岡山交響楽団 第40回定期演奏会2004年11月21日(日)PM 2:30〜岡山シンフォニー・ホール 招待券いただきました
Wagner 歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」序曲 指揮 杉本 賢志(常任) *小野 文子(p) 岡響/岡大響の演奏会がやってきたら今年も終わりが近い。今年は選曲が渋いですよね。案の定、いつもよりお客が少な目でした。でもね、ワタシ個人的には期待の演目でして、楽しみにしておりました。 「マイスタージンガー」(「名歌手」と書いたら「訳がおかしい」とお叱りを受けました)前奏曲はナマ初体験。ゆったりとしたテンポ、細部までていねいに表現してしかも響きに厚みがある。誰でも知っている旋律でしょ?でも、馴染みの木管がキモチよく歌っているときに、じつは弦がしっとり静かに包み込んでいるなんて!これは新発見!(って、誰でも知ってますか?) ラスト、じっと舞台上で手持ちぶさたで寂しそうだったM さん(ご招待いただいた人)シンバルを派手なパフォーマンスで連発〜待っておりました。 Lisztの協奏曲第2番は、ジミとか渋いとかいう水準を超えて、実演では滅多に聴けませんよね。ワタシはリヒテルのCDでこの作品がすっかり気に入っていて、いや一度ナマで壮絶なる技巧を堪能したいものだと常日頃考えておりました。小野さんは3年ぶりかな?華奢な女性だけど、圧倒的技巧が爽快です。 正直、ワタシはLisztが苦手です。リヒテルだったら文句ないけど、第1番 変ホ長調は作品的にはほんまにツマらない。でもね第2番は、例えばマガロフ(p)/リーガー/フランス国立放送管弦楽団(1970年ライヴ)とか、ペンバウア(p)/ベイヌム/コンセルトヘボウ(1935年)で聴く機会が(偶然に)存在して、嗚呼、気紛れで濃厚な旋律が素敵だ、と。それがナマで聴ける(見られる)わけですから。ドキドキしました。これは演奏会で聴くべき演目です。 (15分休憩後)Beethoven 交響曲第2番イ長調は、名曲の山脈である全集中もっとも人気がないというか、演奏機会の少ないものでしょう。ワタシはナマ二回目の経験。ワタシはこの作品が気に入っていて、とくに第2楽章の優しく、甘い主題が素敵です。(パンフレット解説によると歌曲に編曲されているそう)ここ最近、岡響は弦が豊かに強化され、強靱な管楽器群を支えます。 第3/4楽章のハズむようなリズム感はHaydnに近いかな?Wagner、Lisztとシンバルに回っていたM さん、久々にティンパニで大活躍、トランペットとコンビを組んでキリリと引き締まったアンサンブルを実現しておりましたね。アンコールはGrieg 「過ぎた春」〜素晴らしく艶やかな弦。後半に至ってようやくコントラバスが加わることは初めて知りました。泣けるような、美しい旋律でした。(2004年11月21日)
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