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2006年新年早々「CDの寿命」(涙)


 ワタシは音楽を愛し、自宅まで時間を選ばず音楽の愉悦を運んでくださる「CD」という媒体も愛しております。扱いはていねいであり、けっして粗略に扱うことなどあり得ません。但し、整理整頓よろしからず、「母さん、僕のあのCD、どうしたでせうね?」というプチ悲劇はいつもであり、今朝、スポーツクラブのお供に探したMozart 「フィガロの結婚」(抜粋)〜ベーム/ベルリン・ドイツ・オペラが発見できない・・・エーリヒ・クライバー/ウィーン・フィル(抜粋)に変更やむなきに至った・・・これは日常風景であります。

 ま、半年後くらいには発見できるでしょう。先日もワルター/ニューヨーク・フィルの「未完成」迷宮入りを無事解決して再会を果たしたところ。しかし、ほんとうの悲劇はここから始まったのです。

 ベームの「フィガロ」(抜粋)は「駅売海賊盤」なんです。(1990年頃1,000円で購入している!)一時、収録場所の問題で「ビニール・ケース」(スリーブ)に凝ったことがあり、結果的にそれは止めにしました。(←理由ははココに)でも、戻すときにプラケースが不足して”抱き合わせ収録”したんですね。これが多くの「行方不明CD」を出した主たる原因でして、今回の事件もそうじゃないか?と、「コジ・ファン・トゥッテ」(全曲2枚組)〜ベーム/ウィーン・フィル(1974年ライヴ)のケースを開けて驚愕!おおよそ15年ほど前だと思うけど、当時のセットものって、CDの上に薄いスポンジが挟まっていたんですね。ま、貴重なるCDを保護しようとという趣旨で。

 これが年月と数回の転居を経て”劣化”し、ようはするに溶けているんです。ていねいに剥がした(つもり)だけれど、べたべたになっていて、それを落とそうとティッシュで拭いたらデータ保護部分がいっしょに(ほんの、ちょっとだけ)剥がれました。CDを再生してみたら、なんとかセーフ!よかった!と思いつつ音楽を楽しんでいたら、20数分後、無情にも音はストップいたしました。音楽はそこから進みません・・・

 さようなら、「ドン・ジョヴァンニ」で、同時に購入した「ドン・ジョヴァンニ」〜ベーム/プラハ国立歌劇場(1967年3枚組)・・・これも同様の状態、ではなくていっそう悪化していて、もうスポンジが一体化しつつあって、剥がしてみたらCDを通して向こうが透けて見える。アウト。なんたることか。おそらくはこの2セット合計壱万円は出して購入したと思います。(大損)激安廉価盤に憂き身を費やして、放置されたことを恨んでの確信犯か、たしかに、ここしばらく取り出す機会はありませんでしたね。ヤコブス盤の「コジ」との比較で聴いたのが2003年9月だから、2回の猛暑でやられたか。

 じつは、クーベリックのMahler 全集が同じような「スポンジ」を使っていて、たしかに劣化しておりました。(あわてて捨てました)でも、こちらは聴く機会が多いでしょ?だから「溶けて貼り付いて」ということはないんです。自業自得。それはそうだけど、このスポンジの材質自体に問題ありますね。じつは(p)1991となっているMozart 「ピアノ変奏曲/4手のための作品集」(全曲)〜ヘブラー(PHILIPS SHM-1001〜05 5枚組5,631円・・・贅沢だった!)これにもスポンジ保護材が入っているが、全然OKなんです。たった今現在でも問題なし。

 返せ!壱万円。新年早々・・・というか、じつは事態は着々と、ワタシの知らぬところで進行していたのですね。嗚呼。覆水盆に返らず。嘆いていても仕方がない。まず、ベームの「フィガロ」探索に全力を挙げ、手持ちMozart オペラ在庫を確認いたしましょう。価格の安さから「歴史的録音」が多いはずだけれど、ちゃんとした音質のものを揃えておきたい。

(2006年1月1日)


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written by wabisuke hayashi