Mozart 交響曲第18番ヘ長調K.130/第19番 変ホ長調K.132/第20番ニ長調K.133 (エーリヒ・ラインスドルフ/フィルハーモニック・シンフォニー・オブ・ロンドン)
Mozart
交響曲第18番ヘ長調K.130/第19番 変ホ長調K.132/第20番ニ長調K.133
エーリヒ・ラインスドルフ/フィルハーモニック・シンフォニー・オブ・ロンドン(ロイヤル・フィル)
1956年録音/ステレオ
MCA MCAD2-9808AB/9812AB/9814AB/9818AB(全8枚) 処分済→パブリック・ドメイン音源へ
これはたまたま棚中出現した自主CD。この前に交響曲第1番 変ホ長調(ヘルマン・シェルヘン/イタリア放送交響楽団1952年ライヴ)収録。別にこの作品、というわけでもなくて、たんなる思い出、与太話の類です。前夜、夢のお告げでもある。
20世紀中1,000円のCDは激安であって、このシリーズ(MCA/DoubleDecker)にはずいぶんお世話になりました。【♪ KechiKechi Classics ♪】 は1998年7月開設(初年度のアクセスは1,500ほど)ほぼ最初の更新記事はウィリアム・スタインバーグのBrahms とか、ラインスドルフによるMozart 交響曲全集だったと記憶します。LP時代カール・ベームの全集を入手して(中古壱万円)それは宝物、CD全集が8枚8,000円!嬉しくて、演奏やら音質云々なんてとんでもない!旧Mozart 全集?それがどーした、みたいな開き直りでしたよ。市井のサラリーマンには全集なんて、貴重な贅沢品だった。
やがて時を経て、似非金満(傲慢)中年音楽ファンに成り果て、21世紀は廉価盤の時代へ。貯まりに貯まったCDは順繰りオークション処分して、まさかメジャーレーベルから再発されるとは夢思わず、このサイトの読者に言葉巧みにオークション入札をオススメしたものです。忘れた頃にネットより全部音源が拾えることを発見!1950年代中盤、既にパブリック・ドメインですもんね。現在は音源データ保存にはDVDを使って、既に自主CDは卒業(これは生き残り)圧縮ファイル閲覧モードからそのまま、コンポに電波飛ばして音楽拝聴しております。そのほうが手間が掛からないし、音質も良いんです。
音質さほどよろしからぬ、素っ気なくも繰り返しなし、快速演奏に今更未練はない・・・けど、交響曲第2番変ロ長調 K.17(偽作)/交響曲第3番変ホ長調 K.18(偽作 K.F.Abel)、交響曲第37番ト短調 K.444(425a)(M.Haydn)辺り貴重だし、懐かしいなぁ、なんとも。思い入れはあるんです。結論的に全41曲分音源データCDR(@8ほど)に焼いて保存しました。たっぷり余裕有。さきほどいくつか再生してみたらナント.mp3/96kbps。この辺りの知識は薄いけれど、ネットより入手音源の最低ラインはたしか128kbps、さすがのワタシもこりゃちょいとヤバいな、と感じますもの。さらにその半分、こんなんあるんですね。手許在庫中、記憶ではこの音源のみ。だからCDR一枚に収まるのか・・・
LP時代?→CD8,000円(メジャーレーベル弐萬圓?)→ネットよりデータ入手CDR保存は8圓也。こりゃなんやねん。すれっ枯らしの音楽ファン(=ワシ)気をしっかり持って聴け!
気怠く、緩く、やる気の感じられない交響曲第1番 変ホ長調K.16(シェルヘン)を経、交響曲第18番ヘ長調K.130(1772年ザルツブルク時代16歳/以下同様)始まりました。編成にオーボエを欠き、フルート2本にホルン4本!第1楽章「Allegro」から愉悦に充ちた快活な旋律に、ホルンが雄弁に奥行きを付けております。第2楽章「Andantino grazioso」にはフルートが華やぎを添え、第3楽章「Menuetto」に於けるホルンの掛け合いも存在感たっぷり。終楽章「Molto allegro」厚みと躍動も素敵な作品也。
交響曲第19番 変ホ長調K.132にはフルートはなく、オーボエ2本+ホルン4本の編成となります。第1楽章「Allegro」のホルンの豪快な存在感が光ります。第2楽章「Andante」は2種、短いほうが先(56小節の簡素なソナタ)優雅な弦にホルンとオーボエが色彩を加え、纏綿と歌う長い方(151小節)も収録されました。第3楽章「Menuetto et Trio」は快活典雅な舞曲、トリオの暗転は印象的。終楽章「Allegro」弾むようなリズムにホルンが色濃いアクセントを付けました。
交響曲第20番ニ長調K.133はオーボエ、フルート、トランペット、ホルン各々2本、多彩な響きとなりました。第2楽章「Andante」はオーボエとホルンは休んで、フルートの素敵な歌と弱音器をつけた弦がデリケート。この辺りHaydnを連想させるもの。もっと小粋だけど。第3楽章「Menuetto et Trio」は演奏印象か少々デリカシーに欠けて元気よく、第4楽章「Allegro」は「ジーグ(gigue)」なんだそうで、細かくもリズミカルな連続が軽快です。
おそらくはオリジナルLP収録の都合から?繰り返しが実行されていないこと。乾いてムダの(色気も)ない表現、素っ気なくも余韻の少ない速めのテンポ設定、音質は想像より悪くありません。著名な後期作品だったらちょいと苦しい(第36-38番、第39-41番)けど、初期中期作品を識るという意味では充分なものでしょう。 (2015年10月17日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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