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CLASSIC ちょろ聴き(33)


BELART 461 051-2 @250Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜カッチェン(p)/モントゥー/ロンドン響(1959年)
冒頭のそうとう強圧的なオーケストラの威力は予想通りだけれど、あとは静かで落ち着いた世界が広がるんです。カッチェンのピアノは(スタインウェイでしょう)内省的であり、勇壮でチカラ強い場面でもそのイメージを変えません。モントゥーは交響曲第2番ニ長調(ロンドン響 1962年)と同じで、柔らかく、ふくよかで、絶妙の優しさが溢れます。だから第2楽章「アダージョ」こそ絶品!最終楽章にリキみはなく、明るく転調する場面の喜びもひとしお・・・(録音最高級です!)(音楽日誌より 2004年12月14日)

LONDON KICC 8608ストコフスキー・・・「展覧会の絵」(symphonic transcription by Stokovsky 1966年 ニュー・フィルハーモニア管)「禿げ山の一夜」(arranged by Stokovsky 1967年 ロンドン交響楽団)
ま、怪獣映画音楽ですな。ハデハデしくて、思いっきり不気味で、旋律の節回しが思いっきりクサい!しかも、あちこち旋律の改変有。たしかフェイズ4録音で左右分離が笑っちゃうほど不自然でした。更に「1812年」「だったん人の踊りと合唱」(1969年 ロイヤル・フィル)が入って”いかにも”的作品だけれど、意外とオーケストラが薄いのと、たしかLP時代大砲の「ド・カ〜ン」爆発のあと「ひゅるひゅるひゅーん」があったはずのなにこれが消えている・・・(記憶違いか?こちら録音はまとも)(音楽日誌より 2004年12月14日)

YEDANG CLASSICS YCC-0158 10枚組3,990円Beethoven 交響曲第5番ハ短調(ガウク/USSR State Radio and Television Symphony Orchestra〜モスクワ放響?)(1957年ライヴ)
いままで聴く機会を得なかったガウク(ムラヴィンスキーやスヴェトラーノフの先生筋ですな)は意外と端正で、余裕があって、しかも最終楽章繰り返し!ロシア風脂ぎった異形演奏!ではない、ということです。センスとして古くさくないし、豊かに鳴るオーケストラ。モノラル録音だと思うが、人工的な音の広がりが付加されているようでもあり、それは成功しておりました。(音楽日誌より 2004年12月14日)

YEDANG CLASSICS YCC-0007 10枚組2,990円Beethoven ピアノ協奏曲第4/5番〜ギレリス(p)/マズア/ソヴィエット国立響(1976年ライヴ)
これはライヴの熱気、アンサンブルの粗さも含め素晴らしい”ノリ”です。ギレリス最盛期ですか?重心は低く、重戦車がバリバリ荒野を走り抜けていく様子を彷彿とさせて驚愕の演奏。いつもは安全運転のマズアも一緒になってアクセル踏んでます。でも、ま、たまに聴くべき演奏だろうな。体調のよろしいときに。(音楽日誌より 2004年12月14日)

独DECCA 467 003-2  9枚組3,000円Rachmaninov 交響曲第2番ホ短調〜アシュケナージ/コンセルトヘボウ管(1981年)
どうも「これぞNo.1!」とか「史上最高の演奏!」などという評価や、宣伝を見ると「ほんまかいな?!」と、ちゃちゃ入れたくなって天の邪鬼なワタシ。ま、機会があれば虚心に聴く、ということですよ。はっきり言って評判通りというか、アシュケナージ望郷の念がひしひしと伝わって節回しに魂が籠もっているし、コクと深みのあるオーケストラの個性を存分に生かして、理想のバランス。つまりクサくなりすぎず、洗練されすぎず、ピン・ポイントで感動のツボをぐいぐいと押していく感じ。オーマンディ盤(旧録音)でこの作品に出会ったが、アシュケナージで出会えたらワタシの音楽生活(Music Life)も変わっていたかもね。(音楽日誌より 2004年12月14日)

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written by wabisuke hayashi