豊中市民管弦楽団第47回定期演奏会(2012年12月16日(日)いたみホール)


RACHNANINOV 

ヴォカリーズ 作品34の14

Bruch

ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26

筒井加奈子(v)

Bruckner

交響曲第6番イ長調 WAB 106

谷野 里香/豊中市民管弦楽団

2012年12月16日(日) 14:00開演 伊丹市文化会館大ホール「いたみホール」

 昨夜の今日、連続演奏会。お隣の会場です。定員1,200名こちらも素晴らしい、美しい大ホールなんです。Brucknerに相応しい。前回は2年半前だったか・・・このオーケストラのレパートリーは意欲的だなぁ、第6番なんて滅多に生で聴けませんから。これで第6〜9番迄実演聴いたっけ?大好きな第5番は聴いていなかったかも・・・

 ヴォカリーズ始まりました。素敵な哀愁の旋律・・・ヴァイオリンが弱々しく不安げ、これ、ずっとその後の作品でも同様なんです。木管はなかなか表情豊かで良いんじゃないでしょうか。このオーケストラはほんまに選曲が凝っておりますね。Bruch のヴァイオリン協奏曲は超有名曲、以前はあまりに著名過ぎて敬遠していたけれど、最近、彼(か)の甘美浪漫な旋律を気に入って、聴く機会も多いんです。筒井さん、けっこう骨太、情熱的なソロでした。クールな切れ味じゃなく。前半の2曲は濃厚な旋律が印象深いもの、連続。

 谷野さんはかっこエエなぁ。アマオケだから、やれヴァイオリンが頼りないとか、金管の音がひっくり返るとか、そんなことは当たり前なんです。前回もそうだったけれど、大曲をみごとに構成統率して、ド・シロウト目にも指示がとても的確、わかりやすい。リズム感も明快。Brucknerは初期の第0番〜第2番さておき、一番良い印象を得られなかった第6番がとてもわかりやすい。弾むようなリズムが楽しい作品なんですね。このオーケストラの特徴か、会場のサウンド問題か、低音がよく響いて快い。

 なんといっても金管の爆発が圧倒的、これは世界の一流演奏家を超高級オーディオで再生しても得られぬ鮮度であります。そして優しい風情に変化する陰影豊かな流れは自然です。作品そのものに目覚めました。意欲的な演目に感謝。2012年ラストの演奏会はこれで締めくくりました。

(2012年12月16日)


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written by wabisuke hayashi