Gershwin 交響詩「パリのアメリカ人」(バーンスタイン/RCA交響楽団)
ラプソディ・イン・ブルー(モートン・グールド)
Gershwin
交響詩「パリのアメリカ人」
レナード・バーンスタイン/RCA交響楽団(1947年)
ラプソディ・イン・ブルー
前奏曲第1番 変ロ長調/第2番 嬰ハ短調/第2番 変ホ長調
オペラ「ポーギーとベス」より
モートン・グールド(p)/彼のオーケストラ(1955年)
RCA BVCC-37014 借り物です(作曲者自身の歴史的録音との2枚組)
2枚組3,000円ほどのCDだから、これは借り物です。バーンスタインの旧録音がとてもエエ感じだったので、いろいろ感慨深く関連CDを取り出したものです。中学生時代、担任が音楽の先生だった(ちなみに4つ上の兄も同じ担任だった)ので、音楽室を私物化してました。昼休み、放課後、学校在庫のLPをガンガン鳴らして楽しんでました。例えば、Gershwin 交響詩「パリのアメリカ人」/ラプソディ・イン・ブルー(レナード・バーンスタイン1958/59年)・・・いやぁ、痺れましたね。こんなに楽しい音楽ってあるんだろうか、と。まだCBSコロムビア・レーベルでした。
高校〜大学時代はちょっとクラシック系音楽から離れていたけれど、Gershwinは良く聴いておりました。やがてCD時代がやってきて、この辺りのはいったい何枚集めたかな?どんな演奏でも良いんですよ。どれを聴いても、各々の個性と良さがあるもんです。で、1947年「パリのアメリカ人」〜バーンスタインの旧録音を聴いてみたら、嗚呼、これがいきいきと若々しいんだな。まだ29歳でっせ。RCA(ヴィクター)交響楽団って、実体はどこのオーケストラなんでしょうか。上手いもんです。音質とても良好。
「パリのアメリカ」人って、名曲ですよね。目眩く花の都・パリの華やぎと、「アメリカのお上りさん」的舞い上がり、浮き足だった情感がリズミカルに、多彩に表現されます。なんという複雑で肌理細かい音による風景・心象描写の妙。前のめりの勢いと溌剌リズムとスウィング、時に物憂い情感も漂って、ウキウキすること間違いなし!グイグイと進んでいく勢い+やかましい喧噪感は(後の録音より)こちらに軍配か?いえいえ、どっちも素敵ですよ。
●
モートン・グールド(1913年〜1996年)は、偉大なるアメリカのピアニスト、作曲家、編曲家、そして指揮者でした。けっこう録音は多いですよ。余技としてではなく、一流のオーケストラを振っております。「ラプソディ・イン・ブルー」冒頭のクラリネットが滅茶苦茶スウィング!遠慮会釈ない装飾音(しゃくりあげ)の爆発、続くトランペットだって同様。達者で雰囲気たっぷり(テンポの揺れ、思わせぶりな引き延ばし、細部の遊び)ピアノだけれど、細部やや弾き崩しがないわけでもない。ゴージャスなるGrofe版(オーケストラは上手いもんですよ/これぞアメリカ!的明るく歯切れの良い響き)で(おそらく)カットはないはず。途中、バンジョーが良く聞こえるけど、これは初体験ですね。
前に収録される「パリのアメリカ人」ほどではないが、音質だって聴きやすいモノラル。ラストの盛り上げというか、ピアノ・ソロの大見得もピタリ!と決まりました。
前奏曲って、いうけれど、即興的ノリノリ・テイストのジャズであって、時に遣る瀬ないブルースとなって聴き手を夢心地に誘います。意外と録音はないですよね。「ポーギーとベス」も自在なるピアノ・ソロから始まって、誰でも知っている馴染みの旋律を”本家のリズム”で聴かせて下さいます。そして、豪華な管弦楽へ〜四角四面なるクラシックな管弦楽の枠じゃなくて、リズムのタメも強調してテンポ・アップ!〜一種興奮状態を作り出しました。
|