音楽日誌
ご近所、今村宮のお百度石です。殺人事件、台風、地震・・・苦しい時の神頼みでもないが、珍しく神仏に虚心にすがりたい毎日ではあります。2004年10月30日撮影。CASIO EXILIM EX-51 100万画素にて撮影。
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2004年11月某日


さて、本日昼から山口へ。夜まで商談して広島移動(泊)〜明日、朝一番から連続商談して夕方から現地で会議、そのまま忘年会・・・というそうとうハードなスケジュールが問題なのではなく、お仕事内容がハードだということです。ずっと風邪気味で、なんとか抜本的に悪化させずにここまで保ってきたが、一気にダウン・・・にならぬよう祈るばかり。気持ちが保つか。

(どういう経緯でこのCDを引っ張り出してきたか記憶がないが)Griegを続けて確認しました。「過ぎた春」〜ウェルドン/ロイヤル・フィル(1961年)・・・おお、そういえば先日の岡響定期で(極上の)アンコールだったな。この一枚は躍動とシミジミとした歌い口が魅力の愛聴盤だけれど、(録音故か?)アンサンブルの響きが濁ることも時に気になります。しかし、こんな素敵な一枚は滅多にない(!って、駅売海賊盤でリキんじゃいけない)続けて、叙情組曲 作品54〜バルビローリ/ハレ管を。

ああ、もう情感の水準が違う。ハレ管?どーしてこんなしっとりとした”泣き”が決まっちゃうのか。それに名曲だなぁ。「ノルウェイ農民の行進曲」のゆったりノンビリしたユーモアの感慨・・・すっかりGriegモードになってしまって、文部省選定「ペール・ギュント」第1組曲+第2組曲〜ヤルヴィ/イェーテボリ響(1986/67年)を。合唱やら声楽ソロも入って恐るべき充実したアンサンブル、劇音楽としての緊張感・・・でも、音楽としてはマニアックというか、文部省選定(現在の文部科学省ではいかがですか?)すべきものではないと思います。

いや、人生いろいろですなぁ。午前中モウレツに忙しく、日頃のいい加減仕事のツケであるチョンボがボロボロ出てきて、そのフォローにも追われて・・・新幹線の時間は迫るし、昼飯喰えないのはツラいし・・・で切羽詰まりました。でも、なんとか山口迄たどり着いて、4人分商談予定がひとり不在・・・はいいけど、明日の広島が午前中の予定すべてキャンセル!って、また出掛けないといけないじゃない。

とくにかく広島に入って、いつもの定宿(ホテルだけど)じゃなくて、試しにドーミーインに予約してみました。いつものコンフォート・ホテルのすぐ側で、朝食が無料じゃない分少々高い計算になるが、こちらは新築(だと思う)で設備がよろしい。すっかり気に入りました。(インターネット有線LANで接続中)

夕方、山口を出る時、いつものBOOK・OFFへ。ここは必ず(少数ながら)収穫があるんです。案の定、Beethoven ヴァイオリン協奏曲〜スーク(v)/ボウルト/ニュー・フィルハーモニア管(1970年)を@250で収穫。早速、確認しつつ(繊細で良いヴァイオリンだ)広島へ。駅前から路面電車で袋町下車。ホテルはすぐ先だけれど、BOOK・OFFは閉店前だから寄ってみないと。

まさに一年ぶりの大収穫!@250*11枚セレクト。強烈ですよ、リヒテル/マタチッチのGrieg/SHUMONNとか、クレンペラーの「大地の歌」、テンシュテット/ベルリン・フィルの「グレイト」とか・・・レーグナーのBruckner 交響曲第5/6/8番も@250だったから、誰か引き取っていただきたいな。

通勤〜新幹線移動中に聴いた音楽・・・幻想交響曲〜コリン・デイヴィス/ロンドン交響曲団(旧いほう)を。ワタシはこの作品を少々苦手としているが、これは素晴らしく素直で自然体の表現〜更に、第2楽章のコルネット・オブリガートの楽しさに打たれましたね。当たり前だけれど、ブーレーズのオーケストラの響きを連想させて、ワタシはロンドン響が好きですね。

Vivaldi 「四季」〜イ・ムジチ(カルミレッリ 1982年)を。この曲は一年に一回聴けばいいな。ワタシ馴染みのアーヨ盤をいっそう華やかにしたような、充実したアンサンブルであり、オーソドックな演奏は文句の付けようもない。でも、聴き手の方はずいぶんと遠方まで出掛けてしまったようで、こんな平和穏和な演奏(に聞こえてしまう)に、妙な白々しさを感じてしまう自分が哀しい。

お仕事数値、予想以上に絶不調です。冷静に回復策を検討しないと。言い訳したくない。

2004年11月某日


きょうは「白いウンコの出る日」〜健康診断。職場に問診票やら検便?やらのキットを忘れてきたので、早朝決起してクルマで職場まで取りに行って、またバスで病院まで〜検診専門の病院でして混むんです。でも、週刊誌もいっぱいあって、ワタシはノーミソ空にしてノンビリしました。昼から会議(少々出席してサボり)〜資料作りやら諸実務仕上げて、タクシーで外出。社用車を使わないのは、出先で打ち合わせしたあと、そのまま帰宅するため。職場に戻れば、そのままズルズルと・・・になっちゃうから。

昨夜はお薦め「第九」BBSに募集しつつ、自ら投稿〜「不遜な聴き方ですが、昨夜バラバラに聴きました。(けっこう感動しました)
第1楽章 クーベリック/バイエルン放響(1975年)・・・抑制が利いて、地味だけれどオーケストラの暖かい響きが魅力がジワジワ
第2楽章 セル/クリーヴランド管・・・引き締まりきって、切れ味があるくらいの集中力
第3楽章 ブロムシュテット/シュターツカペラ・ドレスデン・・・ライヴのほうね。かつて乾いた音質となんの変哲もない表現か・・・とかつて思ったが、涼しげな弦も柔らかい管が胸に染みます
第4楽章 フルトヴェングラー/バイロイト音楽祭・・・かつてほどの「?」は感じなくて、巨大なるスケールと情熱、バランスと細部の彫琢が見事でした。但し、ラストのアッチェランドには付いていけない。」〜日本語滅茶苦茶。

Schubert アルペジョーネ・ソナタ〜バシュメト(va)/ムンチャン(p)(1986年ライヴのほう)・・・これは、大のお気に入り「アルペジョーネ」中、過去最高の官能性を誇ります。第1楽章が始まると、チェロのイメージからか「線が細い?軽量か」なんて思うが、セクシーな音色にとろけるように。第1楽章ラストのスローダウン→アダージョの静かに潮が満ちるかの如く、ゆったりとしたテンポに驚愕。終楽章の晴れやかな表情に至って「これしかない!」といった感慨横溢して幸せ。

帰宅し、更にブロムシュテット/シュターツカペラ・ドレスデン(1985年ゼンパーオーパーのコケラ落としライヴ)で第1〜3楽章(終楽章を想像すると気分が重くて聴けない)を。オーソドックスではあるが、思わぬティンパニの一撃も激しく、アツい躍動が感じられます。ややどんよりした音質が気になるが、第3楽章「アダージョ」のオーケストラの魅力(とくにホルンとオーボエ)に感銘の世界は深まっていくのであった。

YedangClassics YCC-0143Bach 「フーガの技法」〜バルシャイ/モスクワ室内管(1969年)を。モノラル(ライヴ)でナント収録は83分以上。弦楽器+木管+チェンバロ・ソロ(金属的な音色が時代を感じさせる)の編成。色彩豊かな演奏ではないが、その集中力は驚くばかりで、厳しい表情は大時代の大仰なる表現とは無縁ながら、古楽器系バロックとは一線を画す立派なスケール感がありました。着実でしっかりとした足取り、素晴らしい室内アンサンブルが、かつてロシアには存在した、ということです。

2004年11月某日


昨夜、発作的に年賀状執筆〜印刷へ。じつはプリンタが一台のみ、しかもまともじゃないので「もう使えない中古物件はやめて、新しいの買おうね」と女房と話し合っていたのに、試しに印刷してみたらそれなりの水準だったので30枚ほど・・・途中から写真部分にシマが出てしまって、やっぱりダメかな?まだ11月ですからあわてることはない。

朝から6(番目)/6(回分)通信教育ラストのテキスト読み始めるが、これがもの凄くツマらない。前巻は興味深くて、テスト提出にもチカラ入り、ナント95点!(過去最高得点)だったが、こりゃ苦戦しそうだ。最近「QUADROMANIA」4枚組を立て続けに計8セット購入したが、TIMという会社がこの前シリーズとして出した3枚組が「CONCERTO ROYALE」〜ここ数年怒濤のように購入した「History10枚組」(またはXXCM)に含まれる歴史的音源ともビミョーにダブったりするから要注意な会社だけれど、Mozart 交響曲集取り出しました。

第36/40/41番が一部の好事家に有名なるマーク/フィルハーモニア・フンガリカ(1969年頃。VOX音源)+第37/30番がケール/マインツ室内管(これもVOX音源。意外とちゃんとした演奏。すくなくとも第1番〜34番迄CDで出たこと有。もしかしてマークの後期録音と分担したのか?)。このふたりの音源とばかり思っていたら、第26/28番+「43番」(ヘ長調K.76)が、クラウス・ペーター・ハーン/クアプファルツ室内管(ルーヴィヒスハーフェン/マンハイム)の演奏だったんですね。これはおそらくPILZ系音源(=つまりなんの説明にもなっていない)でしょう。

これがなかなか清廉で、軽快な味わいが素晴らしい。アンサンブルもしっかりしていて、オーボエの音色も透明なる愉悦感有。「43番」(ヘ長調K.76/K.42a )といえば、ワタシ意外と愛聴盤であるアレッサンドロ・アリゴーニ/イタリア・フィルでも聴けるが、疑作(偽作に非ず)らしい。「ツマらん曲」とワタシは評価していたけれど、こちらしっとりして繰り返しもあって楽しめました。

いつ聴いても、どんな演奏でも楽しいHaydn「四季」(抜粋)〜ゲンネンヴァイン/バイエルン州立管弦楽団/南ドイツ・マドリガル合唱団/フランツ・クラス/マティス/ゲッダ・・・というオール・スター取りそろえた1964年頃の録音か?(ルートヴィヒスブルグ音楽祭管との録音とは別物。BRILLIANTで手に入る)「天地創造」より、民衆(農民)の生活というか、素朴で敬虔な歌に溢れて、あまり筋書きにこだわらずに楽しめます。シモンの畑仕事の歌に「驚愕」交響曲第2楽章が乱入してきて、ニヤリ!世評は知らないが、ソロ/オーケストラ/合唱とも充実している!とワタシは聴きました・・・というか、他、あまり聴いたことはないんです。

とうとう咽が痛くなってきて、最悪の事態か?肩も珍しくこってきて、どこにも出掛けず通信教育の学習に励んじゃう。ラスト(おもろくもないテキストを振り切るように)「展覧会の絵」(1957年)「管弦楽のための協奏曲」(1955年)〜ライナー/シカゴ響という激しい演奏を。ナント1986年発売の日本製CDでして、定価3,200円(中古でも2000円くらい〜ワタシがもっとも初期に購入した一枚)ならテンションも上がろうもの。尋常じゃない集中力は透徹した美しさを実現して、録音水準も驚くべきもの。かつて聴いた両曲中No.1か。ついに通信教育は終了いたしました。

先日QUADROMANIAでNielsenの交響曲全集〜ボストック/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1999年〜2001年)を購入したが、第3番ニ短調「おおらかな交響曲」には第2楽章「アンダンテ・パストラーレ」の別バージョンの収録する念の入れよう。当然演奏もメリハリがあって、若々しいが、まだ全部は聴いておりません。それに昨年購入したオーレ・シュミット/ロンドン響3枚組全集(1974年)も一度驚愕したきり熟聴していない始末。なのに!

「あれはあきまへん」との手厳しい評価もある、リーパー/アイスランド国立響の交響曲第2/3番(1994年 NAXOS)を聴いちゃう。・・・これだってじゅうぶん爽やかで、名曲を実感させてくださるじゃない。ソプラノとテナーのスキャットも幻想的だし、なにが文句あるの・・・って、ボストック盤の第3番(2000年)を続けて聴くと、テンションやら躍動感とか、もう全然違うのだね。これとまったく同じ一文をかつて書いた記憶もある。

2004年11月某日


睡眠不足、飲み過ぎ、喰いすぎ、運動不足、ストレス溜まりまくり、で体調ヨロしくない週末。天気も良いみたいだし、職場まで45分ほど歩こうかな?ラフな格好で。音楽でも聴きながら。

QUADROMANIAのBach 無伴奏チェロ組曲(ヴィクトール・ヨーラン(vc) 第4番を欠く)、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(第2番収録されず)/パルティータ(第1番なし。コンラッド・フォン・デア・ゴルツ(v))は、中途半端な収録だけれど、4枚1,250円なら(知名度の低い演奏家でも)お試しで聴いてみる価値はあるでしょう。(録音年不明)チェロのほうは、軽妙軽快とは言えないが、あまり深刻にならず、淡々と虚飾なく弾いている風で聴きやすい。うん!と上手くないし、音色に官能や浪漫性は存在しない(んなもの、求めるな!って)が、こぶりで親しみやすい。自然な音質も悪くない。

問題はコンラッド・フォン・デア・ゴルツ(PILZ系音源に彼率いる室内管弦楽が出てくる)でして、結論的にワタシはとても気に入りました。なにが問題か、というとですね、「コンラッド・フォン・デア・ゴルツ」でネット検索掛けてみてると、この演奏録音のコメントが出てきて、結論が全然違う。「録音が酷くて風呂場の残響みたい」〜その通り。ワタシは「風呂場的残響」をとても楽しみました。巨大なる宇宙空間の広がりを感じさせて、音楽の大きさを実感できる録音、そして演奏。流麗ではないが、誠実で、そして煽らない(例えば”シャコンヌ”って、いくらでも扇情的に表現可能じゃないですか)。演奏スタイルとしてはヨーランよりちょっと昔風だ(シミジミ歌う〜少々テンポ遅く、たどたどしい)が。

ヨーランもゴルツもバリバリの技巧派ではないし、旋律音型の細部のツメが甘かったりするけど、音楽に対する畏敬の念みたいなものを感じさせて、購入を後悔させないセットだと思います。Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調/第16番ニ長調〜フィルクシュニー(p)/ブール/南西ドイツ放響(EMIのライセンスと明記だから、インターコード原盤か。録音年不明。値札@298有・中古じゃありません)を久々。

ジミで色彩感の少ない演奏ですね。先日聴いた交響曲集と同様、バックのアンサンブルの集中力、贅肉(筋肉も骨も?)を削ぎ落としたようなクールさ(清涼ではない。非情冷酷方面)にまず驚きます。フィルクシュニーに甘さはなくて、こちらには細部感情の微妙な揺れは存在します。いずれ、華やかな演奏ではなくて、厳しい集中力を感じさせ、それもMozart の魅力はキチンと感じられる・・・これはワタシが無条件幸福だから、でしょう。

ちゃんと歩いて出勤しましたよ。そこそこに諸作業こなして、あともう一本資料上げれば来週がラク・・・というところで基礎資料が揃わない・・・を言い訳にお仕事やんぴ。職場の若い者が「ウィルスでいかれたパソコンOS入れ直してね」とやってきたので、タイム・カードを押して入れ替え作業、一流メーカー(NEC)製のものは融通効かないね。もうガチガチ強制的に元の環境に戻しちゃう。セット・アップしたあといろいろ削るのがメンドーで〜結構楽しみました。

通勤ではMozart ピアノ協奏曲第22/23番〜ピアッツィーニ(p)/ガントヴァルク/レニングラード・ゾリスデン(1990年)を。オーケストラの表情が少々カタいし、ピアノも明るすぎかな?と最初のウチ思ったが、元気良いし、溌剌としてどんどん楽しくなってくる演奏でしたね。帰宅し、更に更にMozart !ピアノ協奏曲第1/2/3/4番〜バレンボイム/イギリス室内管+ゲーザ・アンダ/ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカを繰り返し比較。

バレンボイムは必ずしもワタシお気に入りのピアニストではなくて、アンダの清廉な表情、オーケストラの深みに共感を覚えましたね。でも、バレボイムの浪漫に振ったような表現も、初期の作品では重すぎることなく、しっとり楽しめました。嗚呼、Mozart は楽しいな!

気の向くままBrahms 交響曲第1番ハ短調〜コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管(1960年頃のライヴ)を。「幻のCD」とか「極め付け」と賞される録音らしいが、ワタシは「ビンボー臭い演奏」と自らの品性を汚すようなコメントをしております。数年ぶり拝聴したら、その地味渋さ、カッコ悪さが、諄々と胸に染みるではありませんか。やっぱり音質問題かな、この方向ならヘルビッヒ/ベルリン響のほうが素直に楽しめます。でも、これは(おそらく)立派な個性的な存在感ある録音でしょう。反省しました。

2004年11月某日


在博多です。博多出張(または旅行)は年一度程度なので、思ったような設備水準のホテルが取れずインターネット接続環境がない・・・と思ってチェック・インしてみるとロビー食堂エリアがフリースポットでした。(部屋ではつながらない)先日のYahoo!Cafeみたいに「電波認識するが接続せず」みたいなこともなく、一発接続。激安13,500円DynaBookSS3000快調。ほんま、ありがたい風潮です。キレイだし、ウォシュレットは付いているし、朝食無料だし。

お客様(と言っても親しい方だし)同行の大名(的)出張なので、気分的にはラクで、昨日は博多の海の幸堪能しましたよ。今シーズンの課題であったアラ(魚へんに荒と書く。クエとかハタとも呼ぶ)の刺身は喰えたが、煮付けは売り切れで残念。本日、午前中もう一軒工場を訪問して昼から帰岡予定。おみやげはなんにしようかな?駅前BOOK・OFFが気になるが、前二回訪問ではおハナシにならんクラシック在庫/価格水準だった記憶有。

音楽CD持参しておりません。明日も出勤で事務処理有。なんとか体調維持。

博多より帰宅。ほんまに近くて新幹線で2時間掛かりません。いつもの塩豆大福+ミニ・クロワッサン+辛子明太子でおみやげとす。今晩ゆっくりさせていただいて、明日午前中でお仕事終わらせたいが、どーでしょうか。

2004年11月某日


これから出張です。昨夜はよく眠れなかったな。すこ〜し風邪を(ずっと)引きずっているみたいで、悪化させないよう気を付けないと。

サイト更新用原稿在庫尽きました・・・って、ことし数度目か。来週更新できるだろうか?これは自分のこだわりなので、気軽に楽しく作業したいもの。今朝、Berg 管弦楽のための3つの小品 作品6〜マデルナ/北ドイツ放響(1969年ライヴ)を。ワタシ大のお気に入り作品でして、若杉/都響(1988年ライヴ)を長く楽しんでおりました。(←数年前の自らの作品魅力コメントだけれど、珍しく良く表現できております→自画自賛)いつになく、というかイタリアの放送オーケストラじゃないせいか、アンサンブルは緻密方面。しかし、「混沌は混沌のまま」的方向はちゃんと保っておりました。

Albinoni 協奏曲集 作品9の3/1/2番を少々。シモーネ/イ・ソリスティ・ヴェネティ(1969年)の優雅な演奏で。AlbinoniはVivaldiを凌駕する魅力哀愁甘美旋律の宝庫だと思います。ピエルロ/シャンボンというフランス系の軽快で明るいオーボエ名人二人に支えられ、ココロはしっとり潤いました。この辺りの作品って、意外と古楽器では録音出てないですよね(ワタシが最近の録音を知らないだけか)。

久々、Brahms 交響曲第2番ニ長調〜カルロス・クライバー/ウィーン・フィルハーモニー(1988年3月20日ライヴ)を。ワタシはFMエア・チェックしたが、DVDになっているんですね。4年前のワタシのコメントは、いかにも未成熟な「クライバーは元気だった。楽しかったです」的感想に終わっていて、今だったらもっと別な感じ方がありますね。勢いとか流れ重視なんだけど、これはいかにもライヴ!的感興中心に楽しむべきものでしょう。

2004年11月某日


んもう!どーしてこんなにバタバタしているのか。でも、追いつめられているワケじゃなし、粛々と(と表現するには物量が多過ぎ)諸作業をこなしていくのみ。少々煮詰まっただけ。上司との面談で、思いっきり文句言いました。とにかく当面の宿題終わらせて、明日からお客様同行の博多行き〜これは切羽詰まった商談とかじゃないから、気楽なもんです。

嗚呼、愛する街・博多!けっきょく現地お友達には声掛けず。土曜も出勤なのでムリできない〜もっと若くて体力あったら二日目飲んでオールナイト・バスで帰るんだけどね、大人しく塩豆大福でも買って新幹線に乗ります。博多のホテルではインターネットは使えないみたい。

通勤ではMozart 交響曲第38番ニ長調「プラハ」〜コープマン/アムステルダム・バロック管(1991年ライヴ)にて。古楽器による飄々とした、軽快な、そよ風のような、ちょっとチープっぽい、そんな演奏が気分にフィットして幸せです。きっちりかっちり厳密厳格なMozart はココロ苦しくって・・・。

2004年11月某日


月曜、朝から晩まで驚くべき諸作業の連続で、結局クルマにて松山に到着したのは夜10時頃。それでもチームの若い奴とホテル近くの飲み屋に行ってみるが、大当たりでヒジョーに魚系の料理が旨い。同郷(北海道)なんでサカナにはウルさい者同士なんです。ホテルでは愛用のノートブックがネットにつながらず。残念。

朝からご当地で詰めた商談〜夕方、帰宅したのは夕方4時過ぎ。世間では絶好調の好天休日なのにね、なんで休日出勤なんか・・・って、自分でスケジュール組んでますけど。じつは昨日結婚記念日でして、本日は女房接待〜「河忠」(萩のサカナが売り物〜サイトはないみたい)へ。いや、昨日の松山に負けない(岡山には希有な)上質な魚でしたね。醤油が九州風で甘いんです。(ワタシら夫婦は博多在住三年だから慣れている)

音楽ほとんど聴いてません。ユージン・リストTchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜ユージン・リスト(p)/トポルスキ/ウィーン・トンキュンストラー管(1976年)を(正月以来)確認するが、ま、腕はあるけれど雰囲気ノーテンキで「?」的演奏ではあります。でも、たしかに素晴らしい技巧だし、オーケストラが珍しいですから。

Brahms の交響曲の件、「メールでシューリヒトの第2番(1966年)終楽章は、『テンションが低い?気になって終楽章だけ聴きなおしました。しばらくぶりで聞いてみると、思っていた以上にヒスの多い録音だとは思いましたが、私は弱いという印象はもちませんでしたが、まあ人それぞれですからね。』とのご意見有。あわてて確認したが、テンション低い、と声高に言うほどのことではないな、と反省しました」(ワタシのサイトBBS書き込み)

同じく、書き込みのご指摘を受けてBrahms 交響曲第2番ニ長調〜ベイヌム/コンセルトヘボウ(1955年)をあわてて棚から取り出しました。ああ、これは奥床しく、細部配慮に充ちた暖かい演奏だ。最終楽章の燃焼も文句なし。でも、音質がちょっとぼんやりしていて厳しいかもね。メールと言えば、一昨日演奏会で素晴らしいLisztを聴かせて下さった、ピアニストの小野文子さんから演奏会のご招待有。

2005年月3月13日(日)岡山シンフォニーホールで、14時開演
ピアノ・デュオ版の「運命」「田園」です。

2004年11月某日


昨夜は11時には就寝して、よく眠れました。また、今週は出張続くので体調維持が課題。今月もお仕事での成績は抜群ぶっちぎりで勝利!(予想外)12月は昨年抜群の異常な好成績だったので、ムリでしょう。本日、夜から松山。朝から会議資料作成、諸作業実務消化、伝票切り作業などはいつも通り。

今朝、ベイヌム/コンセルトヘボウ11CDボックス(Q Disc 今年の4月に購入)を久々取り出し、Debussy「春」(1942年)、Reger「バレエ組曲」作品130(1943年)〜ほんの聴き流し程度。ライヴでして、音質は良好、拍手は大雨が降っているみたいに聞こえます。Regerは馴染みのない作品だけど、けっこう楽しい18分ほどの佳曲。引き続き、Ravel 「ダフニス」全曲〜ギーレン/南西ドイツ放響(1997年)を。

これ「全曲で1トラックしかない」という困ったちゃんCD(ARTENOVA)でして、つまり「摘み聴き」は許されない。集中力や繊細さ、緻密さに欠けることはないが、ほんわかメルヘンとか鮮やかな色彩は求められません。かなり冷たい〜それもアンセルメ(1957年)とは質的に異なる、かなり非情な味わいでした。これもRavel 表現のひとつの方向でして、違和感はありません。

破れリュックを買い換え損ねたので、ゴミ箱から戻して出張準備しましょう。明日は松山から戻ったら、新しいのを探します。

2004年11月某日


さて、休みは有意義に過ごさなくっちゃ。昼からアマ・オーケストラ演奏会ご招待。風邪、悪化しないことを祈るばかり。

ここ数日、Brahms 交響曲第2番ばかり(ほかのも聴いているけど)だけれど、意外と飽きないもんですね。昨夜も就寝前に(しつこく)モントゥー/ロンドン響(1962年)を再確認。これは初めて出会った時の感激よもう一度!的感動を求めて・・・いやまったく、不満などあろうはずもない。ロンドン響は好きなオーケストラだし、多くの方々のコメント(メールでもいただいた)通り、国内盤(UCCP-9479)故の音質問題でもない。いえいえ、むしろ良好な会場の余韻を堪能できちゃう。ワタシの心身調子問題ですか?

たいたい「録音云々」を言い出すワタシが堕落し、ココロ腐っているのであって、「少々の録音の不備なんのその!」「録音で印象の決まる演奏など、所詮その水準でしかない」「耳で聴かずココロで聴け!」(と、女房に言ったら、なに新興宗教みたいなこと言っているの、と窘められました・・・)と豪語してしていたはずなのに。

予定に従ってSibelius 交響曲第3番ハ長調〜サラステ/フィンランド放響(1993年サンクトペテルブルグ・ライヴ)確認。なるほど、いっそう流れが自然(というか推進力を感じる)だし、アンサンブルもチカラ強い。しかし、わずか4年前ディジタル録音の演奏に、そう問題があるとは思えません。(第3番しか聴いていないけど)これはむしろRCAの録音販売戦略上の問題か?だって、コリン・デイヴィス/ロンドン響の再録音が即出ちゃったでしょ?

しかもですよ、サラステ1993年盤は既にURTIMA6CD(含むNielsen2枚)で激安(2,480円くらいだった?)だし、もう10年ほど前には@1,000以下で購入できた記憶もあります。そりゃ、高い、入手しにくい、録音が相対的に旧い・・・じゃ、誰も買いませんわな。ますます旧録音の残りが欲しくなりました。

やや風邪気味だったが、岡響演奏会に行って参りました。演目が渋いよね。これが(例えば)ピアノ協奏曲がTchaikovskyだったり、交響曲が田園だったら、もっとお客が呼べるはずだけれど、こだわりがあって良いんじゃないか。ずいぶんと充実したアンサンブルを堪能しました。

演奏会の帰り、同行の士のクルマで家まで送っていただくが、FMを付けるとTchaikovskyの交響曲第4番が〜誰の演奏だろう?やや(良い意味での)ラフさもあって味わいある弦もじつに深く美しい。(あとでメールが来て、ゲルギエフ/ウィーン・フィルだったとのこと。当代随一のコンビですな)

2004年11月某日


体調がよろしくない。風邪か、それとも花粉症(季節外れか?もともと花粉症ではないし)か。音楽に集中する気力もないし、だいたいCDをプレーヤーに掛ける気さえおこらない。女房所用で大阪行きなので、ひとりボンヤリしております。それでもサイトを追加更新(原稿在庫放出)、未聴CDの確認で棚をひっくり返し〜

Schumann 交響曲は苦手方面の作品ではあるけれど、バーンスタイン/ウィーン・フィルの全集(1984/5年DG)を先日購入しました。(二枚組420円だったので)バーンスタイン欧州時代のメジャーな録音は(ニューヨーク時代より)いっそう聴いていなくて、様子がよくわかりません。第1番 変ロ長調からスタートするが、やや(ウィーン・フィルらしからぬ)ラフなアンサンブルであり、音質も同様に乾き気味(優秀録音と言い難い)か。でも雰囲気というか、推進力というか、強引なる主張はわかりやすくて、ははぁこの辺りが人気の要因だったんだな、と理解できる演奏であります。

セルのイメージがあるのかな?完成度と集中力に難有?細部の彫琢が甘い、テンポの微細な揺れにオーケストラはとまどい気味・・・でも、風格も、重さも、アクも、クセも、アツさもある個性的な演奏に間違いはない。バーンスタインはこれで良いんです。第2番ハ長調は作品がお気に入り方面だし、先日聴いたバイエルン放響とのライヴ(1983年か?)の完成度が高かったので期待しておりました〜悪くないが、なんとなくコシが高いような、落ち着かないような、そんな気もしますね。(あくまでワタシの浅薄なる聴き方故ご容赦。第2楽章の瞑想的な美しさに文句はない・・・ああ、終わりに行けば行くほど良くなってくる)音質問題かな?響きが痩せて、デジタル時代とは思えない。(DGの正規盤-国内盤だけれど-でっせ)

BBSにて「お薦めBrahms 交響曲第2番募集」〜の関係で、ベーム/ウィーン・フィル(1975年)を確認。かつての印象では「茫洋とし過ぎでユルくありませんか?」というところだったが、これは聴き手の問題かな?なにもせずオーケストラに任せたよ、風演奏がじつに快い。昨日、聴いたシューリヒト盤(1966年)で感じた「終楽章のテンションの低さ」も感じませんでしたよ。

「お薦めBrahms 交響曲第2番募集」ではモントゥー/ロンドン響(1962年)が一番人気で、ワタシにもなんの異存もないが、録音に少々不満がある・・・ような記憶もあったので、再確認。これは自分の一方的な”音の好み”ではないか?さっきのバーンスタインのSchumannの直後に、Nielsen フルート協奏曲〜ニューヨーク・フィル(1966年)を聴いたら比較の対象にならないくらいショボい音で、1984/5年のほうが鮮明なのは誰の耳にも明らか。

PHILIPSならもっと!みたいな期待があるのかな?例えばコリン・デイヴィス/コンセルトヘボウとか、ハイティンクの「ダフニス」、中低音が厚く高音が鋭すぎない、自然なホール・トーンが快い〜オーケストラが本来持っている魅力を存分に引き出す音質。少々音量を上げたモントゥー/ロンドン響は、それなりの音質水準と感じたが、期待値が高いだけ不満も出るのでしょうか。時に響きが濁る、弦がやや薄い〜安物オーディオとの相性でしょうか?

2004年11月某日


夜、東京から高知へ移動。東京の会議は有意義だったな、ちょっと目覚めた感じがある。羽田のYahoo!Cafeで自分のDynaBookを取り出すが、無線LANでちゃんと受信するものの「送信OK、受信O」でアクセスできません。安物のカードだからかな?設定の問題か?高知へ遅く到着して、いつものホテルは無線LAN使えるので再びトライ!でも「送信OK、受信O」状態変わらず・・・あとは悲惨なことが発生。(高知でなにも喰わなかったのは初めて・・・)

高知ではお客様現場お手伝い〜ここの人々とは4年来のおつきあいでほんまに楽しい。ああ、疲れました。でも、今回のツアーにはトラブルらしいトラブルはなかった。シューリヒトのBrahms 交響曲全集全部聴きました。(VIRTUOSO 94003)第2番ニ長調は(帰宅してみると)ワタシのサイトBBSでも言及されておりましたね。指摘されるまで最晩年の録音であることに気付かず。シュトゥットガルト放響(1966年3月16日)「第1楽章〜第3楽章は落ち着いて、しっとり浪漫的でしかもいつも通りの軽快さを失わない。でも、終楽章のテンションが低いんじゃないの?なんて、これは人生の終焉前の味わいと見るべきだったんですね」(自らの書き込み)

フランス国立放送管弦楽団との第4番ホ短調(1959年)は、一番出来が良いんじゃないかな。テンポはやや速めながら、呼吸深く、詠嘆の表情が清々しい。アンダとのピアノ協奏曲第2番 変ロ長調(シュトゥットガルト放響 1954年)は燃えるような情熱!でも、颯爽として粘着質にならないのがシューリヒトの魅力ですね。音質さえクリアできれば4枚組1,790円はお買い得。

2004年11月某日


早朝覚醒症状は、たしか昨年も一昨年もこの時期だったような気がする・・・眠れないことを気に病まないようにしているので、大丈夫。食欲もあるし、ね。体調も土俵際で残っている感じ。

ワタシのサイトは金曜朝定例更新を(我ながら律儀に)続けているが、ここ最近金曜出張も多くて、先行更新することもしばしば。今朝も一本だけ・・・と思ったら、FTPアクセスできない・・・なんせ無料サイト・スペースなので文句言っちゃいけないが、閲覧で落ちていることは滅多にないものの”更新不能”はけっこう頻繁でしてストレス溜まります。今朝は「空きスペースがない」(容量制限ないはずなのに・・・)との表示。CSCは新たな募集を締め切っているみたいなので、ちょっと心配です。移転を検討しないといけないかも知れない・・・

ここしばらく聴いているスワロフスキーのBrahms 交響曲(QUADROMANIA)だけれど、詳細なディスコグラフィがあるんですね。こういった地道な作業には、ほんまに頭が下がります。「大交響楽団」「南西ドイツ・フィル」「バンベルク・フィル」とまぁ、LP時代からお気に入りでした。源なんですね。1960年代の録音にほぼ間違いないが、正確な録音情報が存在しない、というのも驚きます。たくさん録音があるんだなぁ。彷徨える音源ですな。

「T・K生」池明観(チ・ミョングァン)さん(80)、日文研(京都市)の外国人研究員に〜こんな記事が朝日新聞に。まだ健在だったんですね。1970年代「韓国からの通信」(月刊誌「世界」掲載〜岩波新書)をドキドキしながら読んだのはもう30年前?当時、韓国はとんでもないファッショ的軍事国家であって、いっぽうで「キーセン旅行」みたいなことが日常茶飯事であった・・・ことは夢のまた夢のような気もしますね。ましてや「韓流ブーム」とは。

歴史の変転はめまぐるしく、感慨深い。(おそらく次回ネットへアクセス出来るのは二日後の高知か・・・)

午前中、バタバタとお仕事こなして愛媛県方面に移動〜そのまま松山空港から東京へ。遅く到着しました。ラーメン喰ってきました。移動中に聴いた音楽は、Brahms 交響曲第1番ハ短調〜スイス・ロマンド管(1953年)/第3番ヘ長調〜ミュンヘン・フィル(1963年)どちらもシューリヒト指揮で。音質的にはどっちもどっちで、1953年のほうがさすがにぼんやりしているが、ミュンヘン・フィルのほうは低音がスカスカ・・・でも、そう聴きづらいものではありません。

速いテンポ、基本どんよりした重い表現からは縁遠いものだけれど、あちこちナマ臭い、妖しい節回しが頻出して、両曲ともけっこう終楽章はアツイいんです。第1番のほうには、とろりとしたポルタメント(ヴァイオリン・ソロ?)も出てきて驚きます。音質をガマンしていただければ、けっこう楽しめます。(VIRTUOSO 94003)

SIBELUS 交響曲第3番ハ長調/ベルシャザールの饗宴/キング・クリチャンU世〜サラステ/フィンランド放響(1989年)・・・これは評判の悪いRCAのスタジオ録音(早々にお蔵入りしている全集より)でして、ぜひ聴いてみたかったもの。そんなダメな演奏ですか?涼やかで充実したアンサンブルに聞こえますが・・・帰宅したらFINLANDIAライヴ盤と比較してみましょう。

ベーム/ベルリン・ドイツ・オペラの「フィガロの結婚」(抜粋)久々に聴きました。最盛期のベームらしいカッチリ真面目なアンサンブルだけれど、オーケストラの響きはカタいですね。初めて気付いた・・・ヤノヴィッツ、マティス、トロヤノス、プライ〜もうみんな最高に上手い。そして伯爵役のフィッシャー・ディースカウは上手すぎる。ワタシが隅々まで旋律やら筋を知っている数少ない作品だから、いや、もうとことん楽しめましたね。(1968年の録音でしたっけ?)

コレ、ホテルの部屋で書いているが、どこかのアクセス・ポイントの電波を(勝手に)拾っているみたいで、たまにつながるんです。東京って、さすが都会ですね。

2004年11月某日


昨夜はホテル近所の飲み屋を覗いてみたけれど(地元の方には申し訳ないが)あまりヨロシい雰囲気ではない・・・というか、ピークは高度成長時代だったんじゃないか・・・といった寂れた感じです。今朝、早く目覚めたが、体調はそう悪化していない〜でも、先週だって昼くらいから一気に気分悪くなったからね。きょうはいつ帰宅できるんだろう?

昨日の朝、ばたばたと出張準備をしたので持参すべき本を忘れました。(いつもだ)で、新幹線に乗る直前、本屋で急ぎ一冊購入。ついでに「超」整理手帳2005週間スケジュール・シート購入。もうそんな時期になっていた・・・というか、意外とコレ、売っていないもんで。

谷沢永一(関大の先生)「聖徳太子はいなかった」(新潮新書)〜まだ途中ながら、題名どおりの理論展開で、期せずして古代史研究の閉鎖性、先入観、非科学的伝統を証明することになっております。なにより講談のような澱みないリズム、味わい深い、ユーモラスかつ皮肉っぽい表現連続で、声に出して朗読したい、学びたい痛快な一冊。

さて、肉体系労働に出かけましょう。

カッコ良く(つもりで)現場フォロー作業夕方まで、だいたいメドも立ったので「帰ります」と挨拶〜タクシーに乗ったらケータイが追いかけて来ちゃう。一ヶ月前に頼まれた(ようなボンヤリとした記憶有)商品の手配を忘れていたのだね。あわててケータイで手配・・・他に売ってしまわなくて良かった。帰りの新幹線ではウトウト、疲れました。

移動中聴いた音楽は、ユストゥス・フランツ/フィルハーモニー・デア・ナツィオネンでTchaikovsky 交響曲第4番ヘ短調、これライヴなんですね。テンション高くて、元気良くて一生懸命で・・・少々ノーテンキか。ドイツのオーケストラなんだろうけど、独逸独逸していないよね。堅苦しくないのは良いが、深みに欠けるというか、味わいが薄いというか。

でも、つぎの弦楽セレナード ハ長調は作品自体がシンプルなせいか、とてもハマっていきいきと楽しげ。もったいつけて豪華すぎてもしらけるし、貧相でスカスカでも聴くに耐えないが、「テンション高くて、元気良くて一生懸命で・・・少々ノーテンキ」・・・これが爽快なんです。

昨日聴いて、楽しめなかった・・・と罰当たりなワタシであった、エルネスト・ブール/南西ドイツ放響(録音1964/78年)のMozart 交響曲は第38/39番へ。昨日の印象とはうって変わって、クールであるが躍動する疾走感有。速いテンポ、弦も管も音色に魅力はないし、気の利いた歌ゴコロにも縁はないが、集中力が凄い。この硬質な響きはたしかに昨日聴いた第25/28/29番と同じだけれど、この感動はなんだろう、やはり後期の傑作交響曲の魅力か・・・

で、念のため再度、交響曲第25番ト短調を確認したら、色気には欠けるけど、昨日のヒリヒリとするような切迫感が苦痛ではない・・・これは自分の体調やら精神状態の問題かな?谷沢永一「聖徳太子はいなかった」読了。扇子を叩きながら、調子よく語り続ける様子を彷彿とさせるような名調子!例示やら引用やらの深淵婉曲モウレツなおもしろさ、楽しさ!

明日、新居浜〜松山〜東京へ。遅く到着予定。

2004年11月某日


寒くなってきたので、体調維持に気を付けないと。今週はほとんど出ずっぱりです。

昨日、コンサートへ行ったときの往復(車中)で聴いた音楽(往復50分ほどか)は、Nielsen 交響曲第4/5番〜ボストック/ロイヤル・リヴァプール・フィル(2000/1999年録音)。なんせスーパー軽セルボ・モード(ノン・ターボ)なので、小音量のところは様子がわからないけど、すっぱりとした明快な音質であることは類推できます。馴染んだ作品なので、この作品のカッコよさ、打楽器大活躍!で楽しめます。Sibelius が人気なのに、どうしてこちらはそれほどでも・・・状態なのかは不明。三種目の全集入手なので、もっと真面目に聴きましょう。

ここ数日凝っている、Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ズヴェーデン/オランダ放送フィル(2002年)は、オーケストラの厚みや艶に特別な個性は期待できないが、素直でメリハリの効いた演奏だと思います。フツウといえばフツウだけれど。注目は「11のコラール前奏曲 遺作122」(オルガン曲)のオーケストラ編曲(ヘンク・デ・ヴリーガー)版でして、この全集には、ありがちな「序曲集」のフィル・アップはないんです。入れて欲しいような気もするが。

夜は山口県宇部滞在。ネット接続環境やら時間的余裕はあるでしょうか?

宇部は遠いな。年に1・2回くらいしか訪問しないが、新山口から(さらに)けっこうあるんです。昼過ぎからの定例会議では、居眠りして頓珍漢な発言して恥かきました。なんとなし(当面の)お仕事だけ片付けて夕方岡山を出発〜体調はよろしいとは言えず。明日、ご当地で肉体系労働。いつものスーパーホテルだけど、ちょっと建物(部屋)は旧いし、きっと改装ですな。ウォシュレット、インターネット接続環境(有線LAN)有。朝食有料(650円)。

移動中はあまり音楽聴いてません・・・Mozart を少々。先週購入したQUADROMANIAMozart 交響曲集〜現代音楽の闘士エルネスト・ブール/南西ドイツ放響(録音1964/78年)で第25/28/29番を。想像通りのクールさ、冷静で不機嫌な正確さ〜たとえばセルのように、正確さが美しさに昇華されてはいないと思います。聴いていてヒリヒリするような感覚があって、上手いオーケストラなのに愉悦感がほとんどない・・・あと3枚聴き残し。

ピアノ協奏曲第20/21番〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ガントヴァルグ/レニングラード・ゾリスデン(1990年)〜これは個性的で楽しい!硬質で金属的な残響が音質としては違和感あるが、速いテンポ、情熱的な推進力でバリバリ弾いちゃう!的ノリノリ演奏。少々ラフな仕上がりであるが、ブールを聴いた後ではストレス解消にはピタリ、でして、乙に澄ましたお上品な演奏とは対極にある・・・楽しさでした。

2004年11月某日


風邪気味で体調イマイチ。熟睡もできず。休みでもいつものように早朝目覚めます。昼からアマ・オーケストラ演奏会行きの確認メール有、ありがとう。

Mozart 2台ピアノのための協奏曲 変ホ長調K.365(第10番ですな)〜ギレリス/ザク(p)/コンドラシン/ソヴィエット国立響(1949年)は、想像以上に音質が良心的だし、ココロ温まる名曲中の名曲。ギレリスは数回録音しているはずで、ヤコブ・ザク(1937年Chopin コンクール優勝)との共演とはずいぶん贅沢な・・・硬質で重量感があるMozart だけれど、明快だし、躍動感があって存分に楽しい。

引き続きMendelssohn ピアノ協奏曲第1番ト短調〜ギレリスと同じバックでこちら1953年。ワタシはこの作品をあまり楽しめないが、第2楽章以降はとても美しく、繊細な演奏でした。YedangClassicsボックスをオトナ買いするとこういった貴重な録音に出会えます。しかし、ケースの上の更に豪華紙ケース被せは出し入れに鬱陶しい。

QUADROMANIA4枚組の「豪華紙ケース被せ」は、無理矢理薄型ケースに4枚詰め込み!保護の意味合いなんでしょう。それだったら潔く紙パックのほうが・・・とも思うが。ピアニストととして著名だったユストゥス・フランツはフィルハーモニー・デア・ナツィオネンという団体を創立したそうで、たっくさん録音が出ているらしい。新顔は一応聴いてみる!(安ければ)ということで。

試しにTchaikovsky(中心)4枚組を〜「ルスラン」序曲+交響曲第2番ハ短調「小ロシア」(←この題名最近使ってよろしいですか?)聴きました。録音年代表記されないが、ごく最近でしょう。「ルスラン」から絶好調で、テンション高く、もう突進!オーケストラの響き明るく(ドイツのオーケストラですよね)キレもある。交響曲のほうは、いかにもロシア民謡風の冒頭ホルン主題がエキゾチックな作品を、どんよりしすぎず、明快に表現してくださってます。アンサンブル的にどうの・・・といったウワサものともせず、気持ちも元気もよい演奏でした。深みのある響きではないが、良く鳴っております。録音もそうとうGood!

先月東京にて購入した最初のQUADROMANIAである、スワロフスキーのBrahms 交響曲全集をしつこく聴いてます。第2番ニ長調がどうもいけない・・・弦の薄さ、ヒステリックが気になって、静謐なる安らぎの作品には致命的か?これはヘッドホンで聴いたポータブルCDプレーヤーでの印象だから、食堂TEACのコンポで再確認。音源とオーディオ機器には相性があるものです。

う〜む、印象的にはかなり改善し、聴いていてツラくならない。昨夜のようなヘルビッヒ/ベルリン響のようなシミジミとした感慨に遥か及ばないが、しっかりていねいに考え(過ぎ)ている演奏・・・オーケストラはやっぱり上手くないが。(南ドイツ・フィルの実態はバンベルク響を主体とした録音用臨時編成だ・・・という説も有)いずれ立派な交響曲4曲4枚1,490円(税込)で購入できるありがたみを忘れないようにして、しっかり聴かないと。(廉価盤全集といえば手許に、スタインバーグ盤が2枚2,000円、トーマス・ザンデルリンクの4枚組全集が1,180円、ズヴェーデンの3枚組全集が880円・・・昨今いろいろあるが。ああ、カイルベルトもあったっけ)

昼から「アンサンブル早島」(自宅からクルマで20分ほどの会場)の演奏会に行ってきました。ナマ「運命」は1999年の川崎記念管弦楽団以来・・・というのはワタシのサイト自ら検索して初めて気付いたけれど、いや、もう迫力鮮度充分です。

明日から出張続くけど、少々風邪が抜けません。

2004年11月某日


良い天気ですな。ここ最近、BOOK・OFFでの新書(100〜350円ほど)探しに目覚めて、読書進んでおります。今回の東京行きには読むべき本持参し忘れたので、到着した夜(頭痛おして)五反田BOOK・OFFへ。奥野正男「邪馬台国発掘」(21世紀図書館)〜1983年の出版だからその後の考古学的発見があったのかも知れないが、ワタシの知識の限りではその緻密な理論的整合性はまったく現役。東アジア全体からの歴史的俯瞰やら、魏志倭人伝で比定できる土地とその解釈の理論性、邪馬台国畿内論者のツボである「三角縁人獣鏡」は国産であることの証明。邪馬台国は九州!に間違いなし。

岸本葉子「ちょっとのお金で気分快適な生活術」(講談社+α新書)〜女性に年齢は禁句だけれど、世間ではもっとも影響力がありそうな30代独身世代の(写真ではとても素敵な)著者だけれど、どうも歯応えがない。文書は自然体だし、するすると読めるし、題材は日常に密着していてユーモアもある・・・でも、生活が見えてこないのかな?どうも、「手の問題」ばかりのような気がする。井上俊郎「素描シルクロードの旅」(丸善ライブラリー)〜1993年の出版だけれど、著者のサイン入り(売るなよ、そんな本)。有名な画家ですよね。ワタシはヘディンの「さまよえる湖」(旺文社文庫・・・懐かしい)以来のシルクロード・ファンでして、NHKの番組や書籍もけっこう見ておりました。

アメリカのバカ息子大統領が仕掛けている戦争地域も、すべて「シルクロード」なんですね。いまでは訪問できない地域の描写もあって、読んではココロ踊り、現実の悲惨なニュースには胸を痛め・・・アフガニスタンだって、ちょうど故マスードが首都制圧をしたころの話題が出ておりました。タリバーン登場前。

さて、出勤です。なんとか昼で終われないか。(ムリか)

で、ほぼ昼過ぎにムリヤリお仕事終了させて帰宅しました(ゆったりしております)・・・というか、だいたいメドが立って月曜でもこなせるかな、と。来週みっちり出張入ってました。山口(宇部)〜新居浜〜松山〜東京〜高知・・・そして松山週末ラストはどうしようかな?今朝、珍しく目覚めたのはゆっくり7時くらいで、よう眠れました。Smetana 「勝利の交響曲」(「祝典交響曲」知らんかった、この作品)〜「スケルツォ」〜トゥヴルディ/パルデュビス音楽院学生管(この読み方すべていい加減!おそらくウソ)・・・なかなか楽しいでないの。(1994年録音)

QUADROMANIA/Smetana4枚組には「勝利の交響曲」(祝典交響曲)全曲〜フルンチージ/プラハ放送交響楽団(1980年)も収録されます(未聴)。いやぁ、マニアックなセットですな。でも、先に弦楽四重奏曲ホ短調〜ターリヒ弦楽四重奏団(1998年)を楽しみました・・・って、もう少し元気あってもいいじゃない。

ワタシはヘルビッヒがお気に入りでして、Brahms なんかなかなかジミで良いじゃない?その後購入した第1番も同様。で、第4番ホ短調+「Haydn変奏曲」入手できました。(ベルリン響 BC 3030-2)500円でっせ。「全集を集めよう!」とリキんだり、意識していたわけではないが、自然と出会いもあるものです。

2004年11月某日


東京二日目。昨日、会議は早々に終了し、午前中で(当面の)大トラブル回避した(抜本的な矛盾は蓄積しつつあるが)安堵感もあって、渋谷タワーレコードでゆっくり在庫確認〜これがワタシの癒しですな。買う買わないではなく、世間ではどういう音源が出現して、その相場はいくらくらいなのか・・・これは、大切な趣味情報なんです。

レイボヴィッツのBeethoven 全集が復活していて、ネタ不足なんだな、クラシック業界も。先日岡山ではちょろりとしか並んでいなかった「LIVING STAGE」はさすが東京!たっくさん並んでおりましたね。(バーンスタインとかミュンシュが欲しかったけれどガマンガマン)既にQUADROMANIAは4セット通販で申し込んだ(おそらく到着済みでしょう)が、いくつかは残っていて、いちおうSmetanaとNielsenを購入(安いしね)。

Smetana「わが祖国」はLP時代はサージェント/RPO盤、CDではノイマン東京ライヴ・・・でも、現在全曲は手許にはなかったはず。(「モルダウ」はたくさんあるんだけどね)上記QUADROMANIAには、ターリヒ/チェコ・フィル(1941年)の定評ある歴史的録音が含まれます。(針音があるから当然SP復刻か?)一般に前半2曲が有名で後半4曲は少々ダレる・・・そんな印象があったが、少なくともターリヒ盤では飽きは来ない・・・どころか、後半になればなるほど熱気はいや増すばかり。音質問題はかなり厳しいが。

遅く帰宅しました。体調はまぁまぁ維持かな?明日もお仕事。アラファト議長逝去。判官贔屓のワタシは、パレスチナの人々を応援したい。

東京行きは頭痛で苦しんだけれど、帰りはしっかり音楽聴きました。ああ、東京滞在中もね。Bach ロ短調ミサ曲〜ロバート・ショウ合唱団/管弦楽団(1960年)・・・ウヒヒ、これもう最高。じつはLP時代からお気に入りでした。みなんです。誠実、ソフト、昨今の演奏に慣れた耳にはやや歌唱法がオペラ方面だし、必ず各曲ラストでルバートする(一昔前って皆そうだったでしょ?)。でも、明らかに大時代的表現から脱していて、演奏技術的にも優秀・・・うんと聴きやすい、わかりやすい。

Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜ギレリス/ライナー/シカゴ響(1955年)→これも25cmLPでかつて所有してましたね。左右分離しすぎとか、ピアノの定位が不自然なのは年代的に仕方がない録音だけれど、音の鮮度そのものは優秀。晩年とはひと味違った、キラキラするようなピアノの切れ味抜群〜四の五の屁リクツは要らないぜ、的怒濤の大躍進的演奏。ところが、その後に収録される「くるみ割り人形」(抜粋1959年)が圧倒的魅力なんです。

いや、正直これほど上手いオーケストラで演奏されるバレエは聴いたことはない。正確精密なアンサンブルで実現される極上のメルヘン〜ドキドキしまっせ。音質もちろん極上。ずいぶんと久々、Mozart 五重奏曲 変ホ長調 K.442〜メロス・アンサンブル(1960年代中盤の録音ですか?)歯切れ良く元気溌剌演奏だけれど、なにより抜群に作品が楽しい。この次、ピアノ・トリオ ホ長調K.542〜ケントナー(p)/メニューイン(v)/カサド(vc)・・・こちらはメニューインのヴァイオリンにクセがあってよろしくありません。ケントナーも少々細部が甘いような気もする。

値札が残っていて、1,250円。13年程前ですか?感慨深い価格だ。Mahler 「大地の歌」〜ようやく手に入れた(500円)ワルター/ニューヨーク・フィル(1960年)を(これまた)LP以来。明るいオーケストラの響き、端正なアンサンブル、よく歌う旋律(+優秀な録音)・・・このイメージは変わらないが、ヘフリガーの声の記憶が少々違う。もっと真面目でストレートだったような?誰かと記憶が入れ違ったかな?「告別」のミラーはさすがの貫禄でした。

2004年11月某日


昨日、(風邪気味なのに飲んでしまった)思ったより体調は悪くなくて、(もちろん、いつものように)通常出勤。資料だけ揃えて広島へ出発するつもりが、一時間ばかり諸トラブルで足止めくらって、広島のお客様には一時間の遅刻(申し訳ない)ケータイのメールには、昨夜解決したはずの問題がゾンビのように復活した旨連絡有。お客様カンカンとのこと。

広島で大きな宿題(第4四半期)をいただき、昼食でも・・・の辺りから耐えがたい頭痛が押し寄せて、どーしょーもなし。新幹線で(ウツラウツラしつつ)東京迄たどりついた時点で少々体調マシになりつつ、青息吐息でホテルに到着。いつものご近所BOOK・OFFで新書を三冊購入して、あとは寝てました。夕食はラーメン喰っただけ。悪夢にうなされつつ熟睡できず、トラブルをどう処理したらいいか思い悩む深夜。

今朝、本部へ直談判し、みごと商品調達なりました。やればできるんだよ。ここ一ヶ月だけで、なんど綱渡りしただろう・・・会議が終わったらCDを見に行こうかな?昨夜のBOOK・OFFで、めぼしいもの4枚ほど目を付けてあるし・・・昨日、頭痛激しかったのであんまり音楽は聴いておりません。

Brahms 交響曲第1/2番〜スワロフスキー/南ドイツ・フィル(録音年不明/オーケストラの実態も不明)を。第2番は弦がヒステリック、柔和な表情の作品がずいぶんとそっけない。音の状態は、もちろんよろしくありません。第1番のほうは、状態はマシで、堂々たる遅いテンポでが妙に不機嫌な味わい有。いずれ、あまり上手くないオーケストラですね。

2004年11月某日


一昨日発生のトラブルはあっという間に解決、順調に諸作業・資料作り進行〜昼から地元の現場2軒訪問・・・と思ったら、夕方から相次いでトラブル発生・・・それもかなり大きい。台風・地震の余波ですな(工場生産ができず、在庫が尽きていく・・・)。ワケのわからぬシリ(別件)の持ち込み(誰も火の粉を受けたがらない)もあって、ストレスが溜まって、とうとうチームの若いやつと愚痴酒(翌日から出張続くのに。風邪も少々心配なのに)遅くまで。

今朝ちょっとだけ音楽聴きました。Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調〜ヌヴー(v)/ススキンド/フィルハーモニア管(1946年)を。QUADROMANIA購入したらダブった音源だけれど、爽やかで清潔な情熱を感じますね。ラプソディックかつ難しい技巧の作品だと思うが、清涼感を失わず、流麗に流れすぎず・・・こういった演奏はなかなかないもんです。録音も良好。

最近凝っているDvora'k 交響曲第7番ニ短調〜バルビローリ/ハレ管(1957年)を。正直、ようやくこの作品が見えてきた、みたいな感慨があって、手持ち様々な演奏でどれも楽しめす。かなり主情的な、ややアンサンブル的に浮ついた(オーケストラの調子はよろしくない)演奏だと思うが、これぞバルビ節か。ローカルな旋律が懐かしくて、あちこちの旋律に”泣き”も入るが、先日聴いたサヴァリッシュ/フィラデルフィア管(1989年)のオーケストラが立派だった印象があって少々頼りない。

これから出張(西に東に)二泊。トラブル抱えつつ・・・中途半端な気持ちで出発。

2004年11月某日


さて、本日から緩みがちな精神を引き締めて、いきまっしょい。既に昨日のウチ、トラブル連絡が飛び込んできております。なんとかそれをクリアしなくちゃ。

ドクシツェルという往年のトランペット名手がおりまして、現代ならナカリャコフ辺りがスターなんだろうが、20世紀後半ではアンドレと並んで二大ソロ名人という評価だったでしょうか。ロシアの人だから録音紹介の機会は少なかったが、YEDANG CLASSICS(YCC-0163)で誰でも知っているChopin とかSchubert 、Liszt(!)などのピアノ名曲をトランペットで演って(1987年)いて、たしかに凄い。滑らかな音色、スムースな旋律の躍動・・・でもさ、LP時代に聴いた(熊蜂の飛行・・・だったっけ?)時と同じ印象で、「じっくり音楽を楽しむ」ということではなくて「イロもの」的印象が先行します。トランペット向けの(ちゃんとした)作品が少ないということでしょうか。

昨日、バルビローリの第9番に続き、Mahler 交響曲第5番〜マデルナ/イタリア放送ミラノ響(1973年)を。年代を考えればかなり厳しい音質(第3番の方がマシだ)ながら、その滅茶苦茶混沌としたテンポの揺れやらアンサンブルの乱れ(というより、最初から合わせる気持ちなどないような)に驚きつつ、明るく怪しげな味わいにココロ奪われます。優等生的演奏からは遙か遠方の演奏。

Brahms 交響曲第2番ニ長調〜バルビローリ/ミュンヘン・フィル(1970年4月10日表記ライヴ。LIVING STAGE レーベル)を。これほんまですか?オルフェオから出ていたバイエルン放響とのライヴと同じ年だけど。かなりオフ・マイクだけれど、まったりぼんやりゆるりとした味わいが堪らぬバルビ節全開的演奏です。この2枚組は掘り出し物でしたね。

2004年11月某日


さて、新しい一週間の始まりに気分を変えていかないと。どうも、気分的に盛り上がっていなくて、テンション落ちております。今週は東京二泊だな。来週も出張続くから、合間の会議資料を仕上げないと休日出勤が発生してしまう・・・。体調維持にに気を付けましょう。

約一年前に購入した(待望の)R.Straussボックス〜「ツァラ」(1971年)「死と変容」(1970年)「ばらの騎士ワルツ」(1973年)〜ケンペ/シュターツカペレ・ドレスデンにて。例の如し、少々中低音やら会場残響収録に甘さがある音質だけど、オーケストラの味わい(いつもながら清涼でどんよりしない)を損ねるような水準ではありません。上品、抑制が利いて、チカラずくのところがほとんど存在しない。勇壮・派手な旋律の歌い回しは自然体で表現され、これだったら(この作曲家をやや苦手とする)ワタシだって素直に楽しめます。

今更ながら、このオーケストラの魅力は筆舌に尽くしがたいですね。やんわり各パートが溶け合って、至福の時(朝)を過ごせました。

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あえなく昼から半休〜体調的には持ち堪えられそうだったが、今週中途から連続出張〜広島〜東京〜東京でしょ?明日半日で資料を(2本)仕上げなくちゃいけないんだけれど、午前中に本日の資料+諸伝票・諸作業関係一気に消化できたので、昼からしばらくサボっている病院に行こうかな、と思って。ずっと行く時間が取れなかったから。

最近は健保本人でも医療費は高いから・・・とCD(キャッシュ・ディスペンサー)に寄ったら、そこはCD(コンパクト・ディスク)を売っているビルの一階・・・ちょっとだけ覗いていきましょうね。LIVING STAGE(怪しげライヴ)二枚組が@990円也。Mahler 交響曲第9番ニ長調〜バルビローリ/イタリア放送トリノ響(1960年)は以前から欲しかったもの。さらに、Brahms ドイツ・レクイエム〜セル/クリーヴランド管/合唱団(1969年)+R.Strauss 「ドン・キホーテ」(フルニエ 1967年)・・・懲りてまへんなぁ。

Mahler はしっかり聴きました。(ベルリン・フィルとの高名なる1964年録音には、ちゃんと集中できていないのに!)想像以上に音質良好だし、時にアンサンブルの乱れは存在するものの、たっぷり、とうとうとした流れとスケールと、優しさいっぱいの感動が押し寄せました。オーケストラの弱さもほとんど不満を感じさせない。(併録のBrahms 交響曲第2番ニ長調〜1970年ミュンヘン・フィル表記は未聴〜バイエルン放響じゃないの?)ドイツ・レクイエムのほうは、厳しい集中力はともかく、音質がそうとうに悪くて通して聴くのはそうとうにツラい。(でもガマンして聴くとやっぱり凄い説得力。ヤノヴィッツの声が瑞々しい。でも、お勧めせず!)

いつもいつも出張して「旅の窓口」を使うが、昨今話題の「楽天市場」に吸収されたそうで、いつの間にやらワタシはその会員になっております。ポイントなんて貯まったって、な〜んも使わんけんね、なんてボンヤリネット検索〜先日、東京に行った時に狙ったものが店頭から消えていた「QUADROMANIA」〜これが楽天の通販で買えるんですね。(偶然発見)

代金引換手数料300円+送料500円取られても、楽天ポイントが1,200点(円)ほどあるからお釣り来ます。店頭より結論的に少々安く買えました。そういえば先週宿泊したアグネスホテル徳島は、最近利用したビジネス・クラスでは出色の水準でした。お洒落で清潔、ネット環境も使えてウォシュレット、朝食付き。(この条件は出張の必須)

2004年11月某日


女房のいない休日、というパターンはどうも自堕落になりがちで、風邪もひいたっぽいし、食事もちゃんとしないし、フロもささっとシャワーで済ませてしまう。一生懸命音楽に集中したり、サイト原稿を熱心に書くわけでもなく、ぼんやりテレビを眺めて過ごしてしまったり・・・そんな感じですか。

ヤクが効いたせいか、よく眠れたし、よし通信教育だ!(残二回分)ということで、音楽聴きながら早朝から二時間テキストに集中しました。(テスト記入はあとで)BGMは先日、驚愕のしっとり演奏に痺れたポストニコーヴァ(p)のRachmaninov 〜第1番 嬰ヘ短調(1990年)第4番 ト短調(1991年)を。バックは旦那であるロジェストヴェンスキー/モスクワ音楽院管弦楽団。結論的に、ソロは官能的で濡れたように美しいということです。強面になったり、技巧誇示に過ぎる余り走ったり・・・そんなことは皆無で、ワタシはこの作品の真価を発見したような思い。(第1番はアシュケナージ(p)/プレヴィン/ロンドン響の上品な演奏に先月感心した記憶もあるが)

オーケストラもヘロさがそう気にならない。(第3番に於けるソヴィエット国立文化省響の比ではないが)引き続き、彼女のピアノでChopin 24の前奏曲(1988年)を聴いてみるが、これには集中できず。作品と演奏者の個性がピタリとしていないのか、それともワタシの集中力不足か。せっかくの良い天候だし、昼からアマ・オーケストラの演奏会に誘われているし、ということで、積年の課題だったパソコン(メインのデスク・トップ)回りの電源・USB端子のぐちゃぐちゃ魑魅魍魎状態の配線整理、ついでにお掃除(当然部屋も、リビングその他も)しました。

Schubert 交響曲第1番ニ長調/第2番 変ロ長調〜ペーター・マーク/フィルハーモニア・フンガリカ(1969年録音、だそうです)を。手許のCONCERO ROYALE盤三枚組(206241-360)は中途半端な収録だ(第5番と第9番の第3/4楽章を欠く)が、きっと全集が存在するはず。演奏は驚くべき端正さと、いきいきとした表情と推進力があってGood!たしかVOX録音ですよね(TIMのライセンスは怪しいらしい)〜想像より、ずっとマシな音質で彼はオーケストラを選ばなかったな、と感慨に耽りましたね。

・・・昼からアマ・オーケストラの演奏会に、と思ったら、一週間間違い。来週でした。(良かった。ハラ具合が悪くて・・・)最近、ご近所BOOK・OFFは全然在庫がダメで(やっぱり、波みたいなものがあるんでしょうね)もう少し離れたBOOK MARKETへ。@580(税込@611)で数枚めぼしいもの有。少々お高いな、と思ったら「三枚以上買い上げで半額」とのこと。それだったら買ってあげましょうね。

Mozart ピアノ・ソナタ第11/8/15/10番〜シフ(p)は1980年の録音です。ワタシはこの人の「まるで古楽器?」風、ジミでとつとつとした音色が好きなんです。(ジャケット写真が若い)Dvora'k/Glazunov ヴァイオリン協奏曲〜ミルシテイン/スタインバーグ/ピッツバーグ響(1957年)・・・これはLP時代持っていたよなぁ。ミルシテインの十八番(おはこ)です。音質は驚くほど良好で、明らかにLP時代を凌駕しているでしょうか。いつもながら背筋がピンと伸びて、端正かつヴィヴィッドなヴァイオリンを堪能しました。この人のヴァイオリンには気品を感じます。バックも絶好調。

CULTURE CCD-1008 CBS音源の海賊盤の中古@305でした。Tchaikovsky 交響曲第6番(1964年)イタリア奇想曲(1960年)スラヴ行進曲(1963年)〜バーンスタイン/ニューヨーク・フィル。ここ最近、やたらとこの組み合わせに出会っていて、正直晩年の大人気巨匠演奏より、若々しい率直な勢いとアツさがあって好きですよ、こんな演奏。Mahler 交響曲第5番以来、どうも先入観があって敬遠していたけど。(駅売り名曲海賊盤ばかりで申し訳なし)

Mozart ヴァイオリン協奏曲第4番(1956年)5番(1961年)+協奏交響曲K.364(320d)(1962年)〜ハイフェッツ(v)。LP時代愛聴していたもので、協奏交響曲はダブり買い(ヴィオラはプリムローズ)。快速超特急で不純物一切なしのハイフェッツ節そのもの。この人、なにを演奏しても自らの個性に染め上げてしまって、しかも完璧なんです。なんとなしMozart とは異質な先入観もあるが、そんなことはなくて、天才は天才を知る!天衣無縫の旋律を朗々とよどみなく歌って文句なし。

・・・ええっと、通信教育完成しました。来月あと一本で終了。嬉しい。

2004年11月某日


週末、一日用事を「風邪で体調悪い」と言い訳してサボり〜帰宅。(半分ホンマでもあるが)よい天気です。女房、高校のクラス会で三重県の温泉行きで不在。

ライヴ・ドアはプロ野球参入ならなかったが、事業は着々と広げているようで、ワタシが愛用しているAAA!CAFE(たしか和歌山大学の学生さんが始めたヴェンチャー企業だったはず)を吸収してしまって、サイトのURLが変わりました。「本で聴く音楽」(/musicsbook/ へ)、「Windows 永遠の初心者」(/musicsbook/shoshin/ へ。でも実際はブログ版へ新規は移転済みだけれど)。

移動中に音楽はたくさん聴きました。Schumann 交響曲第2番ハ長調〜セル/クリーヴランド管(1957年ライヴ)は、あまりに壮絶で、購入して即一回聴いて以来封印してきたもの。正確かつ猛烈にテンションの高いアンサンブル+驚くべきアッチェランド(驚愕のスケルツォ楽章)もダメ押しの大爆発。正直、日常座右に置いて・・・みたいなことは不可能な一期一会的ドキュメント。

クリアで構成が明快な「海」、まさに止めを刺された感じのアンコールは「ラコッツィ行進曲」にド肝を抜かれました。音質もそう悪いものではない。(ERMITAGE ERM 106。現在ならAURAレーベルで購入可能)R-KORSAKOV 「ロシアの復活祭」序曲〜ストコフスキー/シカゴ交響楽団(1968年)は、吉幾三の「酒よ」にクリソツ。ちょっと演歌っぽい旋律が魅力です。

オーケストラの響きが洗練され、引き締まって鋭い。「シェヘラザード」〜ロイヤル・フィル(1975年)だって、少々クサいストコ節全開です。四の五の言わず、そのクサさを楽しめばいいんです。(ロンドン響との1964年盤の評価が高いようだけれど、こちらも負けない)今気づいたけれど、両盤ともヴァイオリン・ソロはグルーエンバーグなんですね。「ヴォカリーズ」〜悪名高いアメリカ響(1964年)は、アンナ・モッフォ(s)がスキャットしていて、もんの凄く!雰囲気タップリで、最高。

ロシア・往年の名手ブヤノフスキーのホルン作品集を。(1963年)この人、ヴィヴラートたっぷりの官能的な個性が際立つが、ここではそれだけではなくて、正確かつ豪快な音色が楽しめます。ワタシはとくにSchumann 「アダージョとアレグロ 変イ長調」の甘い旋律が素敵だと思います。チェロ版より、自由奔放な旋律が生かされる。(ピアノはヌリジャニャン)

ロザンドのたっぷりアクの強いヴァイオリンで、Sibelius 「6つのユモレスク」(ユモレスクというよりもカプリースといった味わい)、Tchaikovsky 憂鬱なセレナード(ほんま憂鬱っぽくて味が濃い)、Berlioz 夢とカプリッチョ、SAIN-SAENS序奏とロンド・カプリチオーソ、Chausson 詩曲、Ravel ツィガーヌ〜オン・マイクで抜群の技巧、洗練されないが曲によっては抜群の相性を見せて、楽しめます。(1957〜59年)

Mahler 交響曲第1番ニ長調〜デ・ワールト/オランダ放送フィル(1993年ライヴ)を。オーケストラにクセがなく(個性不足とも言えるが)素直で、ていねいな仕上げのアンサンブルが、残響豊かな会場に鳴り渡ります。極上のスタンダード。線は細いが、これこそ永く聴きつづけて飽きないオーソドックスな標準でしょう。ジミな存在だけれど細部の仕上げを楽しむべき・・・この全集は全部揃えたないな。(あと、第3/6/8/9番を探しております)

Mahler 交響曲第6番イ短調〜ミトロプーロス/ケルン放響(1959年)は、こんな時代にこれだけ集中力と、厳しいアンサンブル、モダーンな感覚が実現していたことに驚かされますね。大仰なるオーバーアクションなど微塵も存在しない。ひたすら厳しい感情の抑制が「悲劇」を表現します。(優秀なるモノラル録音)

2004年11月某日


風邪ひいたみただなぁ。職場でも流行ってきているし。本日、地元商談〜徳島へ(泊)〜高松。移動時間は長いから、CD選定しないと。

昨日来、Rachmaninov に凝っていて、第3番ニ短調〜ホロヴィッツ(p)/コーツ/ロンドン響(1930年)を。たしかこの作品の初録音のはず。太古の録音のワリに聴きやすいし、ホロヴィッツのピアノが絢爛豪華!色彩目映く、ああ、この曲ってこんなイメージだったよな、とかつての記憶が蘇りましたね。(テンポが速いのは、SP収録の関係ですか?)レーゼル盤以来、個人的にこの作品に対する思いを変化させてきたが、いまだったら何でも楽しめる!的昂揚があります。この”甘さ”は、ちょっと洋風・ふだん馴染みのないテイストか。

何のトラブルもなければ、綱渡りみたいなスケジュールもこなせる。それに体調万全であれば、ね。少々風邪気味で、チーム内の若い者も二日風邪で休んでおります。朝一番でクルマで地元取引先と二件商談。急ぎ職場にとって帰して、高速バスで徳島まで。二箇所訪問。サラリーマンはツラいよ。夜、いっしょに飲もうと思っていた人からは連絡なし。お仕事、忙しいんだな、残念。

2004年11月某日


昨夜、所さんの番組で高校吹奏楽の猛特訓(目指せ!普門館)が特集されていて、正直泣けました。まるで(往年の)青春番組そのもの!若い頃にああいう体育会的徹底的な体験をすると人生感の形成に大きな影響を与えるだろうな。どの先生も情熱的!良い子ばかりで、嗚呼、日本の未来もまだ明るい〜とちょっと思っちゃいました。ワタシは吹奏楽を個人的には好きじゃないので、あまり知らんかったが、「普門館の奇跡」「燃えろ!普門館 」のようなゲームも存在するから、その道の人には有名なんでしょうね。

アメリカの大統領選はバカ息子の続投色濃くて、ワタシ個人としては気分悪い。諸外国でも人気が薄くて、これは強大なる米帝の落日の序章か?閑話休題。体調イマイチで、朝の目覚めが悪い〜ワタシにとっては珍しいことなんです。カタも凝っていて、これも稀。風邪のひき掛けか、精神的なダウン・トレンドか?昨夜は、田園交響曲〜バーンスタイン/ニューヨーク・フィル(1963年)を。

(いつもの如く)自らのかつてのコメントには脱力するほど無内容で、このアツさ、勢いを評価すべきでしょう。正直、この有名な作品に素直に感動できるほどワタシは謙虚でなくなっているが、古今東西評価されてきた古典的名作には虚心に耳を傾ける機会を積極的に持つべきなんです。ちゃんと、再聴してコメントしなくちゃ。このCD(FIC ANC-91)にはレオノーレ第3番(1961年)が含まれていて、これも熱血集中演奏だけれど、一昨日購入したオーマンディの「英雄」(SONY SRCR 1502)にも含まれます。つまりダブり。

「またSONYさん、エエ加減なフィル・アップしやがって・・・Beeやんの序曲くらい、オーマンディでいくらでもあるでしょうが」と思ったら、オーマンディの序曲って、ステレオの正規録音ってないそうですね。驚きました。某掲示板でアーロン・ロザンドが話題になっていたので、当該のSaint-Sae"ns ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調(1957〜59年録音)を。1927年アメリカ生まれのヴェテラン〜なんども、ことし(2004年)も来日しているみたいです。いや、もう抜群のテクニック+土俵際すれすれのクサい表現が同居して、味の濃さには病み付きになる魅力有。下品じゃありませんよ。通り一遍の表面だけの整えた演奏とは縁がない、ということです。(VOXBOX CDX 5116)

残りもちゃんと聴きたいね。(二枚組だし)他のCDも入手したいもの。

通勤では(しつこく)Schubert 交響曲第3番ニ長調〜サヴァリッシュ/スイス・イタリア語放送管(1964年ライヴ)を。ワタシはこの作品をとても好きになりました。第2楽章はハイドン風の牧歌的な味わい(とくに途中のクラリネット・ソロ)、第3楽章メヌエットの溌剌とした表情〜これも中間のオーボエがユーモラスで楽しく、終楽章は軽快な躍動にココロハズみます。若きサヴァリッシュには、リキみなどどこにも見当たらない・・・

帰りは、(昔馴染みの)Rachmaninov ピアノ協奏曲第2番ハ短調〜リヒテル(p)/ザンデルリンク/レニングラード・フィル(1959年)を。ワタシが小学生の時に聴いたLPが、まさにこの演奏・・・久々、この少々草臥れた録音を聴いていると、こども時分の無垢な感動が蘇りましたね。硬質で壮絶、濃厚で圧倒的な迫力あるピアノ。ザンデルリンクの刻一刻と変化していく表情付けの見事なオーケストラ。漆黒の暗闇を思わせる甘き深遠。

じつはダブり買いでして、YEDANG CLASSICS盤では、第3番ニ短調〜ポストニコーヴァ(p)/ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立文化省交響楽団(1991年)がフィル・アップされます・・・驚きましたね。この作品の魅力は既に発見していたつもりだったが、これはもっと凄い。しっとり軟らかく、微妙に粘着質なピアノ。澄んだ音色だけれど、旋律が肌にまとわりつくような妖しい魅力があって、結論的に甘美な味わいにあふれます。ロジェストヴェンスキーのオーケストラは一流です。

すっかりRachmaninov が気に入って、同曲をアシュケナージ(p)/プレヴィン/ロンドン響(1970年)を第1楽章のみ。こちら、ずいぶんさっぱりして繊細な世界でした。

2004年11月某日


眠いよぅ。昨夜は良く眠れたし、午前の会議はソツなくこなして、午後からの会議は(いろいろ理由をつけて)パス、広島から岡山に帰ってきました。なんやらツカれていて、お仕事の意欲が湧かないな。音楽は移動中ずっと聴いてました。

Schumann 弦楽四重奏曲第1/2番〜アルバーニ弦楽四重奏団(1976年CRD原盤)は、演奏云々できるほど聴き込んだ作品ではないが、交響曲よりずっと楽しめます。自由で奔放な旋律は楽器編成が少ないほど、素直に受け入れられます。もっと溌剌とした演奏が可能では?とも思うが。

Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜ヨッフム/コンセルトヘボウ管(1964年オットーボイレン・ライヴ)を。圧倒的世評高い録音だけれど、たしかにオーケストラの美しさ、アンサンブルの完成度、ヨッフムの表現としては煽り過ぎず、すべてがバランスよく充実しているように聴こえます。だけれど、「圧倒的世評」というのは・・・ワタシの体調故か(前回聴いたときも)それほどの感銘とは理解できない。でも、ワタシ、Brucknerの好みはコロコロ変わっているから。

昨日@250で購入したもう一枚のCDは、Beethoven 「英雄」〜オーマンディ/フィラデルフィア管(1961年)・・・引き締まったアンサンブル、情念とは縁の薄いすっきりとした表現、明るく、抜群に上手いオーケストラに感心します。ワタシはオーマンディを高く評価しているが、この演奏に関しては「弦と管がバラバラに演奏している」印象がある。でも、奇を衒わない、指揮者の色が濃すぎない、作品の味わいを生かす演奏ではあります。録音も良好。

ふたばらいふ新書 「日本が知らない北朝鮮の素顔」(鄭銀淑 著)〜北朝鮮(韓国も)関係の著作はなるべく目を通すことにしております。韓国女性ジャーナリスト(日本留学経験有)は、日本文化、南北文化の違い、共通点、中国に在住する朝鮮族との比較も含め、愛憎入り混じった複雑な経緯、歴史が語られます。ありがちなステレオ・タイプ決め付けではなく、脱北者へのインタビューも詳細で、リアルで、歯ごたえのある一冊でした。

2004年11月某日


良いお天気です。本日は午前中に仕上げたいお仕事がいくつかあって、なんとか間に合わせたい。移動時間は計3時間以上あるから聴いていくCD選定しなくちゃ。

昨日さらりと再聴したサヴァリッシュのCDを再度確認しております。Bach はともかくとして、Schubert /Beethoven の交響曲がとても良い感じ。オーケストラ(スイス・イタリア語放送管)と録音の散漫さはともかく、聴き込んでいると、オーソドックスで細部行き届いた配慮がじょじょに見えてきて、味わい深く楽しめます。「ドレスデンとの全集はいつの録音だっけ?」と、ネット検索してみるが、ここ最近ほとんど話題になっていない。国内廃盤セールが出てきたが(PHILIPSレーベル〜LP時代はEMIだったっけ?)1967年と探り当てるまで少々時間が掛かりましたね。

小味、というか大仰にスケール感を強調するのではなく、作品の柄に合わせた、過不足ない表現に満足。1960年代ウィーン響との録音など聴いてみたいなものだね。PHILIPSはこの辺りの録音復刻に熱心じゃないから困ります。(例えばハイティンク/ロンドン・フィル、コリン・デイヴィス/BBC響なども)

(山口〜在広島ホテル)どうなんでしょ。お仕事は思っていたいた68%くらい達成かな?昼、かなりヴォリュームある「中華スペシャル定食」をあわてて喰った(新幹線の時間が迫っていたので)せいか、夜になってもハラが減らない。ひとりで飲みに行く気も起こらなくて、ホテルでぼんやりテレビ見ながら「ORION 鮮快生」飲んでます。明日、ご当地で会議。

音楽たくさん聴きました〜ああ、楽しいな、と思っていると頻繁にケータイが鳴る野暮な状態。自宅出発バス通勤中はまずバルビローリ/ハレ管によるSibelius 管弦楽作品を。「フィンランディア」「カレリヤ組曲」とか馴染みの作品ばかりで、この自信に充ちたフレージングのどこに不満があろうか。(いや、ない)録音とか(ヘッドホンで聴くと)少々落ちる感じはあるけど、ハレ管の迫力(これはベルリン・フィルなんかの迫力とは意味が違うんだなぁ)にシミジミ感じ入りました。

Berlioz 「イタリアのハロルド」〜オーマンディ/フィラデルフィア管(1965年)を。これも購入してから10年以上経ったが、正直「ようワカらん作品」と思っておりました。(インバンル盤も一度聴いたきり)でも、この激しい金管の爆発!セクシーなヴィオラ(パスクワーレ)・・・とても楽しめました。オーマンディって、とてもわかりやすい。山口駅側のBOOK・OFFにちょっとだけ寄ったら、@250で二枚出物発見〜Faure レクイエム(+「ラシーヌの雅歌」「小ミサ曲」)〜ポープル/ロンドン・フェスティヴァル管/イングリッシュ・ヴォイセス(1995年)をさっそく確認。

ワタシ、お気に入りの作品だけれど、一般的にホンワカっぽく演奏されるでしょ?ところが合唱がかなり朗々と、しっかりチカラ強く歌われていて、これはこれで明快さがとても気持ちがヨロシ。ポープルの解釈はオーソドックスだし、オーケストラのアンサンブルはしっかりして、なにより録音が素晴らしい。

たまにBeethoven もいいじゃない、と、いうことで交響曲第3番「英雄」〜ワルター/コロンビア響(1958年)を。トスカニーニ追悼コンサート(NBC響1957年)とほとんど同時期なのに、この余裕、柔らかな表情のやさしさはなんという違いでしょうか。先日聴いたBrahms ではオーケストラに少々問題を感じたが、ここではほとんど不満はありません。

宮沢明子さんのピアノはVENUSレーベルでCD化されております。(もう中古でしか探せない・・・と思ったらAmazonでMozart ソナタ全集ありました)Mozart ソナタ第8番ハ短調K.310/Beethoven ソナタ第8番ハ短調「悲愴」は、ヘッドホンで聴くと少々響き広がりすぎで不自然だけれど、暖かく包み込むような素朴さに溢れて、ほっとするタッチですね。技巧派じゃないと思うが、曲調に似合った表現ができる人だと思います。Chopin 夜想曲第2番変ホ長調のノンビリ牧歌的な味わい、円舞曲第7番嬰ハ短調は淡々と、ジンワリ胸に染み込むような切なさがありました。(楽器はベーゼンドルファー。録音年不明〜Mozart は1973年か?)

2004年11月某日


どんより小雨模様の月曜の朝、いつもなら暗鬱なる気持ちになるところだけれど、そうでもなくキモチはカルい感じ。そう寒くはない。お仕事の状況はいつも変わらず、いや、むしろ状況は悪化しているが今年もあと二ヶ月。どうとでもできる。なんとかなる。先週、中古薄型ノートパソコン、無線LAN機器(線が鬱陶しくなくてなかなか良い、と女房談)、と次々と出費した(計2万円くらい?)が、いずれもムダ(なんせ激安ものやら、怪しげ中古物件をバラバラに集めるので。しかも解説書は真面目に読まないし)にならず、ちゃんとモノになりました。その達成感か。次の休みには配線の整理をしましょ。

ERMITAGE(=AURA。隠者の住まい、の意)はスイス辺りのライヴ音源の宝庫だけれど、最近ちゃんと聴いていなくて再コメント必要。サヴァリッシュ/スイス・イタリア語放送管(1964年ライヴ)を久々。録音の加減か、オーケストラの特質かもしれないが、やや散漫なるサウンド。しかし、(当時)売り出し中の若手としての意欲は感じられて、独墺系オーソドックスな指揮者としての嘱望が理解できます。端正は姿勢はジミなだけ、とは評価できないと思います。

季節もよろしく・・・(夏でも聴いているが)Sibelius 「歴史的情景」「恋人」「ロマンス」(これはLP時代からお気に入りでした。〜バルビローリ/ハレ管(1969年)を。細部にこだわりきった繊細な味付け、儚げな詠嘆、吐息。コメントがしにくい魅力に溢れて、これは「オーケストラの技量が云々」とは別世界の特異な世界ですな。ちょっと聴き手を落ち込ませるくらい・・・説得力有。

あ〜あ、またエエ加減なお仕事の馬脚露出して自己嫌悪。せっかく自宅で自主労働してもチョンボばかりじゃ、なんの甲斐もないじゃない。とにかく明日は山口へ〜広島(泊)。休日出勤ですな。ま、ぼちぼち行きまっしょい。

昨日〜本日とStravinsky 「春の祭典」を聴いていて気になったこと。モントゥー/ボストン響(1957年4月13日表記)はVirtusoso 3502だけれど、これはほんまでしょうか。もしかしたら1951年RCA録音のウソ表記か。なんせLP時代以来聴いていないのでよくわからない。音質は「この時期にしては・・・」的水準があり、演奏も「現代音楽の危うさ」(上手すぎない、流麗に流れすぎない、だけれど品もある)を感じさせる味わい深さ。けっこう楽しめます。でも、拍手が入っているからたしかにライヴかもね。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi