Sibelius 交響曲第2番ニ長調
(チャールズ・マッケラス/ロイヤル・フィル)


QUADROMANIA(membran) 222172-444 Sibelius

交響曲第2番ニ長調

チャールズ・マッケラス/ロイヤル・フィル(1994年)

交響曲第4番イ短調

ヘルベルト・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団(1953年)

QUADROMANIA(membran) 222172-444 4枚組1,490円のウチの一枚

 QUADROMANIAのシリーズ「JEAN Sibelius 」4枚組より。既に第7番ハ長調(オッコ・カム)はコメント済み。このシリーズは出始めにこの価格にてかなり購入後、1,000円という相場に落ち着いたのでちょっと後悔したものです。ワゴンセール「RPO盤」音源とか、歴史的録音とか無定見に”とにかく寄せ集めました!的玉石混淆”シリーズ也。これは”玉”のほうかな?

 マッケラス(おそらく)3度目の録音(1996年?録音という説も)は、骨太剛直であり、ザラリとした触感の響きが怜悧、かつ情熱的でまったく素晴らしい。神経質内向的な方向とは180度世界が異なって、テンション高い太字の筆勢です。スケールは大きくて独墺系のがっちり構成感もありつつ、シロウト(=ワタシ)が期待する”北欧の清涼”だってちゃんとあります。ロイヤル・フィルは好調でして、良い意味でやや”粗野”+金管の咆哮も期待通り。荒涼としたサウンドはまさにSibelius 向けか。マスタリングのせいか、やや硬質だけれど音質も極上です。

 白眉は第3楽章「ヴィヴァーチシモ」(スケルツォですか?)の一気呵成の推進力〜終楽章のスケールでしょう。大爆発と、繊細静謐なる弱音での歌の対比の上手さ。ストレートであり、あまり細部作り込まない表現+テンポも恣意的に揺れ動くものでもないが、結果、この盤石なる情熱的説得力。切ないほどの昂揚と、光輝く陽光のラストを迎えました。全43分。おそらくは長いお付き合いのこの作品中、ヴェリ・ベスト。

 あと、(3枚目に収録される)「フィンランディア」「カレリア」との組み合わせで一枚完了、が望ましいと思うんだけれど、コンピレーションのセンスがよろしくないのが激安廉価盤の所以でしょうか。

 カラヤンの旧録音だって単独で別収録いただければ、充分価値ある素晴らしい演奏なんです。当時カラヤン45歳(指揮者だったら)若手ですよ。この怪しげ音源流用CDだって音質は良好(オリジナルは聴いたことはない)だし、フィルハーモニア管弦楽団は精密清潔な響きで鳴っております。

 マッケラスが”骨太剛直であり、ザラリとした触感”、”テンション高い太字の筆勢”だから、続けて聴くと違和感バリバリなんです。この作品は特異なるSibelius ワールドが確立していて、難曲だと思います。←ああ、数年前のコメント残ってますね。やや強引な勢いには溌剌とした若さもあって、オケの響きが清潔でずいぶんと味わいが異なります。金管の爆発も爽快。(EMI音源の流用だろうが、信じられないくらい鮮明なモノラル録音)と。

 語り口が上手く、旋律を流線型に味付けして流麗そのもの。世間的にはこちらのほうが人気出そうな表現じゃないか?ワタシは少々強引な”カラヤン・ワールド”に反発を覚えつつ、フィルハーモニア管弦楽団の重くなりすぎない響きに救われていると感じました。  

(2008年2月29日)

 

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written by wabisuke hayashi