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音楽日誌

2006年5月四国道豊浜SAにて/この写真以前使ったような気がする・・・
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●2009年6月某日

慣れぬビール+焼き肉+梅雨時の鬱陶しい雨模様(水不足地域に良い影響はあるのか?)で心身共に体調どんより(頭痛も有)、本日は溜めた宿題一件、デッドラインとなります。なんとかなるでしょう。

CAPRICCIO 79043 15枚組 2,817円(税込送料込)あまり音楽聴いておりません。傘必須だとポータブルCDプレーヤー持参通勤もメンドー臭い。Mahler 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル(1989年10月)・・・2005年7月に全集再購入した記録も、全曲をさらりとコメントもサイト上梓済み。テンシュテット、アブラヴァネル、インバル、そしてBRILLIANTの寄せ集め全集を処分したのに、このひときわ世評低い無名の激安全集を残したのは「どーせ売れないでしょ」+愛着もあったからです。

印象としては音質良好だし、誠実で真面目な演奏。オーケストラの技量ともかく、厚みにも迫力にもそう不足はない。狂気だとか、官能だとか、そいうものを期待すると少々面白みに欠けるのかも。でも、作品の混沌とした味わいをけっこう楽しみました。先日、バーンスタインの演奏に不足を感じたものだけれど、(先入観や期待からかな?)勝手な感想です。CAPRICCIOレーベルが実質活動停止?との噂を小耳に挟みました。NMLでも聴けるんだけれど、この先大丈夫でしょうか。心配です。

本日で6月終了。夜、更新できるか。

ほぼ狙い通りのお仕事進捗、帰る直前に商品トラブル発生、数件の連絡が必要だったがたいした負担ではない。天候はまさに梅雨のクライマックス的じめじめ度合い。当面明後日までの宿題はクリアしたが、月例の作業(ここ2週間)は非常に苦しい〜わかっていたことだけれど〜根性入れないとね。明日は明日で、明後日別件の打ち合わせのネタ仕入れが全然できていない〜不安です。

FIC ANC-1  1,000円だったか?購入当時は激安、今じゃ超・贅沢通勤行きは雨は降っていなかったので音楽聴けました。Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界より」〜イシュトヴァン・ケルテス/ウィーン・フィル(1960年)/Smetana 歌劇「売られた花嫁」〜「序曲」「ポルカ」「フリアント」〜イスラエル・フィル(1962年)・・・今年2009年1月久々の再聴で「?」状態だったもの。帰りは雨模様、しかも荷物持参だったので第4楽章は帰宅後拝聴いたしました。なるほど、イヤホンで聴いた第1楽章〜第3楽章は涙が出るほどヴィヴィッドで、ストレート系の表現は青春の息吹が沸き上がるような!鮮度有。日本中誰でも知ってる歌ってる、第2楽章「ラルゴ」だけれど、緩徐楽章の最高峰じゃないか。イングリッシュ・ホルンによる馴染みの唱歌風シンプル旋律、第2主題はフルートで切なく歌われ、中間部では金管の大爆発がやってくる・・・第3楽章「スケルツォ」の若々しい躍動に胸震わせる感動が〜ところが、コンポで聴いた第4楽章はちっともよろしく感じない。前回と同じ印象なんです。

なんでやっ!英DECCAによる不自然なくらい分離の良い艶々の録音ですよ。もっと大がかりな機器で、大音量で鳴らせないと本領発揮できないのか。それとも聴き手の集中力問題か。続くイスラエル・フィルとのSmetanaは、躍動溢れて文句なし。駅売海賊盤で云々しちゃいけないが。


●2009年6月某日

一昨日久々のスポーツクラブのせいか、それとも先週お仕事疲れ残?夏ばてか、どーもどんよりしております。相変わらず睡眠不如意、途中覚醒状態。それでも元気にお仕事出掛けましょう。一杯宿題溜まっております。本日は先日、40台も中盤になって無事結婚した職場の中年男の結婚おめでとう(結婚式はグアムだった)兼ねて予算達成の呑み会有、でも焼き肉屋は勘弁してよ。ワタシ、肉は基本苦手なんです。

MELODIYA  BVCX-37008-15  8枚組 価格失念Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜キリル・コンドラシン/ソヴィエット国立交響楽団(1974年)・・・残念ながら第2/8/10番の録音がないのだな。オーケストラは(当時)”いかにも露西亜系”スヴェトラーノフの総本山、暑苦しくも威圧感のある金管先頭にそうとうな迫力に間違いはない。でもね、旧ソヴィエット系の指揮者の中で、コンドラシンは骨太だけれど細部まで明快、むしろモダーンで洗練された表現をする人でした。ここでのアンサンブルもけっして荒削りではない、やや脂っこいが、明るい切れ味と推進力+緻密さ有。第4楽章「アダージエット」は隠微な官能ではなく、健康でさらりとしております。

第5番はお気に入りMahler 中(ここ最近)ちょっと敬遠気味の作品だったが、これだったら大丈夫。堪能いたしました。

朝早めに出勤して、諸処残務。会議は午前中一杯、昼から職場全員でクルマに分譲して京都方面〜枚方方面の見学、戻って残務処理、即、焼き肉屋へ。(珍しく)ビール2杯+肉もたっぷり+ラスト冷麺で締めました。後半はほとんど烏龍茶でお茶濁し。さっさと帰宅いたしました。通勤はまったく手ぶら、つまり音楽聴いておりません。

明日明後日とタイトです。その翌日は福井〜金沢連戦。


●2009年6月某日

暑いっすねぇ!梅雨はどこに行っちまったのか。昨夜はご近所焼鳥「大吉」(またハイボール呑んじゃいました)へ。今朝午前中思い立って、映画「ディア・ドクター」見に行きました。鶴瓶最高。余貴美子大ファン。井川遙素敵。茨城県の山村で撮影されたようだけれど、緑豊かな水田風景は日本中すべての田舎を連想させるでしょう。ニセ医者と村民との交流を暖かく、切なく描いてなんとも言えない味わい。悪人が出てこない映画だな。中高年中心に、けっこう満員でした。登場人物もご老人ばかり、渋い映画だな。

「2ちゃんねる」には興味なくて、自主的に見ることはないんです。でも、ネット上で情報検索すると時に関連スレッドが登場する・・・ヒドイもんですよね。一言で「クソ」と断言、論議の隙間も暇(いとま)も交流も発展もない。クラシック音楽の演奏スタイルには流行廃れがあるし、評価も変遷します。録音とナマでは全然意味が違うのは前提。結論的には、究極の一枚、永遠の価値なんて存在しなくて、各々の嗜好なんじゃないか、と考えております。ワタシは門外漢だけれど、オーディオだって人によって評価がガラリと変わることがあるんですから。

昨日検索してたのはStravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団(1991年)・・・上記「クソ」評価はこれ。1969年旧録音の先鋭さに比べてのことでしょう。世評は高く「旧録音と基本変わらず、いっそう緻密なアンサンブルを実現。しかも音質はいっそう良好」と。ワタシはひりひり、ヴィヴィッドな先鋭さを失って、精密だけれどおとなしくなった、と感じました。でもね、この作品になにを求めるか、ということでして、2ちゃんねる氏はきっとスヴェトラーノフのような重量級泥臭い演奏を望んでいたんじゃないか。都会的で洗練された「ハルサイ」これも悪くないじゃないか。


●2009年6月某日

今朝、サイト用原稿を(四苦八苦)仕上げていたのと、そのまま梅田コナミ・スポーツへ(ほぼ2ヶ月ぶり)、ヘロヘロになって昼寝していたので「音楽日誌」執筆サボり。膝は動かしていたほうが調子良いみたい。梅田のコナミはヒルトン・プラザにあって初訪問でした。庶民には縁のないところだからね。施設的にはちょっと狭くて、老朽化も進み、入浴施設もシャワーのみでショボいかんじ。便利だけどね。久々、激しい汗かきました。女房殿の服をユニクロで購入して帰宅。

昨夜〜今朝に聴いた音楽。Brahms 交響曲第4番ホ短調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1977年)・・・これにてようやく1970年代Brahms 交響曲全集4曲ようやく拝聴。2枚に収録というのも凄い(テンポが速いから?)+「悲劇的序曲」「ハイドン変奏曲」でもう一枚、というのも不思議なサービス(全38枚中)となります。結論的に、Beethoven で感じた違和感一切なく、オーケストラが余裕であり、呼吸深いスケールがあり、語り口上手く、オーソドックスな独墺系演奏として完成度が高いもの。←こうしてコメントしていると素っ気ないが、Brahms の交響曲を楽し聴けるように快復したのは最近のことでして、それはすべてカラヤン1970年代演奏のお陰。音質はフツウ〜とワタシの安物オーディオではそう聞こえました。

Schubert 交響曲第1番ニ長調/第2番 変ロ長調〜ロイ・グッドマン/ハノーヴァー・バンド(1988〜90年録音)・・・NMLでも聴けます。浪漫派の交響曲は一般的に苦手、という大原則に漏れず、ずいぶんとSchubert を聴いておりませんでした。(ペーター・マークの全集もオークションに出品済/ちっとも売れない)古楽器演奏に目覚めはありました。先日、第3/8番がけっこう楽しくて、この初期作品2曲だって作品の素朴な味わいと躍動、素朴で飾らない表現がぴたり!と似合って爽快なもの。スケールとか激しさをSchubert に求めちゃいけないんじゃないか。但し、この親密な演奏が世間に評判高いかどうかは別でしょ。

先月聴いたNAXOS 8.570716Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」(15名の編曲者による管弦楽版)〜レナード・スラットキン/ナッシュヴィル交響楽団(2007年ライヴ)・・・再聴。何度聴いても最高。多彩で耳慣れぬ編曲頻出、新鮮この上ない。ナッシュヴィル響というのが思わぬ実力でして、スラットキンの統率力に驚かされます。デトロイト響でしょ?今の任地は。(じつはペン・ペンのLisztは一度も聴いていない/苦手でして、リヒテル以外は受け付けない〜反省します)

NMLには恐るべき珍しい音源が含まれていて、Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団(1954年)・・・米CAPITAL録音かな?ステレオ時代直前だし、CD復刻はないと思います。これが凄い。時代は未だ「春の祭典=難曲中の難曲」でしょ。音質も良好だけれど、キレのあるリズム、正確な技巧を前提にアツい情熱を感じさせる迫力。当時のアメリカという国力の勢いをそのまま体現したような、強烈な、輝かしい推進力有。ピッツバーグ響ってBEETHOVENBRAHMSBRUCKNERより、こんな作品が得意だったのか、目隠しで聴けばオーケストラの実体も、時代もわからないんじゃないか?堪能いたしました。


●2009年6月某日

さて、全身あちこち筋肉痛(原因不明?たしかに一昨日は”やや”肉体系労働もあったが、それが要因か?)抱え、でも気分的には晴れやかに出勤いたしましょう。ノーミソ中にはたくさんの宿題を意識しているが、どれも困難性はない!やるだけ。本日夜は耳鼻科の通院(ヤクも切れた)だし、明日の出勤は避けたいものですね。膝の様子を見ながら、そろそろスポーツクラブも復活したいもの。ここ数日気になっているもの・・・定例サイト更新済。Syuzo師匠宅の仔猫はかなり大きくなったようですね。なんでも小さなものは可愛らしいもの。

先日力の入ったBrucknerを聴かせていただいたけれど、そこでのチラシ折り込みにて看過できぬ演奏会発見。SNS ORCHESTRA 第2回演奏会(指揮 森和幸)はBruckner 交響曲第9番ニ短調/Messiaen トゥランガリーラ交響曲〜2009年8月22日(土)尼崎アルカイックホール12:30〜まるでマラソン演奏会ですな。とくにMessiaenは一生にそうなんどもナマで聴けるチャンスはないでしょ。ご近所だし、マチネだし。無料。

2009年7月12日(日)午後2時開演(伊丹アイフォニックホール/1,000円)にて、かぶとやま交響楽団(指揮 高谷 篤善)の演奏会は、Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」(ベーレンライター版)/Haydn 交響曲第104番ニ長調「ロンドン」他・・・古楽器を意識した(一部)楽器、解釈だそうで、岡山時代にその素晴らしき技量で驚愕した「保科アカデミー”アンサンブル・ハルモニア”」を想像しております。(検索してみたら5回演奏会に通っている!/また聴きたいな)

昨日の金沢帰り聴いた音楽をちょっとだけコメント。Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ロンドン交響楽団((p)1967)/幻想序曲「ロメオとジュリエット」/「眠れる森の美女」〜「ワルツ」〜マルコム・サージェント/ロイヤル・フィル(録音年不明1960年頃?)・・・ホーレンシュタインはキーウの生まれだけれど、両親はオーストリア人だし、ウィーンで学んだし、これは露西亜臭さとは無縁の、構成感かっちりと仕上げております。揺れ動いて浪漫的だけれど細部まで明快な響き、ロンドン響の実力を引き出したアツい演奏!サージェントの組み合わせも一興でして、こちらの演奏もスケールも迫力も充分、ロイヤル・フィル好調です。両者とも音質良好。

きょうは余裕やなぁ、と思ったら大間違い。けっこうお仕事溜めていて、締め切りも切羽詰まっておる・・・来週会議対応の資料を(先週に続き)来週ギリギリに延ばしても全部終わらない。ネタというのがが一部揃わなくて、あとは月曜朝少々早めに出掛けてケリ付けましょう。ちょっと残業していたら耳鼻科を予約していたことを思い出しました。とにかくこれで(ムリヤリ)一週間終了。

先日「キーボートともに入浴」の件、本日職場に持参したら悲惨な結末に(涙)良い子は絶対にマネしないように。昨夜、【♪ KechiKechi Classics ♪】 にスポンサー(半年間が空いて)連絡有。もう一本は広告料がけっこう高いんだけれど、こちらはずいぶんと安くて(1/10以下)ツブれたのかな?と思っておりました。ま、ちょろりと広告載せるだけで小遣いが入るんだからいいや。

昨日の出張帰り音楽続編。Britten/Walton ヴァイオリン協奏曲〜イダ・ヘンデル(v)/パーヴォ・ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(1977年)・・・以前聴いたときにはもの凄くツマらなかった作品記憶(前者)有。期待通りのいきいきとしたヴァイオリン、表情豊かで晦渋なる旋律がいつになく素直に聴き取れました。ベルグルンドも濃淡の付け方が上手いんじゃないか。Walton のほうはもともと意外と名曲!の自覚しっかりありました。


●2009年6月某日

(在金沢)昨日の行事は、午前着の荷物がギリギリとなる、開始冒頭担当が熱心過ぎてメリハリなし、時間もオーバー、段取り不備、(自分も含め)準備不足。出来は(自分評価)でトータル60点、その後の会議対応は80点、夜の会食はとてもおいしかったが呑み過ぎました(体調はそう悪くないが)。でも、ホテルに戻ったのは10時過ぎですよ。本日、ほんまはこれから上司より「チーム・メンバーの商談に同行せよ」との指示があるんだけれど、サボって大阪に戻るつもり。ほんまは昨夜帰りたかったくらい。

職場に電話して、机上宿題の溜まり具合を訊いて、そのまま帰宅したいほど、なんせ先週今週キツかったからね。でも、本日中に膨大データ準備CDR送付作業があったっけ。来月サイクルは日程的にタイトであり、8月はお盆を抱えているので、休むためにはどこかでムリする必要有。でも、いくらキツくても(数年前岡山時代同様)自分でスケジュールを調整できる立場に至っておりますから。ストレスは少ないんです。

(直帰)ここのところの激務、昨夜の酒、ホテル空調いまいち(温度乱高下激しい)要因か?腕肩腰脚あちこち痛い。咽はなんともないから風邪ではないみたい。でも、いかにも疲れが溜まっております。結局、朝一番でチームメンバーに(昨夜の会議で出された問題点を)メールで指示(これはよろしくない方法だな)、職場に急ぎの用事のないことを確認(宿題は延ばしていただいた)して金沢を後にしました。

ものは試し、高速バス使用。2,000円浮く、といったケチ臭い理由はともかく(ちゃんとJR特急の回数券持ってますよ、次回使えば良いんだけれど)、ちょうど時間が合ったのと、ゆっくり寝ていけるかな、2階建て、立派なシートはかなりリクライニングできるんです。時間は当然2時間余分に掛かっちゃうが。ま、気分を変える、ということです。昨年、JRが止まってしまって福井からバスに乗ったことは一度経験済だけれど。

DUTTON CDSJB 1022/980円一昨日聴いた音楽の詳細。Bax 「ファンドの庭」/Butterworth 「シュロップシャーの若者」(以上1957年ステレオ)/Ireland 「忘れられた儀礼」/「Mai-Dun 交響的狂詩曲」(以上1949年)/「These Things Shall Be」(1948年)*/Vaughan Williams 「グリーン・スリーヴズによる幻想曲」(1948年)「トマス・タリスの主題による幻想曲」(1946年)/Elgar 「エニグマ」変奏曲(1947年との表記だけれど1942年じゃないか?)/バヴァリア舞曲第2番「子守歌」/エリザベス王朝の組曲(バルビローリ編1954年)/Purcell 弦楽のための組曲(バルビローリ編1956年)〜バルビローリ/ハレ管弦楽団/パリー・ジョーンズ(t)/ハレ合唱団*・・・旧い録音ばかりの2枚組(DUTTON CDSJB 1022/980円)だけれど、録音も予想外に悪くないし、収録演目、もちろん演奏も文句なし。

とくに壱枚目が聴く機会の少ない佳曲でして、英国穏健派を基調として、とろりとした甘い旋律が漂います。Baxはまだ2枚くらいしかCDを購入していなくて(更新は一枚)、楽しみな将来の宿題になっているんです。「シュロップシャーの若者」も以前からお気に入り作品也(そっと囁くように茫洋としており、つかみどころのない雄大さ、と)。Irelandは「ロンドン序曲」しか馴染みがないが、旋律の多彩さ、そして声楽が入る雄大さを堪能いたしました。

弐枚目は馴染みの作品ばかり。後年の演奏とほとんど変わりません。R.V.W/エニグマ.然り、「エリザベス王朝の組曲」は十八番だったんだな。Purcell 「弦楽のための組曲」は、正確には「弦、フルートとホルンのための組曲」でして、1938年ニューヨーク・フィルとの録音が残っております。いずれイギリスバロックの素材を利用してバルビローリが纏綿と仕上げた・・・風情たっぷりの趣が愉しめました。(余談だけれど、Purcellはニューヨーク・フィルとの録音が迫力と陰影で上回る出来)

オークションの件は、もう話題にしたくないほど動きがありません。6月に入ったらちょっとだけ出品追加いたしましょう。今回金沢往復では書籍を持参忘れたので、往復計2冊パソコン雑誌購入〜話題は「ウィンドウズ7」であって前評判上々です。焦点は「現在のマシンに乗せられるか?」であって、「Windows7 Upgrede Advisor Beta」で点検可能とのこと。帰宅後、さっそく(先日グラフィック・ボード増設済みの)マシンにて診断〜結論は、「SiS 900-Based PCI Fast Ethernet Adapter」(有線LANアダプター/現在は殺していて使っていない)のドライバをアップデートせよ、との御神託。で、念のためネットで検索したが、XP迄対応のようです。ま、LANボードがどーしても要るのなら買えばよろしいし。

他はすべてOK!但し、XPからはクリーン・インストゥールになるんですね。Programs 〜 No issues detected.とのことだけれど、ほんまか?愛用している(これ以外考えられないほど)HTLMエディター「Edit HTML」は2004年以来アップデートしていない。スキャナMustek 600CU/WMに至ってはドライバ対応「2000」迄ですよ。XPにドライバ入れるのも一苦労なんです。おそらくは「7」では諦めざるを得ないのか。もったいない。立派に動くのに。

ほか、いろいろ怪しげなフリーソフトを常用していて、全部設定を考え直さないといけないのか。ま、とにかく”動く”と診断されたし、「XP」の慣れに安住するのも安易だし、趣味だから(お仕事じゃないから)いろいろと苦労するのもエエかも知れません。


●2009年6月某日

(在金沢)さて、昨年このチームに赴任以来3度目の現地行事開催。さすがに慣れて、今回はすべて準備を仕切ったが、プレイング・マネージャの悲劇、自分の準備と全体進行がどう両立させるか?臨機応変・本番に強い!という自覚はあるけれど、やや緊張いたします。夕方そのまま会議、その後(大)メーカーさんと会食(上司同行/これは避けたいな)〜ホテルではエアコン調整うまくいかず、断続的に目覚めて朝、睡眠不足はいつものこと、ホテルの焼きたてパンをたっぷりいただきました。

これからゆっくり会場へ。資料や備品は昨日までに送ってあるから、手ぶら(歯ブラシと手帳、ケータイのみ)で行こうかな?ほんまは夜のうちに帰りたいんだけれど、もう一泊予定。


●2009年6月某日

現在のお仕事チームに配属されて一年数ヶ月、数々の艱難辛苦があったけれど、(気持ち的には)落ち着いてきました。サラリーマンにもいろいろおりまして、ワタシも手抜き人間だけれど、処世術(だけ)で自分を際だたせようとしているヤツもいる・・・数年前、チームの部下を「バカス」と書いて読者に顰蹙を買ったものだけれど、ほんまにそんなのっているんですって。今となっては懐かしく、異動後東京本丸の会議でたまに一緒になると、当時の想い出をおもしろおかしく語り合ったりします。じつはもっと酷い、悪質なのがいるんです、現在。説明しにくいし、具体的に書くと、また顰蹙を買っちゃうので書かないが。

一時彼が職場の雰囲気を仕切っていた(つもりの)ようだけれど、流れは完全に孤立へ・・・お仕事って、どんどん深化、進化工夫させないと、この不況に生き残っていけない。彼は旧態、でもないな、自分なりのやり方(正確に言うと”やらない”方)を崩さない。昨日、「みなさんヴェテランなので一年間あえて触れなかったが」と前置きして、強烈に、具体的に仕事のやり方を批判しました。たいへんなこと、苦しいことを後回しにして時間切れを待つ、出張は要らぬ用事を作ってさっさと前泊、メーカーさんに集(たか)る(隠していても知ってまっせ)、息抜きになっているんです。信じられん。

いつもは悪役の上司も、さすがに心配して呼び出されました。「あのくらい言っても当然だと思うが、修復しないと。彼は仕事の幅が狭いから、全部投げ出すかも。前の部署でもそうだった」との指導有。さて、どこでどう落としどころを付けるか。ワタシもかなりの物量の実務仕事を抱えているんだけれど。若い者、そして不器用だけれど真面目なやつには懇切丁寧に”ワザ”、”段取り”を教えまっせ。しかしなぁ、本音では40歳過ぎたら”仕事のスタイル”を変えるのは難しいんです。鉄は熱いウチに打たないと。

本日、自分自身が(前泊までに)こなさなくてはいけないこと、合計(大)課題3本。デッドラインはそのうちの2本分。それ以外に明日の行事本番の実務作業監督(物理的にもう請け負えない/昨日までが限界)は目配りだけはちゃんとしないと、明日悲惨なことになっちゃう。

以上、「音楽日誌」を借りてのストレス発散でした。嗤ってくだされ。

Mahler 交響曲第7番ホ短調〜レナード・バーンスタイン/ニューヨ-ク・フィルハーモニック(1985年)・・・旧録音(1965年)へのコメントは上梓済みだけれど、先月処分してしまいました。(ちなみに比較対照のショルティ盤も)バーンスタイン新全集中、この作品だけが妙にしっくりこない・・・先月再聴果たしたハンス・ロスバウトの怪しい演奏の刷り込み(・・・時間切れです。他、キーボードとともに風呂に入った件とか・・・出張準備しなくては)

在金沢、前回宿泊した激安シンプル・ホテルです。本日はお仕事90点!量的には狙ったお仕事すべてこなしました。残り10点は正確さだけれど、これは少々間違ってもあとで修復可能。とにかくモットーは”拙速は巧遅に勝る”、お仕事溜めてドツボに絶対に落ち込まない。ま、希にこんな日もあります。体調も悪くない。

今朝のバーンスタインの件、旧録音でも「立派な交響曲として仕上げる意欲」を感じたが、20年後も同様。とても立派で、アンサンブルは精緻を増してオーケストラも好調、高級質感仕上げ極上〜しちゃ、マズい作品なんじゃないの?ロスバウト盤はオーケストラも上手くないし、音質も悪いが、気怠くも怪しい雰囲気満載なんです。健全過ぎというか、こんなにお見事に演奏すると、どーもイメージが違う・・・というのは勝手な嗜好です。

「キーボードとともに風呂」の件。職場のパソコンのキーボードはヘロヘロで使えん!と、倉庫に仕舞って、十年選手のHP付属品を使っております。(USB変換ソケット自腹)職場ではキーボード・マウスを信じられないくらい汚している人がいる(女性でも)が、ワタシはいつもキレイにしているんです。それでも何年も使っていれば薄汚れるし、隙間にはゴミが溜まるでしょ。で、昨日、仮のものと付け替えて持ち帰りました。

で、フロに入って盛大に泡立ててカラダとともに洗浄、洗い流して、浴槽にいっしょに入りました。バスタオルで良く水気を切って、現在完全乾燥中。美しくなりました。数日後、職場復帰予定。

移動中の音楽。じつはバルビローリの英国音楽旧録音を集めた2枚組(DUTTON CDSJB 1022)を堪能したんだけれど、収録作品明細が(出先故)よくわらん(「グリーンスリーヴス」(1948年)/「タリス」(1946年)、古い「エニグマ」とか)ので帰宅してからにしましょう。

Wagner 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲/歌劇「ローエングリン」第1/3幕への前奏曲/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲/歌劇「タンホイザー」序曲/ジークフリート牧歌〜ロヴロ・フォン・マタッチッチ/NHK交響楽団(1968年)・・・う〜む、悪くないんだけどな。豪放骨太な表現と、誠実で色気のないオーケストラのアンバランス。新宿厚生年金会館の残響少な目、素のオーケストラのサウンドが収録されて、これはおそらく優秀録音なのでしょう。 けっこう愉しんだけれど、ちょっと違和感有。


●2009年6月某日

パソコン遊び(キーボード、マウス、グラフィックボード増設)、映画「ハゲタカ」(凄い硬派の社会経済映画、笑顔が一度も出ない、セクシー場面なし。そもそも若い女性登場は栗山千明のみ)、宝塚市交響楽団でBruckner堪能、昼の阪急伊丹前王将の日替定食も絶品、挙げ句夜は梅田駅前ビルの寿司がたっぷり安く、おいしく、夜は(お気に入り)「ビフォー・アフター」、そして「刑事一代 ・平塚ハ兵衛」2夜連続、希にみる歯応え充分のドラマと演技でした。高度成長時代・昭和の風俗がよく表現されておりました。やたらと喫煙シーンが多いのは、そういった時代だったんでしょう。渡辺謙、高橋克実、各々犯人役も役を得て絶妙!奥様役の原田美枝子の良妻賢母ぶりも、消滅してしまった”時代”でしょう。

さて、明後日の北陸方面現地開催の行事準備は、先週中に最終段取り指示済み、ワタシは点検監督のみ、その後開催の会議資料に手が付いておりません。でも、明日夜前泊出張までに完了可能でしょう。日常定例業務はヴェテランなので、さしたる苦ではない。問題は体調維持のみ。大丈夫。保たせます。元気があればなんでもできる、休みは寝たきり・・・は避けたいですね。

Mozart バレエ/パントマイム「レ・プティ・リアン」K.299b((p)1949)/嬉遊曲第2番ニ長調K.131((p)1947)〜アルトゥール・ゴールドシュミット/パリ音楽院管弦楽団/フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299(297c)〜ガストン・クリュネル(fl)/ピエール・ジャメ(hp) /ギュスターヴ・クロエ/管弦楽団((p)1944)・・・1990年発売、おそらくはその直後に購入した棚中もっとも高い!(5枚組8,000円)CDのひとつ。おお!ゴールドシュミットを(日本語)検索したら自らのサイト記事しか出ないじゃないですか。のんびりして、上品な味わい、ホルンのヴィヴラートもセクシー。音質は時代から考えるとずいぶんと良好でした。

さて、鬱陶しい(中途半端な)雨模様、元気で出勤して参ります。


●2009年6月某日

さて、本日は贅沢日(毎日だな)でして、朝一番で映画「ハゲタカ」(先日ネットでのチケット手配の時「ターミネーター」にしてしまったので/西宮ガーデン)、そのまま阪急にて移動、伊丹にて宝塚市交響楽団演奏会へ。体調は、出掛けられないほどでもない。大丈夫。きょうも蒸し暑く、雨の可能性もある。グラボ増設のマシン順調で、安定しております。なぜかアイコンが小さくなったり、ソフトのツールバーのプルダウン・メニューが小さくなっているのが不満。

演奏会演目の予習。Schubert 交響曲第3番ニ長調〜ロイ・グッドマン/ハノーヴァーバンド(1988〜90年録音)・・・BBに限らず浪漫派交響曲は一般に苦手としていて(後期浪漫派除く)Brahms 同様リハビリに務めているところ。聴き出す前はどんな作品だっけ?状態だったが、音が鳴り出したらちゃんとよく知っている旋律也。古楽器の粗野で素朴な響きは基本嗜好なんだけど、先日のBeethoven 然り、ハノーヴァー・バンドとの馴染みは長いんです。あまり上手すぎないと言うか、先鋭に至らぬ(どちらかというと)穏健派表現。小ぶりで先人の古典派影響の強い作品だけれど、例の歌謡的な親しみやすい旋律が顔を出しております。終楽章のウキウキするような躍動はとても気に入りました。演奏の方向も作品に似合った、親密なもの。

ついでと言っちゃなんだけど、交響曲第8番ロ短調「未完成」も拝聴。稀代の名曲・有名曲であって、古今東西録音も多いが、”こぢんまりとして親密”路線変わりません。ものものしいスケールを誇示しない、素朴なテイストが新鮮です。全曲(再)確認しないと。

LPはホルガー・マッティースのデザイン。「天使の翼」かな?CD時代にはこんな楽しみは少なくなり、データ時代には消滅いたしました。予習、もう一曲。Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1975年)・・・前のEMI録音からわずか5年の再録音。ホルガー・マッティースがオリジナルLPジャケットのデザインを担当していて、この人のセンス抜群です〜閑話休題(それはさておき)。同時期Beethoven ほどの違和感は、ほとんどない耳あたりの良さ、相変わらず。優秀艶々のオーケストラを率いて、常に七分ほどの力の入れ具合は余裕であり、最終楽章に爆発させる手口はいつも通り。白眉は第2楽章「アダージョ」だけれど、緩急自在、ムーディな甘美味付けも極まった!的仕上げは、彼の個性として尊重すべき完成度でしょう。Brucknerのキモである、スケルツォ楽章のリズムの刻みもけっしてユルくはない・・・妖しくもゴージャス過ぎるが。

・・・が、先入観だとは思うが、Brucknerってこんな流麗じゃない、もっと質実素朴な世界でしょうが、といった反発ないでもない。でも、これを好む人は多いと思いますよ。ワタシだってけっして嫌いじゃない。録音も悪くない。(余談だけれど、学生時代第4/7番EMI2枚組LP3,000円也を購入して、ガッカリした記憶有。ヤワくて、流して、響きやリズムにコシがない〜これも若き日”アンチ・カラヤン”派閥加入の一因でした/祝・樫本大進ベルリン・フィルのコンマス就任)

なぜ、【♪ KechiKechi Classics ♪】 サイト用原稿に苦戦しておるのか・・・昨夜、はた!と膝を叩いて気付きました。音楽への集中力が落ちている自覚はあったが、震えるような感動と愛が決定的に不足している。ドーパミンもセロトニンも足りないですか?感動を、喜びを表現(賞賛)すべき文章だったのに、これじゃ書けない(書いていてオモロくない)のは当たり前でしょ。要らぬエセ評論家風情は、市井の音楽ファン(尼崎在住)には似合うはずもない。


●2009年6月某日

お休み。毎週末の耳鼻科通いは本日サボり(週途中で一回通ったので)。睡眠不如意で、体調はやや怪しいが来週の出張は大丈夫でしょう。昨夜、オークションには締め切り直前で入札有、大物です。ポスト投函はできないから、どこかの本局に行かなくっちゃ。昨夜からキーボードを変更したが、以前の配列(10キーなし/右上に不要な特殊キーが集中していて、それをソフトで殺していた)に4年間馴染んでいたので、少々手間取っております。Enterキーの狙いがずれちゃうんだよね。ノートと同じようなキータッチは気に入っております。デザインも素敵(←これの白)。マウスは問題なし。

de Falla 「恋は魔術師」〜ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ/マドリッド交響楽団/イネス・リヴァデネイラ(s)(1953年)・・・往年のポルトガルの巨匠であって、現在では入手可能なCDは少ないと思います。この作品大好きでして、スペイン情緒溢れる旋律リズムに土俗的なソプラノが絡むと、んもう最高!オーケストラも、Beeやん辺りだとマズいのかも知れないが、明るく躍動するサウンドには自信が溢れておりました。音質は時期相応。

午前中、梅田の郵便局にゆうメールを出しに・・・行ったついでに3日連続ヨドバシに通ったのが運の尽き。メインマシンはペンティアム4/2.4gh+メモリは(先日増設したから)1.5gb、OSはXPのままだからこれで充分、なはずだけれど、微妙に”遅い”印象がありました。ネットの環境が悪いのか?それともHDも旧いからな、とか、気持ち問題だ、等々いつも考えておりました。もう4年選手、いくら無料で手に入れたマシンとはいえ、種々増設でそれなりに経費は掛かっている勘定。じつはディスプレイも4年もので、購入したときからディジタル接続ができるな、と認識はしていたけれど、マシンのほうにその穴はない(オンボードのアナログのみ)し、付属の接続ケーブルは転居の時に捨ててしまいました。(大失敗)

こんな感じ。キーボードもマウスもお洒落でしょ。ディジタル出力のグラフィック・ボード(一番安い4,000円)を棚より取り出して、ケーブルの売り場に移動しようとしたら”万引き防止”警報が鳴りました。係りの人が飛んできたので、捕まる前に詳細事情を相談したら、これじゃダメ、とか、形式が特殊などとのご指導有、結局6,980円+ケーブル2,000円ほどの浪費いたしました。この間の累積出費で考えたら、それなりの新品マシン完成品買えますよ。でもね、帰宅して、マシンのガワを開けてお掃除、ボードを取り付けて、起動してドライバを入れて、更にBIOSでオンボードのビデオ設定を殺して、全部接続し直して、解像度を設定して四苦八苦・・・この数時間の作業そのものがストレス解消なんです。少々お高い贅沢だけれど。ふだん使用するノーミソと使う場所が違うみたい。

たしかに体感”速く”なった。ネットのスタートページは「My Yahoo!」の改訂版なんだけど、これが表示重かったんです。でも結局”横長”表示変わらず。店員さんの話では最初の4,000円のボードでは”横長”は解消されない、とのお話だったが3,000円足してもいっしょじゃん。人生こんなもんか。無線LANの取り替え、メモリ増設、いずれあまり変わらんような気が・・・慣れちゃうのかな。キーボード、マウス、グラフィックボードは別なマシンで使用可能だけれど、とにかくこの「日本経済復興個人消費プロジェクト」の元を取らなくっちゃ。あと3年は保たせたいね。(愛用スキャナは次のOSでは仕様不可確定しております/ドライバがない)

昨日の”NMLちょろ聴き”のウラディミール・ゴルシュマンだけれど、BBSにて

米キャピトルのこのゴルシュマンの演奏は、隠れた名盤だと密かに思っていたのですが、NMLに入っていたのに驚きました。恐るべしNML。
この録音のために特別に編曲された「ジムノペディの2番」はドビュッシーの編曲と比べても聴き劣りがしないし、涼風が吹きぬけるような速いテンポの「夏の牧歌」も好きな演奏です。
NMLでは変な表記になっていますが、「クープランの墓」はラヴェル自身の純正な編曲です。第3曲メヌエットの最後の部分のテンポの落とし方など絶品。
オーケストラも極上で、オーボエのA.Goltzerは、長らくニューヨークフィルの副首席だった人で、この録音当時はセントルイス響の首席だったはず。
全編小粋でモダーンな演奏で、選曲も洒落ていますね。
との心のこもった書き込み有。これを読んで、つくづく自分のエエ加減なる音楽への対峙を反省いたしました。(情報間違いは既に加筆済)

今更、といった言い訳と反省(そして再聴)だけれど、”明るいサウンド、思わぬ豊かな響きのアンサンブルも優秀です。アンニュイな雰囲気は期待できないけど、健康的で立派な演奏”とはラスト聴いた(馴染みでわかりやすい)Milhaud 「屋根の上の牛」の印象だけなんです。これだって、テンポが緩急自在でもの凄くヴィヴィッド!

「クープランの墓」はわざわざ「編曲」となっているし、ゴルツァー(ob)のクレジットがあるくらいだし、オーボエが目立つ録音ということもあって、いくつかのパートを刈り込んだのかな?と信じておりました。大好きな作品であって、途中元気な躍動部分もあって「健康的で立派」と書いたけれど、考えてみればRavel って、けっこう四角四面無遠慮なリズムで、優雅な部分との対比を作りますもんね。

Satie 3つのジムノペディ(管弦楽版)は、嫌らしいくらいに雰囲気たっぷり、Honegger 夏の牧歌はホルンがもっと浮き立つような演奏(録音)を期待したのでしょう。なんせホルン吹きが絶賛しているんだから、これが正しい姿なのかも。いずれ、素晴らしい充実アンサンブル。1950年代のアメリカにこんな音楽が花開いていたんです。


●2009年6月某日

毎週金曜朝は【♪ KechiKechi Classics ♪】 サイト本文記事2本更新日、「近況」は毎月一日に更新すべく、その直前の休みに執筆、そして「音楽日誌」は毎朝、そして夜余裕があれば追加しております。小学生の頃から作文好き、本好き、音楽好き、(テレビ・ドラマ好き、おしゃべり好き)その流れで大学は文学部を志し(実際の学生生活では経済学に興味を持っていた)〜だから、執筆に苦労はない・・・はずなのに、この(精神的)マンネリぶりはなんということでしょう。

音楽を聴きながら感想やら、特徴をメモすると深まって、しかも楽しい。それが原点だったはず。体調もほぼ快復したし、今朝定例更新一本のみ、本日明日中にもう一本、なんとか追加を狙いましょう。ぼんやりしていて、NMLにてちょろ聴きのみ。Satie 3つのジムノペディ(管弦楽版)/Ravel クープランの墓(編曲版*後でコメント有)/Honegger 夏の牧歌/Milhaud 屋根の上の牛〜ウラディミール・ゴルシュマン/コンサート・アーツ管弦楽団/アルバート・ゴルツァー(ob)(セントルイス響当時の主席とのこと)(1954年)・・・Naxos Classical Archivesは、著作隣接権切れ、おそらくはLP板起こし、1950年頃の貴重な音源目白押しです。数件、LPやら別途CD復刻でその存在を知っているものもあるけれど、過半は”聴いたこともない”、”存在さえ知らんかった!”的マニア垂涎の存在也。おそらくは米CAPITAL録音であり、コンサート・アーツ管弦楽団というのは録音用のオーケストラと思われます。ステレオ直前時期だから、CD復刻になりにくいし、知名度的にも、”アメリカのオーケストラでお仏蘭西なんて!”的商売問題もあるでしょう。

収録作品的にワタシの”ツボ”だし、ゴルシュマンだって懐かしい。ワルター・ススキンドの前のセントルイス響のシェフですよね。(時間切れ)

暑いですね。体調ぼちぼちと快復傾向、明後日の演奏会は大丈夫でしょう。前回ご招待いただいた時は、咳がひどくて失礼させていただいた記憶もありますし。お仕事は順調なんででしょう。実績数値は良くないし、来週月火は月末会議+大きな行事準備でタイトなんだけど・・・元気だったらなんでもできますよ。先程、職場を出て梅田のヨドバシに(昨日に続いて)行っておりました。

前言撤回、一時間悩んでパンタグラフ・タイプのキーボード(ムダな機能のないスリムなもの)+手にしっくり馴染むサイズのマウス(鮮やかなグリーン)購入=ムダ使い決行。今年の正月辺りから、右手右腕辺りにどうも筋肉痛っぽいのが続いていて、職場でも自宅でもパソコン扱いは少々ツラかったんです・・・というのは言い訳でして、パソコン周りの雰囲気を変えたかったんです。

昨日今朝と通勤に音楽持参せず。今朝のコメント時間切れの件、明るいサウンド、思わぬ豊かな響きのアンサンブルも優秀です。アンニュイな雰囲気は期待できないけど、健康的で立派な演奏也。「クープランの墓」はオーボエ中心の妙な(ちょっとシンプルな)編曲であって、セクシーな雰囲気には少々不足でしょうか。(BBSにてご指摘有、NMLのコメントが誤っており、正真正銘のRavel によるオーケストレーションとのこと/録音、演奏印象か・・・とはド・シロウトの醜い言い訳です)「夏の牧歌」も高原を吹き渡る涼風とはちょっと異なる・・・が、「屋根の上の牛」のバカ騒ぎは最高です。

ムリヤリ、なんとか、もう一本定例更新いたしました。新しい切り口で、新鮮に音楽に接したいな。


●2009年6月某日

なんか年がら年中体調を崩しているみたいで、基礎体力の劣化を痛感いたします。お仕事に影響を与える(周りにご迷惑をお掛けするほど休む)ことはないんだけれど、当の本人はけっこうツラい・・・昨日壱日分の宿題は本日一気にクリアいたしましょう。半分ほど寝て暮らしたが、完全快復にはやや遠い感じ。”体調悪化は休めのサイン”と考えているが、最近なかなか休めない〜のは自分への言い訳で、お仕事なんて、なんとでもなるものです。

2年前大阪転居時に電気シェーバーSEIKO NX2100(安いものだけれど水洗い可。2,000円ちょっとだったんじゃないか?/既に廃番)を購入していて、さすがに2年経つと歯がダメになって捨てようかな?と数ヶ月逡巡しておりました。ところがネット検索すると本体購入価格の2/3くらいで替え刃が入手可能(高い)。わずか中一日で到着いたしました。これが、英国アマゾンでの「カラヤン38枚組」が届いたのと同じ箱なんです。中身ちょろり。これは作業性の統一なんでしょうね、万国共通で。(商品探索は)便利だな、(座したまま注文なんて)安易だな、(アマゾンは)工夫しているな、と感慨いろいろ。

Cascade 02200 87枚組7,813円にて購入Beethoven 87枚組には発見が多いけれど、未だ半分も聴いていない、未知の作品を網羅して聴く機会を得る、という趣旨だったら”品揃え的交響曲”は必要ない・・・(未だ4曲くらいしか聴いていないはず)変奏曲ヘ長調 作品34(ロセル・モルツァー(p))/幻想曲 ト短調 作品77(イェネ・ヤンドー(p))/ポロネーズ ハ長調 作品89(中島皇恵(p))・・・これは”まとめてオトナ買い!”しなかったら絶対に出会えなかった作品であって、眉間に皺、厳つい構成と激情を誇るBeeやんとは別世界の可憐なる愉悦がありました。ちょっと色気のないChopin みたいな感じか。演奏のタッチ、音質が作品毎ガラリと変わるのには少々閉口気味だけれど。

このボックスには珍しい作品が(ほぼ全部)含まれるが、昨日リストを眺めていて、ピアノ協奏曲ニ長調 作品61a(ヴァイオリン協奏曲を作曲者自身が編曲したもの)が含まれないことに気付きました。この間苦手系BeeやんCD大量処分のどさくさで、売っ払っちまったみたい。(記憶ではかつて2種、在庫していた)意外と録音は少なくて、こんな時に便利なNMLを検索・・・すると、ヘレン・シュナーベル(p)/チャールズ・アドラー/ウィーン・コンツェルトフェライン管弦楽団の歴史的録音(1954年)発見。

こりゃ、いったい誰?アルトゥール・シュナーベルの親戚筋か。チャールズ・アドラーは何種か録音を聴いているが、オーケストラが怪しい。ウィーン交響楽団辺りの変名か。かなりゆったりとしたテンポで、しっとり瑞々しいタッチ、第1楽章ティンパニ入りのカデンツァは興味深く、第2楽章「ラルゲット」の瞑想的雰囲気たっぷりで美しい旋律を堪能いたしました。これも、なんか、”思い立ったら即!聴けちゃう”というのも便利だけど安易だな、と妙な感慨溢れました。

お仕事は順調だし、体調は快復傾向・・・だけれど、音楽に集中すべき精神(ココロ)、サイト更新用原稿執筆意欲は萎えてしまいました。ここ数日、書きかけては数行で断念・・・の連続。アリバイ的に一本のみ明日更新して、上手く行けば定例2本更新を(なんとか)目指しましょう。どーせ誰が読んでいるんだかワカラん、自分の楽しみで書いてきた駄文なのに、それにさえ手が着かない。精神が草臥れているのかな、職場帰りに梅田のヨドバシでPCパーツやらノートパソコンを冷やかしたが、わずかに食指が動いたのはキーボードのみ。それもいくつか試しているうち、現在使っている”メカニカル・キーボード”のほうがずっといいや、と思って何も欲しくない。

職場の光学マウスがダメになって、先週買い換えたが、使えりゃエエや、みたいな感じだし、自宅のもちゃんと動いておりますから。(ちなみに職場キーボードも14年もの)ワイヤレスの必要性も感じない。以前だったら、結果的に失敗してもいろいろトライヤルしたものだけれど、枯れてきた、というか、様々世俗事象も興味を失いつつある・・・ボーナス時期なのに。オークションもさっぱり売れない。

生活がオモロくないワケじゃないんだけれど、行動が保守的に過ぎるか、と反省しております。

Beethoven 交響曲第8番ヘ長調〜ヘルベルト・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1953/5年)・・・颯爽とスタイリッシュ、オーケストラは軽快で明るく歯切れがよい。先月聴いた1975〜77年録音とは天と地ほど違う・・・傲慢なほど重厚な推進力ではない。でも、録音がよろしくないんだよね、コレ。じつは、@1,000で揃えた駅売海賊盤(ほぼ)全集はとっくに処分してしまって、著作隣接権フリーの音源をネットから落として、デコード→CD化したもの。(こんなことしているから、オーディオ通の人からバカにされるんだな)

この件既に数回サイト上で触れたが、こんな行為も堕落かな、ちょっと反省しております


●2009年6月某日

諸事情を勘案して本日お休み。既に関係各所にメールを出しました。大人しくして、たっぷり昼寝もして快復に務めましょう。来週が月末のお仕事山なので。サイト更新用の原稿も執筆しなくちゃ。

丘沢静也 「マンネリズムのすすめ」(平凡社新書)・・・独逸文学者だけれど、内容はまるで哲学的。平易(かつユーモラス)な表現、わかりやすい構成の組み立てを駆使して難解な内容を縦横無尽に語ります。団塊の世代まっしぐら、クラシック音楽のファンであり、エア・チェック・カセットの余白にBach を詰め込んだ、という意味を理解できる人は(現在)どのくらい存在するのでしょう。長岡鉄男のオーディオに対する賛辞(というより”姿勢”への賛辞)、それらが内容に厚みと具体性を与えております。肉体と精神の融合、体育とスポーツの楽しみとの違い〜スポーツの振興とはオリンピックでメダルの数を競うこととは本質的に異なる(それにしても、東京にオリンピックが必要ですか?まだ、土建屋的発想が残っておりませんか?イヴェントで景気を高めようとの考えでしょうか 林 侘助。)。力を抜くことが大切なんです。

それにしても難解!一気に読めるけれど、やはり難解。独逸文学哲学の基礎素養がないとわからぬことが一杯!更に+クラシック音楽の知識も必要でっせ。

VOXBOX CD5X-3609 5枚組2,079円にて入手昨日、出張移動中音楽残。Mozart ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」(ペーター・マーク/ウィーン・フォルクスオーパ管弦楽団1967年)/第27番 変ロ長調K.595(スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ミネソタ管弦楽団1978年)〜ワルター・クリーン(p)・・・LP時代、忘れもしないLP3枚組国内盤3,600円(当時激安価格)で入手、大切に聴いていた音源のひとつ。前者は素朴でシンプルな喜び、後者はムダを削ぎ落として透明なる心境をイメージさせる作品だけれど、ワルター・クリーンは極限のニュアンスと床しさに充ちて繊細流麗です。両曲とも馴染みだけれど、とくに「戴冠式」の優雅でしっとりとした風情は作品イメージをガラリと変えます。「白鳥の歌」である変ロ長調協奏曲K.595は、これがヴェリ・ベスト。

「戴冠式」は(例の如しで)録音が変だけどね。バックとソロのバランスが悪い〜ソロが大きくて指運のステレオ感強調しすぎ、オーケストラは存在感薄過ぎ。


●2009年6月某日

さて、これよりゆっくり金沢出張(その代わり帰りが少々遅めとなる)、往復5時間症状が悪化しないよう祈るばかり。

Brahms みたい著名なる作品ばかり聴いていると、どーも安易な気がして、NMLにてめぼしいもの(珍しいもの)を探しておりました。Vaughan Williams 交響曲第2番「ロンドン交響曲」〜クリストファー・シーマン/メルボルン交響楽団・・・英国系の指揮者が、女王国であるオーストラリア、カナダ(は違ったか?)のオーケストラに赴任するのは伝統であって、シーマンは手持ちCDの印象にて少々素直過ぎ、表現の深みに欠ける・・・そんな印象を持っておりました。

メルボルン響は故・岩城宏之のオーケストラでして、録音もそう多くはないし(以前より)興味はあったんです。(NMLには録音情報がないから不親切だ/これはライヴ)さらさらとコシのないオーケストラの響き、例の如し素直でアクの(色彩も)少ない表現が粛々と流れました。お気に入り、馴染みの作品だし、ワタシは思わぬ拾いもの的手応え有。但し、茫洋としてつかみ所のない作品をオモシロおかしく聴かせる、という説得力ではなく、さらさらと流れよく、粛々と進んでいく音楽。作品と指揮者、オーケストラの個性は似合っていると思います。

Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1977/78年)・・・以前、ベルグルンドの演奏を「我が愛車・セルボ(軽・中古650cc)が急坂を上っているみたいな、ムリがあちこち」と書いたけれど、なるほど。こちら大型高級車にてスムースなスタート、運行也。エンジン音も静かノリ午後地抜群!〜弦(低弦厚み有)、セクシー甘美なる木管、マイルドに響き渡る金管、スタイリッシュな表現、どれをとってもカッコよく、一流の表現です。同時期のBeethoven とはまったく印象が違って、ユルい、散漫、響きの濁り(ま、ウチのオーディオ問題だとと思うけど)そんな印象はありません。

こんな耳あたりの良い美食飽食に慣れちゃうと、ダイエット系ベルグルンドには少々苦しくなる理由はちょっと理解できる。正直、いままで聴いたウチのヴェリ・ベストにカウントしても良いくらいの説得力がありました。

金沢到着までは「どーしょう?」というくらい気分不快で食欲もなく、無理矢理ノーコーなラーメンを喰って元気付け、いざ商談が始まれば(気分テンション問題か)元気が出るものです。夕方、ちょっとだけ駅で食事をして帰途、車中では半分ほど眠っておりました。明日、上手い具合にスケジュールが空いていて、体調云々に関わらず休もうかな?しっかり快復させるという意味で。出れば出たで一杯お仕事は降って湧くんだけれど。

移動中音楽は、Bach ブランデンブルク協奏曲第1/2/5番〜カール・リヒター/室内管弦楽団・・・これは1950年代の録音でして、第2番はホンマもんのステレオ録音、第1/5番は”なんちゃって”ステレオと(英語にて)コメント有。2度目のステレオ録音(西ドイツ直輸入盤LP4,600円!豪華布張り仕様)は子供の頃の宝物でした。その後、CDで聴く機会はあったが往年の感動は蘇らず〜この旧録音だって峻厳、堅苦しくて真面目、重量級であり、スピード感+躍動もある。でもね、愉悦感が足りない。ヘルムート・コッホ、ルドルフ・バウムガルトナーの全曲CDは処分してしまいました。所謂(いかにも往年の)独逸的演奏也。たしか、ミュンヒンガーもこんな方向だったんじゃないか。

1985年頃、フランス・ブリュッヘン(だったと思う)の演奏をFMで聴いて、天地がひっくり返るほど驚きました!各パート一人、躍動する軽快リズム、自由な装飾音・・・以降ワタシは完全に”古楽器派”へ。現在ではコープマン辺りが標準となります。カール・リヒターの四角四面なリズム、浪漫さえ感じさせる方向は時代遅れになってしまったけど、ま、時代は一巡して新鮮ではある・・・が、少々肩がこるのは(おそらく)体調原因ばかりではないでしょ。音質は、疑似ステレオの方がよろしい感じ。

クアドロマニア 222133-444 4枚組980円Mendelssohn オラトリオ「エリア」〜マルコム・サージェント/リヴァプール・フィル/ハダーズフィールド合唱協会/イソベル・ベイリア(s)/グラディス・リプレイ(con)/ジャームス・ジョンストン(t)/ハロルド・ウィリアムス(bb)(1947年)・・・1956年のEMI録音とは別物のようだ(歌い手が違う)が、年代から考えて驚くべき鮮明な音質(人工的な広がり付加も自然)です。英語版。Mendelssohnは好んで聴くことはないが、この「エリア」はBach への畏敬の念が浪漫の衣装をまとって、全編感動の嵐であります。なんといっても、ハダーズフィールド合唱協会が涙が出るほど充実していて、ワタシのような合唱ド・シロウトでもその説得力に圧倒されました。つまり(おそらく)誰が聴いても、その凄さは理解可能。サージェントは、こんな大がかりな作品を盛り上げるのが上手いですね。

この2枚、今回のツアー中最大の発見也。CD2枚分、たっぷり耳あたり良く愉しめます。

Debussy 前奏曲集第2巻〜ゴードン・ファーガス-トンプソン(p)(1989年)・・・子供の頃、リヒテルのライヴ(不思議な廉価盤であった)で散々聴き、独墺系交響曲中心のクラシック小僧には(その気まぐれな旋律リズムに)歯が立たなかった作品です。やがて人生幾山川越え、お気に入り作品の代表に。2ちゃんねる辺りでは、ご批判も出ていたようだけれど、非常にモダーンでわかりやすい演奏だと思います。テクニックは安定していて、少々さらりとした味わいか。ま、ベネデッティ・ミケランジェリ辺りの、透徹した洗練(?アクとか個性)に比べればフツウという評価になるのかも。

音質も良いし、座右に常備するには良いセットだと思いますよ。


●2009年6月某日

明日、金沢日帰り出張で、その準備もできていないんだけれど、本日午前中の会議が終わったら帰るか?どーも体調がよろしくない、一昨日くらいから咽の調子おかしく、微熱があるみたいです。ここ数年、大阪(尼崎)に越してきてからずっと調子いまいち、年齢(とし)か?それでも昨夜は(明日女房殿誕生日ということで)JR尼崎まで(長距離散歩)居酒屋でおいしいものをいただいてきました。長い日本酒党のワタシだけれど、最近、著しく量が落ちたのと、カラダとの相性もイマイチで、(流行の)ハイボール(バーボンで)を少々。但し、ワタシのハイボール歴は筋金入りで、世の中にいったんその存在が消えていた学生時代、おそらくは池波正太郎の本で読んで以来のお付き合い也(当時、呑み屋にて”ハイボール”の説明が必要な場合があった/サンボアは池波正太郎で知った)。

とうとうサイト用原稿に手つかず、今週定例更新はピンチ!そういえば、昨日午前、お隣の駅から徒歩でHARD・OFFに行ってみたけれど、オーディオ類もめぼしいパソコン関係も、出物ジャンク系も在庫全然ダメ。売れてしまったんでしょうか?不況で、需給バランス瞬間崩れておるのか。

Brahms 交響曲第2番ニ長調〜パーヴォ・ベルグルンド/ヨーロッパ室内管弦楽団(2000年録音)・・・「我が愛車・セルボ(軽・中古650cc)が急坂を上っているみたいな、ムリがあちこち感じられました。ボウリングの球が、じつはもの凄く軽かったからピンを倒せない〜みたいな印象」とは6年前の感想だけれど、クルマは岡山の友人にあげてしまいました。当時のワタシは”鬱蒼として豪快な響き”をBrahms に求めていたみたいで、このすっきりクリアな軽量演奏には(先入観イメージ的に)耐えられなかったのでしょう。

第1番より作品がぐっと田園的だし、小編成での違和感はいっそう少ない。いえいえかつてない新鮮な感触と評するべきでしょう。バランスが馴染みのものとは違っていて、内声部の旋律が浮かび上がって作品印象を変えております。まるで古楽器のように弦は渋い響きでして、素朴で地味な印象を前提として、推進力やリズムの躍動には不足しない・・・これでライヴだから驚いちゃいますよ。編集はしてるんだろうが。

体調極めてよろしくなく、土曜出勤時両肘の付け根の筋肉痛(昔からの変な持病で、神経痛っぽい)が出、土日で徐々に咽の痛み悪化、本日とうとう微熱っぽい〜午前中は定例会議(自分主催)で抜けられず、周りから”さっさと帰れ!”コール続くが、昼から会議延長戦、明日の出張準備して結局職場を出たのは3時半頃。帰宅して寝ていようと思ったら、女房が病院へ行け!と厳しい教育的指導有。あちこち行くのはいやなので、毎週通っている耳鼻咽咽科にてカメラ、咽は悪化して腫れ、膿が出ている、とのこと。ストレス、寝不足、疲労が要因とのご指摘でした。

ストレスは仕方がないなぁ、フツウのサラリーマン(のつもり)だし、睡眠不如意は長い症状だし。点滴とヤクをいただきました。咽が悪いのも持病でして、すぐ病られるんです。精神的にはテンションけっこう高いんだけれど。

通勤音楽はBrahms 交響曲第3番ヘ長調/第4番ホ短調〜パーヴォ・ベルグルンド/ヨーロッパ室内管弦楽団(2000年録音)・・・コレ、第2ヴァイオリンが右側に来る対向配置じゃないのか。チェロが真ん中辺りに聞こえるし。とくに弦は薄く、ジミで、しかし明瞭に各声部が分離、低音がカルく、金管も刺激的にパンパカしない。木管のバランスが前面に出ていて、子供の頃から馴染みの作品が別物に響きます。威圧感はまったく存在しない。古楽器ではないが、質実素朴なサウンドが支配して、浪漫の詠嘆は色濃くありません。

ほら、ちょっとの間、数日でにBrahms の交響曲4曲全部聴けるでしょ、こんな経験は久々で、たいていはどれか1曲で疲れ果てていたんです。これは有り難い再発見だな。


●2009年6月某日

おととい、NHKドラマ 藤原紀香×原田泰造!「ツレがうつになりまして。」最終回拝見。わずか3回シリーズなんだね。前回コメント以来全部見ることができました。ラストの講演会聴衆にはご本人がコッソリ出てましたよ。鬱病はよくある症状だと思うけど、ドラマはなかったんじゃないか。それこそドラマとか映像に向かない題材なんでしょうね。おそらくはこの不況下、いっそうの蔓延があるのでしょう。ワタシにも気分の起伏はあるけれど、鬱病とはまた別な世界だ、とは職場の経験者から散々(呑み屋で)聞かされました。それにしても紀香のダッサイ服装とメイク絶品!

BRILLIANT 99351 6枚組 価格失念(3,000円くらいか?) 1999年頃亡きワルツ堂にて入手オークションは2件のみ落札有、アルフレッド・ブレンデルの「ヴァンガード・コレクション」6枚組980円、とうとう3週(*2回)再出品繰り返して入札なし。2ヶ月前はブレンデル手持ち在庫全部処分して、35枚組の再購入を狙っておりました。スケベ根性は見抜かれたのか、VOXのSchubert 3枚は早々に売れ、これのみ残った・・・他、Beethoven のピアノ協奏曲全集とかピアノ・ソナタなんかは順調に全国各地に嫁に出したんだけどね、人生計算通りにはいかないもの。

ところがこの6週に聴き手(=ワシ)の心情変化甚だしく、今更35枚分しっかり聴いていく自信を失いました。それに”ちょろ聴き”するんなら、NMLにておおよそ存在するんじゃないか?全部じゃないにせよ再確認/全然足りませんでした・・・もともとこの6枚組はお気に入りだったんですよ。これも人生の巡り合わせなので、しっかり聴いてあげるようにしましょう。

Liszt ハンガリー狂詩曲第15番/第3番/第2番/第13番/第8番/第17番/執拗なチャルダーシュ〜アルフレッド・ブレンデル(p)(1968年)・・・BB苦手、浪漫派の交響曲苦手と日頃サイトでボヤいておるが、じつはLisztこそ”苦手系極北”的存在であって、自主的に、求めてCDを単独入手したことは一度もない。もしかしたらこのCDも購入十余年、初耳かも。これがなんということもない、よく聴き知った旋律ばかり、威圧感バリバリ+テクニック誇示+叩きすぎ=響きや音楽の姿が混沌に至る〜ということもなく、的確な技術(凄いですよ)がリリカル上品に、濁りなく冴え渡ります。落ち着いて暖かい、落ち着いて立派な演奏であり、なにより音質極上(って、ちゃんとオークションに出品にも書いてあったんだけどね)。

これだったら、日常時に棚から取り出して、充分愉しめそう。

他、NMLで”ちょろ聴き”ばかり〜あきまへんな、こんな音楽に対する姿勢。Debussy 「おもちゃ箱」「こどもの領分」「小組曲」「民謡の主題によるスコットランド行進曲」「スティリー風タランテラ」〜ヤン・パスカル・トルトゥリエ/アルスター管弦楽団・・・淡彩繊細精密な世界は相変わらずだけれど、子供時代(17cmLP以来)お気に入りの「小組曲」だったら、あまりに清涼にさらさら流れすぎて、気怠さや色気が足りないか?

で、Debussy 「英雄的な子守歌」「放蕩息子」より「行列と歌の踊り」「民謡の主題によるスコットランド行進曲」「おもちゃ箱」〜ルイド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団(1972年)再聴。2枚組を処分して4枚組再入手したものだけれど、怪しげでコシのないアンサンブル、音質もぱっとしないが、なんともいえぬ味わいとが揺れ動く雰囲気たっぷり、最近こんな傾向を好んで聴いております。トルトゥリエ/アルスター管は、ちょっと蒸留され過ぎたか?これも時代か。


●2009年6月某日

さて、本日も出勤。職場はフレックスタイム制であってコアタイムは11ー3時なんだけど、ワタシは通例8時半には出勤するようにしていて、気になる用事があるときには更に30分早めて出勤いたします。金沢日帰り出張は、7時40分台のサンダーバードに乗るからもっと早い。お仕事は朝のウチが効率的なんです。土曜は電話が少ない(ワタシ担当の取引先はほとんど休み、メーカーも休みが多いな)から、本来まとまったお仕事をやるのに向いているんだけれど、肝心の労働者のテンションが落ちている・・・本日も昼から休みを目指しましょう。

ま、大都会にしては出色に通勤時間が短いからね。家を出てから40数分で職場到着。早起きして「音楽日誌」も早朝執筆を常としております。今朝、父の日用北海道の親父向けに宇和の柑橘類をオークション手配(初めてみる品種で喰ったことはない)、さてお口に合いますか。文旦、小夏は大評判だったんだけれど。オークション出品は不人気売れ残りばかり、ほんまに不況だ。

今朝、Brahms 交響曲第3番ヘ長調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1977年)・・・これも(第1番同様)Beethoven よりずっと違和感が少ない。響きの散漫さもユルさも感じさせない、スタイリッシュなカラヤンの美学が徹底しております。ゴージャスで余裕のスケール、オーケストラの上手さ、各パートの優雅な美しさ、表現に恣意的な不自然さもなく、繊細と評してもよろしいでしょう。例の第3楽章「ポコ・アレグレット」のレガート表現もさらりとして、この甘美旋律テイストに似合っております。終楽章の傲慢なばかりの推進力に少々反発有・・・ジョージ・セルの峻厳さが懐かしいが、これはこれとして愉しめるのは作品の個性でしょうか。かなり以前だけれど、小編成の演奏に閉口した記憶もあります。現在の耳ならどう判断するか?たんなる”慣れ”の可能性も有。

職場にて予告通り、午前中に懸案事項をひとつ仕上げ、若い者に商品のレクチャーを壱時間ほど説教して昼食、そのまま帰宅いたしました。ご近所商店街の「1,000円床屋」にて短く刈り上げ、満足でございます。先ほどまで、バブル時代の2時間ドラマの再放送(鷲尾いさ子が若く、美しく、そして演技がイモなのが素晴らしい)を眺めつつ昼寝をしておりました。至福。女房殿は美容院へ行き、本日は実家の母親の元に泊まるとのこと。

ONDINE ODC 990-2T  2000年録音バーデンバーデン・フェスティヴァル・ホール・ライヴ  3枚組 950円(中古)通勤音楽は、Brahms 交響曲第1番ハ短調 作品68〜パーヴォ・ベルグルンド/ヨーロッパ室内管弦楽団(2000年録音)・・・今朝言及した”小編成の演奏に閉口した記憶”演奏であります。じつに6年ぶりの拝聴也。「発見バリバリ」「奥行きとか、響きの総和とか、そんなの全然なくて、うす〜い弦、溶け合わない管楽器、中低音の重心が定まらない」「響きの渦に埋もれていた旋律の発見を、新鮮な感動として受け止められるかどうか」〜いずれもかつてのコメントだけれど、そのまま現在の耳なら、それが賞賛へと変化しました。

古楽器ではないんだけれど、主旋律を担当するヴァイオリンがキラキラしない、全然ジミなんです。いままで気付かなかった内声部の旋律がちゃんと聞こえて、鮮度抜群。全体バランスとしては管楽器が強め。今朝ほど御大カラヤンを聴いたばかりだけれど、楽曲の表情がこぢんまりと親密で、これが作曲当時の姿なんじゃないか?と思います。ここ最近、威圧感演奏はゴメンだからね、こんな質実な(しかしオーケストラの技量はたいしたもの)演奏は大歓迎です。再コメントしないといけないね。


●2009年6月某日

今朝、サイト定例更新済み、いかにも手抜き原稿だし、挙げ句「駅売海賊盤」2枚とは・・・いつもの睡眠不如意で超・早朝覚醒連続。困った寝不足です。精神的には大丈夫、テンション高めて本日中に一気に諸宿題片付けましょう。オークションCDは数件売れて下さって、昨日本日と送付済。出品追加してあるが、相変わらず動き鈍いっす。

BRILLIANT 8583/6 10枚組総経費込3,500円オークション入手Bartok 弦、打楽器、チェレスタのための音楽〜エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1965年ライヴ)・・・昨日、BBSにてオーディオ関係にこだわりの方の書き込み有、自分の貧弱オーディオ環境を少々恥じた上でのコメントだけれど、音質が非常にリアル。残響少な目、乾いた音質だけれど、ティンパニの(非情なる)存在感、アンサンブルのカッチリとした芯が明瞭に聴き取れます。恐るべき集中力と切れ味であって、旋律リズム、どこを切り取っても(クールな)魂が宿っているような演奏也。強靱強烈冷酷無比。これでライヴだからねぇ・・・ほんまに凄い。ゾクゾクしちゃう。

「カラヤン38枚組」より、Brahms 交響曲第1番ハ短調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1977/78年)・・・早朝、音量低く拝聴したので再度確認が必要だけれど、Beethoven での散漫な印象はなくて、速いテンポ、推進力あるストレート系です。違和感なし。子供の頃1960年代の全集を聴いていて、その路線で作品の基本認識となっているのかも知れません。スタイリッシュかつ自信に溢れた表現が続いて、分厚く豊かなサウンドに酔いしれること可能。

苦手系BEEやんBRAHMSの交響曲を聴くのは少々苦しいんだけれど、ムリしてカラヤン盤を聴いていると、他の引き締まって素朴な古楽器演奏が聴きたくなりました。ハノーヴァー・バンド然り、ジョン・エリオット・ガーディナー然り。音楽聴取の幅を広げるのも大切なことなんです。

お仕事進捗80%でほぼ望むべき水準で完了〜ほんまは明日休んでも大丈夫なくらいなんだけど、いろいろ経緯があって、他の残務もあるし出勤いたしましょう。夕方早々に職場を出て、定例耳鼻科に行ったが、快復未だとのことで連続点滴を打たれました。このどんよりとした体調は華麗なる加齢じゃないんだね。先日の健康診断で”再検査”のご神託有、結果が出るまで一週間ほど女房殿は鬱々としておったが、本日無事無罪釈放となったそうです。めでたいこと!

通勤音楽はWagner 楽劇「ニーベルングの指環」〜管弦楽抜粋〜エーリヒ・ラインスドルフ/南西ドイツ放送交響楽団(1984年)・・・「ヴァルキューレの騎行」から始まって、「ジークフリート」からはちょっぴり、あと大部分は「神々の黄昏」から著名なる「ラインへの旅立ち」「葬送行進曲」そして終曲へと続く48:31。オーケストラの技量は着実だけれど、響きはどちらかといえばジミ、ラインスドルフの表現は大見得を切るような大柄さがなくて、バランスがとてもよろしい。立派な演奏です。馴染みの旋律ばかりだけれど、これだけ続くと「なんで歌が出ないの?」と不思議な感覚に襲われました。


●2009年6月某日

ボーナスが出た(らしい)。なんせ山の神管理の口座直行なので実感はないが、この不況下世間様に申し訳ないほどいただいた、と思います。借金もないし、財産もない。でも、特別に欲しいものもない。買い物行為は一種”感動”を求めてのことだけれど、どこにいっちまったんだ?”枯れた”状態です。数年前まで、出張先BOOK・OFFで格安出物CDと出会えた喜びを噛み締めたものだけれど、やがて幾星霜、それをオークションで処分する日々が続いております。なにかもっと人生に広がりとか、楽しみ方の工夫を考えないとアカンな。ケチケチ出張旅費経費を浮かすこと(ムダを省くこと)だけが先行して、それを何に使うかさっぱり思いつかない。

今回のツアーも、東京の昼においしいラーメン屋に案内してもらっただけで、あとは弁当連続でっせ。嗚呼、空しい。浪費(ムダ使い)するヒマさえない。

読者となってけっこう長い年月を経ているブログ「転妻よしこ の 道楽日記」は、【♪ KechiKechi Classics ♪】 とは天と地ほどの違いで、自ら(や家族)の様子を客観化し、具象化し、ユーモラスに味付けし、宝塚や歌舞伎、そして音楽芸術の詳細分析に驚かされます。生き方にきちんと筋を通しているのでしょう。出張して数日ぶりに拝見したら、認知症で施設に入っていらっしゃったお姑さんが亡くなった由。その描写が美しく、情愛に充ちて、親を見送るべき世代としての背筋の伸びた、清々しい責任を感じます。他人事ではない。

父の日迄もう少し、北海道のオヤジに何か送りましょう。ほんまは、会いに行くことが一番のおみやげなんだけど。シガないサラリーマンはそうもいかん。

昨夜は睡眠不如意で途中覚醒だったんだけれど、意外と体調は良くて、ムシムシした梅雨入り風情漂う不快天候ながらお仕事かなり進捗いたしました。机上阿鼻叫喚魑魅魍魎曖昧混沌状態を片付けるのに(予想通り)午前中一杯掛かり、でも、これで一週間の通常業務一気にクリア、更に未整理の宿題悶々として悩んでいた分も完了。ウチのチームに来ている若い者(今年新卒就職息子より若い)に、今月末行事の実務を言いつけていて、その作業もずいぶんと進みました。今週デッド・ラインの資料は(甘く評価して)70%くらいかな?完成は。明日でほぼ先行きが見えてくるんじゃないか。

先週、今週と大阪〜東京〜越後湯沢〜(ほくほく線)〜金沢〜大阪という日本半周の旅(米原経由よりのべ7,000円浮く!)を実行して自業自得に疲れたが、本日来月の出張コース決定(上司も了承済)。大阪〜(泊)金沢〜富山〜(ほくほく線)〜越後湯沢〜(泊)東京〜大阪。なんとか富山で夜呑む時間が組めないか?悩んでおります。金沢は朝9時半〜11時半の会議、昼食ゆっくり摂って富山に移動しても昼過ぎに打ち合わせができる。できるだけ早く東京移動(前泊)で明日の会議に備えるべきだけれど、なんとか富山の夜の時間を作れないか?

例えば、大阪をなんとか夕方4時に出発(ヒジョーにムズかしいが!)7時半に富山に入って、ご当地の取引先と呑む(打ち合わせは呑み屋でしてしまう荒技で!)。夜のうちに金沢まで戻って宿泊、そして会議〜う〜む、金沢〜富山往復分の運賃の足が出ちゃう。東京ホテルをキャンセルして、富山→東京の深夜バスという手はあるが、この老体にはとても苦しい・・・風呂にも入れない、もちろんほとんど眠れない。そもそも連続乗車券がムダになる。やはりダメか、断念か?

妄想は続く・・・だって、ここのところ夜移動、遅くにホテル着連続で、出張したらほとんど連続弁当状態だったから、って今朝書いたか。ムダ使いはしなくて済むが。奥の手は、富山発の寝台特急で4時台に東京に到着、というのも有りか・・・

CHANDOS  CHAN 9279-82  4枚組 入手価格失念通勤音楽はSTANFORD 交響曲第1番 変ロ長調〜ヴァーノン・ハンドリー/アルスター管弦楽団(1991年)・・・旧世代(1852-1924)英国の作曲家であり、もの凄く穏健で、感情起伏の少ない後期浪漫派、どちらかというとBrahms に近い作風です。優しく耳あたりの良い静謐サウンドは馴染みの英国風なんだけど、旋律リズムが保守的なんです。けっしてツマらない作品ではない、第3楽章「アンダンテ」の悠然と遠くを見つめるような風情もシミジミと美しい。全体が「田園風交響曲」のようでもある。けっして激昂しない。濃厚な陰影を作らない

もう15年ほど前、英国から個人輸入した全集で価格失念。当時はアマゾンなんてなくて、もちろんEメールもなし、ファックスで発注した記憶有。ま、当時相場で安かったんでしょうね、きっと。


●2009年6月某日

(在)金沢ホテル。このホテルには、カーテンもティッシュもない。歯ブラシもパジャマもフロントで申告しないといただけない。どれだけ機能を絞り込むか、ということに徹底していて潔い感じです。でも、部屋に電話はある(スーパーホテルにはなかったはず)。パンはホテルで(冷凍生地だろうが)焼きたてを出すんです。風邪症状は既に癒えたが、疲労が溜まりまくり。これよりご当地取引先の会議に出席(毎月なんだけど、先月欠席)大阪に飛んで返して、チームの打ち合わせを(そうとう根性入れて)やります。

Hindemith 交響曲「画家マティス」/交響曲「ピッツバーグ」/ウェーバーの主題による交響的変容〜ミラン・ホルヴァート/オーストリア放送交響楽団・・・(c)1992だから1993年辺りの購入か、このサイト中もっとも古いほうの更新であって、一時その辛気くさい旋律を嫌っていたけれど、ま、お付き合いも長いし、さすがに旋律細部馴染みがあって愉しめる作品と至りました。音質がジミだし、オーケストラも少々ヤワで神妙な、元気のない演奏です。もういちどちゃんと聴いてあげないと。

Ireland ロンドン序曲(ロンドン交響楽団1968年)/Vaughan Williams ロンドン交響曲(交響曲第2番/ハレ管弦楽団1967年)〜ジョン・バルビローリ・・・先日の旧録音も良かったが、”まったり度”いっそう強化して、テンポも「間」もたっぷりで、濃厚な表現+清涼なオーケストラのサウンドが似合って希有な効果を上げております。ここ数年、EMIの中低音の薄い録音を批判してきたが、これはこれで、じつは自然なサウンドなんじゃないか、英DEECAの効果的な、しかし不自然なものとは優劣付けられないんじゃないか、と思います。閑話休題(それはさておき)、両曲とも素晴らしき名曲也。・・・とここまで書いたけれど、これほんまに1957年録音とは別なんでしょうね?いろいろネットを探してみたけれど、どーも自信がない。(帰宅後確認。正真正銘ロンドン・アビーロード・スタジオ1967年録音でした・・・)

今朝の繰り返したが、疲労は溜まりまくり。でも精神的には昂揚しております。3時に事務所に戻って、打ち合わせ2発、トラブル対応をちょっとだけして、机上阿鼻叫喚魑魅魍魎曖昧混沌状態放置して帰宅いたしました。明日その整理だけで午前中一杯掛かりそう・・・月曜会議に間に合わせるべき資料の完成進捗率40%!もちろん別途通常日常業務は一人前に存在する〜間に合うか?!

GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURY 7243 5 75962 2 0 2枚組購入価格失念帰り音楽の件続編。Rossini 歌劇「アルジェのイタリア女」序曲(クリーヴランド管弦楽団1967年)/Tchaikovsky 交響曲第5番ホ短調(ケルン放送交響楽団1966年ライヴ)/Wagner 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲(ニューヨーク・フィルハーモニック1954年)/Josef Strauss 円舞曲「うわごと」(クリーヴランド管弦楽団1962年)〜ジョージ・セル・・・GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURYより。最高。車中居眠りしていても、思わず目が覚め、背筋が伸びる恐るべき集中力、スケール、強靱なるアンサンブルの精華。 Rossiniの序曲なんて真剣に聴いたことなどなかったが、こんな深い味わいの音楽のだったのか、と反省を迫るテンションの高さ。

Tchaikovskyはオーケストラが変わっても、ジョージ・セルの表現は微塵も揺るがないという証明です。なんという高潔さ、露西亜風暑苦しさ皆無、クールで引き締まったサウンド(でもちゃんとアツく盛り上がりまっせ)、甘美な旋律は朗々と歌って、時にアッチェランドが掛かっても甘さ控え目。終楽章はカットがあるんですね。クリーヴランド管との演奏は聴いたことはないが、ちょっと興味出ますね。「マイスタージンガー」は、ああこりゃモノラルだね、と気付いたけれど、やがてその剛毅なスケールと推進力にぐうの音も出ないほどに打ちのめされます。

ラスト、粋な「うわごと」とには・・・ギブ・アップ。

Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団(1990年)・・・なんどか聴いているCDであって、悲愴なる集中力を賞賛するに吝かではないが、オーケストラがちょっと薄いのではないか。Sibelius では気にならぬから、作品との相性なのでしょう。ちょっと非力なオーケストラがムリして頑張っている風情があって、余裕が足りない感じ。「アダージエット」も少々清潔、潔癖過ぎか。ここはもっとエッチに演っていただかないと。

Weber クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調/第1番ヘ短調/コンチェルティーノ 変ホ長調〜デヴィッド・シフリン(cl)/デヴィッド・グールド/パドヴァ・エ・デル・ヴェネトー管弦楽団(1997年)・・・Weberはお気に入りだし、名手シフリンの洗練されマイルドなクラリネットは耳あたりの良さ、抜群。音質も良好。なのに、この演奏はどーも作品がオモロく聞こえない。オーケストラが薄くて、しかも響きが濁ってぱっとしないことが一因。もうひとつはシフリンが上手すぎて、もっとWeberの作品ってもっと素朴なもんでしょ、的印象から抜け出せない。古楽器辺りで聴きたいな、との思いが募ります。勝手な言い種だけど。


●2009年6月某日

(在東京ホテル)よく眠れて、いつもは必ず6時には(ここ最近は5時半)目覚めるのに気付いたら7時。これから月一回のだらだらとメリハリない会議が続くけど、始まる前にちゃんと「遅くとも5時半に出ます。金沢に入るので」とお願いするつもり。

辻井伸行がヴァン・クライバーン・ピアノ・コンクールに優勝した、とのこと。「世界的に有名なコンクール」とか「世界でも難関」らしい(ほんまか)。ま、コンクールで優勝すればOK、とならぬだろうが、父親の「これで自分で食べていけるかな?」とのコメントが胸を打ちます。(ご両親がワタシと同世代だ/二人ともとても素敵)日本でブームが起こって、音楽への間口が広がることを祈ります。暗い話題ばかりの日本に一条の光有。

朝の番組で「一日だけ眼が見えるのなら、お母さんの顔が見たい」との息子の想い出話に絶句し、涙を流したお父さんにもらい泣きしました。年齢(とし)行くと涙モロくなっていかん。

ようやく金沢ホテル着。疲れました。相変わらずのダラダラとした会議運営に閉口し、それでも重要な情報をチェックし、5時過ぎに中座して東京駅へ。ほんまは最後まで参加すべきなんだけどね。いつもの渋谷東急にてお気に入り弁当購入して、上越新幹線〜ほくほく線〜北陸線〜金沢へ。このパターン止めたいなぁ、でも、東海道新幹線〜米原〜金沢でも一時間ほど短縮だけですから。こちら運賃はかなり浮くんです。羽田〜小松ルートなら少しは体力的にラクだろうか?でも、飛行機キライなんです、基本。

このホテルは初めて予約したもので、以前良く利用したスーパーホテル・タイプでしてムダを徹底的に省いて価格を抑えた、ワシントン・ホテル・グループの新業態だと思います。机が小さい、テレビが小型で旧式(有線リモコンは経費節減の意味か)、簡易無料朝食付き。価格激安。駅から数分歩くが、新しい施設となります。素っ気ないが、お仕事には充分。もちろんこうしてネットも使える。

オークションはちょっとだけ入札がありました。ありがたいことです。

Haenssler cd93.040 2枚組オークションにて総経費込810円移動中は半分以上寝ていたけれど(いちおう)聴いた音楽。Wagner 舞台神聖祭典劇「パルジファル」(交響的抜粋)/Scho"nberg 室内交響曲第1番 ホ長調 作品9〜エーリヒ・ラインスドルフ/南西ドイツ放送交響楽団(1984年)・・・この人はボストン交響楽団時代も、それ以降も人気なかったなぁ、でも、凄い実力者だと思います。正確であり、クールであり、繊細。細部入念に描き込んで構成感にも欠けないが、激情とか情熱とか揺れ動き、みたいなものとは縁遠いかも。でも、こんな演奏こそ長く、飽きずに聴けるんじゃないか。Scho"nbergの怜悧な集中力は文句なし。

(ここでダウン)


●2009年6月某日

月曜なので精神的にどんよりしております。お仕事段取り、どー決着付けましょうかね。

人様が話題にしていて、しかし、自分なりの切り口が見つけられないことには言及しない。黒田恭一さんが亡くなって、若い頃はずいぶんとお世話になったな、という感慨と、70歳過ぎていたのか、そりゃ自分も50過ぎているもの、と妙な気持ちになりました。ご当地尼崎の聖トマス大学が学生募集を停止したという記事も、若者はショックだろうな、わかっていたけど教育関係の経営はたいへんでしょ、と改めて思っただけ。草なぎ(漢字出えへん)剛くんの全裸事件も、警察もひどいことするよね、復帰した後もたいへんでしょ、と、そんな程度。市議選はちゃんと投票したが、過度な期待は持っていなくて、毎日駅頭で頭を下げていた無所属の若者はエラいね、と思ったくらい(彼に投票はしていない、というか、名前知りませんから)。

問題は自分の家族のことであり、自分の健康と暮らし、幸せでしょ。それと、当面のお仕事をいかに(ラクに)乗り切るか、それだけ。でも、興味や思考の幅が狭まっていくのはちょっと怖いんです。本日、朝から夕方まで諸会議連続、そして東京へ遅く入り、明後日終日会議対応、そして遅く金沢に入る、といった(前回とまったく同じルート)パターン。体調やや不良、というのも同じ。金沢のホテルを(思いつきで)替えてみました。どーせ到着は夜の11時くらいだけど。集中力が落ちているのは、体調不備故か。もっと、いろんな世間の雑事に興味を持っていたいものだね。

ARCHIV 4399002 購入価格失念/だけれど5,000円以上ではありえない「合唱」がとても良かったので)Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」/第4番 変ロ長調〜ジョン・エリオット・ガーディナー/ORR(オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク1993年)・・・新しいものにどんどん飛びつく、といった性格でもないので、この全集完成発売が既に15年以上前であることに少々感慨有。結論的に”自分は古楽器演奏の深い支持者である”ことの再確認でありました。軽快快速でリハリある躍動リズム感、粗野で素朴な各パートの響き〜なんだけど、この時点での演奏技術的な完成度(洗練)は充分であって、聴き慣れた名曲が鮮度を以て蘇っております。昔馴染みの「英雄」にドキドキしちゃう!なんて。

ハノーヴァー・バンドのも(まったりして)良かったが、こちらの引き締まった緊張感、颯爽とした表現は強烈な印象です。

さて、これより出張準備。上手い具合に東京ホテルに、比較的ゆっくり入れると良いのだけれど。

朝、いつにも増して15分ほど早く職場入り。自分が狙った大筋のお仕事以外、種々様々色々あるのがシガないサラリーマンの定め、10時迄とにかく週明けの作業をこなして、今時のネットを活用したトップのリアルタイム講演を拝聴(時間拘束は止めてくれんか、ビデオで撮ってネット配信してくれ!)話はオモロいんだけれど、お仕事をこなすには時間が掛かるんです。昼食後即、本ちゃんの会議なんと5時半迄。5分でメールに返答し、10分程電話2件フォローし、チームの打ち合わせ20分ほど最低限実施。

あとはご近所スーパーで弁当とダイエットビール+野菜ジュース+濃い緑茶買うて新大阪へ突入。のぞみは空いておりました。読むべき本持参を忘れました。明日の道中も長いのに、東京五反田到着時にはBOOK・OFFは既に閉まっておる・・・

新大阪〜東京は、収録時間の長いCD2枚分なんだな。EMI CDE 7243 5 69027 2 5/オークションで総経費500円ほど?で入手Mozart 交響曲第40番ト短調/アイネ・クライネ・ナハトムジーク〜ウィリアム・スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団((c)1958米CAPITAL録音)・・・米COMMAND録音に比べると、金属臭のないまともな、かなり良好な音質です。基本ストレート系で飾りの少ない表現ながら、けっこうのびのびと深く、しっとり整った演奏でした。弦は少々薄いかも。目隠しで聴けばアメリカが元気な頃のオーケストラとは、まず気付かないほどのデリカシーもある。「アイネ・ク」も同様。

+セレナータ・ノットゥルナ(フィルハーモニア管弦楽団)+序曲集(ロイヤル・フィル)〜コリン・デイヴィスの1960年頃の録音。若々しくて、溌剌として、音質も良好・・・って、LP時代こんなに良い音でしたっけ?当時33歳、EMIは時期巨匠候補を次々と録音に使って、様子を見ていたんでしょう。サヴァリッシュとかケルテス、シルヴェストリ、ワルベルクも登場しておりました。

中古500円くらいだったかな?もう一枚、Tchaikovsky ピアノ協奏曲 変ロ短調/Schumann ピアノ協奏曲イ短調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/カジミエシュ・コルド/ワルシャワ国立フィル(1980年ライヴ)・・・これは凄い!何年前に買ったか?棚で姿を眺める度、「そろそろ聴いたらんとアカンな」と思っておりました。で、いざ本日聴いてみたら、こりゃちゃんと聴いてまっせ、以前。細部まで記憶有。どーしょーもない、誰にも止められない!伴奏のオーケストラなんて関係なし、バリバリと激熱!突っ走って勝手にテンポやタッチ、変幻自在に揺れ動いて、こりゃウカツに聴けまへんで。目が覚めます。ミスタッチもクソもない、関係ない。

聴衆はラスト、未だ音が鳴っているのに拍手と絶叫が止められない。沸き上がる歓喜。作品を愉しむとか、味わうとか、ほぼ不可。アルゲリッチの個性のみビビビ!と伝わります。ワルシャワ・フィルの響きは(いつも通り)薄いんだけれど、あまり聞こえませんから。深遠なるアンコールにも痺れます。超・快速Scarlattiに絶句!


●2009年6月某日

オークションの送付のない週末は数年ぶりじゃないか?利用者としてはクラシックCD以外、たまに柑橘類を買うくらいで他ジャンルの様子が見えないけれど、やっぱり動きが鈍いのでしょうか。自分自身を例に引くと判断範囲が狭すぎるが、たしかにCDを買っておりません。それでも今年始め頃、半年前はもっと売れていたし自分も買っておりましたね、いろいろと。ほんまの不況なのか、それとも時代は”データ・ダウンロード”になっちまったのか。

1990年代中盤、時代は既にCDだったが、とうとうLPをあきらめて一斉処分いたしました。当時、ネットもなにもなかったし、葉書に小さい字一杯ワープロでリストを作って送付したものです。宅急便も現在より高かったんじゃないか。それでも@600でけっこう売れましたよ、キレイに。既にバブルは崩壊していたはずだけれど、いまよりずっと景気は良かったのか。電話もよく掛かってきました。奪い合い状態だった記憶有。今は昔。人生夢幻の如し。

(使い倒したネタだけれど)英国アマゾンより「カラヤン38枚組」を激安輸入したのは、そろそろ冷静に再評価できる時期が来たかな、ということ。主眼はBrucknerの全集でした。(まだ全体の一部しか聴いていないが)Beethoven を聴き終えた段階で、若き日に”アンチ・カラヤン”に走った理由が理解できました。手慣れてユルい、オーケストラは上手くてゴージャスだけれど、音楽に鮮度が感じられない。アンサンブルは整っているのに、雑な印象ばかり。音質もよろしくない(これはウチの安物オーディオとの相性か)。

昨夜、NMLにて、交響曲第1番ハ長調/第2番ニ長調〜ハノーヴァー・バンド/モニカ・ハゲット(1982-8年録音)久々拝聴。3,000円ほどで入手できるんだから再購入したら良いんだけれど、今更・・・みたいな気持ちもある。これが古雅で、練り上げられた(+薄くて、まったりと素朴な)響きが自分の心情にぴたり!フィットして、所詮音楽って慣れとか刷り込みなのか。消費税が導入され、物品税が廃止されたときに購入した記憶があるから1989年、ちょうど20年でっせ。3年ぶりの邂逅。

この作品と出会ったのはほんの子供の頃であって、フランツ・コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団(1960/61年)・・・それがすべての基準であります。子供の頃の集中力、記憶力は凄いんです。先日の「英雄」も良かったが、”古雅で、練り上げられた(+薄くて、まったりと素朴な)響き”が快い。激しくも先鋭的、急進的なものではなく、もっとゆったりと(テンポではない)優しい、柔らかいサウンドに酔いしれます。快い感動が静かに、軽快に高まります。

Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜ジョン・エリオット・ガーディナー/ORR(オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク)/オルゴナソーヴァ/オッター/ジョンソン/カシュマイユ(1993年)・・・結論的に現代の、21世紀の標準全集はこれなのでしょう。ハノーヴァー・バンドもそうなんだけど、結局ベーレンライター版の実践者は彼らだったんでしょう。話題(宣伝)先行したデイヴィッド・ジンマンは”楽譜”という意味では、事実と違うようだけれど、キモは演奏そのものであります。メリハリあるヴィヴィッドな躍動、速いテンポが颯爽として夾雑物がない。各パートはクリアで、濁りのない新時代の古楽器サウンド。ハノーヴァー・バンドより純粋メカニック的にはこちらが上でしょう(芸術的な上下に非ず/あくまで個性)。

なんか、苦手系と公言するBeeやんばかり聴いていて、似合わんな。

朝、尼崎市会議員選に行っただけで、終日外出せず。昨日の晩、JR尼崎の大黒で旨い魚堪能したし。やっぱ、ここいらご近所のお店では最強也。オークションは2件入札があり、どーせ競合もないでしょ、明日夜から(またまた)東京〜金沢ツアーだし、ということで早期終了。一件返事をいただいたら【♪ KechiKechi Classics ♪】 の読者でありました。ほんま、涙が出るほどありがたいっ!感謝。

音楽に対する真摯な集中力は失せてしまって、だらだら(居眠り込で)聴いているだけ。NMLにて先日の続き、Debussy 「海」/「夜想曲」/「春」〜ヤン・パスカル・トルトゥリエ/アルスター管弦楽団・・・色彩とか色気に不足するんだけれど、まずは清涼で集中力もあり、”粋”な演奏だと思いますよ。オーケストラは思わぬ実力であり、音質優秀故、弱音の繊細さと大爆発との対比もおみごと。すっかり気に入りました、この全集。棚中標準のマルティノンと比較しなくっちゃ。

明日、送付するCDだけれど、お別れに聴いたのが、Sibelius 交響曲第6番ニ短調/トゥオネラの白鳥〜パーヴォ・ベルグルンド/ベルリン放送交響楽団(旧東)・・・1970年頃、数種の全集とは別の録音。後年の録音に比べるとやや硬さみたいなものが感じられるが、アンサンブルのまとめ方とか、荒涼としたサウンド作りとか、やはり一流の技。重いのも独逸ならではオーケストラの個性か。北欧と独墺では音楽の語法が異なるそうだし、ベルグルンドの成熟はもう少しあとなのでしょう。でも、充分美しい演奏でした。


●2009年6月某日

体調イマイチだし、女房殿は”検査疲れ”だけれど、映画「ハゲタカ」がみたいという。で、午前の部を予約して(ほんまネット時代は便利だ)これから出発。南朋さん、大ファンです。今朝の朝日新聞に「エコより”もったいない”」との記事有。そーだよね、いくら電気が喰わないとか何とか言ったって、たった今現在現役で動いているものを捨てられない。ウチは既に液晶テレビに買い換え済み、クルマはハイブリッドもクソもない、究極の”ノー・マイ・カー”派。エアコンも2年前転居時に取り替えました。相対的に一番欲しいのはパソコンだけれど、年末”ウィンドウズ7”マシン出るの待つでしょ、フツウ。イオンでパンツでも買うか、せめて。

既に4年を経過するデスクトップマシンのHDは(昔ながらの/未だに)パラレルATA(IDE)です。壊れたマシンの部品はできるだけ流用するから、メインが60gb、【♪ KechiKechi Classics ♪】関係のデータ+必要なドライバ、ソフトを集中させているのが40gb、更に画像中心に保存している60gb、つまりHD増設+2台しております。OSはXPのまま(周辺機器の問題で/スキャナは旧過ぎで、XPでさえ正式対応していない)一時旧いジャンクマシンに凝っていて、既に捨ててしまったノートから抜いた2.5インチHDも(容量は10gb以下だけれど)USB外付けにして2台有。更に増設しきれなかった3.5インチHDを外付け活用可能なようにして保存してある(ほとんど使っていないが)。

あと、キーボードはメカニカルのエエのん(けっこう高いの)使っております。流行のスタイリッシュな付属品は、キータッチがへなへなでお話にならない。使えるものは捨てられない。それと、職場ではいつも話題になるんだけれど、(おそらく一般的人に比べ)信じられないくらいの水準でフリーソフトをガンガン使っていて、これがVISTA(導入予定なし)や「7」ではどーなるのか。現状「XP」でも要らぬ機能をばっさり切り捨てた体裁になっていて、これは十数年の工夫のたまものです。(職場ではシステム制限が厳しくて、入れられるフリーソフトは限られているが)

逆に、あまりに時代遅れとなってしまって、次世代の機能やら使い勝手に追い付いていけなくなる(既になっている!?)ことが心配です。惚け防止に10万弱は安いか?”エコ”より”惚け”対策か。

Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版4管編成)〜作曲者/コロムビア交響楽団(1960年ハリウッド)・・・ワタシの宝物である22枚組より、久々。英国アマゾンで輸入すると激安でっせ、3,000円でお釣り来るんじゃないか。閑話休題(それはさておき)、粗野で素朴、なんととも言えぬ味わい系演奏なんです。コロムビア響というのはいろいろありまして、これはハリウッド録音だから、ブルーノ・ワルターでお馴染みのほう。(「春の祭典」はニューヨークだから、別団体)オーケストラの技術は立派なものですよ。緻密で優雅な演奏も悪くないが、もっと泥臭くて、遊園地の喧噪とか安っぽいジンタのリズムとか、そんなイメージを連想させる楽しいものです。

サイト用原稿には全然着手できず。来週も出張続きだから、ちょっと焦りまっせ。

エエ天気だし、ゆっくりしております。はは、ネットで映画のチケットを注文するとき間違えたみたいで「ターミネーター4」を見ちゃいました。これも充分オモロい、スカっとするアクションです。あと伊丹のイオン・モールで下着とかシーツを買ったり、昼飯喰ったり〜電気製品売り場をぼんやり眺めていたら汎用リモコンが売っていて、その中に「地デジ/by-D:sign対応」のがありました・・・購入丸2年を越え、画像+音質(オーディオ・スピーカーを接続している)も良好なんだけど、リモコンが調子悪かったんです。2,480円也。エアコンもDVDも一緒に設定できるみたいだけれど、必要なし。他(買わなかったが)USBメモリ、SDカード、CDRが安かったな、次回機会があれば購入しましょう。

先日ネタ関連だけれど、NMLNIMBUSレーベル登場!ハノーヴァー・バンドのBeethoven 全集が聴けることになりました。じつは英国アマゾンの中古激安再入手を狙っていたけれど、逡巡しているウチに売れてしまったことに気付いたのが昨日、そしてNMLで発見したのも昨夜でした。人生、出会いはいろいろだな。

オークションはさっぱりです。全然売れまへん。不況+CD離れがダブルで来ているみたい。


●2009年6月某日

本日が実務作業のピークなんだけど、意欲はまったく高まらない。体調がいまいちなのは心身共の問題か。サイトは今朝定例更新したが、ついに原稿在庫完全切れ、週末休みに執筆したいが、意欲が出ない。オークションにもサッパリ動きなし。昨夜だって、金沢往復の音楽コメントはやっと一発のみ。

大谷 晃一 「続 大阪学」 (新潮文庫)・・・抱腹絶倒「大阪学」の続編であり、「正」よりかなり真面目な分析となって、読み応え充分。ワタシは他地方のシロウトには「大阪出身」と誤解され、また日常そのように振る舞ってもいるが、正統派ジモティには見抜かれてしまうほど、じつはタイガースに思い入れはない。吉本だってさほどに好きではないが、日常行動はお友達に「話の落ち」を求めます。(生粋大阪人にも、話のオモロないのんはたっくさんおります!)読み応えある、ノーコーなる一冊。

昨日は時間の関係で行っていないんだけれど、最近金沢の取引先ご近所で通っている中華料理屋「福来」。日本語怪しきご夫婦がやっていて、けっこう安くて旨い。場所が少々不便なんだけど、北陸は車社会だからね。問題はなんとなく入りにくい印象のみ。ワタシも時間がなくてムリヤリ飛び込んだくらいですから。昨夜、Yahoo!グルメに投稿しておきました。

昨日出張中音楽続編。Britten 「戦争レクイエム」〜作曲者/メロス・アンサンブル/ロンドン交響楽団/バッハ合唱団/ヴィシネフスカヤ(s)/ピアーズ(t)/フィッシャー・ディースカウ(br)(1963年)・・・それなりに知っている作品(ケーゲルにて)だし、音質は良好だし、歌い手は国際色豊かで著名だし・・・なのにワタシは車中でほとんど意識を失っていて、途中「嗚呼、これディースカウの声だな」とのうっすらとした記憶あるのみ。反省します。再聴します。

Elgar「コレクターズ・エディション」30枚組より26枚目。アヴェ・ヴェルム・コルプス 作品2-1/アヴェ・マリア 作品2-2/アヴェ・マリア・ステラ 作品2-3〜ロビンソン/ワーチェスター・カセドラル合唱団/ブランマ(org)(1969年)/序奏とアンダンテ〜11の晩課のヴォランタリー 作品14〜ロビンソン(org)(1969年)/「Angelus」作品56-1/「Give unto the Lord(詩篇29)」作品74/「O hearken thou(奉献唱)」 作品64/「テ・デウムとベネディクトゥス」作品34〜ロビンソン/ワーチェスター・カセドラル合唱団/ブランマ(org)(1969年)/オルガン・ソナタ第1番ト長調 作品28〜サムシオン(or)(65年録音)・・・全編オルガン+合唱による敬虔な宗教作品ばかりで、Bach が好きなワタシにとっては違和感なき世界也。今回聴いた中ではこれが一番の発見だったかな?稀少録音ですよね。

D Classics DCL705692 2枚組890円Bach ブランデンブルク協奏曲全曲〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル((p)1973)・・・ソロは通奏低音(+第5番のソロ)にレイモンド・レパード(cem)、第4番にデヴィッド・マンロウ/ジョン・ターナー(リコーダー)が参加している以外は当時のオーケストラのメンバーと類推(滅茶苦茶上手い!)。ロドニー・フレンドとジェラルド・ジャーヴィスが参加している作品が分かれるから、収録時期が異なるのかも知れない。これが剛直豪快なスケールを誇って、ヘロヘロの薄っぺらい古楽器なんじゃい!的充実した響きを誇ります。1970年代くらいまでは、メジャーな指揮者のレパートリーだったんだけれど、1980年以降古楽器の隆盛とともにすっかり消えてしまいました。

古楽器の古雅な響き、各パート一人ずつ(少人数)、そしてノリノリ溌剌とした軽快なるリズム〜それとは対極にある豊かで豪華なサウンド、別な意味での重量感溢れる”ノリ”もちゃんとあって、バロックの愉悦たっぷり堪能させてくださいました。流行(はやり)も一巡して、これが21世紀の耳には新鮮!そのものであります。レパードのチェンバロは金属的な時代物サウンドですね。カザルスに於ける第5番のピアノ・ソロ(ルドルフ・ゼルキン)のほうがいっそうオモロいか。

お仕事進捗4割。つまり狙った半分も消化できず。午前中は種々様々なる予想外の対応があり(って、既に記憶がない)、昼から頑張ったがなんせノーミソ前頭連合野を酷使する創造的な作業であり、夕方4時には力尽きました。おおよそ毎日狙いの八割行ったら上出来なんだけどね、客商売だし、ご無体なる上司が思いつきで用事を言いつける(本日は不在/いっそう遠方より容赦ないメールが届くが)から100%なんて消化できた試しはない。来週末のデッド・ラインに向けお仕事再整理、すぐできそうなものをいくつか消化して早々に職場を出ました。金曜夜に病院を消化しておくと、土曜日がフリーだからね。

耳鼻科に行ったら結局快復していない〜とのことで、点滴とヤクを処方されました。勝手に”治った!”と深酒したワタシがバカでした・・・どーもカラダが重いのは体重のせいばかりじゃなかったのね、風邪症状が継続していたのだね。要因がわかって少々ほっといたしました。ワタシは優秀なサラリーマンじゃないので、明日出勤して残りの4割の修復など微塵も考えていない・・・休日はしっかり休んで気分転換を図る!で、ないと保ちまへんで、中年は。

Bartok 管弦楽のための協奏曲/KODA'LY ガランタ舞曲(1969年)/JANAC'EK シンフォニエッタ(1970年)〜小澤征爾/シカゴ交響楽団・・・巨匠になってからの小澤征爾はちっとも愉しめないが、1980年頃くらい迄の録音はけっこう好きですね。いえいえ若い頃は、こぢんまりして神経質でスケールが小さい、「間」や「タメ」が足りない、なんて思っておりました。でもね、最近けっこうこのパターンが気に入っております。細部の仕上げが精密、以前は蒸留水のように味がないと感じたこともあったが、この清流のような混じりっけのないサウンドがエエじゃないか!

Bartokは精緻を極め、ほとんど素のまま飾り気のない、正確な音楽が広がりました。集中力があってオーケストラも上手い。ガランタ舞曲に於けるリズムのキレも充分。最近、村上春樹の小説で話題の「シンフォニエッタ」も爽快そのもの・・・


●2009年6月某日

これからゆっくり目に金沢出発。相変わらず眠りが浅い感じ。女房殿は健康診断に引っかかって、再検査へ。う〜む、まず健康がすべてだなぁ、当たり前だけれど。元気じゃないと遊べない。

http://ml.naxos.jp/album/CHAN10144-47XNMLにて、Debussy 管弦楽のための映像/遊戯/カンマ〜ヤン・パスカル・トルトゥリエ /アルスター管弦楽団(NMLは録音情報が見えないのが残念)・・・以前から注目していた音源でして、ベルファスト(北アイルランド)のアルスター管でお仏蘭西音楽というのも一興也。息子トルトゥリエのCDは、LILI BOULANGERの声楽作品を聴いたのが初めてだったんじゃないか。まず音質が極上であること、アンサンブルが精密で細部までクリア、バランスが良いことに驚きます。けっこう好き。

ここ最近お気に入りのアンセルメとか、ルイ・ド・フロマンの怪しくもへロヘロな雰囲気重視演奏(←コレも好き)とは一線を画して、クールで正確、しかも素っ気なくはない。方向としてはブーレーズ?(あまりに似ていないかな)アマゾンの読者レビューに「アルスター管弦楽団は、もう少し節回しなどにセンスが欲しい」とあるけれど、求めるものが違うのでは?と思います。

(ふだんなら時間切れだけれど、本日朝余裕有)

Bruckner 交響曲第9番ニ短調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1975年)・・・私的CD時代突入とともに1966年の旧録音を入手(駅売海賊盤)を入手したが、あまりに殺伐、かつ流したような演奏に即処分したはず。現在の耳ではどう聞こえるか?もともとこの38枚組入手の主眼は、Bruckner全集だったんです。単独全集入手だとバカ高いでっせ。

豊かで余裕の深いサウンド、常に七分くらいで抑制気味の演奏・・・作品嗜好かも知れないがBeethoven 演奏より、ずっと悠然たるスケールを堪能いたしました。神々しさみたいなもの、は足りないんじゃないか。第2楽章の激しいリズムを刻むティンパニにも抑制と余裕があって、終楽章、ここに全力で焦点を当てていたんですね。語り口の上手さ、雄弁さが光ります。手応え充分だったが、もっと無垢でストレートな演奏を!といった感想はありました。

体調どーもすっきりしません。鋼鉄の胃袋を誇るワタシだけれど、ビミョーに重い感じ・・・食欲は落ちていない(だから痩せない)が。金沢への移動中、ケータイに連絡が入って「打ち合わせの時間を早めてくれ」と。で、到着してゆっくり昼飯の予定変更→即タクシーへ。打ち合わせは順調だったが、そのあと中途半端な時間の食事になってしまいました。女房殿が夕飯喰って来てくれ、との連絡があり、梅地下方面〜タワーレコード、ワルティを冷やかすが、CD購入の意欲は高まらない。ヘヴィ・ユーザーのワシがこうじゃ消費不況は克服できんわな。結局、飯も喰わずに帰宅しました。

PRT 25CT-2  中古@500/定価2,500円Vaughan Williams 交響曲第2番「ロンドン交響曲」(1957年)/交響曲第8番ニ短調(1956年)〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団・・・昨年2008年末、英国音楽をまとめてオークション激安落札(英国は人気ないんです)して、その中に「ロンドン交響曲」が入っていたから「ダブったかな?」と。で、今朝確認したらそれは後年のEMI録音(1967年)でした〜って、それくらい認識しておけよっ!てか。音質も予想外によろしいし、ハレ管はゆったりとグラマラスに鳴っております。ビッグ・ベンが両端楽章で静かに響いて、ロンドンの夕暮れ風景が広がりました。茫洋としたつかみどころのないような音楽だけれど、彼の手に掛かるとわかりやすく変貌します。

第8番はバルビローリが初演だし、十八番。個性的で難解な作品かな?これもまさに熟達の、余裕の表現でありました。


●2009年6月某日

風邪症状も、左膝もほぼ癒えたんだけれど、どーもスッキリしない、眠りが浅い、カラダが重い。本日上司の資料最終修正追加あるだろうが、チームメンバー全員不在(お休み/出張など)で、明日の金沢出張の準備、今月サイクルの営業提案資料準備に入ります。というか、ほんまは数日サボってしまって、もっと早めに手を付けるべきだったんだけれど。

Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル/ウィーン楽友協会合唱団/アンナ・トモワ=シントウ(s)/アグネス・バルツァ(ms)/ペーター・シュライアー(t)/ホセ・ヴァン・ダム(br)(1976年)・・・これでカラヤン1970年代の全集拝聴完了。カラヤンのBeethovenは、1950年代のザ・フィルハーモニア、1960年代ベルリン・フィルとの最初の全集で止まってしまって、1970年代以降の録音は聴いたことがなかった(ラストの全集は未だに聴く機会を得ない)んです。38枚組5,100円某といった入手だから文句を言うべき筋合いはないんだけれど、この時期のDG録音は茫洋として芯のない、散漫な残響過多録音だと思います。なんどかハイ・グレードな音質を売りにしているCDで発売されているから、高価高級オーディオを前提とした音質なのでしょう。我が家の安物環境では神髄が引き出せていない可能性大。

結論的に、峻厳に引き締まって鮮度たっぷり、巨大なる奥行きを感じさせた1962年録音に遠く及ばない、手慣れて弛緩した印象が最初から最後まで〜オーケストラは上手い(合唱も世評ほど悪くない、と思う)し、スケールも迫力もある。自分の嗜好別としてBeeやんの偉大さに何らの疑念もないし、作品に対する畏敬の念も失っていないつもり。それでもこの演奏には新しい切り口も、新たな感銘もなにもない。全集全部ダメということでもなくて、第1/2/3/6番辺りには大きなリズム呼吸とか、感興のノリみたいなものを拝聴したんだけれど、全体としては賞賛できぬ結果となりました。

でもさ、全集6枚で800円少々でしょ、エエ時代になりました。これから先、Brahms とかBruckner、他浪漫派の交響曲を聴き進んでいくけど、このBeeやんは”日常座右に〜”的存在になりそうもありません。(フルトヴェングラーの熱心な擁護者が、カラヤンを許せないのは理解できる気がする)

お仕事ネタだけれど、我が(マイナー)チームは、メジャーなチームの足ばかり引っ張って数字を落としていたけれど、今月は急激に回復・・・しそうな雰囲気を上司に報告。そのせいでもあるまいが、明日から会議の上司は上機嫌です。ワタシは本日留守番だし、一番大きな作業開始を狙って基礎資料を取り出したら・・・どーも数値がおかしい。これはワタシが段取りを組んで派遣さんに作業をお願いしているんだけれど、どこかで手順か、ファイル(ACCESS)そのものが壊れちまったみたい。その修復をしていたら、それに類する(似たような)不具合を次々と持ち込まれて、それに掛かりっきりになっちゃいました。

昼から明日の金沢出張+今月末の大きな行事の準備をしていたら、いつの間にか時間は過ぎ・・・残業する意欲もありません。勝負は金曜日だな。なんとかなるべ。

Cascade LC7709  VOL61  87枚組7,813円にて購入通勤音楽は、Beethoven クラリネット三重奏集 変ロ長調 作品11「町の歌」〜バンベルク・トリオ/七重奏曲 変ホ長調 作品20〜ミュンヘン・ソロ・アンサンブル・・・件の87枚組より。この辺りの作品に至ると「名手某不滅の名演奏!」的嗜好はなくて(もともとないか)、さきほど通勤で聴いていても、誰の演奏?なんて全然意識しませんでした。そもそも演奏団体表記も怪しいし。お恥ずかしいが「町の歌」は初耳かも。妙に馴染みはあって、今朝のカラヤンもそうなんだけど、若き日1980年代熱心にFMエア・チェックしていて(最盛時カセット1,000本余)当時、おおよそ世間で話題になっているものは聴いていたはず。忘れちゃっただけか。

躍動する旋律が溌剌として、希望に溢れております。イヤホンで聴くとオン・マイク過ぎて、とくにピアノが突出するんだけれど、部屋に戻ってスピーカーで聴けばそう気にならぬ音質。やや素っ気ないが、充分元気よろしい演奏。七重奏曲は第3楽章「メヌエット」が売れ筋旋律であって、誰でも知っております。セレナード/嬉遊曲の世界ですよね。クラリネットはやや金属的な響きだし、先日処分した仏蘭西往年の名手達の演奏には比肩できぬ、やや”素っ気なさ”有。でも、通勤時、帰宅してから、と2度ほど繰り返したけど充分楽しいですよ、まず作品が。棚中にはこの作品はコレ一枚、まず座右に作品を揃える、いつでも聴ける、ということが大切なんです。

今朝(昨夜から)のカラヤンの「第九」よりずっと楽しめました。サイト内検索すると、今年2009年3月に聴いておりました。Syuzo師匠宅の子猫は無事ウンコが出たとのこと。感涙。


●2009年6月某日

昨日はお仕事そこそこで乗り切って、久々、職場の仲間と痛飲いたしました!こんな時に限って電車のダイヤが乱れて、お隣のJR尼崎にしばらく足止め、こんなに遅く帰宅したのも珍しくて、風邪症状は快復した、ということでしょう。今朝(情けなくも)頭痛有。本日午前中、上司の資料を仕上げて、机上整理整頓して月次の定例作業に着手したいものです。巷ではもうマスク姿の人は消えましたね。職場のマスク着用義務も解除(自分はかなり以前に自主解除していたけれど)。

昨日の続きだけれど、Debussy 交響詩「海」(3つの交響的エスキス)/夜想曲/牧神の午後への前奏曲(1957年録音)〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団/ペパン(fl)・・・おそらく「海」は1964年表記の間違いではないか、との分析をことし2009年1月にコメントしておりました。「海」はかなり音質の改善が感じられ、相変わらず怪しげなアンサンブル、薄っぺらい響きに味がある・・・「風と海の対話」はそうとうにヘロヘロ。「夜想曲」に於ける「シレーヌ」の女声合唱もあんまり上手くないんじゃないか。でも、こんな怪しげな雰囲気は好きでっせ。

手許にクラシック名盤大全「管弦楽曲編」(音楽之友社1998年)があるけれど、ここには既にアンセルメのDebussyもRavel も登場しなくて、評論家諸氏の世評が伺い知れます。1985年版には出てきますけどね。人様の評価などどーでもエエが、コメントは笑っちゃうほど滅茶苦茶です。

今朝も時間切れ。きょうはさっさと帰宅いたしましょう。

先行きのことはともかく、日常の、当面の作業だけ終えさっさと帰宅。職場の光学マウスが壊れた、というのも言い訳であり、昨日の残り頭痛(昼迄)も自業自得也。音楽もカバンもなにも持参せず、手ぶらで出勤、もちろんノータイの怪しいおじさん姿で帰宅。。全然動きがないオークションにちょっぴり追加出品しておきました。

ますます音楽への集中力失っております。ご招待受けた演奏会は6月21日(日)だっけ?忘れんようしましょう。せっかくのBrucknerだし。ここ数日”音楽の落ち穂拾い”を〜

CENTURIONCLASSICS IECC10006 10枚組 1,990円Debussy 交響詩「海」(3つの交響的エスキス/スイス・ロマンド管弦楽団1951年)/小組曲(パリ音楽院管弦楽団1948年)/Chabrier 「シュラミの女」(シュザンヌ・ダンコ(s)/スイス・ロマンド管弦楽団/合唱団1945年)・・・時代を考慮するとずいぶんと聴きやすく、素晴らしきアンセルメのサイト情報によると、「海」は1948年録音が存在するとのこと。なんせ出目怪しい音源でして、録音年情報は類似音源(そして音質)からの類推(つまり表記なし)なんです。わざわざ太古録音で振り返る必要もないが、ま、アンセルメは全然変わっておりません。

ピッチ怪しく、アンサンブルは確信的に研ぎ澄まさない。もやもやとした隔靴掻痒的な雰囲気に溢れて、これは充分に個性的だと思います。「小組曲」は後年の録音よりいっそう不安定な味わいがあって、方向としては音質が違うのみ、オーケストラの危うさはいっしょです。「メゾ・ソプラノと女声合唱のための抒情的情景」と副題される「シュラミの女」は初耳でして、Ravel の「シェヘラザード」に負けない華やかなで粋な作品。シュザンヌ・ダンコは気品漂う歌唱でした。


●2009年6月某日

お仕事は土曜途中帰宅し残し分継続の月曜日だけれど、気分も新たに6月を迎えましょう。爽やかで涼しげな朝であります。風邪も左膝もほとんど大丈夫、としたいところ。結局、昨日は昼飯喰いに出掛けたのみ、終日家でゴロゴロしておりました。今月は祝日がないんだな、お休みがないのは寂しいが、お仕事段取りとしては大助かり。オークションは売れ残りのみとなって全然動かないので、出品足しておかなくっちゃ。

DG 429 079-2 9枚組/2006年7月5,228円(総経費込)オークション入手あいかわらず集中力を失いつつ音楽を聴いております。Bruckner 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」〜オイゲン・ヨッフム/ベルリン・フィル(1965年)・・・パーテルノストロの激安全集が出ていて、以前のワタシなら即!注文していたろうな。先日、カラヤン38枚組入手で聴いている最中だから、いくら安くても当面入手予定なし。座右にあるリファレンスがヨッフムの旧全集であって、ドレスデンとの1970年代全集より音質がよろしいと思います。バイエルン放響との録音の方がサウンドにふっくらとした暖かみがあって好みだけれど、ここでのベルリン・フィルはストレートな集中力を誇って絶好調。上手いオーケストラですねぇ。

思わせぶりな”作った”表現ではない、虚飾もタメも詠嘆もない、まっすぐな表現。時に急いた”煽り”が気になるヨッフムだけれど、ここではオーケストラの余裕のサウンドに支えられて豪華でありながら引き締まったサウンドになっておりました。

LONDON KICC9320 オークションにて3枚組1,000円少々にて入手駅売海賊盤より正規盤に買い換えたDebussy 海/夜想曲/牧神の午後への前奏曲〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団の再コメントを狙って果たせておりません。(時間切れ)

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi