Beethoven 交響曲第2/7番
(シェルヘン/スイス・イタリア語放送管弦楽団)


AILE DISQUE  GRN-592 Beethoven

交響曲第2番ニ長調 作品36
交響曲第7番イ長調 作品92

シェルヘン/スイス・イタリア語放送管弦楽団(ルガノ)
AILE DISQUE GRN-592 1965年ルガノ・ライヴ 1,000円で購入

 全集は山野楽器で一枚あたり1,000円で売っていましたよね。買おうかなぁ、と思っているうち、なくなってしまいました。一枚だけ海賊盤で買っておいてよかった。なんか、このところ一部でやたらと評価の高いシェルヘンです。

 ここ最近、Beethoven ばっかり聴いてます。たくさんCDは出ているけど、そのなかでもシェルヘンの全集は異色というか、メチャクチャというか、とんでもない、というか。ウカツには聴けない、劇薬のような、というか本場のタイ料理のような演奏。ワタシ、大好きです。打ちのめされます。

 ライヴだけど、わりと音の状態は良し。アンサンブルは乱れに乱れ・・・・・・もう勢いだけで聴かせている感じ。この演奏会に立ち会った人は、貴重な人生経験だったはず。スタジオ録音はこんなんでもなかったですよね。( あんまりきっちりと聴いていないけれど)考えてみればこれは最晩年の演奏でした。信じられない元気の良さ。

 第2番で、こんなに興奮したのは初体験。

 激しく叩き付けるようなアタック(馬にムチ、といった感じ)とノリで聴かせる楽しい演奏。このオケは、響きは濁りがちでけっして一流とは云えないと思いますが、シェルヘンのマジックに煽られて並みの熱さではないですよね。どの部分も入魂の力演。オーボエのピッチが悪いとか、アンサンブルがずれるなんてことは末梢些末なことで、超特急のテンポ、怒濤の勢いに圧倒され、我を忘れる感動。まるで精力剤。

 第7番はいっそう感慨深い。

 この人は最後まで、へんな成熟や落ちつきとは無縁の業師だったと思うのです。「よ〜い・どん」で全力疾走、嵐か竜巻か。アンサンブル云々はこのさい論外で、多少の乱れはモノともせず、音楽の流れ(というよりも鉄砲水)に乗った即興的な演奏。チェリを上回るかけ声も決まってまっせ。

 最終楽章の狂乱ぶりが有名な曲ですが、この演奏は冒頭から狂乱していて、もう声も出ません。テンションの高さ、エンジン全開でゴールまで突っ走ります。オケのメンバーが一心不乱に演奏してるのが目に浮かぶよう。

 手に汗握る最高の演奏。・・・・・・・で、いったいワタシゃなにが云いたいんだ?状態。こんな演奏たくさん食べると身体に悪いっすよ。冗談みたいな演奏ですからね。「美しさ」「やさしさ」とか、そんなヤワなこと求めちゃいけません。(1998年)


その後・・・・・・。(1999年秋)

 中古屋さんで、残りの7曲4枚分を見つけました。@500。山野楽器によるCD化で、解説も、時間表示もない、じつにシンプルでそっけないデザインが最高。
 「欲しい」と念じていれば、いつかは格安で手に入るもの。おそらく上記2・7番を買ってから5年ぶりくらいでしょうか。連日の刺激に、もう元の生活に戻れないかも。


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written by wabisuke hayashi