◆2010年2月某日の反省
休日。早朝雨模様だったが、これから晴れるようです。本日いただいたチケットでアマオケの演奏会に向かうが、たいへんな人気らしく座席取りに先行訪問が必要とのこと。お誘いしている人もいるのでなんだけど、開演2時間前に会場に向かわなくっちゃ行けないとは・・・誠心誠意なる演奏者、素晴らしき音楽になんの罪もないが、ゆったり愉しむべき休日ご近所マチネ演奏会でこんなムリムリな行動を強要されるとは・・・少々トホホ状態。ま、これも精進でっせ。ナマ体験は音楽を愛する者に必須なんです。Syuzo師匠が「基準となるべき音響体験を持たずに、オーディオ云々するとは笑止千万」(的な意味合い)と喝破していらっしゃったが、その通り。
体調7割ほど快復の自覚有。咳き込んだら演奏会には行けないからね。
昨夜の音楽。Debussy 前奏曲集第1/2巻〜ワルター・ギーゼキング(p)(1953/54年)・・・かつて決定盤とされ、ワタシも1990年前半高価国内盤全集を購入して〜でも、作品、演奏、音質ともぴん!と来なかった記憶有。LP時代のリファレンスはウェルナー・ハースでした。第2巻はリヒテルの怪しげライヴの廉価盤。やがて幾星霜、こうしてネットで音源を拾えるようになって(.mp3より自主CD化すれば)万感胸に迫る感銘はちゃんとやってくる・・・ここ数年、贅沢にもアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリをたくさん聴いていて、「作品に目覚めた!」といった手応えはあったんです。
正確であり、明快。印象派のほんわかとしたイメージを追認しない。バイアスを掛けない。粛々淡々正確に進めることによって、かえって作品の妖しい前衛性を際立たせる乾いた情感+時に激しい打鍵。じつはワタシ、かつて彼のBach にも歯が立たなかった記憶があって、こりゃ、そろそろ再聴してもよろしい時期が来たのかな、と思います。音質にさえ不満はなくて、若い頃の自分はいったいなにを聴いていたのか、と訝しく思うばかり。
Mozart セレナータ・ノットゥルナ ニ長調 K. 239/ディヴェルティメント 変ロ長調 K. 137(125b) /ヘ長調 K. 138(125C)/交響曲第41番ハ長調 K. 551〜ルートヴィヒ・ギュトラー/ヴィルトゥオージ・サクソニエ・・・これも(NMLの常で)録音情報が探せないが、おそらく新しいものでしょう。この間、ダグラス・ボイドとか、ヘレヴェッヘ、ハインリヒ・シフ(いっしょにしちゃいけない個性だけれど)に感じた疑念の回答がここにあるような気が・・・ピッチも奏法も、技術的な習熟も正しい楽譜も重要なのでしょう、でも、肝心なのは躍動する柔軟なリズムと呼吸。この演奏は古楽器ではなく、昨今の古楽器系演奏の影響を受けたモダーンなものだと思うが、音楽の愉悦が溢れて素晴らしき推進力がありました。
どーして巷で話題にならぬのか?不思議です。
◆2010年2月某日の反省
快復65%ほど?痰と咳、鼻づまりが残っているが、明日の演奏会迄に復調予定。本日は昨日一昨日ほど暖かくはないようだけれど、それでも一歩一歩春模様なんでしょう。断続的に夜中に目覚め、けっきょくいつもより一時間お寝坊〜でも、余裕で出勤しましょう。いつもいつも”早出”状態なので。
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1990年ライヴ)・・・予想通り、期待通りの演奏。トランペット主席チャールズ・シュレーターの音色にクセがある、とのことで、わざわざこの作品から確認いたしました。個性とは各々の嗜好に対応しているもので、ワタシだったらその雄弁を全然気にしない。繊細であり、細部神経質なニュアンスに充ちて、”作り込み、描き込んだ”緻密な表現。オーケストラは美しく、上手いっすよ。素朴で茫洋としたスケールではなく、大規模編成なのに弱音の床しい抑制と爆発、集中力のバランス+陰影を感じさせる見事なサウンド。
ジョージ・ショルティ辺り(正規盤入手済)とは対極(あちら体育会系筋肉ムキムキ/ハデハデ)にあるものでしょうね。第4楽章「アダージエット」は極限の静謐繊細であって、この全集は期待通りの成果を上げてくれそうな予感が・・・まだ1曲しか聴いていないが。
CD在庫は総量抑制(できれば削減)政策なので、5年間お世話になったエミール・タバコフ/ソフィア・フィル全集は既に博多方面のお医者さんに嫁に出しました。(なんとかクリニック、となっていたから診察室待合室にMahler が流れていることでしょう)ブルーノ・マデルナの貴重なるライヴ計5枚分も既にオークションにて入札があります。
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体調かなり快復傾向。職場で精力的に宿題をこなして、少なくとも内部当面の急ぎのものは消化したと判断、昼過ぎに帰宅いたしました。ほんまは出張時商談の宿題が残っていて、但し、取引先は本日休みなのはわかっているので、月曜日回しちゃいました。早々に帰って休む、養生するというのが一番大切なことです。
新しいトップページ(大幅簡略化)の評判はいかがなものでしょうか。
昨日移動列車中はほとんど死んでいたので、ここ数日音楽の落穂拾い。Bach 管弦楽組曲全曲(アンハルト・ケーテン候レオポルト王子のために)〜モニカ・ハジェット/アンサンブル・ソネリー(2007年)・・・ケーテンの宮廷楽団の編成にて”再編成復刻”させたという「原典版」、つまりティンパニとかフルート、トランペットが含まれない演奏となります。著名なる第2番ソロはオーボエになっているし、第3番は弦楽器のみで演奏されます。こどもの頃より聴き馴染んだ旋律や編成刷り込みをぶち破る鮮度抜群!もちろん、熟達した古楽器アンサンブルによる柔軟なる愉悦に溢れて、楽しいヴィヴィッド演奏であることは前提であります。
同じ作品を、オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団による旧世代、馴染みの編成の演奏にて確認。1969年のすんごく立派!なステレオ録音を愛聴久しいけれど、ネットで1954年の旧録音が拾えるんです。ムリしてモノラル録音を聴かんでも、解釈上はそう違いはないんだけれど、こうして気軽に音として確認できるのはありがたい時代なんでしょう。古楽器派のワタシであり、先のハジェットによる意欲的な取り組みへの賞賛を前提として・・・こうして昔懐かしい大編成(当時としては小編成)がっちりと磐石、名手ガレス・モリス(fl)の禁欲的な音色、第3番に於けるトランペットやティンパニ効果による巨大なるスケールを堪能したものです。
もう、どちらかの価値観を称揚するために片方を貶める、といった時代でもなくて、両方、たっぷりと個性を堪能すればよろしいんです。
これより商談2本こなして、できるだけ早々に大阪(正確には尼崎)に帰還予定。自宅では小澤征爾が待っているはず。
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左膝の痛みに耐えかねつつ(+お仕事宿題も抱えて)帰還。さっそく整形外科でリハビリ施術。前十字靭帯を損傷しているので、その周りの筋肉を鍛えるしかしないとのこと。左膝を庇うので、右足がぱんぱんに疲労してるんだそうです。ここのところ風邪で寝込んでいたので、運動不足なのでしょう。ジムで自転車こぐしかないのだな。
帰り便のサンダーバードでも熟睡していたので、ここ数日”音楽の落穂拾い”継続。Sibelius 交響曲第2/7番〜パーヴォ・ベルグルント/ロンドン・フィル(2003年ライヴ)・・・HMVのユーザーはボロカスに言っておりますね。かなりラフでざっくり粗削り、勢いで聴かせる演奏であって、繊細なテイストで仕上げたものではありません。いかにもライヴらしい、エネルギーを感じさせるもの。ヘルシンキ・フィルとの録音を思い起こせば、ずいぶんとテイストが異なっておるのは事実でしょう。
Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜ウラディーミル・ユロフスキ/ロンドン・フィル・・・1972年生まれ、若いでっせぇ。録音情報不明だけれど、主席指揮者就任が2007年だからその辺りなんでしょう。なんせ古今東西名曲中の名曲、多種多彩なる録音が存在します。これが端正で優秀なアンサンブル、ロンドン・フィルはいつになく憂いを含んでしっとりとしたサウンドで鳴っております。センスはモダーンであり、露西亜風泥臭い風情でもなく、独墺系頑迷なる構成感を強調するのでもない。素直によく歌ってスケールも大きいんです。エエもん聴きました。
◆2010年2月某日の反省
体調快復55%ほど。当初、本日午前中には金沢出発の予定だったが、午前中会議が入り(実質上の事務局担当)昼出発(昼飯駅弁パターンという最悪状況?)、夕方取引先入りとなりました。栄養ドリンク剤でも服用して乗り切りましょう。昨日、オークションに落札した小澤征爾のMahler 全集到着していたらしいが、不在通知に気付いたのが今朝、今晩の再配達を依頼しました。明日の帰着予定はワリと速めなので(定例耳鼻科)通院後拝聴いたしましょう。
数日前、イヤホンのイヤピースを片方紛失、100円ショップにて急ぎ入手したが、密閉性に優れません。オリジナルじゃないから当たり前。低音が弱くなって、やや散漫なる印象へ〜ま、エエんですよ、元々の耳がたいしたものじゃないし。通勤音楽は、Sibelius 組曲「レンミンカイネン」(4つの「伝説)〜オスモ・ヴァンスカ/ラハティ交響楽団(1996/99年)・・・初耳演奏也。「レンミンカイネンと島の乙女」「レンミンカイネンの故郷への帰還」のオリジナル版が再収録され、「帰還」の別エンディング、著名なる「トウオネラの白鳥」の”appendix”(追加部分?)もご丁寧に収録されております。最初のウチ、オーケストラが弱い?サウンド細すぎかな、と感じたが、やがて独墺系とは異なる語法による緻密な作品を、入念に細部迄繊細神経質に表現している演奏と理解できました。けっこうカッコよい!とくに金管の叫び。音質(おそらく)極上。
ラハティ交響楽団は来日2回していたんだな、録音で聴く限り演奏技量に問題はない。知名度では推し量れない団体はあちこちあるのでしょう。
帰宅して(最近意識している現役演奏家を聴こう!シリーズ)Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ジョナサン・ノット/バンベルク交響楽団(2003年)・・・ハンブルク・フィルがシモーネ・ヤングによってモダーンなサウンドに変貌したことに驚いたものだけれど、話題(評判のよろしい)のジョナサン・ノットはどうか。1963年生まれ、壮年の意欲溢れる世代。これがバンベルク交響楽団の伝統というか、個性がちゃんと引き継がれていて、硬質で無骨なサウンドは健在であります。このMahler とか「春の祭典」といったレパートリーは似合っているんだろうか?流麗な技巧ではない、独墺系古典〜浪漫作品に似合っていると思います。
このMahler そのものは誠実一筋で、音質含め悪くはない熱演だけれど、数多い名盤に仲間入りするにはちょっと保留条件が必要か。もうちょっと体調快復してから印象を再確認いたしましょう。
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(在金沢ホテル)暖かいですね。午前中内部会議を終え、そのまま(やや遅れて)ご当地の取引先へ。問題担当の商談同行合流であります。合間に幹部と断続的に打ち合わせ、これより担当異動がある人々との酒席(自主的)です。体調がちょいと心配で、保つだろうか?朝から栄養ドリンク剤2本空けました。午前の会議も(精神的に)ハードだった(なんせお仕事の合理化ですから)し、移動中は死んだように眠っていたけれど、サラリーマンはほんまツラいっす。そうとう気分悪い。明日も商談、というか自分担当の本番です。
移動中音楽。Stravinsky 歌劇「エディプス王」〜ロバート・クラフト/フィルハーモニア管弦楽団/エドワード・フォックス(語り)/アリソン・ウェルズ(s)/スーザン・ビックリー(ms)/ジェニファー・レーン(ms)/マーティン・ヒル(t)/ジョゼフ・コーンウェル(t)/デーヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(br)/アンドルー・グリーナン(b)/アラン・ユーイング(バッソ・プロフォンド)/サイモン・ジョリー合唱団・・・作曲者自演で聴いていたはずだけれど、作品旋律に記憶がない。体調悪いせいかな?なんか辛気臭い旋律に聞こえます。全然、愉しめず。どなたかツボを教えて下され。イヤホン不調のせいもあるのか。
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お相手のご都合で急遽酒席中止、助かった!いつもの呑み屋というか、昼食を良く摂るところでちょろっと上手い酒+刺身+おでんを喰ってホテルに戻りました。こんな体調のときは、自分のペースで食事ができるのがありがたいことです。
◆2010年2月某日の反省
早く床に就いたので早朝覚醒、最悪ではないが本来的に休むべき体調のまま出勤いたします。昨日、ケータイに取引先メールが自動転送されていて、本来業務が(一日分)滞留していることを自覚いたしました。サラリーマンはツラいのぉ、ワタシみたいな趣味でお仕事している(趣味的に非ず)草臥れ中年でも。本日明日最高気温20度に迫るらしい。このまま春がやってくるのか、もう分厚いコートやジャンパーは着られませんな。
断続的に眠ったり起きたりで音楽聴いておりました。体調悪いときに音楽の印象を確定してしまうのは危険だな。こどもの頃、いつもいつも胃腸が弱くて(現在は鋼鉄の胃袋誇っているが!ちょっと最近胸焼け自覚あるけれど)胃痛のまま、Wagner 歌劇「ローエングリン」/「さまよえるオランダ人」序曲(クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル)を聴いたら、爾来その曲を聴くたびに症状が出て困りましたもの。Mozart 交響曲第40番ト短調/第41番ハ長調〜ダグラス・ボイド/マンチェスター・カメラータ・・・ヨーロッパ室内管弦楽団のオーボエ奏者であったボイドが指揮者に転身、録音情報は探せないがごく新しいものでしょう。所謂、古楽器奏法を基本とした現代楽器によるリズム感溌剌、キレのある集中力アンサンブルを誇ります。繰り返しを基本実行し、各所で入念な表現のタメを実行して軽妙軽快、聴きどころたっぷり!おそらくナマでは(文句なし)感銘深いと類推いたします。
でもね、今月ヘレヴェッヘとかハイリヒ・シフのBeethoven を聴いていて、その印象とほとんど一緒。戦前巨匠世代の豊満なるスケール演奏を懐かしがるつもりは全然ないが、これで良いのか。上手いんだけどねぇ、なにか足りない?震えるような感慨に至らないのは、おそらくは体調不良のせいでしょう。なんどでも再確認しますよ、現役世代の若手演奏をしっかり応援してあげないと。
小澤征爾のMahler 全集(PHILIPS盤にて)今週末到着予定だけれど、予習を。Mahler 交響曲第1番ニ長調(「花の章」付)〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1977年)・・・DG旧録音。1990年代初頭、私的CD時代突入とともに入手していて(たしか2,000円)やがて処分〜数年前再入手したもの。当初の印象は、軽量級、上手いが味がない、まるで蒸留水のような無味無臭なる演奏で、全然ツマらん!と、若かったワタシはそう感じたものです。やがて幾星霜、”蒸留水のような無味無臭なる”=ピュアな印象へと変貌、細部神経質に配慮の行き届いた清冽な表現であると自覚できました。貫禄はないけれど、若く未熟な感じも作品に似合っている。
養老孟司さんの書籍じゃないが、CDに記録された.wavファイル・データに変化はないから、聴き手の変貌なのでしょう。テンショテットの”重さ”(サウンドが重量級という意に非ず)には耐えられなかったが、バーンスタイン晩年の茫洋としたスケールを誇る全集には深い感銘がありました。でもね、もうMahler に”人生の懊悩”とか”若き情熱”(第1番にそれはあるべきだけれど)みたいなものを求める気はなくて、もっとフツウに日常、美しい旋律として愉しめる時代がやってきたと思います。小澤征爾さんは日本を代表する現代の巨匠だけれど、CDを聴く限り自分の好みではない・・・でも、そろそろ”純なMahler ”を聴きたいな、期待からの全集入手であります。(CD入手の言い訳をするなんて初めてじゃないか)
Mahler 交響曲第3番ニ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル/合唱団/キューン児童合唱団/クリスタ・ルーヴィヒ(ms)(1981年)・・・穏健派の極北。音量の収録レベルが少々低い印象もあって(録音は極上)、静謐さが全体を支配したしみじみ美しい演奏であります。チェコ・フィルが極上の牧歌的サウンド(弦はもちろん、遠雷のようなホルンがよろしい)+虚飾のないノイマンの優しい表現が胸を打ちます。ずいぶんとジミな演奏だけれど。声楽陣の洗練も特筆すべきでしょう。ワタシは第5楽章「快活なテンポで、大胆な表出で」に於ける無垢なる少年合唱が大好きです。
長大なる終楽章「ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて」は、いくらでも浪漫の激情に昂揚可能なるところだけれど、順々粛々とした抑制が押しつけがましくなく最高です。チェコ・フィルの弦の魅力全開。
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溜めたお仕事二日分、一気消化。夕方にはかなり調子が戻って参りました。まだまだ体調不完全のまま明日より出張なので早々に帰宅・・・先ほど、数日前オークションで落札された”駅売海賊盤(しかもケース割+スリーブ紛失有)ルービンシュタインのChopin 6枚1,000円(送料別)というのは、20年ほど前に原価6,000円入手とは関係なく法外”到着の報告+クレームが・・・難有、○盤質は良好で音楽聴取に問題はありません。●RCA録音非正規ライセンス盤となります。ステレオ録音音質良好。●スリーヴの一部紛失、ケースに割れなどがございます。日本語解説有。それを前提に入札下さい〜と明示したのに「をもう少し詳しく書いておいてほしかったと思います。全てのCDが同じレーベルではないということに少し衝撃を受けました」とのこと。もとより駅売海賊盤だし、違うレーベル(?)とわかるよう写真も掲載しておりました。
それでもダメなのかなぁ、オークションも回数を重ねるとこんな事例に行き当たるものですな。なんだったらカネ返したろかっ!
◆2010年2月某日の反省
風邪症状は主に鼻水、咽の痛みも酷くはなくて熱もないようだけれど、週末の出張に備えて休み。昨夜は鼻水が咽に落ち込んで咳き込み、ちょっと苦しんだけれど、それなりに眠れました。今月末はお仕事進捗が順調(営業実績は最悪)で休める状況と判断いたしました。本日ゆっくりして、快復を狙いましょう。気温はずいぶんと上がるらしい。春は近いんだけどね。
頭痛発熱はないので音楽聴取可能。Bach ブランデンブルク協奏曲(全曲)〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ウィーン交響楽団(室内管弦楽団)(1954年)・・・かなり昔、20年ほど前より入手狙っていて果たせなかった録音、初耳。この時期で(おそらくは)古楽器での演奏。当時団員だったアーノンクールが参加しているらしい(ガンバか?)。悪名高きVOX録音にしては、意外と”聴ける”音質、バロック音楽はここ50年のスタイル変遷がもっとも激しい分野だけれど、巨匠世代(1898〜1973年)の演奏ながら現代の耳にもほとんど違和感ありません。演奏技量の熟達キレ、リズムのスウィング感に不足し、チェンバロの音色がやや金属的であることは時代の制約でしょう。
しかし立派。素朴な響きにバロック音楽の愉悦が広がります。楽譜には縁がないんだけれど、あちこちのパートが(例えばトランペット、リコーダーなど)聴き慣れたものよりオクターブ低いのはどうなっているんでしょうか。そもそもリコーダーを使った最初方面の録音なんでしょう。LP時代、アウグスト・ヴェンツィンガーを聴いていたけれど、20年ほど前の段階で既に聴くのがツラいスタイルであった(古楽器の走り?と思うが、音質演奏ともいまいち)記憶があります。CD復刻やら著作隣接権切れの音源にも復活しないのは、ある意味当然・・・ホーレンシュタインの先進性を見直しました。
Brahms 交響曲第2番二長調〜ヘルベルト・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1955年もともとはステレオ収録/1953年表示は誤)・・・自主CD作成プロジェクトの一枚也。データ(.mp3)でそのまま聴けば良いのだろうが、CD化すれば馴染みのオーディオ機器で聴けますから。ウィーン・フィルとの1948年録音にも好感が持てたが、颯爽として若々しく、壮年の気宇壮大に溢れた演奏であります。柄を大きく見せる気負いが、フィルハーモニア管弦楽団という整列明快なオーケストラによって中和されております。手元にある1970年代の録音より、ずっと素直に愉しめます。
じつは同時期同オーケストラEMI録音によるBeethoven をかつて所有していた(とっくに処分済だ)が、音質不備を感じたのは駅売海賊盤故の復刻不備だったのか。それとも単なる耳馴染み問題か、ここでは(交響曲第1番ハ短調含め/こんな怪しげ自主CD化条件でも)音楽聴取にそう不足は感じません。
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終日、横になったり、ぼんやり状態。快復していないが、明日からはとにかく出勤です。今朝言及したカラヤンのBrahms だけれど、どーも記憶と違っていて、ディスコグラフィを調べてみると1955年じゃないか(1953年に非ず)。ステレオ録音として何度か発売された記憶もあります。Beethoven 交響曲第2番二長調の録音情報と一緒くたになっちまったんじゃないか。
◆2010年2月某日の反省
寒くて出掛けるのも億劫なる月曜日、鼻咽奥辺りが怪しく風邪症状かも知れません。今週末は定例金沢なのに・・・今朝も寒いのぉ、昨日昼は春めいた気温だったんだけれど。昨夜締め切りのオークション出品はちょっぴり価格が釣り上がってしまって、途中で早期終了させるべきであったか、と落札者に申し訳ない気持ちで一杯です。そんなに高額ではないが、自分なりの”相場”というものがあって、それを大幅超過するのはよろしくない。駅売海賊盤(しかもケース割+スリーブ紛失有)ルービンシュタインのChopin 6枚1,000円(送料別)というのは、20年ほど前に原価6,000円入手とは関係なく法外であります。最低価格250円のまま締め切り当日を迎え、ああこんなもんですよ、と安心していたら(一応設定していた)上限価格に届いてしまいました。
2005年に購入し(ちゃんと聴いて5年経過)エミール・タバコフのMahler 交響曲全集も購入価格で売れました。1,480円で出品してこれが相場か?と予想したんだけれど・・・新年に入ってからCD入手はご近所Syuzoさんより譲っていただいたエイドリアン・ボウルトのElgar交響曲第1/2番2枚組のみだったが、偶然見掛けた大物全集ボックス(小澤征爾Mahler 全集)を贅沢落札いたしました。無競合が入札原則であり、新仕様(英DECCA表示!)の相場底値が12,000円程だから、半値強、しかもPHILIPS盤。
じっくり到着を待ちましょう。未聴音源は棚中にいっぱい眠っているし、NMLだってあります。
週末に聴いたもの、いろいろ。Beethoven ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調「春」/第9番イ長調「クロイツェル」〜アルトゥール・グリュミオー(v)/クララ・ハスキル(p)(1957年)・・・これも著作隣接権は切れたんだな、モノラル末期PHILIPS名録音であって、明るく華やかキレの良い(若い)ヴァイオリンに、しっかりとした(ヴェテラン)ピアノが包み込みます。こんな上機嫌なBeeやんだったら大好き!
Schumann ピアノ協奏曲イ短調/Schubert ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調〜クララ・ハスキル(p)/ウィレム・ヴァン・オッテルロー/ハーグ・フィル(1951年)・・・(時間切れ)・・・
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体調がよろしくない。昼から異様に眠く、ほとんど意識を失いそうになって咽からくる風邪症状みたいです。午前中チームの打ち合わせで、散々メンバーを説教した挙げ句、発熱で早退とは・・・とほほ。それでも定例の打ち合わせ資料、最低限の取引先連絡をこなして帰宅。ちょっと居眠りしておりました。外はけっこう暖かいですね。季節の変わり目は体調維持が難しい。週末は金沢泊まり+土曜出勤で通院時間が取れません。土曜朝一番で耳鼻科だけでも行ってこようかな?
(今朝言及の続き)・・・音質があまりよろしくいないのは、オリジナル(たしかPHILIPS録音)じゃないからか。LP時代の記憶もおぼろげ。ハスキルのタッチは(健康優れぬ)女流とは思えぬほどしっかりと芯があって、強靱明快な表情、けっこう濃厚な表現であります。オッテルローのバックは入念なもので、主張強烈なるソロに一歩も引かぬ熱演であります。引き続き、Schubert ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調が収録され、これは若い頃からのお気に入り作品也。(パウル・バドゥラ・スコダ(p)の現代楽器によるLPを愛聴していた)
長大であり、息の長い静謐なる歌の連続。優しく語り掛け、転調連続に表現を千変万化させる第1楽章「モルト・モデラート」。ハスキルは情感の昂揚を伴って、意外とヴィヴィッドな表情であります。途方に暮れた夜道をとぼとぼ歩むような第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」、軽妙軽快に笑顔が弾ける第3楽章「スケルツォ」。健全なる曲想にラストを締め括る終楽章「アレグロ」〜全体にテンポは速め、浮き立つような表現はBeethoven寄りではない・・・自在な揺れ動きが物々しい雰囲気から遠ざけております。
彼女の10枚組激安で出てますね。半分以上ダブっちゃうから買えません・・・
◆2010年2月某日の反省
予告通り【♪ KechiKechi Classics ♪】大改変。受けがどうの、とか、実際に使いやすいか、そんなことはどーせ個人趣味のサイトだし、商売じゃないんだから気にしておりません。デザイン・センス相変わらずぱっとせず。美術的素養なし。”廉価盤”という概念は意味をなさなくなった(価格への言及も過去情報としてはともかく、現在では必要なし)、レーベル分けなどどーでもエエ(PHILIPSが消滅するなんて!英DECCAになっちゃうなんて?)、挙げ句”CDじゃなくて、データで聴く”・・・時代は遷って、ワタシゃとんでも時代遅れ親父に・・・過去の更新記事が探しにくくなったかな?ご勘弁を。サイト内検索でなんとかして下され。
とにかく”変える”というのが主眼なんです。気分転換。既存更新記事より「レーベル分け」を抜くのに苦労しました。ソフトで一括置き換えしたけれど、きっとヘンなのが残っているだろうな。ぼちぼち修正します。なんせ変換作業ファイル1,000件超えてましたから。文中引用で矛盾が出ているだろうけど、気付いたらそのうち直します。
Bach ミサ曲 ロ短調BWV 232〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン楽友協会合唱団/ウィーン楽友協会管弦楽団/シュヴァルツコップ(s)/ヘフゲン(con)/ゲッダ(t)/レーフス(b)/マノウグ・バリアンキ(vn)/デニス・ブレイン(hr)/ガレス・モリス(fl)/シドニー・サットクリフ(ob)/ペーター・ニューベリー(ob)(1952年)・・・気持ちの問題かも知れないが、ディジタル・アンプに替えてから歴史的録音は一般に聴きやすくなりました。もしかして”勘弁してよ”水準の音源をほぼ処分した結果かも。一般に声楽方面に弱いワタシでもBach 、Mozart 辺りは別格の愛聴作品目白押しであります。こんな歴史的録音にも圧巻の感銘有。
ワタシは古楽器派であって、それは器楽作品より声楽作品に於いていっそうスタイルの違いが出ると考えております。なんどか言及しているが、リファレンスはジョシュア・リフキン/バッハ・アンサンブルによる”各パート一人”の鮮烈極まりない録音(1981/82年)。基本豊満で、ゆったりした雄弁スタイルに間違いないが、カラヤン44歳壮年の記録は溌剌として当時手兵だったフィルハーモニア管弦楽団管楽器主席の清潔な響きと相まって、クリアな響きを実現しております。実力云々が時に話題となる合唱団だって、さほどの違和感なし。時代から考えればずいぶんとモダーンなのでしょう。元よりBach はどんな演奏でも音楽の基本骨格が崩れないんです。
魂が揺さぶられるような感動が押し寄せました。NMLでも聴けます。オーケストラがウィーン・フィルとなっているが実態はウィーン交響楽団(ディスコグラフィによる)。
Vaughan Williams 交響曲第1番「海の交響曲」〜ブライデン・トムソン/ロンドン交響楽団/合唱団/ケニー(s)/クック(br)/ロードリック(or)(1987年?)・・・1991年に亡くなっているスコットランドの名指揮者。英国系の指揮者は短命が多いなぁ、食生活がよろしくないのか。HMVユーザー・レビューでも(珍しく)大賛辞2本。ロンドン交響楽団/合唱団も絶好調。ほとんどオラトリオ、Mahler の「復活」とか第8番のテイストに似て、もっと薄味の英国矜持があります。ワタシは大のお気に入り作品なんだけど、このスケールや充実感はちょっと図抜けているかも。
声楽って、人の温もりみたいなものが伝わって、ツボにはまると止められなくなっちゃう。
◆2010年2月某日の反省
昨日東京での(予想通りのツマらん)会議を夕方に終え、さっさと帰ろうと思ったら(本丸に戻ってヒマな)前上司が会議室出口で待ち構えていて、捕まってしまいました。7時半迄居酒屋お付き合い。8時帰宅予定が11時過ぎでっせ、結局それから、ようやくサイト定例更新済。本日早朝より上司への報告書を書いていて、あとは最新の実績数値が午前中に届いてそのコメント入れて完了予定。とにかくお休み。これより耳鼻科へ。左膝はワリと状態マシ。
移動中音楽はほとんど眠っていたんだけれど・・・Bach シシリエンヌ 変ホ長調 BWV.1031/Schumann アラベスク ハ長調 (1989年)/Rachmaninov リラの花/前奏曲 嬰へ短調 作品23-1/前奏曲 イ短調 作品32-8/前奏曲 変ト長調 作品23-10/音の絵 作品39(1986年)/Szymanowski練習曲 変ロ短調 作品4-3(1989年)/KISSIN インヴェンション第1番/第2番(1984年)〜エフゲニー・キーシン(p)・・・天才。十代前半でしょ?明快清涼なタッチと細かいニュアンスに充ちて、洗練されております。素晴らしいライヴ。アラベスクなんてほとんど夢見心地でっせ。Rachmaninov には旧世代とは、明らかに異なるモダーンなセンスがある。
Vaughan Williams 交響曲第5番ニ長調/「エリザベス朝のイングランド」〜3つのポートレイト〜アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団(1971年)・・・プレヴィン42歳の感性はなんと瑞々しい!第4番ヘ短調の荒々しい暗さから一変、穏健安寧なる田園風作品となって、日本人には起伏の少ない、ワケわからん音楽(なんせ独墺系大人気だから)に聞こえるのかも。まさにさ安らぎの旋律連続で、疲れ果てた中年サラリーマンをやさしく包み込んで下さいました。この時期のロンドン交響楽団は充実していたと実感させる、爽やかなる演奏。
単品でも売っております。
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昨夜は音楽をあれこれ聴いて(珍しく)夜更かししたのに、今朝は定時に覚醒〜通院数件順調にこなして、昼から音楽を聴いていたけれど眠いこと!ウツラウツラしておりました。「無料クラシックmp3ダウンロード著作権切れ歴史的音源フリー素材の視聴、試聴」はほんまに凄いサイトで、ワタシの歴史的録音ボックス処分の原動力となっております。いつでも気軽に、無料で聴けるのなら(そしてデータ入手可能であるのなら)わざわざ高い値段でCDを買うことはない。音質にこだわる方を云々するつもりはなくて、ワタシ如きエエ加減なオーディオ環境で聴いている者にはこれで充分ということです。
Dvora'k 交響曲第8番ト長調〜ラファエル・クーベリック/フィルハーモニア管弦楽団(1949年)・・・じつは第2/3楽章のデータが途中切れになってしまって、CDR2枚ムダに〜改善要望したら即刻修復いただけて感謝。(失敗CDRはムリヤリにオークション落札者に送りつけました・・・ウヒヒ/捨てるのは忍びない故)35歳、颯爽として溌剌、素直、歌心に溢れたエエ演奏です。創立5年目のザ・フィルハーニアはこの時期から優秀かつ明るいサウンドでした。音質も時代相応以上のクオリティ有。
Scarlatti ソナタ集〜メルセル・メイエ(p)(1954年)・・・贔屓のピアニストであり、作品も大好き!(ピーター・ヤン・ベルダー(cem)全集36枚購入しましたよ、半分くらいしか聴けていないが)これがCD2枚分、至福の演奏であって、軽妙かつ芯のあるしっかりとしたサウンド、リズムに乗って味わい深い落ち着き、品もあります。ホロヴィッツ辺りのセクシー路線とは対極にある端正ヴィヴィッドな世界であります。EMIの音源ですよね、もともと。かなり音質良好(ワタシの評価は甘いので話半値八掛けご理解を)。
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【♪ KechiKechi Classics ♪】のトップ・ページ全面改定を検討しております。既に更新を止めてしまったコーナーもあるし、なによりレーベル別の仕分けに意味がなくなりつつあります。駅売海賊盤もその意味意義を失いました。(入手金額表記も意味を失いつつある)データで聴く!という概念も生まれました。じつはこっそり「RSS」(廉価盤推進協議会)も解散済。市中にデフレスパイラル状態廉価盤溢れかえっております。【♪ KechiKechi Classics ♪】→は固有名詞なので変更できぬが、シンプルな入り口に変えてしまおうかと。
アクセス数を気にしなくなって、かなりの時間が経ちました。ブログだとどのページアクセスしてもカウントされるようだけれど、ウチのはトップページにのみカウンターを置いているんです。時々、「履歴」とか「音楽日誌」に直リンクされているのも拝見しているが、それは全然かまわない。第一義的に大切なのは”カルいこと”であって、ほぼテキスト・ファイルのみ、といった原則は貫きたいと思います。音がしつこく出るのもキラい。
Simple【♪ KechiKechi Classics ♪】目指しましょう。
◆2010年2月某日の反省
本日これより東京行き、サイト定例更新しようと思ったら(借りている)サーバーメンテナンス中ということで、アクセスさえできません。経験則的に所定の時間で終わることはなくて、以前だったらイライラしたものだけれど、ここ最近は、ま、いいか、的枯れた感慨に至っております。サイトは定例更新したんだけれど、この「音楽日誌」含めいつ更新できるかわかりません。昨日、予算作業の下準備をして下さる辣腕パートさんの奮闘で無事自分分担分作業終了、土曜休日出勤は消えました。ほっとしてちょろっと呑みに行っちゃいました。初訪問職場側のカウンターで呑んでいたら、なんと若い者が二人で(偶然)来訪。ここ2年の想い出話、来期のことをちょっぴり語り合ったものです。
◆2010年2月某日の反省
例年より風邪症状はマシなんだけど、寒さ体感いっそう募る今日この頃、職場でも流行ってますよ。昨日も若い者が早退いたしました。本日差し迫った作業はない(はず)、週末出勤だから様子を見て昼から通院したいんだけれど、休みの曜日なんです。上手くいかんね、これも「マーフィーの法則」か。明日、早朝より東京へ出発。経費節減で日帰りはけっこうだけれど、本丸官僚がスケベな考え起こして11時スタート、勘弁してよ。経験則的に会議運営が凄くヘタクソで、詰め込み知識講義とか工夫のないツマらん報告とか、そんなんばかりなんです。
昨夜(じつはここ数日繰り返し聴いている)Mozart セレナード第9番ニ長調「ポストホルン」K.320〜ジョシュア・リフキン/カペラ・コロニエンシス・・・いつものように録音情報不明なのが残念だけれど、独逸の穏健派古楽器団体に亜米利加の著名なる学者が客演した、ということなのでしょう。カペラ・コロニエンシスは古楽器団体に稀に見受けられる、痩せた響きではなく、古雅な響きを生かしつつけっこう厚みのあるサウンドを実現しております。ヴィヴィッドで意外とオーソドックスな表現、愉悦に充ち、ポストホルンは上手過ぎずリアルな粗野感有、暖かい響きが全体を支配して、至福の時間でありました。
未知の作品との出会い〜Korngold ヴァイオリン・ソナタ ニ長調/ピアノ五重奏曲 ホ長調〜アンドラーシュ・キス(v)/イロナ・プルニ(p)/ダニュビウス弦楽四重奏団・・・もっと安易な甘美旋律を期待したんだけれど、がちがちに前衛とは無縁ながらそれなりに歯応えのある作品也。キス(v)はたしかハンガリーの名手だけれど、かなりの難曲ぶりが聴いて取れます。端正でかなり真面目に美しい演奏。甘さ+頻繁な転調を伴う旋律が多彩であって、Franck をもう少しモダーンにした感じです。すっかり気に入りました。
◆2010年2月某日の反省
早朝覚醒はいつものことなんだけど、ここ数日昼間やたらと眠いのは精神的弛緩かな、と自覚しております。昨日もそれなり日常業務消化お仕事宿題進捗しているが、自分としてはまったく”やる気”が盛り上がっておりません。漫然たる不安有。理由が明確ではない。それでもサラリーマンはいつも通り出勤しなくっちゃ・・・昨夜、オークション落札されたのはクレンペラーの歴史的録音10枚組のみ(連絡待ち)、他も2月中ですっきり全部売れてくれんか。
Chopin ピアノ協奏曲第1/2番〜エフゲニー・キーシン(p)/ドミトリー・キタエンコ/モスクワ・フィル(1984年ライヴ)・・・12歳衝撃の録音也。こどもの演奏としての表現・技術的な未熟さ微塵もない、天衣無縫に明るい、一気呵成な勢い表現であります。好んで聴く作品ではないんだけれど、久々Chopin の哀愁の旋律を健康的に、たっぷりストレートに堪能させて下さいました。この時期でアナログ録音なのは、当時のソヴィエットには未だディジタル・コンソールが導入されていなかったからでしょう。でも、かなり音質良好。
Beethoven 弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 作品135〜ジュリアード弦楽四重奏団(1970年ライヴ)・・・作品の厳しいスタイル、演奏の緊張感集中力、音質ともに驚異的な完成度也。室内楽だと、苦手BBでも威圧を感じることなく、素直に音楽に対峙できます。ほぼラスト晩年の室内楽作品は難解哲学的と評すべきなのか、ムダを廃して神髄が凝縮していると見るべきか、少なくとも若い頃はさっぱり理解できませんでした。最初の一音から、恐るべき鮮度を感じさせて25分、一気聴きの強制力有。フィル・アップはBergの叙情組曲であって、これも若い頃は歯が立たなかったが、中年の下り坂に至ると甘美浪漫な旋律がしっかり把握できるようになりました。
NMLにて、Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜アレクサンダー・ギブソン/ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団・・・ギブソンの端正な表現を期待していて、事実その通りなんだけど、オーケストラが弱い。なんせ著名作品は古今東西豪華演奏陣で録音が残っております。金管の爆発が肩透かし状態だったり、低音の迫力が不足したり、甘美濃厚なる旋律のタメとも無縁。終楽章のサッパリとした表現など悪くない演奏だけれど、期待ほどではない・・・1960年頃の録音?CDでは入手困難な貴重音楽拝聴の機会を感謝しましょう。
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なんやらここ数日、やたらと眠い。但し昼間。夜も眠いんだけれど、熟睡感はないんです。今週は通常業務のみでエアポケットなんだけど、じつは来年度予算最終作業の前準備完了を待っているところ。締め切りは決まっているから、明日で作業終了の目処が立たなければ(翌日は東京日帰り出張だし)土曜休日出勤となります。営業数値(どん底/但し事前折込済)を除けばおおよそ順調な毎日なのに、どーも精神(ココロ)が重くてスッキリしません。もしかしてほんまに体調がイマイチなのか。
オークションにてルービンシュタインのChopin (駅売海賊盤6枚難有/盤質良好)250円(送料別)に入札有。値段なんかどーでもよろしくて、どなたか音楽を愛する人に引き取っていただきたい、という趣旨のみ。全集(再)購入は機会を逡巡中。
通勤音楽はBizet 歌劇「カルメン」〜ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団/合唱団/セルヴェネナ/アプレク/ラウフォーファー/コルーンネン(1966年頃)・・・独逸語歌唱によるものであって、かなり以前より抜粋盤を愉しんでおりました(10年前のコメントはずいぶんと素っ気ない)。前半のみ聴取、台詞がないですね。ワタシ、ニホンゴイガイゼンゼンワッカリマセン!状態ながら、原曲の仏蘭西語とはニュアンス(サウンド)が違って、もっと硬質硬派な印象強く、クール冷淡な感じ。情熱のラテン系!燃えるような情熱の女”カルメン”!とは少々印象が異なって、ちょっぴり異形です。好事家の世界か。
じつは「カルメン」はCD処分しすぎて、ステレオ録音全曲はこれしか残っていないんです。
◆2010年2月某日の反省
昨日は月一回の定例取引先向け提案資料点検の日。今月赴任の新上司はもともと若い頃は”暴れん坊”だったんだけれど、中年に至って人格が練れてきた(苦労もした)のか、団塊の世代残党の前上司よりクセがなくて、しかも詳細実務作業に長けております。正直、ずっとお仕事やりやすい。ワタシは年下上司だから、みたいな価値観は(全然)ありませんし。異動出向が内定している例の不良中年は、とくにこの会議で罵倒(可哀想に見えるかも知れないが、ほんま酷いんです・・・)されておりました。新上司と”もうちょっとだから、もうなにも言わないようにしましょう”と打ち合わせたばかりだけれど、一ヶ月前(前上司ラスト)と寸分違わぬ光景が・・・(前上司と異なり)実務を知っているだけに、いっそう手抜き誤りカンチガイがしっかりわかるんです。引き継ぐワタシの身にもなってくれ!来週の出張同行と指示されているが、できればご勘弁願いたい〜というのは通らぬか、事実上彼のラスト金沢出張。そのことを自身は知らぬが。おそらく正式人事発表前なので、関係者に(ワタシが内々に)ご挨拶する必要もある。
テレビに接続するDVDプレーヤー(怪しげ非メーカー品/ひたすら見るだけのもの)オークション3,000円(送料諸経費込)にて入札出来。これで手持ちのDVD見られるようになるし、レンタルで映画も見られるようになります。最近、テレビ番組はますますツマらんからね。アマオケ演奏会のチケット到着。演目ともかく、休日ご近所マチネですから。苦手系作品のナマ体験は重要なんですよ。チケット余っているからご近所同好の士を募りましょう。メール出してみるか。
自主CD化(時代遅れ/データで聴けよ!ってか)プロジェクトより、 Brahms 交響曲第1番ハ短調〜ベルベルト・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1952年)・・・44歳壮年の記録であります。勇壮でスケール大きな表現であり、オーケストラの個性か?清冽なサウンドが際立つ立派な演奏。1976/77年のベルリン・フィル録音が棚中にあるけれど、こちらのほうがずっと引き締まった筋肉質の明るいテイストに好感が持てます。
NFLにてBerg ヴァイオリン協奏曲/Kapsbeger(?) パッサカーリア/歌劇「ルル」組曲〜ジェームス・コンロン/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/ウラディーミル・スピヴァコフ(v)/カール(s)/ドリング(s)・・・ここら辺りの音楽はワタシのツボ。妖しい甘美いっぱい。スピヴァコフの切れ味鋭いヴァイオリンが、透明な情感を湛えた作風にぴたりフィットしております。コンロンはオペラ畑で活躍しているらしい(先日テレビでクライバーン・コンクールの伴奏をしていた)が、洗練された集中力を誇って作品に相応しい完成度であります。Kapsbegerって16/7世紀イタリアの作曲家だけれど、誰かの編曲?まったく違和感なく途中に挟まっておりました。
◆2010年2月某日の反省
実家の母親が病院で検査ということで、女房殿は昨日昼から不在〜音楽聴きたい放題(いつもそうだけれど)、飯を喰いに出掛ける気力もなく、冷蔵庫にある即食物で夕食を済ませました。いつもながらオリンピックに興味はない。代表の”腰パンオトコ”、世評の風当たりが強いですね。別に不祥事を起こしたわけじゃなし、いったいなにが問題なんだろう?理解不能。バッシング覚悟で書けば、そんなにメダルなんか取れませんよ。不況で選手をじっくり育成できる環境にありませんもの、日本は。それに相撲の影響?品格とかやたらとうるさい(ようはするにCMキャラ扱いですから)。さて、今週は週末東京日帰り出張会議だけれど、他なにがあったっけ、お仕事宿題は先週上司に報告済みだけれど、記憶が飛んでおります。これが正しい休日のあり方也。
ええっと、音楽はなにを聴いたか・・・Bruckner 交響曲第9番ニ短調〜ギュンター・ヴァント/シュトゥットガルト放送交響楽団(1979年ライヴ)・・・NMLの南西ドイツ放送交響楽団表記は誤り。早くから全集録音を完成させていたヴァントだけれど、14年後との違いを見るのも一興也。前のめりのアツい演奏であって、後の成熟、ムダを削ぎ落とし浄化されていく経過をはっきり見る思い。立派な演奏に間違いないが、未だ下半身に雑念と煩悩が残っていて、やや落ち着かない。透徹した厳しさ、神々しさに至っていない感じ。オーケストラは(ここで聴く限り)ベルリン放送交響楽団のセクシーな魅力(おそらくはギュンター・パッシン(ob)の夢見るような美しい音色!)にかなわない。やや、さっぱりとして素直過ぎサウンドか。こうして、いとも簡単に比較聴取できる便利な時代となりました。
数日前言及した、再入手して以来未聴であるBruckner 交響曲第9番ニ短調〜ウラディミール・デルマン/”トスカニーニ”交響楽団(エミリヤ・ロマーニャ州1994年)・・・数年前、マゼールと来日したオーケストラですか?DOCUMENTSのボックスは得難い歴史的録音を激安で供給して下さるが、時にトンデモ音源を紛れませるから油断できない。デルマン(Vladimir Delman,1923-1994)レニングラード生まれ、イタリアで活躍した指揮者とはネットで得た情報であります。つまり没年のライヴ。ラスト盛大なる拍手が入るから(知名度ともかく)現地では愛された指揮者なのでしょう。まずデッドな録音がいただけない。バランスは弦主体なのか、それとも金管が鳴らないのか。残響少ない印象も手伝って、オーケストラの技量問題にてそうとうにツラい演奏です。第1楽章27分は、前記ヴァント盤より3分以上長く、じっくり朗々と歌って(デルマンの”歌”も聞こえる)弦の表情付けたっぷり揺れて、そして重苦しく緊張感が保たない。へろへろ。かなり鬱陶しい。ここぞ!という場面での力強さ重量感に不足しちゃう。サウンドに洗練が(全然)足りない・・・
・・・それでも十数年前の、”んもう聴いてられまへんな!”的感触ではなくて、人生こんな演奏もあるのだね、名曲はやはり名曲、との手応えはちゃんとありました。
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雨模様故なにも持参せず出勤。正確には傘+オークション落札されたCDボックス持参〜箱物なのでポストに投函できません。じつは昨夜、ルービンシュタインのChopin を駅売海賊盤ばかり6枚250円(送料別)にて出品いたしました。おそらくは15年以上前6,000円にて入手したものでしょう。スリーブとかプラケースがかなり傷んでいる難有〜但し、盤面はしっかりしている愛聴盤。なんやら知らぬが2010年はChopin ・YEARだそうで、別にそれとは関係なく手持ちCDの整理は続きます。捨て値だけれど、愛する音楽を捨てられませんよ。値段なんかどーでもエエんです。首尾良く引き取り手が出てきたら正規盤ボックスを入手するか?それとも、棚中リファレンスであるニキタ・マガロフのボックスで充分満足しちゃうか。
昨夜の音楽の続き。Handel 歌劇「ファラモンド」〜ルドルフ・パルマー/ブリューワー室内管弦楽団/フォーチュナト/ベイルド/ミンター/レーン/キャラハン/キャステルディ/グラティス/シンガー(1996年)・・・オーケストラを一生懸命検索(BREWER CHAMBER ORCHESTRA)したが、いったいどこの団体?謎であります。VOX原盤。筋書きは専門筋の方のブログに頼りましょう。けっこう床しい古楽器のアンサンブルが素敵だけれど、歌い手はカウンター・テナー(原曲ではカストラートか)ではなく、女声によるものみたい(自信はない)。どーせ言葉はわからぬし、荒唐無稽な筋書きらしいし、ということで、純粋に器楽として、人声の響きとしてバロック・サウンドを愉しんだということです。合奏協奏曲イ短調 作品6-4が幕間に入るんですよ。意外な場所で昔馴染みに出会った感じ。CD3枚分「Handel 40枚組」に収録。検索してみたけど、いつの間にか廃盤?10枚組に替わってしまったのか。
◆2010年2月某日の反省
相変わらず引き隠り休日状態だけれど、昨日夕方女房に説得されズボン+靴購入のため尼崎COCOEへ。なんせダイエット成功は5年前の夢幻であって、いくら服装に頓着なしとはいえ、穿けるものが少なくなって参りました。日本不況デフレスパイラルの元凶と揶揄されるユニクロへ。購入、あっという間、迅速。帰宅途中、立花町商店街の焼鳥屋へ、かなり年季の入った禿親父が息子と思しき若者+バイトの姉ちゃんと(これも親戚筋?)やっているコ汚い店だけれど、混んでました!味はそこそこ(但し塩味が少ないのは配慮/ちょいと焼きすぎ?)だけれど、安い。それと客への配慮、料理ができる時間が絶妙の塩梅なのだね。予約電話がけっこう入って(もちろん団体ではない二人連れくらい)、いま一杯だから空いたら電話するね、との対応から常連さんと類推します。
初訪問だったが、すっかり気に入りました。
オークションは”最低価格、一人だけ”と望んだら、ほんまにその通りになった、というか、早期終了させたりしましたよ。駅売海賊盤2枚100円+送料80円〜良心的相場と思います。けっこう大物Bach 11枚組なんかも売れて下さいました。連絡待ち。今月出品無料枠あと4本残っているんだけれど、棚中在庫はかなり厳選されてきて、出品すべきものが俄に思いつかなくなりつつある・・・
引き隠り状態を憂慮して、(ご近所マチネ)アマオケのチケットを送って下さるとの連絡有。お互い草臥れ中年として叱咤激励の仕合であります。
空き時間すべて音楽!な休日だけれど、聴いた先から忘れている・・・おぼろげなる記憶ほじくり返して〜Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜ルネ・レイボヴィッツ/ロイヤル・フィル(1961年)・・・全集復刻され、LP時代を懐かしく再購入狙っておったらNMLにて登場して下さいました。(こうだから消費不況から快復しない)LP時代の記憶では”エラく素っ気ない演奏”、当時古楽器演奏など存在しない頃(コレギウム・アウレウムの「英雄」1976年録音が話題になってはいたけれど/マイルド穏健派でっせ)、この快速緊張感に耳慣れていなかったんでしょう。快速、素晴らしい集中と推進力を誇って、絶妙の”厚み”が共存します。繰り返しなし。少なくともこの時期のロイヤル・フィルはかなり好調で、最近のドライでクールモダーンな演奏スタイルを先取りして、しかも軽妙とは言いかねる迫力も充分。独墺風粘着質重厚さとは一線を画して、切れ味最高。揺れ動かぬストレート系の極北。贅肉なし。しかし体脂肪低い筋肉質で響きが痩せない。1961年、う〜むといった先進性に全43分、あっという間。音質もまずは現役水準と評しておきましょう。
日本型不況更に悪化させる、著作隣接権切れ音源自主CD化プロジェクト着々と進んでおります。1枚20円程のCDRだけれど、時にダウンロードしたファイルが途中切れでぎょっとすること、CDRをムダにした・・・というのがココロ痛むんです。(なんせ”MOTTAINAI”精神の固まり故)Dvora'k 交響曲第8番ト長調〜ラファエル・クーベリック/フィルハーモニア管弦楽団(1946年)・・・気持ちよく第2楽章の途中迄進んでいたら突然(あの美しい哀愁の)第3楽章へ・・・それも途中で終わって終楽章へ・・・ちゃんとダウンロードできなかったのかも、と反省して再実行。再び.wavファイルにデコードしてCDに焼き付けても、今度こそ!と思ったらまったく同じ症状でCDR計2枚40円の損失・・・わっからんだろうな、この悔しさ、無念(涙)。
Kalinnikov交響曲第1番ト短調〜ニコライ・ゴロワーノフ/ボリショイ劇場管弦楽団(1945年)・・・旧ソヴィエットの歴史的録音はほぼ例外なく音質劣悪だし、もとより”爆演”趣味はなし。でもね、彼(か)の懐かしい旋律を伝説的太古巨匠で聴いてみたいじゃないの、ちょっぴり。いくら枯れてきてるからといって、スケベ心もありまっせ。音質はほぼ想像通り(というか、かなりマシ?)隈取りの濃い、しっかりとした旋律リズムの強調で作品がとてもわかりやすい。本場・博多とんこつラーメンを洗練させてどーする?といった哲学は保持しているので、ちょっと痺れました。クサいものはクサいまま、とことん!というのが大切なんです。
◆2010年2月某日の反省
昨夜、モウレツに混んでいる耳鼻科で遅くなったので、整形外科にて左膝リハビリに行かなくっちゃ。かなり調子よろしいんだけれど、油断禁物。寒い時期は要注意です。思い込みというか、先入観というか、パソコン操作で(十数年)ずっとカンチがいしていたこと一件。キーボードで日本語入力状態にするには、左上半角/全角キーで一発なんだけど、ずっとAlt+半角/全角キーでやっておりました。98シリーズかなんかで似たような所作ありませんでした?誰にもご迷惑を掛けているわけではないんだけれど、なんかちょっと気恥ずかしい。じつは、知識としてはずっと知っていて、それでも意識したことはなくて、修正もしなかったということです。昨日から、ちょっとキッカケがあって思い出しました。
知らず、意識せず、ヘンなことしている、ってきっとあるでしょう。気を付けなくっちゃ。
相変わらずBeeやんに苦戦しております。昨年末だったか?シュミット・イッセルシュテット往年の名録音を「なんか、フツウ」といった傲慢なる感触に至ってオークション処分済、基本、ハノーヴァー・バンドの古楽器演奏の満足しているんだけれど、その後、軽快スッキリ・リズミカル古楽器系現代楽器の演奏が現代の主流となりました。(聴いたことはないんだけれど、ラトルもそうなんでしょ?)ハイリヒ・シフ/ドイツ・カンマーフィルなんかその傾向の極北か。凄い!とは思うんだけれど、いまいち魂が震えるほどの感銘ではないのは嗜好問題でしょう。ここ最近、CD棚中に存命演奏家が減っている、との自覚はあって、新しい音源を聴くよう努力しているんだけれど、ジョン・ネルソン辺りにもピン!とは来ない。
じつは、ここ数日Beethoven 交響曲第5/8/2/6番〜フィリップ・ヘレヴェッヘ/ロイヤル・フランダース・フィル(2007/9年)を聴いているんだけれど、これも同様の症状で申し訳ない。2008年には来日していたんですね。もともと技量をウリにするような団体でもないが、アンサンブルは悪くない。古楽器の雄・ヘレヴェッヘの演奏ならば、新しい切り口で聴かせて下さるはず・・・(途中)
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行ってまいりました。整形外科リハビリ、混んでおりました。「マーフィーの法則」ってありますでしょ。先日、新しいモニターを購入しまして、思い付きで試しにHDMI端子で接続したのは何の意味もありません。以前のはスピーカー内臓だったが、こんどのもあるみたいだ(取説は見ない主義なので)が、線を接続しても音が出ない。それはHDMI接続のせいかも(根拠なし)。イヤホンだと音は聞けます。パソコンから操作音が出るのは好きなので、小さいスピーカーが付いていると便利なんだけど・・・そうか、かなり以前100円ショップでスピーカー買ったじゃないか、とダンボールを開けると・・・つい先週に捨ててました、二つも。
今朝のBeethoven の件、なかなか耳あたりの良い、すっきりクリアな響き、軽快なリズム、ストレート系の演奏であります。悪くはないんだけれど、サウンド表現に特別な個性を感じさせない、素直な演奏といえば素直。戦前の巨匠世代の巨魁なスケールを懐かしがるワケじゃないが、どーも表層をなでるような感触ばかり・・・古楽器が鮮烈な感動とともに登場した頃の思いに至らない。これは聴き手の悪慣れなのでしょう。
いやぁ、なんか音楽を聴くってムズかしいもんですね。いろいろ悩ましい。一世代前みたいに「究極の名演」みたいな価値観がなくなってしまった。
◆2010年2月某日の反省
さて、途中祝日の入った一週間はあっという間に終了です。自分担当直接で実務で当面残したものはなし、チームメンバーの事前打ち合わせ、ポイント指示とは全く異なる提案資料(とも呼べぬしろもの)対策に悩まされます。このままでは数ヶ月先の営業成績、いっそうダウンは目に見えている・・・彼のお務めはあと一ヶ月ほどだけれど、何度ていねいに説明しても(前上司より激しく叱咤されても)とうとう事態は改善されない、基礎実務からわかっていない。できない、実力不充分であることを云々するつもりはないんだけれど、彼の場合はそれを隠蔽し、糊塗し、他人のせいにし、処世術(ワタシも含め周りを悪くすること、責任をそちらになすりつける/数ヶ月はそれでいけたと思ったらしい)で生き残ろうとしたことが最悪でした。
中年に至ると謙虚さを失い、お仕事への習熟スピードも落ちます。それはワタシだって自覚しておりますよ。だから、我ら草臥れ中年には虚心坦懐力が必要なんです。機敏な動作、体力、前向きな意欲、記憶力、新しいものへの適合力・・・皆、若い者には負けます。過去のちっぽけな成功体験も(ほぼ)役には立たぬ・・・目の前の実績には頭が痛いが、彼の存在は反面教師であり、人生観を変えて下さいました。次の段階へ、気持ちを切り替えましょう。なんとか定例サイト更新済み。
1980年代はFMエア・チェックを一生懸命やっておりました。なんせ、若くて貧しかったから。カセット→DAT→MDへ。そしてほぼそのすべてを捨てちゃいました。MD保存分は先日、十数枚を残して全部処分=文字通りゴミへ〜少々胸が痛んだけれど。その中でも数少ないお気に入り音源が、Bruckner 交響曲第9番ニ短調〜ギュンター・ヴァント/ベルリン放送交響楽団(1993年シャウシュピール・ハウス・ライヴ)+「未完成」交響曲はタイマーに失敗して第1楽章途中からの録音になってしまいました。峻厳で深遠、重厚と洗練、アンサンブルの集中と透明な爆発・・・NMLを見ると似たような音源発見。ベルリン・ドイツ交響楽団によるベルリン・コンツェルト・ハウス・ライヴ。HMVに詳細情報が載っていて、1993年?オーケストラも会場も当時から呼び名が変わっているだけで、同じ音源じゃないか・・・(時間切れ)
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差し迫って追われるようなお仕事が溜まっていない、ということは、いろいろとお仕事の幅を広げられることです。今朝、グズグズと愚痴ったが、上司と別室にて次の体制をご相談。異動になる例の中年には、もうちょっとだから、もうなにも言わないようにしましょう、彼が受け持ってぼろぼろにした分野を半年くらいで立て直してくれ、とのこと・・・って、ちょうど一年前に取引先との大トラブルのお詫びに同行して、とうとうその分野の担当になってしまったパターンと似ております。穴埋めでも修復でもなんでもやりまっせ。ラスト一人定員が埋まっていなくて候補二人、どっちが良い?との意見を求められたが、どちらでも!と明快に返答しておきました。
プレイング(やや)マネージャーはたいへんなんすよ。これより、いつもの(ばば混み)耳鼻科です。ああ、そういえばチョコ二ついただきました。嬉しいな。
ギュンター・ヴァントの件、続き。結論的に同じ音源、もしくは複数回の演奏会の編集なのでしょう(拍手なし)。そうだ、なんという神々しさ。こんな演奏を聴いてしまって、カラヤン/ベルリン・フィルの駅売海賊盤(旧録音)を即処分したんだっけ。ウラディミール・デルマン(1994年)の演奏はヘロヘロに思えて誰かにあげました(その後セットものを購入したら、それに再び含まれていたけれど、音にして再聴したことはない)。峻厳で深遠、重厚と洗練、アンサンブルの集中と透明な爆発・・・繰り返すが、盤石の偉容を誇る構築物となって聴き手の魂を揺さぶります。これこそ独逸か!後半戦やや音の濁りがあったのは、貧しいオーディオ環境のせいでしょう。これ以上の賛辞はみつからない・・・
昨日のルネ・レイボヴィッツの仏蘭西音楽の件、早速BBSに書き込み有。曰く、
「レイボヴィッツのボレロ」〜このボレロ、私も大好きな演奏です。辛口の感想もあるようですが、ソロは凄いですよ。
NMLのオーケストラ表記はあい変らず???ですが、リーダーズダイジェストの最初期のモノラルLP(Festival of Light Classical Music)では、
Orchestre de la Societe des Cocerts Symphomique de Paris になってます。
かつてフランスではパリ音楽院管弦楽団のことをこのように言っていたようです。
また上記のLPにはソリストの名が出ていて、フルートのアンリ・ルボン(クリュイタンスの有名なダフニスとクロエのソロを吹いている人です。)
ホルンはルシアン・テーヴェ(この方もクリュイタンスの亡き王女のためのパヴァーヌのソロ)
オーボエ・ダモーレはロベール・カシエ。
いずれもクリュイタンス時代のパリ音楽院管の首席奏者です。
妖艶な音色のサックスソロの二人R Gateau,F Lhommeはこの頃のギャルド吹奏楽団の首席。
そしてトロンボーンソロは、ヴィンコ・クロボカールが特別に加わっています。
この人も凄い人です。(レイボヴィッツに作曲を学んでいて、この録音のために特別に加わったのだと思います)
80年代にRVCから一般発売されたLPでは、パリ交響楽協会管弦楽団というほとんど直訳の名になっていましたが、
まだパリ交響楽団よりはましですね。
後の発売されたリーダースダイジェストのセット物LPではパリ音楽院管弦楽団となっていました。
同時期に録音された「ラ・ヴァルス」は、自由にオーケストラを遊ばせながらある一点のクライマックスに誘導していくボレロ以上に凄い演奏です。
・・・そうか、キング世界の名曲1000シリーズではなく、RVCのグランプリ1000シリーズであったか。Ravel のラ・ヴァルスは収録されております。ワタシは「感興溢れる粋な演奏!ってなことはないが、音質も良いし、アンサンブルも悪くない、そう違和感なく聴けました」との素っ気ないコメントだけれど、念頭にはミュンシュのボレロとか、ブーレーズのラ・ヴァルスがあるのか。ちょっとクールで端正な味わいの演奏だと思います。1960年くらいかなぁ、ずいぶんと良好な音質でした。
◆2010年2月某日の反省
いつも休日は平日よりいっそう早く目覚めちゃう・・・体調はそう悪くないが、ちょっと咳が残っております。寒さの山は越えたのだろうか、雨模様ながら底冷えする感じはありません。昨日通勤に持参したCDにはいまいちピン!と来なかったので、この間断続的に聴いているNMLの件、思い出しつつ・・・
専門家でありながら、音楽に対する謙虚で的確なコメントをされている「鎌倉スイス日記」にて、偶然ワタシとほぼ同時進行でCheskyを聴いていらっしゃいます。リーダーズ・ダイジェストの10枚組LPセットは中古格安(だったはず?)にてモノラル盤を入手、聴いていたのは既に20数年前か?そんな懐かしい想い出が蘇ります。(収録は小品主体だった。バルビローリとかクリップスは含まれず)それに「キング世界の名曲1000シリーズ」でもいくつか音源流用されていて(レイボヴィッツなど)、更にはルネ・レイボヴィッツのBeethoven 交響曲全集(当然LP)も所有しておりました。若い頃からマニアックだったのだね。というか、知名度の低い中古LPが安かっただけ。貧しかったし。今は昔。
Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版)〜オスカー・ダノン/ロイヤル・フィル/バレエ音楽「春の祭典」〜ルネ・レイボヴィッツ/ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団・・・LPセットに収録されていたのはたしか「春の祭典」のみ。どんな演奏だったか?記憶が消えております。オスカー・ダノンの演奏がとてもヴィヴィッドで、遊園地の喧噪を思わせる楽しいものでした。録音は1960年前半?ロイヤル・フィルって、かなり上手い、よく鳴るオーケストラであって、クール端正な今風演奏とは一線を画すもの。音質極上。英DECCAのチームが録音したんでしたっけ。
問題は「春の祭典」でして、実態定かならぬロンドン・フェスティヴァル管弦楽団の技量が危うい。響きが薄い、各パートのソロが弾けていなくて、細部もどかしいこと!クールでモダーンな方向なら、オーケストラがもっと切れ味ちゃんとしていないと〜と、言いつつけっこう愉しんで聴きました。こんな演奏だったかなぁ、LPは。
Saint-Sae"ns 死の舞踏/Pierne 私のこどもたちのためのアルバム 作品 14 - 第6番 鉛の兵隊の行進曲(管弦楽編)/ Gounod あやつり人形の葬送行進曲/Ravel ラ・ヴァルス/Debussy 小組曲 - 第1楽章 小舟にて/Gounod 歌劇「ファウスト」 - 第5幕 バレエ音楽/Debussy 牧神の午後への前奏曲 (ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団 /Offenbach 喜歌劇「天国と地獄」 - 序曲/Ravel ボレロ〜ルネ・レイボヴィッツ/パリ交響楽団・・・たしか、この中の数曲が「キング世界の名曲1000シリーズ」に含まれていたはず。Schweizer_Musik先生はかなり厳しい評価のようです。”ソロの技量に問題がありそう”とのことだけれど、先の「春の祭典」に比べればずっとマシ。(「牧神」は同じオーケストラでたしかに精気に乏しい)パリ交響楽団って謎団体。「コロムビア・ダイヤモンド1000シリーズ」でルドルフ・アルバート(アルベルト?)/パリ・フィル(?)のTchaikovsky録音が存在したはずだけれど・・・常設団体の録音用変名か、臨時編成オーケストラか。
感興溢れる粋な演奏!ってなことはないが、音質も良いし、アンサンブルも悪くない、そう違和感なく聴けましたよ。但し、中途半端クールみたいな印象有。懐かしさだけで聴いているのか。
◆2010年2月某日の反省
昨日は暖かく、きょうは元に戻って寒いようです。先月末風邪(咳)+左足首痛で休んで以来、体調グズグズしつつもなんとか維持して、このまま春になってくれんか。昨夜は眠り浅い感じはあったが、本日乗り切れば明日は(とにかく)休み。
Mendelssohn ヴァイオリン協奏曲ニ短調/ホ短調〜ユーディ・メニューイン(v)/RCAヴィクター弦楽合奏団(1952年)/フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1952年)・・・後者は著名な作品であり音源でもあるが、前者は珍しいもの。こんな収録こそ協奏曲100枚セットの意欲的な存在感であります。正直な嗜好を語れば、メニューインの人道的立場、教育者としての人格ともかく、彼のヴァイオリンの個性(技量の危うさ、音色の洗練問題)は晩年に向かうほど聴くのがツラくなります。少年時代の録音が新鮮で美しい・・・38歳の演奏はワリと技術的安定を保っておりました。RCAとEMI録音。ニ短調協奏曲は13歳の作品とは思えぬ、美しい平易な旋律にココロ奪われます。ホ短調のほうは立派な演奏だと思うが、世評ほどの絶賛とは思わないな。手元にエミー・ヴェルヘイの比較的新しい録音があるけれど、甘美で優雅そのもの、歴史的録音で聴くべき作品ではないと思います。
オークション苦戦継続。昨夜、売れたのは一件のみ。競合して値が釣り上がることは望まぬが、最低限一件の入札のみでよろしいから、なんとかならぬか。
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自分の範囲の宿題としては余裕の作業進捗、ノーミソに汗かくべき業務合理化の整理案も出来、チーム・メンバーの提案書を点検に入るが、全然できていない・・・のが例の不良中年であります。もうすぐ異動なのであまり言いたくはないんだけれど、基礎作業の理解があまりにできていない(2年半でっせ)ので、思わず声を荒げてしまいました・・・深く反省。夕方女房殿にメールを入れて(息子の誕生日でもあり/本人はいないのでたんなる言い訳だけれど)尼崎大黒にて久々合流。おいしいお魚いただきました。混んでいたな。けっこう値段高かったな、エエもんばかり喰ったっけ?
明日休み。音楽の件はゆっくりと別途。
◆2010年2月某日の反省
昨日は早くに職場を出たので、異動人事が正式発表されたかどうかは知らぬが、チームの次期体制を考えなくっちゃ。それはそれとして当面、今週3日間で自分持ち分の取引先提案資料完成させなくっちゃ。今月営業数値はどん底、事前予測以上に落ち込んでおります。今週は祝日休みがあるし、出張はないし、で、余裕と言えば余裕です。昨日、オークション入手で「USB/SDカード・リーダー」届いたけれど、欲しかったのはじつは「コンパクト・フラッシュ・リーダー」であったことを(ようやく)自覚。ノーミソの中で媒体認識が入れ替わっておったのだね。完全なる惚け、安いとはいえ、数百円ムダにしました。愕然。
KRESILER ヴァイオリン協奏曲ハ長調(Vivaldiのスタイルによる)〜フリッツ・クライスラー(v)/ヴーアヒース/RCAヴィクター弦楽合奏団(1945年)・・・初耳。KRESILERによる、”いかにも!”、”な〜んちゃって”風一連の作品のひとつらしくって、平易で楽しい作風です。わずか12分弱のギャラントなスタイル、懐かしい(初耳なのに)世界を堪能。この一枚(membran 23098/98/協奏曲100枚セット)の収録は歴史的録音寄せ集めで協奏曲はこれのみ。残りは「ロンディーノ」(ナタン・ミルシテイン(v)/ピアノ表記なし1942年)/Beethoven 魔笛の主題による変奏曲2曲〜パブロ・カザルス(vc)/ゼルキン(p)(1953年?)/Mozart アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調K.525〜ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィル(1950年)・・・ナタン・ミルシテインはいつもながら背筋ぴん!と伸びて颯爽としており、カザルスはやや細部が甘いけど、堂々たる貫禄が優雅でした。カラヤンの”アイネ・ク”は例のEMI録音でしたっけ?いえいえ、録音年が違う(1946年)。ディスコグラフィを確認しないと。いずれ、ゴージャスな中にも若々しい溌剌としたエエ演奏でした。全般に音質は良心的。
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いつものように早めに出勤すると、上司より急ぎの業務指示(メールで)有〜即20分ほどで処理。定例業務淡々粛々、自分担分の提案資料八割ほどの進捗、他のチームから作業合理化の相談有、断続的にパートさんから次期作業分担の事情様子伺い・・・取引先より出てきた大きな宿題は、上司通して東京本丸へ丸投げ、きょうは暖かかったし、お仕事は順調です。早々に退散しようと思ったら、地域間の異動が発表されました。経費削減の折、異動者(=引っ越し)は少なくて、それと子会社への出向(中堅どころ)もけっこうあるのが目に付きます。ウチのチーム件(くだん)の中年(最近すっかり大人しいなぁ)は20日遅れて発表ということで、本人への内示も未だ(本人は出向を知らない)、というか、配置場所が決まっていないみたいです。
いずれ、これで弱小マイナーなワタシのチームは実質人事決定。上司の顔色伺いつつ、作業分担検討に入ります。今度の上司は種々様々実務や仕事内容に詳しくて、こちらの思い通りにさせては下さらない。
今朝のカラヤン/ウィーン・フィルの「アイネ・ク」の件、昼休みにネット検索調査してみたけれど、1950年録音など存在しないからおそらく1946年の間違い。6年前のワタシは”大編成で豪勢な演奏でしょう。レガートで旋律の間を埋めてしまう「カラヤン節」は早くも出現していて、そのスケール感は驚くべきもの”としていたけれど、さほどにそんな豊満巨大な印象はありませんでしたよ。なかなか颯爽とカッコ良い感じ。久々、100円ショップ・ダイソー盤を再度確認してみましょう。
通勤音楽は、Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ギュンター・ヘルビッヒ/ザールブリュッケン放送交響楽団(2002年ライヴ)・・・73歳ヴェテランの仕上げは極めて精緻、ライヴとは思えぬ完成度(拍手も収録されない)。端正、丁寧な仕上げで情感を煽るような世界とは無縁でしょう。オーケストラは豊かな厚みを誇るような個性ではないし、素直で細部迄明快に、けっして部分が突出するような表現ではない〜ティンパニを除いて。この迫力は少々ショッキングでっせ。バーンスタイン辺りを標準とすると、あまりに水質は冷たく透明に澄んでいて、生物が生息しにくい環境か。ワタシは独逸生真面目な構成を感じ取りました。ストイックかつ驚異的な集中力を誇る演奏です。
なんか、ここ数日こんなタイプの音源にばかり出会うなぁ。
◆2010年2月某日の反省
とくに特別にどうの、といった問題もないんだけれど、出勤したくない、意欲が沸き上がらない感じ。寒いのはほんまキライ、3年前ご当地転居を期に自家用車処分という判断は正しかったと思うが、活動範囲は狭まりました。いくら都会は便利とはいえ。演奏会もずいぶんと行っていない。ご近所アマオケでも、とネット検索しても、演目の嗜好さておき、開始時間が夜6時というのは勘弁して欲しいっす。休日のマチネ希望。
音楽はいろいろ聴いていたけれど、昨夜は著作隣接権切れネット音源にて自主CD作成いくつか。例えば、Mozart ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488〜マリア・ユーディナ(p)/アレクサンドル・ガウク/モスクワ放送交響楽団(1943年)・・・ヴォルコフ「ショスタコーヴィチの証言」に登場するスターリンの逸話(彼女のファンであった!)を思い出させる音源であります。音質やや怪しいが時代相応、両端楽章は快速、緊張感漂う研ぎ澄まされたタッチで突き進みます。第2楽章「アダージョ」はもの凄い濃厚(深刻)なる浪漫(遅いテンポ)の対比であって、個性的なこと限りなし。Mozart の愉悦、ギャラントなスタイル〜とは無縁の世界だけれど、こんな風情も一興かと思います。時には珍しい音源だって聴いてみたい。
Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調〜ハイリヒ・シフ/ドイツ・カンマーフィル(ブレーメン1993/4年)・・・第1番に続き拝聴。恐るべき集中力、細部迄神経の行き届いた几帳面かつ精緻を極めたカッコ良い演奏であります。絶賛も納得できる完成度ながら、あとは聴き手の嗜好問題でしょう。Beeやんになにを求めるか・・・(時間切れ)
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(帰宅後、続き)お仕事はそれなりに進捗、新しい上司は(クセのある)前上司よりやりやすいかも。それとも年上のワタシに気を遣っているだけでしょうか。一昨日来、左膝がかなり痛むので定時で帰宅させていただき(なんせ早出常連故)行けなかった整形外科へ。ばっちり効きましたよ、マッサージ。ずいぶんとラクになりました。
(今朝の続き)・・・”一糸乱れぬ〜”的整理整頓された、隅々まで計算され、整い、カユいところに手が届くような細部緻密入念な、但し要らぬ情感など削ぎ落としたような、それでいてテンションが維持され、快速で疾走しながら汗ひとつかかない。結果、見事な構築物として聴き手を興奮へ誘うことに間違いはない。
それにしても上手いオーケストラだなぁ。終楽章のファゴット壮絶!こんな演奏好きですか?
◆2010年2月某日の反省
熱があるとかそんなんじゃなくて、首の辺りがバリバリにこっている感じ。自分にとっては珍しい症状なんですよ。これじゃどこにも出掛けられないし、元より出掛ける意欲もありません。昨夜、プリンタのインク切れを確認、ネットのオークション(実態は通販)で再生インクを注文いたしました。最低限必要なものは座したままパソコン操作で注文できる(しかも相場をしっかりにらんで)〜というのも便利なんだか、世界も視野も狭まっちゃうと言うべきか。そういえば珍しい柑橘類も別なところで注文できました。
Beethoven 交響曲第1番ハ長調〜ハイリヒ・シフ/ドイツ・カンマーフィル(ブレーメン1993/4年)・・・以前から興味を持っていつかは拝聴したい、と考えていたもの。松本 大輔「それでもクラシックは死なない!」(青弓社)にて「ようやく復活!奇蹟の名演」とされていた(らしい/未読故/世評もほぼ信じないし)録音であります。このオーケストラの上手いことは知っていたけれど、ちゃんと全曲通したのは初めて。
まさに記憶通り、素晴らしい集中力と若々しくも激しい迫力が素晴らしい成果!〜ということを前提に〜既にこの録音から十数年経過いたしました。いわゆる古楽器テイストの現代楽器によるスタイルだけれど、アーノンクール先頭にたくさん出回っているんじゃないか、かえってこれがフツウに?といった感慨有。好きですよ、こんなタイプ。でも、時代は一巡してもっと豊満な演奏が新鮮になったんじゃないか・・・そんなことを考えてしまいました。未だ、即断せず。もうちょっと聴き込みましょう。第4/2/3番が残ってますし。(その後の世界的不況の流れ故か?全集にはならなかったんですね)
NMLにて、SIBELUS 交響曲第3/6番/Stravinsky ヴァイオリン協奏曲〜トーマス・ツェートマイヤー(v)/ノーザン・シンフォニア(2007/8番)・・・ヴァイオリン協奏曲は文句なし!粗野な音楽が怜悧な知性をまとって、技術的なキレも素晴らしい。さて、問題はSibelius でして、こちらも怜悧な知性に変わりなし。アンサンブルの精査に優れ、これほど緻密な演奏はかつて経験したことはない。ほんまに編成が小さいのかも知れないが、ほとんど室内楽風であります。極寒の地で粛々と働くコンピューター制御の製造工場といった感じ。デリケートだけれど、ニュアンスとか呼吸(人間らしい吐息)といった点ではどうなのか。けっして悪い演奏ではないが、評価即断できぬ冷たい世界、メルヘン皆無であります。選曲の意欲的なことには賞賛すべき。
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オークション苦戦中。値付け間違えたか。出品追加しなくっちゃ。
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寒いでんな。女房殿は話題の映画「アバター」に出掛けたが、ワタシは昨日に続いて終日引き隠り状態。耐え難い首の痛みは消えました。なんと無為無策なる休日あっと言う間に終了。昨夜、ぼんやりテレビを眺めていたらBach 管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067を演っておりました。これがオモロい。編成が尺八(超絶技巧)、ヴァイオリン、ピアノ、チェロ。Bach の音楽って、どんなスタイルでも基本の造形が崩れないんです。ほの暗い旋律の味わい、リズムも軽快・・・
早速、棚中在庫CDを探りました。Bach 管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067/第3番ニ長調BWV1068〜カール・シューリヒト/フランクフルト放送交響楽団/クラウス・ポーラー(fl)(1961年)・・・懐かしいコンサート・ホール・レーベル録音であり、SCRIBENDUMボックスに収録されなかったもの。現代の優秀なる古楽器アンサンブルに比べると、アンサンブルがやや緩い感じはあるんだけれど、センスとしては違和感なし。巨匠世代のバロック音楽だけれど、飄々としてさっぱりとしたリズム、軽妙なノリがあって見通しのよろしいサウンドが広がりました。
◆2010年2月某日の反省
お休み。嬉しいな。世間のサラリーマンご同輩、そしてお仕事不如意で苦しんでいらっしゃる方々には笑止千万なる状況なんだろうが、なんか、お仕事とてもツラいです。イヤだとか、ちょいと精神状況ヤバいとか、そんなことは全然ないんだけれど、宿題目白押し〜”作業”は合理化進んでいるんだけれど、ノーミソに汗をかくべきほんまの”お仕事”があるんです。”バカになって馬車馬の如く消化する!”んじゃなく、アイデア絞り出して、解決策探して、職場内外、取引先とも調整すること。こんなヴェテランにいろいろさせて下さることに、感謝。職場内、そして取引先との良好な人間関係にも。
ネット上で珍しい柑橘類、しかも価格も安かったので北海道の両親に送りました。評判よろしかったらウチでも買おうと思っていたら、売り切れ。親父からは”凄く甘いよ”との連絡有。
移動中音楽の件、Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜クリストフ・エッシェンバッハ/フィラデルフィア管弦楽団/シモーナ・サトゥロヴァ(s)/イヴォンヌ・ナエフ(ms)/フィラデルフィア・シンガーズ・コラール(2007年ライヴ)・・・先日の第6番も好印象だったが、これも同様。HMVユーザーレヴューの評価は割れているが、各自曰んとしていることは理解できますね。極上に安定している美しいオーケストラ、スムースな表現。作品に壮絶な緊張感とか、情念みたいなものを求めるのだったら物足りない、オーケストラのサウンドが安穏と明るすぎる〜キレイごと?個性が足りない?そんな評価でしょうか。ワタシもたいがいMahler 好きで種々様々聴いてきたが、もとより音楽は嗜好品、散々聴いてきた挙げ句、こんな素直な演奏が作品の味わいをしっかり伝えるものだといった確信有。壮絶で怪しい個性演奏も悪くないが、ゆったりとした余裕の気持ちで拝聴できました。ラスト、しっかり盛り上がって爽快です。
オーディオはクセものでして、ユーザーレヴューの録音評は微妙だな。ノリントンのいくつか、そしてハイティンク/シカゴ交響楽団の録音に比べれば、ライヴとは俄に気付かぬ優秀録音と感じます。エッシェンバッハで指揮法ではあまり器用じゃないのかな?オーケストラは弾きにくいんでしょうか。この演奏ではアンサンブル上の傷は皆無。フィラデルフィア管、余裕の美しさ絶品。
NMLにて、エッシェンバッハ探索。Ravel ラ・ヴァルス/KOEHNE 雨の森/Messiaen キリストの昇天/Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)〜エッシェンバッハ/オーストラリア・ユース管弦楽団・・・自分が戦争で苦労した(1940年生)からか、若者の育成に熱心なようですね。このCDは市場で探せないようだけれど、オーストラリア・ユース管弦楽団って「ユースオーケストラということで技術的には物足りないところも多く」とか「オーケストラにはさすがにあまり高いものは求められと思うが」的コメントが散見されます。先ほどのフィラデルフィア管弦楽団の水準は求められるはずもないが、それはサウンドの厚み、色気不足であって、技量的にはほとんど問題なし。清潔で美しいアンサンブルであります。ラ・ヴァルスだともっと年増の色気は欲しいところだけれど、初耳KOEHNEともかく、Messiaenも端正に美しいし、「火の鳥」の迫力にも申し分なし。「魔王カスチェイの凶悪な踊り」と「子守歌」に経過部がないのは好みではないが、もとより1910年全曲版以外は不満が溜まっちゃう。
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左膝リハビリに行こうと思ったら出遅れて、かなりの混雑。諦めて散髪してきました。あとは寒かったので終日こもって音楽聴いたり、二時間ドラマ再放送眺めたり(どーしょーもなく展開テンポがスムースじゃなくて最後まで見るのがツラかった)・・・あと、デスクトップ・パソコン周りの配線整理+清掃など。
Dvora'k チェロ協奏曲ロ短調〜ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(vc)/ヴァーツラフ・ターリヒ/チェコ・フィル(1952年)・・・LP時代よりぜひ一度聴いてみたい、と渇望していたもの。カラヤン盤(1968年)もハイキン盤(1957年)もとてもよろしかったので。音質かなり良好、ここ最近華麗なる加齢からくる嗜好の変化?ロストロポーヴィチの濃厚なる表情は少々敬遠気味だったが・・・25歳の若き演奏はずいぶんとサッパリと美しく、上手いが鼻歌でも歌うように、すいすいと軽快に進んで、味がちょっぴり足りない感じ。ボヘミアの郷愁みたいな味わいを期待したんだけれど・・・もう少し聴き込んでから自分なりの感想をまとめましょう。
先月聴いたルジェーロ・リッチの熱血演奏には驚いたけれど、その続編。NMLにて拝聴可能。Brahms ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調〜ルッジェーロ・リッチ(v)/ジョルジオ・リッチ(vc)/クルト・マズア/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1973年)/Wieniawski グノーの歌劇「ファウスト」による華麗なる幻想曲/Sarasate カルメン幻想曲/ERNST ロッシーニの歌劇「オテロ」による華麗なる幻想曲/Paganini ロッシーニの歌劇「タンクレディ」のアリア「こんなに胸騒ぎが」による序奏と変奏曲〜ルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団/ルッジェーロ・リッチ(v)・・・名手ルジェーロ・リッチは著名だけれど、兄のジョルジオ・リッチは初耳。いつもの颯爽と速いテンポでテンション高く歌うヴァイオリンに対して、落ち着いて味わい深いのチェロが絡んでなかなかの出来であります。VOXレーベルでクルト・マズアの登場は珍しいが、オーケストラはかなり快調で素直な響きであります。
VOXレーベルにはLP時代からお気に入りでした。どれも音質ワリと良好。以降の幻想曲やら変奏曲はリッチの超絶技巧を披露するための作品であって、ややオン・マイクだったり、後半は少々響きが濁ったりするけど、あまりムズかしいことを考えず堪能すべき派手派手な作品であります。でき得れば「カルメン幻想曲」はWaxmanNのが聴きたかった。あれは凄い作品です。
◆2010年2月某日の反省
出張にノートパソコン持参し忘れました。先程帰宅してサイト定例更新済。新上司同行にて金沢会議連続ニ発、夜は歓迎会(いつもの店、オヤジが「おや、ずいぶん久しぶり」って、前上司とお別れ会したばかりじゃないの)、河豚と蟹、美食の限りを尽くして腐敗堕落しております。その場で上司は、取引先にワタシの続投を公表、皆、喜んで下さいました!夕方に戻って、職場内部の作業合理化の打ち合わせ、ここ半年ほど前上司の時から積み重ね、部分着手しつつ人員削減目指してきた、その総仕上げに入っております。さすが、新上司は世代が若くて実務に長けていて理解も速いし、大胆な判断も有。
心暖まる同世代からのメール有。環境や仕事が違っても、中年には中年の、同世代の(似たような)悩みがあるものです。オトコ世界はどーしても狭い価値観に陥りがち、もっと広い視野で考えればなんということもないのに、タコツボに自ら入っちゃうんです。この「音楽日誌」は世間様に発表しているものだし、お仕事詳細書いても誰も理解できないからデフォルメしております。デフォルメすると、中年一般の苦しみ悩み悲しみが浮き出てくるんです。そして、共感のお言葉をいただく・・・
ありがたいことです。
おお、そういえば!ワタシの人生観を変えた例の不良中年は子会社に出向だそうです。本人は未だ知らない。子会社に出向することが、すなわちダメということではないが、彼の経歴や専門分野から考えれば明らかに畑違い、ちゃんと日常業務をこなせるとは思えない。どこの事業所に配置されるか知らぬが、できうれば妻子と離れず、自宅から通えることを祈るばかり。
ちょっとお疲れ気味なので、音楽の話は明日。
◆2010年2月某日の反省
本日昼より金沢行き(上司同行)。天気予報だと雪ですね。かなり苦戦したが、結果的に資料は間に合って、夜のウチに印刷送付済み。人事異動の情報はじょじょに明らかになってきて、実名ともかくどこから参入してくるかわかって、結果、どのようなランクや年齢(とし)恰好が想像できます。夜、(今晩も新上司の取引先歓迎会なので)短時間、いつもの呑み屋にて内部配置を番頭同士で打ち合わせ。当初の前上司の意向とかなり違ったものになりそうです。
Mahler 交響曲第6番イ短調〜クリストフ・エッシェンバッハ/フィラデルフィア管弦楽団(2005年ライヴ)・・・現役をもっと、ちゃんと聴きましょう、といった自らの宿題の一環であります。指揮者・エッシェンバッハとしては実際上ほとんどまともに聴いたことはない?ヒューストン交響楽団とのBrahms とか、あとは20年ほど前のプラハ交響楽団との「ミサ・ソレムニス」とかBruckner(FM放送にて)とか・・・その程度。正直、期待していなかったし、好感も持てなかったけれど・・・まず、音質がよろしい。オーケストラが明るく、深く、そして上手い。ライヴとは俄に信じられぬアンサンブルは緻密そのもの。テンポ設定や、全体構築が安定してオーソドックス、全体にこの作品にしては明るさ(作品の趣旨からは違和感?)が印象付けられるが、スケール+細部描き込みが盤石であって、どこを聴いても充実して立派な演奏です。ちょっと見直しました。
じつはもう一作品、ピアノ四重奏曲イ短調 〜デイヴィッド・キム(v)/チューン・ジン・チャン(va)/エフェ・バルタチギル(vc)/クリストフ・エッシェンバッハ(p)(2006年)・・・こちらが主眼でして、CD買い損ね、聴き損ね10年以上、とうとう美しい旋律を確認いたしました。わずか13分程、思いっきり甘美な世界が繰り広げられ、一目で惚れた!作品であります。
では、出掛けてきます。明日、サイト定例更新日なんだけど出先での更新をなんとか狙いたいもの。
◆2010年2月某日の反省
寒いなぁ。明日からの出張準備は昨年末に比べれば順調でして、本日余裕で完了予定。寒さ続きのせいか?左膝痛みが気になります。もう治らんのか。地域間人事異動の内示があり、出て行く人間はほぼ確定し、あとは誰が参入するかが焦点、来期の職場の状況は足下落ち着きません。かなりの人員削減が予算化され、派遣パートさんの作業合理化(やればできる!)に四苦八苦しているが、比較的人数の少ない我がフロアでも正規一名減との情報が入りました。フツウ職場最年長ワタシが最有力なんだろうが、盤石の現職継続が前提みたい〜ありがたいような、ツマらんような・・・例の草臥れオジさん(前上司から更迭を申し渡された)がその対象だそうです。目立たぬよう異動時期を一ヶ月ズラして放出だそう(本人は未だ知りません)。いろいろ厳しいことを言ってきたが、彼にも妻子があってけっこう配慮や励ましをしてきたつもりだけれど・・・ワタシの人生観を変えるほどの衝撃の人物(悪気の流布は初体験)でした。
先週の朝日新聞にて勝間さんのコラムだったか、お仕事上でその人と上手く行かない云々というのは、本業をしっかり確立させることでしかクリアできない。個別対応でなんとかしようというのは誤り、とありました。ここ2年ほんま苦労の連続だったが、いまや職場の評価は完全に定まって、彼は退場。でも現状の賃金は保証されるんですから。人生それだけではないんだけれど、それが大切ですから。以上、ありきたりサラリーマンの愚痴でした。
NMLのクナイゼル・ホールより、Bartok ルーマニア民族舞曲 /Holst セント・ポール組曲/ Piazzolla12つのタンゴ/Dvora'k 弦楽セレナード ホ長調〜Far Cry, A(2009年ライヴ)・・・オモロい名前の団体で”ファー・クライ・A”とでも読むのか。ネット検索すると著名なゲームの名前でして、もともとの出典がきっとあるのでしょう。編成小さく、残響不足だから、最初のウチ耳が慣れません。Piazzolla(ピアソラ)ともかく馴染みのお気に入り作品ばかり。やがてヴィヴィッドな動きと勢いがけっこうよろしい演奏と気付きました。アンサンブルは精緻ではなく、各メンバー自由に演っている感じも悪くない。
では、行ってきます。
◆2010年2月某日の反省
昨日新上司就任。けっこう昔馴染みだけれど、思っていた(見た目)より若くて、前上司が異動した後となってはワタシがフロア最年長に・・・イヤんなっちまう。断続的に会議、打ち合わせが続いたけれど未だ様子見でしょう。夜、地域間異動職場で二人、早速本人に告知しておりました。一週間後には誰が代わりに入ってくるか明らかに。職場のメンバー大半と(いつもの居酒屋で)酒。自分が押しとどめないといつまでも呑んでいるんです。終電に近い時刻に解散。20歳代3人、30歳代2人、40歳代2人+50歳代のワタシ一人、職場では未だ30歳代、40歳代(ここが一番多いか?)がいるけれど、新上司曰く”バランスのよろしい職場”そして”番頭二人がよく機能している”(含むワタシ)との評価でした。
そんなこんなでここ数日の音楽落ち穂拾い。Debussy 前奏曲集第1巻/第2巻〜殷 承宗(イン・シェンゾン)(p)・・・知名度高くない実力者を捜すのも趣味のひとつ。それとも現役に疎いだけか。CDを探すのは困難だけれど、NMLだったら容易に聴くこと可能。ほんわか雰囲気で聴かせるのではなく、盤石な安定感と明快な技術、重心低く落ち着いた味わい。曖昧さを否定するがニュアンスにも欠けない、立派な演奏であります。この作品はどうしてもミケランジェリによる漆黒の艶、官能が念頭にあるんだけれど、このわかりやすさは出色であります。ここ数日、数回繰り返して聴いておりました。音質極上。
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今日は眠かったなぁ、一日。でもお仕事かなり進捗いたしました。人民中国製ポータブルCDプレーヤー(本体中古300円也)持参して出勤したんだけれど、10分ほどで電池切れとはウカツでありました。かなり大量の乾電池を在庫しているんだけれど、そろそろ3年を経て劣化を始めているのか?それともマシンのエネルギー効率がよろしからぬか?気持ち、電池交換頻度が上がったような気もせんでもない。
帰宅して今月分のオークションCD出品、歴史的録音はバンバン処分しちゃっている感じ。どなたか買うて下され。週末ゆっくりできるかな?もう少し出品物を考えてみましょう。出品しなかったのは別のクレンペラーのボックスでして、久々(ちょろり)拝聴。Mozart
「ドン・ジョヴァンニ」序曲(RIAS管弦楽団 1950/12/22 Berlin)/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466(クララ・ハスキル(p)/ルツェルン音楽祭管弦楽団 1959/8/9 LUCERNE)/ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調(クララ・ハスキル(p)/ケルン・ギュルツニヒ管 1956/9/9 MONNREUX)/オットー・クレンペラー〜I GRANDI DELLA CLASSICA(Nota Blu)レーベルは本場イタリアの怪しげレーベルで、ほぼ例外なく音質が(オリジナルより)劣化しているんです。
でもね、そんな薄ぺっらい音質さえ、すぐ気にならなくなる充実した頑迷、乾いた磐石を誇る「ドン・ジョヴァンニ」序曲。クララ・ハスキルの十八番(おはこ)であるニ短調協奏曲K.466だけれど、もっと良い音質の録音が別途あるでしょうが、ということだけれど、気品漂うソロの魅力はちゃんと堪能可能。クレンペラーって、けっこう協奏曲伴奏上手いっすよね。
◆2010年2月某日の反省
さて2月。寒いですね。雨模様みたいだし。本日より正式に上司が替わり、職場運営も雰囲気も変わることでしょう。自分のスタイル、やるべきことは変わらないが、上の顔色を見ていろいろ画策するやつは(おそらく)いることでしょうね。今週末は泊まりで金沢だな、嗚呼メンドー臭い、新しい上司同行だし。寒そうだし。
Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調(1903/04年初稿版)〜レオニダス・カヴァコス(v)/オスモ・ヴァンスカ/ラハティ交響楽団(1991年)・・・BISのSibeliusはヤルヴィ(父)ばかりで新録音のほうは聴いたことがなかったんです。馴染みのかなり複雑かつ浪漫的な曲想を誇るヴァイオリン協奏曲ながら、初稿は以前より興味を持っていたもの。最終稿とはかなり異なって、あちこち粗野で未整理未解決なテイストやら夾雑物(?)を残して、Bruckner 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1874年初稿)を連想いたしました。第1楽章哀愁のカデンツァは残しておいて欲しい切ない感傷有。続けて1905年完成稿が演奏されるが、ほっとして安心して聴けるのは安易にノーミソ保守化しているからか。
肝心の演奏は、凄くオフ・マイクでオーケストラの残響が茫洋として(おそらくは繊細なる)ソロが遠くに埋もれております。優秀録音。クール冷涼なる雰囲気、技巧の冴えは素晴らしくて、但し、表情はあくまで淡々として余裕です。オーケストラのアンサンブルは悪くないが、迫力厚み不足な感じ有(即断禁物)。先日聴いたルジェーロ・リッチの情熱的大爆発とは世代が違う。
ここ最近Mahler /Brucknerやら新ウィーン楽派辺りを聴くことが多くて、もっと編成の小さな音楽を求めておりました。NMLにてクナイゼル・ホール(亜米利加北部メーン州だと思う/Kneisel Hall)という自主レーベル登場〜室内楽音楽祭のライヴ(すべて2009年)がたっぷり聴けます。全然名前も知らぬ演奏家ばかり、でもね、選曲もエエ感じだし、演奏も大巨匠の凄演!的雰囲気じゃなくて、もっと(良い意味で)フツウというか身近に音楽愉しむ雰囲気に溢れております。
今朝は、Beethoven チェロ・ソナタ第3番イ長調〜ボニー・ハンプトン(vc)/セイモア・リプキン(p)・・・ああ、”運命の動機”が出てくるな、とか、ロストポーヴィチ/リヒテルの刷り込み印象からは、ずいぶん遠くて優しく軽快な味わいでした。Scho"nberg 浄められた夜〜スマクラー/チャップマン(v)/レデラー/ウェラー(va)/クロスニク/ハンプトン(vc)・・・また新ウィーン楽派!と言うなかれ、こちら意外と録音が少ない弦楽六重奏版であります。こちらも物々しくない、親密な味わい有。