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贅沢三昧

Beethoven 編2006


 2000年版の”その後”です。Beethoven の交響曲は「クラシック音楽ファンにとっての入門であり、白眉」であることに異論はないが、ワタシはずっと苦手である旨公言して参りました。その後、状況は改善せず「音楽日誌」を見ていただいてもわかるように、この類の音楽を聴く機会は増えておりません。それは、ピアノ協奏曲やらピアノ・ソナタ、室内楽でも同様の罰当たり者状態続いております。ヴァイオリン・ソナタ、ヴァイオリン協奏曲/ロマンスは好きですよ。

 世の中のCD(とくに廉価盤)には録音情報不備が多くて、ネット検索が必須となります。で、例えば「チェリビダッケ ディスコグラフィ」みたいな感じで探してみると、「これがワタシのディスコグラフィです」みたいなものが出てきちゃって(しかも情報不充分で・・・)閉口します。自分のコレクション自慢してどーするの?でも、ワタシだって時々”棚卸し”しますもの、人様のことはとやかく言えない。で、記憶減退(意欲減退?)な今日この頃、主に「Beethoven 全集系」在庫の虫干しをいたしましょう。(単品はキリがないので、あまり触れません)

 ハノーヴァー・バンドは既に(泣く泣く)廃棄し、メニューイン/シンフォニア・ヴァルソヴィア全集はBOOK・OFFへ在庫移動(即日完売〜有り難いことです)。以前にも書いたが、子供の頃〜青春時代、(とくに交響曲全集は)”LP時代立派な布張りの箱入りで、仰々しいオビ(表面全体の1/3の場所を占有していた!)も付いていて、贅沢品”だったんです。その感触が忘れられない。以下、順不同です。思いつくまま、棚から出現順です。最近、ほとんど聴いておりません。

<Beethoven 交響曲全集>


■ヘルマン・シェルヘン/スイス・イタリア語放送管弦楽団(1965年ライヴ)

 第2/7番yamano music YMCD1016第5/6番はコメント済み。先日(2006年9月)購入した「GREAT CONDUCTORS」(DOCUMENTS 223602/10枚組)に、交響曲第5番ハ短調(1965年・・・おそらくは同一音源)+リハーサル風景が含まれ(CD-9)元気な爺さんぶりがとても興味深いもの。ま、アンサンブルの乱れ、ピッチの悪さものともせず、燃えるような勢い命!の全集です。嫌いではないが、もの凄く聴き疲れする代表的演奏です。ワタシは10年ほど前に計3,000円で購入したが、現役では入手しやすい価格に収まっているみたいです。音質は意外と良好。

ロイヤル・フィルハーモニーによる全集(指揮者様々)

 RPOレーベル音源によるもので、様々なるレーベルより発売されております。ワタシは6枚1,280円にて購入(2004年)。ディジタル時代に、音質優先(SACD仕様ののものも存在する)、クセのない演奏を、といった趣旨かと思います。個人的嗜好としては、交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」〜ギュンター・ヘルビッヒ/ロイヤル・フィル(1994年録音)のゆったり、穏健派の演奏が一番気に入りました。戦前劣悪太古録音永遠の巨匠不朽の名演!的全集と対極にあるセットか。知名度ばかり気にしちゃいけないよ。

■ペーター・マーク/パドヴァ・エ・デル・ヴェネトー管弦楽団(1994/95年 ARTS 47700-2 16枚組5,280円)

 ・・・忘れてました。非力なオケなんのその!的充分な手応えを感じたはずだが、既に記憶がありません。反省します。これからちゃんと聴きましょう。だから、”棚卸し”が必要なんです。(言い訳)・・・後日、交響曲第2/4番(1994年)を久々再聴・・・一発目の合奏響きだした途端!ああこれこれ、引き締まって過不足のない颯爽とした表現。たしか、非力なオケを感じさせぬ・・・といった印象だったはずだが、まさにその通り充実した親密なるアンサンブルでした。細部までよく考えられ、自然な流れが快い、この人はほんまの音楽を知っている、”譜面の読める人”でした。

■フランツ・コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団(1959-61年 edel 0002172CCC 11枚組3,290円)

第1/2番第6番はコメント済み。LP時代から著名なる録音であり、数多くのファンを持つであろう演奏のはず。ワタシも数人の読者から「大推薦!」のメールをいただいたものだが、正直なところ”LP時代の感激蘇らず”状態でした・・・って、じつは数年間聴いておりません。そんなにエエ音のオケかなぁ・・・CDでまとめて聴いたときの感想です。たった今現在聴けば、どんなふうに感じるかは不明。

DECCA 467 892-2 8枚組中古1,650円■ハンス・シュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィルハーモニー(1965-69年 DECCA 467 892-2 8枚組中古1,650円)

これもLP時代”権威”であった全集であり、現在では少々忘れ去られた感もないではない存在か。「音楽日誌」より検索すると、

まさにオーソドックス、余裕と安定に溢れ、抜群の安定感有。往年の優秀録音だが、現在の耳で聴くと少々弦がヒステリック気味(高音キツ過ぎ)だったり、管楽器の奥行き、定位が不自然だったりするが、日常座右に常備してリファレンスとすべき価値存分に有。文句なし。あちこち浮気して、ついに帰るべき母港のような存在でしょう。早朝ぼんやりとしたノーミソにも、揺るぎなき感慨押し寄せました。
とのこと。

■ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(1957年-67年 ODYSSEY/SONY 5枚バラバラで集めました)

ジョージ・セルの録音には、ほとんど間違いなく満足をいただける保証有。正確であり、峻厳でもある・・・が、これも個別の演奏に記憶が(既に)ない。これは作品も、演奏の質も安易な聴き方を許さないものであるから・・・と言い訳しておきましょう。反省します。

EVEREST EVC 9010/14■ヨゼフ・クリップス/ロンドン交響楽団(1960年 EVEREST EVC 9010/14 中古1,554円)

購入の経緯は散々サイトに書きました。第3/8/4/7番コメント済み。結果的に、この穏健派の柔らかい、優しい演奏がワタシの標準ということです。怪しげ勝手CD化されたものも多い中、正規盤を入手できたのは僥倖でした。ワタシは強く、頑迷なるBeethoven が苦手なんです。

■ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(1986-88年 Virgin 7243 5 61943 2 8 2,058円)

おそらくは、もっとも最近、「古楽器による全集が欲しいな」ということで購入した全集。ひと通り聴いたはずだが・・・これもとんと記憶がない。想像より先鋭な演奏じゃなかったような・・・そんな程度です。真面目に聴かないといけないな。それにしても安くなったものです。

■デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(1997/8年 ARTE NOVAバラで順繰りに買いました。合計4,000円くらいかな?)

このサイト開始当初(20世紀中)、もっとも熱心に聴き、鮮度高く感じたものです。いまとなっては恥ずかしいが、第9番第3/4番第5/6番コメント済み。使用楽譜(ベーレンライター版)とジンマン独自の解釈の賛否ともかく、すっきり軽快明快な響き、自由なる表現に胸ときめかせた記憶もあります。しばらく聴いていません。

classic for pleasure 7243 5 75751 2 6 2,480円 ■チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック(1991-97年 classic for pleasure 7243 5 75751 2 6 2,480円)

ベーレンライター版といえば、こちらでしょう。演奏の印象鮮明で、当初は素っ気なく味気ないさらりとした演奏か?と思ったが、やがて鮮烈な集中力と透明な響きが快感と感じるように。こうしてみると、まるまる忘れているわけでもなくて、すっきり透明な響きの演奏が好みなのか、と自覚します。巨魁なる演奏は少々苦手です。

LASERLIGHT GES-20002  300円■ヤーノシュ・フェレンチーク/ハンガリー・フィルハーモニー(LASERLIGHT バラで順繰りに買いました。合計1,500円くらい)

サイト初期に第4/5番のコメント有。第3/8番は

オンマイクで残響不足、奥行き不足でやや平板・・・なのは演奏ではなくて、あくまで音質的なこと。峻厳で集中力のある演奏です。以前に「誠実だが、まるで日本のオケのような・・・」みたいなことを感じた記憶もあるが、たしかにそう言えないこともないか。(輸入盤だと印象はかなり変わるんです)* 帰宅後、部屋で再確認したが、乾き気味ではあるが、クルマで聴くほどの違和感なし。なにより、アンサンブルのテンションに驚きますね。第8番だってぴかいちの元気良さ。トスカニーニ方面ですね。
とも(「音楽日誌」より)。オケの質は少々問題有、かも知れないが、立派な演奏です。耳当たりの良い演奏ではないが。

BRILLIANT 99793  1975〜80年録音  5枚組1,390円■ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン(BRILLIANT 99793  1975〜80年録音  5枚組1,390円) ノーテンキなるコメント付けてますね。既に4年ほど聴いていなくて、演奏の印象記憶もほとんどありません。ああ、もったいない!いくら安く買っても意味ないじゃん。

■カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1950年代録音。駅売海賊盤+第2/7番のみ正規盤 計4,000円以上掛かったか)

第9番のコメント有。ほか、

Beethoven 交響曲第2番ニ長調〜カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1953/55年)・・・これは優雅で、やや粘りのあるカラヤンと清潔なるオケの色合いが幸せな合体となっていて、颯爽とした表現がイヤミにならず、楽しめました。今朝、第7番イ長調(1951/52年)を聴いたが、これはどうも曖昧さと、細部流し気味の印象があって、しかも作品そのものがどうも苦手で・・・あきまへん。
とも(「音楽日誌」より)。若い頃のような”無条件アンチ・カラヤン”ではありません。是々非々です。但し、この時代にしては録音があまりよろしくないのは残念。

■ヘルベルト・ケーゲル/ドレスデン・フィルハーモニック(1982年 LASERLIGHT 15 947 (c)1995で2,350円)
第3/1番へのコメント有。これは後にうんと安くなって再発されたから少々悔しいが、購入当時は出色の価格だったんです。一時、日本でも妙な人気となって称揚されたケーゲルだが、ここしばらく聴いておりません。硬質なサウンド、時にヒステリックな旋律の煽りが話題となったが、ここでは少々不調気味か。でも、このCDも棚奥に眠り気味で最近聴いておりません。

EMI CZS7 62910 2 5枚組 購入価格失念〜おそらく4,000円弱■カール・シューリヒト/パリ音楽院管弦楽団(1950年代後半 EMI CZS7 62910 2 5枚組 購入価格失念〜おそらく4,000円弱)
LP時代、そしてCD時代になって購入、一度処分して更に再購入・・・CDとしては一番付き合いの長い全集と思います。第2/7番へのコメント有。再購入(出戻り買い)の理由は、もっぱら音質でした。LPからCDから乗り換えた1990年代前半、「作品には一種類のCDがあればいいじゃないか」「CD時代にムリして、よろしからぬ音質で音楽聴く必要もないではないか」との一時の気の迷いがあって、ずいぶんと処分したものです。これも、すでに数年間聴いていないと思います。颯爽とさらさら淡彩なる軽快な演奏だったはず。

■クルト・ザンデルリンク/フィルハーモニア管弦楽団(D CLASSICS HR704632 1981年録音 5枚組2,750円)

1998年11月21日購入、とのメモもあって、お付き合い長いですね。当時は発売予定日を待って、楽しみに買いに行ったものです。第6/8番には別コメントもあります。その後傲慢なるワタシは、ザンデルリンクの頑迷なる構築音楽を苦手と感じるようになりました。それより、この音質が・・・どうも”芯”が足りなくて気に喰わない・・・ような記憶もあって、もうずいぶんと音にして聴いておりません。フィルハーモニア管弦楽団との相性はどうだったのかな?

■アンドレ・クリュイタンス/ベルリン・フィルハーモニー(1950年代後半録音 D CLASSICS HR703732 2,600円)
第5/7番コメント済み。ま、珍妙な、というか、貴重なる組合わせの録音でしょう。これはLP時代(というか、ほんの子供の頃)からの馴染みの演奏であって、ベルリン・フィルの圧倒的な技量とクリュイタンスの透明なサウンドづくりが見事に融和したもの。問題は(やはり)音質であって、これオリジナルはもっと良いんじゃないの?妙な残響付加をしているようでもあり、鮮明とは言い難いどんよりしたものです。それ以外は、お見事。

SUPRAPHON COCO 80401-05 中古5枚組3,800円■パウル・クレツキ/チェコ・フィルハーモニー(1965-68年 SUPRAPHON COCO 80401-05 中古5枚組3,800円)

第5/6番はコメント済み。2001年に「第九」手持ちで聴き比べたときには、このクレツキ盤が圧巻の感銘を与えてくださった記憶も鮮明です。(大穴!オケも合唱も自然体で素晴らしい。全面降伏・・・と)草の香りがするようなザラリとした弦と木管の感触、粗野な金管の歌・・・ワタシはチェコ・フィルが大好きです。別な意味で、これはワタシの標準であります。

・・・こんなに一杯買ってどうするの!と、母親の叱咤が聞こえてきそうだが、既にワタシは経済的に自立した中年、母親も田舎におります。代わりに女房がおるけれど、既に諦め顔。そうだよね、残された人生が短いし、こんな沢山音楽聴けない。なにより精神の集中が続きません。でも、Beeやん交響曲単品CDはもっと沢山棚中にあり・・・って、自慢ではなくて自戒であります。

(親の言うことは、おそらくすべて正しい。2006年10月6日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi