Rodrigo アランフェス協奏曲
(ナルシソ・イエペス(g)/アタウルフォ・アルヘンタ/スペイン国立管弦楽団)


AVJAPAN AC-3023(英DECCA?の海賊盤) 中古250円にて購入 Rodrigo

アランフェス協奏曲

アタウルフォ・アルヘンタ/スペイン国立管弦楽団(1958年)

Vivaldi

ギター協奏曲ニ長調

オドン・アロンソ/スペイン国立管弦楽団

Bach

「シャコンヌ」ニ短調

ナルシソ・イエペス(g)

AVJAPAN AC-3023(英DECCA?の海賊盤)  中古250円にて購入

 「中古250円にて購入」とあるが、2007年8月再購入したもの。1990年代初頭に一度「1,000円」にて購入し、処分しておりました。理由はオドン・アロンソ/スペイン放送交響楽団(1969年)DGの正規盤を購入したからであって、「アランフェスなんて一枚ありゃエエでしょ」と安易に考えておったのでしょう。

 しかも、この駅売海賊盤には「ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮」となっていて、若く潔癖であった当時のワタシは「やはり海賊盤はあかんやないか!」とこのCDを見捨てたのです。やがて、人生の苦渋が色濃く背姿に滲み出る今日この頃、猛暑のお仕事出先で涼んだBOOK・OFFで運命の再会が・・・って、@250コーナーやけど。

 時代的にソロが前面に出がちではあるけれど、録音はこちらのほうが遙かに鮮明でよろしい。亡くなる直前のアルヘンタ(1958年1月18日逝去)のリズム感、アンサンブルのヴィヴィッドなこと、オドン・アロンソの敵ではない。イエペスのソロも同様であって、たしかこちら通常の6弦ギター使用であって、やがてより広い音域、表現の幅を求めて10弦ギターを使う前の録音となります。

 若さもあるのか(31歳)、ギター・ソロは生き生きと軽快であり、端正なる表現と細かいニュアンスが両立しております。ワタシはあまりギターを多種多様に聴いてはいなくて、セゴヴィアのボックスをまとめて聴いたくらい(彼には残念ながら”アランフェス”の録音はない)が比較対照となります。セゴヴィアはもっと自由で、ある意味崩したような”粗さ”があったけど、イエペスは楽曲に対する集中力、完成度に於いて秀でたものがあると感じられました。(1969年録音には躍動が不足、との印象有)

 第2楽章「アダージョ」の官能はなんど聴いても名曲。官能は抑制があって、初めて際立つものなんです。アルヘンタの対話の見事さも特筆しておきましょう。やがて情熱のストロークで最高潮へ〜詠嘆に噎(むせ)ぶオーケストラも絶好調に呼吸がぴたり!と合う。

 最終楽章〜ゆったりとしたリズムに乗って、表情は晴れやかでした。にこやかな行進ですね。

 Vivaldiは誰でも知っている楽しい作品(原曲はリュートと二つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調 RV.93)で、オドン・アロンソ(1925年〜おそらくはスペインのヴェテラン)のバックとなります。これも音質良好。やや大柄なアンサンブルで、しっとりとギターを包み込んでおります。細部までしっかり味付けられたソロ。

 「シャコンヌ」(原曲は言うまでもなくBach 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番BWV1004の終曲)は、現代/古楽器ヴァイオリン、ピアノ、管弦楽を問わず、間違いなく感動を保証して下さる史上最強の名曲也。ギター版だって例外ではない。

 いくらでも劇的に煽ることは可能なはずだが、淡々粛々とした静謐さが聴き手の胸を打ちました。イエペスは弾き手の色付けを強調しない人だと思います。14:46深く音楽に沈む込み、安寧の世界が広がりました。セゴヴィアの自在闊達なる演奏(1947-49年)より好みですね。できうればワタシの葬式には、こんな音楽を流していただきたい・・・そんなことを考えました。

(2007年9月28日)


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written by wabisuke hayashi