Brahms 交響曲全集
(ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団)


ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団 Brahms

交響曲第1番ハ短調 作品68
交響曲第3番ヘ長調 作品90
MCA MCAD2-9817A

交響曲第2番ニ長調 作品73
交響曲第4番ホ短調 作品98
MCA MCAD2-9817B

ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団

1960年前後のステレオ録音 2枚2,000円で購入

 MCAのダブルデッカー・シリーズのなかで最初に購入したCD。COMMAND CLASSICSの録音。LP時代はカラヤン/ベルリン・フィル(旧)の全集を聴いていたので、エラい違いように驚いたものです。

 アメリカ的に明るく、馬力のあるオケの音色。いわゆる先入観としてある「Brahms 」には無縁のサウンド。

 ホルンの朗々として馬鹿明るい音色など、かなり違和感有。軽い音ではありませんが、重厚というのにも縁がないオケの響き。演奏自体はストレートで飾り気がなく、アンサンブルの細部を整えるより、勢いを重視するいつものスタインバーグのスタイル。(よく聴くとアンサンブルは悪くない。個々の演奏家が荒々しい音色なだけ)

 歌い口の工夫はないけど、早めのテンポで緊張感は持続します。「ノリ」は充分。第2番の終楽章における、息せき切った切迫感の勢い。しっとりとした、甘い旋律が有名な第3番の第3楽章なども、じつにそっけなくてあっという間に終わってしまう。どの曲も、あれよあれよという間に過ぎ去ってしまう。

 第4番は、ヴァンガードにも同時期の録音が存在するくらいですから得意の曲らしく、4曲の中では一番勢いのある演奏と評価できます。第1楽章から燃えるような意気込み。最終楽章の堂々たるルバートは、スケールも大きい。ま、聴きどころはこれくらいか。(・・・・と、乱暴に。第1番もキャピトルの録音がありました)

 ワタシ個人は充分楽しんで聴いてますが、録音があまりに金属的で損をしていると思います。肌理も粗い。そうとう聴き疲れする音質。音量をそう上げなくても「騒がしい」印象。たしかこのCOMMANDレーベルは、録音を売りものにしていたはずなんですけどね。(のち、他レーベルの録音でも同じ印象だったので、本当にこういう音なのでしょう)

 「Brahms ・サウンドは渋く重厚」といった先入観を打ち破る、アメリカのBrahms 。「Brahms は重苦しくていかんわ」という人にお勧め。元気は良いんですよ。演奏は好き好き、個性それぞれで、こういうのがあっても良いじゃないですか。ナマ演奏だと、きっと凄い迫力。

 とにかくCD2枚2,000円で全集ですからね、文句言っちゃいけませんよ。(それだったらカイルベルトのほうがいいか。ほかにも激安全集が次々出てきましたね)

 最近、あまりレコード屋さんの店頭で見かけませんが、安かったら試しに買ってみて下さい。きっと国内盤では再発はされないでしょう。

 え〜、情報をいただきました。このCDの第2番第3・4楽章は左右が入れ違っているのがマニアックであると。音が金属的なのは、トランペットがピストン式だからという詳細情報も。また、ドイツ風の良い演奏であるとのご意見もいただきました。


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