(月並みですが) 

21世紀になりました(なにも変わらないが)

札幌時計台。2001年1月3日撮影

 HPを通じて、多くの人々と知り合いになれたことは幸せです。HPや「音楽日誌」だけを見ていると、四六時中音楽ばかりを聴いているよう見えますが、それなりのフツウのサラリーマンで、仕事も毎日行っております。出張もたくさんあります。やや(かなり)太り気味だけれど、元気に暮らしております。女房にも、ま、いろいろ不満はないではないが、浪費癖もないし、高校生の一人息子も金属バットを密かに買ったりする様子はありません。

 仕事はつらいことも多いが、昨今の社会情勢を見てみれば、働く場所があって、それなりのお給料をもらえるだけでも幸せと思わずにはいられません。閑話休題。

 2000年一年間、ワタシの音楽に関するまとめというか、反省です。

1) 音楽会に11回通いました。

 「ビールも音楽もナマに限る」(毛沢東語録より〜ウソ)と先人も言ったとおり、仮にどんな技術的に不備があっても心のこもった演奏はCDを凌駕します。なんども聴いていたはずの馴染みの曲に、また新たな発見があります。

 世の中不況で、プロのオーケストラは生活にも大変なようですが、岡山のような地方都市でも演奏会にはこと欠きません。アマ・オーケストラも頑張ってくれていて、学生オーケストラのメンバーが大学卒業後も音楽への魅力断ち難く、アマ・オーケストラで活動を継続する、というパターンが多いようですね。

 ワタシが勝手に演奏会の感想文を書いていたら、なかにはそれを発見する人もいたみたいで、演奏者自らメールをいただいて感激しきりです。それと、全国の(あまり知名度のない団体の)演奏会報告もメールでいただけるようになりました。ま、CDも同じですが「ちょっと名の知れた外国のオーケストラなら、高いチケット代でも払って出掛ける」というのは、いかがなもんでしょうか。

 但し、アマ・オーケストラの方々は宣伝が上手くないんですよね。お金は掛けられないにせよ、無料のタウン誌とかそれこそインターネット(メーリングリストとか)をもっと活用してお客さんを増やす努力をして欲しいもの。1999年に大阪から岡山に転居したワタシは、ある日、岡響のポスターを偶然に見かけて演奏会に行ったものです。ワタシも応援します。

2) CDを過去最高、腐るほど買ってしまいました。

 岡山では、ワタシ好みの「激安輸入CD」は少ないんです。1999年は月一回大阪への出張があって、必ずそこで出物を探しておりましたが、2000年はひたすら四国内をグルグル回ることとなって、お店でCDを探す楽しみはなくなってしまいました。(徳島駅前アート・レコードという立派なお店の発見はあったとはいえ)

 そのあせりから、タマに出掛けた大阪で(こんどはいつ買えるかわからんからな)と、持ちきれないくらいCDを買ったり、なんといっても後半戦はインターネットの通販(馴染みのバークシャー〜ニュージャージーからの個人輸入〜のみならず、国内でも)にハマってしまいました。(これをリバウンドという)結果、過去最高〜おそらく300枚くらい〜の購入になったはず。

 これは、とくに歴史的録音の大幅価格ダウンも影響しています。始めのウチは@300くらいで驚いていたのが、最近のセットものは@150の水準に至っており、@800くらいのNAXOSが「高い」と感じるようになりました。例えば「10枚組 1,890円」の価格を見ると、へんな感慨が出る〜「1,890円って、もしかして一枚でも安いほうの値段じゃなかったかしら?」と。

 結果、買わずにはいられない、という結末に至ります。もう止められない。

3) じゃ、過去最高に音楽を聴いたか、というとそうでもない。

 人間の持っている時間は平等に一日24時間だし、「まるきりヒマだから音楽に集中できる」というものでもないでしょ。仕事はやや忙しめのほうが、「嗚呼、音楽聴きてぇ!」という思いは募るもの。魅力あるCDが手元にたくさん集まると、食べきれないごちそうを連想してしまいますが、胃袋には限度がある。

 買ってきたCDを適当に聴き始めます。うん、なかなか、なんて思いながら、そういえば3年ほど前に買ったあの演奏はどうだったんだろう、なんて棚をひっくり返しだしたら「ドツボ」です。どんどん、横道に逸れていって、資料なんか調べだしたら最後、可哀想にせっかく買ってきた新しいCDは「お蔵入り」。

 ましてHPに掲載するのはごく一部で、「聴き比べ用」「資料用」に実質上なってしまったCDは「ツマミ聴き」の運命。「たくさんのCDを買う」ことは「たくさんの音楽を聴ける可能性をつくる」ことではあっても、「=たくさんの音楽を聴く」ということでは残念ながらありません。

4) 思い出に残るCDは?

 ハイティンク/コンセルトヘボウの「マーラー交響曲集」(ユーロビジョン・クリスマス・マチネー・コンサート)。自然体、オーケストラの歴史ある深みを、なんの虚飾もなく生かす巨匠のワザ。(PHILIPS 464 321-2 9枚組6,990円)この人のLPO時代の録音が安く復活しないものか。

 シュライヤーのBach カンタータ集(CCC 0001512CCC 8枚組2,190円)。こんなにイキイキとして、楽しい世界があったのか、と感涙にむせびそう。それに安い!CCCのシリーズは注目株!(レギュラー価格で買っていた人、後悔せよ)聴き返したばかりなので、印象深い「クリスマス・オラトリオ」(オットー/コンチェルト・ケルン)も忘れられない。

 A Portrait Of Elgar (ボートン指揮 NIMBUS NI1769 4枚組2,690円)。溌剌さにやや欠けるが、いかにもイギリス風の落ち着いた地味な味わいはたまらない。しみじみとした情感有。(イギリス音楽ばかり集めた4枚組も同様の印象)

 Georege Gershwin(History 30.3201〜4-306 8枚組価格失念。安かったはず)〜まだ2枚しか聴いていないので無責任発言だけれど、自作自演の「ラプソディ」「パリのアメリカ人」、その他お馴染みのミュージカルの旋律の楽しさ。AM放送の音源と想像されますが、古き良き黄金時代のアメリカを彷彿とさせて、ラジカセに似合う感じ。最高。

 Mozart のレクイエム(コリン・デイヴィス/BBC響)〜どんなCDでも聴けば必ず感動するので、「この演奏ならでは」というには少々怪しいが、たしかに(いたく)感動しました。コリン・デイヴィスの若い頃の録音は、オペラばかりじゃなくて、もっと復活して欲しいもの。

 ニケ/モンテカルロ・フィルのシャブリエ管弦楽曲集(NAXOS 9.554248)。こんなに美しく、粋な演奏は久々、というか初めてか?有名な「スペイン」は、デルヴォー/コロンヌ以来の快演。

 でも、一番聴いたのはBrucknerでしょう。どれ、とは特定できないが、ひたすらいつもいつも聴いていたような気がします。2000年最後に聴いたのもBrucknerでした。(クーベリック/バイエルン放響の第8番〜1963年〜アダージョがひたすら美しい。終楽章はアツい)

・・・・以上、思いついたままに。


 ことしもよろしくお願いします。遠慮なく、メールをお寄せ下さい。「掲示板」は今年も作るつもりはありませんので。(2001年1月1日)さて、更新して、近所の今村宮に参拝してきます。ひと眠りしてから、岡山空港から北海道へ飛びます。


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written by wabisuke hayashi