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CDの価格相場


 原油高とか、バイオ燃料に端を発する種々相場変動要因で、久々”インフレ”(たんなる値上げか?)予感があります。給与相場は下がり放しであり、就職状況は(ちゃんとした正規労働なら)苦戦続きだから、不況感は加速度を増しそうです。中国オリンピックってどうなんだろう?中国そのものは1964年の東京オリンピックみたいな雰囲気(これからは先進国の仲間入りだ!みたいな熱気)なんだろうか。ワタシのサラリーマン生活は、経済状況ととは無関係に苦戦続きですが。

 My Music Lifeは(せっかくの関西居住なのに)ナマと疎遠になったのは、出不精、クルマなし、体調問題理由様々です。ちょっと自宅に引き隠りっぽい(お仕事以外は)。月一回の東京出張は(いちおう本年度は)継続していて、以前はCD漁り、演奏会(サントリー・ホールとか!)に邁進したものだけれど、スケジュール・タイトであったり、新橋の激安CD売場閉鎖で楽しみが減りました。東京指定のホテルは数年前よりネット環境整ったが、肝心の自分がサイト更新が苦痛・・・とまでいかなくても、以前ほど楽しくはない(だからあまり意味がない)。

 Reader'sDigest 0360035-E-1-CIK(4枚組/1,000円也)2008年1月買い初めBOOK・OFF西宮にて出物CD購入枚数は(結果的に)落ちていないと思います。BOOK・OFF出物はないことはない(少々底値上げ気味だけれど)し、オークションでの入手が増えました。購入した枚数分だけ、棚中在庫を処分するように心がけているが、なかなか(出品分全部は)売れて下さらない。ずいぶんと安くしているつもりなんだけど。一般的にはおそらく流通経費+為替相場の関係でCDも値上がり気味です。DOCUMENTSは頑張っているようだけれど、BRILLIANTは@500の水準に至っております。(数年前まで@290入手が可能であった)NAXOSだって1,000円超えは常態化しました。

 レギュラー・プライス相場は崩壊か。2,000円?個人的には1,000円でも高いと感じます。もとより「CDの価格=音楽の価値」でないのは前提です。音楽愛好家の嗜好は(クラシック分野に限らず)多様化していて、「究極の名盤」「これさえあれば他は要らない」みたいな論議は通用しなくなっているでしょう。一方で、”マニア度”は高まって、高品質音源高価再発売!もそれなりに市場を得ているのは周知の通り。(20万円のガラスCD!/ワタシ、カラヤンの「第九」1962年は駅売海賊盤@100で所有しているが・・・)

 CD相場の件です。

 ワタシがオークションに出品する理由は、例えば

ADAM バレエ音楽「ジゼル」〜カラヤン/ウィーン・フィル(1962年)は名盤と思うが、ワタシにはアナトール・フィルトラーリ/ロンドン交響楽団(1959年全曲MERCURYの名録音/カラヤンのは短縮版全曲)という稀少盤が手許にあるんです。作品聴取の頻度から考えて、この作品2種は必要なし、という判断
となります。

 これは国内盤1,000円だったものだし、300円出品(入札有)。ところがまったく同じCDで1,000円で出されている方もあって、「カラヤンだったら売れるだろう」という目論見は(ワタシのCDと競合して)外れてしまいました。駅売海賊盤もときどき出品するけれど、これは正規盤入手が主なる理由となります。これは200円〜これ以上価格を下げると、送料振り込み料との関係でバランスが悪くなるんです。けっこう売れます。音源内容によるが。

 Yahoo!オークションは”相場”確認に最適!業者の方が過半なのか?大手通販のセットもの価格(しかも送料込)の倍ほど(送料別)で常時出品されているものがあって、呆れます。シロウト騙し。でも、なかなか買い手は付いていないみたいですね。ワタシが注目するのは「その他」「コンピレーション」でして、分類はあてにならないし、けっこう掘り出し物はあるんです。ところが、大多数は愚にも付かない”投げ売りもの”が1,000円で並んでいる〜「1,000円だったら廉価盤」の刷り込みなのか。まず入札なし状態。(そういった意味ではBOOK・OFFは良心的)

 街の気骨あるレコード屋(死語)が消え、ネットだったら日本中どんな山奥だって数日で、格安でクラシックCDは通販購入できる時代となっております。でもね、それは「基礎知識が(それなりに)ある」ことが前提であって、そこに至るまでの経験はどう積んだらよろしいのでしょうか。ワタシが子供の頃(1960/70年代)は、カラヤン/ベーム/バーンスタイン/ショルティ・・・オーマンディだってセル、バルビローリ(以下略)、ストコフスキーだって皆存命でした。LP宣伝華やかな頃で、盤面1/3を占めるような金帯に「最後の巨匠」(どこ迄行ったら最後なんだ?)「究極の名演!」目白押しで、なんせ高価だったから、雑誌、パンフレットを穴があくほど(完全記憶するほど)熟読していたし、購入レコードのライナー・ノーツも読んでいたなぁ・・・輸入盤って超・贅沢品だったし。

 現代では、その知識(=ノウハウじゃないんだけどなぁ)はネットが担っていますか?CDに限らず、通販って「買うものが決まっている」と便利なんです。でも、買い物の楽しみって、そんなものじゃないでしょ。なにと出会えるか、が思わぬ楽しみであって、Yahoo!オークションにはそれがあると思います。それに”相場”が(平均すると)正確に、正しく反映されております。”出物”は奪い合いになる。

 結論は「CDの価格=音楽の価値」でないということです。店頭では入手困難になったCD数枚、一枚辺り1,000円超で入手しちゃったこともあります。(こらえ性がなかった/待てなかった/ちょっと反省)でも90%以上は@500を下回るCDばかりの所有。おそらく実際は十数年で2,000枚ほど(?)は処分(ほとんど二束三文)しているし、どれだけ節約できているか怪しいものです。ほんまは【♪ KechiKechi Classics ♪】は贅沢かも。ま、煙草吸わないし、出張泡銭で購(あがな)った音楽を大切にしましょう。

 ワタシにとってのCD相場は@300(以下)なんです。これから先、在庫を精査して、息長く楽しみたいと思います。

(2008年1月20日)
 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi