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駅売名曲海賊盤情報(?)■第4集■(言い訳の上塗り)


駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第1集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第2集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第3集■
の関連感想文です。相変わらずの社会的に寄与するはずもない駄文でございます。新しい情報はありません。

 「駅売名曲海賊盤」とは、著作隣接権の狭間を狙って正規音源を流用した「格安盤」でした。「でした」というのは、1990年前半で(実際上)消滅しているからでして、21世紀には正規盤の値下げが進んだ(音源所有する会社がつぶれ、所有権ごと売られたという事象の結果でもある)のと、CDRの一般家庭への普及=私家版海賊盤に取って代わられた、という実体でしょう。「演奏家の収入やら、クラシック音楽会の発展に何らの寄与もない」というご意見が正統だと思います。

 これは生産国が明示されず、CD発生初期(1980年代前半)は日本でしか生産できなかった(逆輸入盤もあった)時代もあるから、日本製だったものもあるかもしれないが、韓国、後には中国辺りでパーツ生産〜日本で組み立て(といってもCD+スリーブ+ケースだけだけれど)製品化されたのかも知れません。(スリーブは簡単なものなので、日本語表記がちゃんとしているものはそれのみ日本で印刷された可能性も有)馬場錬成「中国ニセモノ商品」(中公新書ラクレ 2004年発行)を読むと、日本の工業製品(反日感情とは裏腹に日本製品に対する絶大なる信仰が篤い)詐称(そっくりコピー)、(偽)キャラクター・グッズ、そして海賊版CDの件も登場し、その根深い問題に衝撃を受けました。

 「中国製品が安いのは人件費のせい」〜と、一般的に思われているが、じつは研究技術開発経費が要らないこと(いきなり現物から盗用してしまう)やら、ライセンス料を一切負担しないからだそうです。宣伝費の問題もあるかも。ワタシのサイトに良く登場する「駅売名曲海賊盤」とは別に、もっと悪質な海賊盤は沢山出ているようで、中国旅行から帰ってきた友人からいただいたおみやげは「女子十二楽坊」(ま、中国語表記は当たり前ながら)と「2004年ニューイヤーコンサート」(ムーティ)だったが「数百円」とのこと。前国会で話題になった「逆輸入盤」ではなく、「スリーブ印刷がいかにもスキャナで取り込んだ風合い」+「レーベル名までスキャンされている」ことで、まるまる海賊盤であることが理解できます。(買ったところも相当怪しいところだったらしい)

 ・・・という現状がある・・・ということです。ワタシは「私家版海賊盤」にも「現役まるまるコピー海賊盤」にも手を出さないが、「1990年前後駅売名曲海賊盤」は(今更売るわけにも行かず・・・売れないか)聴き続け、なおかつBOOK・OFFで中古@250で見掛けると新たに購入することも有・・・(反省の色がないな!)趣旨的には「中国ニセモノ商品」で語られた一連のものとなんら変わりませんから、ワタシは「懲りないオトコ」ということです。

 【♪ KechiKechi Classics ♪】というサイトを開いているくらいなので、ワタシは「ケチ」なんです。誤解を受けそうだけれど、基本「必要最低限機能を重視」(激安中古機器、または型遅れを購入することも多い)ということです。それと「もったいない」というビンボー症が抜けない。少々の不便や機能の不足、デザインの旧さ〜はガマンしちゃう。だから、パソコンもオーディオも、種々電気製品も「ちゃんと使えるウチは捨てられない」ということです。「どこに限られた財源を使うか」という重点の思想問題です。

 Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23(1962年録音)カラヤン/ウィーン交響楽団/ リヒテル(p) エコー・インダストリー(海賊盤DG) ECC649 DG 429 918-2 三枚組1,380円 もちろん正規盤いえいえ、「駅売名曲海賊盤」はこの範疇に入らない「掟(おきて)破り」とは自覚していますよ。でも、200枚以上かな?これは今更もったいなくてゴミとしては捨てられない。店頭で見掛ければ「せっかくCDとして生まれてきたからには聴いてあげないと・・・」という切ない気持ちにもなっちゃう。なんとか許してください。なんせ、CDに刻まれた音楽はちゃんとしたもの(それだから問題は根深いが)なんです。

 「駅売名曲海賊盤」を意欲的に(?)扱ったサイトは存在しないようだし(当たり前じゃ!)、最初からこれ専門のサイトでも作れば良かったのかも知れないが、サイト開設当初は「事態を熟知していなかった」というか「こんなにサイトが長続きするとは思ってもみなかった」というのが正直なところ。お気に入りのCDは、正規盤が格安で出現すれば買い直すようにしております。なんせ、1990年代前半に購入した「駅売名曲海賊盤」はフツウ1,000円、安くても「三枚2,000円」くらいだったんです。ま、CDというメディアがまだ高価だった頃の「あだ花(その生き残り)」ということで、見逃していただければ・・・という、言い訳の上塗りでした。(2004年9月22日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi