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Haydnの交響曲ぼちぼち聴いてます(1)


 手持ちのCDの録音情報求めて、ネット検索は毎日のようにしております。ワタシが好んで入手する”廉価盤”には、そんなクレジットは全然ないことが多いんです。で、「○×のディスコラフィ」で探すと、人様のサイトだけれど「これが私のディスコグラフィです」・・・って、演奏コメントもレーベル・品番も、ましてや録音情報もないことがある・・・(トホホ)ワタシは「こんなに安く某CDが入手できました」とか「これがワタシのコレクションです」みたいなことをサイトに載せる趣味はないが、ま、自分の聴いてきた(または未だちゃんと聴いてない)音楽の棚卸しは時々しますね。

 基本、「音楽の楽しさお裾分け」のサイト(のつもり)だから、ちゃんと、一生懸命CDを聴いてあげることが肝心。でも、湯水の如く格安CDを購入しちゃうから、ていねいに音楽を聴かなくなる可能性も・・・で、今回、手持ちHaydnを交響曲に限って、ちゃんと振り返ってみようかな・・・と。自戒も込めて。かつてはHaydn苦手だったのに、最近は好んで聴く機会も増えております。素朴な躍動感がとても楽しい・・・我がことながら慶賀にたえない。めでたい限り。

 15Famous Symphonies〜ワーズワース/カペラ・イストロポリターナ(NAXOS 8.505006  5枚組3,290円)ナント!LP時代にはHaydn所有の記憶がない。かすかに「天地創造」二枚組の存在を認識していただけで、これとて誰の演奏かの記憶も既にありません。(AMADEOレーベルだったような・・・)やがてCD時代となり、NAXOS登場と共に「有名作品はいちおう座右に置くべき」と購入した(おそらく1991年頃)のが、●15Famous Symphonies〜ワーズワース/カペラ・イストロポリターナ(NAXOS 8.505006 5枚組3,290円)(1) 交響曲第94/101/83番(1988年) (2) 交響曲第82/96/100番(1988年) (3) 第44/88/104番(1989年) (4) 第45/48/102番(1989年) (5) 第85/92/103番(1990年)でした。

 これが知名度に関わらず、素直な演奏だし、元気があってなかなかよろしい。2005年4月の音楽日誌では

Haydn 交響曲台第82番「熊」/第96番「奇蹟」/第101番「軍隊」〜ワーズワース/カペラ・イストロポリターナ(1988年)を。以前に第85/92/103番を聴いていて「いかにも真面目一本槍で変化に乏しい」と厳しい評価でしたね。当盤ではいきいき素朴な躍動感が虚飾なく表現されていて、ぞんぶんに楽しめました。これは体調精神状況を反映するのか?
 とのコメントも見えます。つまり、これだけ揃っていれば充分ではないか、日常聴きのHaydnとしては、選曲録音演奏とも満足のいく5枚組(購入当時としては出色の価格。いえいえ現在でも)ということでしょう。(このCDは現役で入手可能です)

 アダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリーハイドン管弦楽団の全集33枚組(BRILLIANT 99925 9,431円で購入 1987-2001年)しかし、それで満足できないのがワタシの悪いクセでして、●アダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリーハイドン管弦楽団の全集33枚組(BRILLIANT 99925 9,431円で購入 1987-2001年)見掛けるとムズムズしちゃう。値札には2002年5月6日と有。交響曲第103/104番交響曲第88/89/90番のコメントが残っているが、聴き流し含めて(じつはほとんど)いちおう全部聴いております。後半の録音(主に初期作品)ほど躍動感があってスリムな味わいが増して、著名なるコンマスを迎えている初期録音(主に後半の有名作品)のほうが(いまとなっては)少々中途半端な印象がありますね。

 いずれ、ドラティ以来の偉業であること。Mozart 全集と同様に”常に手許にある”ということ自体に価値がある(・・・って、ちゃんと聴けよ、もっと)というか、ややHaydn苦手だったワタシは”量をこなす”ことで、それを克服した、ちゃんと楽しめるようになったと思っております。このCDスリムパックだし、価格もこなれて、ようやく市井の音楽ファンにも気軽に楽しめるようになった・・・との感慨も深い全集であります。

 ●Haydn 交響曲第99/94番〜ショルツ/フィルハーモニア・スラヴォニカ/第101番〜ショルツ/南ドイツ・フィル話しは少々前後するが、「怒濤のBOOF・OFF時代」(2000年以降)以前に、個人的に「PILZ時代」が長く(10年ほど)続きました。手許には●Haydn 交響曲第99/94番〜ショルツ/フィルハーモニア・スラヴォニカ/第101番〜ショルツ/南ドイツ・フィル+「リラ協奏曲第5番」〜リッツィオ/カメラータ・ロマーナ(PILZ 449264-2 2枚組450円。演奏家表記はほぼインチキ、つまり不明)が存在します。各々テイストが異なるものの、なかなか立派な演奏でして、とくに第94番「驚愕」は、まったり余裕の表情で楽しめます。第101番「時計」もかなりエエ線いってまっせ。オーケストラには清涼なる響きがある。

 「価格が安ければ買う」といった無定見なる主義なので、思わぬ拾いものもありました。●交響曲第50番/87番/89番〜ビョルリン/カペラ・コロニエンシスは古楽器によるもの。(LASERLIGHT 15 830 1983/85年録音 1,000円)これは存在そのものの知名度が低いが、暖かくゆったりと幅広く、急いた表現など微塵も感じさせないものでした。選曲は思いっきりマニアックですね。第89番に、先の「リラ協奏曲第5番」(ほんまやろうか・・・なんせPILZだし。3楽章制)の全面引用があるんです。

 CENTURION CLASSICSの「アンセルメ10枚組」(1,990円)IECC10006この先、「怒濤のBOOF・OFF時代」音源登場!となるが、その前に歴史的録音をひとつだけ・・・●第101番〜アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1948年)・・・なんやら”らしからぬ”演目だけれど、これが意外にも端正で、清潔で、録音も悪くない演奏だと思います。ステレオ時代の録音要望はともかく、定期演奏会では演目だったんでしょうね。正直、歴史的録音はあまり在庫を認識していなくて、今回の作業できちんと自覚を、と考えております。

(2005年6月4日)


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written by wabisuke hayashi