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音楽日誌●復活と整理の日々 復活整理の日々
金沢兼六園
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2014年7月某日/復活整理の日々

なにをしたという記憶もなし、本日にて7月終え2014年もあと5ヶ月、速いもんっすよ。夏場に体調いまいちなのはここ数年変わらず、マシなほうかなと自覚しております。エアコンなし、扇風機にて夜を乗り切っているのが正解かと。左踵(かかと)やや痛み(骨?)は膏薬貼って二日目、かなり軽快してきました。早朝ウォーキングに支障なし。昨日のお仕事もそれなり順調、この調子で週末へ、一気に乗り切りたいもの。今朝締め切りのオークションCD出品、予想通りみごとにボウズ状態、ガッカリ、最悪。

BRILLIANT 93761  35枚組総経費込5,400円ほどBeethoven ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」〜アルフレッド・ブレンデル(p)(1962-64年)・・・ちゃんとラスト迄拝聴。強奏部分音が濁ること、響きの広がりが狭いのはいかにもVOX録音もツラさ、それでも全体に音質印象は想像より悪くないと聴きました。慣例ニックネームである”ハンマークラヴィーア”って、凄いですよね。これぞピアノ、The Bandみたい。イ・ムジチ=音楽家たちみたいな誇りを感じさせる圧巻の40分超え。例の如し威圧感たっぷり開始はご立派な第1楽章「Allegro」、展開部フーガの説得力に感銘有。第2楽章「Scherzo. Assai vivace」はわずか2分半、躍動しつつあっという間に終わりました。白眉は第3楽章「Adagio sostenuto」の長大(16:47)静謐深淵情熱(appassionatoの指示有)〜最終楽章「Largo - Allegro risoluto」はやはりフーガなのだな。技巧はもちろんピアニスト泣かせの難物楽章とのこと。ブレンデルはテクニシャンと呼ばれることはなくて、それはテクニックを意識させることのない高い水準に至ってるからでしょう。徒に豪放であったり、扇情的に非ず、知的な構成を感じさせる演奏に結果、これは知的興奮に溢れた作品と思い込んでおります。

BRL9189Schubert ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調D960〜クリストフ・エッシェンバッハ(p)(1974年)・・・エッシェンバッハが新進気鋭・ドイツのピアニスト(髪もふさふさ)であった頃の記録也。LP時代、廉価盤は出なかったから彼のピアノを聴く機会を得ませんでした。この作品も長大!憧憬と歌心に溢れ、お気に入りなのは、若いころバドゥラ・スコダのLPを散々聴いたから(モダーン楽器おそらく旧録音)。【♪ KechiKechi Classics ♪】にもけっこう登場します。34歳にしては、老成しているというか、落ち着いた味わい、ずばり暗い!といった演奏でしょうか。”憧憬と歌心”とはちょっと異なる暗鬱とした風情〜BRILLIANTのライセンスのせいか、音質も期待したほどに非ず、未だ一回しか聴いていないから、なんとも即断できず。

他、Mozart ピアノ協奏曲第17番ト長調K.453 〜アルフレッド・ブレンデル(p)/パウル・アンゲラー/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団(1961年)等拝聴(溌剌躍動演奏。第1楽章伴奏にはブレンデルのピアノ参入)など。では猛暑晴天の元、行ってきます。


2014年7月某日/復活整理の日々

朝一番のウォーキングは爽快、エアコンなしの就寝可能は体調維持にはありがたいこと、但し、原因不明の左踵(かかと)辺りの腫れ(やや痛み)が出ております。日常生活に支障ない程度、数年に一度発症するけど、これはなんでしょうか。お仕事進捗は順調だけど、一件取引先にご迷惑を掛け、信頼を失うような事象(商品在庫管理の失敗)有、本日明日にてそのフォローが必要。基本的な知識不足というか、専門部局ともっと親密に連絡を取り合うべきでした。反省して、エエ勉強といたしましょう。

オークションCD出品は微動だにせぬ状態に夏枯れ。精神的に少々萎えていて、前向きに音楽に集中する意欲がでません・・・今週はコレ!集中聴きはとてもだけどムリ。こんな時には昔馴染み、旋律の優しい音楽など・・・これが日本でお馴染みのジャケットRodrigo アランフェス協奏曲(アタウルフォ・アルヘンタ/スペイン国立管弦楽団1958年)/Vivaldi ギター協奏曲ニ長調(オドン・アロンソ/スペイン国立管弦楽団)/Bach 「シャコンヌ」ニ短調〜ナルシソ・イエペス(g)・・・日本では鉄壁の人気と評価を誇(った?)る決定盤(の1曲抜け駅売海賊盤)。躍動する西班牙のリズム、夏の夜に相応しい甘美濃密な官能旋律に陶然といたします。数ヶ月前拝聴したヴィネス・ヴェンティンク(hp)/マキシミアーノ・バルデス/アストゥリアス交響楽団によるハープ版も繊細爽やか、素敵だったけど、やはりオリジナルのギターの妖しさに優るものはありません。久々の拝聴は音質含めて現役価値を再確認(再録音よりこちらのほうにずっと好感有)、それを前提に、おそらくその後の若手はもっと技巧的に優れたものが出ているはず、そんなことも感じました。どんな楽器によっても偉大な感動を保証して下さる「シャコンヌ」も、ややデフォルメが効き過ぎ、さっぱり過ぎとの印象もありました。ま、このCDは@10処分意向なし。新世代の演奏も聴いてみたい。

(全曲聴いていない途中)Beethoven ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」〜アルフレッド・ブレンデル(p)(1962-64年)・・・ほとんど聴かないピアノ・ソナタ中第32番ハ短調と並んでお気に入り(巨大)作品也。これは旧VOX録音、自分の先入観?BRILLIANTの35枚組VOXオリジナルより音質改善顕著(かなりマシ)と感じました。長大なる作品のほんの前半を聴いたのみでも、その知的に構成された作品の構造+演奏スタイルに(やはり)知的な感銘しっかり受け取りました。

大音響デーハーな管弦楽作品を受け付けぬ心身ともの状況、きょうも頑張って出掛けましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

朝晩涼しいのはこの時期なにより。昨日お仕事メールが届いて、旧知の同世代(やや年上/定年間近)から3ヶ月お休みいただく、とのこと。おそらくガンやろなぁ、ものすごく気の良いやつ、九州時代は家族ぐるみのお付き合いでした。子供も大きくなって人生これから、なんとか復帰してくれ。今朝、新コースにてウォーキング継続、体調はあまりよろしくありません。ここ4年程、夏の猛暑に負けることが多くて、例年に比べるとマシでっせ。お仕事は内外、自責他責ともトラブル激減して余裕の日々、取引先ご担当ともじょじょに信頼関係(親しい関係)深まりつつあると自覚しております。あとの課題はイレギュラー・スケジュールとなっても、柔軟にラクラク対応できるよう習熟やな。

いくらエアコンのお世話になっても、この時期音楽への集中力は落ち気味です。POCG-1735Prokofiev 交響曲第3番ハ短調/第4番ハ長調〜小澤征爾/ベルリン・フィル(1990/92年)・・・世評とか実力人気にもかかわらず”全集録音”系統的なものが意外と少ない気がする小澤征爾。他、Mahler とかBrahms くらいかなぁ、Beethoven もないですよね。正直云うと、たった今現在お勉強不足、作品そのものに全然馴染めないというか、愉しめません。マルティノン先頭にキタエンコ、コシュラーとか幾つか聴いていたはずなんだけどなぁ。カラヤン逝去直後のベルリン・フィルは驚くほど精緻であり、レガートとかゴージャスな分厚さ、威圧を感じさせない神経質かつ神妙なるサウンド。(暗い?ジミ?)音質も細部解像度の高いもの。だからどうなんだ!聴き込みが足らんのか、いったん他に行ってから戻ったほうがよろしいのか。

Prokofiev 交響曲第5番 変ロ長調〜ズデニェク・コシュラー/チェコ・フィル(1979年)・・・第1番と並んで出色のわかりやすさを誇る作品。ほら、こちらちょっぴりザラリとしたオーケストラのサウンド、コシュラーのわかりやすい表現は、いかにもカッコ良い!と感じます。慣れですか?ついでに今朝、Prokofiev 交響曲第7番 嬰ハ短調〜ジャン・マルティノン/パリ音楽院管弦楽団(1959年)・・・旧録音。小澤のベルリン・フィルに比べて、ラフというか神経質なアンサンブルの集中に非ず、オーケストラの色彩(金管のヴィヴラート最高)を活かしてツボを押さえた演奏は明るく、わかりやすい。作品の個性もあるのか。この時期の英DECCA録音は凸凹あるけど、これはかなり良好なものでした。

旧態馴染みのものばかりに走らず、音楽にも新しい切り口を求めなくっちゃ。もうちょっとお勉強しましょう。

敬愛する秋田の医師のブログに「捨てる2014(9) 運のよさの陰に潜んでいる恐怖感」に、未だ受験とか学業についていけない夢を見る、とのこと。ワタシもそうですよ。全然授業に出ていないから、試験日程が発表になっても、どれを受けたら良いかわからない→留年決定→母親に叱られる、どーしよう〜そんな夢をずっと見続けます。実際は”奇跡の逆転”追試を受けてちゃんと4年で卒業(証書も有)して、就職したんですけどね。この恐怖(冷や汗)はいったい・・・なに?


2014年7月某日/復活整理の日々

昨日は昼ちょっぴり雨の関係か、ずいぶんと過ごしやすく、夜もタオルケットでは少々肌寒いほど。今朝のウォーキングはルートを変えて、新鮮な空気を満喫しました。この辺りの静けさ、空気の清涼さは貴重でしょう。歴史が薄いから緑は不足気味、というか、もともと畑ができるような地質じゃないのかな?水も人為に集めないと豊富じゃないような。ようやく落札されたCD(激安駅売海賊盤ばかり)の連絡あって、本日送付予定。これで一区切り。日々収納棚に余裕が生まれることが快感也、次々無定見に多く所有することではなく、必要なものを大切に活用することが大切なのでしょう。自主CDも歴史的音源数枚確認して、また放出決意。

昨日夕方、猛暑もさほどに非ず、お買い物+気になっていたご近所新規開店、高級っぽい(回転していない、表に値段がない)寿司屋へ突入。コースになっていて、そりゃちょっぴり高いけど、店構えが落ち着いて美しいし、ネタの細工に入魂、美味かったなぁ。そこそこ以上の寿司って、ほんま数年ぶり?昨年春までは金沢でいつも喰っていたか。ささやかな贅沢でした。

拝聴基軸(目標)を決めずにいると、あちこち音楽ちょろ聴きになっちまうんだな。エアコンの効いた部屋で半居眠り状態しつつ記憶に残っているのは・・・Mozart ピアノ協奏曲第16番ニ長調K.451(1963年)/第18番変ロ長調K.456(1965年)〜ゲーザ・アンダ(p)/ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ・・・定評ある全集より。クーベリックのMahler 全集と同時期(高額11,250円)入手、やがて盤面自然剥落(涙)にて数枚廃棄、残った未だ聴けそうなものをオークション格安出品して、落札者に不快な思いをさせたような記憶が・・・その後再入手済。弾き振りのオーケストラが荒削り、当時は伴奏ヘロヘロってなMozart はけっこうありました。ソロは思いっきり濃厚(といってもミケランジェリみたいな重量浪漫に非ず)主張と個性隈取が明確、男性的というかタッチも骨太にして、愉悦にもニュアンスにも欠けない。わかりやすい演奏ですね。その後、種々多数の名盤全集出現したけど、おそらくは史上初(ですよね)のステレオ全集の価値は息長いもの。

RCA(ドイツ・ハルモニア・ムンディ) 77513-2-RVMozart クラリネット五重奏曲イ長調K.581〜ハンス・ダインツァー(cl)/コレギウム・アウレウムのメンバー(1976年)・・・6年程前のコメント有、古楽器というにはあまりに優雅、美しく瑞々しい音色、心洗われるような諦観の世界であります。この名曲を録音するほどの技量者、かつて聴いたものすべてに深い感動を覚えたけれど、ダインツァーの繊細な音色は出色!これも慣れ・馴染み故ですかね。

では、気分も新たに一週間に臨みましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

昨夜、就寝前にエアコン止、扇風機にて対応、真っ暗闇に覚醒したらナント!12:30って、全然寝てないじゃん。小一時間くらいぼんやりして二度寝、ほぼいつもの時間迄眠れました。朝は爽快、ようやく最盛期を迎えた蝉に迎えられてウォーキングはご近所セブン-イレブン迄、お気に入り飲むヨーグルト買ってきました。昨日から執筆開始していた【♪ KechiKechi Classics ♪】(四苦八苦しつつ)定例更新ようやく成、4-5年前迄は毎週金曜朝、2本更新だった(つまり原稿ストックが常にあった)のに現在(体力集中力脳力弱まって)週末休日1本がやっとこさ状態です。「音楽日誌」ちょろコメントばかりだと、どーしても音楽に対する姿勢が安易になりがち、油断すると昔馴染みばかり聴くことになりかねませんから。これは自分なり、必須の行為なんです。

UCCG-4988昨日は猛暑に外出不可、エアコンよう効いたオーディオ部屋にて音楽三昧(半分居眠り極楽状態)でした。Mahler 交響曲第7番ホ短調〜ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1970年)・・・20数年前入手した全集はリファレンス、音質含めその価値は揺るがず。この作品はかつてお気に入り、ここ最近はちょっと敬遠気味〜クレンペラーの激遅怪演奏(1968年/ナント99分!)に目覚めつつある今日此頃、久々クーベリックの端正要らぬ飾りのない充実ストレート演奏に痺れました。CD一枚に余裕ある72:14、やや速めのテンポ、怪しさ妖しさ異形を強調せず、健全かつ充実した暖かいサウンド、つかみ所のない第1楽章「Langsam (Adagio)- Allegro risoluto, ma non troppo」、妙な生暖かい音色を主張するテノールホルンも思いっきり、堂々と強奏させて潔い。この作品白眉の美しさを誇る第2楽章〜第4楽章(所謂「夜の歌」+淡雪のように消えるスケルツォ)は、オーケストラの美しさが際立ちます。終楽章のバカ明るさは、このように一気呵成に突き進むか、クレンペラーのように逆張りでいくか・・・写真は美しいLP復刻デザインCDのもの。

Membran 232766  Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜ロベルト・パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィル(2004年ライヴ)・・・この全集はリファレンスとは呼べないけど、いつも座右に置きたい存在也。先月第8番に少々躓いて再聴再挑戦必要、それと並ぶ大作第5番は如何〜異形なほど豊かな残響に埋もれ、細部をいじるより会場の響きに身を委ねた自然体・・・それはいつも通り。冷静に聴けばオーケストラのサウンドに色気は足らぬし、ライヴならではのミスタッチ傷も有〜それがどうした。第8番ではあまりの淡々さ、陰影の不足に聴き手は耐えられなかったけれど、こちら悠々としたスケール、落ち着いた味わい溢れて会場残響は延々とキモチよろしい。深遠なる地下世界への探検を連想させる第1楽章冒頭から、大爆発して煽りたい第3楽章「Scherzo」、第1楽章回帰して大団円を迎える終楽章迄力み作為どこにも存在せず、自然な流れに感銘は粛々と継続しました。なんかこの全集、価格の安さもあるけど(テ・デウム、第0番ニ短調も含んで)奇跡のような存在でした。


2014年7月某日/復活整理の日々

お隣岐阜で39度C超え?凄いもんですね。こちらも相当なもの、安閑として狙い通りのお仕事(最近ミスやトラブル激減)終え、帰宅して週末は冷たいビールなどいただきつつ、もちろんエアコン入れました。そのまま就寝したけど、どーも具合が悪くて扇風機に変更〜これのほうが健康的、いずれ睡眠不如意状態続きます。体調は大丈夫。週末はオークションCDの締切日、小澤征爾のDG録音単品を出品してみたけど、不人気ですねぇ、オークション全体検索しても入札皆無、自分の出品が一番安い(300円)けれど、ウォッチリストさえ一件もなし。ファンの方は既に所有されていて、新たに入手してみようという方はいらっしゃらないのかも。駅売海賊盤2枚@10合計6件入札ありました(同じ方)。ありがたいですね、さて、どうやってできるだけ安く送付するか・・・ゆうメールしかないな、失敗自主CDオマケ付けておきましょう。正規CDのほうはボウズ状態。

女房殿、あまりの前近代的頑迷なご老人跋扈、職場規律皆無、ご無体な職場運営にとうとうブチ切れ、言いたいこと全部ぶちまけ「わずか二ヶ月の人間に、これだけ間違い誤り指摘されて、数十年やっている人はおかしいんちゃいますの」と退職。経理はお金扱いますからね。採用いただいた(唯一まともだった)総務部長も退職済、なんか前尼崎時代から職場当たりが悪いのぉ、自分の来るべき再就職にも少々不安を感じます。

昨夜自主CD作成またまた失敗〜物理的失敗に非ず。Mendelssohn劇音楽「真夏の夜の夢」/Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜ベルナルト・ハイティンク/BBC交響楽団/BBCシンガーズ(1975年ライヴ)・・・これ、youtubeでも聴けますよね。アナウンス除いて、更に(真夏の夜の夢)11曲中1曲収録諦めるとBeeやんもCD一枚に収録可能、事前試聴して音質は認識していたつもりだったけど、今朝、コンポにて再生するとイヤホンとは印象一変!かなり音質よろしくない。この時期の放送録音でこの水準に少々ガッカリ、先月クレンペラー(1960年)の立派な演奏を堪能しました(音質もそれなり良好)。こちらハイティンク壮年の演奏もイキイキとして、中庸バランスな世界は悪くないんだけど、わざわざ求めてぼんやり音質で聴かんでも〜といったところ。ハイティンクはステレオ〜ディジタル時代を通して、音質にはワリと恵まれた人でした。

COCQ-84115/9Mozart ピアノ・ソナタ第8番ニ長調K.311/第10番ハ長調K.330/第11番イ長調K.331/ロンド イ短調K.511〜マリア・ジョアン・ピレシュ(p)(1974年)・・・我がDENONが誇るPCM録音最初期のもの。ま、ディジタル試行錯誤時代だけど、音質は現役水準でしょう。(女性に年齢は失礼ながら)当時29歳、旧録音のニュアンス、しっとりセクシーな音色も絶品です。昔からグレン・グールドを標準と考えるへそ曲がり、世評通りこちらこそリファレンス、といった手応え充分。著名な「トルコ行進曲」のテンポの遅さ、彼(か)の愉しげな風情皆無、暗い浪漫に溢れて、ほとんど別作品の風情でした。おそらくはすべての音楽の中で一番お気に入り作品、ロンド イ短調K.511は逆に淡々さらりとして、それでこそ作品の哀しさ、深淵が際立つ、といったところ。最高、幾度繰り返して聴きたい!(DG新録音も聴きたい)

あまりの猛暑に死者も4人との報道有。洗濯物はよう乾くけれど外出不可、ご近所オープンした寿司屋にでも行ってみるか、なんて話していたけど、徒歩十数分がツラいんです。結局、朝方エアコン再度清掃してフィルター・カバーも替えて終日稼働、ついにオーディオ部屋も夏場デビュー、これがなかったら音楽拝聴叶わなかったでしょう。

半年前、寒さ対策に入手した(一番安かった)エアコンはとても静か、そしてよう冷えます。

今朝、駅売海賊盤ばかり12枚落札され、連絡を待っているところ。評価履歴(=落札の傾向・趣味)を拝見すると、古銭とか海外の珍しいお金収集が専門らしい、音楽はほとんどなし。マニアじゃないのだな、これから著名クラシック音楽を聴いてみましょう、といったところか。ありがたいですね、そんな人にピッタリの2枚@10也。但し、送料はちょっぴりかさむけど、いずれ安いもんでっせ。


2014年7月某日/復活整理の日々

夜半の熱気と湿度に耐えかね、不本意ながらエアコン(スリープモード)29度設定にて就寝、仕方がない。淡々としてコレといったドラマのない一日、いや小さくて着実なのはあったかな?睡眠不如意、睡眠不足から少々ぼんやりして一日終わりました。凄く暑いけど、エアコンよう効いて冷えた事務所仕事+ちょっぴりクルマで外出するくらいだから、関係なし。帰宅してリビングは冷やしているけど、オーディオ部屋には待望のエアコン未だ稼働させておりません。もうちょっと、耐えてみよかいな、と。

駅売海賊盤もレギュラーCDも日々オークション処分中(売れ行き鈍いけど)、自主CDはその存在さえ失念するほど貯(溜)まって、初期作成分など処分(捨てられないからオークション落札されたCDに勝手にオマケ)〜CDRはブランド気にせず、価格優先にて入手→その結果幾度失敗、不良品つかまされました。本ロットはノーブランド100枚1,200円(税込送料込)@12也。昨年、ほぼ1/4不良品というのにも当たりました(ラスト辺りでトレース不能に)。今回は見た目いかにも!んもうアカンで的1枚発見、そして一昨日更に1枚〜

(人様に公言できぬ掟破り自主CDは)7:30辺りで音飛び数秒、次は14分過ぎ・・・エエ気持ちで音楽聴いていたから、けっこうショック。いったい延べ何枚ムダに廃棄したでしょう。おそらく100枚では収まらんやろなぁ、焼き込み失敗もけっこうあったし。200枚以上かも。それでも5-6年で参阡圓に届かんのか、数回ちゃんと聴いたのもあったし。これが趣味、愛とはけっして後悔しないこと。ところが!昨夜作成した自主CD、インデックスを細かく割り過ぎ、今朝確認したら順番あちこちばらばら・・・こりゃあきまへんで、大失敗連続にショック・・・

月曜祝日だったし、あっという間に週末に到着しました。今週はStravinskyなど(といった意図崩壊)〜というのも一週間前のBartokの流れのつもり、ところがShostakovich自主CD棚中発見とか先週マゼール追悼の不本意印象リベンジとか、結果拝聴したのは・・・

CDCFP-6069Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調/第6番ヘ長調「田園」〜チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1991-1997)・・・所謂ベーレンライター版(正式出版後最初の録音?)、古楽器系快速演奏は久々の拝聴、かつては全然オモロなかった、というか、印象薄かったもの(サイト内検索によると2011年1月全集処分。今回はネットより音源拝聴)世評意外と高いですね。評価が割れるのは嗜好品である音楽の宿命。オモロいのは「酷い録音で価値を半減」とのコメント、この一枚を聴く限り(例の如し)低音の弱さはややあっても会場奥行感じる残響、左右声部よく分離する対向配置、けっして(これに限って云えば)「酷い録音」に非ず。

ノリノリ快速軽妙、ヴィヴィッドに躍動して19世紀重苦しい浪漫の残滓一掃したような潔さ、爽やかさ、オーケストラの響きも”色”を表出せぬ淡彩。マゼールは意図的に各パート内声部を浮き立たせていたけれど、こちら自然なバランスの中に上手いこと”発見させる”感じ。第4番第4楽章「Allegro ma non troppo」快速パッセージもお見事、オーケストラの力量を再確認いたしました。いくらでも纏綿+豪放に表現できそうな「田園」も颯爽として、こんなさっぱり味が好み。

もう一丁(棚中存在失念音源再発見)Mahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」(弦楽合奏版)〜ギドン・クレーメル(v)/クレメラータ・バルティカ(2001年ライヴ)・・・オリジナルから管楽器(+打楽器?)を抜いて、小編成弦楽合奏に仕上げた、驚くべき集中力演奏であります。もともと妖しい楽想旋律連続、それが骨組み明確に真髄迄よく見通せるよう繊細、新鮮なテイストに変身しております。クレメラータ・バルティカって抜群に上手いんだけど、かつてあちこちに聴かれた豊満甘美な弦楽アンサンブルに非ず、もっとごりごり厳しい辛口サウンド+表現連続〜おそらくは作品を選ぶものでしょう。このCD本丸、Shostakovich 交響曲第14番ト短調「死者の歌」(2004年ライヴ)〜今年2014年3月連続拝聴時に歯が立たなかったもの〜再挑戦いたしましょう。

では、行ってきます。


2014年7月某日/復活整理の日々

最高気温35度Cを超え、最低気温も26度C、所謂”真夏日”に熱中症多発とのこと。それでも昨年ほどの体調不良は感じなくて、夜半にエアコンを入れても就寝時には扇風機のみ、但し、睡眠不如意というか眠り浅い自覚有、4時半ころに覚醒して音楽など聴いておりました。朝のウォーキングは爽快ですよ。昨日のお仕事には(日常業務として)いろいろ手応え有、種々トラブル+自分のミスもあって苦戦の日々は、ようやく一段落して、全貌やら相関関係が見えてちょっぴり余裕の対応・・・かも。本日明日と取引先と商談予定、気分的にはもう一週間終わったような感じ。

WST 14141昨夜、驚愕の発見!(大げさな)かつて聴いたShostakovichのピアノ協奏曲(ユージン・リスト(p))は処分済、もともと第1番+第2番で一枚のLP(Westminster)だったらしくて、これがパブリック・ドメイン(じゃないな、著作権切れていない掟破り音源か)LP板起こし音源としてネットに登場しました。懐かしさもあってデータ・ダウンロード済、しかも失念して2回も(あとで気付きました)、ぼちぼち自主CD化してゆっくり再聴したいもの〜すると、棚中より件(くだん)の自主CD(偶然に)発見いたしました・・・ちゃんとLPジャケット写真も印刷+情報掲載。2ヶ月ほど前?(使用CDRより類推)、作成のみ?それで満足して「音楽日誌」言及もなし。物忘れ甚だしいこと。1960年前後って、作曲者自演(2種)、バーンスタイン/プレヴィンとか、このユージン・リストなど、けっこう新録音続いておりましたね。

Shostakovich ピアノ協奏曲第1番ハ長調 作品35(ゲオルグ・ルートヴィヒ・ヨッフム/ベルリン歌劇場管弦楽団/ヴェゼニック(tp))/第2番ヘ長調(ヴィクトール・デザルツェンス/ウィーン国立歌劇場管弦楽団)〜ユージン・リスト(p)(1960年)・・・第1番の亜米利加初演、1975年ロジェストヴェンスキーとの再録音有、とはたった今ネット検索して知りました。超・苦手系Shostakovich中、例外的に剽軽軽妙かつ明快平明、シニカルに明るい、そして短い作品は昔馴染み。エフゲニ・キーシン辺り新世代の切れ味たっぷりな演奏に痺れたけれど、久々に再会したユージン・リストも当時42歳、脂は乗り切ってけっこうノリノリ、音質も含め意外と古臭さを感じさせない演奏でした。やや怪しげなバック(当然作品には慣れていなかったでしょう/時にちょっぴりリズムがよろける)も善戦しておりました。

本来は今週Stravinsky集中のつもりが、あちこち思わぬ寄り道しちゃいました。Stravinsky 「天にましますわれらの父よ」「アヴェ・マリア」「クレド」(グレッグ・スミス・シンガーズ/1992)/「ミサ」「カンタータ」(グレッグ・スミス・シンガーズ他/聖ルカ管弦楽団/1995)/カンタータ「バベル」(サイモン・ジョリー合唱団/フィルハーモニア管弦楽団 /2002)/詩篇交響曲(サイモン・ジョリー合唱団/フィルハーモニア管弦楽団 /2001)〜ロバート・クラフト(NAXOS 8さ.557504)・・・ほんまはこちらが本命拝聴。超絶技巧合唱2団体の妙技が聴かれます。起承転結のない念仏のような作品風情も大好き(時間切れ)。


2014年7月某日/復活整理の日々

夏らしい猛暑継続、気分的なものか朝晩は過ごしやすく、就寝時にエアコンを切っても(それなり)眠れます。ようやくあちこち蝉は啼きだして、それでもイメージにある”大合唱”に非ず、ご当地は山を削ってできた新興住宅地、緑が少ないのかも?ベネッセの顧客情報漏洩、当初予想の数倍に至って、ほとんど企業存続の瀬戸際に至っているでしょう。「経営のプロ、瀬戸際」と厳しい表題が新聞紙面に。中国の期限切れ食肉の件、これも深刻。隣国は領土拡張云々より、まず世界への信頼回復をちゃんとしないと。今週は月曜祝日、お仕事段取りはやはり一日分苦しくて、猛スピード消化しても、本日持ち越しかなり有。ま、たいしたことはありません。マウス腱鞘炎は状態かなり悪化、とくに右腕、左膝脚の微妙な痺れは(古傷有とはいえ)その関連?早朝(ちょろ)ウォーキングのみでは圧倒的運動不足也。

iGoogleがなくなり、ブラウザの起動画面はMy Yahoo!へ〜それが先月全面リニューアル、SNSとの連携が廃止されました。facebookは”登録のみ”不熱心な利用者だけど(油断するとお仕事関係ばかりになるから)以前は知人の動きのみ時々眺めておりました。ここ最近、メール案内は熱心に届くけれど、そのままゴミ箱へ・・・久々に拝見したら、年末博多で呑んだ旧知の友人が定年に至って(年度末ではなく、誕生日定年)継続雇用前に2週間(有休消化なんでしょう、きっと)、北海道〜長崎(息子在住)旅行したとのこと。写真を眺めると、エエ職場関係、彼の温和な人柄が理解できます。自分はあかんなぁ、現職場に愛着持てず〜22歳からの長いサラリーマン生活、こんなこと初めてじゃないか。先が見えているから?キモチやテンションの問題か。それとも華麗なる加齢のせいか。

ここ最近Brahms ばかり、しかも定番交響曲集中して聴いて、油断するとまた苦手系に逆戻り、季節的に重厚長大作品も避けたいところ。edel CLASSICS 0002332CCCStravinsky 組曲「プルチネルラ」(1949年版/1981年録音)/交響詩「ナイチンゲールの歌」(1963年)/ピアノと管弦楽のためのカプリッチオ(1949年/1978年録音)〜ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィル/ペーター・レーゼル(p)・・・Stravinskyは大好き、自作自演22枚ボックスは発売即5,000円強入手、2年後その半額以下投げ売り目撃して涙に暮れた記憶も鮮明、所謂著名作品のみならず、初期後期どの辺りにも嗜好の偏りはありません。交響詩「ナイチンゲールの歌」はこのCDの前にロバート・クラフト/コロムビア交響楽団(1967年)拝聴〜現在NAXOSにて拝聴可能な彼の録音はリファレンス〜その前のCBS録音也。これが音質、オーケストラの上手さ、輝かしいアンサンブルとクール知的な表現が最高!それに続けて聴いたもの。

旧東独逸系の録音は(同時期のソヴィエット露西亜と大違い!)年代を感じさせぬ鮮明な音質。ここ最近、最新の放送録音など聴くと”どのオーケストラも上手くなったなぁ”と感慨しきり、久々のドレスデン・フィルって無骨、流麗スムースじゃないなぁ、響きが地味と感じます。逆にそこが妙にリアルな説得力を感じさせて、愛想のない辛口表現に魅力いや増して、21世紀に新鮮そのもの。作品もこちらが自分の縄張り、しっかり自覚いたしました(時間切れ/以前のコメントはオモロない)。


2014年7月某日/復活整理の日々

10年程前、息子が大学に行ってから”子供の夏休み”とは無縁となりました。一昨日、珈琲など入手、ラーメンなどいただきにご近所大型ショッピングセンターに行ったら、小さな子供がたっくさん!これが本来あるべき地域社会の姿でしょう。NHKスペシャル「シリーズ日本新生"超人手不足時代"がやって来る」〜これも凄い番組でしたね。現在の島根県が、ちょうど20年後の日本全体の年齢構成なんだそう。2年前の豪雨被害の復旧作業は高齢者によって支えられ、若い人が対応せざるを得ない危ない場所での作業は大幅に遅れているとのこと。人手不足なのに、日本の教育は”事務職”優先、その有効求人倍率は0.2とのこと、現業やらサービス業労働者はまったく足りないのに、アンマッチ著しい。自分も2年後の引退に向けて、社会に必要とされる職を探さなくっちゃ。外国人労働者との微妙な問題も研究課題ですね。

無為無策な三連休も、体調維持+歯のトラブルもクリア出来、これでよろしいのでしょう。昨日夕方、女房殿大阪よりご帰還、最寄りの駅に待ち合わせて寿司などいただきました。昔馴染み知人が多いところにひとり暮らししている母親は、次々友人が亡くなったり、病に倒れたり、転居したり〜そんな寂しい状況らしい。

Brahms 交響曲第1番ハ短調/第3番ヘ長調〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1963年)・・・全曲入手して数年、放置して、というか触手が伸びなかったもの。英DECCAのゴージャス雰囲気豊かな録音、低音ゴリゴリ響いて、思わぬ立派な構え、雰囲気たっぷりよさ気な演奏・・・なんだけど、ちょっと判断保留。けっこう世評は高いのですね。スイス・ロマンド管の軽妙な木管はもとより覚悟の上、これがほんまの個性ある完成度なのか、もうちょっと聴き込みたいところ。

PTC5186308Brahms 交響曲第2番ニ長調/第3番ヘ長調〜マレク・ヤノフスキ/ピッツバーグ交響楽団(2007年)・・・こちら独墺系人気偏重の日本ではあまり話題にならなかったもの。陰影の少ないクリアな(明るい)オーケストラの響き、声高に叫ばぬ弱音主体の第2番、アンサンブルの仕上げは入念ていねい、詠嘆と憂愁を感じさせない清潔かっちりとした演奏です。馴染みの穏健旋律、終楽章「Allegro con spirito」大爆発部分でも抑制を失わぬもの。第3番に”弱音主体”を感じないから、ヤノフスキの狙いなのでしょう。乾いて緻密なサウンド、甘美な第3楽章「Poco allegretto」もスッキリとした表現であり、オーケストラの技量の高さを感じさせるもの。但し、個々のパートは上手いけど、響きはあくまで健康クリア明瞭・・・音楽は嗜好だからムツかしいもの、例えばオトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン辺りとは、ずいぶん遠く、隔たった世界となりました。ワタシは新時代の健康なBrahms との手応えを得ました。

では行ってきます。


2014年7月某日/復活整理の日々

月曜祝日。これといってナニをするわけでもないけど、三連休には休んだ、といった手応えたっぷり有。夜涼しく、過ごしやすいのはなにより、よく眠れます。昨夜【NHKスペシャル "認知症800万人"時代 「認知症をくい止めろ〜ここまで来た!世界の最前線〜」】は歯応えのある番組でした。既存薬が効くというのは朗報ですね。更に“脳の残存機能に働きかける介護法「ユマニチュード」”(humanitude/仏蘭西発)〜来日した第1人者が対応、わずか20分、自ら歩き出したお年寄りに担当介護者が(喜びと感動に)泣き出して、こちらも胸がアツくなりました。英国の認知症発症を5年遅らせる政策ににも感心(彼(か)の国の医療事情もあるんだけど)出口なし状態にもブレイク・スルーはあるものだな。

昨夜、オークションにゴッソリCD追加出品。幾つかには入札あることでしょう。駅売海賊盤2枚@10処分は継続、他しばらく聴いていなくって、久々確認して、これといった手応えのなかったものは処分対象となります。たくさん集めて所有する、手許に置いておく時代でもないでしょ。音楽を拝聴する、愉しむということならネットからいつもで入手可能となりました。もちろん(ずいぶん減ったとはいえ)聴くべきCDの在庫はたくさん(売るほど)ありますし。

これはネットからいただいた画像Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界」〜フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1957年)・・・じつは20年後録音ジュリーニに幾度失望して(オークション出品済/全然売れない)こちらは如何?といった比較であります。速めのイン・テンポ(第1楽章提示部繰り返しなしは残念)ストレートな推進力、引き締まって要らぬ飾り、ムダ余禄のない表現、オーケストラの抜群の技量、直接音中心の明快な音質(自主CD初期でも/厳選音源に非ず)、驚くべき鮮度と活力、説得力であります。ワタシの嗜好は旧大陸から見た「新世界」=(やや大人しく、粛々しっとりと味わい深い)ヴァーツラフ・ノイマン(1981年)、こちら新大陸からの機能的な演奏にも充分説得力有。第2楽章「Largo」は、このような乾いた表現がむしろ似合う。

こんな録音がパブリック・ドメインにて出現するから、若手の新録音は(商売上)苦戦するんです。

そして件(くだん)のDvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/シカゴ交響楽団(1977年)・・・ジュリーニとは1990年出張先のミラノ路上(リコルディ側)にてすれ違ったし、一連の彼の録音は大好き(最晩年激遅演奏除く)。なのにこの「新世界」は入手来10年程?幾度挑戦してもぴん!と来ません。音質はRCAとは思想が違って、会場残響を活かした雰囲気あるもの(デッドなシカゴ・オーケストラ・ホールなのに)。ライナーに耳慣れたせい?以前のような砂を噛むような虚しさは感じませんでした。但し、第1楽章はジュリーニのウェットな表現と(ハーセス先頭に)ギラギラした馬力ある金管生々しさに(やや)違和感有。第1楽章提示部繰り返し有〜こうでなくっちゃ。第2楽章以降は、例の滔々とした息の長い余裕の歌に充分感銘有。第3楽章「Scherzo. Molto vivace」の噛みしめるような足取り、終楽章「Allegro con fuoco」圧巻の推進力、第1楽章に違和感ないでもなかった金管には充分説得力有。全曲(繰返有)46分は少々長い(=テンポ遅い)ですか?停滞感は微塵もなし。

Archiv 4778735Bach カンタータ第140番「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」/第147番「心と口と行いと生活で」〜ジョン・エリオット・ガーディナー/モンテヴェルディ合唱団/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ/ルース・ホールトン(s)/マイケル・チャンス(ct)/アントニー・ロルフ=ジョンソン(t)/スティーヴン・ヴァーコー(b)(1990年)・・・もとより中学の担任に鍛えられた合唱、長じて実演はカラオーケストラのみ(それさえここ数年途絶え気味)といった歌好き、久々声楽作品が聴きたいな。だれでも知っている作品、旋律、モンテヴェルディ合唱団の技量は言わずもがな、言語明瞭わかりやすい(独逸語もちろん不如意。それでも”ハレルヤ”の繰り返しなどしっかりわかる)。

でもねぇ、お気に入り旋律は妙に虚しく、よそよそしい感じ。これって以前、この22枚ボックスに含まれる「マタイ」とか「クリスマス・オラトリオ」にも似たような印象を得ていて、技量やら知名度と自らの嗜好との差異を感じたものです。

BRILLIANT BRL93102よりBach カンタータ第140番「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」/第88番「見よ、われ多くの漁師を使わさん」/第79番「主たる神は太陽にして楯なり」〜ぺーター・ヤン・リューシンク/オランダ・バッハ・コレギウム/オランダ少年合唱団/ルース・ホールトン(s)/シツェ・ブヴァルダ(ct)/マルセル・ビークマン(t)/ニコ・ファン・デル・ミール(t)/バス・ラムゼラール(b) (2000年)・・・BRILLIANTのBach 全集(こちらですね。2006年発売)より。アーノンクール/レオンハルト全集のライセンス契約ならず、全集のために一気録音され”粗製乱造”との一部厳しい声(評判)もあるもの。

お気に入り作品は幾度聴いていて、古楽器アンサンブルも素朴な技量、リズムも少々ユルめ。声楽はソロは少々個性的過ぎ(特にブヴァルダのカウンター・テナー)、少年合唱団は無垢な雰囲気はあるけど音程いかにも不安定。それでも素朴なテイスト、真摯な精神(んなこといっちゃマズいか)に感銘ひとしお〜慣れかなぁ。「目覚めよ」冒頭の(粗野な)オーボエ付点のリズムから、もう涙うるうる状態。かなり接近したマイク設定?各パートのようすもわかりやすい。声楽(合唱)の響きが濁っても、ガーディナーのようなことはなくて、親密に身近に感じます。ほんま、感動したなぁ。

ちゃんと全集聴かなくっちゃ。


2014年7月某日/復活整理の日々

倉敷の女児誘拐事件、無事でよかった。全国あちこち凄い雨らしいけど、こちら昨夜も涼しかったし、今朝の爽やかさは昨年夏には記憶になかった水準。昨日はいつものようにな〜んもせん休日、せいぜいオークション落札されたCDをご近所コンビニから送付するくらい・・・と思ったら!昼前、左下奥歯のかぶせが取れました。2年に一回くらい、他の部位も含めて年に一回ほどの事件。ご近所歯医者に電話してぎりぎり駆け込み、あっという間に修復していただきました。快食(過)快便、体調良好、冷蔵庫冷凍庫の即食在庫、かなり減ってきたので本日は外出しましょう。珈琲も切れました。

昨日の【♪ KechiKechi Classics ♪】定例更新はBartok、その関連比較のため定評ある昔馴染みの名盤拝聴しました。Bartok ピアノ協奏曲第1/2/3番〜ゲーザ・アンダ(p)/フェレンツ・フリッチャイ/ベルリン放送交響楽団(旧西1959/60年)・・・音質の鮮度は現役(ネット音源自主CDでも)。アンダといえばMozart 、みたいな印象だけど、もちろんBeethoven 、Brahms 、Rachmaninov やらChopin もレパートリーに入って、このBartokもほとんど驚異的な技巧の冴えに驚かされます。おそらくはフリッチャイとの相乗効果でしょう、物凄く入れ込んだ、アツい演奏に仕上がって、こんな知情意バランスの整った演奏って滅多に出会えない。ステレオ初期にこんな録音が出現したら、後続は困りますって。(ポリーニを未だ聴いていないけど)ジャン・エフラム・バヴゼの21世紀録音はほんまに立派、でも時代かな?もっと洗練され軽快クールな風情でした。

これはネットから拾った画像昨日送付したCD(駅売海賊盤)中に「ハフナー・セレナーデ」(カール・ミュンヒンガー1960年)有。長く愛聴した素敵な録音なんだけど、もうエエかな?また聴きたくなったら(おそらく)パブリック・ドメイン音源探せるでしょうし。その関連拝聴Mozart セレナーデ第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団/ルドルフ・ケッケルト(v)(1963年)・・・ここ一週間弱ロリン・マゼールを聴いてきて、クーベリックって真逆やな、と。あざとい作りこみ(盛り上げの思わぬツボ強調)がない、音楽は自然に(飾りなく)流れてヴィヴィッド、オーケストラの響きは(弦主体、木管控えめ)むしろジミ、そして暖かい。名手ケッケルト(1913-2005)のしっとりウェットなソロも絶品。もう皆彼岸に渡ったけど、このクーベリックとかコリン・デイヴィスみたいな(ムリのないフツウ、オーソドックス)表現こそ、結局色々聴いて辿り着くべき結論かも、そんなことを感じました。

Brahms 交響曲第4番ホ短調〜ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1983年)・・・CDわずか2枚分、全曲ようやく拝聴出来。偶然Brahms の交響曲を連続して各々個性を堪能しております(未だ聴きたいもの残有)。チェリビダッケもヴァントも”作り込み”徹底して、その個性・表現意欲に脱帽。十数年後の再録音は、また別な方向との噂、こちら盤石に構成して息もつかせぬ緻密な集中力、かっちり芯のあるオーケストラ、一切の無駄を省いて要らぬ詠嘆など存在しない厳しい姿勢に打たれます。こんな辛口表現+サウンドも会場柔らかい残響に、聴き惚れるほど。CD2枚に全4曲収まるからテンポは速め?しかし、そんなことは感じさせない。(Beethoven も聴いてみたいな。評判あまりよろしくないのも、かえって興味をソソりますね)

ちなみに、チェリビダッケにも”遅さ”は感じなくて、それは表現の個性として(あたりまえに)受け止めたものです。

CROATIA CD5632207Smetana 連作交響詩集「わが祖国」〜ロヴロ・フォン・マタチッチ/ザグレブ・フィル(1979年ライヴ)・・・驚異的爆演!との噂に愉しみしていたもの。なるほどなぁ、豪快、陰影が深い。凄い説得力、ライヴならではのアツい感興もあって、作品の柄をいっそう大きくしたような”大作”に仕上がりました。(全曲80分を超えるお徳用収録CD也)この類、ライヴ録音は音質要注意。肌理も粗く艶に欠けるけど、豊かな残響がその弱点を補います。もともとオーケストラのサウンドなのかも。但し、ヴェリ・ベストに非ず、ワタシの嗜好はヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル(1975年録音58C37-7724→25定価5,800円!オークショ激安入手)優しい風情とひなびたサウンド+緻密な集中力となります。


2014年7月某日/復活整理の日々

待望の週末休み(連休、どこにも出掛けるつもりなし)、お仕事ヒマを予想した昨日もエエ感じ?にトラブル発生・処理などあって(無事クリア出来)けっこう充実した一日となりました。帰宅後、夏らしい猛暑またまたビールなど喫して、お仕事残業から大阪行き一日遅らせた女房とくつろぎ、夜半はエアコン止めて扇風機にて対応可能な気温に、今朝自然覚醒してウォーキング済。爽快、体調良好。今朝締め切りのオークションはそれなり入札有、しかし駅売海賊盤2枚@10(送料82円)でも動かんのがあるのですね。先週送付した人(2度目)からはムリヤリ添付(=処分)した自主CDへのお礼をいただきました。

ロリン・マゼールを数日間拝聴継続して、つくづく音楽は嗜好品なんやな、そんなことを考えました・・・自分の嗜好に合わぬもの=ダメということに非ず、近現代作品には彼の手腕を充分確認できました。”耳直し”(失礼)に拝聴したチェリビダッケしっかり再確認。TOCE-55058/9Brahms 交響曲第3番ヘ長調〜セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(1979年ライヴ)・・・彼のBrahms は昨年2013年5月に集中(4曲ともちゃんと)拝聴しておりました。(スピーカー交換前でんな)曰く

ゆったり息の長い、細部ていねいな描き込みはいつも通り。但し、終楽章のテンポは通常〜しかし、ラストゆったり速度ダウン、それがなんとも名残惜しい雰囲気を醸しだしております。著名なる第3楽章「ポコ・アレグレット」は意外とさっぱりとした風情、弱音を主体に入念なる抑制が感じられます。オーケストラの淡彩な響きは、これはこれで個性の発揮、昔馴染みの有名作品を新たな切り口にて見せて下さって完成度高いと思います。
このオーケストラとの長い付き合い(1979-1996)初年にして、ほとんど晩年の微速前進スタイルは完成されております。徹底的に細部迄”味付け”するのは(ある意味)マゼールと同じ、問題は”味付け”の内容でしょう。速い遅いは表現の手法、結果としてトータル茫洋としたスケールに溢れ、微に入り細を穿った表現は、最高のバランスを以って芳醇、新鮮、聴き手を厭きさせぬ(緊張感を強いる)もの。甘美な第3楽章「Poco allegretto」は意外にもさらりとして粘着質に非ず。ヘルクレス・ザールの会場残響も瑞々しい。


2014年7月某日/復活整理の日々

昨夜はとうとうエアコン付けっ放し(気温は高く設定してある)にて就寝、朝方女房殿が止めて窓を開けておりました。早朝ウォーキングはかなり爽快、湿度は高いのかな?かなり汗ばみます。子供らはもう夏休みなんやな。昨日は夏らしい夕立有。な〜んもオモロいこともない、ネタもない平凡な日々に体調良好。お仕事も適度に充実して週末を迎えました。これも幸せと言うべきでしょう。女房殿は本日夜から大阪へ、独り暮らしの母親の元へ。

ロリン・マゼール追悼。急遽ネットより入手した音源含め俄拝聴も本日迄。Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調/第5番ハ短調〜ロリン・マゼール/クリーヴランド管弦楽団(1977年)・・・彼ほどの大指揮者、広いレパートリーならば演奏機会は多かったはず、しかし全集として残されたのはディジタル時代直前のクリーヴランド時代(1972-1982)のみ(でしたよね?)。ま、アナログ・ディジタルというのは手段にすぎないけど、おそるべきオン・マイク、残響の少ない劣悪音質!?なのか、それとも激安オーディオとの相性なのか、響きに潤いを欠いてクセのある録音。おそらく小編成、各パートは明確に浮かび上がり、理が勝って分析的な演奏でしょうか。響きそのものの快感、旋律の美しさを堪能したり、情熱的な推進力とも無縁、よく整ってあちこち工夫しているけど、正直なところまったく愉しめません。もし、これになにかしら好感を得たら全曲入手も視野に入れていたけど、もう勘弁ね、といったところ。残念。

昨日のMozart にも苦しんで、この人の古典的な作品演奏に好感を持てぬのは相性かも。

ネットより音源入手R.Strauss 交響詩「死と変容」/交響詩「ドン・ファン」/歌劇「サロメ」より「7つのヴェールの踊り」/歌劇「薔薇の騎士」演奏会組曲〜ロリン・マゼール/ニューヨーク・フィル(2005/6年シーズン・ライヴ)・・・Mahler とか、最初っから(最近の)こちら主体に聴くべきであったか。華やか、大規模フクザツなる管弦楽技法を駆使する作品こそ、彼の統率力が活かされます。ライヴとは思えぬよく整ったアンサンブルに馬力、ヴィヴィッドな推進力、熱気有、バーンスタイン時代の粗々しいサウンドは、ブーレーズ、メータ、マズアを経て変容してますか?噂では出来不出来甚だしいオーケストラとのこと、明るい骨太サウンドは伝統を引き継いで、マゼールの技量を以ってすればコントロールは自由自在、変幻自在な表現に+管楽器の音色には、もうちょっと色気(陰影)欲しいような贅沢言いたくなるけど、これだったら幾度繰り返して拝聴したいほど愉しい!魅力横溢。一番気に入ったのはラストの「ワルツ」〜優雅、脂粉が香るようなルバートのニュアンス。但し、金管の音色は(もの凄く上手い)マーチング・バンド風。

バイエルン時代(1993 - 2002)、このニューヨーク録音辺りもほとんど聴いていなくて、その辺りが本領発揮なのかも。(一連のニュー・イヤー・コンサートも)彼が元気だった80歳、2010年大晦日一晩にBeethoven 交響曲全曲振った演奏会は伝説的、素晴らしい出来であったとのこと。ライヴに本領があったのでしょう。彼への個人的追悼は(いちおう)一段落へ。

Brahms 交響曲第3番ヘ長調〜セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(1979年ライヴ)・・・ミュンヘン・フィルのサウンド、技量がベストであるか別として、指揮者の表現意欲、遅いテンポによるシミジミまったりサウンドを”美しい”と感じます。ギュンター・ヴァントの引き締まった筋肉質表現に、ひとつの理想を感じたのも事実、これは(どこを切り取っても)チェリビダッケの個性を堪能すべき官能の世界也。今週、一連のマゼール拝聴には”理が勝ってオモロない”ものいくつか有、自分の嗜好をしっかり確認できる”耳直し”となりました。

さて、一日乗り切って連休を堪能いたしましょう。幸い夏風邪は完復しております。


2014年7月某日/復活整理の日々

体調はほとんど快復して、せっかくご心配のメールも頂いたのに恐縮(未だ返事していなくてゴメン)。但し、睡眠不如意は如何ともし難い、ぼちぼち本格的な夏気温と湿度。お仕事はそれなり順調です。昨日は先日の健康診断の結果を受けて、再検査というか、ご近所いつもの診療所にお仕事早めに切り上げて通院〜べつに様子見で良いんじゃないの?ということで予想外にさっさと釈放されました。血圧は正常値継続。コンビニにてビールなど購入して帰宅、もとより自宅では呑まぬ風習、しかもビールというのは夏場、ほんの一時のことであります。

かなり初期のMSエルゴノミクス・キーボード馴染みのブログにキーボードの話題有、曰くコンピュータを生産的に使おうとするとキーボードが必要になると。まったく同感。ま、タブレットやスマホと機能用途を分けて考えればよろしいのでしょう。ここ数年マウス腱鞘炎に悩んで、エルゴノミクス対応のキーボート、マウス(業務用ウルトラブックにつないで日常使用)は必須、職場支給フツウなものは残念ながら使えず、持ち込みとしております。写真のキーボードは2011年8月、オークション中古1,000円(送料別)也。見ての通りのPS2→USB変換(以前よりケーブルは入手していた)、かなりデカいし、形状の存在感も凄くて、机上を見た訪問者(やや興味を持っている人)は必ずぎょっとしております。毎朝、アルコール除菌ティッシュにて清掃欠かさずぼちぼち3年目(美しいですよ)、もう通常形状のものには戻れません。但し、上部の専用キーは必要なし。

キータッチはぺこぺこのメンブレン、マウス腱鞘炎発症前はクリック感の深いメカニカルを愛用していて、そこが残念無念〜数万円出せばエエのがあるの?ちなみに自宅(これもノートパソコンに接続使用)はマイクロソフトのComfort Curve Keyboard〜これも形状は肘腕に優しく、キータッチは安物のノートパソコン風(パンタグラフ風じつはメンブレン)。ま、安いですから。マウスも縦型形状(有線)、同時期購入した職場のはぼちぼち寿命が近い感じ、自分の引退失業まで保たない?といったところ。

先週末、ほとんどボウズ状態だったCDオークション処分、ぼちぼち入札入ってきました。嬉しいなぁ。そういえば、職場のネット環境は元に戻りました。昨日は一時的な回線不調だったのかも。制限はウェブ・メール(含むBBSやSNSも)+アダルト(あたりまえじゃ!)のみ。

ロリン・マゼール拝聴週、わずか数日にて苦戦気味〜Mozart 交響曲第1番 変ホ長調 K.16/第28番ハ長調 K.200/第41番ハ長調 K.551 「ジュピター」〜ロリン・マゼール/フランス国立放送管弦楽団(1960年頃)・・・LP時代よりこの辺りの録音は意外と聴いていたけど、これは未聴存在さえ知らなかった(初CD化だった)もの。さすがに種々多数の録音を聴いてきて、Mozart には自分の嗜好は白黒はっきりして・・・音質さておき、せっかくの意欲的な選曲(同一主題が登場する)も、特筆すべき際立った個性とは感じない。たんなる昔の洗練されぬ響き、やや強引な表現と感じるばかり。残念。

SONY SRCR1784Saint-Sae"ns 交響曲第3番ハ短調/交響詩「フェアトン」作品39/歌劇「サムソンとダリラ」〜「バッカーナーレ」〜ロリン・マゼール/ピッツバーグ交響楽団/アンソニー・ニューマン(or)(1993年)・・・ピッツバーグ時代(1984-1996)の音源はいくつかちょろ聴きして、あまりに彼の個性前面、作りすぎといった印象を得ておりました。「オルガン交響曲」の刷り込みはアンセルメ(1962年)、残響豊かなジョルジュ・プレートル(1963年)とか〜旧いのぉ、ディジタル以降の録音はほとんど聴いていないんじゃないか。弱音を主体に細かいニュアンスを付けてカッコよく颯爽・・・なのに色気もない素っ気ないテイスト〜不思議な演奏であります。仏蘭西風とか、そんな風情とは無縁。オルガンは別録りとのこと、細部鮮明な録音であり、各パートの存在感、分離、バランスを重視したのでしょう。細かいニュアンス≒作り過ぎといった印象に至って、最終盤に向け金管を先頭に大爆発!あざとい戦略大成功しております。これはこれでその個性を賞賛するに吝かではありません。色々作り込みすぎるから、小品のほうがまとまった印象を得やすい、といった結論となりましょう。スタインバーグ、プレヴィン、そして現在のマンフレッド・ホーネック、マレク・ヤノフスキ、各々オーケストラのサウンドは変化していると感じます。

マゼール追悼、あと一日お付き合いしましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

昨日いつものように職場一番に出勤、粛々と定例業務をこなして、昼前くらい体調軽快を自覚、ほらヤクに頼らなくても自然快癒するもんでっせ。今朝、ほとんど咽に違和感なし。夕方帰宅時には凄い湿度と気温を感じたけれど、夜朝は昨年より過ごしやすくてエアコンは必要ありません。昨日朝、初めて蝉の声を聞きました。ここは新興住宅地のせい?蝉は少ないんです。お仕事合間にネットを眺めてサボったり、お仕事上の調べ物をしたり〜ところが昨日来様子が変わった?〜例のベネッセの顧客流出事件のせいか、東京本丸システム部局が締め上げ強化したのか、amazonやらワタシの愛用音源入手海外サイト、全部アクセス不可となりました。MyYahooやYahooメール(これが何故OKなのか以前から不思議)可、もちろん健全サイトである【♪ KechiKechi Classics ♪】はOK、ところが日常おじゃましているクラシック音楽系ブログは画像表示アウト、テキストのみ表示に。一時的なことであって欲しい・・・

ROY 6457 ROYAL CLASSICS追悼の意を評して音楽拝聴。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」(ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)/Mussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」(ロリン・マゼール/フィルハーモニア管弦楽団1962年)・・・先月亡くなっていたラファエル・フリューベック・デブルゴスは独逸生まれ独逸で教育を受けた人らしい西班牙系、父祖の地の音楽を多く録音しておりました。その辺り再聴しようと思いつつ一ヶ月経過、この「春の祭典」(オーケストラ名称から1964年以降録音と類推)はLP時代より馴染みのもの。どっしり堂々たる落ち着いたスケールを誇って、明らかにラテン系表現に非ず、所謂独墺系であります。オーケストラは抜群に上手く、細部迄流したところのない明晰、かつ重い表現であります。LP時代の記憶では録音極めて鮮明だったはず、基本そうなんだけど、やや音質(音の肌理)劣化ないでもないかも。

マゼール32歳の「展覧会の絵」は、記憶では「ツァラ」もこの辺りの録音?この時期クレンペラーを補佐しつつフィルハーモニア管弦楽団と密接に関わっていた、と記憶します。やや前のめり、いかにも若者の意欲的な推進力に溢れ、例の如しオーケストラのコントロールは抜群、細部迄徹底的に描き込んで、最終盤への盛り上げは一流のワザ。ラストにテンポを大きくタメ、これみよがしなあざとい効果を上げるスタイルは、晩年まで変わらなかったんじゃないか。

Stravinsky バレエ音楽「火の鳥」(1910年版全曲)〜ロリン・マゼール/フランス国立放送管弦楽団(1970年)・・・懐かしいコンサートホール録音。最近、かなり昔の録音も意外と良いじゃないの?そんな感想をいだくこと意外に有、これは正真正銘劣悪音質也〜懐かしいなぁ。1970年といえばアナログ録音の完成時期でっせ、音の鮮度ともかく各パートの定位は意外とわかりますけどね。2年前1968年アンセルメに比べ、リズム感のキレに於いて次世代に遷ったと思わせる、色彩と語り口の上手さ、カッコ良さを感じます。マゼールは種々、いろいろなオーケストラの魅力を引き出していたんだな。


2014年7月某日/復活整理の日々

2年前迄のように連続出張やら酒席、激務には無縁な規則正しい健全生活なのに、夏風邪(先月連続)とは・・・睡眠不如意が呼び込んだのか?それとも体調悪化から睡眠不如意となったのか。とにかく倦まず休まずサラリーマンは、ぼちぼちお仕事するしかありません。既に7月中旬なのに朝晩の涼しさ出色、昨年はこちらの猛暑にすっかり体調を崩した記憶有、今年はここでなんとか喰い止めたいもの。昨夜11時前に就寝、起きたのは3時半でっせ。

ロリン・マゼール逝去、この世代になると録音も膨大、若手の頃から(録音に)馴染んで、ここ最近さっぱり聴く機会も減りました。かつての意欲的なバロック録音も古楽器時代を迎え、嗜好の変化著しく処分済。膨大な録音から、ここ最近熱心に聴いていたのはせいぜいMahler (ウィーン・フィル全集)くらい、Brahms 、Sibelius (DECCA)の交響曲も処分済、Beethoven もとうとう聴く機会を得ません。ピッツバーグ時代(1984-1996)の録音をいくつかちょろ聴きして、失望したような記憶も・・・それ以来、求めて彼の録音は聴かなくなりました。(ま、彼に限らずアバドとかムーティとか、一般にメジャーどころはほんまに聴いていない)心入れ替えて、ちゃんと聴いてあげなくっちゃ。

SONY SICC-246Mahler 交響曲第4番ト長調〜ロリン・マゼール/ウィーン・フィル/カスリーン・バトル(s)(1983年)・・・彼のオーケストラ・コントロールの技術は、どんなオーケストラでも完璧。そのことが”作りすぎ”といった先入観となったのかも知れません。昨夜音量低く全曲拝聴しても新鮮クリアな音質、微妙に揺れ動いて細部入念なニュアンス味付けの効果に驚かされました。メルヘンとか浪漫とか、たっぷり堪能させて下さる”美しい”演奏。”作りすぎ”に非ず、譜面に存在する”語るべきこと”はすべて描き尽くした、といった完成度の高さ。ウィーン・フィルの美点をたっぷり堪能したのも、久々の記憶であります。カスリーン・バトルは声量問題とかオペラ実演では問題有、らしいけど、こんなチャーミングに語るような歌、最高。この作品、ヴェリ・ベストな演奏かも。(写真は一枚物。全集デザインがあまりにナニなので)

Berlioz 劇的交響曲「ロメオとジュリエット」〜ロリン・マゼール/ウィーン・フィル/クリスタ・ルートヴィヒ(con)/ミシェル・セネシャル(t)/ニコライ・ギャウロフ(b)/フランス国立放送合唱団員(マルセル・クーロー)/ウィーン国立歌劇場合唱団(ノルベルト・バラッチュ)(1972年)・・・2008年5月オークション入手、以来なんと6年放置していたもの。作品そのものはモントゥーの劣悪音質CDにて馴染めず、エリアフ・インバルのBerliozボックスに失望して疎遠になりました。昨夜は第1部〜第4部(CD一枚目)拝聴。先のMahler とは意味合いの異なる(マルチマイク)良好な音質、ウィーン・フィルの美点がたっぷり表出されヴィヴィッド、作品は映えて色彩的な演奏であります。旋律はけっこう馴染んでいて、初めて名曲と受け止めました。声楽の存在感も出色、マゼールの統率力を堪能しております。Berliozに感動したのは数十年ぶり?(国内盤CDプラケースから解説取り出そうとしたけど、扱いにくいな。すっかりボックスものに慣れました)


2014年7月某日/復活整理の日々

今朝23度C、昼は30度Cを超えるらしいけど、体感もっと涼しい曇り空、いつものウォーキングを終えたら一気に降ってきました。咽の痛み+酷い寝汗継続、前回はヤク(抗生物質)にて症状を抑えたけど、今回はなんとか自然治癒(うがい中心)目指しましょう。7月中旬に朝晩の涼しさは、ここ数年の猛暑を思い起こせば”冷夏”っぽいのか。台風の影響で野菜は値上っているそうですね。滋賀県知事選挙は”卒原発”継続とのこと、安倍ちゃんもなかなか思うようにいきまへんな。

昨夜「音楽日誌」に加筆したのは、音楽拝聴してCDを所定の場所に仕舞うと、拝聴そのものを忘れてしまうから、備忘録。体調よろしくなかったワリにけっこう”当たり!”多かったですし。自分の悪いクセ、例えばBrahms の交響曲4曲あるでしょ、第1番聴いたらそれで一旦区切り、第2〜4番放置しちゃうことも多い〜最近例えばバレンボイム/シカゴ交響楽団、エッシェンバッハ/ヒューストン交響楽団、アーノンクール/ベルリン・フィルとか、飽き性なんやな、緊張感が続かないし、あちこち浮気してしまいがち。エイドリアン・ボウルトは(長い付き合いだから)全部聴いているけど、それなりコメントは第1番のみ、第3番言及は昔入手の駅売海賊盤(処分済)5年前でした。

Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1983年)・・・ヴァントはあまりに騒がれすぎ、生前CDが高かったということもあって、自分が拝聴するになった(目覚めた)のは最近です。ケルン放送交響楽団とのBruckner全集は”リファレンス”(参照の基準)として、ヨッフム新旧全集を処分したくらい。先月第1/3番に

”ムダを削ぎ落した筋肉質サウンド、速めのテンポ、要らぬ”解釈”を拒否した峻烈なる集中力、推進力、テンションの高さ、どこを取っても文句なし、納得、嗜好のツボでございます。甘味の欠片もないオーケストラのサウンドもいかにも本場!これぞ現代の標準なんじゃないか”
との感想、ところが2枚目になかなか進めない(今回も第4番に辿り着かない)CD2枚に収録可能な快速テンポに勢いはあっても、”速さ”は感じさせない。ムダを削ぎ落した筋肉質サウンドは豊かな残響に支えられ無味乾燥に陥りません。新録音(ライヴ)未聴だけど、噂ではこちらの完成度も捨てがたいらしい。

ナタン・ミルシテインは8枚組をベースに+ネット音源を拝聴継続中。そのクール端正な佇まいに感銘継続しておりました。昨日最大の成果はhttp://oidofino.blogspot.com/2011/05/mahler-sinfonia-n-3-oramo-festival.htmlMahler 交響曲第3番二短調〜サカリ・オラモ/フィンランド放送交響楽団/エリク・エリクソン室内合唱団/ジーン・アーウィン(con)(2010年ライヴ)・・・この作品は長大を感じさせぬお気に入り、夏になると聴きたくなる。オラモ(1965-)はサイモン・ラトルの後任としてバーミンガム・シティ交響楽団のシェフを務めた(1998-2008/現在はストックホルム・フィル)次世代のエース。このライヴは恐るべき完成度であって、ラトルよりずっと好印象。オーケストラの弱さなど微塵も感じさせぬアンサンブルの水準、サウンドの厚み、憧憬とスケールに充ち溢れた演奏に驚かされました。声楽陣の充実は予想通り。21世紀、オーケストラはみな上手くなったもんやな。

ロリン・マゼール逝去。84歳、来日中止になった時点で予測しておりました。ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスも、そろそろゆっくり拝聴しようかな、なんて思っていた矢先でした。アバドとか、けっこう昔馴染みの人が次々と彼岸に渡っちまうのは寂しいのぉ。今週は予定変更、マゼール在庫拝聴一掃といきましょう。咽腫れ、発熱体調最悪っす。


2014年7月某日/復活整理の日々

睡眠不如意極まって、夜中2時に一旦覚醒〜小一時間ほど起きだしてから二度寝、生活リズム狂っております。昨夜は久々に馴染みの居酒屋で季節の珍味(小鮎の一夜干しやら鱧の湯引きなど)味わいました。薄汚れて草臥れてきたカッターシャツ(ボタンダウン)を購(あがな)いに行くが、体型特殊?なため(首の太さのワリに腕が短い)合うサイズがなかなかなくて苦労いたしました。昨日は終日睡眠不足からくる不快?今朝は(例の如し)咽が痛む・・・とにかく朝のウォーキングにに出掛けたら小雨が降ってきて、蒸し暑い梅雨は続いております。

VICC-60149/52音楽は色々聴いていて一番印象に残ったのは、Paganini 24のカプリース 作品1〜千住真理子(v)(1996年)・・・4枚組CD(VICC-60149/52「千住真理子 無伴奏ヴァイオリンの世界」)入手十数年経過、拝聴の度、爽やか洗練されたテクニックのキレ、驚くべき存在感のある音質に驚かされます。協奏曲も愉しいけれどこちら無伴奏、純粋にヴァイオリン・ソロの妙技をしっかり堪能できて、イロモノ印象はありません。Bach やYSAYE同様の香り高い芸術作品としてしっかり受け止めております。出会いはルッジェーロ・リッチ(1959年)〜これがよろしくなかったか、やや泥臭い?いかにもアクロバティック!風演奏〜きっと現在の耳なら受け止められるのかも。

Mozart ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調K.456/第19番ヘ長調K.495〜アルトゥール・スホーデルヴィルト(pf)/クリストフォリ(2012年)・・・サイト内検索を掛けてみたら先月聴いていたことをすっかり失念。伴奏各パート一人、繊細極まりないデリケートな世界であります。愛しのヴォルフガング作品に駄作なし、その中でも屈指の傑作作品群はは、古楽器モダーン楽器どちら?に非ず、まったく別物に響いて各々個性を堪能可能。色彩の豊かさ、わかりやすさという点で、現代に生きる聴き手にとってモダーン楽器には一日の長有。しかし細部馴染んだ作品への新しい切り口、鮮度、発見が多いのは古楽器演奏でしょう。

オークションCDはぴくりとも動かず、棚中在庫整理は停滞中。貯まり過ぎた自主CDも、”これはもう良いかな?”と思えるものは整理を進めて「処分リスト」入り続々〜もしオークション落札されたらオマケにしてどんどん付けちゃいましょう。とくに自主CD作成初期〜5−6年前?とにかく無料音源入手が嬉しくて、どんどこCDRに焼いておりました(過半はちゃんと聴けていない)。それをちゃんと聴いてあげること+整理進めております。昨夜の発見はオットー・クレンペラーのBeethoven 交響曲第5/6/7/9番など、複数録音あるものは1955年旧いほうみたい。ちょろ聴きしたけど、音質は予想外に良好でした。

八幡和郎 「江戸三〇〇藩最後の藩主〜 うちの殿さまは何をした?」(光文社新書)・・・ここしばらくこの本に掛かりっきり、オモロいでっせ。前半を使って、水野忠邦以降の江戸幕府財政改革の失敗とその余波、諸藩の動き、黒船来航の対応と版籍奉還、廃藩置県への流れが流麗に描かれ、こちらド・シロウトはへぇ〜!といった発見多数有、と思ったら、その辺り情報に詳しい人々からのご批判多数。そういった江戸末期の歴史の流れがあってこそ、最後の藩主の動きの意味が見えてくるといった趣向なのでしょう。その分析は著者の”主張”(かなり個性的というか勤皇派の立場鮮明、佐幕派ボロカス)であって、時に重要人物の評価は一刀両断。他のブログにて「時の老中阿部正弘は、現代風に言えば情報封鎖ではなく情報公開の立場を選択」となっているけれど、なにも決められない無能だと。河井継之助(越後長岡藩牧野家の家臣)は持ち上げ過ぎ、とか。会津藩を中心とする佐幕派の諸藩は、都から離れて情報に疎かった。京都に近かった幕府に本来近い立場の大名は、機を見るに敏であった、処世術に長けていた・・・

切り口の異なる本を継続して読むこと、それを前提とした驚くべき発見多数。参勤交代制度により、お殿様はほとんど江戸生まれ江戸育ちであったこと(この辺り、現代の自民党世襲政治家にクリソツ)、側室は江戸に留め置かれていたから”各々の土地に帰る”ことは、江戸の華やかさに慣れた奥様にはツラかったこと。財政危機に苦しんでいた諸藩にとって廃藩置県は渡りに船であったこと〜なるほど。それにしても全国各地いっぱい藩はあったのですね。一万石程度の小藩もいっぱい、江戸末期に焦点を当てているからこの程度だけど、江戸時代の改易やらお家取り潰し(有名なところでは赤穂藩浅野家)をカウントすると事態はもっとフクザツでしょう。養子縁組日常茶飯事ですし。昨年まで6年間住まっていた尼崎がじつは独立した藩、城下町であったことは(恥ずかしながら)初めて知りました。(お城、城跡は消滅)

薩長の流れはもちろん、公家出身の大物はその後多く出ているが、お殿様の末裔に意外と人を得ないのは、信頼すべき家臣がいて(人を信じやすい)自らはなにもせずお任せ体質故、との辛口分析でした。

昨日終日ぼんやりしたり、深夜途中覚醒も含め、例の”夏風邪?”(咽の腫れ微熱)症状でした。身動き取れず。終日(半分居眠りつつ)音楽ばかり聴いておりました。ぴん!と来たもの、来なかったもの、種々いろいろ、忘れぬうちにメモのみ 。Brahms 交響曲第2番ニ長調〜ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1983年旧録音最高)。Bach 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ長調BWV1005(1956年)/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調BWV1006(1955年)/Vivaldi (ダヴィド編)ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 作品2-2(1959年レオン・ポマース(p))/Handel ヴァイオリン・ソナタ第4番ニ長調作品1-13, HWV371(1955年)/伝Vitali シャコンヌ ト短調(1955年アルトゥール・バルサム(p))/Tartini(クライスラー編)ヴァイオリン・ソナタ ト短調「悪魔のトリル」(1959年レオン・ポマース(p))〜ナタン・ミルシティン(v)端正、背筋の伸びたクールな美音を堪能。8枚組より

Vivaldi ヴァイオリン協奏曲イ長調 RV.350, F.I-106(マリピエロ編)/協奏曲ハ長調 RV.186, F.I-3(マデルナ編)/協奏曲ハ短調 RV.199, F.I-2「疑い」/協奏曲イ長調 RV.352, F.I-5(マデルナ編)〜ナタン・ミルシテイン(v)/室内管弦楽団(1962年)・・・これ、珍しい音源ですよね。オンマイク、乾いた音質(小編成アンサンブル)には閉口気味、但しソロの音色は出色。Schumann 交響曲第1番 変ロ長調作品38「春」〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル(1956年)・・・今となってはパブリック・ドメイン、10年ほど前入手難を理由に違法コピーしていただいたもの、快速爽快+記憶よりずっと音質良好。

http://oidofino.blogspot.com/2011/05/mahler-sinfonia-n-3-oramo-festival.htmlMahler 交響曲第3番二短調〜サカリ・オラモ/フィンランド放送交響楽団/エリク・エリクソン室内合唱団/ジーン・アーウィン(con)(2010年ライヴ)・・・ネット入手音源、3年ぶり、音質演奏とも最高・・・いちおうメモしておきましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

睡眠不如意継続、2時半頃目覚めニ時間ほど起きてから二度寝、晴天の朝ウォーキングにて週末休日のリズムを作りました。耳鳴り盛大!なのは体調故か。今朝オークションCD締め切り、駅売海賊盤2枚@10シリーズ一件も入札なく、再出品へ。世知辛い世情でんな、サイフの紐は固く絞まってまっせ。今週は音楽拝聴の”軸”も定めずに終了〜どーしても”ちょろ聴き”になりがち、結果として歴史的音源、というか昔懐かしいのを多く聴いたような?新しい音楽を聴くことは必須ですよね、心しておきましょう。

POCG-10170〜1深夜音量低く拝聴していたのはBach ゴールドベルク変奏曲 BWV988〜ロザリン・テューレック(p)(1998年)・・・ゆったりとした余裕のテンポ、繰り返しを実行しているからCD一枚に収まらない。Rosalyn Tureck(1914ー2003)は往年の亜米利加女流、この作品は幾度か録音していて、これが晩年ラストDGへの録音となります。技術的な衰えは微塵もなし、テンポ設定は表現の必然性を感じさせ、タッチは明晰を極め、安寧と緊張感はラスト迄持続します。ラスト、とつとつと語るような”アリア”回帰に感極まって、精神は癒される・・・クールにスタッカートした音の粒は、グレン・グールドを彷彿とさせる・・・当然世代的にこちらが先人なのでしょう。この作品は大のお気に入り、聴く機会も多い中ダントツに聴いている録音、既に廃盤っぽいけど、こんな美しい録音を残して下さったDGに感謝。(この前1978年米コロムビア録音はチェンバロらしい)

AVIE AV 0007Bach ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041/第2番ホ長調BWV1042/2台のための協奏曲ニ短調BWV1043*/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ト短調BWV1001〜ララ・セント・ジョン(v)/スコット・セント・ジョン(v)*/ニューヨーク・バッハ・アンサンブル(2001年)・・・先月聴いたばかり。往年のヴェテランも良かったけれど、新世代の躍動するテンション、ノリノリの速いテンポ、文句ないテクニックのキレ味+骨太な音色、強引な表現に惹かれます。無伴奏の艶、スケールにも圧倒されました。オイストラフの比較再聴を考えているうちに、オーション処分、送ってしまいました。


2014年7月某日/復活整理の日々

こちら台風一過。奴は未だ東〜北に移動して元気らしい。風も雨もたっぷり、全国被害甚大とのこと。なんか淡々と過ぎた一週間も週末へ、もっと充実した日々にならんか、もうムリかも。不快なことが少なかったことのみ、幸いとすべきでしょう。ここしばらく左足の”やや痺れ”自覚あって、今週は時に左脚が攣ったりして要因不明。左膝の持病はちょうど一年前の不調をピークに改善していて、大阪(尼崎)時代毎週リハビリ・マッサージに通っていた頃より快調、痛みはありません。以前は毎日最寄り駅まで徒歩17分、けっこうな距離を歩いていて+いつものウォーキング、現在は運動量ぐっと減っております。運動不足さておき、膝への負担は減っているのかも。

週末を迎え、細々継続しているCD処分オークションは懸案の売れ残り2件、計4枚分落札有(同じ人)ありがたい。

COLUMBIA SAX 2508Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜ナタン・ミルシテイン(v)/エーリヒ・ラインスドルフ/フィルハーモニア管弦楽団(1961年)・・・一昨日ネットより求めて自主CD化したもの。彼は晩年(1903-1992)DGに立派な再録音を果たしているけど、この作品は抜けておりました。やや鮮度を欠くけど、奥行き広がり自然、低音も充分な音質。オーケストラも上手い。この作品は”苦手Beeやん”と声高に叫んでいた時期にも、心安らかに拝聴できた優しい風情漂う名曲であります(2曲のロマンス同様)。端正な美音、落ち着いたテイストは茫洋として、1955年録音のヴィヴィッド前向きな意欲に不足するといったコメントにも一理あるのかも。8枚組に旧録音が採用されたのは、テンポ(収録時間)ほぼ変わらぬから、やはり演奏の質配慮問題だったのか?それでも、やはりステレオ録音を収録すべきであったと思わせる、やや平板に起伏少なくても雰囲気たっぷりな完成度と聴きました。(写真はCOLUMBIA SAX 2508)

ついでに(といっちゃなんだけど)Beethoven ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調「春」〜ナタン・ミルシテイン(v)/アルトゥール・バルサム(p)(1950年)・・・フィルクシュニーとの1958年ステレオ音源(Capital)の前、RCAにこんな録音があったのですね。作品そのものとの出会いは1958年録音セラフィム1000シリーズLP、子供時代の刷り込みは絶大であって、CD時代に(定評ある)フランチェスカッティを聴いても、浮ついた華やかなヴィヴラートに違和感があったもの。こちら音質も良好、後の録音とほとんどテイストは変わらぬ端正な気品を感じさせるもの。

では行ってきます。

一週間のお仕事最終日、とくに差し迫った用事はない、そう思っていたのに、朝からいろいろ。けっこう忙しく充実しておりました。こちらに転勤して一年半、職場には種々歴史と伝統有、以前の職場が完璧だったワケでもなし、いろいろ取引先との習慣に違和感あっても社会的不正でなければ、それはそれで仕方がない・・・この間、その辺り数件(いろいろ経緯があって、本丸とからの指示もあって)解決しました。焦ってじたばたしても仕方がないんだな、時が解決するということか。自分が正しい!声高に叫ぶ必要もなし、焦らず、おとなしく待たなくっちゃいけなかったんだ。

帰宅して、ノンビリ音楽聴いてました。Bach ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041(ディーター・ヴォルホルツ(v))/第2番ホ長調BWV1042(ズザーネ・ラウテンバッヒャー(v))/2台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043〜ギュンター・ケール/マインツ室内管弦楽団・・・その後の調査によると1963年録音らしい。(ネットより入手したデータは掟破り?ぎりぎりセーフか)CD出ていたんですね。最近の古楽器系ハードなリズムとは違っても昔風大味濃い表情に非ず、けっこう端正に引き締まったサウンド、集中力もあってコクのある音色でした。悪くないなぁ、モダーン楽器によるバロックも。


2014年7月某日/復活整理の日々

薄暗い雨。昨夜も湿っぽく部屋は昼間の熱気が充満して寝苦しく、睡眠不如意甚だしく、もちろんこの天気故ウォーキング不可。台風はそろそろ九州上陸みたいだけど、影響は既に全国に波及して長野県では土石流の大被害が出ているそうです。硬軟取り混ぜてニュースはいろいろあるけど、ベネッセ会員760万人情報漏洩は凄い!この種の事件過半の原因はハッキングに非ず「情報管理の甘さ」らしい。少子化だし、子供の情報は”売れる”らしいですね。我が職場のOA化水準高く、セキュリティ管理はかなり厳しいけど、やはり基本は社員教育なんでしょう。職場風土というか。原田さんも就任早々タイヘンでっせ。こんな社風だからこそ外部から辣腕トップを呼んだのかも。

昨夜一時不調だったeMachines E732Z(7/メモリ4gb)今朝は快調です。日常使うもの+体調健康はあたりまえに順調であって欲しい。

DECCA LW 5337Schumann ピアノ協奏曲イ短調(ヨーゼフ・クリップス/ロンドン交響楽団1953年)/Liszt ピアノ協奏曲第2番イ長調(アナトール・フィルトラーリ/ロンドン交響楽団1954年)〜ウィルヘルム・ケンプ(p)・・・DGに代表的な録音をする前、英DECCAに録音を残していたことを知ったのは意外と最近、パブリック・ドメイン音源から作成した自主CDはかなり音質良好、オリジナル復刻だったら驚くべき鮮明と類推可能です。浪漫派の代表的名作は絶品!の出来。微妙に揺れ、まったり急がない、走らない、叩かない。ケンプ未だ50歳代(1995-1991)テクニックの衰え云々する時期じゃないけど、もとよりキレキレの技巧をウリにしている人じゃない、技巧に不足はないけれど細部エッヂを立てぬ優しい風情(正直ややツメは甘い?)。端正に整ったオーケストラをバックに、歌うような味わい溢れて、最近こんな演奏聴きませんね。技巧披瀝の極北!Lisztの雰囲気も変わらない。一周回って、こんな演奏が21世紀には個性的と感じる今日此頃であります。感銘有。(写真はLP時代DECCA LW 5337)

自主CD余白は、Brahms ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調(1957年)収録・・・これはDG録音?各変奏曲の描き分けは絶妙、微妙に揺れ、まったり急がない、走らない、叩かない〜といった方向は同じ。24分半厭きさせずに聴かせて下さいました。

小さな”思いは叶う”話題ちょっぴり。Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調は名曲中の名曲、ナタン・ミルシテイン8枚組を数年前入手したら1955年旧録音(スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団)が収録されました。1961年ラインスドルフとのステレオ録音って、入手難なのですね。あちこちネットを覗いても、あまり評判よろしくない。そんな話題ならますます確認したい!思いは募るばかり。Googelにて ”Beethoven Milstein Leinsdorf”検索、出ました!youtube。ここまでくれば(そのまま聴いても良いけれど)音源リッピングしてデータ入手→自主CD化へ。思い立ってわずか一時間弱、ちゃんと音楽として自宅コンポから拝聴しておりました。(ここで時間切れ)


2014年7月某日/復活整理の日々

こちらに大型台風は未だ到着せず、明後日辺りらしい。沖縄の映像を見ると、屋上の貯水タンクが吹っ飛んでおりましたね。現在九州に接近中、例年のことだけど自然の猛威に為す術もなし、できるだけ被害小さきことを願いましょう。その余波か、気温は最低25度C、最高34度Cとの予想、昨夜から湿度が高いことに苦しんで+この時期なんらかのアレルギー?どーも鼻咽が調子よろしくなく、睡眠は浅い感じ、体調は大丈夫。お仕事はここ2週間ばかりの(小さな、気になっていた)懸案事項ようやく解決してひと区切り、大きなトラブルもなくそれなり順調でしょう。

DHR-7874-9    6CDs set数日前の自主CD作成の失敗(1曲分収録漏れ)、わずか十数円のことをケチって鬱々悔やんでも仕方がない、それはオークションCD送付時ムリヤリ添付オマケとして活用することにして、元音源より作り直し。Saint-Sae"ns 序奏とロンド・カプリチオーソ(リヴォリ/ジュネーヴ放送交響楽団1955年)/Glazunov ヴァイオリン協奏曲イ短調/Dvora'k ヴァイオリン協奏曲 イ短調(ゲール/コンセール・ド・パリ交響楽団1953年*)/Saint-Sae"ns ハヴァネラ(リヴォリ/ジュネーヴ放送交響楽団1955年)/YSAYE 無伴奏ヴァイオリンのためのバラード ニ短調(1951年)/Prokofiev 「ピーターと狼」より「主題と行列」(Grunes編)(パヴロフスキー(p)1945年)〜リカルド・オドノポゾフ(v)・・・1950年台協奏曲は懐かしいコンサート・ホール録音。*は疑似ステレオ化され、想像より音の状態はずっと良好(昔風ソロ中心の収録)。緻密端正に整って、とは真逆、明快達者な技巧を基礎にヴィヴィッド躍動して明るい、やや荒削り(雑に非ず)賑々しい劇的、骨太なテンポ・アップ表現に聴き手を興奮熱狂させます。Dvora'kのヴァイオリン協奏曲にはちょっぴり苦手意識もあって、リハビリにもなりました。DOREMIによるCD6枚分音源入手済なので、愉しみはこれから。

Mozart 第1番ニ長調K.412+514(386b)/ホルン協奏曲第2番変ホ長調K.417/第3番変ホ長調K.447/第4番変ホ長調K.495〜デニス・ブレイン(hr)/ヘルベルト・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1953年)・・・かつてLP板起こしCDRをいただいたり、歴史的録音のセットものを入手したらそこに収録されたり、昔馴染みの音源もパブリック・ドメインへと至って久しいもの。久々拝聴のきっかけはバリー・タックウェル(hr)との思わぬ再会、生来の天邪鬼体質故著名定評ある名演を避けがちでした。カラヤンの流麗なバックも未だ過度の重さ甘さに至らず、Mozart に相応しいもの。明るく伸びやか、スムース素直な音色(技巧)は英国系の特徴なのでしょう。表情豊かであり、豪快さにも不足はない。ここ最近、云々している音質問題も気になりません。

他、歴史的音源続けて、Schumann ピアノ協奏曲(ウィルヘルム・ケンプ(p)/クリップス/ロンドン交響楽団1953年)など。では、行ってきます。

いつものように安閑として、適度に忙しい一日、空気は湿っぽく、いかにも台風前らしく蒸し暑いこと。昼休み「音楽日誌」を確認すると”オドノポゾフ””オドポゾノフ”になっとるやないかい、帰宅してあわてて修正しましたよ。ま、どっちでもエエようなもんやけど(よくないか)。今年2014年1月、泣く泣く初代AspireRevo(4年半愛用)を基板電池切れ(特殊形状故にっちもさっちもいかず)にて諦め、eMachines E732Z(7/メモリ4gb/中古参萬圓也)をメインマシンとして使っているけど、挙動不信・・・諸ソフトの起動稼働が異様に遅い、15年程愛用しているHTMLエディター(慣れ過ぎてこれしか使えない)日本語入力不可。気休めにレジストリ・クリーナーを使ってみたり、再起動したり・・・なんとか元に戻りました。未だ半年でっせ!中古入手でも4年継続使用目標、息長く使うつもり。

FTPソフトはFileZillaが一番、そう思っているけど、いろいろ環境を変えてみるという意味で(eMachineには)FFFTPを入れておりました。これがどーも相性がよろしくない。立ち上げっ放しにして、サイトを更新するとしばらく落ちるんです。更新の反応もよろしくない。ということでFileZillaに差し替え。ちょっとした改善が気分転換になりました。


2014年7月某日/復活整理の日々

今朝の日差しはけっこう強烈!しかし大型台風接近、昼から雨らしい。日曜、散歩がてら床屋さんへ行く途中、子供がつくった七夕飾りをみました。季節の行事にも疎遠になって、天の川にお願いするような夢もすり減ったな、すっかりここ最近。ココロときめくような欲求(=ドーパミン?)なくなったら、ノーミソちょっぴりヤバいでっせ。

Hyperion CDS44351Chopin Fantasy in F minor, Op 49/Ballade No 1 in G minor, Op 23/No 2 in A minor, Op 38/No 3 in A flat major, Op 47/No 4 in F minor, Op 52/Introduction and Rondo in E flat major, Op 16/Rondo in C major, Op 73〜ギャリック・オールソン(p)(1990-2001)・・・1970年のショパン・コンクール優勝という華麗なる経歴さておき、1948年亜米利加生まれのピアニストは年齢的にもまだまだ活躍期待機できるでしょう。若い頃のEMI録音ともかく、Arabesque録音は日本ではほとんど話題にならず、輸入盤中心の生活をしてきた自分にも馴染み薄かったもの。Chopin といえばルービンシュタイン、ニキタ・マガロフ、そしてクラウディオ・アラウ〜そう思うけれど、現役の人もちゃんと聴いてあげなくっちゃ・・・スタインウエイは音量が大きく、キレがあって華やか、弱音から最強音迄ニュアンスと迫力も出しやすい〜けど、こちら一聴ベーゼンドルファーと気付く滋味深いというか地味クサい、味わい深い柔らかい音色。出足「雪の降る町を」クリソツな幻想曲ヘ短調から始まって、甘美安寧な旋律連続するバラードは静謐な部分での柔らかい、落ち着いた音色を堪能すべき演奏でしょう。最強音部分での(例えばルービンシュタインの)華やかな世界ともちょっと異なって、やや響きの洗練に欠けるかも・・・というのは、おそらくはオーディオ環境を選ぶだけ、と類推します。とても気になる味わい演奏、センスとしてはモダーン、テクニックのキレに問題あるはずもなし。

じつは1959/60年頃録音ポーランドMUZAによるChopin 生誕150年記念全集音源(20CD分)をネットより入手、ぼちぼち拝聴しようかな、そんなことを考えつつ在庫確認中発見したもの。前回拝聴時(一年ほど前)には楽器個性の違いの前に、地味な響きに様子が見えん!と感じていたのも恥ずかしい。

他、Mozart ホルン協奏曲集〜デニス・ブレイン/カラヤン(1953年)など。今週は”集中聴き”の軸が定まりません。


2014年7月某日/復活整理の日々

新しい一週間開始、小雨模様にウォーキングは強行。朝晩涼しく、梅雨風情も続く〜九州方面は相変わらず雨量強烈とのこと。これ以上の被害が出ぬことを祈りましょう。いつもは必ず週末外食なのに、昨夜ちょうど雨が降ってきて外食断念、朝、床屋さんに行った(腕利き爺さんのていねいな仕事に、待ち時間1時間以上)以外引き隠り状態継続。幕末事情を詳細に描いた某新書がオモロくて、ゆっくり拝読中、ノーミソ緩んでいるから遅々として進みません。

借りているBBSから「管理人にメール」といった機能を使って久々(数年ぶり?)スパムメール継続しております。困ったね。それ自体スパムなアドレスじゃないけど、ふだん使わないのでデフェンス(迷惑登録)しておきました。昨夜のNHKスペシャル「ストーカー 殺意の深層〜悲劇を防ぐために〜」は凄い番組でしたね。ケータイ・ネット環境の普及によって、事態はいっそう深刻度を深めております。加害者側にアプローチしてカウンセリングするといった取り組みは、ほとんど(知る範囲で)精神的な治療行為と変わらない!相談者にさえ毎日100通のメールを送って(こんなこと言っちゃマズい?)まさにストーカー状態。被害者と遮断し、警察の手でディフェンスするだけでは解決にならない・・・世界に広がっている取り組みなんだそうです。

CPO 999004-2昨日の流れ、もうちょっと深めようと音源拝聴。Hindemith 序曲「エロスとプシュケ」/組曲「気高い幻想」/フィルハーモニー協奏曲/ウェーバーの主題による交響的変容〜ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト/クイーンズランド交響楽団(1987/88年)・・・CPOレーベルによる意欲的なHindemith録音(CDとしてはほとんど廃盤/データ入手のみ)からの一枚。ラインスドルフによる「フィルハーモニー協奏曲」は、2分半ほどの主題を受け、6回変奏続く22分半ほどの作品〜これがネットを探しても情報少なく、1932年ベルリン・フィルの委嘱によって作曲された?らしいことくらい。情感薄く辛気臭い旋律は苦手系、そう感じて拝聴機会少なかったHindemith。これはベルリン・フィルの妙技を活かした「管弦楽の協奏曲」風、各パートのソロ的扱いが色彩的で愉しめました。こちらニュージランドのオーケストラ、独逸のヴェテラン(1935-)ヴェルナー・アンドレアス・アルベルトによる(珍しい)録音も思わぬ善戦!Hindemithの作品って、分厚い色気サウンドを必要とせんのか?馴染みの交響的変容も意外なほど、しっかりとしたリズムと迫力で聴かせております。

他、ギャリック・オールソン(p)のChopin 幻想曲ヘ短調/バラード集(1990-2001/Arabesque録音Hyperion全集より)など、快く拝聴。時間切れです。また一週間なんとか乗り切りましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

今朝、湿度に寝苦しく早朝覚醒、喉の不調は消え去りました。先週の(高い呑み屋)散財、時にやや雨模様も含め無為無策引き隠りの昨日、しっかり音楽ばかり聴いておりました。昨夜の2時間ドラマ、ユーモラスな殺人事件解決みたいなものが好き、シリアスな乳ガンと出産実話ものは貫地谷しほりの大ファンとはいえ少々苦手(休日娯楽としては少々ツラいもの)でした。Brahms は結果としてクレンペラーをしっかり拝聴したけど、しばらく音源選定に悩んでいたもの。(今は亡き)EMIのステレオ以降のBrahms 交響曲全集録音はオットー・クレンペラー(1950年代)〜ジョン・バルビローリ(1960年代)〜エイドリアン・ボウルト(1970年代)〜オイゲン・ヨッフム(1970年代)〜ヴォルガング・サヴァリッシュ(1990年代)といった流れとなるのか。(チェリビダッケは種々ライヴ音源なので別格)ロジャー・ノリントン(1990年代)は古楽器演奏のハシリ、そして2008年サイモン・ラトルへ(未聴)。人様のサイト孫引きだけど、ブラームスにとって交響曲を書くことの意義について、とてもお勉強になりました。

いずれ昔馴染みのBrahms をこうして、集中的に聴けるようになった心境の変化を喜びましょう。

勝手にネットより拝借写真Brahms は数日前、交響曲第4番ホ短調+Hindemith フィルハーモニー協奏曲〜エーリヒ・ラインスドルフ/ベルリン・フィル(1987年11月7日ライヴ/ネットより入手音源)を拝聴しておりました。カラヤン時代ラストの爛熟したオーケストラの響き、ラインスドルフ(Erich Leinsdorf 1912-1993)晩年、ベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)の首席指揮者(1978-80)も降りて、あちこち客演していた頃の記録でしょう。音質良好。華麗なる色気と分厚いオーケストラを率いて、ライヴとは思えぬ整ったアンサンブル、ツボを押さえたメリハリ、ムリのない流れ、恣意的な表現に非ず、颯爽としてカッコよい演奏であります。1932年ベルリン・フィルのために作曲された「フィルハーモニー協奏曲」は録音も少なくて初耳。意外と拝聴機会の多い20世紀系音楽中、Hindemithだけは少々苦手意識有、これは色彩的、新鮮なサウンドが魅力的作品でした。極上のオーケストラとラインスドルフの明晰な表現がわかりやすかったのかも。

安易に昔馴染みばかり追いかけても虚しい。新しい音楽をもっと聴かなくっちゃ。

UCCD-4818/9もうひとつ人様のサイトにて学んだこと関連。Schubert 交響曲第9番ハ長調〜ヴォルフガング・サヴァリッシュ/シュターツカペレ・ドレスデン(1967年)・・・この作品は子供の頃、フルトヴェングラー(1951年)のLPに心底感銘を受けたもの。長じて華麗なる加齢を重ね、苦手作品へと変貌・・・ここ最近、隅々迄馴染んでいる旋律に親しみを(再び)感じるようになりました。歌謡的シンプルな旋律に溢れた美しい作品也。実演経験のある方によると、”実際にこの曲を演奏してみると、「未完成」と比べて、中身がスカスカでシンプルな感じなのだけれど、大指揮者が振るとブルックナーにも似た巨大な世界が現れるのが不思議”とのこと。狭いマンションの一室に閉じこもって音楽を聴いている(ような錯覚に陥っている)人間とは切り口と読みの深さが違いまんな。サヴァリッシュは素っ気なく、当たり前な表現が少々ツマラぬ〜かつてそんな印象だったけど、むしろ個性や情念の色濃い演奏を敬遠するようになって、オーケストラのクールな響きを素直を堪能しております。(写真は現役盤)


2014年7月某日/復活整理の日々

週末休み。安閑としてトラブルもない一日を遣り過ごして、帰宅したら女房殿不在。さっさと風呂を沸かし、冷蔵庫在庫で夕食を済ませ、ゆっくりテレビなど眺め、音楽を聴き・・・入手した珈琲豆が当たり!美味しくて2杯喫したせいでもなかろうが、睡眠不如意、深夜一旦起きだすと(予想外れ)雨は盛大、洗濯物を入れ込みました。リカルド・オドノポゾフ(v)1950年代音源を自主CD化したら、不覚にも冒頭の「序奏とロンド・カプリチオーソ」収録漏れ、残りは各々完全収録だから拝聴問題ないけれど、こんな小さな失敗を気に病んでしょうがない・・・半径数メートルの小さな世界、慎ましく生きております。2度寝してやや寝坊、雨上がりの朝(恒例ちょろ)ウォーキング実施。

2014年6月29日BSフジ放送「ニッポンの選択」にて近藤誠医師と腹腔鏡手術エキスパート宇山一郎教授との2時間に渡る討論に感慨有。昨日7月4日付朝日新聞「記者レビュー」には”主張するばかり、論議はすれ違い”とのコメントって、これには違和感がありました。18年ぶりのテレビ出演は、近藤医師が医療界から徹底的に無視され、論議らしい論議をさせてもらえなかったからであり、彼を非難する医師からの(そりゃそうでしょ、いままでの治療の常識を覆して患者より直接疑問を呈されるのだから)いくつかのコメントを見ても「近藤医師の著作は読んだことはない」と豪語されるような状態でしたから。時代は進んでおります。朝日記者氏も「噛み合う」なんてあり得る(和解する?)と思っていたの?

宇山教授が誠実であったこと、専門である食道ガンの難しさ、抗癌剤の使い方の是非について、かなり冷静に語っていたことに好感を持ちました。最後に「近藤医師はあたりまえと思っていた統計資料を冷静に再分析されている」旨、コメントされております。論争は相手への敬意が前提でしょう。「ステージ4」(末期)では手術を強行しないけれど、ガン専門医自ら罹患された時には「手術希望」されるとのこと。そりゃそうだろうな、自分も周りも”なにもしない”不安は限りないでしょう。またぞろ三流週刊誌は「放置して悲惨な結末に」みたいな、扇情的な事象を載せたりしております。

医師の側にも誤解というか、噛み合わなさはあって尊敬する山形の医師も(概ね常識的なバランス感覚コメント前提に)「検診で発見された「がん」の治療成果は良好である。検診は問題点はあるものの現時点で検診を全否定することは出来ない」〜近藤医師はそんなことは言っておらず、ガン検診が普及し早期発見が増えても死亡率は変わらないという趣旨(事実)に噛み合っておりません。治療成果が良好なら死亡率は(有意に)下がって然るべし、しかし実体はそうなっていない。(財政危機から検診をやめた小さな村では、有意に改善が見られた事象有〜サンプルは小さいから統計の参考にならぬけれど)

但し、宇山教授が指摘された「高齢化(寿命増)による平均年齢加味した分析」には一理あるでしょう。もしかしたら「死亡率は実質下がっている」可能性もあります。また、福田医師が指摘されている「悪性度が高い群と低い群の間には広いグレーゾーンがある」というのも研究価値があるでしょう。いずれワタシは基本、近藤医師の主張に賛同します。もちろん濃厚延命治療拒否。問題は読み手の消化であって、難しい病に直面すると”都合よい解釈”(エエとこ取り)をしがち、それは一般的な医師(熱心であればあるほど)に反発を買うし、自らのことはさておき、自分の親にそんなことが起こったら親類縁者(+医師から)の圧力は相当なものでしょう。冷静な論議、研究の継続を望みます。

Disky DB70708 上記今朝、Beethoven 交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」〜ルドルフ・ケンペ/ミュンヘン・フィル(1972年)・・・拝聴しつつ執筆。さきほど”こんな小さな失敗を気に病んで”とは真逆、これ半年ほど前、終楽章に致命的?な傷を発見して音飛び有、いつか再入手必要と哀しんでいたもの。それを偶然思い出して昨夜、良質メガネ拭きにて入念再クリーニングしたら〜無事、今朝ちゃんとトレースいたしました。自分のはもちろん(オークションにてクソ高く取引される)ESOTERICに非ず、フツウのCD也。12年前の素朴なコメント有、3年程前にはかなり真面目な言及第九もちゃんと聴いていたのだな。いずれ2013年6月のスピーカー変更前、今回拝聴にオーケストラの響きの薄さは気になりません。迫力もキレもあって、けっして悪い音に非ず。続いて拝聴した交響曲第7番イ長調(1971年)ともども中庸〜やや遅めのテンポ(最近古楽器演奏ばかり聴いているからそう感じる、きっと)、厚みもあって誠実、色気のあるサウンド+スケールも充分との手応えありました。落ち着いた最低限の”揺れ”も効果的であります。第7番終楽章はすごい熱気!苦手系Beeやん、しっかり堪能いたしました。

今週”Mozart 集中聴き”もラスト、声楽を取り出さなかったことは残念、室内楽も不足気味。Mozart 交響曲第29番イ長調K.201/第39番 変ホ長調K.543(1959年)/オーボエ協奏曲ハ長調K.314(1960年)〜コリン・デイヴィス/シンフォニア・オブ・ロンドン/レオン・グーセンス(ob)・・・この時期、EMIは次世代の巨匠を育成しておりました。初期録音は久々6枚分復活して、半分ほど?拝聴機会ありました。これは自主CD也。音質まぁまぁ良好(.mp3なので)、オーソドックス、バランス感覚抜群の仕上げ、この時期まだまだ大仰なるMozart が多かったはず、誠実清潔やや小さめの編成も(ある意味)新鮮。こんなフツウな演奏が日常聴きに相応しい・・・往年の英国名手レオン・グーセンス(1897-1988)の技量になんの疑念もないけれど、リズムはなんともノンビリとして時代を感じさせたものです。


2014年7月某日/復活整理の日々

咽の痛みはほぼ癒え、鼻水少々残、抗アレルギー剤服用中止の結果、体調は快復しております。予報通り、昨夜は雨。今朝は上がって早朝ウォーキング継続可能な爽やかな気温也。雨は東に遷ったんでしょう。九州北部方面は50年に一度の記録的降雨だったとのこと、これがエルニーニョなんですか?あちこち被害が出ていて、自然の猛威に心のなかでお見舞いするしかない。オークションCD出品はほとんど終わってしまって、週末は再出品アイテムを選定いたしましょう。

CDそのものの価格相場はとことん下がって、オークション相場もそれにつられているようです。時に稀少盤(?)がトンデモ高値に至っているのに驚くけれど、ま、一般に激安。自分の購入意欲は失せてしまって、世間では少ない小遣いをなんとか遣り繰りしているオジサンも健在らしい(一部富裕層?)・・・オークション出品8年目。ヴェテランなので相場はちゃんと見てまっせ。いよいよ駅売海賊盤最終整理に入って、2枚@1でいくつか様子見、ま、@1というのもナニなので@10にしてみたけど趣旨は同じ、投げ売り(≒実質上送料のみ)キレイに動きました。出目怪しい駅売海賊盤でも、流れる音楽は美しいですから。

旧仕様Mozart ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467/第23番ト長調/第4番ト長調K.41〜ウラデミール・アシュケナージ(p)/フィルハーモニア管弦楽団(1977-87年)・・・既に30-40年前の記録は世評も高く、現役。両作品とも緩徐楽章の美しさは際立って、我らがヴォルフガングが残した作品に駄作なし!それを前提としてこれぞ最高傑作。名曲に名演奏数多く有、古楽器系は別耳(な愛しさ有)、モダーン楽器の豊満な響きは良質な音質必須、ここ最近クララ・ハスキルなど(いくら優れた演奏でも)敬遠するようになりました。アナログ最盛期〜ディジタル時代の英DECCA録音は極上のバランス、ほのかに揺れる浪漫の風情(カデンツァにト短調交響曲K.550哀愁の主題が顔を出したり)漂うオーソドックスな表現、デリケートなピアノを捉えて極上であります。甘美、清潔なタッチ、オーケストラともどもほぼ理想的な完成度也。(第4番は少々大柄過ぎ/写真は旧仕様)

Mozart フルート協奏曲第1番ト長調K.313/第2番ニ長調K.314/アンダンテ ハ長調K.315〜バルトルド・クイケン(fl)/シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド(1986年)・・・愛しのヴォルフガング作品中、やや(ほんのちょっぴり)苦手としているフルート系の作品也。子供の頃、ハンス・マルティン・リンデ(fl)/ハンス・シュタットルマイヤー/ミュンヘン室内管弦楽団/豪華銀色レーベル・アルヒーフLPにて出会って以来、その印象を拭えません。クイケンによる古楽器(フラウト・トラヴェルソ)はノン・ヴィヴラートによる無垢な輝き、軽快ノリノリのリズム感、文句ない技術的切れ味〜愁眉を開くような、かつて最高の印象を得ました(というか、ここ数年歴史的録音しか聴いていなかった?)。現在の標準は誰の演奏ですか?自分は世代的にランパルとか、その辺りは浪漫の残滓(風情)があったんじゃないか。やはり、自分は古楽器派、そんな自覚を得たものです。

ようやく週末、一週間辛くもクリアいたしました。


2014年7月某日/復活整理の日々

失敗に学ばぬのはノーミソもどこか欠陥か?お仕事の話題に非ず、オロバタジン(またはアレロック)という抗アレルギー剤の件。昨年2013年春、転居後本格悪化した花粉症対処にて処方されたら、にっちもさっちもいかぬほど倦怠感+激しい眠気に起き上がれない・・・この薬の副作用は弱いほうとなっているけど、症状は人それぞれかも〜そのことをすっかり失念して今回同じ繰り返しやっちまいました。梅雨時から夏に向け、ストレス睡眠不如意いろいろ重なって体力抵抗力低下→咽を腫らすというのは、もしかして10年以上のパターン?今回は鼻詰まりが気になったので抗生物質(毎食後)+抗アレルギー剤(朝晩2回)の処方となったけど、昨日一日ぼんやりして耐え難いほど。よーやく昨年の”副作用”を思い出したものです。(ことし春までは自覚していたんだけどな)夕方の服用を中止、ようやくヤクが抜けた(症状沈静化した)のが夜半、処方箋で気付けよ。体調悪いから通院しているのに、カネ払って挙句、体調悪化しちゃあかんですよ。

今週のお仕事山場超え、いくつか小さなトラブル処理しつつ、おそらくは本日(流れ的に)ヒマ。明日の商談準備でもしっかりするか。

0013132BCそんな体調だから音楽に集中難しいけどMozart 交響曲第23番ニ長調 K. 181/J.C.Bach 交響曲ト短調 作品 6 No. 6, W. C12/大序曲ニ長調 作品 18 No. 6, W. XC1/Mozart 交響曲第21番イ長調 K. 134/歌劇「エジプトの王ターモス」 K. 345〜「Allegro vivace assai」/J.C.Bach 大序曲ニ長調 作品 18 No. 4, W. C27〜ベルリン古楽アカデミー・・・これもデータ入手故、録音データ不明なディジタル録音。ちょっと粗野なくらいの勢い+サウンド、昔風豊満なモダーン楽器演奏も悪くないけど、このリアルな疾走感は別物として楽しみましょう。大バッハの末っ子「ロンドンのバッハ」(1735-1782)は我らがヴォルフガングに多大なる影響を与えたとのこと、たしかに子供の頃、初めてシンフォニア(ベイヌムの17cmLP)を聴いた時”クリソツ”な雰囲気感じましたもの。不勉強故、この作品配列がどんな音楽史的意味合いがあるのか(同時代ですか?)大序曲(Grand Overture)ってなんやねん?(管弦楽組曲の進化形なのか)全然わからぬけど、溌剌躍動する世界を堪能いたしました。J.C.Bach のほうは比較対象はムリだけど、イ長調交響曲K. 134の浮き立つようなリズム感、各パートの自在な自己主張に陶然といたします。

Mozart ピアノ・ソナタ第1番ハ長調K.279/第2番ヘ長調K.280/第3番変ロ長調K.281/第4番変ホ長調K.282/第5番ト長調K.283/第6番ニ長調K.284〜グレン・グールド(p)(1965〜1974年)・・・途切れ途切れのスタッカート、優雅な詠嘆を拒否したリズム、薄っぺらいピアノの響き、これをMozart のリファレンスとするにはあまりに個性的。あくまでグールドの個性を堪能すべき録音だけど、作品そのものが驚くべき鮮度に変身しているのも間違いない。数種ソナタ全集を棚中取り揃えて、やはりいちばん聴く機会の多い、聴く度衝撃を受けるのはこれなんだな。聴き馴染んだ穏健な旋律は陰影深く変幻自在、個性的な衣を羽織ってCD一枚分、怒涛の感動の渦であります。久々に聴いたら音質もかなり良好でした。

では、行ってきます。


2014年7月某日/復活整理の日々

今朝も爽快なる快晴、30度C超え予想。明日は雨だそうです。喉の痛みは治まったけれど、抗アレルギー剤の副作用?終日(現在も)ぼんやりして眠い感じ。睡眠不如意はないけれど、眠り浅く妙な夢を見ております。早朝(ちょろ)ウォーキングは継続中、今週のお仕事山場は昨日、なんとかクリアして本日の定例作業はもう一山、一週間無事乗り切りたいもの。いろいろ失敗して、種々大小トラブル乗り越え、徐々に落ち着き、馴染んで安定することを願いましょう。こんな体調だと、音楽への集中もなかなか難物。ほんまは休みたいくらい。

これはUCCA-9007/18今週はMozart !一番のお気に入りを後回しにしておりました。Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385(1993年)/第36番ハ長調K.425「リンツ」(1995年)〜トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンサート・・・(Academy of Ancient Musicと並んで)英国老舗古楽団体は息長く活動しているようです。2003年からアンドルー・マンゼに音楽監督の座を譲ったのだな。交響曲全集になっていることは最近知りました(後期作品しか聴いていない)。技術的な洗練、穏健オーソドックスでありながら充分鮮度ある古楽器アンサンブルは軽快、ヴィヴィッドに躍動しております。古楽器特有の薄く洗練されぬ響き、特異にリズムを強調した表現を嫌う方にも受容可能なサウンド・表現でしょう。

この音楽世界への道を開いて下さった「アイネ・ク」(小学校4年生時友人宅にて拝聴)別格として、Mozart との本格的出会いは「ハフナー交響曲」(カール・ベーム/ベルリン・フィル1959年)だったんじゃないか(17cmLP/ステレット33@550也)。華やかな明るさ、吹き上げるような喜び、そんな幸せな気分がよみがえる演奏でした。

Mozart ホルン協奏曲第2番変ホ長調K.417/第3番変ホ長調K.447/第1番ニ長調K.412+514(386b)/第4番変ホ長調K.495/断章ホ長調K.Anh.98a〜バリー・タックウェル(hr)/ペーター・マーク/ロンドン交響楽団(1961年)・・・Mozart の自主CDは数多いけれど、いくつかの余白に収録したもの。なんと!なんのクレジットもなし〜某演奏を聴き終わって、さてCD取り出そうと思ったらいきなりニ長調協奏曲K.412+514(386b)始まりました。明るく軽快、のびのびとしたソロ、ヴィヴィッドなオーケストラが素晴らしい・・・やがて記憶蘇って、ネットより音源入手自主CD化に失敗した(一部データが途切れている)ため、クレジットから除いたものなのでしょう。時期を改めて作りなおすつもりが失念したままだったとは・・・先日、アラン・シヴィル(hr)の素晴らしい演奏(1966年)を聴いて、ケンペ/ロイヤル・フィルのバックが大柄に過ぎる(重い)と感じたもの。こちら、音質もよろしくペーター・マークはMozart には定評あるみごとな完成度でした。

他、ベルリン古楽アカデミー(+J.C.Bach )など。なんとか一日乗り切りましょう。


2014年7月某日/復活整理の日々

7月の声を聞いて今朝も爽やかな気候、最高気温予測は33度Cという夏らしい夏、しかし朝晩の過ごしやすさはエルニーニョの影響なのでしょうか。(その辺りのロジックはまったく理解していない)昨日はお仕事進捗を見計らって昼から早退、耳鼻咽喉科に一番乗りしました。空いていたなぁ、以前夜に出掛けた時にはもの凄い混みようだったのに。昨夜より数種ヤク服用開始(抗生物質+抗アレルギー剤)、これでなんとか今週乗り切りたいもの。体調いまいちだと、せっかくの新しい音源拝聴にも集中力を維持できません。

Mozart ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216/第4番ニ長調K.218「シュトラスブルガー」〜ジノ・フランチェスカッティ(v)/ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(1958年)・・・子供の頃、宝物のように聴いていた一連のワルター・ステレオ録音がネットでフリー入手できるなんて!交響曲は駅売海賊盤を処分して、さて肝心の聴き手の意欲が高まりません。フランチェスカッティのヴァイオリン協奏曲は、最近自主CD化して数回拝聴済。例の如し明るいヴィヴラートも華やかなソロは期待通り、但し、伴奏の重さには仰け反りました(とくに第4番)。一時いろいろ聴き比べてハイフェッツのリズムのノリが一番と感じたけれど、豊満優雅な世界も悪くないな、昨日はそんな手応えでした。音質極上。

自主CDに余白埋めにはHeinichen ヴァイオリン協奏曲ニ長調/PISENDEL ヴァイオリン協奏曲ト長調〜ローマン・トーテンベルグ(v)/ズラトコ・トポルスキ/ウィーン室内管弦楽団・・・ネットから拾ったLP復刻?1966-7年辺りの掟破り音源らしい。Roman Totenberg(1911 - 2012)はポーランド往年の名手らしいけど、他録音を聴いたことはありません。しっとりとしたヴァイオリンは流麗かつスムースな技巧、拝聴機会の少ない後期バロック期作品をわかりやすく紹介して下さいました。

BC0013802Mozart 交響曲第38番ニ長調K.504/第33番 変ロ長調K.319/第36番ハ長調K.425「リンツ」/第40番ト短調K.550〜ルートヴィヒ・ギュトラー/ヴィルティオージ・サクソニエ(ザクセン・ヴィルテゥオーゾ)・・・ネットよりデータ入手は録音情報不備、同じシリーズの「ジュピター」は2000年とのこと、その辺り比較的新しい録音は、ほとんど話題になっておりません。トランペットの名手がドレスデンの名手を集めて1986年ころから活動していたらしいけど、おそらくはETERNAレーベルがスウィトナー音源を引き継ぐべきディジタル収録を企図したものでしょう。結果ほとんど忘れ去られているのは残念無念・・・昨夜から順繰り拝聴して、管楽器が浮き立って少ない編成もマイルド・サウンド、オーソドックスなバランス表現に感心いたしました。もちろん音質も良好。ドレスデンの名手たちは洗練され、クールな音色を駆使してみごとな完成度であります。但し、ト短調交響曲K.550はいかにもおとなしく、ものたりぬ感じ。

時代は溌剌リズムも過激な古楽器系全盛期、過去の豊満なスケールを求める人も多いけれど、その両方に当てはまらぬ中途半端な存在かも。こちら中庸、スッキリとして内声部、各パートの姿もちゃんと理解できて、淡々とした姿勢も崩さぬモダーン楽器アンサンブル。ワタシはこれも悪くないかな、と。

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi


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