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豊中市民管弦楽団第42回定期演奏会
(伊丹市立文化会館「いたみホール」 大ホール)


2010年6月6日(日) 14:00開演〜伊丹市立文化会館「いたみホール」 大ホール

Dvora'k

チェコ組曲 作品39

Mahler

交響曲第1番ニ長調

谷野 里香/豊中市民管弦楽団

   東京へ単身赴任中の安田さんより、ありがたくもご招待状が回送されてきました。ご近所Syuzoさんを誘って行って参りました。谷野さんは我らが尼崎市のご出身なんですね。ご近所だし、休日のマチネだし、意欲的な演目だし、三拍子揃った素晴らしき演奏会。しかも、いたみホールはなかなか美しい、響きも良好なる大ホールなんです。けっこうお客入ってましたよ。

 Dvora'kの「チェコ組曲」って、知名度ほとんどないし、プロも含めて演奏会のプログラムに乗ることはまずないでしょう。希少価値。帰宅後棚を探ったら、プラハ室内管弦楽団のCDが出て参りました。懐かしいボヘミアの旋律溢れた5曲24分ほどの佳曲であります。実演でしっとりとした感銘を受け、自宅で再び味わい直しているところ。こういった作品は独墺系BBの交響曲とは語法が異なるし、やや四角四面な表情で堅苦しい。演奏は、弱音部分ではやや頼りなく、時にピッチが怪しい感じ。でも、合奏全体の力が合わさるとなかなかの充実ぶり・・・って、次の交響曲でもそう感じました。(ちなみにアンコールは、この作品中「ポルカ」〜涙が出るほど哀愁の旋律)

 Mahler は大曲だし、難曲。あちこちの細かいミスタッチなんてどーでも良いんです。やはり、弱音部分での頼りなさ、自信のなさが聴き手を不安にさせます(とくに弦)。でもね、渾身の全体爆発での迫力、熱気には拝聴すべき情熱を感じました。以前の記憶では”ティンパニ二人”(掛け合いがカッコ良かった)が今回二人、楽譜はどうなっているのかな?管楽器は少々の音のひっくり返り気にせず、堂々と存在を主張して快い響きでした。

 第3楽章のコントラバス・ソロ(二人で担当)は、理想的なたどたどしい歩み。旋律をあちこちのパートが引き継いでいく〜そのまま新ウィーン楽派へとつながっていくことに気付きました。ラスト、ホルンは立ち上がって、これは譜面の指示通りなんだそうです。

(2010年6月6日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi