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駅売名曲海賊盤余話■第8集■駅売海賊盤購入その後


駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第1集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第2集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第3集■
駅売名曲海賊盤情報(?)■第4集■(言い訳の上塗り)
駅売名曲海賊盤情報(?)■第5集■(Mahler 作品集)
駅売名曲海賊盤余話■第6集■”海賊盤購入購入の言い訳”
駅売名曲海賊盤余話■第7集■駅売海賊盤在庫現状と言い訳

 正当派クラシック音楽マニアの風上にも置けない【♪ KechiKechi Classics ♪】ならではの(ダークサイド)ネタも第8集を数えました。

 昨年2007年転居をキッカケにCD在庫を(収納場所問題で)大量に処分せざるを得なくなりました。駅売海賊盤は中古で購入するにはBOOK・OFFで簡単にみつかるが、オークションではなかなか売れないものです。(正々堂々と1,000円出品されている方もいらっしゃるが)ワタシは、試しに200円程でちょっとだけ出品してみたけれど、幸い入札がありました。ありがたい。いよいよ処分がどーしょーもなくなったら”バルク・セール”だな。

 転居後、クルマを処分した関係でBOOK・OFFへ通う頻度は減りました。西宮北口店を時々覗くが、品揃え相場ともなかなか立派です。ワタシが根こそぎ購入しちゃわないから、エエ頻度で補充され、在庫が回転しているのかな?ワタシが狙うのは(もちろん)@250となります。

 どこにでもころがっている「FIC」在庫だけれど、例えば■Bach イタリア協奏曲/フランス風序曲(レオンハルト1965/67年)はDHM時代初期の貴重な音源だったし、■Haydnのピアノ・ソナタ集(ハックハウス1957年)には、作品そのものに開眼させていただいたものです。偶然、たまたまだけれど■Ravel 管弦楽作品集(ミュンシュ/パリ管1968年)には演奏の凄さはもちろん、”正規CDより音が良いかも”という情報さえいただきました。

 ■Sibelius 交響曲第2番ニ長調(セル/コンセルトヘボウ管弦楽団1965年)は、正規盤を入手いたしました。LP時代の愛聴盤であり、CDではずっと駅売海賊盤で楽しんできた■Wagner 管弦楽作品集(セル/クリーヴランド管弦楽団1968年)Gala/SONY 500693 2 @250も正規盤で入手できました。じつは最近、■Grieg 管弦楽作品集(ジョージ・ウェルドン1960/61年)の正規盤を中古激安で見掛けたが、購入する勇気は出ませんでした。駅売海賊盤が1,000円で正規中古盤が250円とは・・・稀少盤なんですよ。素晴らしい演奏だし。

 最近の入手成果です。

 CTA CLASSIC COLLECTION 8 @250■Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」(1959年)/大フーガ(1956年)〜オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団・・・「大フーガ」(弦楽合奏版)のほうはフルトヴェングラー、コンヴィチュニー等、いずれも音質条件が整わない中で聴いていたせいか「?」的印象だった作品。1956年とはいえちゃんとしたステレオ録音、しかも細部まで明快+盤石に腰を落ち付けて、この作品の巨大さ、巨魁さがはっきり認識できました。「英雄」は音の条件いっそう整って、前のめりに激昂せず、緩すぎず、クールなバランス感覚が抜群の広がりと説得力!「英雄」をこれほど楽しんで聴いたのはずいぶんと久々・・・クレンペラーの録音はどれを聴いても立派だけれど、フィルハーモニア管弦楽団との相性はよろしいと思いますね。爽快軽快でキレのあるサウンドに、太い筋が一本通るような気がします。

 ■Brahms 交響曲第2番ニ長調〜オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団(1956年)・・・駅売海賊盤で音質云々しちゃマズいが、ちょっと乾き気味で低音が弱い・・・ま、1956年ですから。ステレオ感充分で対向配置も理解可能。少々ヴォリュームを上げて楽しみましょう。演奏的には「英雄」と変わらず、煽ったり、異形なるスケールを強調するものではなく、一歩引いた冷静なバランスから驚くべき説得力が沸き上がる・・・Beethoven 以上に敬遠気味だったBrahms の交響曲を堪能いたしました。/再聴。ホルンはデニス・ブレインだそうですね。低音や潤いに不足する音質は年代を考慮すれば、文句を付ける筋合いのものではないでしょう。硬派で立派な演奏であって、「煽ったり、異形なるスケールを強調するものではなく、一歩引いた冷静なバランスから驚くべき説得力が沸き上がる」との前回印象そのままに、オーケストラの上手さ、クリアな響き(古色蒼然曖昧模糊とした世界ではない)に感心いたしました。(以上「音楽日誌」より)

   まだありまっせぇ、こんなのは流れというか、出会いなんです。

 Goodays GCC-013 @250■Holst 組曲「惑星」〜エイドリアン・ボウルト/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1966年)・・・待望の入手であって、1978年ロンドン・フィルとのラスト録音は定評ある名盤としての地位揺るがないが、こちらLP時代長く人気のあった録音なんです。おそらく現在入手困難。但し、今回入手は(やはり)駅売海賊盤@250/おそらくはLP板起こし音質絶好調でして、オーケストラの清冽で歯切れ良く、明るい響きが良く捉えられていて上々です。ロンドン・フィル盤は、腰を割った盤石の横綱相撲的演奏だけれど、ボウルト77歳・若々しい(!)勢いが感じられて、別な魅力に溢れます。

 ■Mozart ピアノ協奏曲第20(1965年)/26番(1962年)〜イングリット・ヘブラー(p)/ガリエラ(20番)/C.デイヴィス(26番)/ロンドン交響楽団・・・これもPHILIPSの駅売海賊盤@250也。LP時代Mozart はこの演奏で持っていたんです。例えば先日聴いたばかりのエフゲニ・キーシンなどと比べると、ノンビリしているというか、穏健派と言うべきか。もちろん太古歴史的巨匠時代のイメージとも全く異なって、良い意味で常識的な、ほっとするような暖かい演奏です。技術的な不備などあるはずもないが、少なくとも技巧のキレを前面に出す方向ではない。バックは若きコリン・デイヴィス(当時35歳!)が立派でした。これも音質良好。

 ■Mozart 交響曲第40(1962年)/41番(1960年)〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィル・・・1960年頃集中して英DECCAに録音した一連の成果です。カラヤン未だ40代壮年の勢いと輝き溢れる時期のものであります。(が、あまり出来のよろしくない駅売海賊盤=おそらくLP板起こしで、少々ぼんやりとした音質だけれど)/分厚く、重く、豪華ゴージャス、粘着質であり、ハナ持ちならぬ自信たっぷりレガート節回しに、若い頃に大反発した記憶蘇りました。現在なら、こんなのも有か?と(やや)納得できます。ワルターの豊満なるMozart に似て非なる世界でしょう。大きな呼吸、リズム感の違いでしょうか。それでもウィーン・フィルの華やかなサウンドを楽しみました。(以上「音楽日誌」より)

(2008年1月25日)

 


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written by wabisuke hayashi