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音楽日誌

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●2009年8月某日

予測大外れ。民主地滑り的大勝利。公明党小選挙区全敗。ここ兵庫8区で冬柴落選とはねぇ・・・尼崎住民が関西弁を話せない、理屈っぽい落下傘候補を支持するとは(東京の有田さん残念でした)・・・先日の市議選では公明党圧勝だったんですよ。党首幹事長も含め落選というのは、現状政権に対する怒りの深さを表しているんでしょう。民主党は爽やかな女性候補、颯爽とした若手男性候補を揃えたものです。単独政党として史上最高の議席数とのこと。小選挙区はほんまに恐ろしい。

少数野党がそれなりの維持をしたことは喜ばしい。埋没するんじゃないか、とちょっと心配しておりました。意見の多様性は民主主義の基本ですし。ジョーシキで考えて、非常識な自民党実力者の言動はおかしいですもん(某泥酔大臣を始めとして)。でも、森さんとか二階さんとか、けっこうしぶといですよね。麻生さんも地元では凄い人気なのか。大阪の中山さん(85歳)落選は当たり前(ご高齢だし)だけれど、マスコミに逆切れしちゃうのは醜いもの。

大量新人議員は”次”を見据えて精進すること、万年野党経験しかないヴェテラン議員が、舞い上がってヘンな言動をしないことを祈りましょう。新政権ではいろいろ混乱はあると思うが、まずは変化を喜んで、温かい目で政策実行を見守りたいと思います。景気はちょっとでも上向いて下さるのか?

・・・で、昨夜からのお祭りたっぷり愉しんだし、これよりノーミソ切り替えてお仕事。爽やかな空気の朝。音楽の話題は帰宅してからだな。

なんかバタバタした一日だったな。なんとか乗り切った、といった感じ。風はすっかり秋だけど。

Mahler 交響曲第4番ト長調〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団/キリ・テ・カナワ(s)(1983年)・・・初耳音源だけれど、結論的に以前ほどの反発を感じません。シカゴ響の金属的な響きが目立たず、硬質だけれど美しいアンサンブルが前面に立ったおりました。でもね、Mahler 好きなワタシだけど、正直第4番だけ様子がよくワカランのです、美しい旋律だと思うけど。キリ・テ・カナワの声はヤワであまり好みじゃないが。

(一昨日だったかな?聴いたのは)Mahler 交響曲第1番ニ長調(「花の章」付き)〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1977年)・・・旧録音。十数年前から聴いているけど、かつては「蒸留水みたいに味がない」感じたものです。神経質で細部まで描き込んで、スケールが小さいな、とも。小澤征爾当事42歳、壮年の意欲に溢れて、前のめりの勢いと、日本人らしい几帳面なアンサンブルが、むしろすがすがしい印象です。間が足りない、落ち着きがないともいえるが、この若々しさに好意を感じます。音質もエエ感じ。

なんやかんや、で、8月終了です。女房殿は9月より神戸方面に働きに出ます。


●2009年8月某日

不眠気味症状は年々エスカレートしてきて、終日不快。但し、朝起きる時間のリズムは崩しません(今朝は途中覚醒した挙げ句、ちょっぴり寝坊したが)。昼寝も短い。しっかり眠れる人がうらやましいですね。昨日、CDオークション3巡目(*2月)アウトを見届けて、Yahoo!オークションのプレミアム会員登録を解除いたしました。これでいったんCDの処分計画は終了。ここ数年、毎週かなりの物量処分(整理かな?けっこう買ったし)し、最近数ヶ月急激なる「オークション不況」に至って、全然売れないんです。景気回復して、CDがまた売れるようになるのか?それとも音楽媒体の主流は「データ」に移管して、時代の遺物となって消え去っててしまうのか。

こどもの頃、レコードはほんま贅沢もんでした。CDが出現したのはたしか1980年代だったと思うが、当時の標準価格は3,000円(以上)でっせ。21世紀に入るとCD価格(クラシック・ジャンルの歴史的録音を手始めに)は激安化の一途を辿り、【♪ KechiKechi Classics ♪】というサイトのの存在意義を失いました。誰でも安価に経済的負荷ほぼなしで、音楽を愉しめる時代がやってきたんです・・・それで幸せになったのか?悩ましい時代だ。

さて、本日は総選挙。「民主党圧勝の予想があちこち出揃っているが、個人的興味は(都議選善戦した)公明党がどうなるか、自民党実力者が小選挙区でどういう結果となるか、意外に善戦して民主党は辛勝なのではないか、と考えております」とは数週間前の自らの予測。投票率も上がるみたいですね、エエ状況だ。ご当地は公明党ヴェテランに落下傘・田中が挑戦する全国屈指の注目区だけれど、主義主張ひとまず横に置いて、(ここの選挙区に限らず)70歳過ぎての立候補はあかんのちゃうか、若い人中心で、ヴェテランはせいぜい60歳代で打ち止め、というのが正しい姿と思います。もちろん投票は行きますよ。夜が楽しみ。

NMLにて、Bach ブランデンブルク協奏曲全曲〜鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン(2000年)拝聴・・・ピッチはa''=392だからそうとう低い。ここ最近新しい録音に疎いから世評知らぬが、意外と話題になっていなかったんじゃないか、カンタータほどに。これが非常に上手い!日本人(中心の)古楽アンサンブルは世界に冠たる水準に間違いない。ところがねぇ、たしかに上手い!んだけれど、いかにも日本人的生真面目、細部まで忽せにせず、正確にリズム、アンサンブルは一生懸命の集中力を刻んで・・・挙げ句、伸び伸びとした愉悦感、余裕の歌に欠けるような・・・

先日のトン・コープマンは、もっと良い意味でオーソドックスに”ユル”かったし、イル・ジャルディーノ・アルモニコ(1996/7年)には過激なノリがありました。島田俊雄手作り曲管トランペット(らしい)は、流麗でない雰囲気が味わい深いし、第5番に於けるチェンバロの妙技(鈴木さんですよね?)には息も吐かせぬほどの厳しさ・・・音楽は嗜好品なので、この生真面目・ブランデンブルクを絶賛される方もいらっしゃることでしょう。ワタシも我が日本でこんなこんな高水準の録音が実現できたことに感慨深いし、敬意の念だってちゃんとあります。

Mahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」〜エフゲニ・スヴェトラーノフ/ロシア交響楽団(1992年)・・・驚くなかれナント31:48。たしかクーベリックが24分くらいだったんじゃないか。纏綿、ねっとり、じっくり、諄々と歌い、練り上げられた粘着質な表現、これこそがスヴェトラーノフの真骨頂であります。こうでなくっちゃ。

ショルティ全集を購入して、その熱気余波で関連CDを聴いていくというのが自分の音楽聴取スタイルでした。

投票して、スポーツクラブへ。投票率は高いですよ、きっと。混んでおりましたから。

コナミスポーツは健保組合で法人契約していて、都度利用が可能です。ご当地転居時に自家用車を処分したから、JR乃至阪急で通える範囲の施設をあちこち試したが、結局、阪急西宮北口に落ち着いております。なんといっても施設が新しく、充実していて、とくにフロがよろしい。本日も”カラダの真髄から汗をかく”ようなボディ・ヒーリング(ソフト・ヨガみたいなもの)で汗まみれの全身運動。最高です。


●2009年8月某日

昨日は左膝のリハビリ(マッサージが気持ちよい)をしてから遅く出勤、通常でも週末はそれなりの定例作業はあるし、ましてや出張の後(宿題も、出掛けている最中の連絡も溜まっちゃう)、+上司本丸会議用の資料執筆もあります。猛暑復活して、著しい睡眠不足、自主的半日休業(=サボりともいう)して、昼からは鬼神の如き集中力で当面の作業のケリは付けたか、と思います。でけんかったら、本日(ヤミ)休日出勤になるところであった。その切迫感が、恐るべきお仕事スピードを生み出すんです。

昼飯を喰うために、北新地駅へ降り立ったのが運の尽き、久々の「ワルティ」覗いてみたら、CD出物ありました。もう8月はCD購入「0」で行こう、オークションも全然動かないし、もう売るのも買うのも止めようか、と思っていた矢先のことでした。ジョージ・ショルティのMahler は必ずしも自分の嗜好でもなく、駅売海賊盤中心に収集していた”ほぼ全集”を処分したのは昨年2008年12月末のことでした。購入金額はのべ合計7,250円/処分は1,480円〜人生こんなもの。

F00L-59022/24   14枚組3,150円ところがっ!ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(ロンドン響やコンセルトヘボウとの旧録音を含まない)全集16枚組、西ドイツ製CDが3,150円〜いくら好みと方向性が異なるとはいえ、その個性は充分に尊重したいし、なんせ英DECCAのマルチマイク録音もMahler やシカゴ交響楽団には効果的なのはたしかなんです。@225の誘惑に負けました。

ここのところの急激な「オークション不況」(Syuzo師匠も同じ感触らしい)、ま、ここ数年散々棚中在庫処分できたし、売る方も潮時(今月売れたのは3枚のみ)かな、人生に音楽を聴くべき時間は限られているし、あわててCDを買う必要はない・・・と思う今日この頃、今回のショルティ全集購入してある”真理”を思い出しました。「聴く意欲」=「購入意欲」、少なくともかなり類似していて、リンクしていると。期待のCDを入手できることそのものが嬉しくて、聴く意欲を高めていたんだと。ヘンな理屈なんですけどね。

早速、Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1970年)・・・拝聴。シカゴ響との最初のMahler 録音であり、正規盤では初聴取であります。かつての印象寸分も違わず。筋肉質、金属的、華やかなサウンドによる強靱なる体育会系演奏そのもの。音質もその印象をいっそう強めているのでしょう。完璧なるメカニック、アンサンブル〜ワタシはもっと陰影に富んだ演奏を好むけど、この個性を礼賛される気持ちは理解できます。

昨夜は猛暑戻って、全然眠れず。体調かなりよろしくありません。エアコン掛けて音楽ガンガン聴いております。

大島清「デキる女とダメな男の脳習慣」(角川ONEテーマ21)・・・男女の脳には機能や個性の差がある、男はモロく、女は強靱、最近のゲームやらケータイの蔓延で男はいっそうダメになっている・・・拝聴すべき内容も多いのだけれど、大島先生は1927年生まれ、いかにもご高齢故か?例示の引き方が”旧い”、そして説得力に乏しい。題名から期待した内容水準ではないな。きっと辣腕編集者が「売れる題名」を考えたのでしょう。カスターマーレビューにあるように「最近の若いもんは・・・」みたいな雰囲気です。事実だとしても。

Mahler 交響曲「大地の歌」〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団/コロ/ミントン(1972年)・・・上記第5番から2年、強靱緻密だけれど以前ほどのムリムリなサウンドではないのは音質印象か(イリノイ大学、とのこと/これも優秀)。世評ではあまり話題にならぬようだけれど、細部までよく描き込まれ、各パートのバランスも良く作品の様子がとてもわかりやすい。歌い手は往年の名録音(例えばワルターなど)と比べるとモダーンで、物々しさは少ないともいます。ちょっと感心しました。ほとんど反発を感じない。

VENEZIA CDVE 04234 オークションにて総経費込5,500円ほどMahler 交響曲第9番ニ長調〜エフゲニ・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団(1992年)・・・2006年7月に全集を入手していて、お気に入りMahler 中(何故か?)一番聴く機会の少ないもの。たしかこの一枚のみ左右反転していて、もともとは優秀録音だと思うんだけれど、なんかちょっとヘンですな。なんせ爆演スヴェトラーノフだから、といった期待が前提にあるから、全体として”まともな”演奏にちょっとガッカリだった記憶有。ここでは第3楽章「ロンド・ブルレスケ」に荒法師の面目躍如をちょっぴり発揮するけど、やはり”まとも”だと思いますよ。もっとエグいビロビロのホルン前面!でも良かったのでは?終楽章はシミジミ、ほんまに優雅に歌って諦観の念溢れて美しい演奏。


●2009年8月某日

首都圏のサラリーマンには夢のようだろうが、ドア・ツー・ドアで通勤時間45分ほど、そのうち歩いているのが計17分くらいだからほんまに職場は近い。朝が余裕というのは、生活のリズムにはとても良いと思います。昨日は7時前にマンションを出、ぼろぼろになって帰宅したのは夜の11時半だから「音楽日誌」一日サボっちゃいました。さすがに朝の執筆の余裕なし(じつは朝日新聞の選挙予想熟読しておりました/あれだけ民主党を持ち上げれば、自民公明への揺れ戻しは必ずある、と予測)。昨日の金沢ではなんとか、辛くも本番力を発揮して乗り切りました。これで本日、上司本丸会議用資料をなんとか仕上げて、一月のサイクル完了。通常業務も盛り沢山・・・なのはいつものこと。来週より翌月サイクルの作業が始まって、スケジュール組み立てをなんとかせねば。昨日も取引先担当から「今度はいつ来ます?」との打ち合わせ督促(じつはな〜んも準備できていない)「また連絡します」とお茶濁し。

体調はワリと良好なんだけど、精神的疲労が過ぎてほとんど眠れない。移動中の列車でも気温が中途半端なのか、それとも自分の体温調整がおかしいのか?妙な汗かいちゃってずっと不快でした。今朝、なんとか定例サイト更新済。

ERATO 0630-16164-2  6枚組2,880円移動時間中、音楽しっかり拝聴。Bach ブランデンブルク協奏曲第4/5/6番〜トン・コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団(1985年)・・・たしか1985年、病を得て入院していた(若き)ワタシがFMで出会ったのがブリュッヘンのブランデンブルク協奏曲(1976/77年)、一発で古楽器の古雅な響きとリズムに魅せられました。まさに衝撃。爾来、硬派”古楽器派”へ。時代は遷ろい、このコープマンの録音は”当たり前の”、”オーソドックスな”、”安定した”演奏と感じるように。

悪口ではなくて、当時の衝撃は消えて、現代はこれが当たり前になった。むしろ、往年の巨匠達の現代楽器演奏がとてつもない(異形な?)個性になってしまいました。軽妙ノリノリのリズム、良く歌う旋律、磨き上げられた古楽器の柔らかい響き、演奏技量、どれもとっても満足できるものでしょう。既に四半世紀前のディジタル録音だけれど、全然旧くはない、鮮度たっぷりの音質。第4番のソロ・ヴァイオリン(モニカ・ハゲット)は超絶技巧であり、第5番に於けるコープマンのソロ・チェンバロの流麗さは、こどもの頃胸躍らせた記憶が蘇る鮮烈さ。そういえば、ここでのソロ・ヴァイオリンはロイ・グッドマンなんですね。

こどもの頃(小学生以来の)お気に入り作品であり、おそらくナマでは第6番しか聴いていない。どこかご近所で全曲演りませんか、現代楽器でも良いから。

Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル(1975年)・・・交響曲集38枚ボックスの消化は遅々として進まないが、自分としては聴取経験薄い(初期中期)浪漫派交響曲をちゃんと聴こう、という趣旨です。Brucknerはかなり進んだかな?壮大であり、流麗であり、ベルリン・フィルも底力を発揮して迫力充分な演奏。Beethoven ほどの違和感はないんだけれど、Bruckner初期作品をとても意味深く聴かせて下さったのと同様な手応え〜つまり、どの作品も余裕の”中庸表現”(?適切ではない評価か)であって、美しいが、壮絶ではない。痺れるような神々しさではない。これは聴き手が作品に何を求めるか、ということでしょう。

胸打たれ、また、どうしても聴きたい!とは思えぬ、しかし、文句なしの洗練と完成度に間違いはない。

DECCA 421 608-2 2枚組中古@950移動中聴いた音楽。Verdi レクイエム〜フリッツ・ライナー/ウィーン・フィル/ウィーン楽友協会合唱団/レオンタイン・プライス(s)/ロザリンド・エリアス(ms)/ユッシ・ビョルリンク(t)/ジョルジオ・トッツィ(b)(1959年)・・・恐るべき遅いテンポ、重量感、ウィーン・フィルの精細なる静けさ、一転して大爆発する金管のド迫力・・・とは2年ほど前のコメントだけれど、これも若き日にFMで聴いたラスト「Libera Me(我を救い給え)」の強烈な印象に、いつかは入手を、と常々考えていていたもの。数年前、BOOK・OFFにて入手なったが、昨日の聴取にその感動が蘇らないのは、おそらくは聴き手の精神状況故でしょう。コマーシャル音楽に使われ過ぎか。

あまりの劇性に、レクイエムの敬虔を求める人には嫌われる作品だけれど、ワタシは大好きなんです。今月は集中力散漫にて”再聴必要案件”連続しております。さまざまなことに感動が薄くなっているのは、ノーミソ機能の劣化か。

今朝(ゆっくりなので)、Messiaen 「トゥランガリーラ交響曲」〜ヤン・パスカル・トルトゥリエ/BBCフィルハーモニック/ハワード・シェリー(p)/ヴァレリー・アルトマン・クラヴリー(オンド・マルトノ)(1998年)・・・再聴小澤盤をしっかり聴いたあとだと、まず音質がクリア、ピアノやオンド・マルトノ、そして打楽器関係がとても鮮明に存在を主張していることに気付きました。やはり30年の差は大きいな。

但し、表現的には真っ当というか、少々ストレートすぎて真面目でオモロくない。どこもかっちりとした集中力アンサンブルだし、オーケストラの技量にも文句はないけれど、遊びというか、呼吸がせせこましい感じがしないではない。棚中にはたしか、プレヴィン盤もあったはずだから、比較してみましょう。この件に関連して「誰も聞いてはならぬ!!聴くのがつら〜い交響曲ベストテン」という(オモロい)記事を発見。第7位にランクされておりますね。曰く「世界的に有名な方だということは百も承知です・・あえて言いますが、つまらないですよ、これ。大編成の管弦楽でやる意味があるのかなあ」〜なるほど。

ヴィト盤は未聴だけれど、おそらくは独墺系起承転結な旋律を期待したら、全然歯が立たない作品だと思いますよ、これ。日本人が好きな”陰影”とも縁が薄い。これはキラキラ華麗なる響きや、リズムの多彩さを愉しむべき作品なんです。宝石箱をひっくり返したような喧噪を、ひたすら堪能いたしましょう。「春の祭典」が聴けるのなら、これも大丈夫。

Cascade 02200_48  87枚組7,813円にて購入もう一発、ヒマに任せて。先日聴いた、Beethoven 弦楽三重奏曲第1番 変ホ長調 作品3だけれど、棚中には必殺「Beethoven 87枚組」がある。48枚目に アティラ・ファルヴァイ(v)/ヤーノシュ・フェヘールヴァーリ(va)/ ジェルジ・エーデル(vc)の演奏が収録されれます。これはNAXOS原盤。先の巨匠達とはかなり様子が異なります。

どちらが良い、ということでもなく、ぐっと親密な”室内楽的”演奏と感じました。第2楽章「アンダンテ」はこちら6:33(あちら11:08)つまり倍ほどテンポが速い、というか、どちらが標準なのかはわからんが。こちら颯爽と軽快な雰囲気があり、あちらはのんびりとして悠揚迫らざるスケール有。こんな比較も音楽の愉しみであります。


●2009年8月某日

涼しくてよく眠れるのは嬉しいが、天産物はアウトだし、夏物商戦完全に敗退状態〜象徴的な商品であるビールの売り上げは最悪らしいですね。ワタシは本日お仕事デッドラインを迎えるし、正直なところいくつか資料のアイデアが思いつかないんだけれど、妙に危機意識がありません。ま、なんとかなるっしょ、的(裏付けのない)楽観論支配しております。

R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1979年)・・・往年の名匠最晩年のEMI録音です。相変わらずの虚飾のない表現、輝かしいオーケストラの力量たっぷりだけれど、初期ディジタル録音の威力は充分の鮮度であって、、オルガンが浮き立ち、細部まで様子がわかりやすい。壮麗。華麗。爽快。豪華。当時旧CBSの録音(または1970年代の新生SONYのLP)はどんしゃり系、ヒステリックな音質が気になったものです。独墺系一辺倒(だった?)の日本では(かつての)著名評論家にクソミソに言われてきた人だけれど、ワタシはこどもの頃からの大ファンでした。明るい、わかりやすい、オーソドックス、オーケストラが上手い・・・もう過去の人だろうが、けっこう人気ありますよね。思い起こせば、眉間に皺、人類の懊悩はすべて自分が背負う、的1960年代の若者(そんな人が「クラシック喫茶」にいたでしょうが、当時)には無縁の世界だったのか。

久々の聴き流し。ちゃんと再聴しましょうね。ワタシの所有しているCDは33:36一気聴き!トラック分けなしなんです。

ほらできたじゃないの、資料。いろいろ苦戦したが、昼過ぎには上司の検閲を受けて微修正、早々にプリントして取引先に送付いたしました。あとは明日早朝出立、”土壇場の本番力発揮”のみ。終日頭痛に悩まされました。風邪が流行っているのか、職場で数名体調不良発生しております。インフルエンザじゃないことを祈るばかり。

YedangClassics YCC-0090 10枚組3,600円?ほどBeethoven 弦楽三重奏曲第1番 変ホ長調 作品3〜レオニード・コーガン(v)/ルドルフ・バルシャイ(va)/ロストロポーヴィチ(vc)(1956年ライヴ)・・・すこぶるヴィヴィッドで楽しげな作品であり、演奏でもあります。人生の春というか、躍動するリズム感、溌剌なる歌に溢れて、澄んだ空気が広がるような第1楽章「アレグロ」。6楽章制だからセレナードの類か。Beeやんにもこんな上機嫌で希望に溢れた時期があったんですね。しっかりと芯の強い端正を感じさせるコーガン(v)を先頭に、噂ばかりで初耳バルシャイのヴィオラは達者な技巧であり、当時29歳のロストロポーヴィチも元気いっぱいであります。

第2楽章「アンダンテ」はいかにも古典派の清純、シンプルな旋律が連続し、第4楽章「アダージョ」には安寧が広がりました。ちょっぴり憂いの表情もあって、全曲中これが白眉の美しさかな?ほとんどMozart を連想させる第5楽章「モデラート」を経、終楽章「アレグロ」は冒頭の健全なる躍動が蘇ります。

クラ・ヲタ歴ン十年(ほんのこどもの頃から)だけれど、未だ見知らぬ名曲はゴロゴロしているんでしょうね。エエもん聴きました。


●2009年8月某日

いっそう涼しい朝ですね。夜中、昼間のお仕事関係で思い悩むこと(眠っている最中にノーミソは、宿題の突破口というか、思考の整理をしていたみたい)+息苦しさで目覚めてしまいました。壱時間ほどぼんやりして2度寝。真夏は真夏で夏バテ、こんな季節の変わり目も体調維持に気を付けなくては。いつの間にやらインフルエンザが(再び)流行っているようだし。

NAXOS 8.557521 オークションで@480ほど/これもジャケット絵が美しいちゃんと音楽は聴いていないんだけれど、ちょっとだけ。SCHO"HNBerg 6つの無伴奏混成合唱曲〜ロバート・クラフト/サイモン・ジョリー・シンガーズ(2005年)・・・この一枚(NAXOS 8.557521)は合唱曲、弦楽四重奏曲、弦楽アンサンブル作品と意欲的な収録なんだけど、サイモン・ジョリー・シンガーズは超絶技巧というか、一年前に聴いたときにも驚異的な集中力に驚いたものです。近現代中心のレパートリーなのかな?「民謡をベースとして声部を複雑に味付けして、平易で明るく、楽しいもの」とはその時のコメントであります。

SCHU"TZ 「ドイツ語によるマニフィカト」SWV.494/Bach 「イエスよ、我が喜び」 BWV.227〜ホルスト・ノイマン/ライプツイヒ放送合唱団・・・まだ収録は続くんだけれど、ここまで拝聴。これも瑞々しい躍動に溢れた合唱(そして凄い名曲!)なんだけど、これがサイモン・ジョリー・シンガーズを聴いた直後だったのでやや”重く”+”ウェット”+オツにすまして感じられる不思議。現代楽器/古楽器の図式に近いのかも知れないが、人の声が一番顕著に個性が出るのかも。これだけ冷静に聴けば、むしろクールで繊細な味わいなんだけど、比較拝聴というのはオモロいものです。

お仕事がかなりの物量でフクザツなのは覚悟の上、資料完成締め切りは明日に迫っているだけれど、どーも段取りがよろしくない。それでも周辺から順繰り外堀を埋めていくように、じわじわお仕事は進めます。昨夜うなされた悩ましいお仕事も、進捗手順を考えて派遣さんに指示いたしました。筆が進まぬ(正確にはキーボードが軽快に進まぬ)時には、結局はやらなければいけない(やりかたがはっきりしている)作業を消化するんだけれど、夕方段階でプリンタ+コピー+スキャナ兼用マシンが故障〜そんなもんです。すべては明日、締め切りぎりぎり。じつはその数日先締め切りの、上司用本丸定例会議の資料も同時進行で作っているんですよ。

明後日早朝出立は決めているが、金沢で泊まるかどうか、まだ決めておりません。まぁ、準備さえできてしまえば本番力でなんとかするんだけれど。

Gala/SONY 500693 2 @250Wagner 「ワルハラ城への神々の入場」/「ヴァルキューレの騎行」/「森のささやき」/「夜明けとジークフリートのラインへの旅立ち」/「ジークフリートの葬送行進曲」(1968年)/「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕前奏曲/「トリスタンとイゾルデ」〜「前奏曲と愛の死」(1962年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・LP時代の愛聴盤であり、1990年ころから駅売海賊盤で大切に聴いてきたもの。この正規盤は2007年1月11日に五反田BOOK・OFFにて再入手いたしました。(250円)

相変わらずのぼんやり聴きなので確信ないが、「神々の入場」の金管にぜんぜん迫力がない。「ヴァルキューレの騎行」はスリムでムダがない、「森のささやき」に於けるひんやりとした静謐は、もっと奥行きと広がりあったんじゃないか・・・クールな演奏だけれど、もっと圧巻の感銘が(かつて)あったような気がするんだけれど・・・真面目に再聴いたしましょう。


●2009年8月某日

昨日午前は久々スポーツクラブへ。コナミスポーツ西宮は通える範囲ではもっとも施設が充実して、しかも新しい。阪急西宮北口駅にくっついているというのも便利。ボディ・ヒーリングは満員で、いつにも増してカラダ中あちこち細部を引き絞って汗だくでした。いかにも鍛えている!といった手応え有。その後、壱日中眠いこと・・・昨夜、女子バレーの最終戦は世界一のブラジルでして、第2セット取っただけでも大金星でしょう。かつて野球にも相撲にも熱狂し、やがて興味を失った自分としては唯一のスポーツ観戦(一部格闘技はあるけれど)が終わってしまいました。

東畑朝子「『70歳生涯現役』私の習慣」(講談社+α新書)・・・女性が研究職やら、社会の先頭に立って働くことが難しかった世代の開拓者(フードドクター)であり、現役で立派に働いていらっしゃること、旺盛なる興味でご両親を介護していた時期でも海外旅行をしていたこと、病気への対峙の仕方、興味深く、尊敬に値する一冊。しかし、ちょっと印象が散漫というか、自分を実例にそれを”世間一般に昇華”できていないように読めるのは、ワタシの立ち位置がまったく異なる(フツウのぐうたら中年サラリーマン男性だ)からでしょうか。

Tchaikovsky 交響曲第6番ロ短調「悲愴」〜エーリヒ・クライバー/パリ音楽院管弦楽団(1953年)・・・わりと著名なる歴史的録音だと思うが、思わぬ良好なる音質、あまり情念に拘泥しないしっかりとした構成を感じさせる演奏。オーケストラは重苦しくならず、リズムの切れと明快な響きを旨とする演奏・・・のようだけれど、あまり集中できておりません。(英DECCA録音だけれど、DOCUMENTSの4枚組にて拝聴/222355-354)

DG 469 214-2  2枚組950円同作品をレナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィル(1986年)・・・昨月来数度聴いているが、とても不思議な演奏です。テンポの遅さは気にならぬが、ユーザーレビューにあるように(そして一般に言われるように)「感情移入が顕著」なんだろうか?栄光の音楽人生を送った果て、自分の解釈をすべて馴染みのオーケストラに具現化した”冷静な演奏”じゃないのか。詠嘆の旋律表現、充分なる間は熟練のワザであって、燃えるような情熱ではないような?・・・露西亜系暑苦しい演奏も、独墺系かっちりとした構成も余り好きではないワタシだけれど、これは作品に真正面から対峙した巨大なる演奏は、細部まで描き込みが貴重なる世界。

馴染みすぎた作品を新鮮な切り口で聴かせて下さいました。

いやぁ、一気に涼しくなりましたね。本日は久々に休み明けの上司の顔色伺い(みたいな)会議連続で、な〜んもできず。明日、明後日で取引先定例会議(月一回)の資料を仕上げないといけないが、なんとかなるでしょ、と妙に精神的に余裕です。お仕事成績は全然ダメでして、ますます経費の締め上げはキツくなるでしょう・・・って、ワタシは好きで出張しているワケじゃなし、自分のスケジュールは即埋まっていきます。本日も2本新たな出張指示があったが、エエ加減勘弁して欲しいな、というのが本音。

体調もワリとよろしいし、左膝が久々に快調なのは先週の”リハビリ”?それとも昨日の”ボディ・ヒーリング”の成果か。

RCA BVCC-5523  2,000円一昨日の演奏会印象が鮮烈で、その華々しいサウンドがノーミソ中鳴り放し。Messiaen 「トゥランガリーラ交響曲」〜小澤征爾/トロント交響楽団/イヴォンヌ・ロリオ(p)/ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)(1967年)・・・これ1992年2,000円で買ったCDですよ。「ノベンバー・ステップス」と一緒に買った記憶があるから4,000円!贅沢。トルトゥリエ盤もクールで良くまとまった演奏だったが、若き小澤の録音は全然古びていない。アツい前のめりの集中力、ヴィヴィッドなノリに充ち溢れて、巨大なる作品に臨む(良い意味での)気負いがびんびん伝わって新鮮そのもの。オーケストラも絶好調ですよ。

ノーミソ中に名残惜しく鳴っているのは、派手な金管でも、”ひゅーん”としたオンド・マルトノでもなく、ピアノの低音を叩き付ける打楽器的なサウンドであります。起承転結のある旋律ではなく、響きの色彩やリズムが刻々と変化していく様子を愉しむべきものでしょう。膨大なる編成、多種多彩なる打楽器の響き、80分に近い長い時間の全貌が見通せれば、こんな楽しい作品はない。

こんなに音楽が楽しいのは気候かな?音楽を堪能すべき秋が近づいております。


●2009年8月某日

昨日は凄い演奏会に行って来ました。近現代の大規模作品は、ナマでこそのド迫力体験が貴重なんです。閑話休題(それはさておき)、12時半開演(なんせヒジョーシキ重量級作品連続なので、時間がイレギュラー)故、早めに阪神尼崎へ出掛けて「王将」にて酢豚定食喰っておりました・・・が、相席の爺さんの煙草に閉口・・・大衆食堂で贅沢言えんが、なんとかして下さい!ドラマの再放送を見ていると喫煙シーン多いですよね。公共交通機関はようやく全面禁煙になったようだけれど、朝、人いきれ暑苦しい電車からようやく解放されて改札を出、信号待ちをしていたらお隣が煙草〜ようやく外の新鮮な空気に触れたところなのに、なんで見知らぬ人のケムリ(しかも副流煙)を吸わんとあかんのか?

昨日の女子バレーは中国に完敗!は仕方がないが、あのアイドルのワン・パターン音楽はなんとかならんか。タイムアウトの度に同じ音楽がいきなり鳴る!(しかも負けている場面で)というのはイライラするものです。スポンサーとのタイアップなんだろうし、この不況時に仕方がないんだろうが、逆に凄くボンビー臭い感じ有。

黒田勝弘「”日本離れ”できない韓国」(文春新書2006年)/伊東順子「もう日本を気にしなくなった韓国人」(洋泉社新書2007年)・・・カスタマーレビューでは圧倒的に前者(サンケイ新聞ソウル支局長)の支持が高いですね。たしかに歴史的経緯、日本が韓国に果たしてきた成果、反日三点セット「独島」「教科書」「靖国」の意図的な使われ方、日本の屈辱的な”土下座外交”、すべて事実であり、これを読んで溜飲を下げた人も多いことでしょう。ワタシの世代ではこどもの頃、韓国は自由のない軍事独裁政権だったんです。現在では国民的合意となっている”北朝鮮は酷い国”だけれど、当時は持ち上げる風潮もないではなかった。

当時の朴正煕大統領の再評価が進んでいるらしいが、この人は日本の将校だったんですね。韓国の現在は日本のお陰である・・・それを意図的に隠している、という主張(事実)だけれど、読み進めてどーも不快感ばかり残る・・・この内容は知識としては知っておりました。日本は経済援助(外交)がヘタクソで、隣国にどれだけ尽くしても感謝されない。日本側の不満のはけ口としては良いのかも知れないが、じゃ、”とにかく隣国と仲良くする”といった鉄則はどうなるんだ、エエ加減、韓国は日本に感謝しろ!と叫んだところでなんの解決があるんだ?

ワタシは「韓流ブーム」のおばはん(失礼)こそ素晴らしき日韓関係の切り口だと思うんです。韓国でのアニメブームでもコスプレでもいいや、利害を超えた嗜好が新時代を切り拓く。真反対の題名である「もう日本を気にしなくなった韓国人」は、逆にカスタマーレビューでの批判が多い(やや的外れっぽいか?)ようだけれど、上記実状(反日三点セットなど)を踏まえ、市井の韓国市民のクールな実状、一部の政治家活動家のみの動きに過激な日本バッシングはもう流行っていない、と報告します。(黒田さんも、新聞やテレビを見ない限り韓国は住み良い国だ、と書いております)韓国の外国語教育の熱心さ、移民指向について云々(読者)コメントがあるけれど、それは韓国民自らが決めること、それを日本人が云々することはどーかな?と思います。

甘い、日本が果たしてきた役割を評価せよ、日本の国内問題に手を突っ込むな、という主張は正論でしょう。でも、未来志向の伊東さんの著作に爽やかな印象を得ました。

昨日の復習。Messiaen 「トゥランガリーラ交響曲」〜ヤン・パスカル・トルトゥリエ/BBCフィルハーモニック/ハワード・シェリー(p)/ヴァレリー・アルトマン・クラヴリー(オンド・マルトノ)(1998年)・・・長く小澤盤(1967年)を愛聴してその価値に何らの疑念もないけれど、新しい録音で聴きたくなる豪華作品であります。華やかで正確クリア、BBCフィルのアンサンブルは優秀であり、複雑な打楽器リズムの処理も驚くべき効果であります。全体として混沌とした印象だったのが、ナマ体験一発で「ああ、ここのサウンドはこの楽器が担当しているんだね」と細部様子がよく見えるようになりました。オンド・マルトノばかり話題となるが、ピアノの打楽器的扱い、ヴィヴラフォンの神秘的な響き、チューブラーベルの奥行き・・・激しい金管とのせめぎ合いが楽しい作品。


●2009年8月某日

昨日は(一日お休みいただいたし)純実務的にはとことん、手応え充分に、たっぷりお仕事させていただきました。関西は夜の診療をやっていて(これ京阪神だけの風習らしい)お盆で一週間空いた定例耳鼻科へ。驚いたことに咽の腫れ引かず、また点滴〜これで8月はずっと点滴連続・・・なんとか日常生活+お仕事続けておるけど、こりゃいったどういうことでしょうか。体調どんより重く、食欲だけはあるんだけれど、心身共のテンションは落ちっ放し。本日お休みがほんまにありがたい。女子バレーは独逸、露西亜と連続敗退していたけれど、昨夜は競合阿蘭陀にストレート勝ち!坂下絶好調でした。魔法のように決まるサービス・エースに痺れました。

音楽にほとんど集中できていないので、別な話題を。ちょうど一年前2008年9月、女房殿とお隣甲子園口のマンション・モデルルームを冷やかしました。訪問すると住所電話を書かされるんだけれど、なぜか一年ぶりにお手紙が・・・件(くだん)の不動産屋は今年3月に会社更生法を適用(倒産か)され、その物件は別な不動産屋に譲渡された、特別価格で提供いたします、と。ふ〜ん、なるほど。

本日は演奏会行きますよ。なんせ演目がハードでマニアックだから。地元だし、休日のマチネだし。条件が揃っております。

お仕事関連でもう少々雑言。

営業だからこの大不況を言い訳に散々なる成績なんだけど、実務作業的には合理化を進めて、自ら、そして自分のチーム関連、職場の派遣さんチームとの連携はかなり上手く進むようになってきました。常に数多くの宿題を抱え、その優先順位を決めて消化していくんだけれど、手帳、メモソフト、付箋紙メモ、種々様々使うのは記憶力が全然ダメなので。パソコンは検索ができるので助かっているが、もの凄い勢いで忘れていきます。基本、大迷惑をお掛けすることはないから、忘れて良いものは忘れる、ということなんでしょう。朝、やったことは夕方忘れている。ましてや数ヶ月前のことなんて!

数日前、取引先との商品企画確認をしていて、「うわっ!エラいこっっちゃ」という事件があって、あわてて東京本丸担当に善後策をメール。そうしたら翌日、「はやっさん、その件、数ヶ月前に相談もらっていて解決してましたよ」との返答有。実務処理をお願いしているパートさんにもお話ししたら、「ちゃんと処理指示ありましたよ」と。つまり、この時点、自分が倒れていてもコトは粛々と進んでいた〜理想的な状態です。

一昨日夕方、取引先からちょいとメンドーなお願い(ノーミソに汗をかくべき)があって、締め切りは翌日。昨日は朝一番にこれをなんとかすべく、出勤前から段取りを考えておりました。結果、小一時間にて終了返信メール済。昼前に丁重なるお礼メールがあったが、その時点全然別の(膨大)作業真っ最中だったので、そのメールの意味合いがしばらく理解できない〜つまり、朝自分が送ったことを失念している・・・スケジュールの失念なんかはないから、ビョーキじゃないですよね、これ。課題と優先順位、解決の方向性は忘れないが、詳細内容忘れちゃう。

とにかくいったん終わらせる、完了させる。昨日の月次定例の取引先会議資料(来週開催)だって、出来上がったら印刷して会場に郵送(クロネコメール便だけれど)しちゃう。(当日は荷物だし、忘れると怖いから)そのデータはまとめてCDROMに焼いて、取引先に送付しちゃう。そして、本番まで忘れちゃう。

昨日、数ヶ月前手配済みの無料協賛品の数量確認があったが、70ケースだったっけ?(当該部署に電話したら100ケースでした)おそらくメールを検索すれば納品日時場所数量全部出てくるのでしょう。でも、全然覚えていない。電話番号も全然記憶できない。でも、ケータイに登録してあるし、手帳には重要取引先の一覧はちゃんと貼ってある。でも、人の名前は全然覚えられない。データ処理手順などは記憶している(ロジックを理解してるから)が、それらはすべて「マニュアル」にしてあります。というのも、作業委託を基本としているから。それに忘れるから。

なんせ同時進行で常に5本くらいコトは進行しているし、次々とトラブル案件飛び込むし、忘れて良いことは忘れないとノーミソ・パンクしちゃうんです。但し、対人的には常に誠実じゃないと「毎回、言うことが違う」ことになりかねない・・・今のところそれはないと思うんだけれど。

Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」/第4番 変ロ長調〜ジョン・ネルソン/アンサンブル・オーケストラ・ドゥ・パリ(2006年)・・・いつまでも物故した往年の巨匠とか、ヴェテランばかり聴いても仕方がない、ということで、話題の録音を〜NMLで聴けるAmbroisie AMB9993というのが便利。ユーザー・レビューが酷い。曰く「拒絶反応。何と酷い演奏。やることなすこと素人っぽい。所々で変な味付けをして気持ち悪いし、何よりもベートーヴェンの偉大な魂がこれっぽっちも伝わってこない。スケルツォのホルンの三重奏ときたら全くもって「お笑い」だ」〜なるほどね。世評とか、人様の言うことは参考程度にしている自分の立ち位置(自分の耳しか信じない)に確信が持てました。

おそらくこのコメント氏は独墺系盤石の重厚深淵なる巨匠演奏を求めていたのでしょう。「素人っぽい」とも「変な味付け」とも思わぬし、「偉大なる魂」などもとより期待してなくて、むしろ軽妙軽快、躍動演奏が嗜好です。素直で軽快、方向としてはデイヴィッド・ジンマンに似るが、あれほどの過激さはない。もっと明るく、こだわりもなく、整ったアンサンブル、ストレート系の”穏健派”と見ました。現代楽器だけれど、対向配置、これが現代の流行なのでしょう。スケルツォのホルンの三重奏の技量もお見事!これに「お笑い」を感じるとは?

但し、どうしてもこの演奏でなくてはっ!という説得力があるかどうかは別でしょ。よくできたモダーンな”フツウの”演奏と思います。


●2009年8月某日

いつの間にか猛暑の中、新型インフルエンザが流行っていたらしい。昨日は通院/左膝リハビリ+隣国韓国関連の書籍読書2冊(未了)のみで、ぼんやり過ごしました。今朝、なんとか定例サイト更新。お仕事盛大にメール(要らぬお世話にてケータイに転送される)に飛び込んでいて、さて、久々獅子奮迅の集中力にて乗り切りましょう。朝一番出勤前から段取りをノーミソ中に描いております。

Stravinsky 交響詩「ナイチンゲールの歌」〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1956年)・・・オペラも良い(ロバート・クラフト盤がいっそうよろしい)けど、コンパクトに旋律のエッセンスをまとめた交響詩も華やかでよろしい。アンセルメのStravinskyは前時代の遺物かも知れないが、、薄っぺらくも華やかな響き、味わい深い旋律の(ややユルい)歌にはけっこう感銘があるものです。これは、「シェヘラザード」1954年(ステレオ録音)にフィル・アップされたもので、英DECCA8枚組ボックスとダブっている、というのは昨日初めて気付きました。

ついでに、バレエ音楽「ミューズの神を率いるアポロ」(1955年)を聴いておきました。こちらも同様の方向だけれど、アルカイックで静謐な作品だったら演奏上のメカニックとかリズムのキレは問題薄いと思います。ちょっと懐古的か。


●2009年8月某日

お仕事の進捗状況を見極めながら、本日休みを決意。体調不良にて這うように出勤、辛くも最低限段取り付けて病院へ〜というのはツマらん、元気でサボり、というのがサラリーマンの醍醐味であります。但し、相も変わらず睡眠不如意でして、それでも早朝にちゃんと起きる、腹筋/腰の体操をする、という日課を崩しておりません。まだ昼は気温が上がるけど、朝は爽快でして、音楽を聴くんだったらちょうどよろしい感じ。ここ数日、通勤に音楽を持参しておりません。

先月もCD購入は数枚のレベル、今月は一枚も買っていない〜正確には買おうともしていない、という状態。”購入意欲”と”聴く意欲”はほとんどリンクしていて、ま、今月は読書意欲は高まっているけれど、音楽への集中力は著しくダウンしております。結果、「音楽日誌」もサイト定例更新も苦戦気味。先週今週と散々旨いもん喰ったけど、新しいものへの知的興味は後退しているような自覚あります。昨日の女子バレーは、独逸再戦にて完敗、ボロボロで残念でした。1セット取るのがやっと。

総選挙が本番始まって、各政党マニュフェストが話題となっているのはよろしいことだけれど、現政府与党は立場厳しいでしょうね。公表された政策が立派でも、それまでの惨憺たる実績が何を言っても説得力を持ち得ない。ワタシは政治的立場を云々するつもりはないが、意見の多様性が保証される世の中であること基本と考えます。民主党圧勝の予想があちこち出揃っているが、個人的興味は(都議選善戦した)公明党がどうなるか、自民党実力者が小選挙区でどういう結果となるか、意外に善戦して民主党は辛勝なのではないか、と考えております。

とにかく投票率が高まることが第一歩。お隣のハシモト知事が(派手なパフォーマンスばかり目立つが)じつは前例をチャラにして、優先順位で予算執行をしているのがとてもわかりやすい。実際黒字を出したし。ああいうのは”部分批判”できても、トータルでの反論は難しいですよ、愚痴は言えても。宮崎は国政転身騒動でちょっとミソ付けちゃったが。おそらくは民主党の施策を実施すると財源問題や、優遇されなかった階層からの不満が出るだろうが、いずれ現状でも(ずっと、ますます)ボロボロだから”まず、変えよう”という風なんでしょう。

アマオケホルン吹きの音盤中毒日記」は、毎日拝読していて、おそらくは同年代(でも、お子さんにまだ手が掛かる)、お仕事もっとハードで休み少なく、アマオケ活動、地元住民としての立派な活動が、ワタシとは桁違いのヴィヴィッドな日常を描写されております。本日の記事で、娘さんが電話で泣いている話題など”胸がきゅっ”としますね。その前日の話題でFinziの「エクローグ(田園詩)」が話題となって、ああ、これは持っていたかも、以前聴いていたな、と記憶が蘇りました。

NAXOS 8.555766 購入価格失念880円ほど?Finzi ピアノと弦楽のためのエクローグ(田園詩) 作品10〜ピーター・ドノホー(p)/ハワード・グリフィス/ノーザン・シンフォニア(2001年)・・・胸に染み入るような静謐なピアノ・ソロであり、Finziらしい穏健な旋律続く10:51の名曲。但し、途中の盛り上がりに力が入りすぎて、響きが少々濁ります。ウチのオーディオが安物だからかな?おそらくはそう沢山録音はないだろうから、文句言っちゃ罰が当たるかも。もっと余裕の表現は可能と類推されます。続く、大幻想曲とトッカータ 作品38も美しい。

数日前のRachmaninov 「パガニーニの主題による狂詩曲」〜ミハイル・ルディ(p)/マリス・ヤンソンス/サンクトペテルブルグ・フィル(1990〜1993年)の件、ヘッドホンで集中したわけではないので確信はないが、ワタシ所有のCDでは音飛びも雑音もないようです。但し、変奏曲毎のトラック分けがないのは残念。ま、24分くらいだから、最初から最後まで一気に聴け!ということでしょうね。サラリと流麗な新世代の演奏表現であります。

10年前に傷めた左膝を悪化させたのが5月のGW頃、激しい痛みは2週間くらいで治まったんだけれど、通った整形外科がいかにもヤブ(湿布薬くれただけ)。鈍い痛みは残ったまま。本日休みの主眼は、別な整形外科に通うことでした。

診立て+温熱、レーザー、更には理学療法士による入念なるリハビリ(マッサージ)・・・左膝は筋肉が落ちていて、他の筋肉やらなにやらに負担が掛かっているらしい。鍛えなくては。正月辺りから両腕の筋肉に鈍い痛みがあったんだけれど、それは血液検査の結果待ち。両腕もリハビリしてもらったら凄くラクになりました。


●2009年8月某日

昨日は体調優れず(二日酔いだったか、一昨日呑みすぎたか)お仕事やる気も盛り上がらず、それでも人並みくらいに消化して早々に帰宅いたしました。今週はちょうど切迫したお仕事少なくて、休んだろうか?と考えていたけれど、昨夜くらいから体調快復、日常実務外の懸案事項に着手することにしましょう。サボりは体調万全にて、遊べる状態でありたいもの。

CENTURION CLASSICS IECC10006-5/1948年モノラル録音/10枚組1,999円Rimsky-Korsakov交響組曲「シェヘラザード」〜エルネスト・アンセルメ/パリ音楽院管弦楽団(1948年)・・・1954年ステレオ録音とは別物?(らしい←この5年前コメントはエラく素っ気ない)、かなり良好な音質(おそらくは英DECCA録音)であり、露西亜風濃厚粘着質ではない、さっぱりと軽妙明るい旋律表現、オーケストラの色彩豊かなサウンドが愉しめます。もとより緻密な集中力アンサンブルなどアンセルメに求めていなくて、えもいわれぬ粋な雰囲気たっぷり堪能させて下さいました。なんとなく夏の夜に相応しい作品也。


●2009年8月某日

夏バテか、体重増問題か、それとも昨夜の焼き肉+ビールがあかんかったのか、体調は万全とは言い難い感じです。でも、若い人たちとの談笑は楽しかったな。お仕事実績数値よろしくないのは、全国的な消費不況のせいとはいえ、そんな言い訳通るわけもなし。上司夏休みで今週はぼんやりしているが、心身共に引き締めないとあかんね。職場の仲良しお友達は、一昨日深夜息子がクルマで自損事故を起こした、とのことでお休み。そろそろ買い換えを考えていた初代プリウスお釈迦、人様を傷つけたり、本人もそう酷い怪我でもなかったらしいことを幸いとしましょう。まだ19歳だし。

昨日は全然音楽聴いておりません。で、ここ数日の落ち穂拾い・・・

Rachmaninov 「パガニーニ狂詩曲」/ピアノ協奏曲第2番ハ短調/第3番ニ短調〜ミハイル・ルディ(p)/マリス・ヤンソンス/サンクトペテルブルグ・フィル(1990〜1993年)・・・EMI録音で交響曲と一緒にボックスにて発売されているが、これはBRILLIANT2枚組(580円!協奏曲全集5曲)旧来の”露西亜”をイメージすると、ずいぶんすっきり洗練されたサウンドに感じます。ユーザー・レビューでは「音飛び」(これは発生せず)、そしてリヒテルの迫力に言及されているが、それは嗜好(濃厚さへの期待)の問題でしょう。EMIの録音が平板だ、というのは一理あるんだけれど、これはオーディオ相性問題もあると思います。ワタシはそう悪くない、と感じました。

噎せ返るような濃厚な浪漫表現、鬼神のような切れ味たっぷり目眩くピアノの技巧〜ではなく、もっと爽やかでクリア、モダーンな完成度を誇って美しい。ワタシはリヒテルの大ファンだけれど、作品に対する重苦しい対峙姿勢を180度ひっくり返して下さる、新時代(世代)の表現でしょう。日常聴きするにはこんな演奏が相応しい。

「パガニーニ狂詩曲」の音質問題は再確認しましょう。


●2009年8月某日

さてお仕事再開。少々どんより気味。残暑厳しいが、これから秋〜年末迄一気に駆け抜けなくては。光陰矢の如し。実質2009年もあと4ヶ月でっせ、まず今月末の総選挙結果が興味津々。ご当地兵庫8区は、公明党冬柴の牙城だけれど、そこにヤッシー殴り込み、けっこう全国状況占うべきオモロい注目選挙区となります。昨夜、女子バレーはドイツに勝利、放送はナマじゃなくて、時間差で編集しているんでしょうね。第4セット取られたのが放送されなかったので、いきなり最終セットというのがワカラんかった。強い。カッコ良い。

昨日からWagner 楽劇「ジークフリート」〜カール・ベーム/バイロイト音楽祭/ジークフリート(ヴォルフガング・ヴィントガッセン(t))/ミーメ(エルヴィン・ヴォールファールト(t))/さすらい人(テオ・アダム(br))/アルベリヒ(グスタフ・ナイトリンガー(br))/ブリュンヒルデ(ビルギット・ニルソン(s))/ファフナー(クルト・ベーメ(b))(1967年ライヴ)・・・「リング」全曲聴取はちょっと間が空いてしまって、なんせCD4枚分の大物、まだ途中です。「ジークフリート」は全曲中ちょっと地味というか、敬遠しがちの作品だけれど、こうして久々の聴取印象(9年ぶり)にけっこう感激は深いもの。幸い筋は知っているが、もとより全曲細部まで周知しているはずもなく、時々馴染みの旋律が出てくるのと、バイロイトの会場雰囲気(エエ録音だ)とオーケストラの深みのある響き+強靱なる男声陣の掛け合いを愉しんでおります。

オペラの評価など、もとより門外漢なので云々しようもないが、まず音質がちゃんとしていること、それにシロウト耳にも引き締まった緊張と推進力を感じ取ること可能。ものものしくなく、クリアな印象であります。この33枚組はさすがに廃盤になっているんですね。入手しておいてよかった。


●2009年8月某日

昨日は至近のうどん屋に昼出掛けただけで、終日在宅。無為無策。涼しい休日最終日朝を迎えました。昼には30度を超えるらしいけどね。昨夜、女子バレーは韓国に快勝!人妻・井上香織のブロックが良かった。でも、韓国チームは若い人が多いし、まだ司令塔セッターが定まっていないような印象を受けたので、これからだと思いますよ。応援しようかな。

三田誠広「団塊老人」(新潮社新書)・・・2004年の著作であり、団塊老人は5年後現在、ほんまの引退を迎え、状況はフクザツです。逃げ切ったのか?それとも世界的大不況の中で青息吐息なのか。ポスト団塊であるワタシは、利害や考え方は異なるが”状況は理解できる”(発生した事象を知っている)世代となります。(人数少なく、影は薄いが/高校受験がラクだった記憶有)平易な表現による世代論であり、全共闘運動〜企業戦士への移行も納得できる理論、群れていて「論議好き」、男女同権の意識有(但し、実社会ではそう簡単にコトは進まない/しかも引退後の家庭ではオトコはやっかいもの)、年金制度を支え、その制度が破綻したのもこの世代が引き起こした(本人の意思に関係なく)こと、との分析は著者自らが「団塊」だから書けることなんでしょう。この本、売れたそうです。

妻を大切にせよ(つまりこの本は=「団塊」とは男のことか)、こどもや親ではなく自分のために消費せよ、蓄えを使い果たせ、元気だったら収入のあるなしに関わらず働け・・・けっこう説得力のある一冊。

もう一冊、姜尚中「悩む力」(集英社新書)・・・この方を時々テレビで拝見するが、尋常ならざる眼力と感じます。この一冊も尋常ならざる晦渋さがあって、マックス・ウェーバーと夏目漱石の著作をベースに現代の哲学を真正面から語って意欲的。価値観が転変し、瓦解していく時代(ストレス)にどう”悩む”か。リンク先のカスターマーレビューでは辛口コメントが多いですね。第三章「知っているつもり」じゃないか、では、おそらく「knowledge」と「wisdom」の違いを表しているんじゃないか。(これ、阿川弘之「大人の見識」に出ていたこと)

頓珍漢なる言及かも知れないが「ヘキサゴン」のおバカ・トリオだって、クイズの解答は滅茶苦茶だけど、人間性とか性格の良さとか、人間関係の機微を知っている(ようか気がする)んじゃないか。「パソコンできますメール出せますエクセルできます」がパソコンの技量ではないし、マシンを組み立てられる(ワタシも時々するけれど)ことがコトの眼目ではない、パソコンでいかにお仕事合理的に組み立て直せるか、早くお仕事を終わらせるか、逆に「パソコンにできないことは何か」が「wisdom」だと思う・・・こんなことは本文中に出てこないが、読みながら連想いたしました。

パソコン(ケータイでもいいや)に”使われ”、”拘束され”、ストレスを感じまくっている人々に、腰を据えて読んでいただきたい一冊。安易なノウハウ本じゃないので、そんなことは期待しないように。

どこにも出掛けず終日在宅。これより夜は(テレビで)映画、そして女子バレーは対ドイツ戦です。明日よりお仕事復帰予定。お仕事はさほどに溜まっていないはず。体調どんより、断続的に居眠り+2時間ドラマ再放送(嗚呼、しょうもない)。

CAPRICCIO 79043/49 048 15枚組 2,817円(税込送料込)Mahler 交響曲第3番ニ短調〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル/ブリギッテ・プレチュナー(a)/ブルガリア国立“スヴェトスラフ・オブレテノフ”合唱団/“ボドラ・スミアーナ”児童合唱団(1990年)・・・音質がとても自然な広がりがあって、良好です。全集を(再)購入したのは2005年でしたっけ。全体にオーケストラの響きが薄く、弱音での金管の説得力に欠けたり、Mahler らしい圧巻のラッシュ!がいまいち、みたいなことはあるけれど、こんな演奏を聴いちゃうと、ますます新しい音源入手の意欲を失います。もともと大好きな作品だけれど、90分に及ぶ長丁場が全然苦痛ではない、ムリのないのびのびとした表現、清涼なる空間を感じさせるサウンド・・・シューリヒトもなかなかよろしかったが、音質が良好なのはなによりの前提条件でしょう。

ブルーノ・マデルナの音源を、一生懸命聴いていた頃の意欲は失せてしまいました。処分する気はないけれど。”オーケストラも録音も絶好調とは言えないが、馬力とノリで存分にエンターティメント”ねぇ、どこかで再聴しないと。タバコフ全集は未だ現役です。NMLでも聴取可能。


●2009年8月某日

山の神不在、だらだらとした日常生活を過ごしております。ちらかし放題、いつ音楽を聴いても、テレビを見ても、思いついてラーメン(濃厚「天下一品」)を喰いに出掛けても自由自在。女子バレーは王者ブラジルに善戦!第3セット取ったじゃないの、サーブレシーブを改善すればエエとこ行くんじゃないか。今夜は宿敵・韓国(残念ながら容姿ではあちらが上か・・・失礼)とアウェイにて対戦!必勝態勢で臨め。

DENON GES-9230  @250R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン/ペーター・ミリング(v)(1984年)・・・もともと良好なる音質らしいが、最近はなんやら特別仕様のCDが出ているらしい。ワタシのは(p)1988の名曲全集っぽいものでBOOK・OFF@250入手、これでもクリアで見通しの良い音質を充分堪能可能(手練れのオーディオ・ファンの方、嗤って下され)

この作品は、御大カラヤンが凄いと思う(駅売海賊盤にてすんまへん)んだけれど、ブロムシュテットの迫力も凄い説得力。もっと粛々とオーソドックス系の演奏(ケンペの先入観かな)を想像していたけれど、ドレスデンのクール・ブルー系のサウンドを基調に、けっこうタメとか大見栄とか、雄弁な表現が出現して圧倒されます。カラヤンの録音を「やかましい」と評される方もいらっしゃって、それも一理あるド迫力なんだけど、こちら、もちろんそんなことはない。オーケストラはもともと渋いサウンドだし、なんせ音質がよろしい。45:30の収録は贅沢だけれど、これで良いんです。こんなCD、棚中に寝かしてばかりじゃあきまへんな。


●2009年8月某日

夏休みは本日で終了、明日明後日は通常の週末休みとなります。いかにも短いな。今朝、なんとかサイト定例更新済。今朝は涼しいが、猛暑のピークらしい。でも、全国的に日照不足で農産物高騰しております。豪雨、相次ぐ地震、そして芸能界覚醒剤禍、総選挙・・・話題に事欠かない今日この頃であります。これから朝一番のスポーツクラブへ行くか逡巡しているところ。

今朝更新したBartokには久々痺れたが、全般的に音楽に対する感性が鈍っております。Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調〜マルタ・アルゲリッチ(p)/シャルル・デュトワ/ロイヤル・フィル(1970年)・・・演奏云々の前に、この作品に対峙したときの高揚感、うきうきとした気持ちが盛り上がりません。出会いはクライバーンだったか、リヒテルだったか、少年のココロ鷲掴み!したものです。デュトワ当時34歳、未だ母国スイスでの活動が主体で知名度が低かった頃、初期の録音となります。メジャー初録音かな?

アルゲリッチ29歳、この作品は正規録音であと2種、ライヴで数種の演奏を聴けるけど、後年の恐るべき興奮の坩堝(るつぼ)!的、挑発的演奏とはずいぶん違って、端正なるノリとバランスがあるもの。カジミエーシュ・コルドとのライヴは壮絶だけれど、あくまで一期一会的なものであって、日常聴きにはこちらが良いのではないか、と思っていたんだけれど・・・おそらくは聴き手責任で、かつての作品への愛着は蘇らず。残念。

BRILLIANT 99323/15  @250ほどMozart ピアノ協奏曲第17番ト長調K.453〜デレク・ハン(p)/ポール・フリーマン/フィルハーモニア管弦楽団(1992年)・・・ヘンリー・ウッド・ホールの瑞々しい残響が愉しめます。お気に入りがずらりと並ぶピアノ協奏曲中、この作品は軽やかなる歩みが特に素敵。知名度では判断できぬ、BRILLIANTの素晴らしい全集だけれど、このしっとりウェット、優雅な風情がやや重く感じる・・・のは、この間古楽器による溌剌とした、しかもフォルテピアノの薄く軽快リズムに耳馴染んでいたから。

昨夜、今朝と繰り返して、かなりリハビリできました。細部まで入念なる味付けされたバック(ザ・フィルハーモニア絶好調)、良く歌う現代ピアノの深みをようやく”美しい”と思うように。でも、時代は甘さ控え目を乗り越え、”カロリー0”の時代でっせ。端正な清潔表現は、絶滅した濃厚浪漫とは無縁なはずなのに、ちょっぴり満腹感があるのは聴き手責任でしょう。

朝一番にコナミスポーツ西宮へ(初心者エアロビクスで汗びっしょり)。女房殿は実家へ所用。BOOK・OFFにて書籍それなりの物量購入済。要らぬお仕事案件メール有(一件は事前にわかっていた週次実績提出、もう一件は上司のちょんぼ本丸提出モレみたいなので月曜やりましょう)。今朝更新したBartokの画像が何故か?ネット上で表示されません。自分のパソコン上ではちゃんと出ているんだけれど・・・数時間悩んで「bartokpc123jando.jpg」(誤)、「bartokpc123jando.jpg」(正)の違いをようやく発見!表記上では見えぬが「jando」の「j」の前後に(なぜか?)半角空白があったんですね。う〜む。

芝伸太郎「うつを生きる」(ちくま新書)・・・読者レビューの評価も高いんだけれど、ワタシには全然オモロくなかった。筆者は精神科医だけれどむしろ、哲学者のような難解晦渋なる分析で日本人の「メランコリー親和型うつ病」多発の要因を探ります。安易なノウハウ本を求めているつもりは全然ないが、日本人の「因果応報」的思想に立ち入る(それはたしかに存在する!)には、宿題が多すぎないか。実例豊富(古今東西の文芸にて)なんだけど、ワタシの勉強不足か、題名から想像していたものとは全然違いました。

「私は臓器を提供しない」(洋泉社新書)・・・数人による共著。先の国会で新法が成立したが、おそらくはそれに関連して小浜逸郎さんの主張がわかりやすい。脳死の法制化ではなく、移植時の手順と追訴されぬ仕組みだけを作れば良いではないか。と、ワタシは立花隆の「脳死3部作」をかつて熟読して、ドナーカード携帯するに至っているが、この一冊を読んで少々考えを変えました。臓器移植については、脳死判定基準や手続きの遵守が原則だけれど、その前提として「すべての医師は、すべての医療行為に対して誠心誠意である」ことがあるんです。

ところが医療現場の荒廃は、その前提が崩れ去っていると。それは一方的に医師の責任でもなく、また一部の「モンスター・ペイシェント」が生み出すものでもない。政府の医療政策と国民的合意でしょう。「移植すれば助かるこども」はなんとか救わなくてはならないが、もっと日常の医療行為が正常に行われること、移植を先行させるばかりに、患者を殺すこと早めてはないらないと思います。それでもワタシは基本、自らの臓器提供には賛成します。但し、それは「誠実な医療行為」が前提です。


●2009年8月某日

金沢経由粟津温泉より帰宅。一昨日は午前中でお仕事終了、精神的にぷっつりしておるので、午前中ぼんやり・・・のつもりが、午前11時前にファックスが・・・取引先からの月次定例の取引商品リスト(けっこう膨大)、翌日ご担当と商談が決まっているので、これはチェックしたほうがエエかな、と。コレけっこうたいへんな作業でして、チームのほかのメンバーは一週間みっちり掛かっちゃうんです。でも、やればできるもんですねぇ、「保留2件」残して一時間、ほぼ全部チェックして返送しました!凄い集中力。(あとがラクなんです)

梅田で女房殿と待ち合わせて本場インドのカレー〜サンダーバードで金沢迄。指定席も満席(ちゃんと予約しておきました)、とくに若いお母さんとこどもでいっぱいでした。ホテルは値段なりかな?(大浴場付いていたし)夜、ホテルご近所のお店はどこも混んでいて、呼び込みの兄ちゃんに勧められて入った居酒屋は「ま、悪くはないが」といった水準で、ちょっとだけ頼んで即、出ちゃいました。で、いつもの馴染みの店に移動、馴染みのメニュー注文。金時草の酢の物(これは夏にいっそう旨いね)、治部煮(この鴨肉のダシはシロウトに手が出せない)、加賀野菜の蒸鍋、ほか種々の好物。酒少々絶品。

翌日、午前中近江町市場で午後の商談まで時間をツブしていたけれど、完全に夏ばて。体調不良。昼は「鮎料理の店 金澤鮎の里」にて一番安い定食〜でも、絶品でしたよ(注文してから30分待ったが)。昼から取引先へ向かって(これが本来の出張/その前後が余禄)商談たっぷり壱時間、熱心にお話ししているウチに体調も快復。夕方、加賀温泉駅へ移動、宿のクルマが迎えにきて下さいました。猛暑でんな。

2009年8月12日粟津温泉のホテルにて食事はまぁまぁ、料理旅館は別格として、旅館の食事には限界があるもんです。湯も無色無臭、飾りのない浴槽はけっこう広くて「馬油」のシャンプーがよろしかった。担当の仲居さんが素敵でした。よき女房孝行になったことでしょう。音楽ぜんぜん聴いておりません。本もほとんど読めず。帰宅して、Webによる通信教育のテスト4発、ぜんぜんテキスト読んでいなかったので2発合格、2発不合格(満点じゃないと再試験に)。

これでほんまの夏休みだ。


●2009年8月某日

もう気分は夏休み。午前中出勤で稟議書などを出さんとあかんが、明日の商談準備は終わっている(資料はメールにて先に送信済)し、本日昼から休みを取って女房殿と金沢先乗り(商談は残っているが、精神的緊張感が途切れている)。パソコンもCDプレーヤーも持参しないつもり。昨日昼食後、猛烈な腰(奥)方面の痛みがあって、こりゃ早退せんとアカンかな?と思って小一時間ほど耐えていたら治まりました。想像だけれど、5・6年ぶりの”結石”じゃないのか(もう出たみたい)。もう世間はお休みモード(我が職場には定まった夏休みはなくて、まわりと相談して交代で休みを取るシステム)でして、梅雨から一気に台風絡みの雨模様が不快です。エアコンに負けたのか?本日はエアコン抜き、さきほどあまりの寝苦しさにて早朝覚醒いたしました。体調どんより不良継続。

音楽(に対する姿勢)はスランプなのでしょう。直径10cmほどの丸い薄型合成樹脂より、溢れるほどの感動をいただいた想い出はどこにいったのか。パソコンのマシン、ソフトに対する興味、ネットそのものへの興味も然り。美しいものへの興味も、知的感興も鈍磨している感じ。体調は”起きあがれないほど”ではないから、精神的な疲労なのでしょう。生来の飽き性、三日坊主オトコ故、次々と日常生活工夫して、変化を付け、精神的鮮度を保たなくっちゃいけないのに、この惰性はなんなんだ?

CHANDOS ANI 0030(30)/12 30枚組5,795円Hummel ピアノ協奏曲第2番イ短調 作品89〜スティーヴン・ハフ(p)/ブライデン・トムソン/イギリス室内管弦楽団(1986年)・・・激安!限定盤なのにいつまでも在庫がある30枚組ボックスより。購入半年?数枚未聴状態。スランプ状態ながら妙に馴染みがある作品、じつは以前から良く聴いていたことを(さきほど)発見。驚いたことに”優美な旋律を聴かせてChopin への接近を思わせ、それにWeberの素朴さを混ぜ合わせたような躍動”とは、4年経過しても作品印象まったく変化ありません。NAXOS盤との違いは、ソロ、オーケストラとも抜群の充実ぶりでして、さすがハフは手練れの技巧派、久々のイギリス室内管弦楽団も比較の対象に非ず、立派なものでした。

NAXOS盤は棚中に発見できないから処分したのでしょう。ということは、同一作品のCDが他に存在するということか。NMLにて確認可能です。


●2009年8月某日

二日間しっかり休んで月曜、大型台風が接近していて夏休みでお出かけの方は、いろいろとたいへんでしょう。本日はお盆シフトで定例ミーティングなし、朝打ち合わせをちょっとだけして、明後日の商談準備資料一気に仕上げるつもり。明日午前中は予備に取っておいて、昼からお休み(出張兼ねてはいるが/半日休業)、女房同行で金沢迄。明後日、昼から商談2本こなしてそのまま温泉へと回ります。夏休み。あと一日緊張感を維持しましょう、なんとか。

夏バテですねぇ。テレビ観戦の女子バレーは相変わらず絶好調でして、昨日お休みだった狩野舞子最高!←この写真はあまり美しくないが。そういえば昨日は終日どこにも出掛けなかったっけ?オークションに追加出品しておいたけれど、相変わらずピクリとも動きはない。状況深刻です。もう潮時なのか、ヤフオクのプレミアム会員から抜けるか?また様子見て復活可能だし。

音楽は、これを聴こう!といった意欲(=知的興味)が沸き上がらなくて、行き詰まっております。珍しい症状なんだけど、終日眠いんです。断続的にうつらうつら(もうキモチ的にお休みモードか?)・・・今朝だって起きたくない、でも、ちゃんといつもの時間に律儀に起床し、毎日の背筋腹筋腰の体操実施。生活のリズムを崩さないのが精神的健康の第一歩であります。

Mozart ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調K.449/第15番 変ロ長調K.450/第18番 変ロ長調K.456〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1983/1984/1985年)・・・もうこればっか、の古楽器による演奏を聴いていて、ミグダルニコルソン、ショルンスハイム等による演奏を気に入って、全集購入を決意した記憶もあります。ようやく、古楽器なりの各々の個性が見えつつあって、ビルソン/ガーディナーの演奏は素朴粗野な味わいは残しつつ、バランスというか、良くまとまって細部迄仕上げが明快、浮き立つような愉悦+練り上げられた穏健派演奏だと思います。楽器の違いも明確で、一昨日聴いたばかりのマリアン・ミグダルのペナペナな味わいに比して、こちらけっこう厚みがある。

だから、どちらがよい、というのは嗜好問題。ガーディナーのニュアンス豊かなバックは素晴らしいが、上記、この間聴いた他の古楽器団体だってストレート系のエエ演奏でした。録音は極上。


●2009年8月某日

昨日は朝一番で梅田のコナミスポーツ行き、骨の髄から汗を絞り出すような「ボディ・ヒーリング」。昼は梅田ガード下のラーメン屋を試してみるが、歴史と地の利(のみ)に頼った商売では先は見えているよ、的感慨有。北海道の両親よりカニが届いたので、外食には出掛けず。猛暑もあって、あとは終日エアコンの快適なる自宅にて過ごしました。

いまや唯一!となってしまったスポーツの愉しみは女子バレーのみ。強いですよ。韓国に圧勝!ヴェテラン司令塔・竹下健在。そのまま映画「クライマーズ・ハイ」拝見・・・想像以上に歯応えのある、エエ映画ですね。ネットもケータイもない時代の大事件勃発。所謂”新聞屋”の内部対立、ワンマン・オーナーの専横、ジャーナリストの矜持、意地、中間管理職、広告、印刷販売部門との葛藤・・・

のりピー自首、逮捕へ。例の草なぎ君全裸事件が大事になった(した)のは、麻薬覚醒剤絡みを睨んでのことだったんでしょ?(彼は無実のたんなるアルコール癖だけれど)芸能界の汚染は、その筋ではほとんど公然の秘密なんじゃないのか。のりピー旦那の”偶然の事情聴取”だって、ずっと張っていたんでしょ、きっと。それより、大原麗子さん孤独死2週間、飯島愛ちゃんの事件も哀しかったが、大女優がこんな切ないラストを迎えるなんて・・・定命は仕方がないのだろうが、人の幸せについて深く考えさせられる事件であります。

音楽に集中できず。それでもいくつかコメントを。

Mozart ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」(1975年)/Berg ヴァイオリン協奏曲(1976年)〜ヘンリク・シェリング(v)/クーベリック/バイエルン放送交響楽団・・・いちおうライヴとなっていて、音質も会場雑音もなく鮮明なもの(怪しい/VIRTUOSO 70001)。前者は”天翔ける”といった表現が相応しい、のびのびと気品のある溌剌表現也。久々、彼(か)のジャック・ティボーの感銘を連想いたしました。Bergのほうは、オーケストラとのバランス問題か、常軌を逸した緊張感が伝わらない。

HDN C 0015 7枚組購入価格失念 とても安かったはずWagner 楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲/第3幕前奏曲(シュターツカペレ・ベルリン1939年)/J.Strauss 円舞曲「芸術家の生活」/Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界より」(ベルリン・フィル1940年)〜ヘルベルト・カラヤン・・・歴史的録音はここ最近敬遠気味で、そもそも7割ほどは処分済み、これは残ったほうの少数派です。カラヤン30歳頃の録音、かなり良好な音質であり、颯爽と引き締まって硬派な、所謂”独逸的な”演奏であります。後年の手慣れた余裕ではない。「芸術家の生活」は、ヴィヴィラート豊かな弦と端正真面目な表現がやや窮屈。「新世界」はティンパニの収録が少々ショボいのは仕方がない(当然繰り返しもなし)が、これもカッコ良い堂々たる爽快迫力演奏に間違いなし。ベルリン・フィルは当時から優秀でした。


●2009年8月某日

(日付変わって)昨日はいろいろ。のりピー指名手配に慄然とし、ワタシは無実を信じるぞ!とリキんでもねぇ。かつて矢田亜希子のファンだったが、ヘンな色男と結婚しちゃった挙げ句アレでしょ、ほら言ったこっちゃない。若村麻由美はいまでも大ファンだけれど、巨漢宗教家と結婚したときにはガッカリしたものです。いずれ市井の(健全なる)中年サラリーマンには縁のない事件でございます。お仕事順調。残業制限、早帰り奨励策とは関係なく、ワタシはさっさと仕事段取り付けて2件通院〜健全だけれどあまり健康ではなく、またまた点滴打たれました。医療費がバカ高い。

オークションは結論的に先週追加出品したものが売れて、前回売れ残り再出品分が残りました。ORION DBF-7000DVDプレーヤー(リモコン不如意)売れましたよ。100円也。連絡したら早速電話が入って、今から取りに行って良いか、とのこと。OK、その場で100円受領。死蔵しても仕方がないし、廃棄すればカネが掛かる、環境問題もある。100円というのは儀礼的なもので、タダも良かったんです。先ほど連絡があって、ちゃんと使えましたよ、との報告有。めでたい。”mottainai”精神であります。このサイト名を【Mottainai Classics】に変更したいくらい。

これといった興味あるテレビもなかったので、しっかりCDを聴いて一本だけサイト更新しておきました。もっと気軽に、そして集中して音楽を愉しめる心身ともの良好なる状態に持っていきたいもの。

さて寝るか。

相変わらずの睡眠不如意。早朝覚醒で睡眠不足。それでもこれからスポーツクラブへ行くつもり。今朝、更にもう一本サイト更新しておきました。もうちょっと書き貯めないと精神衛生上よろしくない。

この間の読書追記。浅野誠「ビジネスマンの精神病棟」(ちくま文庫)〜当初の出版は1991年、執筆はまさにバブル絶頂期。文章熟達の表現で、実際の患者をデフォルメして「病に至る経緯」を詳細描写します。内容は全然旧くないんだけれど、登場人物が旧態〜つまり、幼少時代が貧しく家庭環境が不幸(例えば2号さん〜死語か?〜の家に生まれた、とか、炭坑閉山とか)であり、現在はちゃんとバリバリ働いている(た)がとうとう破滅の道を歩んじゃう・・・現在は社会全体は豊かになり、逆にお仕事には不如意な時代となりました。出目はあまり問題にはならぬが、家庭問題はたしかに存在する。社会的前提は変化しているが、エッセンスとしては衝撃の一冊!

佐橋慶女「おじいさんの台所二年目」(文春文庫)・・・明治生まれの気骨あるご老人が妻に先立たれ、娘より家事一般の猛特訓を受けて一人暮らしを実践する「おじいさんの台所」続編。文庫本が1988年の出版、やがて「おじいさんの台所」の死が執筆される(未読)から、これも少々前時代の話題となりました。でも、内容は全然旧くない!ベストセラーになり、NHKドキュメンタリーとなり、テレビドラマ化(三国廉太郎主演)されたもの(うっすらと記憶がある)。おじいさんが主人公だけれど、読み手の立場なのか?なんといっても、親戚筋(この場合3人の娘と一人息子)の葛藤ともめ事であって、息子は商売に失敗して親からカネを騙し取ろうとしたり、娘は旦那が失業したり、病に倒れたり、離婚寸前だったり・・・執筆者である3女は独身で会社経営、激しく対立して・・・この辺りに一番興味を感じます。

数々の微笑ましい、涙ぐましい逸話に充ちて感動するが、時代は遷りました。まず、こどもの数が少ない(ウチであれば兄と二人兄弟、兄もワタシも一人っ子。爺婆二人でこども二人、孫が二人しかいない)、老人の数がどっと増えて、社会的負担は増えたが、ご近所助け合いの気風は減少いたしました。長く政権にあった政党が、無為無策を棚に上げて、俄に「地域の助け合い」みたいなことを言い出すのも笑止千万。


●2009年8月某日

サイト定例更新ついに断念!本日帰宅後、なんとか一本くらいコメントできるよう努力いたしましょう。職場を二日空けると(認識しているだけで)宿題ずいぶんと溜まってしまって、残りの資料作成がどうなるか・・・明日、休日出勤だけは避けたいもの。

昨日、金沢からの帰路聴いた音楽、Sibelius 交響曲第3番ハ長調/組曲「クリスティアン二世」〜ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(1983年)・・・BISとは仏蘭西語で「アンコール」を意味するレーベル名だけれど、この(p)(c)1984となっている輸入盤には標準小売価格3,600円とのシールが!(実際に購入したのはBOOK・OFFにて500円)このレーベル初期の録音から中低音充実した鮮明音質、知名度からは想像も付かないような集中力たっぷりのアンサンブルと、荒涼とした雰囲気豊かなサウンドを誇っていたんですね。この交響曲は短いフレーズの繰り返しが特異な効果を呼ぶ名曲(やや難解でもある)であって、各楽章毎に心象風景が変化していくのが聴きもの。

DG GCP-1012 @250Bach 管弦楽組曲第2番ロ短調/第3番ニ長調(1978年)/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調(1984年)〜トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンサート/スティーヴン・プレストン(fl)/スタンデイジ(v)/ライヒェンバーグ(ob)・・・管弦楽組曲は旧(最初の)録音。30年前のアナログ録音だったんだな。こどもの頃からのお気に入り作品であって、カザルスやらマゼールの現代楽器の録音で馴染んでいた耳には衝撃のリズムでした。

緩急緩の仏蘭西風序曲の「緩」が軽妙でリズミカル、今やこちらが標準。旧態とした堂々たる貫禄表現は”別物”として懐かしく拝聴するしかありません。それにしても技術のキレ、ノリは恐るべきものであって、技術的に完成されております。響きが安っぽいがちゃがちゃ感皆無の練り上げられた瑞々しい古楽器の充実ぶりに驚愕。トランペットがこれほど朗々易々と響くとはっ!当時のチェロは(たしか)ヤープ・テル・リンデンであって、イヤホンで確認すると縁の下の力持ちとして自在な技巧を駆使していることが理解可能です。ファゴットで強化された通奏低音も効果的。

最高!久々、自分の嗜好を再確認いたしました。


●2009年8月某日

いつもの金沢のホテル。さて眠りは浅いが、いつものように腹筋+腰の体操、最近は半ブリッジで背筋も意識して起床。朝一番、ご当地金沢での会議対応、そのまま大阪に戻って事務所に戻るかどうか、少々逡巡中。今夜は久々息子と呑む予定。

昨夜はグズグズ書いているが、移動中音楽はちゃんと聴いておりました。

Schumann 交響曲第1番変ロ長調 作品38「春」(1955年)/Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界より」(1957年)〜ルドルフ・ケンペ/ベルリン・フィル・・・前者はモノラル。半分以上眠っていたんで失礼な聴き方だけれど、カラヤンの意向が徹底する前の剛直かつ深みのある、所謂”独逸的な”演奏であります。前者は聴く機会は少ないんだけれど、後者は(ジョージ・セル別格として)ここ最近、ヴァーツラフ・ノイマンのソフトでマイルド、素朴なテイストが気に入っております。これはこれで立派なものと思うが、帰宅後ちゃんと再聴しないと。

CAPRICCIO  SMU11(10804/2)/1,000円Mozart ピアノ協奏曲第13番ハ長調K.415/第23番イ長調K.488〜リンダ・ニコルソン(fp)/ニコラス・クラーマー/カペラ・コロニエンシス(1989年)・・・当時のコンマスはヒロ・クロサキ。マルコム・ビルソンの全集を購入(贅沢行為!)して、その比較のため独逸系の古楽器演奏(主にCAPRICCIOレーベル)を再確認しているが、20年前既にリズム感の躍動、フォルテピアノならでもはの軽妙なるニュアンスを生かした古楽器表現が完成していた(技術的精査はもちろん)ことに驚きます。購入したのは1990年代の前半だから、当時は新録音だったんだなぁ・・・ハ長調協奏曲K.415の素朴な曲想は、古楽器でもこそ生かされるものと思います。イ長調協奏曲K.488第2楽章「アダージョ」は、いかにも感傷的に表現可能だけれど、さっぱりとした素朴な味わいも捨てがたい。音質もGood!

ニコルソンの技量は素晴らしいものだけれど、現代楽器による流麗なるものとは、まったく異なる個性。両方ともたっぷり楽しみたい。

Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)・・・数日前、デュトワの有名な録音を聴いたばかり、こちら意外なほど話題にならぬ存在です。英DECCAとEMI録音の録音印象の違い前提だけれど、こちら細部やや曖昧で雰囲気で聴かせている感じ〜これはけっして悪い意味ではなく、さらさらと淡い色彩感溢れる”雰囲気たっぷり”な演奏です。こうしてみると、デュトワ盤って緻密な集中力と、色彩感を両立させた凄い演奏だったんですね。嗜好としてはマルティノン盤の価値に疑念を感じることはない。

北新地駅で息子女房殿と待ち合わせ、和歌山のお魚(刺身は厳しく評価してもう一歩、ハモ鍋絶品!)、場所を変えてウィスキー(じつはバーボン主体)の立ち呑みを伝授。最近メールを出しても無視される女房殿は満足だったろうし、息子は元気でした。社会人3年目、いろいろ思い悩む時期でありましょう。猛暑ですね。ようやく本格的な夏到来。

ビール事件の後始末完了。すべて洗濯し直し、カバンも洗って干しております。【♪ KechiKechi Classics ♪】明日の定例更新断念。精神的に緊張感はぷっつり切れております。週末締め切りのオークションもほんまに絶不調。


●2009年8月某日

(在東京ホテル)これより終日会議〜金沢へ移動(日本海経由)。ほぼ洗濯物は乾いて当面の危機は脱しました。カバンは充分ビール臭いけど。昨夜は意外と眠れました。”ビール缶破裂”を受けて酒抜きの夕食がよかったのか(喰ったのは刀削麺のみ)。

気分的に本を集中して読む気にはなれなかったが、音楽は少々聴けました。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜ズービン・メータ/ニューヨーク・フィルハーモニック(1990年)・・・ロサンゼルス・フィルとの旧録音は有名だけれど、こちら新録音はほとんど話題になりませんね。音質とても良好だし、ニューヨーク・フィルは絶好調のアンサンブル、諸所あちこちメータの熱気が感じられる充実した演奏であります。オークションの行き違いで偶然入手したCDだけれど、これは立派な演奏に間違いなし。但し、表現としては指揮者の思い入れを鏤(ちりば)めて、ややアツ苦しいものか?ちょっと時代遅れと感じられるのかも。

もう記憶も薄いんだけれど、FMでウィーン・フィルとの(この作品)ライヴも拝聴したことがあるけれど、もっとぽってりとして、ユルい演奏だった記憶もあります。こちらメータの豊満な表現とオーケストラの明るい個性が似合って、聴き応えたっぷり!(ここで時間切れ)

金沢到着。涼しいですね。予定より一時間早く会議終了、渋谷からは大宮への快速が便利だったとは!わざわざ東京から新幹線に乗らんでも、越後湯沢迄の到着は変わらない。昨夜の仇(かたき)、缶ビール2本空けました。ハラに空気が溜まっている感じ。ほんまは、ゆっくり金沢で旨いもん喰いたいんだけどね。到着はこんなに遅くっちゃ仕方がない。不味い駅弁にあたっちゃうと、一食分人生の損失を痛感します。

植村達男「時間創造の達人〜知的情報活用のすすめ」(丸善ライブラリー)・・・数日前BOOK・OFFにて購入したものだけれど、じつは再読(4年ぶり)。買ったときから気付いていたし、1996年執筆、十数年を経、再読に値する心躍らせる内容であります。おそらくは大企業のエリート・サラリーマン生活の傍ら、郷土愛をベースに多彩なる興味を情報として収集・整理していくこと、人脈の豊富さに驚きます。題名は「時間創造」だけれど、むしろいかに限られた時間を有意義に、広がりをもって生かしていくか、という素晴らしい実例であります。この著作執筆時55歳・・・う〜む、自らのマンネリ生活ぶりを振り返って少々焦りを感じる一冊であります。

じつは【♪ KechiKechi Classics ♪】の定例更新用原稿(こんどこそ)まったく未着手。「音楽日誌」更新も少々苦しい感じ。サイト更新十年を超え、文書執筆が苦しい、ということより、音楽に対する姿勢そのものが問われているということでしょうか。数年前迄、東京出張が楽しみで新橋のキムラヤの輸入CD売り場(今は亡い)やら、昨夜も行った五反田BOOK・OFF、渋谷のHMV、タワーレコード、時間ができれば新宿辺りまで足を伸ばして中古屋を熱心に覗いたものです。あの興奮、悦びはどこに消えたの?

もうひとつの趣味の柱である”旨いモン”探求だって、最近ほんまに、悩ましいくらい”感銘”が薄い。若い頃、学生時代なんて「餃子の王将」で定食喰ったって、それは充分にありました。「人はなにかを得るとなにかを失っていく、それはなんなのか誰もわからない」〜開高健だっけ?体調か、若さか。もしかして謙虚さか。


●2009年8月某日

眠りが浅い、途中覚醒はいつものこと。それでも必ず定時に起床して朝食、音楽を聴いて「音楽日誌」執筆〜生活リズムは崩さないのがメンタルヘルスの第一歩。今日は東京前泊だな、スケジュールの偶然でそのまま金沢移動します(三ヶ月連続/旅程チケット工夫で旅費を浮かす=趣味の世界/スケジュール・タイトでカネを使うヒマもない)。但し、会議費削減と強制本丸会議を減らすことによる残業削減指示が決定、東京出張などなんの愉しみでもないので、その決定を喜んでおります。さて、2泊分の出張準備しなくっちゃ。書籍は土曜に入手済。

LONDON F35L-50078/諸経費込オークションにて@220Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲〜シャルル・デュトワ/モントリオール交響楽団(1980年)・・・西ドイツ・プレス/定価3,500円トラック分けなし(p)1981(F35L-50078)。昨年2008年前半オークション入手(まとめてナンボ!)したもので、やや草臥れていたけれど、どれも聴取に問題なし。(懐かしの御大)志鳥さんの解説が入っていて、「アンセルメに肩を並べる名演」とのこと。アンセルメ盤(1957年)も悪くないが、洗練された粋なサウンド、アンサンブルの精緻、モントリオール交響楽団の技量的な優秀さ、そして録音水準、いずれも凌駕して比較の対象に非ず。

Ravel の音楽はどれも繊細で、さらさらと淡い色調の美しさを誇ります。ワタシのもっともお気に入りのひとつ。

では、行ってきます。

(在東京ホテル)エラいことになっちまいました・・・大事件に間違いないが、お仕事で大失態!とか、財布失くした!とかそんな類ではなく・・・もっと凄いこと。締め切り迫る提案書資料作り苦戦しつつ、それなり進捗。日常業務の段取りもあっと言う間に消化して(うまいこと)4時に職場出、こりゃ遅くらならずにホテルに入れるな、ということで猛暑やし、職場近所でビール・ロング缶入手〜これが悲劇の始まり。

新幹線の自由席に無事座れる迄、ビールが温くならないよう出張カバンへ収納。列車到着。けっこう空いてました。カバンを開けてビールを取り出すと・・・何故か空缶?ん、どーして。さっき冷たかったよね。考えること数秒、缶が破裂していることを発見。中には出張用の洗面具一式も、着替えも、そしてネットブックもある。ポータブルCDプレーヤーは無事でした。幸い、隣席は空いていたし、中身を取り出して、まずパソコンを救出、カバン底に溜まったビールを洗面所に流し、トイレットロールを少々拝借して、拭けるものは拭く、相対的に濡れていない下着も活用。あたりにはビールの香りが漂う・・・

こうなりゃ旅程などぜんぜん楽しめまへん。本を読む気も起こらん。あと二日残った出張をいかに乗り切るか〜着替えはビールまみれ。ホテル到着してまず浴槽で洗濯。カバン内容すべて取り出して、洗えるものは洗う、部屋中まさかの洗濯物だらけ、エアコン最強にて乾燥を狙います。こうして「音楽日誌」更新しているくらいだから、AspireOneは無事でした。

作業ひと段落して、BOOK・OFFにて数冊書籍購入、CDはクアドロマニア(4枚組)が大量に@500で出ていたけれど、主だったものは既に所有しているし、過半は処分済。たとえばイエジー・セムコフ/セントルイス響のSchumann交響曲全集なんか再購入してもよいかな?一瞬そう考えたが、残りのピアノ協奏曲(ギーゼキング/カラヤン)/チェロ協奏曲(マヒュラ/フルトヴェングラー)ともかく、残りのピアノ・ソロ(演奏家失念)の計4枚だと購入逡巡せざるを得ない。以前だったら「安い!」で即購入していたんだけれど。

ここ最近は、せっかく買っても聴けないな、と。カネの問題じゃないんです。もともと交響曲は少々苦手だし、協奏曲はたくさんCDがあるし、ピアノソロだったらイエルク・デムスの全集をちゃんと堪能しきったワケじゃないし。


●2009年8月某日

ブルーマンディ。土曜、ケータイに転送された数件のお仕事ミスの件がずっと気になります。冷静に考えればそんなに大事(おおごと)でもないし、フォローすべき作業も知れているが〜土日ずっとその作業手順を考えておりました。土曜夕方辺りに出勤すればクリアできたんだろうが、それをやっちゃお仕舞いよ、とも思う・・・この辺りがケツの穴の小さなサラリーマンの性(さが)なんでしょう。今朝も涼しくて爽快ですね。オークションは例の如しで、全然動きがない。

昨日夕方、梅田のコナミにて「ボディ・ヒーリング・ショート」(いつものやつに腹筋背筋を除いたもの)でちゃんと良い汗かいてきました。

昨日到着のDVDプレーヤー(東芝製SD-3500)快調です。まず当たり前の操作性(リモコン自由自在/ここ一週間苦労していたので)+ややマイルドなサウンド、引退したORIONは音源個性がそのまま(やや粗野に)そのまま出ていたような?感じだったが、こちらちょっとまとまりがあるというか、もしかしたら「ノイズ・リダクション」的な機能なのかも知れない。たんなるレンズの曇りかな?いずれ、オーディオは埒外なので、あまりどーのこーのとは言えません。

相変わらずノーミソお疲れ気味で、音楽に集中していると言い難い毎日。一番記憶に残っているのはMozart ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503〜クリスティーネ・ショルンスハイム(fp)/ブルクハルト・グレッツナー/ライプツィヒ新バッハ・コレギウム(1991年)・・・後期作品中、ひときわ明るく柄の大きなこの作品は、オーケストラの表現が難しい。この古楽器によるアンサンブルは、しっかり間を取って、爽やかな抑制と落ち着きがありました。ショルンスハイムは技巧の切れが過激に表出せず、爽快なるリズムの躍動があって、ほとんど最高。最近古楽器によるMozart ばかり聴いているから現代楽器の演奏はちょっと重く感じちゃう。

DG GCP-1028 @250にて入手Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜クラウディオ・アバド/シカゴ交響楽団(1980年)・・・最近、自身のオーケストラを率いて新境地を拓いているアバドだけれど、売れ筋としてあちこちメジャーなオーケストラで活躍して頃(47歳)の録音。ショルティよりアバド、ジュリーニがシカゴ響と似合っている、と(当時より)考えていて、1970年録音体育会系ショルティよりずっとエエじゃないか、と思います。以前聴いたときには、もっとオーケストラの強力な個性を前面に感じたものだけれど、切れ味と正確な技巧が、抑制された誠実表現とムリなくバランスしております。強靱なる響きが、そうとは聞こえない。第4楽章「アダージエット」に官能制は薄いんです。

但し、体調万全ではないせいか、感銘はそれ(前回)ほどでもない・・・立派な演奏だとは思うけど。

ようやく梅雨も明け、猛暑がやってきました。朝一番で(懸案の)ちょんぼのフォロー、今月の提案書の作業に着手して昼から長〜い上司の会議。内容的にはたいしたことはないんだけれど、例のチームメンバー・トレード問題でお上と事前調整していなかったらしく、結局ずいぶんとあれこれ準備した挙げ句(それは全部ムダとなって)白紙へ。我がチームへの影響は実質上少ないんだけれど、職場運営はガタガタするでしょうね、きっと。明日、夜から東京〜そして金沢といういつものパターン、商談まで残された準備時間は明日(半日)、今週金曜日(土曜休み)、そして定例会議のない来週月曜日+火曜午前中。昼からもう出発(じつは女房殿同行で半休)、商談したあとそのまま温泉、夏休み、といったスケジュールなんです。なにか突発事故でもあれば土曜休日出勤なんだけど、これは避けたい。

hanssler  CD93.151昨日一昨日来聴いていたのは、Mahler 交響曲第3番ニ短調〜カール・シューリヒト/ルート・ジーヴェルト(ms)/シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル女声合唱/シュトゥットガルト・エバーハルト=ルートヴィヒ・ギムナジウム児童合唱団(1960年4月7日ライヴ)・・・いやぁ、夏ですなぁ。この作品を聴くと本格的夏到来!の実感たっぷり湧きます。音質はまぁまぁかな?彼は録音にはあまり恵まれなかったし。この手の(放送?)録音にしては出色の明快な音質。これはシューリヒトの作り出すサウンドそのもの、フレージングが軽快清涼なんでしょう。鈍重に、ものものしく仕上げない。30分を越える第1楽章「夏が行進してくる(バッカスの行進)」〜楽しげなる行進(途中混沌有)を聴いているとウキウキしてくるんです。涼しげなる風が吹き抜けるよう。

第2楽章「野原の花々が私に語ること」は、さっくりとデリケートであり、第3楽章「森の動物たちが私に語ること」には不安げなる囁き〜やがて喧噪が賑やかに・・・第4楽章「夜が私に語ること」ではジーヴァルトの硬質な声が毅然として、オーケストラは気怠く静謐。遠くからのホルンが夏の夜と闇の広がりを演出します。第5楽章「天使たちが私に語ること」は、女声+汚れなき少年合唱なんですね。全部好きだけど、この楽章こそ白眉。

第6楽章「愛が私に語ること」〜これ交響曲第9番ニ長調の終楽章を連想しませんか。諄々と雄弁な主題が幾重にも変奏して、やがて圧巻の感銘が待っておりました。


●2009年8月某日

8月の声を聴いても未だ”梅雨”空(+雷)。湿度高くて不快でも、気温はそう高くなくて、エアコンの除湿機能だけでも気温が下がりすぎて体調バランスが難しいっす。(たった今現在も、深夜途中覚醒状態)ネットブック「AsipeOne」再セットアップで膨大に、贅沢に時間を使ってしまったこと(でも、使い慣れたXP、しかもクラシック表示。これがVISTAとか”7”だったら、もっと遊べる)、引退間近のORION DBF-7000DVDプレーヤーでは”音楽ちょろ聴き”許されぬこと、で音楽に集中できておりません。

なんせ残りの人生では消化し切れぬほどのCDがあるでしょ?あちこち、少しずつお試し聴きしつつ、ぴん!と来たものを全曲、腰を据えて聴く、といったいつものパターンが通用しません。途中で止めるか、不本意ながらCD一枚分全部聴いちゃうか〜これが本来の正しい姿なのでしょう。次のプレーヤーは三重県方面より、昨日夕方には新大阪に入ったことを検索できたので、到着は本日。

前立腺の腫れで検査入院した爺さんは、いちおう緊急手術には至らず様子見、とのこと。婆さんは言わなかったが、おそらくは高齢だし、ムリして手術すべきものでもない、ということでしょう。出来の悪い関西在住の次男坊はなにもでけんが、札幌のしっかりした長男ついにご出馬したみたい。現在住んでいる田舎は親父にとって”遊べる”ところなんですよ、いろいろ、不便でも。札幌にもマンションがあって、定期的に出てきてはいるけど、都会では(趣味の)大工仕事も薪割りも、なにもできなくてツマらんそうです。

Mozart ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330/第11番イ長調K.331/第13番 変ロ長調K.333/第15番ハ長調K.545〜ワルター・ギーゼキング(p)(1953年)・・・知名度も世評も高いピアニストだけれど、ワタシはぴん!ときたことはないんです。一時かなりの枚数が棚中にあったとおもうが、ほとんど処分済。聴き手の責任だろうが、ネットで検索しても意外に個人のコメントはとても少ないものですね。先月の劣悪音質、やや粗っぽい印象だったリリー・クラウスだって、ヴィヴィドな躍動を感じたものだけれど、一枚聴き通してとうとう?状態継続。すまん。

CD購入意欲は薄れていて、例えばチャールズ・マッケラス/プラハ室内管弦楽団によるMozart 交響曲全集、当初予定では単発3枚分処分して全集購入予定が、結局処分のみで終了。理由はもはや経済的なことではない、ハンス・グラーフの13枚セットが手許にあるからです。ヤープ・テル・リンデンの古楽器全集は別途存在感を主張しているが、意外なる好演だったアレッサンドロ・アリゴーニ/イタリア・フィル全集もとっくに処分済み。←言及あるラインスドルフ全集も、ユニバーサルから復活確認したところでオークション行きに。

CAPRICCIO 49 288  13枚組2,817円Mozart 交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」/第6番ヘ長調K.43/第8番ニ長調K.48〜ハンス・グラーフ/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団(1988/89年)・・・どの作品でも質の高い、オーソドックスな仕上げになっていて、当たり外れがない。この「プラハ」もどこといって耳目を驚かせるような異形なる個性ではないのに、しっかりとした手応えと作品の美しさを際だたせております。初期作品も同様の満足感有。繰り返しを実行し、オーケストラのアンサンブルも、音質も上々、座右に常備するには一番の存在・・・で、かえってコメントしにくいもの。

グラーフは未だ60歳なんだな、現在はヒューストン響のシェフらしい。

昼前にDVDプレーヤー(東芝製SD-3500)到着。オークション出品者はブルーレイ・ディスクを買ったんですね。箱がそれでした。全体にくすんでいて、前所有者は喫煙者だったのか、気持ち音質が曇ったような印象があります。でも、リモコンが自由になるというのは、なんと!気分のよろしいことかっ。当たり前のことだなんだけど。

特筆すべきは.mp3のディスクがそのまま再生できることで、以前にCDROMに焼いておいたケント・ナガノ/ベルリン・ドイツ響のライヴ(大曲4曲分)がそのまま聴けることになりました。


●2009年8月某日

体感ずいぶんと涼しい8月突入。冷夏なのかな、農作物に影響出るのかも。昨夜は上司依頼のおとなりチーム”我が儘野郎”への説教(に思わせないところがワザだ)を二人(お隣チームのチーフ=お友達と)で分担。最近大人しい我がチームの”問題おじさん”に似ていて、(1)自分がもっとお仕事が苦しい (2)お仕事が上手く回らないのは、持ち分野が多すぎるからだ (3)こっちの担当にしてくれたらもっとできる (4)優秀な派遣さんを専任で付けてくれ〜バカ言うな。自分の仕事の未習熟を棚に上げ、得意な(と信じ込んでいる)お仕事のみ、いやなことはしたくない。ましてや優秀な派遣さんを選べるワケもなし、だいたいマネージメントできんでしょ。

予想通りなだめ役となったが、まず呑み屋到着が遅い!(すっかりヘロヘロになっちまった)お仕事グズグズしていて、いろいろお客との締め切り問題を云々する。営業だからいつ何時飛び込みで宿題あるかわからないよ、でも、なんだったらその発生原因分析たろうか?防げまっせ、そんなこと。職場環境より上を望んだら、いくらでもあります。でも自分の実力不備をそのせいにしちゃいけない・・・というのを、一人は激しく叱責し、ワタシは、ま、そこまで言わんけど、それはそれで考えないとあかんよ、と。

エエとこは一杯持っております。評価は他人(ひと)がするもので、自分じゃない。その大原則を忘れるな。オマエの分担は職場順位でラクなほうだぞ。なんだったら自分と交換したろうか・・・遅くに帰宅、「近況」の更新がたいへんじゃないの。

5月来繰り返し聴いている、Mahler カンタータ「嘆きの歌」(最終稿2部)/交響曲第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」〜アンドラーシュ・リゲティ/ブダペスト交響楽団/ハンガリー放送合唱団/ゼンドレニ(s)/タカクス(con)/グリャス(t)・・・NMLにて聴取可能です。Mahler 好きとしてぜひ克服すべき作品、といった自覚あって、思い立ったら旋律に馴染むようにしております。もう一枚、シノーポリ盤(1990年東京ライヴ)が棚中にあるんだけれど、最近こちらばかり聴いている感じ。

後に交響曲の素材として使用される旋律が頻出して、全体構成の甘さとか作品完成度問題あるけれど、じょじょに(例の甘く、切なく、ひりひりするような切迫)旋律に馴染んでまいりました。”聴取百編、意自ずから通ず”ですな。ここでのブダペスト響への評価は揺れ動くが、昨日は手堅くしっかりとしたアンサンブルとの手応えありました。

阿川弘之「大人の見識」(新潮社新書)・・・第2次世界大戦に自沈する以前の海軍の自由闊達、ユーモアたっぷりの世界、人材育成に愁眉を開かれる思い。「急ぎのご用だからゆっくりやってくれ」という言葉の含蓄の深さ。戦犯を十把一絡げにして戦争犯罪人と決め付けて思考停止するんじゃなくて、学ぶべきは学ぶ、批判すべきは批判する、ということでしょう。英国への賛美があちこちにあって、東条英機はどーしょーもないやつで、戦局悪化から総理大臣を辞任するが、政治の任を離れた軍人は戦地に赴くんです(第1次世界大戦時のチャーチルがそうであった)。彼は予備役編入(引退みたいなものか?)を願い出て、ようはするに戦地行きを逃れた、ということです。人品の卑しさが感じられますね。

戦前の皇室と軍部のあり方(東条暗殺計画なるものもあったらしい)、大本営発表は、ちょうどいまの北朝鮮の大仰なる放送に似ている(だから国民はその異様さに気付かない)というわかりやすい分析。チャーチルの対独逸戦勝利演説の簡素なこと!

この本ではないんだけれど、先日朝日新聞を読んでいて感心したことがひとつ。日本はやがて中国にGDPで抜かれるであろう。だからといって日本の価値が揺らぐわけではない、かつて高度成長に乗って日本は仏蘭西、英国を次々と経済力で抜いていったが、彼(か)の国々への畏敬の念は失ったことはなかったではないが・・・と。日本には大切にすべき素敵な伝統がまだいっぱいある。

本棚中に少々溜まった書籍をBOOK・OFFへ。往復バス賃400円、売却が300円。いつものパターンだけれど黒字とか赤字の問題ではない。死蔵すればその本は誰も読まないでしょ。更に300円分の書籍を購入してきました。ささやかな、でも大切なノーミソ贅沢です。昼前には自宅に戻って、ネットブック(AceerAspireOne)いじっておりました。いろいろとフリーソフトを駆使して、重複ファイルなどを削除していたら、誤って大切なものまで削除!二度と立ち上がりません・・・Alt+F5だっけ、それで再インストゥールが自動で始まるんです。セットアップは簡単に終了し、あっと言う間に修復完了したが、もちろん個人設定、お宝画像(!)も全部サラピンになっちまってやりなおし・・・

ところが内蔵されている無線LAN設定が上手くいかない。おそらくはのべ5時間掛かって、Windowsの基本設定ではできない(最初の時はどーやったんだろう?記憶なし)ことを観念、別途他のソフトを流用してつながったのが先ほど・・・取引先よりいくつかお仕事上のチョンボを指摘されたメールが届いて、やや凹み(というか中途半端な気分に)、でも、無事ネット環境整ったし、フロにも入ったし、でこれからじっくり再設定しましょう。

こういったOS上の再設定は定期的にやらないと、惚けるのだね。やはり「7」導入はどこかで視野に入れないとダメだな。

8月に入ったので、売れ残りCDも含めオークション追加出品、リモコン不如意のDVD+ビデオも100円で出しておきました。これも、捨てるのは忍びない、といった「mottainai」精神であります。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi