音楽日誌
玉造温泉の宿ロビー。生花なんです。あちこち飾ってあるものはすべて生花。2004年8月撮影。
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2004年9月某日


ここしばらく著しい寝不足が続いていたけれど、昨夜はよく眠れました。台風はまたまた大きな被害をあちこちに及ぼして去っていきました。ま、当地ではそうでもないみたいだけれど。まだ、いらっしゃるのかな?例年だと、これからがシーズンだけど。もうエエで。

サイト更新のネタ的に・・・ということでもないが、昨夜、Handel 合奏協奏曲 作品6を断続的に聴取〜ジョージ・マルコム/ノーザン・シンフォニア盤(1986年)→引き締まって清潔なアンサンブルだけれど、久々に確認するとオーケストラが弱い、というか、鳴らない弦だなぁ、と少々罰当たり感想を感じました。これがマリナー/アカデミー盤(1968年)だと、アンサンブルに艶と躍動を感じます。今朝、M-A.Charpentier〜ニケ/コンセール・ スピリチュエルのNAXOS盤第4集を。

8月に4枚組セットのウチ、第1集「死者のための4声のミサ曲」他数曲(1994年)を聴いたけれど、なにがなんだかさっぱりわからなかったのが正直なところ。しかし!こちら「聖母マリアのためのモテト集」(1998年)の感慨深いこと!リュートとヴィオールですか?かそけき響きに乗って清涼なる声楽がココロを洗います。ワタシはかなり以前から、「マニフィカト」〜クリスティー/レザール・フロリサン(1979年)が大のお気に入りでして、ようやくこの世界に近いものを感じることができました。

さて、きょうは昼から高松だから移動時間はたっぷり音楽聴きましょうね。ああ、苦しかった9月も本日で終了。イチロー新記録達成なるか。

2004年9月某日


2004年7月のミニ夏休み北海道の青空。クリックすれば大きくなります。CASIO LV-10 30万画素デジカメで撮影精神的混迷(おおげさ!)→激しい睡魔との闘い(大仰な!)→お仕事切り上げ(たいそうな)→楽しく談笑→地獄の失望→奇跡の回復(うむ・・・)へ。

今週、出張がほとんどないので余裕のはずで、実際余裕なんだけど、日常の様々些事に追われ、混沌状況に変化なし〜日常使用する営業用のシステムツール大改変目前の説明会は、部屋を暗くしてPC画面を投影するから眠いこと眠いこと(さっさとWindows95止めてよ!毎日、激しく落ちちゃって、さ)、自分のノートパソコンに最新データ(月一回)落としていたらACCESS(データベース・ソフト)ファイル中のデータベース誤って一本削除し、「ぷつっ!」と切れて、いや、もうきょうはお仕事止めじゃ、と。

取引先メーカーの若いやつが大阪から出てきて、少々情報交換(ちょっと酒)→タクシーで帰宅・・・自宅マンション5階に上がって、お尻のポケットを探るとサイフがない・・・たった今タクシー代を支払ったばかりなのに。領収書も取らなかったし、どのタクシー会社かもわからない。今朝方カードで落ちた家事経費分15万円ほど女房からもらったばかり(口座に入金しなくちゃ)だったし、ま、お金はともかく(また働いて稼げば!)カードとか、事務所のセキュリティ・カードとか免許証とか、そちらの方が紛失はずっと痛い・・・明日、タクシー会社に電話掛けしなくちゃ・・・

もしかして、良心的タクシー運転手さんが気付いて戻ってきて下さるかも・・・と(んなハズないが)一縷の望みを賭けて雨中、マンション入り口前に佇(たたず)むワタシ。ふ、と足元を見ると濡れそぼった見慣れたグリーンの物体が・・・サイフそのままありました。タクシーから降りるときに落としたんだね。CD二回(東京、高知)、大切な手帳(新大阪)、そしてサイフ(自宅前)、この間のウッカリ連続だけれど、全部戻ってきました。めでたい。ありがたい。ラッキーであり、縁でもある。

通勤時(行きのみ)には、インバル/フィルハーモニア管でStravinsky(1990年)「ペトルーシュカ」を。リアルな音像はヘッドホンを使うといっそう効果的だし、演奏だって細部入念な味付けとリズム感に不足はない・・・でも、どこか不機嫌というか、ワクワクするような遊園地の喧噪ではないような気もしないでもない・・・不満という程じゃないが、もう少し聴き込まないと。

どうも音楽に集中できません。台風再来しているようだけれど、明日、高松に行けるだろうか?精神的に乾いている自覚あるので、北海道の景色でも掲載しましょう。2004年7月のミニ夏休みが恋しい。

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エラい台風、また来てます。三度目だよね。いつもは岡山の被害は相対的に少ないところ(前回は海辺がやられた)だけれど、きょうは職場から自宅に戻るのも苦労しました。いつもはバスに乗っているのは15分ほどだけれど渋滞で40分以上かな?ご近所の側溝から水が溢れております。JRは止まっているらしい。それでも、ま、堅牢なるマンションの5階に入ってしまえば静かなもんですよ。ちょっと、体調悪くカゼのひき始めっぽい。女房も体調不良だし、気を付けないと。本日、お仕事はそれなりに見えてきた感じ。やっぱり、出張ばかり行かずに足下も固めないと・・・

リュックに入れ放しになっていたStravinsky 「花火」(1990年)「春の祭典」(1989年)〜インバル/フィルハーモニア管を渋滞バス中で全曲確認。ややデッドで自然で鮮明な音質。オーケストラの技術は正確であって、良く歌っているし、サウンドの質感によそよそしさはなくて、基本クールな表情ながらなんとなく親しげです。サイボーグ的ではなく、ちゃんと血が通っている。正直、気に入りました。1947年版ってどこが違うの?

帰宅して、「展覧会の絵」〜カラヤン/ベルリン・フィル(1965年)を。考えてみれば中学校の音楽室にあったのがこのLPで、当然この曲との出会いはカラヤンのゆったり、まったり、雄大なる演奏ということになる。久々確認すると、テンポの遅さ、オーケストラの技術が抜群に優秀かつ甘い響きであること、余裕の緩いリズム感・・・のち、ライナーとかジュリーニに馴染むようになると、これってずいぶん大柄で桁違い(スケールが、艶が、緩さが)の演奏だったんだな、と気付きましたね。

CD時代になると、更に大曲がもうひとつ収録〜「春の祭典」(1963年)を。これもLP時代からお気に入りでした。然ダメ、アンサンブル細部雑な仕上げ(これがベルリン・フィル?)で、メリハリ・爆発全然足りなく、「そつなくまとめてみました」的演奏で、響きも濁って、それは録音のせいではないと思います。

2004年9月某日


いつもの週始めだったが、思っていたことの半分も消化できていない。今になって考えると、ここ数年は”楽だった”な、と。これから先、”あの時はバタバタしていたけど、楽しかったな”と思える日が来るだろうか?夜、ようやく新人君の全体歓迎会。そこそこの料亭だったが、松茸料理のマズいこと!苦いばかりで、香りがほとんど存在しない?どこの、いつの松茸だ?ニセものだろうけど。

ほとんど音楽聴いてません。今朝、Sibelius 交響曲第2/3番〜ザンデルリンク/ベルリン響(1974/70年)を。どんより曇り空であり、暗鬱な雰囲気漂って違和感有。北国の日差しは清涼で、けっこう(それなりに)強いものです。レパートリーとしてこの人に似合っているかどうかは疑問。Bach ブランデンブルク協奏曲第第2/3/5番〜カラヤン/ベルリン・フィル(1964年)は、ワタシ激賞の演奏でして、最近の古楽器系演奏からは遠いけれど、戦前異形なる巨大巨匠世界からは完全に脱却していて、小編成マイルドでした。

オーケストラが上手い、バランスがよろしい、流麗だけれど甘過ぎがハナに付かない。(いやがる人もいるでしょう)第3番ト長調の弦楽合奏はほんまにゴージャスでしたね。

再セット・アップなったノートパソコンに、ATOK(馴染みの日本語変換ソフト)やらいろいろ入れようと「USBの外付けハード・ディスク」にコピーするべくメインマシンに接続するが、認識しません。もともと古〜いノートパソコンから抜いた2.5インチHDでして、寿命かな?調べているウチに気付いたけれど、ピンが2本ほど折れている?ワタシはほんまに粗忽者でした。

2004年9月某日


さて新しい一週間だけれど、今週本来であれば週半ばに研修会(東京?仙台?)だった予定が、申し込まなかった(というか手違いでちゃんと案内が来なかった)ので出張らしい出張入れておりません。余裕だね。真面目に身辺整理しましょう。どーせいろいろ毎日諸トラブル整理に追われるだろうし。

渋井陽子予告通り勝利!彼女は以前から応援していて(可愛いでしょ!)、それにしてもテレビ宣伝で「日本最高記録を狙う!」とバンバンやっていて、その通りクリアするなんて並大抵の水準ではない。まだ25歳、感動しました。元気出ました。

昨夜、ノートパソコン(1ヶ月ほど前6,300円で購入)で「ハードディスクをどうたら云々」とにかくいろいろ整理するソフトを試してみたら、大失敗したらしくて、起動がおかしい。というか、ちゃんと起動しないように。再セットアップの手順は前回通りなので、その通りするが、二度トライして上手く行かず、12時半あきらめて就寝(翌日仕事だしね)〜今朝目覚めて、その原因が思い当たり(つまりOSをセット・アップするドライブをフォーマットしていなかったんだね。以前の不調だった設定が残っている)やりなおし〜現在無事進行中です。今度は大丈夫。

そんなこんなで音楽聴いてません。どんより曇っていまにも雨降りそうだけれど、元気出していきまっしょい。

2004年9月某日


女房殿休日出勤。月末も近いので通信教育をやらなくっちゃ・・・と、テキストを早朝より取り出すが、1/4くらいで眠ってしまう。どうも疲れが取れない、というか運動不足なのかな?集中力を欠いております。ぼんやり一日過ぎ去りました。

インバル/フィルハーモニア管でStravinsky(1989/90年)三大バレエ音楽を。一年くらい前に買った記憶があるが、この有名作品は精神的テンションに余裕がないと聴けないものです。(じゃ、ワタシの現状はマシなのか?)ほんまはアンセルメの「火の鳥」(1969年)CDを探していたけれど、出てこなくて代わりに聴いてみた、というところです。同じオーケストラだし。時代は違うが。

これは(自分なりの)評価に苦しむ、というか、まず録音がとても鮮明で驚きます。これは、英DECCA系やや人工的華麗でもなく、PHILIPS系ホールトーンを生かした中低音重視路線とも違う。やや残響少な目、あらゆる楽器の定位が明確で、打楽器の音の立ち上がりが、はっ!とするくらいクリア。ところが響きに、色気が妙に足りない。

演奏は知的に計算されているし、アンサンブルも緻密。迫力にも欠けるものもないが、どうも不機嫌というか、さきほどの録音状態とも関係するのか、色気が足りない。でも、これは拝聴するに個性を感じさせて、しばらく聴き続けてみようと思わせる魅力もあります。「幻想的スケルツォ」は初耳だったが、魅力的な作品ですね。

ああ、そういえばDvora'k チェロ協奏曲〜ロストロポーヴィチ(vc)/カラヤン/ベルリン・フィル(1968年)の定評ある一枚を久々確認。想像以上に凄いですね。ソロの切れ味、燃えるようなベルリン・フィルの魅力・・・ハイキン盤(1957年)もついでと言っちゃなんだけど、楽しみました。

また明日から仕事だな。少々憂鬱です。頭痛もある。

2004年9月某日


無為無策にぼんやり、時の過ぎゆくままに過ごすのが休みの醍醐味か?いえいえ、いろいろ「ふだんできない、やりたいこと」を集中的・計画的に進めていくのが正しいのか?難しいところです。昨夜のプリンタの件、朝一番でヘッドをセットしてみたけれど、やはりなにも印字されない・・・うち捨てた同じ型番のプリンタ・ヘッドを分解し、清掃し、付け替えてみるが状況は同じ・・・「水に浸けた」というのがマズかったか?未練がましく、数日間はこのままで様子を見ましょう。(この作業で既に2時間消費している)

スポーツか?読書か?はたまた、音楽(CD)三昧か?一時出勤して机の上整理か?スポーツ・クラブ迄行くのは大仰だし、なんせ職場のすぐ側だから、普段着でいきなりお仕事しちゃいそうな予感がある(どうしてもやるときは日曜〜人知れずやりたいもの)。ご近所をまず走ろうかな?カルく。そういえば30台前半は毎朝走っていた記憶もあります・・・ああ、エアロビクスも毎週行っていたな。スキーで靱帯切って以来すっかりスポーツとはご無沙汰状態だし、酒席は相変わらずだし・・・こりゃいけん。

Bach マニフィカト ニ長調〜クリストファー/ザ・シックスティーン(新しめの録音でしょ?既に店仕舞いしたCollins Classics原盤)の柔らかな表情に癒され、併録される17曲にわたるコラール集(曲目を調べる根性がないこと→既に精神後退を意味している)〜マット/ノルディック室内合唱団/ザ・フライブルガーのソロイスツ/バロック管弦楽団も引き続き。これはオリジナル録音ですか?素晴らしくしゃきっとした、正確でヴィヴラート最小限の清楚でチカラ強い合唱です。ココロ洗われました。(BRILLINT 99376/6)

●Brahms ピアノ協奏曲第1番(カーゾン/セル/ロンドン響)は、ベルリン若手こんのさんのサイト「tagebuch」に引用されちゃったので、あわてて加筆分を更新!ロンドン響がヘロいとは心外なる評価だけれど、ここでのバックは凄まじいという点では一致しました。カッチェン/モントゥー/ロンドン響(1959年)も素晴らしいけどね。

購入したまましばらく(一年ほど?)放置したBach ブランデンブルク協奏曲全曲〜ボウルト/ロンドン・フィルのメンバー(1972年頃?)によるものを確認。これです。ワタシの求めていたものは。豊かで大柄で、躍動する喜び!戦前録音に見られる異様にスケールが肥大した違和感は存在しなくて、もっとオーソドックス、かつ王道を歩んだ音楽。「Bach は立派な音楽なんじゃよ!」とでも言いたげなボウルトの自身溢れた表情が想像されます。オーケストラは上手い!ワタシのような「通」じゃなくても、マンロウやらターナー(リコーダー)、ジェラルド・ジャーヴィス(v)の名前くらいは知ってます。そうだな、カラヤンの演奏を連想しました。

昼飯を作って、そのまま二時間ドラマ再放送(好きなんです)見ました。十朱幸代はいくつになっても素敵だな、宮崎美子も東ちづるも好みのタイプだけど、半分見たところで急激な睡魔に襲われ、東ちづるが真犯人だったが経緯がよくわからない・・・のはいつものことでした。夕方まで寝てしまい、女房帰宅後、数日前に行った焼鳥屋に再び訪問〜「ゴルゴ13」二冊読んで、陶然としました。

夜は「K-1」です。

2004年9月某日


たまたま入手した、というか、手持ち在庫から取り出したCDはピアノばかり・・・リヒテル、ギレリス、カーゾン・・・ちょっと知名度的には落ちるがカッチェン、と、まったく主張と個性がはっきりしているした演奏ばかり聴いていると、他が少々存在感が薄れてしまうか・・・。それでも、エフゲニ・キーシンのChopin (1984/89年)ほんの若い頃(というか、小学校6年生/高校2年生)の録音は、驚くほどの完成度と瑞々しい表現で先人に負けない魅力を発しておりました。

最近の録音は聴いていないが、エレーヌ・グリモー(ほんま美人でんな!)のBrahms (ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調/小品集 作品118 1991年)は、ワタシが期待する音が出ていませんね。先入観?ちょっと儚(はかな)げで、弱いかな。もうちょっと”芯”が欲しいな、と。もう少し聴き込みましょう。ニコライ・ペトロフ(1943年生まれ)〜1987年のライヴ。C.F.E.Bach 、Mozart 、Brahms 、Mendelssohn、Schumann・・・と多彩な演目だけれど、やたらと技巧が先立って、その切れ味が鋭いほど空虚さが増す・・・技巧が技巧として意識されているウチはたいした技巧じゃないんです。

さて、連休のあと本日一日出勤〜ド残業かな?でも、明日は休みですから。

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ワタシは粗忽者である。自分で言うんだから間違いない。お仕事でも天才的な閃きと、先の読みは鋭い(はずだ!?)が、性格が粗忽であるばかりに、時にビミョーなミスを誘発しちゃう。きょうは、マシなほうなのかな?でも、思っていた半分も予定消化終了できませんでした。せめて、職場の机の上のお掃除に明日は休日出勤するか・・・と一瞬悩みます。粗忽者である自覚とは・・・

先月くらいに、数台のプリンタ(合計500円くらいか?)が相次いで(激しく)故障し、ああ、やっぱり安物はダメだ(そりゃ限度あるわな、50円100円の世界だから)年末に向けて新品を買うぞ!と決意したのもつかの間、HARD-OFFのジャンコ・コーナーで「EPSON PM-820C」(500円)を見掛けるともういけない。買いました。話しはちょっと複雑になるが、じつはこの少し前、プリンタ相次いで破壊直後「EPSON 810C」を100円で再度購入しております。

理由は「インクのカートリッジ在庫があるから」〜少々印刷まだら状態だけれど、自分の普段使いには困らない。現役です。ところが、「EPSON PM-820C」はカッコ良いし、替えのインクが二個セットで1,000円が更に(相場より)安い。で、ある休日買って帰りました・・・電源入りました。しかし、びくともしない。ピクリとも動かない。また分解して「ゴミ」として捨てなくては。しかし、粗忽者としては「インクがあるんだし」と、再度(昨日)「EPSON PM-820C」(こんどは1,000円)を購入・・・これが動くことは動いたけれどインクがかすれます。正確に言うと、黒が上手く出ない。

ネット検索すると、「ヘッドを清掃せよ」と。なるほど・・・と、写真に従って分解〜さらりと水洗いして再び組み立て〜ちゃんと動きましたよ。しかし、なにも印刷されない。分解掃除以前はかすれても印刷はされていたけれど、まったくなにも出なくなりました。これを粗忽者といわず、なんと言う?ええっと、現在、再度分解し、ヘッドをバケツの水に一晩浸けている最中です。これで回復すれば大もうけ!失敗したら被害は合計2,000円以上へ・・・

てな感じで、音楽ほとんど聴いておりません。ペーター・マーク/フィルハーモニア・フンガリカでMozart 交響曲第40/41番(1969年)など少々〜たいへん立派な演奏です。とくに「ジュピター」ね。でも、精神的に切ないっす。

2004年9月某日


昨夜、ご近所スーパーに買い物に行って、そのまま馴染みの焼鳥屋へ。勢古康爾「まれに見るバカ」(洋泉社新書)の痛快な「徹底したバカ論議」読みながら陶然・・・「ごく一般的にいって、やはり女にバカが多い」なんて出てくると読み手の方が動揺するが、女性差別者ではない。その証拠に「真打ち登場」「男のバカはもう歴史的に証明された伝統ある馬鹿である」と続きます。最初のウチ、少々のお茶らけからスタートして、次々と「馬鹿」の理論的実証を(著名人・著書実例入りで)ばっさばっさと切り刻んで行くが、いやはやその痛快なこと。

ここ数日、断続的に聴いているTchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜リヒテル(p)の1962年録音は、カラヤンのバックが、ああ上手いな、と思う一方で反発(なんだろう?)も有。ワタシはカラヤン是々非々派であり、しかも自分の好みの変遷(加齢による?)やら体調精神状況で刻々と評価が変わるからいい加減なものです。で、交響曲第4番ヘ短調〜カラヤン/ベルリン・フィル(1966年)を確認。

これはオーケストラの品質極上、耳あたり最高バランスの取れた演奏です。(先入観としての)露西亜風暑苦しいクドさがないのはもちろん、独逸風ガチガチの堅苦しさ(これも先入観か?)も存在しなくて、これはこれで完成度も高く、ワタシには反発心は生まれません?じゃ、リヒテルとの協奏曲は何故?ウィーン響の響きに対する違和感かな?よくわからない。

・・・人間謙虚であることが大切だ!と、ひときはふだん”謙虚”とは縁遠い人間(ワタシ)が強調するのだから絶対に正しい・・・と思ってくれ。件のYEDANG CLASSICSてんこ盛り状態を着々と消化しつつあるが、Rachmaninov 交響曲第2番ホ短調〜スヴェトラーノフ/ソヴィエット国立響(1968年)のわかりやすさ、美しさ、陰影の濃さに痺れました。いえいえオーマンディ盤が悪いということじゃない、立派な演奏ですよ。(第1楽章と最終楽章にカットがある)久々、聴き比べたが、お国ものとはバカにできませんな。アメリカのほうが少々こだわりというか、やや歌い方に素っ気なさが気にならないでもない・・・あくまで、”やや”だけど。

第3楽章の「アダージョ」の安らぎの旋律には泣けます。嗚呼、もっと泣きたい!と、更に我らが尾高忠明/BBCウェールズ・ナショナル管(1991年)も確認し(少々地味だけれど、抑制の利いた演奏だって悪くない)、最高の名演との評価も高いアシュケナージ/コンセルトヘボウ管(1981年)へ。(先日9枚組ボックスで購入したもの)・・・どうも「これぞNo.1!」とか「史上最高の演奏!」などという評価や、宣伝を見ると「ほんまかいな?!」と、ちゃちゃ入れたくなって天の邪鬼なワタシ。

ま、機会があれば虚心に聴く、ということですよ。はっきり言って評判通りというか、アシュケナージ望郷の念がひしひしと伝わって節回しに魂が籠もっているし、コクと深みのあるオーケストラの個性を存分に生かして、理想のバランス。つまりクサくなりすぎず、洗練されすぎず、ピン・ポイントで感動のツボをぐいぐいと押していく感じ。オーマンディ盤(旧録音)でこの作品に出会ったが、アシュケナージで出会えたらワタシの音楽生活(Music Life)も変わっていたかもね。

嵐屋塩ラーメン ついでに・・・と言っちゃなんだけど、「パガニーニ変奏曲」(1971年 プレヴィン/ロンドン響)、ピアノ・ソナタ第2番ロ短調/練習曲「音の絵」 作品33-1〜8(1977年)、前奏曲嬰ハ短調 作品3-2・・・最近強面のピアノは聴けなくなるほどの、優しく、甘い旋律が爽やかに表現されて、濃密に甘すぎない、抑制も若さもある・・・お昼はご近所の「嵐屋」で塩ラーメンをいただきました。

2004年9月某日


タオルケット一枚で寝ていたら朝方寒いこと〜風邪ひきそう。(既に発病したか?)女房、本日より職場研修(という名目で慰安)旅行で京都行き。ワタシは終日ぼんやり・・・まず床屋さんへ。BOOK・OFFで(CDはろくなものはないので。それにしてもひどい在庫)新書を5冊ほど購入・・・ノーミソを活性化させないとね。なんやら数件のケータイ電話あるが、どれもしょーもない用件ばかり。

朝からBrahms 三昧でして、それもピアノ協奏曲連続ワザで。これは昨日の第1番(カッチェン)の流れでして、カーゾン/セル盤(1962年)・・・いちおうサイト原稿加筆修正(未更新)したが、評価に揺れはありません。演奏録音とも完璧!ついでと言っては失礼ながらゼルキン/セル盤(1968年 スタジオ録音前日のライヴ)と比較したが、音質の不備はあるものの、セルの厳しくも充実したバックに変わりはないのですね。ゼルキンのゆったりした(やや緩いと言っては叱られるか?味わい貫禄系)ピアノも印象的です。

第2番はポリーニ/アバド/ウィーン・フィル(1976年)から。既にサイト用原稿粗筋完成しているが、完璧(さきのカーゾン盤とはなんか意味が違うんだなぁ)だけれど、どうも上手すぎる、というか、よそよそしいというか、でも清廉でクールなBrahms ではあります。完成度は高い。同じ曲をリヒテル/ラインスドルフ/シカゴ響(1960年)で。久々の確認だけれど、記憶上では「燃えるようにアツい!録音いまいち」のはずが、そう言うほど・・・だな。かなり情熱的ではあり、録音状態も気になるほどではない・・・これも楽しめましたね。

Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜リヒテル新旧盤の再コメント苦慮して数回、断続的に部分部分を摘み聴きするが、まだ以前の感動が蘇らず。気分転換にBeethoven ピアノ協奏曲第4/5番〜ギレリス/マズア/ソヴィエット国立響(1976年ライヴ)を。これはライヴの熱気、アンサンブルの粗さも含め素晴らしい”ノリ”です。ギレリス最盛期ですか?重心は低く、重戦車がバリバリ荒野を走り抜けていく様子を彷彿とさせて驚愕の演奏。安全運転のマズアも一緒になってアクセル踏んでます。

でも、ま、たまに聴くべき演奏だろうな。体調のよろしいときに。

2004年9月某日


昨日、ヤミで結局一日中仕事しちゃって、定時終了後松山に(運転手付きクルマで・・・ワタシは高速を走ると眠くなるクセがあるので)移動。いつもの夫婦者のお友達が待っていて、(先日、高知で大失敗したので)ウマいもん喰いました・・・(少々高かったけど)というか、仲良しお友達との酒はナント楽しいこと!ヘロヘロになってフロも入らずベッドに倒れ込み、朝一番からご当地のお客様と商談〜昼から松山観光港(ジェット・フェリーで)→広島へ移動、夜まで商談→(新幹線で)岡山に戻って少々残業→(夕飯も喰えず)タクシーで大名帰宅・・・ツカれました。本来、明日のお仕事を一気に本日ムリして消化(したつもり)なので、明日臨時休業。

昨日は「ヤミ出勤」で電話も出ない(ケータイには出るが)ので、ポータブルCDプレーヤー時々聴きながら「ながらお仕事」(昔鍛えた”ながら勉強”の実力!)を。Handel ハープ協奏曲 作品4-6〜デュロワ(hp)、Mozart 協奏交響曲 変ホ長調 K.297b〜(様々なソリスト)、ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.186e〜ネケホルドフ(?)(fg)/ガウク/ソヴィエット国立放送響(1951年)・・・う〜む、マニアックな演奏家でんなぁ。意外と音質良好で、まったりノンビリした味わいが豊かで、昨今のスリムというか痩せ過ぎの演奏とは大違い。正直、たいへん楽しめましたね。こんな演奏、いまどき貴重でっせ。

YEDANG CLASSICSをボックスで購入すると、いままで聴く機会を得なかったガウク(ムラヴィンスキーやスヴェトラーノフの先生筋ですな)なんかが集中して聴けるようになりました。Beethoven 交響曲第5番ハ短調(1957年ライヴ)も、意外と端正で、余裕があって、しかも最終楽章繰り返し!オーケストラはUSSR State Radio and Television Symphony Orchestraでして、ワタシは勝手にモスクワ放響か?と類推しているが、時にMoscow Radio Symphony Orchestraも出現したりするから自信がなくなります。(この件、数日前に別稿触れましたが)

話しは逸れたが、ロシア風脂ぎった異形演奏!ではない、ということです。センスとして古くさくないし、豊かに鳴るオーケストラ。モノラル録音だと思うが、人工的な音の広がりが付加されているようでもあり、それは成功しておりました。広島移動中に聴いた音楽は、Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜カッチェン(p)/モントゥー/ロンドン響(1959年)。これはとびきり素晴らしい演奏です。同じオーケストラ、同じレーベル(英DECCA)、ほぼ同時期の録音であるカーゾン(p)/セルの演奏にココロ奪われていたワタシは、少々この作品への考えを変えました。

冒頭のそうとう強圧的なオーケストラの威力は予想通りだけれど、あとは静かで落ち着いた世界が広がるんです。カッチェンのピアノは(スタインウェイでしょう)内省的であり、勇壮でチカラ強い場面でもそのイメージを変えません。モントゥーは交響曲第2番ニ長調(ロンドン響 1962年)と同じで、柔らかく、ふくよかで、絶妙の優しさが溢れます。だから第2楽章「アダージョ」こそ絶品!最終楽章にリキみはなく、明るく転調する場面の喜びもひとしお・・・(録音最高級です!)

もう一枚はストコフスキー・・・「展覧会の絵」(symphonic transcription by Stokovsky 1966年 ニュー・フィルハーモニア管)「禿げ山の一夜」(arranged by Stokovsky 1967年 ロンドン交響楽団)〜ま、怪獣映画音楽ですな。ハデハデしくて、思いっきり不気味で、旋律の節回しが思いっきりクサい!しかも、あちこち旋律の改変有。たしかフェイズ4録音で左右分離が笑っちゃうほど不自然でした。更に「1812年」「だったん人の踊りと合唱」(1969年 ロイヤル・フィル)が入って”いかにも”的作品だけれど、意外とオーケストラが薄いのと、たしかLP時代大砲の「ド・カ〜ン」爆発のあと「ひゅるひゅるひゅーん」があったはずのなにこれが消えている・・・(記憶違いか?こちら録音はまとも)

先日もストコフスキーの「王宮の花火の音楽」(RCAビクター響 1961年)を聴いていたら、LP時代に収録されていたはずの花火の「ど〜ん、ばちばちばち・・・」の効果音が消えておりました。ああいうのはちゃんと入れて欲しいね。どちらがオリジナルなのか・・・?

2004年9月某日


さて出勤です。ほぼ自主的な休日出勤で、諸準備+最終的に松山に入ればよいだけなので、ノンビリしたもんだけれど、気持ちの問題か前夜から緊張感が違うものです。二日休んで(ぼんやりゴロゴロしていただけ)ずいぶんと(精神的に)回復。そういえばプロ野球は二日間ストライキだったが、ここ最近野球に興味なくなった(相撲も)ワタシには影響ないものの、古田会長は全面支援!「どっちもどっち」論は、あくどく視野の狭い、しかも野球を愛していない(人も一部存在する)オーナー側を利する発言です。選手会側が正しいに決まっている。

昨夜、Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜アシュケナージ/マゼール/ロンドン交響楽団(1963年)を。かつて、あれほどお気に入りだったリヒテル新旧盤に入り込めず、若きアシュケナージだったらなんと爽やか、初々しい感動に溢れました。リヒテルの求道的な集中力を楽しめるほど、ワタシには精神的余裕がなくなっているのかな?「リヒテルは全部受け付けない」ということじゃありませんよ。もちろん。

今朝、Beethoven 「英雄」〜モントゥー/ウィーン・フィル(1957年)を。全曲を気長に集めている(未だ半分)一連の録音だけれど、この国内盤は音質がずいぶんと落ちるんです。(オリジナルはどうなのか?)演奏はリキみなどどこにもなく、バランス感覚と優しさに溢れたもの。コンセルトヘボウとの録音(1962年)も、機会があれば聴きたいものですね。さて、出掛けましょ。

2004年9月某日


やはり週に一回はノンビリしないと体調回復しませんね。今朝は目覚めが気持ちヨロシ。

Haydn/Mozart /Schumannのピアノ・トリオ集〜ギレリス/コーガン/ロストロポーヴィチという名人による1950年代の録音だけれど、演奏音質とも抜群の充実具合で楽しめました。先日YEDANG CLASSICSでまとめ買いしたウチの一枚だけれど、「狙い買い」では出会えない感動に感謝してサイト用原稿に。BBS書き込み関連で「ロシアのオーケストラ事情」〜朝日新聞の切り抜きが出てきたので、サイト更新。これだけ団体名が混乱すると、ほんまに自分の耳を精査しないとエラいことになりそうですね。

Kalinnikov交響曲第1/2番(1992年 OLYNPIA OCD 511)〜ドゥダロワ/「ロシア交響楽団」 中古@250Kalinnikov交響曲第1/2番(1992年 OLYNPIA OCD 511)〜ドゥダロワ/「ロシア交響楽団」の演奏で。録音がややぼんやりしている(?)こと、オーケストラに覇気が足りないような気もしますね。それにしても名曲!第1番は懐かしい旋律、第2番は「与作」に似ている・・・これならNAXOSのクチャル/ウクライナ国立響(1994年)のほうが、表情が濃厚でずっと楽しめました。音質も良好。

ご近所を5分ほど散歩したのみで、一日中まどろんでおりました。な〜んもせず。あきまへんな、こんなんでは。先日来、お気に入りリヒテルのTchaikovsky ピアノ協奏曲第1番(1958年)を数回聴いているが、(まったく気に入らない)かつての自らのコメントに付加するような、新たな自分なりの切り口を発見できません。1962年のカラヤン盤も同様。この作品は意外と気に入っているだけに、少々悩みますね。

先月購入(304円)したBeethoven 交響曲第5番ハ短調〜トスカニーニ/NBC交響楽団(1939年)は、尋常ではない集中力に、音質の不備を吹き飛ばす魅力がありました・・・が、本日「ダブり買い」発見!(情けない)History10枚組トスカニーニ第2集に収録〜1939年11月11日ライヴ、まさにその録音。購入時に一度は聴いているんだけどね、そんな記憶詳細飛んでました。History盤は少々残響も付加して(安いオーディオ機器でも)聴きやすく・・・という配慮でしょうか。いずれにせよ(少々胸を痛めつつ)新鮮な気持ちで馴染みの名曲を楽しんだものです。

2004年9月某日


昨夜遅くに山口より帰岡。連休前の金曜夜新幹線は大混みに決まっているが、なぜか座って帰れました。が、いやはやもう疲れ果てて、更に残業して・・・これから先のお仕事のことをチームのメンバーと(酒場で)愚痴少々。土曜休み。でも月曜祝日は出勤・出張。

久々、新幹線で音楽聴けました。硬派フリッツ・ライナーによるde Falla「恋は魔術師」(1963年)「三角帽子」「はかなき人生」、Granados「ゴイェスカス」〜「間奏曲」、Albeniz「イベリア」(1958年)を。録音が素晴らしいこと、ラテン的作品とライナーの気質に違和感があるような先入観もあったが、そんなことはない。強烈かつ明快柔軟なリズム、多彩なオーケストラの響きの豊かさ〜これはひとつの快感です。

Debussy「海」(1960年)もライナーの演奏は初耳だったが、この重量感には少々驚きますね。予想外に遅いテンポ、細部まで入念に描き込んだ表現だけれど、ブーレーズの明快さとは意味合いが正反対の「明快さ」。暗い、重い、しかし粘着質ではない。でも、この重苦しい印象はいつまでも引きずりますね。

ワタシが愛するMahler 〜第4番ト長調をデ・ワールト/オランダ放送フィル(1993年ライヴ)で。この名作はメンゲルベルクという超・個性的な演奏も存在するが、なかなか(自分にとって)しっくり来るものはないもんです。結論的に、デ・ワールトの表現は自然体でココロ安らぐ、素晴らしいものでしたね。まず、録音が(コンセルトヘボウなんです)極上の残響と奥行きで、ほとんどそれだけで痺れちゃう。

オランダ放送フィルは、コンセルトヘボウ管ではない。弦の厚み、管の深み、それは適わないけれど、素直でていねいで、やさしい世界が広がって、嗚呼、美しい旋律だ・・・時に見せる圧倒的な爆発も、なんと爽やかなんだろう・・・マルギオーノ(s)はワタシのお気に入りだけれど、この無垢な最終楽章には少々セクシー過ぎるが、ゆったり豊かな彼女の声を聴いていると幸せになりました。

・・・ほんとうはスポーツ・ジムにでも行くべきなんだろうけど、朝一番で部屋の清掃、終日ぼんやりテレビなどウツラウツラしつつぼんやりしてました。少しだけ音楽も聴きましたよ。Beethoven ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調「葬送行進曲」〜ギレリス(p)1976年ライヴで。ようやく(苦手でありつづけた)こんな作品も、やや硬質で深みと、適度な重量感ピアノに乗って手応え充分でした。引き続き、昨夜の興奮醒めやらぬMahler を。

交響曲第3番ニ短調の最終楽章〜ハイティンク/コンセルトヘボウ管(1966年)で。ワタシはこの楽章がひときは気に入っていて・・・そうだな、アバドの演奏が好きだったな。なにもしていないようで、いつのまにか大きな歌に包まれて静かな感動がしずしずと押し寄せる・・・そんな演奏だった記憶がある。ハイティンクも特別に個性的な表現ではないけれど、上質なオーケストラを無理なく鳴らして気持ちがよろしい〜

いえいえ、じつはその後に収録された第4番ト長調(1967年)、それもアメリンク(s)の声を確認したかったんです。この演奏はLP時代からお気に入りでした。に於けるマルギオーノがあまりにセクシーで素敵すぎて、これはやっぱりアメリンクでしょ、と記憶を辿って確認したら、やっぱり可憐で天使のような優しい声でした。

BBS書き込み関連でMozart 「プラハ」交響曲〜スウィトナー/シュターツカペレ・ドレスデン(1968年)を久々。ワタシは第29番をLP時代からお気に入りでした。0枚組ボックスを購入したものです。正直、第28番〜41番(スタジオ録音)には表現上、録音もばらつきがあると思います。「『無為の為』系、ほとんど虚飾なしストレート系速いテンポの演奏です。ノリはあって溌剌としているが、ほんやり聴けば『なにもしていないか?』と誤解されるような演奏です。オーケストラはとても美しい」とワタシのサイトBBSに書き込んだけれど、先日聴いたクーベリック盤に比べると、あまりに工夫が少ないかな・・・と(ちょっとだけ)思ったりもしましたね。

2004年9月某日


なんとか本日一日乗り切れば週末休み(久々に。でも月曜祝日は出張か)・・・と思うと少々元気も出てきますよ。職場でとうとう(おそらく精神の病)一人休んでしまった〜真面目で仕事のできるヤツだったが・・・自分も我がチームのメンバーも気を付けないと。

昨夜、Mozart 交響曲第38/39番〜クーベリック/バイエルン放響(1980年)を確認。1989年に@2,200で発売された正規盤が250円ねぇ・・・閑話休題、これほど余裕と(良い意味での)貫禄、細部意匠を凝らした演奏も滅多に経験できません。オーケストラの飾らない、暖かくも深い響きが聴きもので正直(なにを聴いても感動するMozart でありながら、いっぽうで、いやもっと先があるでしょ、みたいな意味で)これほど満足できたことも久々。

演奏の個性やら方向という意味でなく、感動の水準でこれに匹敵するMozart は・・・ジュリーニ/ニュー・フィルハーモニア管(1965年)でしょう〜ということで、交響曲第40/41番を久々。先日、某人から「演奏に文句はないがオーケストラは少々落ちる」旨を伺っていて、その確認もありました。独墺系中低音の厚み、官能性とか、先のバイエルン放響のような牧歌的とさえ言える茫洋とした深みは求められないが、精悍で清潔、若々しい響きがあるじゃないですか。ワタシは、ジュリーニとオーケストラとの信頼関係を聴き取りました。

Mahler 「復活」〜「スケルツォ」「原光」のみ、ショルティ/ロンドン響(1966年)を。録音も語り口も明快そのもの。完璧なアンサンブル・集中力でありながら、陰影を感じさせないMahler 〜ワタシは彼の表現を好まないが、アブラヴァネル持ち上げているのに、ショルティに対する反発は”メジャー嫌い”という先入観か?

YEDANG CLASSICS寄せ集め音源CDより、Ravel 「道化師朝の庭」(1954年)「クープランの墓」より三曲(1950年。以上ギレリス)、Liszt 超絶技巧練習曲〜三曲(1955年。リヒテル)、ロ短調ソナタ(1986年。ポストニコーヴァ)。ギレリスはラフなノリがあって楽しく、リヒテルには沈痛な集中力があり、ポストニコーヴァは意外と雄弁、そして繊細なLiszt・・・正直、苦手な作曲家だけれど、これはずいぶんと楽しめました。

2004年9月某日


かなり事態は整理されてきた感はあるけど、頻発する細かいトラブル(+その処理が更にトラブルとなる)、手付かずの課題、成果につながる手応えの見えない諸作業、うち続く出張・・・ツカれました。昨夜、期待の高知だったけど、飲み屋の選択大失敗・・・接客滅茶苦茶(悪気はないのだろうが大混乱)、カツオは明らかに冷凍物(グレードも鮮度も落ちる。ワシの味覚を舐めんなよ!)で、ワタシはひとくちで止めました。もう一軒行って若いものと飲み直し。熟睡。徳島での商談をこなして先ほどクルマで(直接)帰ってきたところ。

昨夜の高知は、ワタシの担当留守とわかっていて、夜待ち時間有。床屋さんに行こう、と思ったらちょうど「社員旅行」でお休み。BOOK・OFFで出物を漁るが、クラシック・コーナーにはろくなものはない、1,000円もする、ということであきらめかけたが、未整理@250コーナーに数枚の出物発見!Mozart 交響曲第38/39番〜クーベリック/バイエルン放響(1980年)、歌劇「オテロ」抜粋(1959年)エレーデ/NHK交響曲団/デル・モナコ・・・これはおどろくほど音の状態が良いし、なんせデル・モナコの圧倒的に強靱で輝かしいテナー(黄金のトランペット)が楽しめます。DVDでは発売されている音源ですね。+ほか二枚ほど。

明日も山口だな。いや、もうツカれてきた。

2004年9月某日


ここ数日蒸し暑さ復活。きょうはこれから会議〜高知(〜徳島)へ。そういえば出張申請出していない・・・というか、先週の精算・報告もしていなかった。体調、やや回復傾向だけれど、食欲減退気味なのは(望ましいことだけれど、体調不良はいけないな)どうしてか。クルマ(運転手付き、というか若手が運転してくれる)なので、CD持参しません。小さな兄弟殺害事件に胸痛みます。子供は無条件に幸せに暮らせるようにする大人の義務がある。「幼児虐待」こそ、もっとも憎むべき犯罪だと思います。

件の「保育所生活発表会」VCDは、「読み込めないDVDプレーヤーが存在する」「焼き込んだメディアのクセもあり得る」とのこと。今度の休み、また別なビデオでやってみましょう。今朝はポール・パレー/デトロイト響のRavel 、Debussy〜「ダフニス」第2組曲(1961年)、上品でセンチメンタルな円舞曲(1959年)、ボレロ(1958年)、夜想曲(1961年)、小組曲(1959年)〜剛直と繊細が同居するストレート系演奏の極致。フレージングやらリズムが粘ったり、重くなったり、暗かったりしないから、やはりラテン系なんだろうね。もっとも景気が良かった頃の街の活気を反映して、デトロイト響はこの辺りが全盛期か。

2004年9月某日


日曜を挟み、同じ場所(広島界隈)を二周。自らのスケジュール調整の失敗とは言え、疲れるものです。夕方早々に辞去し、久々の職場で諸作業(=机の上の書類+メール未読消化)残業。最近、ワタシが絶対に口にしたくなかった「忙しい」という言葉が出ることがあって大反省してます。「忙しい実体」とはなにか?日常新たな取引連絡先が増えた(倍に)こと〜純実務的に慣れていないから、信頼感とか阿吽(あうん)の呼吸を作り出すのに時間が掛かっていること(そりゃそうだ、半年一年は誠実に対応して実績作らないと!)、むしろ蓄積された「不信感」から脱却できない・・・

自分でやれば一時間で終了する作業を、その三倍の時間を掛けて新人に引き継いで作業すること、移動距離が増えてしまって純粋に時間的余裕がなくなっていること、そんな時に限って頻発する大小さまざまなトラブル(昨夜だって!)処理。薄皮が向けるように徐々に状態は改善していくかな?本日、午前中地元取引先と(大)商談(結局、なにも事前準備できていない・・・)、明日の会議の資料作り、これから先(第4四半期)のやや細かい資料・・・明日、会議後高知〜徳島へ出発。週末は(先週台風で流れた)山口への出張フォロー・・・まだまだ!

ああ、そういえば日曜潰してエンコードしたVCD(息子幼少期の保育所生活発表会)はパソコンでは見られました。女房はそれでも大喜び。ここ三日ほど暑さ復活ですね。昨夜は湿度が高くてエアコン入れたまま就寝しました。季節の変わり目には体調維持に気を付けないと。

昨日、新幹線で聴いたCD少々。Schumann 序奏とアレグロ・アパショナータ 作品92〜リヒテル(p)/ブリテン/イギリス室内管(1965年オールドバラ音楽祭ライヴ)を。ステレオ収録で会場の雰囲気がわかるし、作品的にはピアノ協奏曲のテイストによく似た情熱的なものです。演奏機会は少ないですよね。いつもながらの硬質なるピアノの魅力充分。引き続きLiszt ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調〜リヒテル(p)/アンチェル/チェコ・フィル(1954年)は、コンドラシンとの1961年録音が演奏録音とも鮮烈なので少々損をしているが、演奏だけ見ればこの強靱なる集中力になんらの遜色はありません。

2004年9月13日広島の秋空メインであるTchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23〜リヒテル(p)/ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1958年)は、LP以来の再会み(←サイト初期のコメントは書き換えたい)だけれど、人工的なステレオ感付加は成功していて、意外と聴きやすいもの。演奏的にはカラヤン/ウィーン響とのステレオ録音(1962年。しばらく聴いていないな)とは対局にある「快速演奏」だけれど、正直集中できず、新たなコメントは付けられそうにありません。

(時間切れで途中までだけれど)Messiaen 「世の終わりのための四重奏曲」〜ベス(v)/ピーターソン(cl)/ビルスマ(vc)/デ・レーウ(p)(1977年)を。独逸の収容所で書かれた前衛的自由溌剌難解作品だけれど、「イエズスの永遠性への賛歌」は何度聴いても感動します。ビルスマの地味で静かなチェロが胸を締め付けます。せめて広島の美しい秋空を掲載。

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んん・・・60%くらい?先のことはなにも進んでいないけど(頭の中にはちゃんと有!)当面のお客との対応を(それなりに)乗り切り、机の上の書類(風ゴミ)を片付け、メールはに(おそらく)すべて目を通し、処理し、返事をして・・・資料を作成コピーして、帰宅。事態は快方に向かっている、というのは気のせいか。いえ、気持ちの持ち方か。

通勤では音楽聴いてません。帰宅して、Mahler 交響曲第1番〜ハイティンク/コンセルトヘボウ管(1962年)を。ははぁ、アンサンブルも前のめりで貫禄がない、細部の彫琢が甘い・・・しかし、アツい勢いと若さがあってこれはこれで悪くないかな?引き続き第2番「復活」第1楽章(1968年)〜こちらはオーケストラのコントロールが利いた緊張感が溢れました。

2004年9月某日


ツカれ取れず、食欲もほとんどない。本日、再度広島一周(一昨日と同じところ。話しの経過上そうなってしまった)〜夜、職場に戻ろう・・・もうずいぶんと行っていないし、明日朝一番で地元お得意さまへ行かなくっちゃいけないし、その翌日の定例会議の資料は手付かず〜そして昼からはもう四国方面出張・・・わかっていたスケジュールなのに、自分で自分のお仕事コントロールができていない・・・

昨夜のVCD焼き〜超長時間掛かったのに結局「このディスクは読み込めません」という結末に。画像処理してわかったが、なぜ世の中の人々は競って最新鋭のマシンを購(あがな)うのか?という理由。いやはやワタシのヘロ・マシンでは全然非力なんですね。閑話休題、1989年の保育所「生活発表会」三時間の退屈・苦痛なこと、ま、それは我が息子がタマに出てくることを思えばガマンもしようが、延々と続いた演技後だめ押しラスト「父母の会会長」の挨拶+園長先生の挨拶の(信じられないほど)オモロくないこと+長いこと!大阪だっせ!もっとウケ狙いとか、せめて短くまとめるとか、会場の空気を読めないのかね。(いちおうMpeg1にエンコード済みなので、またそのうちトライヤル)

あまり音楽聴いてません。Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜シューリヒト/ウィーン・フィル(1963年)を再確認。ワタシのはMEMORIES盤だけれど、10年程前DG盤でリリースされ話題になっていたからサイト検索すると数件出てきます。へぇ、モノラル収録ながら、相当に良好な音質らしいね。ワタシの怪しげ盤でもそれなりに聴きやすい音でした。人様の評価など気にはしないが、昨日のヘッセン盤(1959年)は「ウィーン・フィルとの技量が違いすぎる。存在の意味がない」との一文(一件のみ検索に引っ掛かる)に違和感バリバリ〜どちらも充分個性的で、いえいえむしろヘッセン盤のほうがいっそうシューリヒトの表現が濃厚に明快に楽しめるか?と、思ったものです。

評価は人それぞれ。同じ5枚組セット(VIRTUOSO)中で、交響曲第8番ハ短調〜北ドイツ放響(1961年)を。これも世評高いウィーン・フィル盤(1963年。同時期のライヴも有)はステレオ録音だし、無理してこれを・・・とは思わないが、充分魅力的です。響きが濁らない、重くならない、流れを重視しながら細部の彫琢が念入りである・・・音質もそれなりの水準(モノラル)でそう悪いものではありません。終楽章の燃えるようなアッチェランドは爽快です。

こうしてBrucknerの歴史的音源を楽しめるくらいだけれど、まだまだ精神的には余裕なんでしょう。では、行って来ます。

2004年9月某日


体調よろしくない・・・って、飲んで帰ってきた挙げ句何なにを言うておる〜女房大阪の実家に行ったままなので、俄独身・・・ようはするに、散らかし邦題、メシもまともに喰わない、フロはシャワーで済ませちゃう、でも洗濯はちゃんとしましたよ。朝、なんと目覚めたら9時、これは何年ぶりだろう。久々、異様に暑く、昼飯を喰いに出掛けてHARD-OFFで「ビデオ・キャプチャー」を下調べを。動画系には一般に興味薄いが、先日、出張中に読んだPC雑誌に「Mpeg1形式で、CDRにVCD形式で焼けばDVDプレーヤーで再生OK!」との記事を読んだので。

あまりビデオ録音なんかもしないほうで、たいした量のVHSもないし、「膨大なるアナログ画像データを保存したい!」という要望などないが、それでも息子の保育所発表会は永久保存しておきたいな。画像鮮度はもともとたいしたことはないからMpeg1で充分だし、つまり手持ちのCDR機器でVCDができる、ということですよね。で、PowerVCRとかいう外付けUSBチューナー/キャプチャーを購入。(6,300円)適合OSにWindowsXPがない・・・つまり、それ以前に発売されたもの。いえいえ、ワタシ如き、これで充分でございます。

お茶の間のビデオ・デッキにつなぐため、先日のノートパソコン(MMX233)につないでみるが、画像を見ることは可能ながら、録画にするとパワー不足(メモリも96mbしかないせいか)落ちてしまう・・・で、女房マシンのPentiumU400mhへ。女房部屋にはテレビ・ケーブルの穴があるし、結果、専用液晶テレビできあがり・・・きっと、帰宅すると驚くだろうね。今、「保育所発表会」(十数年前!)再生しつつMpeg1でキャプチャー+エンコードしております。

そんなこんなで音楽は聴いておらず。ようやく(あまりの暑さに)部屋をキンキンに冷やしてBruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜シューリヒト/ヘッセン放送交響楽団(1959年)を。2003年に出た5枚組(1,990円)だけれど、正直(音質が気になって)楽しめなかったセットのウチの一枚。そりゃ、最近の優秀録音には適うはずもないが、音楽の全貌を確認するになんの不便もないでしょう。シューリヒトは「響きの混沌」に埋もれることなく、いつ、どの部分でも細部主張明快で、勢いがあって、重苦しくなりませんね。テンポは相当に動きますよ。最終楽章なんて、もの凄く遅い。静謐な気持ちで深呼吸するような、爽やかな気持ちになりました。ウィーン・フィルとの録音(1963年)も再聴したくなりました。

2004年9月某日


早朝より広島市内+α一周。(きょうは休みだぜ・・・)成果はあったね。親しい取引先の人との同行だったし。夜、異動になった元の担当も誘って少々広島の夜を楽しみました。昼からはピーカンで暑かったですよ。女房、本日大阪の実家行き。

本日は単独行動だから(新幹線)行き帰りは、たっぷり音楽聴けました。秋の声を聴いてからBrucknerをたっぷり〜交響曲第9番ニ短調〜フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1944年ライヴ)から。本格的歴史的録音復刻派には評判イマイチなHISTORYレーベルだけれど、もう一枚の第8番ハ短調〜ウィーン・フィル(1944年ライヴ)ともども、その強烈な個性と、説得力が猛烈な魅力。「無為の為」とか「自然体」とか、そんな言い分が恥ずかしい縦横無尽なる伸び縮み、容赦ない大爆発の説得力。これぞ元祖”爆演系”か。正統派Brucknerファンからは叱られそうだけれど、正直痺れました。

Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜スクロヴァチェフスキ/ザールブリュケン放響(1991年)は久々だったが、こちらは正確であり、素直であり、原曲の美しさを無垢なまま表現して下さっているでしょうか。(録音も良いし)ラスト、かなり酔ってはいたけれど帰りの新幹線で聴いた交響曲第5番 変ロ長調〜レーグナー/ベルリン放響(旧東1983/84年)を。先日「流麗なBruckner」という評価を見かけたが・・・???

ストレート系の虚飾ないテンションは昔から馴染みで、爽やかな気持ちになりますね。「流麗」などとんでもない!一生懸命、素朴なBrucknerでした。

2004年9月某日


東京から戻って参りました。ほんまにとんぼ返り。遅くにいつもの五反田のホテルに入ってBOOK・OFFを覗いたら相変わらずドーショーもない在庫、価格相場。東京はあれでやっていけるのかな?一律千円、次の段階が750円・・・ところが、「一律千円」の中に、じつは三枚組(値付け間違いでしょ)が紛れ込んでいてワタシは見逃さない〜もちろん聴きたいな、と思っていた音源だしね。一昨日のお休みが効いているのか、やや精神的なツカれは回復・・・9月の予算達成状況も順調です。苦難の道はいつまで続く・・・新幹線行き帰り、断続的に意識を失ってしまう。

昨日、朝、Prokofiev チェロと管弦楽のための協奏交響曲 作品125〜ラズロ・ヴァルガ(vc)/フロマン/ルクセンブルグ放送管で(少々)再確認。なるほど・・・「楽譜を間違いなく弾く」という水準(んなこと言って申し訳ないが)と、できあがった作品を芸術として完成させる(ロストロポーヴィチ)の違いか。安易に好き嫌い、とか、これは失敗作!などと判断してはいけないな。Prokofievはあまり好んで聴く作曲家ではないが、交響曲第5番 変ロ長調も同様・・・ところが!

ジョージ・セル/クリーヴランド管(1959年)を聴くと驚愕印象一変のド迫力説得力ラッシュ!に至りました。(以下、行き帰りの新幹線中にて)硬質でシニカルで、馴染みにくい旋律・・・この作品にはそれにプラス、中途半端な大衆性が加わってまったく好きじゃない・・・てなことを考えていると、セル爺さんは「甘い!もっと硬く、徹底的にシニカルに!体脂肪を落として筋肉と精神を鍛えて!」的叱咤を受け、ぐうの音も出ません。その孤高の緊張感、清潔感、この道一筋求道的アンサンブル、早めのテンポ、微細部に至る光のあて方。目覚めました。

カップリングのBartok 「管弦楽のための協奏曲」(1965年)も同様〜但し、これはもう少し聴き込んでからね。(たしか版が違うとか・・・)同郷とはいえライナーとはずいぶんとイメージが違う。音楽はいろいろ幅広く聴きましょう・・・Arnold(1921-)の交響曲第1/2番〜ペニー/アイルランド・ナショナル交響楽団(1995年)を。非常に大衆的な作風で、リズミカルな打楽器が活躍します。それなりに騒がしく、シリアスな作品だけれど、とても気楽に聴けると思います。Tchaikovsky ヴァイオリン協奏曲ニ長調(パールマン)/Beethoven 交響曲第7番イ長調〜メータ/イスラエル・フィル(1990年ライヴ)を。ソヴィエット・ツァーか?

正直、作品的にも演奏家への興味という意味でも「BOX買い」しないと聴く機会はないだろうCD〜結論的には予想以上に立派な演奏です。パールマンの技巧は文句なく輝かしく、メータの交響曲はゆったりと余裕があって、ライヴならではアツい感興もありました。しかし、このオーケストラは(残念ながら)美しいとは思えない。「展覧会の絵」「ラ・ヴァルス」〜プレヴィン/ウィーン・フィル(1985年)これもライヴ録音。

かなり以前にFMで聴いていて、(当時)心底感動しました。オーケストラの余力を生かした自然体演奏の極致・・・だったはずだけれど、ヘッドホンで聴いているせいか細部の音質が少々気になります。(これは記憶と気持ちの問題。だって先のメータ盤なんてもっと音質落ちますもの)いえいえ、演奏は期待通りでその美しさは素朴とさえ感じたものです。オーケストラの優秀さ、巧さが上滑りしない。「ラ・ヴァルス」の優美さは細部まで文句なく配慮が行き届いていて理想の世界でした。

今回のYEDANG CLASSICSボックス買いの白眉〜ルドルフ・バルシャイ/モスクワ室内管を。この団体、かつて伝説的な凝縮アンサンブルで有名だったが、指揮者西側亡命!でCDで音源が復活しだしたのはワリと最近・・・Haydn 「軍隊」+Mozart ロンド ニ長調 K.382(リマ 以上1973年)+Haydn 交響曲第95番ハ短調(1974年)を。これはとても不思議な演奏です。編成少な目でウワサ通りの集中力アンサンブルだけれど、最近の古楽器系(またはそれに影響を受けた小編成演奏)とは別物で、しっかりインテンポのレギュラー演奏・・・かなり厳格なんです。ハズむようなリズムとか、そういう方向じゃなく、かといってロシア的濃厚さ(もちろん)皆無だけれど、ロシア的ヴィルティオーゾの系譜か・・・もっと愉悦感が欲しいとは思うが、自分なりの結論はもう少し先送りしましょう。もっと聴かないとね。

Baxのハープを含む室内楽作品〜モビウス(含む日本人)というグループの演奏(1999年)・・・これ、最高です。清潔なDebussyみたいな味わいね。癒され、幻想の世界に連れて行ってくださいます。五反田BOOK・OFFで購入した「三枚組千円」のCDとは、Handel 合奏協奏曲作品3/6全曲〜マリナー/アカデミー(1964/68年)のことだけれど、演奏は瑞々しいアンサンブル全盛期!ながら、音質的には少々不満(劣化)がある。国内盤故か?この件、別途まとめようかな?

明日、早朝より広島へ。休みが取れない。

2004年9月某日


まだ昼は30度を越えるが、朝晩はすっかり秋でして、昨年より涼しい。台風はまだ来るのでしょうか。

昨夜はぼんやりテレビを見ていて、ほんまにほんやりでして、何を見たのかもほとんど記憶がありません。そういえば、一昨日くらいから急にケータイに怪しげお誘いメールがばんばん入っちゃって、どこかからアドレス流出したかな?たまにほんまの業務用メールも入るし、困ったもの。まいったね。

Beethoven のピアノ協奏曲集は、ワタシ苦手方面の作品でして(どうしてそんなことになったのかは不明)、かつて所有していた数組の「全集CD」も売り払った記憶もあります。いまでも「好んで購入する」作品群ではない。ま、ボックス買いをしたときに含まれてくる、とか、もの凄く安い・・・時に購入するくらいか。ケンプ(p)/ライトナー/ベルリン・フィルの全集(1961年)は定評ある(あった、というべきか)ものだけれど、第1/2番は威圧感ほとんどなくて、手堅く素敵な演奏でしたね。

録音が素晴らしい!ライトナーのバックがていねいで清潔、ケンプのピアノはスタインウェイかな?切れ味はあるけれど、細部までよく描き込まれてリキみはどこにもないんです。テクニック前面の人ではないと思うけど、技術的な不足は感じさせなくて、リリカルな味わい、バランスがよろしい・・・

Saint-Sae"ns チェロ協奏曲第1番イ短調〜ロストロポーヴィチ(vc)/ストリャロフ/モスクワ放響(全ソ国立ラジオ・テレビ響表記。1953年)は、紛れもなくLP時代、ハイキンとのDvora'k協奏曲とともに収録されていた音源です。音質良好、なによりチェロの技巧が完璧(特に最終楽章)に美しい。作品の個性故か?意外とさっぱりとリキみなく弾いているようで、流れも自然。シミジミ良く歌って、弱音で抜いたところが聴きものでした。続いてProkofiev チェロと管弦楽のための協奏交響曲 作品125〜(バックは)ザンデルリンク/レニングラード・フィル(1957年)が収録され、たしかこの作品はロストロポーヴィチに献呈されたもの。

演奏・録音機会の少ない作品だけれど、ラズロ・ヴァルガ(vc)/フロマン/ルクセンブルグ(リュクサンブール?)放送管(1970年代VOX)でかなり以前から知ってはいるが、いやぁ難解で晦渋で・・・ところが、名人の手に掛かると驚くべき明晰な世界に変貌していて、ヤワな演奏じゃ手に負えんかったわけやね。録音、バックのアンサンブル、ソロは完璧な技巧、歌、詠嘆があってこれなら楽しめました。(VOX盤も再聴してみよう)

これから出勤、夕方から東京です。週末も広島です。

2004年9月某日


台風一過。連続する被害、観測史上最悪の風速〜屋根は吹き飛ぶし(当地はあまり被害はなかったが・・・たった今現在北海道は強風らしい)・・・ワタシは出張が中止になったので、いや、もうこの際お休みいただき!なんか、精神的疲労がピークでして、目の奥、頭痛が続いております。ずっと休みがなかったでしょ?諸実務やら、考えること、頻発する(小さな)トラブル〜お客とは上手くいっているのが救いだけれど・・・でも、そんなに毎日深夜まで残業!みたいなことはしてません。

昨夜、Rachmaninov ピアノ協奏曲第1番〜アシュケナージ/プレヴィン/ロンドン交響楽団(1970年)を・・・これも、ほとんど集中できませんでしたね。今朝はTchaikovsky 交響曲第5番ホ短調〜ロジェストヴェンスキー/ロンドン響(1987年)・・・こちらは精神的に余裕ができたせいか、素直に楽しめました。彼に期待されるべきアクとか、オーバーアクションは少ないんだけど(世評も低かったような?)でも、ゆったり楽しめました。

お休みだけど、ご近所パソコン屋さんに「光学式マウス」(女房に頼まれた)を買いに行くついでに、取引先のお店売り場を撮影しよう・・・愛用デジカメがない。いついつまではあったよね・・・と記憶を辿るがもしかしたら、またボケが出て、どこかに忘れたかも知れない。数年間使って元は取ったはずだけれど、そんな問題ではないでしょ・・・と、遣る瀬ない気持ちで半日・・・出て参りました。お部屋の片隅。よかった。

Rachmaninov 「鐘」〜スヴェトラーノフ(1979年)をじっくり(初耳)〜ちょうどデジカメ紛失(未遂であったが)の遣る瀬ない気持ちにピタリと似合って、甘い旋律が切ないもんです。あまり馴染みのない音楽だから、かえってサイト用原稿にはラクなんです。こだわりがないし、素直な気持ちだし・・・いろいろ聴いて、あまり難しく考えず気楽に「ちょろ聴き」執筆。それにしてもワルターの1930年代アメリカでの放送録音は酷い。「皇帝」もグールドも、ずいぶんと久々聴いて、ずいぶんと感心しましたね。フェドセーエフの「悲愴」(1991年)は、ああ、よくできた演奏だ、とは思うが、書き上がった自分の文章を見ると情愛が薄いね。

明日は東京です。一日ゆるりとしました。

2004年9月某日


台風来ています。今朝段階、岡山では風ばかりで雨はない。夕方時点で瀬戸大橋を渡れるかどうか、だな問題は。明日は山口なので、絶対戻ってこなくちゃ。本日は「考えるお仕事作業」をしたいもの。延髄反応的お仕事だけでは保たないし。

昨日のSHOATAKOVICHの続きを・・・ピアノ協奏曲第2番は作曲者のピアノ+バックはガウク/モスクワ放響(表記がそうなっている。全ソ・ラジオ・テレビ大交響楽団とは違うのか?1959年)軽快で、鼻歌交じりのような楽しい作品ですよね。二台ピアノのためのコンチェルティーノ イ短調〜これはドミトリー/マキシム父子による(1956年)・・・オーケストラは付かないけど、ほんまに協奏曲のような味わいがあります。ラスト、作曲者のピアノ/オイストラフ(v)/サードロ(vc)によるピアノ・トリオ第2番ホ短調(1947年)・・・交響曲ばかり話題になるが、ワタシには室内楽の方がずっと楽しめますね。ユーモラスで少々怪しくて、不安げで激しい・・・。(音質はまぁまぁです)

ああ、そういえば昨日Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜バルビローリ/ハレ管(1970年ライヴ)を数回繰り返して聴取、ようやく加筆完了しました。個性的であること、ピカイチです。情念の演奏。

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台風は九州山口広島+四国に大きな被害を及ぼしつつ日本海方面に去りつつあります。岡山も凄い風ではあったがほとんど雨は降らず、傘も持参せず、もちろん濡れもせず帰宅。でも、一週間前と同じように瀬戸大橋は閉鎖で高松に訪問できず。明日出張予定だった山口は、お相手の方の被害が大きく会議そのものが中止に。少々鬱陶しいお仕事を(お陰様で)こなして、明日はお休みをいただくことにしました。荷物を持ちたくないので、CDは通勤に持参せず。

忘れ物が多い」ことを反省しないと・・・なんて、言ったばかりなのに昨日、新大阪駅よりケータイに電話有。手帳を預かっていると!いつ?土日広島に行ったときに新幹線中に忘れたらしい。どこに置いたかな?なんて考えていて、ワタシはほんまにボケが進んでいるみたいです。スケジュール帳がないと、ほんまになにもできません。(着払いで送って下さるそうです)

スヴェトラーノフ「大序曲集」を〜冒頭に序曲「1912年」が配されていて、意外と面白みのない、というか、旋律の歌わせ方もフツウっぽいな〜よくよくジャケットを見るとロジェストヴェンスキー/モスクワ音楽院管(1990年ライヴ)じゃないの。あと、ラストのコリオラン序曲がテミルカーノフ/ソヴィエット国立響(1982年 これはスタイリッシュで荒々しく、カッコ良い!)でして、残り全部スヴェトラーノフ・・・だけど、音源の音質水準がバラバラであまり楽しめませんね。ウィリアム・テル序曲(1963年)、カルメン序曲(1987年)、「ルスラン」序曲(1983年)くらいかな、ちゃんと聴けるのは。「ホタ・アラゴネーザ」(1976年)「皇帝に捧げし命」(1977年)は、ぼんやりしていて様子がよくわかりません・・・

爆演系?いえいえ、明快でチカラ強い、わかりやすい表現だと思いますよ。YEDANG CLASSICSって、寄せ集め(収録作品、演奏者、音質、音量)が過ぎることがあって、この一枚(YCC-0063)も印象がバラバラでした。もう少し配慮が欲しいね。

今朝、出勤ギリギリまで聴いていたのは、Beethoven ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ニ長調 作品12の1〜ヴェルヘイ(v)/ムールダイク(p) (BRILLIANT 99113)。じつは先日、シェリング(v)/バニョーリ(p)の1975年ライヴの楽しげな表情にすっかり魅せられ(こんな素敵な作品だったのか!)て、在庫から探し出したもの。ああ、ちょっと地味だけどこれも素敵な演奏だなぁ、と、別件検索していたら、自らのサイトがヒット!

これはMozart だ。屈託のない、明るい旋律が時に暗転して陰りを見せる妙。第二楽章の変奏曲の楽しさは一聴に値します。こんな晴れやかなBeethoven もいるんだね。ライヴでした。いつもながら微笑んだようなヴェルヘイの清潔かつセクシーな音色を堪能。(「指令:苦手Beethoven を克服せよ」より)
ああ、やっぱり聴いたら即印象はまとめておかないと。

2004年9月某日


本日は職場が臨時休業。いちおう「職場厚生旅行」なんだけど、年々予算が削られて本年は夜のお食事会〜ま、飲みに行くだけ。こっそり職場にも行きます。お仕事残っているから・・・あとでね。(労働基準法違反)

Dvora'k チェロ協奏曲ロ短調〜ロストロポーヴィチ/ハイキン/モスクワ放響(1957年)を自宅コンポにて再聴(昨日はポータブルCDプレーヤーにて)・・・少々昔の録音って、ヘッドホンの直接音より、部屋に音楽を響かせた方が聴きやすい場合がある。昨日は「?」状態(細部が粗い?)だったが、今朝確認すると、R.Strauss「ドン・キホーテ」〜コンドラシン/モスクワ・フィル(1964年)共々、雄弁で良く歌うチェロとバックが溶け合って良い感じでした。7種だっけ?ロストロポーヴィチのDvora'k録音があるはずで、全部聴いた訳じゃないが、これが一番楽しめるかも知れません。泥臭いバック(激甘ホルン!)にも深い味わいがある。

(ダブり買いしそうな予感がある〜YEDANG CLASSICSボックスで)リヒテルのRachmaninov ピアノ協奏曲第1/2番(1955/59年 ザンデルリンク)を久々。(かなり以前に1,290円で購入している)お気に入り第2番ハ短調協奏曲の出会いはこの音源なんですよ。昨夜遅く、ヴォリュームを小さくして聴いたら様子がよくわからず、たんなる音の状態良からぬ昔の演奏・・・っぽく聞こえたので、今朝(やはり)再確認。

一昨日、アシュケナージの第1番(1970年 プレヴィン/ロンドン響のバック)には「嗚呼、美しい。優しい!」と感嘆したが、リヒテルの硬質な打鍵には悲劇が宿っていて、聴き手に手抜きを許さない集中力と緊張がありました。甘さが殺されて、なんやらやたらと深い!ザンデルリンクのバックは極上で、第2番はヴィスロツキ/ワルシャワ・フィルの比ではありません。

Respighi 「ローマの松」〜ガウク/モスクワ放響(1960年ライヴ。但し、全ソ国立ラジオ・テレビ響との表記)・・・ガウク(1893-1963)って、ほぼ初耳だけれど、意外とあわてず騒がず、露西亜系異形なる巨大スケール大爆発!方向ではなくて、しっかり落ち着いた穏健派余裕演奏でしたね。このCDのコンピレーションは少々寄せ集め的(YEDANG CLASSICS YCC-0152)でして、お次はRespighi 「チェロと管弦楽のアダージョと変奏曲」〜ロストロポーヴィチ/コンドラシン/モスクワ・フィル(1973年ライヴ)・・・相変わらず雄弁で、とことん表情豊かに歌って、なんと息深い美しい音楽なんでしょ。

更に何故かRavel 「スペイン狂詩曲」〜ロジェストヴェンスキー/モスクワ・フィル(1958年ライヴ)が収録されます。彼の数多い録音歴の中でも、もっとも初期の頃のものかな?意外と繊細というか、速めのテンポ、後年の濃厚な表情がまだ出現しない〜そこが逆に少々面白み少ないか、と思います。モスクワ・フィルってわりと洗練された響きですよね。

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昼前に職場に到着(出勤ではない)盛大に電話は鳴るが、取ってはいけない・・・休みだから・・・でも職場の1/3は出てきていたのは何故?(労働基準法違反)ケータイにはバンバン入りましたよ、いつもの月曜日だから。主にノーミソを使わない肉体系労働系を中心にこなして(平日は根性要るんです)早々に夕方職場を出て岡山タワーに・・・そのまま夕食会場に雪崩(なだ)れ込み。

タナカという若いやつが妙にワインに詳しくて「シャブリにしましょう」と確信を持って曰(のたま)うので、「よし!」とつきあい、「次は赤ですよね!」とのことなのでなんたら・メドック(たしか1991年)を頼んでみるが、普段ワインなど嗜まないワタシでも旨い!クセもアクもなくて、そうか・・・ワインも良い音楽も一緒だな・・・と陶然となっちゃう。肉料理はずいぶんと久々で、そのままバスで帰宅〜明日もお仕事なので(当たり前か)。台風また迫ってます。夕方高松には二週連続で行けそうにもない。

Shostakovich ピアノ協奏曲第1番〜自らのピアノ・ソロ/サモスード/モスクワ・フィル(1956年)を。なるほど、作曲者はピアノに自信があったんだね。途中やや走りすぎ(テンポ速い!)で、全体の動きが見えなくなっちゃうところもないではないが、達者で(雰囲気とか味わいとか)わかりやすい演奏でした。こうして苦手作品も身についていくんだなぁ。

2004年9月某日


昨日、朝一番に職場にクルマを取りに行ってそのままお取引先へ。9時前には準備完了するが、じつは会議の始まりは10時からとのこと。で、更に実際のワタシの出番は12時から〜喜んでいただけた、とは思うが午前中時間がムダだったような少々の後悔有。急ぎ、自宅に途中寄って着替え〜職場にクルマを置いて広島へ・・・広島の某用事には「時間には間に合わないよ」と最初から言ってあったし、「夜の宴会までに来ていただけば良いからね」とのことだったし、岡山駅前タワーレコードへちょろっと寄り道。

そこでロシア系音源豊富な韓国レーベルである「Yedang Classic」BOX多数目撃!激安!コレもともと「特価一枚1,290円」くらいでワタシの興味の範疇外だったが、@299〜@399(税込み)になると話しは別だっせ。7種ほどすべて購入したかったが、なんせ荷物になる(単発ものをそのままセットにしたので嵩張る)ので「スヴェトラーノフ」(あんまり聴いたことがないので)「ロストロポーヴィチ」(とくにハイキン/モスクワ放響とのDvora'k協奏曲が聴きたかった)をリュックに。

移動中(クルマの中、新幹線中のCDプレーヤー)に聴いた音楽・・・Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜バルビローリ/ハレ管(1970年)・・・先月再聴して驚いた音源だけれど、この壮絶なる”泣き”には大いなる反発と、「いや、もう負けました」的徹底もあって、個性的なことは貴重であること、間違いなし。イギリスのオーケストラとは思えぬ濃厚な表情も評価したいところ。Beethoven 交響曲第7番/Handel 「バースの愛」組曲(Love in Bath ? 風呂中の愛?)/Delius「楽園への道」/Sibelius 「カレリア」〜「行進曲」〜ビーチャム/ロイヤル・フィル(1957年ライヴ)を。

この高名なるイ長調交響曲のワタシ好みは、この方向なのでしょう。やさしく、余裕があって激高しない。あくまで上品。世評的にはあまりよろしくない(らしい)クリュイタンス盤も似たよう感じでしたね。ERMITGE=AURAのCD収録って、ほとんどそのまま一夜のコンサート雰囲気ありますよね。Barberの比較的珍しい管弦楽作品集+室内オペラ「ブリッジ遊び(A hand of bridge)」〜ゴルシュマン/シンフォニー・オブ・ジ・エア+有名なる「弦楽のためのアダージョ」〜これはヤニグロ/イ・ソリスティ・ザグレブを。

1960年前の録音だと思うが、厚みもあるしアンサンブルが整った優秀なるオーケストラであることが理解できます。録音もそうとうに優秀。惜しい団体を失いました。Beethoven ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調/Brahms ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調“雨の歌”/Bach 「シャコンヌ」〜シェリング/バニョーリ(1975年ライヴ)これは信じられないほど端正で、味わい深い演奏です。「シャコンヌ」はともかく、他の二作品が「これほどの名曲であったのか!」と驚くばかり。帰宅して「雨の歌」〜シェリング/ルービンシュタイン(1960年)を確認してみたけれど、いやもうこれはまったく別の世界。

これが最晩年の成熟でしょうか・・・広島の会場まで遅れついでに駅前Groovin'に寄り道〜ここで更に出物を発見!別項起こしたいくらいの感慨有

泊まりがけの行事で、夜中迄お話しおつきあい〜ほとんど眠られず。(これで三年分の義理と人情を果たしました)昼過ぎ帰岡。女房本日某資格試験当日。どんなもんだか。期待のDvora'kチェロ協奏曲ロ短調〜ロストロポーヴィチ/ハイキン/モスクワ放響(1957年)→これはLP時代持っていたはずだし、第2楽章は駅売海賊盤で第2楽章のみ所有(1950年となっていたけれど・・・?)していて、期待の一枚でしたね。ビロビロのホルンが甘くて素敵だけれど、ヘッドホンで聴いたせいかどうもイマイチ音の状況が芳しくない・・・(再度挑戦します)。

同じCDに入っていたR.Strauss「ドン・キホーテ」〜コンドラシン/モスクワ・フィル(1964年 もちろんチェロはロストロポーヴィチ)は、かつてEMIから出ていた「ソヴィエット・レコーディング」と同じ音源かな?これは信じられないくらいチェロが雄弁で、驚くべき生々しい演奏でした。帰宅して、Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調〜ロストロポーヴィチ/ワシントン・ナショナル響(1990年ライヴ)を・・・これ、ボックスの日本語表記には「ソヴィエット国立響」となっていて、音楽が流れ出したら・・・どうも意外とすっきり明るい響きのオーケストラだな・・・?

と、本体の表記を確認したらアメリカのオーケストラでしたね。かなり興が乗った演奏で、時に旋律のオーバーな煽りは存在するが、全体として勢い重視でテンポも速め〜第3楽章ノリノリのスケルツォが終わると、思わず観客からの「ブラーヴォ」の歓声が!その声にかき消されるように静謐なる終楽章が始まりました。

2004年9月某日


昨日は病院の終了が少々遅れ、昼前ギリギリに出勤〜相変わらず首の皮一枚でトラブル処理しつつ、いつまでもお仕事は終わりそうにない。延々と沸いて出る諸作業、いつまでも地面が見えない机の上のゴミ(のように見える書類)の山・・・新人君の今年生まれた娘の心臓が悪くて、まずカテーテルで簡単な手術を・・・それで改善しなければ本格的な開胸手術、とのことだったが実家の方から「無事成功!」とのこと。いや、よかったよかった!もう休み取って明日行って来い!今晩は祝杯じゃ!(仕事終わるメドないので休日出勤を決意しつつ)途中お仕事切り上げ。

全然、音楽聴いてません。本日明日(土日)も休めず。地元取引先(内部の)の「説明会」(メイン講師役)対応〜昼から広島(泊)、月曜職場は臨時休業日だけれど、出ることになるでしょう。けっして「ツマらない仕事」とか「消耗戦」とか「敗戦処理」ではないのだけれど、とにかく休まらないんです。カッコ付けて言うと「お取引先の笑顔が救い」か。昼からの新幹線内で音楽聴くか。金銭的な問題ではなくて、CDを買う時間的ヒマ・余裕もない。

今朝、Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜シューリヒト/ベルリン・フィル(1938年)を。こんな太古録音(状態よろしくない)を喜んじゃいけないが、歴史的録音のBrucknerは「こりゃ聴けないや」と思っていた時期もあったので、自分の心境の変化に少々驚きます。1964年ハーグ・レジデンティ管弦楽団との録音が有名だけれど、録音さえガマンすればオーケストラの威力ではこちらのほうが上でしょう。基本解釈は変わらないし。すっきり、粘着質ではない表現。

2004年9月某日


本日、先々の予定を考慮し午前中病院行き(定期的に・・・)を決意。トラブルの処理は遠隔操作でなんとか・・・ま、たまにはゆっくりサイト更新して、ということです。もうすっかり涼しくて、うっかり油断すると風邪をひきそうなくらいですね。

Mahler 交響曲第9番ニ長調〜シェルヘン/ウィーン交響楽団(1950年ライヴ)を久々。数年前の自らの文書は(相変わらず)妙な感じながら、この演奏はそうとうに異形なのはまちがいないと思います。美しくない。音の状態もイマイチ。先を急ぐような切羽詰まった雰囲気が溢れ、焦燥感が募ります。長大なる作品ながら70分を切る快速。これは時代の証言を収録したような一枚でしょう。今年の猛暑はMahler とともに過ごしたが、そろそろ秋の音楽を探さなくては。

Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ハイティンク/ベルリン・フィル(1987年)・・・彼のMahler 絶賛のワタシだけれど、ベルリン・フィルとの再録音第1/4/5番と聴き進めて無条件に賞賛、とはいかないのが難しいところ、というか、オロモイところか。昨日、1951年クナッパーツブッシュとのベルリン・フィルを聴いて「やっぱりベルリン・フィルはこんな音なんだなぁ。36年経っても」とすっかり感心し、比較確認のために取り出したものでした。都会的で「硬質でやや冷たいモダーンな味わい」(昨夜のワタシの感想)+濃密と言うか、集中したアンサンブルを誇る・・・

この曲の、ワタシなりの前提にはワルター/コロンビア響(1961年)があるのでしょう。なんせ12歳からこればっかり聴いてましたから。ハイティンク/ベルリン・フィル盤(1987年)はインバル/フランクフルト放響盤(1985年)と並んで、手持ちCD中では妙に馴染めない、親しみを感じられないものと思ったものです。キーワードは「暖かさ」か?オーケストラが上手ければよろしい、というのでもないみたい。

2004年9月某日


昨日、朝早めに出勤し大慌てで資料二揃え〜新幹線に飛び乗って広島へ。ずいぶんと涼しくバタバタしても大汗をかかないのがありがたい。珍しく順調なるお仕事消化で、新人君と合流後、夕方の船で松山へ移動。そのまま、ご当地のお客様システム部長と打ち合わせしたが、じつは前の職場の一年後輩(二つ年上)で二十数年来のお付き合い〜そのまま飲みにいてしまう。松山の食材も素晴らしい。(醤油がやや甘いのは九州方面の影響か)

ほとんど新人と同行だったので、音楽はあまり聴けず。Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜クナッパーツブッシュ/ベルリン・フィル(1951年)を。音質良好、早めのテンポ、分厚いオーケストラの推進力が圧倒的で燃えるような演奏ですね。但し、煽った印象ではなく、そこがヨッフムやらフルトヴェングラーとは個性が異なる点かと。ワザとか細部の入念なる彫琢だけではなく、もっと大掴みであり、骨太であり、それはそれで完成度は高い・・・

これから松山のお客と4年ぶりの商談(顔見知りばかりだけれど)で、少々緊張しております。

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本番に強い一発勝負型のワタシ〜無事、乗り切ってクルマ(運転手付き)で帰岡。しかし、職場の机の上、メール、ノーツの中にはトラブルやら問題やらてんこ盛り状態でどーしょーもない。相次ぐトラブル発生、10年ほど前に訪問したことのある某メーカーも倒産〜商品調達をどうするか、とか、大切なセール発注直前でのお客様のシステム設定ミス発生と、そのフォロー・・・ばっさばっさと処理して、お相手が不在の場合はメールやらファックスで「こんなんどうしましょ」とお手紙を送り・・・当面の最低限の処理だけして、いやもう本日は煮詰まって、これ以上お仕事しても要らぬミス誘発しそうなので帰宅・・・

昨日来、新幹線移動中はなにを聴いたかな?Delius 高い丘の歌〜ロジェンストヴェンスキー/BBC交響楽団/合唱団/シンガーズ(1980年ライヴ)、「アパラチア」〜グローヴス/ロンドン・フィル/合唱団/BBC合唱団/BBC合唱協会/ゴールドスミス合唱組合/ジョン・ノーブル(br)(1967年ライヴ)、川の上の夏の夜〜プリッチャード/BBC交響楽団(1984年ライヴ)・・・まったり静かで懐かしい旋律は・・・500系のぞみの騒音にかき消され、時に音楽は聞こえたり、消えたり・・・でした。

Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜クナッパーツブッシュ/ベルリン・フィル(1951年)は、ポータブルCDプレーヤーで聴くと魂が揺さぶられるように感動が押し寄せたが、念のため帰宅して自宅コンポで再確認〜結論。なにも印象変わりません。終楽章ラスト、意外なことにアッチェランドが掛かるんですね。それも急いたり、焦ったりの印象皆無。後年の甘く官能的なベルリン・フィルではないけれど、硬質でやや冷たいモダーンな味わいはあって、優秀なオーケストラに間違いはない。ラストはゆったりと盛り上げて下さいました。

2004年9月某日


9月の声を聴くと”秋”実感で、今朝はうんと涼しい。昨日、夕方から高松にて商談予定だったが、相手から「水害で店が浸かってしまってその対応で延期」との連絡有。一昨日(の出張延期)もそうだけれど、結果論として溜めに溜めた諸作業かなり消化できて助かりました・・・それにしても、全然お仕事が回っていない!昨夜、遅くようやく外出用ノートパソコンのデータ更新(苦労して)完了。ストレス溜まって、同僚に飲みに行っちゃいました。本日広島〜ジェット・フェリーにて松山へ。資料準備が整わず、本日早朝出勤して準備後あわてて出張予定。

ハンス・フォンク逝去とのこと。地味な指揮者だったけど、まだ60歳そこそことはもったいない。せめて「復活」を聴いて追悼しましょう。音楽は全然聴けておりません。今週土日も休みなし。ゆっくり休みたいなぁ、毎日苦しい。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi