DEUTSCHE KAMMERPHILHARMONNEScho"nberg 弦楽合奏のための組曲ト長調 より「序曲」 ヴェンツァゴ Mozart ピアノ協奏曲第23番イ長調K488より終楽章 プレトニョフ(p) Haydn 交響曲ハ長調 Hob.1:90 よりメヌエットートリオ ブリュッヘン Dvora'k セレナードニ短調 作品44より モデラート Copland 交響曲第2番 D.R.デイヴィス Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調よりスケルツォ シフ Hartmann Concerto funebre アレグロ・デ・モルト ツェートマイヤー(v) Schubert 交響曲第3番ニ長調より アレグレット ヴェーグ Beethoven 大フーガ 作品133 Scho"nberg 室内交響曲第2番 作品38 より「序曲」 ヴェンツァゴ Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調 作品60より アレグロ・マ・ノントロッポ シフ R.Strauss 『町人貴族』〜宴会 ヴァイル ドイツ・カンマーフィルハーモニー STW931103A 250円(中古)で購入 1990年以降、各レーベルから意欲的な録音を続けているドイツ・カンマーフィルハーモニーのサンプラーです。この団体、詳しくは知らんがユンゲ・ドイチェ・フィルを母体にしてできた団体らしい。本拠地ブレーメン。既存CDからの一部流用もあるが、CDになっていないライヴ音源もあって楽しめます。 なんせ上手いんですよ。それに指揮者によって、どうとでもスタイルを変えてくるから凄い。指揮者なしでもちゃんとアンサンブルが整うからたいしたもの。では順に・・・・・・ ヴェンツァゴ(Venzago)って誰?最近、知らぬ人が多くって困ります。VirginからScho"nbergのアルバムが出ていて、その抜粋が収録されています。語り口は明快で、イキイキとしたアンサンブル。プレトニョフのMozart は猛烈に勢いがあって、速すぎるテンポだけれど細部の粗さは微塵もないんです。素晴らしく才気走った美しいピアノ。ここでは優秀な古楽器風アンサンブルでしょうか。 古楽器といえばブリュッヘンですよ。Haydnの素朴な味わいをゆったりと楽しませてくれます。もしかしたら一部古楽器を使っているんじゃないの?と、思うくらい古楽器していて驚き。指揮者なしのDvora'kは管楽アンサンブルで、その緻密な技術と、余裕のある息遣いはたいしたものです。 デニス・ラッセル・デイヴィスはCoplandのスペシャリストですね。いつものように安らぎに充ちた旋律に、前衛性がやや苦くブレンドされていて、驚くべき名曲。そして、どんな音楽にも柔軟性のあるオーケストラの水準。シフのBeethoven は、怒濤の攻撃性溢れる特攻隊的演奏。(当然第4番も)燃えるような情熱とスピード、ノリ、舌を巻くほど完璧なアンサンブル〜これ、Berlin Classicsで出ているから欲しいと思った魅力的な楽章です。 Hartmannは難解そうな音楽だけれど、難解と感じさせない技術の冴え。おそらくこういった曲が、このオーケストラの本領発揮なのでしょう。ヴェーグのSchubert は、いままでの演奏が信じられないほどの牧歌的な響きで、このオーケストラの柔軟性を思い知らされました。「大フーガなんて、どこが名曲?」なんて思っていたけれど、このオーケストラで聴くと緻密に計算された楽曲の構造がわかりやすくて楽しく聴けます。 ヴァイルは最近古楽器の新録音が出ませんね。R.Straussのくつろいだ世界が抜群に楽しい。これ、ライヴで盛大なる拍手も入っています。 広島のBOOK・OFFで@250だったが、同じものが3枚くらいありました。誰も買わないみたいなので、ワタシが代表して救出してあげたわけです。ドイツ・カンマーフィル〜この団体大注目。たしかFMエア・チェックがあったはずだからカセット探しましょう。こうして、新しい見聞は広がっていき、音楽の渦は深まっていくのであった。(2002年3月21日)
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