだけ聴いた音楽。Debussy 交響的素描「海」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・まったりと粘着質に歌う「海」であって、かつて聴いたことがないほど個性的であります。このオーケストラは指揮者の個性に従う柔軟性があって、クリアで素直な響きのままジュリーニの朗々と旋律を詠嘆するスタイルに染まっていて、しかも細部曖昧さがない。所謂、”フランス風”(さっぱり軽く薄く、サラサラの響き)ではなくて、好みが別れるかも知れません。ワタシ大好きジュリーニながら、全面賛同とは言えないかも・・・(前回聴いたときには、けっこう愉しんはずだけれど)
このサイト開設当初の旧いコメントが残っている(何度も再評価を狙っているが、果たせず)Mahler 歌曲集「こどもの不思議な角笛」〜フェリックス・プロハスカ/ウィーン・フェスティヴァル管弦楽団/ハインツ・レーフス(bbr)/モーリン・フォレスター(con)(1963年)・・・入手は可能みたいですね。交響曲第2番「復活」に多くつながる魅惑的な作品だけれど、スペシャリストであるモーリン・フォレスターの「原光」の高貴さ、奥深さは比類がなく、プロハスカのバックの繊細さも特筆されるべきでしょう。ロスバウト盤「フィガロ」での伯爵のイメージを個人的に抱いているレーフスは、時代故の味の濃さ(貫禄)、端正なる表情がまったく好ましい。音質は想像以上に明快なものでした。
●2007年2月某日
気のせいか寒さ和らぐ朝であります。本日は高松へ。距離的に出張ではないが、広島に向かうのと似たような時間が掛かります。移動中音楽だって聴けます。相手のご担当変わったばかりなのに、こちらが交代とは・・・でも、未だ次が決まらないからご挨拶もまともにできない。オークションのほうは、昨夜の締め切り土壇場でけっこう入札競合して下さいました。ありがたいことです。常連さんがいるみたいで、もしかしたらサイト読者だろうか?
昨日購入したCD。Brahms 交響曲第4番ホ短調〜ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団(1972年)・・・1990年代ボストン交響楽団との再録音は一部評論家に酷評されたらしい(未聴だからなんとも言えず)が、他人様の論評などもとより(微塵も)意に介せず、この旧録音はオーケストラの響きがマイルドで豊かですねぇ。当たり前の話だけれど、ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1958年)によく似ていて、穏健派、指揮者のアクを前面に表出しない方向に好感を持てます。表現的にはハイティンクのほうがいっそう素直というか、飾りが少なくて、こういうのが一番聴き飽きしないもんですよ。300円(税込)也。(+「大学祝典序曲」)
棚中処分CDをぼちぼち気付く度、再確認〜(結果によっては)オークション出品しているが、上記比較との関係で、Brahms 交響曲第4番ホ短調〜サヴァリッシュ/ロンドン・フィル(1989年)・・・ここ最近、ロンドン・フィルの響きに不満があって、サヴァリッシュはんも、なんでフィラデルフィアと録音しなかったの?と思ったものです。結果的には、連続して聴いたコンセルトヘボウとの比較に於いても不満をそう感じさせない。やはり穏健派であって、良く歌って自然体のスケールも大きい。作品の好みもあるのかな?続けて、第3番ヘ長調(1991年)/第1番ハ短調(1991年)も取り出したが、前者の奥深さ不足?は少々気になったが、後者は第4番同様の感銘受け止めました。(第2番未入手/BRILLIANTに全集あるが、これは先月BOOK・OFFにてEMI盤@250で入手したもの)
では、行ってきます。
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高松の新しいご担当はだいぶ慣れてきたみたいで、お仕事姿勢意欲的です。久々、熱血営業しちゃいました・・・でも、次回商談で終了です。未だ、異動の件は(外部には)誰にも告げておりません。昼過ぎ、職場に戻って粛々と当面の実務作業(伝票処理やら発注やら資料やら連絡やら)意外と早々に終了して、これは本来明日やるべき作業だったんです。次の職場の上司から丁重なる電話をいただいて恐縮。今朝出掛けに「新幹線通勤は如何でしょうか」と、総務部へノーツで質問したら、早々に返答有〜「決まりではダメだけれど、検討します。少々お待ち下さい」とのこと。
別の人から「現在のマンションは一ヶ月前退去通告なので、急いで次見つけてください」との連絡も。で、ふだんは真面目に見たこともない「就業規則」には発見ありましたねぇ。新幹線定期代は「90%支給」(ということは月一万3千円弱自己負担か)しかも、所定の金額を超えれば所得税の対象となるとのこと。驚いたのは「単身赴任」の手厚い保護ですね。こりゃ、経済的にはもっとも余裕・・・だけれど、ワタシは一人だと私生活破綻しそうな気がする・・・(と、女房に言ったら、”同感”とのこと)
引っ越しの選択しかないのかな。女房の幾ばくかの経済的減少はともかく、いくら大阪出身とはいえ、おそらくは初体験のことろに住まうことになるし、こどもは(既に)いないし、で、地域に知り合いがいません。勤めを辞めれば社会との接点を失うんです。これが一番怖い。1999年岡山に転居した時には(まだ息子はいた)”専業主婦”に半年耐えられず、上手いこと(なんとか)就職したものです。いずれあと数日で決断しなければ。悩みますね。
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瀬戸大橋往復は、職場の若い者がくれた広瀬香美に涙しました・・・バブルだなぁ・・・先日松山方面にクルマで移動したときに聴いて、不況を乗り越えたつじあやのの自然体にほっとしたものです。でも、懐かしいな。元気だったな、若かったな、当時は。バックはノリノリで上手いっすね。テンションが高いと存分に楽しめます。
Elgar 「エニグマ」変奏曲(ロンドン交響楽団1970年)/「威風堂々」第1〜5番(ロンドン・フィル1976/77年)〜エイドリアン・ボウルト・・・朗々として悠然、矍鑠として骨太。なんという纏綿とした節回し、余裕の貫禄でしょうか。いやはや、もうここまで来ちゃうと”EMIの録音が云々”論議は空しいものですな。ワタシは英国音楽に、いつも”人生の黄昏”をひしひしと感じます。これは中年の、しかも男性の音楽なんです。(女性には申し訳ないが)
おまけに序曲「コケイン」〜バルビローリ/フィルハーモニア管弦楽団(1962年)・・・これも、沁みます。
●2007年2月某日
さて、残り休み意欲的に消化しつつ踏ん張って一週間乗り切りまっしょい。週末には息子一時ご帰還らしい。女房は「引っ越しどうするのか?」と心配しているが、自分で考えさせたらエエんです。そういえば昨日、押入奥から息子のコミック+MEGUMIの写真集出現!早速BOOK・OFFにて処分してきました。MEGUMIは現役人気抜群だけれど、処分相場100円なんですね。息子は巨乳好きだったのか・・・オークションは大方大物は売れてしまって、苦戦中だけれど、さすがカラヤンは出品即入札がありました。売れ筋の見極めは難しいね。入札のほうはムリしない範囲でボチボチ・・・だから昨夜も競合見送りました。安かったが、どーしても聴きたい!的音源でもなし。
Shostakovich バレエ音楽「黄金時代」〜ハワード・ハンソン/ワシントン・ナショナル交響楽団・・・おそらくは1950年代のモノラル録音であり、サイト原稿との関係で確認〜これが妙にウソ寒くてぱっとしない。購入1990年頃であって、なが〜いお付き合いになりました。”出会い”には気を付けないと、作品に対して第一印象悪くしちゃいます。比較対照でテオドール・クチャル/ウクライナ国立交響楽団(おそらく2001年表記抜け)を確認すると、技術的にはどっこいどっこい(音質はもちろん後者が圧倒的だけれど)ながら、リズムの粗野なノリ、金管の爆発、アダージョのシミジミとした歌に感銘一際深いもの。
Mozart 教会ソナタ集〜ボフスラフ・マトウシェク(v)/コレギウム/ヤロスラフ・テュマ(or)・・・元々BRILLIANTで購入していたけれど、「40枚組」に同一音源が収録されたので、オークション無事処分できたもの。ARTESMONN盤、録音は1996年9月9-11日(チェコ、ズブラスラフ城礼拝堂)との情報発見。愛しのヴォルフガング作品中でも地味なものだし、ほか現役ではNAXOSのヤーノシュ・セバスチャン(or)盤(1991年)くらいしか入手できないのじゃないか?(8.550512)マトウシェク盤はケッヘル番号順の収録でして、いずれシンプルで似たように短い、快活な作品が並びました。続けて聴くと(ワン・パターンで)少々ツラいかも知れないが、あちこち”摘み聴き”すると楽しくエエもんです。
蛇足ながら、オークション郵送した方からは「モーツアルトの教会ソナタ、あらためて聴きますといい雰囲気でございます」との心温まるコメントをいただいきました。
では行ってきます。
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広島で商談、そのあと現場回り視察してそのまま帰宅しました。チーム・メンバーには「次期体制固まる迄、異動の件言わぬこと」とのメール指示出しているので、とくにご挨拶せず。町沢静夫「なぜ心が病むのか」(PHP文庫1995年)/「ストレスに克つ」(小学館文庫1999年)・・・町沢先生は数十冊の著作があるんですね。前者は入手困難とのこと。内容的にはまったく現役であって、「なぜ心が病むのか」のほうは日常生活のストレスから発症するメンタルヘスル問題のわかりやすい具体例、解題。後者は所謂「精神病」(「統合失調症」という用語は未だ使われていなくて「分裂病」となっております)詳細実例とその分析、治療法(薬名や副作用、効果の程も)となります。嗚呼、文明病なのだね。引き隠りとか、家庭内暴力とか、(悪しき)悲劇は続いております。もの凄くお勉強になりましたっ!
移動中聴いた音楽。Mahler 交響曲第6番イ短調〜エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団(1986年)・・・昨日の録音確認の流れで取り出したCD2枚分であって、音量レベルが低いが、会場残響がまったく素直でおそらくは驚異的優秀録音!〜だと類推可能だけれど、ワタシのヘロ・オーディオ環境では英DECCA辺りのデフォルメ音質の方がわかりやすい(?)ド・シロウトの哀しさ。閑話休題(それはさておき) 演奏個性はどーもズズ暗く、神経質で鬱々と最後まですっきり楽しめません。
先日、アブラヴァネル全集を処分しちゃいました。「嗚呼、Mahler 全集を幾種類も聴き続けるほど人生は長くない!」との思い募り、インバル全集もオークションに出してしまいました。(金額の多寡に非ず)ちょっと”処分癖”止まりまへん。棚が空いてくると爽快なんです。でも、入札もぼちぼちしていて昨日一昨日と計2枚到着。(更に本日、広島駅横の古本屋で2枚購入!)
Mozart 交響曲第40番ト短調(1972年)/第41番ハ長調(1977年)〜コレギウム・アウレウム・・・これ欲しかったんですよね。柔らかく、素朴な響き。ややゆったりめのテンポは余裕であり、弱くはなく、豊かで瑞々しい。表現的には保守的で、往年の浪漫では(もちろん)ないが、昨今の”古楽器系”(現代楽器使用であっても)の強烈リズムとは趣が異なります。先のインバルではないが、録音会場(ドイツ・キルヒハイム、フッガー城、糸杉の間)の残響含め、理想的な世界が繰り広げられました。最高!
(届いたCD)もう一枚。Mozart 交響曲第40番ト短調/アイネ・クライネ・ナハトムジーク〜ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団((c)1958)・・・これは米CAPITAL録音ですね。想像よりずっと音質が良好だし、中庸のテンポがバランス良く、それこそ米COMMANDの金属的録音印象一変(意外と)豊かな響きがバランス良く鳴り渡ります。マイルド系のコレギウム・アウレウムに負けない魅力也。
●2007年2月某日
休み。どうも睡眠不調続いております。体調はOK。昨夜、思いついてテレビ(旧型ブラウン型だけれど)の音質改善に着手。ずっとパソコン用のスピーカー(安物)を外付けしていたけれど、音楽DVDのあまりの音質貧弱さと、コマーシャル時のヒステリックなやかましさに閉口気味・・・現在休止中のオーディオ・アンプ+食堂用のコンポ用スピーカーを組み合わせて改善完成!時に、ぶ〜んといったノイズ気になるが、立派なものですよ。出費0。但し、スピーカーを2本(HARD・OFFにて)購入しなくっちゃ。オークションのほうは昨日/今夜と山を迎えているが、こんなもんでしょうね、的入札状況です。これが終われば、ほんま”残滓”ばかりだから補充しないといけないかな?
サイト用原稿も在庫切れであり、音楽にも、もうひとつ集中できません。Sibelius 交響曲第6番ニ短調〜クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団(1976年)・・・もう5年以上前に購入した(0002342CCC 16枚組 4,980円)ものだけれど、大好き作品なのに敬遠気味音源になってしまいました。立派な演奏だろうが、サウンドに清涼感が足りないというか、(勝手な思い込みによる)北欧に相応しい響きじゃないんだなぁ。繊細なアンサンブルだし、リズムの刻みも的確。でもね、どこか筋肉質で幻想的(セクシー)ではない、立派過ぎ・・・と感じるのは、あくまで嗜好問題でしょう。最終盤に盛り上がるほど、違和感増すばかり。
Mozart ヴァイオリン協奏曲第1〜3番〜ミハイル・ガントヴァルク(v)/レニングラード・ソロイスツ・・・「Mozart Pemium Edition」40枚中白眉のひとつであって、第4/5番同様やや骨太のソロと飾りの少ない表現、生き生きとした推進力に満足。音質も良好です。(am@do 01030)
引き続き、ヴィトルド・マルクジンスキ(p)(1914-77)の1963年ルガノ・ライヴ堪能しました。(GREAT PIANISTS 10枚組より)Brahms 2曲/Beethoven ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調「熱情」/そして得意のChopin 小品集8曲・・・Chopin に於ける、ややクセのあるリズム感が説得力深いのは予想通りだけれど、「熱情」に於ける的確な技巧と、燃えるような打鍵に痺れました。(幾度サイト上にて告白しているが)Beeやんは少々苦手なんです。そんな聴き手の都合おかまいもなく、物々しい雰囲気とリリカルな情感がバランスして、これは(もちろん/文句なく)名曲に間違いなし。音質良好。
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由布院ではずっと激しい鼻水とくしゃみに悩まされたが、岡山では治まっております。いよいよ花粉症初体験か?と思ったが、違うみたいですね。午前中、HARD・OFFにて3,100円のスピーカー(KENWOOD)を購入して、試しに現在の「TEAC」と入れ替えてみたけれど、全然ダメ。音が薄い、中低音の密度ががっくり落ちちゃう・・・ということで、元に戻し、食堂用のスピーカーとして定着いたしました。
オーディオにはほんま暗くて、試しにMahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団(1989年)を再確認・・・たしか「ワン・ポイントなんとか」で、その筋には著名なものなんでしょう?これが正直、”目の覚めるが如き”世界として感じられない。これは”慣れ”なのかな?英DECCAのマルチ・マイクは有名だけれど、ワタシお気に入りのPHILIPSとも異なって、涼やかな風が吹き抜けるような空間を、たしかに感じさせました。しかし、サウンドに”芯”が弱い。(これがきっと安物オーディオの限界なのでしょう)演奏は、微に入り細を穿つが如くニュアンスていねいに味付けたもの。その神経質さは、ひとつの個性であります。
さて、明日は朝から広島へ。ぼちぼち挨拶が始まります。我が職場の主要メンバー3人(含むワタシ)とも異動なんだな。
●2007年2月某日
昨日は昼前早々に博多〜由布院目指したが、バス満席で一本遅れ、しかも大渋滞・・・でも、夕方前には到着してこんなもんでしょ。たいした集客力ですね(女性大多数)。しかし、あまりに俗っぽいおみやげ物屋が多いこと(玉石混淆で言えば、石が遙かに多い)、駅前小さなパチンコ屋が倒産廃墟化しているのはいただけないし、現役パチンコ屋も一流観光地には相応しくない。喰いもん名物は豊後牛、地鶏、ダゴ汁、そば・・・そんなもんで、もともと食材が豊富なところではないんでしょう。それでも、ネット予約したペンションはリーズナブルだったし、ディナー/朝食とも大変おいしくいただきました。もちろん”湯”は上質。(無色無臭)シャガール美術館は充分存分に、湯布院美術館はそれなりに楽しめました。
博多〜由布院(初訪問)贅沢三昧で女房も満足したことでしょう。帰り、小倉で途中下車してラーメンをいただき、帰宅。ワタシは連休明けそのまま広島に出張のため定例(実績)資料のみ作りに職場に寄り、自分の人事発表を確認いたしました。さ、約一ヶ月ですっきり気持ちを入れ替えないとっ!明日、もう一日休み。
●2007年2月某日
冬のホテルは空気が乾燥しますね。ま、今回は個人的旅行だけれど、2007年度はそんな苦労もなくなるでしょう(宿泊出張はほとんどなくなるから)。こうして強制的にお仕事環境ガラリと変わって、過去をリセットして心身ともに遣り直し〜チンケなる”成功体験”はすっぱり忘れ去りましょう。狭い世間に没入すると”カルト”(ま、程度もんだけれど)になるんです。(外から見て)自戒しなくっちゃ。
今回のツァーは2/3飛行機での移動だから、CDは2枚しか持参せず(ダブり処分予定のオトマール・スウィトナー2枚)。BOOK・OFF西五反田店は一昨日滞在10分ほどだったが、2枚組500円購入(FIC FCD-315 駅売海賊盤!英DECCA録音/おそらくLP板起し)・・・Mahler 交響曲第3番ニ短調〜ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団/ヘレン・ワッツ(con)/アンブロージアン合唱団(1968年)〜未だ前半しか聴いていないが、驚くべきほどクリアで強面強靭で、しかも裏表なく明るい!演奏であります。出足、元音源上の問題か少々割れるが、その後はまったく問題なし。オンマイクで残響やや少な目、奥行き異常(ティンパニが眼前で鳴る!)不自然ではあるが、とにかく鮮明な音質であります。
晦渋で狂気を感じさせるMahler ・・・ではなく、ひたすら健康的明快なる世界。あとは”嗜好”の問題でしょう。座興な話題だけれど、ワタシの「ショルティ駅売海賊盤Mahler 」は残すところ第9番のみとなりました。(そんなもの海賊盤で存在するのかどうか知らないが。第1〜3番ロンドン交響楽団/第4番コンセルトヘボウ管弦楽団/第5〜8番+「大地の歌」シカゴ交響楽団)・・・費やした金額を合計すれば正規盤全集買えたかも(シカゴ交響楽団ばかりだけれど)〜趣味とはそんなものに非ず。
では、由布院へ参りましょう。
●2007年2月某日
在東京ホテル。こことも(毎月々々)長い付き合いであり、昨年から(いまどきよーやく)部屋にネット環境が整って、サイト定例更新済み。でも、新年度からは縁が薄くなる可能盛大です。睡眠は相変わらず不安定だし、昨日は飲み過ぎだけれど体調良好。職場では風邪だかインフルエンザやら大流行なんです。肺炎でダウンした人も。こういった会議は昼から眠いんだよね。夕方、博多で女房(朝から岡山を出発/友人と断続的に会うらしい)と合流。オークションのほうは入札ぼちぼちだけれど、落札したものは無事連絡が取れました。
チーム・メンバーに渡すために野口悠紀雄「超整理法」(中公新書)既に再読し譲渡済み(これは時間管理による資料整理法〜その後、パソコンの普及でファイルを並べ替えに流用できる/わかっていないやつ多いよね)、二冊目続「超」整理法・時間編へ。これは1994年の著作だけれど、ついに「超・整理手帳」登場!未だ、再読途中だけれど、「To Do Board」やら付箋紙、現場主義と応急措置、拙速を以って旨とす、ワタシのお仕事パターンに完璧に当てはまります・・・って、驚くほどこの著作に影響受けてますね。ワタシ、締め切りは絶対に守るんです。できない人が多いですよね。
聴いた音楽はReger「舞踊組曲 」Op. 130/「古風な様式による協奏曲 Op. 123」( カール・ズスケ(v)/ハインツ・シュンク(vc))/「ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ」 Op. 86〜 オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(1972/73年)・・・甘美濃厚安易な円舞曲も登場して、爛熟した浪漫がとろり楽しめます。オーケストラは上品な響きで、極上!1970年代〜80年、旧東独逸に咲いた驚愕のアンサンブルであります。
では、行ってきます。
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重苦しい会議(気持ち的に・・・)終えて、羽田から博多へ。予約のときに座席を押さえるのを忘れて、満員のど真ん中の座席へ。隣は咳き込んだり、居眠りでトイレに立てなかったり、で少々苦労しました。博多で女房と合流、昨年2006年12月に母親と行った博多駅筑紫口の「ひかり」へ。週末だし、満席でした。嗚呼、美味い。「アラ」ですよ「クエ」ともいう。安いし。女房にも久々喰ってもらいたかったしね。
博多八百治ホテルは博多の定宿です。女房は温泉入っております。友人と旧交を温めたそうです。明日、由布院へ・・・贅沢。
●2007年2月某日
睡眠不如意続くが、今朝は早く目覚めただけで途中覚醒ないので状況マシ。いずれ体調悪くありません。本日夕方の(珍しく)便で羽田行き。明日夜、博多で女房と待ち合わせ。オークションで(やや)大物落札したが、丸一日以上経って連絡なし。”連絡なし”パターンもあるので、決済し、送付先もメールしたがやはり返答なし。ま、詐欺を心配するような金額でもなし、気長に待ちましょう。ワタシは昔から短気が治りません。すべて拙速を以て旨とす。送付した分はとっくに到着済みのハズだけれど、半分ほどしかその報告が来ません。ああ、イライラするぅ。
正月に書き貯めたサイト用原稿、いよいよ尽きました。集中力の欠如、というか、おそらくは使うべきノーミソ部位の問題でして、いくらド・シロウトの文書とはいえ、延髄で条件反射的に書き進めている「音楽日誌」とは異なっていると想像されます。ワタシは生来”飽き性”であって、音楽の興味も次々変遷して、執筆途中の文書は一気に仕上げないと大苦戦、数日後仕掛品を見直すとぴん!と来ないことが多い。〜そんなことが数年続いております。でも、ま、基本、作文好きですから、こどもの頃から。お仕事でも同様、苦になりませんね。
棚奥に眠っているCD発掘やら整理に勤(いそ)しんでいるが、なにを聴いたのやら・・・鈍い動きのノーミソ鼓舞して記憶辿ると・・・Mozart ホルン協奏曲第3番 変ホ長調K.447〜デニス・ブレイン/カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1953年)・・・じつは昨日言及したアンセルメの「グラン・パルティータ」もそうだけれど、著作隣接権切れ音源の勝手にCD化(所謂”駅売海賊盤”/通販で買ったが)なんです。久々の新譜か?(ブレインの録音はこの録音のみ)FMエア・チェックも含め馴染みの音源だけれど、ワタシはホルンという楽器に疎くて、管弦楽全体の中ではずいぶんと気に掛けている(+チェロ)が、ソロになるとどーもよくわからない〜というか、全部良く聞こえちゃう。
久々の聴取は、爽快で自在で、まったく素晴らしい。なるほど世評圧倒的に高いのも納得、ホルン協奏曲はナマで感じたように「一曲のみ」聴くのが正しい理解なのか。続けて聴くと、少々苦しい(演奏者の労苦を想像して・・・?か)尚、このCD、往年のWESTMINSTER録音である、Mozart ファゴット協奏曲 変ロ長調K.191(186c)(エールベルガー)/クラリネット協奏曲イ長調K.622(ウラッハ)がメインでして、LP時代からお気に入りでした。CDでは入手していなかったんです。まだ、さらりと一回聴いただけなので、またゆっくりと愉しみましょう。音質は(ブレイン含め)上々であります。
Bach 2台のピアノのための協奏曲第1番ハ短調BWV1060/第2番ハ長調BWV1061/第3番ハ短調BWV1062/3台のピアノのための協奏曲第1番ニ短調BWV1063/第2番ハ長調BWV1064〜アンドラーシュ・シフ/ピーター・ゼルキン/ブルーノ・カニーノ(p)/カメラータ・ベルン(1992/93年)断続的に聴いておりました。お気に入りの作品だけれど、ピアノによるBach の協奏曲は「いったいどこがツボなの?」的感想を正直、ずっと抱いてきました。彼(か)のグレン・グールドだって、演奏者の個性ばかり際立って作品的には(チェンバロより)ピンと来なかった・・・が、この3人の名手による息の合った、淡々とした演奏を聴いていると、なんとも言えぬ端正な愉悦というか至福というか、こんな作品でピアノなりの個性を出すのは難しいのだろうな、と想像できました。
あとは(ほんのちょっぴり)摘み聴き〜Scarlatti/Avison編の合奏協奏曲集〜ネヴィル・マリナー/アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(1978年)・・・Scarlattiはかつてカセット20本ほど連続エア・チェックしたほどのお気に入りでして、その時放送の「合奏協奏曲」(ソナタの編曲)に驚いたものが、酷くガサツなアンサンブルでした。(演奏者名失念)このCDは10年ぶりにプレーヤーに載せたが、その記憶とごっちゃになっていて、当たり前にしっとり流麗瑞々しいアンサンブルが流れ出しました。
J.C.Bach シンフォニア集〜デイヴィッド・ジンマン/オランダ室内管弦楽団(1974〜76年)・・・こどもの頃ベイヌム/コンセルトヘボウの17cmLPを所有していて、愛聴盤でした。(ずいぶんとシブい趣味だ)その流れで10数年前に購入したはずが、当時の記憶は「CD2枚分聴くと飽きた」〜現在なら溌剌とした躍動が耳に快いばかり。少年時代の感動が蘇りつつあります。
更にJ.C.Bach ピアノ協奏曲集〜イングリット・ヘブラー(fp)/エドゥアルド・メルクス/カペラ・アカデミカ・ウィーン(1969〜1977年)・・・おお!「1,780円」の値札が残っておるではないかっ!(2枚組)これも購入当時シンフォニア同様の印象だったはずが、人生の苦渋を少々飲みつつ経た歳月の成果でしょうか、穏健派古楽器の鄙びた響きも含め、まさに初期Mozart の愉悦が木霊しました。楽しみが増えたな。
ほか、Paganini ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調(フランチェスカッティ(v)/オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団1950年)/第4番ニ短調(ルジェーロ・リッチ(v)/ベルージ/ロイヤル・フィル1970年)・・・これもほんの聴き流し〜それでは出掛けましょう。未だ、出張(+旅行)の準備していないんです。
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中年無頼派3人(含むワタシ)で、しこたま飲みました。(中年サラリーマンの聖地・新橋にて)やっぱ、東京は飲み代が高いんじゃないの?でも、楽しかったな。いつものように音楽の話題一切出ず、サラリーマンの苦渋と家族、両親のことばかり。これでエエんです。東京は人が多いですね、いつも思うけど。
今回の移動は飛行機だったので、あまりしっかり音楽聴けておりません。通勤+空港までのバス、その他待ち時間での音楽聴取也。Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(1990年)・・・もとよりお気に入りの作品であり、これこそ余裕の独墺系力量あるオーケストラで聴くべき作品でしょう。なんという自然な深み、力感、どこにもムリがなく、粛々と進んでいく音楽。テンポはそう遅くはなく、威厳とか偉容とか、そんな世界ではなく、もったいぶったルバートとか、ワザとらしいテンポの揺れではなく、すべての部分に説得力”タメ”があって快い。なんという、柔らかく、奥行きのある響きか。終楽章はどんどん遅くなって、70分間の感動はいや増すばかり。
●2007年2月某日
本日はいつもより20分早めに自宅を出発、広島へ。帰りは早々の予定。昨夜は(柄にもなく)オークションで競ってしまって、ちょっと後悔気味・・・ワタシは締め切り直前で未入札、他人が手を出さないような少々マニアックなもの狙いですから。昨夜のは数ヶ月HMVで注文してるが、未だ入荷しないもので、最初は安かったんですよ。でも、あと一回だけ・・・と入札していたら(しかも、ラスト10分自動延長は気に喰わない)いつのまにか落札出来。諸経費込みで良心的通販と同じだな、ま、入手できないと意味ないですから。で、ワタシのオークション出品はカスばかり残っているような感じだけれど、更にダブり分出品しちゃいました。棚中に眠っているのは、世間の音楽ファンに申し訳ないから。趣味、座興の世界です。
昨日は、まだいろいろ音楽を聴いてました。Mozart 交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」〜エーリヒ・クライバー/ウィーン・フィルハーモニー(1929年)・・・収録時期を考慮すると驚くべき良質な音であって、躍動する推進力ははっきり聴き取れることでしょう。しかも、優雅なふくらみさえ感じさせます。(ほんま、息子はそっくりだ)
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ガリー・ベルティーニ/ケルン放送交響楽団(1990年)・・・4年程前に第1〜5番迄を(中途半端に/だってそれしか出ていなかったから、当時は)購入してしまって、全集登場が悔しい一枚也。なんども聴いているが、アンサンブルの集中力になんらの疑念はなくて、出来上がったサウンドはむしろ(良い意味で)”牧歌的”であって、これはオーケストラの個性ですか?ヒリヒリするような神経質な痛みやら、異形に濃厚すぎることはなくて、ふっくらとバランス良く、しかも存分に力感に溢れる・・・美しい演奏です。
Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲〜シャルル・ミュンシュ/ボストン交響楽団(1955年)・・・このCDとの付き合いも十数年。驚異のステレオ・サウンドであって、テクノロジーの進歩と”音作りのセンス”は別物だ、と理解できますね。ワタシは同じボストン交響楽団による1989年ハイティンク盤を称揚しているが、その34年前、既にこんな繊細多彩なる世界が実現していて、しかもやや前のめりの”入れ込み”が加わって54分間、目眩く夢見るような世界が溌剌と実現されております。この作品は管弦楽団を選びますね。”ヘタウマ”ではダメだろうし、かといって独墺系厚みのある色合いでも違和感あるでしょう。フィル・アップのRoussel 「バッカスとアリアーヌ」第2組曲(1952年)は、この作品の楽しさに初めて気付いた気分。
昨日届いたCDより、Mozart セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1955年)・・・以前から存在のみ知っていた音源でして、これが”ヘタウマ”というか、だからこその鄙びた味わい深さもあって、さっぱりと例の薄っぺらい音色を堪能できました。メリハリ足りなく、しかもクールに澄ましていて、技術的には研ぎ澄まされていない・・・妙なMozart か。音質的には優秀なるモノラル録音で、文句ありません。
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きょうは暖かいですね。このまま春になるんだろうか。明日から東京(出張)〜博多〜由布院の旅だけれど、どんな服装していったら良いのか?取引先の内部会議に、誰も、なんの違和感もなく参加するようになって何年経つのか。でも、もうそれともお別れ。またお仕事人生、一から遣り直しです。未練もなにもないですよ。
中村明「センスある日本語表現のために〜語感とは何か」(中公新書)・・・1994年の著作だけれど、内容はまったく新鮮。日本語ってまったく素晴らしい。その単語そのものが持つ”意味”、”場所”、”地位”がちゃんとあるんです。単語のみならず、言い回しにも同様の属性があって日本人は、多種多様に、豊かに、無意識に使い分けているわけですね。しかも、太古に旧い和語に始まって、漢語の導入、和語と漢語の使い分け、仏教用語、旧い外来語、明治時代の新しい造語(経済とか情報とか)、そして現在粗製乱造されあっと言う間に陳腐化する「ナウい」言葉達。もちろん、誤った使い方が定着する場合だってあります。
フランスには「正しい言語」を審議する機関があるらしいが、日本語の自在さを生かしつつ、自在に世界が広がるよう期待します。久々、手応えある素晴らしい著作だ。
Roussel 交響曲第2/3番〜シャルル・ミュンシュ/コンセール・ラムルー(1965年)・・・やや苦手意識(暴力的?)のあったRousselだけれど、昨日「バッカスとアリアーヌ」第2組曲を聴いてすっかり心奪われ、この一枚に再挑戦。エネルギッシュでハード、硬派な仏蘭西音楽ですな。オーケストラは少々潤いに欠けるような気もしないではないが、まずは充実したアンサンブルで、さすがミュンシュの統率力!たっぷり楽しめる作品です。たしか、ロジェストヴェンスキーのが棚にあったはずだから、比べてみましょう。
Mahler 交響曲「大地の歌」〜レナード・バーンスタイン/イスラエル・フィルハーモニー/クリスタ・ルートヴィヒ/ルネ・コロ(1972年ライヴ)・・・1966年ウィーン・フィル録音の高い評価とは対照的に、あまり良く語られない録音となります。(音質/演奏内容とも)「ライヴ」とはネットで検索してわかったもので、なるほど、それにしては意外なほどバランスが良く、粗削りな爆発みたいなものは不足気味。バーンスタインにしては少々まとも過ぎですか?ワタシは噂ほど録音は悪くないと感じたし、歌い手は端正だし、まともな演奏と思います。たしかにワルターに漂う諦念みたいなものは期待できないけれど。
Elgar ヴァイオリン協奏曲ロ短調〜ユーディ・メニューイン(v)/作曲者/ロンドン交響楽団(1932年)・・・なんとメニューイン(=イェフディ・メニューヒン)16歳の記録也。ワタシはこの暗鬱なる旋律が大好きだけれど、録音問題も含め(怪しげ復刻故か? TIM 205697-303)50分間聴き通すのは少々ツラい。再トライしましょう。Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調〜ヤッシャ・ハイフェッツ(v)/トマス・ビーチャム/ロンドン・フィルハーモニック(1936年)・・・こちら録音の旧さともかく、名手ハイフェッツは変わらん!ということです。快速快刀乱麻変幻自在。前曲よりややマシとはいえ、奥行きあまりない平板なる音質乗り越え、ヴァイオリン・ソロは細部まで明快に鳴り渡りました。聴き手は、身を乗り出し、手に汗握る・・・間違いない。
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帰宅後、部屋のコンポでElgar ヴァイオリン協奏曲ロ短調〜ユーディ・メニューイン(v)を再確認。とくに歴史的録音はオーディオの相性キツいんですね。こういったものは、部屋を存分に鳴らさないと様子が理解できない。作曲者のオーケストラは味わい深いもの(「エニグマ」同様)だし、メニューインのソロは少々線が細い(やはり録音印象かも知れない)が、素直で繊細な味わいがありました。もちろん、貫禄とか陰影とか構成感とか、そんなものは求められない年齢だけれど。音質的にも1932年なら出色と評価可能。
●2007年2月某日
さて、松山出張(本日は日帰り)はラストか、それともなんとかもう一回日程を取れる(挨拶のため)でしょうか。微妙です。いずれ、人事異動は正式発表は今週末だそうで、まだ取引先に言うわけにもいかず、職場内でも数人しか知りませんから。しばらく睡眠不如意が続いていて、本日もバス往復は居眠りで埋めましょう。聴くべきCDは準備済み。
今朝、萎える気分を鼓舞するため聴いているのは、Mozart ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調K.482〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・軽快に、飾りや揺れの少ないストレート系表現は、明るいこの作品にピタリ!でしょう。あくまで朗らかであって、健康的に愉しい。でも、全曲聴き終えられません。もう出掛けなくては、昨夜聴いたアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリによる、Schumann ピアノ協奏曲イ短調(1962年ライヴ)の素晴らしさにも言及すべき時間はない。
では、行ってきます。
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尾籠な話で恐縮だけれど、朝壱時間のリズムの狂いがトイレ(必ず朝一回必須、更に数回有)に影響与えます。帰りの高速バス中にて苦戦呻吟いたしました。トイレはあるが、やはりゆったりウォシュレット付きじゃないと。滞りなく商談済ませ、次回3月再会(酒席)を約束〜「林(はや)っさん、4月は壱千万円売りましょう」と、嬉しいことをご担当は言って下さったが、その頃にはワタシはいないんです・・・帰宅したら、女房が”殻付き牡蠣”をいただいててきたので、おいしく調理していただいたところ。HMV通販から(かなり以前に注文した)4枚分ようやく到着。(間が悪い)
移動時間、待ち時間、たっぷり音楽愉しんだなぁ。なぜか精神(ココロ)が昂揚しているせいか。その前に書籍の件。加藤敏春「マイクロビジネス〜すべては個人の情熱から始まる」(講談社+α新書)・・・2000年の著作であり、こういったものは”足が早い”もの。まだ”ITバブル”の幻影があったころなのか。書いてあることは全然おかしくなくて、分業、アウトソーシング、SOHOの可能性、意義、日本文化との連関(かつて八百屋は野菜だけではなく、調理方法までいっしょに売っていた・・・とか)読ませるところはいっぱいあります。でも、この空虚さはなに?166頁に「岡山情報ハイウェイ構想」のことが触れられているけど、住民であるワタシにはなんらの恩恵も感じないのは、ボンヤリしているからですか?著者はお役人なんですね(だから、という先入観もないつもりだけど)、とてもノーテンキな印象有。サラリーマンって、組織の中で揉まれて育つ・・・側面もあるんです。(すべてではないのはもちろん)
(今朝の続き)Mozart ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・清楚で表情明るく、徒に劇性に走らない。素っ気ないようなストレート系演奏だけど、爽快でした。
Rachmaninov チェロ・ソナタ ト短調 作品19/チェロのための二つの小品 作品2+Debussy チェロ・ソナタ ニ短調〜ジュリアン・ロイド・ウェッバー(vc)/ユイトキン・セオウ(p)((p)1979)・・・ナント1,125円(税抜)!の値札付。おそらくは購入10数年・・・当時は”馴染みのない作品を広く聴こう!”といった意欲充分でしたね。ノーミソが若かったのか。濃厚甘美な旋律を、さっぱりとスマートな表現+甘さ控えめな音色で聴かせます。例えばロストロポーヴィチ風たっぷり官能ヴィヴラートで演られると、少々味付けが濃すぎるんです。技巧的にもちろん不足なし。Debussyは以前からのお気に入り作品でした。(ASV CD QS6072)
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜ハミルトン・ハーティ/ハレ管弦楽団(1931年)/Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調〜イサイ・ドブロウェン/フィルハーモニア管弦楽団(1947年)いずれもカットナー・ソロモン(p)のソロ。両曲とも意外とお気に入りでして、少々ヘヴィなCD一枚だけれど、たっぷり堪能。前者はかなり以前から聴いていた音源であります。(素っ気ないコメントだ)速めのテンポ、疾走するアツき演奏であって、音質さえ気にしなければ、前時代のヴィルトゥオーゾとはこれだ!風説得力充分であります。Brahms のほうは音質かなりマシであり、創立(1945年)当初からフィルハーモニア管弦楽団の清楚な響きは絶好調ですね。(冒頭ホルンはデニス・ブレインですか?)これも前曲同様の燃えるような情熱を感じさせるが、”前時代風”ではない、もっと華麗でモダーンなセンス、リリカルで繊細でさえあります。
イサイ・ドブロウェン(1891年にロシアのニジニ・ノヴゴロド生まれ〜1953年没)はたいへんな伴奏上手でしょう。フィルハーモニア管弦楽団はクリアであり、ソロにピタリと付いて、まさに作曲者が期待したような「ピアノ付きの交響曲」的偉容を誇ります。但し、厚ぼったい独墺風重厚サウンドではない。爽やかな薫風吹き抜けるような、ノリノリ見通しよい演奏に、47分あっという間に過ぎ行きました。もしかして、いままで聴いたこの作品演奏中ヴェリ・ベストか。
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昨夜のSchumann ピアノ協奏曲イ短調〜アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(p)/ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ/イタリア放送ローマ交響楽団(1962年ライヴ)・・・有名なヨハネ23世のためのヴァチカン・ライヴでして、激安10枚組(DOCUMENTS 223042)にも含まれます。先のソロモンも含まれる「The Piano Masters」(40枚組中 20.3169-306)にダブり・・・が!スタートすると、「間奏曲」(第2楽章)なぜか始まっちゃいました。収録ミスなんです。第2楽章〜第3楽章〜第1楽章へ。「たんたんたんたん〜」と上昇音型が静かにピアノで奏でられると、なんとも言えず安らぎます。いまでこそお気に入りの作品だけれど、若い頃は第1楽章の切迫感が気に喰わなかったもの。濃密な闇を連想させるミケランジェリの集中力に聴き惚れていると、やがて万感迫って終楽章に突入しました。(ウルトラセブンの音楽也)
●2007年2月某日
朝、目覚まし(FM放送)が鳴ると、どれだけ眠くても腹筋開始〜すると体操で目が覚めるんです。でも、今朝は夢の中で腹筋していて・・・即気付きましたが。オークションのほうは大きな山場は越えました。本日(切手が切れたので)明日中に送付するのみ。「Mozart 40枚組」は、ダブっていた交響曲、ピアノ協奏曲各々4枚分が売れて(購入価格の6割りくらいか)残りダブりは、ザルルブルグ・モーツァルテウム弦楽四重奏団による、弦楽四重奏曲第14番 K.387/曲第15番 K.421/第16番 K.428/第17番 K.458「狩」2枚のみだけれど、こちらオリジナルのPILZ盤には「ミラノ弦楽四重奏曲」4曲含まれます。1988年頃、大阪在住時代寝屋川のグリーンシティにて@1,200購入(当時は激安!)したはずだけれど。もう20年か・・・因果は巡る。
昨夜聴いた音楽の落ち穂拾い・・・Schubert 交響曲第9番ハ長調「グレート」〜フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー(1953年)・・・ベルリン・ティタニア・パラストのライヴであって、駅売海賊盤にはこんな音源もあるんです。(オークションでは駅売海賊盤はほとんど売れないが、フルトヴェングラーだけは順調)CD本体の印刷面が剥げ掛けていて、再生状況を確認したもの。結果として音質的には問題なくて、但し、1951年スタジオ録音の完成度に及ばないのではないか?と感じます。なんとなくざわついた熱狂、みたいなものはあるけれど。試しにオークションに出してみようかな。
今朝、Mozart 歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」(抜粋12曲)〜オリヴィエル・ドホナーニ/ブラティスラヴァ歌劇場(+歌手)・・・悪くないですね。歌劇は長いし、言語不如意だから抜粋で旋律に良く馴染んでから全曲へと立ち向かうのが正しいかと思います。Wagnerは管弦楽版で主旋律を覚えてから、Stravinskyだって短い「火の鳥」(1919年版)で親しくなってから1910年オリジナル全曲を聴くと、ぐっと楽しめるようになる・・・(am@do 01013)
Mozart クラリネット協奏曲イ長調K.622〜アルフレート・プリンツ(cl)/カール・ミュンヒンガー/ウィーン・フィルハーモニー(1962年)・・・後年、ベームとの録音が有名であって、こちらはちょっと忘れ去られていますか?録音、練り上げられたウィーン・フィルの響きが極上であって、華やかで自在なるソロが快く歌います。これも駅売海賊盤しかも中古@250也。
では、下がるテンションを叱咤激励しつつ出勤して参ります。
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「下がるテンションを叱咤激励」〜とかなんとか言っていたけれど、いつもと変わらぬ一日也。週一回の定例資料作り、断続的な会議参加、襲いかかる(小)トラブルの解決、資料提案作りへの相談、指導(人は説教とも呼ぶ)、明日・松山の商談準備、明後日広島での勉強会の資料準備、夕方早々に帰るべくお仕事のピッチを上げたところに、更に世間を騒がした”不二家問題”の余波(後始末/ケツ拭い)処理二転三転して、当初自らが主張した通りに・・・急ぎ各所に連絡対応。
もう見てやれないな、と感慨深く我がチームの出来の悪い連中の提案資料を添削するが、資料や文書がマズいんじゃなくて、そもそも論(なにをしたいの?)の軸が定まっていない。現状分析に評論や現状追認、希望が混じっちゃう。EXCELの基礎が(今更)できていない(印刷範囲設定を知らない/余白の取り方を知らない)。文章の主語述語が曖昧で「像は鼻が長い」的パラフレーズの連続になっている・・・現場の方々への資料は簡潔明瞭を旨としなくてはいけないが、知っている限りの(無駄な)情報を安売りするから、どれがキモだったか迷子になってしまう・・・自分の引き出しはいつでも開けられるように、在庫豊富に知識は貯めておかなくっちゃ。
美しい日本語表現はそれからですよ。オークション落札なったCDは本日、すべて女房が送付してくれました。
帰宅して入浴してからゆっくり、再度、Mozart クラリネット協奏曲イ長調K.622〜アルフレート・プリンツ(cl)/カール・ミュンヒンガー/ウィーン・フィルハーモニー(1962年)・・・を確認しております。これは沈静すべき夜の音楽ですね。アルフレート・プリンツの微笑んだような、セクシーな音色はヴィヴラートがほとんどない。変幻自在なる色彩を感じさせて、低音深く響き、高音が鋭くならない。ゆったりと最晩年の諦念が漂うようであり、一方でほのかに色気が馥郁と香ります。ミュンヒンガー率いるウィーン・フィルは(やはり)練り上げられた、という称揚が似合うでしょう。こんな哀しい音楽がほかにあるでしょうか。
フィル・アップはフルートハープのための協奏曲ハ長調K.297c〜ウェルナー・トリップ(fl)/イェネリク(hp)/ミュンヒンガー/ウィーン・フィルハーモニー(1962年)・・・1972年のベーム盤ではフルート協奏曲ト長調K.313を担当しておりました。(1962年〜1977年迄首席)まさにウィーン・フィルの看板ですよ。フランス系の華やかで明るい音色ではないが、厳しい禁欲系(オーレル・ニコレを連想)でもない、より優しく、深い、しっとりとした響き。ワタシはこの作品が大好きで、若く元気なお嬢様が野辺に遊ぶ幻影を見せられるものです。ここでの主人公は妙齢に落ち着きがあって、しっとり瑞々しい情感が溢れました。
ワタシはこの作品をCDで多数所有しいているが、ヤクザな駅売海賊盤@250でここまで感銘深いと、”嗚呼、ほかは要らないな”と不埒な考えも浮かぶものです。明日、壱時間早く自宅出発。もし、新幹線通勤が認められれば毎日その時間に出勤となります。良き予行演習だ。
●2007年2月某日
好天の日曜。精神的に落ち着かないのか、生活のリズムが崩れているのかどうも睡眠不如意。体調は大丈夫。朝食摂りすぎました。オークション出品のほうは順調に入札あって、ほぼ理想の90%程の水準かな?充分でございます。いや、出来過ぎか。残りは”ダミー出品”みたいなものだから。朝日新聞の朝刊見ていたら例の「Mozart 40枚組」とまったく同じ音源と想像される(CD収録作品並び同じ/姿は異なるが)もの+DVD一枚(おまけ)壱万円で通販宣伝出ておりましたね。かつての”素人騙しぼったくり(切り張り寄せ集め)”に比べれば良心的かも知れないが、粗利率は相当なものに間違いなし。解説が充実しているのか。
昨日、驚愕のショックを受けたゲーザ・アンダのMozart 〜断続的に音源確認しておりました。これが、どれも涙が出るほど生き生きとして、暖かい。ニュアンス繊細、ピアノの奥行きある響きが極上でかつてない感動を呼びます。今朝、第24番ハ短調K.491(1966年)の躊躇いがちの”揺れ”が、やがて徐々に熱を帯びる世界に心奪われたものです。ここ数日聴き続けているピアッツィーニ(p)も(もちろん)楽しいが、貫禄の桁がちゃいますな。無事にCDラストまで走って下されば安堵するが、途中アウト状態に(やはり)「涙」でっせ。たしか、現行品は6,000円くらいで、宝くじにでも当たれば買うかも知れない(宝くじは買ったことがないから、絶対に当たらない)が、再購入は精神的にムズかしいです。
Mozart 歌劇「後宮からの誘拐」〜チャールズ・マッケラス/スコットランド室内管弦楽団/合唱団/コンスタンツェ(イェルダ・コダーイ)、ブロンデ(デジリー・ランカートレ),ベルモンテ(ポール・グローヴズ),ペドリロ(リントン・アトキンソン),オスミン(ピーター・ローズ),太守セリム(オリヴァー・トビアス)・・・1999年Telarc録音とのことだけれど、「Mozart in Turkey」というDVD音源(モシンスキー演出)では1996年となっていて、同じキャストとなります。短くて(CD2枚分)聴きやすい、トルコ風の旋律リズムがわかりやすい作品。
刷り込みはLP時代のフリッチャイ盤でして、ヘフリガーが端正だった記憶もありますね。ワタシに歌劇云々を足る資格はないけれど、どうもクールというか、噎せ返るような濃厚な熱気を感じません。きっと最近、半世紀前辺りの濃厚な録音ばかり聴いていたせいか、と思います。響きが整理されて過ぎている、というか、ずばり歌手のスケールやら個性に不足するような・・・きっと聴き込み方が浅いだけでしょう。
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ほんまは気になる演奏会があったんだけれど、寒いし風邪も流行っているので終日どこにも出掛けず。部屋に籠もってCD(とくに”駅売海賊盤”中心に)の整理。以前、収納スペースを節約するため、ビニール袋に入れたんです。←もうとっくの昔に止めたが、その後遺症で(未だに)ちゃんと整理整頓ができていないんです。収納場所も二列三列二段で奥まっているから、時々入れ替えも必要〜でないと、存在を忘れてしまいますから。こういった”ヲタク”作業は楽しい!
ずっと音楽を聴いていたけれど、ぼんやり聴き流し状態・・・何を聴いたかも記憶がない〜覚えている中から、Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ロバート・クラフト/ロンドン交響楽団・・・既に3回ほど聴いたけれど、どうもピン!と来ませんね。正確さが、突き抜けた美しさに昇華されていないか。乾いた情感ではなくて、乾きっ放しでカラカラか。ちっとも楽しくない。どこかで再度決着付けなくっちゃ。
Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1964年/駅売海賊盤ですんまへん)・・・粗悪なLP板起こし音源なんだろうな、少々音質ぼんやりして、時に強奏で音が割れます。いやぁ、でも凄い迫力ですねぇ。第3楽章スケルツォの盛大なる行進曲の賑やかさ、喧しさはかつてないものだし、その対比としての終楽章の激甘叙情的表現も決まっております・・・あとは、好みの世界だな。個人的嗜好としては、なんども聴きたいとは思いませんね。
Haydn ピアノ協奏曲ニ長調Hob.XVIII―11/ト長調Hob.VIII―4 〜アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(p)/エドモン・ド・シュトウツ/チューリヒ室内管弦楽団(1975年)・・・この録音は10年ほど前聴いて、あまりに強靱明快骨太な世界に違和感があったものです。現在では、その世界そのままに好意として快く楽しめました。これも駅売海賊盤。
●2007年2月某日
週末休み。異動も決まったし、せめて年度末に向けてお休み消化意欲的にしましょう。どうもインフォシークのメールはいろいろ相性悪い(メール届かんぞ!とか、文字化けする)みたいで、変更検討しなくっちゃいけないが、数ヶ所の情報登録問題あるし、つい先月年賀状で案内したばかりなので悩ましいものです。オークションは望外に順調でして、金額の多寡じゃなくて棚中に眠っているCDを音楽に愛する人に喜んでいただこう、という趣旨。それにしても、購入数年経てもとより格安入手のものがいつの間にやら貴重となっていて、それなりの競合があることにも驚きます。先月来楽しんでいる「Mozart 40枚組」中、ダブり分すべて入札あったのも(精神衛生上)本望であります。ま、相場(適正価格)を知っているからね。棚がスカスカになっていくのも嬉しい。
ここ数日聴いた音楽の残務整理を。Brahms 交響曲第4番ホ短調/大学祝典序曲〜レオポルド・ストコフスキー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1974年)・・・これはRCAへのレコーディング・セッションでしてナント92歳!交響曲第1番ハ短調(ロンドン交響楽団1972年ライヴ)が、音質故かいまいちな印象だったが、ここでは絶好調です。(同時期のライヴも同様だったから、ほんまもんでしょう)ゆったりとスケール大きく、テンポが微妙に揺れて浪漫の味わいも、呼吸も深いもの。瑞々しい情感に溢れ、老いの陰さえみつかりません。このオーケストラは素直で明るい響きが素敵ですね。
Khachaturian ピアノ協奏曲/仮面舞踏会/「ガイーヌ」より4曲〜コンスタンティン・オルベリアン(p)/ネーメ・ヤルヴィ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(1986/87年)・・・これはBOOK・OFFにて「ワールド・ミュージック」辺りに紛れ込んでいたもの(@250)でして、結果論的に正確な分類であります。ウィリアム・カペルの十八番(おはこ)だったと記憶するが、初耳だったかな?(記憶にないだけか)馴染みのエキゾチックで泥臭い旋律連続であって、ピアノは強靱だけれど泥臭い表現ではない。第2楽章にフレクサトーンという特殊楽器(どんなもんかは知らぬが、長いのこぎりをびよ〜んと叩いた感じ)の怪しげなる効果抜群でして、タップリ楽しめる作品。
あとは馴染みの作品でして、父ヤルヴィの骨太、隈取りのはっきりとした指揮ぶりは、リズムと迫力充分なるものでした。(p)(c)1987年となっていて、現在入手可能かどうかは不明。(CHANOS CHAN 8542)コンスタンティン・オルベリアンは現在指揮で活躍している方でしょうか。
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オークションで連絡届いた分送付しつつ、いつものスポーツクラブへ。真面目なもんですよ。行きつけのディスカウント・ストアでごっそり食材購入、昼から在庫尽きたサイト用原稿を執筆したいが、完全に(心身共に)緩みきっております。苦情が続いていた(届かんぞ!文字化けするぞ!)メールアドレスをに 変更しました。ここしばらくメンドーだな、あちこち確認しないといけないから。
先日更新したChopin だけれど、”どーしても欲しい!”との連絡があって、エエですよ、と、あっと言う間に送っちゃいました。ツィマーマンの演奏は素敵だったが、こだわりや執着はないんです。その流れで、ピアノ協奏曲第1/2番〜アレクシス・ワイセンベルク(p)/スクロヴァチェフスキ/パリ音楽院管弦楽団(1967年)聴きました。かなり強靱、明快、密度濃く熱狂的、乾いてギラギラ男性的な演奏で、38歳技巧的にはピークだった時期でしょうか。テンポはかなり揺れるが、ヤワで甘美な世界を期待するとかなり風情が異なります。あとは好みの世界。
(無事ダブり購入分、無事オークション送付終了した)Mozart ピアノ協奏曲第13番ハ長調K.415(K.387b)/12番イ長調K.414(K.385p)〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ミハイル・ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ・・・表情の明るさと、軽快なるリズム感に於いて、この全集は屈指の存在と思います。バックは管楽器(ティンパニも)が省略された弦楽器のみ。ハ長調K.415(K.387b)はハスキル盤の存在が知られるが、意外と省略バージョンはないもんです。ロンド イ長調K.386も収録〜さっくりと明瞭で、しっとり優しい世界。(am@do 01018)
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結露激しいオーディオ部屋故か、長年の付き合いのCDがまたアウトになりました。ツラいなぁ。
●2007年2月某日
今朝はいっそう寒さ厳しいですね。あと数十日でゆったりとした朝とはお別れ〜朝の「音楽日誌」執筆可能でしょうか。毎日、新幹線通勤となる予定だから、新しい生活のリズムを作らなくっちゃいけません。「音楽日誌」は2000年7月スタートであり、原稿が残っている一番古い「近況」は1999年8月となります。昨夜は、それを読み返してシミジミしておりました。じつは一昨日辺りから久々”痛風”の症状出てまして、右足やや腫れて歩行が苦しい・・・今朝はかなり軽快しております。ここ数日の豆乳が原因ですか?やはり酒か。運動不足か。今朝は直接取引先へバスで出掛けます。
昨日来音楽結構聴いてます。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ロバート・クラフト/ロンドン交響楽団(1995年)・・・正確だけれど、色気がない。先の「火の鳥」「ペトルーシュカ」(1996年)では、その方向は好ましく思われたが、この時点では聴き手の感性とフィットしません。再度ちゃんと聴かなくっちゃ。続く一幕の歌劇「ナイチンゲール」(フィルハーモニア管弦楽団1997年)・・・これは初耳音楽なので、まだ云々できるほどのコメントはなし。CDとしてはなかなか意欲的な組み合わせだと思います。(NAXOS 8.557501)
先月購入した、Honegger 交響的詩篇「ダヴィデ王」〜ミシェル・ピクマル/シテ島管弦楽団/イル・ド・フランス・ヴィットリア地方合唱団(1997年)・・・これは小編成による「オリジナル版」(但し、ナレーター入りはオリジナルではない)であって、繊細かつ多彩、キラキラするような旋律連続の魅力であります。もちろんフランス語理解不能だけれど、筋書きは何となく想像できるし、言語そのものの美しい”響き”がなんとも快い。こんな魅力的な作品に出会うと、安易に著名名曲ばかり追い掛けるのが空しく感じるものです。
広島往復で聴いた音楽。Sibelius 交響曲第5番 変ホ長調/アンダンテ・フェスティヴォ/「カレリア」序曲〜ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(1982年)・・・録音の威力もあるのか、クリアで強靱、繊細かつ骨太なる世界が楽しめました。のびのびとした旋律表現、清潔怜悧なるフレージング、深い呼吸に充ちて爽快です。Sibelius は(もちろん)お気に入りだけれど、多種多様な同曲異演を体験してきた中でも、出色の感動をいただきました。(c)(p)1984、標準小売価格3,600円!とのシール付き。20数年前、CD初期は超贅沢品だったんですね。収録はちょっと短いが、配慮あるものだと思います。(中古@500にて入手)
Vivaldi 協奏曲集「四季」作品1〜8〜アンネ・ゾフィー・ムター(v)/ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィルハーモニー(1984年ライヴ)・・・昨年2006年だったか、BOOK・OFFにて入手した2枚組であり、「今更、”四季”?」的感慨あって、ようやく重い腰を上げて聴いたもの。シュヴァルベとの録音(1972年)は、ある意味とてもゴージャス方向ながら、”まとも”であった記憶もあります。これも同様の方向であって、昨今の激しくリズムやら変化を強調する演奏に慣れていてると、逆にこのオーソドックスさは新鮮でした。ムターのヴァイオリンは何とも言えぬ上品な色気もあると思います。
ここで、朝は時間切れ。
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寒風吹きすさぶ中、バス停まで十数分歩いて地元お取り引き先迄。昨日同様、かなり内容の濃い相談事であり、先行きの展望問題の交換をしたが、ついに「じつは異動なんです」とは言い出せず・・・切ない気持ちを抱え、もう職場に戻る気力を失い、そのまま売り場回りを少々(サボりですな、ほとんど)して帰宅しました。ま、急ぎの用件はケータイに飛んでくるんです。数件、調整ごとがあってもう週末だから月曜に忘れないよう、自宅から職場の(自分宛の)メールを出しておきました。セキュリティが強化される前は出先や自宅で職場のメールを受け取れたんだけれど、現在の仕組みでは”職場で決まったマシンでしか”見るとことはできない・・・営業なのに、そんなに机に縛り付けたいですか?あらゆる申請事、出張精算、報告、連絡すべてそう・・・組織は大きくなると”管理系”の発言権がでかくなるんもんです。仕方がない。
右足、(おそらくは痛風)軽快。いつものことだけれど、”キーン”とした耳鳴り気になります。
自宅〜バス停〜バス中〜移動中に聴いた音楽。Mahler 交響曲第3番ニ短調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィルハーモニック/女声合唱団/エルブルグ市少年合唱団/ディアドコヴァ(con)(1995年)・・・ぼちぼち中古で全集集めつつ、とうとう昨年2006年7月にオークションにてラスト入手(自分としては不本意な単価で)したもの。コンセルトヘボウでのライヴであり、残響豊かで芯が弱いような、とらえどころのない音質が好みを分かつところでしょう。拙宅安物オーディオとの相性あまりよろしいとは言いかねるが、ポータブルCDプレーヤー+イヤホンでは奥行きやら各パートの鮮明な位置関係が快く認識できました。おそらくは優秀録音。
放送フィルは、コンセルトヘボウ管弦楽団をイメージすると少々個性不足というか、味が薄い(特に金管)でしょうか。しかし、清廉、明快、指揮者の個性を前面に押し出さず、作品の味わいを素直に抽出して、100分を越える大作を飽きさせず、楽しくウキウキと聴かせて下さいました。声楽は文句なしですね。アンサンブルの精緻さにも文句なし。久々、嗚呼エエ曲やなぁ、と実感。こういう演奏が座右にはぴったりなんです。
昨日広島往復で聴いた音楽の続き・・・Mozart セレナード第13番ト長調K.525「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/ウィーン交響楽団(1973年ライヴ)・・・エエですね。まだ最晩年のゆるゆるとした世界に至ってなくて、ざっくりと豊かに歌う演奏。「四季」(カラヤン/ムター)+「アイネ・ク」(ジュリーニ)とは予定調和的コンピレーションだけれど、先入観なくしてタップリ楽しめた一枚也。音質は(このシリーズを考慮すると)水準。
2枚組セット(LIVECLASSICS LBC-101)もう一枚はVivaldiの珍しい作品をアバド、ムーティが指揮しております。協奏曲ハ長調RV.558(二つのヴァイオリン、二つのフルート?またはトランペット?、二つのテオルボ、二つのタンブーラン・ド・ベルアン・・・小型の琴らしいのための)/協奏曲イ長調RV.577(二つのヴァイオリン、二つのフルート、二つのオーボエ、ファゴットのための)〜クラウディオ・アバド/イタリア放送トリノ交響楽団(1967年)・・・もともとこちらの作品、演奏を楽しみにして購入したCDだったが、音質ちょっと厳しくてがっくりきていたもの。ほとんどモノラル。
虚心に音楽のみを聴けば、珍しいソロが次々と音色を変化させて、屈託のない明るい旋律に花を添えます。残りはリッカルド・ムーティ/ミラノ音楽の午後管弦楽団(!?1969年)の演奏であって、協奏曲イ長調RV.158(これは弦のみ)/協奏曲ヘ長調RV.98(有名な「海の嵐」と同じ旋律で、フルート+オーボエ+ファゴット+ホルンが加わる)/協奏曲ニ短調RV.394(ヴィオラ・ダ・モーレ・・・愛のヴィオラ?)/協奏曲ト短調 作品10-2RV.439(有名なフルート協奏曲「夜」/ソロはケシック(fl))・・・こちらもアバドと似たり寄ったりの音質であり、とくにヴィオラ・ダ・モーレのくすんだ響きが素敵でした。
●2007年2月某日
2月に入りました。変わり映えしない毎日だけれど、こうして暦の区切りで気持ちを入れ替えていくんだろうな。今朝も寒いです。昼間はけっこう気温は上がるけど。きょうは朝一番よりひろしまへ。いちおう当面の契約関係の実務的説明が目的だけれど、実質上は先行きお仕事の詳細ご相談、ということになるんだろうな。声を掛けて下さるというのは、サラリーマンとして幸せなことです。取れてしまった奥歯詰め物無事埋まり、欠けてしまった部分も補って当面の治療終了。歯石取りも希望したが、時間切れでした。
先月購入したCDを引き続き拝聴(再聴も)〜Mozart 嬉遊曲第15番 変ロ長調K.287〜ザルツブルク・ソロイスツ・・・40分1トラックなので、聴き出したら止められない!というトンデモCD(ama@do clasiccs 01011 しかも第3楽章で数秒間データ・トレース乱れ(残念!〜進みますが)再確認。前回は車中だったので部屋のコンポでじっくりと・・・さっぱり、きりりとした少人数によるストレート系の飾りの少ない演奏であって、感銘しっかりと受け取りました。主旋律を多く担当するヴァイオリンはそう美音とは言えないが、自在で溌剌としたテンションを誇ります。清潔、躍動、そんなところか。いくら超・廉価盤とはいえ、楽章事のトラック分けはするべきだし、データ・エラーは勘弁して下さいよ。不良品か。
数日前到着の自作自演CD残り、Vaughan Williams 交響曲第4番ヘ短調〜作曲者/BBC交響楽団(1937年)・・・これは”怒りの交響曲”だな。前に収録されるHolstより音の状態はずっとよろしいし、よくある”自作自演”風さっぱり淡々とした風情とは言わせぬ迫力も、説得力もありました。今年2007年はVaunghan Williams完全攻略(精神的に)を目指したいもの。
あと数枚・・・でも、時間です。いつもより30分早い出発となります。移動中は音楽聴けると思います。
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広島での打ち合わせを順調に終え、夕方、岡山の職場に戻ってメールをチェック・・・ナント上司から”異動”の内示が!岡山に1999年、失意と不安を抱えつつ転居し、結論的に7年間おもしろおかしく過ごして、もう限界なのでしょう。潮時でもあります。今年度は一年前の絶不調を乗り切り、ぶっちぎりで予算達成〜お客様とも蜜月状態。でもさ、こんな楽しいサラリーマン生活いつまでも続きませんよ。いつかは終わる、そんなふうに思いました。チームメンバーとちょっとだけ飲みました。皆、残念がって下さって、嬉しいな。
女房は働いているし、異動先は新大阪なので転居せずに新幹線通勤しようか、と思います。大阪で家を借りても、岡山から通っても通勤時間はそう変わりません。博多〜岡山と続いた十数年間のバブル(営業はほぼ全部出張なので、手当が出る)終えて、大阪での取引先はほぼすべて”通勤圏内”となります。出張宿泊も激減、月一回の東京の会議もどうなることやら・・・
経験上、異動が発表になったらお仕事”死に体”になるんです。明日も朝一番から地元取引先と”先の展望”論議、打ち合わせだけれど、もうお力になれません・・・”変わり映えしない毎日”に、こうしてピリオドが打たれる。