夏休みの熱狂


 「音楽日誌」というのを作って、毎日の日記を付けるように更新しているので、近況、と呼べるほどのネタは尽きました。ま、BRILLIANTのMahler 全集を東京で手に入れたり、なぜかドイツ人(らしい)からメールをいただいて(翻訳ソフトを使ってHPを見たらしい。メールの日本語訳もなんとなく怪しげな日本語)「BRILLIANTは日本では高い、ドイツじゃ40枚で2,500円」という貴重な情報もいただきました。

 無料プロバイダfreeserveは、HP閲覧やメールにはなんの支障もないが、HP更新のftpのみ上手く行かない。たまに問題なく接続できることもあって、悩ましい。どうしましょう。接続料タダではありますが。

 この執筆時点、まだ夏休み真っ最中。高知は「よさこい祭り」の報告です。


 四国4県の営業担当をしておりまして、ま、高松は岡山からすぐなので、問題ありません。(かならずウドンを食います)松山、高知、徳島は意外と遠くて、2週間に一度の訪問はたいへんです。こう暑くなると出張も苦痛で、夏休みに入ると 自由席もいっぱいで、お盆前は指定席も満杯状態できつい。

 いつものスケジュールで出張計画を立てて出発してみると、徳島はお祭りモード。「そうか、阿波踊りが近いのか」〜どおりでホテルもとりにくかったわけだ、と納得しつつ、知り合いの鳴門のメーカーさんに電話してみると、すでに「鳴門阿波踊り」が始まっていて、ワタシなど「お呼びでない」状態。鳴門は、大阪と橋でつながって便利になったし、「淡路花博」も盛会だそうで、その流れで徳島より賑わっているらしい。

 商談をこなして、本当はそのまま高知に入りたかったのですが、ホテルがまったく取れない。で、徳島に泊まったのですが、そのとき駅前の「アート・レコード」で買い物をしてみました。M&Aの歴史的録音物がたいへん安くセール中で、いかにもヴェテラン・マニアックなお爺さんが頑張っていました。敬意を表して計6枚購入。

 翌日早朝決起して、徳島線〜土讃線に乗り換えたけど、満員。ときどき席は空くけど、小さい赤ちゃんを抱いたお母さんが優先でしょう。祭りと里帰りがダブルで来ていたそう。立ちっぱなしで本を読んだけど、揺れて気分悪くなるし、膝は痛いし、で体調最悪。

 高知でも商談。高知という街は以前から好きで、明るくて開放的で、東南アジアのような雰囲気もあって、なにより魚が旨い。女房と息子は、高知には行ったことがなかったので、ワタシの出張ついでに夕方から呼び寄せていました。なかなかホテルが取れなくて、「よさこい祭り」とのこと。なんや、それ。とにかく、鰹と鯨が食えればいいの、ワタシらは。それにしても、いっそう暑く、日差しも強い。

 夕方、無事商談も終わってホテルにて家族と合流。街にはやたらと観光バスが多く、右翼の街頭宣伝車を華やかにしたようなトラックも目に付く。あれはなんぞや、とタクシーの運転手さんに訊くと、「よさこい祭りの踊り子さんを運ぶ」とのこと。なるほど。「人が踊るのを見て、なにが楽しいの?」と、正直バカにしてました。もう、街中お祭りムード一色。熱気むんむん。

 岡山にも「うらじゃ踊り」というのがあって、昨年は見ました。ことしはテレビで見ただけで、ま、高知に比べれば規模も小さいし、音楽も皆同じなんですね。「よさこい踊り」もそんな延長線の行事かと思っておりました。6時くらいから、いつもの「大吉」で鰹、鯨(息子は初めて食ったらしい)を充分堪能して、外に出たら、もう祭りは最高潮。

 114チーム、16,000人が踊った、とのことですが、チームごとにあちこちの商店街を順繰りに移動するんですね。ホテルの側が菜園場町商店街になっていまして、そこでちょっとだけ立ち止まって眺めてみたら、もう一気にハマりました。ほんの6チームくらい見ただけなんですが、凄い。

 「よさこい音頭」って、あるでしょ。あれをベースにしているんだろうけど、各チーム音楽は自由自在。というか、オリジナルか。ほとんど、ライヴ・バンド付きで辺りを揺るがす大音響。ドラムだけでなくて、大太鼓、シンセなんかもあって多彩。当然、リズムも違っていて、踊りも様々工夫してあって、飽きさせない。

 踊り手は女性が2/3くらいで圧倒的多数。若者が大多数で、そりゃそうでしょう、このクソ暑い中、延々と激しい踊りが続くんですよ。体力保ちません。地方の盆踊りでおばあさんばかり、と、いうのとかなり違います。若さと熱気と汗が飛び散って、並の高揚感じゃない。コンクールで優勝したらしい「旭食品チーム」も見ましたが、前列5列くらいに熟練を集めて、後に従える「スタンダード・グループ」を引きずっていく、というパターン。(きっと「スタンダード・グループ」から、選りすぐって翌年の熟練先行隊を形成するのでしょう)お見事。

 こんなパターンのお祭りは全国に広がっているらしいけど、阿波踊りじゃないが、自分が踊るほうが楽しいに決まっている。でも、見ている観客も目を輝かせていたし、ワタシも燃えました。赤ちゃんを抱いた人もたくさん見物していましたが、この子らは物心付いた頃から祭りの熱気を知っているんだなぁ、とおもうとうらやましくなりました。それぞれの故郷で「ウチのが一番」と、みんな思っているんでしょうねぇ。ワタシ北海道の出身で、こういうのはないんですよ。「雪祭り」は、もっと静的なものですし。

 不思議なのは、お祭り特有の露天商みたいのがほとんど見られないことで、商店街の方々が店頭に拡張してビールやジュースなどを売っておりました。もともと「祭り目当て」ではなかったが、存分に楽しんじゃいました。また、行きたいもの。

(2000年8月17日更新)


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written by wabisuke hayashi