Sibelius 交響曲第2番ニ長調(ジョン・バルビローリ/ロイヤル・フィル1962年)


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Sibelius

交響曲第2番ニ長調

ジョン・バルビローリ/ロイヤル・フィルハーモニー(1962年)

NFLにて拝聴

 NMLCheskyレーベル登場!楽しみに待っておりました。たしか、英DECCAのチームが録音を担当してましたよね。LP時代に拝聴した記憶はあったが、待望の復活であります。TESTAMENT盤を購入しようかな?と逡巡していたところでした。

 ハレ管との新旧録音も大好きだけれど、なんせこちらオケが上手い。サウンドの切れ味、リズム感の鋭さが違います。ハレ管も好きですよ。特別なマジック(北欧冷涼なる雰囲気が)発生していることは間違いないんだけれど、改めて再聴比較したらなんとも牧歌的な”緩さ”(あながち悪くもないが)を感じさせて、技量、テンションの差は一目瞭然。

 音質印象の差もあるのでしょう。英DECCAのチームによるマルチマイク録音は(やや)不自然でも細部クリア鮮明でわかりやすい。ゆるゆると横流れの叙情〜的バルビローリの印象とはひと味違って、雄弁な歌とクールに引き締まったサウンドは特別な魅力でした。若い頃、ニューヨーク・フィルとの録音(1940年)があったでしょ。テンションの高さとオケの上手さはそれに匹敵し、なんせ、こちら功成り名を遂げた大ヴェテラン余裕の演奏ですもの、ちょっと意味合いが異なっちゃう。

 爽快清涼なる曲想を持つ第1楽章「アレグレット」。オケとの緊張感が快く、陰影深く、切れ味たっぷり、ホルンを先頭に割れた金管の音が劇的に決まっております。弦の涼やかで雄弁な歌+疾走もスケール大きくて最高。第2楽章は怪しげな低弦ピツィカートに乗って蠢くような暗い曲想〜やがて弦に導かれて木管金管の爆発がやってまいりました。そのタメのある朗々とした表情が決まっていること!大きく取られた「間」と呟くような弦の覚醒のデリケートなこと!

 第3楽章「ヴィヴァーチッシモ」に於ける弦のアンサンブルは、オーケストラの技量が問われることでしょう。おそらく、この部分がハレ管弦楽団と違う。ぴたりと、正確に合う、ということであればジョージ・セルの一連の録音を思い出すが、油断すると無機的に響いて叙情を失う可能性もある。ここではオケの自在なコントロールと粗野な響きが同居して、推進力と爽快なるエネルギーが見事にバランスしておりました。

 牧歌的で壮大なる盛り上げのまま、途切れず終楽章へ。雄弁なスケールは華やかに鳴り過ぎない。艶やかな弦、迫力ある金管を率いても、どこか抑制が感じられて品を失わない・・・亜米利加とか露西亜系演奏の記憶が脳裏にあって、こちらSibelius に対する自信と情愛が(たっぷり)滲み出た演奏であります。

 音質も含め、ヴェリベスト。最高。

(2010年2月26日)

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written by wabisuke hayashi