2004年5月某日
高知県は安芸郡(東海岸方面)迄結婚式に行って参りました。お仕事で知り合って、もう直接の担当だったのは4年前なのに、こうしてご招待いただくのも幸せです。結婚に適齢期などあるはずもないが、30歳中盤の新郎新婦(二人とも至って真面目)〜しかも新郎はご長男、ということでご両親のお喜びもひとしお・・・と想像されます。折しも梅雨に突入してどんより曇りがちながら、雨にまで至らず、海岸線がきれいに見えました。
お料理おいしかったですよ。メニュー出しておきましょう。土佐鶴をへろへろになるまでいただきました。
昨日早朝バスで高知まで向かったが、送迎バス到着まで30分〜勝手知ったる高知界隈〜BOOK・OFFでCDを確認。結果@250にて9枚購入。その中にはかつて所有し、処分したものが含まれる(Beethoven 交響曲第5番〜ライナー/シカゴ響1960年。新星堂1000円盤)が、ちょっとネタ的には最適の「定価3,800円」も・・・いえいえ、定価との価格差ということもあるけれど、そのCDの演奏価値そのものが感慨深い・・・
往復5時間(実際は帰り霧発生で途中迄高速使えず6時間か)バス中にて。Mahler 交響曲第6番〜クーベリック/バイエルン放響(1968年)から。虚飾ないというか、実力のあるオーケストラの響きを生かして、粘ったり節回しを付けたり、ということではなくて、淡々と正確に表現されるMahler 。座右に置くべき質の高い標準か。Mozart 「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(クリード/RIAS室内管)「エクスルターテ・ユビラーテ」「ラウダーテ・ドミノムK.321」(フックス/ヒンライナー/ザルツブルク・カメラータ)ほか・・・ココロが洗われます。
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜ワイルド(p)/フィストラーリ/ロイヤル・フィル(1962年)。これは録音で有名なChesky Recordだけれど、ワタシの集中力の不足か、アシュケナージ/マゼール/ロンドン響(1963年)の新鮮さに及ばない(いかに録音が優れていようと)と感じました。
風邪、6割くらいでほぼ回復基調です。今回のサイクルでは一度も休まなかったな。結婚式ということで一日お休みいただきました。ま、代休も貯まっていたし。蒸し暑い小雨模様〜典型的な梅雨を迎えつつ5月終了。
2004年5月某日
すんごい鼻声だし、いかにも風邪症状だけれど、意外にカラダが楽でよく眠れます。カラダが丈夫な人の風邪ってこんな雰囲気なのかな?歯医者へ。今週月曜日に抜いた無用な右上奥歯親不知跡は「ああ、きれいなもんですね」と。もともと今回の歯医者通いのキッカケとなった左下奥歯詰め物はカンタンに終了。本日は右下奥歯のかぶせに穴が空いていて、その廃墟掃討大作戦開始。剥がしてみるとセメント消滅、残った歯はボロボロだったそうで「早くみつかって良かったなぁ」と。更に削って型を取って10日後完成を待つことに。虫歯じゃないんで、少々不便があるくらいでどこも痛くありません。
「Great Conductors Of The 20th Century」という二枚組シリーズは数セット買ったが、アンセルメの中古@1,080(税込)で購入〜これは以前から欲しかったパリ音楽院管との「シェヘラザード」(1954年ステレオ!)を聴きたかったため。で、まず聴き始めたのがBartok「管弦楽のための協奏曲」〜スイス・ロマンド管弦楽団(1956年ステレオ)でして、明らかにこの人のレパートリーっぽくない!という作品から。
オーケストラの響きが薄く、ずばり(あんまり)上手くない。味わい系Bartokというのは成り立ちそうにないから、やっぱり妙でして、「対の遊び」における小太鼓もビミョーにセクシーかつウェットで違和感有〜この楽章は「乾いて淡々としてそっけない」と思ってきたが、無理矢理「歌」とか「メルヘン」を醸し出そうとしたみたいで、逆に「どんな定評ある名曲も自分の色に染めてしまう!」という巨匠の意地!を感じました。さすが!
もう購入10数年経たBrahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調〜ポリーニ(p)/アバド/ウィーン・フィル(1976年)を。例の如しで「駅売海賊盤」当時1000円購入申し訳なし。LP時代ルービンシュタイン/クリップス/RCA交響楽団(欲しい!)で馴染んだ作品でして、大好きです。長さがまったく気にならない。バック・ソロとも驚くべきほど洗練されたすっきり系演奏でして、少々冷たすぎるくらいクールで、委細隅々までライトが当たっていて明快。
ノーテンキで陰影に乏しい、というのではなく、Brahms に浪漫の残滓やら灰汁など認めんよ、といった姿勢でしょうか。新時代のBrahms 、というか、その後こういったスタイルの演奏は聴いたことがないから、特殊な個性なんでしょう。ポリーニの見事なる技量は、テクニックの切れを微塵も感じさせぬ水準に至っていて、アバドのバック共々一見オーソドックスであり、じつは他者が追随できない完成度を誇ります。
倉敷管の定期演奏会に行って参りました。ここんところ連ちゃんだな。招待券をいただいたもので。立派な演奏でしたよ。演奏途中で咳き込んだバチ当たりはワタシです。すまん。帰りはクルマでわずか35分で帰宅。近いもんです。車中ではアーロン・ロザンドのVOX二枚組を。ちょっとアクのある演奏ぶりは、曲によってはピタリ!でしょう。Chausson「詩曲」、Ravel 「ツィガーヌ」辺りが白眉か。
明日、早朝より高知です。結婚式。
2004年5月某日
へろへろになりながら東京着。しかし、なんとか生きてまっせ〜食欲落ちていないのがせめてのもの救いかな?五反田のホテルご近所でラーメン喰って、おとなしくさっさと眠りにつきました。東京ではCDを見る時間はなかったが、出発前の若干の空き時間で岡山Groovin'へ。ここで掘り出し物数枚有。
先日、PILZ北欧もの二枚組で話題にした「ノルウェイの結婚式の踊り」〜じつはGrieg ノルウェー農民の舞曲「スロッテル」作品72を入手。NAXOS 430円(税込)〜ノックレベルグの全集中の一枚Vol.4。(ところでノルウェイ語って他の北欧とは違うんですか?ノックレ「ベルグ」は「Berg」だけど「ベルィ」じゃないの?だから、たとえば「ノックレベルィ」とか)
これは「ホルベアの時代から」(ほら!Holbergはホルベアでしょ?じゃ、「ノックレベア」か?)のピアノ版〜もう想像を絶するリズム感のよさがあって、学究肌的演奏を想像していたけれど、けっこう味付けがしっかりしてました。件の「スロッテル」(38分)はどれも懐かしい旋律ばかり。これなら全集買っても間違いないかもね。
移動中、風邪薬がよう効いて音楽の印象が途中で消えました。Mozart ピアノ協奏曲第20/27番〜カーゾン/ブリテン/イギリス室内管(1970年)は、ピアノもさすがだけれど、入念なる表情付けが極限に配慮されてバックが素晴らしい。これほど重量感(鈍重に非ず)のある、表情が千変万化するピアノはかつてない感動でした。評価クソミソのアレッサンドロ・アリゴーニ/トリノ・イタリア・フィルによる交響曲第34/35/36番を。
ワタシはこのゆる〜い演奏がとても気に入っていて、初期中期後期関係なしのワン・パターン演奏ではあるが全集10枚で2,360円!(先日中古で4,000円で目撃!)変化と緊張感に乏しいが、まったりしノンビリでも、やっぱMozart っていいな、といつも思います。Brahms 交響曲第1番ハ短調〜セル/クリーヴランド管(1966年)は、ああ立派な演奏だなぁ、木管のひびきがちっとも豊かじゃないなぁ・・・(途中意識喪失)・・・ハンガリー舞曲に変わってました。こちらはオーマンディ/フィラデルフィア管で。
Haydn 交響曲第13-16番〜アダム・フィッシャー/アダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリー・ハイ ドン管弦楽団にて。モダーンな表現で古楽器系演奏ではないが、涼風が吹き抜けるような爽やかなアンサンブル。
渋谷で会議終了〜ちょっとだけ(誘われて)ディスク・ユニオン渋谷センター街を覗いて(価格高い)品川から新幹線乗車。京都まで熟睡。すると「ここはワタシの場所だ」と、お客さんが・・・で、改めて自らの指定席券を確認すると、ナント!一時間前の便じゃないですか。あわててお詫びして自由席へと移動するがさすが週末混んでます・・・って、新大阪で即座れました。
2004年5月某日
昨日、朝一番から広島へ会議終了後、事務所に戻って、来週分の資料仕上げ〜なんせ、これから東京、帰ってきて高知で結婚式、その関係で月曜定例会議は休み、数値進捗の評価だから「事前作成不可」で、土曜休みにコッソリ出勤してデータ拾うか?なんて不埒なことを考えざるを得ません。鼻水ずるずる状態なのに、昨夜東京本部から親しい知り合いが出てきて(抜歯以来の)酒席。これから東京行く前に病院へ寄っていきましょう。
昨日、もう体調最悪だったけど新幹線〜在来線で音楽聴きましたよ。(帰りは上司と一緒になったのでヘッドホン不可)シルヴェストリ10枚ボックス(先日処分で2,000円ほどで目撃!人気なくて売れ残ったんだねぇ)二枚分。「真夏の夜の夢」序曲、Rimsky-Korsakov 「五月の夜」序曲(フィルハーモニア管1959年)、Ravel 「スペイン狂詩曲」(ウィーン・フィル1960年)、「火祭りの踊り」「はかなき人生間奏曲/舞曲」「だったん人の踊り」(1962年パリ音楽院管)。もう一枚はすべてボーンマス響で「エフゲニオネーギンのポロネーズ」「1812年」「イタリア奇想曲」(以上1965年)、「フィンランディア」、RVW「雀蜂」「タリス幻想曲」(以上1967年)。
いわゆる爆演系の方で、騒音の多い乗り物で聴くには最適ですね。こっそり耳元でお伽噺を囁くような「真夏の夜」では少々デリカシーに欠けるが、元気のよろしい作品は最高!(火祭りとかだったん人とか)さすがに「民族の悲願」フィンランディアには騒々し過ぎるが、「タリス幻想曲」(この曲は大好き)は纏綿と濃厚な表情で楽しめました。ウィ−ン・フィルとの録音も存在する(Shostakovich 交響曲第5番が有名か)のが当時の評価を物語ります。
今朝、先日、山口BOOK・OFFで獲得したBeethoven ピアノ・ソナタ第30/31/32番〜リチャード・グート(1986/88年 税込250円)を。ウワサ通り正統であり、知的繊細なる演奏。考えすぎではありません。作品が知的というか、かなり考えられ凝縮された作品だからね。心身共に絶好調!時に聴かないと、もっと楽しめませんか。頭痛おじさん状態だからね、いまは。
2004年5月某日
昨夜の「サーバー・ダウン」は、夜半に回復したらしい。(BBS書き込みでわかった)今朝、CSCのサイトを見ると「緊急サーバー・メンテ」(容量10倍に!)だったらしい。そういえば、時に更新ができなかったり、表示が異常に重かったりしたもんね。これ以上悪化すればまたサイト移転!年に一回の行事化!状態に陥るところでした。
お気に入りであるBrahms の室内楽、ホルン・トリオを聴いております。ダム/スーク/ゲニュート(?)の1982年(ARTS)録音。これも旋律の記憶が落ちている不思議。一時ザイフェルト盤をずいぶん聴いたはずなのに・・・BRILLIANT全集も再確認しましょう。体調のせいか、いまいち集中できず。続く、クラリネット・ソナタ(クレッカー)はさすがによ〜く知っておりました。
明日、東京だけれど大丈夫だろうか。
2004年5月某日
どうも熱っぽい。まだ回復していないのか。今朝、朝日新聞(岡山統合版)を見たら、大阪・枚方市のジャズ喫茶ブルー・ライツが載ってました。ここ何度も行ってます。こどもができて購入したマンション〜結婚して一番長く居住した(後転居で売却)〜のご近所であり、一時、通っていた職場のすぐ裏手でした。閑静な高級住宅街なんですよ。懐かしい。紀田順一郎「インターネット書斎術」(ちくま新書)〜読み始めてから以前購入済みであったことに気付きました。これは相当硬派な実践(経験著述も誠実)本だけれど、パソコン・ハード・コメントには(実経験なんだろうが)少々違和感有。かなり早期から周辺機器を使いこなして、その相性問題に苦労されたんでしょうね。きっと。
Deliusに「パリ〜大都市の歌」という作品があり、これは名曲なんです。しかし「名曲である」ということを認識するのに苦労しますね。以前から所有しているフレッドマン/ニュージーランド響(NAXOS 1994年)も「ほとんど様子がワカラン」状態だったし、今回のコリンズ/ロンドン響(英DECCAモノラル〜優秀なる〜録音)も然り。しかし、名曲なんです。ある日、ツボをみつけてすべて見え、至福の時がやってくる。ワタシは昨日、二種とも静かな長い呼吸を堪能しました。
NAXOSのイギリス弦楽小品集2〜ロイド・ジョーンズ/イギリス北部フィル(2000年)はBridgeやらWood、BUSHなどの珍しい作品を含むが、どれも穏健な味わいが楽しめます。似たようなシリーズはNAXOSでたくさん出ているが根こそぎ購入したい(購入率30%ほどか)くらい。今朝、Elgar 交響曲第2番 変ホ長調〜ダウンズ/BBCフィル(1993年〜これもNAXOS)を確認してビックリ!「馴染みの曲」と思ったら、どうも記憶違いをしていたようで、旋律に記憶が少ない。何度か集中して身につけましょ。イリギスものにしてはちょっと濃厚な表情が、これはこれで素敵でした。
借りている無料サイトのサーバー不調です。全然表示されないし、その会社のホームページも表示されない。更新のアップもできません。BBSはリンクしているだけだから表示されるが、ほとんどの読者は本体リンクから来るだろうから当然書き込めない。現在の借りているBBSはGoogle検索でも引っかからないしね。試しに覗いてみたら、ひとりだけ書き込み〜ははぁ、全然ワタシのサイト本文とは関係なくダイレクト・リンクしているんだね。ありがたいような、ありがたくないような・・・。
風邪、ぶり返してこんどは鼻水です。Elgar「エニグマ」+威風堂々+愛の挨拶〜リーパー/スロヴァキア放響(1989年)はたいへんジミな演奏だけれど、それはそれとして楽しめました。明日、広島。
2004年5月某日
昨日、昼から岡響の演奏会を堪能し、夕方小一時間ほどご一緒した方とお酒を。ほんまは職場に寄って月曜の資料を一枚仕上げる予定だったが、あきらめて帰宅〜呆然とテレビ映画などを見て過ごしました。風邪は治ったはずが、どうも咳き込んでよく眠れません。朝一番から歯医者なので、早朝クルマで職場まで行って(早朝だから大丈夫だろうと)路上駐車して資料仕上げて、メールチェックして(自宅でもできるけど)、稟議書二枚書いて、給与明細出力して、通信教育のテキスト(の箱)抱えて戻ってきました。
地方都市ならではのフレキシブルな動き!早朝だと職場までわずか10分ちょっと!ぐずぐず休日中も仕事のことを考えていたけれど、いったん出勤して身辺状況とスケジュール確認すると、それなりに精神的に整理されます。そんなものか。
久々、爽やかな朝でHaydnを〜交響曲第9〜12番をアダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管にて(1990年)。爽やかだし、どの作品も10数分〜20分までの肩の凝らない長さが好ましい。小編成ながら、古楽器系ではない穏健派の演奏です。楽しい。
・・・取れた詰め物を埋めるだけなので即・・・と思ったら〜「右上奥歯によく食べ物が挟まって不快なんですよ」「うん?ああ、これ。親不知だね。下のかみ合わせがもうないから下に伸びてくるんだね。必要ないから抜きましょう」と、あっという間に抜いちゃいました。抜歯は20年ぶりくらいじゃないかな?麻酔が切れたら痛いんだろうな。当然本日は禁酒。食事も不自由なので、ダイエットしましょう。良い機会だ。まだ(ガーゼを噛んでいて)しゃべれないから午前中お休み。
当初予定のお仕事約九割消化して帰宅。抜歯後はとくに痛くはありません。出血が気になるが、もともと噛み合わせがなかった歯だし、食事にもほぼ不自由なし〜つまりダイエットにならない。せめて良い天気だし、ということで職場まで歩きましたよ。荷物持ちたくなかったのでCDは持参せず。出勤前、麻酔を醒ましているときにちょっと音楽を。例のVOX音源中心のTIM三枚組〜題して「Romanze」。ま、冒頭のBeethoven ロマンス二曲〜ラウテンバッヒャー(v)はともかく(というか唐突か)収録が凝ってました。
Rosenmuller(1619‐1684)のソナタ ニ短調、「生徒のための組曲」、Muffat(1653-1704)のコンチェルト”Victoria Maesta”〜いずれもケール/マインツ室内管の演奏〜滅多に聴くことができない貴重なる音楽です。未聴だけれど、更にBiber、Purcell、A.Scarlatti、Corette、そしてHaydnと続きます。なぜかDvora'kの「伝説曲」(抜粋)が収録されているのはご愛敬。
現代楽器使用はともかく、しっとりまったりとした演奏で、ワンパターンで美しい・・・が、40年くらい前の録音ですか?ここ20年くらいの古楽器の研究成果とは無縁の味わいでした。
2004年5月某日
仕事の緊張感が休みも抜けない。いくつか大小の課題が中途半端になったり、敗北予測ができていたりで、いえいえ次にやるべきことはきっちり決まっているのに、自分の動きの軸が定まらない・・・ま、風邪もほぼ癒えたし、歯の治療をちゃんとして乗り切りましょう。そういえば来週は高知で結婚式だったな。いくら包みましょうか。
Mahler 交響曲第4番〜セル/クリーヴランド管/ラスキン(1965年)は、予想外に表情の濃い、主張のはっきりとしたものでした。メンゲルベルクは別格として、非・穏健派的演奏かな?フィル・アップはシュターデ/A.デイヴィス/ロンドン・フィルで「若き日の歌」(1978年)・・・これはシュターデの奥ゆかしいデリケートな歌声を楽しむべき演奏です。
先日セルのCDをまとめて注文していて「展覧会の絵」(1963年)を。この世代には力量ある巨匠が揃っていた、と言う事実、CBSという会社も盛んにクラシック音楽の録音を続けてそれが商売になった、と言う事実に驚きます。(そういう時代だったのか)このレーベルではオーマンディ盤の評価が高かったようだけれど、張り詰めたアンサンブルの厳しさに打たれる演奏でしょう。比べてはいけないのだろうが、数十年後の同じオーケストラの(機能としては優れているが)まるでロボットのような味気なさとは大違い。
東京で研修後、品川駅の本屋ではいつもいつも書籍購入欲がもりもりと・・・中島義道「働くことがイヤな人のための本」(新潮文庫)〜これはムツかしい哲学の本だけれど、いろいろ屁理屈を言いたい若者(代表例ウチの息子)にはぜひ読んでいただきたい。朝日新聞の人生相談だったかな?Tetsuya(旧ドリアン助川)さんが若者の「ワタシは人生に目的が見つけられない」と訴えに「ワタシもそんなものがあった試しはない」と明快に答えられていたことを思い出します。
加藤 仁「定年後をパソコンと暮らす」(文春新書)〜荒川じんぺいさんみたいなもんかな?と、思ったら加藤さんは取材する側の方で、全国各地人生の黄昏を迎えたり、病でカラダが不自由になりながらもパソコンに新しい可能性やら人間関係を築いているたくさんのルポルタージュなんですね。ウィルスをまき散らすバカものとか、未だに「デジタル的な発想」ができないアホばかり毎日見ているが、一方でこんな素敵なご高齢の方々(ウチの両親世代)も出現しているんですね。
ワタシの世代はどうなるのか。ワタシの両親は(ある意味)もっとも幸せな、明日の希望を信じることができた世代ですよね。団塊の世代以降の日本はどうなるのか。息子の世代は?
2004年5月某日
土曜休み潰して東京にて研修〜上手い具合に前泊時にサントリーホールでコンサート・・・。なにしに行っているんだか。コンプライアンス(法令遵守にとどまらず企業倫理問題まで)、セクシャル・ハラースメント、過労死問題・・・いやはや、いろいろあります。
東京行きの新幹線はたっぷり時間があるので(居眠りさえしなければ)たくさん音楽聴けます。先日来の宿題を・・・まずDelius管弦楽曲集〜コリンズ/ロンドン響(1950年代?)を。モノラルではあるが優秀録音で、ようやく”音楽の様子”がわかりつつある・・・程度か。Debussy「イベリア」「牧神」「夜想曲」〜フルネ/オランダ放送フィル(1973年)・・・これはようやく手に入れた感慨深いCDだけれど、まったく自然体で作為なき世界ながら味わいに不足なし。木管などに不満がないわけではないが、音質含め気持ちよく聴けました。
ロザリン・テューレック(2003年逝去)の「ゴールドベルク変奏曲」新旧両方とも持参して、結局聴いたのは1998年の新しいほうのみ。83歳のご老人の演奏とは思えない、しっかりとした味わい深いもので、その研ぎ澄まされた感性に痺れます。ゆったりとしたテンポは技術的な問題かも知れないが、永遠の時が流れるような陶然とした感動はかつてない経験でした。
帰り、予定より研修が早めに終わったので先週CDを忘れた五反田のホテルへ寄って、無事回収。嬉しい!Brahms 交響曲第1番(スイス・ロマンド管1953年)第3番(ミュンヘン・フィル1963年)第2番(シュトゥットガルト放響1966年)〜いずれもシューリヒトのライヴ音源(VIRTUOSO)にて。音質は予想外に聴きやすい(第2番はステレオ?)というか、以前聴いたときには「歴史的録音アレルギー」の真っ最中でまともに聴けませんでした。
これが「すっきりさっぱりイン・テンポ」という印象を裏切る表情の濃い、かなりテンポを動かしたもので、その躍動感が個性的です。「ようやく手許に戻ってきたCD」という感激もあったのかもね。Beethoven 交響曲第2(1964年)/5番(1963年)〜セル/クリーヴランド管・・・これは予想通り(以前にも聴いたことあったか?)引き締まってムダのない筋肉質的演奏で、あらゆる先入観を押しのけて音楽の素の美しさがそのまま出たような演奏でした。音質ぱっとしないが、全然そんなことは気にならない。(コンセルトヘボウとの第5番もぜひ入手したいもの)
Bach パルティータ第3/4/5番〜ヴォルフ・ハーデン(1985年)再び。今回の「CD紛失事件(未遂)」で、一番最初に「探して買い直さないと」と考えたものでして、暖かい陶器のような艶のあるピアノは魅力的です。なんと豊かなBach !
2004年5月某日
昨日午前中、地元取引先でバタバタ。ちょっと大きな宿題ももらっちゃって、来週以降のスケジュールに嫌気さしちゃう。昼食もとらずに諸作業なんとかこなして(机の上満杯状態)、東京行きの新幹線に乗る前、行きつけの中華料理屋「又来軒」でスペシャル定食で遅い昼食。時間が足りなくて本屋で本を選べず〜でも、東京までほとんど寝てましたが。
サントリーホールに行かなくっちゃ。なんせ田舎者で東京の地理まったくわからず、前日インターネットで交通を確認してなんとか到着。素敵なところですね。やっぱ東京(住むところは別として、遊ぶための施設は)あとは至福の時間が待っておりました・・・
2004年5月某日
天候は回復。体調もそれなり回復か。正直、昨日、一昨日の出張が思ったような成果を上げていない忸怩たる思いがあって、経費(これは自腹ではないが)、時間(二日間!)のムダに少々苛立ちます。やりなおしだ!気分を取り直して、本日東京へ。
昨夜、Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜モントゥー/ロンドン響(1961年)にて。以前、寄せ集め海賊盤で第1楽章のみ聴いていたけれど、「充実ぶりは驚き。LSOってこんなよく鳴るオーケストラだったんでしょうか。威圧的にもならず、かといって弱くならず、バランスのよい暖かい演奏」との感想は(珍しく)変わりません。聴き手に集中力を強要するこの名曲の後に「田園」(1958年 ウィーン・フィル)は聴けません。
Mozart クラリネット協奏曲イ長調K.622〜ライスター/カラヤン/ベルリン・フィル(1971年)にて。帝王カラヤンがもっとも自信に満ちあふれ、ベルリン・フィルとも上手くいっていた時期でしょうか。ライスターのソロは馴染みだけれど、いつになくセクシーな味わいを感じさせ、逆にバックは(カラヤンにしては)抑制気味であって、完成度の高い美しい演奏でした。
ワタシお気に入りの作品であるMahler 交響曲第1番ニ長調〜リーパー/グラン・カナリア・フィル(1996年 全集録音は頓挫したみたいだね)にて。明るい響き、整ったアンサンブルでオーケストラの響きも素直で穏健派Mahler も悪くない。
今朝、Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ベーム/ウィーン・フィル(1975年)にて。茫洋とした、緩い演奏のように聞こえるし、ウィーン・フィルの美しさ前面!ではないが、じんわりとした味わいは悪くないと思います。
2004年5月某日
雨は上がったが、カラリとせず。体調かなり快方だけれど、咳が残ってます。昨夜はちょっとしか飲んでいないのに、ヘロヘロになってしまって早々にホテルへ帰って寝ちゃいました。これからお客様とのところへ訪問〜会議出席後、岡山帰り。トラブルなければ直帰予定。
昼飯喰い損ねて中途半端な時間に岡山へ戻ってきたので、以前からウワサをきいていた表町「やまと」のラーメンへ。岡山の食文化を罵倒し続けるワタシに地元礼賛者が「一度喰ってみられい!」とのお言葉もあったので。中太やや細の切麺でトンコツベースとは思うが海産のダシが強烈で和風です。トロリとして正直旨い。バカにしたモンじゃない。スープを全部いただいたのは久々。
野暮用で女房急遽大阪へ。帰ってきたら一人でして、明日、このまま地元お取引先〜東京(前泊)シュターツカペレ・ドレスデン演奏会となります。もしかして”一流外国プロ演奏会”は、1970年のセル/クリーヴランド管以来じゃないか。広島からの移動時間に「英雄の生涯」(1986年)〜ネーメ・ヤルヴィ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルを確認。これはオーケストラの威力も録音水準も圧倒的で凄い演奏だ。なぜ話題にならないの?
基本ストレート系で、旋律に妙なクセを付けないが、ややテンポ遅め(46分掛かる)で堂々とあわてず、走らず、オーケストラが鳴りきって素晴らしい。ティントナーのBrucknerと同じオーケストラとは俄に信じがたい、かなりきっちりとしたアンサンブルでした。「4つの最後の歌」もしっとりとしたロットの歌に、かなり明快なバックを付けて「雰囲気で聴かせよう」といった演奏ではない。
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜アシュケナージ/マゼール/ロンドン響(1963年)・・・以前から欲しかったCDでして、罰当たり海賊盤エールディスク@250でした。これは若者のキラキラするような感性が光って、爽やか・しなやかなんです。威圧感皆無。英DECCAの優秀録音。ここではストコフスキー/ニュー・フィルハーモニア管の「白鳥の湖」(抜粋1965年〜音質いまいち)をフィル・アップするが、LP時代もともとはRachmaninov ピアノ協奏曲第2番(コンドラシン/モスクワ・フィル1963年)と裏表でした。自分個人用にCDRに焼き直そうかな?
Bruckner 交響曲第7番ホ長調(原典版?)〜レーグナー/ベルリン放響(旧東 1983年)をラストまで確認。音質問題さておき、ストレート系の素朴な熱気に打たれましたね。ようやく落ち着いてBrucknerを聴ける精神状態になってきたんでしょうか。
2004年5月某日
なんか天気悪いなぁ、ここんところ。寝る前の咳止めは効果抜群だけれど、3時頃ヤクが切れて咳き込んで、いったん起きるパターン変わらず。早く完治したいな。歯の方も。
先日購入したアンソニー・コリンズ/ロンドン響によるDelius管弦楽曲集(英DECCA録音/BELART)は、その存在さえ知らぬものでした。録音データ不明だけれど、おそらく1950年代中盤のモノラル録音。正直、様子がよくわからない。もう少し聴き込まないと。録音問題もあるのかな。DELIUSは指揮者を選びますよね。ビーチャム、バルビローリは別格として、ハンドリーの演奏がずいぶんと気に入った記憶有。
レーグナーのBruckner録音は第4番〜9番迄残されているが、なぜか今まで未入手だった第4番をようやく購入。想像通りの快速テンポによる虚飾ないテンションいつまでも!的演奏で満足させてくださるが、問題は価格です。いえいえ、ワタシは税込み500円で買いましたよ。でも1986年当時の定価は3,200円(!)〜このシリーズ当初では3,500円だったみたいで、ブロムシュテットのBeethoven 交響曲全集6枚で21,000円〜一昨年BRILLIANTで購入したときは2,000円でお釣りきたでしょ?過激に廉価盤主義を貫いてきたワタシでさえ、深〜い感慨有。
そういえば先日(他サイト掲示板絡みで)Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1976年)を確認。旋律を各所で煽って、燃えるような演奏には支持者は多いことでしょう。(この全集一番の)録音状態が芳しくないこと、ワタシの嗜好問題〜もっと静的で、自然体の響きを聴かせて下さるような〜で、全面支持とはいきません。但し、心身共に快調で、むしろ躁状態のときにはピタリ!だと思います。
さて、これから山口〜とんぼ返りで広島。週末東京となります。体調の維持が心配。
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広島へ入りました。山口での用事は思ったより早く終わったというか、急用ができてひとりアウトになったりで余裕です。(ほんまは矛盾を後倒しにしたのみ)山口駅近くのBOOK・OFF初訪問で、@250CD三枚入手。とくにヤルヴィ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルによる「英雄の生涯」「4つの最後の歌」〜フェリシティ・ロット(1986年)は拾いものでしょう。明日、帰りに聴きます。
自宅-バス-新幹線移動中に聴いた音楽。Bruckner 交響曲第8番ハ短調(ハース版)〜レーグナー/ベルリン放響(旧東 1985年)は、アツく、速く、テンション高く、勢いがあって素朴さを失わない。どこか一カ所だけ!と言われれば第3楽章「アダージョ」の熱気でしょうか。第7番(1983年)は第1楽章のみで時間切れしたが、なぜかずいぶんと音質が落ちます。
広島ホテルご近所にタワーレコードがあって、ちょっとだけ覗いてみたら在庫処分カゴ有。DUTTONのシリーズで「バルビローリ・イギリス音楽アルバム」二枚組(935円オーケストラはハレ管)〜なぜか今まで買い損ねていて、さっそく初リリースらしい「グリーンスリーヴス」(1948年)「タリス幻想曲」(1946年)さらに「エニグマ」(1947年)を。音質想像以上に良好。人工的な音の広がりプレゼンス付加は成功しております。
演奏はトロトロにまったり系で、泣きの涙溢れて洪水へ至る!激甘演奏。ちょっと他の演奏はしばらく聴けんぞ!というくらい決まってます。ハレ管って、バルビローリでイギリスものを演ると信じられないようなツボにはまりました。
ああ、そういえば東京出張時にたまたま日程が合うハイティンク/シュターツカペレ・ドレスデン演奏会(Bruckner 交響曲第8番ハ短調)チケットS席処分!壱万円引きで13,500円!贅沢!CDは30枚は買えちゃう!って、そんな比べられる水準じゃないですよ。無事ネットで注文できました。ちょうどワタシが使っているカード会社だったし。
これから、夜ご当地の親しいお客様と個人的にお付き合い。明日は会議出席。雨が止みません。
2004年5月某日
昨夜、海外放浪から二年ぶりに帰国した友人と、職場の仲間数人と飲んでウチに泊まっていただく。「中国土産」とCDを三枚ほどいただくが、駅売海賊盤など可愛らしく思えるほど完璧コピーCD〜レーベル名から著作権保護の宣言まですべてコピー!ジャケット写真・解説(但し中国語)も完全コピーで最近のスキャナは良くできているから、ほぼ現物と見まがうばかりでした。こりゃあかんなぁ。夜半の咳止まらず。
Sibelius 交響曲第2番ニ長調〜ザンデルリンク/ベルリン響(1974年)にて。地味な響きのオーケストラは雄大で重量感有〜大自然を感じさせ、どんよりとした曇り空であり、荒涼として暗鬱な雰囲気充満。立派すぎSibelius でしょうか。標準としては推す気にはなれないが、独墺系交響曲ファンは好むんじゃないかな?個性的な演奏でした。
ぼんやり仕事をして、一日終わっちゃう。風邪か昨日の酒のせいか、それとも精神的な問題か。明日からの出張も乗り気がしません。お仕事だから仕方がないか。なんか、きょうはずいぶん涼しくて、暑かったりする日もあったのに、これじゃ風邪も流行るはずですな。Bach が聴きたくなって管弦楽組曲第3番ニ長調〜ピノック/イングリッシュ・コンサート(1978年)を。小編成で聴きたい!と思ったが、ノーミソで鳴っていた音とは違いますね。イメージとしてはイル・ジャルディーノ・アルモニコだったのか。もっとチープで響きが薄くて、軽々しい演奏を。
なんかとても疲れていて、やはり風邪のせいでしょうか。
2004年5月某日
雨。少しずつ体調改善して本来なら出勤可能だけれど、これから歯医者に行かなくっちゃ。診察券を見ると4年ぶりでして、前回も虫歯というわけじゃなくて、歯が欠けたのを埋めにいった記憶有。なんせ「歯磨き」趣味ですから。あらゆる鞄に歯ブラシは入っていて、出張でも外出でも食事後は必ず磨きます。でも、きっと虫歯はあるだろうな。
購入以来数ヶ月、BRILLIANTのSTRAVIVSKY二枚組を何度聴いたことでしょう。ドラティ/ロイヤル・フィルの「火の鳥」(全曲1976年録音)は、ワタシの貧弱真空管アンプでは頼りなく、線が細く聞こえる(相性問題か?)が、ほかのオーディオ機器で確認すると、じつは非常に鮮明かつ繊細な録音であることが理解できました。演奏も細部まで緻密、余計な思い入れや飾りがなくて素晴らしい。
ラトル22歳の「春の祭典」(イギリス・ナショナル・ユース管1977年録音)も、技術的表現的になんら不満はないが、居並ぶ古今東西名演奏中で個性を発揮するにはやや若過ぎたか、といったところでしょうか。
これまた購入後10年は経過しているMahler 交響曲全集〜第1番(1977年)第2番(1981年)をテンシュテット/ロンドン・フィルにて。ワタシはこの人が好きだけれど、Mahler は聴くたびにオーケストラの薄さと録音問題が気になります。今回はとくに第2番・・・彼の入魂を生かし切れない・・・と聞こえるのはワタシのオーディオと精神状況問題なのでしょうか。そういえば、昨夜寝る前にNHK教育TVにて「こうもり」(グラインドボーン音楽祭1993年/ユロフスキ/ロンドン・フィル)見ました。(抜粋)
ことし(2004年)1月に演奏会形式ではあるが実演を見ているし、筋や音楽にすっかり馴染んでいるので、これはとても楽しい。版が違うのかどうかわからんが、聴いたことのない歌や場面もあるし、なんせ「実演」だから豪華な衣装、舞台セット、アデーレの可愛らしさやら、演技の細かさとかいろいろ堪能しちゃいました。
音楽というのは知的な遊びですね。予備知識とか、慣れとか、経験で理解がいっそう深まっちゃう。
歯医者では、詰め物が取れた奥歯はともかく、17年ほど前にかぶせた奥歯ブリッジがすり切れて穴が空いているそう。ずいぶん保った、というか感慨深いものです。
2004年5月某日
咳続くが寝汗かきつつ、まぁまぁ眠れる。それより昨日夕食時に左奥歯の詰め物が取れてしまって、歯医者に行かなくっちゃ。なんでまた土曜の夕方という間の悪いときにこういうことになってしまうのか。火曜から(いつもの)出張連続だし、月曜会議だけれど、これから出掛けて資料を作ってしまって、月曜は病院/歯医者ということにしましょうかね。かなり代休貯まっているし。
Brahms 交響曲第1番ハ短調〜ベーム/ベルリン・フィル(1959年)の定評高い録音を(一部)確認。BELARTの中古が税込300円だったので。ちゃんと全部聴いていないから即断禁物ながら、集中して引き締まって、真面目でムダのないスタイル(まるで高度成長期の正しきサラリーマンか)〜それがどうもイマイチ楽しめません。Historyの10枚組(220822)でも似たような印象を持っていて、Mozart だったらそのスタイルでも(だからこそ?)魅力が表出されるが、これは堅苦しすぎか。たんなるワタシの嗜好だと思うけれど。
・・・と、ここまで書いて思い出した。明日はアジア・アフリカの旅から友人が帰宅して夕方お付き合い〜自宅に泊まる約束有〜休んじゃいられない。午前中で病院片づけて昼から(遅くとも夕方には)出勤しないと〜なんて思いつつ、クルマで10数分、職場まで行って参りました。明日定例の会議資料、出張精算と報告と申請、メールチェックなど。スケジュールを一日勘違いしていて、出張まで一日余裕があったので明日は休むことに。夕方は出ていくけど。ゆっくりしましょう。
2004年5月某日
天気も上々(崩れるらしいが)〜これから地元取引先に(少々キツい)ご商談だけれど、問題は「咳」です。今朝も咳き込んで早朝から起きざるを得なかったし、起きてると咳は治まるんですね。困ったもの。体調はそんなに悪くないが、寝不足続き。
しかたがないので、早朝からサイト更新などして時間つぶし。ワタシはあらゆる演奏家に先入観を持たないように気を付けているつもりだけれど、バレンボイムはちょっと好みから外れるのかな?意識してCDを集めたことはないが、手許にそれなりの量はあって、(ファンの方には申し訳ないが)いつもちょっとだけ違和感があります。「考えすぎ」〜そんなことをいつも思い浮かべちゃう。
昨夜、今回の東京出張で買った(評判のよろしくない)Bruckner 交響曲第3番ニ短調〜シューリヒト/ウィーン・フィル(1965年EMI)を。これはよりいっそう恬淡として、枯れた演奏だと思います。最晩年だもんな。今朝からBruckner 交響曲第9番ニ短調〜シューリヒト/シュトゥットガルト放響(1951年VIRTUOSO)聴いてます。正直、VIRTUOSOのシューリヒトBrucknerボックス(第4/5/7/8/9番 1,990円)は、これまで楽しめなくて、それはワタシの「歴史的録音スランプ」時期とも重なったこともありました。
1961年のステレオ盤(ウィーン・フィル)という条件が整った一枚があるのに、わざわざ〜みたいな感じはあるが、見通しの良い、爽やかな演奏に間違いないと思います。更にMahler 交響曲第9番〜テンシュテット/ロンドン・フィル(1979年)にて第1楽章のみ。この全集も購入してから10年は経つが、主に録音問題で聴く機会が少ない・・・かなり粗雑な感想文もサイトに載せていたので真面目に再聴したいものです。ほんの聴き流しだけれど、入魂の緊張感がジワジワ・・・。
出先での商談なんとかクリアして、さらに野暮用二件〜夕方に帰って参りました。時に咳き込み、調子あまりよろしくありません。クルマで移動だったので、Mahler 「大地の歌」〜ライナー/シカゴ響/フォレスター/ルイス(1959年)を。これは隅々まで明晰、一点の曖昧さもないクリアでクール、しかも雄大なる貫禄演奏ですね。旋律のひとつひとつ、音符の最後、休符迄きっちり歌いまっせ!的意欲に溢れてオーケストラがモウレツに上手い。妖しい魅力に圧倒され、酔わされ・・・録音極上。
荷物を置きにいったん帰宅したときに、同曲〜ショルティ/シカゴ響/ミントン/コロ(1972年)にチェンジ。英DECCA録音はライナー盤を上回る鮮明さ、奥行きを誇るし、オーケストラの迫力はもちろん文句なし。旋律の隅々に配慮があって小技も利いているし、アンサンブルの完成度、歌い手になんの不満あろうぞ・・・だけれど、ライナーとの違いに愕然とします。空虚、リズムの呼吸が浅い、「旋律の隅々に配慮」が小賢しい・・・完璧が空しい。
帰宅し、先日の東京行きでの「リヒテルの平均律」と並ぶ大成果〜モンポウ自作自演4枚組(BRILLIANT 1974年録音 1,397円)。まだ二枚しか聴いていないけど、81歳の老いぼれ爺さんの鮮やかなる表現の深さに打たれました。技術がどうの、など一カ所たりとも感じさせないとうとうとした歌心。自然体のルバート。そこはかとなく漂う哀愁の甘い香り・・・切ない残響。「歌と踊り」第6/8番は、きっと誰もが聴いたことがあるはず。
2004年5月某日
出張中に風邪は回復したかな?と思ったら、昨日夕方から少々頭痛、咳き込んで眠れない〜今朝は少々肌寒いような天候。「CD紛失事件」も無事解決して、出張移動中楽しんだ音楽を振り返り(帰りの新幹線では音楽など聴く意欲も起きなかった・・・)を。
Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調〜アンダ/シューリヒト/シュトゥットガルト放響(1954年)は、ライヴならではのアツい、しかも技術的にしっかりとした立派な演奏でした。「彼のスタジオ録音はつぎはぎだらけ」みたいな聞きかじりウワサだけれど、コレを聴く限りそんなことはまったくなくて、燃えるような推進力を楽しめますね。シューリヒトはこの協奏曲のバックをアチコチで務めていたみたいで、油断すると大仰で、どんよりしちゃう大曲に涼やかな見通しを付けて下さいました。+交響曲第1番第1楽章のみフランクフルト放響(1965年)収録。なぜか古い録音の協奏曲の方が音がよろしい。
Bach パルティータ第3/4/5番〜ヴォルフ・ハーデン(1985年)。もう10年以上のお気に入り演奏だけれど、キモは楽器でしょう。スタインウェイのような煌びやかな響きではない。おそらく、シフ、リヒテル(のBach 録音)と同系統の楽器と推測されるが、音の芯の強さは両者の中間くらいか。ジミながらしっとり、とつとつとした語り口はとても暖かい。
先日、第1部のみちょろっと聴いて「もっとクールである意味痩せた響きを期待しておりました。声楽かなり雄弁」とコメントしたMahler 交響曲第8番〜ギーレン/フランクフルト歌劇場ライヴ(1981年)を再度。速いテンポ、管弦楽声楽ともかなりのテンションだけれど、旋律は歌うことを拒否しているようでもあり、基本姿勢はクール!と感じました。ライヴながら録音は鮮明。この作品はお気に入りMahler 中でもほんまに難物です。
ベイヌムBOXより、BADINGS(1907-1987)チェロ協奏曲第2番〜ボーンカンプ(vc)のソロ(1940年)。不安で難解風な作品だけれど、超絶技巧と呼んでもよろしいでしょう。(25分ほど)続くTchaikovsky交響曲第4番(1940/41年)〜は、豊かで恰幅がよろしくて、コンセルトヘボウの魅力をたっぷり味わえます。
東京にて(待望の)Bach 平均律全曲〜リヒテル(1972/73年)購入。LP時代は6枚組で所有していたけれど、今やCD4枚税込1,974円。早速二枚ほど聴いたけれど、かつての記憶とはまったく異なります。残響過多で、なんやら幻想の渦が混沌と・・・のハズが、もっとひとつひとつの作品の主張が明快で、やはり浪漫的なのかな?各曲の味付けが千変万化しておどろくほど個性的です。録音は明快。聴けば聴くほど痺れるばかり・・・。
早めに出勤し、数日分の諸作業の当面の手当をしつつ、上司共々地元取引先へ。和気藹々と会議をこなし、昼から更に数件商談。体調悪くない(はずだ)が、失礼してそのまま帰宅〜いや、とても眠くて。少々発熱も有。明日も仕事だし。
通勤移動中はMozart 交響曲第38/36/31番〜コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団(1991年来日公演/東京芸術劇場ライヴ録音)を。これはヘッドホンで聴くに相応しい、細部凝りに凝った演奏で新鮮この上ない。軽快なリズム感、旋律の節回しの調子良さ、粗野なティンパニ(ケトル・ドラム?)の千変万化する表情。これほど楽しい「プラハ」「リンツ」も希有なる存在か。帰宅してからもう一枚第41/35/34番を確認するが、久々、古楽器の神髄に触れるような思いもあり、是非、残りのMozart 録音も欲しいな、とつくづく感じましたね。
一ヶ月ぶりにFaure レクイエム(1975年録音)〜フルネ/ロッテルダム・フィル/オランダ放送合唱団/アメリンク(s)クリュイセン(br)コルゼンパ(or)を。その気高い高貴な静謐にココロ打たれ、頭を垂れるばかり。名演。あらゆるパートが溶け合った録音も極上そのものです。
2004年5月某日
・・・帰って参りました。広島出張〜そのまま(お昼にお好み焼き喰って)岡山経由〜東京迄。サイト友人SHさまとディープなお話しして深酒(やっぱり少人数は良いな)〜会議二日間消化して、CDも購入して岡山に戻る新幹線中で憂鬱でした。じつは、移動中聴こうと思ったCD(中身だけ入れる専用ケース)紛失。10枚くらいかな?ホテルに電話したが、ないという。
一枚物はまた買っても良い(但し売っていれば、の話しだけれど)が、セットものから一二枚抜いたのが痛い。ベイヌムのTchaikovsky交響曲第4番なんて、どうしよう。金額にすれば知れているが、精神的衝撃は半端じゃないよ・・・
せっかくの「音楽の感動話」は明日以降へ。それと、もうひとつ。東京で以前の職場のラスト上司と再会、同じく九州時代いっしょだった同世代がいて、これがじつに太りすぎで醜い!もしかして自分もこんな感じ?やっぱり真剣に痩せないと・・・女性ほど切迫感がないのがいけない。この件も深く反省いたします。
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・・・と、ここ迄書いて更新、するとホテルから連絡有〜「ありました」とのこと。やたっ!人生こうじゃなくっちゃ。今月はあと二回も東京に行くので、その時に受け取りましょう。ああ、これできょうは精神的にゆったり・・・
2004年5月某日
これから広島〜そのまま東京へ。岡山-東京出張の切符を買った後に広島出張が入っちゃったから、効率の悪い交通費になっちゃっいました。しかたがない。東京二泊で本部にてホテル手配はいいけど、今時ウォシュレットもLANもない、というのは総務の業務努力というか、意識の弱さだろうね。そういう設備がないから安く契約できるのか。自分で取るホテルだったら考えられません。*行ってみたらウオシュレット増設済み。LANも事前に連絡すれば幾部屋かは設備しているそう
昨夜は時間がなくて、R.Strauss「ドン・ファン」〜プレヴィン/ウィーン・フィルのみ。これはEMIの旧録音(1980年頃)でして、素朴でボンヤリとした音質が不思議です。(悪い音、というわけではない。ティンパニとか間の抜けた音ではあるけど)演奏は自然体で、飾ったところがなくて味わいありそう・・・もっとじっくり、ゆっくり改めて聴きなおしましょう。
今朝、「ティル」〜ジンマン盤(2001年)、Brahms 交響曲第1番ハ短調〜セル/クリーヴランド管(1966年)、いずれも聴き流していて集中できません。体調いまひとつ。というわけで二日間ネットの世界とは縁が切れます。こういう機会も大切。
2004年5月某日
昨日の昼うたた寝でちょっと寝冷え?熱あるみたいです。昨夜は凄い寝汗、気を付けなくちゃ。明日から出張続くし。本日、諸作業目白押し。ま、当たり前か。仕事だから。お天気どんより。
昨夜、Grieg/SAIN-SAE"NS ピアノ協奏曲〜アントルモン(p)/オーマンディ/フィラデルフィア管(1960年頃録音)にて。いまではすっかり指揮者になってしまったアントルモンだけれど、1960年代にはCBSの看板ピアニストのひとりとして沢山録音がありました。いずれ日本では評価は高くなかったと記憶するが、素直で瑞々しくて、タッチは清潔で正確、すっかり感心しましたね。いつもながら昔のサイト用文書は書き直し必要。
昨夜、テレビでカリスマ主婦モデル・黒田 知永子さんの(同世代主婦からの圧倒的)人気ぶりを紹介していたけれど、「カリスマ主婦モデル」というコピーライティングが陳腐に見えるほど素敵な40代か。時代を映しているというか、時代の要望を反映しているんだろうね。モデルさんというのは寿命の短い商売だけれど、彼女は短大生からのキャリア(途中結婚出産10年間ブランクというのも支持を受けている理由のひとつ)を誇ってますます美しい。
今朝、R.Strauss「ティル」「ドン・ファン」〜セル/クリーヴランド管(1957年)にて。購入してから10年以上経つし、正直音質はぱっとしない(劣悪な音質ではないが)で、あまり真面目に聴いていませんでしたね。例えば「ドン・ファン」ホルンぶちかましなんか、やや素っ気ないが、全体を通して引き締まった緊張感と推進力が立派な演奏でした。やっぱりセルには脱帽。
こんな演奏からR.Straussと出会いたかったね。
どうも最近、ますます無精になって荷物は持ちたくない。きょうもサイフと手帳のみ持って出勤〜ポータブルCDプレーヤーで音楽は聴いておりません。お仕事はいろいろ大変で、大小様々トラブル多発というか継続していて、じつは週末休み中も少々気にはなっていたけれど、さすがヴェテラン〜伊達に長くサラリーマンやっておりません、なんやかんや言いつつちゃんと処理して当面の矛盾は氷解・・・体調だけ気を付けないと、ね。
帰宅してScarlatti/Avison編の合奏協奏曲集を少々〜マリナー/アカデミー室内管(1978年)にて。コンミスはアイオナ・ブラウン。もともとのソナタの軽快さに色彩が加わって、これもまた楽しい世界でした。演奏はしっとり、やや浪漫的な香り漂うもの。昨日更新したHaydnのディヴェルティメント集にも似て、あまり構えず、好きなところをちょっとずつ聴くのが似つかわしい作品でした。
2004年5月某日
今朝雨の中、女房を誘ってカフェ・ベーカリー「イル・フィーロ」というところに行ってみました。(ホームページないみたい。クルマで数分)トーストかサンドイッチのモーニング・セットしかなくて、焼きたてパンを自由に選べないのは不満だけれど、お洒落で素敵です。(700円は少々お高い)大阪時代はこんな店、いくらでもあったのにね。朝8時〜一番乗りだったが、若い人たちが次々とやってきておりました。最近話題の(岡山駅前OPAなんかにクルマを出している)メロンパン(列ができている)の会社ですね。ちょっとした贅沢。
昨夜、CD棚で捜し物をしていたらNAXOSに見覚えのない一枚有〜クリーゲルのチェロ作品集だけれど、これがとても含羞を含んで美しい〜で、サイト内検索してみました。
マリア・クリーゲルはNAXOSの名花チェリストだけれど、先日Schumann、Schubert 作品集を購入(中古480円)、はじめてウワサを確認。まず収録曲が良いよね。「アルペジョーネ・ソナタ」〜恥じらいを含んで、ちょいと「躊躇いがちの泣き」の表情もタマらない。Schumannの幻想小曲集 作品73は、チェロ版が一番似合うと思う。線は細いんじゃなくて、繊細。
音楽日誌2003年7月にありました。真面目にメモはしておくもんだ。読み返してみると、この月は本当に沢山の出会いの連続!あとになってわかるこの幸せ・・・
久々、Carl Stamitz のクラリネット協奏曲集〜シュレヒタ(cl)/マラー/クアプファルツ室内管(ARTE-NOVA 1994年)を確認。マンハイム楽派5枚組(74321 37327 2)は、もう5年ほど前に購入したもの(3150円税抜〜ちっとも安くない)。購入時は「音質がカタい」といった印象だったが、鮮明なる録音に間違いなし。超絶技巧!と呼んで差し支えないクラリネットでしょう。センスとしては現代的な、切れ味のある表現で、マンハイム楽派に期待したい古雅な味わいとは少々遠いかも知れません。ちょっと美しすぎる、流暢なる演奏か。しかしMozart へ、真っ直ぐ収斂されていく魅力に溢れた音楽に間違いなし。
GW前に衝動的に注文した通販CD(忘れた頃にようやく)到着。正直、そのとき「聴きたい!」と思った心境とすっかり変化してしまって、う〜む状態。いちおうMahler 交響曲第8番〜ギーレン/フランクフルト歌劇場ライヴ(1981年)を。たしかアルテ・オーパーの竣工記念だったはず。第1部のみ聴き流しだけれど、もっとクールである意味痩せた響きを期待しておりました。声楽かなり雄弁。だってサイモン・エステスだもん。
久々、Mozart ホルン協奏曲集〜ジョーンズ(hr)/オーマンディ/フィラデルフィア管(1961/62年)を。数年前のワタシはあっさり勝手なことを書いているが、流麗なテクニックを誇る立派な演奏です。ラストまで楽しく、楽しく聴けました。
2004年5月某日
眠りが浅い。早朝に目覚めてしまう。運動不足かな?そうでしょ、きっと。
早朝からVivaldiの協奏曲など〜イエペスのギターが絡んだもの数曲。ポール・ケンツ室内管のバックというのが懐かしい。(DG 1971年頃)しつこく、しつこくStravinsky「火の鳥」(全曲)〜ドラティ/ロイヤル・フィルを。ここ最近、ロイヤル・フィルを聴く機会が多くて、さっぱりと清明な響きが気に入っております。(響きがやや薄い・・・ということも)仕上げがていねいなんだね、ドラティというひと。色気とか、そういうものには少々縁が薄いかな?引き続き、かなり久々同曲をアンセルメ/ニュー・フィルハーモニア管(1969年)にて。以前の感想ではずいぶんとクール!といった印象だったが・・・
これがドラティ盤の後に聴くと、意外と思い入れが旋律にこもります。表情が刻々と変化し、けっこう詠嘆系なんだな。基本サッパリ系クール系であることに間違いはないんだけれど、オーケストラがしっかりしているせいか、どうもいつもと様子が違いますね。アンセルメ/スイス・ロマンド管の演奏って(一般に)妙に響きに芯がなくて、明るくて、薄くて、旋律の末尾がヘロっと根性なしで、アンサンブルがラフで・・・気に入ってます。ま、英DECCAの録音の魔術+ニュー・フィルハーモニア管の実力もあるんだろうけど、緻密なアンサンブル、抜群に上手い各パート(特に木管)の説得力はまったく凄い。
恥ずかしながら、約半年ぶりにスポーツ・クラブへと行きました。初級エアロ・ビクスは自信がなかったので、ジミに自転車こぎ30分。以前なら更に30分ほかのマシンをやるんだけれど、ムリせずシャワーを浴びて終了〜気持ちヨロシ。その後の昼食(すき屋の豚丼)が旨いこと!いつもの昼寝だって寝覚め爽やか!別に今更痩せて鍛えて引き締めて・・・みたいな大それた考えはないが、心身共に健康じゃないと、ね。
爆演系の闘志・エンリケ・バティス/ロイヤル・フィルにてGrofe'「大峡谷」「ミシシッピー」(IMG)を車中で。思いっきりヴォリュームを上げて、ノーミソ空にして、もうカラダで聴くような音楽であり、演奏であり、録音なんです。驚くほど鮮明!明快!鳴りきって爽快なるロイヤル・フィル絶好調!でも、数年に一度聴いたら満足!的演奏だと思います。(録音年不明)
帰宅し、反動で静かな音楽を欲します。Haydn 弦楽四重奏曲 作品76-1/2/3〜含む「皇帝賛歌」〜コダーイ弦楽四重奏団(1989年NAXOS)を。地味な演奏だけれど、(ワタシにとって経験の少ない)Haydnの魅力を余すところなく、ムダなく表現してくださって文句ありません。この調子なら気になっているHaydn作品CD聴き残しも消化できそう。
メンゲルベルク10枚組(Q DISC)の箱を開け、エイヤッ!で取り出したのがMozart 。おそるべき濃厚な味の「魔笛」序曲(1942年)、速めのテンポが輝かしい勢いに乗るフルート協奏曲第2番ニ長調(ソロはバルワーザー。1942年ライヴ)の華やかさにも文句なく痺れます。ようやく歴史的録音も楽しめるようになってきたかな?
2004年5月某日
爽やかです。気温は上がったり下がったりで不安定ですな。体調維持に気を付けましょう。本日、大幅人事異動の地元お取引先に様子伺い〜実質顔見せ。遅々として進まない資料作りの締め切りも粛々と迫っている。(ワタシのチームの)5月度の数字は予想外に快調、なんとか昨年実績越えられそう・・・だけれど、4月の落としをどうやって埋めるか、だ。
BRILLIANTにて格安二枚組Stravinsky〜正直いまひとつピン!と来なかったが、ラトル22歳の「春の祭典」(1977年)+「火の鳥」全曲〜ドラティ/ロイヤル・フィル(1976年)再確認。評価としては高くはないと思うが、ずいぶんと楽しめました。(ちょっとムリムリなASV原盤のカップリング)若々しい勢いでオーケストラが予想外に上手い「春の祭典」〜但し、特別な荒々しいワザとか精緻を極めた表現みたいなものは期待できないけれど、22歳の若者なら、いやもう、文句なし。
ある意味ドラティも同様で、特別にセクシーなサウンド作り、みたいなものとは無縁ながら、ていねいに、作品を味わえる感じ。(こどもの頃からこの作品、ノーミソに型が付くほど聴いているからか)こうなりゃ勢い付いて、二枚目「ペトルーシュカ」(1911年4管編成の大きいヤツだね)〜マッケラス/ロンドン響(録音年不明)・・・正直、この作品にはコメント付けられない。大好きな作品だけど。「ミューズの神を率いるアポロ」〜ジョン・ラバック/セント・ジョンズ・スミス・スクエア管(録音年不明)の小編成、オン・マイクな雰囲気が怪しくてタマらない。
取引先とは一部ドタ・キャンはあったが、基本雰囲気良くお仕事の先は見えてきた感じ。昼から職場に戻るがノーミソの緊張感を失っていて、ひたすら肉体労働系ばかり処理して、お仕事やる気出ません。もうすべての矛盾は来週へ。さっさと、逃げるように職場辞去。ごめんなさい。おととい痛飲したから飲む気にもなりません。女房、本日野暮用で大阪へ。臨時独身状態だけれど、家にこもってぼんやりテレビなど・・・
音楽への集中力も失っていて、これは精神的にツカれているのか、それとも連休ボケか?(きっとそうでしょう)昨日、Bartok 管弦楽のための協奏曲〜クーベリック/ロイヤル・フィル(1959年)が、想像以上に集中力もあって引き締まった完成度だったのに驚き(数年前に買ったのにぃ、もう)、引き続きハンガリー舞曲(5曲ロイヤル・フィル 1960年)、Borodin 交響曲第2番ロ短調/Tchaikovsky 交響曲第4番ヘ短調(ウィーン・フィル 1961年)を。
Tchaikovskyはともかく、Borodinの交響曲が、歴史的録音時代からけっこう演奏されていたのには驚きます。ステレオ時代以降も「多い」とは言えないが、入手困難な作品ではないでしょ?どうして?そんなに魅力ありますか?ウィーン・フィルはキレイにまとめた感じ。後者はややサッパリ気味だけれど、美しい、それなりの完成度に哀愁の旋律は堪能できます・・・というのは評価甘いですか。
モニク・アースのDG二枚組、ようやく再聴完了してサイト原稿加筆作業済。(未更新)リリカルで感情的にならないピアノはとても魅力的です。彼女のERATO録音買おうかな?サイトのサーバー断続的に調子悪いみたいです。
2004年5月某日
昨夜、7時から3時間ほど痛飲。楽しかったな。大阪時代の苦しかった諸事件衝撃詳細舞台裏伺って、人生至る所青山有り!これからもやりまっせ、的論議で盛り上がりました。嗚呼、きょうからお仕事、お盆迄まとまった休みはないのか・・・やだやだ。
「展覧会の絵」〜久々、ケーゲル/ライプツィヒ放響にて。録音が優れていること、金管の煽りかたが怜悧で、しかも神経に障ることが凡百の「名曲演奏」とは違う水準か。有名歌劇序曲集〜シッパーズ/コロンビア響(1960年)全10曲収録。どれも躍動感と推進力と歌心に溢れたもので、若さ漲(みなぎ)りました。選曲も多彩だし、残念なのは音質が少々落ちることか。(SONY SRCR 1543)
数日前購入したワルター/コロムビア響によるWagner序曲全奏曲集(1959年録音)を再度。「オランダ人」「ローエングリン第1幕」前奏曲と聴き進めていくと、ちょうど同じ収録だったこども時代のクナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル(17cmLP)を思い出します。後年30cmLPを買い直したが、エラく音質がデッドでアンサンブルがヘロヘロ、でも妙に重量感と素朴さがあって・・・と、脳味噌の中で音楽がリンクしましたね。
ワルター盤は音質極上だし、妙な味付けしない、豊かな演奏だと思います。(とくに「タンホイザー」〜パリ版でカスタネットが入る)時にアンサンブルの乱れもないわけではないが、それは枝葉末節な問題。オーケストラの技量になんらの問題もないが、やはり(ドラティ盤とは別な意味で)オーケストラの”響き”そのものにもっと味が欲しい・・・と贅沢な要望を感じました。
朝、ゆっくり。8時半のバスに乗ろうと思ったら、即(その前の)バスが来ちゃって、あっという間に職場迄。外出の予定もなかったから、上着も着ず、財布と手帳とケータイのみで気軽に出勤。メールを受信すると、想像より少ないね、なんて油断していたのがマズかったか、いやぁ、次々と諸作業が降って沸いてきて、「考える作業」がなにもできません。だから資料作りも全然メド経たず。(それでも夕方サボって職場でBBS書き込みなど・・・)
「NOTA BLU」というレーベルがかつて存在して、いまでいう「HISTORY」レーベルによく似て「フルトヴェングラー10枚組3,650円」とか「クレンペラー10枚組」を1996年頃手に入れました。いや、もう海賊バリバリ。しかも、音質も非常によろしくない。(マスタリングがいい加減なのか、ワザと悪化させているのか)ここ最近聴いてなかったが、本日は「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」(1949年)+「グラン・パルティータ」(1947年)〜いずれもフルトヴェングラー/ウィーン・フィル(EMI録音の流用でしょう)にて。
「アイネ・ク」のほうはそうとうにショボい音質(原盤はいかがでしょうか?)ながら、ウィーン・フィルの弦は文句なく美しく、柔らかい。しかも、時代がかった大柄な演奏ではなく、意外と優雅な表現でもあります。「グラン・パルティータ」は音質かなり良好(これももともとはもっと良いのでしょうか?)で、しかも(どちらかというと)速めのテンポ、淡々と流れよく、管楽器の魅力(これは陶酔的でさえある)を素直に引き出して、じんわりしみじみ飽きさせない。
正直、Mozart はどんなんでも好きだけど、とくにこの作品は大好き・・・正直、どんな演奏でも絶対好き!だからコメント難しい。
2004年5月某日
連休最終日・・・といってもひたすら、ぼ〜っとしていただけ。昨夜遅く(サイト用駄文執筆)眠り、いつものように早朝目覚めちゃう。じっくり新聞読んで、朝食は音楽など聴きながらゆっくり、更に部屋で腹這いになりつつ東直巳「札幌刑務所4泊5日体験記」(扶桑社文庫)を楽しみました。この人、札幌を舞台にした作品ばかりだし、ほぼ同世代なんです。
今朝から聴いていた音楽。Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜ベルマン/カラヤン(1975)+Chopin ピアノ協奏曲第2番〜ヴァーシャリ/ヤーノシュ・クルカ(1963年)を。オーケストラはいずれも天下のベルリン・フィル。ベルマンはほとんど聴いたことはなくて「豪腕ピアニスト」のイメージばかり強いが、意外と抑制された流麗なものでした。むしろヴァーシャリがカタいタッチで、きりりと神経質。オーケストラは世代の違いが実感できて、嗚呼、フルートが、オーボエが、ホルンだってちょっと音色が違うじゃない・・・なんて楽しめます。美しい。
昨夜来、Grieg ピアノ協奏曲イ短調〜ルプー/プレヴィン/ロンドン響(1973年)を。甘くしっとりと抑制された演奏で、これほど瑞々しい表現は初めてでした。華やかな技巧でチカラ強く表現しがちな作品だけれど、評判通りの素晴らしいもの。引き続き、(ワタシお気に入りの)Rachmaninov ピアノ協奏曲第2番ハ短調〜アシュケナージ/プレヴィン/ロンドン響(1970/71年)。コンドラシンとの旧録音(1963年)も、ドキドキするほど哀愁溢れて大好きな演奏だけれど、こちらはいっそう洗練され、素直な表情だけれど説得力に事欠かない。最終楽章、いくらでも叩けるところを弱音で通して聴き手を幻惑します。前奏曲二曲(1974/75年)も、ロシア的アクを強調しないで輝かしい。
Wagner 「ニーベルンクの指環」管弦楽抜粋〜ドラティ/ワシントン・ナショナル響(1975年。LONDON 417 775-2)〜再確認。アンサンブルも録音水準も極上だけれど、オーケストラの響きがおとなしすぎるのか、説得力は不足ぎみでしょうか。やはり、この曲にはセルの峻厳なるイメージがつきまといます。
(自分で作った)マズい昼飯喰って、女房は美容院へ。その間、案の定深〜い眠りに落ち、夕方ぼちぼち目覚め、「云々サスペンス劇場」(当然再放送)まどろみながら菓子など摘みつつコーヒー。よし、夜はお好み焼きだっ!この間鍛えた広島風で〜ということで、お買い物に行って帰宅するとケータイが床に落ちていて不在着信ナント7件。(バイブレーターなので振動してテーブルから落ちたみたいです)
納品トラブルの苦情対応などまっぴらなので、見て見ぬ振り(無視)していたところ、いきなり鳴り出してしかたがなく出ましたよ。ナント地元取引先のエラいさん(毎月一回の会議で同席するが、直接の実務関係はなし。でもけっこう親しい)でした・・・「トラブルでっか?」「休みやろ、飲みにいこや」とのお誘いでした。(なんか下町ご近所のノリ風)あの〜大阪時代親しかった人が巡り巡って、こちらに就職したんですね。共通の知人と言うことで、歓迎会しなくっちゃ、とウワサしていた経過の結末です。
これでGW終了。
2004年5月某日
女房殿のご希望では「蒜山にでも」ということだったが、しとしと雨模様で景色も見られないでしょう。こうしてGWはな〜んもせずに過ぎ去っていくのかな。
J.J.Fux(1966-1941)・・・この人は世代的に大Bach の先輩にあたる人で、ウィーンで活躍したらしい。クレメンチッチのCDが安かったので「レクイエム」(1991年)を購入。ヴァイオリンにはヒロ・クロサキの名も。変化に富んだ、美しい旋律連続でココロが洗われるようなサウンドが続きました。声楽中心だけれど短い作品ばかりで、器楽作品もたくさん収録されております。
肌寒く、終日雨模様。全国的には大雨注意報のところもあるらしい。お出掛けの方はせっかくの楽しみが台無しか。精神的にリラックスしているせいか、ひたすら眠くて二時間ほど昼寝をしてしまいました・・・Griegで「ペール・ギュント」(第1/2組曲)「叙情組曲」「十字軍の兵士シグール」〜ヤルヴィ/イエーテボリ響(1986/87年)にて。「ペール・ギュント」は特別に好きな作品でもなくて、一枚くらい手許にあればOK(バルビローリ盤とデ・ワールト盤有。ほかにもあるはず)だけれど、先日BOOK・OFFで@250だったので。
これ全曲録音の抜粋ですか?「山の王の洞窟にて」には合唱が入るが、なんやら緊迫した台詞も入っていて(ノルウエイ語か?)雰囲気たっぷり。演奏はしっかりしたものとは思う(民族楽器も使用されているらしいが・・・)が「3DCLASSICS」とかいう録音(マスタリング?)はどうなんでしょうか。やたらと弱音と最強音の差が大きすぎて、ワタシのヘロ・オーディオでは時に様子がよくわかりません。Griegの旋律は好き・・・ということで、先日聴いたPILZ二枚組を、再度。
「ノルウェイの結婚式の踊り」(6曲)というピアノ曲について、いろいろ調べるが出典が探せません。(なかなか切なく、美しい旋律ばかり)「叙情小曲集」(ショコライ。NAXOS 8.550450/8.550577/8.550650 1989-1991)から「それらしき・・・」と狙いを付けたものを比較していくが、どれも違います。そんなこんなで、結果、この作品集にすっかり痺れました。ショコライって、とつとつと弾いていて、それが曲調にとてもよく似合って親密な味わいでした。(後述。読者の方から詳細回答いただきました。)
Beethoven はまとめて聴いたから、こんどはBrahms でっせ、ということでロッホランでも・・・と思ったが、気が変わってチェリビダッケを。第3番ヘ長調(1959年ライヴ)の完成度は素晴らしい。先の第1番でコメントした内容(←ワタシ、この時点ではチェリビダッケの大ファンだったんですね!?)と、なんら変わりなし。カッコよく、語り口が上手く、各フレーズが味付けされ、そしてノリノリ。「燃えるカラヤン」風か。続く第4番ホ短調も同様で、(本場の海賊盤ながら)音質はまったく気になりません。意外と聴きやすい。
2004年5月某日
どんよりとした天気で、昼から雨らしい。これから出勤です。事務所お留守番だけど、あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ、と精神的緊張感はやはりあるもんですね。
Wagner「ニーベルンクの指環」(管弦楽抜粋)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管(1968年)を。おそらく聴いたのは10年ぶり。少年時代LPの新録音として出たときに購入しており、「Wagnerとはこういうもの」という刷り込みがができております。このCDはCCD-1011(CTLTURE)という海賊盤だけれど、1990年頃新宿駅地下にて購入したもの。850円との値札も残っております。いつもながら世間様に申し訳ないコピー盤だけれど、おそらくもっとも初期に購入した一枚なんです。
「夜明けとジークフリートの旅」「ジークフリートの葬送行進曲と最終場面」〜幾十年という時の無情な流れを越え、少年時代のまっさらな感動がそのまま・・・いえいえ、あちこち素晴らしい演奏を経験してなおいっそう真価が光り輝く名演奏か。詠嘆とか、大仰なる節回しとか、オーケストラの特筆すべき深い響きとか、そんなものは存在しないんです。ただひたすらに正確に、誠実に、ムダなく、正攻法な歌の説得力。コレが正しい!というテンポ設定、スケールを煽らないスケール感の充足。(自らのサイト内検索を掛けてみると「金管がWagnerしていない?」と。大馬鹿者>ワタシ)
有名なショルティ/ウィーン・フィルの「リング」抜粋を聴いたとき、なんだ、有名なワリに管弦楽部分はフツウの演奏だな、なんて、こども心に感じた記憶もありました。昨夜聴いたドラティ盤だって、演奏、録音とも立派なものでした。でも、「ワルハラへの神々の入城」の沸々とした高揚感に差を感じます・・・と、いうよりこのWagnerで育ったんだからしかたがない、ということか。
(早々に帰宅。世間がお休みの時はやっぱお休みしないと・・・)やはり息子のパソコンはアウトでした。仕方がないので最低限出費で一台購入・・・。自ら課した連休中の宿題、ということで激安Beethoven 交響曲全集RPO盤ようやく終了。激しい音楽ばかり連続というのはツラいものです。ジェイムス・ロックハートという人はなかなかのワザ師とお見受けしました。
昨日来のWagnerつながりで、今朝スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリンのCDを確認。(PILZ)「弦、木管はもちろん金管さえ「木目の質感」があるのね。(1968/70年の録音情報は初めて知りました)セルはその峻厳なる表現を、スウィトナーはオーケストラの質感を楽しめる一枚だと思います。その木目は少々朝露に濡れたような瑞々しさもある」・・・とBBSに書き込み。
更に昨日購入したワルター/コロムビア響によるWagner序曲全奏曲集(1959年録音)〜立派な音質です。すっかり忘れていたけれど、ワタシはワルターの戦前のWagnerを気に入っていて、サイトにも掲載済み。晩年のこの録音も立派でオーケストラも上手い。豊かに鳴り響きます。しかし、セルやらスウィトナーから受けた感銘に比べると少々分が悪いか・・・でも250円だし。
夜も更けてきたので、静かな音楽を〜Satieのピアノ曲を少々・・・チッコリーニの全集(1967年〜70年録音)より。ああ、これがウワサのファツィオーリ(イタリアのピアノ)ですか。ちょっと頼りなくて、神経質で、明るくて・・・はかなく美しい。
2004年5月某日
日曜日。早朝に目覚めるが、また昼寝をすることになるでしょう。ココロに憂いはありません。買ってちょうど一年経つ息子のノートパソコン(けっこう高級)故障したそうで、既に保証期限外で見積もり送付だけで壱万数千円+修理費数万円の可能性もあり、いちおうこちらに送付して一度様子見ることにしました。もう、まったく無限カネ喰い虫めが!本日到着予定。しばらくデスクトップ(も部屋に有)でも使っとけ、ゲームばっかりするからじゃ。
Saint-Sae"ns ピアノ協奏曲第2番ト短調〜ルービンシュタイン/ミトロプーロス/ニューヨーク・フィル(1952年ライヴ)は、驚くべき推進力、生々しさ、輝かしさ。数年来「いやぁ、困ったちゃん作品」と思ってきたが、この白熱・怒濤の技巧の冴えですべてが氷解する思い。試しに1969年録音(オーマンディ/フィラデルフィア管)と比較するが、音質水準なんのその、やはり65歳と82歳(それでも立派な現役技巧!)の差は大きい。
「悲愴」〜メータ/ロサンゼルス・フィル(1977年)は想像通りの、かっちりと明快で豊かな演奏でした。後任だったジュリーニ時代のロサンゼルス・フィルと印象が異なるのは録音問題ですか?正直少々苦手「悲愴」ながら、これだったら素直に楽しめました。
激安Beethoven 交響曲全集RPO盤をまとめて攻略!・・・のつもりだけれど、集中力が「あと二枚」のところで続きません。で、途中「1812年」〜シルヴェストリ/ボーンマス響(1965年。荒々しい迫力!例の10枚組1,990円で現在処分されているボックスより。ワタシゃ4,990円で買いましたよ)聴いて気分転換しながら、でも、やっぱりツカれてしまってお散歩へ。昨日も行ったBOOK・OFFだけど油断したらあきまへんな。自ら処分したCDもかなり値付けが終わり店頭に出ているのはもちろん、見知らぬ@250CDも!しかも、以前の持ち主はワタシとは違いちゃんとした正規価格のCDを買う方だったみたい。
ブーレーズ、ワルター、ドラティでっせ。しかもこの間、割引券を500円も貯めていたので支払った現金は250円(税込)也。嗚呼、嬉しいな。今晩聴きましょう。
連休なので(ワタシは明日、一応出勤だけれど)女房と外食。焼鳥屋に行きたい、とのことだけれど、岡山って土日祝日って休みが多いんです。案の定、行きつけのご近所は電気が消え、もう少し街の真ん中へ。いつも混んでいる職場すぐ裏の焼鳥屋はやはり混んでいて、ま、季節も良いし、外のテーブルでしばし歓談〜息子は帰っていないしね。四天王でラーメン喰って帰りました。ちょっとした贅沢。
夜、ちょっとだけWagner 管弦楽曲集〜ドラティ/ワシントン・ナショナル響(1975年)を。鮮明な録音は嬉しいが、オーケストラの響きがずいぶんと素直、というか、サッパリ方面だと思います。特別な魅力ではないが、ドラティは聴き手を失望させるようなことはありません。
2004年5月某日
いや、ようやく気分はゴールデン・ウィーク!じつはまだ休日出勤あるんだけれど、ま、事務所お留守番だし、さっさと諸実務済ませて遊んでいても、インターネット見ていてもお咎めなし。なにより気持ち的に「休み」であることの嬉しさ。昨日、岡山駅のホームで”のぞみ”を待っていたら、急にハラ具合がおかしくなってアブラ汗、そこにケータイ連絡がお客より入り、列車が到着し・・・パニックでした。ま、そんなことも有。
移動中に聴いた音楽。Stravinsky「詩編交響曲」+Mahler 交響曲第1番〜マルケヴィッチ/フランス国立管弦楽団(1967)にて。やや乾いた音質(放送録音か)ながら、かなり聴きやすいちゃんとしたステレオ録音。演奏的にも乾いた情感が・・・「詩編交響曲」の「無感情なる神聖さ」みたいな作品にはピッタリだけれど、快速テンポの鋭利な「巨人」のノリも白熱でした。お客大絶賛拍手。
引き続き、Mozart ピアノ協奏曲第21/24番〜ハワード・シェリー/シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア(録音年不明)を。昨年苫小牧の中古屋で@100入手したものだけれど、CarlTON原盤らしい。現役です。素晴らしき鮮明なる録音(Mozart のピアノ協奏曲って意外と、録音万全!って、ないもんです)、一点の曇りもない表情が明快、爽快なる自然体演奏で、バックも文句なし。春らしい、気持ちの良い演奏でした。
暑くもなく、寒くもなく、ちょうどよい気候でご近所散歩。先週来自分で処分したCDをBOOK・OFFにて確認するが、半分も店頭に出ていません。もしかして既に売れた?でも、先日「売れた」と思っていた「BBCライヴ」シリーズが500円棚に戻っていたくらいだから、まだ整理中かも知れません。いずれにせよ買うべきものなし!で、またノートパソコンの出物でも・・・とHARD-OFFに出掛けたが、ここでナントCD発見。油断ならない。
@420だから少々高めだけれど、見逃せない音源4枚セレクション。とくに「悲愴」〜メータ/ロサンゼルス・フィル(1977年)は、CDでは珍しいもの。(+「展覧会の絵」1967年)昼過ぎ、テレビの再放送見つつうたた寝・・・更に1954年5月15日ルガノ・ライヴ・・・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルを(購入してから一年以上経って!)確認。スイス・イタリア語放送音源からのCD化(ERMITAGE)で、音質はとても良好です。
どこかのサイトで「フルトヴェングラーのMozart 最高の演奏」とか「劇的表現の極み!」みたいな激賞ぶりだったピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466〜ピアノはイヴォンヌ・ルフェビュール(1904-1986)。ワタシはずいぶんと(フルトヴェングラーにしては)抑制された、静かな演奏だと思いました。かつての激しい表情は影を潜め、テンポの揺れも最小限。ルフェビュールも(ハワード・シェリーを聴いたばかりで分が悪いが)、集中した緊張感の高い演奏ながらムダをそぎ落とした、美しい演奏でした。
「田園」は第1楽章テンポの超スローペースに仰け反りました。正直違和感有。1944年の録音にはそんなことは感じなかったから、やはりどこか違うのか。これもどこかのサイトで「感情がこもり過ぎている」という?ような(しかも賞賛なんです)コメントがあったが、逆じゃないか、もうちょっと解脱さっぱり方面じゃないか?とも思います。第2楽章の途中テンポアップも、おおいに違和感(不自然ですよ)有。でも、オーケストラは涼やかな美しさがたしかに存在しました。
金管の高らかな叫びも見事に収録されております。あちこちのテンポの揺れは、かつてほど効果的とは思えないが、静謐な精神みたいなものは感じます。これは最晩年の境地なんでしょうか。