音楽日誌
鳥取砂丘。真ん中の人物は母親。2003年12月撮影
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2004年3月某日


きょうで三月ラスト。伝票の締めがあるので、地元のお客様に直接お届けに上がります〜という名目で朝ゆっくり。いいねぇ、こういうの。雨は上がっております。体調かなり日常に回復傾向。

昨夜、「展覧会の絵」ほか〜リヒテル1958年ソフィア・ライヴを。LPで二度、DATエア・チェックで一回、とうとうCDで手に入れた(2年ほど前?)待望の音源。音質はいまひとつだけれど、その熱気と集中力に圧倒されぐうの音も出ません。今朝、Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜キーシン/ゲルギエフ/サンクトペテルブルグ・アカデミー交響楽団(日本にいつも来ているサンクトペテルブルグ交響楽団のことだろうか?1987年録音)を。これ16歳の演奏でっせ。既にひとつの個性として確立していて、「若気の至り的微笑ましい方面」演奏とは違います。

技術的な完成度はもちろん、のびやかで爽やかで輝かしい、大きなスケールも文句なし。夾雑物が一切ない、というのも好ましい。この曲、いろいろ考えすぎないほうがよろしいと思います。現在33歳かな?このまま、いろいろ逡巡せず順調に成長した、ということも驚くべきこと。ブレイク寸前のゲルギエフの威力も申し分なし。 (4枚組1,280円は安いでしょ?中古だけれど。但し、Chopin の協奏曲一枚分ダブりなんです)

出先でカルく用事を済まし、ケータイに飛んできたトラブルを回避(というか、後始末)し、ついでにご近所BOOK・OFFへ寄り道。そこで!なんと!つうほどの大げさなものではないが、フェレンチーク/ハンガリー・フィルの「Beethoven 廉価盤全集の草分けのような存在」と自ら呼称したCD第7/1番(@250)で発見。これで第3/8番、第4/5番と並んで三枚目取得、残るは第2/6番、第9番の2枚となりました。ま、こういうのは出会いなので、あせらずじっくり探しましょう。それにしても、数年ぶりに聴いて「悪くないな」なんて思っていたら、ちゃんと身近に顔を出すもんなんですね。

真面目に聴きましょう。

昼頃に職場へ出勤。春風薫って、お仕事やる気なし罰当たり中年サラリーマン状態。通勤にはかつてクソミソに言った(ことによって自らの耳と品位を落とした)カイルベルトのBrahms 交響曲第1番(ベルリン・フィル1950年代)第3番(バンベルク交響楽団1964年)を。2002年の感想とそう変わりはない。但し、彼のBeethoven を一通り聴いた後ではずいぶんと気楽、というか、無骨で不器用なBrahms だって楽しめちゃう、せっかく買ったCDもムダにしないぞ、ということです。

帰宅して、やはりかつてピンとこなかったMozart 交響曲第39/40/41番〜カルベルト/バンベルク響(1960年)を。ああ、ちゃんと再聴して評価し直してますね。これもずいぶんとカッコよろしくない演奏だけれど。

で、3月終わります。ずいぶんといろいろあったような・・・。

2004年3月某日


どんより曇り。昼から雨らしい。仕事上でちょっと気になることがあって、案の定熟睡できず。体調は回復方向です。

モニク・アースのDebussy(DGの旧録音)が気に入って、たしかRavel も一枚買ったような記憶が・・・と探したら、珍しく素直に出現。ERATO全集から一枚抜粋したCDで、1968年録音。2003年5月@290で購入となっております。淡々として大仰なところのない、暖かい演奏でした。管弦楽でも有名なる作品も含まれるが、その味わいの深さはどちらとも甲乙付けがたし。

さて出張に持っていくCDの選定をしなくては。

(山口より帰宅)出先も含めて懸念していた仕事上の問題も一応解決、体調もかなりマシです。雨模様だったが、やがて天候は快方に向かう〜新幹線移動中はひたすら眠い。結局、持参したCDはカイルベルトで、第1/2番(バルベルク響1959年)、第3(1957年)/5番(ハンブルク国立フィル1961年)、第6番/フィデリオ序曲/コリオラン序曲/アテネの廃墟序曲/トルコ行進曲(バンベルク響1961年)、第7番/エグモント序曲/レオノーレ第3番(ベルリン・フィル1960年)計4枚分。

バンベルク響との録音がアンサンブルがかなり整っていて、ハンブルク国立フィルのはやや粗さが目立ちますか。音質的には第1/2番辺りがかなり良好だけれど、ぱっとしないステレオ録音がほとんど。カイルベルトもカラヤンと同世代ながら正反対の、実直というか、器用じゃない演奏で、以前のワタシなら、とてもだけど聴いていられませんでしたね。こんな耳あたりのわるい音質、そして演奏でも、ほとんど楽しめちゃう不思議。美しくないBeethoven も、また味わいがあります。

感動ってなんでしょう。今朝、駅で買った「古代史捏造(ねつぞう)」〜毎日新聞旧石器遺跡取材班(新潮文庫)2000年に発覚した驚愕の事実はあまりにも重く、過去20年間に渡って積み重ねられ、教科書にまで載った「事実」をすべて否定するものでした。真面目に研究に励んできた関係者の衝撃は想像するに余りあります。自分の青春を、人生を掛けてきたことの崩壊〜その事実を明らかにすることへのジャーナリストの執念もまた、これは大きな感動でした。

帰宅し、Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1980年)を。オーケストラの響きは理想的な深さだし、ヨッフムに対する敬愛の念も揺らぎません。でも、どうして第1楽章ラストで、あれほど急いたアッチェランドが必要なのでしょうか。第3楽章も同様。偶然ながら、ヨッフムの第5番はあと2種手許にあるので再確認してみましょう。

2004年3月某日


また新しい一週間の始まり。どうも気分的にイマイチ晴れない。まだ、体調は完璧回復せず。先週一日休んだので、本日資料関係の締め切りが迫っております。明日、山口、週末も山口。

今朝、Mahler 交響曲第1番〜コンドラシン/モスクワ・フィル(1969年)は聴き流しで印象わからず、通勤で「幻想交響曲」〜バレンボイム/ベルリン・フィル(1984年)・・・正直、先日レンタル・ビデオ屋の処分三枚1000円で購入したウチの一枚で、期待していなかったもの。だいたいやねぇ、この曲あんまり好きじゃないの。バレンボイムもね、最近活躍しておるみたいやけど・・・などと罰当たりなことを考えつつ行き帰りのバスの中、すっかり感心しましたね。

オーケストラの音が、録音が素晴らしい。適度なオフ・マイクで演奏会場の奥行きがしっかり感じ取れるし、ベルリン・フィルの厚みのあるサウンドが涼やかに鳴り響いて、それだけで快感。表現的にはオーケストラにかなり任せっぱなしというか、自然体で、煽ったりしないが、とにかく清楚で美しい。ムリがない。大音響になっても響きは濁らないし、威圧感もなく、ひたすら爽やか・・・。(第1楽章提示部繰り返しはワタシの好み)ちょっと彼を見直しました。苦手「幻想」も好きになりそう。

本日メール一気に10通到着!って、全部ウィルス・メール。ワタシのアドレスはサイト上に公表しているでしょ?どなたか感染されている方がそれを見て、ワタシのアドレス目当てに勝手に発信しているんだろうな、自覚やら悪気なく。ちゃんとしてして下さいよ、対策は。ワタシはちゃんとAVGで毎朝オール・スキャン掛けてます。

(いつものことながら)昼の会議は眠かったな。体調はもう一歩か。モニク・アースのDebussy前奏曲(1962年の旧録音)を久々〜数年ぶりか。暖かく、自然体であること、なんと素晴らしい。技巧的に盤石であることも言い添えておきましょう。風呂に入って、先日から聴いているRachmaninov 〜グリモー/(p)/ロペス・コボス/ロイヤル・フィル(1992年)を。第2協奏曲はお気に入り中のお気に入りだけれど、この感動はいままで聴いた中ではやや異質でしたね。

リヒテルの硬質なるロマンティシズムに慣れていると、やや音も技巧も甘いかな、と思うけど、ゆらゆら揺れ動く心象風景のような不安げな歌は胸を打ちます。ロシアの厳しい大地に根付く音楽!ではなくて、もっと日常の、毎日のはかない歌。ちょっと弱くても、センチで良いじゃない。切なくなる、胸をアツくさせる演奏。それにロペス・コボスのバックが良いんだよね、ほんま。これほど清楚なバックは滅多に経験できない・・・録音極上。とくにバックはね。ピアノはちょっと芯が甘い・・・というかこういう音なんでしょう、きっと。でも、好き。

2004年3月某日


風邪は山場を越えたかな?油断禁物。本日一日ゆっくり静養しましょう。

Lierbermann/Elgar/Hindemithの作品〜クライナート/ベルリン放送交響楽団(旧東)を朝から。録音の少ない人だけれど、アンサンブルの集中力は並じゃなくて各々完成度が非常に高い。久々、サイト用原稿一気書き・・・ここ最近、ちょっと書き始めては途中になってグズグズ・・・というパターンが多いんです。

「ローマの謝肉祭」(1964年)「スペイン狂詩曲」(1962年)「ローマの祭り」(1969年)〜朝比奈/北ドイツ放響を久々。「祭」が音質が出色に良好(これのみステレオか?)だし、ゆったりとしたスケールで細部まで明快、しかも推進力を失わないでオーケストラの技量を堪能できます。こんなにわかりやすい演奏は初めてでしょうか。Ravel はいつになく神妙で緻密ではあるが、色気とか粋を求めたいところ。やや重すぎでもある。(既に活動を停止したODE CLASSICSは最近処分カゴで見掛けます)

ほとんどコタツで終日、ウツラウツラしながら呆然と過ごしました。Shostakovichのピアノ協奏曲〜ヤブロンスキー/オルティス(図書館で借りたもの)を確認。ずいぶんと感心しましたね。正直、ユージン・リスト盤が(今になって思えば)ツマらなかったのかな?この作品も「オモロくない作品」と思っておりましたが、この二人の躍動感、楽しげな表情に印象一変。念のためヒューストン盤(NAXOS)も聴き直してみるが、ややメリハリと元気に不足するものの、けっこう楽しめるものです。オーケストラ(ニュージーランド響)が弱いのかな。

Brahms 交響曲第2番〜トーマス・ザンデルリンク/フィルハーモニア管(1995年)を久々確認。少々素直すぎというか、オーケストラは美しいが自在にコントロール出来ていないきらいも有。先日来、その驚くべき完成度に痺れているマゼール/クリーヴランド管によるBrahms 交響曲第4番(1976年)・・・これも文句なし。スケール大きく、奥行きがあって、彼の体臭はちゃんと残しながらもノビノビと気持ちの良い演奏でした。この全集は、いままで数々聴いた中でも出色の感動有。

テレビ・ドラマ「砂の器」最終回を少々。千住明さんのピアノ協奏曲「宿命」を確認のため。Rachmaninov とScriabinを足して、うんとウェットなお涙であえたような作品で、最高です。これCDになってるでしょ。演奏会でもやって欲しいね、著作権絡みでお金は掛かるだろうが。

2004年3月某日


体調かなり改善。このまま暖かくなってくれて、安らかな日常を過ごしたいもの。本日、出勤・・・というかお留守番みたいなものだけど。

Beethoven 弦楽四重奏曲を。第15番イ短調 作品125〜バルヒエット・カルテット(1960年前後?)で再確認。スタイルが昔風、というか、ズスケ・カルテット盤がいかに集中力を高めていたか、が理解できる演奏でした。まるで別な作品。やや、ヴァイオリンが朗々と歌いすぎで、アンサンブルとしてのバランスよりそちらが目立っちゃうと思います。(FICの駅売海賊盤)

NAXOS 8.553001 680円(?)にて購入先日聴いた、Delius 管弦楽曲集〜フレッドマン/ニュージーランド響(1994年)を食堂の新TEACコンポにて。やはり、このマシンでは音が痩せてしまって、もともと線が細い演奏(録音?)では様子がよくわからない。ビーチャム、バルビローリ、ハンドリー、とお気に入りの演奏は多いが、DELIUSってほんまに難題です。

夜想曲かなり以前にちょっとだけ触れたChopin 夜想曲集〜バレンボイム(1981年 DG)が、他サイトで話題になった関係で再聴。以前ワタシは「少々考えすぎではあるが」なんていっていました。なるほど、よく考えられ、工夫と配慮が隅々にまで行き渡った、雰囲気ある演奏だと思います。但し、細部が甘い、というか技巧的に問題があるのか、細かい装飾音的なところを流していますね。でも、「夜想曲」としての遣る瀬ない味わいは楽しめました。

ちょっと途切れがちになっていた「ベイヌム11枚ボックス」(Qdisc)より二枚目を再度。Bach 二台ピアノのための協奏曲ハ短調BWV1060(ベイヌ ム/ヘルトク 1939年)、Schubert 「岩の上の羊飼い」(1940年)〜ジョー・ヴィンセント(メンゲルベルクのMahler 交響曲第4番で歌っていた人)+ゴール(cl)・・・この人、歌い方がずいぶんと前時代的というか大げさに感じます。時代ですかね。Schubert 「ロザムンデ」の音楽(1940年)は牧歌的で、なんということもない作品だけれど、ベイヌムの手に掛かるとじつは名曲であることが理解できました。

RUDI STEPHAN(1887-1915)という初耳作曲家による「ヴァイオリンと管弦楽のための音楽」(1940年)・・・クーレンカンプのラプソディックなソロ(素晴らしい!)が楽しめます。作風は意外と明るく、時代から考えると保守的か。

(酒席有。少々つきあって早々に帰宅。「007」見てようやくPC前へ)朝に上司から連絡入り、商品トラブル発生〜女房に職場まで送っていただいて、少々諸連絡・お詫びした後、そのまま野暮用の会議出席。夕方には終了し、そのまま「花見」(には少々早いが)におつきあい・・・

ほとんど音楽は聴いていないが、Beethoven 交響曲第3番「英雄」〜フェレンチーク/ハンガリー・フィル(録音年不明+第8番。350円)の演奏で。これは第4/5番と一緒に購入したもので、廉価盤全集の草分けのような存在でしょうか。逆に最近見掛けなくなりました。自分自身の音楽を聴く姿勢がどんどん変遷しているせいか、ずいぶんと楽しめました。洗練されないが、古風で無骨な表現、しかも贅肉がほとんどない感じ。こんなことならあと三枚買っておけば良かったか。

深夜、Dvora'k 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」・・・これはあっという間に終わってしまって、第14番 変イ長調は知名度こそ下がるが、これもなんと楽しいこと。NAXOSのモイゼス・カルテットの演奏です。(1988年録音。中古250円でした)

2004年3月某日


半ば「サボリ」の休みのつもりが、発熱やら著しい倦怠感で起きていられないような症状で、ほんま休んで良かった、というか、休まざるを得ない状況になりました。「休み」と思ったとたん、緊張の糸が切れたのかな?今年は風邪ひいてばっかり、治りにくいし。いったいどういうことか。きょう一日、どうしても消化すべきこと有。昼から地元お取引先へかなり長時間打ち合わせもあるし。

ようやく散乱したCDは撤収。きっとどこになにがあるか、わからなくなるんだろうな。R.Strauss「英雄の生涯」「死と変容」(2001年)〜ジンマン/チューリッヒ・トーンハレ管〜について、ようやく一年以上掛かって感想をまとめる・・・というか、正直まだよくわからない。好きとか、嫌いじゃなくて、自分なりの基準が持てないんです。現代的すっきり演奏であることは理解できるけれど。Chopin ピアノ協奏曲第1番〜キーシン(p)/キタエンコ/モスクワ・フィル(1984年)・・・これもよくわからない。正直ピン!と来ません。いずれも、自分の体調の責任である可能性大。

今朝聴いたBeethoven 交響曲第5番ハ短調〜カラヤン/ウィーン・フィル(1946年。100円ショップ・ダイソー)は、これは抵抗なし。若々しい推進力有、後年のハナにつくレガート奏法など見られず、「柔軟なるトスカニーニ」風爽やかさがありました。交響曲第8番ヘ長調(1948年)も同様。さて、出勤。

出勤したが、症状は昨日と変わらず、昼から地元取引先へ。細かいトラブルは毎日のようにあります。ま、お仕事だから。

通勤では大好きなRachmaninov ピアノ協奏曲第2番ハ短調〜グリモー(p)/ロペス・コボス/ロイヤル・フィル(1992年)を。名曲だけに名演も多数存在するが、これもなかなかです。まず、録音が鮮明でオーケストラの質感がよく理解できます。涼やかで寂しげな雰囲気。グリモーは技巧バリバリ派ではなくて、味で聴かせるタイプでしょうか。正直、細部が少々甘い気がしないでもないが、耳許で呟くような、抜いた味わい(特に第2楽章)が成功しています。

この作品はいくらでも大仰に、濃厚に、チカラ強く打鍵することは可能な作品だから、抑えに抑えた表現にはちょっとココロ奪われました。脂っこくない表現で、これはロシア方面じゃない〜とても気に入りましたよ。

なんとか地元取引先との商談を終えて、そのまま帰宅。とにかく眠い。自分なりにBeethoven ルネッサンスが到来していて、交響曲が楽しめる心境なんです。朝比奈/大阪フィルの第5番(1985年。1曲でCD一枚と贅沢な)は、オーケストラのテンションの低さと朝比奈の茫洋としたスケール感にニヤニヤし、クレツキ/チェコ・フィルの第1/2番(1968年)は、オーケストラの素朴でローカルな味わい深い、ザラリとした肌触りを楽しめます。

未着手だった分野である、Beethoven 弦楽四重奏曲を。第15番イ短調 作品125〜ズスケ・カルテット(1977年)にて。晩年の傑作であることを初めて自分なりに再確認しましたね。演奏は、モダーンでキリリとしているのに、どこか古風で渋めなのが好ましい。インターネットで検索したら偶然に自分のサイトが出てきて、この曲以前から聴いていたみたいです。オツカレ気味のサラリーマンの週末には室内楽が相応しくて、引き続きBrahms 弦楽6重奏曲第1番 変ロ長調〜ベルリン・フィル八重奏団員(1966年)の演奏を。こんなに昔の録音だった、と少々驚き。

カラヤン全盛期のベルリン・フィルのメンバーだけれど、ずいぶんとオーソドックスだし、妙な艶もありません。地味だけど大好きな作品です。さすがにもうCDは出ていないよね。(PHILIPS 17CD-112)

2004年3月某日


ヤクのチカラでかなり咳症状は治まっているが、代休も溜まっているし、やや日程的にも余裕があるから休もうかな。土曜も出勤だし。

引き続き、ボチボチCDの整理。これは所有のCDの存在を次々確認して、ああコレしばらく聴いていないや、どんな演奏だったけ?なんて、見ているだけで幸せになります。でも、ちっとも進まず床にCD散乱状態・・・片づけなくっちゃ。昨日購入のCDより、マリナーのいわゆる「通俗名曲」(これどういう日本語か)序曲集を。「天国と地獄」「詩人と農夫」「軽騎兵」「美しきエレーヌ」「ウィリアム・テル」「こうもり」「セヴィリア」計7曲。オーケストラはフィルハーモニア管/ロイヤル・フィル/アカデミーという寄せ集め。(PHILIPS 中古190円)

マリナーは抜群のバランス感覚とコントロールで、上品にしっとりまとまった、充分に「聴かせる」水準に仕上げてくださってますね。目隠しで聴きながら「これはどのオーケストラだろう」なんて類推するのも一興〜手兵のアカデミーが一番しっくり来るような気もしますね。こんな音楽を気楽に、いつでも楽しむ風習を作りたいものです。Mozart ピアノ・ソナタ第11/12番+幻想曲ニ短調K.397〜内田光子(1983年録音。これも中古190円)を。FMで数回聴いただけで、この人のCDは初めて。天下のPHILIPSが「全集」に採用するくらいだから、その世評は推して知るべし。

有名な第11番イ長調の第1楽章変奏曲で、大げさな表現がちょっとだけ出現したが、全体として細部まで配慮の行き届いた、よく考え抜かれた、ていねいなる演奏でしょう。スタインウェイだと思うが、派手な響きは抑制され、内省的で美しいMozart に仕上がっていると思います。

2004年3月某日


PILZ「EGR(East German Revolution)シリーズ」は、1990年前半、出張するたび、東京駅の地下駅売り1,000円で少しずつ買い貯めておりました。結果19枚くらいかな?後に数枚買い足しのも含めて。ETERNA辺りにありそでなさそな音源満載で、ここ6〜7年例のビニールケースに収納して(結果論的に)軽視しておりました。昨日、職場の休憩室で10年ほど前の旧い、絶対にもう使えないPCソフト(未使用)を大量に発見〜そのCDケースをいただき、持ち帰ってすべて収納し直し。ケースが新品同様だから、新品に見えちゃう。やっぱりこうじゃなくっちゃ。

Weber「オイリュアンテ」序曲/Mozart 「プラハ」交響曲〜ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン(1973年ライヴ)という(贅沢なる収納わずか31分)のがありました。食堂新TEACマシンとの相性も悪く、音質やや散漫で痩せています。様子がわからないので、真空管アンプで再聴して、それなりに素直でストレート系の演奏であることを確認。オーケストラの透明な響き、装飾も工夫もがないようでいて、少しずつ熱を帯びる様子はこの人特有の世界でしょう。(やっぱり音質よろしくない)

引き続き、Mozart 交響曲第40番ト短調〜ケーゲル/ライプツィヒ放響を。いま、自らの以前のサイト掲載文を読んだけれど、言及が不足すぎるのでなんとかしなくっちゃ。速めのテンポで、オーケストラがけっこう美しい。不機嫌な表情に間違いはないけれど。これから広島。体調悪いし、どんより曇って寒いし、で、さっさと帰ってきたいな。

早朝出発、広島へ。午前中会議、昼休みも試食など、昼から商談少々。先週、お仕事消化しておいて助かりました。もう一件、寄りたいところがあったが体調よろしくなく断念〜なのに広島駅前Groovin'には行っちゃうのは現金なもの。何故か出物がたくさんあって久々「Kechi力」発揮!帰り、「カール・リヒターBach オルガン・リサイタル」(LONDON 1954年録音)聴いて参りました。ナント100円。さすがに音質はピッカピカとは言いかねるが、ちゃんとした音質(ステレオ)だし、なにより若きリヒターの厳格なる、真面目一徹な演奏はココロ打ちます。初めて知ったけどジュネーヴのヴィクトリア・ホールのオルガンだったんだね。たしか、アンセルメなんかが録音していたところのハズ。

自宅〜バス〜岡山駅〜広島駅〜在来線(30分ほど)〜徒歩10数分あると、途中少々の待ち時間も含めてかなりCD聴けますね。Mahler 交響曲第1番〜ショルティ/シカゴ響(1983年)→ショルティ/ロンドン響(1964年。コレも優秀録音)→再びショルティ/シカゴ響、と計三回楽しみました。最初のウチ、有名なる高僧が、じつは精力絶倫であった風演奏か?ややナマ臭過ぎないか、これじゃ「青春の胸の痛み」とは縁がない、と少々不満有。でもロンドン響の色気のある弦なんかを楽しんでから、再度シカゴ響に戻った段階で「四の五の言わず、オーケストラの圧倒的技量を楽しもうぜ」みたいな気分になりました。

もうこれは第5番とまったく同じ感想で、逆に、いろんなMahler を聴いてきて煮詰まったらコレ、みたいな特効薬かも知れません。自分にとってのVeryBestじゃないけれど、あながち否定できず。爽快です。ノーミソ空にして楽しみたい。ショルティのMahler は全部聴いてみたいね。(半分くらいしか聴いたことがない)「本日出物」中の一枚「展覧会の絵」〜プレヴィン/ウィーン・フィル(1985年ライヴ)を。

コレ、じつは出た当初(出る前か)FMで聴いていて、そのマイルドで自然な味わいに痺れた記憶もあります。まさに記憶通りで、どこにもムリがない、煽りとかエキセントリックさ皆無でこれほど穏健派で、どのパートも突出せず、過不足なく、すべてが融合したサウンドを形作っていることに驚くばかり。ぼんやり聴いていると「フツウのな〜んもせん演奏」に思えまっせ。PHILPISの録音極上。これほど瑞々しく自然体のウィーン・フィルの音は、久々聴いたような気がしました。(ラ・ヴァルスの控えめな色気もたまらない)

じつは本日最大の出物はマゼール/クリーヴランド管のBrahms 交響曲全集(1975/76年)・・・価格を言っちゃうとイヤミだけれど、三枚980円。昨年だったかSCRIBENDUMで復刻された(SC 006 3,900円くらい?)が、これはLONDON国内盤(もちろん中古)です。正直、マゼールは熱心に聴いている指揮者ではないが、@330だったら充分ワタシの研究対象になります。見過ごせない。一枚だけ、第2/3番を帰りの新幹線で確認。

想像以上に上出来でして、オーケストラの水準の高さ、指揮者が細部まで描き込んでいることが手に取るように理解できます。「自然体」とか「歌うような自然な流れ」みたいなものとは縁遠いが、説得力充分。とくに第2番は「牧歌的な交響曲」としてではなく、「緊張感とスケール存分」として表現されました。アナログ全盛期の英DECCA録音もお見事。

夕方、職場には寄らずそのまま病院へ。もう今年は何回風邪ひいているんだ?4回目くらいか。毎回症状が違います。今回は鼻水と咳。

・・・大人しく寝てようかと思ったが、ヤバいものを聴いてしまった・・・マゼール/クリーヴランド管のBrahms 交響曲第1番(1975年)〜これはオーケストラが充実して、指揮者がノリノリでほんまに聴いていて興奮する演奏ですね。前時代的な茫洋としたスケールからは決別しているが、軽量級の物足りない響きではない。過不足なく、無駄なく、マゼールの意志がピタリと具現化されて奇跡的な完成度か。どの楽章を聴いても新鮮だけれど、快速最終楽章の熱気は惚れ惚れするほどの美しさ。オーケストラの色はたしかに「セルのクリーヴランド」なんだけど、もっと若々しくて生き生き!

2004年3月某日


さて、明日は広島で会議なので、その会議資料を完成させなくっちゃいけない。自分のノーミソのなかでは既に完成しているが、いかんせんワタシはMozart ではありませんので、それが「紙」となって出力印刷されるまで油断禁物。しばらく停滞していたウチのBBSなんとなく賑わいが・・・ま、こういうのはサイクルだから。ネタは毎日毎日サイト上でばらまいておるし、ね。きのうは少々寒かった。風邪、グズグズ継続。

Bruckner 交響曲第5番〜朝比奈隆/シカゴ響(1996年5月16日ライヴ)最終楽章を。シカゴ・オーケストラ・ホールって残響少ないですよね。たしか。ま、テレビ→モノラルVHSビデオ→MDのいい加減自主海賊音源だからしかたがないが、頻出するテンポの揺れがやや不自然か?・・・というか、ナマで奥行きなく聞こえてきます。ファンはたまんないんだろうなぁ、こういうの。ワタシなりの考えはもう少し聴き込まないと。

Mozart 交響曲第41番〜セル/クリーヴランド管は、中学生だったワタシが最初に出会った「ジュピター」です。ちょっと聴き流しで申し訳ないが、なんの疑念も違和感も存在しません。ジュリーニの演奏は大好きだけれど、セルのは論評の観点が違うような気が・・・出勤に持っていこうかな?

ワタシはMozart からは一千光年離れたところに位置しているが、当初予定の資料は午前中には完成し、午後から”落ち穂拾い”的作業をこなしておりました。珍しく終日事務作業をしていた!という感じはあって、自分には似合っておりません。ちょっと、仕事上の愚痴問題もあって酒席につきあって参りました。一時間半くらいか。明日、広島。

通勤にはMozart 持参せず、Mahler 交響曲第4番〜コンドラシン/モスクワ・フィル/ビサレンコ(s)(1972年)を。第3楽章の静謐をラストでぶち破る大爆発!ホルンのエロエロしいヴィヴラートも最高。ロシアのソプラノらしい硬質な歌い手もなかなかな違和感で素敵です。ロシア語/ドイツ語二種類の収録をしてくださって、その凝り性というか、配慮に感謝いたしました。ワタシ、コンドラシンのMahler は骨太で好きでっせ。(第2/8番がないのかな?)

そういえば忘れていたけれど、昨夜、Brahms 交響曲第1番ハ短調〜アーベントロート/ベルリン・フィル(1941年)聴いてました。ここ最近、歴史的録音はちょっと避けていたし、ま、とにかくお勉強ですから、こういうのは。無頼で荒々しい推進力があって、やっぱりオーケストラが上手い!カラヤン時代の音を想像するとずいぶんと違うが、音の厚みやら重量感は流石!です。いや、けっこう楽しみましたよ、たいした録音じゃないが。それにしても、Brahms 4枚組にしちゃ収録が少ないよね、1,690円(税抜)で文句言っちゃいけないか。

2004年3月某日


いかりや長介氏逝去。日曜日夕方「人生の楽園」のナレーションに一度だけ復活したけど、もう声がダメだったもの。予想通り。巨星落つ、といった印象有。職場では本日より、新年度。先週末は出張だったので、本日出勤したら席が替わっているはず。二人東京へ出ていって、一人のみ補充(という厳しい現実)待っております。

昨日は風邪気味グズグズしていたので終日外出せず、CD整理ヲタク作業をしてました。ほんまに楽しい。ああ、こんなCDもあったよね、こちらのと聴き比べをしてみたいな、とか、すっかりその存在を失念してしまっていたものもあって、ワタシのように湯水の如くCD購入する人間には定期的に必要な作業なんです。今朝、Elgar「序奏とアレグロ」〜ボウルト/BBC響(1975年ライヴ)を。これはジミジミ泣ける(バルビローリ!)旋律なんだけど、剛直ストレート系の表現はいつも通り。

食堂TEAC新オーディオは繊細だけれど、やや線が細く聞こえると思います。引き続きHolst「惑星」〜カラヤン/ウィーン・フィル(1961年)を。上手い!録音良好。こういうのを喜んじゃうと硬派の英国音楽ファンに叱られちゃうかな?さて、気持ちも新たに出勤。お仕事は同じような繰り返しだけど。

(体調イマイチ、ハラ具合も)今朝、ワタシの席にはまだ前任者の荷物が・・・問題はPCでして、ま、本体は当たり前だけれどディスプレイ(液晶)はそのままでも・・・と思ったら、ちゃんとワタシのが来てました。でもさ、肝心のマウス(脂汚れ、ボールは埃まみれ)、キーボード(汚い!機種が違う!)は別物。元の席にちゃんとあって、取り替えました。ま、電話の受話器も一緒だけれど、なぜあそこまで汚れて放っておくの?という感慨あります(たいていの人)。ワタシはすべて毎日ピカピカにしてまっせ。

仕事、ほぼ予定通り70%ほど消化か。また、新しい年度が始まっちゃった。

気持ちも新たにMozart !で出勤。交響曲第40/41番〜ジュリーニ/ニュー・フィルハーモニア管(1965年)を。ワタシのサイト開設当初からのお気に入りだけれど、やはり胸打たれ、こみ上げるほど誠実なる歌に溢れて、申し分ない美しさ。この人はしっとり「細部を歌う」んです。悠然と、けっして急がず、かといって大仰なデフォルメなど、どこにも見当たりません。リキみもない、自然体。新星(自主団体になったばかりの)ニュー・フィルハーモニア管は新進気鋭の意欲に溢れ、明るく、軽快で爽やか。英DECCAの名人録音は。それを余すところなく捉えます。

帰宅し、Beethoven 交響曲第6番〜ジュリーニ/ロサンゼルス・フィルハーニー(1979年録音。1990年、ミラノでジュリーニに出会った感激で、空港で購入したCD)を。これはいっそうテンポを微妙に動かして、ニュアンスいっぱいの演奏でした。でも、音質が妙に埃っぽい。正直、オーケストラは余り美しくない。これ10年ぶりくらいに聴いたでしょうか。「田園」を聴ける精神状態に・・・ということかな。

2004年3月某日


きのう昼間、音楽を聴きながらうたた寝をしたのがマズかったらしく、風邪気味。油断大敵。

拝借しているSchubert 交響曲第9番ハ長調「グレイト」〜クリップス/ウィーン響(1972年ライヴ)ようやく確認。いや、これはまったく凄い。ロンドン響(1958年)との録音も穏和な表情が好ましいものだったが、同一方向ながら味わい深化し、その説得力は比類がない。ウィーン響は、指揮者により表情を変える事実は経験済みながら、ここまでの驚愕の変貌にたじろぐばかりでっせ。いままで聴いたウチのベストを争う高水準演奏。音質ももちろん極上。

ティントナーのBrucknerネタ関連で、交響曲第3番〜クナッパーツブッシュ/ウィーン・フィル(PALLADIO?ANDROMEDA?1954年録音)にて。体調イマイチのせいか、以前聴いたような無条件感激はなくて、但し、しっかりとしたコクのある演奏だなぁ、というのは間違いなく感じ取れます。異形な、といった感じではなく、オーソドックスで盤石のスケール。コレ英DECCAのスタジオ録音でしょ?ということは海賊盤ですな。音質は良好。

Delius「ブリッグの定期市」をローレンス/BBCコンサート管(1974年)で再確認するが、やはり「?」状態。で、バルビローリ/ハレ管(1970年)を取り出すと「!」になって、旋律をていねいに入魂している様子がよくわかります。ついでに、フレッドマン/ニュージーランド響(1994年)、リーパー/スロヴァキア放響(1989年。いずれもNAXOS)で、半ばヤケクソのように連続するが、ついにこの作品に目覚めましたね。苦節10年(ほんまか?)Deliusってのは、独特の世界があって馴染むのに少々手間が掛かっちゃうみたい。

先日来、棚卸し(というほどもないが。在庫確認くらい?)していた「駅売り海賊名曲盤」の整理整頓(この作業が楽しい・・・ヲタクの世界か)をしつつ、Beethoven 交響曲第6(1953年)/8番(1955年ステレオ)〜カラヤン/フィルハーモニア管を。音質的には少々厳しい、と思ってきたけど、こうしてしっかり真空管で聴くと、そう悪い音でもないか、と気付きました。演奏は颯爽と若々しい。後年のカラヤンの「田園」には、少々逃げ出したくなるような「カッコ」があったが、これなら素直に音楽を楽しめました。快速「エグモント」の前のめりぶりも微笑ましい。

既にエア・チェック・カセットはめぼしいものをMD化して処分済みです。MDにまでしておけば、いつかはCDRに焼くことも理論上可能(しかしメンドーでしていないが)。お次はVHSビデオだね。たいした量はないが、いくつか気になるものもあります。DVDについては、フォーマットが数種類あるそうだけれど、もう少し様子を見るつもり。

で、昨日移動したMDコンポを外し、ビデオ・デッキに接続。せめて音源だけを試しにMD化してみました。Bruckner 交響曲第5番〜故・朝比奈隆/シカゴ響(1996年5月16日ライヴ)を。コレ、ダイエーの激安デッキ・コルチナで(当時)録ったモノラル・ビデオなんです。

韓国製LG電子製のフラット・テレビ(いちおうステレオ)で再生しつつ、MD二枚に落としていくが、どう贔屓目に聴いてもたいした音質じゃありません。でも、在りし日の矍鑠たる朝比奈翁87歳の雄姿をを眺めるだけで楽しい。二枚目の余白にケント・ナガノ/ハレ管1996年来日公演〜Mahler 交響曲第9番(の一部)も収録して、一応完了。

昨日購入のTEACのアンプに再接続して再生確認。モノラルだけれど、予想以上の聴きやすさで、自家製海賊音源としては上々じゃない。オーケストラはとても美しく、引き締まったアンサンブルは(申し訳ないが)手兵の大阪フィルの比ではない。激遅テンポは緊張感が緩いと見るべきか、悠然たるスケールと評価すべきか?

いずれにせよゆっくり楽しみましょう。

2004年3月某日


どーでもいいことだけれど、一昨日大分で関アジ、コリコリおいしくいただきました。ちなみに博多に移動したのも(いちおう)メーカーさんにご挨拶のためでした。(でも、正直、好きな街なんでとにかく行きたかった、というところ)一晩眠ったら、左足踵の痛みかなり引きました。もうフツウに歩けます。この調子なら今日中に回復しそう。よかった。そういえば、息子は出張中に広島に戻っておりました。

昨日の博多駅の新星堂の売り場点検していて気付いたけれど、国内盤でかなり1,000円(税込1,050円・・・う〜む)盤が出ていることですね。1,200円のも多彩。自分はもう「1,000円以上」のCDは買わないことに自らを律しているが、(ワタシのように)大量購入せず、着実にていねいに音楽を聴いていくなら、充分なる質と量でクラシックCDは発売されていると思います。正直、処分のカゴの相場がもっと安ければ完璧なんだけど・・・それと、VANGUARDの往年の名盤が復刻されていることを嬉しく発見しました。シゲティのBach 、Mozart 辺りね。価格も良心的。

それと、今回出張クール聴取CD一枚抜け。アシュリー・ローレンス/BBCコンサート管によるDelius(1974年ライヴ)・・・これが!新幹線騒音中で聴くべき音楽ではなくて、いまいち様子が分からない。ええっと、これから再トライです。ちなみに拙宅ご近所大型家電ストア集中競合地域でして、ベスト電器がこの度撤退!その在庫処分セールで@243(税込)で購入したもの。今朝、Khachaturian管弦楽曲集〜(ロシアのクライバー!なんてジョーダンな)ラザレフ/ボリショイ響(1993年)にて。

まず録音がよろしいこと。この作曲家の録音って、なぜか鮮明な音質のものってあまり経験したことがない。洗練され、バランスよく、聴かせ上手な演奏ですね。ま、アルメニア民俗臭プンプンのくっさい旋律(そこが魅力の本質)だから、ちょっと骨太、汗水バリバリ系演奏が一般的には多くて、件の文部省推奨「剣の舞」も、リムショット炸裂!の「レズギンガ」も、これなら小学生に聴かせても将来を誤らない。「スパルタカス」は初めて聴きました。(WARNER)

休日の午前中、床屋さんへ。そのままお気に入りHARD-OFFへ。そこでかなりコンパクトなCD+チューナー+合体アンプ(TEAC)を発見。二万円は少々高いが・・・と逡巡しつつとうとう購入、こういうときカードは便利なのか、いけないのか。食堂の真空管アンプ+チューナー+CDプレーヤーは一年間使ったはずだけれど、なんせバラ・コン寄せ集めでやや場所取りだし、真空管アンプは女房には使いにくい。それに、三千円CDプレーヤーは半年に一回分解して、輪ゴムを取り替えなくっちゃいけないのも情けない〜今朝、トレイがなかなか開かなかったんです。(おシャカ、とさせていただきました)

スピーカーはそのまま生かして、件のニューマシン(中古だけれど)を接続、ついでにMDプレーヤー(これも小さい)も。すっきりとしました。真空管アンプはPC/オーディオ部屋へ。DENONのトランジスタアンプ、Techniksチューナーは使わず、久々真空管アンプ・オンリー・マシンとして復活。いい感じです。この間、「良さそうな録音だけれど、どうも上手く再生できていない」と実感していた、ハイティンク/ベルリン・フィル辺りで音の印象変化(解像度のアップ)を確認。更に、昨日購入したBartok 管弦楽のための協奏曲〜ラインスドルフ/ボストン交響楽団(1962年)を。

どのパートも優秀で鮮明なる表情だけれど、突出せず、過不足なく鳴って、テクニックが前面に出ません。テンポを大仰に揺らせたり、煽ったりしない人なんだね、ラインスフドルフは。(いつもいつものワン・パターン感想で申し訳ないが)初めて知るような内声部の旋律もあって、やはり名曲は名曲であることを実感。優秀録音であり、演奏でした。

真空管アンプ復活で、ワルター/ニューヨーク・フィル「復活」を確認。ま、時代を考えると(1957/8年)優秀録音の方だけれど、そう凄い音でもない。ようやく、数ヶ月掛かってサイト用原稿いちおう完成。フィル・アップの第1番+このあとに「復活」第1楽章、「復活」残りと+「さすらう若人の歌」(ミラー)という組み合わせになっていて、音質的な違和感おおいに有。正直に告白しますが、純個人用に「復活」CD一枚に焼き直しました。(誰にもあげません)

Mahler で勢い付いて、「さすらう若人の歌」〜フィッシャー・ディースカウ/フルトヴェングラーの二種の録音を比較確認。1951年ウィーン・フィル・ライヴの原稿を書き替え。今のワタシなら正直、1952年のスタジオ録音の方がずっと好ましい。なにより音質とフィルハーモニア管の美しさ故、です。

2004年3月某日


大分(臼杵)でメーカー表敬訪問〜バスで移動〜ラスト博多より最終のぞみで帰って参りました。ナント途中広島しか止まらなくて、二時間掛かっておりません。近いな。三年在住した博多はほんまに好っきやなぁ。魚へんに荒と書いて「アラ」(クエと呼ぶ場合も有。高級魚)を喰ってきましたよ。安いところを知っているんです。博多在住時の旧知の友人と少々酒、連続なので抑制して、さて時間なので・・・というと泊まっていけという。でも、もう出張三日目だし・・・疲れました。

左足踵に軟骨が飛び出して激痛〜時々ちょっと痛くなって即回復していたのに、今回は少々歩行困難です。左足は数年前スキーで左膝靱帯一本切ったままなので、少々負担が掛かったり、ムリできなかったりするわけでして、その影響かと思います。サロンパスを貼って様子を見なくては。そういえば臼杵で、ついでに寄ったお得意さまのお店の農産売り場で知り合いと7年ぶりに再会。人生、どこでどう再会があるのかわかりません。

なんせ移動時間が長いので・・・Mahler 交響曲第5番〜アバド/シカゴ響(1980年)残り全部を。有名なる「アダージエット」がとても清廉で、他にはない味わいでしょうか。ワタシ、この演奏はすっかり気に入りました。大分でバスの到着待ちの間にタワーレコードへ。先日来BBSで少々話題のワイセンベルクを二種購入〜安くて珍しかったので。RCA録音のRachmaninov ピアノ協奏曲第3番(プレートル/シカゴ響1967年)が、なぜかフランスEMIの4枚組に収録されていて、さっそく確認。

これは、もうなんというか浪漫の欠片もない、割り切ったクールな快速演奏で、ある意味すっぱり爽快・新鮮でした。例の如しのねっとり濃厚な旋律をすべて否定し去ったような、正確なピアノだけが聞こえてくる、耳あたりも咽越しもなかなか・・・という特異な体験です。いや、正直きらいじゃありません。それにほかのEMI録音より芯が感じられる音質が好ましい。(1984年のBrahms ピアノ協奏曲第1番〜ムーティ/フィラデルフィア管のコシのない、へらへらとした音質とは大違い)

博多駅の新星堂の品揃えは気骨あるもので、素晴らしい。なんどもサイフを開きそうになるが、どうしても価格が今一歩高めと感じました。でも、博多に住んでいたら日常ぜひチェックしたい店。駅前BOOK・OFFは言語道断の@750で相変わらず。帰りの新幹線では、Mahler 「大地の歌」〜ロスバウト/南西ドイツ放響(1957年VOX)〜信じられないくらい瑞々しい優秀録音で、信じられないほど冷たく、すぱっと切れ味演奏でした。内声部の弦の刻みとか、初めて気付いたことも多く、圧倒されたり、驚いたり・・・だけれど、ココロより楽しめるか?というのと少々違う感じ。

嗚呼、一週間終わった。そしていちおうお仕事上2003年度終了。

2004年3月某日


案の定、予想通り頭痛。午前中ヒマで午後から講師活動(短時間)〜夕方から大分へ。大分のビジネスホテルをネット検索したが、インターネット接続できるところが見あたらなくて、まだまだ地方都市じゃそういう需要は少ないのかな?だから、本日は日誌更新不可・・・

・・・というか、頭痛で音楽は聴ける状態じゃない。お薬買おうかな?昼までに回復させないと。3年目の愛機ノートFIVA〜どうも調子悪い。なんとか保たせたいね。

(大分着)県下にはほぼ毎年来ているが、大分市内は7年ぶりかも知れない。ホテルには意外やインターネットのルーター無料貸し出しがありました。これが不思議なホテルで、ワンルームマンションをホテルに改造したらしい感じ。汚くはないが、バスルームが旧くて広い。台所もあります。以前、博多在住時に大分に宿泊したときにも同様のパターンのホテルがありました。

山口では、先週に引き続き新山口前の「たかくら」でとても旨い寿司を喰っちゃう。メーカーさんと一緒に研修会場へ。夕方までちょろりとお付き合いして、新幹線の時間を気にしつつタクシーで辞去。のぞみで小倉へ。

タクシーが予想より早く新山口駅に到着したので、小倉乗り換えで20分ほど余裕〜いったん駅から出て地下「小倉らうめん横町」へ。ネット検索しても出ないから、あまり知られていないかな?「むつみや」(これは職場近くでなんども食べている)「天童」(正直、東北地方の味には興味があったが)「桜吹雪が風に舞う」(新宿)「さんぱち」(札幌)などの店が並ぶが、やはり現地に敬意を表して「筑豊ラーメンばさらか」へ。明日、博多で博多ラーメンを喰うかも知れないけど、北九州とはビミョーに味が違うんです。

くさ〜いトンコツ臭は王道。細麺ながら博多よりやや太めで柔らかい。とろりとスープは塩分もやや少な目ながらコクは充分。焼豚の焼き加減が絶妙でやや赤い・・・こんなものを中途半端な時間に喰うから、また太ってしまう・・・

移動中はBach ゴールトベルク変奏曲〜ブルーノ・カニーノで。これは驚くべきほど爽やかで、構えたところのない、晴れやかな演奏でしたね。Bach は稀代のメロディ・メーカーだけれど、時に立派過ぎというか、時に「親父の説教」的反発(立派過ぎなんだよ、みたいな)を感じることもないわけでもありません。

ピアノの音色も涼やかで、良く歌って長大なる名曲はひたすら気持ちよく続きました。Mahler 交響曲第5番〜アバド/シカゴ響(1984年)・・・これは時間切れで第1楽章のみ。同じ作品・オーケストラのショルティ盤(1970年)を、ワタシはかつて厳しい評価をしました。(今、聴き直したら感想は変わるかもね)

こちらアバド盤は、オーケストラの威力がまったく凄い。昨日のハイティンク/ベルリン・フィルとは違って、もっと素直に、すっぱりとした切れ味が爽やかで明るい。強靱。アバドの自然体の歌心と絶妙にマッチしますね。このCD購入して一年くらいかな?ようやく聴きました。

これから連続して酒席。体調、ほぼ回復しているが・・・う〜む。自制しましょう。

2004年3月某日


そういえば昨日は、たくさんお仕事が残っていたはずなのに、ずいぶんとカンタンに終わった気もする・・・もしかして重大なる宿題を失念しているのかな?本日午前中の限られた時間でなにがあるのか、毎日仕事はスリルに満ちております。昨日だって、新システム稼働で案の定トラブル(システム設定上のミスだね)を発見しちゃうし。

マークのSchubert 絡みで、ベーム/ベルリン・フィルの交響曲第5番(これは全曲)9番(第1楽章のみ)を確認。細部まで真面目で実直で面白みがなくて、これはHistoryの10枚組でも確認できる彼のスタイルです。(晩年にはそれに茫洋たる緩いスケールが加わる)第5番は曲想の優しさがまっすぐ出ていて楽しめたが、「グレート」には競合盤が多すぎますか。ベームってわりと日本女性の支持高いですよね。真面目でストレート、というのがよろしいのか。ワタシはまだまだ即断できません。

Mahler とBrucknerって、べつに一緒に考える必要はない(音楽を聴く場合の時間配分問題くらいか)が、自分の中では対立していて、どちかを熱心に聴くとどちらかが疎(おろそ)かになる・・・と、思っていましたね。いえいえ、じつは昨日のBruckner 交響曲第7番(ブロムシュテット)がストンと胸に落ちてから、Mahler に素直に集中できる気がします。まず、交響曲第5番〜バルシャイ/ユンゲ・ドイチェ・フィル(1999年)・・・ああ、こりゃ良い演奏だ。オーケストラが上手い、アンサンブルの水準が並じゃない。懊悩も色気も陰影も奥行きも、ちゃんとあります。若いオーケストラなのにね。しかも精錬でで表現にムリがない・・・。

さて、出張の準備しなくちゃ。昼から雨らしいし。

<在山口>今回のツァー最大の山場、広島の商談をほぼ満足すべき成果で終了し、山口へ。(連続とわかっていながら、初日でずいぶん飲んでしまいました)移動時間が長いので、音楽はたくさん、たくさん聴けまっせぇ。(自宅バス通勤からスタート)

まずマルケヴィッチ/フランス国立放送管弦楽団のEMI三枚組から〜Bach 「6声のリチェルカーレ」(これは「音楽の捧もの」の余り)+HAYDON「時計」+「未完成」・・・1950年代のモノラル録音だけれど、EMIにしては珍しく奥行きを感じさせて、彼の溌剌とキレのあるリズムが快い・・・嗚呼、Haydnってほんまにむずかしいですね。

Mahler 交響曲第9番〜ザンデルリンク/BBCフィル(マンチェスター)ライヴ(1982年)を。正直、かれの正規録音の記憶・印象なく、ライヴながら非常に整ったアンサンブル+このオーケストラってこんなに充実した音だったっけ?という印象も有。すばらしい。しかし!この曲って、こんなに前向きでしたっけ?やたらと前向きで、一生懸命で、なんか違うかも・・・といった、いや、もう、バリバリに鳴りきった、驚くべき世界でした。

Bruckner 交響曲第8番〜バルビローリ/ハレ管(1970年)にて。正直、ほとんど新幹線で寝てました。でも、コレ絶対に軽視すべからざる演奏だと思います。Mahler 交響曲第1番〜ハイティンク/ベルリン・フィル(1987年)・・・これは大問題演奏。ベルリン・フィルは上手い。「上手いオーケストラってわからない」という方にはこれを聴いていただけば即OK、といったところか。

正直「管弦楽のための協奏曲」のように(美しく)変貌していて、出てくるパート、すべてが聴きものになってます。驚きました。でも、音楽はそれだけじゃ満足させてくださらない。第3楽章コントラバスも、カッコウの木管も上手すぎて無骨な雰囲気がぶちこわしでしょう。でも、最終楽章の圧倒的ラッシュは有無を言わせない説得力があります。でもさぁ、ハイティンクってもっと味わい系だと思うんだけど。

ああ、飲み過ぎた。明日、山口で一仕事〜大分へ。

2004年3月某日


朝がツラい。もっと眠っていたい・・・なんてずいぶんと久々の感触で、やはり春なのかな?冬はいやだ・・・って、喰いもんは冬の方が旨いと思いますけど。そういえば、予算最終到達予測出したけど文句なし、我がチーム余裕の達成。どんなもんだい。

この間、某サイトの書き込み関連でSibelius 交響曲第4/5/6/7番〜カラヤン/ベルリン・フィル(1965/67年DG録音)〜ワタシはこの演奏を気に入っていて、「タピオラ」「フィンランディア」+ヴァイオリン協奏曲(フェラス)(←書き替え必要)ともども高く評価してきました。「叶姉妹」風演奏の極北!(コレ、誉め言葉でっせ。健全な男性なら一度はその色香に迷ってみたいもの)で、久々、確認してみると少々ワタシには聴いていてツラいかな、と。

後年EMI録音の「粗さ」はないし、そう粘着質がハナに付くわけでもありません。録音も好ましい。全体として涼やかなサウンドを実現しているし、どんな細部まで完璧メイク美人で、その完成度を激賞して已まないが、クライマックスでのオーケストラの圧倒的ラッシュが少々雄弁すぎでしょ。ここ最近、素朴なのばかり聴いていたからかな・・・でも、罰当たり駅売海賊名曲盤(エコー・インダストリー。10年以上前だから@1,000でした)だからなぁ、三枚とも。ごめんなさい。もう少しちゃんと聴きましょう。

今朝、Bach ロ短調ミサ曲〜リフキン/バッハ・アンサンブル(1981/2年)〜声楽・器楽とも「1パートひとり」の問題提起演奏で、初めてFMで聴いたときにはその鮮度に度肝を抜かれた記憶もあります。その後の研究ではこの奏法の学問的正当性は否定されているようだけれど、音楽の価値になんらの影響なし。壱枚目の半分くらいしか聴けなかったけれど、爽やかで、軽快にハズむようなBach の魅力を堪能できます。(URTIMA二枚組980円で購入できる)

(帰宅後)通勤ではSchubert 交響曲第3/4番〜ペーター・マーク/フィルハーモニア・フンガリカ(録音年不明。1960年頃?)を。第4番「悲劇的」はともかく、第3番ニ長調は馴染んでいななくて、これはSchubert の疾風怒濤作品なのかな?〜手探り状態で聴きました。このオーケストラ、ドラティのHaydnなどで有名だけれど独逸系の田舎の音(つまりちょっとカタくて重くて、洗練されない)がして、意外ときっちりとしたアンサンブルなのか、それともマークの棒の成果なのでしょうか?

早々に帰宅し、食事・風呂のあと、洗濯(常に洗剤数種類揃えじつは趣味)しながら、Bruckner 交響曲第7番〜ブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレ(1980年)を。昨年来、サイト原稿書きかけでずいぶんと悩み、ようやく自分なりにその真価が少々見えた感じ。この演奏だけじゃなく、少々スランプ気味であったBrucknerそのものについて、向き合う姿勢が見えた気もします。

引き続き、長年苦手な「悲愴」〜じつは先日の出張時にジュリーニ/フィルハーモニア管のカッコ良い演奏(1961年)で少々目覚めて、じゃ、きょうはザンデリンク/ベルリン響だ!と、聴き出したら、その暗くドヨ〜ンとくぐもった重くジミな音色に押しつぶされそうに・・・感動来る。(1979年録音。第1楽章のみで)さて、明日昼から出張だ。また、長期ロード。山は初日(商談)だけれど、ナント二泊三日で酒席三回(予定外に)。荷物と服装と体調が心配。また移動時間が長いからCDはなにを持っていこうかな?

2004年3月某日


ほんのちょっと夜更かししたら、もう朝がツキい・・・というのも珍しくて、もっと寝ていたいという健康な証拠です。今週はまた山口だったっけ?それと本日中に九州のメーカーとの訪問スケジュール確定を。ウチの職場では年度末です。伝票やら、ほかいろいろと宿題があったはず。

昨夜、Sibelius ピアノ・トリオ ハ長調〜タピオラ・トリオ(良い名前だ)を少々。彼のピアノ作品は話題になっていたようで、ようやくワタシも彼の管弦楽・交響曲作品以外のCDを購入しました。ずいぶんと親しみやすい、暖かい旋律の連続で、ああ、まだまだ人生の楽しみはこれから、といった出会いの感慨有。ピアノ・ソロとの二枚組(FINLANDIAレーベル)なので、大切に聴きましょう。

ドゥバッハの全集中、Paganiniの協奏曲第4番第1楽章〜ちょっと朝には相応しくないかな?んじゃ、Mozart !ピアノ協奏曲第16番ニ長調K.451(1963年)〜アンダの弾き振りで。技術的にしっかりとして・・・最近Mozart では”きっちり細部まで弾き込む”ことを重視していて、雰囲気で流さないことが大切と考えております〜流麗ではないが、この溌剌とした味わいはいつ聴いても、何度聴いてもキモチが良い。終楽章、三拍子に変わる!ところなどなんとも新鮮。

(帰宅後)じつは職場のお別れ会であったことを失念、溜まり溜まったお仕事一時棚上げして少々おつきあいして参りました。小洒落た飲み屋貸し切りだったが、やはり岡山って喰いもんマズいと思う。(贅沢言うと罰当たりまっせ)この間の出張、経費の精算だけでも一苦労、伝票処理だってクサるほど!〜ようやく明後日からの出張スケジュール組んで、また三連ちゃんだ。広島〜山口〜どんどん西へ(ここまでは当初からの予定)〜そのまま大分〜博多(メーカーさんへ表敬訪問)へ。

通勤ではBrahms ピアノ・トリオ ト長調 作品25〜イーストマン・クァルテット(1968年 VOX)にて。いや、もう、泣けました。二枚組1750円(税抜)って書いてあるから、もう10年以上前に買ったものでしょう。すっかり存在を忘れてました。隅々まで旋律を覚えていて、遣る瀬なく、やや鬱陶しい風情溢れて中年の屈折した心情を擽(くすぐ)ります。ああ、フランク・グレイザーがピアノなんだね。しっかりとした、落ち着いた味わいがあります。憂愁の想い溢れて、やがて最終楽章ジプシー風の激しいリズム爆発。

2004年3月某日


サイト更新などというヲタク系趣味は煮詰まってあきまへん。そろそろ春だし、暖かくなってきたからスポーツクラブだな・・・というのは理論上のことでして、重い腰はなかなか上がらない休日が過ぎていく・・・2:30〜の「ベーシック・ステップ」に久々行ってみようかな。今年一度も行っていないし。

散々批判され、後ろめたい気持ちもありつつ、あまりに長期間、けっこうな金額を投資し続けた「駅売名曲海賊盤」の在庫を点検しております。ざっと200枚くらい?なんか関連サイトないかな、とネット検索してみてもさすがに「業界の暗部」〜ワタシのサイトしか出てこない。もうお叱り覚悟で、少々在庫の確認整理と情報をまとめ始めました。なんの意味があるんだろう?ないな、正直。自分の純粋なる気持ちの整理、かな?

先日の東京での集まりでも「最近、読者の反応を気にしすぎてませんか?」〜と指摘され、そうか、もっと正直に、我が儘に自分を(サイト上では)通して、それでこそご批判は謙虚に受け止められる、ということですよね。間違いは間違いで素直に認めていくけど〜でも、言いたいことは言うぞ!ばんばんと。昨日と同様「休日・朝にはMozart !」→クラリネット協奏曲〜トリップ(cl)/ミュンヒンガー/ウィーン・フィル(1962年)を。

この安寧感、素直で一見艶のないような音色の深さ、バックの静謐、そして録音の見事さ(英DECCA)。少々荒れ気味のココロのささくれを埋めてくださいました。「魔笛」(抜粋)〜ベーム/ベルリン・フィル(1964年)にて。ずいぶん、地味で実直な印象があるけれど、歌手陣の安定ぶり(イヴリン・リアーのパミーナ、フリッツ・ヴンダーリッヒのタミーノ、フィシャー・ディスカウのパパゲーノ、ロバータ・ピータースの夜の女王)は流石、というか、これほどのメンバーを現代では揃えることは不可能でしょう。(件の駅売海賊盤で楽しんじゃって申し訳なし)

結局、スポーツクラブはいかず仕舞い。ひたすら駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)の情報整理をし、自らの在庫にため息いっぱいいっぱい。もっと音楽はちゃんと聴けよな、って、CD収集初期はこればっかりで、ずいぶんとお世話になりました。けっこう評価の高い有名録音はほとんどコレ系で聴いているかも知れません。CD棚整理のはずがかえってぐじゃぐじゃになってしまって、キモチ迷走状態か。幸せになるためにCDを買ってきたのに・・・

息子が昨日借りてきた中国映画「英雄(HERO)」は、なんか筋が凄く辛気くさくて、オモロくありません。ば〜ろーもっと無条件で楽しいの借りてこいや、と説教していたけれど、自分で借りに行くことに。で「少林サッカー」〜いや、もう最高!家族揃って、北海道から送ってきたカニやらエビやらバリバリ喰いながら大笑い!いいね、香港映画(でした?)の荒唐無稽さって。

運動不足ではあるが、仕事を忘れた二連休(久々。ああ、先週も演奏会とお誕生日で遊んだか)〜一日のクールダウンはBruckner 弦楽五重奏曲ヘ長調〜メロス弦楽四重奏団にて。交響曲に存在する喧噪を削ぎ落として、音楽の芯だけが残ったような味わいがひたすら深くて、魅力になんらの変化はありません。こんな地味な作品を聴いても寂しくないような、ほんわか季節がやって参りました。桜ももうすぐか。

2004年3月某日


中途半端な精神的疲労が続くと眠れないものだけれど、さすがに昨夜は熟睡。気分転換の休日・朝にはMozart !でしょ。いただきもののMozart ピアノ協奏曲第27/20番〜ピレシュ/ジョルダン/ローザンヌ室内管(1977年)を。これがとても不思議で、朝食用真空管コンポで聴くと(このマシン、ピアノやら声楽の質感が好ましい)素朴で、飾らない自然体な、と言えばカッコ良いが、少々ノンビリ風かな(オーケストラとのアンサンブルも含めて)、と感じました。

ところが、続き拙PC部屋DENONトランジスタ・アンプで確認すると、もっと凝縮された緊張感が出ましたね。ワタシはこのピアニストを気に入っておりまして、その濡れたような響きをもっと聴きたいが、今や売れっ子メジャーCDでは価格問題で購入できないのが少々哀しい。彼女初録音であるMozart ピアノ・ソナタ全集(DENON)は(一時の気の迷いで)売り払ってしまったのは若気の至り。熟睡して記憶のないHandel 「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」〜セル/ロンドン響(1961年英DECCA録音)再度。

これはリマスターの責任かな?少々音質に(DECCAに対する期待有)不満があるが、例のカーゾンとのBrahms 録音と同時期でしょ?オーケストラの充実ぶり厚み〜鮮度の良いぷりぶりの肉がカニに充満、旨味が凝縮しているかのような〜は並じゃなくって、しかも、この浪漫的雄弁な表現は「ストコフスキーを凌駕!」と(思わず)言ってみたくなる。金管の朗々たる叫びはもちろんだけれど、静かな部分での切々たる甘さも見逃せない。ええもん、聴かせていただきました。

午前中、持病の病院へ行って(いつもながら医療費がバカ高い!)薬局で保険証を落としてしまい、心ある人がちゃんと拾って届けて下さっておりました。日本人も大半はまだ捨てたもんじゃない。BOOK・OFFで@100CDを二枚購入〜新山口での4枚と併せてサイト掲載・・・しかし、どうもここ最近、ますますいよいよ釈然としないキモチが日々溢れて、よけいな前文などを長々と書いてしまう。自分の価値観は自由!でも、それを他の人々と共有しようと思えば、あるでしょういろいろ。配慮とか、工夫とか精査、とか。自分の勝手な行状をサイト上にちょろりと書いたくらいで、それがなんだっつうの。(オマエもだよ、ってか)

2004年3月某日


下の記述が昨日の朝であったとは信じられないくらい、めまぐるしいTwoDays也。昨日、朝も早よからタクシーでお取り引き先へ!かなり集中した、厳しい商談重ね、お陰様で予定通りの終了〜なんせ、そのまま東京だからね。宇部空港行きのバスが出る新山口駅迄〜タクシー〜JR在来線〜その間に昼飯も食って・・・なんて考えていたけれど、ナントお取引先の人がクルマで新山口まで送って下さるという・・・これで約壱時間強浮き!新幹線口方面の「たかくら」という回転寿司屋が、おそらくここ数年間で喰ったウチもっとも旨いもので、いやもう、散々堪能し、痺れました。

それでもバス時間までかなりある!ということで、前回目を付けていたHARD-OFFへ(競歩で。いやぁ、暖かくって)。480円クラシックコーナーはめぼしいものはなかったが、驚異の「100円コーナー」発見!4枚購入計420円也。「運命」(1961年)「未完成」(1963年)「エグモント序曲」(1970年)〜バーンスタイン/ニューヨーク・フィル・・・これは1985年に3000円で発売された国内盤。早速「運命」のみ聴いてみたけれど、記憶通りのような集中した、本音的きれい事じゃないよ意欲的演奏であり、やっぱアメリカのオーケストラかなぁ、的感想も持ちました・・・が、前向き演奏って立派。

以前から欲しかった「カルメン」抜粋〜プレートル/カラス(ゴメン海賊盤)、同朋舎出版のClassic Collectionより「新世界」〜ナヌート/リュブリャナ放響・・・これはなかなか立派で、土の香りのする演奏か、Tchaikovsky 交響曲第4番〜ショルツ/フィルハーモニア・スラヴォニカ(指揮者演奏団体とも幽霊変名)は、やや堅苦しいがとくに後半が熱演!しかし、フィル・アップの「ロメ・ジュリ」〜ローレンス・シーゲル/ニュー・フィルハーモニア管は、異様にやる気のない演奏で、これは夜の飲み会にていきなりプレゼント・・・

岡山〜山口〜東京と移動すると、さすが時間はたっぷり(待ち時間含め)で、持参CDはどんどん消化できました。ジュリーニ/フィルハーモニア管で「悲愴」(1961年)「新世界」(1962年)・・・これはとくに意外と苦手としている「悲愴」が、こんなにカッコよく、粋に聞こえたのは初めてかも知れません。「新世界」も悪くはないが、録音水準が少々気になったのと、この名曲はほかにいっぱいいっぱい素敵なものがあります。でも「謝肉祭」序曲は最高!(@500CD)

先にショルツ/フィルハーモニア・スラヴォニカの少々出目怪しげ演奏で聴いたTchaikovsky 交響曲第4番〜カラヤン/ベルリン・フィル(1966年 いつもながら懲りない海賊盤@250)を。いやはや、オーケストラがなんと上手い。美しい。録音が・・・う〜む、いつまでも古くならない中低音系地味響き。いけんいけん、カラヤンに感心しちゃ・・・な〜んて思いつつ、こりゃやっぱなみの演奏じゃないや。

昨夜、ベルリンこんの君のために計7人集結。渋谷で飲みましたよ。でも、ワタシは本日も岡山お仕事宴会があったので9時半頃失礼。本日朝から昼過ぎまで渋谷で会議〜品川まで走って岡山夕方帰着〜事務所で最低限実務作業〜宴会(ワタシがお仕事上の実務主催なんです)〜二次会は逃げました。酒席で10年前ころ大阪で親しかったお仕事上の方が転職で来週から、地元お取引先に就職されることがわかり、数人で歓迎会を開くことになりました・・・

ああ!明日は休みだ。もう来週のお仕事のことは考えないぞ!。

2004年3月某日


(在山口)非常に希なことだけれど、ホテルではよく眠れた・・・ぼんやりテレビを見ていたのがよかったのかな。音楽は聴かず仕舞い。

これからご当地のお取引先と、またまた少々ヘヴィーな商談有。午前中勝負。そこで愛機ミニノートPC+資料は着払いで職場に送付予定。身軽になって東京行き。予定通りものごとが進むかどうかはわかりません。

2004年3月某日


やはり眠りが浅いが、数年前のようなツラさはそうない感じ。女房、いよいよ花粉症へ。あれはいきなり来るからね。本日、山口へ移動、明日はそのまま東京へ。定例更新日も出張なので、一本のみ仮更新。

なんとなく音楽に集中できないときは(コメント不要な)Mozart に限る。交響曲第27番ト長調K.199/第28番ハ長調K.200/第29番K.201〜ラインスドルフ/フィルハーモニック・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ロンドン(MCA)にて。この旧Mozart 全集(含む偽作)8枚は、録音(ほとんどモノラル時代)や演奏(かなりガサツ)、収録に不備(多くは楽章ごとにトラックが分かれていない)があろうとも、購入時の価格が少々高(@1,000)くとも、ワタシにとってのリファレンス。作品の姿形はちゃんと理解できて、楽しめます・・・。

・・・これは誰にも理解できない世界でしょう。で、交響曲へ長調K.76/第26番 変ホ長調/第28番ハ長調K.200〜クラウス・ペーター・ハーン/クアプファルツ室内管を。(CONCERTO ROYALE 206236-360 3枚組)もともとマーク/フィルハーモニア・フンガリカ(第38/40/41番)目当てで購入したCDだけれど、思いの外音質も良好だったし、のんびりしてゆったりとした余裕の演奏ぶりが楽しめました。

(在山口ホテルで更新)昼頃、山口に出発。会議対応。ま、ゲストみたいなものですよ。夕方からお取引先と少々重い打ち合わせ。そして湯田温泉。明日東京で、明後日岡山で酒席が予定されているので、お店でお弁当など買うてホテル部屋で寂しく夕食〜温泉へ。今年は(仕事で)道後温泉訪問の機会を増やしたいな(というのが夢。なんや今日はやたらとウンコが出る)。

(エールディスク GRN-564 1961年PHILIPS録音)朝の通勤バスから、Liszt ピアノ協奏曲第1/2番〜リヒテル/コンドラシン/ロンドン響(エールディスク・・・海賊盤ですんまへん。GRN-564 1961年PHILIPS録音)の壮絶な演奏を。これは数十年前から知っていたけれど、昨年末ようやく手に入れたもの。硬質で輝かしい音色が強靱で、それは安物の輝きではでない、鍍金(メッキ)じゃないんです。「Lisztが好きとか嫌いとか云々」とか有無を言わせぬ、絶対的な説得力があって目眩しそう。テクニックがどうの、とか評論不能。録音もオーケストラも最高。曲的には第2番がいっそうアツい。

新幹線移動中には「いや、スゴおまっせぇ」と噂のHandel 「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」〜セル/ロンドン響(1961年英DECCA録音。正規音源のBELART盤。先週@250にて購入)を。おお!しかし、熟睡してしまって気が付いたら新山口でした。記憶な〜んもなし。

2004年3月某日


眠りが浅いかんじ。早よ、春よ来い。昨日のMozart 「グラン・パルティータ」K.361(370a)は別格として、どうも音楽に集中できません。精神的にリラックスできていないのか、珍しくお仕事の緊張感が解(ほぐ)れないのか。本日は地元お取引先へ直行で会議有〜そのまま現場まわりする予定。

愛用AthlonXP1700+マシンは、WindowsXPをクラシック表示+クイック起動オンにしているが、起動するたびオフになっていました。愛機は(珍しく)まったく快調だけれど、唯一そこが気になっておりました。ところが!昨日から常にクイック起動オンに!って、当たり前。どういうかげんなんだろうか?謎。

数人に勧められて購入したRPO盤Beethoven 交響曲全集(6枚組1,280円)は、第7番(ワーズワース 1994年)へ。中庸なテンポ、アンサンブルが充実して集中力があること、音質良好なこと〜これは軽視できない水準でしょう。但し、特異なる個性を求める方には不満でしょうか。ワタシには異形なる個性は必要ないが、ここ最近クリュイタンスの透明洗練演奏にココロ奪われていたので、やや不満を感じないでもない、か。

今朝、Mahler 交響曲第1番〜ワルター/コロンビア響(1961年)を。「復活」に集中できないので、こちらを、ということだったが、昨年末あれほどの感動はどこへ?状態。やはりこれは音源の責任ではなく、聴き手の集中力問題なのでしょう。昨日の第10番には感じるところ大だったが。こんな時はどんな音楽が良いのかな?

暖かい、明日もっと暖かくなるそうで、春は必ずやってきます。お昼過ぎに無事お取り引き先様との会議終了〜上司等とファミレスで昼食などいただきながら談笑〜ワタシはそのまま現場を数軒回って、そのままサボろうとすると、ケータイ鳴りっぱなしで、そうは問屋が卸さない。途中、自宅にクルマを置いて、バスで職場に戻り残務整理しました。結果的には少々混乱が先に整理されて良かったかな?

北海道の両親から誕生日プレゼントのカニなど届いておりました。そういえば、出先にいつものBOOK・OFFとは別の店が近かったのでちょっと覗いてみると・・・ありました@250〜500円出物CD。数枚購入。BBSで話題になったし、ま、勉強だ、ということでDebussyのピアノ作品集〜ワイセンベルク(1968年RCA)も。先日、図書館で借りた「ワイセンベルク・アンコール」(1979年 EMI)は、煽りとか、音のつぶれ(録音のせいだけだろうか?)が気になったり、逆に「エリーゼのために」が全然可憐さに欠けて、気のない演奏ぶりに驚いたものです。(グルダを見習え!)

機械のように正確な「子どもの領分」〜まるで別な作品を聴かされているかのような、乾いた情感。正直、こんなDebussyは初めてだね。「ピアノの音色の美しさってなんだ?」と深く問題提起されたような、不思議な「美」〜粒は揃って響きは透明(先日の「アンコール」よりずっと)なのに、出てきた旋律がココロ豊かに共鳴しないのは何故でしょうか。

他のサイトのBBS絡みでカラヤン/ベルリン・フィルの「運命」(1962年)第1楽章を。イヤミなくらいオーケストラが上手くて、疾風怒濤のような勢いに圧倒されます。これはこれで時代の証言で、例えばドイツ・カンマーフィルなんかの「上手さ」とはまったく別種の、特異な体験でした。(但し、ワタシはカラヤンのすべてのBeethoven を無条件礼賛しませんが)

2004年3月某日


風邪のほうは一週間でほぼ回復だけれど、やたらと寒い。空は晴れているが、これからまた一週間お仕事、と思うと気分は曇りがちでした。

土曜日に散財したので、ということでもないが、手持ちのカメラ(安物+それなりのもの)をHARD-OFFに売却。それと、手持ちの「もうおそらく絶対聴かんよな」CD数枚はBOOK・OFFへ売却。どちらも数百円。でもさ、カネじゃないよ、カメラなんかもう4年はさわっていないと思う。時代はデジタル・カメラになっちまったから。CDだって、どこかの好事家にもらわれていけば、また花道があるかも知れないし。そういえば二週間ほど前に売却した元・女房用マシン(ハード・ディスク抜き)と17インチ・ディスプレイは跡形もなく売れておりました。

昨夜は夕方早々に風呂に入り、テレビ見ながら食事〜そのまま映画なんかを見て、そのまま就寝。音楽聴かず。今朝、一昨日にいただいたBruckner 交響曲第4番〜リヒター/ベルリン放響(旧西 1977年ライヴ)を。余技とかという水準ではない、立派な演奏だけれど、話題先行かな?日本では「バロック専門」みたいな印象だったが、欧州ではもっと音楽は幅広く、日常的なものとして聴かれているのでしょう。さらにしつこくMahler 第10番(フィーラー盤)〜オルソン/ポーランド放響の最終楽章を。

正直、Brucknerは半分くらいしか聴いていないが、Mahler なら隅々まで確認したい。この演奏の評価はわからないが、日常確認するのに不足はないと思います。そもそも音楽が、胸の奥底にある不安をかき立てるようでもあり、その安寧でもあります。新●最新の「音楽日誌」はこちら快調みたいです。つい先日まで書き込んで下さっていたかたが数人、書き込みがないのは偶然か?それとも「移転したこと」を知らない(本文を読んでいない)のか。興味深い現象です。

真面目にお仕事して、ツカれ果てて帰宅。一日中眠かったなぁ。なんか「一気にコトは進んだ!」みたいな手応えもあって、明日地元の大きな取引先と定例会議。明後日は山口だけど、その下打ち合わせを電話やメールで遣り取りしてなんとなく良い感じ。地域間異動の伴わない人事異動が一斉に発表されて、ま、自分の部署は事前にだいたい知っていたけれど、本部やら他の部署は「ほぇ〜」的状態。厳しいねぇ。たいへんだねぇ、ってなんのことやら。

通勤ではMozart 「グラン・パルティータ」K.361(370a)〜ロバート・ジョンソン/ニューヨーク・フィロムジカ管楽合奏団(VOX)にて。いただきものです。目が覚めるような録音とテクニックにドキドキするくらい。演奏云々にコメントは出来ないくらい名曲中の名曲であることを痛感!って、コレは中学生時代にベーム/ベルリン・フィル(1970年)の演奏で出会って以来の確信です。音楽が途切れることを嫌って、バスの停留所かなり前でワザと降りました。

Bartok 「管弦楽のための協奏曲」〜カラヤン/ベルリン・フィル(1974年 ライヴ・クラシック)にて。リラックスした余裕の表情で、これはこれで拝聴すべき立派な演奏だと思います。オーケストラは素晴らしく優秀で「音が安易に出過ぎる」きらいはあるかな?たんなるワタシの先入観だと思うが、ライナーとかセルなどの切羽詰まった演奏がお似合いの作品か。引き続き「弦・打・チェレスタのための音楽」〜ブーレーズ/BBC交響楽団(1971年)。スタジオ録音と同時期でしょう。

ややアンサンブルはラフで、散漫な印象もあるが、こちらの緊張感は並じゃない。それにしてもBartokって、なんと恐ろしい音楽でしょうか。けっこう女性に人気があるのも不思議。(女性漫画にはホラーものが付き物でしたっけ)

2004年3月某日


昨日、松江よりB氏いらっしゃり、拙宅のスーパー軽セルボ・モード650CCにて加西まで。経費節減のため、行きは一般道、帰りは高速にて。途中、地方にありがちな漢字当て字の喫茶店(待夢里だったかな?)にて「オムスパ」というマニアックな昼食をとりました。初めて行った山の中だけれど、立派な1000人入るホールでシルヴァースタイン/カーティス音楽院室内管弦楽団〜若い学生さんのオーケストラ。

選曲的に「四季」がメインだったのは、客寄せのためか。「春」「夏」「秋」と可愛い外人の学生さんがソロを取って、「冬」は御大シルヴァースタイン〜貫禄とか音色とか第2楽章の自由な弾き崩しとかもうさすが、で、きっと使っている楽器も桁が違うんでしょう。ま、全体としてオーソドックスでフツウっぽい演奏でしたね。ジェイムス・ラとかいう現代物の「合奏協奏曲」(これはまるで日本の伝統音楽を連想させるような幽玄な響きもあった)をはさんで、Mozart 交響曲第29番は、早めのテンポが颯爽としていて、これは爽やかで暖かい演奏でした。最高。

せっかくのシルヴァースタインなんだし、ヴァイオリン協奏曲も一曲入れてくださったら良いのにね。Mozart の第3番とか。岡山へ戻って、いつものメンバー(体操服屋の若旦那、学習塾経営者、高松のお医者は所用で参加できず)で痛飲!ヘロヘロ。伊達や酔狂だったね。これからクルマを取りに行かなくっちゃ。風邪のほうは都合良く飲み会までにほぼ回復。こうでなくっちゃ。

昨日、ドライブ中にボンヤリ聴いていたCD。Telemann「パリ四重奏曲」(アメリカン・バロック〜古楽器による)→嗚呼ボンヤリと楽しい。Bach イギリス組曲第2/3番〜ポゴレリチ(1985年)→全然話題にならず、入手もしにくいかも知れないが、クールな躍動感はピカイチ。ARC(駅売海賊盤〜毎度申し訳なし)「Grieg」〜部分楽章寄せ集めではあるが、アンダのピアノ協奏曲は目の覚めるような鮮度(クーベリックのバックも)、カラヤン/ウィーン・フィルの「ペール・ギュント」(3曲のみ)は滅茶苦茶大仰でスタイリッシュで、いやはやその徹底ぶりに感動すら覚えましたね。「ホルベルク」(抜粋)と「過ぎた春」「夜想曲」〜ウェルドンはこのサイト初期からの大推奨演奏。ロス・アンヘレスの「君を愛す」は珍品録音だし、ギーゼキングの叙情小曲集9曲も貴重なる演奏でした。

B氏自らSPより復刻されたクナッパーツブッシュのHaydn 交響曲第94番(シュターツカペレ・ベルリン 1928年〜快速!)、第100番(ベルリンの交響楽団 1933年)は、音質想像以上に聴きやすく、盤面ごとに表情がガラリと変わってしまうのに驚くが、音楽の推進力と表情の濃さで飽きさせません。ブレッヒのワルツは手堅く、きっちりとした演奏。こんなんばかり喜んで聴いていると道を誤りそうだけれど、タマにはよいでしょう。

昨日来Mahler 「復活」〜ワルター/ニューヨーク・フィル(1957/58年)を断続的に確認しているが、いまひとつ評価に確信が持てません。もしかして、この作品自体に自分で疑問を持っているのかも。(精神的にはMahler モードなのに!)第10番(フィーラー盤)〜オルソン/ポーランド放響(2000年NAXOS)は、オーケストラがちょっと弱かったり、ティンパニの扱いが自信なさげだったりで手放しで評価できないが、この美しい未完の作品を味わうには、これはこれで価値があると思いました。

但し、価格的演奏水準的にはバルシャイ/ユンゲ・ドイチェ・フィル盤(2001年。第5番〜1999年との二枚組ライヴ。BRILLIANT)が出たので少々苦戦か。個人的には昨年SCRIBENDUMで復刻されたウィン・モリス盤の、ゆったりよく歌う演奏が気に入っております。そういえばインバル盤を購入したまま、この曲のみまだ聴いていないか。

本日めでたくない誕生日。どんどん老いていく。いやだいやだ。

2004年3月某日


たくさん睡眠をとって、全快!とは言い難いが、ずいぶんとマシな体調に。

昨夜、ロジェストヴェンスキー盤絡みで、Bartok「弦打チェレ」「火の鳥」(1911年、1910年版ともいう)〜ブーレーズ/BBS響(1967年)にて。これはLP(こども)時代からのお気に入りだけれど、正直集中できず。(体調故か)久々、「兵士の物語」(ナレーションなし)などをラザレフ/ボリショイ劇場アンサンブル・ソロイスツにて。乾いてリリカルな感情(起伏はあまりない)が広がるようであって、ワタシ好みの世界でした。+ちょっとだけヴァイオリン協奏曲「カプリッチョ」〜ギトリス/バイロン/コロンヌ管(VOX 1955年)も聴いてみるが、いかにも難曲!大苦戦!バラバラ(特にバックが)といった混沌と大混乱が広がって、ウヒヒ状態。

やれ買え、それ買え、と掲示板で五月蠅(うるさ)かったBeethoven ロイヤル・フィル全集(数人の指揮者による。RPO 203320 205297〜9-305 6枚組1,280円)は、「英雄」(ベルビッヒ 1994年)を。中庸なテンポ、過度に切迫しすぎない余裕のアンサンブルは一流でした。いまどき、全9曲フィルアップなしで6枚というのもなんだけど、この価格と演奏録音水準なら文句ないでしょう。座右に「標準リファランス」として置いても良いくらい。

2004年3月某日


風邪はアルコール消毒で体内から・・・というわけでもないが、昨日も調子が悪く早退しようか、と思ったが、メーカーさんが二社訪ねてきて、そのウチのひとつが先日ワタシが激怒したド・チョンボ超有名メーカーの営業上司と同行で東京よりワザワザ詫びに訪問されるし、ということで耐えました。いちおう当面必要な資料関係もできあがって、本日商談、来週そのエラいさんと定例の会議。

職場の地域間移動はとうに発表されたが、職場内部配置がなかなか決まらない。もう引継時期に入っているのに。ちょっと派遣さんどうしのトラブルも深刻みたいで、見て見ぬふりもしていたので、これはなんとか説得して残ってもらわないと。上司は異動してきたばかりなので、いまひとつ様子は分かっていないみたいで、職場のヴェテラン二人(ウチ一人がワタシ)と相談しようと・・・飲み屋で・・・ということで、8時過ぎまでおつきあい。ちゃんとバスで帰りました。

ベアトリツ/ワルター・クリーンのピアノ連弾(VOX)楽しんでます。スカラムーシュの躍動、ドリーは管弦楽よりこちらのほうが楽しい。親しみやすい。さ、なんとか本日乗り切って明日から遊びに行かないと。

本日は自宅より直接自家用車で地元お取引先へ。かなり詰めた商談を。移動は十分間だけれど、信号待ちで意識を失いそうになる・・・くらい眠い。昨夜、ずいぶん早く寝たんですけどね。明日はドライブ+演奏会+お誕生会だから、さっさと寝ます。ロジェストヴェンスキー/ロンドン響の「火の鳥」(1911年組曲)「春の祭典」(1989年録音)を確認。この間、なんども聴いている演奏です。

非常にクールかつ繊細な演奏で、オーケストラも鳴りきって絶好調〜問題は録音でしょう。優秀録音だけれど、音量レベルが低いのと、オーディオを選びそうな定位のしっかりとした自然体音質か。拙宅には安物オーディオしか存在しないが、DENONのトランジスタ・アンプと一番相性が良いみたい。

昨夜くらいからBBSの調子が悪く、前回不調だったときに確保した別BBSに一気に変更することに。ま、気分的な問題です。有料でも無料でも、サーバーダウンするときはしますよ。●https://kechikechicla.bbs.fc2.com/?●へ。読者に誤解があるみたいだけれど、本体サイトの無料スペースとBBSは別となっております。リンクさせているだけ。

2004年3月某日


鼻水盛大に出ちゃう。花粉症の症状に似ているが、違うみたいです。寒いね。こうした行ったり来たりの季節の変わり目は体調を崩しやすい。さて、栄養ドリンクでも飲んで本日明日と乗り切らなくっちゃ。

昨日購入した@250CD。まずBrahms 交響曲第1番ハ短調〜ベーム/ウィーン・フィル(1974年。DG録音だけれど懲りない駅売海賊盤)を。これは第2番をずいぶんと以前に購入していて、もっさり茫洋とした演奏であったと記憶するが、これもそんな感じかな?第1楽章では録音状態(奥行きが薄い)が気になってしまう。(ムジーク・フェラインでしょ?)少しずつ慣れて、終楽章まで楽しめるが、先日聴いた(ホルンの音色が安易だ!なんて)ロッホラン/ハレ管がいっそう懐かしく思いました。

もう一枚はWagner 管弦楽曲集〜オーマンディ/フィラデルフィア管(1959年)。想像通りイメージ通りの明るく、屈託のないスケールがあって、いやもう、あまりコムツしいこと言わずに楽しみましょうやぁ、的演奏がじつに好ましい。「アメリカの金管は、Wagnerではなく吹奏楽だ」なんてクソミソにおっしゃった人もいらっしゃるけど、いいじゃない立派な吹奏楽でも。当然ラストの「ヴァルキューレの騎行」は豪華映画音楽風で最高です。

昨夜はサイト原稿加筆用に、Beethoven 交響曲第5/7番〜クリュイタンス/ベルリン・フィルで。彼のディスコグラフィで正確な録音年をようやく確認。1957/8年辺りなんだね。録音水準にも納得できるが、驚くべき上品で洗練された表現とベルリン・フィルの技量に圧倒されました。今朝はMozart 交響曲第27/30番〜ケール/マインツ室内管(VOX原盤 CONCERTO ROYALE)にて。引き締まったアンサンブル、オーソドックスな演奏で、こんなんだったら(早くから出ていた)VOXの(全集・・・だったはず)CDを買うべきであった。楽しい・・・というか、Mozart だったらなんでもいいけれど。

2004年3月某日


体調一進一退。なんとかクリアしたいね。天気は良いが、少々肌寒い。

昨夜、グラント・ヨハネセン「仏蘭西音楽」三枚組〜行きつ戻りつ全部なんとか確認〜3年ほど前に書きかけていたサイト用原稿をいちおう完成しました。1月の大風邪休み中に書き貯めたものの在庫が尽きかけていたので、やや焦りもありました。こういった、よく考えられた「企画物」(「ベルエポックの時代」)は珍しいんじゃないかな?

先日、一部ダブリを覚悟の上で購入したグリュミオー協奏曲三枚組(PHILIPS 468 568-2)は、Mendelssohn(1960年)/Brahms (1971年)へ。さすがに1960年のほうはバック(ハイティンク/コンセルトヘボウ)に熟成が足らず(録音年はたったいま確認)、Brahms はBeethoven と同じ(似たような時期)コリン・デイヴィスながら、オーケストラがニュー・フィルハーモニア管で少々さっぱりめか。ヴァイオリンの美しさは、ナタン・ミルシテインのような禁欲系でもなく、オイストラフのような平和豊満型でもない。神経質方面でもなく、清潔で端正なもの。驚いたことにスリーヴにもCD本体にも表記のない「トラック7」が存在して、Beethoven ロマンス ヘ長調が・・・これはエド・デ・ワールト/ニュー・フィルハーモニア管の1970年録音でしょう。不思議。

今週は珍しく出張がなく、少々精神がたるんでいるのか、またまた風邪気味。鼻水も出て「とうとう花粉症!?」とも思ったが、頭痛(最近持病っぽい)も出て、またまたまた、今年馴染みの、風邪のひきはじめか。早退して行きつけの病院へ。(やぶ)医者の見立てもそうでした。新たなウィルスが流行っているそう。お薬もらいました。週末、来週と遊ばなくっちゃいけない(仕事も有)から、ちゃんと可及的速やかに快復させます。

病院帰り、帰宅途上にあるBOOK・OFFへ。久々、ずいぶんとインターヴァルあって@250コーナーで3枚取得。しかし!期待の「The Best of Grieg」中、メインのウォルター・ススキンド(ジュスキント)/ロンドン・フィルの演奏が異様に音質悪し〜ガックリ。これは今週末から続くサイト関係集会で無料放出決定。欲しい人は即連絡請う。ああ、グリュミオーのBeethoven ヴァイオリン協奏曲もあげるよ。

明日、明後日はちゃんと出勤しますよ、もちろん。女房が会議(とやら)で少々遅くなり、頭痛を抱えつつ家族三人で焼鳥屋(インフルエンザ禍で空いていると狙いを付け)へ。意外と流行っておりました。息子といろいろ楽しくお話ししました。サイト用原稿、ちょっと書きました。

2004年3月某日


天気が良いのにちょっと冷えたり、コートを持っていかなかったり、で、季節の変わり目は気を付けなくっちゃ。ちょっと、風邪ぶり返しぎみか?先週のハードなスケジュール消化で少々ツカれがきているか、それとも精神的な緩みか。肩が凝ってます。

マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィルによるBeethoven 交響曲第2/8番(1997年)へ。速い。テンポも凄いが、パ〜ンと風船がハジけたような音の立ち上がりが衝撃的。細かい音型を超快速で、正確なアンサンブルで再生していくオーケストラの技量はたいしたもの(オーボエの透明な音色は特別な魅力有)で、あきらかに古楽器を意識した打楽器の粗野な響きも魅力的。「味がない」なんていう人もいるんじゃないかな。ワタシはすっかり気に入りました。(往年の歴史的演奏とは対局にある存在か)

今週末の演奏会予習、ということでシルヴァースタインのヴァイオリンを。Mozart ヴァイオリン・ソナタK.378/379/380/547(1995年 BRILLIANT Mozart 40枚組BOXより)〜ピアノはこのレーベルにピアノ協奏曲全集を録音しているデレク・ハン。プロデューサー/エンジニアのクレジットのあとに「Channel Classics」とあるのは、音源を借りた、という意味か、それともこのチームが所属している、という意味か不明。演奏的には、グリュミオーなんかを聴き慣れていると、手堅い、というか、粛々と弾いている感じがあって、やや地味目でしょうか。(BRILLIANT Mozart 全集ではアッカルドとなってダブりません)

今週は珍しく出張がない状態で、それはそれで来週への準備やら、地元お取り引き先へ何度も行ったり、で落ち着かない。「明日がある」と思うと溜まった資料づくりも遅々として進みません。通勤ではグラント・ヨハネセン(1921〜アメリカ)3枚組(VOX CD3X 3032)を久々、順繰りに再確認。原語では読めない、カタログでも探せない曲名があって、それはようやく知的水準の高いワタシのサイト読者BBS書き込みにより判明。高音が明るい、いかにもスタインウェイ!といった歯切れの良い、明快なる技巧が聴きもの。

LP時代は「ベル・エポックの時代」と題名の付いた、有名無名仏蘭西もの作品ばかりのピアノ・ソロ(LP三枚ではそれだけ。さらにCDでは)+Saint-Sae"ns ピアノ協奏曲第4番ハ短調、更にFaureの「バラード」「幻想曲」(オーケストラはフロマン/ルクセンブルグ放送管)でお徳用でした。粋じゃないし、陰影に乏しいかも知れないが、とにかくわかりやすいのがウリでして、録音もじつに鮮明そのもの。まっすぐ真面目な「アメリカの良心」みたいな演奏でけっこうたのしめます。(まだ、途中だけれど)SE'VE'RACの「夾竹桃の下で」「ハッカ噛み」なんか、なんて楽しいんだろう。

 

2004年3月某日


かなり以前に書いた「鈍い禿親父の焼鳥屋」つぶれて、お洒落な「生パスタ屋」に。いずれご近所だけれど、その数軒隣には「インターネット・カフェ+ファンシー・グッズ+スタイリッシュPC(狙いだねぇ、この辺り激戦地だから)」屋がオープン(なんの跡地か記憶なし)するそう。どんどんお店がつぶれては、新しいものが出来ていくみたい。散歩がてらのBOOK・OFFにはなにも出物なし〜っつうか、散々東京でCD買ったじゃないの。そういえばYahooBBの孫さんからメールが来て500円下さるらしい。今回の情報流出事件は、業界の地図を塗り替えるようなショックだね。信用失墜はカネでは購(あがな)えません。

昨日聴いた音楽。Rachmaninov ピアノ協奏曲第2番はお気に入りで、聴き比べをしよう(結局ひとつだけ聴いて昼寝してしまったが)〜ユージン・リスト(p)/クンシュ/シュトゥットガルト・フィル(1976年?VOX)を。お正月に聴いたときには「オーケストラがねぇ・・・」という感想だったが、そうでもないか。録音はさすがにVOXとしては新しい方なので、そう悪くもない(あくまでVOXとしては)。達者な技巧と華やかさがあって「明日という日は明るい日と書くのね」系演奏だと思います。ちょっと表面的で、ゾクゾクするような暗鬱な甘さ、みたいなものは求められない。

ベーレンライター版による全集ながらいまいち人気の出ない、マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィルによるBeethoven 交響曲第1/3番(1994年 classic for pleasure)。昨年(2003年)末に「第九」を聴いて正直「?」状態だったが、聴き手の変容故か楽しめました。同じ楽譜を使って録音しているジンマン盤が、ある意味楽譜に囚われず自由闊達に、聴衆を楽しませるような工夫をいっぱいしているのに対して、こちらは真面目一方か。モウレツな快速演奏で、味付けは素材そのままだから素っ気なく聞こえますか?アンサンブルのテンションは高いですよ、オーケストラは薄味ですが。

ああ、そういえばBeethoven 「皇帝」〜バックハウス(p)/コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管(1960年)聴きました。まず音質が良好なのに驚き。演奏もグイグイ引き込まれるような重厚な味わい有。いっしょに収録されているジャクリーヌ・デュ・プレの十八番(おはこ)Elgar(1973年 メータ/ニュー・フィルハーモニア管)は、少々ボンヤリとした音質で「どうしてもこの録音じゃないと」という必然性は感じません。(クロアチアVIRTUOSO)

いっぱい貯めちゃった歴史的録音も聴いとかなくっちゃ、ということでMozart 交響曲第40(1937年)/41番(1934年)〜ビーチャム/ロンドン・フィルにて。ま、想像を超越する良心的音質で、これだったらちゃんと聴けまっせ。(1934年のはもともとEMI初の試験的ステレオ収録だったらしい。発売はモノラル)もっとふくよかで余裕の演奏を想像したが、意外ときっちり真面目なフレージングでした。この時代だったら、逆に「現代的な演奏」ということですね。オーケストラも少々窮屈〜でも、これは繰り返し聴取に耐える立派な演奏です。続く「フィガロ」序曲(1937年)は、かつてないノリと愉悦感横溢。「魔笛」序曲(1949年ロイヤル・フィル)も同様。

朝っぱらからこんな一生懸命「日誌」書いていてどうするの。Mozart 交響曲ヘ長調K.76(第43番)、第26番、第28番〜クラウス・ペーター・ハーン/クアプファルツ室内管(CONCERTO ROYALE)を。VOX系音源だったら初耳、PILZ系寄せ集めCDには登場していた演奏家で、まぁまぁじゃないですか。Mozart だったらなんでも楽しい・・・さて、今週一週間お仕事がんばりましょう。

(取引先から直接帰宅)月曜は定例会議もあっていろいろ忙しいんだけれど、地元の取引先の担当から「どうしても!」との商談お願いがあったのと、上司間の認識の違いによるトラブルでもめて、その沈静作業に出掛けざるを得ない。ま、担当レベルで出来ることは手を打って、わだかまりなく上司へと引き継ぎました。ま、ラスト実務的な尻拭いまでしなくちゃいけないんだろうけど。

けっこう有名な音源だけどStravinsky二枚組(BRILLIANT 580円)を通勤に持参。「春の祭典」〜ラトル/イギリス・ナショナル・ユース管弦楽団(1977年)/「火の鳥」全曲〜ドラティ/ロイヤル・フィル(録音年不明)を。(+「ペトルーシュカ」〜マッケラス/ロンドン・フィル+「ミューズの神を率いるアポロ」〜ラバック/セント・ジョンズ・スミス・スクエア管)若き(22歳)ラトルの演奏は、元気があってちょっと荒々しくて、いかにも「間」が急いていますね。迫力が充分だけれど、まだ未整理だし、オーケストラの響きが濁るのは録音故か。オーケストラの力量か。ドラティはそう古いものではないと思うが、やや録音がオフ・マイクというか様子が分かりにくいか。フィナーレの盛り上げ方はたいしたものだけれど。(じつは二枚目のほうが楽しめる)

人の好き好きだからなんとも言えんけど、若村麻由美さんの入籍発表にはガックリきました。もうファンやめよう。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi