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駅売海賊盤


 既に「メジャー音源流用の海賊作成」CDは姿を消してしましました。メジャー・レーベルそのもの価格が下がってしまって、その存在感を失ってしまったと考えられます。つまり、売れない。現在、残っているのは中古処分のみ。(歴史的録音やら、未承認ライヴなどの「海賊盤」は続々と出現)

 著作隣接権フリーの音源とはいえ、やはり堂々と買うべきものではない、「音楽界に寄与するべきものでもない」とのご批判もいただきました。

 ウチのBBSでも

正直言って海賊盤は必要悪でしょう。勿論、倫理的・法的には「悪」なのですが、音楽を楽しむある一形態だと思います。ただ、問題なのは現在日本で売られている海賊盤が非常に過剰であり、本当に(主観的ながら)真価があるのかどうか、という問題です。ある批評家は日本で発売されているのも、「正規非合法盤」としています。それに、価格設定もありますね。基本的に最近はCDR(所謂裏青盤)が2300円もする、という実態が問題でしょう。

「正規非合法盤」というのは日本で公に「日本限定で」売されているものです。(例えば、東芝EMIとか徳間とかそのたもろもろ(K氏)


中古盤を買う場合は日本経済には若干寄与すると考えられますが、音楽業界(演奏者・製作者)には一切寄与しませんね。日本経済を広い目で観ると、定価で販売されるソフトの売り上げが大幅に減る分、マイナスであるとも考えられます。

これが海賊盤の場合、新品の状態から中古とほぼ同じ構造になる(製作者側の利潤はある)ので、もっとも経済的に罪深い代物といえるでしょう。

だから中古や海賊盤購入が中心の我々が経済への寄与なんて語っちゃいけないと思いませんか?中古屋が儲かる分、図書館CDをコピーするよりマシ...程度のもの。(B氏)

 ・・・などのご意見が出されました。

   ワタシ個人的には、LPを最終的にあきらめた喪失感から救ってくれたのか「海賊盤」シリーズだったので、思い入れはあります。中古で安く出ていると、やはり買ってしまいます。「定価で販売されるソフトの売り上げが大幅に減る」理由が、すべてこのためとは思わないが、一理も二理もあるのもたしかでしょう。

 散々5年間も公表してきたので、今更隠してもしかたがないと考え、そのままサイト情報は残します。ワタシにとって、あくまで「海賊盤購入」はミュージック・ライフの一部であって、大多数は正規に売られたCDを購入していることを(言い訳じみてはおりますが)申し添えておきます。もちろん、このまま更新も続けますが、それは、これを機会にぜひ音楽に親しんでいただきたい、という真面目な思いからでもあります。(2004年2月1日)

以下(この頁下の方)は、以前の文章のまま。

尚、いちおう手持ち整理の意味合いで以下の文書を上梓しました。(ほぼ読者の反応なし〜そりゃ、そうだろうなぁ)
●駅売海賊盤〜開き直りの弁(2004年2月)
●駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第1集■(2004年3月)
●駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第2集■(2004年3月)
●駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第3集■(2004年3月)
●駅売名曲海賊盤情報(?)■第4集■(言い訳の上塗り2004年9月)
●駅売名曲海賊盤情報(?)■第5集■(Mahler 作品集)(2004年12月)
●駅売名曲海賊盤余話■第6集■”海賊盤購入購入の言い訳”(2005年8月)
●駅売名曲海賊盤余話■第7集■駅売海賊盤在庫現状と言い訳(2007年4月)
●駅売名曲海賊盤余話■第8集■駅売海賊盤購入その後(2008年1月)
●駅売名曲海賊盤余話■第9集■駅売海賊盤2009年展望(2009年1月)
●駅売名曲海賊盤余話■第10集■ウィルヘルム・ケンプのBeethoven (2009年10月30日)


●Mendelssohn/Tchaikovsky ヴァイオリン協奏曲(ヤッシャ・ハイフェッツ(v))

●J.Strauss ウィンナ・ワルツ集(フェレンツ・フリッチャイ/ベルリン放送交響楽団)

●Wagner 管弦楽作品集(オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団)

●Berlioz 幻想交響曲(シャルル・ミュンシュ/パリ管弦楽団1967年)

●Faure ヴァイオリン・ソナタ第1/2番(ピエール・ドゥカン(v)/テレーズ・コシェ(p))

●Brahms 交響曲第3番ヘ長調/セレナード第2番イ長調(エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル/ロンドン交響楽団)

●Chopin ワルツ集(14曲/ルービンシュタイン(p))

●Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」(ズービン・メータ/ウィーン・フィルハーモニー1975年録音)

●Rachmaninov ピアノ協奏曲第2/4番(ヴァーシャリ(p)/アーロノヴィチ/ロンドン交響楽団)

●Brahms ヴァイオリン・ソナタ第1/2/3番(シェリング(v)/ルービンシュタイン(p))

●Haydn 交響曲第94/96/100番(ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカ)

●Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」(ワルター/コロムビア交響楽団)

●Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品61(ヨゼフ・シゲティ(v)/アンタル・ドラティ/ロンドン交響楽団)

●Mahler 交響曲第3番ニ短調(ショルティ/ロンドン交響楽団1968年)

●Mahler 交響曲第1番ニ長調(ブルーノ・ワルター/ニューヨーク・フィルハーモニック 1954年)

●Wagner 「ニーベルングの指環」管弦楽抜粋(ストコフスキー/ロンドン交響楽団)

●Holst 組曲「惑星」(ウィリアム・スタインバーグ/ボストン交響楽団)

●Dvora'k スラヴ舞曲集全16曲(ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団)

●Mahler 交響曲「大地の歌」(バーンスタイン/ウィーン・フィル)

●Ravel 「ボレロ」「スペイン狂詩曲」「ダフニスとクロエ」第2組曲(シャルル・ミュンシュ/パリ管弦楽団)

●20世紀不滅の名演奏家 ピエール・モントゥー/その後

●200円のCD

●Rodrigo アランフェス協奏曲(ナルシソ・イエペス(g)/アタウルフォ・アルヘンタ/スペイン国立管弦楽団)

●Haydn ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調/第48番ハ長調/幻想曲ハ長調/アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ ヘ短調/ピアノ・ソナタ第34番ホ短調(バックハウス(p))

●Mozart セレナード第13番ト長調K.525「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」/嬉遊曲第15番 変ロ長調K.287(271h)(カラヤン/ベルリン・フィル)

●Bach イタリア協奏曲/フランス風序曲(レオンハルト1965/67年)

●アルテュール・グリュミオーの世界(1950年代)

●Mahler 歌曲集「子供の不思議な角笛」(ジョージ・セル/ロンドン交響楽団/シュヴァルツコップ(p)/フィッシャー・ディースカウ(br))

●Beethoven 交響曲第5番ハ短調「運命」(カルロス・クライバー/ウィーン・フィルハーモニー)

●Stravinsky「火の鳥」全曲(アンセルメ/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)

●Beethoven ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」(ウィルヘルム・ケンプ(p)/ライトナー/ベルリン・フィルハーモニー)

●Bach 「音楽の捧げもの」BWV1079(カール・リヒター)

●Faure 組曲「ペレアスとメリサンド」/歌劇「ペネロープ」序曲/組曲「マスクとベルガマスク」(エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団)

●Mozart 弦楽四重奏曲第16/17/18/19番(ジュリアード弦楽四重奏団1966年)

●Mahler 交響曲第7番ホ短調(バーンスタイン/ニューヨ-ク・フィルハーモニック1965年)

●Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調(ショルティ/シカゴ交響楽団)

●Bruckner 交響曲第4番 変ホ長調(ラインスドルフ/ボストン交響楽団)

●Mozart 管楽セレナードK.375/K.384a(ジェイムス・ブール/ムジア・ヴィーヴァ・アンサンブル)

●Grieg 名曲集「北欧の叙情」(ジョージ・ウェルドン/フィルハーモニア管/ロイヤル・フィル)

●Grieg 叙情小曲集(選集)〜エミール・ギレリス

●Rachmaninov ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18(アシュケナージ(p)/コンドラシン/モスクワ・フィル)

●Bach ヴァイオリン協奏曲集(オイストラフ/ウィーン交響楽団)

●Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調(ブレンデル)/第21番ハ長調(カサドシュ)

●Mozart ホルン協奏曲集(ザイフェルト(hr)/カラヤン/ベルリン・フィル)

●R.Strauss 「メタモルフォーゼン」(クレンペラー)/「4つの最後の歌」(シュヴァルツコップ/セル)

●Bach 無伴奏チェロ組曲第1/4/5番(フルニエ1959年ジュネーヴ・ライヴ)

●Haydn 弦楽四重奏曲 「ひばり」「皇帝」「セレナード」「五度」

●Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調(フェラス/カラヤン/ベルリン・フィル)

●Respighi 交響詩「ローマの噴水」「ローマの松」(アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団)

●Brahms 交響曲第1番ハ短調 作品68(バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック)

●Beethoven ピアノ・ソナタ第14/23/8番(グルダ)

●Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調(アシュケナージ/マゼール/ロンドン交響楽団)

●Brahms ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品54(ポリーニ/アバド/ウィーン・フィル)

●Mozart 交響曲第40/41番(ジュリーニ/ニュー・フィルハーモニア管)

●Brahms ピアノ協奏曲第1番(カーゾン/セル/ロンドン響)

●往年の名演奏家によるバロック名曲集

●Mozart ピアノ・ソナタ第10/11/13/15番(ギーゼキング)

●ルービンシュタイン Chopin 名曲集

●Vivaldi 「四季」(アーヨ/イ・ムジチ)

●Brahms 交響曲第1番ハ短調 (ミュンシュ/ボストン交響楽団 1956年)

●Liszt ピアノ協奏曲第1/2番(リヒテル/コンドラシン/ロンドン交響楽団)

●Edvard Grieg

●R.Strauss  交響詩「英雄の生涯」(ベーム/ウィーン・フィル)

●Mozart ヴァイオリン協奏曲第1/3/5番(オイストラフ/ハイティンク/コンセール・ラムルー)

●Mendelssohn 劇音楽「真夏の夜の夢」「イタリア」(クレンペラー/フィルハーモニア管)

●Gershwin 「ラプソディ・イン・ブルー」「パリのアメリカ人」(ペナリオ/フェリックス・スラットキン)

●Schubert 弦楽五重奏曲ハ長調 作品163 D.956(ヴェーグ弦楽四重奏団+カザルス)

●Mozart 交響曲第38/39番(ベーム/ベルリン・フィル)

●20世紀不滅の名演奏家 ロストロポーヴィチ

●クラシック名曲小品集(フィードラー)

●Mussorgsky 「展覧会の絵」(アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団)

●20世紀不滅の名演奏家 ヨーゼフ・シゲティ

●Bach 、Mozart 、Beethoven (グールド)

●Viotti ヴァイオリン協奏曲第22番イ短調(アッカルド)

●Brahms 弦楽6重奏曲第1/2番(メニューインほか)

●Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」(ショルティ/シカゴ響)「パガニーニの主題による狂詩曲」(ワイルド)

●Beethoven 交響曲第2/7番(シェルヘン/スイス・イタリア語放送管弦楽団)

●偉大なる作曲家 Elgar

●Sibelius 交響曲第5/7番(バルビローリ/ハレ管弦楽団)

●リラクゼーション・クラシック-午睡の夢

●Sibelius 交響曲第2番ニ長調 作品43(セル/コンセルトヘボウ管)

●Brahms /Dvora'k 「舞曲集」(ライナー/ウィーン・フィル)

●Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調(バーンスタイン/ニューヨーク・フィル)


 「看板に偽り有」〜20世紀のラスト数年あたりでは、この類の音源はマンネリ化してしまったし、せいぜい中古で「著作隣接権」改訂前(つまり1968年以降)の録音を探すくらいしか、楽しみはなくなりました。なんといっても、超激安(@200以下?!)の輸入セットものの進出が凄く、価格的には魅力がなくなりました。

 それでも良質なクラシック音楽CDが手に入りにくい地方都市や、経済的に通販のまとめ買いができない青少年にとっては、現在もありがたい存在かも知れません。但し、メジャー・レーベルの輸入ボックスものを買ったりすると、正規盤のほうがずっと安かったり、音質が目を見張るほどだったりすることもあって、驚きます。時代は変わりつつあります。

 ワタシ個人は、まだまだ在庫がたくさんあるし、楽しみは尽きません。また、正規CD復刻がされていなかったり、既に廃盤となってしまって、いつのまにか貴重盤になってしまった音源も存在します。(2000年12月22日)

→もともとの文書は、このページ下に詳細有。

 グルダは来日時、海賊盤への怒りを露にしておりました。存命中録音を拒否していたチェリビダッケも本人の意思に反して海賊盤がいっぱい出ています。(最近はようやく遺族が了承した正規盤が出回るように)

 著作権を無視した掟破りのCDでしょうし、良くないのはわかってはいるのですが「とにかく安い」ということで、たくさん機会ある毎に購入してきました。いまでもたくさん持ってますし、今更捨てられません。きっと多くの人に批判を受けるでしょう。確信犯なので、懺悔しておきます。ごめんなさい。

 ただし、私の求めたのは「貴重な録音」を劣悪な音質を、バカ高い価格で売っているものではありません。(「貴重な録音」を、安い価格で売っていたANFシリーズは買いましたが)
 いわゆる「名曲シリーズ」なのです。
 著作隣接権との関係で1968年前の録音が多いのですが、よく駅頭で売られているような「名曲シリーズ」は、もう音源が尽きてきたようで、姿形は違っても目新しいものは出ていないようですね。

 CDのプレス技術の向上によって、著作権の曖昧な国でLPからCD化したのだろうと想像されます。最近は、ヨーロッパ辺りからの輸入と思われる無名演奏家の正規盤(と、思う)が目に付きます。PILZなんかもその走りだし、ONYXというレーベルは500円〜680円位で見かけるようになりました。

 しかし、90年代を走り抜けた、名曲海賊盤の魅力に及びません。

 私がLPと泣く泣く決別する90年代を前にして、名曲海賊盤は魅力的に登場しました。
 LP時代に愛聴したものが、そのままCD化されたことに感激。いまだに正式にはCD化されない(少なくとも簡単には手に入らない)録音が1,000円以下で手に入る誘惑に負けました。

 名曲海賊盤シリーズは、様々な会社で出ていましたが、おおよそ同じ音源を使用していたので元締めは同じだったのかもしれません。
 値段は「時価」で乱高下激しく、一番高くて1,200円、最後の投げ売りは250円という底値。現在の相場では800円を切れば「買い」の水準でしょう。最近は円安で輸入廉価盤の相場も上がってきたようです。(1998年執筆)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi