Shostakovich ピアノ協奏曲第1番ハ短調(M.&D.ショスタコーヴィチ/
イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール)/
室内交響曲 作品110a(ユーリ・トゥロフスキー)


CHANDOS ANNI0030(30)20 Shostakovich

ピアノ協奏曲第1番ハ短調

ドミトリ・ショスタコーヴィチ(p)/マキシム・ショスタコーヴィチ/イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール/ジェームス・トンプソン(tp)

室内交響曲 作品110a(弦楽四重奏曲第8番/バルシャイ編)

ユーリ・トゥロフスキー/イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール

CHANDOS ANNI0030(30)/20 1984年録音  30枚組5,795円にて購入(2008年末に購入/当時は贅沢やったなぁ・・・とシミジミ)

 マキシムは大作曲家の息子、けっこうたくさん録音がある(ほとんど聴いたことはない)けれど、孫のドミトリ(偉大なる爺さんの名前をもらったんだな)のほうは、その後とんと噂を聞きません。第2番は別なCDになっているようですね。Shostakovich はやや苦手系ながら、この協奏曲第1番ハ短調は(第2番も)けっこうお気に入り、たしかFM放送でのこの演奏が出会いだったんじゃないか・・・と信じていたけれど、1984年録音?意外と最近じゃん(って、もう30年ほど前か/ディジタル時代に至っております)LP時代バーンスタイン/プレヴィン盤(1962年)を先に聴いていたはず。(かなり強烈演奏でっせ)

 記憶違いか。その後、作曲者自身の達者な、アツい演奏も愉しめるようになりました。新世代エフゲニ・キーシンの演奏に感心し、時に全然ピン!とこないCDにも出会い、もっと聴くに耐えぬ演奏も処分し(今となってはかえって聴いてみたい)・・・って、ずいぶん真面目に聴いているじゃないの、全然自覚なかったが。ヤブロンスキー/オルティスも聴いていたことは記憶の彼方。「音楽日誌」ちゃんと検索したら、もっともっと沢山あることでしょう。

   閑話休題(それはさておき)、直系親類縁者の演奏。音質良好、イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール(上手いですね)のサウンドも洗練され、孫ドミトリのピアノも抜群のキレ味、ノリ。所謂、暑苦しい粘着質旧来型”露西亜風”を期待するとまったく無縁、モダーン、こだわりない表現と感じます。シニカル+ユーモラス、フクザツな心象作品(トランペット大活躍!)は、入念な細部描き込みつつ、ずいぶんさっぱりクールに演奏されているんじゃないか。これが時代の変遷、世代の交代か。アツさ、みたいなものとは無縁。最終盤、そうとうなテンポアップ、切迫感なんだけど、どこか醒めている〜そんな表現方向も悪くないでしょ。

 写真を見る限り、ドミトリは録音時点少年のようだけれど、その後、この方向で大成しなかったのか。今何処。ネット検索してもワタシの技量では全然探せませんでした。

 Shostakovichの弦楽四重奏曲は全然身に付いていないんです。ルビオ弦楽四重奏団による全集も、別途BRILLIANT全集を入手予定にて処分をしたまま、結局そのまま。今回初、ちゃんと聴取か?全曲5楽章約20分、切れ目なく演奏され、良く聴き知った旋律一杯出現(主要作品からの引用多数)、難解晦渋とは感じませんでした。但し、重苦しく辛気くさい感じはあるけどね。

 原曲に馴染んでいないので、バルシャイ編曲版への感想不可。演奏云々もこれしか聴いていないから、なんとも言えぬ・・・ま、ユーリ・トゥロフスキーは(おそらく)初耳と思うが、なかなかの統率力〜みたいなことを考えているウチ、いつのまにか終わってしまった・・・ド・シロウトの哀しさ、これより勉強まだまだ必要です。お粗末。(作品初耳なんて、棚中よりコンラッド・フォン・デア・ゴルツ室内管弦楽団のCD出てきました/十年程前は歯が立たなかったんだろうな)重ねてお粗末。

(2012年1月29日)

(追記)コンラッド・フォン・デア・ゴルツ室内管弦楽団は、トゥロフスキーに比べ表情豊かでメリハリはっきり、テンポも遅く4分ほど長い。けっこう劇的浪漫、こちらの演奏はずいぶん洗練され、大人しいことに気付きました。


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written by wabisuke hayashi