Bizet 歌劇「カルメン」(抜粋)
(ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団/合唱団)


CCC 0060-2 Bizet

歌劇「カルメン」(抜粋)

ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団/合唱団
ソナ・ツェルヴェナ(カルメン)/ロルフ・アプレク(ドン・ホセ)/ロベルト・ラウホーファー(エスカミーリョ)/マリア・クローネン(ミカエラ)/ウルズラ・エンゲルト(フラスキータ)/ハラルト・ノイキルヒ(レメンダード)/ギュンター・ライプ(ダンカイロ)

CCC 0060-2  1960年録音 687円で購入

 全曲買っときゃ良かったかな。いや、おそらくCD一枚で精一杯、集中して聴けるのは。この演奏ですもんね。なんか、緊張感ありすぎて、つらすぎる感じ。録音は超鮮明。演奏は切れ味抜群。かつてない強烈なバランス、というか、一種異様な味わい深し。ドイツ語による演奏。良く知っている曲も別なものに変貌しきって、えもいわれぬ感動(!?)。

 この曲、フランス人のビゼーが図書館でスペインのリズムを調べながら作った曲とのこと。オペラでは一・二を争う人気曲なので、たくさん有名な録音が残っているし、新録音も出ます。管弦楽のみ演奏する機会も多いし、シチェドリンが素敵なバレエ音楽に仕立てています。(弦と打楽器のみ、という斬新さ)フランスとかイタリア辺りの演奏が多いような気がします。

 でも、ドイツ方面の、というかドイツ・バリバリ風、いやドイツ軍隊風演奏はなかったでしょ?この抜粋、序曲はなくて「家のない子供たちの歌」から始まりますが、そうとうに訓練された可愛いげのないガキで、まるで七三に分けた優等生ばかり。有名な「ハバネラ」も、まるで女性政治家の代表質問ばりで「色気」など期待すると罰が当たりそう。

 勇壮でカッコいいはずの「闘牛士の歌」も、ヒットラーかなんかの演説の雰囲気。男女の歌の絡みも、愛欲には縁遠くて、理論的・哲学的な論争を繰り広げているかとみまがうばかり。

 ヘルベルト・ケーゲルは、完全に立てノリのリズムでアンサンブルも完璧に揃って凄い迫力。管弦楽のトゲが耳に突き刺さる。どう考えてもヘンな演奏で、違和感に満ちて、完全に好事家の世界でしょうか。ドイツ語はこの曲には合わないな。歌い手は技術的にはともかくとして、「カルメン」じゃない。

 でも687円。存在感タップリのCDでこの価格だったら文句ないでしょ。話題性は文句なし、でこんなん好きな人もいるでしょう。その後、全曲盤はラハバリ/スロヴァキア放響(NAXOS 8.660005-7 1990年録音)の3枚組を買いました。


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written by wabisuke hayashi