Haydn 弦楽四重奏曲 作品1 第1〜4番(コダーイ弦楽四重奏団)Haydn
弦楽四重奏曲 作品1 コダーイ弦楽四重奏団 NOXOS 8.550398 1991年録音 800円ほど?で購入。 Haydnの室内楽は、中学生時代に音楽の時間に聴いた「皇帝賛歌」以来のお付き合いであり、耳馴染む機会も多かったのに、結局あまり聴く機会を得ません。棚中にはコダーイ弦楽四重奏団による7枚が中途半端に揃うのみ・・・じつはLPよりCDに切り替えだした1990年代前半、”全部聴いてやろう”と画策し、やがて立ち消えとなったんです。21世紀には廉価盤の雄・BRILLIANTがブッフベルガー弦楽四重奏団による全集を録音して下さっているから、その激安出現を待っているところ。ま、一度音楽が流れ出すと、その穏健派暖かい旋律に間違いなく魅了されます。 音楽史的なことには無知だけれど、ここに収録される4作品(もう2曲ある作品1も)は(ほぼ)「急〜メヌエット〜緩〜メヌエット〜急」の5楽章制であり、馴染みの姿とは違って、どちらかというと嬉遊曲とかセレナードの印象に近いと思います。(事実、そのスタイルで演奏したエミール・クライン/ハンブルク・ソロイスツの1995年録音が存在する)誰でも気付くが我らがアマデウスの旋律があちこちに木霊します。時々クリソツ。1755年辺りの作品だから、当然こちらが先達でしょう。 Haydn 23歳若者の作品だけれど、若書きといった未熟さは見当たらず、旋律の練り上げ、飽きさせない楽章の配置は既に完成されております。先ほど(ほぼ)と書いたのは、第3番ニ長調の中間楽章のみ、「緩〜メヌエット〜急〜メヌエット〜急」と変則になっているものでして、いずれどの作品の「緩」(アダージョ)は、纏綿たる、しかも清涼な詠嘆が見事な旋律となって胸を打つんです。Mozart の類似性もその辺りがキモ。もちろん、「急」楽章での喜びに溢れた躍動も見事だけれど。 室内楽は量を聴き込んでいないし、演奏の優劣の論評に参加すること不可。先ほど引用した中にもあるが、刷り込みはウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団であって、これはとろとろに甘い特異な薄もやに包まれた世界であった・・・と記憶します。コダーイ弦楽四重奏団は世評的に”廉価盤中心”(だからそれがどーだ!っちゅうんだよ)としての評価しかされないようだけれど、モダーンで甘さ控えめ、リズムが引き締まって立派なものです。録音もよろしい。 経営方針だから仕方がないが、NAXOSは現在(2008年)廉価盤とは言えぬ”1,000円越え”売価に至っております。旧録音の音源貸しが激安盤で登場することはあるけれど、こんな全集は思い切った価格で登場していただけないか。ここ数年は、もっぱらBOOK・OFFでの購入ばかり・・・ (2008年11月14日)
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