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スロヴェニア放送交響楽団(旧リュブリヤナ放響)の現場から


 エエ加減なサイトでも、長く、誠実に継続していれば遠い東欧の地よりお手紙が届くことも有・・・なんとスロヴェニア放送交響楽団(旧リュブリヤナ放響)の団員さんからこんな凄い情報をいただけました。以下、できるだけ原文通りの掲載です。

はじめまして。 岩木と申します。私は、スロヴェニア放送交響楽団のアシスタント ソロヴィオラとい うポジションで働いています。まだ1年半しかこのオケにいませんが 、ナヌートが時 たま指揮を振りに来るので、メールしてみました。

ナヌートでヤフ ーで検索したら、 「安田さんの廉価版」(でしたっけ?すみません正確でなくて)を 見つけました。

色々興味深い事が書いてありますね。実は、恥ずかしい事に、日本 でこれだけ彼の名 前が知れ渡っているとは知りませんでした。彼が、オーケストラの 練習の休み時間に 僕のところに来て、「昔、まだユーゴスラヴィアの時代、シューベ ルトやらマーラー 等の録音を頼まれ、一枚のCDを作るのにオーケストラ全員のギャラ があわせてたった の500ドイツマルク(5万円以下)、ひどいでしょ?日本からも注文 が来た。」という 話をしていました。今、日本で彼の録音が100円ショップなどで売ら れている、と聞 き、信じられない気持ちです。彼がオーケストラからひねり出す音 は、お金の計れな いくらいの価値があると思います。

オーケストラの団員から見て、彼の指揮は本当にすばらしいです。 いわゆる日本の斉 藤指揮法やら、バトンテクニック等は、全然持っていません。なの で、格好が綺麗と か、図形が見えるとか、そういうことはない。しかし、彼の指揮を 見ているだけで、 音楽がまるで魂のようにみえてくる、、。偉大な指揮者である事に は間違いないで しょう。

私達のオーケストラは、ナヌートの他にも、隠れた巨匠や無名の指 揮者がたくさん来 ます。例えば、スケンダーベック(イタリア出身、オペラ専門)、 ムニッヒ(日本で はムニーとも言うんですね。) ライオヴィッツ ミラノフ(ブル ガリア出身、アメ リカの指揮者) シュテイ(クロアチア人、オペラ専門)などなど 。ソリストは、結 構有名なのが来ます。この間は、チッコリーニ、ラドゥ ルプー、 歌手ではバルツァ などが来ました。

また、われわれの本拠地リュブリアーナには他に、2つのオケが存在 します。ひとつ はオペラオーケストラ、もう1つは、スロヴェニアフィルです。ス ロヴェニアフィル には、毎年ホルヴァートが客員で振りに来ています。スロヴェニア は東ヨーロッパで は、一番財政が安定していますが、オケの方も財政は安定していま す。でなければ、 やはりこんな小さな町にオケ3つはきついでしょう。

スロヴェニア放送はナヌートが監督に就任する前は、Samo hubad( サモ フバート) という偉大な指揮者が常任指揮者として活躍していました(実は昨 日、90歳の誕生日 で、放送局でパーティがありました)。彼の録音は放送局内に腐る ほどあり、ラジオ でそのすばらしい音と音楽をよく聞くことが出来ます(東京のどこ かのオケも振って いるはずです)。引退してナヌートが就任して、オケは全盛期に入 ります。

しかし、 90年代にナヌートが引退してからは、西ヨーロッパ系の指揮者二人 ほど常任になりま すが、オケと合わずいずれも短命政権でした。今年からは中国人の エン シャオが常 任になりまして、やっと長い低迷期を抜け出たような気もします。 すみません。

こんなに長くなってしまって。まだまだ書きたい事、 たくさんあります が、僕は録音のコレクターではないので、まったくの素人が顔を突 っ込んでいいのか なあ、と半信半疑でメールをしました。もしも、ご迷惑でしたら、 どうぞ無視をな さってくださって結構です。興味がおありでしたら、是非メールを 下さい。 では、失礼します。

(ワタシの返答)

わざわざのメールありがとうございます。日本から遠い地にて頑張 っていらっしゃるようですね。

スロヴェニア放響とは、リュブリヤナ放響と日本では表記されてい る団体のことでしょうか。貴重なる情報ありがとうございます。

安田さんやワタシは、知名度に囚われず、出来るだけ安価に音楽を 愉しもうという趣旨で(各々のポイントは異なるけれど)サイトを 開いて交流もあります。同世代であり、転居前(彼は奈良、ワタシ は2007年4月に尼崎へ転居/その前は岡山)より時々飲んだりしてお りました。偶然同世代であります。

ナヌート(ワタシのサイトではナヌートになっているかな?修正し ましょうか)は、1990年頃より登場した「PILZ」レーベル(既に倒 産)で馴染みであり、その音源はデ・アゴスティーニの「クラシッ ク・コレクション」というCD付き雑誌で大量に普及しました。

そのCDは大手古本屋BOOK・OFFにて現在でもかなり容易に入手可能で す。素朴な草の香りがするような演奏(オケ)だと思います。

以下、ワタシのサイトでの言及

http://kechikechiclassi.client.jp/schumannpcon.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/mahl1nanut.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/mahl5nanut.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/griegt.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/newworldpilz.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/betrio.htm
http://kechikechiclassi.client.jp/chorogiki19.htm
ホルヴァートでは
http://kechikechiclassi.client.jp/horvatm2.htm

がありますね。
サモ・フバドには少々手厳しいコメント有りました。
http://kechikechiclassi.client.jp/debussy.htm
ムニーとしているのでこれは修正しておきましょう。
http://kechikechiclassi.client.jp/cherbinireqem.htm
ほか、細かい言及あると思います。でも、日本ではそう知名度が高 いとも思えない・・・日本のマニアは(戦前から)ヲタクな国民性 で有名だったんです。これからもご当地の様子など教えて下さい。

(更に岩木さんからの返答)

御返事ありがとうございます。

大変うれしくメールを読ませていただきました。それと、私達のオ ケとわれらがマエ ストロナヌートについてのたくさんの、しかもかなり的を得たご感 想とご意見もすこ し、読ませていただきました。時を見てまた読ませていただきます 。

リュブリヤナ放響は、ユーゴスラヴィアの時代の名前でしょう。ス ロヴェニアには放 送オケは一つしかありませんから。

音楽を心から愛してくださる(逆に多くのプ ロの音楽家が、音 楽を愛するという事を忘れていますよね)みなさんに、われわれの オケをもっと知っ ていただけたら光栄です。

実はこれから、オケのコンサートがあり ます。今日は、 ペールギュント組曲です。

(2007年7月21日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi