●2006年12月某日
昨夜はそもそも寝付けず、深夜映画(かなり以前に見たアクションもの〜ようできた映画でした)楽しんでから、就寝、眠りは浅いが体調良好。やや寝坊して、これから女房を駅まで送りましょう。大晦日は良い天気です。一年の締めくくり+年始はテレビを止め、音楽三昧と行きましょう。2日は京都にて家族+甥と飲むつもりだけれど、それまで禁酒、そして精進系食事(厳密ではないが)にて過ごします。今朝も腹筋+体操実施。3ヶ月は続いているか。
昨日、ヘルベルト・ケーゲル15枚ボックス(完全ダブり分6枚分オークションで処分した上)到着。これはScho"nbergの「モーゼとアロン」が聴きたかったため。組み合わせ違いで処分できない”ダブりCD”は未だいろいろとありますよ。それでも、ボックスで購入したほうがずっと安く付くのが哀しい。(未聴)HMVでは「入手困難」ものを抱き合わせにて注文しちゃうので、注文→到着迄数ヶ月、というのはザラでして、未だごっそり受注残あります。あまりに遅いものはいったんキャンセルして、更に新発見した「マニアック音源」をプラスして別途再発注しました。楽しみは先延ばしであります。
昨夜、Mozart ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216(1959年コンドラシン/国立交響楽団)/Bach ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041(1962年コンドラシン/モスクワ・フィル)〜レオニード・コーガン拝聴・・・正直言って違和感というか、慣れというのは恐ろしいもので、ここ数年「さらり・キリリ・快速・クール」系ばかり聴いてきたじゃないですか。味が濃くて、表情付けがはっきりしていて、線が太いアツきヴァイオリン。コンドラシンのバックだって、かなりの重量感。緊張感薄いズルズルと演奏、ということじゃなくて、表現の色づけが強烈!ということです。ま、聴き進むに連れ、ははん、と楽しめるようになってきました。
年に一回ほど聴きたくなるウィンナワルツ集、ワタシのリファレンスは(未CD化なので昔馴染みのLPから違法コピーしていただいた・・・ご勘弁)RCA 20S-11だけれど、今回はJ.Strauss.jr. 円舞曲「美しく青きドナウ」〜ロベルト・シュトルツ/管弦楽団・・・後年のステレオ録音ではなくて、録音年不明のモノラル録音。ロベルト・シュトルツ管弦楽団との表記はあるが、これがよくわからない。職人的というか、あまり高尚芸術方面やら、アンサンブル精緻を極める!方面ではない、さ、皆様楽しみましょ、的手慣れた演奏でしょう。ワタシはこんな演奏も大好き。他「南国のバラ」なども楽しみました。(ベルリン交響楽団〜おそらくは旧西〜モノラル録音)
●
ナマ演奏では小学生の時に一度経験しただけの岩城宏之さんが、今年2006年亡くなりました。テレビで、そしてウィットとユーモア溢れる沢山の著作で愛すべき人柄を慕っていたけれど、所有CDは一枚だけ(武満徹)であり、NHK交響楽団との全集も中古屋で見掛けたのに、購入見送っちゃいました。彼には「ベートーヴェンの1番から9番までを一晩で振るマラソン2004」という偉業があり、「Beeやん苦手」のワタシでさえ、気力体力充実して、時間的経済的に余裕があれば体験したかった、という思いはあります。(CDは未聴/金沢との第5番ハ短調は正直楽しめなかった)
一年の(楽しくも)苦しかったお仕事ようやく終え、大晦日にBeethoven 交響曲全部聴こう、と、昨夜12時過ぎ第1番ハ長調からスタート、順繰り(様々な演奏、一部同一作品ダブり聴きも有)聴き始めました。昼時点、第4番 変ロ長調迄到達。なんとか「第九」迄辿り着いて、サイトにさっくりとコメントしたいものです。女房駅まで送りついでに、BOOK・OFFにて書籍6冊購入(CDは意に添うものはなかった)、スーパーで最低限の必要物資調達して、自宅に籠もります。
2006年の「音楽日誌」はこれにて終了。ほぼ、毎日更新が当たり前の生活となりました。
●2006年12月某日
最後の最後まで、やや不快な事件(上司が頭越しでカッコエエとこ見せて、結果、指示通り動いた担当が大恥)が発生して、慎重に処理が必要です。他のチームなら担当に任せきりなのだろうが、なんせバカス(馬鹿でカスの意)だから、まともなお詫び、連絡、実務処理、点検ができないんです。ぎりぎりまで手が抜けない、お休み気分になれない・・・昨夜は、再び安田さん来訪して、家族と健康の大切さについて語り合いました。
寒いですね。岡山県北では雪らしい。昨日、終わったオークション出品はびっくり!購入金額を超えて激しい競合となりました。本日送付。今朝、Schubert ピアノ・ソナタ第20番イ短調 D959〜フランク・ファン・デ・ラール(p)(2000年)・・・1965年生まれ、オランダのピアニストらしいが、予想外の立派な演奏です。派手な華やかさ、器用さははないけれど、とつとつとした落ち着いた味わい深い。なによりリキみがないがよろしい。とぼとぼと人生の悲哀を引きずって歩く、後ろ姿が見えるようであり、ピアノには滋味なるほのかな色気もあります。BRILLIANTのSchubert ピアノ・ソナタ全集+αは、様々なる演奏家による”寄せ集め”(ファン・デン・オールトの一枚はピアノ・フォルテ)だけれど、各々味わいが多彩で楽しめると思います。
では、行ってきます。朝の一時間が勝負なので緊張しております。
●
辛くも諸処作業を10時頃には終え(乃至、先送りして大丈夫なように調整し)チーム全員で岡山市内視察へ出発〜昼過ぎに一人(帰省の飛行機便の関係で)途中で降ろし、残りのメンバーで更に4件訪問〜ラストは自宅の側なので、社用車を戻しに職場に戻る連中に送られ、早々にお仕事終了です。かなり精神的に緩んで、眠くなったり、どんより頭痛があったり・・・状態。例年は帰宅すると女房息子既に大阪へ、だから一人きりだけれど、今年は息子が本日夜遅くまでアルバイト不在だし、女房もいるし、で、やや日常引きずっております。明日、女房と息子は大阪の実家で落ち合い、ワタシはそのあと京都で合流予定。
完全に精神が緩むと本も読めないし、音楽も聴けないものです。ことしは適度な開放感があって、意欲継続、というのは(ほんまは)よろしくないのか。とことん一度ノーミソ空にしないと、ぐっすり眠れませんもの。休みに入ると基本”禁酒”です。ワタシの酒は(あくまで)お付き合いですから。
Mahler 「大地の歌」〜ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィルハーモニー/パツァーク(t)/フェリア(a)のCD到着(ANDROMEDA ANDROCD 5041)・・・情報を信じるならば1952年5月18日ライヴ、著名なる英DECCA録音の翌日収録となります。オンマイクで平板だけれど、かなり鮮明なる録音です。音質故の錯覚か、馴染みの個性的声楽二人のテイストそのままに熱気が加わったようでもあり、一部の楽章は誤差とは言い難い収録時間の違いも存在します。但し、ごく一部針音らしきものもあり、一方で聴衆のざわめき拍手も有(これは人工的に付加可能だろうが)。
いずれ、久々に濃厚だけれど穏健派の浪漫を久々に堪能しました。Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1975年ライヴ)・・・聴き残していた第2部確認〜ああ、ゆったりとした余裕のスケール演奏だ。劇性を徒に強調せず、粘着質に固執しない。アンサンブル秀逸であり、オーケストラも合唱(ウィーン国立歌劇場合唱団/ウィーン楽友協会合唱団/ウィーン少年合唱団)も響きは濁らず、表情豊か。声楽ソロも絶好調ですね。エッダ・モーザー(ソプラノT、罪の女)、ジュディス・ブレゲン(ソプラノU、贖罪の女)、ゲルティ・ツォイマー(ソプラノV、栄光の聖母)、イングリット・マイアー(アルトT、サマリアの女)、アグネス・バルツァ(アルトU、エジプトのマリア)、ケネス・リーゲル(テノール、マリア崇拝の博士)、ヘルマン・プライ(バリトン、法悦の教父)、ジョゼ・ヴァン・ダム(バス、黙想の教父)
ラスト贖罪と安寧の気分は最高潮であって、極めて感銘深い完成度・・・で、演奏ともかく、途中アンプがおかしい。ワタシのDENON PMA390-Uは10年選手だけれど、ついに右チャンネルが消えました。たった今現在、あちこちいじって症状治まっているが、ついに寿命か?当面(冬だし)真空管アンプTU-894に戻して乗り切りましょうか。つい先日、プレーヤーを替えたばかりなのに、こういうのは一気にやってくるもんですね。ほか、数曲聴いたけれど、その件は明日。
●2006年12月某日
本日で職場は年内ラスト、明日は留守番+視察です。本日も昼から高松(視察)だから午前中で実際のお仕事は終わりか(でも宿題課題膨大)。緊張して乗り切らないと。睡眠不調続いていて、あまり眠られません。でも、大丈夫!保ちますよ、年内。せっかくの正月休みに倒れないようにしないと。
今朝、久々ジエイムズ・レヴァイン/ミュンヘン・フィルのライヴ聴いております。Gershwin 「キューバ序曲」いまいち遊びが足りず、HARBISON 交響曲第3番はわかりやすく、美しい作品ですね。(2001/2002年)シロフォンや諸打楽器の使い方も効果的でユーモラス。12枚組4,790円は有り難い価格であり、いずれ注目すべき収録と演奏水準に間違いないが、この指揮者ととオーケストラの組み合わせ個性は少々陰影に乏しいような・・・そんな気がしないでもない。
2006年最終サイト定例更新しました。なんとか、一回も休まず一年乗り切った・・・感慨深いものです。継続は力。
●2006年12月某日
大過ないことを望む性格ではないが、これだけトラブルが連続すると、緊張が続きます。ほんま、もうとことんムズかしいことが連続して、なんとかクリアしたこともあり、ダメだったこともあり、状態でしょう。「トラブルを楽しむ」には少々度が過ぎます。夕方、もう一発発生して、先ほどクリアすべき案を提示しつつ、「明日やろうね」と帰宅したところ。チームの若い者への宿題(2ヶ月程前に出していたもの)とうとう本日、こんな年末ぎりぎりに提示があり、あまりの無内容さに激怒、まわりが引くくらい説教〜いつもは軽口を叩いてる奴も、さすがにシュンとしておりましたね。もう年内は忘れて、年明けやり直しだ、と。
本日は福山方面に売り場視察。某量販店にてケーキ売れ残りの激安処分があり、職場の派遣さん分購入〜年末サービスとしました。昼は「小魚阿も珍駅家店」にて、ふだん揚げ物は絶対に喰わないが、サービス定食であった「魚フライ」はかつて経験した中では最高の水準に満足。明日、午前中にもう一山トラブル・クリア作業(指示)、別途、伝票お届け。昼から高松の売り場訪問視察・・・で、再び安田さん来訪〜ほんまの忘年会です。で、一年のお仕事終了はもう一日後。・・・人生とは苦行ですな。疲れ果てました。
オークションへの出品、小物はともかく、大物は驚くべき激しい競合があって、まず一発本日落札。明日もう一発締め切りがあって、これも快調です。10年くらい聴いていないCDセットであって、これは臨時収入という手応え有。本日(100円落札+送料振り込み料の方が高い!)CD一枚到着。
Sibelius 弦楽作品集(FINLANDIA 4509-98995-2)メロドラマ「孤独なスキー跡」(弦楽と朗唱1948年)/メロドラマ「伯爵夫人の肖像」(弦楽と朗唱1906年)/「とかげ」作品8(1909年)/プレスト(1890/1894年)/アンダンテ・フェスティヴォ(1930年)/「恋人」作品14(1893/1912年)/ロマンス 作品42(1904年)/田園組曲 作品98b(1921年)/即興曲(1893年)/組曲ニ短調 作品117(1929年)〜ユハ・カンヴァス/オスロヴェニアン室内管弦楽団(1994年)・・・これは半分ほど、その存在さえ知らず、もちろん初耳作品也。ま、フィンランド入魂のお国もの演奏だと思うが、作品とも素朴で静謐なる味わいに溢れ、ジミで寂寥が広がる音楽であります。囁くような音楽。なんか、落ち込むなぁ。
●2006年12月某日
昨夜、相手先のご都合急遽悪くなり、とにかく広島での忘年会終え、宿泊せずにホテルキャンセル、深夜に帰宅しました。朝、新幹線中で「重大なるトラブル発生!」とのメール受け取り、たしかに打つ手なしの大問題であり、もうそれはお詫びと傷口を埋めるしかない、といったことであり、「だから、年末は事務所に待機していろ」と、言われるかも。当該担当は毎日連続の大トラブルにヘロヘロ状態であって、バブル世代は危機に弱い。それに、「自分のミスではないトラブル」という意識があって、対応に真剣みが不足する・・・誰のミス、どこのミス、とか組織的には関係ないじゃん!と何度言ったらわかるのか。逆に、自分の力量じゃなく、組織の信頼で商売していることがほとんどじゃないか、その上で、誠実誠心誠意な対応で個人的な信頼関係を作るしかない。
昨日広島県下、5ヶ所訪問。その後、カルく3人で酒席。考えてみればこのご担当とも5年以上の付き合いで、おそらく忘年会も5回(以上)続けている感じ。ドタキャンご担当は、難しい人(はっきり言って超・アホ)だけれど、年内異動内示、1月4日発表、11日異動実施だそうで、どうやらその人もひっかかりそうだ・・・というインサイダー情報(というか、相手先のことだけれど、幹部からのニュアンスで)あって、「じゃ、来年早々にうち合わせ日程調整しましょう。また連絡します」とワタシはケータイに応えたが、年明けには彼は存在しない可能性も有、ということですな。
本日、諸トラブル顛末状況詳細(どうも中途半端対応の臭いがする・・・)聞き取って、昼からご迷惑掛けた地元取引先にお詫びついでにラスト商談。「師走はバタバタ」みたいな感じがしないでもないが、いつもの毎日じゃないの。粛々と眼前なる諸事件をクールに処理するしかない。フォローしきれなかった信頼関係は甘受して、時間を掛けて回復するしかない。
●
いつも心に音楽を!Rimsky-Korsakov 「シェヘラザード」またもや棚中より在庫発見!エドゥアル・ド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1956年)・・・これがホルンやら木管群の音色が極上であって、全体として剛直な厚みを感じさせて、カラヤン/ベルリン・フィルに匹敵する豪華な響きを堪能させます。但し、こちらはもっとストレートで飾りがなく、甘さ控えめ。男性的と言っちゃマズいか。録音はモノラルとしては極上でして、ヴァイオリン・ソロ(Jan Damen)は少々線が細く、神経質な印象有。やっぱり、シュヴァルベの色気は良かった。
IMG Artistsの2枚組(2枚目)には他、Nicolai 「ウィンザーの愉快な女房達」序曲(1956年)、R.Strauss交響詩「ドン・ファン」(1955年ライヴ)、Elgar「コケイン」(ロンドン・フィル1949年)が含まれ、いずれ驚くべき熱気ある推進力と、重心の低さがバランスして、他では聴けない魅力に溢れました。
先日、中途半端に聴いてしまったBerlioz 幻想交響曲〜セルジウ・チェリビダッケ/イタリア放送トリノ交響楽団(1969年)じっくり再聴・・・ややぼんやりとしたモノラル録音だけれど、そのアンサンブルの凝縮具合というか、細部まで配慮の行き渡った徹底ぶりに驚愕。演奏技量としてはさほどの評価でもないと思われるイタリアのオーケストラを率いて、聴き手をグイグイ引き込む魅力に溢れます。全52分ほどだから、特別にテンポが遅いわけではないが、”遅い”といった感触はあります。それは聴き取るべき情報多彩で豊富で、曖昧さがどこにも存在しないから、そう感じるということでしょう。馴染みの名曲だけれど、新鮮に堪能いたしました。
●
上司とはすれ違いだけれど、案の定ノーツで「年末は事務所に待機していたほうが・・・」とありました。ワタシにじっとおとなしく事務所でぼんやりしてろ、ってか?うるせえよ。午前中、昼からとじっくり来春の企画書レクチャー指導して(これが疲れるんです)夕方、バスで取引先へ。大ご迷惑を掛けた当のお相手幹部勢揃いだったので、深く、深く陳謝。深刻なる問題だったが、それはそれで数年間の信頼関係もあり、それなりに談笑して情報交換もしました。実務的な商談一時間ほど。昨日の寒風、睡眠不足、本日昼の気温が高かったこと、夕方冷えてきたこと・・・で、どうも風邪が怪しい。(気管支炎に非ず/肩が凝るのは稀有なる事象なんです)本日、暖かくしてゆっくり休みましょう。
Mozart ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537(1983年)/第27番 変ロ長調K.595(1979年)〜マレイ・ペライヤ(p)/イギリス室内管弦楽団・・・この人の演奏は、これしか聴いたことはありません。弾き振りとしてはオーケストラのアンサンブルが非常に優秀、ピアノは端正で清潔感溢れ、ニュアンスが細かい。ウェットな表情もあって、昨今の古楽器系リズムを強調した表現というより、昔ながらのオーソドックスな方向のまま透明度を加えた・・・というところか。エエですね。テクニックの冴えが、冷たさ、無表情に至らない。久々、草臥れ澱んだ中年オトコの精神(こころ)を洗い流すような、やっぱりヴォルフガングには無条件幸福。
ことしはラストまで緊張が途切れないな。明日、福山方面へ現場視察。
●2006年12月某日
昨日の”痛風”症状、あっという間に治って、そうじゃなかったのか。昨日、出勤して、念のためラスト実績数値確定を取り出したら、本部振り替えの「追加」があって(先週確認していたはずなのに)ぎりぎりで粗利も達成!これで7ヶ月連続予算達成パーフェクト!他が悪いから、いやぁ目立つこと目立つこと!会議でも鼻高々!「バカス」のトラブル処理進捗を報告受け確認しつつ、一時間別室でみっちり強烈説教(本年百度目くらいか)・・・そうしたら、別担当のところで驚愕のトラブル(地元岡山にて)またまた発生!これは、どちらかというとお客の方のミスというか、システム上の問題で受注データが(10アイテム270CSほど)飛んでなくて、それをなんとしても明日に納品しなくっちゃいけない。(フツウのであれば絶対ムリ!)どうする。
担当の相談に乗りつつ、おおまかな商品手配の状況概要出た段階で、ついに”ヴェテラン大技(おおわざ)”(ワタシのアイディア)出動!3アイテム100CSほどを別場所にイレギュラー納品させて、関係者一同で12ヶ所に運ぶ=納品を半日以上短縮させる、結果として50%ほぼ望み通り納品可能で、残りは流石に一日遅れるが、なんとか相手ご担当(+ウチの担当も)顔が立った!(あとでウチの「バカス」担当、用事でそこの取引先に訪問したら、感謝感激していた、とのこと。「120%の対応でした」と/本日せめて配送のお手伝いに派遣します)夕方、月例のリベート処理システム(通称”林システム”)稼働させて、600枚強ほどの送付帳票(紙詰まりもなく)無事出力、いよいよ年末も押し迫って参りました。
なんか嬉しくて、想定外に(チーム数人で)飲みに行っちゃいました。カラダにはよろしくないが、精神的には爽快!です。本日、早朝より広島(一泊)へ、現場回り(お取引先運転+ウチの若い者同行)、案内スケジュール詳細ラストに(勝手に)「忘年会」となっており、更に昨日夕方、自分の直接担当ではない、もっとも取引額の大きなご担当からケータイに連絡入り、夜合流しましょ、とのこと。ありがたいですね。あちこちお座敷が掛かって・・・ワタシは波瀾万丈トラブル(それをなんとかクリア)が大好きです。平穏無事粛々人生などツマらないではないかっ!
へろへろになって(久々)タクシー帰宅。だから音楽聴いてません。広島往復で少々音楽聴けると思います。明日、午前中商談こなして岡山へ戻り、地元取引先とラスト商談となります。せめて、朝から激しい体操+ダンベルやって体調維持しましょう。
●2006年12月某日
寒いですね。昨日、夕方より左足甲方面の骨が痛く、おそらくは”痛風”であります。ちょうど一年前の症状は酷かったですね。年末酒席連続+冬場は水分摂取が減ること+昨年は急激なるダイエット開始が組み合わさって、尿酸値急上昇!かなり腫れました。昨日、本を読んでいると「納豆、きなこ、鍋が良くない」(尿酸値には)となっていて、ワタシがこどもの頃から(鍋料理ともかく)異様に偏愛する食物であって、たしかに総コレステロール数では正常値を保っていて健康的な食生活だけれど、そこに大問題が・・・しかも、ここ数日連続鍋(もつ鍋はいかにもプリン体多そうだ)、自宅でも極上のちゃんこ鍋に成功し、更に昨日昼、その残りつゆで昼にラーメンをいただき・・・お仕事都合で運動不足もあると思います。
サロンパスを貼って寝たせいか、腫れてはおらず、(痛みのせいで)やや歩行困難程度。明日明後日と広島一泊ラスト出張(酒席有)。スポーツクラブは年末年始メニューでスタジオのエアロビクスには参加できないし、この足の状態なら自転車こぎが一番でしょう。ジョギングはできないし、やる気もない。お仕事トラブルの件は、一日経ってかなり冷静に〜昨夜はよく眠れました。冷静に処理します。
Wagner 楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜「前奏曲と愛の死」(バンベルク交響楽団1954年)/SCHO"HNBerg 「ペレアスとメリサンド」「室内交響曲第1番 作品9」〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/南西ドイツ放送交響楽団・・・以前から(昨日も)コメントしているように、後者2曲はこども時代からの愛聴盤であります。結論的に「トリスタン」〜「ペレアス」そして「室内交響曲」という流れはよくできていて、濃厚な浪漫派官能→爛熟の噎せ返るような甘美な旋律→ついには、それを突き抜けて現代へ破壊された音楽へと接近する・・・ホーレンシュタインは後期浪漫派のスケール大きな作品を得意としたようで、ここではクール素っ気ない(骨と皮?的)表現ではなく、また時代錯誤的巨魁濃厚サウンドでもない、抜群のバランスでわかりやすい演奏であります。アンサンブルの高水準も特筆すべきでしょう。
LP時代の記憶ではかなり怪しい音質(盤質も劣悪だった)だったはずだけれど、Wagner含め、かなり聴きやすい奥行き分離のはっきりとした録音です。SCHO"HNBergはステレオ録音だと思います。
では、行ってきます。
●2006年12月某日
昨日、我がチームの「バカス」が引き起こした驚愕のトラブル+その後の対応のまずさを思い出して、せっかくの休みも気分は鬱鬱状態。ほとんど眠れません。7ヶ月間トラブル連日、なんどもなんども説教し、尻拭いし、仲間としてフォローし続けた毎日だったが、まだまだ努力不足というか、試練は足らぬということか。サラリーマンとして新卒十数年、放置され、まともに指導されず独身40歳、半年くらいで変化を作れるなどと考えるのが甘いのか。2006年も押し迫って、こんな事件が露呈するとは・・・しかし、(いちおう)内部被害であって、お客に対して致命的なご迷惑でないことがせめてもの救いでしょうか。
こんな状態だから、せっかくの音楽もすっきり集中できるはずもない。体調維持しているから助かっているが、先日の気管支炎真っ最中だったらどうなっていたか?ワタシだって連日の”説教”が効いているなんて、思ってませんよ。ワタシはチームメンバーを庇い、問題点を発見し、解決策をひねり出し、やってみせ、そして先陣切ってお詫びに出掛ける、頭を下げる〜だから、ワタシの激怒を受け入れるんだろうと思います。先月11月末の講演でも、結局、明快なる結論は出さ(せ)なかったが、参加者皆、前向きに、自分なりに受けて止めてくださったそうです。考え方、姿勢を伝えるものであって、具体的ノウハウなんて役に立たん。
「バカス」(馬鹿でカスの意)は(高学歴国立大学出身だけれど)、起こしたミス、トラブルの教訓化、普遍化ができない。何度も過ちを繰り返しちゃう。ひたすらびびってワタシの顔色ばかり見て、だから昨日も「どうせ土日だから報告は月曜週明けでよい」と指示しているのに、2度も中途半端な途中報告をケータイに送ってきて、ウンザリさせるんです。一度目の連絡の時に、「手配的に一緒だから月曜で良い、って言っただろ」と再確認したのに、人の話を聞いていない。おそらくは取引先に失礼なる電話していると予想されて、月曜はその調査+フォローをしないといけないんだろうな。
巷は素敵なクリスマス・イヴを迎えつつあります。以上、ワタシのストレス発散(=「音楽日誌」上愚痴発露行為)でした。
●
オークションは予想以上に順調で、大物も入札入っております。上記のような精神状態ではなかなか貯まったCDに着手難しい(そのこと前提に、以下数件)・・・Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜レオニード・コーガン(v)/ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立放送交響楽団(1970年ライヴ)の件、再確認したが、音質が酷いですね、やはり。ティンパニが遠慮会釈なく、汚く全体を覆います。せっかくの10枚組なのに、いきなりこれだもの。でも、ロマンス ト長調にはティンパニがないからまだ聴きやすい。コーガンの硬質でアツい集中力を、未だ堪能できません。
Vaughan Williams 「海の交響曲」(第1番)〜ベルナルト・ハイティンク/ロンドン・フィルハーモニー/合唱団(1989年)・・・(精神力続かず)途中まで。ボウルト、アンドルー・デイヴィスとはまったく異なったアプローチで、所謂”英国紳士的”抑制方面ではなくて、非常に雄弁多弁な演奏です。これはアンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団(1994年)と第1楽章のみ比較して、はっきり理解できます。この作品はお気に入りでして、”押しつけがましくない方向での千人の交響曲”風と感じます。
で、Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1975年ライヴ)・・・これも第1部のみで精一杯状態。ロンドン交響楽団との旧録音の記憶も薄れているが、雄弁と余裕、熱気とバランスが上々で、大きなテンポの揺れにも不自然さはない。つまり、ワタシがもっとも嫌う「やかましい」演奏ではない、ということです。他、Mahler さすらう若人の歌〜フィッシャー・ディースカウ(br)/フルトヴェングラー/ウィーン・フィル(1951年ライヴ)に於ける濃厚緻密なる表現意欲、Stravinsky 「妖精の口づけ」〜フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1953年)・・・これは思わぬわかりやすさ、暖かさがこの作品の価値を高めている、と感じました。もともと好きなメルヘンな作品ですし。
Waxman「カルメン幻想曲」〜レオニード・コーガン(v)/コンドラシン/モスクワ放響(1956年旧録音)確認・・・やはり壮絶!オン・マイクでソロに近接しているのも効果的で、これはハイフェッツの十八番だけれど、表情の明快さに於いてむしろ上ではないか・・・そんなことを感じます。
さて、なんとか気分転換!しなくっちゃ。もっと、大きな組織的課題への回答が求められていて、来年2007年以降の自分の進み方、身の振り方を考えないと。いつまでも”バカス”ばかり相手に出来ない。
●
昼食後、女房と外出。ズボンとか下着とか靴とか、甥(苦学生)へのブルゾンとか、いろいろお買い物。引き籠もって暗い音楽ばかり聴いたり、二時間ドラマの再放送ばかりぼんやり見ていても仕方がないですね。人並みに出掛けて、初めて気分転換になる。それにしても暖かいクリスマスだ。こどものいないウチには関係ないが。
Scho"nberg 室内交響曲第1番 作品9(Webernによるピアノ五重奏版)〜ゲロルド・フーバー(p)/ハイペリオン・アンサンブル(2002年)・・・こんな不安なる時代には、こんな不安げな音楽がぴたり!なんでしょう。凝縮された編成になっても、作品の魅力はまったく薄れない。ワタシはこどもの頃からこの類の音楽を愛聴していて、たしかヤッシャ・ホーレンシュタイン/南西ドイツ放送交響楽団(たしかLP一枚1,200円)だったと思います。
室内交響曲第2番のCDは意外と少ないものです。ワタシは偶然に入手しており、ヘンリー・アドルフ/フィルハーモニア・スラヴォニカ(匿名指揮者団体)にて楽しんでおりました。どちらも20分前後の、けっして難解ではない、リリカルな味わいに充ちた旋律を楽しんだものです。
明日より、2006年ラスト一週のお仕事。相変わらず出張に明け暮れ、それを象徴するかのような予定が詰まっております。
●2006年12月某日
さて、本日は休日出勤、というかお当番。予算達成最終数値確認して、残務整理(お客が忙しいからなにもないでしょう、きっと)して、阿鼻叫喚魑魅魍魎状態の机上+下お掃除後、早々に現場視察(という名のサボり〜精神的には)に出掛けます。ここしばらく調子悪かった”風呂水吸水装置”(?)とうとうダメで本日購入してきます。毎日使って寿命は2年くらいか。今朝の洗濯は、ひさびさバケツにて水を補給しております。
【♪ KechiKechi Classics ♪】2006年勝手に各自アカデミー賞はぼちぼち投稿があって、自らの分も中途半端なので追加必要です。昨年2005年に購入した、Debussy 「牧神」「クラリネット狂詩曲」「遊戯」「管弦楽のための映像」〜セルジュ・ボド/チェコ・フィル(1967/77年)を改めて確認しております。どちらかというと”ザラリと良い意味で洗練されない”といった印象のオーケストラだったが、ここでの繊細なる集中力アンサンブルはみごとであって、数多いDebussy名盤中出色の存在だと思います。しかも録音極上!入手困難!@250!もってけ、泥棒!
昨日到着中、ダブり買いの話題(書いておかないと、ノーミソ情報は順次整理される〜ボケとも言う)クレンペラー/コンセルトヘボウ管弦楽団(AUDIOPHILE APL 101.547)中、de Falla「スペイン庭の夜」(アンドリーセン(p))+Bartok ヴィオラ協奏曲(プリムローズ(va)以上1951年ライヴ)は、(Music & Arts CD-752)にてダブり、Bartokに至っては(XXCM 203189-303/8)にて更にダブり・・・ま、そんなことは演奏水準、音源価値とは無縁でしょう。クレンペラーにとって珍しい録音でもあり、どちらも味わいあって、音質的にもそう悪いものではありません。
当番に含まれるMozart 交響曲第25番ト短調K.183は1951年の録音であって、ずいぶんと非情で速いテンポ、優雅さとは縁遠い演奏です。音質もあまりよろしくはない。先のXXCMボックスに含まれていたか?と確認したが、そちらはRIAS交響楽団との録音(1950年)でした。
●
朝一番で出勤し、ノーツ情報に驚愕!我がチームの”バカス”(馬鹿でカス)大々ちょんぼして、どーしょーもない商品在庫を残してしまって、しかもそれに気付いていない。ケータイで呼び出すが、全然わかっていない。事態は今月始めに発覚していて、ふつうなら気付いたはずだし、詳細資料が既に届いていたのに、それを見ても自分のミスに気付かない。かなりの大穴ですよ。起こした問題は仕方がない、でも”気付かないこと”、”次善の策がとれないこと”、お詫び文書のメールもまともに書けない・・・12月予算の粗利の件、ぎりぎりで達成しませんでした。残念。ま、トラブルの尻拭いも含め、そんな毎日ですよ。
昼から、自宅に戻って昼飯女房と喰って、それから(ヤミで自家用車使用)現場(というか売り場)回り〜これも一応お仕事ですから。途中、取引先に寄って様子伺い、某店で「ボジョレ・ヌーボー」(売れ残り半額セール)購入、それと”風呂水吸水装置”(980円也/安くなった)も。クルマであちこち移動中聴いた音楽は、Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜レオニードコーガン(v)/ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立放送交響楽団(モスクワ放響のこと?1970年ライヴ)・・・先日のハイフェッツの旧録音でもそうだったが、このお気に入り作品が楽しめません。ざわざわとしたライヴの雰囲気が問題なのか、それとも聴き手のざわざわした心象が問題なのか。
収録は盛り沢山で、1980年の小品(ライヴ)数曲が収録され、期待のWaxman「カルメン幻想曲」(パーヴェル・コーガン/国立アカデミック交響楽団)は期待の録音・・・コンドラシン/モスクワ放響(1956年)との録音は壮絶(!?)でしたから。でも、亡くなる2年前の録音故か”壮絶”とまでいかないか。コレも聴き手の精神的トーンダウンの責任ですか?
夕方、NHKドラマ「魂萌え!」再放送、大部分(連続)拝見。上質な、丁寧なる団塊の世代への賛歌ですね。高畑淳子といえば、息子が小さかったときに一緒に見た「仮面ライダーブラックRX」の悪役マリバロンだけれど、いわゆる”中流家庭”の平凡なる主婦を演じて秀逸。高橋恵子はいくつになっても素敵で、スタイル抜群ですな。頼りない息子は山本太郎、友人の派手な有閑マダムを小柳ルミ子が演じていて、これもハマり役でしょう。いくつになっても恋も迷いもある、そんなことをしみじみと感じました。
映画化されるそうです。
●2006年12月某日
早朝に目覚めてしまい、とにかく定例サイト更新し、睡眠不足この間甚だしいので体調あまりよろしくなく再度布団へ・・・暖かくして、気持ちよくちょっとウトウトしました。そういえば先週日曜も出勤して、ま、ゆるゆるの毎日だけど、休みがなかったから疲れてますね。身体(からだ)より、精神(こころ)がね。もう年末だし、厳密に言うと毎日粛々とお仕事は進んでいくけれど、ワタシは既にぷっつり”切れている”というか、すっかり”緩んで”おります。(傍目にはそう見えていないだろうが)床屋さんに行かなくっちゃ。
でも、音楽は素直に楽しめますね。BRUCNER 交響曲第8番ハ短調〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィルハーモニー(1963年)・・・非常に有名な録音であり、世評高いものであり、そしてワタシともずいぶんとお付き合いの長いものであります。深い眠りから覚めるような冒頭開始から、その流れの良さ、リズムの的確さ、清潔清涼なる旋律の節回し・・・あっ!という間に引き込まれて、もうスピーカーの前を動けない。あくまで軽妙(重くならない、ということか)、むしろ素っ気ない表現なのに、聴き手の胸にすーっと染みこんできて、爽快なる感銘が連続。全4楽章71分即過ぎ行きました。最新のリマスター盤は音質が良いそうですね、ダブり買いはできないけれど。(EMI 25 2925 2/1,500円値札有。贅沢!)
Kalinnikov交響曲第1番ト短調〜サミュエル・フリードマン/ロシア・フィルハーモニー(1996年)・・・人気の作品であり、第1楽章の懐かしい主題に一気に引き込まれる魅惑の旋律横溢。このオーケストラが怪しくて、元々録音用として結成されたらしい、とのこと。人気作品故、現役CDも多いが、あちこちのサイト情報を検索しても、この演奏は評判悪いですね。第1楽章を繰り返していることもあるが、おそらく最長(43:21)であり、とくに最終楽章のテンポの”遅さ”は、テンション問題で”緩さ”に至っている(11:51)・・・アンサンブルも少々雑然として、美しい響きとは言えないかも。
でもね、ワタシはフィル・アップのGlinka含め、けっこう楽しみましたよ、315円分以上。(ARTENOVA 74321 65414 2)
●
忘れていたけれど、昨夜「Dr.コトー診療所」最終回。柴咲コウの手術も無事成功して、まずはめでたし、というところだけれど、やや予定調和的で劇的変化球に足りないか。冷酷官僚のような大学病院の医師が、じつは妻の手術を失敗して植物状態に至っている、というバックは衝撃的でした。もうワンクールやって欲しいね。番外編でも実現して下さらぬか。私的に最高名演技賞は(当然、もちろん)泉谷しげるです。次席は、冷酷な大学病院医師の嫌らしさ極まる悪役ぶりに。
床屋に行きました。平日は空いているだろう、という予測大外れでして、激安10分間カットはあまり身なりのよろしくないご老人(女性含む)数人+やや引き隠りっぽい若者で待たされました。かなりの短髪(後ろほぼ坊主状態)へ。満足です。女房が、ズボンと靴を買え、との指示だったが、メンドーで何もせず。ぼんやりテレビ見てました。読書もできず。ちょっと精神的に疲れが溜まっているのか。
Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」より第1/2楽章〜ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団(1966年)・・・これは硬派ショルティのスタイルがプラスに働いて、強面緊迫感溢れる良い演奏です。但し、とてもだけど2枚続けて聴けない。疲れてしまって。Mozart 交響曲第40番/32番/38番〜ヨーゼフ・クリップス/コンセルトヘボウ管弦楽団(1972/73年)・・・これぞワタシのリファレンス(参照の基準)であって、馥郁たる薫り高いオーケストラの響き、穏和穏健なるスタイルを基調として、適切なるリズムを刻みました。テンポはゆったりめであり、繰り返しの実行も好ましい。リキみなど皆無、自然体の歌。最高です!
夕方、YAMACHIKUより先週注文したCD大量到着(散財)・・・結果的に2枚弱ほどダブり有〜ま、エエじゃないの。早速、FRANCOIS Couperin 7枚組より「諸国の人々」3声の合奏とソナタと組曲〜「フランス人」「スペイン人」〜ムジカ・アド・レーヌム(2004年)を確認・・・ワタシ、もともとこの類の作品が大好きなのに、久しくCDを所有しませんでした。(あるとばかり思っていた「王宮のコンセール」NAXOS盤は既に処分済みだったのか?棚中に存在しない。記憶でも残念ながら気に入った演奏ではなかった)非常に繊細なる古楽器フルートと通奏低音が床しく、ココロ洗われる幸せな時間が過ごせること、保証します。最高です!
夜、女房はお仕事大苦戦らしく、慰労も兼ねて外食。巷では忘年会最盛期であって(明日土曜祝日〜そしてクリスマスへ)飲み屋は混んでました。モツ鍋など自宅では出せない味をおいしくいただきました。
●2006年12月某日
昨日、山口では商談後、予定通りミニ忘年会。考えてみれば飲んだお二人は既に6年ほどのお付き合いで、ずいぶんと仲良くしていただきました。なんでも本音で話せる関係は幸せであります。上司は「泊まったら?」と言ってくれたが、本日、10時から地元岡山取引先と会議じゃないの、うんと遅くならないうちに辞去。体調完璧でもなく、そう悪いわけでもなし。左脚が鈍く痛むのは何故?神経痛か。結局、来週の広島出張は現場回り(これはOK/そういえば取引先からのスケジュール案内に「終了後忘年会」となっていたな、勝手に)して+”煩型(うるさがた)”ご担当(やや悪意に充ちた、自分中心の人生観に驚愕/2007年度は異動でいなくなることを心より願う)への来期契約の詳細説明が入ってしまって、なんと一泊となりました。ああそういえば、ぎりぎりで予算は達成しましたよ・・・7ヶ月連続。でも、きっと粗利は行きそうもない。
新幹線移動中の音楽は、Telemann 3本のコルノ・ダ・カッチャと弦楽のための協奏曲ニ長調/Vivaldi 2本のホルンと弦楽のための協奏曲 ヘ長調 RV539/Handel 二つの管楽グループと弦楽のための協奏曲ヘ長調/L.Mozart 4本のホルンと弦楽のためのシンフォニア・ダ・カッチャ(調性表記なし)〜ズディニク・ティルシャル/ベドルジハ・ティルシャル/ズディニク・ディヴォキィ/ジンドリハ・ペトラス(以上hr/読み方エエ加減/チェコ・フィル主席とのこと)/フランチェック・ヴァイナル/カペラ・イストロ・ポリターナ(1989年)・・・NAXOS初期の録音であり、15年程前の購入となるが、これは収録作品演奏陣演奏水準含めマニアックかつ素晴らしき一枚也。所謂チェコ派のヴィヴラートも表情も豊かなる魅惑のホルンであって、名手ティルシャルがこんな録音残して下さったことに感謝。バックもそう悪くないと思います。
Mozart 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」K.525/「劇場支配人」序曲/「コジ・ファン・トゥッテ」序曲/「フィガロの結婚」序曲/「魔笛」序曲/フリーメイスンの葬送音楽K.477〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(1961年)・・・ワタシの世代だったら文句なしの名盤存在に間違いないが、現代(いま)ではどうなのでしょう。録音用オーケストラは少々粗く、リズムに若干の緩さを感じないでもない。でも、”過去の記憶”故か、ワタシはこのぼってりと豊満なる響きを愛します。なんせこれが刷り込みであり、自らの基準ですから。(SEEM AM-026 CBS録音の駅売海賊盤)
「エリザベス組曲」(BYRDやBULLの作品編曲版)/Vaughan Williams 交響曲第8番ニ短調/Rimsky-Korsakov「スペイン奇想曲」/Chabrier 交響詩「スペイン」〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1961年ライヴ)・・・「GREAT CONDUCTORS」10枚組に収録されるもの。このボックスは7/10既に所有音源であって、酔狂にもわざわざオークションで処分しつつ再購入したもの。(ほとんど売れたので、結果的にほぼ出費なしにて購入)場所取り問題と、シリーズ4セット揃える!といった意味合いですな。自分の(エキセントリック)購入行動と音源価値とはまったく別物であって、纏綿たる”バルビ節”全開!音質は、ま、鑑賞に差し支えない・・・程度のものか(モノラル)。
英国伝統音楽が甘美なるメルヘンに変貌する「エリザベス組曲」、1956年録音よりいっそうの雄弁とスケール、ライヴ故の熱気を増したVaughan Williams、ノリノリのアツい「スペイン奇想曲」そして「スペイン」・・・
●
早々に帰宅しました。仕事のテンション上がらないなぁ、ワタシってほんま、根性なし!巷ではノロ・ウィルス大流行だそうで、風評被害で生牡蠣が全然売れないそうです。価格暴落、生産者には誠に気の毒だけれど、せめてワタシは好物である牡蠣を喰い続ける!一昨日は、湯豆腐に牡蠣をタップリ入れ、昨日の山口昼食では生牡蠣の寿司をいただき、本日昼食のパスタも牡蠣入りのクリームソースで。いや、もう、この際とことん行きましょう。明日、明後日祝日出勤の代休。
CD整理をしていたら、気に食わない(またはダブり)CD続々出てきて、再びオークション復活して出品しました。安くしたが、売れないだろうな、きっと。棚中より発見したのが、Berlioz 幻想交響曲〜セルジウ・チェリビダッケ/イタリア放送トリノ交響楽団(1969年)・・・ちょっと音質がぼんやりとしているが、神経質かつ雄弁な集中力は歯応え充分!テンポはこの時期、未だ中庸の範囲であって、しかし紛れもない濃厚なる個性を誇りました。但し、ちょっと聴き手がぼんやりして集中できておりません。機会を改めて、楽しませていただきます。フィル・アップは序曲「ローマの謝肉祭」(ミュンヘン・フィル1989年)であって、こちら晩年の細部入念なる刻み込みが万全であって、快さがいっそうわかりやすい。
Maurice Durufle' 「合唱とオルガンのためのレクイエム」作品9〜アスケルソン/ハルグリムス教会モテット合唱団/ハンフリート・ルッケ(org)(1996年)・・・DOCUMENTSの10枚組ボックス中に含まれる音源で、珍しいアイスランドでの録音なんですね。気が遠くなるような深淵、透明な世界が広がって、まさに天上の響き也。これぞ敬虔なるクリスマスに相応しい音楽でしょう。NAXOS盤もあったはずだから、明日ゆっくり比較してみましょう。
●2006年12月某日
女房あっという間に回復。やはり健康が一番大切ですよ。ワタシは睡眠不如意で困っております。本日、山口往復だから昼寝できるかな?ミニ忘年会(明日、地元岡山で午前中から会議なので日帰り)もあって、帰りは深夜となります。ようやく冬らしく冷えてきているので、体調管理に気を付けましょう。本日、月度数値締めで実績確認(間違いなく予算達成しているはずだけれど)、そういえば我がチームの隣で一年半ほど支えて下さった若く、優秀な派遣さんがきょうで退任〜無事、正規社員への就職が決まったそうです。よかったね。
VUGHAN Williams 交響曲第6番ホ短調〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団(1997年)・・・昨年購入した(激安1,990円)全集だけれど、先ににボウルト全集(EMI)を購入してしまったこともあり、結果的に放置気味となっていた音源であります。演奏云々より、まず作品を掌中に収めること〜小学生時代「グリーンスリーヴズ」で出会って以来、お気に入りのVaunghan Williamsであり、聴く機会も多いが、「ソラで旋律歌える」ほどではないんです。奥行きある音質、清涼で厚ぼったく濃厚に響かない英国管弦楽の魅力一杯の演奏だけれど、作品はやや難解かも知れませんね。怒りと悲劇〜最終楽章の消え入るような静謐を楽しんだけれど、あと数回繰り返して確認必要です。
今朝、Mozart 歌劇「後宮からの逃走」K.384〜チャールズ・マッケラス/スコットランド室内管弦楽団/合唱団(1998年)一枚目のみ。躍動するトルコ風リズム!溌剌としたアンサンブルは古楽器風の表現であり、歌手達(未確認/いずれ調べても最近の人はほとんど知らないが)の伸びやかな歌にも好感が持てます。なんせ録音がよろしい。この作品(も)わかりやすいですよ。LP時代、フリッチャイ盤で馴染んだものだから、あの生真面目な表現(シュライヤーだったか?)が脳裏に焼き付いてますね。Mozart 歌劇全部!44枚(幅8cm程)入手済みなので、思いついたら即!聴くこと可能、という超・幸福状態が実現した2006年でした。
今朝、しつこくVUGHAN Williams 交響曲第2番「ロンドン交響曲」(1920年再編版)〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1957年)・・・意外と良好な音質、いかにもバルビローリらしい纏綿と横流れ甘美な表現連続だけれど、聴き手に集中力が足りません。改めて確認すると、けっこうVaunghan Williamsはサイト内で更新記録があって、「イギリス音楽の非科学的・非音楽的考察」・・・こんな覚え書きも出て参りました。第6番にはキース・ベイクルス盤(NAXOS)も棚中に存在するんだな、ちょっと探してみましょう。
●2006年12月某日
昨夜は「創菜やわびすけ」にてチーム自主忘年会。派遣さんにはボーナスがないので、年2回ごちそうしてあげるんです。おいしかったですよ。昨日はお仕事が大変で、午前中基本資料作り(予算数値進捗思わぬ苦戦!ぎりぎりか?)+昨日のレポート+数ヶ月先の「提案書」チームメンバー分点検論議修正3発〜これがじつに、へろへろに疲れてしまう。でも、元気で酒席に突入。散財。本日内部会議と資料作り。あと年内出張は山口(明日)、広島(来週)辺り計2〜3発か?おおよそ決まっているが、あちこち詳細時間内容詰まりません。本日、一気に調整するか。
昨日、朝聴いたのが、Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ディミトリー・ミトロプーロス/ニューヨーク・フィル(1960年ライヴ)・・・これは亡くなる年の録音であって、既にバーンスタイン時代のニューヨーク・フィルだけれど、アンサンブルの精緻さ、集中力に於いて驚くべき成果を誇ります。清潔であり、スケールの大きな旋律に説得力が深い。1940年ミネアポリス交響楽団との録音が(音質含め)やや期待外れだったが、やはり”Mahler ”オーケストラの成果なのでしょう。バーンスタイン録音の粗削りな勢いとはガラリ印象を変え、骨太で暖かい響きそのままに、表現としてはクールな佇まいを崩さない。
Bruckner 交響曲第4番 変ホ長調(ハース版)〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1952年ライヴ)・・・うーむ、これ数日前に”ダブり注文”しちまったなぁ。まぁいいや、これ一枚と「5枚セット」が、ほぼ同じ価格になっているんだも〜ん。切ない気持ちを抱えつつ、音楽に耳を傾けると・・・おお、なんというアツい推進力!彼の一連のBruckner(PHILIPS/英DECCA)4枚分は音質問題で少々楽しめなかった記憶があるが、この4番だったら、あまり揺れ動かない中庸のテンポ+情熱的な表現がまったく素晴らしい。けっこう堪能して、件の交響曲第9番ニ短調(1956年)を久々に取り出すが、鑑賞の妨げになるほどの音質でもないではないか!端正で飾りの少ない表現、オーケストラの暖かい厚みを堪能できました。
●
ワタシは根性なしで、粘り弱い性格なんです。明日が月次の締めだけれど、一日残して前年実績クリア、少々上乗せされた予算も明日で行くでしょう。精神的にかなり緩んできて、昼からちょっと外出して数件売り場視察、職場に戻って小さなトラブル数件楽々消化して、残業している連中後目にさっさと定時で帰宅・・・ぼんやりしてます。帰宅したら女房体調(胃腸)不良で病院へ、大丈夫かな?淡泊なものが欲しくて湯豆腐しました。ワタシも食欲がない。
帰宅してからも”お仕事用ホームページ”更新・・・これはヤミ・サイトでして、大量の画像をメールで送付できず、URLのみ案内してネットにアクセスしていただく、といった趣向です。職場のネット環境はガチガチに制限が掛かっていて(ウェブ・メール駄目、官能サイトはもちろん、通販サイトもアクセスできず、ソフトもレジストリをいじるものは禁止、日本語変換もATOKは入れられません)、更新などできず。自宅にデータを持ち帰って作業するんです。ま、屁みたいなもの。
昼外出時、社用車で一人だったので、音楽ガンガン掛けて眠気覚ましを。Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ディミトリー・ミトロプーロス/ミネアポリス交響楽団(1940年)再確認。DOCUMENTS/XXCMの怪しげ激安CD(220833-303)の問題か、音質がかなり苦しい・・・どんよりとした昔の音質でも聴き易いものは存在して、この場合、少々ヒステリックで奥行き薄い響きが耳障りでした。やや浮き足だって、テンポの揺れも急いた印象で落ち着かない。技術的にはともかく、オーケストラの個性的な表現も不足していて、熟成が足りないか。音質印象かも知れません。
ミトロプーロス10枚組(DOCUMENTS/XXCM)の収録は意欲的だけれど、全体に音質は似たような感じでよろしくないですね。上記ARIOSO盤のMahler は聴きやすい音質だけれど、偶然でしょうか。挙げ句、購入しばらく一年ほど未聴だった一枚を開けてみたら、データが剥がれていたもの有。
●2006年12月某日
今晩も(自主)忘年会なのに、昨夜は飲み過ぎたかな?時間的には早々に帰宅したが。夜中、一度目覚め、しばらく眠られず朝方ウトウト・・・状態です。今朝は寒いですね。ようやく年末らしい気温でしょうか。
昨日、社用車であちこち移動しつつ聴いたのは、Mahler 交響曲第9番ニ短調〜オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1967年)・・・「盤石の歩みというか、骨太であり、剛直であり、巨魁であり、そしてアンサンブルは文句なく繊細であります。”泣き”、”節回し”的なもの(バルビローリか?あれもGood!)とは無縁であって、虚無を突き抜けた説得力に慄(おのの)くばかり」〜とは先月の感想だけれど、明快で、感傷的な表現とは無縁でしょう。がっちりとした構成でありながら、無用に重くならない。先日聴いたワルター盤も良かったが、ずっとクールで甘美なる官能性皆無。ど〜ん!と心臓に響きました。録音も悪くないですね。
Mozart 弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421/Dvora'k 弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 作品96「アメリカ」/Ravel 弦楽四重奏曲ヘ長調〜イタリア四重奏団(1968年9月10日アスコーナライヴ)・・・冒頭音飛び不良品(他人様にプレゼント済み)交換品届いて再確認。ま、あまり室内楽は量をこなしていないけど、かつて聴いた中では出色の熱気、ノリ、朗々たる節回しを誇って、カリっと歯切れの良いアンサンブルを誇ります。Mozart のテンションの高さ尋常ではなく、「アメリカ」に懐かしさ溢れ(スケルツォ〜フィナーレの軽妙さも特筆すべき)、Ravel には楷書の官能が響きました。
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/コンドラシン/バイエルン放送交響楽団(1979年ライヴ)・・・華やか輝かしい技巧の冴え、揺れるテンポ、絶妙なるタメ、変幻自在なるアツきソロ圧巻のラッシュ+そして優秀なるバックの骨太さ、臨場感に魅了されました。アルゲリッチだったらどれでもOK!といった結論だけれど、この録音を初めてFMで聴いたときの、痺れるような感覚はどこに消えたのか。これはもっぱら聴き手の精神(こころ)の摩滅ですか?
帰宅して、Gershwin 「ラプソディ・イン・ブルー」「パリのアメリカ人」〜アール・ワイルド(p)/アーサー・フィードラー/ボストン・ポップス管弦楽団(1959年)・・・粋でゴージャスなる厚みたっぷりで、オーケストラがじつに上手い。勢いもある。ワイルドのピアノは意外と端正軽妙なる表現+絶妙なる揺れがあって、カットがないこともありがたい。
さて、今晩は遅くなりそうです。
●2006年12月某日
本日は昼から(休みつぶして)現場回り、若い人達にそうそう休日出勤ばかり強要できないから自分のみで行動します。そのまま、夕方より私的酒席少々。さすが、スポーツクラブでの全身運動が効いてそれなりに眠れ、いつもの早朝に目覚めました。朝から(あるCDを)しっかり音楽聴いて、サイト用原稿としました。腹筋体操も。
昨日の”発見”関連もう一つ。モントゥーのモノラル時代の音源を棚中から探っていたら、Berlioz「幻想交響曲」〜サンフランシスコ交響楽団(1950年)出てきました。これはちゃんと記憶もあって、けっこうアツい、ノリノリの演奏が好ましい・・・関連記事をネット検索していたら「終楽章の鐘に仰け反る!」との記事有。そうだっけ?早速、確認したが、ま、チューブラーベル辺りを思いっきり叩いているだけで、仰け反りゃしませんよ。ワタシお勧めの”仰け反り鐘”は、ケーゲル/ドレスデン・フィル(1984年)であって、「まるで日本のお寺さんの鐘でっせ、コレ。ご〜ん、てな感じ。不思議です。異様異形です。いままで聴いたこともない」と。
演奏そのものはモントゥーはステレオ時代のウィーン・フィル盤より、ずっと勢いがあって良いと思います。最晩年、北ドイツ放響との録音は(たしか最初に購入したCDであった。2,800円也)一時の気の迷いで処分して以来、聴く機会を得ません。(欲しい!)
いえいえ、”発見”というのはその後であって、Debussy 交響的素描「海」〜モントゥー/ボストン交響楽団(1954年)・・・これがフィル・アップされていることを失念しておりました。惜しいなぁ、もうRCAではステレオ録音が実用化されていた時期なのに残念!モノラルです。音質そのものはそう悪いものでもなくて、なにより優雅でバランスとテンションが同居して、爽快溌剌なる演奏です。西海岸と東海岸で、これほど管弦楽の響きが異なる(ボストン響には落ち着いた味わい有)のも聴きもの。この一枚、両作品ともかつて聴いた中でのヴェリ・ベストを争う水準であります。
●
午前中、音楽を聴きつつCD棚整理していたら、CDプレーヤーが上手く読み込まない。取り出そうと思ったら、トレイが開きません。で、無理矢理強制的に開いたら・・・”バリ!”っと・・・一巻の終わりでした。PIONEERのPD-TO4S(中古で購入)は5年以上保ったか。ま、かなりハードに、存分に使用してきた、という自覚はあって満足であります。即、ご近所HARD・OFFへ〜MARANTZ CD5001を購入、贅沢なものです。ほぼ新品か。やや音がカタいような気もするが、ワタシはオーディオはそれほど気にしませんから。
それと、棚中よりBerlioz 幻想交響曲〜モントゥー/ウィーン・フィル(1958年)出現し、さっそく確認したが、(あっ!という間に)前言撤回・・・これも余裕の艶やかな響きで、また別な魅力に溢れました。万全とは言いかねるが、ステレオ録音であることも嬉しいですね。
では、出掛けてきましょう。
●2006年12月某日
お天気回復してますね。相変わらず眠りが浅く、断続的に目覚めてしまうが、体調良好です。腹筋+体操は続けているが、最近ダンベルをさぼっているので意識して復活させましょう。エアロビクスには行きます。本日は貴重なるお休み也。
Beeやん苦手をいつまでも克服できないワタシだけれど、年末だから「第九」でしょ〜先日、フランツ・コンヴィチュニー盤に集中できず、昨日はフリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1961年)にて再チャレンジ・・・久々胸がアツくなるような感動を覚えました。マーガレット・ヒリス率いる合唱団は、かつて聴いた中でも出色の充実した「喜びの歌」を聴かせ、打楽器群を先頭として優秀なる管弦楽のアンサンブルは爽快!けっこうテンポも揺れます。年末切羽詰まったサイト更新ネタになってくれそう。
Mahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1974年)・・・エエですね。纏綿粛々と続く粘着質なうねり。美しい管弦楽団。ことし2006年もMahler を一杯聴き、とくに「決定版!」との世評も高いバーンスタインも(ようやく)聴く機会を多く得ました。新旧盤取り混ぜれば、残り未聴は第2/6番のみとなりました。ワタシはメジャーどころを喜ばない性格故、意識して集めてきたわけではないし、彼の表現を全面賞賛するつもりもないけれど、現在のMahler 受容の礎を作ったであろう録音には充分興味もあります。
今週の東京BOOK・OFFもう一つの獲物、KRONMMER ファゴット、2台のヴィオラ、チェロのための四重奏曲 変ロ長調 作品46/1+ファゴット四重奏曲 変ホ長調 作品46/2、Reicha ファゴット五重奏曲(調性表記なし)〜ジョン・ハード(fg)/ヴェロニカ弦楽四重奏団+マリー・ハリス(va)(1997年)・・・ファゴットはアメリカの奏者、ヴェロニカ弦楽四重奏団はロシア辺りの団体らしいが、作品、演奏者とも”未知との遭遇”こそ【♪ KechiKechi Classics ♪】の本旨であります。しかも@250也。ユーモラスに躍動するファゴットの滑らかな技巧の冴え、親密な弦のアンサンブル、そして作品も涙モンに多彩で楽しい!
FRANZ KRONMMER(1757-1831)は、本名(ハンガリー読み)フランティシェク・ヴィンツェンツ・クラマーシュ(Frantiek Vincenc Krama)だそうで、ちょうどBeethoven 世代かな?ANTOINE Reicha(ライヒャ、またはレイハ、か 1770-1836)も似たような世代でBeeやんとはお友達、LisztやらBerlioz、Franck の先生筋に当たる・・・なんてことはともかく、まるで嬉遊曲のような喜ばしげなる旋律、リズムが陰影深く奏されました。(IMP/CALTON 30367 02602)
●
毎度の経験だけれど、下半身のストレッチは専門の指導がないとダメですね。自宅で腹筋やダンベルやっても、どうしても足腰辺りの柔軟性が疎かになりがち。年末に向けて、意識して鍛えましょう。気持ちよく昼寝できました。帰宅して、”発見できない”CD一枚と、”発見”2件有。
ぼんやりサイトを眺めていたら、「ショルティの『春の祭典』は凄いで!」との記事があって、おお!久しく聴いてないな、ちょっと聴いてみよう・・・ところが、件の”駅売海賊盤”が発見できない。あちこち、棚をひっくり返しても出てこない。なんせ、スリーヴもない怪しげ海賊盤だから処分もあり得ない(できない)し、どこかにはあるはず・・・でも、”発見できない”。
棚をひっくり返した結果、「シェヘラザード」新たに発見(エエ加減にせい)。ピエール・モントゥー/サンフランシスコ交響楽団(1942年)です。熱気溢れるアツい演奏。この調子だと、未だ棚中にいくつか隠れているかもね。
いえいえ、もっと凄い発見ありました。ワタシはSatieが大好きで、昨日に書いたとおり「お前が欲しい(Je Te Veux)」はお気に入り・・・2004年にアルド・チッコリーニの5枚組(EMI 7243 5 74532 2 4 2,990円)入手し、時に楽しんでおりました。ああ、スリムボックスで再発売になっているんだね、値下がりしているし、収録順も違う・・・って、コレ再録音じゃないの。新録音があったなんて知らんかった。こちら「Je Te Veux」ちゃんと入っておりました。これも発見ですな。
●2006年12月某日
夜中、咳き込んで途中覚醒。ヤクが残っていたので効きました。気を付けないと。今朝、(なんとか)サイト定例更新済み。本日、女房が忘年会だから職場の連中と飲みに行こうかな。明日休み、日曜は現場視察有。ああ、そういえば「Dr.コトー診療所」次回で最終回なんですね。柴咲コウは助かるのでしょうか。
昨日、新幹線車中の音楽・・・Mozart オーボエ四重奏曲ヘ長調K.370〜ローター・コッホ(ob)/クリラリネット五重奏曲イ長調K.581〜カール・ライスター(cl)/ブランディス弦楽四重奏団(1995年)・・・先のホルン五重奏曲変ホ長調 K.407(ザイフェルト)と併せ、ベルリン・フィルの名手達による魅惑の一枚(BRILLIANT 997241/1 NIMBUS原盤)。こんな素晴らしきCDが@300入手できるから、音楽聴取の幅がいつの間にやら保守化するんです。まったく流麗で、スムースな技巧を駆使して、どこにも傷はない。コッホのオーボエはあくまで明るく、そしてテンポが揺れます。ウィーンの名手達の刷り込みが前提にあるクラリネットの名作は、やや明快が過ぎる(もっと薄もやが掛かったような・・・?)か。
Mahler 「大地の歌」〜パウル・クレツキ/フィルハーモニア管弦楽団/マレー・ディッキー(t)/フィッシャー・ディースカウ(br)(1959年)・・・このサイト初期に(エエ加減なる)コメントが残っていて、久々の再聴となります。オーケストラの響きが素直で洗練されており、各パートの優秀さ(ホルンはアラン・シヴィルですか?)、アンサンブルの集中力に文句なし。マレー・ディッキーは良く知らぬが、1950年代「後宮からの逃走」に於けるペドリッロ役で数種のCDが現役ですね。これが、ワルター盤に於けるユリウス・パツァークにやや似ていて、彼から”甘さ”をぬくと小ぶりな無頼が残って、ちょうどそんな感じ。器用な歌手ではないような?美声でもなく、スケールも大きくない。フィッシャー・ディースカウの表現が精緻を尽くしたような完成度だから、その対比も楽しめます。録音も良好。
でも、やっぱり女声のほうが好きだな・・・と考えていると、「若き日の歌」〜ジャネット・ベーカー(ms)/バルビローリ/ハレ管弦楽団(1967年)が始まりました。恐るべき遅いテンポ、入念なる粘着質な管弦楽に乗って、ベーカーの声が深い。少々ムリムリなフィル・アップだけれど、各々の明快な個性が楽しめる一枚。
「フランス近代ピアノ名曲集」収録は、Debussy 「こどもの領分」+小品6曲(ジャック・ルヴィエ(p))/Satie ジムノペディ第1/3番、グノシェンス第1番、「お前が欲しい」(高橋悠治(p))/Ravel 道化師朝の庭、鐘の谷、逝ける女王のためのパヴァーヌ(アラン・ブラネス(p))・・・エエ加減コンピ盤だけれど、@250の価値にとどまらない楽しみ有。ジャック・ルヴィエはヴェテランの優雅な余裕があり、アラン・ブラネスは緻密なテクニックのキレが繊細そのもの。高橋悠治のピアノは”がちゃがちゃ”っぽくて、技術的にはかなり落ちますね。でもね、「Je Te Veux」は大好き!小粋なワルツですよ。鼻歌でシャンソン歌っているみたい。
今朝、クセニア・クノーレのピアノで再確認しました。こちらの表現は理想的な配慮に溢れました。
さて、行ってきましょう。
●
創造的なお仕事を気持ちよく遂行するためには、非・創造的細かい諸作業を効率的に消化することが重要であって、本日はそんな作業を一気!に(当初予定より一週間早く)完了〜帰宅までにCDROMに焼き、お客に送付手続きし、あちこちにそれを送った旨メール迄完了いたしました。これがヴェテランのワザですな。大小様々なるトラブルは続発し、全部ディフェンスできているワケでもないが、致命傷にしないのも肝要であります。当初予定通り酒でも・・・と思ったが、体調イマイチ(昨日東京出張の余波残)、日曜もお仕事だし、ということで早々に辞去〜簡便なる食事を摂って、フルーツバスソルト(オレンジ・フレーバー)を入れたフロでゆったり・・・明日、休みです。エアロビクスに行きます。最近、月一回くらいだな、これではいかん。
サイトの定例更新は年内あと2回也。別に、年が明けても状況は変わらないが、気分一新で新年を迎えるというのは日本人の智慧だから、あと4本分、とにかく原稿を仕上げましょう。別に一回更新飛ばしたからって、誰からもな〜んも言われんだろうが、自分なりのけじめです。どこかで止めてしまえば、それまで・・・気持ちが切れてしまうでしょう。「ヒマになれば、たくさん音楽も聴ける、サイト用原稿も執筆できる、本も読める」というのは大間違いでして、忙中閑有、ノーミソのテンションは常に高めておかないと大脳皮質前頭連合野衰えるばかり。
●2006年12月某日
やはり夜眠れませんねぇ。今年は風邪でこの時期出張がほとんどなかったが、ホテルでは空気が乾燥して咽をやられるんです。ちょっと、咳が復活しております。最近、東京では”一人飲み”はしないので暇です。だから「音楽日誌」なんて延々と(テレビドラマ眺めつつ)書いたり、BOOK・OFFへ行ったり・・・105円の新書数冊購入したが、なぜか500円のが一冊混入〜配置整理悪いぞ!
BOOK・OFF西五反田店は、あちこち定例訪問する店舗中ピカイチ!の品揃えを誇ります。なにより、ここの”出物”は時に素晴らしいもの有・・・ことし2006年ようやく目覚めたMahler 交響曲第8番(+10番「アダージョ」)〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1975年)・・・DG435102-2/2枚組で500円也。「安く買いました!エヘン」的自慢などするつもりもないが、出会いはチャンスなんです。「ことしは”千人の交響曲”を聴け」とのご神託なんでしょう(無神論者だけれど)。真面目に聴きましょう、じゃないや、楽しみましょう。
これから終日会議。花のお江戸の情報をたくさんいただいてきます。
●
帰宅しました。ことしの冬は暖かいですね、移動車中、会議中は汗ばんでしまいました。帰り、新幹線中でしっかり音楽を聴き、本を読みました。野口悠紀雄「ホームページにオフィスを作る」(光文社新書)・・・2001年の著作であり、内容的に大部分記憶があるから再読かも。手厳しいご意見もあるようだけれど、ワタシは立派な著作として拝読いたしました。「ITもの」はあっと言う間に旧聞になって、読むに耐えないノウハウ本が多い中、”情報発信ノススメ”という基本スタンスは未だに意味を失っておりません。ブロードバンド普及を直前に控えて数々の”予測”(例えばIP電話の普及、電子出版の進展など)が外れていないことはともかく、データの共有化、ディジタルを活用した仕事の有機的な進行への問題提起は2006年末現在、鮮度充分。
先日、「明日、急遽パンクのコンサートをやるから集まれ!と、Eメールとケータイ・メールで案内したら、そりゃケータイの方が集まるでしょ。だからケータイの方が優れている」みたいな文書に違和感ありました。野口さんはそれに疑問を呈していて「データを閲覧することは可能だけれど、それを加工し、自分なりの情報発信として再構成することはできない」と。つまり、”パンク・コンサートの案内”に向いていても、お仕事に活用するには機能が限定されるということだね。
高橋祥友「仕事一途人間の『中年こころ病』」(講談社+α新書)・・・所謂、”中年クライシス”、”鬱病”関係の書籍はぎょうさん読んできたが、おそらくは最高の実例と教訓を伴った内容濃い、しかもわかりやすい一冊。故・景山民夫に「どんな人生にも雨の日はある」という素晴らしき著作があるけど、人生なんとか8勝7敗で乗り切れば、ということでしょう。野球好きが全員、長嶋茂雄になれるワケじゃない、それを自覚することです。ワタシはエエ加減な性格だし、ほどほどで手を抜くのは上手いから大丈夫でしょ、きっと。
●2006年12月某日
薄ら寒い雨模様〜これからバスで取引先へうち合わせ。職場に戻って、追加実務作業少々こなして東京行きです。息抜きみたいなものですよ、数値が調子良い限りは。来年度はこの会議は隔月に減るそうだけれど、そもそも自分がその担当であるかどうかもわからない。数日前に来年度”幹部人事”(当然ワタシは含まれず)が発表され、また凄いのがありましたよ。今年は”鮮やかな大抜擢人事”(その後、本人がそのチャンスを生かせたか、楽しく仕事をやれたかどうか別にして)に感心したが、”見事な降格人事”・・・給料下がるワケじゃないが、見たことも聞いたこともない部署(閑職へ、などという生優しいものじゃない〜あわててネット検索しました!)への異動数人有。厳しいなぁ、というか、そうだろうなぁ、という納得が勝った感想です。
今朝、2006年を飾ったMozart !の少々マニアックな小品を少々。昨夜は年賀状本文印刷済み、こんな時期になっても「第九」を聴く気になれない。これから新幹線往復用のCDと書籍選定しましょう。年末までにもう一本「講演」(というほどの大人数ではないが。レクチャーくらいか)入りそうなので、勉強(情報+自分の見込み予測整理+対策立案)も必要です。東京ではCDを探すべきか?いえいえ既に充分(聴くべきものは)貯まっているし、大量に注文済みだし、早々にスポーツクラブで汗を流すべきか。
ああ、そういえば本日はボーナス支給日でしたね。ありがたいことです。昨日、広島からの帰り、改装なった岡山駅にて「宝屋」のラーメン(初めて)いただきました。いつも行列で、ようやく食べられました。所謂、”京都のラーメン”ですな。「薄味で澄んだスープの上品な・・・」というのは大嘘イメージでして、こってり系なんですよね。悪くないというか、学生時代懐かしい味(塩分少な目)で、量も少ない・・・でも、行列するほどの味?
●
(在東京ホテル)朝、かなりの大ぶりの中、バス停まで歩いて取引先へ。朝礼にも参加して、その職場に溶け込みつつ打ち合わせに突入。エエ論議でしたね。儀礼的な会議じゃなくて、中身が濃くて実践的な時間。その流れで、先行きまでスケジュール関連が決まってきて、ま、取引先エラいさん向けのプレゼンテーション構想です。年内に立案しましょう。毎日、真面目にやっていれば自ずと道は拓ける!また、バス(高校生で満杯!)で職場まで戻り、残務処理〜新幹線へ。業務中ではあるけれど、もう車中の人なのでビール飲んで、音楽聴いてしっかり寝てました。
東京到着は体調どんよりしていて、新宿中古屋へは向かわず品川より素直に五反田ホテルへ。自らを励ますが如く、ホテル契約のスポーツクラブへ(シャツトレパン靴貸与付き1,050円也)しっかり自転車一時間こいで汗まみれは健康的です。
移動中聴いた音楽〜Bach ブランデンブルク協奏曲第4/5/6番〜コレギウム・アウレウム(1965年〜67年)・・・なんという素朴で瑞々しいサウンド、リキみはどこにもなく、けっして徒に走り過ぎず、やわらかく、ジンワリとノリがあって微笑みが溢れるような楽しさ。ヴァイオリン・ソロ(フランツ・ヨゼフ・マイヤー)の技量の素晴らしさ、涼やかなフラウト・トラヴェルソ(クイケンだっけ?)、リコーダーの聡明な音色、そしてレオンハルトは磐石なるチェンバロ・ソロ・・・ワタシはこの作品が大好きです。
Beethoven /Brahms ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜ヤッシャ・ハイフェッツ(v)/トスカニーニ/NBC交響楽団(1940年)・クーセヴィツキー/ボストン交響楽団(1939年)・・・ハイフェッツの技量になんの疑念もないけれど、音質が良くないなぁ。ちょっと居眠りしてました。後年のステレオ録音があれば充分か。Bruckner 交響曲第5番変ロ長調〜エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団(1987年)・・・昨日のヨッフム盤(1980年)にすっかり感心したが、ネットでいろいろ検索していたらクソミソ評価を見つけたので再確認。
1990年代にはこの全集、エラく評価が高かったはずなのに最近話題にならんですね。速いテンポ、筋肉質でムダを殺ぎ落としたような、色気のない鋭利な演奏。時代は”浪漫復権!”でクナッパーツブッシュ辺りの人気は落ちませんから、こんな殺伐とした演奏は流行らないのでしょう。ワタシは悪くないと思うが、存分に楽しめたか、というと少々悩みますね。
Mozart ホルン五重奏曲変ホ長調 K.407〜ゲルト・ザイフェルト(hr)/ブランディス弦楽四重奏団(1995年)・・・この作品、いちどナマで聴いたことがあるが、ま、ホルンの技巧要求も凄いが、2本のヴィオラが大活躍するんですよね。ワタシはホルンの勉強が足りなくて、本来”CD一枚分ぜ〜んぶホルン”みたいな連続演奏は実際上不可能なんでしょ?ザイフェルトのソロは、豪放というか骨太で存在感たっぷりだと思います。
●
嶋中労「おやじの世直し」(NHK生活人新書)・・・これはエエ本だなぁ。ワタシより少々上だけれど、ポスト団塊の世代であり、専業主夫(とは言ってもフリージャーナリスト)として家事や学校行事を立派にこなし、二人の娘を愛し、煙たがられ(愛されて)おります。子育てが貴重な、宝物のような時期であることはまったく同感。こどもなんて、あっという間に大きくなるんですよ。可愛い時代はほんの少しなんです。(実感)家庭地域学校に興味を持たない男に警鐘を鳴らしつつも、同時にPTAのくだらない”女の論議”やら、もちろん電車中の非常識な若者に対しても文句を言う・・・著者の写真はなかなか厳つい、エエ顔の親父ですな。
思い出したが、昨日広島からの帰り在来線中、二十歳前くらいの若い女の子が車中化粧を直し、ケータイのメールをいじっておりました。「また、やっとるワイ」と見るともなし、眺めていたけれど、やがて別な感慨が〜彼女、頻繁にカラダを震わせるんですね、瞬間的に。きっと先天的な障害なんでしょう。ご両親は、こうして”どこの女の子でもやるようなこと”(少々非常識であっても)をできるようになった、娘の成長を喜んでいることでしょう。(わかるかな?この辺りのニュアンス)
野村正樹「パラサイト社員の活用術」(NHK生活人新書)・・・おお!著者がサントリーを辞め、著作生活に入っていた年齢は目前ではないか!さきほどの”おやじ”もそうだけれど、もの凄く共感しますね。職場に安易にぶら下がってはいけない。パラサイト(寄生)してちゃいけない。息子もひとり立ち目前であって、ワタシも新たな第一歩を踏み出さないと。
●2006年12月某日
昨夜は忘年会。大きなトラブルが発生していて、数人(ウチ一人我がチーム)参加できず〜早々に終了後、様子を見に職場に戻るが、とうとうクリアできず最悪の結末へ。起こってしまったことは仕方がない、信頼回復のためにお詫びとか、次の捲土重来起死回生を狙って頑張ろうや、と声を掛けてきました。お仕事はいつもの”散々説教”に順調に回復済み。本日、母親北海道へ戻り、ワタシは広島です。明日から東京。風邪(気管支炎)は癒えたが、ここ数日熟睡できておりません。
HMVより10枚組「GREAT PIANISTS」(DOCUMENTS 224095)ようやく到着。ゼルキン、ギレリス、カニーノ分が既に購入済みだったので、オークションで処分し、万全の体制で注文したもの。(1,731円也=処分含め実際上1,000円を切る購入価格!)リヒテルは収録されなかったのだね。(理論上年内に、あと40枚ほどの受注残有・・・どーするんだ?)
早速、フリードリヒ・グルダ(1968年ライヴ)拝聴〜Haydn アンダンテと変奏曲へ短調 Hob.XVII-6/Mozart ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310/Schubert 4つの即興曲 Op.90, D.899迄。38歳の記録。音楽の流れが自然で瑞々しい、リズム感が抜群に良くて、楽しい演奏ですな。どれも身を乗り出すほどにノリが良くて、Schubert に至って万感胸に迫って陶然といたします・・・
(これは数日前のコメント漏れ言及だけれど)先日、マクサンス・ラリュー(fl)で堪能した、Bach 無伴奏パルティータ イ短調BWV1013〜スティーヴン・プレストン(fl)にて(録音年不明1970年代後半か?英CRD原盤)。結論的に、素朴な味わいをたっぷり楽しんだけれど、現代楽器の肉厚雄弁なる技巧に慣れていると、”頼りなさ”を気にされる人は多いことでしょう。彼は稀代の名手であって、技術的不備などあろうはずもないが、楽器自体の機能や奏法の違いであります。ゆらゆらとかそけき世界を楽しめるか、がポイントであって、ワタシは両者ともその個性の違いを楽しんだものです。それにしても、間違いなく、名曲!(BRILLIANT 92215/6)
さて、広島へはしっかり音楽持参で行きましょう。大きな諸実務、12月の予算見込みも既に立っているので、商談後、ゆったり状況視察で時間つぶしても問題なし。明日は、地元で午前中会議対応(研究会)〜昼から東京行き。
●
広島へ行って来ました。商談は順調で、年末年始の詳細スケール調整もしてきました。職場に寄らず早々に帰宅。風邪は癒えているが、完調ともいえず移動中は半分居眠りしつつ、読書もせず、音楽のみ・・・Bruckner 交響曲第5番変ロ長調〜オイゲン・ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1980年)拝聴。Brucknerは聴き手の体調やら精神状況によって、ガラリ印象を変えると思います。とくにヨッフムのEMI全集は、煽り過ぎ、元気良過ぎのテンションに耐えられなかったり、録音の質に疑念を感じたり・・・でも、本日は大丈夫。
巨魁壮大荘厳な建築物のような作品が、涼やかな金管と弦で存分に響き渡ります。旋律の煽り、疾走は時にヒステリックに感じて反発を感じるものだけれど、この爆発力推進力はこの作品には効果的であって、興奮させられました。穏健素朴な演奏(例えばハイティンク、ケンペなど)を好んで聴いていたけれど、こちらこそ王道か?少々響きが濁るような気もするが、これは録音故か?1958年(バイエルン放送交響楽団)、1964年(コンセルトヘボウ管弦楽団)、そして1986年(コンセルトヘボウ管弦楽団)・・・どれも驚くほどの感銘をいただいた記憶があるが、再聴必要です。
「GREAT CHAMBER MUSIC」(DOCUMENTS 224074)より、Mozart フルート四重奏曲第3番ハ長調 K.285b/第4番イ長調 K.298/前奏曲とフーガ ニ短調 K.404a-1/フルート四重奏曲第2番ト長調 K.285a/第1番ニ長調 K.285/オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370〜ロンド(フルート版)/アダージョ ロ短調 K.540(フルート版)〜ジャン=ピエール・ランパル(fl)/トリオ・パスキエ(1982年ライヴ)・・・噂の名演奏とのことだけれど、噂に違わぬ魅力満載の一枚。ヴォルフガングには無条件幸福のワタシだけれど、フルート四重奏曲ばかりCD一枚分聴くのは少々ツラい・・・1986年名手達との録音も充分堪能したが、第1番から順繰り雄弁な完成度の高い演奏連続!には少々聴き疲れした記憶有。
ややオン・マイクで奥行きが足りないけれど、鮮明なる音質。おそらくは実際の演奏会に準じた配列になっていて、著名なる第1番ニ長調がラストに配されているのも、途中、フルート抜きの前奏曲とフーガ ニ短調 K.404a-1(Bach 平均率クラヴィア曲集BWV853による)を挟むのも配慮ある曲順だと思います。フルートの息遣いが生々しい存在感となって、会場の熱気とノリが伝わりました。
Mahler 交響曲第1番ニ長調〜モーリス・アブラヴァネル/ユタ交響楽団(1974年)・・・こりゃ、うひひ!な演奏だなぁ。ジミな管弦楽の響き、妙に素っ気ない表現。たしかこの団体は財政的に豊かであって、エエ楽器を使っているんだよね。でも、結果として出来上がった響きに艶はなく、ゴージャスとも言えない、迫力も足りないか。田舎臭いというか、ローカルな響きはけっして嫌いじゃないですよ。穏健派で、ノンビリと緩い世界も悪くない。
Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調〜ウィルヘルム・バックハウス(p)/カール・シューリヒト/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1958年ライヴ)・・・これはバックハウスの十八番(おはこ)だけれど、世評高い英DECCAの新旧録音は未聴です。音質的に少々厳しい怪しげ音源だけれど、演奏はGood!まずシューリヒトの管弦楽がシミジミと味わい深くて、どこをとっても聴き惚れるほどの節回し連続技。悠々と流れよく、適切なテンポを維持して鈍重ではない。
バックハウスのピアノは剛直骨太、雄壮であって、クールでものものしい貫禄は、次世代演奏の比ではない。このスケールは時代ですか?重心の低い技巧が全編を支配するが、ディジタルな電子機器の精密さではなく、磨き上げられた蒸気機関車的完成度高いメカニックの美しさ・・・
●2006年12月某日
昨夜NHKスペシャル「ワーキングプアU〜努力すれば抜け出せますか?」〜「ラスト・サムライ」地上波初登場の裏番組だから(きっと)視聴率低いだろうけど、ことし2006年7月の続編に(やはり)慄然としました。予想はしていたけれど、前回登場しなかった若い女性がこどもを抱えて生活苦慮(これが一番多いのじゃないか?少なくとも自分の身の回りでは)、小学生の男の子二人抱えて孤軍奮闘、昼も夜もパートで働いて睡眠時間4時間で生活を支える〜資格を取ってスキルアップしようにも、その時間も経済的保証もない・・・「10年頑張ればこどもは独り立ちするから、それまでは必死に、カラダがぼろぼろになっても!」〜壮絶。ワタシは一方でこどもを虐待(虐殺)してしまう母親(陰にだめオトコ有)を思い起こしました。
北海道内陸で鬱病に苦しむ父親を抱え、パートで生活を支える姉妹二人。努力して調理師の免状をとっても、そもそも田舎に仕事など存在しない。真面目に働いている若者にも希望が見えない。札幌に出ていくのが夢だけれど、病気の親を抱えてはままならない〜若者が都会に憧れるのは”仕事がある”というだけでも、当たり前でしょう。若い男性との出会いだって、田舎じゃ少ないだろうし。
景気回復など実感がまったくない・・・岐阜の地場産業である繊維の衰退、その下請けの下請けである「プレス作業」の工賃は一着100円→50円に切り下げられ、もうやっていけない。中国製の安い製品に押されるだけではなく、「研修」の名の下に安い労働力として中国人を受け入れて、いっそうのコストダウン。立ち行かなくなった家業の収入増のため、中国人労働者寮の賄いにパートに行く皮肉な現象。これは本人の努力問題ではなくて、衰退産業(かつての石炭を思い起こさせる)転換の課題なのでしょう。
京都で空き缶を集める「無年金」80歳の老人、年金は少々出ているが、アルツハイマーで施設に入っている老妻のために使い果たし、公園清掃の仕事をする独居老人・・・前回見たように、既に若くしてホームレスで苦しんでいる人はもちろん、低賃金で年金を支払っていない人々の将来がここにあって、更にそれは広がっております。”豊かな日本”はどこに行ってしまったのか。「勝ち組」「負け組」とはイヤな言葉だけれど、「負け組」多数派の社会とは「先進国」と呼べるのか。「まず、景気回復を」というが、大企業の利益確保、減税が優先で、医療、介護の負担は増えるばかり・・・
たった今現在、ワタシは恵まれた状況にあって、昨日は博多で散財し、毎日音楽を聴き、楽しくお仕事をさせていただき、本日も忘年会であり、数日後に(昨年並に)ボーナスが出・・・でも、この現実を忘れないようにしましょう。
季節的にBeethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜フランツ・コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団(ライプツィヒ)/ライプツィヒ放送合唱団/ヴェングラー/ゾレンコップ/ロッチュ/アダム(1960年前後)・・・期待の第1楽章のテンションが低く、冷静な印象を与えるが、尻上がりに調子は上がっていくようだけれど、聴き手の精神的調子故か、震えるほどの感動はやってきません。Brucknerだと圧巻の説得力に文句ないが、世評高いBeethoven 全集は、未だ勉強不足。
さて、今週も頑張ります!
●2006年12月某日
体調ほぼ完治。これで明日から日曜までのハード・ウィークも無事乗り切れそうです。昨夜は、北海道出身全国に及ばず、世界を制覇している母親を接待すべく、博多時代馴染みの飲み屋で「あら(魚編に荒)=クエ」のフルコース+ひらまさ+ごま鯖(博多では馴染みの存在だけれど、世間でナマの鯖を食している人は意外と少ない)を。ま、東西南北で魚種が異なるから、食べたことのない魚は多いんですよ。老母大感激で「生まれて初めて」多数派だったようです。ホテルの温泉も無事入れたようで、午前中太宰府天満宮へ。
土産物もずいぶんと購入したが、ご近所土産にはありきたり菓子はツマらないと、駅土産売り場にて「芥子レンコン」(これも北海道の人はまず食したことはない/母親もはじめて)一週間保つとのことでごっそり購入していきました。大散財の親孝行也。夕方帰宅。移動中音楽も読書もできず。夕方帰宅して、女房と再びお買い物に出掛けた留守中にようやく音楽聴取・・・
なんとかサイト定例更新すべく執筆分+別途Scho"nberg 管弦楽編曲集Bach 「来ませ、造り主なる聖霊の神よBWV.631」(1922年)「おお、愛する魂よ、汝を飾れBWV.654」(1922年)「前奏曲とフーガ 変ホ長調BWV.552」(1928年)/Brahms ピアノ四重奏曲ト短調 作品25(1937年)〜エド・デ・ワールト/シドニー交響楽団(1994/96年)・・・ワタシはこどもの頃「六声のリチェルカーレ」にいたく感銘を受けて以来の「編曲ものファン」であります。ストコフスキーやミトロプーロスがBach 編曲を試みたのも戦前だろうから、一種の流行(はやり)だった(20世紀初頭のBach 再発見!の流れか)のでしょうか。(Stravinskyの編曲も存在する)
「Bach の音楽はどれだけいじっても、着色しても音楽の骨格が崩れない」鉄則はここでも生きていて、巨大なスケールが快い音楽に仕上がっております。続くBrahms は、騙して聴かせれば”新発見の交響曲”に聞こえること間違いなく、デ・ワールト時代のシドニー交響楽団(1995-2004年)も絶好調の充実したアンサンブルであります。相当の迫力+優雅なるアンサンブル。
●2006年12月某日
咳はほぼ治まって夜フツウに就寝できるが、こんどは元々の”熟睡できない”症状が戻ってしまって3時頃目覚めてしまう・・・一時間ほどネットを眺めて眠気を感じたので再就寝〜こんどは寝坊で、ま、大事を取ってスポーツクラブは中止です。気管支にやや違和感は残っております。でも、ほぼ完治!として母親と博多に行って参ります。ま、年寄り同行だから好きな行動は出来ないが、百貨店買い物好きの嗜好に合わせてキャナル・シティ、あとは太宰府天満宮か。博多の夜は熟知している(但し安くておいしい飲み屋のみ)ので、そこに行きましょう。ホテルには温泉付き。博多は(日帰り講演活動以来)半年ぶりか。大好きな街です。老後を過ごしても良いくらい。
Bach ブランデンブルク協奏曲第1/2/3番〜ルドルフ・バウムガルトナー/ルツェルン・フェスティヴァル弦楽合奏団(1987年)・・・旧録音(DG)ののほうは見掛けるけど、こちらBMG(?)盤は現役ではないでしょう。現代楽器による、どこにもムリのない穏健派の極みのような柔らかい響きが魅力です。いまどき、第2番のソロがフルート(名手ニコレ)だなんて、この時代にしては旧守なスタイルであり、走ったり、鋭利なリズムを強調しない、ゆったりサロン的優雅なる演奏。逆に新鮮です。ヴァイオリンがヨゼフ・スーク、オーボエにはモーリス・ブールグ、トランペットはトゥーブロン、通奏低音はクリスティアーネ・ジャコテ、と有名どころを揃えて、録音も極上。(安田さんのコメント有)
曇天だけれど、暖かくして出掛けて参ります。
●
博多は小雨模様。新幹線乗る前にいろいろと買って、昼食済み。キャナルシティは老母にとっては珍しいだろうが、若向けですな。「MUJI」にて少々お土産購入してホテルに入ったが、肝心の温泉は大浴場故障とのこと。ちょっと居眠りして、これから夜出かけてきましょう。博多の駅前BOOK・OFFは大きいけれど、CD(クラシック)も書籍も品揃えがいまいち・・・でした。
●2006年12月某日
時にやや咳き込むが、かなりの体調回復であり、ようやく日常お仕事に戻れそうです。夜もちゃんと眠れました。本日は、受発注イレギュラー調整一気(+それに関連する内部説教)、企画書作成一気+年末までのスケジュール調整迄、全部やっちゃいます。体調不良時にはスケジュールは組めないんですよ、なんせ”ムリ”が展望できないから。来週、早くも山がやってきて、通常エリア内出張+東京出張+日曜出勤(だったかな?)
今朝、サイト定例更新。11月末の予定では「年内まで原稿在庫は大丈夫でしょ」予想だったが、その後、病に寝込んでしまったので在庫切れ状態へ。本年もあと3回分?計6本文、青息吐息で執筆しましょう。凡人に残された道は、せめて”継続”しかない。DELIBES バレエ音楽「シルヴィア」(全曲)〜アンドルー・モグレリア/ラズモフスキー・シンフォニア(1995年)・・・残り全部聴きました。「メリハリとか陰影とか、変化とか、つまりは”飽きさせずに聴かせる”工夫とテンションが不足気味」と書いたけれど、全曲盤は日常聴く機会は少なく、しかも安価に、音の状態良好で楽しめるのは幸せなことでしょう。フィル・アップはSaint-Sae"ns 歌劇「ヘンリー八世」〜「庶民の祭り」(第2幕のバレエ=ディヴェルティスマン)であって、これこそ貴重な初耳作品。
ぼんやり聴いていても、音楽の色合いがガラリと変わって、さすが一流の作曲の高貴な旋律であります。6曲20分ほど。
●
ワタシの復活を待っていたかのようにトラブルは発生し、ばったばったとクリアしていく・・・ヴェテランのワザとはこんなもんでっせ。ようやく昼過ぎに狙い通りの資料でき上がって、チームメンバーにお手本として”コツ”を説明、更に個別レクッチャーし、更に細かい先行き見込み調整しつつ早々に業務は終了。一週間ぶりのフル出勤で時に咳き込むが完治は近いでしょう。明日、午前中復活を期してエアロビクスに挑みましょう。そのまま、母親と博多行き。(女房は遠方出張中)通勤バスの行き帰り、とにかく眠いこと・・・
先日の”怪しげライヴ海賊盤”もう一枚は、Grieg ピアノ協奏曲イ短調〜スヴャトスラフ・リヒテル(p)/リッカルド・ムーティ/イタリア放送ローマ交響楽団(1974年ライヴ)・・・音質かなり厳しい(モノラル)が、それを気にさせぬ”カラダで弾く”強靱な集中力を誇るピアノ。”北欧の旅情”〜みたいなことを期待すると裏切られる、燃えるようにアツき演奏です。ワタシは「強きもの」「猛々しいもの」を一般に嫌うが、リヒテルは例外でして、この人のピアノに打ち込む激しさ、呼吸の深さにはいつも打ちのめされます。Liszt然り、Bach 然り。ま、マタチッチとのステレオ録音(1974年)が存在するから、ムリして聴かなくっちゃいけない音源でもないが。
もう一曲はSchumann ピアノ協奏曲イ短調〜マウリツィオ・ポリーニ(p)/カラヤン/ベルリン・フィル(1974年ライヴ)・・・こちら、ずいぶんと聴きやすいステレオ録音であり、ベルリン・フィルもポリーニもマイルドな響きを堪能できます。このコンビでは正規録音はなっかたですよね?瑞々しく、余裕のクールな佇まいも悪くない。それにしてもカラヤンはゴージャスですな。
●2006年12月某日
久々、夜ちょっと眠れた、という感じだけれど、かなり咳き込みつつ眠っている・・・という状態らしい。いずれ、体調回復実感します。本日は通常出勤で、できれば一気宿題仕上げて、夕方早退〜老母を空港に迎えに行かなくっちゃいけない。本日、滞りなくお仕事進捗すれば(トラブル連続しなければ)明日、休めるかも知れない。なんせ、”見た目”いかにも病人!(普段、滅茶苦茶元気で煩いから目立つ!と、派遣さんが昨日言っておりました)故、言い訳はいくらでも出来る+腐るほど有休も有。
昨日購入したCDは、もう一組、DELIBES バレエ音楽「シルヴィア」(全曲)〜アンドルー・モグレリア/ラズモフスキー・シンフォニア(1995年)・・・組曲抜粋では馴染みの作品だけれど、全曲はまず聴く機会はないでしょ。一枚目聴き終えたが、馴染みの親しみやすい華やかな旋律を(時に)楽しみつつ、前所有者が処分したのも理解できて、モグレリア(この人はバレエ音楽を得意とする人)の責任なのか、NAXOS録音用オーケストラ(?)であるラズモフスキー・シンフォニアの問題か、メリハリとか陰影とか、変化とか、つまりは”飽きさせずに聴かせる”工夫とテンションが不足気味です。ま、音楽受容の幅を広げるためのCD、ということですな。
ヴィクトル・トレチャコフ(v)(1946年シベリアのクラスノヤルスク生まれ。1966年、チャイコフスキー国際コンクール・ヴァイオリン部門で優勝)は、日本でも馴染みのヴァイオリニストだと思うが、ワタシは特別贔屓というわけでもなし・・・でも、数年前「YedangClassics」ボックスがタワーレコードで激安登場したときに「オトナ買い」していて、その中に相当数録音が含まれます。そのなかからBach ヴァイオリン協奏曲イ短調(1986年)/2台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調(1984年+オレグ・カガン)〜ヴィルティノージ・オブ・モスクワ・・・昔風というか、旧来風の、どこにでもありまっせ風現代楽器の演奏であって、もちろん作品の素晴らしさになんの問題もありません。
では、行ってきます。ようやくサラリーマン日常生活に戻りつつ有。
●
朝一番から、いつもの説教大会であって「林(はや)っさん、完全復活ですね」と言われるが、そうでもない。大トラブルが発生していて、ほぼ最大危機をクリアしたが、その当該担当が「原因は自分ではない」という姿勢ありありで、仮にそうでないにせよ、そんなことは内部問題だし、自分のナワバリで発生したことは誠心誠意フォローしないと気持ち良くないっしょ!結果的に、あちこちの部署やら取引先がご苦労して下さって、それは大感謝すべきなのに、不遜な姿勢が見えてワタシは不満です。近々、思いっきり説教しちゃるわい。覚悟せいや。
やはり提案書は、ばたばたとした日常の中で(ノーミソ中では構想できているが)完成せず。明日に持ち越しです。大丈夫。(その後もトラブルはケータイに追い掛けてくる)
昼過ぎ、職場を辞去していったん帰宅、岡山空港へ。薄ら寒い雨模様で、残念ながら母親にからりとした好天を見せられません。夜、女房共々ゆっくり談笑しつつ夕食。ケータイが欲しいそうで、息子の負担もなくなることだし、検討いたしましょう。
Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィルハーモニー(1938年ライヴ)・・・有名な歴史的録音だけれど、驚くべき音質の良さ。そして変幻自在(第1楽章)、浪漫的多彩(第2楽章)であり、怒濤の如く激しい(第3楽章)演奏だと思います。時代の熱気というか、未だMahler が”現代音楽”であった表現意欲が恐るべき説得力を以て聴き手に迫りました。戦前ウィーン・フィルの気品溢れる響きも聴きもの。先月、クレンペラーの知的構築物のような演奏に感動したが、こちら優雅にうねるような終楽章は万感胸に迫ります。テンポはやや速めか。
●2006年12月某日
本日は職場のやや大きな行事であって、お客様もたくさんいらっしゃいます。職場近く、別会場にやや早めに行かなくてはいけないが、こちら未だ半病人故、まず職場に寄って諸残務処理、やや遅れて(途中マスク購入の上/咳がまだ酷くて他人様はいやがるだろうから)、会場入り予定。昼過ぎには終了だから、様子見ながら(大きな問題発生しなければ)早々にそのまま帰宅します。かなり改善方向だけれど、完治にはほど遠い体調故。今朝、二日さぼった腹筋運動復活。
音楽に集中すべき体調に非ず。今朝、Mahler 「大地の歌」〜コリン・デイヴィス/ロンドン交響楽団/ノーマン/ヴィッカース(1981年)途中まで・・・目が覚めるほどの鮮烈なる音質、充実して瑞々しい管弦楽に比して、歌い手に不満有(柄が小さい?)。と、いうのはこの名曲の刷り込みがフェリア/パツァークによる1952年ワルター盤にあるからであって、その強烈なる個性、灰汁は基準にすべきではないのでしょう。作品の”重さ”(精神的に)も、たった今の体調(不良)には似つかわしくない。
Chopin 練習曲集 作品10(1959年)/作品25(1960年)〜ウラディミール・アシュケナージ(p)・・・22/3歳旧ソヴィエット時代の録音であって、なんという柔軟で繊細な世界でしょうか。ワタシは後年の評価高いChopin 、Mozart (もちろんBeethoven も!)全然聴いていなくて、こんなに夢見るようなしっとりとしたタッチならば、ぜひ聴いてみたい、と思わせるキラキラとした集中力有。立派な技巧だけれど、彼は手が小さいそうですね。テクニックばかりが表面を走らないところも好ましい。モノラル録音。
では、行ってきます。なんとか乗り切って、お仕事復帰をジワジワ果たしたいものです。健康じゃないとムリなスケジュールの遊びもできん。酒も飲めない。
●
通常より30分早く出勤し、机回り+メール+ノーツ関係連絡の処理返答+稟議書2通+出張処理+昨日来ケータイに来ていた連絡(未返事分)緊急処理。有り難いことに大トラブルはなかったみたいで、この程度であれば”屁”みたいなもの。事務局集合時間に少々遅れて、行事に参加、東京本丸のエラいさん(ごくごく親しい人)と談笑しつつ、お客様を捌いておりました。昼過ぎ、無事終了。見た目(咳も有)も声もいかにも風邪!ということで、大事も取って(皆の了承も取り付けて)昼から予定通り帰宅いたしました。自宅ご近所でラーメン喰ってから、テレビ(二時間ドラマ再放送/贔屓の秋本奈緒美は予想通り殺られ役!)見ながらウトウトしておりました。
夕方目覚めたらかなりの体調快復を実感したので、数週間ご無沙汰のBOOK・OFF西長瀬店へ。捜し物の書籍はこれといってなかったが、クラシックCD売り場充実!って、体感的に1/3はワタシが処分したものじゃないか。全然売れてまへんなぁ。ま、地域の需給バランスというものがあって、ワタシがそれを乱している張本人か。おそらくは店頭在庫(旧ワシ所有CD)100枚では済まない。いや、200枚以上か?(もっとかも)あきらかに回転が悪い。値付けも高いが。売れていない。
申し訳ない・・・ということでもないが、2枚組950円を二組(▲50円)購入。外出30分。Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/シャルル・デュトワ/スイス・ロマンド管弦楽団(1970年ライヴ)・・・これは、デュトワ/ロイヤル・フィル(1970年DG)、コンドラシン/バイエルン放送交響楽団(1979年ライヴPHILIPS)、コルド/ワルシャワ・フィル(1979年ライヴACCORD)、アバド/ベルリン・フィル(1994年ライヴDG)、とは別の入手しにくい音源・・・というか、1995年以前は全国どこのホームセンターにもあったはずだけれど、その後、なかなか発見できなかったもの。(集める気は毛頭ないけれど、アバド盤以外は手許に有)
「凄いですよ!でも音質が・・・」とのメールをいただいたこともあります。早速聴いてみれば、まあまあの音質であって(LIVECLASSIC一連のシリーズは海賊盤故どーしょーもないものも時に有)良質とは言い難いが、鑑賞になんらの不足もなし。(評価甘いか)これは予想を上回る快演であって、1970年DG正規盤の溌剌爽快な若さ+ライヴらなではの勢いと、旋律のタメ(大見得も!)がプラスされて、文句ない鮮度大爆発と説得力を誇ります。老練な完成度ではない、若さの上滑りではない、たしかな才能と輝きがありました。テクニックどうの、とか考えることさえない完璧。エエもん買いました。
フィル・アップはRachmaninov ピアノ協奏曲第2番ハ短調(作品的にはこちらがいっそう好き)〜ジョルジュ・シフラ(p)(1921年〜1994年)/レイモンド・レパード/BBC交響楽団(1974年ライヴ/マンチェスターとなっているからBBCフィルじゃないのか?)であり、音質はさすがこちらがずっと上。高名のわりにワタシはこの人の録音をほとんど耳にしておらず、レパートリー的にもこの作品は珍しいかも(Liszt超絶技巧作品のイメージ強いですよね)。硬質で明快、強靱なタッチのピアノであって、この作品特有の甘美なスタイルから遠い、むしろ怜悧+鋭利な味わいが先立つ演奏でしょう。非常に個性的であって存在価値はあると感じます。嫌いじゃありませんよ。(熱狂的な拍手入り)
●2006年12月某日
明後日、毎年恒例北海道の母親が出て参ります。それまでには完治!と甘く考えていたけれど、残りますね。明日、午前中の高松行きは(相手ご都合にて)延期、夕方空港まで迎えに行かなくてはいけないが、もうこの際、休みを取ることになんの躊躇もありません。しかし、今週中一日は(とにかく)出勤して「提案書」一気作成しないと、来週以降ヤバいことになっちゃいます。12月というのは、お客の方が忙しくて自分は相対的にヒマなんですよ。週末、母親との博多旅行+来週は定例東京出張もあります。夜中の咳込みは止まらないが、あまりの酷さに途中起き出す、ということはなくなって、とにかく朝まで床にいられるようになりました。治まるには一週間掛かるのか。
●
体調不良+頭痛で音楽に集中することも、本を読むこともままならず、ぼんやりテレビばかり見ているが、これがじつにツマらない。どのチャンネルも同じニュースと切り口、健康食品健康器具通販の宣伝ばかり。こんなんばかり見ているとアホになりまんなぁ。昨夜、「カンブリア宮殿」(小池栄子は賢いね。ただのグラビア・アイドルじゃない)野口悠紀雄氏/佐々木かをり氏がゲストでして、お題は”手帳ブーム”+”スケジュール管理”。「超・整理法」一連のシリーズに感動したワタシは、爾来その手法をお仕事に活用し、超・整理手帳も愛用しております。特注カバー(共同購入)は6,000円ほどしたと思うが、もう5年ほどしっかり保っております。少々贅沢だったが、エエ買い物でした。
但し、お仕事内容哲学があって、初めて手法が生きる、というのは前提でして、ウチの職場の連中の「時間の使い方のムダ」を見ていると、時間管理の基本が出来ていないな、と常々思っておりました。こうして、急遽連続休むに至っても、各所ご迷惑を最低限にするワザは身に付いた思います。あとは、自分の体調快復とお仕事政治判断(”顔を出すことに意味がある”というのは確かなんです)となります。佐々木かをりさんの「手帳」は、スケジュールをアナログな物量で見せるところが優れてますね。おそらくはお仕事の種類やら、スパンによるのでしょう。でも、少々サイズが大きいか。
●
午前、夕方と床について、小一時間ウトウト・・・咳き込んで目覚めパターンです。フツウこれだけカラダを動かさず、昼寝すれば夜は眠れないはずだけれど、早々に眠くなります。そして咳き込んで何度も目覚める・・・明日は行事があるので(ワタシが担当メインではないとはいえ、お客様が沢山来るので、少なくとも午前中は)出勤するつもり。自分のお仕事段取りは何とかするにしても、チームメンバーの指導がどーしょーもない。普段、口うるさいから”悪霊退散!”で皆のびのびとやっていると想像するが(ケータイにも絶対に出ないし)そろそろ、トラブル処理、お客様からの無理難題課題の相談があるかも、そして教育的指導・・・なければないで、さっさと帰って休むつもり。
成瀬宇平「サイエンス食生活考」(丸善ライブララリー)読了・・・良くできた”総論”であって、各章のていねいな説明、実例の引き方にも異論なし。文章表現もなかなかで感心しました。しかし、書籍の在り方としてどうでしょう?網羅しすぎじゃないですか、あちこち、総合的に。もっと焦点を絞るとか、読み物としての実例や寓話を増やしていただかないと、(失礼だけれど)おもしろくはない。事実、手を付けてから、読了まで(風邪で倒れていたとはいえ)ずいぶんと時間が掛かりました。ちょっと傲慢なる感想ですね。
夕方、ようやく音楽聴取。Mozart 交響曲第40番ト短調K.550〜メータ/イスラエル・フィルハーモニー(1978年録音)/交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」〜クリップス/イスラエル・フィルハーモニー(1958年録音)・・・このサイト開設当初からの更新だけれど、メータ/「イスラエル・フィルハーモニー」を「ロサンゼルス・フィル」だとずっと信じておりました。(大恥)本日、スリーヴ表記を見て驚愕!コメントもエエ加減だけれど。
クリップスのCD復刻は盛んのようだけれど、現役メータの売れ筋古典的作品のCD化は遅々として進まぬようで、このト短調交響曲も珍しい存在でしょう。演奏評価がムズかして、どこも悪くはないし、作品を楽しむという点で不足なし。でもね、細かいニュアンスとか、デモーニッシュな歌とか、そんな個性は感じさせないフツウの演奏か。それは20年前録音、少々音質も草臥れたクリップスの「ジュピター」が始まるとはっきりとして、優雅ふくよかとは言いかねる管弦楽を率いて、優しい風情漂う”味わい”溢れました。メータにはもっと色彩的で骨太な作品が似合うのか。
●2006年12月某日
昨夜は寝る前にビールを飲んで一気就寝!狙ったが、やはり結論的に連続する咳に悩まされてほとんど眠れず。即起き出してテレビ付けたら「NHKアーカイブ」をやっていて、「池田満寿夫推理ドキュメント 謎の絵師・写楽」を再放送しておりました。ま、中村此蔵説に至る経緯はムリムリだけど、流石一流芸術家は慧眼で写楽の素晴らしさを実感できます・・・というか、これ1984年の放送だそうで、ワタシ見ております。たしか、雑誌にも再掲されてしばらく保存しておりました。自分は20代の頃からマニアックだったんですね。閑話休題(それはさておき)
昨日昼の判断では「もう大丈夫」と思ったが、本日夕方からの松山行き(+私的忘年会)は中止だな。強行することは可能だけれど、悪化させて後に長引いても仕方がないし。本日、午前中出勤していろいろ最低限のことを案配して、昼から帰ります。女房は「病院へ行け」というが、抗生物質と咳止め処方だけでしょ?どーせ。あとは暖かくして安静にするだけ。ここ岡山では、結石関係の信頼できる病院はある(結果的に関係ができただけ)けれど、日常通うべき”町医者”との信頼関係ができておりません。自分の様子を良く知ってくれて、言いたいことが言えるような。12月も押し迫って、こんな体調に至るとは・・・更に(珍しい人から)お見舞いメールをいただきました。ありがたい。
Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ピエール・モントゥー/ボストン交響楽団(1957年4月ライヴVIRTUOSO 3502)確認。1951年のスタジオ録音はLP時代以来聴いていないので比較できず。ボストン交響楽団らしい厚みある剛直さ+燃えるような熱気も感じさせて、もちろん拍手も入っているからほんまもんのライヴなんでしょうか。このレーベルは「勝手に音源流用」前歴があるので、油断できませんね。ま、こんな管弦楽効果が華やかなる作品、わざわざ太古怪しげ音源で聴かなくても・・・というところだけれど、モントゥーだったら別、というは(おそらく)気持ちの問題でしょう。
Sibelius 組曲「歴史的情景」作品25/66〜ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(1985年)・・・この組み合わせはBIS時代の旧録音をじわじわ集めていて(正確には中古@500でしばしば出会って)いずれお気に入りであります。とぎれとぎれの寂寥な旋律、涼やかなる幻想が(どの作品も)好みであって、作品に対する情愛+演奏技量+録音共々文句なし!であります。
夜さえ眠れれば!音楽だって楽しめる体調なのにね、残念。
●
朝令暮改、君子豹変、女房に説得されたのと、早朝職場出勤当面会議資料提出報告実務処理電子手紙確認返答+指示+出張中止お詫び+ホテル・キャンセルが(なんと!)わずか一時間で(ほとんど誰も出勤しないウチに)終了したこともあって、自宅ご近所病院行って来ました。職場迄はクルマだったのでわずか十数分で到着。医者の見立ては予想通り「気管支炎」、但し、珍しく咽に異常はない、とのこと。熱36.6度(ほぼ平熱)、尿に蛋白も血も、もちろん糖もなし。処方は(これも予想通り)抗生物質と咳止めシロップ+痰を出しやすくするクスリ5日分。料金が安かったのと、「ちょっと良くなかったから、と止めない。全部お薬飲むこと」という指示に感心しました。咳止めシロップは市販のものとは異なる強力な奴!とのこと。
気管支のみが問題なので、お天気も良し・・・って、外出できないが、ゆっくり音楽でも聴いて快復に務めましょう。本来、明日も松山予定だったから、休みます。な〜に、お仕事段取り(絶妙なる手の抜き方)は天才なんです。先ほどの今月見込みでも「予算前年達成」見えました。常に先々考えて手は打ってある。
●
強力なヤクが効いてきて、ムコダインは咽の奥が乾きますね。咳止めシロップの副作用はモウレツなる眠気・・・エエ感じです。ようやく、酷い風邪→フツウの風邪になったようなそんな感じ。小峰元「アルキメデスは手を汚さない」(講談社文庫)・・・昔から有名なる青春推理小説であって、作家は既に1994年に亡くなっております。(ナント大正10年生まれ)ちょうど犯人の高校生がワタシと同時代(1970年代前半)なんですね。複雑怪奇な筋書きやら、アリバイ崩し、ていねいなる筋書きが魅力で読み応え有。但し、理想論というか空論を弄(もてあそ)ぶ硬派な高校生には違和感ありますね。時代が違うのか、それともワタシが田舎のアホ高校生であったせいか?類型的な世代格差表現も、中途半端に気になりました。
2006年勝手に各自アカデミー賞(2005年はここ)募集中だけれど、未だ読者の反応なし・・・とにかく、自分のことをまず確認しましょう、と「音楽日誌」を1月より順繰り確認しております。けっこう、存在を忘れている音源もあって罰当たり状態を自覚気味。(そんな中から)Brahms クラリネット五重奏曲ロ短調〜ヨースト・ミヒャエルス(cl)/エンドレス弦楽四重奏団(CONCERTOROYALE 206216-360)・・・こんな後ろ向きに黄昏る、苦甘い旋律は、まさに草臥れ中年男性(=ワシ)向けの音楽であります。なんという苦渋に充ちた音楽が快い。ヨースト・ミヒャエルスはデトモルト音楽大学の教授だそうだけれど、そのスムースな技巧、千変万化する色彩に心奪われます。ま、正直、たいていの演奏には感動する作品だけど、これは「勝手に各自アカデミー賞」に間違いなし。
●2006年12月某日
本日で休み3日目だけれど、咳止まらず。夜は全然アウトです。いよいよ明日夜からの松山出張中止の決断すべきか?いずれ、明日は午前中出勤して定例資料作り、最低残務処理、そして出張中止のお詫びとチームメンバーは独自で行くように、との指示が必要です。病気だから仕方がない。
こんな体調なので、音楽聴く気にもならず、聴いても集中できるはずもなし。もちろん、サイト用原稿など着手できるはずもなし。(「音楽日誌」お茶濁しで精一杯)ぼんやり聴いていたのは、Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」〜ピエール・モントゥー/パリ音楽院管弦楽団(1956年録音)・・・あちこちみても「1919年版」と書いてあるが、実際は1910年版の4管編成なので、「1910年版抜粋」が正しい・・・という蘊蓄どーでも良くて、単なる”やや緩(ゆる)”演奏に思えるのも体調故でしょう。
そういえば「春の祭典」(パリ音楽院管弦楽団1956年)はCDで所有しておりません。ボストン交響楽団(1957年4月表記〜ほんまか?RCAの焼き直しじゃないの)との録音は購入したが、なぜか出会いが(もちろん激安で。1,000円ならある)なかったんです。「春の祭典」なんて腐るほどCD持っているし、当該の音源はMD(LP時代のもの)だったら残っております。それでも物欲は消えない。煩悩ですな。
健康が一番なのに。
●
昼に激辛カレー+赤ワインで汗かいたら(意外と)一気体調回復傾向〜これだったら明日より日常業務に復帰できるかも。咳がもう少し治まってくれれば、もう問題はないんです。で、床を抜け出して音楽を少々・・・Bach クリスマス・オラトリオ(第3夜)〜マルティン・フレーミヒ/ドレスデン・フィル/木の十字架合唱団/オジェー(s)/ブルマイスター(a)/シュライヤー(t)/アダム(b)(1974年)・・・大好きな作品だけど、そうそう聴く機会の多いものではないから、CDは次々と処分しちゃいました。NAXOSのオベルフランク盤既に手許になく、古楽器によるラルフ・オットー盤は、オークションにて驚くほどの競合があって売れてしまいました。
ワタシは無神論者だけれど、幼稚園は桑園カソリック教会であり、神々しいものへの畏敬の念は失っていないつもり。この「第3夜」を聴くと、日本風俗っぽい行事ではなく(これだって悪くないが)もっと神聖な、襟を糺すべき敬虔な気持ちに包まれました。ドレスデン・フィルのトランペットは少々粗いが、声楽が喜ばしげに参集したら、もうそこに(ここ、温暖なる岡山でも)静かな雪景色が眼前に広がりました。
Stravinsky 「ペトルーシュカ」(原典版との表記)〜ユージン・グーセンス/ロンドン交響楽団(1960年)拝聴。往年のEVEREST驚異的名録音でして、現在の耳でもまったく鮮明で奥行き豊かであります。併録される「三楽章の交響曲」ともども、モントゥー時代最盛期のロンドン交響楽団は余裕の技量であって、良く歌う色彩的な演奏でした。
●2006年12月某日
咳は止まりません。一日中(ケータイにも出ず)横になっていたので、体調自体は改善方向だけれど、咳が止まらないのでまとまった睡眠不可。「咳が出る」=咽の炎症要因やら異物の除去、ということだから「咳止め」は正しくない行為だろうが、睡眠不足は如何ともしがたくヤク服用・・・しかし、あまり効かない。それでも一時的に咳を止めないと、いつまでも休めない・・・こんなことろで腹筋を鍛えたのが役立っております。
従って、昨日はまったく音楽聴けず(起きあがれなかったので)。おそらくは本日より、スポーツクラブは無理だけれど、音楽を聴くくらいは・・・と思います。週始めからの松山行き(含む個人的忘年会)のキャンセルを検討するかどうか、判断の分かれ目であります。希有な事象だけれど、お見舞いメールを2通いただきました。返事できておりません。
●
今朝方少々眠って〜ということは咳が比較的治まった、ということか。ぼんやり起床しつつ、いつもの腹筋+体操+屈伸実施。なに、昼寝すれば睡眠不足は補えるし、昨日ほどの圧倒的な気分の悪さはありません。(いずれ数少ない)メールに返事をし、BBSに書き込みし、いつもの朝食(ブラン・シリアル+低脂肪乳+濃厚野菜ジュース)摂りつつ、新聞熟読しつつ音楽を。Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜ディミトリス・スグロス(p)/エミール・タバコフ/ソフィア・フィルハーモニー(録音年不明)・・・数日前聴いたカッチェン(p)/モントゥー、長く愛聴して自らの基準であるクリフォード・カーゾン盤に於けるジョージ・セル(だったら正規盤買えよ!ってか)には比ぶべきもない、やや大人しいバックだけれど、けっしてヘロ演奏の類ではありません。
これは世代なのか、ものものしい迫力や熱気、ノリではなく、クールな佇まいが個性だと思います。全48分の長大なる作品だけれど、一気に聴けて飽きさせない。技巧は余裕であって、そこだけが目立つこともない。
今朝の朝日新聞、「マックからマックへ」の原田社長(兼会長)登場。マクドナルドは経営改善しているみたいで、「安い」「マズい」「身体(からだ)に良くない」「高カロリー」というイメージからの脱却に成功しつつあるように見えます。シックな店舗への改装、ヘルシー・メニューの開発・・・トップの明確な意志と戦略が見えますね。「不払い労働」という前経営者からのマイナス部分さえ引き継いで、唯一無二なる個性を確立させていくための不断なる努力。学ぶところは多いでっせ。
●
ここ数日、布団とコタツを行ったり来たり状態で、メインのデスクトップPC/オーディオ部屋へ行ったのは久々・・・で、ゆっくり音楽聴いておりました。そこで!発見。Bach のフルート・ソナタ集〜数ヶ月前、スティーヴン・プレストン盤を聴いたことをキッカケに、ウィリアム・ベネット盤、マクサンス・ラリュー盤がない!と嘆いておりました。処分するはずもないし・・・とうとう3ヶ月が経過したところで棚中より両方とも発見。まずは(お気に入りの)無伴奏パルティータ イ短調BWV1013〜マクサンス・ラリュー(fl)(1967年)に再会。
この作品は、ヴァイオリンやチェロの”無伴奏”ほど知名度は高くないが、単旋律から宇宙的広がりを作り出すマジック!続いて、第1番ロ短調BWV.1030/第2番 変ホ長調BWV.1031(ラファエル・プヤーナ(cem))を楽しんだけれど、厚肉で華やかなフルートの響きは快感であって、プヤーナのチェンバロは前時代的金属音ながら、リズムの良さはそのことを補って余りある魅力・・・著名なる「シチリアーノ」(真作かどうかは不明)は、ここまでしっとり浪漫的に表現されたことは今までなかったのでは?
エエ発見でした・・・と、思ったらエくない発見も有。Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜ジュリウス・カッチェン(p)/ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1959年)は、ダブリ買いでした!ま、フィル・アップの変奏曲+第2番(フェレンチーク/ロンドン交響楽団)も入っておりますが。相変わらずの記憶飛びに慄(おのの)く毎日であります。
●2006年12月某日
こんなひどい風邪は久々・・・頭痛、咳、痰が絡んで夜全然眠れない。全身倦怠感。昨夜より悪化しております。でも、胃腸は大丈夫、食欲もさほどに落ちません。高知日帰り出張は中止、寝込んでおります。この間、お仕事それなりにハードでしたからね、結果的に強制的に休むに至りました。ほんまは体調万全にて”遊ぶために”休む、というのが正しい姿なんでしょう。それでも通常時間に起床、腹筋体操強行!サイトも定例更新・・・(「音楽日誌」更新は、さすがに少々休んでから実施)病院にはいきません。咳止めのみ購入してきましょう。ゆっくり休めば良いんです。
昨日、Brahms 「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ ニ短調」作品24を(ちょっと悪口言った)マーティン・ジョーンズ(p)(1989/90/91年)にて再確認。オフ・マイクの録音印象がずいぶんとジミであって、昨日、その華やかなる技巧に感心したジュリウス・カッチェンとは印象まったく変わります。技術の冴えを売り物にしないが、ゆらゆらとした寂寥感という点でこちらも悪くないか、と思います。
やはり昨日の流れで、Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調〜ディミトリス・スグロス(p)/エミール・タバコフ/ソフィア・フィルハーモニー(録音年不明)・・・これは体調悪く、音楽にまったく集中できない・・・