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「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜確認(第12集)


<"ウィンナ・ワルツ覚え書き"シリーズ既出>

● ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続々)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (益々)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜独逸編
● (とうとう)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜亜米利加編(これにて完結)
● (忘れ物)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜補遺
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再会(第7集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再々会(第8集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜また再会(第9集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜新たな展開(第10集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再生(第11集)


 いつもの(といっても前回更新は2010年6月)情報整理整頓、【♪ KechiKechi Classics ♪】は自分の備忘録なんです。音楽は嗜好品だし、次々と聴き手の生活、心情、体力は変化いたします。”ワタシ、こんなにいっぱいCD買いました!持ってます!”(おカネ持ち)的自慢をする人など、既にネット上には存在しないでしょう。前回更新よりわずか3年、時代は変わりました。CDだったら激安ボックスまとめ買い時代(卒業いたしました)、1960年頃迄の往年の名盤がパブリック・ドメインとなって自由に拝聴できるように。今年2013年転勤転居となって、CDラックはかつて岡山時代大2棹+中2棹だったものは、在庫削減に成功して大2棹のみへ。今回も転居後棚から溢れたCD計59枚、2ヶ月掛かって無事、全国の愛好家の元へ旅立ちました。この件、幾度サイトにて言及済。

 ウィンナ・ワルツ大好き!な人には福音。ヨハン・シュトラウスU全集(52枚。のみならず、なんだったら父もヨゼフも)が安価に入手拝聴できる時代となりました。入手行為というより、如何にちゃんと聴くか?それが音楽を愛する者の課題となっております。今回執筆の趣旨は、在庫確認+しっかり聴きましょうね、といった決意。上記、しつこい過去更新分CDの過半は棚中より姿を消しております。

<原点>
PILZ CD 160 303-5 3枚組3,600円PILZ/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団3枚組

ウィーン気質/アンネン・ポルカ/朝刊/ハンガリー万歳/美しく青きドナウ/浮気心/愛の歌/常動曲/宝のワルツ
〜アルフレッド・ショルツ/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団

皇帝円舞曲/ピツィカート・ポルカ/もろ人手をとり/ラデツキー行進曲/加速度円舞曲/オーストリアの村つばめ/トリッチ・トラッチ・ポルカ/ウィーンの森の物語
〜ペーター・ファルク/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団

芸術家の生活/電光と雷鳴/南国のバラ/観光列車/酒・女・歌/入場行進曲「いざ、ともの戦いに」/レモンの花の咲くところ/ペルシアの行進曲/春の声
〜カール・ミヒャルスキ/ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団

 (c)1988。当時居住していた寝屋川市ご近所グリーン・シティ専門店街にて購入。1990年ころ?CD黎明期@1,200は激安だったんです。PILZにはずいぶんとお世話になったもんだ・・・アルフレッド・ショルツは実在の人物らしいが、録音としては変名匿名幽霊とのこと。他二人はほんまのオペレッタ指揮者とのこと。現在でも類似の音源拝聴可能、リンク先はショルツ名は消えております(国立歌劇場管弦楽団になっているし)。人数少ない(薄い)編成、素朴な味わい、本場タメのあるテンポの揺れ、リズム感。ゴージャスとか洗練とか、方向は異なって親密です。結局、音楽というのは若い頃の刷り込みなのか、ほっとして拝聴いたしました。音質はフツウ。

<もっと原点>

エドゥアルド・シュトラウス/(ヨハン・シュトラウス)管弦楽団の著名ウィンナ・ワルツCDRが棚中より出現!って、コレLP時代愛聴の演奏(のハズ)でして、(おそらく)未CD化、きっと「音楽日誌」を読んだ読者が数年前にプレゼントして下さったものでしょう。(AMADEO)「(ヨハン・シュトラウス)管弦楽団」とか「(のハズ)」というのは、ワタシがかつて所有していた「PHILIPS」3枚組LPでは「ウィーン国立歌劇場管弦楽団」「シュトゥットガルト・フィルハーモニー」「インスブルック交響楽団」表記だったため。でもね、「ウィーンの森の物語」に於けるツィター大活躍、やや緩いアンサンブル、雰囲気タップリの演奏はまさに記憶通りのうっとり加減・・・なんとか全部CD復活せぬか、激安で。「芸術家の生活」「南国のバラ」が聴きたいよう。
収録は喜歌劇「ジプシー男爵」入場行進曲/ウィーンの森の物語/常動曲/皇帝円舞曲/ラデツキー行進曲/加速度円舞曲/風車/美しく青きドナウ〜エドゥアルド・シュトラウス/管弦楽団・・・この件、山本さんのブログに詳細言及あって、じつはいただいたCDRはAMADEO原盤、LP時代拝聴していたfontana3枚組とは別物だった、とのこと。その昔、廉価盤LP一枚で出ていたのが「管弦楽団」表記、もしかしてAMADEO原盤、fontana3枚組とは別音源だったのかも。いずれノリノリの風情ある演奏は、上記PILZ盤より音質もよろしいし、オーケストラも上手いと思います。CDは復活していない・・・と思ったら、山本さんが言及されていた音源?がネットに出現しておりました。まだ、ちゃんと聴いていないんだよね。その関連で

MEDIAPHON  MED 22.315 890円 (父)「棘のないバラ」作品166/カドリーユ「ウィーンの謝肉祭」作品124/フリオーソ・ギャロップ作品114〜パウル・アンゲラー/ウィーン室内管弦楽団

(息子)「女王陛下のレースのハンカチ」序曲/ポルカ・マズルカ「楽しいキャンプ」作品431/「千一夜物語」間奏曲/パリのポルカ作品382/なかよしワルツ 作品245〜エドゥアルド・シュトラウス/フィルハーモニア・フンガリカ

(ヨゼフ)「休暇旅行で」作品133/ポルカ「憂いもなく」作品271/ポルカ・マズルカ「女心」作品166/ポルカ「騎手」作品278/ポルカ「おしゃべり」作品245〜エドゥアルド・シュトラウス/シュトゥットガルト・フィルハーモニー

(エドゥアルド)「ミルテの花の美しさ」作品272/フランス風ポルカ「愛の便り」作品83/ワルツ「粋な感じ」作品75/ポルカ「テープは切られた」作品45〜パウル・アンゲラー/ウィーン室内管弦楽団

 これも珍しい一枚。MEDIAPHON MED 22.315なんてネットにて検索しても【♪ KechiKechi Classics ♪】しか出現しません。エドゥアルド・シュトラウス(指揮者の爺さんか)の作品ってちゃんと出ているの?パウル・アンゲラーの演奏はかっちり整って、小さな編成が親密なもの。E.シュトラウスは賑々しい、ゴージャスな味わい、ヴィヴィッドなリズム(ポルカの勢いが凄い)感もあって、雰囲気たっぷり。いずれ珍しい作品ばかり。「女王陛下のレースのハンカチ」序曲には「南国のバラ」の旋律が優雅に出現します。「なかよしワルツ」の楽しさは筆舌に尽くしがたいほど・・・音質も良好。

 上記、既出分。ケンペ(EMIウィーン・フィルも含め2種)とかスウィトナー(2種)、カール・フォン・ガラグリ辺り、しっかり棚中に残っているけれど、ずいぶんと聴いておりません。

 その後の新しい発見では CD70(第1集)Die Fledermaus: Overture/Perpetuum Mobile (Op. 257)/Emperor Waltzes (Op. 437)/Tritsch-Tratsch-Polka (Op. 214)/Tales From The Vienna Woods Waltzes (Op. 325)/Artists' Life Waltzes (Op. 316)/Overture To Der Ziguenerbaum (The Gypsy Baron Waltz)/ Annen-Polka (Op. 257)/ Wine, Women And Song Waltzes (Op. 333)
CD95(第2集) A Thousand And One Night Waltzes From The Queen's Lace Handkerchief 'Tausend und eine Nact', Op. 346/ Roses From The South Waltzes 'Rosen aus dem Suden', Op. 388/Thunder And Lightning Polka 'Uber dooner und blitz - Schnellpolka', Op. 324/ Where The Citrons Bloom Waltzes 'Wo die Zitronon bluh'n', Op. 364/ Lagoon Waltzes (On Themes From A Night In Venice)'Lagunen - Walzer', Op. 411/Monning Papers Waltzes'Morgonblatter', Op. 279/ Voices Of Spring Waltzes'Fruhlingstimmen', Op. 410/Vienna Blood Waltzes'Wiener Blut', Op. 354/The Beautiful Blue Danube Waltzes'An der schonen, blauen Donau,' Op. 314〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ウィーン国立歌劇場管弦楽団
(1962年/1969年?)・・・CheskyRecordによる優秀録音(英DECCAのスタッフによる)。手抜きで作品はamazonコピペ。もともとLP(RCA/Readers Digest 20S-11/12これはLP時代からお気に入りだったんです。

「美しく青きドナウ」〜チャールズ・ゲルハルト/ウィーン・プロムナード管/合唱団(合唱付きが嬉しい)、「春の声」〜レオ・グルーバー/ウィーン国立歌劇場管(キリっとしたリズム感が明快)、「ウィーンの森の物語」〜ホーレンシュタイン/ウィーン国立歌劇場管(味わい充分で立派)

 そして「ウィーン、我が夢の街」・・・
「私の心はいつもウィーンの事で夢中になっている。泣いているウィーン、笑っているウィーン、私はそれを我が家のようによく知っている・・・」〜パトリシア・クラーク(s)/ダグラス・ギャムリー/RCAヴィクター交響楽団。懐かしくて、切ない憧れに充ちた作品であり、ソプラノの清楚な歌に泣けちゃう。更に、「舞踏会の妖精」〜レオ・グルーバー/ウィーン国立歌劇場管の粋で甘い味わい、「オーストリアの村燕」/「天体の音楽」〜ギルバート・ウィンター/ビーチャム・プロムナード管の(演奏団体名からは想像も付かない)ムーディーで美しいアンサンブル・・・

泣けました。

 ワタシがムリしてお願いしたもので、あくまで「CD復活しない音源を個人的に楽しむ」ということで許してください。なんせ一番お気に入りなので。ほか「女学生」「ラデツキー行進曲」(レオ・グルーバー)「ワルツの夢」(レグ・オーイェン)「金と銀」(ヴィクトール・デザルツェンス)「芸術家の生活」(ゲルハルト)、そして「こうもり」の一部が含まれ(ゲルハルト/ロンドン新交響楽団/アンブロジン・シンガーズ/ローテンベルガー/パトリシア・クラーク)演奏家は寄せ集めだけれど、演奏音質とも良好、こんな楽しい経験は希有なる事象

 閑話休題(それはさておき)ホーレンシュタインのウィンナ・ワルツは驚くほどリズムがしっかりして表情豊か、説得力強い本格派。もちろん音質は現役。作品も欲しいところは全部揃い!ちゃんと聴きましょう。ここで力尽きました。
(2013年6月9日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi