Bloch トロンボーン交響曲/Feinberg ピアノ協奏曲第3番ハ短調Bloch (1880-1959) トロンボーンと管弦楽のための交響曲(1954年) ケルソンスキー(tb)/コジュカル/ソヴィエット国立交響楽団(1988年録音) Feinberg(1890-1962) ピアノ協奏曲第3番ハ短調(1947/51年) ウラディミール・ブーニン(p)/チェルコザフ/オスタンキノ交響楽団(1990年録音) CONSONANCE 81-0002 $2.99で購入 ブロッホはともかくとして、フェインバーグ(ファインベルク?)って誰やねん・・・・と訊かれても・・・・。「ウラディミール・ブーニンはスタニスラフの親戚筋か?」と言われても困ります。オスタンキノ(大)交響楽団って、あまり馴染みがない?指揮者も知らんなぁ。 でも、いつもいつも馴染みの曲ばかり聴いていても仕方がないでしょ?脳味噌が老化してくると、どうも硬直化してきて、新しいものは受け付けにくくなるもの。だから、ときどきこんなCDも思い切って買うことにしています。たいてい安いしね。たまに当たりも出るもの。(ハズれが多くても責任持てん) ブロッホの曲は、「冒険大スペクタブル映画」のテーマソングみたいな味わいです。実体はトロンボーン協奏曲(なぜ交響曲なのかは不明)で、雄弁で朗々としたソロが気持ちよい。そうとうなテクニシャン。作曲年代からいうと、かなり保守的でわかりやすい作風。 トロンボーンという楽器の独奏は珍しいし、けっしてツマらない曲ではありません。でも、なんとなく尻切れトンボみたいな印象で終わってしまう曲。演奏は一流でしょう。 フェインバーグは旧ソヴィエットの作曲家でしょう。雄壮で明快、わかりやすい音楽作りはまったく穏健。ショスタコヴィッチなんかと比べると、やはり個性の質が桁違いなことが理解できます。雄大で、大河の流れのような音楽だけれど、変化に乏しくて、面白みは少ない曲。43分もの大曲。 オーケストラには濃厚な表情があるものの、ピアノは「曲の紹介」程度でしょうか。ていねいだけれど音に芯が感じられず、たどたどしい。力強さはあるが、表現が一本調子で飽きます。第1楽章はアンサンブルもズレがち。いかにも、といったロシア風の甘い旋律も顔を出しますが、ラフマニノフとチャイコフスキーを混ぜ合わせたような味わいか。それも長続きしない。 第2楽章「アンダンテ」の静かな味わいは悪くない。そよそよとした弦に、淡々としたピアノ・ソロが絡みます。これはこの曲中もっとも美しい局面だけれど、やはり変化に乏しい。終楽章も期待させつつ、ついに盛り上がりきらず。全曲聴くのは少々ツラいかも。 わりと新しいデジタル録音で、音質にはほとんど問題はありません。一人で部屋にこもってCDを聴いていると、煮詰まってしまいがち。そんなことにならないためにも、珍しい音楽はちゃんと聴いて見聞を広げることが大切なんです。コンソナンスはロシアの珍しい音源をCD化してくれているが、あまりにマイナーなのが多くて、きっと経営は苦しいことでしょう。 でも、怪しげでチープっぽいデザインの歴史は生きていて、昔のロシアのレコードってみんなこんな感じでした。(2001年3月18日) 例の如しで、ワタシのあまりにいい加減な情報に呆れ、詳細を送っていただきました。ありがたい。 Samuel Feinberg
1890年5月26日オデッサで生まれる。幼時にモスクワへ移りモスクワ音楽院にて、ピ
アノをGoldenweisserに楽理をZhilayevに学ぶ。19911年に卒業、1920年より亡くな
るまで同校の教授。生前は主にピアニストとして活躍、同時代のロシア音楽の紹介
につとめた。 ファインベルクと発音するのでしょうか。因みに彼の演奏はCDで入手できますよ。 今カタログにあるのは;
A. Scriabin: Pre/Etudes/Mazurkas/Poems
Bach / Feinberg: Well Tempered Klavier
Samuel Feinberg: First Recordings-1929-48 といったところです。 ヴラディーミール・ブーニンは同姓同名の作曲家がいましたが、別人でしょう。作 曲家は1970に亡くなっています。 私の調べがついたのは以上。 ブロッホのトロンボーンと管弦楽のための交響曲というのは聴いてみたいですね。 初演はヒューストンとあるので、ヒューストン交響楽団の依嘱でしょうか。当時は ストコフスキーの時代でしょうから、彼が直接依頼したのかもしれません。因みに 初演は1956年です。(2001年3月20日)
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