音楽日誌

上ほどあたらしくなります
東京風景。2003年5月撮影
2003年5月 2003年4月
2003年3月 2003年2月 2003年1月 
2002年12月 2002年11月 2002年10月
 2002年9月 2002年8月 2002年7月●最新の「音楽日誌」はこちら

2003年6月某日

湿度が高く不快な天候だけれど、そろそろ梅雨開けかな?朝晩は涼しく思えるけど。本格的な夏はすぐそこ。

Mozart 「魔笛」〜フリッチャイ/RIAS響(1954年)の後半部分〜良く知っているオペラは良いね。リタ・シュトライヒの「夜の女王のアリア」とか、お見事。「復活」〜クレンペラー/コンセルトヘボウ(1951年)は、ラストの声楽を伴う盛り上がりに価値があることを再確認。

さ、気持ちのテンションを上げて出勤。

(帰宅後)予定したいた作業はひとつだけやり残して終了。どうも、携帯用CDプレーヤーのイヤホンをなくしたみたいで、仮に100円ショップで購入したが、往年のラジオのような音質。なにより音量が小さいのがいけない。それでも、音楽は聴けないことはないか。

通勤では怪しい「運命」(ナヌート)「田園」〜イーゴリ・ゴーゴリ/マズリア・フィル(!?)とやらの演奏で。第1楽章が少々窮屈なこと、オーケストラの響きが薄めではあるが、想像以上に好演。奥行きある録音もなかなか。後半に行けば行くほど感慨深く、この曲で感動したのはずいぶんと久々のような気がしてならない。(提示部の繰り返し省略)

で、真実の演奏家は誰か?ナヌートではないでしょ。やや堅苦しい表現はスワロフスキーなのか?ミュンヘン響は実在のオーケストラだけれど、この人は「バンベルク・フィル」とか「大管弦楽団」とか怪しげ表記団体との録音はかなりある。ま、100円なら存分に楽しめてお釣りが来るくらい。

もう7月?というくらい涼しい(湿度高いが)まま6月終了。

2003年6月某日

体調悪くないが、どうも熟睡できず、早朝目覚めてしまう。(昼寝で埋めよう)せっかくの休みなのに。

仕方がないので、Mozart 「魔笛」〜フリッチャイ/RIAS響(1954年)の前半部分を。あまり話題にならない録音かも知れないが、音の状態もよろしいし、ハズむようなリズム感が楽しい演奏だ。リタ・シュトライヒの夜の女王がいいじゃないの。グラインドル、シュターダー、ヘフリガー、フィッシャー・ディースカウなど有名どころ目白押しで、台詞は別な声優が受け持ってます。

Mahler 交響曲第1番〜以前からワタシのサイト上で気になっていたクレツキ/ウィーン・フィル(1961年録音らしい)で。この演奏はもっと評価されて良いと思うし、原稿一から書き直し。ついで、と言ってはなんだけど、ミトロプーロス/ミネソタ管(1940年)も。意外と情熱的というか、勢いと熱気を感じさせるね。たしか、この曲の最初の正規録音のはず。

ええっと、かなり以前の話題ながら・・・・安芸島引退しましたね。(この話題忘れてた)この人、絶対に大関になるって信じていたけれど、いろいろ怪我が重なって不運でした。いや、もうホント相撲には興味なくなった。北の湖理事長には悪いけど、チケットももろ余りらしいじゃん。なんかツマらん。

数日前の朝日新聞にて〜「ウィーン管弦楽団に日本人演奏家」〜????記事を読むと、ウィーン国立歌劇場のオーケストラに日本人初の団員採用があって、チューバ奏者とのこと。「ウィーン管弦楽団」って、略しすぎ。記事を書いた人は全然音楽のことをわかってない人だね。

嗚呼、結局一日中ゴロゴロして過ごしちゃった。スポーツクラブ再開しないと。午前中、いつものBOOK・OFFへ行って、入り口「100円コーナー」で3枚収穫。例のThe Classic Collection(PILZ音源)二枚+α。昔懐かしい怪しい「運命」「田園」ですよ。でも、少なくとも「運命」〜ナヌート/リュブリャナ放響の演奏は極めてまとも。

あまり、お気に入りの曲とは言い難い「幻想交響曲」をいろいろと。キッカケは本日購入したC.デイヴィス/コンセルヘトボウ(いつもながらオーケストラが極上〜100円)で、インバル/フランクフルト放響はなんど聴いても正直ツマらない。ジミで神経質で不機嫌。バルビローリ/ハレ管(1959年)の演奏が、想像以上にアツくて「おおっ!」と驚き。C.デイヴィス/ロンドン響の旧録音もまともでした。それにして、何種CDを持っているのか・・・・ちょっとばかりサイト用原稿に整理。

また、明日からキツい一週間。まず、明後日の会議に向けて明日に資料作成の山が来るのがツラい。先週、さぼらずにやっておけば良いんだけど。わかっちゃいるけど・・・の世界か。

2003年6月某日

出張に行けば行くほど、人脈が深まり、旧交を温め、そしてアルコールのテンションも上がり、結果、体重が増える!いけん!これでは。半年ぶりの松山はいろいろ勉強となり(これはお仕事)、魚も野菜も旨く(これは夜の部)、行きつけのビジネスホテルは奥道後から6kmのパイプを引いた温泉あり(ちょっと塩素臭かった)。

四国内も高速道路が整備されてきて、高速バスが移動に便利だね。松山〜徳島に移動。徳島で商談(お相手は休みだったのに申し訳なし)〜新しくできた徳島〜岡山の直行高速バスで帰宅。いえ、じつはその前に久々徳島ラーメン食べました。これが旨い!(独特の醤油のコゲ臭+豚肉の煮込み系でもニュー・ウェイブの洗練方面)って、ダイエットの決意はどこに行ったのか?

帰宅し、Mozart (ド・ペイエ)/Brahms (ライスター)のクラリネット五重奏曲(アマデウス弦楽四重奏団)で、安らぎつつ深く反省する。ああ、これで週末も吹っ飛んだ。オツカレ出張は来週も再来週も続く・・・。体調回復したので、明日はスポーツでも少々・・・

おお、そうそう 森 浩一さん「語っておきたい古代史」(新潮文庫)〜痺れました。出張の移動も居眠りばかりでは空しいもの・・・こういう知的興奮に充ちた一冊は、忘れて掛けていた古代史への情熱を一気に再燃させてくださって、もう最高!例えば「クマソ」の詳細分析(歌舞伎の「隈取り」の語源では?〜これは「魏志倭人伝」に出てくる)→別国家だったのでは?しかも、ヤマトタケルの物語をみても真正面の戦いではヤマト政権は勝ち目がなかった、ということ。「名前を与える」というのは、通常「上位から下位へ」の風習であること。

「継体天皇」の出目詳細。樟葉で即位した〜あの辺りには長年住んでいたし、明らかな政権交代の証拠やら、実はヤマトに入っていなくて、交通の要衝に都を築いたのでは?という類推やら、初めて登場する「三(または二)種の神器」とは、もともと「降伏」の意味であったから、大伴金村が差し出したという「即位の儀式」とは、じつはヤマトの保守勢力の降伏ではなかったのか・・等々・・・次々と類証と科学的仮説を組み立てていってドキドキもの。

2003年6月某日

梅雨明けはまだかな?ことしは季節外れの台風もあって、たくさん雨は降ったからもういいでしょ。ずいぶん涼しいように思えるのは、暑い時間に外出しないからか。昨夜、そうそうに眠ったので頭痛は治まったが、どんよりカラダが重いのは運動不足と、やや増加傾向の体重故か?反省。

定例サイト更新。音楽は楽しく聴けるが、文章執筆がキツい〜というか、CDから演奏者曲目その他情報を書き写すこと自体がメンドー臭い。集中力を失っている、というより、どこかノーミソの別な機能の部分が疲れているのか、退化しているのか?今朝方、Bruckner交響曲第8番(前半二楽章のみ)〜クナッパーツブッシュ/ベルリン・フィル(1951年ライヴ)〜思わず、ワハハと笑ってしまうほど演奏決まっていて、この時期のベルリン・フィルは甘さがまったくないことに感心する。ミュンヘン・フィルの録音と聴き比べないと。

引き続き杉谷昭子さんのBeethoven でピアノ協奏曲第4番〜ああ、これほんまに静かでしっとりとした演奏だ。サイト上の表現はともかく、自分の最初の印象はそう間違っていない。Beethoven の音楽で、これほどココロの琴線に触れるとは!これは?うぅ・・・第1楽章カデンツァって、こんなに甘い世界だったっけ?

で、半年ぶりの松山へ行って参ります。

2003年6月某日

広島で会議商談(泊)〜現場回り。帰宅。夜はとくに約束はなくて、夕方5時過ぎくらいまでで辞去して、岡山に戻る若いやつと広島駅でおごってあげて、そのままホテルに帰ろうとしたら、ケータイに電話有。飲みに行こうと。二回分飲んじゃった。出費もけっこうあったけど、焼酎(高級なおいしいもの)がすごく効いたみたい。ホテルの部屋に入ってバッタリ!状態。クジラ料理を喰ったはずだけれど、記憶が薄い。

現場回りしている間はしっかりしていたけれど、終了した途端緊張の糸が切れて、睡魔と頭痛が・・・新幹線では意識を失い、自宅までのバス中でも苦しい。体調整えて、明日からの四国ツアーに備えないと。

帰宅後、頭痛を気にしながら「復活」〜クレンペラー/コンセルトヘボウ(1951年)を。前半戦は音の薄さが気になるが、最終楽章のフェリアの歌声の深さは比類がない。全71分、史上最短の演奏とのこと。Beethoven ピアノ協奏曲第1番ハ長調〜杉谷昭子さん/オスカンプ/ベルリン響(旧西)の演奏で。疲れが溜まると、この曲冒頭の弦の響きが脳髄を過ぎる→イメージ通りの音だ。(サイト原稿は書き直したいもの)

2003年6月某日

昨夜は、途中でインターネットが接続できなくなって、早々に就寝。カラダが重い。本日より広島へ。じっくりお仕事予定。

「The50's」というレーベルが2枚組で安いCDを出してくれていて、いくつかは注目すべき珍しいものがある。Bach のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集〜メニューイン/ケントナー(1951年)で。この曲のピアノ伴奏版は好きだし、この時期のメニューインも後年ほどクセを感じさせない。同じシリーズで、カザルス指揮のペルピニアン音楽祭での演奏会録音一枚と、ルービンシュタイン、スターンによる各々協奏曲が一枚になった「The Essential Mozart 」(録音年代不明、調査しないと)があって、ほんの一部「アイネ・ク」のみ聴き出すが、その音楽の躍動感に愕然とする思い。

歴史的録音ばかり続けると、ある意味「耳が麻痺」するので、新しい録音を。R.Strauss「イタリアから」(コシュラー/スロヴァキア・フィル)〜地味で抑制された演奏だけれど、これは滋味深い味わいでしたね。コレ、サイト用原稿に・・・と思ったら、じつは既に掲載されていて加筆することに。この組み合わせでNAXOSにはあと2枚の管弦楽曲があるみたいだから、機会がれば購入したいもの。

今週は広島(泊)で現場回り〜半年ぶりの松山へ。そして徳島までついでに回るから土曜日まで一気だね。怠い、などと言ってられない。

2003年6月某日

いかにも梅雨らしい、昨夜から雨が降り続いて今朝はまた曇り。気持ちもどんよりしがち。

こういう時期にピタリの音楽は?と試行錯誤。激しい大曲はいけなくて、室内楽〜「プラド音楽祭」より、Brahms ピアノ・トリオ第3番(メニューイン/イストミン/カザルス)+Beethoven ピアノ・トリオ第5番(ゴールドベルク/ゼルキン/カザルス)を。とくにあまり馴染みのないBeethoven のほうが新鮮なのは演奏故か。ゴールドベルクのヴァイオリンは高貴だけれど、ゼルキン(ここ数曲でも)のピアノに引き込まれて、思わず夜更かししちゃう。

棚奥からようやく発見した、サラステのSibelius の全集は第3番より。これ快速で勢いがあって、まことにわかりやすい。この間、連続してSibelius モードだけれど、この季節に相応しいかというと少々違うか?少々苦手のTchaikovskyは交響曲第5番〜ジークフリート・クルツ/シュターツカペレ・ドレスデンで。正直、どう聴けばよいのかわからない。これが苦手の苦手たる所以かな?いままで自分なりに「ん!」と納得したのは小澤/パリ管の第4番くらいかな?(ムラヴィンスキーは別格か)

バルトークかな?こういうときには。カラヤンで「管弦楽のための協奏曲」聴いて出勤。

通勤バスでは、Bach 無伴奏チェロ組曲第3番ハ短調〜カザルス(収録年不明・プラド音楽祭ライヴ)で。正直、曲もカザルスの演奏も(ちょっと説教臭くて)苦手だけれど、その入魂というか、根性というか、クサさというか、真摯というか、圧倒されてはじめて目覚める思い。有名な1930年代の録音は、CDとしては第1/2/3番しか所有していない(ほかはFMエア・チェック)が、これなら全曲CDで揃えても良いかも。

帰宅後、すっかりBach づいてしまって、セゴヴィアのギターで6曲(主に1920年代)〜これはとても繊細で、小粋な感じ。続くメニューインの無伴奏パルティータ第1/3番(1935/6年)は、のびのびとして若々しい。気持ちがヨロシ。後年の技術の衰えは微塵も見られない。第1番「ドゥブル」は、息もつかせぬ白熱の音の連続!

2003年6月某日

ちょっとキツい一週間がまた始まっちゃう。相変わらずどんより曇り。体調まあまあか。

昨夜、Stravinsky「火の鳥」全曲〜C.デイヴィス/コンセルトヘボウで。響きに「芯」があること、フレージングが明快であることの意味について考えてしまう。これはもちろん良い方の例。今朝、ワルター/ブリティッシュ響のWagner管弦楽曲(1930年代)を聴いて、いっそうそのことについて感慨がある。リキんだり、音量を強めたり、無用なる強拍が「フレージングが明快」とイコールではない。やさしく、そっと演奏してもそのことは実現できる・・・と。

ついでに(と、言ってはなんだけど)Bruckner交響曲第4番〜ワルター/NBC響(1940年)は、トスカニーニの影響を受けた、やや強面演奏であることはともかく、第1楽章にやたらとティンパニが目立つのはどうして?版が違うのか。ワルター続きだけれど、昨日(一昨日買ってきたNAXOS)ニューヨーク・フィルとの「大地の歌」(1948年)を確認。

ジャケット写真のフェリアがとても美しいこと。音質はやや苦しくて、慣れが必要なこと。オーケストラはウィーン・フィルほどの色気みたいなものは存在しないが、曲に対する自信みたいなものを感じて、厚みと熱気、手応え充分。聴き進むと、歌い手の息遣いは明快に感じるようになって、このCDの存在価値はやはりまちがいなくあるね。あと、LP時代以来の1960年ステレオ録音は、なんとか手に入れたいもの。(もちろん廉価で)

通勤では「悲愴」〜アブラヴァネル/ユタ響にて。全集(VOX)を買ったんだけどね、なかなか全部聴き終わらないので。録音がずいぶんと落ちるというか、そもそも音量が低すぎてディスクマンではバスの騒音に負けてしまう。この演奏を評価する人はいるかも知れないが、正直この曲は苦手でよくわからない。第3楽章ラストのアッチェランドが凄いが、効果的とまで言えるかどうか。

むしろ続く交響曲第1番ト短調が新鮮!って、聴き飽きてないだけか。どの哀愁の旋律も素直に楽しめます。Sibelius に一脈通じるかな?

2003年6月某日

休み。曇り。どこにも出掛ける予定はないが、そろそろ夏休みの計画を完了しないと。昨年は(一応)息子の受験だったのでどこへも行かず、今年は(懐かしの)博多〜阿蘇方面へ、と思っているんだけど。

静かな音楽が聴きたい気分かな。ハイフェッツのBach 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調〜このCD、楽章ごとのトラックがないトンデモCDだったが〜いや、演奏は最高!一点の曇りも逡巡も、迷いもなく、ストレートに音楽が流れ続ける。たった一丁のヴァイオリンが宇宙的広がりを作り出す驚愕。この曲って?と、昔なじみのリッチ盤(MCA)で再確認するが、例の縮緬ヴィヴラートがやや神経質ながら、やはり怒濤の感動がある。

Vaughan Williamsの「幻想五重奏」+弦楽四重奏曲第1/2番〜マッジーニSQ(NAXOS)にて。日本語帯の解説が(いつも)ハズしていて笑えるが、なにが「DebussyやRavel を彷彿とさせる」だい!これは「Vaunghan Williams」以外の何者でもない、まさにイギリス風の落ち着いた安寧の深呼吸であって、馴染みの「グリーンスリーヴス」と同質の感動が横溢する。

評判高いベルグルンド/ヨーロッパ室内管によるSibelius 交響曲第5/7番(サカリ盤と同時に購入。480円)を確認。この組み合わせのBrahms の感想はイマイチだったが、これはさすがに決まっている・・・・が、Very Bestか?と訊かれれば「?」との評価にならざるを得ない。Sibelius って、もっとローカルななものと思う。オーケストラが上手すぎ?でも、やっぱりこの感動に文句は付けられないが。

昨日購入した「マイ・ボーナス」ボックス・セットは、じつは「プラード音楽祭」。一枚目、二枚目と聴き進んじゃう。いくつかFMでエア・チェックして馴染みの音源も有。Mozart 、Schumann、Beethoven 、ほとんどチェロはカザルス自身が受け持ち、ヴァイオリンにはメニューイン、ゴールドベルク、ヴェーグ、ピアノはホルショフスキー、ゼルキン、H.メニューインなどが担当する。Beethoven のピアノ・トリオなどほとんど聴く機会はないが、作品1-3(ハ短調?)などなんと美しい旋律か。各々微妙に味わいの異なるピアノ、ヴァイオリンにココロ奪われる。

ハンス・ホッターの「冬の旅」(1942年)〜インターネットで対訳も探し出して印刷本格的に聴いているだけれど、これ、ちょっと表情がクソ真面目過ぎません?堅苦しいというか。ま、内容的にそういう感じだけど、これはきっとワタシの経験不足。ジークフリート・フォーゲル盤(1982年)では、もっと聴きやすくて、ピアノ・パート(ダンケル)の美しさに感心した記憶もあるけれど。確認せねば。

2003年6月某日

台風過ぎ去り、雨は降っていないが、どんより曇っている。朝は涼しい。

休み。でも、昼から野暮用でちょいとお出掛け。CharpentierのCDだけれど、「マニフィカト H.73」以外の曲目がわからない。なんせフランス語はな〜んもわからんから。インターネットで散々検索するウチ、オラトリオ「処女にして殉教者なるチェチリア」H.413、オラトリオ「放浪息子」H.399であることが判明。ココロが洗われるような清涼感がある。

昨日購入のCDを次々と攻略。Sibelius 交響曲第6/7番+「テンペスト組曲」第2番〜サカリ/アイスランド響で。NAXOS話題の新録音で、リーパー盤を持っていたので購入できなかったもの。@380。ウワサ通り、期待通りの清涼さとチカラ強さ、スケール、息の深さ、ちょっとクサい節回し、を兼ね備えた演奏で、オーケストラの弱さはまったく感じさせない。立派!これ、当然”買い”です。

そういえば、昨日広島出張の往復で聴いたCD。ウーブラドゥ等による「パリのモーツァルト」4枚組(EMI 1,900円で購入)〜当然、半分くらい。1955年Mozart 生誕200年を記念して録音されたもの。モノラル爛熟期のはずだけれど、いつもながら録音水準は年代相応ではない。演奏は多種多彩、どれも粋を感じさせて聴き応えがある。

出掛けたついでに、タワーレコード(岡山)を覗いてみると・・・・Historyでクレンペラーのボックス10枚組が出ている。フツウなら当然”買い”だけれど、3,700円は高くない?それと、VOX音源と思われるVSOとの一連の録音がずいぶんとダブっちゃう。Beethoven 、Bruckner、大地の歌、などなど・・・。2,980円くらいなら少々のダブリもなんのその!なんだけど。

AURAのセールをしていて、クナッパーツブッシュに興味惹かれる。Mozart 交響曲第39/40/41番、Bruckner交響曲第8番(ベルリン・フィル)などなど・・・・でも、次回にしましょ。History10枚組ボックスもまだ聴き終わっていないし。けっきょく、ハイフェッツのBach 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ+パルティータ全曲二枚組(1,290円)購入。コレ、RCA録音の流用だね。

それと、ボーナスも出たことだし・・・と言い訳しつつ、じつは室内楽の大ボックスもの13枚組・・・・8,590円の大枚はたいて購入!なにを買ったかはナイショね。一枚目、まったり聴いてます。

2003年6月某日

女房が仕事休みとのことで、早朝岡山駅まで送ってもらい広島へ。朝方、雨は降っていたけれど広島到着あたりでは止んでいて、晴れ間も見える。じっくり商談。昼食は、そのご近所にオープンした「むかしばなし」(変わった当て字を使っていた)にて。800円ほどで+デザート(主に果物)、コーヒーのデザート。

夕方、岡山まで戻って少々酒席のお付き合い。8時過ぎには終わったが、ラーメンが喰いたくなって(これがいけない!)、某R麺へ・・・・うっ、お客が誰もいない。無愛想な女性店員がカウンター内にたったひとり〜やはりここもハズしたかっ!っと、出てきたラーメンは上々でした。醤油ベースのスープにコク有、麺の固さもなかなか。

広島駅での新幹線待ち時間で、いそぎGroovin'(中古屋)へ。数枚購入。一枚のみ、単価1000円超えるので、200円の割引券活用。でも、どうしても欲しかったんです。Charpentierの「マニフィカト」(クリスティ/レザール・フロリサン〜「花咲ける芸術」という意)・・・・嗚呼、素晴らしい。

2003年6月某日

これほど仕事の意欲が起きない週も珍しい。月次締めだけれど、主力営業相手部分は楽々予算クリアだけれど、予算上乗っている「その他」部分が異様に落ちて、トータルで達成できない。努力のしようがないので、不快。職場の行事のためたくさん来客があり、さっさと仕事を切り上げて飲みに行ってしまう。もちろん自腹。ワリカン。

一昨日からElgar「エニグマ」変奏曲の聴き較べ。リーパー/スロヴァキア放響盤(1989年録音 NAXOS 250円)、ショルティ/シカゴ響(1974年 DECCA 250円)、ボウルト/ロンドン交響楽団(1970年 EMI 780円)、モントゥー/ロンドン交響楽団(1959年 DECCA 1550円)〜この年齢(とし)になると、ジンワリ胸に浸みちゃって、もうたまりません。「ニムロッド」で茜色の空が黄昏ます。

ボウルト盤かな、まっすぐ飾らないストレート系演奏だけど、いきなり曲の本質を捉えて説得力はグイグイ。馴染みのモントゥー盤はもちろん悪くないが、わずかに彼の個性優先を感じちゃう。リーパーも予想外の善戦か。棚を漁ったら、クライナート/ベルリン放響のCDも出てきたぞ。バルビローリ/ハレ管の1947年録音も手許に。これは再確認未だせず。

ちょっと二日酔い気味だけれど、頑張って出勤しまっしょい。明日は広島。

(帰宅後)

台風接近の中、職場の行事でお客様をたくさん呼んで対応。年に二回の肉体労働だから、疲れる。折しも梅雨時、会場は異様にムシムシして不快指数100%。疲れ果て、しかも二日酔いで午後二時頃終了。荷物をぼとぼち片づけつつ、売り上げ数値確認すると!予算完全達成!やたっ!前月と同じように、奇跡の最終日実績が乗って、嗚呼なんとか連続達成記録延長へ。もうダメだ。

ぼやぼやしていると、また酒席のお誘いが来そうなので、さっさと帰宅。台風来ているし、ということで、女房の職場に連絡して、クルマで迎えに来ていただく。でも、雨は上がってちょろっと太陽を顔を出してました。デジカメ修理完了。8000円。でも、よかった。

帰宅して、グルダ/スワロフスキーのMozart ピアノ協奏曲第21/27番〜この演奏を聴くたび、ココロは自由に飛翔して幸せになる。LP→DAT→MDに落としたもので、余白にはハスキル/パウムガルトナー/ウィーン響でコンサート・ロンド イ長調 K.386、さらにRavel ソナチネが収録されている。この人のピアノは清楚な官能性だと思う。

2003年6月某日

今週は内部行事もあって、連日来客有。「いよいよ本格的ダイエットを」の決意は一瞬にして崩れ去り、飲みに行ってしまう。これはいけん。トラブルなどほとんどなく、資料作成もさっさと終わり、月次の売り上げ数値経過も快調で文句ないでしょ。じつは先週末に誤って削除した、職場PCのアウトルックも無事(そのまま)復旧し、めでたい。但し、PC本体は凄く不安定。(今時、ネットワークの制限とはいえWindows95とは・・・。職場の大多数がそんなかんじ)

音楽は通勤のバスでNielsen 交響曲第1/6番〜リーパー/アイルランド国立響で。(もちろん途中まで)正直、まだ曲に馴染んでなくて、もっと集中して真面目に聴かなくちゃ。

早朝目覚め(飲むと必ずこうだ)爽やかDeliusを〜ロイド・ジョーンズ/イギリス北部フィル(リーズ)の演奏で。線は細めだけれど、雰囲気は悪くない。収録も珍しいし。Deliusは系統的に集めていないが、なかなか表現が難しいと思うね。ビーチャムは別格の魅力でしょ。引き続きフレッドマン/ニュージーランド交響楽団で。「なにを言いたいのかさっぱりわからず棚の奥へ」「少々色気が足りないと言うか、真面目すぎ。ゾクゾクするようなマジックは起こらない」なんて、かつて自分で勝手に評価していたけれど、ちょっと目覚めた。これ超優秀録音だね。

通勤時はMozart 交響曲第40番(1965年)/Brahms 交響曲第4番(1954年)〜クリップス/フランス国立放送管弦楽団。この人、リキみのない極限の優しさが身上だと思っていたけれど、ライヴならではの底力、やや粗さも好ましくて、ちょっとアツい演奏だ。木管のアヤしげな音程やら音色にはドキドキする。Brahms のシンプルな主旋律はまるで吐息の世界か。音質良好。

BBSの書き込み関連で、Brahms 交響曲第3番〜カラヤン(ウィーン・フィル 1960年)と(ベルリン・フィル 1963年)を確認。ウィーン・フィルとの録音は、例えばホルンの音色や、ふくよかな弦などとても魅力的だけれど、全体として細部が雑な印象がある。その3年後のベルリン・フィルは、ゆったりまったり、ややユルフン・スタイルながら、その余裕の表情はまさにカラヤン節全開でひとつの個性と言えましょう。わりと嫌いじゃない。もしかしたらLP時代(というか子供時代)から馴染んだ録音、ということもあるかも知れない。

2003年6月某日

 いまにも降りそうなどんよりとした空模様。ま、梅雨時には梅雨らしく降ってくれないと。ことしは涼しいかな?また、一週間が始まって気持ちが重いのは全国サラリーマン共通の現象でしょう。

 「マールボロ音楽50周年記念」という2枚組があって(Bridge 9108A/B 580円)室内楽ばかり1969〜1997年知る人ぞ知る、といった名手が参加。収録曲も現代音楽も含め、どちらかというと地味だけれど、とても楽しく聴き応えがある。SONYさんは、カザルス、ゼルキンという二枚看板が亡くなったら録音から手を引いたのかな?商売にならんかったらやんぴ、ではあまりに寂しいね。

 朝からKURTAG'、LGETIとか、硬派の音楽聴いちゃった。出勤の時間までBeethoven ピアノ協奏曲第2番〜グールドで。ああ、これMOZARタッチだね。これほど繊細で、ノリノリの演奏は初めてかも。軽くスウィングするような気持ちよさ有。バックはバーンスタイン/コロンビア響(ニューヨークの録音用オーケストラ?)だけれど、悪魔のレーベル NOTA BLU 93.50971/2 で、オリジナルよりずっと音質が落ちる海賊盤バリバリ。ごめんなさい。

2003年6月某日

ああ、久々よく休んだという実感有、の週末。この間、少しずつ聴いてきたCDを「ちょろ聴き」にまとめようと思ったが、マズアのBeethoven 3枚は別項起こしてしまった。いずれ、賞賛はできなくて申し訳ないけど。

Beethoven 苦手という言いながら、やはり聴く機会はけっこう有〜とくに苦手意識のあるピアノ協奏曲集の在庫確認を。杉谷昭子さん、マイケル・ロールは各々3枚組の全集、グールドは第1番のみ手許にない。最近、購入したケンプは第1/2/5番しかない。あとは歴史的録音の単発ものだ。たくさんあるはず。第1番ハ長調協奏曲の冒頭弦の響きが脳裏から離れなくて、数枚確認〜けっこう堪能して、いちど真面目に再確認しないと。

ピアノ協奏曲第4番(バックハウス/ベーム/ウィーン・フィル1965年ライヴ)第3番(ケンプ/バーンスタイン/ニューヨーク・フィル1966年ライヴ)という、なんやら凄い顔ぶれのCDが手許にある。(MADRIGAL MADR-202 250円)「凄いのを探そう」ということではなく、たまたま安かったから買っただけのこと。演奏はまったくもって熱気が凄い。アセテート盤ベースのノイズがあるが、オン・マイクで平板ながら音質もそう気になるものでもない。こうして、また苦手を克服していく一助になっていくのかな?

インバルのMahler 全集〜第7番へ。アブラヴァネルのも残っているし、消化がたいへん。かなり以前にFMでオーストリア放響とのライヴを聴いたことがあって、それはまったく見事であった記憶有。ここでも、おそらく今まで聴いた中で最高のスケールと明晰さを備えた演奏になっていて、「この作品は、夜の濃密な霧が充満するように・・・」なんてほざいていた自分が恥ずかしい。明快で怪しい、美しい。ノーテンキなはずの最終楽章はまるで「後宮からの逃走」のトルコ風音楽を連想させる。録音極上。

先日、レコード屋でNAXOSの棚を見かけて「ああ、買わなくっちゃ」と思っていたCDを棚より発見!いつの間に買ったのか。「大地の歌」(ワルター/ウィーン・フィル 1936年)〜痺れまくって聴いちゃう。記憶ではフェリア/ニューヨーク・フィルのライヴを買ったはず?英DECCA録音のものもCD化されているから、買おうかな?いや、次回買おう。必ず。全部。

夕方、女房の誕生日を祝いに安直で暖簾が煮染まった飲み屋へ。岡山では日曜に空いている飲み屋は意外と少ないんですよ。夜、グノーのバレエ音楽「ファウスト」+フランス序曲集〜パレー/デトロイト響の絶品演奏で。パレーのフランスものはどれも白眉。

2003年6月某日

昨日、ほぼ最終こだまで広島より帰宅。少々飲んできました。「東広島に到着します」というアナウンスに記憶はあるが、次気付いたのは「岡山です」との案内。その間、各駅の記憶まったくなし。岡山迄の列車で助かった。

出張中は、久々MDで。Bach ブランデンブルク協奏曲第3番/「主よ、哀れみたまえ」〜アンドリュー・デイヴィス/トロント響/フォレスターの1985年ライヴ。アンサンブル的にはフツウ、スティーヴン・スターリクのヴァイオリン・ソロ、フォレスターの深みのある声は極上。引き続き、ラレード/聖ルカ管でブランデンブルク協奏曲第2/6/4番〜これも日本公演のライヴ。それなりの規模のホールでのナマ演奏の難しさ〜音量のバランスなど〜を痛感する。

MDもう一枚。シゲティ特集のFMをエア・チェックしたもので、Ravel 、Prokofiev、Ivesなどのソナタ集。いつもながらの無骨な表現だけれど、「ああ、シゲティ」と一聴理解できる個性は貴重でしょう。Ravel は、これきっとうんと上手い人が鼻歌まじりにスウィングすると楽しい曲だろうな。たしか、CDは持っていなかったはず・・・・って、ああクレーメルのが出てきた〜あれ?違う曲だね。遺作か。

Lycos(tripod)がinfoseekに吸収されるとの報道有。じゃ、この「Air Check」サイトのアドレスも変わるだろうし、いっぱいいっぱい宣伝出てくるパターンになるんだろうな。移動を考えなくっちゃ。

床屋さんで髪を短くして、その足でいつものHARD-OFFへ。しばし悩んで「50円プリンタ」購入〜無事稼働。感動のあまり、サイト執筆〜更新済み。音楽用のサイト用原稿も、久々一本仕上げちゃう。

北海道で購入した100円CDは「悲愴」〜フェドセーエフ(1991年録音)を。これは細部まで明快でありながら、存分に骨太で強烈さもちゃんとある。この人、良く知っているようで、じつはほとんどCDを聴いたことがなかったが、いわゆるロシア風荒々しさではないな。西欧的繊細さでもないが。録音極上。

「合唱」〜マズアで。なんという拘りのなさ、さっぱりとしたアクのない旋律の歌わせ方。聴きやすいBGMか?この曲はもっとゾクゾクする瞬間が頻発するはず。コリオランだって、もっと厳しい音楽だったはず。

2003年6月某日

しとしと梅雨らしい気候で鬱陶しい。ムシムシと湿度も高く不快な季節だけれど仕方がない。

有名だし、良く知っているし、嫌いではないが、聴く機会が滅多にない音楽が存在して、Tchaikovskyのヴァイオリン協奏曲が代表例か?ピアノ協奏曲はいつもいつも聴くのにね。記憶にあるだけで4種CD(ステレオ録音)が手許にあって、それに歴史的録音が数種加わると思う。先日@250で手に入れたアハロニアン(v)/クリメッツ/ロシア・フィル(ART NOVA)は1996年の録音〜これがたいへんヨロシい。

しっかりとした技巧は、切れ味とか、美音とは方向が異なるが、なんとなくアクを感じさせる音色。でも、節回しにクサみはなくて、粘着質ではない。どちらかというとTchaikovskyの旋律は「ちょっと勘弁してよ」系の恥ずかしさを感じることが多かったが、馬齢を重ねて厚顔になったせいか、ここ最近は素直に楽しめるのも不思議。年齢(とし)いくと演歌好きに〜なんていう世界に近いですか?

MDでElgar「青春の杖」〜マッケラス/ウェールズ国立歌劇場管の演奏で。これ、貴重なライヴとかじゃなくて、FMエア・チェックしたものをMDに保存してあるだけ。時に「何故、自分はこの曲を知っているの?」ということがあるけど、ほとんど若い頃にFMで聴き貯めた知識なんだね。あの頃は貧しかったし、LPは(いくら廉価盤でも)いまよりずっと高かったから。一生懸命FM聴いてました。今は昔。

さ、出掛けましょう。今週ももう少し。

2003年6月某日

眠れないことはないが、熟睡も出来ない。梅雨入りしたが、どんより曇っているだけで雨は降っていない。

ウィンナ・ワルツは無条件で買ってしまうCDの類だけれど、ネスカフェ・ゴールドブレンドの景品「名曲集」〜指揮者表記なしのウィーン・ヨハン・シュトラウス管によるCD。100円。新しい録音らしいが、響きが薄く、デジタル臭いカタさがあり(デジタル録音かは不明)、ぜんたいとして雑な印象があり残念。選曲はみごとで10曲収録。

マンネリには「原点帰り」が必要、と、「悲愴」「月光」「熱情」ソナタ〜ケンプにて。1970年代は「ケンプのBeethoven 」ってバックハウスと並んで定番だったんだけどね、いまや話題にならなくなっちゃった。この間、エコー・インダストリー(海賊盤・DG録音)中古@250で、Beethoven 「皇帝」+第32番ソナタ、ピアノ協奏曲第1/2番、そしてこの「三大ソナタ集」を購入済。技巧的なキレは期待できないけど、暖かくて、味わい系がたまらない魅力。

現在ではむしろ新鮮かな?引き続き、Bruckner交響曲第4番(ケンペ/ミュンヘン・フィル)〜これは再発もされて店頭でも見かけるが、ACANTA/PILZ2枚組(これも中古でごくごく安い)で。もうかなり以前に買ったもの。このコンビの演奏は、どれも包み込むように自然体で、威圧感がない。空気と景色の良い田舎で深呼吸するような演奏か。

(帰宅後)通勤ではライスターのクラリネットのための作品集(カメラータ・トウキョウ。2枚組580円)。Schumannの幻想小曲集 作品73はお気に入りだし、「これこそまっすぐに正統なるクラリネット演奏」という確信がここにある。飾らない、高音で鋭く、硬くなりすぎない、どの音階でもスムースかつ肩のチカラが抜けた発声、正確なリズム・・・・・。

帰宅後、Bach ヴァイオリン・ソナタ集〜グリュミオー/ジャコッテの演奏で。正直、このヴァイオリンは色気がありすぎて、違和感を感じないでもないが、とにかく引き込まれてどうしようもない魅力。旧録音のピアノ伴奏版ををLPで持っていたけれど、あれは良かった。中古で購入してきて、聴きながら新聞を開いたら「グリュミオー逝去」との記事が出ていた記憶もある。

久々、Brucknerの弦楽五重奏曲〜メロス弦楽四重奏団の演奏で。ずいぶん以前にサイト掲載済みだけれど、書き直しが必要なのは重々承知の上。嗚呼、やはり交響曲となんら変わらない魅力横溢+やるせなさ倍増か。

雨はしとしと降ってます。会議資料無事出来。明日、その会議に出て、広島へ。新しい人(顔見知りだけど)と引き継ぎ、飲むかも知れないから遅くなりそう。親父にセットアップした中古のノートパソコン送付。いろいろおみやげ付きで。

2003年6月某日

久々の出勤だったが、そうそう大きな滞留もなくまずはめでたい。でも、仕事へのエンジンが掛からないのも事実で、いよいよ迫ってきた定例会議の準備を真面目にしなくちゃ。東京出張が一回吹っ飛んだので、スケジュール的には余裕・・・のはず。

フェドセーエフ/モスクワ放響で「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」抜粋計二枚。1980年代〜90年のデジタル録音で、音質良好。ま、実演ではこのコンビでやることはないだろうね。意外とまっとうな、というか洗練された演奏で、とても美しい。ロシア特有のアクを期待すると、ちょっとはずれなんだろうが、完成度は高い。もちろん金管の迫力、厚みは言うまでもないけど。

高校時代の同窓会の案内が盛んに来ていて、自分の期が今年の事務局となっている。実行委員長、各種委員にずらり知っている人ばかりで、「セミナー」とやらの講師も顔なじみ。みんな立派になっているなぁ、なんか恥ずかしいし、遠い札幌なので行けそうもないけど。

(帰宅後)東京出張が一発吹っ飛んだので、仕事に余裕がある。やっぱり出過ぎかな。空いていると、即なんか予定を入れちゃうからな、ビンボー症で。会議資料締め切りまでまだ一日有。週末は岡山〜広島と会議・商談のハシゴ。

通勤では、Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番〜アルゲリッチ/デュトワ/RPOで。新録音が二つも出たので、忘れられた録音だけれど、なんのなんのいやはやまったく凄い迫力。まだ無名時代のデュトワも緻密で水も漏らさぬ伴奏ぶり。技術的に云々〜ということは問題にならないくらい、天性の勢いと情熱、インスピレーションに充ち充ちたピアノは爽快そのもの。

女房は職場の飲み会とやらで、夜一人。Mozart クラリネット協奏曲〜プリンツ/ミュンヒンガー/ウィーン・フィルの演奏に癒されるひととき。ヴィヴラートの少ない端正な表現だけれど、音色そのものが微笑んでいるような名人芸。

2003年6月某日

案の定、眠れない。暑いのと、蚊に刺されちゃうのと、精神的な問題か。

札幌持ち帰りの@100CDは、まずロジェストヴェンスキー/ロンドン響によるTchaikovsky交響曲第5番(1987年)から。これ日本ではファンハウス辺りから出ていたCDで、今となっては手に入りにくいもの。上品なLSOと爆演に持ち込みたいロジェストヴェンスキーの意図が微妙に食い違って、評価としては中途半端か。「イタリア奇想曲」と併せて録音は優秀。燃焼と徹底が足りないが、嫌いな演奏じゃない。

あまり熱心に聴かないマズア(BOXも買う気が起こらない〜ダブリもあったが)/ゲヴァントハウス管による「英雄」〜あれ?これ何年録音。Beethoven の全集もとても安かった(ワタシの感覚でも)記憶があるけど触手が伸びなかった記憶がある。ま、食わず嫌いはNGだからね、@100だったらちゃんと聴きます。

結論。ひじょうにさっぱりとした、透明なリキみのない演奏だね。同じオーケストラのコンヴィチュニーよりずっと良い感じ。但し「これがゲヴァントハウス?」といった疑問はある。軽量で、アクがない、耳あたりがとても良い〜先入観なしで聴けば、とてもすっきりして良いだろうが、ドイツの音を期待しちゃうとマズいかもね。録音良好。

2003年6月某日

二日間、お客引率。あとの二日間は週末のお休み、ラスト一日はほんまのお休み。時、あたかも「第12回よさこいソーラン」祭り真っ最中で、高校時代の友人と飲んできたし、年老いてきた両親にもしっかり会って参りました。真冬でない北海道は10年以上ぶりか。北海道らしい季節といえば真冬だけれど、この時期は最高に気持ちがよい。

旨いもの食い過ぎで、更に太っ腹に。「よさこいソーラン」は、少々実物を、あとは週末にじっくり両親宅(温泉付き)でテレビで全貌確認(ほぼ生中継される)〜優勝は「平岸天神」・・・ま、常連だね。昨年優勝の「三石なるこ会」(若者中心の団体がほとんどのなかで、ここのみ平均年齢40代中盤)。いまや札幌の枠を完全に越え、全道的な取り組みになって300有余団体。親父の田舎・瀬棚からも参加しているし、現在居住している白老からも「乱舞堂」が「高知県知事賞」(?だったかな?)を取ったりしている。

はっきり言って、本家の高知よりずっと規模が大きくなっちゃって、全国からも参加してます。京都とか広島とか。動きが激しくて、創作音楽(ソーラン節がベース)+創作舞踏はもちろん若者が中心です。それも女性が圧倒的。過疎に苦しむ地方から若者を総動員する、というかんじ。高知は真夏真っ最中だけど、北海道6月は涼しいからね、ほんとうに素晴らしいお祭りに育ちました。20万人だったかな?お客は。

持っていった愛用のデジカメが故障していて残念無念。

ほぼ同じ日程の週末、白老町では「白老牛肉祭り」とやらをやっていて、河川敷はもの凄い人出。親父の弁によると「町民より多いんじゃないか」〜クルマは1000台を越えていたでしょう。ま、広場に露天が出ていて、ちょっとしたイヴェントがあって、炭火で焼き肉を楽しむ、といったシンプルな企画だけれど、札幌やら旭川ナンバーのクルマもあったし、「老人の街・白老」(親父談)に若いもの、小さな子連れの若夫婦もいっぱいやってきて、爽やかな初夏の空がマッチして素晴らしい。

(温泉付き)両親宅ではひたすら眠く、閑散とした家々の路地からマイナス・イオンが吹き抜けるようで、気持ちがよい。旨いもの食い続け〜北海道では回転寿司でさえ上々。ラーメンは、ええっと・・・延べ3回かな?70中盤の親父が「パソコンやってみたい」と急に言い出すから、苫小牧まで中古を探しに行ったが、適当なのがなくて、リサイクル・ショップでCD10枚(主にTchaikovsky)@100で発見して良いおみやげに。 嗚呼、ようやく岡山に帰ったけど、暑いね。明日は雨らしい。親父用の中古パソコン買ってきたけど、どうもセットアップが上手くいかない。マザーボードがいかれているかな?ま、100円のだからしかたがないか。

2003年6月某日

体調良好ながら、眠りが浅い。昼はそうとうに日差しがキツイが、朝晩は涼しく過ごしやすいね。今朝、Tchaikovsky 交響曲第4番〜エーリヒ・クライバー/NBC交響楽団(1948年)この人、とにかくカッコ良い!聴くたびに発見が・・・息子ももっと働いて欲しい。

ギルバート・ローランドというひとがScarlattiのソナタ全集を録音(1990年頃)していて、手許には4枚有。第27巻を久々。自然で、溌剌さもあって、変化に富んだ旋律を楽しめるが、この類のコメントってほんまに難しい。全集欲しいけど、買っても宝の持ち腐れかな?

(帰宅後)いやはや驚き。通勤でSibelius の交響曲(ベルグルンド/ヘルシンキ・フィル)を聴いてたら、見知らぬ曲が・・・って、コレ第6番ニ短調じゃない。どこかで記憶がすれ違っていて、第6番とは別物の作品がインプットされていたみたい。おかしいなぁ、なんども聴いているはずの曲なのに。リーパーでしょ、カラヤンでしょ、ベルグルンド/ボーンマス響でしょ、アブラヴァネルでしょ?ザンデルリンクでしょ・・・・不思議。

明日より北海道・・・出張なんだか、自主活動なんだか・・・10人ほど引率で行って参ります。両親のところにも寄る予定。

2003年6月某日

寒暖の差が激しい。気を付けないと。朝、地元取引先へ直行なので、ちょっとノンビリ。

音楽を幅広く聴くこと〜見聞を広げること、について少々悩ましい。Dvora'kのチェロ協奏曲の在庫CDを全部取り出して、せめて一部なりとも聴いてコメントを〜と進めていくが「同じ音楽ばかり聴いていて良いのか」なんて考えちゃう。Mendelssohnのヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調(グッリ/カヴァロ)という、やや珍しい音楽を聴いて、それなりに気持ちヨロしいが、胸が震えるほどの感動には至らない〜これは自分の音楽聴取能力の未熟さか。

かといって、Mahler 、Brucknerばかり連日聴くのもいかがなものか〜と、思いつつ今朝もBruckner交響曲第9番(シューリヒト/シュトゥットガルト放響1951年)を聴いて、心の琴線に触れるのもリアルな実体だけれど。

夜、職場に女房から電話が掛かってきて「北海道に行くんだからジャケットを買おう」と。どうでもいいのにね。ついでに夕食の材料を買って、ちょっとおいしいものを作りました。

じつは、数日前からDvora'kのチェロ協奏曲の手持ちCD全曲確認(部分を確認しただけのものも有)していて、それをサイトにまとめつつあった。当然、同じ曲ばかり聴くことになるから、飽きる。というか「こんなことしていてもいいの?」状態になったが、とにかく終了させないと落ち着きが悪い。結果、15種類聴破!ツカれました・・・。

2003年6月某日

爽やかで良い天候だ。もうちょっとしたら梅雨か〜それからモウレツなる山陽の日差しが照りつける夏はすぐそこ。体調良好。

昨日は引き続き、Dvora'kのチェロ協奏曲をいろいろと。それにしても何種類CDがあるのか?10種類では納まらないはず。カザルス(これはMDにて所有)が想像以上に立派だったのと、フォイアマンの流線型の表現がカッコ良い。ピアティゴルスキーの旧盤はオーマンディのバックが素晴らしく立派。フルニエはシェルヘンとのライヴでもソロの鮮やかさは変わらない。

R.Strauss「ドン・ファン」「ティル」〜プレヴィン/ウィーン・フィルで。コレ、1980年EMI録音で約10年後のTELARC録音とはべつの(いまとなっては)珍しいもの。録音問題(倍音要素が少ないの?)もあるのか、威圧感やこれ見よがしなる個性を感じさせない自然体演奏で、むしろ素朴。続くオーマンディの「ツァラ」(新録音の方)が、もう圧倒的な輝かしさで、最晩年の貫禄と余裕がひしひしと伝わって眩しいくらい。

Beethoven ホルン・ソナタ ヘ長調〜レニングラードの名手・ブヤノフスキーのヴィヴラートが堪能できる。これはぜひサイト用文書に仕上げたいところ。出勤前には、RVW 「グリーンスリーヴス」「タリス」幻想曲〜バルビローリ/シンフォニア・オブ・ロンドンで。LP時代からお気に入りでした。D持っていないみたい。(「タリス」は)なぜかMDが出てきて、どこで録音したのだろうか?

(帰宅後)少々残業。でも地方都市は自宅がご近所だからね、たいしたことはない。通勤ではMahler 交響曲第6番〜ラインスドルフ/ボストン響で。バス停の待ち時間とか含めて、行き帰りでほぼ全曲聴破。誠実だけれど、堅苦しくない。熱狂しないが、存分にハートは感じる。オーケストラの上手さは一流だけれど、表層に流れない。堅実で、煽ったり、特異なる強調はないが表現に不足を感じさせない。結論的に素晴らしい。(図書館で借りたCD)

2003年6月某日

昨夜、痛飲して、それでも帰宅したのはまだ10時になっていなかったか?食器洗い機を仕掛けて、風呂も入らず急激に寝てしまって、食器洗い終了のお知らせ音にもまったく意識がない。なんと早朝3時に目覚め、メール・掲示板などチェック〜ようやくサイト表示正常化し、ご常連の書き込みも復活。6月近況など執筆、アップロードする。

食堂の真空管アンプにて、SUBELIUS交響曲第1番〜ベルグルンド/ヘルシンキ・フィル堪能する。問題多い腰なしEMI録音だから、再生には気を付けないとこの演奏の真価はなかなか見えないね。やや線が細くて、クセのないオーケストラの響き。おとなしすぎるか?ベルグルンドの指揮は入念であり、個性的、細部までココロを込めて、オーケストラを叱咤激励しているようでもある。早朝より感銘深い。

数日前に驚いたDvora'kのチェロ協奏曲(フルニエ/セル)の流れで、久々、カサド/ペルレア/ウィーン・プロ・ムジカ管(VOX)のCDを。これも立派な演奏だね。カサドの表現は、ちょっと洗練されないというか、木訥な緩さがあってこれはこれで魅力だと思う。サイトは書き直さないと。

夕方、女房殿帰宅。またいつもの一週間が始まっちゃう。


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
▲To Top Page.▲
written by wabisuke hayashi