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「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再生(第11集)


 前回更新が2008年。どーでもエエような駄文だけれど、ちゃんと定期的に整理しておかないと、記憶はどんどこ薄れていって・・・ワケわからんようになっちまう。  

J.Strauss 加速度円舞曲/美しく青きドナウ/皇帝円舞曲/ピツィカート・ポルカ/南国の薔薇〜ヨーゼフ・クリップス/ウィーン・フィル(1957年?1956年?)・・・LP時代〜そしてCD時代に至っても愛聴していた「本場」演奏也(処分済)。こうしてパブリック・ドメインになって再会してみると、演奏はもちろんだけれど音質の良好なことに驚かされます。表情はけっこう濃厚、リズム感しっかり、そして浮き立つように優雅、粋。いろいろ経緯があったんだろうが、クレメンス・クラウスのあと、ニューイヤー・コンサートの指揮者はこの人が務めるべきであった、と思います。唯一の不満は収録作品が少ないこと。「ウィーンの森」や「芸術家の生活」は必須でしょう。ワタシ、ウィンナ・ワルツの大ファンでして、「ウィンナ・ワルツ覚え書き」シリーズも10回を数えて3年中断中・・・なのは情けない・・

 以前所有していたCDより、ずっと音質は改善されております。不思議なものですな。

 その後、カルロス・クライバー(1989年)を仕上げが雑、と感じるようになって処分済。ロベルト・シュトルツの種々の録音も、(入手困難との記事を信じ、慌てて入手した)「ウィーンの音楽(12CD)」も既に棚中にはありません(抜粋はエエ感じなんだけど、全部続けて聴くと仕上げの粗さが気になっちゃう)。連続記事には登場しないジョン・バルビローリのウィンナ・ワルツ集を入手し、そして処分済み。オーマンディRCA録音の処分の件は言及済みだけれど、CBS旧録音は別途入手、これが意外と華やかで悪くない。

他では、ヤッシャ・ホーレンシュタイン第1集1962年/第2集1969年)が引き締まったアンサンブルに思わぬ成果!有。そういえばフェレンツ・フリッチャイのCDを譲ってくれ!とのメールが届いて、黙って即送付しましたっけ。そういえばカラヤン/ベルリン・フィルの一枚を入手し、やはり即処分した記憶もある・・・

 とは、つい数日前「音楽日誌」に言及したこと。今更、「何を買った、何を処分した」みたいなことを書いても意味はない、どう聴いたか、がキモでしょう。  
SONY SRCR 1513J.Strauss ウィンナ・ワルツ集〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1959〜66年)・・・1970年辺りのRCA録音にはギブ・アップして処分したんだけれど、こちらCBS旧録音は@250だったので思わず買っちゃいました。重低音が効いて堂々と貫禄有、細部まで明晰に歌い、思いっきり金管が鳴って明るい、リズムの刻みが華やかに野暮ったくて・・・こりゃ、ウィーン風情じゃないわな。収録は盛り沢山でして、「美しく青きドナウ」「ウィーン気質」「アンネン・ポルカ」「トリッチ・トラッチ・ポルカ」「ウィーンの森の物語」「新ピツィカート・ポルカ」「春の声」「ピツィカート・ポルカ」「電工と雷鳴」「南国のバラ」「狩のポルカ」「酒・女・歌」「皇帝円舞曲」文句なし。軽快なポルカが多いんだけれど、けっこう重厚なる世界に至っております。

「ウィーンの森の物語」のツィターが担当する序奏は、オーボエ〜弦の二重ソロ〜ハープと弦楽合奏に引き継がれて、思いっきりゴージャスに幻想的でしたよ。でも、ラストへ向かって「酒・女・歌」辺りにたどり着くと精神的にとても疲れます。処分対象かどうかビミョーな、超個性的演奏也。(現役棚中に有)

J.Strauss 皇帝円舞曲/トリッチ・トラッチ・ポルカ/南国の薔薇/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲/アンネン・ポルカ/酒・女・歌/ポルカ「狩り」(マックス・シェーンヘル編)〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1980年)・・・この録音の存在は知らなかったな。演奏は想像通りのゴージャスかつリズムの緩いものであって、レガート奏法が散漫な印象を与えます。涼やかなサウンドにも違和感有。処分候補?いえいえ、もう少し様子見ましょう。選曲はなかなかよろしいと思います。(その後、処分済)
EMI TOCE-1212 オークションにて総経費込488円にて入手J.Strauss 円舞曲「美しく青きドナウ」/ポルカ「電光と雷鳴」/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲/常動曲/ラデツキー行進曲/LEHA'R円舞曲「金と銀」/R.Strauss「薔薇の騎士」円舞曲/J.Strauss「シャンペン・ポルカ」〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1956/66年)・・・「1978年録音」とのクレジットあるが、冥界からの録音か。意外と世評高い録音だけれど、やや音質にも難有、大味印象でムリして購(あがな)うべきCDか?(安かったけど)とも感じました。ま、例のクサい節回しを楽しめばよろしいのでしょう。たしか他にもモノラル録音ありましたよね。(処分済)

フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団の素敵な一枚も(罰当たりに)処分してしまいました・・・ぼちぼちパブリック・ドメインになって、ネットで音源を拾えるようになってきましたし。ちょっと、後悔しているけれど。

 その後、入手したウィンナ・ワルツのは、CDはニコラウス・アーノンクール/ウィーン・フィル(2001年ニュー・イヤー・コンサート)、リッカルド・ムーティ/ウィーン・フィル(2000年ライヴ)。すっかり贅沢になっちまったな、そんな気分。 

(2010年6月17日)
 


<"ウィンナ・ワルツ覚え書き"シリーズ既出>

● ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (続々)ウィンナ・ワルツ覚え書き
● (益々)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜独逸編
● (とうとう)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜亜米利加編(これにて完結)
● (忘れ物)「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜補遺
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再会(第7集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜再々会(第8集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜また再会(第9集)
● 「ウィンナ・ワルツ覚え書き」〜新たな展開(第10集)


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written by wabisuke hayashi